説明

取り外し可能な部材を含むタイヤブランク組立装置

本発明は、タイヤのクラウンの生ブランクを組み立てる装置であって、回転対称支持体(4)と、ブランクを付形する部材(8)と、各部材(8)について、この部材を支持体に取り外し可能に取り付ける手段(20,35)とを有し、この手段は、少なくとも1本のボルト(20)を含み、この手段は、部材(8)が支持体上の受入れ位置に来るやいなや部材(8)を支持体に固定することができるようになった装置に関する。ボルト(20)は、部材(8)を受入れ位置に配置するために部材(8)又は支持体の少なくとも1つの一表面と協調できる一表面を有し、これら表面は、部材(8)又は支持体の表面がボルトを動かすことができないように配置されている。受入れ位置では、部材は、タイヤのクラウンを形成するコンポーネントを受け入れる表面形成するよう並置されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用タイヤの生ブランク成形品の付形に関する。
【背景技術】
【0002】
特に、タイヤのクラウンの生成形品を付形するかかる装置であって、周方向に並置して配置されていて、タイヤのクラウンを形成するコンポーネントが組み立てられる受入れ面を構成する複数個の要素を有する装置が知られている。これら要素の各々は、生タイヤの半径方向内側部分を受け入れるようになった受入れ面の周方向部分に半径方向に当接する表面を有する。この表面は、断面が特定の曲率を有している場合が多い。特に、付形要素は、ねじ止めによって装置の支持体に固定されることが知られている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
タイヤの各モデルは、特定の幾何学的形状の付形装置を必要とする。この場合、上述の装置では、上述の要素を所望の形状の要素で迅速に置き換えることができない。したがって、このことは、製造上の融通性を阻害する。さらに、或る特定の範囲のタイヤに関し、達成されなければならない性能を考慮すると、製品を適合させることができず、従って、湾曲した形状を維持することが必要になる。
【0004】
本発明の目的は、生タイヤのクラウン領域を組み立てる装置の輪郭形状を製造されるべきタイヤのモデルに従って迅速に適合させることができるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この目的のため、本発明は、タイヤのクラウンの生ブランク成形品を組み立てる装置において、
‐回転対称を呈する形状を有する支持体と、
‐生タイヤを付形する部材と、
‐各部材について支持体に取り外し可能に取り付ける手段とを有し、この手段は、本部材が支持体上の受入れ位置に来るやいなや本部材を支持体に固定することができ、本部材は、本部材が受入れ位置にあるとき、タイヤのクラウンを形成するコンポーネントのための受入れ面を形成するよう並置されていることを特徴とする装置を提供する。
【0006】
かくして、必要なことは、各付形部材を支持体上に配置し、次に、各付形部材を定位置に迅速に保持してロックすることだけである。したがって、装置の付形部材を迅速に交換することができ、このことは、製造されるべきタイヤのモデルを変更する際、遅延なく装置の形状を適合させることができるということを意味している。この短い切り換え時間は、タイヤのモデルと関連した曲率に関して制約なく達成できる。一般に、本発明は、タイヤに寸法上の制約を何ら課すものではない。種々の半径方向輪郭形状及び種々の直径を備えた多種多様な組み立て装置を取り揃えておく必要がまったくなく、このことは、全体的投資額がかなり少ないことを意味している。
【0007】
好ましくは、各部材について、取り外し可能に取り付ける手段は、本部材を受入れ位置に配置するために本部材又は支持体の少なくとも1つのフェースと協調できるフェースを有する少なくとも1本のボルトを含む。有利には、これらフェースは、本部材又は支持体のフェースがボルトを動かすことができないように配置される。
【0008】
有利には、本装置は、この装置により各部材が本装置の主軸線に関し、その受入れ位置まで支持体に対して半径方向である経路を有することができるよう構成される。
【0009】
これは、各部材を支持体上に配置する最も簡単且つ最も迅速な経路である。したがって、かかる装置の形状の変化は、達成するのが特に簡単である。
【0010】
本発明の組み立て装置は、以下の特徴のうちの少なくとも任意の1つを更に有するのが良い。
‐本装置は、各部材について、本部材を受入れ位置に固定する少なくとも1本のボルトを有する。
‐本装置は、各部材について2本のボルトを有する。
