説明

印刷装置、及び印刷システム

【課題】 様式が異なる帳票用紙毎に専用の給紙部を設けずに済み、安価な構成で多種類の帳票の印刷を可能にする。
【解決手段】 帳票登録制御部362は、クライアント端末10の帳票登録要求に基づき帳票様式データを帳票ID及び帳票名と対応して帳票DB管理テーブル321に登録設定する。クライアント端末10から帳票文書の帳票印刷指示を受信すると、帳票給紙要求制御部363は、該帳票印刷指示に含まれる帳票IDを抽出し、帳票DB管理テーブル321から、該帳票IDに対応する帳票名を検索し、該帳票名の帳票用紙の手差し給紙トレイ41への手差しを促す旨を報知する。該報知に対して手差し給紙トレイ41に帳票用紙が手差しされ、印刷開始指示がなされると、印刷制御部361は該帳票用紙に対する帳票文書の印刷制御を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷装置、及び印刷システムに関する。
【背景技術】
【0002】
今日、パーソナル・コンピュータ(PC)等の上位装置と、プリンタや複合機等の印刷制御装置を接続するネットワーク環境が普及している。
【0003】
かかるネットワーク環境で運用される印刷制御装置においては、所定様式の帳票に該様式に基づいて生成される帳票文書を印刷する帳票印刷処理機能を有するものがある。
【0004】
この種の帳票印刷処理機能に関して、下記特許文献1には、予め複数の給紙トレイに専用の用紙(帳票)をセットしておき、指定した帳票のセットされた給紙トレイを選択できる印刷制御装置が開示されている。
【特許文献1】特開2001−58445号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、様式が異なる帳票用紙毎に専用の給紙部を設けずに済み、安価な構成で多種類の帳票の印刷に対応可能な印刷装置、及び印刷システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、請求項1記載の印刷装置の発明は、帳票様式情報に対応して、該帳票様式情報が予め印刷された帳票用紙を識別する帳票識別情報を登録する帳票登録手段と、帳票文書の帳票印刷要求に含まれる帳票識別情報に対応する前記帳票用紙を手差し給紙部に手差しすることを促す報知を行う報知手段と、前記報知手段により報知された前記帳票識別情報に対応する前記帳票用紙が前記手差し給紙部に手差しされたことを検出する検出手段と、前記帳票文書の印刷の開始を指示する印刷開始指示手段と、前記印刷開始指示手段による印刷開始指示に基づき前記手差し給紙部に手差しされた前記帳票用紙に対して前記帳票文書に対応する印刷データを印刷する印刷手段と、前記印刷手段による印刷が開始されるまで前記印刷開始指示手段による次の帳票文書の印刷開始指示を禁止する禁止手段とを具備する。
【0007】
請求項2記載の発明は、上記請求項1記載の発明において、利用者識別情報に対応して該利用者名を管理する管理手段と、前記帳票文書の印刷要求に含まれる印刷要求元の利用者を識別する利用者識別情報を抽出する抽出手段を更に備え、前記報知手段は、前記抽出手段により抽出された前記利用者識別情報に対応する利用者名を前記管理手段から取得して、前記帳票用紙を手差しすることを促す報知に際して、該利用者名を報知し、前記禁止手段は、前記印刷手段による印刷が開始されるまで、前記報知手段により報知された利用者の次の利用者による前記印刷開始指示を禁止する。
【0008】
請求項3記載の発明は、上記請求項1記載の発明において、利用者識別情報の入力を受付け、該入力された利用者識別情報が前記抽出手段により抽出された利用者識別情報と一致するか否かを判定する判定手段を更に具備し、前記禁止手段は、前記検出手段により前記手差し給紙部に前記帳票用紙が手差しされたことが検出され、かつ、前記判定手段により前記利用者識別情報が前記抽出手段により抽出された利用者識別情報と一致すると判定された場合に前記印刷開始指示手段による印刷開始指示を受付ける。
【0009】
請求項4記載の印刷システムの発明は、文書処理端末と、前記文書処理装置からの帳票印刷要求に基づき、帳票文書を印刷する印刷装置とを有し、前記文書処理端末は、前記印刷装置に対して前記帳票文書の帳票印刷要求を行う印刷要求手段と、帳票様式情報に対応して、該帳票様式情報が印刷された帳票用紙を識別する帳票識別情報の登録を要求する登録要求手段を具備し、前記印刷装置は、前記登録要求手段による登録要求に基づき、前記帳票様式情報に対応して、該帳票様式情報が印刷された帳票用紙を識別する帳票識別情報を登録する帳票登録手段と、前記帳票印刷要求に含まれる帳票識別情報に対応する前記帳票用紙を手差し給紙部に手差しすることを促す報知を行う報知手段と、前記報知手段により報知された前記帳票識別情報に対応する前記帳票用紙が前記手差し給紙部に手差しされたことを検出する検出手段と、前記帳票文書の印刷の開始を指示する印刷開始指示手段と、前記印刷開始指示手段による印刷開始指示に基づき前記手差し給紙部に手差しされた前記帳票用紙に対して前記帳票文書に対応する印刷データを印刷する印刷手段と、前記印刷手段による印刷が開始されるまで、前記印刷開始指示手段による次の帳票文書の印刷開始指示を禁止する禁止手段とを具備する。
【発明の効果】
