説明

印字装置及び印字方法

【課題】印字媒体とインクリボンとの摩擦による印字媒体の汚れやインクリボンの皺等を発生させず、良好な印字を行わせることができるようにする。
【解決手段】CPUにより、リボンセンサ39によってインクリボン31の装着が検知されると、リーダライタ39aに対しインクリボン31のRFIDからの少なくとも種別情報(リボンの幅、厚さ、材質等)及び最新のリボン残量の読み出しを行わせ、該読み出された少なくとも種別情報及び最新のリボン残量とリボン残量検出機構38の残量検出によるリボン残量とに基づき、印字ヘッド5とラベル1との間に供給されるインクリボン31の送り量とインクリボン31に作用するテンションとがインクリボン31の巻き始めから巻き終わりまで一定となるようにリボン駆動モータ36及び制動トルク付与機構37によるリボン駆動及び制動を制御するようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インクリボンを用いて印字媒体への印字を行う印字装置及び印字方法に関する。
【背景技術】
【0002】
印字装置には、たとえばICタグやラベル等の印字媒体に文字等を印字するラベルプリンタがある。また、このようなラベルプリンタでは、印字媒体に対してインクリボンを用いた熱転写での印字を行うことができるものがある。
【0003】
この種のラベルプリンタでは、リボン供給軸に装着されたインクリボンを、印字ヘッドとプラテンとの間を経由してリボン巻取り軸に巻き取っていくためのリボン装着ユニットを備えているものがある。リボン巻取り軸に巻き取られるインクリボンに対しては、巻取りテンションが不均一であると、途中でインクリボンに皺等が発生して印字不良を生じるおそれがあるため、常に一定のテンション(巻取りテンション)が与えられている。
【0004】
ところで、このようなインクリボンは、その幅や厚さ、さらには基材の種類等でもインクリボンに与えるテンションが異なる。そのため、一台のラベルプリンタで多種多様のインクリボンを使用しようとすると、そのインクリボンの種類毎にトルク設定が必要となり、その設定作業が繁雑であるばかりか、設定内容の入力ミスを伴うことがある。
【0005】
このような不具合を解消するようにしたものとして、特許文献1では、リボン巻取り軸の駆動モータに流す駆動電流に関し、複数の電流値パターンをメモリに予め設定しておき、複数の電流値パターンのいずれかを操作パネルで選択し、この選択された電流値パターンに基づき駆動モータを駆動させるようにしたプリンタを提案している。
【特許文献1】特開2003−136821号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述した特許文献1に示されているプリンタでは、メモリに、印字ヘッドからリボン巻取り軸までの間に作用するテンションが、巻き始めから巻き終わりまでほぼ一定値を示すようなインクリボンの種類毎の複数の電流値パターンが予め設定されているため、インクリボンの種類に対応して適正な巻取りテンションをインクリボンに与えることができるようになっている。
【0007】
ところが、特許文献1に示されるプリンタでは、インクリボンの種類に応じて複数の電流値パターンのいずれかを操作パネルで選択する必要があり、その選択操作が煩わしいばかりか、選択ミスを起こすおそれがあるという問題があった。
【0008】
また、特許文献1に示されるプリンタのように、単にインクリボンの種類に対応した適正な巻取りテンションをインクリボンに与えるようにすると、インクリボンの使用済み部分を巻き取るリボン巻取り軸での巻回径(半径)が大きくなるに従い、巻き取られたインクリボンの外周の回転速度が大きくなることで、印字ヘッドからリボン巻取り軸までの間に作用するテンション、すなわちリボン巻取り軸での回転トルクを適正な巻取りテンションとなるように合わせる必要がある。
【0009】
ところが、このように、リボン巻取り軸での回転トルクを適正な巻取りテンションとなるように合わせようとすると、リボン巻取り軸でのインクリボンの巻回径(半径)が大きくなるに従い、リボン巻取り軸に巻回されたインクリボンの外周の回転量が小さくなるように調整する必要があり、その結果、インクリボンのインクが熔解されていない部分の印字位置に送られる送り量がインクリボンの使用に応じて次第に変化してしまうことになる。
【0010】
このように、インクリボンの送り量がインクリボンの使用に応じて次第に変化してしまうと、印字媒体とインクリボンとの相対位置にずれが生じてしまい、印字媒体とインクリボンとの摩擦によって印字媒体が汚れたり、インクリボンに皺等が生じて良好な印字を行えない等の不具合を生じるおそれがあるという問題もあった。
