印刷設定装置
【課題】印刷装置の各給紙トレイに関する印刷設定を画面上で行うに際し、この印刷設定を支援して容易にする。
【解決手段】プリンタードライバー8では、マルチファンクションプリンター2の各給紙トレイT1〜T5をグラフィック表示し、各給紙トレイのいずれかが選択されると、この選択された給紙トレイの色及びマークを付与した用紙をグラフィック表示している。このため、このグラフィック表示されている用紙の色及びマークを確認することにより、この用紙がいずれの給紙トレイのものかを直ちに知ることができる。また、各用紙の順序や配置位置等の利用形態を表示するので、印刷設定が容易かつ簡単になる。
【解決手段】プリンタードライバー8では、マルチファンクションプリンター2の各給紙トレイT1〜T5をグラフィック表示し、各給紙トレイのいずれかが選択されると、この選択された給紙トレイの色及びマークを付与した用紙をグラフィック表示している。このため、このグラフィック表示されている用紙の色及びマークを確認することにより、この用紙がいずれの給紙トレイのものかを直ちに知ることができる。また、各用紙の順序や配置位置等の利用形態を表示するので、印刷設定が容易かつ簡単になる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷装置の各給紙トレイに関する印刷設定を画面上で行うための印刷設定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
周知の様に印刷装置としては、複数の給紙トレイを備えているものがある。これらの給紙トレイには複数の用紙がそれぞれ収納されており、これらの給紙トレイのいずれかが選択指示されると、この選択された給紙トレイから用紙が引き出されて供給される。これらの給紙トレイを適宜使い分けることにより印刷装置の機能を有効利用することができる。
【0003】
このため、例えば特許文献1では、複数の給紙トレイに収納された各種の印刷用紙を示す印刷用紙ライブラリが画面に表示され、この印刷用紙ライブラリから所望の印刷用紙がドラッグアンドドロップ操作により選択されると、この選択した印刷用紙がグラフィック表示される様にしている。
【0004】
また、特許文献2では、給紙トレイの選択用画面が表示され、各給紙トレイに対応付けられたそれぞれのチェックボックスがチェックされると、このチェックされた給紙トレイが選択される様にしている。
【特許文献1】特開2001−225525号公報
【特許文献1】特開平7−175605号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、特許文献1においては、印刷用紙ライブラリの各種の印刷用紙に関するそれぞれの情報を入力設定する必要がある。
【0006】
しかしながら、各給紙トレイには、通常、同一種類の用紙が収納されるものの、ユーザの都合により給紙トレイに収納される用紙の種類が変更されることがある。この場合は、この変更内容を印刷用紙ライブラリに入力する必要があり、このための入力操作が煩わしい。このため、給紙トレイに収納される用紙の種類の変更を禁止することが考えられるが、この様な規制が印刷装置の使い勝手を悪くする。
【0007】
また、特許文献2においては、用紙そのものではなく、給紙トレイの選択用画面を表示しているので、ユーザの都合により給紙トレイに収納される用紙の種類が変更されても、この変更内容を入力する必要がなく、給紙トレイの選択により所望の用紙を用いることができる。
【0008】
ところが、給紙トレイの選択用画面上で各給紙トレイに対応付けられたそれぞれのチェックボックスを確認する必要があり、視認性が悪かった。特に、複数の給紙トレイを同時に選択するときには、これらの給紙トレイの確認に時間を要し、これが給紙トレイを選択するための入力操作を手間取る原因になった。
【0009】
更に、特許文献1、2のいずれにおいても、複数の給紙トレイの用紙を同時に用いるに際し、これらの用紙の利用形態までを表示するには至らず、このために印刷設定の内容の把握が極めて困難であった。
【0010】
そこで、本発明は、上記従来の問題に鑑みてなされたものであり、印刷装置の各給紙トレイに関する印刷設定を画面上で行うに際し、この印刷設定を支援して容易にすることが可能な印刷設定装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために、本発明は、印刷装置の各給紙トレイに関する印刷設定を画面上で行うための印刷設定装置において、前記印刷設定を行うために入力操作される入力操作手段と、前記各給紙トレイにそれぞれの識別情報を割り当て、前記各給紙トレイを画面にグラフィック表示し、前記入力操作手段により前記各給紙トレイのいずれかが画面上で選択されると、この選択された給紙トレイの識別情報を付与した用紙を画面にグラフィック表示する制御手段とを備えている。
【0012】
この様な本発明によれば、各給紙トレイを画面にグラフィック表示し、各給紙トレイのいずれかが画面上で選択されると、この選択された給紙トレイの識別情報を付与した用紙を画面にグラフィック表示している。このため、このグラフィック表示されている用紙の識別情報を確認することにより、この用紙がいずれの給紙トレイのものかを直ちに知ることができる。また、複数の給紙トレイを選択したときでも、これらの給紙トレイの識別情報を付与したそれぞれの用紙が画面に表示されるので、これらの給紙トレイを直ちに知ることができ、給紙トレイを選択するための入力操作が容易かつ簡単になる。
【0013】
また、前記制御手段は、同一の印刷を各給紙トレイの用紙に行うための印刷設定に際し、前記入力操作手段により前記各給紙トレイの用紙の印刷順序が指示されると、この印刷順序で前記各給紙トレイの識別情報を付与したそれぞれの用紙を画面にグラフィック表示する。
【0014】
ここでは、各色の用紙をそれぞれの給紙トレイに収納しておき、同一の印刷を相互に異なるそれぞれの色の用紙に行う(カーボン印刷と称する)ための印刷設定を前提としている。この様な印刷設定に際し、各給紙トレイの用紙の印刷順序で該各給紙トレイの識別情報を付与したそれぞれの用紙を画面にグラフィック表示するので、これらの用紙の利用形態を容易に想定することができ、この印刷設定が容易かつ簡単になる。
【0015】
更に、前記制御手段は、給紙トレイの用紙を表表紙もしくは裏表紙に用いるための印刷設定に際し、前記入力操作手段により前記給紙トレイの用紙を表表紙もしくは裏表紙に用いることが指示されると、この給紙トレイの識別情報を付与した用紙が表表紙もしくは裏表紙として用いられている状態を画面にグラフィック表示する。
【0016】
ここでは、給紙トレイの用紙を表表紙もしくは裏表紙に用いるための印刷設定を前提としている。この様な印刷設定に際し、給紙トレイの識別情報を付与した用紙が表表紙もしくは裏表紙として用いられている状態を画面にグラフィック表示するので、これらの用紙の利用形態を容易に想定することができ、この印刷設定が容易かつ簡単になる。
【0017】
また、前記制御手段は、給紙トレイの用紙を他の各用紙間に挿入するための印刷設定に際し、前記入力操作手段により前記給紙トレイの用紙を該他の各用紙間に挿入することが指示されると、この給紙トレイの識別情報を付与した用紙が該他の各用紙間に挿入されている状態を画面にグラフィック表示する。
【0018】
ここでは、OHP用紙の間に給紙トレイの用紙を挿入するための印刷設定を前提としている。この様な印刷設定に際し、給紙トレイの識別情報を付与した各用紙が各OHP用紙間に挿入されている状態を画面にグラフィック表示するので、これらの用紙の利用形態を容易に想定することができ、この印刷設定が容易かつ簡単になる。
【0019】
前記給紙トレイの識別情報は、例えば色もしくはマークで表されている。色としては、赤、青、黄、ピンク等の視認性が良いものが好ましい。また、マークとしては、一般的に知られたマークが好ましい。
【0020】
また、前記印刷設定装置は、前記印刷装置外部のプリンタードライバーに付設されている。あるいは、前記印刷設定装置は、前記印刷装置そのものに付設されている。
【0021】
すなわち、印刷設定装置は、印刷装置外部のプリンタードライバーに内蔵されていたり、印刷装置そのものに内蔵されていたりするのが好ましい。これにより、本発明の印刷設定装置によりなし得る印刷設定と印刷装置外部のプリンタードライバーや印刷装置そのものによりなし得る他の種類の印刷設定との併用が容易になる。
【発明の効果】
【0022】
この様な本発明の印刷設定装置によれば、グラフィック表示されている用紙の識別情報を確認することにより、この用紙がいずれの給紙トレイのものかを直ちに知ることができる。また、複数の給紙トレイを選択したときでも、これらの給紙トレイの識別情報を付与したそれぞれの用紙が画面に表示されるので、これらの給紙トレイを直ちに知ることができ、給紙トレイを選択するための入力操作が容易かつ簡単になる。更に、各用紙の順序や配置位置等の利用形態が画面に表示されるので、これらの用紙の利用形態を容易に想定することができ、この印刷設定が容易かつ簡単になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、本発明の実施形態を添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0024】
図1は、本発明の印刷設定装置を適用したシステムを示すブロック図である。このシステムは、ホストコンピュータ1とマルチファンクションプリンター2とをLAN3等を通じて接続したものであり、パーソナルコンピュータ等の他の端末装置(図示せず)もLAN3に接続されている。LAN3等は、有線、無線のいずれであっても構わない。
【0025】
ホストコンピュータ1は、CPU等からなる主制御部4と、表示デバイス、キーボード、及びマウス等からなる操作表示部5と、外部から受信した画像データを編集する画像編集部6と、記憶部7と、プリンタードライバー8とを備えている。プリンタードライバー8は、マルチファンクションプリンター2を制御するためのものであり、プリンター2で行われる印刷に関する印刷設定を行う印刷設定部11と、印刷設定のために用いられる画面を生成する設定画面生成部12と、画像データをプリンター2で解釈可能な印刷データに変換する印刷データ生成部13と、プリンター2との間でデータ通信を行う通信部14とを備えている。
【0026】
マルチファンクションプリンター2は、プリンター、複写装置、ファクシミリ装置等の機能を有するものであり、CPU等からなる制御部21と、このプリンター2で行われる印刷に関する印刷設定を行う印刷設定部22と、印刷設定のために用いられる画面を生成する設定画面生成部23と、印刷データによって示される文字や画像等を用紙に印刷する出力部24と、原稿画像を読取るスキャナー部25と、ホストコンピュータ1のプリンタードライバー8との間でデータ通信を行う通信部26と、表示デバイス、該表示デバイスの画面に重ねられたタッチパネル、及び各キー等からなる操作表示部27と、記憶部28とを備えている。
【0027】
また、マルチファンクションプリンター2は、複数の給紙トレイ(図示せず)を備えており、これらの給紙トレイにそれぞれの用紙が収納され、これらの給紙トレイからそれぞれの用紙が供給されて印刷に用いられる。
【0028】
この様な構成のシステムにおいては、ホストコンピュータ1のプリンタードライバー8によりマルチファンクションプリンター2の印刷設定を行うことができ、この印刷設定の内容を印刷データと共にプリンタードライバー8からマルチファンクションプリンター2へと送信して、マルチファンクションプリンター2側で該印刷設定の内容に従って該印刷データを用紙に印刷することができる。
