説明

反応装置

【課題】反応効率を向上させるとともに作業性をよくした反応装置11を提供する。
【解決手段】反応器12の下部に、キャンドモータエアレータ20およびキャンドモータ攪拌機27を設置する。キャンドモータエアレータ20により触媒スラリー15中にガスの微細な気泡を発生させ、触媒スラリー15とガスとの接触面積を増大させ、ガスの滞留時間を長くし、反応効率を向上させる。キャンドモータ攪拌機27により反応器12内の触媒スラリー15とガスとを攪拌混合する。キャンドモータエアレータ20およびキャンドモータ攪拌機27は、反応器12内の触媒スラリー15やガスが外部に漏れるシール部がないキャンドモータ21,28を採用する。キャドモータ21,28を採用により、広い圧力範囲での使用が可能とし、設置時やメンテナンス時の作業性をよくする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、反応器内の液中で例えばガスなどを反応させる反応装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の反応装置は、例えば、素材のガスからジメチルエーテルなどのガスを合成するガス合成装置や、水素を添加する水添装置などに用いられている。
【0003】
例えば、ガス合成装置の反応装置では、反応器内に液として触媒を媒体油中に懸濁した触媒スラリーを収容し、この反応器の底部に配置されたスパージャーにガスを供給し、スパージャーを通じて触媒スラリー中にガスの気泡を発生させることにより、この気泡化したガスが反応し、触媒スラリーを通過した反応後のガスが反応器の上部から取り出される。
【0004】
このように、高圧の反応において用いる反応装置においては、高圧の軸封が難しいため、エアレータが使用できずにスパージャーが用いられ、また、同様の理由で触媒スラリーを攪拌するための攪拌機も使用できない(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
また、それほど高圧でない反応において用いる反応装置においては、エアレータや攪拌機が一般的に用いられている。エアレータや攪拌機を設置するには、反応器における設置場所に制約があるため、例えば図3に示すように、回転機1と連結された長い軸2を反応器3の上部に設けられるメカニカルシールなどの軸封部4を介して反応器3内の底部まで伸ばし、その軸2の先端にエアレータや攪拌機のインペラ5を設置している。そして、回転するインペラ5に図3に2点鎖線で示すガス供給管6を通じてガスを供給して液7中にガスの気泡を発生させ、インペラ5の回転により液7を攪拌する。
【特許文献1】特開2001−340747号公報(第2頁、図1−2)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来の反応装置で高圧のものは、高圧の軸封が難しくエアレータが使用できないため、スパージャーを用いて触媒スラリー中にガスの気泡を発生させているが、その触媒スラリー中には十分に微細な気泡を発生させることはできず、液とガスとの接触面積を十分にとれないとともにガスの気泡が比較的短時間で上昇して触媒スラリー中の滞留時間が短くなり、そのため、ガスが未反応のまま触媒スラリーを通過する割合が多く、反応効率が低い問題がある。
【0007】
また、同様の理由で攪拌機を使用できないため、反応器内の触媒スラリーの成分濃度や温度を均一に制御することができず、生成物の品質や収率が悪い問題がある。また、触媒スラリーの十分な攪拌ができないためガスの気泡が比較的短時間で上昇して触媒スラリー中の滞留時間が短くなる原因の1つにもなり、そのため、ガスが未反応のまま触媒スラリーを通過する割合が多く、反応効率が低い問題がある。
【0008】
また、それほど高圧でない反応において用いる反応装置においてエアレータや攪拌機は一般的に用いられているが、反応器における設置場所に制約があり、回転機と連結された長い軸を反応器の上部に設けられるメカニカルシールなどの軸封部を介して反応器内の底部まで伸ばし、その軸の先端にエアレータや攪拌機のインペラを設置している。そのため、設置時やメンテナンスなどで分解が必要なときに、反応器に長い軸を嵌め込むもしくは反応器から長い軸を引き抜くにはそのためのスペースが必要であり、作業性も悪いという問題がある。
