説明

印刷制御装置

【課題】 電子文書の画像を最適なサイズに調整可能な印刷制御装置を提供する。
【解決手段】 電子文書の画像データを入力する入力部と、入力された画像データを印刷データに展開するための展開部とを含む印刷制御装置に、電子文書のページサイズを示すページサイズ情報を取得する第1取得部と、記録媒体の媒体サイズを示す媒体サイズ情報を取得する第2取得部と、取得されたページサイズ情報及び媒体サイズ情報を比較して、一致するか否かを判断する比較判断部と、一致すると判断されると、画像データから記録媒体の印刷領域に対応する領域内画像データを抽出する抽出部とを設け、展開部は、抽出された領域内画像データを展開して、印刷領域に対応する領域内印刷データを生成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子文書のダイレクトプリントを制御するための印刷制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
パーソナルコンピュータ等の上位装置と、該上位装置に接続するプリンタ等の印刷装置とからなる印刷処理システムが知られている。このような印刷処理システムでは、上位装置において、アプリケーションが作成したPDF(Portable Document Format)ファイル等の電子文書を、印刷装置により印刷させるために、通常、プリンタドライバが使用される。
【0003】
プリンタドライバは、印刷対象の電子文書を、印刷装置が解釈可能なページ記述言語(Page Description Language;PDL)に変換するために、上位装置上で動作するソフトウェアである。上位装置において、印刷が指示されると、プリンタドライバは、印刷に用いる記録媒体の媒体サイズや、画像の拡大/縮小倍率等を設定して、電子文書をPDLデータに変換し、該PDLデータを印刷装置へ送信する。
【0004】
そして、印刷装置が、受信したPDLデータを解釈して印刷イメージデータへ展開した後、設定された媒体サイズの記録媒体を用いて、ページ毎に印刷を行う。印刷装置は、各記録媒体の印刷領域内に、それぞれの印刷イメージを形成して、印刷処理を実行する。
【0005】
ところで、上記したプリンタドライバを用いる印刷処理の方法では、上位装置において電子文書をPDLデータに変換しなければならず、時間や手間がかかるという問題があった。
【0006】
このような問題を解決するため、下記特許文献1には、上位装置から電子文書をそのままの形式で受信して印刷する印刷装置のダイレクトプリント機能に関する技術が開示されている。この種の印刷装置は、印刷制御装置としてのコントローラ部及び印刷部からなる。
コントローラ部は、上位装置から受信した電子文書を編集して、印刷イメージデータに展開すると共に、上位装置のアプリケーションにより指定された媒体サイズに基づき、記録媒体を選択する。そして、印刷部が、選択された記録媒体の印刷領域内に、印刷イメージを形成する。これにより、電子文書のダイレクトプリントが実行される。
【特許文献1】特開2007−257592号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記した印刷装置によるダイレクトプリントでは、従来、電子文書の画像は、各ページのページサイズ(媒体サイズ領域)が記録媒体の印刷領域の領域サイズとなるべくサイズ調整される。したがって、電子文書のページサイズ(指定媒体サイズ)と同一サイズの記録媒体が使用される場合、電子文書の画像が、印刷領域の領域サイズに合わせて縮小されてしまうという問題があった。
【0008】
したがって、電子文書の画像を最適なサイズに調整可能な印刷制御装置が望まれていた。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、以上の点を解決するために、次の構成を採用する。
【0010】
〈構成〉
本発明に係る印刷制御装置は、電子文書の画像データを入力する入力部と、入力された画像データを印刷データに展開するための展開部とを含み、電子文書を記録媒体に印刷するために、電子文書のページサイズを示すページサイズ情報を取得する第1取得部と、記録媒体の媒体サイズを示す媒体サイズ情報を取得する第2取得部と、取得されたページサイズ情報及び媒体サイズ情報を比較して、一致するか否かを判断する比較判断部と、一致すると判断されると、画像データから記録媒体の印刷領域に対応する領域内画像データを抽出する抽出部とを備え、展開部は、抽出された領域内画像データを展開して、印刷領域に対応する領域内印刷データを生成することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係る印刷制御装置によれば、電子文書のページサイズ(指定媒体サイズ)と記録媒体の媒体サイズとが一致する場合、電子文書の画像データから、記録媒体の印刷領域に対応する領域内画像データが抽出され、領域内印刷データに展開される。したがって、電子文書の不要な縮小が防止され、所望のサイズに印刷可能となるので、利便性が向上される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態を、図を用いて詳細に説明する。ここでは、本発明に係る印刷制御装置を、ダイレクトプリント機能が搭載されたプリンタのコントローラ部に適用した場合を例に、説明を行う。
【実施例1】
【0013】
図1は、本発明の実施例1に係るコントローラ部を含むプリンタの構成を示すブロック図である。
本実施例のプリンタ10は、ホストコンピュータ11に接続され、該ホストコンピュータ11からPDF(Portable Document Format)ファイルを受信して、印刷処理を実行する。
【0014】
ホストコンピュータ11は、上位装置として、図1に示されるように、プリンタ10に接続している。このホストコンピュータ11は、アプリケーションを動作させて、電子文書としてのPDFファイルを作成する機能を有する。
【0015】
図2は、PDFファイルの一例を示す図である。
PDFファイルには、少なくとも1ページ分の画像データと、該画像データの画面表示や印刷の際のページ設定に関する情報とが含まれる。例えば、図2に示されるPDFファイルには、ページ情報として4つの数値x1、y1、x2、y2が、文字列「/MediaBox」に続いて、数値ボックス「[x1 y1 x2 y2]」の形式で埋め込まれている。
【0016】
図3は、PDFファイルに基づくページ画像の表示例を示す図である。
図3において、ページ画像30は、PDFファイルに含まれる画像データに基づいて、例えば、ホストコンピュータ11の画面上に表示される。
このページ画像30は、図3に示されるように、4つの頂点30A、30B、30C、30Dを有する矩形領域からなる。ページ画像30において、例えば、左下の頂点30C及び右下の頂点30Dを結ぶ直線をx座標軸とし、頂点30C及び左上の頂点30Aを結ぶ直線y座標軸とすると、頂点30Cの座標は、(x1,y1)=(0,0)と表され、頂点30Bの座標を(x2,y2)と表される。即ち、ページ画像30において、左下の頂点30Cの座標値と、右上の頂点30Bの座標値とが、ページ情報として取得され、PDFファイル内に埋め込まれることとなる。
【0017】
これらのページ情報x1、y1、x2及びy2は、各ページのページサイズを示すページサイズ情報の算出に使用される数値である。ページサイズ情報は、横方向のページサイズを示すページ横サイズ情報xと、縦方向のページサイズを示すページ縦サイズ情報yとからなる。ページ横サイズ情報x及びページ縦サイズ情報yは、それぞれ、計算式x=x2−x1とy=y2−y1とに基づき算出される。図2に示されるPDFファイルには、ページ情報x1=0.0、y1=0.0、x2=595.44、y2=841.68が埋め込まれており、これらに基づいて算出されるページサイズ情報は、ページ横サイズ情報x=595.44及びページ縦サイズ情報y=841.68となる。
なお、本実施例では、各ページ情報及びページサイズ情報の数値単位は、何れもポイントであり、図2に示されるPDFファイルのページサイズは、A4サイズに対応している。
【0018】
また、ホストコンピュータ11は、図示しない入力部からの入力に基づき、印刷処理の際のページ設定を実施可能である。ここで、ホストコンピュータ11において実施されるページ設定とは、印刷処理に用いる用紙の用紙サイズの設定や、印刷領域の設定等を含む。例えば、図3に示されるページ画像30において、4つの頂点30A、30B、30C、30Dを有する矩形領域は、上記したように、ページサイズを規定している。更に、図3では、4つの頂点31a、31b、31c、31dを有する矩形領域が、設定領域31として設定されている。ホストコンピュータ11において、設定領域31が印刷領域として設定された場合、プリンタは、印刷処理に際して、プリンタは、ページ画像30における設定領域31内の画像を、印刷領域内に形成して、印刷処理を実行する。
【0019】
このようなページ設定を実施する場合、ホストコンピュータ11は、印刷領域を設定する設定領域情報として、設定領域31の左下頂点31cの座標(x3,y3)と、右上頂点31bの座標(x4,y4)とを入力する。これらの設定領域情報は、図2に示されるPDFファイルにおいて、文字列「/CropBox」に続いて、数値ボックス「[x3 y3 x4 y4]」の形式で埋め込まれる。なお、ホストコンピュータ11において、ページ設定が実施されなかった場合、文字列「/CropBox」の後に続く数値ボックスには、図2に示されるように、4つのページ情報x1、y1、x2、y2が埋め込まれる。
本実施例では、設定領域情報の数値単位は、何れもポイントである。
【0020】
ホストコンピュータ11は、上記した印刷領域の設定以外にも、印刷サイズに関するページ設定を実施可能であるが、本実施例では、説明を省略する。
【0021】
更に、ホストコンピュータ11は、図示しない入力部からの入力に基づき、ダイレクトプリントを指示するためのダイレクトプリント指示を生成する。そして、該ダイレクトプリント指示を、PDFファイルと共に、プリンタ10へ送信する。
【0022】
プリンタ10は、ダイレクトプリント機能が搭載された印刷装置であり、図1に示されるように、コントローラ部12、エンジン部13及び給紙トレイ14を備えている。
【0023】
給紙トレイ14は、エンジン部13に装着され、記録媒体としての用紙を収容している。本実施例では、プリンタ10のエンジン部13には、1つの給紙トレイ14が装着される。