【0029】
次に、図2及び図3のフローチャート及び図4乃至図11の画面を参照しつつ、ホストコンピュータ1のプリンタードライバー8によりマルチファンクションプリンター2で行われる印刷に関する印刷設定を行うための処理過程を説明する。尚、図2及び図3における○数字及び○記号は、各ステップ間の連結箇所を示している。
【0030】
まず、ホストコンピュータ1では、プリンタードライバー8が起動されると(ステップS101)、プリンタードライバー8の設定画面生成部12が図4に示す様な印刷設定用の基本設定画面Aを操作表示部5の表示デバイスに表示する(ステップS102)。この基本設定画面Aは、各種の印刷設定を示すそれぞれのアイコンC1-1、C1-2、C1-3、…を配列表示したものである。操作表示部5のマウスのクリック操作により基本設定画面Aの各スクロールボタンSB1、SB2のいずれかが選択指示されたときには、操作表示部5により基本設定画面A上で各アイコンのスクロール表示がなされて、基本設定画面Aに表示されるアイコンの種類が変更される。
【0031】
アイコンC1-1は、同一の印刷を相互に異なるそれぞれの色の用紙に行う(カーボン印刷と称する)という印刷設定の機能を表している。この機能は、例えば同一内容の納品書をそれぞれの色の用紙に印刷するときに用いられる。アイコンC1-2は、OHP用紙間に用紙を挿入するための印刷設定の機能を表している。アイコンC1-3は、用紙を表表紙もしくは裏表紙に用いるための印刷設定の機能を表している。
【0032】
尚、基本設定画面Aに必要な各アイコン等の画像データは、例えば記憶部7に記憶されており、この記憶部7から読み出されて用いられる。
【0033】
引き続いて、プリンタードライバー8の設定画面生成部12は、システム上でマルチファンクションプリンター2の各給紙トレイの個数や位置等を示す給紙トレイデータを検索し、この給紙トレイデータを受信して取得し(ステップS103)、この給紙トレイデータを基本設定画面Aと共に操作表示部5の表示デバイスに表示する。例えば、マルチファンクションプリンター2から給紙トレイデータを受信したり、システム上のサーバー等の他の端末装置から給紙トレイデータを受信する。そして、図5に示す様な各給紙トレイの個数や位置等を表す給紙トレイ画面Bを基本設定画面Aと共に操作表示部5の表示デバイスに表示する。
【0034】
この給紙トレイ画面Bには、自動給紙用の4つの給紙トレイT1、T2、T3、T4と、手動給紙用の手差しトレイT5とが表示され、これらのトレイの位置が表示されている。ユーザは、この給紙トレイ画面Bを見て、マルチファンクションプリンター2の各給紙トレイの個数や位置等を認識することができる。尚、手差しトレイT5も、給紙トレイの1つとする。
【0035】
また、設定画面生成部12は、給紙トレイ画面Bを表示するに際し、給紙トレイ画面Bの各トレイT1〜T5を示すそれぞれの識別情報を生成して、これらの識別情報を給紙トレイ画面Bの各トレイT1〜T5に付与する(ステップS104)。例えば、識別情報として5種類の色と5種類のマークM1〜M5を生成して、給紙トレイ画面B上で各トレイT1〜T5をそれぞれの色で表し、各トレイT1〜T5にそれぞれのマークM1〜M5を付与する。例えば、色としてはピンク、黄、赤、青、緑、紫等があり、マークM1〜M5としてはハート、ダイヤ、スペード、クラブ、星印等がある。
【0036】
こうして基本設定画面A及び給紙トレイ画面Bが操作表示部5の表示デバイスに表示された状態で、操作表示部5のマウスのクリック操作により各アイコンC1-1、C1-2、C1-3、…のいずれかを選択すると、この選択されたアイコンの印刷設定を行うための画面が表示デバイスに表示され、この画面上で印刷設定を行うことができる。
【0037】
例えば、操作表示部5のマウスのクリック操作によりカーボン印刷の印刷設定を示すアイコンC1-1が選択されると(ステップS105で「Yes」)、設定画面生成部12は、アイコンC1-1が選択された旨を操作表示部5から受け取り、給紙トレイ画面Bの代わりに、図6(a)に示す様なカーボン印刷の印刷設定画面Cを操作表示部5の表示デバイスに表示する(ステップS106)。このとき、印刷設定画面Cでは、デフォルト表示がなされており、給紙トレイT1のチェックボックスcb1がチェックされ、給紙トレイT1から供給される用紙P1が表示され、この用紙P1に給紙トレイT1の色とマークM1が付与されている。
【0038】
尚、印刷設定画面Cに必要な画像データは、例えば記憶部7に記憶されており、この記憶部7から読み出されて用いられる。
【0039】
そして、設定画面生成部12は、用紙枚数Iを1に初期設定してから(ステップS107)、給紙トレイが選択されるのを待機する(ステップS108)。例えば、操作表示部5のマウスのクリック操作により印刷設定画面Cの給紙トレイT2のチェックボックスcb2がチェックされ、更に確定ボタンSB3が選択指示されると、設定画面生成部12は、このチェック内容と確定ボタンSB3が選択指示された旨を操作表示部5から受け取り、1つ目の給紙トレイが選択されたものと判定し(ステップS108で「Yes」)、この受け取った内容を印刷設定画面Cに反映させて、この印刷設定画面Cを図6(b)に示す様に更新する(ステップS109)。この図6(b)の印刷設定画面Cでは、1つ目の給紙トレイT2のチェックボックスcb2がチェックされたことから、給紙トレイT2から供給される用紙P2が表示され、この用紙P2に給紙トレイT2の色とマークM2が付与される。また、選択された給紙トレイT2の部位がグレイアウト表示される。この後、設定画面生成部12は、用紙枚数Iを歩進して2に設定してから(ステップS110)、ステップS108に戻る。
【0040】
引き続いて、操作表示部5のマウスのクリック操作により印刷設定画面Cの給紙トレイT3のチェックボックスcb3がチェックされ、更に確定ボタンSB3が選択指示されると、設定画面生成部12は、このチェック内容と確定ボタンSB3が選択指示された旨を操作表示部5から受け取り、2つ目の給紙トレイが選択されたものと判定し(ステップS108で「Yes」)、この受け取った内容を印刷設定画面Cに反映させて、印刷設定画面Cを図7(a)に示す様に更新する(ステップS109)。この図7(a)の印刷設定画面Cでは、2つ目の給紙トレイT3のチェックボックスcb3がチェックされたことから、給紙トレイT3から供給される用紙P3が用紙P2の下に重ねられて表示され、この用紙P3に給紙トレイT3の色とマークM3が付与される。また、選択された給紙トレイT3の部位がグレイアウト表示される。この後、用紙枚数Iを歩進してから(ステップS110)、ステップS108に戻る。
【0041】
更に、操作表示部5のマウスのクリック操作により印刷設定画面Cの給紙トレイT4のチェックボックスcb4がチェックされ、更に確定ボタンSB3が選択指示されると、設定画面生成部12は、このチェック内容と確定ボタンSB3が選択指示された旨を操作表示部5から受け取り、3つ目の給紙トレイが選択されたものと判定し(ステップS108で「Yes」)、この受け取った内容を印刷設定画面Cに反映させて、印刷設定画面Cを図7(b)に示す様に更新する(ステップS109)。この図7(b)の印刷設定画面Cでは、給紙トレイT4から供給される用紙P4が用紙P2、3の下に重ねられて表示され、この用紙P4に給紙トレイT4の色とマークM4が付与される。また、選択された給紙トレイT4の部位がグレイアウト表示される。この後、用紙枚数Iを歩進してから(ステップS110)、ステップS108に戻る。
【0042】
以降同様に、操作表示部5のマウスのクリック操作により印刷設定画面Cの給紙トレイのチェックボックスがチェックされ、更に確定ボタンSB3が選択指示されると、印刷設定画面C上で該給紙トレイから供給される用紙が順次下に重ねられて表示され、この用紙に該給紙トレイの色とマークが付与される。
【0043】
従って、カーボン印刷の印刷設定画面Cにおける各用紙の色やマークを見れば、該各用紙を供給するそれぞれの給紙トレイを直ちに確認することができ、これらの用紙の印刷順序を容易に想定することができ、このカーボン印刷の設定を容易に行うことができる。
【0044】
こうしてカーボン印刷の印刷設定が終了したならば、操作表示部5のマウスのクリック操作によりOKボタンSB4が選択指示される。設定画面生成部12は、OKボタンSB4が選択指示された旨を操作表示部5から受け取ると、給紙トレイの選択が終了し(ステップS108で「No」)、カーボン印刷の設定が終了したものと判定し(ステップS111で「Yes」)、印刷設定画面Cでの印刷設定の内容、すなわち各用紙を供給するそれぞれの給紙トレイと該各用紙の給紙順序を印刷設定部11に送出する。印刷設定部11は、このカーボン印刷の印刷設定の内容を受け取って設定する(ステップS112)。
【0045】
この後、設定画面生成部12は、印刷設定画面Cを閉じて、基本設定画面A及び給紙トレイ画面Bの表示に戻る(ステップS113)。
【0046】
尚、カーボン印刷に用いられる給紙トレイの用紙を選択の途中で、操作表示部5のマウスのクリック操作によりキャンセルボタンSB5が選択指示されたならば(ステップS111で「No」、ステップS114で「Yes」)、印刷設定画面C上で設定された内容が全て消去されて、基本設定画面A及び給紙トレイ画面Bの表示に戻る(ステップS113)。また、操作表示部5のマウスのクリック操作により戻りボタンSB6が選択指示されたならば、1つ前の処理に戻る。
【0047】
次に、基本設定画面A上で、アイコンC1-1が選択されず(ステップS105で「No」)、操作表示部5のマウスのクリック操作により表表紙もしくは裏表紙の印刷設定を示すアイコンC1-3が選択されると(ステップS115で「Yes」)、設定画面生成部12は、アイコンC1-3が選択された旨を操作表示部5から受け取り、給紙トレイ画面Bの代わりに、図8(a)に示す様な表表紙もしくは裏表紙を設定するための印刷設定画面Dを操作表示部5の表示デバイスに表示する(ステップS116)。
【0048】
この印刷設定画面Dでは、表表紙のチェックボックスcb11、裏表紙のチェックボックスcb12、及び用紙群Pnが明確に表示されて、各給紙トレイや手差しトレイ等がグレイアウト表示されており、以降の処理段階で各給紙トレイや手差しトレイ等を順次明確に表示される。
【0049】
尚、印刷設定画面Dに必要な画像データは、例えば記憶部7に記憶されており、この記憶部7から読み出されて用いられる。
【0050】
設定画面生成部12は、図8(a)の印刷設定画面Dを表示デバイスに表示にした後、表表紙もしくは裏表紙が選択されるのを待機する。例えば、操作表示部5のマウスのクリック操作により印刷設定画面Dの表表紙のチェックボックスcb11がチェックされ、更に給紙トレイT3のチェックボックスcb3がチェックされると、設定画面生成部12は、このチェック内容が選択指示された旨を操作表示部5から受け取り、表表紙及び給紙トレイT3が選択されたものと判定し(ステップS117で「Yes」、ステップS118)、この受け取った内容を印刷設定画面Dに反映させて、印刷設定画面Dを図8(b)に示す様に更新する(ステップS119)。この図8(b)の印刷設定画面Dでは、表表紙のチェックボックスcb11がチェックされ、給紙トレイT3のチェックボックスcb3がチェックされたことから、給紙トレイT3から供給される用紙P3が用紙群Pnの表表紙として表示され、用紙P3に給紙トレイT3の色とマークM3が付与される。
【0051】