【0010】
請求項1記載の印刷装置の発明によれば、帳票印刷要求を行った後、プリンタにより手差しを促された帳票用紙を手差し給紙トレイに手差し、印刷開始指示を行うことにより該帳票用紙への帳票文書の印刷が実行されるため、複数の帳票用紙の手差しを受付け可能な1つの手差し給紙トレイを用いて複数種類の帳票の印刷に対応でき、様式が異なる帳票用紙毎に専用の給紙トレイを設ける必要がなく、安価な装置構成を実現できる。
【0011】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明において、複数のユーザが同じ帳票を用いた印刷ジョブを発行した際も、手差しする帳票用紙の種別と共に、どのユーザのジョブであるかも知ることができ、各ユーザが他のユーザの帳票印刷ジョブを印刷する危険性を低減でき、高いセキュリティを維持しながら多種類の帳票の印刷に対応できる。
【0012】
請求項3記載の発明によれば、請求項1記載の発明において、プリンタが手差しを促してくる帳票用紙を手差ししても、印刷指示元のユーザが印刷開始操作を行うまでは印刷が開始されないため、印刷指示元以外のユーザが帳票を手差し印刷して印刷内容を見ることはできず、高いセキュリティを維持できる。
【0013】
請求項4記載の印刷システムの発明によれば、PCとプリンタが接続されたネットワーク環境下で、PCからの帳票印刷指示に基づき、プリンタが手差しを促してくる帳票用紙を手差し給紙トレイに手差し、印刷開始指示を行うことにより該帳票用紙への帳票文書の印刷が実行されるため、複数の帳票用紙の差しを受付け可能な1つの手差し給紙トレイを用いて複数種類の帳票の印刷に対応でき、様式が異なる帳票用紙毎に専用の給紙トレイを設ける必要がなく、安価なシステム構成を実現できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
【0015】
図1は、本発明に係わる印刷システムの全体構成を示すブロック図である。
【0016】
この印刷システムは、文書の編集や管理、印刷指示(印刷ジョブ)発行等の文書処理機能を有する複数のクライアント端末10(10−1,10−2,…,10−n)と、任意のクライアント端末10からの印刷指示に基づき該印刷指示により印刷指定された文書情報を記録媒体(記録用紙)に画像として印刷出力するプリンタ30とをLANケーブル等の伝送路50を介して接続して構成される。
【0017】
この印刷システムは、例えば、市役所などに設置され、利用者(住民)の要望に応じて住民票や印鑑証明等の書類を発行するサービスに係わる帳票印刷処理機能を有するものを前提としている。
【0018】
上記サービスを提供するために、市役所の担当者は、上述した各発行書類にそれぞれ対応する帳票様式情報(罫線、枠等)がプレ印刷された複数種類の帳票用紙(記録用紙)を保有している。
【0019】
利用者たる住民から書類の発行要求があると、担当者(ユーザ)は、PC(クライアント端末10)で該住民が要求した書類の当該住民固有の文書データ(住民票等の内容に相当する文書データ:帳票文書)を検索したうえでプリンタ30に帳票印刷を指示し、プリンタ30では、該帳票印刷指示された帳票文書を該書類に対応する帳票様式情報が印刷された帳票用紙に印刷して出力し、住民に提供する。
【0020】
本発明の印刷システムにおいて、プリンタ30は、帳票用紙を手差しによりセットする手差し給紙部を備え、クライアント端末10から帳票文書の帳票印刷指示を受けると、該当する帳票用紙を手差し給紙部に手差しすることをユーザ(担当者)に促す報知を行い、該報知に対してユーザにより手差しされた帳票用紙に対して印刷指示された帳票文書を印刷するものである。
【実施例1】
【0021】
図2は、実施例1に係わるクライアント端末10の機能構成を示すブロック図である。
【0022】
クライアント端末10は、例えば、PC(パーソナル・コンピュータ)により実現され、図2に示すように、キーボードやマウス等の入力デバイスから成る入力/操作部11、操作ガイダンスや動作状態等の各種情報を表示する表示部12、動作プログラム等の各種情報を記憶する記憶部13、装置全体の制御を行う制御部14、伝送路50を介してプリンタ30と通信(帳票印刷ジョブ等のデータの送受)する際の通信インタフェースを司る通信インタフェース(I/F)部15を備えて構成される。
【0023】
クライアント端末10において、制御部14には、入力/操作部11での所定の操作に応じて文書情報(文書ファイル)などの操作、保存、表示、編集、印刷指示操作などの処理を行うアプリケーション部141、入力/操作部11での所定の印刷指示操作に基づき文書ファイルの印刷データとその処理命令から成る印刷ジョブを生成してプリンタ30に送出する印刷ジョブ生成部142が設けられる。
【0024】
このクライアント端末10において、アプリケーション部141は、帳票印刷指示機能をサポートしており、印刷ジョブ生成部142は該帳票印刷指示に基づき帳票文書を帳票印刷することを指示する帳票印刷ジョブを生成、発行する処理機能を有する。
【0025】
また、制御部14には、上記アプリケーション部141、印刷ジョブ生成部142の他、帳票印刷制御に用いる帳票様式データ(帳票を構成する罫線等に対応する電子データ)、帳票ID(帳票様式データが印刷された帳票用紙を識別する識別情報)、帳票名等の情報をプリンタ30に登録する制御を行う帳票登録制御部143が設けられる。