【0009】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、反応効率を向上できるとともに作業性のよい反応装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1記載の反応装置は、液が収容される反応器と、この反応器の下部に設けられ、反応器内に配置されて液中で回転するインペラおよびこのインペラを回転駆動するキャンドモータを有し、回転するインペラにガスを供給して液中にガスの気泡を発生させる1もしくは複数個のキャンドモータエアレータとを具備しているものである。
【0011】
そして、反応器の下部に設けたキャンドモータエアレータにより液中にガスの微細な気泡を発生させるので、液とガスとの接触面積が増大するとともにガスの滞留時間が長くなって、反応効率が確実に向上し、しかも、キャンドモータエアレータにキャンドモータを採用していることにより、反応器内の液やガスが外部に漏れるシール部がないので、広い圧力範囲での使用に対応可能となるとともに、設置時やメンテナンス時の作業性がよくなる。
【0012】
請求項2記載の反応装置は、請求項1記載の反応装置において、反応器内の液を通過した未反応ガスをキャンドモータエアレータに戻す循環ラインを設けたものである。
【0013】
そして、反応器内の液を通過した未反応ガスを循環ラインを通じてキャンドモータエアレータに戻すので、未反応ガスが有効に利用される。
【0014】
請求項3記載の反応装置は、液が収容される反応器と、この反応器の下部および横部のうちの少なくともいずれか一方に設けられ、回転により液を攪拌するインペラおよびこのインペラを回転駆動するキャンドモータを有する1もしくは複数個のキャンドモータ攪拌機とを具備しているものである。
【0015】
そして、キャンドモータ攪拌機により反応器内の液を攪拌するので、液とガスとが有効に攪拌混合され、しかも、キャンドモータ攪拌機にキャンドモータを採用していることにより、反応器内の液やガスが外部に漏れるシール部がなく、キャンドモータ攪拌機を反応器の任意の場所に設置可能で、例えば気泡化したガスが液中に長く滞留する攪拌流が発生するように設置して反応効率の向上が図れるとともに、設置時やメンテナンス時の作業性がよくなる。
【0016】
請求項4記載の反応装置は、請求項1または2記載の反応装置において、反応器の下部および横部のうちの少なくともいずれか一方に設けられ、回転により液を攪拌するインペラおよびこのインペラを回転駆動するキャンドモータを有する1もしくは複数個のキャンドモータ攪拌機を具備しているものである。
【0017】
そして、キャンドモータ攪拌機により反応器内の液を攪拌するので、液とガスとが有効に攪拌混合され、しかも、キャンドモータ攪拌機にキャンドモータを採用していることにより、反応器内の液やガスが外部に漏れるシール部がなく、キャンドモータ攪拌機を反応器の任意の場所に設置可能で、例えば気泡化したガスが液中に長く滞留する攪拌流が発生するように設置して反応効率の向上が図れるとともに、設置時やメンテナンス時の作業性がよくなる。
【発明の効果】
【0018】
請求項1記載の反応装置によれば、反応器の下部に設けたキャンドモータエアレータにより液中にガスの微細な気泡を発生させることができるので、液とガスとの接触面積を増大させるとともにガスの滞留時間を長くし、反応効率を確実に向上させることができ、しかも、キャンドモータエアレータにキャンドモータを採用していることにより、反応器内の液やガスが外部に漏れるシール部がないので、広い圧力範囲での使用に対応できるとともに、設置時やメンテナンス時の作業性をよくできる。
【0019】
請求項2記載の反応装置によれば、請求項1記載の反応装置の効果に加えて、反応器内の液を通過した未反応ガスを循環ラインを通じてキャンドモータエアレータに戻すので、未反応ガスを有効に利用できる。
【0020】
請求項3記載の反応装置によれば、キャンドモータ攪拌機により反応器内の液を攪拌するので、液とガスとを有効に攪拌混合させることができ、しかも、キャンドモータ攪拌機にキャンドモータを採用していることにより、反応器内の液やガスが外部に漏れるシール部がなく、キャンドモータ攪拌機を反応器の任意の場所に設置でき、例えば気泡化したガスが液中に長く滞留する攪拌流が発生するように設置して反応効率を向上させることができるとともに、設置時やメンテナンス時の作業性をよくできる。
【0021】
