説明

印刷システム、この印刷システムを構成する印刷装置及び端末装置

【課題】印刷装置の負荷を軽減しつつ、記録媒体上に実際に印刷されるべき印刷結果に整合するプレビュー画像を表示することができる新たな印刷システム、及びこの印刷システムを構成する印刷装置と端末装置、並びに印刷装置用及び端末装置用のプログラムを提供することを目的とする。
【解決手段】プリンタ100においてレイアウトデータを作成し、パソコン200でこのレイアウトデータを用いてプレビュー画像データを作成し、これをモニタでプレビュー画像として表示することとしたものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷装置と端末装置とを含む印刷システムに関し、特に、プレビュー画像を表示するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
記録媒体に印刷した印刷物が広く利用されている。そして、現在、パーソナルコンピュータその他の各種製品から印刷装置に印刷指示を行うことができるようになっている。ここで、実際に印刷を行う前に、事前に記録媒体に印刷された態様を確認することができる、いわゆるプレビュー機能が広く採用されている。例えば、デジタル放送等の信号を受信して放送内容を表示する受信装置は、XMLコンテンツ(XMLインスタンス、スタイルシートを含む。)と、印刷に必要な条件(例えば、印刷する用紙のサイズ、解像度、印刷方向等の条件)を示す印刷ジョブ情報と、プレビューデータを表示する条件であるプレビュー情報と、を印刷装置に出力する。印刷装置は、XMLコンテンツと、印刷ジョブ情報と、プレビュー情報と、からプレビューデータを作成して受信装置に出力する印刷システムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2003−54066号公報
【特許文献2】特開2004−280441号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、プレビュー機能を用い、表示装置上で記録媒体に印刷した態様を確認したにもかかわらず、実際に印刷した記録媒体では、表示装置上で確認した態様と異なって印刷されることがある。ここで、プレビュー用の画像データ(特許文献1において「プレビューデータ」がこれに相当)を作成する処理は、印刷装置にとって高い負荷の掛かる処理の一つである。
【0005】
本発明は、印刷装置の負荷を軽減しつつ、記録媒体上に実際に印刷されるべき印刷結果に整合するプレビュー画像を表示することができる新たな印刷システム、及びこの印刷システムで用いられる印刷装置と端末装置、並びに印刷装置用及び端末装置用のプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記従来の課題に鑑みなされた本発明は、印刷装置においてレイアウトデータを作成し、端末装置でこのレイアウトデータを用いてプレビュー画像データを作成し、これを表示手段(表示装置)でプレビュー画像として表示することとしたものである。
【0007】
本発明を反映した第1の課題解決手段は、印刷装置と、前記印刷装置に接続される端末装置と、を含む印刷システムであって、前記印刷装置は、印刷手段と、前記端末装置から、プリントデータと、前記印刷手段がプリントデータを記録媒体に印刷した場合に前記記録媒体に印刷されるオブジェクトの配置を示すレイアウトデータの送信を要求するレイアウト作成要求データと、を受信する印刷装置側受信手段と、前記プリントデータを用いて、前記レイアウトデータを作成するレイアウトデータ作成手段と、前記レイアウトデータを端末装置に送信する印刷装置側送信手段と、を備え、前記端末装置は、前記プリントデータと、前記レイアウト作成要求データと、を前記印刷装置に送信する端末装置側送信手段と、前記印刷装置から、前記レイアウトデータを受信する端末装置側受信手段と、前記レイアウトデータを用いて、前記印刷手段が前記プリントデータを前記記録媒体に印刷した場合の印刷結果を示すプレビュー画像データを作成するプレビュー画像作成手段と、前記プレビュー画像作成手段が作成したプレビュー画像データによって表わされるプレビュー画像を表示手段に表示する表示制御手段と、を備えることを特徴とする印刷システムである。これによれば、記録媒体上に実際に印刷されるべき印刷結果に整合するレイアウトデータが、実際の印刷を行う印刷装置で作成され、端末装置でこのレイアウトデータを用いてプレビュー画像データが作成され、プレビュー画像として表示される。したがって、実際の印刷結果に整合するプレビュー画像データの作成処理を効率よく実行することができる。
【0008】
第2の課題解決手段は、第1の課題解決手段の印刷システムであって、前記印刷装置側受信手段は、前記記録媒体のサイズに関する記録媒体サイズ情報を受信し、前記レイアウトデータ作成手段は、前記記録媒体サイズ情報を用いて、前記レイアウトデータを作成することを特徴とする。これによれば、オブジェクトの少なくとも一部が、記録媒体の範囲外にレイアウトされることを防止することができる。
【0009】
第3の課題解決手段は、第1又は第2の課題解決手段の印刷システムであって、前記プリントデータは、前記オブジェクトを表すオブジェクトデータの所在を示すオブジェクト所在データを含み、前記レイアウトデータは、前記オブジェクト所在データと、前記オブジェクト所在データに対応する前記オブジェクトが配置されるべき領域を示す領域特定データと、を含むことを特徴とする。これによれば、オブジェクトデータそのものを用いることなく、オブジェクトが配置される位置を適切に特定できるレイアウトデータとすることができる。
【0010】
第4の課題解決手段は、第3の課題解決手段の印刷システムであって、前記領域特定データは、前記オブジェクトが配置されるべき領域の始点情報と、前記オブジェクトのサイズを示すオブジェクトサイズ情報と、を含むことを特徴とする。これによれば、適切にオブジェクトが配置される領域を特定することができる。
【0011】
第5の課題解決手段は、第3又は第4の課題解決手段の印刷システムであって、前記印刷装置は、前記端末装置を含む外部装置と通信可能であり、前記印刷装置側受信手段は、前記領域特定データを生成するために参照される外部データを、前記外部装置から受信し、前記レイアウトデータ作成手段は、前記外部データを用いて前記領域特定データを生成することを特徴とする。これによれば、外部データに基づき適切なレイアウトデータを作成することができる。ここで、第5の解決手段における外部装置とは、印刷装置と通信可能な装置であり、端末装置その他の装置をいう。
【0012】
第6の課題解決手段は、第5の課題解決手段の印刷システムであって、前記オブジェクトデータは、画像データを含み、前記外部データは、前記オブジェクトデータとしての前記画像データのヘッダ部分に記述された前記画像データのサイズに関するデータを含むことを特徴とする。これによれば、画像データのヘッダ情報に基づき画像データのサイズを特定し、適切にオブジェクトとしての画像が配置される領域を特定することができる。
【0013】
第7の課題解決手段は、第1又は第2の課題解決手段の印刷システムであって、前記プリントデータは、前記オブジェクトを表すオブジェクトデータを含み、前記レイアウト作成手段は、前記オブジェクトデータを用いて、前記レイアウトデータを作成することを特徴とする。これによれば、オブジェクトデータを用いてレイアウトデータを作成することができる。
【0014】
第8の課題解決手段は、第7の課題解決手段の課題解決手段の印刷システムであって、前記オブジェクトデータは、ベクトルデータを含み、前記レイアウトデータは、プレビュー画像の背景画像を表わす背景画像データを含み、前記背景画像データによって表わされる前記背景画像には、前記ベクトルデータに基づいて描画される描画画像が含まれていることを特徴とする。これによれば、オブジェクトデータに含まれるベクトルデータを展開し、プレビュー画像の背景を構成する背景画像データとして取り扱うことができる。
【0015】