【0026】
図3は、本実施例に係わるプリンタ30の機能構成を示すブロック図である。
【0027】
図3に示すように、プリンタ30は、伝送路50を介して複数のクライアント端末10と通信する際の通信インタフェースを司る通信インタフェース(I/F)部31、動作プログラムや、通信I/F部31を通じて任意のクライアント端末10から受信した印刷指示に含まれる印刷対象の文書情報(画像データ)等の各種情報を記憶する記憶部32、記憶部32に記憶された印刷対象の文書情報(画像データ)から印刷データを生成する画像処理を行う画像処理部33、画像処理部33により画像処理された画像信号(印刷データ)に基づき電子写真方式の画像形成プロセスを実行して記録媒体(記録用紙)に画像を形成(印刷)して排出口(排出トレイ47)に排出する画像形成部34、液晶表示器(LCD)等の表示部とテンキー等の各種操作ーを有する操作部とから成る表示/操作部(以下、オペレーション・パネル)35、装置全体の制御を行なう制御部36を具備して構成される。
【0028】
制御部36には、通信I/F部31を通じて任意のクライアント端末10から印刷指示(帳票印刷ジョブを含む)を受信し、該印刷指示に含まれる印刷対象の文書情報(画像データ)から画像処理部33により印刷データを生成させると共に、該印刷データを基に画像形成部34で記録用紙(帳票用紙を含む)に画像を印刷し、印刷済用紙として排出トレイ40に排出させる印刷制御を行う印刷制御部361が設けられる。
【0029】
印刷制御部361は、帳票印刷処理機能をサポートしており、クライアント端末10から上記印刷指示として帳票印刷ジョブを受信すると、印刷対象の帳票文書を該帳票の様式で印刷する印刷データを生成し、当該印刷データを後述する手差し給紙トレイ41から手差しによりセットされる帳票用紙に印刷出力する制御を行なう。
【0030】
手差し給紙トレイ41は、複数の異なる種別及びサイズの帳票用紙の手差しによる装着(セット)を受け入れて該帳票用紙を収容し、対応する帳票文書の印刷プロセスに合わせて繰り出し搬送する搬送機構へと該収容している帳票用紙を受け渡す機能構造を有する。
【0031】
制御部36には、上記印刷制御部361の他、帳票登録制御部362、帳票給紙要求制御部363が設けられる。
【0032】
帳票登録制御部362は、クライアント端末10の帳票印刷制御部143からの帳票登録要求に基づき、帳票様式データ、帳票ID、帳票名等の情報を対応付けて、例えば、記憶部321に設けられる帳票データベース(DB)管理テーブル321に登録設定する。
【0033】
帳票給紙要求制御部363は、クライアント端末10の印刷ジョブ生成部142から送出される帳票印刷ジョブに含まれる帳票IDに対応する帳票名を帳票DB管理テーブル321から検索し、該帳票名を有する帳票用紙を手差し給紙トレイ41に手差しすることを要求する旨を報知する制御を行なう。
【0034】
次に、クライアント端末10における帳票登録処理について図4に示すフローチャートを参照して説明する。
【0035】
図4に示す帳票登録処理に際し、クライアント端末10は、入力/操作部11での所定のユーザ操作に基づき、アプリケーション部141に指示して帳票処理アプリケーションを起動し(ステップS101)、複数の帳票種別の中から処理対象の帳票種別を選択する帳票種別選択画面を表示部12に表示する。
【0036】
次いで、該帳票種別選択画面上で、帳票の種別を選択する操作がなされたか否かを監視し(ステップS102)、ある種別の帳票が選択された場合(ステップS102YES)、更に、該種別の帳票に対する印刷や登録等の処理種別を選択する処理種別選択画面を表示部12に表示する。
【0037】
この間、該処理種別選択画面上で、該帳票に対する処理種別を選択する操作がなされたか否かを監視し(ステップS103)、処理種別が選択された場合(ステップS103YES)、該選択された処理種別が帳票の登録設定であるか否かをチェックする(ステップS104)。
【0038】
ここで、処理種別が登録設定でない場合(ステップS104NO)、上記ステップS103で選択された処理(例えば、上記ステップS102で選択された帳票の印刷処理)を実行する(ステップS111)。
【0039】
これに対し、処理種別が登録設定である場合(ステップS104YES)、帳票登録制御部143は、事前に、例えば、記憶部13に記憶されている、上記ステップS102で選択された帳票種別に対応する帳票様式データを読出し(ステップS105)、該帳票様式データを含む帳票登録設定画面を表示部12に表示する(ステップS106)。
【0040】
図5は、ステップS106での帳票登録設定画面121の表示例を示す図である。
【0041】
この帳票登録設定画面121は、上記ステップS105で読み出した帳票様式データを表示する欄(同図の左側の欄)と、表示された帳票様式データを新規に登録することを指示する欄と、登録の実行を指示する「OK」ボタン、該登録のキャンセルを指示する「キャンセル」ボタンを表示して成る。
【0042】