また、操作表示部5のマウスのクリック操作により印刷設定画面Dの裏表紙のチェックボックスcb12がチェックされ、更に給紙トレイT4のチェックボックスcb4がチェックされると、設定画面生成部12は、このチェック内容が選択指示された旨を操作表示部5から受け取り、裏表紙及び給紙トレイT4が選択されたものと判定し(ステップS120で「Yes」、ステップS121)、この受け取った内容を印刷設定画面Dに反映させて、印刷設定画面Dを図9に示す様に更新する(ステップS122)。この図9の印刷設定画面Dでは、裏表紙のチェックボックスcb12がチェックされ、給紙トレイT4のチェックボックスcb4がチェックされたことから、給紙トレイT4から供給される用紙P4が用紙群Pnの裏表紙として表示され、この用紙P4に給紙トレイT4の色とマークM4が付与される。
【0052】
従って、表表紙もしくは裏表紙の印刷設定画面Dにおける各用紙の色やマークを見れば、該各用紙を供給するそれぞれの給紙トレイを直ちに確認することができ、これらの用紙の利用形態を容易に想定することができ、この印刷設定を容易に行うことができる。
【0053】
こうして表表紙もしくは裏表紙の印刷設定が終了したならば、操作表示部5のマウスのクリック操作により印刷設定画面DのOKボタンSB4が選択指示される。このとき、設定画面生成部12は、OKボタンSB4が選択指示された旨を操作表示部5から受け取り、表表紙もしくは裏表紙の印刷設定が終了したものと判定し(ステップS123で「Yes」)、印刷設定画面Dでの印刷設定の内容、すなわち表表紙もしくは裏表紙となる用紙を供給する少なくとも1つの給紙トレイと該用紙の給紙順序を印刷設定部11に送出する。印刷設定部11は、この表表紙もしくは裏表紙の印刷設定の内容を受け取って設定する(ステップS124)。
【0054】
この後、設定画面生成部12は、印刷設定画面Dを閉じて、基本設定画面A及び給紙トレイ画面Bの表示に戻る(ステップS125)。
【0055】
尚、表表紙もしくは裏表紙として用いられる給紙トレイの用紙の選択の後で、操作表示部5のマウスのクリック操作により印刷設定画面DのキャンセルボタンSB5が選択指示されたならば(ステップS123で「No」、ステップS126で「Yes」)、印刷設定画面D上で設定された内容が全て消去されて、基本設定画面A及び給紙トレイ画面Bの表示に戻る(ステップS125)。
【0056】
次に、基本設定画面A上で、各アイコンC1-1、C1-3のいずれも選択されず(ステップS105で「No」、ステップS115で「No」)、操作表示部5のマウスのクリック操作によりOHP用紙間への用紙挿入の印刷設定を示すアイコンC1-2が選択されると(ステップS127で「Yes」)、設定画面生成部12は、アイコンC1-2の選択を操作表示部5から受け取り、給紙トレイ画面Bの代わりに、図10(a)に示す様なOHP用紙間への用紙挿入を設定するための印刷設定画面Eを操作表示部5の表示デバイスに表示する(ステップS128)。
【0057】
尚、印刷設定画面Eに必要な画像データは、例えば記憶部7に記憶されており、この記憶部7から読み出されて用いられる。
【0058】
そして、設定画面生成部12は、OHP用紙間へ挿入される用紙の給紙カセットが選択されるのを待機する。例えば、操作表示部5のマウスのクリック操作により印刷設定画面Eの合い紙を挿入するというチェックボックスcb21がチェックされ、更に給紙トレイT3のチェックボックスcb3がチェックされると、設定画面生成部12は、このチェック内容が選択指示された旨を操作表示部5から受け取り、給紙トレイT3が選択されたことを判定し(ステップS129)この受け取った内容を印刷設定画面Eに反映させて、印刷設定画面Eを図10(b)に示す様に更新する(ステップS130)。この図10(b)の印刷設定画面Eでは、給紙トレイT3のチェックボックスcb3がチェックされたことから、給紙トレイT3から供給される用紙P3が各OHP用紙Phに挿入された状態が表示され、用紙P3に給紙トレイT3の色とマークM3が付与される。
【0059】
更に、操作表示部5のマウスのクリック操作により印刷設定画面Eの合い紙(OHP用紙間に挿入される用紙)にも印刷というチェックボックスcb22がチェックされると、設定画面生成部12は、このチェック内容が選択指示された旨を操作表示部5から受け取り、合い紙の印刷が選択されたことを判定し、印刷設定画面Eを図11に示す様に更新する。
【0060】
従って、OHP用紙間への用紙挿入の印刷設定画面Eにおける用紙の色やマークを見れば、該用紙を供給する給紙トレイを直ちに確認することができ、この用紙の利用形態を容易に想定することができ、この印刷設定を容易に行うことができる。
【0061】
こうしてOHP用紙間への用紙挿入の印刷設定が終了したならば、操作表示部5のマウスのクリック操作により印刷設定画面DのOKボタンSB4が選択指示される。このとき、設定画面生成部12は、OKボタンSB4が選択指示された旨を操作表示部5から受け取り、この印刷設定が終了したものと判定し(ステップS131で「Yes」)、印刷設定画面Eでの印刷設定の内容、すなわちOHP用紙間へ挿入される用紙を供給する給紙トレイと該用紙の給紙順序を印刷設定部11に送出する。印刷設定部11は、この印刷設定の内容を受け取って設定する(ステップS132)。
【0062】
この後、設定画面生成部12は、印刷設定画面Eを閉じて、基本設定画面A及び給紙トレイ画面Bの表示に戻る(ステップS133)。
【0063】
尚、表表紙もしくは裏表紙として用いられる給紙トレイの用紙の選択の後で、操作表示部5のマウスのクリック操作により印刷設定画面DのキャンセルボタンSB5が選択指示されたならば(ステップS131で「No」、ステップS134で「Yes」)、印刷設定画面E上で設定された内容が全て消去されて、基本設定画面A及び給紙トレイ画面Bの表示に戻る(ステップS133)。
【0064】
次に、基本設定画面A上で、各アイコンC1-1、C1-2、C1-3のいずれも選択されず(ステップS105で「No」、ステップS115で「No」、ステップS127で「No」)、操作表示部5のマウスのクリック操作により他のアイコンが選択されると、設定画面生成部12は、この他のアイコンの選択の旨を操作表示部5から受け取り、他のアイコンに対応する印刷設定画面を操作表示部5の表示デバイスに表示する。この印刷設定画面上では、操作表示部5のマウスのクリック操作により機能の選択がなされる(ステップS135)。
【0065】
同様に、他の各アイコンを順次選択して、該他の各アイコンに対応する印刷設定を逐次行うことができる。
【0066】
この後、操作表示部5のマウスのクリック操作により印刷設定画面のOKボタンが選択指示されると、設定画面生成部12は、OKボタンが選択指示された旨を操作表示部5から受け取り、この印刷設定が終了したものと判定し(ステップS136で「Yes」)、この印刷設定の内容を印刷設定部11に送出する。印刷設定部11は、この印刷設定の内容を受け取ると、この印刷設定の内容を設定する。
【0067】
そして、設定画面生成部12は、この印刷設定画面を閉じて、基本設定画面Aも閉じる。また、印刷設定部11は、これまでの全ての印刷設定の内容を通信部14を介してマルチファンクションプリンター2へと送信する。同時に、印刷データ生成部13は、印刷データを通信部14を介してマルチファンクションプリンター2へと送信する(ステップS137)。
【0068】
マルチファンクションプリンター2では、ホストコンピュータ1からの全ての印刷設定の内容と印刷データを通信部26を通じて受信し、全ての印刷設定の内容に従って印刷処理を行って、出力部24で印刷データによって示される文字や画像を用紙に印刷する。
【0069】
尚、全ての印刷設定の後で、操作表示部5のマウスのクリック操作によりキャンセルボタンが選択指示されたならば(ステップS136で「No」、ステップS138で「Yes」)、これまでの全ての印刷設定の内容が消去されて、基本設定画面Aも閉じられる(ステップS139)。
【0070】
この様にプリンタードライバー8では、マルチファンクションプリンター2の各給紙トレイT1〜T5をグラフィック表示し、各給紙トレイのいずれかが選択されると、この選択された給紙トレイの色及びマークを付与した用紙をグラフィック表示している。このため、このグラフィック表示されている用紙の色及びマークを確認することにより、この用紙がいずれの給紙トレイのものかを直ちに知ることができる。また、複数の給紙トレイを選択したときでも、これらの給紙トレイの色及びマークを付与したそれぞれの用紙が画面に表示されるので、これらの給紙トレイを直ちに知ることができ、給紙トレイを選択するための入力操作が容易かつ簡単になる。更に、印刷設定毎に、各用紙の順序や配置位置等の利用形態を表示するので、印刷設定が容易かつ簡単になる。
【0071】
ところで、マルチファンクションプリンター2は、ホストコンピュータ1のプリンタードライバー8と同様に印刷設定部22、設定画面生成部23、及び通信部26を備え、プリンタードライバー8と同様の印刷設定を行うことができる。
【0072】
図12及び図13のフローチャートは、マルチファンクションプリンター2での印刷設定を行うための処理過程を示している。図12及び図13の処理過程は、プリンタードライバー8による図1及び図2の処理過程と実質的に同様であるため、その概略を説明する。
【0073】
まず、マルチファンクションプリンター2の設定画面生成部23は、図4に示す様な印刷設定用の基本設定画面Aを操作表示部27の表示デバイスに表示する(ステップS202)。
【0074】
また、設定画面生成部23は、マルチファンクションプリンター2の各給紙トレイの個数や位置及び各種機能等を示す給紙トレイデータを当該プリンター2より取得し(ステップS203)、この給紙トレイデータを基本設定画面Aと共に操作表示部27の表示デバイスに表示する。例えば、図14に示す様な画面B1を基本設定画面Aと共に操作表示部27の表示デバイスに表示する。
【0075】
この画面B1には、自動給紙用の4つの給紙トレイT1、T2、T3、T4と、手動給紙用の手差しトレイT5とが表示され、これらのトレイの位置が表示されている。
【0076】
また、設定画面生成部23は、画面B1を表示するに際し、画面B1上の各トレイT1〜T5を示すそれぞれの識別情報を生成して、これらの識別情報を画面B1上の各トレイT1〜T5に付与する(ステップS204)。例えば、識別情報として5種類の色と5種類のマークM1〜M5を生成して、画面B1上で各トレイT1〜T5をそれぞれの色で表し、各トレイT1〜T5にそれぞれのマークM1〜M5を付与する。
【0077】
こうして基本設定画面A及び画面B1が操作表示部27の表示デバイスに表示された状態で、例えば、操作表示部27の操作によりカーボン印刷の印刷設定を示すアイコンC1-1が選択されると(ステップS205で「Yes」)、設定画面生成部23は、画面B1の代わりに、図6(a)に示す様なカーボン印刷の印刷設定画面Cを操作表示部27の表示デバイスに表示する(ステップS206)。
【0078】
そして、設定画面生成部23は、用紙枚数Iを1に初期設定してから(ステップS207)、給紙トレイが選択されるのを待機する(ステップS208)。例えば、操作表示部27の操作により印刷設定画面Cの給紙トレイT2のチェックボックスcb2がチェックされ、更に確定ボタンSB3が選択指示されると、設定画面生成部23は、1つ目の給紙トレイが選択されたものと判定し(ステップS208で「Yes」)、印刷設定画面Cを図6(b)に示す様に更新する(ステップS209)。この後、設定画面生成部23は、用紙枚数Iを歩進して2に設定してから(ステップS210)、ステップS208に戻る。