【0011】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、上記問題点を解決することができる印字装置及び印字方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の印字装置は、印字媒体への印字を行う印字装置であって、少なくとも種別情報及びリボン残量が記憶される記憶素子を有するインクリボンを供給リールと巻取リールとの間に張架し、印字ヘッドと前記印字媒体との間に供給するリボン供給手段と、前記巻取リールに対して駆動力を与える駆動手段と、前記リボン供給手段における前記インクリボンの着脱を検出する検出手段と、前記インクリボンの残量検出を行うリボン残量検出手段と、前記検出手段による検出結果に合わせて前記記憶素子に対する前記少なくとも種別情報及びリボン残量の読み出し又は前記リボン残量検出手段によるリボン残量の書き込みを行う読出/書込手段と、印字指令に応じて前記印字ヘッドに対し印字を行わせる制御手段とを備え、前記制御手段は、前記検出手段によって前記インクリボンの装着が検知されると、前記読出/書込手段に対して前記少なくとも種別情報及びリボン残量の読み出しを行わせ、該読み出された少なくとも種別情報及びリボン残量と前記リボン残量検出手段によるリボン残量とに基づき、前記印字ヘッドと前記印字媒体との間に供給される前記インクリボンの送り量がインクリボンの巻き始めから巻き終わりまで一定となるように前記駆動手段による駆動を制御することを特徴とする。
また、前記巻取リールによって巻き取られるインクリボンに対して所定の制動トルクを与える制動トルク付与手段を備え、前記制御手段は、前記読み出された少なくとも種別情報及びリボン残量と前記リボン残量検出手段によるリボン残量とに基づき、前記インクリボンに作用するテンションが該インクリボンの巻き始めから巻き終わりまで一定となるように前記制動トルク付与手段による制動を制御するようにすることができる。
本発明の印字方法は、印字媒体への印字を行う印字方法であって、リボン供給手段により、少なくとも種別情報及びリボン残量が記憶される記憶素子を有するインクリボンを供給リールと巻取リールとの間に張架し、印字ヘッドと前記印字媒体との間に供給するステップと、前記巻取リールに対して駆動力を与えるステップと、前記リボン供給手段における前記インクリボンの着脱を検出するステップと、前記インクリボンの残量検出を行うステップと、前記インクリボンの着脱の検出結果に合わせて前記記憶素子に対する前記少なくとも種別情報及びリボン残量の読み出し又は前記インクリボンの残量検出によるリボン残量の書き込みを行うステップと、印字指令に応じて前記印字ヘッドに対し印字を行わせるステップとを有し、前記インクリボンの装着が検知されると、前記少なくとも種別情報及びリボン残量の読み出しを行わせ、該読み出された少なくとも種別情報及びリボン残量と前記インクリボンの残量検出によるリボン残量とに基づき、前記印字ヘッドと前記印字媒体との間に供給される前記インクリボンの送り量がインクリボンの巻き始めから巻き終わりまで一定となるように前記巻取リールに対する駆動を制御することを特徴とする。
本発明の印字装置及び印字方法では、インクリボンの装着が検知されると、インクリボンの記憶素子からの少なくとも種別情報及びリボン残量の読み出しを行わせ、該読み出された少なくとも種別情報及びリボン残量とインクリボンの残量検出によるリボン残量とに基づき、印字ヘッドと印字媒体との間に供給されるインクリボンの送り量がインクリボンの巻き始めから巻き終わりまで一定となるように巻取リールに対する駆動が制御される。
【発明の効果】
【0013】
本発明の印字装置及び印字方法によれば、記憶素子から読み出された少なくとも種別情報及びリボン残量とインクリボンの残量検出によるリボン残量とに基づき、印字ヘッドと印字媒体との間に供給されるインクリボンの送り量がインクリボンの巻き始めから巻き終わりまで一定となるように巻取リールに対する駆動が制御されるようにしたので、インクリボンの種別に応じた選択操作を必要とせず、しかもインクリボンの巻き始めから巻き終わりまで印字媒体とインクリボンとの相対位置にずれが生じないことから、印字媒体とインクリボンとの摩擦による印字媒体の汚れやインクリボンの皺等が発生せず、良好な印字を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本実施形態では、制御手段により、検出手段によってインクリボンの装着が検知されると、読出/書込手段に対しインクリボンの記憶素子からの少なくとも種別情報及びリボン残量の読み出しを行わせ、該読み出された少なくとも種別情報及びリボン残量とリボン残量検出手段による残量検出によるリボン残量とに基づき、印字ヘッドと印字媒体との間に供給されるインクリボンの送り量がインクリボンの巻き始めから巻き終わりまで一定となるように巻取リールに対する駆動手段による駆動が制御されるようにした。
【0015】
これにより、インクリボンの種別に応じた選択操作を必要とせず、しかもインクリボンの巻き始めから巻き終わりまで印字媒体とインクリボンとの相対位置にずれが生じないことから、印字媒体とインクリボンとの摩擦による印字媒体の汚れやインクリボンの皺等が発生せず、良好な印字を行わせることができる。
【実施例】
【0016】
以下、本発明の実施例について説明する。図1は、本発明の印字装置をラベルプリンタに適用した場合の一実施例を示す図である。
【0017】
