説明

双方向光モジュールおよび光パルス試験器

【課題】迷光をカットして有効受光領域外への入射を低減させる双方向光モジュールを提供する。
【解決手段】本発明の双方向光モジュール100は、光ファイバ73に光を出射し、光ファイバ73から戻り光が入射されるモジュールであって、光ファイバ73に入射する光を発する発光素子110、130と、光ファイバ73から出射された光を受光する受光素子190と、光ファイバ73から出射された光を受光素子190に導く合分岐素子160と、を備える。そして、受光素子190は、光が入射する境界面191aと光を受光する受光部197との間に高屈折率媒体である基板191が介在されていることを特徴とする。これにより、基板191を進行した戻り光が結合する位置と迷光が結合する位置との距離d’は真空中を進行した場合の距離dと比較して大きくなり、受光部197に結合する迷光を低減することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、双方向光モジュールに関し、より詳細には、光ファイバ通信網の破断点測定等に用いられる光パルス試験器に用いる双方向光モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
光通信システムや、光を用いた例えば光ファイバセンサ等の測定機器は、光を出射する光源および光を感知する受光部を備える。また、光通信システムの保守・管理等に用いられる測定機器は、被測定光ファイバに測定用の光を出射する光源および被測定光ファイバによって伝送された光を感知する受光部を備えている。
【0003】
例えば、光信号によりデータ通信等を行う光通信システムでは、光信号を伝送する光ファイバの状態を監視するため、光ファイバの敷設や保守等において、例えばOTDR(Optical Time Domain Reflectometer)と呼ばれる光パルス試験器が用いられる。OTDRは、被測定光ファイバに対してパルス光を繰り返し入力し、被測定光ファイバからの反射光および後方散乱光のレベルと受光時間とを測定することで、被測定光ファイバの断線や損失等の状態を測定する。
【0004】
光パルス試験器は、送信部および受信部を同一のケースに収め、ひとつにモジュール化した双方向光モジュールやBIDI(Bi−Directional)モジュール等を備えている。これらのモジュールは、近年のFTTH(Fiber To The Home)の普及に伴い低価格となり、OTDRに限らず、その他の測定機器や光通信システムにも多く使用されている。
【0005】
例えば、特許文献1および特許文献2には、双方向光モジュールを用いたOTDRの構成が開示されている。OTDRは、図7に示すように、双方向光モジュール10と、LD駆動部20と、サンプリング部30と、信号処理部40と、表示部50とを備えて構成される。
【0006】
双方向光モジュール10は、測定コネクタ60を介して被測定光ファイバ73にパルス光を出力し、被測定光ファイバ73からの戻り光を感知するモジュールである。LD駆動部20は、双方向光モジュール10内の光源を駆動する駆動部である。サンプリング部30は、双方向光モジュール10内の受光部からの電気信号(光電流)を電圧に変換してサンプリングする機能部である。信号処理部40は、LD駆動部20を介して双方向光モジュール10にパルス光を出力させ、また、サンプリング部30にサンプリングを行わせる機能部である。さらに、信号処理部40は、サンプリング部30によるサンプリング結果の電気信号の演算処理を行う。表示部50は、信号処理結果を表示する機能部であり、例えばディスプレイ等を用いることができる。
【0007】
ここで、従来の双方向光モジュール10は、例えばケース内に、光を発する発光素子と、光を平行光にするレンズと、複数の光を1つの光に合波する合分波素子と、光を集光するレンズと、光を分岐する合分岐素子と、光を感知する受光素子とを備えて構成される(例えば、特許文献1〜3)。かかる双方向光モジュール10は、例えば、波長λの光を出射する発光素子と、波長λの光を出射する発光素子を備えるとする。これら2つの発光素子から出射された波長λ、λの光は、それぞれレンズにより平行光とされて、合分波素子により合波される。合分波素子により合波された光は、レンズにより集光されて光ファイバに入射した後、測定コネクタ60により光ファイバと接続された被測定光ファイバ73に入射する。
【0008】
被測定光ファイバ73に入射した光は、被測定光ファイバ73内の破断点または接続点で反射し、その戻り光が再び被測定光ファイバ73をたどって、測定コネクタ60により接続された光ファイバを介して双方向光モジュール10に入射する。この戻り光は、レンズによって平行光とされた後、合分岐素子によって戻り光の一部または全部が受光素子へ導かれる。合分岐素子により受光素子側へ反射された光は、レンズにより集光されて受光素子に入射する。
【0009】
また、双方向光モジュールとして、図8に示すような光ファイバカプラを用いることもできる(例えば、特許文献4)。光ファイバカプラ型の双方向光モジュール10は、発光素子11、13と、出力端a、bが無反射端となるように処理された分波光カプラ15および光分岐カプラ16と、受光素子17とを備える。