第9の課題解決手段は、第7又は第8の課題解決手段の印刷システムであって、前記オブジェクトデータは、複数の文字を含む文字列を表わす文字列データを含み、前記レイアウトデータは、前記複数の文字が配置される位置を示す複数の位置特定データを含むことを特徴とする。これによれば、文字列データによって表わさせる文字列についても適切な配置位置を特定することができるレイアウトデータとすることができる。
【0016】
第10の課題解決手段は、第1乃至第9の課題解決手段のいずれか1つの課題解決手段の印刷システムであって、前記印刷装置側受信手段は、前記プリントデータの印刷を要求する印刷要求データを受信し、前記印刷装置は、前記プリントデータと印刷要求データとを受信した場合、前記印刷手段にプリントデータの印刷を実行させ、前記プリントデータとレイアウト作成要求データとを受信した場合、前記レイアウトデータ作成手段にレイアウトデータの作成を実行させる処理選択手段と、を備えることを特徴とする。これによれば、印刷装置で受信した要求データが、レイアウト作成要求データであるか印刷要求データであるかによって、各々に対応した処理が実行される。したがって、印刷装置においてなされる処理を効率よく実行することができる。
【0017】
第11の課題解決手段は、プリントデータを記録媒体に印刷した場合に前記記録媒体に印刷されるオブジェクトの配置を示すレイアウトデータを用いて、前記プリントデータを前記記録媒体に印刷した場合の印刷結果を示すプレビュー画像データを作成し、前記プレビュー画像データによって表わされるプレビュー画像を表示可能な端末装置と通信可能に接続される印刷装置であって、印刷手段と、前記端末装置から送信される、前記プリントデータと、前記レイアウトデータを要求するレイアウト作成要求データと、を受信する印刷装置側受信手段と、前記プリントデータを用いて、前記レイアウトデータを作成するレイアウトデータ作成手段と、前記レイアウトデータを送信する印刷装置側送信手段と、を備えることを特徴とする印刷装置である。これによれば、印刷装置は、記録媒体上に実際に印刷されるべき印刷結果に整合するレイアウトデータを作成し、プレビュー画像を作成し表示する端末装置にレイアウトデータを提供することができる。
【0018】
第12の課題解決手段は、プリントデータを印刷し、プリントデータを記録媒体に印刷した場合に前記記録媒体に印刷されるオブジェクトの配置を示すレイアウトデータを作成する印刷装置と通信可能に接続される端末装置であって、前記プリントデータと、前記レイアウトデータの送信を要求するレイアウト作成要求データと、を前記印刷装置に送信する端末装置側送信手段と、前記印刷装置から、前記レイアウトデータを受信する端末装置側受信手段と、前記レイアウトデータを用いて、前記印刷装置が前記プリントデータを前記記録媒体に印刷した場合の印刷結果を示すプレビュー画像データを作成するプレビュー画像作成手段と、前記プレビュー画像作成手段が作成したプレビュー画像データによって表わされるプレビュー画像を表示手段に表示する表示制御手段と、を備えることを特徴とする端末装置である。これによれば、端末装置は、実際の印刷を行う印刷装置で、印刷の対象となるプリントデータに基づき作成されたレイアウトデータを用いて、プレビュー画像データを作成し、プレビュー画像を表示できる。
【0019】
第13の課題解決手段は、プリントデータを記録媒体に印刷した場合に前記記録媒体に印刷されるオブジェクトの配置を示すレイアウトデータを用いて、前記プリントデータを前記記録媒体に印刷した場合の印刷結果を示すプレビュー画像データを作成し、前記プレビュー画像データによって表わされるプレビュー画像を表示可能な端末装置と通信可能に接続される印刷装置を制御する印刷装置制御手段が読み取り可能な印刷装置用プログラムであって、前記印刷装置制御手段を、印刷制御手段と、前記端末装置から送信される、前記プリントデータ及び前記レイアウトデータを要求するレイアウト作成要求データの受信を制御する印刷装置側受信制御手段と、前記プリントデータを用いて、前記レイアウトデータを作成するレイアウトデータ作成手段と、前記レイアウトデータの送信を制御する印刷装置側送信制御手段と、して機能させる印刷装置用プログラムである。これによれば、記録媒体上に実際に印刷されるべき印刷結果に整合するレイアウトデータを作成し、プレビュー画像を作成し表示する端末装置にレイアウトデータを提供することができるように印刷装置を制御することができる。
【0020】
第14の課題解決手段は、プリントデータを印刷し、プリントデータを記録媒体に印刷した場合に前記記録媒体に印刷されるオブジェクトの配置を示すレイアウトデータを作成する印刷装置と通信可能に接続される端末装置を制御する端末装置制御手段が読み取り可能な端末装置用プログラムであって、前記端末装置制御手段を、前記プリントデータと、前記レイアウトデータの送信を要求するレイアウト作成要求データと、を前記印刷装置に送信する端末装置側送信手段と、前記印刷装置から、前記レイアウトデータを受信する端末装置側受信手段と、前記レイアウトデータを用いて、前記印刷装置が前記プリントデータを前記記録媒体に印刷した場合のプレビュー画像データを作成するプレビュー画像作成手段と、前記プレビュー画像作成手段が作成したプレビュー画像データによって表わされるプレビュー画像を表示手段に表示する表示制御手段と、として機能させる端末装置用プログラムである。これによれば、実際の印刷を行う印刷装置で、印刷の対象となるプリントデータに基づき作成されたレイアウトデータを用いて、プレビュー画像データを作成し、プレビュー画像を表示できるように端末装置を制御することができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、従来の手法とは異なる手法によって、印刷装置の負荷を軽減しつつ、記録媒体上に実際に印刷されるべき印刷結果に整合するプレビュー画像を表示することができる新たな印刷システム、及びこの印刷システムを構成する印刷装置と端末装置、並びに印刷装置用及び端末装置用のプログラムを得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
本発明を反映した上記課題解決手段を実施するための実施形態について、図面を用いて以下に詳細に説明する。なお、上記課題解決手段は以下に記載の構成に限定されるものではなく、同一の技術的思想において種々の構成を採用することができる。
【0023】
(システムの構成)
図1は、本実施形態の印刷システム、及びこれを構成するプリンタ(印刷装置)と端末装置各々の構成(機能ブロック)を示す図である。なお、端末装置としてパーソナルコンピュータ(以下、「パソコン」という。)を例として説明する。印刷システム10において、プリンタ100とパソコン200は、LAN(Local Area Network)300を介して接続され、プリントデータその他各種データがプリンタ100とパソコン200相互間で送受信される。
【0024】
プリンタ100は、自装置の制御を司る制御部(例えば、CPU、ROM、RAMにより構成)102、パソコン200から送信されるプリントデータを印刷する印刷部104、フォントデータを記憶する不揮発性メモリであるEEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)106、LAN300に接続されるネットワークインターフェース(図1において「ネットワークI/F」と記載。以下、「ネットワークI/F」という。)108を備える。制御部102は各種処理を実行し、これによって各種制御手段が構成される。具体的には、制御部102を構成するCPUがROMに記憶されるプログラムを実行することで、各種処理が実行される。この際、RAMには、各種データが保持され、CPUは、RAMにアクセスする。EEPROM106には、フォントデータとして、ゴシック(Gothic)及びサンセリフ(sans-serif)が記憶されているものとする。
【0025】