同図に示すラベルプリンタは、たとえば印字面とは反対側に剥離可能な接着面を有した複数のラベル1を剥離可能に仮着している台紙2がロール状に巻回されたラベル連続体3を回転自在に支持する供給軸4と、ラベル1に印字を行う印字ヘッド5と、ラベル1を印字ヘッド5側に案内する案内ローラ6a,6bと、ラベル1を印字ヘッド5に押圧するプラテンローラ6と、ベルト8を介してプラテンローラ6に回転駆動力を与えるステッピングモータ7と、印字ヘッド5とラベル1との間にインクリボン31を供給するリボン供給手段としてのインクリボン供給機構30とを備えている。
【0018】
また、同図に示すラベルプリンタは、台紙2及びラベル1を挟むように発光部9aと受光部9bとを配し、印字すべきラベル1の基準位置となるラベル1のギャップ(ラベル1間の台紙2のみの部分)を検出するセンサ部である透過型の用紙センサ9と、各部の動作を制御する制御部10とを備えている。
【0019】
なお、用紙センサ9にあってはラベル1のギャップ(ラベル1間の台紙2のみの部分)以外にラベル1のエッジを検出するものであってもよく、さらには透過型に限らず、ラベル1又は台紙2に施された所定の位置検出用マークを検出する反射型のセンサであってもよい。
【0020】
インクリボン供給機構30は、供給リール32と巻取リール33とを有し、巻取リール33による巻取力により供給リール32から繰り出されたインクリボン31が案内ローラ34,35によって案内されつつ印字ヘッド5とラベル1との間に供給されるようになっている。
【0021】
また、インクリボン供給機構30の巻取リール33に対しては駆動手段としてのリボン駆動モータ36によって駆動力が与えられ、巻取リール33によって巻き取られるインクリボン31に対しては制動トルク付与手段としての制動トルク付与機構37によって所定の制動トルクが与えられるようになっている。さらに、インクリボン31の残量検出はリボン残量検出手段としてのリボン残量検出機構38によって行われ、インクリボン31の供給リール32及び巻取リール33への装着、又は供給リール32及び巻取リール33からの取り外しは検出手段としてのリボンセンサ39によって検知されるようになっている。そして、このリボンセンサ39による検知結果に基づき、読出/書込手段としてのリーダライタ39aによって後述のリボン紙管31Aの端止めテープ40に設けられている記憶素子としてのRFID41に対する情報の読み出し及び書き込みが行われるようになっている。
【0022】
図2は、インクリボン31の一例を説明するための図である。同図に示すように、インクリボン31は、たとえばそのリボン終端がRFID41を有する端止めテープ40によってリボン紙管31Aの周囲に止められている。なお、RFID41は、端止めテープ40に限らず、インクリボン31の終端に設けられていてもよいし、リボン紙管31Aに設けられていてもよい。また、RFID41は、貼着可能なラベル体に設けておいて、そのラベル体がリボン紙管31Aに貼り付けられるようにしてもよい。
【0023】
ここで、RFID41は、ICチップ、コイルアンテナ、PETフィルムを有するインレットで構成され、そのICチップに、インクリボン31の少なくとも種別情報と最新のリボン残量とが記憶されている。インクリボン31の種別情報としては、少なくともリボンの幅、厚さ、材質等である。また、RFID41には、少なくとも印字終了後に、少なくともインクリボン31の使用に応じたリボン残量が書き込まれるようになっている。
【0024】
また、インクリボン31の印字に寄与しない一側部には残量検出用マーク31Bがある一定間隔で全長に亘って複数設けられている。そして、インクリボン31の使用済み部分が巻取リール33によって巻き取られることに併せ、その残量検出用マーク31Bがリボン残量検出機構38により検出されてインクリボン31の残量検出が行われるようになっている。
【0025】
図3は、リボン残量検出機構38の一例を示す図である。同図に示すリボン残量検出機構38は、インクリボン31の残量検出用マーク31Bを検出する光センサ38aと、供給リール32に取り付けられ複数のスリットを有するスリット板38bと、そのスリットを検出する光センサ38cとを有している。
【0026】
このようなリボン残量検出機構38では、インクリボン31が矢印方向に繰り出されると、光センサ38aによって残量検出用マーク31Bが順次検出されることになる。ここで、残量検出用マーク31Bの間隔をxとし、供給リール32でのインクリボン31の巻回径(半径)をdとすると、インクリボン31がx分繰り出されたときの供給リール32の回転量θは、θ=x/dで表される。
【0027】
また、このとき光センサ38cによって検出されるスリット板38bの単位角度あたりのスリット数をfとすると、インクリボン31がx分繰り出されたときに検出されるスリット数Fは、F=f・θ=f・(x/d)で求めることができる。
【0028】
よって、供給リール32でのインクリボン31の巻回径(半径)dは、d=(f・x)/Fで求めることができ、その求められた巻回径(半径)dからインクリボン31の残量が求められる。
【0029】
図4は、制御部10の詳細を説明するための図である。同図に示すように、制御部10は、CPU11、ROM12、RAM13、外部インタフェース14、インタフェース15、モータ制御部16、印字制御部17、用紙センサ制御部18、リボンセンサ制御部19a、リーダライタ制御部19b、リボン駆動モータ制御部19c、制動トルク制御部19d、リボン残量検出制御部19eを備えている。