ユーザは、該帳票登録設定画面121上で、帳票様式データの新規登録を指示する欄に設けられ“帳票ID”と“帳票名”の各入力ツールを用いて、帳票ID(帳票様式データが予め印刷された帳票用紙を識別する情報)と帳票名を入力し、「OK」ボタンを押下することにより、帳票様式データ表示欄に表示された帳票様式データを、合わせて入力された帳票IDと帳票名に対応付けて帳票データベースとして登録することを指示することができる。
【0043】
上記ステップS106で図5に示す帳票登録設定画面121が表示された後、帳票登録制御部143は、該帳票登録設定画面121上で帳票IDや帳票名等の登録属性情報の入力を受付け(ステップS107)つつ、登録開始操作〔「OK」ボタン押下〕が行われた否かを監視する(ステップS108)。
【0044】
ここで、登録開始操作が行われた場合(ステップS108YES)、帳票登録制御部143は、上記ステップS107で入力された属性情報(帳票様式データ、帳票ID及び帳票名)の登録を指示する帳票登録要求をプリンタ30に対して送出し(ステップS109)、一連の帳票登録処理を終了する。
【0045】
図6は、プリンタ30における帳票登録処理を示すフローチャートである。
【0046】
プリンタ30において、帳票登録制御部362は、図6に示す帳票登録処理を行うために、クライアント端末10から、該クライアント端末10が図4のステップS109で送出する帳票登録要求が受信されたか否かを監視している(ステップS301)。
【0047】
ここで、帳票登録要求が受信された場合(ステップS301YES)、帳票登録制御部362は、該帳票登録要求に含まれる帳票様式データ、帳票ID及び帳票名の各情報を抽出し(ステップS302)、該抽出した各情報をそれぞれ対応付けて、帳票DB管理テーブル321に帳票データベースとして登録する(ステップS303)。
【0048】
図7は、帳票DB管理テーブル321における帳票データベースの登録例を示す表図である。
【0049】
この例の帳票DB管理テーブル321では、各帳票ID(0001,0002,0003,0004,…)に対応して、それぞれ、帳票用紙名(住民票帳票用紙,戸籍謄本帳票用紙,戸籍抄本帳票用紙,印鑑証明帳票用紙、…)、及び帳票様式データが登録されている。
【0050】
なお、帳票様式データは、実際には、それぞれ対応するアドレスの記憶領域に記憶されており、帳票DB管理テーブル321の帳票様式データの欄には、それぞれ、該記憶先アドレス(リンク情報)のみが登録されている。
【0051】
図8は、本実施例に係わるクライアント端末10の帳票印刷指示処理を示すフローチャートである。
【0052】
図8において、図4に示す帳票登録処理中の各処理ステップと同一の処理ステップには同一の符号を付している。
【0053】
図8に示す帳票印刷指示処理に際し、クライアント端末10は、入力/操作部11での所定のユーザ操作に基づき、アプリケーション部141に指示して帳票処理アプリケーションを起動し(ステップS101)、帳票種別選択画面を表示して帳票の種別選択を受付け(ステップS102YES)、更に、処理種別選択画面を表示して該帳票種別に対する処理種別の選択操作を受付けた(ステップS103YES)後、該処理種別が帳票の印刷処理であるか否かをチェックし(ステップS104b)、処理種別が印刷処理でない場合(ステップS104bNO)、上記ステップS103で選択された処理(例えば、上記ステップS102で選択された帳票の登録処理:図4のステップS105〜S109参照)を実行する(ステップS111b)。
【0054】
これに対し、処理種別が印刷処理である場合(ステップS104bYES)、アプリケーション部142は、所定の検索キー(例えば、印刷対象の帳票種別が住民票の場合は、氏名、住所等)を入力して該検索キーに基づき検索するなどの所定の処理を経て、対応する帳票用紙に印刷する帳票文書(同、住民票の内容)を取得し(ステップS121)、次いで、該取得した帳票文書の帳票印刷設定の受付処理を行う(ステップS122)。
【0055】
図9は、この帳票印刷設定受付処理に際して表示部12に表示される帳票印刷設定画面125の一例を示す図である。
【0056】
この帳票印刷設定画面125は、例えば、上記ステップS121で読み出した帳票文書のファイル処理メニュー中から“印刷”を選択することにより開く(表示する)ことができ、該帳票文書の印刷に用いる帳票様式データ(上記ステップS102で選択された帳票種別に対応する)を表示する欄(同図の左側の欄)、用紙サイズ等を指定する原稿設定欄の他、印刷の向き、給紙方法、帳票ID、印刷部数等の各条件を指定するツール、印刷の実行を指示する「OK」ボタン、該印刷のキャンセルを指示する「キャンセル」ボタン等を表示して成る。
【0057】
ユーザは、該帳票印刷設定画面125上で、該当する各ツールを用いて、用紙サイズ、印刷の向き、印刷部数等を指定したうえで、給紙方法として帳票用紙を手差しによりセットすることを指示する“手差し”を指定し、更に、帳票ID(帳票様式データ表示欄に表示された帳票様式データの帳票ID)を入力した後に「OK」ボタンを押下することにより、上記ステップS121で取得した文書情報を当該設定内容で帳票印刷することを指示することができる。
【0058】