‐ボルトは、このボルトが摺動することができるよう取り付けられている。
‐摺動の方向は、本装置の主軸線に対して半径方向である平面内で延びる。
‐摺動の方向は、本装置の主軸線に平行である。
‐ボルトは、支持体の一部をなしている。
‐本装置は、ボルトが受入れ位置まで本部材の経路に沿って動くと共に本部材が、本部材がその経路を辿る際、ボルトを動かして経路から離脱させるよう構成されている。
‐本装置は、ボルトをこのボルトが本部材を受入れ位置に固定する位置まで戻す戻し手段を有する。
‐本装置は、本部材が受入れ位置ではなく、少なくとも1つの所定の位置を占めているときにボルトがこの部材を受入れ位置に配置する傾向があるように構成されている。かくして、ボルトは、付形部材が受入れ位置に達し、従って取り付け状態になるようにする。
‐装置は、部材が受入れ位置を占めているとき、ボルトを動かすことができる部材からの応力がゼロであるように配置されている。かくして、付形部材の各々の設置を容易にすることにより、これと連係して、各付形部材の良好な位置の保持が行われる。
‐ボルトは、部材を受入れ位置に配置するために部材の少なくとも1つのフェースと協調できるフェースを有し、これらのフェースは、部材のフェースがボルトを動かすことができないように配置されている。
【0011】
好ましくは、本装置は、各部材について、本部材が受入れ位置に達する前に本部材を支持体に対して位置決めすることができる少なくとも1つの要素を有する。
【0012】
かくして、この位置決め要素又はこれらの位置決め要素は又、タイヤの寸法特性に適合するために予想位置への付形部材の設置を容易にする。
【0013】
有利には、位置決め要素又は位置決め要素のうちの1つは、支持体に対して半径方向である軸線に関して回転対称を呈する心出し凸部を有する。
【0014】
有利には、これら位置決め要素又は位置決め要素のうちの一方は、本部材を支持体の周方向において支持体に対して位置決めすることができる。
【0015】
好ましくは、本装置は、本部材を支持体から解除するロック解除制御部材を有する。
【0016】
一実施形態では、各付形部材は、剛性サブアセンブリを構成する。
【0017】
換言すると、各付形部材は、互いに対して動くことができる部分を備えていない。必要な場合に可動部品を有するのは支持体である。この場合、これにより取り外し可能な部材は、比較的簡単な構造のものであることが可能である。
【0018】
本発明は又、タイヤのクラウンの生ブランク成形品を組み立てる装置を製作する方法において、
‐生タイヤを付形する部材を支持体上の受入れ位置に配置し、
‐本部材及び/又は支持体中に組み込まれた取り外し可能に取り付ける自動化手段が、各部材が受入れ位置に配置されるやいなや、各部材を支持体に固定することを特徴とする方法を提供する。
【0019】
好ましくは、自動化手段は、各部材について、少なくとも1本のボルトを含み、ボルトは、本部材を受入れ位置に配置するために本部材又は支持体の少なくとも1つのフェースと協調できるフェースを有し、このフェースは、本部材又は支持体のフェースがボルトを動かすことができないように配置されている。
【0020】
本発明の他の特徴及び利点は、添付の図面を参照して非限定的な例により与えられる一実施形態の以下の説明から一段と明らかになろう。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の付形装置の主要部分の斜視図であり、付形部材のうちの3つが省かれている状態を示す図である。
【図2】図1の装置の細部の拡大図である。
【図3】図1の装置のIII‐III線矢視半径方向断面図であり、支持体から見て遠くに位置する1つの部材を示す図である。
【図4】図3に類似した部分図であり、支持体への部材の取り付けの際の一ステップを示す図である。
【図5】図3に類似した部分図であり、支持体への部材の取り付けの際の別のステップを示す図である。
【図6】図3に類似した部分図であり、支持体への部材の取り付けの際の別のステップを示す図である。
【図7】部材と支持体の分離の際の一ステップを示す図である。
【図8】図7に類似した図であり、部材と支持体の分離の際の別のステップを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1は、タイヤの生ブランク成形品を付形する装置2の主要部分を示している。
【0023】