【0030】
制御手段としてのCPU11は、ROM12に記憶されている制御プログラムに従って動作し、各部を制御する。ここで、本実施例におけるCPU11による主な制御としては、リボンセンサ39によりインクリボン31のインクリボン供給機構30への装着が検知されると、リーダライタ制御部19bを制御し、リーダライタ39aを駆動させて上述したリボン紙管31Aの端止めテープ40に設けられているRFID41からインクリボン31の少なくとも種別情報(リボンの幅、厚さ、材質等)と、最新のリボン残量とを読み出し、その読み出した情報をRAM13に記憶させることである。
【0031】
また、CPU11による主な制御としては、リボン残量検出制御部19eを制御し、印字中あるいは印字終了後にリボン残量検出機構38によって検出されたリボン残量をRAM13に記憶させることである。
【0032】
また、CPU11による主な制御としては、リーダライタ39aによって読み取られたRFID41からのインクリボン31の少なくとも種別情報(リボンの幅、厚さ、材質等)及び最新のリボン残量と、リボン残量検出機構38によって検出されたリボン残量とを基に、リボン駆動モータ制御部19c及び制動トルク制御部19dを制御し、リボン駆動モータ36及び制動トルク付与機構37によるリボン駆動及び制動が最適となるようにすることである。ここで、リボン駆動モータ36及び制動トルク付与機構37によるリボン駆動及び制動を最適とするために、インクリボン31の送り量がインクリボン31の巻き始めから巻き終わりまで一定となるように制御するとともに、インクリボン31に作用するテンションがインクリボン31の巻き始めから巻き終わりまで一定となるように制御するようになっている。
【0033】
すなわち、図1のラベルプリンタは、供給リール32から繰り出されたインクリボン31が印字ヘッド5の印字部を介して巻取リール33に張架され、印字の際は印字ヘッド5の印字部からの熱によりインクリボン31のインクを熔解することによりラベル1にインクが転写されて一行分の印字が行われ、次の行の印字の際にラベル1の送りに併せて巻取リール33が回転駆動され、インクリボン31の使用済み部分が巻き取られることにより、インクリボン31のインクが熔解されていない部分が印字ヘッド5とラベル1との間に供給される構成となっているものとする。
【0034】
このような構成では、インクリボン31の使用済み部分を巻き取る巻取リール33でのインクリボン31の巻回径(半径)が大きくなるに従い、巻き取られたインクリボン31の外周の回転速度が大きくなることで、インクリボン31に作用するテンションと、インクリボン31のインクが熔解されていない部分の印字ヘッド5の印字部に送られる送り量とがインクリボン31の巻き始めから巻き終わりまでの間で次第に変化してしまうことになる。
【0035】
また、このような、インクリボン31に作用するテンションやインクリボン31の送り量は、インクリボン31の種類、すなわちインクリボン31の種別情報であるリボンの幅、厚さ、材質等によっても異なってくる。
【0036】
そこで、CPU11は、印字開始時では、RFID41から読み取ってRAM13に記憶させたインクリボン31の少なくとも種別情報(リボンの幅、厚さ、材質等)と、最新のリボン残量とに基づき、インクリボン31に作用するテンションとインクリボン31の送り量とがインクリボン31の巻き始めから巻き終わりまで一定となるように、リボン駆動モータ制御部19c及び制動トルク制御部19dを介し、リボン駆動モータ36及び制動トルク付与機構37によるリボン駆動及び制動を制御する。
【0037】
また、印字中では、リボン残量検出制御部19eから得られるリボン残量に基づき、インクリボン31に作用するテンションとインクリボン31の送り量とがインクリボン31の巻き始めから巻き終わりまで一定となるように、リボン駆動モータ制御部19c及び制動トルク制御部19dを介し、リボン駆動モータ36及び制動トルク付与機構37によるリボン駆動及び制動を制御する。
【0038】
なお、インクリボン31に作用するテンションとインクリボン31の送り量とがインクリボン31の巻き始めから巻き終わりまで一定となるように制御するためには、たとえばインクリボン31の種類毎とそれぞれのインクリボン31のリボン残量に応じた制御値を保持するテーブルを設けておき、RFID41から読み取った種別情報(リボンの幅、厚さ、材質等)及び最新のリボン残量、あるいはリボン残量検出制御部19eから得られるリボン残量に基づき、最適な制御値を読み出すことで、リボン駆動モータ36及び制動トルク付与機構37によるリボン駆動及び制動を制御することが可能である。
【0039】
すなわち、一般的なラベルプリンタでは、インクリボン31のインクが熔解されていない部分を印字ヘッド5とラベル1との間に供給する場合、インクリボン31の種類に応じたテンションをインクリボン31にかけつつステッピングモータ7の駆動に同期させて送り出すようにしているが、たとえば巻取リール33側のインクリボン31の巻回径(半径)が大きくなるに従い、リボン駆動モータ36の回転数が一定であるにもかかわらず、巻取リール33側に巻回されるインクリボン31の外周の回転速度が大きくなり、印字中にインクリボン31の送り量が次第に大きくなってしまう。