【0079】
以降同様に、操作表示部27の操作により印刷設定画面Cの給紙トレイのチェックボックスがチェックされ、更に確定ボタンSB3が選択指示されると、印刷設定画面C上で該給紙トレイから供給される用紙が順次下に重ねられて表示され、この用紙に該給紙トレイの色とマークが付与される。
【0080】
従って、カーボン印刷の印刷設定画面Cにおける各用紙の色やマークを見れば、これらの用紙の印刷順序を容易に想定することができ、このカーボン印刷の設定を容易に行うことができる。
【0081】
こうしてカーボン印刷の印刷設定が終了したならば、操作表示部27の操作によりOKボタンSB4が選択指示される。このとき、設定画面生成部23は、給紙トレイの選択が終了し(ステップS208で「No」)、カーボン印刷の設定が終了したものと判定し(ステップS211で「Yes」)、印刷設定画面Cでの印刷設定の内容、すなわち各用紙を供給するそれぞれの給紙トレイと該各用紙の給紙順序を印刷設定部22に送出する。印刷設定部22は、このカーボン印刷の印刷設定の内容を受け取って設定する(ステップS212)。
【0082】
この後、設定画面生成部23は、印刷設定画面Cを閉じて、基本設定画面A及び画面B1の表示に戻る(ステップS213)。
【0083】
尚、操作表示部27の操作によりキャンセルボタンSB5が選択指示されたならば(ステップS211で「No」、ステップS214で「Yes」)、印刷設定画面C上で設定された内容が全て消去されて、基本設定画面A及び画面B1の表示に戻る(ステップS213)。
【0084】
次に、基本設定画面A上で、操作表示部27の操作により表表紙もしくは裏表紙の印刷設定を示すアイコンC1-3が選択されると(ステップS215で「Yes」)、設定画面生成部23は、アイコンC1-3が選択された旨を操作表示部27から受け取り、給紙トレイ画面Bの代わりに、図8(a)に示す様な表表紙もしくは裏表紙を設定するための印刷設定画面Dを操作表示部27の表示デバイスに表示する(ステップS216)。
【0085】
そして、操作表示部27の操作により印刷設定画面Dの表表紙のチェックボックスcb11がチェックされ、給紙トレイT3のチェックボックスcb3がチェックされると、設定画面生成部23は、表表紙及び給紙トレイT3が選択されたものと判定し(ステップS217で「Yes」、ステップS218)、印刷設定画面Dを図8(b)に示す様に更新する(ステップS219)。
【0086】
また、操作表示部27の操作により印刷設定画面Dの裏表紙のチェックボックスcb12がチェックされ、給紙トレイT4のチェックボックスcb4がチェックされると、設定画面生成部23は、裏表紙及び給紙トレイT4が選択されたものと判定し(ステップS220で「Yes」、ステップS221)、印刷設定画面Dを図9に示す様に更新する(ステップS222)。
【0087】
従って、表表紙もしくは裏表紙の印刷設定画面Dにおける各用紙の色やマークを見れば、これらの用紙の利用形態を容易に想定することができ、この印刷設定を容易に行うことができる。
【0088】
こうして表表紙もしくは裏表紙の印刷設定が終了したならば、操作表示部27の操作により印刷設定画面DのOKボタンSB4が選択指示される。このとき、設定画面生成部23は、表表紙もしくは裏表紙の印刷設定が終了したものと判定し(ステップS223で「Yes」)、印刷設定画面Dでの印刷設定の内容、すなわち表表紙もしくは裏表紙となる用紙を供給する少なくとも1つの給紙トレイと該用紙の給紙順序を印刷設定部22に送出する。印刷設定部22は、この表表紙もしくは裏表紙の印刷設定の内容を受け取って設定する(ステップS224)。
【0089】
この後、設定画面生成部23は、印刷設定画面Dを閉じて、基本設定画面A及び画面B1の表示に戻る(ステップS225)。
【0090】
尚、操作表示部27の操作により印刷設定画面DのキャンセルボタンSB5が選択指示されたならば(ステップS223で「No」、ステップS226で「Yes」)、印刷設定画面D上で設定された内容が全て消去されて、基本設定画面A及び画面B1の表示に戻る(ステップS225)。
【0091】
次に、基本設定画面A上で、操作表示部27の操作によりOHP用紙間への用紙挿入の印刷設定を示すアイコンC1-2が選択されると(ステップS227で「Yes」)、設定画面生成部23は、アイコンC1-2の選択を操作表示部27から受け取り、給紙トレイ画面Bの代わりに、図10(a)に示す様なOHP用紙間への用紙挿入を設定するための印刷設定画面Eを操作表示部27の表示デバイスに表示する(ステップS228)。
【0092】
そして、操作表示部27の操作により印刷設定画面Eの給紙トレイT3のチェックボックスcb3がチェックされると、設定画面生成部23は、給紙トレイT3が選択されたことを判定し(ステップS229)、印刷設定画面Eを図10(b)に示す様に更新する(ステップS230)。
【0093】
更に、操作表示部27の操作により印刷設定画面Eの合い紙(OHP用紙間に挿入される用紙)にも印刷というチェックボックスcb21がチェックされると、設定画面生成部23は、合い紙の印刷が選択されたことを判定し、印刷設定画面Eを図11に示す様に更新する。
【0094】
従って、OHP用紙間への用紙挿入の印刷設定画面Eにおける用紙の色やマークを見れば、この用紙の利用形態を容易に想定することができ、この印刷設定を容易に行うことができる。
【0095】
こうしてOHP用紙間への用紙挿入の印刷設定が終了したならば、操作表示部27の操作により印刷設定画面DのOKボタンSB4が選択指示される。このとき、設定画面生成部23は、この印刷設定が終了したものと判定し(ステップS231で「Yes」)、印刷設定画面Eでの印刷設定の内容、すなわちOHP用紙間へ挿入される用紙を供給する給紙トレイと該用紙の給紙順序を印刷設定部22に送出する。印刷設定部22は、この印刷設定の内容を受け取って設定する(ステップS232)。
【0096】
この後、設定画面生成部23は、印刷設定画面Eを閉じて、基本設定画面A及び画面B1の表示に戻る(ステップS233)。
【0097】
尚、操作表示部27の操作により印刷設定画面DのキャンセルボタンSB5が選択指示されたならば(ステップS231で「No」、ステップS234で「Yes」)、印刷設定画面E上で設定された内容が全て消去されて、基本設定画面A及び画面B1の表示に戻る(ステップS233)。
【0098】
次に、基本設定画面A上で、操作表示部27の操作により他のアイコンが選択されると、設定画面生成部23は、他のアイコンに対応する印刷設定画面を操作表示部27の表示デバイスに表示する。この印刷設定画面上では、操作表示部27の操作により機能の選択がなされる(ステップS235)。
【0099】
同様に、他の各アイコンを順次選択して、該他の各アイコンに対応する印刷設定を逐次行うことができる。
【0100】
この後、操作表示部27のスタートキーが選択指示されると、設定画面生成部23は、この印刷設定が終了したものと判定し(ステップS236で「Yes」)、この印刷設定の内容を印刷設定部22に送出する。印刷設定部22は、この印刷設定の内容を受け取ると、この印刷設定の内容を設定する。
【0101】
そして、印刷設定部22により設定された全ての印刷設定の内容に従って、出力部24で印刷データによって示される文字や画像を用紙に印刷する(ステップS237)。
【0102】
この様にマルチファンクションプリンター2でも、プリンタードライバー8と同様の印刷設定を行うことができる。
【0103】
尚、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、多様に変形することができる。例えば、各給紙トレイのグラフィックの表示形態、用紙の表示形態、用紙の利用形態、あるいは給紙トレイの識別情報の表示形態を適宜に変更しても構わない。
【図面の簡単な説明】
【0104】
【図1】本発明の印刷設定装置を適用したシステムを示すブロック図である。
【図2】図1のプリンタードライバーによる印刷設定のための処理過程を示すフローチャートである。
【図3】図2に引き続く処理過程を示すフローチャートである。
【図4】各アイコンを表示した基本設定画面を示す図である。
【図5】各給紙トレイを表示した給紙トレイ画面を示す図である。
【図6】(a)及び(b)は、カーボン印刷の印刷設定画面の遷移を示す図である。
【図7】(a)及び(b)は、図6に引き続く印刷設定画面の遷移を示す図である。
【図8】(a)及び(b)は、表表紙もしくは裏表紙を設定するための印刷設定画面の遷移を示す図である。
【図9】図8に引き続く印刷設定画面の遷移を示す図である。
【図10】(a)及び(b)は、OHP用紙間への用紙挿入を設定するための印刷設定画面の遷移を示す図である。
【図11】図10に引き続く印刷設定画面の遷移を示す図である。
【図12】図1のマルチファンクションプリンターによる印刷設定のための処理過程を示すフローチャートである。
【図13】図13に引き続く処理過程を示すフローチャートである。
【図14】図1のマルチファンクションプリンターにおける画面を例示する図である。
【符号の説明】
【0105】
1 ホストコンピュータ
2 マルチファンクションプリンター
3 LAN
4 主制御部
5、27 操作表示部
6 画像編集部
7、28 記憶部
8 プリンタードライバー
11、22 印刷設定部
12、23 設定画面生成部
13 印刷データ生成部
14、26 通信部
21 制御部
24 出力部
25 スキャナー部
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷装置の各給紙トレイに関する印刷設定を画面上で行うための印刷設定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
周知の様に印刷装置としては、複数の給紙トレイを備えているものがある。これらの給紙トレイには複数の用紙がそれぞれ収納されており、これらの給紙トレイのいずれかが選択指示されると、この選択された給紙トレイから用紙が引き出されて供給される。これらの給紙トレイを適宜使い分けることにより印刷装置の機能を有効利用することができる。
【0003】
このため、例えば特許文献1では、複数の給紙トレイに収納された各種の印刷用紙を示す印刷用紙ライブラリが画面に表示され、この印刷用紙ライブラリから所望の印刷用紙がドラッグアンドドロップ操作により選択されると、この選択した印刷用紙がグラフィック表示される様にしている。
【0004】
また、特許文献2では、給紙トレイの選択用画面が表示され、各給紙トレイに対応付けられたそれぞれのチェックボックスがチェックされると、このチェックされた給紙トレイが選択される様にしている。
【特許文献1】特開2001−225525号公報
【特許文献1】特開平7−175605号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、特許文献1においては、印刷用紙ライブラリの各種の印刷用紙に関するそれぞれの情報を入力設定する必要がある。
【0006】
しかしながら、各給紙トレイには、通常、同一種類の用紙が収納されるものの、ユーザの都合により給紙トレイに収納される用紙の種類が変更されることがある。この場合は、この変更内容を印刷用紙ライブラリに入力する必要があり、このための入力操作が煩わしい。このため、給紙トレイに収納される用紙の種類の変更を禁止することが考えられるが、この様な規制が印刷装置の使い勝手を悪くする。