【0024】
エンジン部13は、コントローラ部12からのサイズ検出指示(後述)に基づき、給紙トレイ14に収容されている用紙のサイズを、給紙サイズとして検出し、該給紙サイズを示す給紙サイズ情報を、コントローラ部12に通知する。また、エンジン部13は、コントローラ部12から印刷指示及び印刷イメージデータ(後述)を受け取ると、該印刷イメージデータに基づいて、用紙上に印刷イメージを形成して、印刷を実行する。
【0025】
コントローラ部12は、本実施例の印刷制御装置として、図1に示されるように、受信部15、受信バッファ16、編集部17、中間データバッファ22、展開部23、イメージデータバッファ24、エンジン制御部25、用紙一覧テーブル26、第1取得部27、第2取得部28及び比較判断部29を備えている。
【0026】
受信部15は、ホストコンピュータ11からダイレクトプリント指示及びPDFファイルを受信する機能を有する。受信部15は、受信したPDFファイルを受信バッファ16に格納すると共に、受信したダイレクトプリント指示を編集部17に送る。
【0027】
受信バッファ16は、受信部15により受信されたPDFファイルが一時的に格納される一時格納部である。
【0028】
編集部17は、図1に示されるように、解析部18、調整部19、算出部20及び加工部21を有し、PDFファイルの解析編集処理を実施する処理部である。
【0029】
解析部18は、受信部15からダイレクトプリント指示を受け取ると、受信バッファ16からPDFファイルを読み出して、該PDFファイルを解析し、ページ設定の有無を判定する。
【0030】
本実施例では、解析部18は、PDFファイルにおいて、文字列「/MediaBox」及び文字列「/CropBox」を検索し、これらの各文字列に続くそれぞれの数値ボックス「[x1 y1 x2 y2]」及び「[x3 y3 x4 y4]」内の数値を比較する。そして、各数値ボックスに含まれるそれぞれの数値が一致する場合、即ち4つの等式x1=x3、y1=y3、x2=x4、y2=y4が全て満たされる場合、解析部18は、ホストコンピュータ11においてページ設定が実施されていない、即ち画像サイズの調整が必要であると判断し、画像サイズを調整すべく、調整部19に指示する。
【0031】
また、上記した各等式の何れかが満たされない場合、解析部18は、ホストコンピュータ11においてページ設定が実施されている、即ち画像サイズの調整が不要であると判断する。そして、解析部18は、印刷領域のサイズ設定を行って、PDFファイルの加工を加工部21に指示する。
【0032】
調整部19は、画像サイズの調整を行うために、印刷対象となるPDFファイルのページサイズ(指定媒体サイズ)と、給紙する用紙のサイズとの比較判断を、比較判断部29に指示する。そして、この判断結果に基づいて、算出部20や加工部21に対して、指示を行う。
【0033】
算出部20は、PDFファイルに含まれる画像データの拡大或いは縮小処理のための拡縮倍率情報を算出する機能を有する。
【0034】
加工部21は、PDFファイルに含まれる画像データを加工して、印刷中間データを生成する機能を有する。加工部21は、該印刷中間データを中間データバッファ22に格納すると共に、該印刷中間データの展開を展開部23に指示する。
【0035】
また、加工部21は、抽出部として、調整部19から通知された印刷領域サイズ情報に基づいて、PDFファイルに含まれる画像データから領域内画像データを抽出して、印刷中間データを生成する。更に、加工部21は、拡縮生成部として、算出部20から通知された拡縮倍率情報に基づいて、画像データを拡縮画像データに拡縮し、印刷中間データを生成する。
【0036】
中間データバッファ22は、編集部17により加工して生成された印刷中間データが一時的に格納される一時格納部である。
【0037】
展開部23は、編集部17からの展開指示に基づき、中間データバッファ22から印刷中間データを読み出して、該印刷中間データの印刷イメージデータへの展開処理を行う。そして、展開部23は、印刷イメージデータをイメージデータバッファ24に格納すると共に、エンジン制御部25に印刷開始を指示する。
【0038】
イメージデータバッファ24は、展開部23により展開して生成された印刷イメージデータが一時的に格納される一時格納部である。
【0039】
エンジン制御部25は、エンジン部13との通信機能を有し、展開部23からの印刷開始指示に基づき、エンジン部13による印刷を開始すべく、イメージデータバッファ24から印刷イメージデータを読み出して、該印刷イメージデータを印刷指示と共にエンジン部13へ送る。
【0040】
また、エンジン制御部25は、後述する第2取得部28からのサイズ検出指示に基づいて、給紙トレイ14に収容されている用紙のサイズ、即ち給紙サイズを検出すべく、サイズ検出指示をエンジン部13に送る。そして、エンジン部13から給紙サイズを示す給紙サイズ情報を受け取ると、エンジン制御部25は、該給紙サイズ情報を第2取得部28に通知する。
【0041】
用紙一覧テーブル26は、プリンタ10における印刷処理に使用可能な用紙のサイズを示す用紙サイズ情報が予め設定されて記憶されている記憶部である。
図4は、用紙一覧テーブルの構成を示す説明図である。
【0042】
用紙一覧テーブル26には、図4に示されるように、各用紙を識別するための用紙識別番号に対応して、該用紙の用紙サイズ情報を記憶するための用紙サイズ項目が設けられている。この用紙サイズ項目には、図4に示されるように、横サイズ項目及び縦サイズ項目がそれぞれ設けられ、各項目には、用紙サイズ情報に含まれる用紙横サイズ情報及び用紙縦サイズ情報がそれぞれ記憶される。なお、用紙横サイズ情報は、給紙トレイ14に収容されている用紙自体の横方向のサイズを示し、用紙縦サイズ情報は、該用紙自体の縦方向のサイズを示す。用紙サイズ項目に記憶される各情報の数値単位は、本実施例では何れもポイントである。
【0043】
また、用紙一覧テーブル26には、図4に示されるように、各用紙の用紙識別番号に対応して、該用紙の印刷領域のサイズを示す印刷領域サイズ情報を記憶するための印刷領域サイズ項目が設けられている。ここで、印刷領域とは、プリンタ10により印刷可能な領域を示す。
【0044】
プリンタは、通常、物理的な制限により、用紙の端から数ミリ乃至十数ミリの領域に印刷することができない。したがって、各プリンタは、該領域を余白領域として設定すると共に、各用紙の余白領域を除く部分領域を印刷領域として設定し、該印刷領域内に画像を形成する。用紙一覧テーブル26の印刷領域サイズ項目には、プリンタ10において、各用紙に対して設定されている印刷領域のサイズを示す印刷領域サイズ情報が記憶されている。
【0045】
印刷領域サイズ項目には、図4に示されるように、横サイズ項目及び縦サイズ項目がそれぞれ設けられ、各項目には、印刷領域サイズ情報に含まれる印刷領域横サイズ情報及び印刷領域縦サイズ情報がそれぞれ記憶される。なお、印刷領域横サイズ情報は、印刷領域の横方向のサイズを示し、印刷領域縦サイズ情報は、印刷領域の縦方向のサイズを示す。印刷領域サイズ項目に記憶される各情報の数値単位は、本実施例では何れもポイントである。
【0046】
例えば、図4に示される用紙一覧テーブル26には、用紙識別番号「0x00」に対応して、用紙横サイズ情報「595」、用紙縦サイズ情報「420」、印刷領域横サイズ情報「575」及び印刷領域縦サイズ情報「400」が、それぞれ記憶されている。また、用紙識別番号「0x01」に対応して、用紙横サイズ情報「595」、用紙縦サイズ情報「842」、用紙横サイズ情報「575」及び印刷領域縦サイズ情報「822」が、それぞれ記憶されている。
なお、用紙一覧テーブル26において、用紙識別番号「0x00」に対応して設定されている各サイズ情報は、A5サイズの用紙に対応しており、用紙識別番号「0x01」に対応して設定されている各サイズ情報は、A4サイズの用紙に対応している。
【0047】
第1取得部27は、受信バッファ16に記憶されているPDFファイルに基づいて、該PDFファイルに含まれる画像データのページサイズ情報を取得する機能を有する。
【0048】
第1取得部27は、受信バッファ16からPDFファイル(図2)を読み出すと、該PDFファイルに含まれる文字列「/MediaBox」を検索する。そして、第1取得部27は、該文字列に続いて記載される数値ボックス「[x1 y1 x2 y2]」に含まれる4つの数値を、それぞれページ情報x1、y1、x2、y2として取得する。次に、第1取得部27は、取得された各ページ情報と、計算式x=x2−x1及びy=y2−y1とに基づいて、ページ横サイズ情報x及びページ縦サイズ情報yを算出して取得する。
【0049】
例えば、図2に示されるPDFファイルの場合、第1取得部27は、ページ情報x1=0.0、y1=0.0、x2=595.44及びy2=841.68を検出して取得する。そして、第1取得部27は、これらに基づいて、ページ横サイズ情報x=595.44及びページ縦サイズ情報y=841.68からなるページサイズ情報を算出して取得する。
【0050】
第1取得部27は、ページサイズ情報を取得すると、用紙一覧テーブル26(図4)を参照して、記憶されている各用紙サイズ情報と、取得されたページサイズ情報とを比較する。そして、第1取得部27は、ページサイズ情報に一致する用紙サイズ情報を選択し、該用紙サイズ情報に対応する用紙識別番号を、比較判断部29に通知する。また、一致する用紙サイズ情報が設定されていない場合、第1取得部27は、用紙識別番号として「該当番号なし」を比較判断部29に通知する。
【0051】
第2取得部28は、給紙トレイ14に収容されている用紙のサイズを給紙サイズとして検出すべく、サイズ検出指示をエンジン制御部25に送る。そして、エンジン制御部25から、給紙サイズを示す給紙サイズ情報を受け取ると、第2取得部28は、用紙一覧テーブル26(図4)を参照し、該給紙サイズ情報に一致する用紙サイズ情報を選択し、対応する用紙識別番号を取得する。第2取得部28は、取得した用紙識別番号を、比較判断部29に通知する。また、一致する用紙サイズ情報が設定されていない場合、第2取得部28は、用紙識別番号として、予め設定されたデフォルト番号を取得し、比較判断部29に通知する。本実施例では、デフォルト番号として、用紙識別番号「0x01」が設定されているものとする。
【0052】
更に、第2取得部28は、第3取得部として、用紙一覧テーブル26から特定の用紙識別番号に対応する印刷領域サイズ情報を取得し、該印刷領域サイズ情報を編集部17に通知する。