請求項4記載の反応装置によれば、請求項1または2記載の反応装置の効果に加えて、キャンドモータ攪拌機により反応器内の液を攪拌するので、液とガスとを有効に攪拌混合させることができ、しかも、キャンドモータ攪拌機にキャンドモータを採用していることにより、反応器内の液やガスが外部に漏れるシール部がなく、キャンドモータ攪拌機を反応器の任意の場所に設置でき、例えば気泡化したガスが液中に長く滞留する攪拌流が発生するように設置して反応効率を向上させることができるとともに、設置時やメンテナンス時の作業性をよくできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明の一実施の形態を図面を参照して説明する。
【0023】
図1に第1の実施の形態を示す。
【0024】
反応装置11は、例えばガス合成装置などに用いられるもので、上下方向に長い筒形で密閉構造に形成された反応器12を有している。この反応器12の上部および下部には反応器12内に連通する接続口13,14がそれぞれ形成されている。
【0025】
反応器12内には、ガス合成のための触媒を媒体油中に懸濁した液としての触媒スラリー15が収容され、反応器12内の下部側の液層としての触媒スラリー層16と上部側のガス層17との2層に形成されている。
【0026】
反応器12の下部には、ガス供給ライン19を通じて供給されるガスの微細な気泡を触媒スラリー15中に発生させるキャンドモータエアレータ20が配設されている。このキャンドモータエアレータ20は、キャンドモータ21を有し、このキャンドモータ21のモータケース22が反応器12の底面部に液密に取り付けられ、キャンドモータ21の回転軸23が反応器12内に突出され、この回転軸23にインペラ24が取り付けられている。キャンドモータ21のモータケース22にはガス供給ライン19が接続される接続口部25が形成され、モータケース22内に接続口部25に供給されるガスをインペラ24に導く図示しないガス通路が形成されている。
【0027】
反応器12の下部には、キャンドモータエアレータ20とともに、反応器12内の触媒スラリー15を攪拌するキャンドモータ攪拌機27が配設されている。このキャンドモータ攪拌機27は、キャンドモータ28を有し、このキャンドモータ28のモータケース29が反応器12の底面部に液密に取り付けられ、キャンドモータ28の回転軸30が反応器12内に突出され、この回転軸30に触媒スラリー15を攪拌するインペラ31が取り付けられている。
【0028】
反応器12の上部でガス層17の位置とガス供給ライン19の途中との間には、反応器12内の触媒スラリー15を通過してガス層17に出た未反応ガスをキャンドモータエアレータ20のガス供給ライン19に戻す循環ライン33が接続されている。
【0029】
反応器12内の触媒スラリー層16には熱交換パイプ35がコイル状に形成された熱交換器36が配設され、熱交換パイプ35の両端が反応器12の外部に導出されており、この熱交換器36に触媒スラリー15と熱交換する冷却水が流通される。なお、反応装置11を別の反応処理に用いる場合には、熱交換器36に高温のスチームが流通されることがある。
【0030】
次に、本実施の形態の作用を説明する。
【0031】
反応装置11による処理時には、キャンドモータエアレータ20のインペラ24を回転駆動するとともにこのキャンドモータエアレータ20にガス供給ライン19を通じてガスを供給し、キャンドモータ攪拌機27のインペラ31を回転駆動する。
【0032】
キャンドモータエアレータ20に供給されたガスはインペラ24に導かれ、回転するインペラ24によって触媒スラリー15中にガスの微細な気泡を発生させるとともに、発生させたガスの微細な気泡と触媒スラリー15とを攪拌混合する。
【0033】
キャンドモータ攪拌機27のインペラ31の回転により、触媒スラリー15とガスの微細な気泡とを攪拌混合する。インペラ31の回転によって発生する触媒スラリー15の攪拌流は、触媒スラリー層16の上部へ向かった後に触媒スラリー層16の下部に向かって循環するように発生し、ガスの微細な気泡が触媒スラリー15中に長く滞留する。
【0034】
反応器12内で素材のガスが反応し、例えばCOガスとHガスとからジメチルエーテルなどのガスを合成する。
【0035】
触媒スラリー15で反応したガスは、反応器12の触媒スラリー層16から上部のガス層17に出て、接続口13から後工程の例えば未反応ガスを分離回収する未反応ガス分離器などに導かれる。
【0036】
反応器12のガス層17に出るガスには、触媒スラリー15と反応した反応ガスとともに未反応な未反応ガスが含まれる場合がある。反応器12のガス層17に出たガスのうち未反応ガスが含まれる一部のガスは、循環ライン33を通じてキャンドモータエアレータ20のガス供給ライン19に戻り、触媒スラリー15中で再度気泡化して反応させる。