【0007】
また、特許文献2においては、用紙そのものではなく、給紙トレイの選択用画面を表示しているので、ユーザの都合により給紙トレイに収納される用紙の種類が変更されても、この変更内容を入力する必要がなく、給紙トレイの選択により所望の用紙を用いることができる。
【0008】
ところが、給紙トレイの選択用画面上で各給紙トレイに対応付けられたそれぞれのチェックボックスを確認する必要があり、視認性が悪かった。特に、複数の給紙トレイを同時に選択するときには、これらの給紙トレイの確認に時間を要し、これが給紙トレイを選択するための入力操作を手間取る原因になった。
【0009】
更に、特許文献1、2のいずれにおいても、複数の給紙トレイの用紙を同時に用いるに際し、これらの用紙の利用形態までを表示するには至らず、このために印刷設定の内容の把握が極めて困難であった。
【0010】
そこで、本発明は、上記従来の問題に鑑みてなされたものであり、印刷装置の各給紙トレイに関する印刷設定を画面上で行うに際し、この印刷設定を支援して容易にすることが可能な印刷設定装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために、本発明は、印刷装置の各給紙トレイに関する印刷設定を画面上で行うための印刷設定装置において、前記印刷設定を行うために入力操作される入力操作手段と、前記各給紙トレイにそれぞれの識別情報を割り当て、前記各給紙トレイを画面にグラフィック表示し、前記入力操作手段により前記各給紙トレイのいずれかが画面上で選択されると、この選択された給紙トレイの識別情報を付与した用紙を画面にグラフィック表示する制御手段とを備えている。
【0012】
この様な本発明によれば、各給紙トレイを画面にグラフィック表示し、各給紙トレイのいずれかが画面上で選択されると、この選択された給紙トレイの識別情報を付与した用紙を画面にグラフィック表示している。このため、このグラフィック表示されている用紙の識別情報を確認することにより、この用紙がいずれの給紙トレイのものかを直ちに知ることができる。また、複数の給紙トレイを選択したときでも、これらの給紙トレイの識別情報を付与したそれぞれの用紙が画面に表示されるので、これらの給紙トレイを直ちに知ることができ、給紙トレイを選択するための入力操作が容易かつ簡単になる。
【0013】
また、前記制御手段は、同一の印刷を各給紙トレイの用紙に行うための印刷設定に際し、前記入力操作手段により前記各給紙トレイの用紙の印刷順序が指示されると、この印刷順序で前記各給紙トレイの識別情報を付与したそれぞれの用紙を画面にグラフィック表示する。
【0014】
ここでは、各色の用紙をそれぞれの給紙トレイに収納しておき、同一の印刷を相互に異なるそれぞれの色の用紙に行う(カーボン印刷と称する)ための印刷設定を前提としている。この様な印刷設定に際し、各給紙トレイの用紙の印刷順序で該各給紙トレイの識別情報を付与したそれぞれの用紙を画面にグラフィック表示するので、これらの用紙の利用形態を容易に想定することができ、この印刷設定が容易かつ簡単になる。
【0015】
更に、前記制御手段は、給紙トレイの用紙を表表紙もしくは裏表紙に用いるための印刷設定に際し、前記入力操作手段により前記給紙トレイの用紙を表表紙もしくは裏表紙に用いることが指示されると、この給紙トレイの識別情報を付与した用紙が表表紙もしくは裏表紙として用いられている状態を画面にグラフィック表示する。
【0016】
ここでは、給紙トレイの用紙を表表紙もしくは裏表紙に用いるための印刷設定を前提としている。この様な印刷設定に際し、給紙トレイの識別情報を付与した用紙が表表紙もしくは裏表紙として用いられている状態を画面にグラフィック表示するので、これらの用紙の利用形態を容易に想定することができ、この印刷設定が容易かつ簡単になる。
【0017】
また、前記制御手段は、給紙トレイの用紙を他の各用紙間に挿入するための印刷設定に際し、前記入力操作手段により前記給紙トレイの用紙を該他の各用紙間に挿入することが指示されると、この給紙トレイの識別情報を付与した用紙が該他の各用紙間に挿入されている状態を画面にグラフィック表示する。
【0018】
ここでは、OHP用紙の間に給紙トレイの用紙を挿入するための印刷設定を前提としている。この様な印刷設定に際し、給紙トレイの識別情報を付与した各用紙が各OHP用紙間に挿入されている状態を画面にグラフィック表示するので、これらの用紙の利用形態を容易に想定することができ、この印刷設定が容易かつ簡単になる。
【0019】
前記給紙トレイの識別情報は、例えば色もしくはマークで表されている。色としては、赤、青、黄、ピンク等の視認性が良いものが好ましい。また、マークとしては、一般的に知られたマークが好ましい。
【0020】
また、前記印刷設定装置は、前記印刷装置外部のプリンタードライバーに付設されている。あるいは、前記印刷設定装置は、前記印刷装置そのものに付設されている。
【0021】
すなわち、印刷設定装置は、印刷装置外部のプリンタードライバーに内蔵されていたり、印刷装置そのものに内蔵されていたりするのが好ましい。これにより、本発明の印刷設定装置によりなし得る印刷設定と印刷装置外部のプリンタードライバーや印刷装置そのものによりなし得る他の種類の印刷設定との併用が容易になる。
【発明の効果】
【0022】
この様な本発明の印刷設定装置によれば、グラフィック表示されている用紙の識別情報を確認することにより、この用紙がいずれの給紙トレイのものかを直ちに知ることができる。また、複数の給紙トレイを選択したときでも、これらの給紙トレイの識別情報を付与したそれぞれの用紙が画面に表示されるので、これらの給紙トレイを直ちに知ることができ、給紙トレイを選択するための入力操作が容易かつ簡単になる。更に、各用紙の順序や配置位置等の利用形態が画面に表示されるので、これらの用紙の利用形態を容易に想定することができ、この印刷設定が容易かつ簡単になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、本発明の実施形態を添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0024】
図1は、本発明の印刷設定装置を適用したシステムを示すブロック図である。このシステムは、ホストコンピュータ1とマルチファンクションプリンター2とをLAN3等を通じて接続したものであり、パーソナルコンピュータ等の他の端末装置(図示せず)もLAN3に接続されている。LAN3等は、有線、無線のいずれであっても構わない。
【0025】
ホストコンピュータ1は、CPU等からなる主制御部4と、表示デバイス、キーボード、及びマウス等からなる操作表示部5と、外部から受信した画像データを編集する画像編集部6と、記憶部7と、プリンタードライバー8とを備えている。プリンタードライバー8は、マルチファンクションプリンター2を制御するためのものであり、プリンター2で行われる印刷に関する印刷設定を行う印刷設定部11と、印刷設定のために用いられる画面を生成する設定画面生成部12と、画像データをプリンター2で解釈可能な印刷データに変換する印刷データ生成部13と、プリンター2との間でデータ通信を行う通信部14とを備えている。
【0026】
マルチファンクションプリンター2は、プリンター、複写装置、ファクシミリ装置等の機能を有するものであり、CPU等からなる制御部21と、このプリンター2で行われる印刷に関する印刷設定を行う印刷設定部22と、印刷設定のために用いられる画面を生成する設定画面生成部23と、印刷データによって示される文字や画像等を用紙に印刷する出力部24と、原稿画像を読取るスキャナー部25と、ホストコンピュータ1のプリンタードライバー8との間でデータ通信を行う通信部26と、表示デバイス、該表示デバイスの画面に重ねられたタッチパネル、及び各キー等からなる操作表示部27と、記憶部28とを備えている。
【0027】
また、マルチファンクションプリンター2は、複数の給紙トレイ(図示せず)を備えており、これらの給紙トレイにそれぞれの用紙が収納され、これらの給紙トレイからそれぞれの用紙が供給されて印刷に用いられる。
【0028】
この様な構成のシステムにおいては、ホストコンピュータ1のプリンタードライバー8によりマルチファンクションプリンター2の印刷設定を行うことができ、この印刷設定の内容を印刷データと共にプリンタードライバー8からマルチファンクションプリンター2へと送信して、マルチファンクションプリンター2側で該印刷設定の内容に従って該印刷データを用紙に印刷することができる。
【0029】
次に、図2及び図3のフローチャート及び図4乃至図11の画面を参照しつつ、ホストコンピュータ1のプリンタードライバー8によりマルチファンクションプリンター2で行われる印刷に関する印刷設定を行うための処理過程を説明する。尚、図2及び図3における○数字及び○記号は、各ステップ間の連結箇所を示している。
【0030】
まず、ホストコンピュータ1では、プリンタードライバー8が起動されると(ステップS101)、プリンタードライバー8の設定画面生成部12が図4に示す様な印刷設定用の基本設定画面Aを操作表示部5の表示デバイスに表示する(ステップS102)。この基本設定画面Aは、各種の印刷設定を示すそれぞれのアイコンC1-1、C1-2、C1-3、…を配列表示したものである。操作表示部5のマウスのクリック操作により基本設定画面Aの各スクロールボタンSB1、SB2のいずれかが選択指示されたときには、操作表示部5により基本設定画面A上で各アイコンのスクロール表示がなされて、基本設定画面Aに表示されるアイコンの種類が変更される。
【0031】
アイコンC1-1は、同一の印刷を相互に異なるそれぞれの色の用紙に行う(カーボン印刷と称する)という印刷設定の機能を表している。この機能は、例えば同一内容の納品書をそれぞれの色の用紙に印刷するときに用いられる。アイコンC1-2は、OHP用紙間に用紙を挿入するための印刷設定の機能を表している。アイコンC1-3は、用紙を表表紙もしくは裏表紙に用いるための印刷設定の機能を表している。
【0032】
尚、基本設定画面Aに必要な各アイコン等の画像データは、例えば記憶部7に記憶されており、この記憶部7から読み出されて用いられる。
【0033】
引き続いて、プリンタードライバー8の設定画面生成部12は、システム上でマルチファンクションプリンター2の各給紙トレイの個数や位置等を示す給紙トレイデータを検索し、この給紙トレイデータを受信して取得し(ステップS103)、この給紙トレイデータを基本設定画面Aと共に操作表示部5の表示デバイスに表示する。例えば、マルチファンクションプリンター2から給紙トレイデータを受信したり、システム上のサーバー等の他の端末装置から給紙トレイデータを受信する。そして、図5に示す様な各給紙トレイの個数や位置等を表す給紙トレイ画面Bを基本設定画面Aと共に操作表示部5の表示デバイスに表示する。
【0034】
この給紙トレイ画面Bには、自動給紙用の4つの給紙トレイT1、T2、T3、T4と、手動給紙用の手差しトレイT5とが表示され、これらのトレイの位置が表示されている。ユーザは、この給紙トレイ画面Bを見て、マルチファンクションプリンター2の各給紙トレイの個数や位置等を認識することができる。尚、手差しトレイT5も、給紙トレイの1つとする。
【0035】
また、設定画面生成部12は、給紙トレイ画面Bを表示するに際し、給紙トレイ画面Bの各トレイT1〜T5を示すそれぞれの識別情報を生成して、これらの識別情報を給紙トレイ画面Bの各トレイT1〜T5に付与する(ステップS104)。例えば、識別情報として5種類の色と5種類のマークM1〜M5を生成して、給紙トレイ画面B上で各トレイT1〜T5をそれぞれの色で表し、各トレイT1〜T5にそれぞれのマークM1〜M5を付与する。例えば、色としてはピンク、黄、赤、青、緑、紫等があり、マークM1〜M5としてはハート、ダイヤ、スペード、クラブ、星印等がある。