【0053】
比較判断部29は、印刷対象となるPDFファイルに対応するページサイズ情報と、給紙トレイ14に対応する給紙サイズ情報とを比較して、これらが一致するか否かを判断する機能を有する。
比較判断部29は、編集部17から比較判断指示を受けると、第1取得部27及び第2取得部28に取得指示を送る。そして、比較判断部29は、第1取得部27から通知された用紙識別番号と、第2取得部28から通知された用紙識別番号とを比較して、これらが一致するか否かに基づいて、ページサイズ及び給紙サイズが一致するか否かを判断し、判断結果を編集部17に通知する。
【0054】
次に、本実施例のプリンタ10の動作について、説明する。
まず、プリンタ10のコントローラ部12において、第1取得部27が、PDFファイルに含まれる画像データのページサイズを検知して、該当する用紙識別番号を取得するページサイズ取得処理の流れについて、図5に沿って説明を行う。
図5は、本発明に係るコントローラ部のページサイズ取得動作を示すフローチャートである。
【0055】
ここでは、PDFファイル(図2)のページサイズが、用紙一覧テーブル26(図4)において用紙識別番号「0x01」に対応して設定されている用紙サイズに一致する場合を例に、説明する。
【0056】
コントローラ部12において、比較判断部29が、PDFファイル(図2)から画像データのページサイズ情報を取得すべく、取得指示を第1取得部27に送ると、第1取得部27は、受信バッファ16に格納されているPDFファイル(図2)を読み出す。そして、第1取得部27は、該PDFファイルから、文字列「/MediaBox」に続く数値ボックス「[0.0 0.0 595.44 841.68]」を検出する。そして、第1取得部27は、この数値ボックスから、ページ情報として、各数値x1=0.0、y1=0.0、x2=595.44、y2=841.68を、それぞれ取得する(ステップS101)。更に、第1取得部27は、取得されたページ情報に基づいて、ページ横サイズ情報x=x2−x1=595.44と、ページ縦サイズ情報y=y2−y1=841.68とを、ページサイズ情報としてそれぞれ算出する(ステップS101)。
【0057】
次に、第1取得部27は、用紙一覧テーブル26を参照すべく、まず、用紙一覧テーブル26の参照ポインタを初期化する(ステップS102)。図4に示される用紙一覧テーブル26において、参照ポインタは、用紙識別番号「0x00」の位置に初期化される(ステップS102)。
【0058】
続いて、第1取得部27は、用紙一覧テーブル26を参照して、参照ポインタに対応する用紙サイズ項目の横サイズ項目から、用紙横サイズ情報を読み出す(ステップS103)。第1取得部27は、用紙識別番号「0x00」に対応する用紙サイズ項目の横サイズ項目から、用紙横サイズ情報「595」を読み出す(ステップS103)。
【0059】
そして、第1取得部27は、取得されたページ横サイズ情報と、読み出された用紙横サイズ情報とを比較し、PDFファイルの各ページの横サイズと、用紙一覧テーブル26に設定されている用紙の横サイズとが、一致するか否かを判断する(ステップS104)。本実施例では、第1取得部27は、ページ横サイズ情報及び用紙横サイズ情報の差が±5ポイント以内である場合、ページの横サイズと用紙の横サイズとが一致すると判断するものとする。ここでは、ページ横サイズ情報が595.44であり、用紙横サイズ情報が595であるので、これらの差は5ポイント以内である。したがって、第1取得部27は、ページ横サイズ及び用紙横サイズが一致すると判断する(ステップS104)。
【0060】
次に、第1取得部27は、用紙一覧テーブル26を参照して、参照ポインタに対応する用紙サイズ項目の縦サイズ項目から、用紙縦サイズ情報を読み出す(ステップS105)。第1取得部27は、用紙識別番号「0x00」に対応する用紙サイズ項目の縦サイズ項目から、用紙縦サイズ情報「420」を読み出す(ステップS105)。
【0061】
そして、第1取得部27は、取得されたページ縦サイズ情報と、読み出された用紙縦サイズ情報とを比較し、ページ縦サイズと用紙縦サイズとが一致するか否かを判断する(ステップS106)。本実施例では、第1取得部27は、ページ縦サイズ情報及び用紙縦サイズ情報の差が±5ポイント以内である場合、ページ縦サイズ及び用紙縦サイズが一致すると判断する。ここでは、ページ縦サイズ情報が841.68であり、用紙縦サイズ情報が420であり、これらの差は5ポイントより大きい。したがって第1取得部27は、ページ縦サイズ及び用紙縦サイズが一致しないと判断する(ステップS106)。
【0062】
上記したように、ページ縦サイズ及び用紙縦サイズが一致しないと判断された場合(ステップS106)、或いは、ステップS104において、ページ横サイズ及び用紙横サイズが一致しないと判断された場合、第1取得部27は、用紙一覧テーブル26の参照ポインタを更新する(ステップS107)。図4に示される用紙一覧テーブル26において、参照ポインタは、用紙識別番号「0x00」の位置から「0x01」の位置に更新される(ステップS107)。
【0063】
続いて、第1取得部27は、更新された参照ポインタに対応する用紙サイズ情報が、用紙一覧テーブル26に設定されているか否かを判断する(ステップS108)。用紙一覧テーブル(図4)において、用紙識別番号「0x01」に対応する用紙サイズ情報は設定されているので、第1取得部27は、設定されていると判断する(ステップS108)。
【0064】
続いて、第1取得部27は、用紙識別番号「0x01」に対応する用紙サイズ項目の横サイズ項目から、用紙サイズ情報を「595」を読み出し(ステップS103)、取得されたページ横サイズ情報「595.44」と、読み出された用紙横サイズ情報「595」とを比較し、一致すると判断する(ステップS104)。
【0065】
更に、第1取得部27は、用紙一覧テーブル26を参照して、対応する用紙サイズ項目の縦サイズ項目から、用紙縦サイズ情報「842」を読み出し(ステップS105)、取得されたページ縦サイズ情報「841.68」と、読み出された用紙縦サイズ情報「842」とを比較し、一致すると判断する(ステップS106)。
【0066】
そして、ページ縦サイズ及び用紙縦サイズが一致すると判断する(ステップS106)と、第1取得部27は、ページサイズ及び用紙サイズが一致すると判断し、用紙一覧テーブル26の参照ポインタに基づき、用紙識別番号「0x01」を取得し、比較判断部29に通知する(ステップS109)。これにより、コントローラ部12におけるページサイズ取得処理は終了する。
【0067】
上記のように、PDFファイルに含まれる画像データのページサイズ情報が検知され、該当する用紙識別番号が取得される。
【0068】
なお、ステップS108において、更新された参照ポインタに対応する用紙サイズ情報が設定されていないと判断された場合、第1取得部27は、PDFファイルのページサイズに一致する用紙が、用紙一覧テーブル26に設定されていないと判断し、用紙識別番号として「該当番号なし」を取得して、比較判断部29に通知する(ステップS110)。
【0069】
次に、プリンタ10のコントローラ部12において、第2取得部28が、給紙トレイ14に対応する給紙サイズを検知して、該当する用紙識別番号を取得する給紙サイズ取得処理の流れについて、図6に沿って説明を行う。
図6は、本発明に係るコントローラ部の給紙サイズ取得動作を示すフローチャートである。
【0070】
コントローラ部12において、比較判断部29が、エンジン部13に装着されている給紙トレイ14内の用紙のサイズ、即ち給紙サイズを示す給紙サイズ情報を取得すべく、取得指示を第2取得部28に送ると、第2取得部28は、エンジン制御部25を介してエンジン部13にサイズ検出指示を送る(ステップS201)。
【0071】
エンジン部13は、サイズ検出指示を受けると、給紙トレイ14に収容されている用紙の横サイズを示す給紙横サイズ情報と、縦サイズを示す給紙縦サイズ情報とからなる給紙サイズ情報を検出して、該給紙サイズ情報をエンジン制御部25に通知する(ステップS202)。そして、エンジン制御部25が、通知された給紙サイズ情報を、第2取得部28に通知する(ステップS202)。
【0072】
次に、第2取得部28は、用紙一覧テーブル26を参照すべく、まず、用紙一覧テーブル26(図4)の参照ポインタを初期化する(ステップS203)。
【0073】
続いて、第2取得部28は、用紙一覧テーブル26を参照して、参照ポインタに対応する用紙サイズ項目の横サイズ項目から、用紙横サイズ情報を読み出す(ステップS204)。
【0074】
そして、第2取得部28は、取得された給紙横サイズ情報と、読み出された用紙横サイズ情報とを比較し、給紙トレイ14内の用紙の横サイズと、用紙一覧テーブル26に設定されている用紙の横サイズとが、一致するか否かを判断する(ステップS205)。本実施例では、第2取得部28は、給紙横サイズ情報及び用紙横サイズ情報の差が±5ポイント以内である場合、給紙横サイズ及び用紙横サイズが一致すると判断する。
【0075】
一致すると判断すると、第2取得部28は、更に、用紙一覧テーブル26を参照して、参照ポインタに対応する用紙サイズ項目の縦サイズ項目から、用紙縦サイズ情報を読み出す(ステップS206)。
【0076】
そして、第2取得部28は、取得された給紙縦サイズ情報と、読み出された用紙縦サイズ情報とを比較し、給紙縦サイズと用紙縦サイズとが一致するか否かを判断する(ステップS207)。本実施例では、第2取得部28は、給紙縦サイズ情報及び用紙縦サイズ情報の差が±5ポイント以内である場合、給紙縦サイズ及び用紙縦サイズが一致すると判断する。
【0077】
一致すると判断すると、第2取得部28は、給紙サイズ及び用紙サイズが一致すると判断し、用紙一覧テーブル26の参照ポインタに基づき、用紙識別番号を取得し、比較判断部29に通知する(ステップS208)。これにより、コントローラ部12における給紙サイズ取得処理は終了する。
【0078】
上記のように、給紙トレイ14の給紙サイズが検知され、該当する用紙識別番号が取得される。
【0079】
なお、ステップS205において、給紙横サイズ及び用紙横サイズが一致しないと判断された場合、或いはステップS207において、給紙縦サイズ及び用紙縦サイズが一致しないと判断された場合、第2取得部28は、用紙一覧テーブル26の参照ポインタを更新する(ステップS209)。そして、更新された参照ポインタに対応する用紙サイズ情報が設定されていると判断する(ステップS210)と、第2取得部28は、該用紙サイズ情報と給紙サイズ情報との比較判断処理を行う(ステップS204〜ステップS207)。