【0037】
反応器12内の熱交換器36には例えば冷却水を流通させ、この熱交換器36と触媒スラリー15とで直接熱交換させ、触媒スラリー15の温度を制御する。
【0038】
このように構成された反応装置11では、反応器12の下部に設けたキャンドモータエアレータ20により、スパージャーなどに比べて触媒スラリー15中にガスの微細な気泡を発生させることができるので、触媒スラリー15とガスとの接触面積を増大させるとともにガスの滞留時間を長くし、反応効率を確実に向上させることができる。しかも、キャンドモータエアレータ20に完全無漏洩のキャンドモータ21を採用していることにより、反応器12内の触媒スラリー15やガスが外部に漏れるシール部がないので、広い圧力範囲での使用に対応できる。
【0039】
また、反応器12内の触媒スラリー15を通過してガス層17に出た未反応ガスを循環ライン33を通じてキャンドモータエアレータ20のガス供給ライン19に戻すので、未反応ガスを有効に再利用できる。
【0040】
また、キャンドモータ攪拌機27により反応器12内の触媒スラリー15を攪拌するので、触媒スラリー15とガスとを有効に攪拌混合させることができる。しかも、キャンドモータ攪拌機27に完全無漏洩のキャンドモータ28を採用していることにより、反応器12内の触媒スラリー15やガスが外部に漏れるシール部がなく、キャンドモータ攪拌機27を反応器12の任意の場所に設置でき、気泡化したガスが触媒スラリー15中に長く滞留するような攪拌流を発生するような場所に設置でき、反応効率を確実に向上させることができる。
【0041】
また、高圧の使用条件下でも攪拌機を使用することができるので局所過熱のおそれがないため、反応器12内に配設した熱交換器36で触媒スラリー15と直接熱交換できるので、熱交換効率が高く、触媒スラリー15の温度制御を容易にできる。
【0042】
また、キャンドモータエアレータ20およびキャンドモータ攪拌機27にキャンドモータ21,28を採用していることにより、キャンドモータ21,28自体を保温または冷却することが可能であるため、極低温反応や超高温反応でも反応器12内での熱損失を最小限に保て効率的な温度で反応を行うことができる。そのため、キャンドモータエアレータ20およびキャンドモータ攪拌機27を採用した反応装置11は、液温が−270〜400℃の範囲、反応時の圧力が絶対真空から100MPaまでの範囲での反応を許容できる。
【0043】
また、キャンドモータエアレータ20およびキャンドモータ攪拌機27にキャンドモータ21,28を採用していることにより、作業性をよくできる。
【0044】
次に、図2に第2の実施の形態を示す。
【0045】
反応器12の下部に、2基のキャンドモータエアレータ20が配設されている。これら2基のキャンドモータエアレータ20は、反応器12の下部の中心に対して対称な位置で、各インペラ24,24の軸方向が反応器12の中心軸へ向けて傾斜する状態でそれぞれ設置されている。一方のキャンドモータエアレータ20の接続口部25にはガス供給ライン19が接続され、他方のキャンドモータエアレータ20の接続口部25には循環ライン33が接続されている。
【0046】
反応器12の側部で触媒スラリー層16の位置に、キャンドモータ攪拌機27が配設されている。このキャンドモータ攪拌機27は、インペラ31の軸方向が反応器12の中心軸に対して交差する状態で設置されている。
【0047】
そして、この反応装置11による処理時には、各キャンドモータエアレータ20のインペラ24を回転駆動するとともに一方のキャンドモータエアレータ20にガス供給ライン19を通じてガスを供給し、キャンドモータ攪拌機27のインペラ31を回転駆動する。
【0048】
一方のキャンドモータエアレータ20に供給されたガスはインペラ24に導かれ、回転するインペラ24によって触媒スラリー15中にガスの微細な気泡を発生させるとともに、発生させたガスの微細な気泡と触媒スラリー15とを攪拌混合する。
【0049】
キャンドモータ攪拌機27のインペラ31の回転により、触媒スラリー15とガスの微細な気泡とを攪拌混合する。インペラ31の回転によって発生する触媒スラリー15の攪拌流は、キャンドモータ攪拌機27が設置された反応器12の一側面から他側面に向かって略水平に流れ、触媒スラリー層16の下部側と上部側とを通じてインペラ31に戻るように循環する。そのため、触媒スラリー層16の下部側で発生されたガスの微細な気泡はその触媒スラリー層16の下部側で主に循環し、ガスの微細な気泡が触媒スラリー15中に長く滞留する。