【0036】
こうして基本設定画面A及び給紙トレイ画面Bが操作表示部5の表示デバイスに表示された状態で、操作表示部5のマウスのクリック操作により各アイコンC1-1、C1-2、C1-3、…のいずれかを選択すると、この選択されたアイコンの印刷設定を行うための画面が表示デバイスに表示され、この画面上で印刷設定を行うことができる。
【0037】
例えば、操作表示部5のマウスのクリック操作によりカーボン印刷の印刷設定を示すアイコンC1-1が選択されると(ステップS105で「Yes」)、設定画面生成部12は、アイコンC1-1が選択された旨を操作表示部5から受け取り、給紙トレイ画面Bの代わりに、図6(a)に示す様なカーボン印刷の印刷設定画面Cを操作表示部5の表示デバイスに表示する(ステップS106)。このとき、印刷設定画面Cでは、デフォルト表示がなされており、給紙トレイT1のチェックボックスcb1がチェックされ、給紙トレイT1から供給される用紙P1が表示され、この用紙P1に給紙トレイT1の色とマークM1が付与されている。
【0038】
尚、印刷設定画面Cに必要な画像データは、例えば記憶部7に記憶されており、この記憶部7から読み出されて用いられる。
【0039】
そして、設定画面生成部12は、用紙枚数Iを1に初期設定してから(ステップS107)、給紙トレイが選択されるのを待機する(ステップS108)。例えば、操作表示部5のマウスのクリック操作により印刷設定画面Cの給紙トレイT2のチェックボックスcb2がチェックされ、更に確定ボタンSB3が選択指示されると、設定画面生成部12は、このチェック内容と確定ボタンSB3が選択指示された旨を操作表示部5から受け取り、1つ目の給紙トレイが選択されたものと判定し(ステップS108で「Yes」)、この受け取った内容を印刷設定画面Cに反映させて、この印刷設定画面Cを図6(b)に示す様に更新する(ステップS109)。この図6(b)の印刷設定画面Cでは、1つ目の給紙トレイT2のチェックボックスcb2がチェックされたことから、給紙トレイT2から供給される用紙P2が表示され、この用紙P2に給紙トレイT2の色とマークM2が付与される。また、選択された給紙トレイT2の部位がグレイアウト表示される。この後、設定画面生成部12は、用紙枚数Iを歩進して2に設定してから(ステップS110)、ステップS108に戻る。
【0040】
引き続いて、操作表示部5のマウスのクリック操作により印刷設定画面Cの給紙トレイT3のチェックボックスcb3がチェックされ、更に確定ボタンSB3が選択指示されると、設定画面生成部12は、このチェック内容と確定ボタンSB3が選択指示された旨を操作表示部5から受け取り、2つ目の給紙トレイが選択されたものと判定し(ステップS108で「Yes」)、この受け取った内容を印刷設定画面Cに反映させて、印刷設定画面Cを図7(a)に示す様に更新する(ステップS109)。この図7(a)の印刷設定画面Cでは、2つ目の給紙トレイT3のチェックボックスcb3がチェックされたことから、給紙トレイT3から供給される用紙P3が用紙P2の下に重ねられて表示され、この用紙P3に給紙トレイT3の色とマークM3が付与される。また、選択された給紙トレイT3の部位がグレイアウト表示される。この後、用紙枚数Iを歩進してから(ステップS110)、ステップS108に戻る。
【0041】
更に、操作表示部5のマウスのクリック操作により印刷設定画面Cの給紙トレイT4のチェックボックスcb4がチェックされ、更に確定ボタンSB3が選択指示されると、設定画面生成部12は、このチェック内容と確定ボタンSB3が選択指示された旨を操作表示部5から受け取り、3つ目の給紙トレイが選択されたものと判定し(ステップS108で「Yes」)、この受け取った内容を印刷設定画面Cに反映させて、印刷設定画面Cを図7(b)に示す様に更新する(ステップS109)。この図7(b)の印刷設定画面Cでは、給紙トレイT4から供給される用紙P4が用紙P2、3の下に重ねられて表示され、この用紙P4に給紙トレイT4の色とマークM4が付与される。また、選択された給紙トレイT4の部位がグレイアウト表示される。この後、用紙枚数Iを歩進してから(ステップS110)、ステップS108に戻る。
【0042】
以降同様に、操作表示部5のマウスのクリック操作により印刷設定画面Cの給紙トレイのチェックボックスがチェックされ、更に確定ボタンSB3が選択指示されると、印刷設定画面C上で該給紙トレイから供給される用紙が順次下に重ねられて表示され、この用紙に該給紙トレイの色とマークが付与される。
【0043】
従って、カーボン印刷の印刷設定画面Cにおける各用紙の色やマークを見れば、該各用紙を供給するそれぞれの給紙トレイを直ちに確認することができ、これらの用紙の印刷順序を容易に想定することができ、このカーボン印刷の設定を容易に行うことができる。
【0044】
こうしてカーボン印刷の印刷設定が終了したならば、操作表示部5のマウスのクリック操作によりOKボタンSB4が選択指示される。設定画面生成部12は、OKボタンSB4が選択指示された旨を操作表示部5から受け取ると、給紙トレイの選択が終了し(ステップS108で「No」)、カーボン印刷の設定が終了したものと判定し(ステップS111で「Yes」)、印刷設定画面Cでの印刷設定の内容、すなわち各用紙を供給するそれぞれの給紙トレイと該各用紙の給紙順序を印刷設定部11に送出する。印刷設定部11は、このカーボン印刷の印刷設定の内容を受け取って設定する(ステップS112)。
【0045】
この後、設定画面生成部12は、印刷設定画面Cを閉じて、基本設定画面A及び給紙トレイ画面Bの表示に戻る(ステップS113)。
【0046】
尚、カーボン印刷に用いられる給紙トレイの用紙を選択の途中で、操作表示部5のマウスのクリック操作によりキャンセルボタンSB5が選択指示されたならば(ステップS111で「No」、ステップS114で「Yes」)、印刷設定画面C上で設定された内容が全て消去されて、基本設定画面A及び給紙トレイ画面Bの表示に戻る(ステップS113)。また、操作表示部5のマウスのクリック操作により戻りボタンSB6が選択指示されたならば、1つ前の処理に戻る。
【0047】
次に、基本設定画面A上で、アイコンC1-1が選択されず(ステップS105で「No」)、操作表示部5のマウスのクリック操作により表表紙もしくは裏表紙の印刷設定を示すアイコンC1-3が選択されると(ステップS115で「Yes」)、設定画面生成部12は、アイコンC1-3が選択された旨を操作表示部5から受け取り、給紙トレイ画面Bの代わりに、図8(a)に示す様な表表紙もしくは裏表紙を設定するための印刷設定画面Dを操作表示部5の表示デバイスに表示する(ステップS116)。
【0048】
この印刷設定画面Dでは、表表紙のチェックボックスcb11、裏表紙のチェックボックスcb12、及び用紙群Pnが明確に表示されて、各給紙トレイや手差しトレイ等がグレイアウト表示されており、以降の処理段階で各給紙トレイや手差しトレイ等を順次明確に表示される。
【0049】
尚、印刷設定画面Dに必要な画像データは、例えば記憶部7に記憶されており、この記憶部7から読み出されて用いられる。
【0050】
設定画面生成部12は、図8(a)の印刷設定画面Dを表示デバイスに表示にした後、表表紙もしくは裏表紙が選択されるのを待機する。例えば、操作表示部5のマウスのクリック操作により印刷設定画面Dの表表紙のチェックボックスcb11がチェックされ、更に給紙トレイT3のチェックボックスcb3がチェックされると、設定画面生成部12は、このチェック内容が選択指示された旨を操作表示部5から受け取り、表表紙及び給紙トレイT3が選択されたものと判定し(ステップS117で「Yes」、ステップS118)、この受け取った内容を印刷設定画面Dに反映させて、印刷設定画面Dを図8(b)に示す様に更新する(ステップS119)。この図8(b)の印刷設定画面Dでは、表表紙のチェックボックスcb11がチェックされ、給紙トレイT3のチェックボックスcb3がチェックされたことから、給紙トレイT3から供給される用紙P3が用紙群Pnの表表紙として表示され、用紙P3に給紙トレイT3の色とマークM3が付与される。
【0051】
また、操作表示部5のマウスのクリック操作により印刷設定画面Dの裏表紙のチェックボックスcb12がチェックされ、更に給紙トレイT4のチェックボックスcb4がチェックされると、設定画面生成部12は、このチェック内容が選択指示された旨を操作表示部5から受け取り、裏表紙及び給紙トレイT4が選択されたものと判定し(ステップS120で「Yes」、ステップS121)、この受け取った内容を印刷設定画面Dに反映させて、印刷設定画面Dを図9に示す様に更新する(ステップS122)。この図9の印刷設定画面Dでは、裏表紙のチェックボックスcb12がチェックされ、給紙トレイT4のチェックボックスcb4がチェックされたことから、給紙トレイT4から供給される用紙P4が用紙群Pnの裏表紙として表示され、この用紙P4に給紙トレイT4の色とマークM4が付与される。
【0052】
従って、表表紙もしくは裏表紙の印刷設定画面Dにおける各用紙の色やマークを見れば、該各用紙を供給するそれぞれの給紙トレイを直ちに確認することができ、これらの用紙の利用形態を容易に想定することができ、この印刷設定を容易に行うことができる。
【0053】
こうして表表紙もしくは裏表紙の印刷設定が終了したならば、操作表示部5のマウスのクリック操作により印刷設定画面DのOKボタンSB4が選択指示される。このとき、設定画面生成部12は、OKボタンSB4が選択指示された旨を操作表示部5から受け取り、表表紙もしくは裏表紙の印刷設定が終了したものと判定し(ステップS123で「Yes」)、印刷設定画面Dでの印刷設定の内容、すなわち表表紙もしくは裏表紙となる用紙を供給する少なくとも1つの給紙トレイと該用紙の給紙順序を印刷設定部11に送出する。印刷設定部11は、この表表紙もしくは裏表紙の印刷設定の内容を受け取って設定する(ステップS124)。
【0054】
この後、設定画面生成部12は、印刷設定画面Dを閉じて、基本設定画面A及び給紙トレイ画面Bの表示に戻る(ステップS125)。
【0055】
尚、表表紙もしくは裏表紙として用いられる給紙トレイの用紙の選択の後で、操作表示部5のマウスのクリック操作により印刷設定画面DのキャンセルボタンSB5が選択指示されたならば(ステップS123で「No」、ステップS126で「Yes」)、印刷設定画面D上で設定された内容が全て消去されて、基本設定画面A及び給紙トレイ画面Bの表示に戻る(ステップS125)。
【0056】
次に、基本設定画面A上で、各アイコンC1-1、C1-3のいずれも選択されず(ステップS105で「No」、ステップS115で「No」)、操作表示部5のマウスのクリック操作によりOHP用紙間への用紙挿入の印刷設定を示すアイコンC1-2が選択されると(ステップS127で「Yes」)、設定画面生成部12は、アイコンC1-2の選択を操作表示部5から受け取り、給紙トレイ画面Bの代わりに、図10(a)に示す様なOHP用紙間への用紙挿入を設定するための印刷設定画面Eを操作表示部5の表示デバイスに表示する(ステップS128)。
【0057】
尚、印刷設定画面Eに必要な画像データは、例えば記憶部7に記憶されており、この記憶部7から読み出されて用いられる。
【0058】