【0080】
対応する用紙サイズ情報が設定されていない場合(ステップS210)、第2取得部28は、給紙トレイ14内の用紙のサイズに一致する用紙サイズ情報が、用紙一覧テーブル26に設定されていないと判断する(ステップS211)。この場合、第2取得部28は、用紙識別番号としてデフォルト番号「0x01」を取得し(ステップS211)、比較判断部29に該デフォルト番号を通知する。
【0081】
次に、プリンタ10のコントローラ部12における受信データの解析及び編集処理の流れについて、図7に沿って説明を行う。
図7は、本発明に係るコントローラ部の実施例1における解析編集動作を示すフローチャートである。
【0082】
解析編集処理の実施に先立ち、ホストコンピュータ11からプリンタ10に、ダイレクトプリント指示及びPDFファイルが送信され、受信部15により受信される。ここでは、まず、ホストコンピュータ11においてページサイズが設定されていない場合の処理の流れについて、PDFファイル(図2)のページサイズと給紙サイズとが一致する場合を例に、説明を行う。
【0083】
コントローラ部12において、編集部17が受信部15からダイレクトプリント指示を受け取ると、解析部18がPDFファイル(図2)の解析を行う(ステップS301)。解析部18は、受信バッファ16からPDFファイルを読み出して、文字列「/CropBox」を検索し、この文字列に続く数値ボックスから、設定領域情報x3=0.0、y3=0.0、x4=595.44、y4=841.68を読み出す(ステップS301)。また、解析部18は、文字列「/MediaBox」を検索し、これに続く数値ボックスから、ページ情報x1=0.0、y1=0.0、x2=595.44、y2=841.68を読み出す(ステップS301)。
【0084】
そして、解析部18は、ページサイズの設定の有無を判定すべく、設定領域情報とページ情報とを比較する。解析部18は、4つの等式x1=x3、y1=y3、x2=x4、y2=y4が全て満たされる場合、ページサイズが設定されていないと判定する(ステップS302)。
【0085】
この判定に基づき、解析部18は、画像サイズの調整を行うと判断し、サイズ調整指示を調整部19に送る(ステップS303)。
【0086】
調整部19は、サイズ調整を指示されると、印刷対象となるPDFファイルのページサイズと、給紙トレイ14の給紙サイズとを比較すべく、比較判断指示を比較判断部29に送る(ステップS304)。
【0087】
比較判断部29は、編集部17から比較判断指示を受け取ると、PDFファイルのページサイズ情報と、該当する用紙識別番号とを取得すべく、取得指示を第1取得部27に送る。そして、第1取得部27が、ページサイズ取得処理(図4)を実施する(ステップS305)。第1取得部27は、図2に示されるPDFファイルから、ページサイズ情報を取得すると、用紙一覧テーブル26から用紙識別番号「0x01」を取得して、該用紙識別番号を比較判断部29に通知する(ステップS305)。
【0088】
次に、比較判断部29は、給紙トレイ14内の用紙に対応する給紙サイズ情報と、該当する用紙識別番号とを取得すべく、取得指示を第2取得部28に送る。そして、第2取得部28が、給紙サイズ取得処理(図5)を実施する(ステップS306)。第2取得部28は、給紙サイズ情報を取得すると、用紙一覧テーブル26から用紙識別番号「0x01」を取得して、該用紙識別番号を比較判断部29に通知する(ステップS306)。
【0089】
そして、比較判断部29が、第1取得部27から通知された用紙識別番号と、第2取得部28から通知された用紙識別番号とを比較して、一致するか否かを判断する(ステップS307)。一致すると判断する(ステップS307)と、比較判断部29は、PDFファイルに含まれる画像データのページサイズと、給紙トレイ14内の用紙のサイズとが一致すると判断し、該判断結果と、一致した用紙識別番号「0x01」とを、編集部17に通知する(ステップS308)。
【0090】
続いて、編集部17の調整部19及び加工部21が、通知された用紙識別番号に基づいて、PDFファイルの抽出加工処理を実施し、印刷中間データを生成し、中間データバッファ22に格納する(ステップS309)。これにより、コントローラ部12における解析編集処理が終了する。ステップS309における抽出加工処理の詳細な流れについては、後述する。
【0091】
ステップS307において、用紙識別番号が一致しないと判断されると、比較判断部29は、ページサイズ及び給紙サイズが一致しないと判断し、第1取得部27により取得されたページサイズ情報と、第2取得部28により取得された用紙識別番号とを、編集部17に通知する(ステップS310)。
【0092】
続いて、編集部17の算出部20及び加工部21が、PDFファイルの拡縮加工処理を実施して、印刷中間データを生成し、中間データバッファ22に格納する(ステップS311)。これにより、コントローラ部12における解析編集処理が終了する。ステップS311における拡縮編集処理の詳細な流れについては、後述する。
【0093】
上記のように、コントローラ部12において、PDFファイルのページサイズと給紙サイズとの比較判断結果に基づいて、該PDFファイルの編集処理が実施され、印刷中間データが生成される。
【0094】
なお、ステップS302において、ページ情報及び設定領域情報が一致しない場合、解析部18は、ページサイズが設定されていると判定する。この判定に基づき、解析部18は、画像サイズの調整は不要と判断し(ステップS312)、読み出されたページ情報及び設定領域情報に基づいて、加工部21が、PDFファイルの設定加工処理を実施して、印刷中間データを生成し、中間データバッファ22に格納する(ステップS313)。この設定加工処理の流れについては、後述する。
【0095】
次に、コントローラ部12の編集部17において実施される画像データから印刷中間データへの抽出加工処理について、図8及び図9を用いて説明を行う。
図8は、本発明に係るコントローラ部の実施例1における抽出加工動作を示すフローチャートであり、図9は、実施例1における画像データの抽出加工処理を説明する図である。
なお、この抽出加工処理は、図7におけるステップS309の動作に相当する。
【0096】
コントローラ部12の比較判断部29において、PDFファイルのページサイズと給紙トレイ14の給紙サイズとが一致すると判断され、該サイズに対応する用紙の用紙識別番号「0x01」が編集部17に通知されると、調整部19が、第2取得部28に該用紙識別番号を通知して、印刷領域サイズ情報の取得を指示する(ステップS401)。
【0097】
第2取得部28は、用紙一覧テーブル26(図4)を参照して、通知された用紙識別番号「0x01」に対応する印刷領域サイズ項目の横サイズ項目から、印刷領域横サイズ情報「575」を読み出す(ステップS402)。また、第2取得部28は、対応する縦サイズ項目から、印刷領域縦サイズ情報「822」を読み出す(ステップS402)。そして、第2取得部28は、該印刷領域横サイズ情報「575」及び印刷領域縦サイズ情報「822」を、調整部19に通知する。
【0098】
調整部19は、通知された印刷領域横サイズ情報「575」及び印刷領域縦サイズ情報「822」に基づき、印刷領域の設定を行う(ステップS403)。以下に、印刷領域の設定について、図9(a)を用いて説明を行う。
【0099】
図9(a)は、PDFファイルに含まれる画像データに基づくページ画像を示す図である。
ページ画像32は、頂点32A、32B、32C、32Dを有する矩形領域からなり、この矩形領域の領域サイズが、第1取得部27により取得されたページサイズに相当する。即ち、ページ横サイズ情報は、頂点32A及び頂点32B間の長さを示し、ページ縦サイズ情報は、頂点32A及び頂点32C間の長さを示す。
【0100】
調整部19は、このページ画像32に対して、印刷領域33を設定する。ここで、印刷領域33は、頂点33a、33b、33c、33dを有する矩形領域からなり、この矩形領域の領域サイズは、第2取得部28により取得された印刷領域サイズ情報に基づき設定される。即ち、調整部19は、印刷領域横サイズ情報に基づいて、頂点33a及び頂点33b間の長さを設定し、印刷領域縦サイズ情報に基づいて、頂点33a及び頂点33c間の長さを設定する。本実施例では、調整部19は、印刷領域がページ画像30における中央部に配置されるように、設定を行う。
【0101】
そして、加工部21が、設定された印刷領域に対応する領域内画像データを、PDFファイルの画像データから抽出して、印刷中間データを生成し、中間データバッファ22に格納する(ステップS404)。これにより、コントローラ部12における抽出加工処理が終了する。
【0102】
上記のように、PDFファイルの画像データから印刷領域に対応する画像データが抽出され、印刷中間データが生成される。
【0103】
図9(b)は、抽出加工処理後の印刷中間データに基づくページ画像を示す図である。
図9(b)において、矩形領域34は、給紙サイズに対応する領域サイズを有し、矩形領域35は、印刷領域33に対応する領域サイズを有する。
図9(a)に示されるページ画像32の印刷領域33から抽出された領域内画像データは、図9(b)に示されるように、同一サイズで加工され、印刷中間データが生成される。
【0104】
次に、コントローラ部12の編集部17において実施される画像データから印刷中間データへの拡縮加工処理について、図10及び図11を用いて説明を行う。
図10は、本発明に係るコントローラ部の実施例1における拡縮加工動作を示すフローチャートであり、図11は、実施例1における画像データの拡縮加工処理を説明する図である。
なお、この拡縮加工処理は、図7におけるステップS311の動作に相当する。
【0105】
拡縮加工処理の実施に先立ち、コントローラ部12の比較判断部29において、PDFファイルのページサイズと給紙トレイ14の給紙サイズとが一致しないと判断されると、第1取得部27により取得されたページサイズ情報と、第2取得部28により取得された給紙サイズに対応する用紙識別番号とが、編集部17に通知される。第2取得部28により通知されるページサイズ情報を、ページ横サイズ情報X1及びページ縦サイズ情報Y1とする。