パソコン200は、制御部202、例えば、プリンタ100に印刷を指令(プリントデータの送信を指令)し、プリントデータを記録媒体に印刷した場合のプレビュー画像データを作成し、表示する機能を備えるソフトウェアが記憶(インストール)されるとともに、フォントデータを記憶するハードディスク(図1において「HDD」と記載。)、プレビュー画像その他各種情報を表示するモニタ206、キーボード又はマウスにより構成される操作部208、及びLAN300に接続されるネットワークI/F210を備える。なお、パソコン200は広く実用化されているパソコンと同様の構成であり、以下に説明する本実施形態特有の処理を実行できる点を除き従来と同様の機能を実現できる。
【0026】
(プレビュー表示及び印刷に関するシーケンス)
図2は、パソコン200におけるプレビュー画像の表示、プリンタ100におけるプリントデータの印刷に関して、プリンタ100とパソコン200との間で送受信される各種データの流れ等を連続的に示す図である。なお、以下では、印刷データ形式としてXHTML−Print(eXtensible HyperText Markup Language Print)を用いる場合を例として説明する。
【0027】
(プレビュー表示に関するシーケンス)
先ず、パソコン200の制御部202は、HDD204にインストールされたソフトウェアによりプリントデータを作成する(図2の(A))。ここで、プリントデータは、XHTML−Print形式で作成される(以下、「XHTML−Printデータ」という。)。XHTML−Printデータには、オブジェクトデータとして文字列データの他、例えば、HDD204に記憶されている画像データを含ませることが可能である。以下の説明では、文字列データとJPEG画像データを含むXHTML−Printデータを例に説明する。
【0028】
図3はXHTML−Printデータを示し、図4はこのXHTML−Printデータに基づき作成され、モニタ206に表示されるプレビュー画像(XHTML−Printデータに基づき印刷された記録媒体(例えば、用紙)も、これと同じ態様である。)を示し、図5(a)はXHTML−Printデータに含まれる画像オブジェクト42を表すファイル名を「img1.jpg」とするJPEG画像データ1を示し、また、同(b)はXHTML−Printデータに含まれる他の画像オブジェクト44を表すファイル名を「img2.jpg」とするJPEG画像データ2を示す。なお、図3のXHTML−Printデータに関し、実際にプレビュー表示(印刷)される部分は、bodyタグで囲まれる範囲(「<body>」〜「</body>」の範囲)であるため、その範囲の記述について説明する。
【0029】
図3(a)中、(i)に関する記述は図4の画像オブジェクト42に関するものである。この(i)に関する記述中2行目の記述は、印刷される画像データが「http://192.168.1.2/」に記憶される「img1.jpg(JPEG画像データ1)」であることを示すものである。また、同1行目の記述は、このJPEG画像データ1の周りを、線種「実線」、線太さ「1ピクセル」、色「黒」の枠で囲むことを指定するものである。なお、枠の配置位置及びサイズに関して、これらを指定する記述はなされていない。同(ii)に関する記述は図4の画像オブジェクト44に関するものである。この(ii)に関する記述中2行目の記述は、印刷される画像データが「http://192.168.1.2/」に記憶される「img2.jpg(JPEG画像データ2)」であることを示すものである。また、同1行目の記述は、このJPEG画像データ2の周りを、線種「実線」、線太さ「1ピクセル」、色「黒」の枠で囲むとの指定を含み、さらに、枠(およびJPEG画像データ2)を(右回りに)90度回転することを指定したものとなっている。なお、(i)と同じく枠の配置位置等に関して、これらを指定する記述はなされていない。ここで、JPEG画像データ1及び2を枠で囲むような場合、線種等を、直接、XHTML−Printデータの中で指定することの他、スタイルシートによって指定することもできる。この場合、スタイルシートは、印刷装置100と通信可能な外部装置(パソコン200含む)に記憶され、印刷装置100の制御部102は、これを取得する処理を実行する。
【0030】
同(iii)に関する記述は図4中文字オブジェクト46についてのものである。具体的には、「It's a sample.」との文字列データを、フォント「Gothic」、又は「Gothic」を記憶していない場合、XHTMLにおいてその対応が規格化されたフォント「sans-serif(サンセリフ)」を用いることを指定する記述である。ここで、「Sample」については「uタグ」で囲われており、したがって「Sample」は下線で修飾される。なお、図3右上の枠内の記載は、このXHTML−Printデータ内に記述された指令(コマンド)の内容を説明するために追加記載したものである(XHTML−Printデータを構成するものではない。)。
【0031】
図3(b)は、同(a)において未指定であった枠の配置位置及びサイズを指定する記述を含むものである。具体的には、同(a)の(i)の1行目に対応する図3(b)の(i’)の1行目に「top:16mm; left:11mm; width:146mm; height:30mm」と記述されている。これにより、JPEG画像データ1に対する枠の配置位置及びサイズが、用紙の上側から16mm、左側11mmの位置を基準として、幅146mm、高さ30mmであると指定される。また、同(a)の(ii)の1行目に対応する図3(b)の(ii’)の2行目に「top:16mm; left:164mm; width:20mm; height:148mm」と記述されている。これにより、JPEG画像データ2に対する枠の配置位置及びサイズが、用紙の上側から16mm、左側164mmの位置を基準として、幅20mm、高さ148mmであると指定される。なお、図3(b)の(iii)については、同(a)の(iii)と同一であり、その説明を省略する。
【0032】
XHTML−Printデータを作成したパソコン20の制御部202は、次に、ネットワークインターフェース210から、このXHTML−Printデータに基づくレイアウトデータの作成を要求するためのレイアウト作成要求データを、プリンタ100に送信する(図2の(B))。図6はレイアウト作成要求データを示す。なお、図6のレイアウト作成要求データに関し、実際のレイアウトデータの作成に利用する部分は、図3と同じく「bodyタグ」で囲まれる範囲(「<body>」〜「</body>」の範囲)であるため、その範囲の記述について以下説明する。このレイアウト作成要求データは、XML(Extensible Markup Language/広く用いられているマークアップ言語)にしたがって記述されている。
【0033】
図6中、(i)及び(viii)に関する記述は、このデータがレイアウト作成要求であることを示すものであり、前者がレイアウト作成要求の内容に関する記述がこれ以降なされることを示し、後者がこの記述の終了を示す。(ii)に関する記述は、ファイルタイプがXHTML−Printであることを示すものである。(iii)は、いわゆる「N in 1」印刷についての記述であり、図6に記載の「1」が指定されている場合、用紙(記録媒体)1枚に1頁分のデータが印刷される。例えば、「2」が指定されていれば用紙1枚に2頁分のデータが印刷される。(iv)に関する記述は、印刷方向を指定するものである。指定が「portrait」であれば用紙方向が「縦」である。指定が「landscape」であれば用紙方向が「横」である。(v)に関する記述は、用紙サイズについての記述であり、「A4(横210mm×縦297mm)」が指定されている。(vi)に関する記述は、プレビュー画像データのサイズについての記述であり、A4の縦横比とほぼ等しい「横424ピクセル×縦600ピクセル」が指定されている。(vii)に関する記述は、XHTML−Printデータの所在に関する記述であり、レイアウトデータの対象となるXHTML−Printデータは、アドレス「192.168.1.2」のデバイスに記憶された「print1.html」をHTTPで取得できることが指定されている。
【0034】