【0040】
このように、インクリボン31の送り量が次第に大きくなってしまうと、ラベル1とインクリボン31との相対位置にずれが生じてしまい、ラベル1とインクリボン31との摩擦によってラベル1が汚れたり、インクリボン31に皺等が生じて良好な印字を行えない等の不具合を生じる場合がある。そのため、インクリボン31の種類やリボン残量に応じて、インクリボン31に作用するテンションとインクリボン31の送り量とがインクリボン31の巻き始めから巻き終わりまで一定となるように、リボン駆動モータ36及び制動トルク付与機構37によるリボン駆動及び制動を制御する必要がある。
【0041】
ここで、リボン駆動モータ36を制御する場合、そのリボン駆動モータ36がDCモータであるとき、たとえば巻取リール33側のインクリボン31の巻回径(半径)が大きくなるに従い、たとえば電圧制御による制御量を少なくするか、たとえばパルス幅変調によるパルス信号のオン幅を小さくするかのいずれかによって常にインクリボン31の送り量が一定となるように制御することが可能である。
【0042】
また、リボン駆動モータ36がステップモータである場合は、たとえば巻取リール33側のインクリボン31の巻回径(半径)が大きくなるに従い、一定角度(基本ステップ角)のパルス数を少なくすることで、常にインクリボン31の送り量が一定となるように制御することが可能である。
【0043】
また、CPU11による主な制御としては、たとえば印字終了後、あるいはリボンセンサ39によりインクリボン31のインクリボン供給機構30からの取り外しが検知されたとき、リーダライタ制御部19bを制御し、リーダライタ39aを駆動させて上述したリボン紙管31Aの端止めテープ40に設けられているRFID41にRAM13に記憶されているリボン残量を書き込ませることである。この場合、RFID41に記憶されている最新のリボン残量が印字終了後のリボン残量に更新され、その更新されたものが最新のリボン残量となる。
【0044】
また、CPU11による主な制御としては、ラベルプリンタの電源投入時にインクリボン31が既にセットされているとき、リーダライタ制御部19bを制御し、リーダライタ39aを駆動させて上述した端止めテープ40に設けられているRFID41からインクリボン31の種別情報(リボンの幅、厚さ、材質等)と、最新のリボン残量とを読み出し、その読み出した情報をRAM13に記憶させることである。
【0045】
ROM12には、CPU11の動作に必要な制御プログラム等が格納されている。記憶手段としてのRAM13には、印字すべき文字、図形、バーコード等の印字データが展開される。また、RAM13には、リーダライタ39aによって読み出された端止めテープ40に設けられているRFID41からのインクリボン31の種別情報(リボンの幅、厚さ、材質等)や、最新のリボン残量が記憶される。また、RAM13には、印字指令に応じた印字文字、印字濃度、印字色等の印字指令情報やラベル1の残枚数等が記憶される。
【0046】
外部インタフェース14は、外部に接続される図示しないホストコンピュータ等の機器との間でデータの送受信を行う。インタフェース15は、入力部25からの入力データを受け付けたり、モニタ26へ表示のための信号を送出したりする。
【0047】
モータ制御部16は、ステッピングモータ7にパルス信号を供給し、ステッピングモータ7を駆動させる。印字制御部17は、印字データに対応する制御信号を生成して印字ヘッド5に供給し、印字動作を行わせる。
【0048】
用紙センサ制御部18は、CPU11の制御により、用紙センサ9の検出動作を制御するとともに、用紙センサ9からの検出結果を受け取り、CPU11に供給する。すなわち、用紙センサ制御部18は、用紙センサ9からの検出結果を電気信号として取り込むと、その電気信号をデジタルデータに変換してCPU11に与える。
【0049】
リーダライタ制御部19bは、CPU11の制御により、リーダライタ39aによる読み出し動作及び書き込み動作を制御し、端止めテープ40に設けられているRFID41からインクリボン31の種別情報(リボンの幅、厚さ、材質等)と、最新のリボン残量とを読み出させたり、そのRFID41に上述したリボン残量等を書き込ませたりする。
【0050】
リボン駆動モータ制御部19cは、CPU11の制御により、リボン駆動モータ36を制御し、インクリボン31の送り量がインクリボン31の巻き始めから巻き終わりまで一定となるように巻取リール33に駆動力を与える。制動トルク制御部19dは、CPU11の制御により、制動トルク付与機構37を制御し、インクリボン31に作用するテンションが、インクリボン31の巻き始めから巻き終わりまで一定となるようにインクリボン31に制動力を与える。
【0051】
リボン残量検出制御部19eは、CPU11の制御により、リボン残量検出機構38によるリボン残量の検出動作を制御するとともに、リボン残量検出機構38からのリボン残量の検出結果を受け取り、CPU11に供給する。
【0052】