そして、設定画面生成部12は、OHP用紙間へ挿入される用紙の給紙カセットが選択されるのを待機する。例えば、操作表示部5のマウスのクリック操作により印刷設定画面Eの合い紙を挿入するというチェックボックスcb21がチェックされ、更に給紙トレイT3のチェックボックスcb3がチェックされると、設定画面生成部12は、このチェック内容が選択指示された旨を操作表示部5から受け取り、給紙トレイT3が選択されたことを判定し(ステップS129)この受け取った内容を印刷設定画面Eに反映させて、印刷設定画面Eを図10(b)に示す様に更新する(ステップS130)。この図10(b)の印刷設定画面Eでは、給紙トレイT3のチェックボックスcb3がチェックされたことから、給紙トレイT3から供給される用紙P3が各OHP用紙Phに挿入された状態が表示され、用紙P3に給紙トレイT3の色とマークM3が付与される。
【0059】
更に、操作表示部5のマウスのクリック操作により印刷設定画面Eの合い紙(OHP用紙間に挿入される用紙)にも印刷というチェックボックスcb22がチェックされると、設定画面生成部12は、このチェック内容が選択指示された旨を操作表示部5から受け取り、合い紙の印刷が選択されたことを判定し、印刷設定画面Eを図11に示す様に更新する。
【0060】
従って、OHP用紙間への用紙挿入の印刷設定画面Eにおける用紙の色やマークを見れば、該用紙を供給する給紙トレイを直ちに確認することができ、この用紙の利用形態を容易に想定することができ、この印刷設定を容易に行うことができる。
【0061】
こうしてOHP用紙間への用紙挿入の印刷設定が終了したならば、操作表示部5のマウスのクリック操作により印刷設定画面DのOKボタンSB4が選択指示される。このとき、設定画面生成部12は、OKボタンSB4が選択指示された旨を操作表示部5から受け取り、この印刷設定が終了したものと判定し(ステップS131で「Yes」)、印刷設定画面Eでの印刷設定の内容、すなわちOHP用紙間へ挿入される用紙を供給する給紙トレイと該用紙の給紙順序を印刷設定部11に送出する。印刷設定部11は、この印刷設定の内容を受け取って設定する(ステップS132)。
【0062】
この後、設定画面生成部12は、印刷設定画面Eを閉じて、基本設定画面A及び給紙トレイ画面Bの表示に戻る(ステップS133)。
【0063】
尚、表表紙もしくは裏表紙として用いられる給紙トレイの用紙の選択の後で、操作表示部5のマウスのクリック操作により印刷設定画面DのキャンセルボタンSB5が選択指示されたならば(ステップS131で「No」、ステップS134で「Yes」)、印刷設定画面E上で設定された内容が全て消去されて、基本設定画面A及び給紙トレイ画面Bの表示に戻る(ステップS133)。
【0064】
次に、基本設定画面A上で、各アイコンC1-1、C1-2、C1-3のいずれも選択されず(ステップS105で「No」、ステップS115で「No」、ステップS127で「No」)、操作表示部5のマウスのクリック操作により他のアイコンが選択されると、設定画面生成部12は、この他のアイコンの選択の旨を操作表示部5から受け取り、他のアイコンに対応する印刷設定画面を操作表示部5の表示デバイスに表示する。この印刷設定画面上では、操作表示部5のマウスのクリック操作により機能の選択がなされる(ステップS135)。
【0065】
同様に、他の各アイコンを順次選択して、該他の各アイコンに対応する印刷設定を逐次行うことができる。
【0066】
この後、操作表示部5のマウスのクリック操作により印刷設定画面のOKボタンが選択指示されると、設定画面生成部12は、OKボタンが選択指示された旨を操作表示部5から受け取り、この印刷設定が終了したものと判定し(ステップS136で「Yes」)、この印刷設定の内容を印刷設定部11に送出する。印刷設定部11は、この印刷設定の内容を受け取ると、この印刷設定の内容を設定する。
【0067】
そして、設定画面生成部12は、この印刷設定画面を閉じて、基本設定画面Aも閉じる。また、印刷設定部11は、これまでの全ての印刷設定の内容を通信部14を介してマルチファンクションプリンター2へと送信する。同時に、印刷データ生成部13は、印刷データを通信部14を介してマルチファンクションプリンター2へと送信する(ステップS137)。
【0068】
マルチファンクションプリンター2では、ホストコンピュータ1からの全ての印刷設定の内容と印刷データを通信部26を通じて受信し、全ての印刷設定の内容に従って印刷処理を行って、出力部24で印刷データによって示される文字や画像を用紙に印刷する。
【0069】
尚、全ての印刷設定の後で、操作表示部5のマウスのクリック操作によりキャンセルボタンが選択指示されたならば(ステップS136で「No」、ステップS138で「Yes」)、これまでの全ての印刷設定の内容が消去されて、基本設定画面Aも閉じられる(ステップS139)。
【0070】
この様にプリンタードライバー8では、マルチファンクションプリンター2の各給紙トレイT1〜T5をグラフィック表示し、各給紙トレイのいずれかが選択されると、この選択された給紙トレイの色及びマークを付与した用紙をグラフィック表示している。このため、このグラフィック表示されている用紙の色及びマークを確認することにより、この用紙がいずれの給紙トレイのものかを直ちに知ることができる。また、複数の給紙トレイを選択したときでも、これらの給紙トレイの色及びマークを付与したそれぞれの用紙が画面に表示されるので、これらの給紙トレイを直ちに知ることができ、給紙トレイを選択するための入力操作が容易かつ簡単になる。更に、印刷設定毎に、各用紙の順序や配置位置等の利用形態を表示するので、印刷設定が容易かつ簡単になる。
【0071】
ところで、マルチファンクションプリンター2は、ホストコンピュータ1のプリンタードライバー8と同様に印刷設定部22、設定画面生成部23、及び通信部26を備え、プリンタードライバー8と同様の印刷設定を行うことができる。
【0072】
図12及び図13のフローチャートは、マルチファンクションプリンター2での印刷設定を行うための処理過程を示している。図12及び図13の処理過程は、プリンタードライバー8による図1及び図2の処理過程と実質的に同様であるため、その概略を説明する。
【0073】
まず、マルチファンクションプリンター2の設定画面生成部23は、図4に示す様な印刷設定用の基本設定画面Aを操作表示部27の表示デバイスに表示する(ステップS202)。
【0074】
また、設定画面生成部23は、マルチファンクションプリンター2の各給紙トレイの個数や位置及び各種機能等を示す給紙トレイデータを当該プリンター2より取得し(ステップS203)、この給紙トレイデータを基本設定画面Aと共に操作表示部27の表示デバイスに表示する。例えば、図14に示す様な画面B1を基本設定画面Aと共に操作表示部27の表示デバイスに表示する。
【0075】
この画面B1には、自動給紙用の4つの給紙トレイT1、T2、T3、T4と、手動給紙用の手差しトレイT5とが表示され、これらのトレイの位置が表示されている。
【0076】
また、設定画面生成部23は、画面B1を表示するに際し、画面B1上の各トレイT1〜T5を示すそれぞれの識別情報を生成して、これらの識別情報を画面B1上の各トレイT1〜T5に付与する(ステップS204)。例えば、識別情報として5種類の色と5種類のマークM1〜M5を生成して、画面B1上で各トレイT1〜T5をそれぞれの色で表し、各トレイT1〜T5にそれぞれのマークM1〜M5を付与する。
【0077】
こうして基本設定画面A及び画面B1が操作表示部27の表示デバイスに表示された状態で、例えば、操作表示部27の操作によりカーボン印刷の印刷設定を示すアイコンC1-1が選択されると(ステップS205で「Yes」)、設定画面生成部23は、画面B1の代わりに、図6(a)に示す様なカーボン印刷の印刷設定画面Cを操作表示部27の表示デバイスに表示する(ステップS206)。
【0078】
そして、設定画面生成部23は、用紙枚数Iを1に初期設定してから(ステップS207)、給紙トレイが選択されるのを待機する(ステップS208)。例えば、操作表示部27の操作により印刷設定画面Cの給紙トレイT2のチェックボックスcb2がチェックされ、更に確定ボタンSB3が選択指示されると、設定画面生成部23は、1つ目の給紙トレイが選択されたものと判定し(ステップS208で「Yes」)、印刷設定画面Cを図6(b)に示す様に更新する(ステップS209)。この後、設定画面生成部23は、用紙枚数Iを歩進して2に設定してから(ステップS210)、ステップS208に戻る。
【0079】
以降同様に、操作表示部27の操作により印刷設定画面Cの給紙トレイのチェックボックスがチェックされ、更に確定ボタンSB3が選択指示されると、印刷設定画面C上で該給紙トレイから供給される用紙が順次下に重ねられて表示され、この用紙に該給紙トレイの色とマークが付与される。
【0080】
従って、カーボン印刷の印刷設定画面Cにおける各用紙の色やマークを見れば、これらの用紙の印刷順序を容易に想定することができ、このカーボン印刷の設定を容易に行うことができる。
【0081】
こうしてカーボン印刷の印刷設定が終了したならば、操作表示部27の操作によりOKボタンSB4が選択指示される。このとき、設定画面生成部23は、給紙トレイの選択が終了し(ステップS208で「No」)、カーボン印刷の設定が終了したものと判定し(ステップS211で「Yes」)、印刷設定画面Cでの印刷設定の内容、すなわち各用紙を供給するそれぞれの給紙トレイと該各用紙の給紙順序を印刷設定部22に送出する。印刷設定部22は、このカーボン印刷の印刷設定の内容を受け取って設定する(ステップS212)。
【0082】
この後、設定画面生成部23は、印刷設定画面Cを閉じて、基本設定画面A及び画面B1の表示に戻る(ステップS213)。
【0083】
尚、操作表示部27の操作によりキャンセルボタンSB5が選択指示されたならば(ステップS211で「No」、ステップS214で「Yes」)、印刷設定画面C上で設定された内容が全て消去されて、基本設定画面A及び画面B1の表示に戻る(ステップS213)。
【0084】
次に、基本設定画面A上で、操作表示部27の操作により表表紙もしくは裏表紙の印刷設定を示すアイコンC1-3が選択されると(ステップS215で「Yes」)、設定画面生成部23は、アイコンC1-3が選択された旨を操作表示部27から受け取り、給紙トレイ画面Bの代わりに、図8(a)に示す様な表表紙もしくは裏表紙を設定するための印刷設定画面Dを操作表示部27の表示デバイスに表示する(ステップS216)。
【0085】
そして、操作表示部27の操作により印刷設定画面Dの表表紙のチェックボックスcb11がチェックされ、給紙トレイT3のチェックボックスcb3がチェックされると、設定画面生成部23は、表表紙及び給紙トレイT3が選択されたものと判定し(ステップS217で「Yes」、ステップS218)、印刷設定画面Dを図8(b)に示す様に更新する(ステップS219)。
【0086】
また、操作表示部27の操作により印刷設定画面Dの裏表紙のチェックボックスcb12がチェックされ、給紙トレイT4のチェックボックスcb4がチェックされると、設定画面生成部23は、裏表紙及び給紙トレイT4が選択されたものと判定し(ステップS220で「Yes」、ステップS221)、印刷設定画面Dを図9に示す様に更新する(ステップS222)。
【0087】
従って、表表紙もしくは裏表紙の印刷設定画面Dにおける各用紙の色やマークを見れば、これらの用紙の利用形態を容易に想定することができ、この印刷設定を容易に行うことができる。
【0088】