データを受信したプリンタ100において、制御部102は、この受信したデータがレイアウト作成要求データであるか否かを判断する。制御部102は、受信したデータがレイアウト作成要求データであると判断した場合、レイアウトデータ作成の対象となるXHTML−Printデータ(上記図6中、(vii)で指定された「print1.html」)の送信を要求するXHTML−Print送信要求データをパソコン200(宛先アドレス:同(vii)に記述された「192.168.1.2」)に送信する(図2の(C))。図7にXHTML−Print送信要求データを示す。「print1.html」を要求するための記述がなされている。なお、受信したデータが印刷要求データである場合は、制御部102は、後述する図2の(N)以降の処理を実行する。
【0035】
パソコン200の制御部202は、ネットワークI/F210を介してXHTML−Print送信要求データを受信すると、ネットワークI/F210を介してXHTML−Printデータをプリンタ200に送信する(図2の(D))。なお、ここで送信されるXHTML−Printデータは、上記図2の(A)において作成されたものである。XHTML−Printデータを受信したプリンタ100の制御部102は、受信したXHTML−Printデータを解析し、レイアウトデータを作成するにあたり、その他必要なデータがあるかを判断する。判断の結果、その他必要なデータがある場合、制御部102は、ネットワークI/F108から外部データ送信要求データをパソコン100に送信する(図2の(F))。そして、外部データ送信要求データの受信に応じ、パソコン200の制御部202は、ネットワークI/F210から外部データをプリンタ100に送信する(図2の(G))。必要なデータがない場合、図2の(F)及び(G)は実行されない。
【0036】
例えば、図3(a)に記載のXHTML−Printデータは、JPEG画像データ1及び2を黒の太さ1ピクセルの実線による枠で囲むことを指定してはいるが、枠のサイズは指定していない。したがって、実際に枠を決定するにあたっては、枠で囲まれるJPEG画像データ1及び2を取得し、JPEG画像データ1及び2のサイズを求める必要がある。なお、JPEG画像データ1及び2のサイズは、例えば、JPEG画像データ1等のヘッダ情報から取得することができる。また、線種等がスタイルシートで定義されていた場合、これを取得する。
【0037】
枠のサイズが指定されていない場合、制御部102は、JPEG画像データ1及び2の送信をパソコン200に要求する外部データ送信要求データを送信し(図2の(F))、これに応じてパソコン200から送信されるJPEG画像データ1及び2を受信する(図2の(G))。これに対し、枠の配置位置及びサイズについても指定している図3(b)に記載のXHTML−Printデータを受信した場合、制御部102はこのXHTML−Printデータによって、枠の配置位置及びサイズを特定することができる。したがって、図3(b)のXHTML−Printデータを受信した場合、制御部102は、レイアウトデータを作成するにあたってこれ以外のデータを受信する必要がなく、図2の(F)及び(G)は実行されない。なお、例えば、図3(a)のXHTML−Printデータの「bodyタグ」の範囲に同(iii)のみが含まれるような場合も、必要なデータはないと判断する。
【0038】
制御部102は、レイアウト作成要求データ及びXHTML−Printデータ等に基づいて、XHTML−Printデータを印刷したと仮定した場合の、JPEG画像データ1及び2等のレイアウトを計算し(図2の(H))、その計算結果に基づきレイアウトデータを作成する(図2の(I))。そして、制御部102は、作成したレイアウトデータを、ネットワークI/F108からパソコン200に送信する(図2の(J))。そして、レイアウトデータを受信したパソコン200の制御部202は、受信したレイアウトデータを用いてラスタライズ処理を実行し(図2の(K))、プレビュー画像データを作成し、これをモニタ206に表示する(図2の(L))。
【0039】
図8(a)及び図8(b)は各々レイアウトデータを示す。なお、「bodyタグ」で囲まれる範囲において実際のレイアウトが指定されているため、その範囲の記述について以下説明する。図8(a)は、プレビュー画像の背景を構成する背景画像データ(図9に記載の背景画像90参照)を含むレイアウトデータを示すものである。なお、背景画像データには、XHTML−Printデータに記述されていた枠等に関するベクトルデータが展開されている。図8(a)中、(i)及び(x)に関する記述は、レイアウトデータ作成要求(図2の(B)参照)に対する応答であり、前者が応答の実態をなす範囲の開始を示し、後者がその終了であることを示している。また、(ii)及び(ix)に関する記述は、(iii)〜(viii)の記述がレイアウトデータであることを示すものであり、前者がレイアウトデータの内容に関する記述がこれ以降なされることを示し、後者がこの記述の終了を示す。
【0040】
(iii)に関する記述は、図6中(vi)のプレビュー画像データのサイズに対応するものであり、このレイアウトデータが適用されるプレビュー画像データのページサイズが「横424ピクセル×縦600ピクセル」であることを示すものである。(iv)に関する記述は背景画像データについてのものである。1行目の記述は、背景画像データが配置されるにあたっての基準位置(x=0 y=0)及びサイズ(w(幅)=424、h(高さ)=600)、背景画像データの種別(jpeg/inline)及びデータサイズ(datasize=1024バイト)を指定したものである。具体的には、原点(x=0 y=0)から、幅424ピクセル・高さ600ピクセルの領域に、データ容量1024バイトのJPEGデータ(2行目以降にその実体が記述)が配置されることを指定した記述である。2行目以降の記述は、実際の背景画像となるJPEGデータ(背景画像データ)に関するものである。背景画像90の具体例を図9に示す。この図から明らかなとおり、背景画像データには、プリントデータ内にベクトルデータとして記述されていたJPEG画像データ1を囲む枠線92と、JPEG画像データ2を囲む枠線94と、及び「sample」への下線96と、が展開されている。
【0041】
(v)に関する記述は、JPEG画像データ1についてのものである。具体的には、「http://192.168.1.2」に記憶されているJPEG画像データ1(ファイル名:img1.jpg)を、「X=22 Y=32」の位置から、幅300ピクセル・高さ60ピクセルの領域に配置することを指定するものである。(vi)に関する記述は、JPEG画像データ2(ファイル名:img2.jpg)についてのものである。具体的な内容は、上記(v)の場合と同様の方式により記述されているため、その説明を省略する。なお、「r=90」は、JPEG画像データ2を(右回りに)90度回転することを示すものであり、図3のXHTML−Printデータに記述の「image-orientation: 90deg」に対応するものである。
【0042】
(vii)に関する記述は、文字オブジェクト46に関するものである。具体的には、「X=22 Y=344」から、高さ24ピクセル(h=24)のサイズ(各文字の幅については後述する(viii)で指定)で、黒色(col=000/RGBで定義。RGBの全てが「0」であるため黒となる。なお、RGBに限定されるものではなく、例えば、CMYKによることもできる。)で、ゴシックの文字を配置することを指定する記述である。(viii)に関する記述は、文字オブジェクト46を構成する各文字の配置についてのものである。例えば、1行目の記述は、「It's a sample.」の内、文字「I」について指定したものである。「X=22」の位置に幅12(w=12)で「I(char=I)」が配置される。すなわち、「I」は、上記(vii)の記述と合わせると、黒色かつゴシックで、「X=22 Y=344」から高さ24ピクセル(h=24)、幅12ピクセルの領域に配置される。「I」以降の各文字は、(vii)及び(viii)によって指定された位置から所定の領域に配置される。その際の文字の色及び書体は、「I」と同じ黒及びゴシックである。(viii)の2行目以降の詳細については、1行目の「I」と同様であるため省略する。