【0106】
図11(a)は、PDFファイルに含まれる画像データに基づくページ画像を示す図である。
ページ画像36は、頂点36A、36B、36C、36Dを有する矩形領域からなり、この矩形領域の領域サイズが、第1取得部27により取得されたページサイズに相当する。即ち、ページ横サイズ情報X1は、頂点36A及び頂点36B間の長さを示し、ページ縦サイズ情報Y1は、頂点36A及び頂点36C間の長さを示す。
【0107】
編集部17は、ページサイズ情報及び用紙識別番号を通知されると、算出部20が、通知された用紙識別番号を第2取得部28に通知して、印刷領域サイズ情報の取得を指示する(ステップS501)。
【0108】
第2取得部28は、用紙一覧テーブル26(図4)を参照して、通知された用紙識別番号に対応する印刷領域サイズ項目の横サイズ項目から、印刷領域横サイズ情報X2を読み出し、対応する縦サイズ項目から、印刷領域縦サイズ情報Y2を読み出す(ステップS502)。そして、第2取得部28は、該印刷領域横サイズ情報X2及び印刷領域縦サイズ情報Y2を、算出部20に通知する。
【0109】
図11(b)は、抽出加工処理後の印刷中間データに基づくページ画像を示す図である。
図11(b)において、頂点38A、38B、38C、38Dを有する矩形領域38は、給紙サイズに対応する。そして、頂点39a、39b、39c、39dを有する矩形領域は、印刷領域サイズを有する印刷領域39を示す。即ち、第2取得部28により取得された印刷領域横サイズ情報X2が、頂点39a及び頂点39b間の長さとなり、印刷領域縦サイズ情報Y2が、頂点39a及び頂点39c間の長さとなる。
編集部17は、図11(a)に示されるページ画像36が、図11(b)に示される印刷領域39内に収まるように、画像サイズの拡縮を行う。
【0110】
算出部20は、第1取得部27から通知されたページ横サイズ情報X1と、第2取得部28から通知された印刷領域横サイズ情報X2とに基づいて、横倍率情報Rとして、R=X2/X1を算出する(ステップS503)。
【0111】
また、算出部20は、第1取得部27から通知されたページ縦サイズ情報Y1と、第2取得部28から通知された印刷領域縦サイズ情報Y2とに基づいて、縦倍率情報Rとして、R=Y2/Y1を算出する(ステップS504)。
【0112】
そして、算出部20は、算出された横倍率情報Rと縦倍率情報Rとを比較して、横倍率情報Rが縦倍率情報R以下であるか否かを判断する(ステップS505)。
【0113】
≦Rである場合(ステップS505)、算出部20は、横倍率情報Rを拡縮倍率情報Rとして設定する(ステップS506)。また、R>Rである場合(ステップS505)、算出部20は、縦倍率情報Rを拡縮倍率情報Rとして設定する(ステップS507)。設定された拡縮倍率情報Rは、加工部21に通知される。
【0114】
加工部21は、算出部20から拡縮倍率情報Rを通知されると、該拡縮倍率情報Rに基づいて、PDFファイルに含まれる画像データの拡縮処理を行って、印刷中間データを生成する(ステップS508)。加工部21は、ページ画像36(図11(a))をR倍に拡縮して、印刷領域39(図11(b))内に収まるサイズの印刷中間データを生成し、中間データバッファ22に格納する(ステップS508)。これにより、コントローラ部12における拡縮加工処理が終了する。
【0115】
上記のように、PDFファイルの画像データが印刷領域に対応して拡縮され、印刷中間データが生成される。
【0116】
次に、コントローラ部12の編集部17において実施される設定加工処理について、図12を用いて説明を行う。
図12は、本発明に係るコントローラ部の設定加工動作を示すフローチャートである。
なお、この設定加工処理は、図7におけるステップS313の動作に相当し、ホストコンピュータ11においてページサイズが設定済の画像データを印刷中間データに加工する処理である。
【0117】
コントローラ部12の編集部17において、画像サイズの調整が不要であると判断されると、解析部18は、PDFファイルから読み出された設定領域情報x3、y3、x4、y4に基づいて、印刷領域を設定する(ステップS601)。
【0118】
そして、加工部21が、PDFファイルの画像データから、該印刷領域内の画像データを抽出して、印刷中間データを生成する(ステップS602)。
【0119】
上記のように、ホストコンピュータ11において設定された印刷領域に基づいて、PDFファイルが加工され、印刷中間データが生成される。
【0120】
最後に、本実施例のプリンタ10によるダイレクトプリント処理の流れについて、説明する。
図13は、本発明に係るコントローラ部を含むプリンタの実施例1におけるダイレクトプリント動作を示すフローチャートである。
【0121】
プリンタ10において、コントローラ部12の受信部15が、ホストコンピュータ11からダイレクトプリント指示及びPDFファイルを受信する(ステップS701)と、受信部15は、該PDFファイルを受信バッファ16に格納し、ダイレクトプリント指示を編集部17に送る。
【0122】
そして、コントローラ部12において、PDFファイルの解析編集処理(図7)が実施される(ステップS702)。編集部17は、PDFファイルを解析して、印刷領域を設定し、印刷中間データを生成すると、該印刷中間データを中間データバッファ22に格納すると共に、該印刷中間データの展開指示を展開部23に送る(ステップS702)。
【0123】
展開部23は、編集部17からの展開指示に基づいて、中間データバッファ22から印刷中間データを読み出して展開し、印刷イメージデータを生成する(ステップS703)。そして、展開部23は、印刷イメージデータをイメージデータバッファ24に格納すると共に、エンジン制御部25に印刷開始を指示する。
【0124】
エンジン制御部25は、印刷開始指示を受け取ると、イメージデータバッファ24から印刷イメージデータを読み出して、印刷指示と共に該印刷イメージデータをエンジン部13へ送る。そして、エンジン部13が、該印刷イメージデータに基づいて、給紙トレイ14から給紙された用紙の印刷領域内に画像を形成して、印刷を行う(ステップS704)。これにより、プリンタ10における印刷処理が終了する。
【0125】
上記のように、プリンタ10において、PDFファイルに基づくダイレクトプリント処理が実行される。
【0126】
以上のように、本実施例のコントローラ部12が搭載されるプリンタ10によれば、PDFファイルのページサイズと、給紙トレイ14内の用紙のサイズとが一致する場合、該用紙の印刷領域に対応する画像データが、PDFファイルから抽出されて、印刷領域サイズの印刷イメージデータが作成される。したがって、不要な画像縮小が防止され、PDFファイルを所望のサイズに印刷可能となるので、利便性が向上される。
【実施例2】
【0127】
図14は、本発明の実施例2に係るコントローラ部を含むプリンタの構成を示すブロック図である。
本実施例のプリンタ40は、コントローラ部41に第1イメージデータバッファ42及び第2イメージデータバッファ43が設けられると共に、印刷イメージデータのサイズ調整を行うための調整部44が追加される構成が、実施例1とは異なる。
なお、本実施例において、実施例1と同一の構成については同一の符号で示し、これらについての詳しい説明を省略する。
【0128】
プリンタ40は、ダイレクトプリント機能が搭載される印刷装置として、図14に示されるように、上位装置としてのホストコンピュータ11に接続し、コントローラ部41、エンジン部13及び給紙トレイ14を備えている。
【0129】
コントローラ部41は、本実施例の印刷制御装置として、図14に示されるように、受信部15、受信バッファ16、編集部45、中間データバッファ22、展開部49、第1イメージデータバッファ42、第2イメージデータバッファ43、調整部44、エンジン制御部25、用紙一覧テーブル26、第1取得部27、第2取得部53及び比較判断部29を備えている。
【0130】
編集部45は、図14に示されるように、解析部46、算出部47及び加工部48を有し、PDFファイルの解析編集処理を実施する処理部である。
【0131】
解析部46は、受信部15からダイレクトプリント指示を受け取ると、受信バッファ16からPDFファイルを読み出して、該PDFファイルを解析し、ページ設定の有無を判定する。
ページ設定が実施されていないと判定すると、解析部46は、画像サイズの調整が必要であると判断し、比較判断部29への比較判断指示を行う。そして、比較判断部29からの判断結果に基づいて、算出部47や加工部48への指示を行う。
ページ設定が実施されていると判定すると、解析部46は、画像サイズの調整が不要であると判断し、印刷領域のサイズ設定を行って、PDFファイルの加工を加工部48に指示する。
【0132】
算出部47は、PDFファイルに含まれる画像データの拡大或いは縮小処理のための拡縮倍率情報を算出する。本実施例では、算出部47は、第1取得部27により取得されたページサイズ情報と、第2取得部28により取得された用紙サイズ情報とに基づいて、拡縮倍率情報の算出を行う。
【0133】
加工部48は、PDFファイルに含まれる画像データを加工して、印刷中間データを生成し、該印刷中間データを中間データバッファ22に格納すると共に、該印刷中間データの展開を展開部49に指示する。
本実施例では、加工部48は、設定された用紙サイズに基づいて、画像データを印刷中間データに加工する。また、算出部47から拡縮倍率情報が通知された場合、加工部48は、拡縮生成部として、該核縮倍率情報に基づいて画像データを拡縮し、用紙サイズに対応する印刷中間データを生成する。
【0134】
展開部49は、編集部45から展開指示を受けると、中間データバッファ22から印刷中間データを読み出して、該印刷中間データの印刷イメージデータへの展開処理を行う。そして、展開部49は、印刷イメージデータを第1イメージデータバッファ42に格納すると共に、該印刷イメージデータのサイズ調整を調整部44に指示する。
【0135】
第1イメージデータバッファ42は、展開部49により展開して生成された印刷イメージデータが一時的に格納される一時格納部である。
【0136】
第2イメージデータバッファ43は、後述する調整部44によりサイズ調整して生成された領域内印刷イメージデータが一時的に格納される一時格納部である。
【0137】
調整部44は、図14に示されるように、有無判断部50、抽出部51及び縮小部52有し、展開部49からのサイズ調整指示に基づいて、印刷イメージデータをサイズ調整して、領域内印刷イメージデータを生成する処理部である。