上記ステップS122において、図9に示す帳票印刷設定画面125上で帳票印刷設定を受付け処理を続けながら、アプリケーション部141は、印刷開始操作〔「OK」ボタン押下〕が行われた否かを監視する(ステップS123)。
【0059】
ここで、印刷開始操作が行われると(ステップS123YES)、印刷ジョブ生成部142は、上記ステップS102で選択された帳票種別に対応する帳票様式データを読出し(ステップS124)、該帳票様式データ上に上記ステップS121で取得した帳票文書を帳票印刷するための描画命令と、上記ステップS122で設定された設定内容(帳票IDを含む)を含む帳票印刷ジョブを生成し(ステップS125)、該帳票印刷ジョブをプリンタ30に送出する(ステップS126)。
【0060】
上記ステップS124及びS125の処理によれば、上記ステップS122で設定を受付けた帳票ID、上記ステップS124で読み出した帳票様式データ、及び画像データ(上記ステップS121で取得した帳票文書を該帳票様式データに埋め込んで描画する命令)から成る帳票印刷ジョブがプリンタ30に対して送出される。
【0061】
図10は、本実施例に係わるプリンタ30の帳票印刷処理を示すフローチャートである。
【0062】
プリンタ30において、印刷制御部361は、図10に示す帳票印刷処理を行うために、クライアント端末10が図8のステップS126で送出する帳票印刷ジョブが受信されたか否かを監視している(ステップS311)。
【0063】
ここで、帳票印刷ジョブが受信されると(ステップS311YES)、帳票給紙要求制御部363は、該帳票印刷ジョブから帳票IDを抽出し(ステップS313)、更に、該抽出した帳票IDをキーに、帳票DB管理テーブル321から該帳票IDに対応する帳票名の情報を検索する(ステップS314)。
【0064】
引き続き、帳票給紙要求制御部363は、ステップS314で検索した帳票名を含み、該帳票名の帳票用紙を手差し給紙トレイ41に手差し給紙することを要求する(促す)内容から成る手差し給紙要求メッセージを生成し(ステップS315)、該手差し給紙要求メッセージをオペレーション・パネル35の表示部に表示する(ステップS316)。
【0065】
図11は、ステップS316における手差し給紙要求メッセージの表示例を示す図である。
【0066】
この例によれば、帳票給紙要求制御部363は、上記ステップS313で帳票ID(=0001)が抽出され、次いでステップS314で帳票DB管理テーブル321(図7参照)から該帳票ID(=0001)に対応する帳票名“住民票帳票用紙”が検索されることにより、上記検索した帳票名の帳票用紙を手差しすることを促す“住民票帳票用紙を手差しトレイにセットして下さい” という内容のメッセージを生成する。
【0067】
そして、帳票給紙要求制御部363は、オペレーション・パネル35の表示部に対する“帳票印刷受付中”を示す画面352の表示に合わせ、上記の如く生成した“住民票帳票用紙を手差しトレイにセットして下さい”という内容から成る手差し給紙要求メッセージを表示する。
【0068】
上記ステップS316で図11に例示する手差し給紙要求メッセージの表示中、印刷制御部361は、手差し給紙トレイ41に付随して設けた用紙有無検知センサの検知出力を取り込み、該検知出力に基づき、帳票用紙の手差しセットが行なわれたか否かを監視する(ステップS317)。
【0069】
ここで、帳票用紙の手差しセットが行なわれたことが判定されると(ステップS317YES)、印刷制御部361は、上記ステップS311で受信した帳票印刷ジョブを解析し、印刷対象の文書情報を手差し給紙トレイに手差しされた帳票用紙(この例では、住民票帳票用紙)に印刷する制御を行う(ステップS319)。
【0070】
この帳票印刷制御において、印刷制御部361は、画像処理部33を制御して、上記帳票印刷ジョブに含まれる帳票文書を、一緒に含まれる帳票様式データ上に展開して印刷データを生成させ、画像形成部34に該印刷データを供給して電子写真方式の画像形成プロセスを開始させる一方、手差し給紙トレイ41から手差しされた帳票用紙の繰り出しを開始し、上記画像形成プロセスのトナー像転写タイミングに合わせて該転写位置に上記帳票用紙を給紙、搬送させることにより該帳票用紙に上記帳票文書を印刷し出力させる。
【0071】
なお、図10に示す帳票印刷処理では、帳票用紙が手差しされたことを検出して該帳票用紙への帳票文書の印刷を実行するようにしているが、これに限らず、例えば、オペレーション・パネル35の操作部に印刷の開始を指示する印刷開始ボタンを設け、該印刷開始ボタンが押下された場合に、手差し給紙トレイ41に手差しされた帳票用紙に対し記帳票文書に対応する印刷データを印刷する構成として良い。
【0072】
また、この場合に、印刷開始指示(印刷開始ボタンの押下)に基づき帳票印刷が開始されるまで、該印刷開始ボタンによる次の帳票文書の印刷開始指示を禁止する制御を行なうようにしても良い。
【0073】
本実施例では、クライアント端末10からの帳票印刷指示に基づき、プリンタ30が、該印刷に必要な帳票用紙の手差しを促す報知を行い、該報知に対して帳票用紙が手差しされた場合(かつ、印刷開始指示があった場合)に、該帳票用紙を用いて帳票文書を印刷するため、複数種類の帳票用紙の手差しを受付け可能な1つの手差し給紙トレイ41を用いて多種類の帳票印刷に対応できる。
【実施例2】