【0043】
図8(b)は、別の態様によるレイアウトデータを示すものである。背景画像データに含まれた枠線92及び94を囲む枠線と、「sample」への下線96を、XHTML−Printデータと同様、ベクトルデータとして記述した点が、同(a)と相違するところである。したがって、図8(b)には、背景画像データに係る同(a)の(iv)についての記述がない。これに対し、JPEG画像データ1を囲む枠線についての(iv')、JPEG画像データ2を囲む枠線についての(iv'')、及び「sample」への下線96についての(iv''')が追加記述されている。
【0044】
例えば、(iv')には、線太さ「1ピクセル(linew=1)」、色「黒(col=000)」で、「X=22 Y=32」から、幅300ピクセル(W=300)・高さ60ピクセル(h=60)のサイズのラインボックス(LINEBOX)を描画することが記述されている。また、(iv'')には、線太さ「1ピクセル(linew=1)」、色「黒(col=000)」で、「X=332 Y=32」から、幅40ピクセル(W=40)・高さ300ピクセル(h=300)のサイズのラインボックス(LINEBOX)を描画することが記述されている。さらに、(iv''')には、「X=121 Y=358」から、x方向に98ピクセルの長さ(stepX=98)で、線太さ「1ピクセル(linew=1)」、色「黒(col=000)」の線(LINE)を描画することが記述されている。なお、その他の記述については、同(a)と同一であるため、説明を省略する。
【0045】
(印刷に関するシーケンス)
例えば、XHTML−Printデータが用紙に印刷された状態を、上述した処理によるプレビュー画像によって確認したパソコン200の利用者によって、XHTML−Printデータの印刷の指示が操作部208を介して入力された場合、制御部102は、印刷要求データをネットワークI/F210から送信し(図2の(M))、プリンタ100は送信されたデータを受信する。制御部102は、受信したデータがいずれのデータであるかを判断する。判断の結果、印刷要求データであった場合、ネットワークI/F108からXHTML−Printデータの送信を要求し(図2の(N))、パソコン200の制御部202は、この要求に応答してXHTML−PrintデータをネットワークI/F210から送信する(図2の(O))。印刷装置100及びパソコン200の間でなされる図2の(N)及び(O)は、上述した(C)及び(D)と同一である。
【0046】
XHTML−Printデータを受信したプリンタ100の制御部102は、受信したXHTMLプリンタを解析し(図2の(P))、XHTML−Printデータの他に印刷に必要なデータがあるか否かを判断する。例えば、制御部102は、XHTML−Printデータに画像データに関する記述がなされている場合(例えば、図3(a)の(ii)参照)、印刷の実行にはこれを取得する必要があるため、印刷に必要なデータがあると判断し、外部データ送信要求データをネットワークI/F108から送信する(図2の(Q))。そして、この送信に応答し、パソコン200から送信される外部データ(上記例にしたがえば、JPEG画像データ1及び2。他の例としてはスタイルシート)を受信する(図2の(R))。これに対し、XHTML−Printデータに基づき印刷できる場合、制御部102によって図2の(Q)及び(R)は実行されない。続けて、制御部102は、取得した印刷に必要な外部データを用いて、レイアウトを計算する(図2の(S))。なお、図2の(P)〜(S)は、上述した(E)〜(H)と同一である。
【0047】
XHTML−Printデータ等に基づきレイアウトを計算した制御部102は、算出したレイアウトに基づき、印刷のためのビットマップデータ(図において「印刷データ」と記載)を作成し、これを印刷部104で印刷するとともに(図2の(T))、印刷が完了した場合、そのことを示す印刷完了データをネットワークI/F108からパソコン200に送信する(図2の(U))。印刷完了データを受信したパソコン200の制御部は、印刷が完了した旨をモニタ206に表示する(図2の(V))。
【0048】
なお、上記において、パソコン200は、UPnP(Universal Plug and Play)にしたがい、レイアウト作成要求データとXHTML−Printデータを各々プリンタ100に送信する構成としたが、両データを1つのデータとすることもできる。かかる場合、各々に含まれていた情報が1回の送信によって行われる。これにより、ネットワークトラフィックを改善することができる。
【0049】
また、上記においては、プリンタ100で印刷要求データを受信した後、XHTML−Printデータ等の送受信をプリンタ100及びパソコン200間で行うとともに、プリンタ100において、再度、XHTML−Printデータの解析及びレイアウトの計算を行う構成とした。しかし、プレビュー表示に関する処理においてパソコン200から受信したXHTML−Printデータ、及びXHTML−Printデータの解析結果等を、所定時間プリンタ100が保持しておく構成を採用すれば、同一の処理を繰り返し実行する必要がなく、ネットワークトラフィック及び処理効率の点で好適である。なお、印刷に際し、印刷要求データによる印刷に対応するプレビュー表示の処理が、先に実行されていることを判断する手法として、例えば、レイアウト作成要求データ及び印刷要求データに含まれる共通の情報等を識別情報として用いる方法がある。
【0050】
(プリンタ100において実行されるレイアウトデータ作成処理の詳細)
図10は、図2に記載のレイアウト作成に関連する各処理の中で、特に、プリンタ100の制御部102によって実行される処理フローを示すものである。なお、各ステップに関するボックス近傍(左上)に記載のアルファベットは、図2に記載の各処理に付したアルファベットに各々対応する。先ず、制御部102は、いずれかのデータを受信するまで待機する(S100:No)。データを受信した場合(S100:Yes)、制御部102は、受信したデータがレイアウト作成要求データ(図6参照)であるか否かを判断する(S102)。受信したデータがレイアウト作成要求データでない場合(S102:No)、制御部102は、他の処理を要求するデータであるか否かを判断する(S104)。そして、他の処理を要求するデータであると判断した場合(S103:Yes)、該当する処理を実行する一方(S106)、受信したデータが処理の実行を要求するデータではないと判断した場合(S104:No)、S100に戻り、再度、いずれかのデータを受信するまで待機する(S100:No)。
【0051】
例えば、S100で受信したデータが、印刷要求データであった場合、制御部102はS102の判断を否定する(S102:No)とともに、S104の判断を肯定し(S104:Yes)、印刷処理を実行する(S106)。なお、印刷処理では図2の(M)以降の処理が実行される。詳細は省略する。
【0052】
S100で受信したデータがレイアウト作成要求データ(図6参照)である場合(S100:Yes)、制御部102は受信したレイアウト作成要求データを参照し、これの送信元装置のアドレスを宛先として(本実施形態ではパソコン200のアドレスが宛先アドレスとなる。)、ネットワークI/F108からXHTML−Print送信要求データ(図7参照)をLAN300に送信する(S108)。S108の送信後に、XHTML−Printデータ(図3)を受信した場合(S110)、制御部102は、受信したXHTML−Printデータを解析し(S112)、レイアウトデータを作成するに際し、他のデータ(外部データ)が必要であるか否かを判断する(S114)。判断の結果、外部データが必要である場合(S114:Yes)、外部データを記憶している装置のアドレスを宛先アドレスとして、外部データの送信を要求する外部データ送信要求データをネットワークI/F108からLAN300に送信する(S116)。なお、外部データの送信先アドレスはXHTML−Printデータを参照し、特定することができる。
【0053】