次に、上述したラベルプリンタにおける印字方法について説明する。なお、以下の説明では、当初、ラベルプリンタにインクリボン31が装着されていないものとする。
【0053】
まず、図5に示すように、ラベルプリンタの電源が投入されたかどうかが判断される(ステップS1)。ラベルプリンタの電源が投入されたと判断すると、リボンセンサ39の検知結果からインクリボン31が装着されているかどうかが判断される(ステップS2)。
【0054】
ここで、インクリボン31が装着されていないと判断されると(ステップS2:No)、CPU11によりモニタ26にリボン切れ等のメッセージが表示される(ステップS3)。これに対し、インクリボン31が装着されたと判断されると(ステップS2:Yes)、CPU11によって制御されるリーダライタ制御部19bにより、リーダライタ39aが駆動されて、上述した端止めテープ40に設けられているRFID41からインクリボン31の少なくとも種別情報(リボンの幅、厚さ、材質等)と、最新のリボン残量とが読み出される(ステップS4)。そして、その読み出された情報がRAM13に記憶される(ステップS5)。
【0055】
ここで、CPU11が入力部25からの印字枚数、印字文字、印字濃度、印字色等を示す印字指令を受け取ると(ステップS6)、その印字指令の内容を印字指令情報としてRAM13に記憶させる。次いで、CPU11により制御されるモータ制御部16により、ステッピングモータ7に対して一定のパルス数のパルス信号を与えることにより、ステッピングモータ7がステップ駆動する。これにより、ベルト8を介して伝達されるステッピングモータ7の駆動力によってプラテンローラ6及び案内ローラ6a,6b等が回転し、ラベル搬送が開始される。この場合、ロール状のラベル連続体3から複数のラベル1を剥離可能に仮着している台紙2が印字ヘッド5側に搬送される(ステップS7)。
【0056】
このとき、CPU11により、印字開始時では、RFID41から読み取られてRAM13に記憶させたインクリボン31の少なくとも種別情報(リボンの幅、厚さ、材質等)と、最新のリボン残量とに応じた制御値を上述したテーブルから読み出し、その制御値に基づき、リボン駆動モータ制御部19c及び制動トルク制御部19dを介し、インクリボン31に作用するテンションとインクリボン31の送り量とがインクリボン31の巻き始めから巻き終わりまで一定となるように、リボン駆動モータ36及び制動トルク付与機構37によるリボン駆動及び制動が制御され(ステップS8)、インクリボン31が印字ヘッド5とラベル1との間に供給される(ステップS9)。
【0057】
次いで、印字の際は印字ヘッド5の印字部からの熱によりインクリボン31のインクを熔解することによりラベル1にインクが転写されて一行分の印字が行われ、次の行の印字の際にラベル1の送りに併せて巻取リール33が回転駆動され、インクリボン31の使用済み部分が巻き取られることにより、インクリボン31のインクが熔解されていない部分が印字ヘッド5とラベル1との間に供給される。
【0058】
このようにして、印字ヘッド5により台紙2上のラベル1への必要な印字が行われると、次に印字すべき台紙2上のラベル1が印字ヘッド5側に搬送され、これに同期させて巻取リール33が回転駆動され、インクリボン31の使用済み部分が巻き取られることにより、インクリボン31のインクが熔解されていない部分が印字ヘッド5とラベル1との間に順次供給される。
【0059】
また、印字中では、リボン残量検出制御部19eから得られるリボン残量がRAM13に順次記憶される(ステップS10)。この場合、最新のリボン残量がRAM13に記憶される。そして、図6に示すように、そのリボン残量の変化、すなわちインクリボン31の使用済み部分の長さがある一定値(たとえば50cm)に達したかどうかが判断され(ステップS11)、一定値に達した場合はそのときのリボン残量に応じた制御値を上述したテーブルから読み出し、その制御値に基づき、インクリボン31に作用するテンションとインクリボン31の送り量とがインクリボン31の巻き始めから巻き終わりまで一定となるように、リボン駆動モータ36及び制動トルク付与機構37によるリボン駆動及び制動が制御され(ステップS12)、インクリボン31が印字ヘッド5とラベル1との間に供給される。
【0060】
これにより、たとえば巻取リール33側のインクリボン31の巻回径(半径)が大きくなるに従い、リボン駆動モータ36の回転数が一定であるにもかかわらず、巻取リール33側に巻回されるインクリボン31の外周の回転速度が大きくなることで、インクリボン31に作用するテンションと、インクリボン31の送り量とが次第に変化してしまうことが無くなる。
【0061】
このようにして、順次、台紙2上のラベル1の搬送に併せて巻取リール33が回転駆動され、インクリボン31の使用済み部分が巻き取られることにより、インクリボン31に作用するテンションとインクリボン31の送り量とがインクリボン31の巻き始めから巻き終わりまで一定となるように制御されつつ、インクリボン31のインクが熔解されていない部分が印字ヘッド5とラベル1との間に供給されることが繰り返される。
【0062】