【0138】
有無判断部50は、第1イメージデータバッファ42から印刷イメージデータを読み出して、該印刷イメージデータの印刷領域外における描画データの有無を判断する。有無判断部50は、第2取得部28から通知された印刷領域サイズ情報に基づいて、印刷領域外における描画データの有無を判断する。有無判断部50は、描画データが有ると判断すると、縮小部52に縮小指示を行い、無いと判断すると、抽出部51に抽出指示を行う。
【0139】
抽出部51は、有無判断部50からの抽出指示に基づき、印刷イメージデータから印刷領域に対応する領域内印刷データを抽出する。抽出部51は、該領域内印刷データを第2イメージデータバッファ43に格納すると共に、エンジン制御部25に印刷開始を指示する。
【0140】
縮小部52は、拡縮生成部として、有無判断部50からの縮小指示に基づき、印刷イメージデータを縮小して、印刷領域に対応する領域内印刷データを生成する。縮小部52は、第2取得部28から通知された用紙サイズ情報及び印刷領域サイズ情報に基づいて、縮小倍率情報を算出し、該縮小倍率情報に基づいて、印刷イメージデータの領域内印刷データへの縮小を行う。そして、縮小部52は、該領域内印刷データを第2イメージデータバッファ43に格納すると共に、エンジン制御部25に印刷開始を指示する。
【0141】
第2取得部53は、エンジン制御部25にサイズ検出を指示して、給紙サイズ情報を取得する。そして、第2取得部53は、用紙一覧テーブル26(図4)から該給紙サイズ情報に対応する用紙識別番号を取得して、比較判断部29に通知する。
また、第2取得部53は、第3取得部として、調整部44からの指示に基づいて、給紙サイズ情報及び対応する印刷領域サイズ情報を取得して、調整部44に通知する。
【0142】
次に、本実施例のプリンタ40の動作について、説明する。
ここでは、まず、コントローラ部41における受信データの解析及び編集処理の流れについて、説明を行う。
図15は、本発明に係るコントローラ部の実施例2における解析編集動作を示すフローチャートである。
【0143】
まず、ホストコンピュータ11においてページサイズが設定されていない場合の解析編集処理の流れについて、PDFファイルのページサイズと給紙トレイ14の給紙サイズとが一致する場合を例に、説明を行う。
なお、本実施例のプリンタ40のコントローラ部41において、第1取得部27によるページサイズ取得処理及び第2取得部28による給紙サイズ取得処理の流れは、それぞれ、実施例1と同一であるので、説明を省略する。
【0144】
コントローラ部41において、編集部45が受信部15からダイレクトプリント指示を受け取ると、解析部46がPDFファイル(図2)の解析を行う(ステップS301)。解析部46は、PDFファイルから設定領域情報及びページ情報を読み出して(ステップS301)、ページサイズの設定の有無を判定する(ステップS302)。
【0145】
ページサイズが設定されていないと判定する(ステップS302)と、解析部46は、画像サイズの調整が必要であると判断し(ステップS303)、印刷対象となるPDFファイルのページサイズと、給紙トレイ14の給紙サイズとを比較すべく、比較判断指示を比較判断部29に送る(ステップS304)。
【0146】
比較判断部29は、編集部45からの比較判断指示に基づき、第1取得部27に取得指示を送る。そして、第1取得部27が、ページサイズ取得処理(図4)を実施し、ページサイズ情報と対応する用紙識別番号とを取得し、該用紙識別番号を比較判断部29に通知する(ステップS305)。
【0147】
また、比較判断部29は、第2取得部53に取得指示を送る。そして、第2取得部53が、給紙サイズ取得処理(図5)を実施し、給紙サイズ情報と対応する用紙識別番号とを取得し、該用紙識別番号を比較判断部29に通知する(ステップS306)。
【0148】
そして、比較判断部29が、第1取得部27から通知された用紙識別番号と、第2取得部53から通知された用紙識別番号の比較判断処理を行う(ステップS307)。比較判断部29は、用紙識別番号が一致すると判断する(ステップS307)と、ページサイズ及び給紙サイズが一致すると判断し、該判断結果と、一致した用紙識別番号とを、編集部45に通知する(ステップS308)。
【0149】
そして、編集部45の加工部48が、PDFファイルの画像データを加工して、印刷中間データを生成し、中間データバッファ22に格納する(ステップS801)。これにより、コントローラ部41における解析編集処理が終了する。
【0150】
図16は、実施例2における画像データの加工処理を説明する図である。
図16(a)は、PDFファイルに含まれる画像データに基づくページ画像を示す図であり、図16(b)は、解析編集処理後の印刷中間データに基づくページ画像を示す図である。図16(b)において、矩形領域55は、給紙サイズに一致する領域サイズを有する。
【0151】
上記したように、ページサイズ及び給紙サイズが一致する場合、即ち、図16(a)に示されるページ画像54のサイズと、給紙トレイ14内の用紙のサイズとが一致する場合、PDFファイルに含まれる画像データは、等倍に加工されて、図16(b)に示されるように、給紙サイズに対応する印刷中間データが生成される。
【0152】
ページサイズ及び給紙サイズが一致しない場合、ステップS307において、比較判断部29が、用紙識別番号の不一致を判断する。
【0153】
この判断結果に基づき、比較判断部29は、ページサイズ及び給紙サイズが一致しないと判断し、第1取得部27により取得されたページサイズ情報と、第2取得部53により取得された給紙サイズ情報とを、編集部45に通知する(ステップS802)。
【0154】
そして、編集部45の算出部47及び加工部48が、通知されたページサイズ情報及び給紙サイズ情報に基づき、画像データを拡縮加工して、印刷中間データを生成する(ステップS803)。これにより、コントローラ部41における解析編集処理が終了する。この拡縮加工処理の流れについては、後述する。
【0155】
なお、ステップS302において、ページサイズが設定されていると判定された場合、解析部46は、画像サイズの調整は不要であると判断する(ステップS312)。そして、加工部48が、ページ情報及び設定領域情報に基づいて、PDFファイルの設定加工処理(図12)を実施例1と同様に実施して、印刷中間データを生成し、中間データバッファ22に格納する(ステップS313)。
【0156】
次に、コントローラ部41の編集部45において実施される画像データから印刷中間データへの拡縮加工処理について、図16及び図17を用いて説明する。
図17は、本発明に係るコントローラ部の実施例2における拡縮加工動作を示すフローチャートである。
なお、この拡縮加工処理は、図15におけるステップS803の動作に相当する。
【0157】
拡縮加工処理の実施に先立ち、コントローラ部41の比較判断部29は、第1取得部27により取得されたページ横サイズ情報X1及びページ縦サイズ情報Y1と、第2取得部53により取得された給紙横サイズ情報X3及び給紙縦サイズ情報Y3とを、編集部45に通知している。
【0158】
図16(a)において、ページ横サイズ情報X1は、ページ画像54の頂点54A及び頂点54B間の長さを示し、ページ縦サイズ情報Y1は、頂点54A及び頂点54C間の長さを示す。また、図16(b)において、給紙横サイズ情報X3は、矩形領域55の頂点55A及び頂点55B間の長さに相当し、給紙縦サイズ情報Y3は、頂点55A及び頂点55C間の長さに相当する。
ページ画像54の領域サイズ、即ち画像データのページサイズと、矩形領域55の領域サイズ、即ち給紙サイズとは一致しないので、編集部45は、ページ画像54が矩形領域55内に収まるように、画像サイズの拡縮を行う。
【0159】
編集部45において、算出部47は、まず、ページ横サイズ情報X1と給紙横サイズ情報X3とに基づいて、横倍率情報R´として、R´=X3/X1を算出する(ステップS901)。
【0160】
また、算出部47は、ページ縦サイズ情報Y1と給紙縦サイズ情報Y3とに基づいて、縦倍率情報R´として、R´=Y3/Y1を算出する(ステップS902)。
【0161】
そして、算出部47は、算出された横倍率情報R´と縦倍率情報R´とを比較して、横倍率情報R´が縦倍率情報R´以下であるか否かを判断する(ステップS903)。
【0162】
R´≦R´である場合(ステップS903)、算出部47は、横倍率情報R´を拡縮倍率情報R´として設定する(ステップS904)。また、R´>R´である場合(ステップS903)、算出部47は、縦倍率情報R´を拡縮倍率情報R´として設定する(ステップS905)。設定された拡縮倍率情報R´は、加工部48に通知される。
【0163】
そして、加工部48が、通知された拡縮倍率情報R´に基づいて、PDFファイルに含まれる画像データの拡縮処理を行って、印刷中間データを生成する(ステップS906)。加工部48は、ページ画像54(図16(a))をR´倍に拡縮して、給紙サイズの矩形領域55(図16(b))内に収まるサイズの印刷中間データを生成し、中間データバッファ22に格納する(ステップS906)。これにより、コントローラ部41における拡縮加工処理が終了する。
【0164】
上記のように、PDFファイルの画像データが給紙サイズに対応して拡縮され、印刷中間データが生成される。
【0165】
次に、コントローラ部41の調整部44において、印刷イメージデータのサイズ調整に先立ち実施される確認処理の流れについて、図18に沿って説明する。
図18は、本発明に係るコントローラ部の実施例2における確認動作を示すフローチャートである。
【0166】
コントローラ部41において、調整部44が、展開部23から調整指示を受け取ると、有無判断部50が、印刷イメージデータにおける印刷領域外の描画データの有無を判断すべく、以下に示す確認処理を行う。
【0167】
有無判断部50は、まず、第2取得部53に給紙サイズ情報及び印刷領域サイズ情報の取得を指示する。第2取得部53は、この取得指示に基づき、エンジン制御部25を介して給紙サイズ情報を取得する(ステップS1001)。また、第2取得部53は、用紙一覧テーブル26を参照して、該給紙サイズ情報に対応する印刷領域サイズ情報を読み出して取得する(ステップS1001)。そして、第2取得部53は、取得した給紙サイズ情報及び印刷領域サイズ情報を調整部44に通知する(ステップS1001)。第2取得部53による印刷領域サイズ情報の取得処理の詳細については、説明を省略する。