例えば、図3(a)の例では、レイアウトデータの作成に「img1.jpg(JPEG画像データ1)」及び「img2.jpg(JPEG画像データ2)」(図5(a)及び(b)参照)が必要である。そこで、制御部102は、外部データとしてこれらJPEG画像データ1及び2の送信を要求すべく、外部データ送信要求データを、JPEG画像データ1及び2を記憶している装置のアドレス(図3(a)の例では、「http://192.168.1.2/img1.jpg」及び「http://192.168.1.2/img2.jpg」)を宛先アドレスとしてネットワークI/F108から送信する。また、スタイルシートが必要な場合、スタイルシートを記憶している装置に対して、スタイルシートの送信を要求する。なお、詳細については、上述したとおりであり省略する。
【0054】
制御部102は、S114で必要なデータがないと判断した場合(S114:No)及び外部データを受信した場合(S118)、続けて、XHTML−Printデータ、又はXHTML−Printデータ及びS118で受信した外部データに基づきレイアウトを計算し(S120)、レイアウトデータ(図8参照)を作成する(S122)。そして、レイアウトデータを作成した後、作成したレイアウトデータを、レイアウトデータ作成要求データの送信元アドレスを宛先としてネットワークI/F108からLAN300に送信し(S124)、次のデータ受信されるまで待機する(S100:No)。
【0055】
(パソコン200において実行されるプレビュー画像表示処理の詳細)
図11は、図2に記載のレイアウトデータ作成に関連する各処理の中で、特に、パソコン200の制御部202によって実行される処理フローを示すものである。なお、各ステップに関するボックス近傍(左上)に記載のアルファベットは、図2に記載の各処理に付したアルファベットに各々対応する。先ず、制御部202は、印刷の対象となるXHTML−Printデータ及び画像データを作成する(S200)。利用者が作成したXHTML−Printデータのプレビュー表示を操作部208を介して指示し、これを制御部202が検出した場合、制御部202は、LAN300上でその存在を確認しているプリンタ100を宛先として、レイアウト作成要求データ(図6参照)をネットワークI/F210からLAN300に送信する(S202)。そして、いずれかのデータを受信するまで待機する(S204:No)。
【0056】
データを受信した場合(S204:Yes)、受信したデータがレイアウトデータ(図8参照)であるか否かを判断する(S206)。判断の結果、レイアウトデータではない場合、制御部202は、受信したデータがXHTML−Print送信要求データ(図7参照)であるか否かを判断する(S208)。判断の結果、受信したデータがXHTML−Print送信要求データである場合(S208:Yes)、プリンタ100を宛先としてXHTML−Printデータ(図3参照)を、ネットワークI/F210からLAN300に送信する。
【0057】
また、受信したデータがXHTML−Print送信要求データでない場合(S208:No)、制御部202は、外部データ送信要求データであるか否かを判断する(S212)。判断の結果、外部データ送信要求データである場合(S212:Yes)、外部データをプリンタ100を宛先としてネットワークI/F210からLAN300に送信する(S212)。ここで、本実施形態の場合、外部データとして「img1.jpg(JPEG画像データ1)」及び「img2.jpg(JPEG画像データ2)」(その他の例として、上述のスタイルシート)の送信がプリンタ100から要求されることは上述のとおりである。なお、外部データ送信要求データでない場合(S212:No)、本処理に関わるデータではないとして、再度、いずれかのデータを受信するまで待機する(S204)。
【0058】
S206の判断において、S204で受信されたデータがレイアウトデータ(図8参照)であると判断した場合(S206:Yes)、制御部202は、受信したレイアウトデータを解析し、このレイアウトデータに基づきプレビュー画像データを作成し(S214)、モニタ206に表示し(S216/図4参照)、この処理を終了する。
【0059】
(プレビュー画像作成のための処理の詳細)
図12は、図11のS214において実行されるプレビュー画像データの作成に関する処理の詳細を示すものである。先ず、制御部202は、レイアウトデータ(図8参照)から1つの命令を読み込む(S300)。なお、命令の読み込みは、例えば、図8(a)のレイアウトデータの場合、・・・(iii)、(iv)、(v)・・・(viii)の順でレイアウトデータを構成する全ての命令に対して実行される。
【0060】
先ず、制御部202はS300で読み込んだ命令が「PAGE」命令(図8(a),(b)の(iii)参照)であるか否かを判断する(S302)。判断の結果、「PAGE」命令である場合(S302:Yes)、制御部202はプレビュー画像データ用のバッファを制御部202を構成するRAM上に確保する(S304)。「PAGE」命令でない場合(S302:No)、制御部202は「IMG」命令(図8(a)(b)の(v)(vi)及び(a)の(iv)参照)であるか否かを判断する(S306)。判断の結果、「IMG」命令である場合(S306:Yes)、この命令に関連する画像データを取得する。例えば、「src」属性により画像データのパス(アドレス)が指定されているときは、その指定されたパスに基づき画像データを取得する(図8の(a)(b)の(v)(vi)の例によれば、「img1.jpg(JPEG画像データ1)」及び「img2.jpg(JPEG画像データ2)」を取得する。取得の具体的手順については、図2の(F)及び(G)参照)。また、図8(a)の(iv)の態様であれば、(iv)に記述されている背景画像のJPEGデータをレイアウトデータより直接取得する。そして、制御部202は、取得した画像データを展開するとともに、他の処理(例えば、拡大、縮小又は回転)が指定されている場合、その処理を実行する。制御部202は、S304で確保したプレビュー画像用のバッファの指定位置に、展開等を実行した画像データ(ビットマップ形式)を重ねる(S310)。なお、図8(a)(b)の(vi)の場合、展開されたJPEG画像データ2に対し、(右回りに)90度回転する処理が実行される。
【0061】
「IMG」命令でない場合(S306:No)、制御部202は「FONTGROUP」命令(図8(a)(b)の(vii)参照)であるか否かを判断する(S312)。「FONTGROUP」命令である場合(S312:Yes)、制御部202は、この命令に関する記述として記載されているパラメータをRAM上に記憶する(S314)。「FONTGROUP」命令でない場合(S312:No)、制御部202は「FONT」命令(図8(a)(b)の(viii)参照)であるか否かを判断する(S316)。「FONT」命令である場合(S312:Yes)、制御部202は対応するフォントデータをHDD204から読み出し、フォントデータを展開し、拡大又は縮小し、回転する。そして、制御部202は、S304で確保したプレビュー画像用のバッファの指定位置に、展開等を実行したフォントデータ(ビットマップ形式)を重ねる(S320)。
【0062】
ここで、プリンタ100が有するフォントデータとパソコン200が有するフォントデータが、例えば、同じゴシックであっても、アスペクト比等が異なることがある。例えば、同一の文字について、パソコン200が有するフォントデータは、プリンタ100が有するフォントデータより幅広の場合がある。かかる場合、レイアウトデータにより指定される領域内にパソコン200の有するフォントデータが収まらないこととなる。そこで、このような場合、S316においてフォントデータの大きさを縮小することとしている。また、逆に、パソコン200のフォントデータがプリンタ100と比較し小さい場合、レイアウトデータにより指定される領域に合うように拡大することとしている。さらに、用紙方向が「landscape」の場合、S316においてフォントデータを90度回転する。
【0063】