ここで、台紙2上のラベル1への必要な印字が行われ、入力部25からの印字指令に応じた印字枚数の印字が行われたかどうかが判断され(ステップS13)、印字指令に応じた印字枚数の印字が行われた場合、印字動作が停止となる(ステップS14)。
【0063】
そして、印字終了後にラベルプリンタの電源オフの指示があると(ステップS15)、CPU11によって制御されるリーダライタ制御部19bによりリーダライタ39aが駆動されて、RAM13に記憶されているリボン残量が上述した端止めテープ40に設けられているRFID41に書き込まれる(ステップS16)。この場合、RFID41に記憶されている最新のリボン残量が印字終了後のリボン残量に更新される。
【0064】
このように、RAM13に記憶されているリボン残量が上述した端止めテープ40に設けられているRFID41に書き込まれるようにすることで、ラベルプリンタの電源がオフされてRAM13に記憶されたその残枚数や印字指令情報が消去されても、後日、RFID41に書き込まれたリボン残量とインクリボン31の種別情報(リボンの幅、厚さ、材質等)とを読み出すことで、たとえば巻取リール33でのインクリボン31の巻回径(半径)に応じた最適なテンションとなるように制御できるとともに、常にインクリボン31の送り量が一定となるように制御できる。
【0065】
なお、リーダライタ39aによるRFID41への書き込みは、ステップ13での印字完了が判断されたときに行われるようにしてもよい。また、上述したステップ16において、ラベルプリンタの電源がオフされず、既に装着されているインクリボン31が他のインクリボン31に交換されることがある。この場合、リボンセンサ39によってそのインクリボン31の取り外しが検知されると、リーダライタ制御部19bを制御し、リーダライタ39aを駆動させて、上述したRAM13に記憶されているリボン残量が上述した端止めテープ40に設けられているRFID41に書き込まれるようにしてもよい。
【0066】
その後、上述したステップ2において、他のインクリボン31の装着がリボンセンサ39により検知されると、上述したステップ4において、CPU11によって制御されるリーダライタ制御部19bにより、リーダライタ39aが駆動されて、上述した端止めテープ40に設けられているRFID41から上記同様に、インクリボン31の少なくとも種別情報(リボンの幅、厚さ、材質等)と、最新のリボン残量とが読み出され、上述したステップ5において、その読み出された印字媒体情報がRAM13に記憶され、その後、上記同様にして巻取リール33でのインクリボン31の巻回径(半径)に応じた最適なテンションとなるように制御されるとともに、常にインクリボン31の送り量が一定となるように制御される。
【0067】
このように、本実施例では、制御手段としてのCPU11により、検出手段としてのリボンセンサ39によってインクリボン31の装着が検知されると、読出/書込手段としてのリーダライタ39aに対しインクリボン31の記憶素子としてのRFID41からの少なくとも種別情報(リボンの幅、厚さ、材質等)及び最新のリボン残量の読み出しを行わせ、該読み出された少なくとも種別情報及び最新のリボン残量とリボン残量検出手段としてのリボン残量検出機構38の残量検出によるリボン残量とに基づき、印字ヘッド5と印字媒体としてのラベル1との間に供給されるインクリボン31の送り量とインクリボン31に作用するテンションとがインクリボン31の巻き始めから巻き終わりまで一定となるようにリボン駆動モータ36及び制動トルク付与機構37によるリボン駆動及び制動が制御されるようにした。
【0068】
これにより、インクリボン31の種別に応じた選択操作を必要とせず、しかもインクリボン31の巻き始めから巻き終わりまでラベル1とインクリボン31との相対位置にずれが生じないことから、ラベル1とインクリボン31との摩擦によるラベル1の汚れやインクリボン31の皺等が発生せず、良好な印字を行わせることができる。
【0069】
なお、本実施例では、リボン駆動モータ36及び制動トルク付与機構37によるリボン駆動及び制動を制御することで、インクリボン31の送り量とインクリボン31に作用するテンションとがインクリボン31の巻き始めから巻き終わりまで一定となるようにした場合について説明したが、この例に限らず、制動トルク付与機構37による制動トルクを、RFID41から読み出した少なくとも種別情報(リボンの幅、厚さ、材質等)に対応させた最大となる制御値で固定しておき、リボン駆動モータ36側のリボン駆動をインクリボン31の送り量がインクリボン31の巻き始めから巻き終わりまで一定となるように制御するようにしてもよい。
【0070】
なお、本実施例では、台紙2上に剥離可能に仮着されているラベル1に対して印字を行うラベルプリンタの場合で説明したが、ICタグ等の他の印字媒体に対して印字を行うラベルプリンタにも適用可能である。
【産業上の利用可能性】
【0071】
ラベルプリンタに限らず、タグプリンタ、カードプリンタ、ジャーナルプリンタ等の他の印字装置にも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】本発明の印字装置をラベルプリンタに適用した場合の一実施例を示す図である。