【0010】
2つの発光素子11、13から出射された光は、合分波光カプラ15に入射して合波される。合波された光は、光分岐カプラ16を介して、測定コネクタ60により接続された被測定光ファイバ73へ入射する。被測定光ファイバ73に入射した光は、被測定光ファイバ73内の破断点または接続点で反射し、その戻り光が再び被測定光ファイバ73をたどって双方向光モジュール10に入射する。この戻り光は、光分岐カプラ16により分岐されて、受光素子17に入射する。
【0011】
【特許文献1】特開2001−305017号公報
【特許文献2】特開平4−296812号公報
【特許文献3】特開平8−166526号公報
【特許文献4】特開平10−336106号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかし、上述した2つの従来の双方向光モジュール10のうち前者では、光学部品や、金属ケース等の部品の面において反射・散乱した光である迷光が減衰を繰り返す現象が生じる。図9に示すように、受光素子19の受光面19cは、受光面19cの中心に位置する第1の受光エリア19aと、第1の受光エリア19aの周囲に設けられる第2の受光エリア19bとからなり、第1の受光エリア19aは、第2の受光エリア19bと比較して周波数特性のよい領域(有効受光領域)である。このような受光素子19に戻り光10aが受光素子19の第1の受光エリア19aに入射するのに対して、迷光10bの大部分は、光10aとは異なる角度からレンズ18に入射する。このとき、迷光10bは、レンズ18により第2の受光エリア19bに集光される。
【0013】
このような双方向光モジュール10を用いた光パルス試験器1により、被測定光ファイバ73内の破断点または接続点を測定すると、図10に示すような形状の波形が得られる。光パルス試験器1は、破断点または接続点を検出すると戻り光の信号レベルが高くなり、図10のA点のように突出した波形(フレネル反射波形)が現れる。このとき、受光素子19が迷光10bを感知すると、戻り光レベルや反射点位置の検出誤差が増加してしまう。
【0014】
特に、第2の受光エリア19bでの迷光10bの受光が多いと、被測定光ファイバ73の破断点または接続点において反射された光の測定結果を示す波形の、アッテネーションデッドゾーンと呼ばれる裾引きを大きくしてしまうという問題がある。迷光10bには、発光素子から出射された光に起因するものと、被測定光ファイバ73からの戻り光に起因するものとがある。前者は、被測定光ファイバ73からの戻り光よりも早く受光素子19に受光されるため、主に、機器に近い地点での反射点を検出する場合に問題となる。一方後者は、本来の戻り光レベルに迷光成分が加算されて戻り光レベルのレベル誤差を生じさせるだけでなく、裾引きが大きくなることによって近接する2つの反射点の識別が困難となり、損失を識別することが困難となる。
【0015】
一方、光ファイバカプラ型の双方向光モジュール10において、光ファイバは極めて細い導波路であるために、戻り光をレンズにより意図的に結合して導波する反面、戻り光と異なる角度で散乱する迷光に対してはピンホールのように進路を制限するように作用してしまう。このように、光ファイバカプラ型の双方向光モジュール10は光学系内部で発生する不要な反射光や散乱光である迷光が受光素子17に入射しにくい構造となっている。このため、光ファイバカプラ型の双方向光モジュール10は、被測定光ファイバ73内の破断点において反射された光の測定結果を示す波形の裾引きは小さいが、部品コストが高く、ファイバフォーミングが光ファイバの最小曲げ径により決定されるためモジュールのサイズを小型化することが困難である。
【0016】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、迷光をカットして有効受光領域外への入射を低減させることの可能な、新規かつ改良された双方向光モジュールおよびこれを用いた光パルス試験器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0017】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、光ファイバに光を出射し、光ファイバから戻り光が入射される双方向光モジュールが提供される。かかる双方向光モジュールは、光ファイバに入射する光を発する発光素子と、光ファイバから出射された光を受光する受光素子と、光ファイバから出射された光を受光素子に導く合分岐素子と、を備える。そして、受光素子は、光が入射する境界面と光を受光する受光部との間に高屈折率媒体が介在されていることを特徴とする。
【0018】
受光素子の受光部には、光ファイバから出射された光の他に、双方向光モジュール内で反射・散乱した光である迷光が入射する可能性がある。迷光は、戻り光レベルや反射点位置の検出誤差を増加させる要因となる。そこで、本発明では、受光部に結合する迷光を低減させるために、受光素子の境界面と受光部との間に高屈折率媒体を設ける。光が高屈折率媒体を進むときの見かけ上の距離は、真空中を進む場合と比較して大きくなる。すなわち、戻り光が結合する位置と迷光が結合する位置との距離が大きくなり、受光部に結合する迷光を低減することができる。これにより、戻り光レベルや反射点位置の検出誤差が増加するのを防ぎ、双方向光モジュールの測定精度を高めることができる。