「FONT」命令でない場合(S316:No)、制御部202は「LINEBOX」命令(図8(b)の(iv')(iv'')参照)であるか否かを判断する(S322)。「LINEBOX」命令である場合(S322:Yes)、制御部202は、S304で確保したプレビュー画像用のバッファの指定位置に、この命令で指定された長方形を描画する(S324)。「LINEBOX」命令でない場合(S322:No)、制御部202は「LINE」命令(図8(b)の(iv''')参照)であるか否かを判断する(S326)。「LINE」命令である場合(S326:Yes)、制御部202はS304で確保したプレビュー画像用のバッファの指定位置に、この命令で指定された直線を描画する(S328)。
【0064】
「LINE」命令でない場合(S326:No)、読み込んだ命令でレイアウトデータが終了しているか否かを判断し(S330)、判断の結果、読み込まれていない命令が存在していない場合(S330:Yes)、制御部202は、この処理を終了する。これに対し、他の命令が存在していれば(S330:No)、制御部202は処理をS300に戻し、再度、次の命令を読み込む。なお、S304,S310,S314,S320,S324及びS328を実行した後も、制御部202は、処理をS300に戻し、次の命令を読み込む。
【0065】
なお、上記実施形態では、印刷システム10を構成する端末装置をパソコン200として説明したが、例えば、デジタルテレビ等のデジタル家電製品その他各種情報処理装置によっても印刷システムを構成することができる。
【0066】
(実施形態のデータと本発明のデータとの対応)
以下、上記実施形態の各データと本発明の各データとの対応について記載する。先ず、上記実施形態の「XHTML−Printデータ(図3参照)」が、本発明における「プリントデータ」に対応する。同様に「レイアウトデータ(図8(a),(b)参照)」が、「レイアウトデータ」に、「レイアウト作成要求データ(図6参照)」が、「レイアウト作成要求データ」に対応する。また、図6の(iv)の「<u:PreviewSize>424,600</u:PreviewSize>」が、「記録媒体サイズ情報」に対応する。
【0067】
なお、上記実施形態では、記録媒体サイズ情報は、レイアウト作成要求データに含まれているが、これに代えて、プリントデータに含まれていてもよい。あるいは、記録媒体サイズ情報は、レイアウト作成要求データおよびプリントデータとは独立して、端末装置から印刷装置に送信されてもよい。
【0068】
上記実施形態の「画像データ/img1.jpg(JPEG画像データ1)/img2.jpg(JPEG画像データ2)」が、本発明における「画像データ」に対応する。「JPEG画像1及び2を囲む枠を表すデータ(例えば、図3(a)の「” border:solid 1px black;”」、又は図3(b)の「border:solid 1px black;・・・top:16mm; left:164mm; width:20mm; height:148mm;”」)が、ベクトルデータに対応する。「文字列データ(It's a Sample)」が、「文字列データ」に対応する。そして、これら実施形態の各データを総称したデータが、「オブジェクトデータ」に対応する。
【0069】
上記実施形態の「src=”http://192.168.1.2/img1.jpg」又は「src=”http://192.168.1.2/img2.jpg」(ともに、図3(a),(b)参照)が、本発明における「オブジェクト所在データ」に対応する。同様に、図8(a)及び(b)の(v)「x=22 y=32 w=300 h=60」、同(vi)の「x=332 y=32 w=40 h=300」が、「領域特定データ」に対応する。ここで、図8(a)及び(b)の(v)「x=22 y=32」及び同(vi)の「x=332 y=32」が、「始点情報」に、また、同(v)「w=300 h=60」及び(vi)の「w=40 h=300」が、「オブジェクトサイズ情報」に対応する。
【0070】
なお、上記実施形態では、画像オブジェクトに関し、プリントデータは、オブジェクト所在データを含んでいるが、これに代えて、オブジェクトデータ自体を含んでいてもよい。
【0071】
また、上記実施形態では、領域特定データは、始点情報とオブジェクトサイズ情報とを含んでいるが、これに代えて、始点情報と終点情報とを含んでいてもよい。
【0072】
上記実施形態の「外部データ/img1.jpg(JPEG画像データ1)/img2.jpg(JPEG画像データ2)/スタイルシート」が、本発明における「外部データ」に対応する。同様に、図8の(iv)の「…(背景画像のJPEGデータ)…」が、「背景画像データ」に対応する。そして、図8(a),(b)の(vii)の「x=22 y=344」及び同(viii)の「x=22 w=12(文字「I」を例として記載)」が、「位置特定データ」に対応する。
【0073】
なお、上記実施形態では、外部データとして、JPEG画像データ(オブジェクトデータ)自体が利用されているが、これに代えて、外部データとして、JPEG画像データ(オブジェクトデータ)のヘッダ部分に記述された画像データのサイズに関するデータが利用されてもよい。
【0074】
(実施形態の構成に基づく有利な効果)
上述した構成(処理)に基づく有利な効果について列挙する。
(1)プリンタ100がプレビュー画像データを作成することがないため、プレビュー画像データ作成に要するプリンタ100の負荷を軽減することができる。
【0075】
(2)プリンタ100は、XHTML−Printデータを用いて、印刷を実行する場合と同じアルゴリズムで、プレビュー画像データを作成のためのレイアウトデータを作成し、パソコン200は、該プリンタのアルゴリズムで作成されたレイアウトデータを用いてプレビュー画像データを生成するため、パソコン200において印刷結果と整合するプレビュー画像を表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】本発明の実施形態における印刷システム及びこれを構成する印刷装置とパソコンの構成(機能ブロック)を示す図
【図2】本発明の実施形態における印刷システムのシーケンスを示す図
【図3】(a)及び(b)は、本発明の実施形態におけるXHTML−Printデータを示す図
【図4】本発明の実施形態におけるプレビュー画像を示す図
【図5】本発明の実施形態におけるXHTML−Printデータが出力(印刷又はプレビュー表示)された場合の態様を示す図
【図6】本発明の実施形態におけるレイアウト作成要求データを示す図
【図7】本発明の実施形態におけるXHTML−Print送信要求データを示す図
【図8(a)】本発明の実施形態におけるレイアウトデータを示す図
【図8(b)】本発明の実施形態におけるレイアウトデータを示す図
【図9】本発明の実施形態である図8(a)のレイアウトデータに含まれる背景画像データに基づく背景画像を示す図
【図10】本発明の実施形態におけるプリンタで実行されるレイアウトデータ作成処理のフローを示す図
【図11】本発明の実施形態におけるパソコンで実行されるプレビュー画像表示処理のフローを示す図
【図12】本発明の実施形態におけるパソコンで実行されるプレビュー画像表示処理のフローを示す図
【符号の説明】
【0077】
10…印刷システム、100…プリンタ、102…制御部、104…印刷部、106…EEPROM、108…ネットワークI/F、200…パソコン、202…制御部、2004…HDD、206…モニタ、208…操作部、210…ネットワークI/F

【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷装置と、前記印刷装置に接続される端末装置と、を含む印刷システムであって、
前記印刷装置は、
印刷手段と、
前記端末装置から、プリントデータと、前記印刷手段がプリントデータを記録媒体に印刷した場合に前記記録媒体に印刷されるオブジェクトの配置を示すレイアウトデータの送信を要求するレイアウト作成要求データと、を受信する印刷装置側受信手段と、
前記プリントデータを用いて、前記レイアウトデータを作成するレイアウトデータ作成手段と、