【図2】図1のインクリボンを説明するための図である。
【図3】図1のリボン残量検出機構の一例を示すための図である。
【図4】図1の制御部の詳細を説明するための図である。
【図5】図1のラベルプリンタにおける印字方法について説明するためのフローチャートである。
【図6】図1のラベルプリンタにおける印字方法について説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
【0073】
1 ラベル(印字媒体)
2 台紙
3 ラベル連続体
4 供給軸
5 印字ヘッド
6 プラテンローラ
6a,6b 案内ローラ
7 ステッピングモータ
9 用紙センサ
10 制御部
11 CPU(制御手段)
12 ROM
13 RAM
14 外部インタフェース
15 インタフェース
16 モータ制御部
17 印字制御部
18 用紙センサ制御部
19a リボンセンサ制御部
19b リーダライタ制御部
19c リボン駆動モータ制御部
19d 制動トルク制御部
19e リボン残量検出制御部
25 入力部
26 モニタ
30 インクリボン供給機構(リボン供給手段)
31 インクリボン
31A リボン紙管
31B 残量検出用マーク
32 供給リール
33 巻取リール
36 リボン駆動モータ(駆動手段)
37 制動トルク付与機構(制動トルク付与手段)
38 リボン残量検出機構(リボン残量検出手段)
38a 光センサ
38b スリット板
38c 光センサ
39 リボンセンサ(検出手段)
39a リーダライタ(読出/書込手段)
40 端止めテープ
41 RFID(記憶素子)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
印字媒体への印字を行う印字装置であって、
少なくとも種別情報及びリボン残量が記憶される記憶素子を有するインクリボンを供給リールと巻取リールとの間に張架し、印字ヘッドと前記印字媒体との間に供給するリボン供給手段と、
前記巻取リールに対して駆動力を与える駆動手段と、
前記リボン供給手段における前記インクリボンの着脱を検出する検出手段と、
前記インクリボンの残量検出を行うリボン残量検出手段と、
前記検出手段による検出結果に合わせて前記記憶素子に対する前記少なくとも種別情報及びリボン残量の読み出し又は前記リボン残量検出手段によるリボン残量の書き込みを行う読出/書込手段と、
印字指令に応じて前記印字ヘッドに対し印字を行わせる制御手段とを備え、
前記制御手段は、前記検出手段によって前記インクリボンの装着が検知されると、前記読出/書込手段に対して前記少なくとも種別情報及びリボン残量の読み出しを行わせ、該読み出された少なくとも種別情報及びリボン残量と前記リボン残量検出手段によるリボン残量とに基づき、前記印字ヘッドと前記印字媒体との間に供給される前記インクリボンの送り量がインクリボンの巻き始めから巻き終わりまで一定となるように前記駆動手段による駆動を制御する
ことを特徴とする印字装置。
【請求項2】
前記巻取リールによって巻き取られるインクリボンに対して所定の制動トルクを与える制動トルク付与手段を備え、
前記制御手段は、前記読み出された少なくとも種別情報及びリボン残量と前記リボン残量検出手段によるリボン残量とに基づき、前記インクリボンに作用するテンションが該インクリボンの巻き始めから巻き終わりまで一定となるように前記制動トルク付与手段による制動を制御する
ことを特徴とする請求項1に記載の印字装置。
【請求項3】
印字媒体への印字を行う印字方法であって、
リボン供給手段により、少なくとも種別情報及びリボン残量が記憶される記憶素子を有するインクリボンを供給リールと巻取リールとの間に張架し、印字ヘッドと前記印字媒体との間に供給するステップと、
前記巻取リールに対して駆動力を与えるステップと、
前記リボン供給手段における前記インクリボンの着脱を検出するステップと、
前記インクリボンの残量検出を行うステップと、
前記インクリボンの着脱の検出結果に合わせて前記記憶素子に対する前記少なくとも種別情報及びリボン残量の読み出し又は前記インクリボンの残量検出によるリボン残量の書き込みを行うステップと、
印字指令に応じて前記印字ヘッドに対し印字を行わせるステップとを有し、
前記インクリボンの装着が検知されると、前記少なくとも種別情報及びリボン残量の読み出しを行わせ、該読み出された少なくとも種別情報及びリボン残量と前記インクリボンの残量検出によるリボン残量とに基づき、前記印字ヘッドと前記印字媒体との間に供給される前記インクリボンの送り量がインクリボンの巻き始めから巻き終わりまで一定となるように前記巻取リールに対する駆動を制御する
ことを特徴とする印字方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−137318(P2008−137318A)
【公開日】平成20年6月19日(2008.6.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−327022(P2006−327022)
【出願日】平成18年12月4日(2006.12.4)
【出願人】(000130581)株式会社サトー (1,153)
【Fターム(参考)】