【0168】
給紙サイズ情報及び印刷領域サイズ情報が通知されると、有無判断部50は、該給紙サイズ情報及び印刷領域サイズ情報に基づいて、確認領域の設定を行う(ステップS1002)。
【0169】
図19は、確認領域の設定例を示す図である。
図19において、矩形領域64は、印刷イメージデータのページサイズを有する領域である。このページサイズは、給紙サイズに一致している。
矩形領域64の中央に配置されている部分領域64−5は、印刷領域サイズを有する矩形の領域である。矩形領域64は、更に、この部分領域64−5を囲んで、上部に配置される矩形の領域である部分領域64−1と、下部に配置される矩形領域である部分領域64−2と、両側部にそれぞれ配置される矩形の領域である部分領域64−3、64−4とに分割されている。
【0170】
有無判断部50は、印刷領域に対応する部分領域64−5を除く4つの各部分領域64−1〜4を、それぞれ、第1確認領域、第2確認領域、第3確認領域、第4確認領域として設定する(ステップS1002)。即ち、有無判断部50は、印刷イメージデータを、4つの確認領域及び1つの印刷領域に対応する各部分イメージデータに分割する。
【0171】
そして、有無判断部50は、まず、第1確認領域に対応する部分イメージデータを、印刷イメージデータから抽出し(ステップS1003)、該部分イメージデータにおける描画イメージの有無を判断する(ステップS1004)。
【0172】
第1確認領域に描画イメージが無いと判断する(ステップS1004)と、有無判断部50は、続いて、第2確認領域に対応する部分イメージデータを、印刷イメージデータから抽出し(ステップS1005)、該部分イメージデータにおける描画イメージの有無を判断する(ステップS1006)。
【0173】
第2確認領域に描画イメージが無いと判断する(ステップS1006)と、有無判断部50は、更に、第3確認領域に対応する部分イメージデータを、印刷イメージデータから抽出し(ステップS1007)、該部分イメージデータにおける描画イメージの有無を判断する(ステップS1008)。
【0174】
そして、第3確認領域に描画イメージが無いと判断する(ステップS1008)と、有無判断部50は、第4確認領域に対応する部分イメージデータを、印刷イメージデータから抽出し(ステップS1009)、該部分イメージデータにおける描画イメージの有無を判断する(ステップS1010)。
【0175】
第4確認領域にも描画イメージが無いと判断する(ステップS1010)と有無判断部50は、各確認領域に描画イメージが無いと判断する。そして、有無判断部50は、印刷領域の範囲外に描画イメージ、即ち領域外イメージが無いと判断し、該判断結果を抽出部51に通知する(ステップS1011)。これにより、有無判断部50による確認処理は終了する。
【0176】
なお、各確認領域の何れかに描画イメージが有ると判断された場合(ステップS1004、1006、S1008、S1010)、有無判断部50は、印刷領域の範囲外に描画イメージ、即ち領域外イメージが有ると判断し、該判断結果を縮小部52に通知する(ステップS1012)。これにより、有無判断部50による確認処理は終了する。
【0177】
上記のように、印刷イメージデータにおける領域外データの有無が判断される。
【0178】
次に、本実施例のプリンタ40によるダイレクトプリント処理の流れについて、説明する。
図20は、本発明に係るコントローラ部を含むプリンタの実施例2におけるダイレクトプリント動作を示すフローチャートである。
【0179】
プリンタ40において、コントローラ部41の受信部15が、ホストコンピュータ11からダイレクトプリント指示およびPDFファイルを受信する(ステップS701)と、受信部15は、該PDFファイルを受信バッファ16に格納し、ダイレクトプリント指示を編集部45に送る。
【0180】
そして、コントローラ部41において、PDFファイルの解析編集処理(図15)が実施される(ステップS1101)。編集部45は、PDFファイルを解析して編集し、印刷中間データを生成すると、該印刷中間データを中間データバッファ22に格納すると共に、該印刷中間データの展開指示を展開部23に送る(ステップS1101)。
【0181】
展開部23は、この展開指示に基づいて、中間データバッファ22から印刷中間データを読み出して展開し、印刷イメージデータを生成する(ステップS1102)。そして、展開部23は、印刷イメージデータを第1イメージデータバッファ42に格納すると共に、調整部44に該印刷イメージデータの調整を指示する(ステップS1102)。
【0182】
調整部44は、調整指示を受け取ると、有無判断部50が、印刷イメージデータにおいて、印刷領域の範囲外における描画データの有無を判断すべく、確認処理(図18)を行う(ステップS1103)。有無判断部50は、印刷イメージデータを5つの部分イメージデータに分割して、確認処理を実施する。
【0183】
そして、有無判断部50は、印刷領域の範囲外に描画データ、即ち領域外イメージデータが有るか否かを判断する(ステップS1104)。
【0184】
領域外イメージデータが無いと判断する(ステップS1104)と、有無判断部50は、抽出部51に印刷領域サイズ情報を通知して、領域内イメージデータの抽出を指示する(ステップS1105)。
【0185】
抽出部51は、この抽出指示に基づき、第1イメージデータバッファ42から印刷イメージデータを読み出す。そして、通知された印刷領域サイズ情報に基づいて、給紙サイズの印刷イメージデータから、印刷領域内のイメージデータを、領域内イメージデータとして抽出する(ステップS1106)。
【0186】
図21は、実施例2における印刷イメージデータの抽出処理を説明する図である。
図21(a)は、印刷イメージデータに基づくページ画像を示す図である。
ページ画像56のページサイズは、給紙サイズに一致すべく、編集部45により調整済である。
【0187】
抽出部51は、このページ画像56に対応する印刷イメージデータから、印刷領域57内のイメージデータを、領域内イメージデータとして抽出する(ステップS1106)。抽出部51は、抽出した領域内イメージデータを第2イメージデータバッファ43に格納すると共に、エンジン制御部25に印刷開始を指示する(ステップS1106)。
【0188】
エンジン制御部25は、印刷開始指示を受け取ると、第2イメージデータバッファ43から領域内イメージデータを読み出して、印刷指示と共にエンジン部13へ送る。そして、エンジン部13が、該領域内イメージデータに基づいて、給紙トレイ14から給紙された用紙の印刷領域内に画像を形成して、印刷を行う(ステップS1107)。これにより、プリンタ40におけるダイレクトプリント処理が終了する。
【0189】
図21(b)は、抽出処理後の領域内画像データに基づくページ画像を示す図である。
給紙トレイ14から給紙された用紙58の印刷領域59内に、印刷イメージデータから抽出された領域内イメージデータに基づく画像が、拡縮されることなく等倍に形成される。
【0190】
なお、ステップS1104において、領域外印刷データが有ると判断されると、有無判断部50は、縮小部52に給紙サイズ情報及び印刷領域サイズ情報を通知して、印刷イメージデータの縮小を指示する(ステップS1108)。
【0191】
縮小部52は、この縮小指示に基づき、印刷イメージデータの縮小処理を行って、領域内イメージデータを生成する(ステップS1109)。
【0192】
ここで、ステップS1109における縮小処理の流れについて、図22及び図23を用いて説明する。
図22は、本発明に係るコントローラ部の縮小動作を示すフローチャートであり、図23は、実施例2における印刷イメージデータの縮小処理を説明する図である。
【0193】
コントローラ部41の調整部44において、縮小部52は、有無判断部50から、給紙横サイズ情報X3及び給紙縦サイズ情報Y3からなる給紙サイズ情報と、印刷領域横サイズ情報X2及び印刷領域縦サイズ情報Y2からなる印刷領域サイズ情報とを通知されると、印刷イメージデータの拡縮を実施する。
【0194】
図23(a)は、印刷イメージデータに基づくページ画像を示す図であり、図23(b)は、領域内イメージデータに基づくページ画像を示す図である。
図23(a)において、ページ画像60は、給紙サイズの矩形領域からなり、矩形領域61は、該給紙サイズに対応する印刷領域サイズを有する。ここで、ページ画像60に対応する印刷イメージデータは、矩形領域61の外側にも描画データ、即ち領域外データを有する。したがって、印刷イメージデータに基づき印刷処理が実行されると、該領域外データに基づく描画が実行されないという問題がある。
【0195】
そこで、縮小部52は、ページ画像60が、図23(b)に示される用紙62の印刷領域63内に収まるように、印刷イメージデータを縮小する。
【0196】
まず、縮小部52は、給紙横サイズ情報X3及び印刷領域横サイズ情報X2に基づいて、横倍率情報rとして、r=X2/X3を算出する(ステップS1201)。
【0197】
また、縮小部52は、給紙縦サイズ情報Y3及び印刷領域縦サイズ情報Y2に基づいて、縦倍率情報rとして、r=Y2/Y3を算出する(ステップS1202)。
【0198】
そして、縮小部52は、算出された横倍率情報rと縦倍率情報rとを比較して、横倍率情報rが縦倍率情報r以下であるか否かを判断する(ステップS1203)。
【0199】
≦rである場合(ステップS1203)、縮小部52は、横倍率情報rを縮小倍率情報rとして設定する(ステップS1204)。また、r>rである場合(ステップS1203)、縮小部52は、縦倍率情報rを縮小倍率情報rとして設定する(ステップS1205)。
【0200】
続いて、縮小部52は、設定された縮小倍率情報rに基づいて、印刷イメージデータを縮小して、印刷領域に対応する領域内イメージデータを生成する(ステップS1206)。縮小部52は、ページ画像60(図23(a))をr倍に縮小して、印刷領域63(図23(b))内に収まるサイズの領域内データを生成し、第2イメージデータバッファ43に格納する(ステップS1206)。これにより、コントローラ部41における縮小処理が終了する。
【0201】
上記のように、印刷イメージデータが印刷領域に対応して縮小され、領域内イメージデータが生成される。
【0202】