【0019】
ここで、受光素子の境界面は、受光部に対して略垂直に形成することができる。このとき、受光素子は、該受光素子の境界面から入射した光を受光部に向けて反射する反射面を備えるようにしてもよい。受光素子の境界面に入射した光を反射させてから受光することにより、光が境界面に入射してから受光部に結合するまでの距離を大きくすることができる。また、反射面により反射された光のみが受光部へ導かれるようになるので、反射面に入射しない迷光等を受光部へ導かないようにすることもできる。このような受光素子は、例えば受光素子の境界面に対して略垂直な高屈折率媒体の端面にV字形状の溝を形成することにより形成することができ、その溝を構成する一の面を受光素子の反射面とすることができる。本発明の受光素子には、例えば端面入射型アバランシェフォトダイオードを用いることができる。
【0020】
また、合分岐素子と受光素子との間に、受光素子に入射させる光が通過する開口部が形成された迷光遮蔽部材をさらに備えるようにしてもよい。これにより、受光素子に入射する可能性のある迷光を、受光素子に入射する前に除去することができる。
【0021】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、光ファイバの損失特性を試験する光パルス試験器が提供される。かかる光パルス試験器は、光ファイバに光を出射し、光ファイバから戻り光が入射される双方向光モジュールと、光を所定のタイミングで発生させるように双方向光モジュールを駆動する双方向光モジュール駆動部と、双方向光モジュールに入射した光を電気信号に変換する電気信号変換部と、電気信号変換部にて変換された電気信号に基づいて、光ファイバの損失特性を算出する信号処理部と、を備える。そして、双方向光モジュールは、光ファイバに入射される光を発する発光素子と、光ファイバから出射された光を受光する受光素子と、光ファイバから出射された光を受光素子に導く合分岐素子とを備えており、受光素子は、光が入射する境界面と光を受光する受光部との間に高屈折率媒体が介在されていることを特徴とする。
【0022】
本発明にかかる光パルス試験器の双方向光モジュールの受光素子の受光面部には、光ファイバから出射された光の他に、双方向光モジュール内で反射・散乱した光である迷光が入射する可能性がある。そこで、受光部に結合する迷光を低減させるために、受光素子の境界面と受光部との間に高屈折率媒体を設ける。高屈折率媒体を進行した戻り光が結合する位置と迷光が結合する位置との距離は真空中を進行した場合と比較して大きくなり、受光部に結合する迷光を低減することができる。これにより、戻り光レベルや反射点位置の検出誤差が増加するのを防ぎ、双方向光モジュールの測定精度を高めることができる。
【発明の効果】
【0023】
以上説明したように本発明によれば、迷光をカットして有効受光領域外への入射を低減させることの可能な双方向光モジュールおよびこれを用いた光パルス試験器を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0025】
(第1の実施形態)
まず、図1および図2に基づいて、本発明の第1の実施形態にかかる双方向光モジュール100の構成について説明する。なお、図1は、本実施形態にかかる双方向光モジュール100の構成を示す構成概略図である。図2は、本実施形態にかかる受光素子190の構成を示す断面図である。
【0026】
<双方向光モジュールの構成>
本実施形態にかかる光双方向モジュール100は、例えば図7に示す光パルス試験器1に用いることができる。上述したように、光パルス試験器1は、信号によりデータ通信等を行う光通信システムにおいて、被測定光ファイバに対してパルス光を繰り返し入力し、被測定光ファイバからの反射光および後方散乱光のレベルと受光時間とを測定することで、被測定光ファイバの断線や損失等の状態を測定する機器である。かかる光パルス試験器1に、本実施形態にかかる双方向光モジュール100を備えることにより、光パルス試験器1による測定精度を高めることができ、従来の光ファイバカプラ型の双方向光モジュール10を用いた場合と比べて機器を小型化することができる。以下、本実施形態にかかる双方向光モジュール100の構成と、これを用いた光パルス試験器の動作について詳細に説明する。
【0027】
本実施形態にかかる双方向光モジュール100は、図1に示すように、光を発する発光素子110、130と、光を平行光にするレンズ120、140と、複数の光を1つの光に合波する合分波素子150と、光を集光するレンズ170、180と、光を分岐する合分岐素子160と、光を感知する受光素子190とを備える。
【0028】