前記レイアウトデータを端末装置に送信する印刷装置側送信手段と、を備え、
前記端末装置は、
前記プリントデータと、前記レイアウト作成要求データと、を前記印刷装置に送信する端末装置側送信手段と、
前記印刷装置から、前記レイアウトデータを受信する端末装置側受信手段と、
前記レイアウトデータを用いて、前記印刷手段が前記プリントデータを前記記録媒体に印刷した場合の印刷結果を示すプレビュー画像データを作成するプレビュー画像作成手段と、
前記プレビュー画像作成手段が作成したプレビュー画像データによって表わされるプレビュー画像を表示手段に表示する表示制御手段と、を備える
ことを特徴とする印刷システム。
【請求項2】
前記印刷装置側受信手段は、前記記録媒体のサイズに関する記録媒体サイズ情報を受信し、
前記レイアウトデータ作成手段は、前記記録媒体サイズ情報を用いて、前記レイアウトデータを作成することを特徴とする請求項1に記載の印刷システム。
【請求項3】
前記プリントデータは、前記オブジェクトを表すオブジェクトデータの所在を示すオブジェクト所在データを含み、
前記レイアウトデータは、前記オブジェクト所在データと、前記オブジェクト所在データに対応する前記オブジェクトが配置されるべき領域を示す領域特定データと、を含むことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の印刷システム。
【請求項4】
前記領域特定データは、前記オブジェクトが配置されるべき領域の始点情報と、前記オブジェクトのサイズを示すオブジェクトサイズ情報と、を含むことを特徴とする請求項3に記載の印刷システム。
【請求項5】
前記印刷装置は、前記端末装置を含む外部装置と通信可能であり、
前記印刷装置側受信手段は、前記領域特定データを生成するために参照される外部データを、前記外部装置から受信し、
前記レイアウトデータ作成手段は、前記外部データを用いて前記領域特定データを生成することを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の印刷システム。
【請求項6】
前記オブジェクトデータは、画像データを含み、
前記外部データは、前記オブジェクトデータとしての前記画像データのヘッダ部分に記述された前記画像データのサイズに関するデータを含むことを特徴とする請求項5に記載の印刷システム。
【請求項7】
前記プリントデータは、前記オブジェクトを表すオブジェクトデータを含み、
前記レイアウト作成手段は、前記オブジェクトデータを用いて、前記レイアウトデータを作成することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の印刷システム。
【請求項8】
前記オブジェクトデータは、ベクトルデータを含み、
前記レイアウトデータは、プレビュー画像の背景画像を表わす背景画像データを含み、
前記背景画像データによって表わされる前記背景画像には、前記ベクトルデータに基づいて描画される描画画像が含まれていることを特徴とする請求項7に記載の印刷システム。
【請求項9】
前記オブジェクトデータは、複数の文字を含む文字列を表わす文字列データを含み、
前記レイアウトデータは、前記複数の文字が配置される位置を示す複数の位置特定データを含むことを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の印刷システム。
【請求項10】
前記印刷装置側受信手段は、前記プリントデータの印刷を要求する印刷要求データを受信し、
前記印刷装置は、
前記プリントデータと印刷要求データとを受信した場合、前記印刷手段にプリントデータの印刷を実行させ、前記プリントデータとレイアウト作成要求データとを受信した場合、前記レイアウトデータ作成手段にレイアウトデータの作成を実行させる処理選択手段と、を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の印刷システム。
【請求項11】
プリントデータを記録媒体に印刷した場合に前記記録媒体に印刷されるオブジェクトの配置を示すレイアウトデータを用いて、前記プリントデータを前記記録媒体に印刷した場合の印刷結果を示すプレビュー画像データを作成し、前記プレビュー画像データによって表わされるプレビュー画像を表示可能な端末装置と通信可能に接続される印刷装置であって、
印刷手段と、
前記端末装置から送信される、前記プリントデータと、前記レイアウトデータを要求するレイアウト作成要求データと、を受信する印刷装置側受信手段と、
前記プリントデータを用いて、前記レイアウトデータを作成するレイアウトデータ作成手段と、
前記レイアウトデータを送信する印刷装置側送信手段と、を備えることを特徴とする印刷装置。
【請求項12】
プリントデータを印刷し、プリントデータを記録媒体に印刷した場合に前記記録媒体に印刷されるオブジェクトの配置を示すレイアウトデータを作成する印刷装置と通信可能に接続される端末装置であって、
前記プリントデータと、前記レイアウトデータの送信を要求するレイアウト作成要求データと、を前記印刷装置に送信する端末装置側送信手段と、
前記印刷装置から、前記レイアウトデータを受信する端末装置側受信手段と、
前記レイアウトデータを用いて、前記印刷装置が前記プリントデータを前記記録媒体に印刷した場合の印刷結果を示すプレビュー画像データを作成するプレビュー画像作成手段と、
前記プレビュー画像作成手段が作成したプレビュー画像データによって表わされるプレビュー画像を表示手段に表示する表示制御手段と、を備えることを特徴とする端末装置。
【請求項13】
プリントデータを記録媒体に印刷した場合に前記記録媒体に印刷されるオブジェクトの配置を示すレイアウトデータを用いて、前記プリントデータを前記記録媒体に印刷した場合の印刷結果を示すプレビュー画像データを作成し、前記プレビュー画像データによって表わされるプレビュー画像を表示可能な端末装置と通信可能に接続される印刷装置を制御する印刷装置制御手段が読み取り可能な印刷装置用プログラムであって、
前記印刷装置制御手段を、
印刷制御手段と、
前記端末装置から送信される、前記プリントデータ及び前記レイアウトデータを要求するレイアウト作成要求データの受信を制御する印刷装置側受信制御手段と、
前記プリントデータを用いて、前記レイアウトデータを作成するレイアウトデータ作成手段と、
前記レイアウトデータの送信を制御する印刷装置側送信制御手段と、して機能させる印刷装置用プログラム。
【請求項14】
プリントデータを印刷し、プリントデータを記録媒体に印刷した場合に前記記録媒体に印刷されるオブジェクトの配置を示すレイアウトデータを作成する印刷装置と通信可能に接続される端末装置を制御する端末装置制御手段が読み取り可能な端末装置用プログラムであって、
前記端末装置制御手段を、
前記プリントデータと、前記レイアウトデータの送信を要求するレイアウト作成要求データと、を前記印刷装置に送信する端末装置側送信手段と、
前記印刷装置から、前記レイアウトデータを受信する端末装置側受信手段と、
前記レイアウトデータを用いて、前記印刷装置が前記プリントデータを前記記録媒体に印刷した場合のプレビュー画像データを作成するプレビュー画像作成手段と、
前記プレビュー画像作成手段が作成したプレビュー画像データによって表わされるプレビュー画像を表示手段に表示する表示制御手段と、として機能させる端末装置用プログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8(a)】
image rotate

【図8(b)】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2010−55582(P2010−55582A)
【公開日】平成22年3月11日(2010.3.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−222964(P2008−222964)
【出願日】平成20年8月31日(2008.8.31)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】