【0050】
反応器12内で素材のガスが反応し、例えばCOガスとHガスとからジメチルエーテルなどのガスを合成する。
【0051】
触媒スラリー15で反応したガスは、反応器12の触媒スラリー層16から上部のガス層17に出て、接続口13から後工程の例えば未反応ガスを分離回収する未反応ガス分離器などに導かれる。
【0052】
反応器12のガス層17に出たガスのうちの一部のガスは、循環ライン33を通じて他方のキャンドモータエアレータ20に戻し、触媒スラリー15中で再度気泡化して反応させる。そのため、循環させたガスに触媒スラリー15に反応しなかった未反応ガスが含まれている場合には、その未反応ガスを触媒スラリー15中に戻すことができる。
【0053】
反応器12内の熱交換器36には例えば冷却水を流通させ、この熱交換器36と触媒スラリー15とで直接熱交換させ、触媒スラリー15の温度を制御する。
【0054】
したがって、この第2の実施の形態の反応装置は、第1の実施の形態の反応装置11と同様の作用効果を奏し、さらには、2基のキャンドモータエアレータ20を用い、一方を供給ガス用、他方を循環ガス用として使い分けることができ、ガスと触媒スラリー15との反応効率をより向上させることができる。
【0055】
なお、前記各実施の形態において、循環ライン33は、反応器12の後工程の未反応ガス分離器で分離回収した未反応ガスをキャンドモータエアレータ20に戻すようにしてもよく、未反応ガスを確実に再利用できる。
【0056】
また、前記実施の形態において、循環ライン33にコンプレッサもしくはブロワなどを付けてもよく、ガス流量を増やすことができる。
【0057】
また、反応器12に設置するキャンドモータエアレータ20およびキャンドモータ攪拌機27の数は、1つずつでも、あるいは複数個ずつでもよく、反応器12の大きさなどに応じて適宜選択すればよい。
【0058】
また、反応装置11は、ガスを合成するガス合成装置のほか、水素を添加する水添装置、溶解槽、バイオリアクターなどに用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す反応装置の断面図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態を示す反応装置の断面図である。
【図3】従来の反応装置の断面図である。
【符号の説明】
【0060】
11 反応装置
12 反応器
15 液としての触媒スラリー
20 キャンドモータエアレータ
21 キャンドモータ
24 インペラ
27 キャンドモータ攪拌機
28 キャンドモータ
31 インペラ
33 循環ライン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液が収容される反応器と、
この反応器の下部に設けられ、反応器内に配置されて液中で回転するインペラおよびこのインペラを回転駆動するキャンドモータを有し、回転するインペラにガスを供給して液中にガスの気泡を発生させる1もしくは複数個のキャンドモータエアレータと
を具備していることを特徴とする反応装置。
【請求項2】
反応器内の液を通過した未反応ガスをキャンドモータエアレータに戻す循環ラインを設けた
ことを特徴とする請求項1記載の反応装置。
【請求項3】
液が収容される反応器と、
この反応器の下部および横部のうちの少なくともいずれか一方に設けられ、回転により液を攪拌するインペラおよびこのインペラを回転駆動するキャンドモータを有する1もしくは複数個のキャンドモータ攪拌機と
を具備していることを特徴とする反応装置。
【請求項4】
反応器の下部および横部のうちの少なくともいずれか一方に設けられ、回転により液を攪拌するインペラおよびこのインペラを回転駆動するキャンドモータを有する1もしくは複数個のキャンドモータ攪拌機を具備している
ことを特徴とする請求項1または2記載の反応装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2006−21163(P2006−21163A)
【公開日】平成18年1月26日(2006.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−203474(P2004−203474)
【出願日】平成16年7月9日(2004.7.9)
【出願人】(000150877)株式会社帝国電機製作所 (24)
【Fターム(参考)】