発光素子110、130は、光ファイバ71に入射させる光を発する素子であり、例えばレーザダイオード(Laser Diode)を用いることができる。なお、本実施形態にかかる双方向光モジュール100は2つの発光素子110、130を備えているが、かかる例に限定されず、1または2以上の発光素子を設けることができる。
【0029】
レンズ120、140は、光を平行光にするためのレンズであり、例えばコリメータレンズ等を用いることができる。レンズ120は発光素子110から出射された光を平行光にし、レンズ140は発光素子130から出射された光を平行光にする。
【0030】
合分波素子150は、レンズ120、140により平行光とされた光を合波する波長フィルタであり、例えばShort Wave Pass Filter、Long Wave Pass Filter、Band Pass Filter等を用いることができる。なお、“Wave”は、“Wavelength”と同義である。合分波素子150によって合波された光は、後述する合分岐素子160を通過して光ファイバ71に入射する。
【0031】
合分岐素子160は、光ファイバ71からの戻り光を受光素子190に導くための光学素子である。合分岐素子160には、例えばハーフミラー等のビームスプリッタを用いることができる。合分岐素子160は、入射した光の一部または全部を反射して、戻り光を受光素子190に入射させる。
【0032】
レンズ170、180は、光を集光するためのレンズであり、例えば平凸レンズ等を用いることができる。レンズ170は、合分波素子150を介して光ファイバ71に入射する光を集光して光ファイバ71に入射させる。レンズ180は、合分岐素子160により分岐された光ファイバ71からの戻り光を集光して受光素子190に入射させる。
【0033】
受光素子190は、光を感知する素子であり、例えば、アバランシェフォトダイオード(Avalanche PhotoDiode;以下、「APD」とする。)を用いることができる。APDは、雪崩増幅効果を利用した受光素子であり、微弱な光も高感度に検出することができる。このため、APD(特に、小口径のAPD)は、微弱な戻り光を高い距離分解能で検出しなければならないOTDR等の受光素子に適している。本実施形態では、受光素子190として端面入射型APDを使用する。
【0034】
本実施形態の受光素子190について詳細に説明すると、受光素子190は、図2に示すように、基板191と、光吸収層192と、障壁緩和層193と、電界降下層194と、増倍層195とからなる。かかる受光素子190の基板191は例えばn−InPからなり、基板191上には、例えばn/n−InGaAsPからなる光吸収層192が形成されている。そして、光吸収層192上には、例えばn−InGaAsPからなる障壁緩和層193が形成されている。
【0035】
障壁緩和層193上には、例えばn−InPからなる電界降下層194、n−InPからなる倍増層195が形成されている。電界降下層194および倍増層195は、エッチングにより部分的に除去されている。障壁緩和層193、電界降下層194および倍増層195上には絶縁膜198がコーティングされており、倍増層195上の絶縁膜198の一部が除去された部分にp電極196aが設けられている。同様に、障壁緩和層193上の絶縁膜198の一部が除去された部分にn電極196bが設けられている。かかる受光素子190の受光部197はp電極196aに対応する位置に設けられ、受光部197に位置する光吸収層192により受光する。
【0036】
この光吸収層192が光を感知する領域として規定される受光領域は、第1の受光エリアと、第1の受光エリアより周波数特性の悪い第2の受光エリアとからなる。ここで、倍増層195とp電極196aとの間にはZn拡散領域(図示せず。)が設けられ、Zn拡散領域はエッジブレークダウンを防止するためのガードリング(図示せず。)によってその領域を囲まれている。ガードリングにより規定されるZn拡散領域が、有効受光領域(第1の受光エリア)となる。そして、有効受光領域の外側に、第2の受光エリアがある。
【0037】
かかる受光素子190は、基板191の一の端面(以下、この端面を「境界面191a」とする。)から光が入射する端面入射型受光素子であり、境界面191aの表面には、光の反射を防止するARコートなどの反射防止膜191cが形成されている。また、基板191の底面側には、V字形状の溝199が形成されている。溝199は、境界面191aから入射した光を受光部側へ導く傾斜面191bを含んで構成される。溝199の表面には、例えばSiO膜199aが形成される。なお、本実施形態において、溝199の形状はV字形状であったが、本発明はかかる例に限定されず、例えば略コの字形状など境界面191aから入射した光を受光部197側へ反射する反射面が形成されればよい。
【0038】
以上、本実施形態にかかる双方向光モジュール100の構成について説明した。次に、本実施形態にかかる双方向光モジュール100の機能を、この双方向光モジュール100を備えた光パルス試験器の動作とともに説明する。ここで、光パルス試験器の構成は図7と同様であり、双方向光モジュール10の代わりに本実施形態にかかる双方向光モジュール100が適用されているとする。
【0039】
<双方向光モジュールを備えた光パルス試験器の動作>