【0074】
図12は、実施例2に係わるプリンタ30Bの機能構成を示すブロック図である。
【0075】
このプリンタ30Bにおいて、制御部36bに設けられる帳票給紙要求制御部363bは、クライアント端末10から帳票IDの他、該クライアント端末10を操作するユーザ(帳票印刷指示元のユーザ)を識別するユーザ識別情報(ユーザID)を更に含む帳票印刷ジョブを受信し、該帳票印刷ジョブに含まれる帳票IDに対応する帳票名を帳票DB管理テーブル321から検索し、該帳票名を有する帳票用紙を手差し給紙トレイ41に手差しすることを要求する旨の報知を行う際、該帳票印刷ジョブから上記ユーザIDを抽出し、該ユーザIDを有するユーザからの帳票印刷ジョブであることを併せ報知する制御を行なう。
【0076】
また、記憶部32bには、実施例1と同様の帳票DB管理テーブル321に加え、ユーザIDに対応してユーザ名を登録、管理するためのユーザ管理テーブル322が設けられる。
【0077】
図13は、本実施例に係わるユーザ管理テーブル322の情報登録例を示す表図である。
【0078】
図13に示すように、ユーザ管理テーブル322には、ユーザを識別するユーザID(10001,10002,10003,…)にそれぞれ対応してユーザ名(墨田,赤坂,千代田,…)の情報が予め登録されている。
【0079】
このユーザ管理テーブル322に登録される情報(ユーザ管理情報)は、帳票給紙要求制御部363bが、上述の如く、帳票印刷ジョブから抽出したユーザIDに基づき該ユーザIDを有するユーザからの帳票印刷ジョブであることを報知する際に、帳票印刷ジョブから抽出した当該ユーザIDからユーザ名を検索するために用いられる。
【0080】
本実施例に係わるプリンタ30Bの他の機能構成は、実施例1に係わるプリンタ30と同様であり、互いに同じ機能ブロックには、同一の符号を付している。
【0081】
また、本実施例に係わるクライアント端末(便宜的に、10Bと呼称)は、ユーザが該クライアント端末10Bを利用する際に該ユーザにユーザIDの入力を要求し、該要求に対してユーザが入力するユーザIDを用いてユーザ認証を行う処理機能を有する。
【0082】
そして、該クライアント端末10Bがプリンタ30Bに対して帳票の印刷指示を行う際には、基本的には、図8に示すフローチャートに基づく処理を実施する。
【0083】
但し、その際、図8のステップS125では、上記ユーザ認証処理機能によりユーザから取得したユーザIDを更に含む帳票印刷ジョブを生成し、同、ステップS126において、該帳票印刷ジョブをクライアント端末10Bに送出する。
【0084】
すなわち、本実施例では、図8のステップS125において、同図のステップS122で設定を受付けた帳票ID、同図のステップS124で読み出した帳票様式データ、及び画像データ(同図のステップS121で取得した帳票文書を該帳票様式データに埋め込んで描画する命令)に、該クライアント端末10の利用に際し上記ユーザ認証処理機能によりユーザから取得したユーザIDを更に含む帳票印刷ジョブが生成され、当該帳票印刷ジョブが同図のステップS126でプリンタ30に対して送出される。
【0085】
図14は、本実施例に係わるプリンタ30Bの帳票印刷処理を示すフローチャートである。
【0086】
図14において、実施例1に係わる帳票印刷処理(図10参照)における各処理ステップと同様の処理ステップには同様の符号を付している。
【0087】
図14に示すように、プリンタ30において、印刷制御部361は、クライアント端末10が図8のステップS126で送出する帳票印刷ジョブが受信されたか否かを監視している(ステップS311)。
【0088】
ここで、帳票印刷ジョブが受信されると(ステップS311YES)、帳票給紙要求制御部363bは、該帳票印刷ジョブからユーザIDを抽出する(ステップS312)と共に、帳票IDを抽出する(ステップS313)。
【0089】
次いで、帳票給紙要求制御部363bは、上記ステップS312で抽出したユーザIDをキーに、ユーザ管理テーブル322から該ユーザIDに対応するユーザ名の情報を検索すると共に、上記ステップS313で抽出した帳票IDをキーに、帳票DB管理テーブル321から該帳票IDに対応する帳票名の情報を検索する(ステップS314b)。
【0090】
その後、帳票給紙要求制御部363bは、上記ステップS314bで検索したユーザ名と帳票名とに基づき、該ユーザ名を含み、該ユーザ名のユーザからの帳票印刷ジョブであることを知らせる内容と、上記帳票名を含み、該帳票名の帳票用紙を手差し給紙トレイ41に手差し給紙することを要求する(促す)内容とから成る手差し給紙要求メッセージを生成し(ステップS315b)、該手差し給紙要求メッセージをオペレーション・パネル35の表示部に表示する(ステップS316b)。
【0091】
図15は、ステップS316bにおける手差し給紙要求メッセージの表示例を示す図である。
【0092】
この例によれば、帳票給紙要求制御部363bは、上記ステップS312でユーザID(=10001)が抽出され、次いでステップS314bでユーザ管理テーブル322(図13参照)から該ユーザID(=10001)に対応するユーザ名“墨田”が検索されることにより、上記検索したユーザ名のユーザからの帳票印刷ジョブであることを知らせるための“墨田さんの帳票文書データです”という内容のメッセージを作成する。