図20に戻って、縮小部52は、領域内イメージデータを第2イメージデータバッファ43に格納する(ステップS1109)と、エンジン制御部25に印刷開始を指示する。
【0203】
そして、エンジン制御部25が、第2イメージデータバッファ43から領域内イメージデータを読み出して、印刷指示と共にエンジン部13へ送る。続いて、エンジン部13が、受け取った領域内イメージデータに基づいて、給紙トレイ14から給紙された用紙の印刷領域内に画像を形成して、印刷を行う(ステップS1107)。これにより、プリンタ40におけるダイレクトプリント処理が終了する。
【0204】
上記のように、プリンタ40において、PDFファイルに基づくダイレクトプリント処理が実行される。
【0205】
以上のように、本実施例のコントローラ部41が搭載されるプリンタ40によれば、画像サイズの調整に際して、印刷領域外の描画データ、即ち領域外データが存在するか否かが考慮されるので、不要な画像縮小が防止されると共に、領域外データの損失が確実に防止される。
【産業上の利用可能性】
【0206】
上記した各実施例では、本発明を、上位装置から送信された電子文書に基づき、ダイレクトプリントを実行する印刷装置のコントローラ部に適用する場合を例に説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、スキャナで読み取った画像データに基づき印刷を行うMFPに適用することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0207】
【図1】本発明の実施例1に係るコントローラ部を含むプリンタの構成を示すブロック図である。
【図2】PDFファイルの一例を示す図である。
【図3】PDFファイルに基づくページ画像の表示例を示す図である。
【図4】用紙一覧テーブルの構成を示す説明図である。
【図5】本発明に係るコントローラ部のページサイズ取得動作を示すフローチャートである。
【図6】本発明に係るコントローラ部の給紙サイズ取得動作を示すフローチャートである。
【図7】本発明に係るコントローラ部の実施例1における解析編集動作を示すフローチャートである。
【図8】本発明に係るコントローラ部の実施例1における抽出加工動作を示すフローチャートである。
【図9】実施例1における画像データの抽出加工処理を説明する図である。
【図10】本発明に係るコントローラ部の実施例1における拡縮加工動作を示すフローチャートである。
【図11】実施例1における画像データの拡縮加工処理を説明する図である。
【図12】本発明に係るコントローラ部の設定加工動作を示すフローチャートである。
【図13】本発明に係るコントローラ部を含むプリンタの実施例1におけるダイレクトプリント動作を示すフローチャートである。
【図14】本発明の実施例2に係るコントローラ部を含むプリンタの構成を示すブロック図である。
【図15】本発明に係るコントローラ部の実施例2における解析編集動作を示すフローチャートである。
【図16】実施例2における画像データから印刷中間データへの加工処理を説明する図である。
【図17】本発明に係るコントローラ部の実施例2における拡縮加工動作を示すフローチャートである。
【図18】本発明に係るコントローラ部の実施例2における確認動作を示すフローチャートである。
【図19】確認領域の設定例を示す図である。
【図20】本発明に係るコントローラ部を含むプリンタの実施例2におけるダイレクトプリント動作を示すフローチャートである。
【図21】実施例2における印刷イメージデータの抽出処理を説明する図である。
【図22】本発明に係るコントローラ部の縮小動作を示すフローチャートである。
【図23】実施例2における印刷イメージデータの縮小処理を説明する図である。
【符号の説明】
【0208】
10、40 プリンタ
11 ホストコンピュータ
12、41 コントローラ部
13 エンジン部
14 給紙トレイ
15 受信部
17、45 編集部
23 展開部
25 エンジン制御部
26 用紙一覧テーブル
27 第1取得部
28、53 第2取得部
29 比較判断部
44 調整部
50 有無判断部
51 抽出部
52 縮小部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子文書の画像データを入力する入力部と、入力された前記画像データを印刷データに展開するための展開部とを含み、前記電子文書を記録媒体に印刷するための印刷制御装置であって、
前記電子文書のページサイズを示すページサイズ情報を取得する第1取得部と、
前記記録媒体の媒体サイズを示す媒体サイズ情報を取得する第2取得部と、
取得された前記ページサイズ情報及び前記媒体サイズ情報を比較して、一致するか否かを判断する比較判断部と、
一致すると判断されると、前記画像データから前記記録媒体の印刷領域に対応する領域内画像データを抽出する抽出部と、
を備え、
前記展開部は、抽出された前記領域内画像データを展開して、前記印刷領域に対応する領域内印刷データを生成する
ことを特徴とする印刷制御装置。
【請求項2】
生成された前記領域内印刷データに基づいて、前記印刷領域内に描画して印刷を実行する印刷部を更に備えることを特徴とする請求項1記載の印刷制御装置。
【請求項3】
前記入力部は、前記電子文書の原稿画像を読み取って前記画像データを取得する読取取得部からなることを特徴とする請求項1記載の印刷制御装置。
【請求項4】
前記入力部は、上位装置から前記画像データを受信する受信部からなることを特徴とする請求項1記載の印刷制御装置。
【請求項5】
前記比較判断部は、前記ページサイズ情報と前記媒体サイズ情報とのサイズ差が所定の閾値以下となる場合、前記一致と判断することを特徴とする請求項1記載の印刷制御装置。
【請求項6】
前記比較判断部により前記ページサイズ情報及び前記媒体サイズ情報が一致すると判断されると、
前記展開部は、前記画像データを展開して、前記記録媒体に対応する印刷データを生成し、
前記抽出部は、生成された前記印刷データから前記印刷領域に対応する領域内印刷データを抽出する
ことを特徴とする請求項1記載の印刷制御装置。
【請求項7】
所定領域における描画データの有無を判断するための有無判断部を更に備え、
前記比較判断部により前記ページサイズ情報及び前記媒体サイズ情報が一致すると判断されると、
前記展開部は、前記画像データを展開して、前記記録媒体に対応する印刷データを生成し、
前記有無判断部は、生成された前記印刷データの前記印刷領域外における描画データの有無を判断し、
無いと判断されると、前記抽出部は、前記印刷データから前記印刷領域に対応する領域内印刷データを抽出する
ことを特徴とする請求項1記載の印刷制御装置。
【請求項8】
前記有無判断部により有ると判断されると、前記印刷領域の領域サイズを示す領域サイズ情報を取得する第3取得部と、
取得された前記領域サイズ情報と、前記ページサイズ情報とに基づいて、前記印刷データを前記領域サイズに拡縮し、領域内印刷データを生成する拡縮生成部と、
を更に備える
ことを特徴とする請求項7記載の印刷制御装置。
【請求項9】
前記拡縮生成部は、前記領域サイズ情報及び前記ページサイズ情報に基づいて、前記印刷データの拡縮倍率を示す倍率情報を算出する算出部を有し、算出された前記倍率情報に基づいて、前記印刷データの前記領域内印刷データへの拡縮を行うことを特徴とする請求項8記載の印刷制御装置。
【請求項10】
前記比較判断部により前記ページサイズ情報及び前記媒体サイズ情報が一致しないと判断されると、前記印刷領域の領域サイズを示す領域サイズ情報を取得する第3取得部と、
取得された前記領域サイズ情報と、前記ページサイズ情報とに基づいて、前記画像データを前記領域サイズに拡縮し、拡縮画像データを生成する拡縮生成部と、
を更に備え、
前記展開部は、生成された前記拡縮画像データを展開して、前記印刷領域に対応する領域内印刷データを生成する
ことを特徴とする請求項1記載の印刷制御装置。
【請求項11】
前記拡縮生成部は、前記領域サイズ情報及び前記ページサイズ情報に基づいて、前記画像データの拡縮倍率を示す倍率情報を算出する算出部を有し、算出された前記倍率情報に基づいて、前記画像データの前記拡縮画像データへの拡縮を行うことを特徴とする請求項10記載の印刷制御装置。
【請求項12】
前記比較判断部により前記ページサイズ情報及び前記媒体サイズ情報が一致しないと判断されると、前記ページサイズ情報及び前記媒体サイズ情報に基づいて、前記画像データを前記媒体サイズに拡縮し、拡縮画像データを生成する拡縮生成部と、
所定領域における描画データの有無を判断するための有無判断部とを更に備え、
前記展開部は、生成された前記拡縮画像データを展開して、前記記録媒体に対応する印刷データを生成し、
前記有無判断部は、生成された前記印刷データの前記印刷領域外における描画データの有無を判断し、
無いと判断されると、前記抽出部は、前記印刷データから前記印刷領域に対応する領域内印刷データを抽出する
ことを特徴とする請求項1記載の印刷制御装置。
【請求項13】
前記拡縮生成部は、前記ページサイズ情報及び前記媒体サイズ情報に基づいて、前記画像データの拡縮倍率を示す倍率情報を算出する算出部を有し、算出された前記倍率情報に基づいて、前記画像データの前記拡縮画像データへの拡縮を行うことを特徴とする請求項12記載の印刷制御装置。
【請求項14】
前記有無判断部により有ると判断されると、前記印刷領域の領域サイズを示す領域サイズ情報を取得する第3取得部を更に備え、
前記拡縮生成部は、取得された前記領域サイズ情報と、前記媒体サイズ情報とに基づいて、前記印刷データを前記領域サイズに拡縮し、領域内印刷データを生成する
ことを特徴とする請求項12記載の印刷制御装置。
【請求項15】
前記拡縮生成部は、前記領域サイズ情報及び前記媒体サイズ情報に基づいて、前記印刷データの拡縮倍率を示す倍率情報を算出する算出部を有し、算出された倍率情報に基づいて、前記印刷データの前記領域内印刷データへの拡縮を行うことを特徴とする請求項14記載の印刷制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2009−251651(P2009−251651A)
【公開日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−95043(P2008−95043)
【出願日】平成20年4月1日(2008.4.1)
【出願人】(591044164)株式会社沖データ (2,444)
【出願人】(594202361)株式会社沖データシステムズ (259)
【Fターム(参考)】