本実施形態にかかる光パルス試験器は、まず、光パルス試験器1の信号処理部40により、LD駆動部20に対してあらかじめパルス光のパルス幅を設定する。次いで、信号処理部40内のタイミング発生手段(図示せず。)により、所定の間隔でタイミング信号をLD駆動部20に送信する。タイミング信号を受信したLD駆動部20は、タイミング信号に同期するように、双方向光モジュール100の発光素子110または発光素子130にパルス光を出力させる。
【0040】
発光素子110から発光された波長λのパルス光は、レンズ120により平行光とされ、発光素子130から発光された波長λのパルス光は、レンズ140により平行光とされて、合分波素子150に入射する。合分波素子150は、発光素子110から出射された波長λの光を透過し、一方、発光素子130から出射された波長λの光は反射させて、ともに合分岐素子160へ向かうように光を導く。そして、発光素子110から出射された波長λの光と発光素子130から出射された波長λの光は合分岐素子160を透過して、レンズ170に入射する。レンズ170は、入射した光を集光し、光ファイバ71に入射させる。
【0041】
光ファイバ71の一端に入射した光は、光ファイバ71の他端と接続された測定コネクタ60を介して、断線や損失等の測定対象である被測定光ファイバ73に入射する。ここで、被測定光ファイバ73内部では、レイリー散乱が発生することがある。この散乱した光の一部はパルス光の進行方向とは逆方向に進み、後方散乱光として光パルス試験器1に戻る。また、被測定光ファイバ73の接続点や破断点では双方向光モジュール100から入射された光がフレネル反射し、その反射光も光パルス試験器1に戻る。
【0042】
被測定光ファイバ73からのこれらの戻り光は、測定コネクタ60、光ファイバ71を介して双方向光モジュール100内に入射する。戻り光は、レンズ170により平行光とされた後、合分岐素子160によって受光素子190に入射するように分岐される。合分岐素子160により分岐された光は、レンズ180により集光され、受光素子190に入射する。受光素子190に入射した光は、図2に示すように、溝199の傾斜面191bによりp電極196a側へ反射され、受光部197に位置する光吸収層192にて吸収される。
【0043】
ここで、本実施形態にかかる受光素子190は、境界面191aから入射した被測定光ファイバ73からの戻り光を、高屈折率媒体からなる基板191を介して光吸収層192にて吸収する。基板191は高屈折率、例えば約3〜4の屈折率を有する例えばInPから形成することができる。このように、戻り光が入射する境界面191aから光を吸収する光吸収層192との間に高屈折率媒体を設けることにより、レンズ180から戻り光の受光部197での合焦位置までの距離を従来よりも長くすることができる。
【0044】
すなわち、光が真空中を進む場合に、図3(a)に示すように、レンズ180により集光された被測定光ファイバ73からの戻り光は、受光素子190の受光領域197c、特に有効受光領域である第1の受光エリアに集光される。このとき、例えばレンズ180の光軸に対して斜めに入射し、レンズ180により屈折されて受光領域197cに集光してしまう迷光が存在するとする。一方、光が高屈折率媒体中を進む場合、図3(b)に示すように、光の進む見かけ上の距離L’は真空中に進む距離Lと比較して長くなる。このとき、被測定光ファイバ73からの戻り光は、光の進む見かけ上の距離L’が距離Lより長くなっても真空中を進む場合と同様、受光領域197c、特に第1の受光エリアに集光される。しかし、真空中において受光領域197cに集光してしまっていた迷光は、見かけ上の光路L’が距離Lより長くなるにつれて、迷光の合焦位置が戻り光の合焦位置から遠ざかり、受光領域197cから外れた位置に集光される。
【0045】
このように、光を高屈折率媒体からなる基板191を通過させた後に受光することにより、真空中を通過させた場合と比較して、戻り光の焦点位置と迷光の焦点位置との間隔がdからd’へと大きくなる。したがって、迷光が受光領域197cに集光するのを低減させることができる。
【0046】
また、本実施形態にかかる受光素子190は、溝199により形成された傾斜面191bを備え、境界面191aから入射した光を傾斜面191bにより光吸収層192側へ反射させた後、光吸収層192にて光を吸収する。このように傾斜面191bを設けることにより、光は高屈折率媒体からなる基板191内をより多く進むことができ、光が見かけ上進む距離をより大きくすることができる。したがって、迷光が受光領域197cに集光することをより低減させることができる。
【0047】
さらに、傾斜面191bを備えることにより、境界面191aから入射した光のうち傾斜面191bによりp電極196a側へ反射した光のみが光吸収層192によって感知され、傾斜面191bに当たらなかった光は感知されない。このように、傾斜面191bの大きさや配置によっても受光領域197cに集光する光を制限することができる。
【0048】