【0093】
また、帳票給紙要求制御部363bは、上記ステップS313で帳票ID(=0004)が抽出され、次いでステップS314bで帳票DB管理テーブル321(図7参照)から該帳票ID(=0004)に対応する帳票名“印鑑証明帳票用紙”が検索されることにより、上記検索した帳票名の帳票用紙を手差しすることを促す“印鑑証明帳票用紙を手差しトレイにセットして下さい” という内容のメッセージを作成する。
【0094】
そして、帳票給紙要求制御部363bは、オペレーション・パネル35の表示部に対する“帳票印刷受付中”を示す画面352の表示に合わせ、上記の如く生成した“墨田さんの帳票文書データです”という内容と、“印鑑証明帳票用紙を手差しトレイにセットして下さい”という内容から成る手差し給紙要求メッセージを表示する。
【0095】
上記ステップS316bでの図15に例示する手差し給紙要求メッセージの表示中、印刷制御部361は、手差し給紙トレイ41に付随して設けた用紙有無検知センサの検知出力を取り込み、該検知出力に基づき、帳票用紙の手差しセットが行なわれたか否かを監視する(ステップS317)。
【0096】
ここで、帳票用紙の手差しセットが行なわれたことが判定されると(ステップS317YES)、次いで、印刷制御部361は、印刷開始を指示するボタン(例えば、オペレーション・パネル35の操作部に設けられる、当該機能が設定された所定のキー)が押下されたか否かを監視する(ステップS318)。
【0097】
ここで、印刷開始指示ボタンが押下された場合(ステップS318YES)、印刷制御部361は、上記ステップS311で受信した帳票印刷ジョブを解析し、印刷対象の帳票文書を手差し給紙トレイ41に手差しされた帳票用紙(この例では、印鑑証明帳票用紙)に印刷する制御を行う(ステップS319)。
【0098】
また、上記帳票印刷制御に際して、帳票用紙の手差し後、該帳票用紙に対する帳票文書の印刷が開始されるまで、帳票給紙要求制御部363bにより報知されたユーザ(帳票印刷指示元ユーザ)の次のユーザによる帳票印刷開始指示を禁止する制御を併せ実施しても良い。
【0099】
本実施例では、実施例1と同様、クライアント端末10Bからの帳票印刷指示に基づき、プリンタ30Bが、該印刷に必要な帳票用紙の手差しを促す報知を行い、該報知に対して手差しされた帳票用紙を用いて帳票文書を印刷するため、複数種類の帳票用紙の手差しを受付け可能な1つの手差し給紙トレイ41を用いて多種類の帳票印刷に対応できる。
【0100】
特に、本実施例では、複数のユーザが同じ帳票を用いた帳票印刷ジョブを発行した際も、手差しする帳票用紙の種別と共に、どのユーザのジョブであるかも分かるため、各ユーザが他のユーザの帳票印刷ジョブを印刷する危険性を低減でき、高いセキュリティを維持しながら多種類の帳票の印刷に対応できる。
【0101】
なお、本実施例では、帳票給紙要求メッセージの表示後、帳票用紙が手差しによりセットされ、印刷開始ボタンが押下されることにより帳票の印刷を開始する例を挙げたが、その際、ユーザIDの入力を受付け、該入力されたユーザIDが帳票印刷指示元のユーザ(図14のステップS312で抽出される)と一致するか否かを判定するユーザ認証処理を実施し、該ユーザIDが一致すると判定された場合に上記印刷開始ボタンの押下(印刷開始指示)を受付ける構成としても良い。
【0102】
この他、本発明は、上記し、且つ図面に示す実施例に限定することなく、その要旨を変更しない範囲内で適宜変形して実施できるものである。
【0103】
例えば、上記実施例では、クライアント端末10では帳票の印刷指示に際して帳票IDを指定し、プリンタ30が該印刷指示に含まれる帳票IDをキーに対応する帳票名を抽出して帳票給紙要求メッセージを生成、表示するようにしているが、これに限らず、クライアント端末10では帳票の印刷指示に際して帳票IDを指定せずに該印刷指示を発行し、プリンタ30ではクライアント端末10から帳票の印刷指示があると、該印刷指示された帳票の帳票様式データを抽出し、該抽出した帳票様式データに対応する帳票名を帳票DB管理テーブル321から検索して帳票給紙要求メッセージを生成、表示する構成としても良い。
【産業上の利用可能性】
【0104】
本発明は、所定の帳票様式情報が予め印刷された帳票用紙を用いて帳票文書を印刷する帳票印刷処理機能を有するプリンタや複合機等の印刷装置、該印刷装置を用いる印刷システムに適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0105】
【図1】本発明に係わる印刷システムの全体構成を示すブロック図。
【図2】実施例1に係るクライアント端末の機能構成を示すブロック図。
【図3】実施例1に係るプリンタの機能構成を示すブロック図。
【図4】実施例1に係わるクライアント端末の帳票登録処理を示すフローチャート。
【図5】帳票登録設定画面の表示例を示す図。
【図6】実施例1に係わるプリンタの帳票登録処理を示すフローチャート。
【図7】実施例1に係わる帳票データベースの登録情報の一例を示す表図。
【図8】実施例1に係わるクライアント端末の帳票印刷指示処理を示すフローチャート。