こうして表表紙もしくは裏表紙の印刷設定が終了したならば、操作表示部27の操作により印刷設定画面DのOKボタンSB4が選択指示される。このとき、設定画面生成部23は、表表紙もしくは裏表紙の印刷設定が終了したものと判定し(ステップS223で「Yes」)、印刷設定画面Dでの印刷設定の内容、すなわち表表紙もしくは裏表紙となる用紙を供給する少なくとも1つの給紙トレイと該用紙の給紙順序を印刷設定部22に送出する。印刷設定部22は、この表表紙もしくは裏表紙の印刷設定の内容を受け取って設定する(ステップS224)。
【0089】
この後、設定画面生成部23は、印刷設定画面Dを閉じて、基本設定画面A及び画面B1の表示に戻る(ステップS225)。
【0090】
尚、操作表示部27の操作により印刷設定画面DのキャンセルボタンSB5が選択指示されたならば(ステップS223で「No」、ステップS226で「Yes」)、印刷設定画面D上で設定された内容が全て消去されて、基本設定画面A及び画面B1の表示に戻る(ステップS225)。
【0091】
次に、基本設定画面A上で、操作表示部27の操作によりOHP用紙間への用紙挿入の印刷設定を示すアイコンC1-2が選択されると(ステップS227で「Yes」)、設定画面生成部23は、アイコンC1-2の選択を操作表示部27から受け取り、給紙トレイ画面Bの代わりに、図10(a)に示す様なOHP用紙間への用紙挿入を設定するための印刷設定画面Eを操作表示部27の表示デバイスに表示する(ステップS228)。
【0092】
そして、操作表示部27の操作により印刷設定画面Eの給紙トレイT3のチェックボックスcb3がチェックされると、設定画面生成部23は、給紙トレイT3が選択されたことを判定し(ステップS229)、印刷設定画面Eを図10(b)に示す様に更新する(ステップS230)。
【0093】
更に、操作表示部27の操作により印刷設定画面Eの合い紙(OHP用紙間に挿入される用紙)にも印刷というチェックボックスcb21がチェックされると、設定画面生成部23は、合い紙の印刷が選択されたことを判定し、印刷設定画面Eを図11に示す様に更新する。
【0094】
従って、OHP用紙間への用紙挿入の印刷設定画面Eにおける用紙の色やマークを見れば、この用紙の利用形態を容易に想定することができ、この印刷設定を容易に行うことができる。
【0095】
こうしてOHP用紙間への用紙挿入の印刷設定が終了したならば、操作表示部27の操作により印刷設定画面DのOKボタンSB4が選択指示される。このとき、設定画面生成部23は、この印刷設定が終了したものと判定し(ステップS231で「Yes」)、印刷設定画面Eでの印刷設定の内容、すなわちOHP用紙間へ挿入される用紙を供給する給紙トレイと該用紙の給紙順序を印刷設定部22に送出する。印刷設定部22は、この印刷設定の内容を受け取って設定する(ステップS232)。
【0096】
この後、設定画面生成部23は、印刷設定画面Eを閉じて、基本設定画面A及び画面B1の表示に戻る(ステップS233)。
【0097】
尚、操作表示部27の操作により印刷設定画面DのキャンセルボタンSB5が選択指示されたならば(ステップS231で「No」、ステップS234で「Yes」)、印刷設定画面E上で設定された内容が全て消去されて、基本設定画面A及び画面B1の表示に戻る(ステップS233)。
【0098】
次に、基本設定画面A上で、操作表示部27の操作により他のアイコンが選択されると、設定画面生成部23は、他のアイコンに対応する印刷設定画面を操作表示部27の表示デバイスに表示する。この印刷設定画面上では、操作表示部27の操作により機能の選択がなされる(ステップS235)。
【0099】
同様に、他の各アイコンを順次選択して、該他の各アイコンに対応する印刷設定を逐次行うことができる。
【0100】
この後、操作表示部27のスタートキーが選択指示されると、設定画面生成部23は、この印刷設定が終了したものと判定し(ステップS236で「Yes」)、この印刷設定の内容を印刷設定部22に送出する。印刷設定部22は、この印刷設定の内容を受け取ると、この印刷設定の内容を設定する。
【0101】
そして、印刷設定部22により設定された全ての印刷設定の内容に従って、出力部24で印刷データによって示される文字や画像を用紙に印刷する(ステップS237)。
【0102】
この様にマルチファンクションプリンター2でも、プリンタードライバー8と同様の印刷設定を行うことができる。
【0103】
尚、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、多様に変形することができる。例えば、各給紙トレイのグラフィックの表示形態、用紙の表示形態、用紙の利用形態、あるいは給紙トレイの識別情報の表示形態を適宜に変更しても構わない。
【図面の簡単な説明】
【0104】
【図1】本発明の印刷設定装置を適用したシステムを示すブロック図である。
【図2】図1のプリンタードライバーによる印刷設定のための処理過程を示すフローチャートである。
【図3】図2に引き続く処理過程を示すフローチャートである。
【図4】各アイコンを表示した基本設定画面を示す図である。
【図5】各給紙トレイを表示した給紙トレイ画面を示す図である。
【図6】(a)及び(b)は、カーボン印刷の印刷設定画面の遷移を示す図である。
【図7】(a)及び(b)は、図6に引き続く印刷設定画面の遷移を示す図である。
【図8】(a)及び(b)は、表表紙もしくは裏表紙を設定するための印刷設定画面の遷移を示す図である。
【図9】図8に引き続く印刷設定画面の遷移を示す図である。
【図10】(a)及び(b)は、OHP用紙間への用紙挿入を設定するための印刷設定画面の遷移を示す図である。
【図11】図10に引き続く印刷設定画面の遷移を示す図である。
【図12】図1のマルチファンクションプリンターによる印刷設定のための処理過程を示すフローチャートである。
【図13】図13に引き続く処理過程を示すフローチャートである。
【図14】図1のマルチファンクションプリンターにおける画面を例示する図である。
【符号の説明】
【0105】
1 ホストコンピュータ
2 マルチファンクションプリンター
3 LAN
4 主制御部
5、27 操作表示部
6 画像編集部
7、28 記憶部
8 プリンタードライバー
11、22 印刷設定部
12、23 設定画面生成部
13 印刷データ生成部
14、26 通信部
21 制御部
24 出力部
25 スキャナー部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷装置の各給紙トレイに関する印刷設定を画面上で行うための印刷設定装置において、
前記印刷設定を行うために入力操作される入力操作手段と、
前記各給紙トレイにそれぞれの識別情報を割り当て、前記各給紙トレイを画面にグラフィック表示し、前記入力操作手段により前記各給紙トレイのいずれかが画面上で選択されると、この選択された給紙トレイの識別情報を付与した用紙を画面にグラフィック表示する制御手段とを備えることを特徴とする印刷設定装置。
【請求項2】
前記制御手段は、同一の印刷を各給紙トレイの用紙に行うための印刷設定に際し、前記入力操作手段により前記各給紙トレイの用紙の印刷順序が指示されると、この印刷順序で前記各給紙トレイの識別情報を付与したそれぞれの用紙を画面にグラフィック表示することを特徴とする請求項1に記載の印刷設定装置。
【請求項3】
前記制御手段は、給紙トレイの用紙を表表紙もしくは裏表紙に用いるための印刷設定に際し、前記入力操作手段により前記給紙トレイの用紙を表表紙もしくは裏表紙に用いることが指示されると、この給紙トレイの識別情報を付与した用紙が表表紙もしくは裏表紙として用いられている状態を画面にグラフィック表示することを特徴とする請求項1に記載の印刷設定装置。
【請求項4】
前記制御手段は、給紙トレイの用紙を他の各用紙間に挿入するための印刷設定に際し、前記入力操作手段により前記給紙トレイの用紙を該他の各用紙間に挿入することが指示されると、この給紙トレイの識別情報を付与した用紙が該他の各用紙間に挿入されている状態を画面にグラフィック表示することを特徴とする請求項1に記載の印刷設定装置。
【請求項5】
前記給紙トレイの識別情報は、色もしくはマークで表されることを特徴とする請求項1に記載の印刷設定装置。
【請求項6】
前記印刷設定装置は、前記印刷装置外部のプリンタードライバーに付設されていることを特徴とする請求項1に記載の印刷設定装置。
【請求項7】
前記印刷設定装置は、前記印刷装置そのものに付設されていることを特徴とする請求項1に記載の印刷設定装置。
【請求項1】
印刷装置の各給紙トレイに関する印刷設定を画面上で行うための印刷設定装置において、
前記印刷設定を行うために入力操作される入力操作手段と、
前記各給紙トレイにそれぞれの識別情報を割り当て、前記各給紙トレイを画面にグラフィック表示し、前記入力操作手段により前記各給紙トレイのいずれかが画面上で選択されると、この選択された給紙トレイの識別情報を付与した用紙を画面にグラフィック表示する制御手段とを備えることを特徴とする印刷設定装置。
【請求項2】
前記制御手段は、同一の印刷を各給紙トレイの用紙に行うための印刷設定に際し、前記入力操作手段により前記各給紙トレイの用紙の印刷順序が指示されると、この印刷順序で前記各給紙トレイの識別情報を付与したそれぞれの用紙を画面にグラフィック表示することを特徴とする請求項1に記載の印刷設定装置。
【請求項3】
前記制御手段は、給紙トレイの用紙を表表紙もしくは裏表紙に用いるための印刷設定に際し、前記入力操作手段により前記給紙トレイの用紙を表表紙もしくは裏表紙に用いることが指示されると、この給紙トレイの識別情報を付与した用紙が表表紙もしくは裏表紙として用いられている状態を画面にグラフィック表示することを特徴とする請求項1に記載の印刷設定装置。
【請求項4】
前記制御手段は、給紙トレイの用紙を他の各用紙間に挿入するための印刷設定に際し、前記入力操作手段により前記給紙トレイの用紙を該他の各用紙間に挿入することが指示されると、この給紙トレイの識別情報を付与した用紙が該他の各用紙間に挿入されている状態を画面にグラフィック表示することを特徴とする請求項1に記載の印刷設定装置。
【請求項5】
前記給紙トレイの識別情報は、色もしくはマークで表されることを特徴とする請求項1に記載の印刷設定装置。
【請求項6】
前記印刷設定装置は、前記印刷装置外部のプリンタードライバーに付設されていることを特徴とする請求項1に記載の印刷設定装置。
【請求項7】
前記印刷設定装置は、前記印刷装置そのものに付設されていることを特徴とする請求項1に記載の印刷設定装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2007−118374(P2007−118374A)
【公開日】平成19年5月17日(2007.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−313149(P2005−313149)
【出願日】平成17年10月27日(2005.10.27)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年5月17日(2007.5.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年10月27日(2005.10.27)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
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