次いで、受光素子190は、戻り光を感知すると、戻り光の光パワーに応じた電気信号(光電流)に変換し、電気信号をサンプリング部30に出力する。そして、サンプリング部30は、内部のIV変換回路(図示せず。)により受光素子190からの光電流を電圧に変換した後、内部の多段のアンプ(図示せず。)によってこの電気信号を増幅する。さらに、サンプリング部30のAD変換回路(図示せず。)によって、信号処理部50のタイミング信号を時間的基準として、増幅された電気信号をアナログ信号である電気信号をデジタル信号にAD変換して、信号処理部50に出力する。
【0049】
その後、信号処理部50は、タイミング信号を出力したタイミングおよびサンプリング部30から受け取ったデジタル信号に基づいて、発光素子110、130にパルス光を出射させてから戻り光を受光素子190にて受光するまでの時間を算出する。さらに、信号処理部50は、被測定光ファイバ73の測定距離、戻り光の光信号レベル測定を行い、距離と戻り光の光信号レベルの関係を測定結果として、表示部50に表示させる。なお、戻り光の光信号レベルは非常に微弱であるため、パルス光を繰り返し被測定光ファイバ73に出力し、信号処理部50にて複数回の測定値を平均化することにより、ノイズの低減を図ることができる。
【0050】
ここで、図4に、本実施形態にかかる双方向光モジュール100を用いた光パルス試験器によって、被測定光ファイバ73の破断点または接続点を測定したときの波形を示す。図4において、実線は本実施形態にかかる双方向光モジュール100を用いた光パルス試験器による測定結果を示し、破線は従来の双方向光モジュール10を用いた光パルス試験器による測定結果を示す。
【0051】
本実施形態にかかる双方向光モジュール100を用いた光パルス試験器は、被測定光ファイバ73の破断点または接続点での反射光を検出すると、図4における実線の波形のように、従来の光パルス試験器と同様、一部が突出した波形(フレネル反射波形)を示す。このとき、本実施形態にかかる双方向光モジュール100を用いた光パルス試験器が示す波形(実線)は、従来の光パルス試験器が示す波形(破線)と比較して、裾引きが小さい。これは、本実施形態にかかる双方向光モジュール100の受光素子190が、高屈折率媒体を通過させた後に該受光素子190に入射した光を光吸収層192にて吸収し、受光領域197c、特に有効受光領域よりも周波数特性の悪い第2の受光エリアに結合する迷光を低減させたことによる。このように、光パルス試験器に本実施形態の双方向光モジュール100を適用することにより、例えば近接した2つの反射点における反射も、後の反射波の突出部が前の反射波の裾引きと重なって埋もれてしまうことがなく、従来の光パルス試験器と比較して測定精度の高い光パルス試験器を提供することができる。
【0052】
また、下記の表1に表面入射型APDと本実施形態で用いた端面入射型APDとのダイレクティビティ比較結果を示す。ダイレクティビティは反射減衰量を示す値であり、出力光の強度と受光領域において受光した光の強度との比をdB表示した量である。値が大きいほど減衰が大きい(すなわち戻り光が少ない)ことを意味する。ここで、測定する受光素子の受光領域は、有効受光領域である直径0.035mmの円で囲まれた第1の受光エリアと、第1の受光エリアの外側の領域であって、第1の受光エリアを規定する円と直径0.18mmの円とで囲まれた第2の受光エリアとからなる。なお、第2の受光エリアにおけるダイレクティビティは、第1の受光エリアをマスクで覆い測定した。
【0053】
【表1】

【0054】
表1に示すように、第1の受光エリアにおけるダイレクティビティは表面入射型APD、端面入射型APDともに同程度の値を示しているが、第2の受光エリアにおけるダイレィティビティは、表面入射型APDに比べて端面入射型APDの値が大きくなっている。すなわち、端面入射型APDは、表面入射型APDに比べて第2の受光エリアにて感知する光が少ないことを意味する。また、受光エリア全体におけるダイレクティビティは、表面入射型APDでは第2の受光エリアで感知する光量とほとんど変わらず、第1の受光エリアでのダイレクィティビティがよくても第2の受光エリアでのダイレクティビティの値にともなった値を示している。一方、端面入射型APDにおいては、受光エリア全体におけるダイレクティビティは第1の受光エリアのダイレクティビティにともなった値を示している。
【0055】
すなわち、表面入射型APDは、第2の受光エリアにおける受光量が受光素子の性能に大きく影響する一方、本実施形態で用いる端面入射型APDは、第2の受光エリアにおける受光量は少なく、受光素子の性能が第2の受光エリアの受光量にそれほど影響を受けない。この結果から、端面入射型APDを用いることによっても、表面入射型APDを用いる場合と比較して、被測定光ファイバの破断点または接続点において反射された光の測定結果を示す波形の裾引きが大きくなることを防止できると考える。
【0056】