【図9】帳票印刷設定画面の表示例を示す図。
【図10】実施例1に係わるプリンタの帳票印刷処理を示すフローチャート。
【図11】実施例1に係わる帳票用紙の手差し給紙を促すメッセージの表示例を示す図。
【図12】実施例2に係るプリンタの機能構成を示すブロック図。
【図13】実施例2に係わるユーザ管理テーブルの情報登録例を示す表図。
【図14】実施例2に係わるプリンタの帳票印刷処理を示すフローチャート。
【図15】実施例2に係わる帳票用紙の手差し給紙を促すメッセージの表示例を示す図。
【符号の説明】
【0106】
10,10−1,10−2,〜,10−n…クライアント端末(PC:パーソナル・コンピュータ)、11…入力/操作部、12…表示部、121…帳票登録設定画面、125…帳票印刷設定画面、13…記憶部、14…制御部、141…アプリケーション部、142…印刷ジョブ生成部、143…帳票登録制御部、15…通信インタフェース(I/F)部、30…プリンタ、31…通信インタフェース(I/F)部、32…記憶部、321…帳票データベース(DB)管理テーブル、322…ユーザ管理テーブル、33…画像処理部、34…画像形成部、35…表示/操作部、351,352…帳票印刷受付中画面、36…制御部、361…印刷制御部、362…帳票登録制御部、363…帳票給紙要求制御部、41…手差し給紙トレイ、45…排出トレイ、50…伝送路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
帳票様式情報に対応して、該帳票様式情報が予め印刷された帳票用紙を識別する帳票識別情報を登録する帳票登録手段と、
帳票文書の帳票印刷要求に含まれる帳票識別情報に対応する前記帳票用紙を手差し給紙部に手差しすることを促す報知を行う報知手段と、
前記報知手段により報知された前記帳票識別情報に対応する前記帳票用紙が前記手差し給紙部に手差しされたことを検出する検出手段と、
前記帳票文書の印刷の開始を指示する印刷開始指示手段と、
前記印刷開始指示手段による印刷開始指示に基づき前記手差し給紙部に手差しされた前記帳票用紙に対して前記帳票文書に対応する印刷データを印刷する印刷手段と、
前記印刷手段による印刷が開始されるまで前記印刷開始指示手段による次の帳票文書の印刷開始指示を禁止する禁止手段と
を具備する印刷装置。
【請求項2】
利用者識別情報に対応して該利用者名を管理する管理手段と、
前記帳票文書の印刷要求に含まれる印刷要求元の利用者を識別する利用者識別情報を抽出する抽出手段
を更に備え、
前記報知手段は、
前記抽出手段により抽出された前記利用者識別情報に対応する利用者名を前記管理手段から取得して、前記帳票用紙を手差しすることを促す報知に際して、該利用者名を報知し、
前記禁止手段は、
前記印刷手段による印刷が開始されるまで、前記報知手段により報知された利用者の次の利用者による前記印刷開始指示を禁止する請求項1記載の印刷装置。
【請求項3】
利用者識別情報の入力を受付け、該入力された利用者識別情報が前記抽出手段により抽出された利用者識別情報と一致するか否かを判定する判定手段
を更に具備し、
前記禁止手段は、
前記検出手段により前記手差し給紙部に前記帳票用紙が手差しされたことが検出され、かつ、前記判定手段により前記利用者識別情報が前記抽出手段により抽出された利用者識別情報と一致すると判定された場合に前記印刷開始指示手段による印刷開始指示を受付ける請求項1記載の印刷装置。
【請求項4】
文書処理端末と、
前記文書処理装置からの帳票印刷要求に基づき、帳票文書を印刷する印刷装置と
を有し、
前記文書処理端末は、
前記印刷装置に対して前記帳票文書の帳票印刷要求を行う印刷要求手段と、
帳票様式情報に対応して、該帳票様式情報が印刷された帳票用紙を識別する帳票識別情報の登録を要求する登録要求手段
を具備し、
前記印刷装置は、
前記登録要求手段による登録要求に基づき、前記帳票様式情報に対応して、該帳票様式情報が印刷された帳票用紙を識別する帳票識別情報を登録する帳票登録手段と、
前記帳票印刷要求に含まれる帳票識別情報に対応する前記帳票用紙を手差し給紙部に手差しすることを促す報知を行う報知手段と、
前記報知手段により報知された前記帳票識別情報に対応する前記帳票用紙が前記手差し給紙部に手差しされたことを検出する検出手段と、
前記帳票文書の印刷の開始を指示する印刷開始指示手段と、
前記印刷開始指示手段による印刷開始指示に基づき前記手差し給紙部に手差しされた前記帳票用紙に対して前記帳票文書に対応する印刷データを印刷する印刷手段と、
前記印刷手段による印刷が開始されるまで、前記印刷開始指示手段による次の帳票文書の印刷開始指示を禁止する禁止手段と
を具備する印刷システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate


【公開番号】特開2009−220517(P2009−220517A)
【公開日】平成21年10月1日(2009.10.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−69889(P2008−69889)
【出願日】平成20年3月18日(2008.3.18)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】