以上、第1の実施形態にかかる双方向光モジュール100と、これを用いた光パルス試験器の動作について説明した。第1の実施形態にかかる双方向光モジュール100は、迷光100bが受光部197に入射することを防止するために、受光素子190の境界面と受光部197との間に高屈折率媒体からなる基板191を設け、かかる基板191内を通過させた後に境界面から入射した光を受光部197の光吸収層192により吸収する。これにより、光の見かけ上進む距離を長くすることができ、迷光が受光素子の受光領域、特に第2の受光エリアに結合するのを低減させることができる。したがって、OTDR波形の裾引きも小さくなり、双方向光モジュール100の測定精度を高めることができる。さらに、光ファイバカプラ型の双方向光モジュールと比べて、双方向光モジュール100のサイズを小型化することができる。
【0057】
(第2の実施形態)
次に、図5および図6に基づいて、本発明の第2の実施形態にかかる双方向光モジュール200の構成について説明する。本実施形態にかかる双方向光モジュールは、第1の実施形態にかかる双方向光モジュール100と比較して、迷光遮蔽部材185およびレンズ188を備えた点で相違する。以下、主に第1の実施形態との相違点について説明し、同一部分については詳細な説明を省略する。なお、図5は、本実施形態にかかる双方向光モジュール200の構成を示す構成概略図である。図6は、本実施形態にかかる受光素子190の受光状態を説明するための説明図である。
【0058】
本実施形態にかかる双方向光モジュール200は、図5に示すように、第1の実施形態の双方向光モジュール100のレンズ180と受光素子190との間に、迷光遮蔽部材185と、レンズ188とを備えて構成される。
【0059】
迷光遮蔽部材185は、受光素子190の受光領域197cに迷光が結合するのを防ぐための部材であり、特に、受光領域197cの中で周波数特性の悪い第2の受光エリア197bに結合する光を遮蔽する。迷光遮蔽部材185は、光を遮蔽する遮蔽部187と、受光素子190に受光させる光を通過させる開口部186とからなる。迷光遮蔽部材185は、例えば、光を遮蔽するニッケル合金等の金属板に、光を通過させる開口部186としてピンホールを形成することにより構成することができる。開口部186の形状は、開口部186を通過した光が受光素子190の第1の受光エリア197aで感知されるように、第1の受光エリア197aの形状に応じて決定することが望ましい。
【0060】
レンズ188は、迷光遮蔽部材185の開口部186を通過した光を集光するレンズであり、例えば凸レンズを用いることができる。迷光遮蔽部材185の開口部186を通過した光は略平行光となるが拡散する光もある。レンズ188を用いることにより、このような光を集光し、より確実に受光素子190の有効受光領域である第1の受光エリア197aに結合させることができる。
【0061】
本実施形態にかかる双方向光モジュール200は、迷光遮蔽部材185を設けることにより、被測定光ファイバ73からの戻り光が受光素子190に入射する前に双方向光モジュール200内で散乱等した迷光が受光素子190に入射するのを低減させることができる。すなわち、図6に示すように、被測定光ファイバ73からの戻り光100aは、レンズ180に対して垂直に入射して集光された後、迷光遮蔽部材185の開口部186を通過する。そして、開口部186を通過した光は、レンズ188により再び集光されて受光素子190の第1の受光エリア197aに結合する。
【0062】
一方、双方向光モジュール100内で反射・散乱した迷光100bは、その大部分が、減衰を繰り返す中で戻り光100aと異なる入射角度でレンズ180に入射する。このため、迷光100bは、迷光遮蔽部材185の遮蔽部187に結合する。ここで、迷光遮蔽部材185の遮蔽部187は光を透過しない材質で形成されているため、迷光100bは迷光遮蔽部材185を通過することができず、受光素子190に入射することがない。このように、光パルス試験器の測定精度を低下させる原因となる不要な光を受光素子190が感知するのを防止することができる。
【0063】
以上、第2の実施形態にかかる双方向光モジュール200について説明した。第2の実施形態にかかる双方向光モジュール200は、第1の実施形態と同様に、受光素子190の境界面と受光部197との間に高屈折率媒体からなる基板191を設け、境界面から入射した光を基板191内を通過させた後、受光部197の光吸収層192により吸収する。これにより、光の見かけ上進む距離を長くすることができ、迷光が受光領域197cに結合するのを低減させることができる。さらに、レンズ180と受光素子190との間に迷光遮蔽部材185およびレンズ188を設けることにより、受光素子190により受光される可能性のある迷光を、受光素子190に入射する前に除去することができる。
【0064】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0065】
例えば、上記実施形態の光パルス試験器1は表示部50を備えていたが、本発明はかかる例に限定されず、例えば、光パルス試験器1に別個の表示機器を接続してもよい。
【0066】
また、上記実施形態の双方向光モジュールは、合分岐素子160と迷光遮蔽部材185との間にレンズ180を設けたが、本発明はかかる例に限定されず、レンズ180は必ずしも設けなくともよい。
【0067】
さらに、上記実施形態では、双方向光モジュールを、光ファイバの破断等を確認する光パルス試験器に用いる例を示したが、本発明の双方向光モジュールは、例えば、ファイバトゥザホーム(FTTH)やローカルエリアネットワーク(LAN)等の双方向光通信ネットワーク等に用いることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】本発明の第1の実施形態にかかる双方向光モジュールの構成を示す構成概略図である。
【図2】同実施形態にかかる受光素子の構成を示す断面図である。
【図3】光の進む距離を説明するための説明図であって、(a)は光が真空中を進む場合を示し、(b)は光が高屈折率媒体中を進む場合を示す。
【図4】同実施形態にかかる双方向光モジュールを用いた光パルス試験器により破断点または接続点における反射光を検出したときの波形を示すグラフである。
【図5】本発明の第2の実施形態にかかる双方向光モジュールの構成を示す構成概略図である。
【図6】同実施形態にかかる受光素子の受光状態を説明するための説明図である。
【図7】光パルス試験器の構成を示すブロック図である。
【図8】従来の光ファイバカプラ型双方向光モジュールの構成を示す構成概略図である。
【図9】従来の受光素子の受光状態を説明するための説明図である。
【図10】従来の双方向光モジュールを用いた光パルス試験器により破断点または接続点における反射光を検出したときの波形を示すグラフである。
【符号の説明】
【0069】
100、200 双方向光モジュール
110、130 発光素子
120,140 レンズ
150 合分波素子
160 合分岐素子
170、180、188 レンズ
185 迷光遮蔽部材
190 受光素子
191 基板
191a 境界面
191b 傾斜面
197 受光部
197a 第1の受光エリア
197b 第2の受光エリア
197c 受光領域
199 溝

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光ファイバに光を出射し、前記光ファイバから戻り光が入射される双方向光モジュールであって、
光ファイバに入射する光を発する発光素子と、
前記光ファイバから出射された光を受光する受光素子と、
前記光ファイバから出射された光を前記受光素子に導く合分岐素子と、
を備え、
前記受光素子は、光が入射する境界面と光を受光する受光部との間に高屈折率媒体が介在されていることを特徴とする、双方向光モジュール。
【請求項2】
前記受光素子の前記境界面は、前記受光部に対して略垂直に形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の双方向光モジュール。
【請求項3】
前記受光素子は、該受光素子の境界面から入射した光を前記受光部に向けて反射する反射面を備えることを特徴とする、請求項2に記載の双方向光モジュール。
【請求項4】
前記受光素子の境界面に対して略垂直な前記高屈折率媒体の端面にはV字形状の溝が形成され、
前記受光素子の反射面は、前記溝を構成する一の面であることを特徴とする、請求項3に記載の双方向光モジュール。
【請求項5】
前記受光素子は、端面入射型アバランシェフォトダイオードであることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の双方向光モジュール。
【請求項6】
前記合分岐素子と前記受光素子との間に、前記受光素子に入射させる光が通過する開口部が形成された迷光遮蔽部材をさらに備えることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の双方向光モジュール。
【請求項7】
光ファイバの損失特性を試験する光パルス試験器であって、
前記光ファイバに光を出射し、前記光ファイバから戻り光が入射される双方向光モジュールと、
光を所定のタイミングで発生させるように前記双方向光モジュールを駆動する双方向光モジュール駆動部と、
前記双方向光モジュールに入射した光を電気信号に変換する電気信号変換部と、
前記電気信号変換部にて変換された電気信号に基づいて、前記光ファイバの損失特性を算出する信号処理部と、
を備え、
前記双方向光モジュールは、
前記光ファイバに入射される光を発する発光素子と、
前記光ファイバから出射された光を受光する受光素子と、
前記光ファイバから出射された光を前記受光素子に導く合分岐素子と、
を備え、
前記受光素子は、光が入射する境界面と光を受光する受光部との間に高屈折率媒体が介在されていることを特徴とする、光パルス試験器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2008−209265(P2008−209265A)
【公開日】平成20年9月11日(2008.9.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−46731(P2007−46731)
【出願日】平成19年2月27日(2007.2.27)
【出願人】(000006507)横河電機株式会社 (4,443)
【出願人】(502226380)株式会社オプトハブ (14)
【Fターム(参考)】