当業者であれば思い起こされるように、生タイヤは、タイヤのトレッドを形成するようになったクラウン組立体が載せられているカーカスで構成されている。カーカス及びクラウン組立体は、例えば未加硫ゴム、場合によっては、補強細線で形成されたゴム異形要素を含む。クラウン組立体のブランク成形品は、ゴムで被覆された補強細線で形成されている補強プライを含み、これら補強細線は、互いに平行であり且つタイヤの周方向と所与の角度をなしている。このブランクは、トレッド及び補強プライの軸方向端部を補強するようになった或る特定の数のゴム異形要素を更に有する。
【0024】
生タイヤは、モールド内で加硫されると、カーカスとクラウン組立体の相対位置が変化することが分かっている。これら最終相対位置は、モールドによって定められ、従って、既知である。相対位置の変化も又それ自体既知なので、カーカスとクラウン組立体の初期相対位置を求めることによりタイヤの幾何学的特性を制御することができる。
【0025】
クラウン組立体の生成形品を装置2のような組み立て及び付形装置上に作って成形する。装置2は、軸線6に関して回転対称を呈する全体的に円筒形の形をした中央支持体4を有し、それにより、中央支持体4にはドラムの全体的外観が与えられている。組み立て装置は、タイヤのクラウンの生成形品の周方向部分を付形するのに役立つ一連の付形部材8を有している。部材8又はセグメントは、後で理解されるように、取り外し可能に取り付ける手段によって支持体6にしっかりと固定されている。セグメント8は各々、平面図で見て平べったい長方形であり且つ軸方向6に細長い全体的形状を有している。セグメントは、並置して配置されると共に軸線6に関して支持体4の周方向10に次々に位置している。図面を分かりやすくするためにセグメント8のうちの3つが図1から省かれているが、使用にわたっては、周囲は、これらセグメントで完全に構成され、かかる周囲は、タイヤのクラウンを形成するコンポーネントの受入れ面を構成する。セグメント8の各々は、軸線6に対して半径方向において生タイヤの内面の周方向部分のための支持体として働く外側付形フェース12を有している。特に図3で理解できるように、フェース12は、この場合、軸線6に対して半径方向の平面内に曲率を有し、この曲率はフェース12に凸形状を与えている。このフェース12は又、この軸線に垂直な平面内に曲率を有する。このフェースの幾何学的形状は、生タイヤを加硫する前の生タイヤの初期幾何学的形状を定め、従って、この作業後におけるタイヤの対応の幾何学的特性をも定める。
【0026】
各フェース12は、対応のセグメントの本体14によって構成される。この本体は、軸線6に平行なその側方の長手方向側部に歯又はぎざぎざの形をした切欠きを有し、これら側部には櫛のような外観が与えられている。これら歯16相互間には、これらの長さの一部にわたって連続して位置するセグメントの歯を受け入れる空間が構成されている。したがって、歯が相互に組み合っている2つの櫛のように互いに周方向にうろこ状に配置されている。フェース12は、歯16の端まで延びている。セグメント8の各々は、軸線6に垂直な対称平面17に関して全体として対称である。
【0027】
セグメント8の各々と関連して固定及びロック手段が設けられており、これら固定手段とロック手段の両方は、セグメント8及び支持体4によって支持されている。これら手段は、平面17の各側で対称であり、このことは、図3において左側に見える手段だけを以下において説明することを意味している。
【0028】
各セグメント8に関し、支持体4は、平面17の一方の側に、ボルト20を有し、このボルトは、この場合、軸線6に平行な方向22において支持体4の主要構造体5に関して摺動関係をなして動くことができるよう取り付けられたスライダを形成している。この理由で、ボルト20は、この場合、平面17に関して対称に延びる2本のねじ26によって主要構造体にしっかりと固定されたボルト案内24内に設けられている。ボルト20は、ボルトの後方区分及び中央区分のところでボルト案内内で摺動関係をなして案内される。ボルト案内24は、セグメント8と関連したボルト20の両方のための単一部品として形成されている。各ねじ26は、ボルト20に半径方向に形成されたスロット28を貫通してボルト案内及び主要構造体5に設けられたオリフィス内に延びている。各ボルト20と関連して戻しばね30が設けられており、この戻しばねの前方端部は、ボルトの後側肩と当接関係をなし、その後方端部は、ボルトガイドと当接関係をなしている。ばねは、ボルトの一区分周りに巻かれている。
【0029】
ボルトの前方端部は、前部の方に差し向けられると共に互いに対して傾けられた2つの平らなフェースを有している。外側フェース32は、内側フェース34とは異なり、軸線6から遠ざかる方向に差し向けられている。
【0030】
セグメント8の本体14は、プッシュロッド35を受け入れるハウジングを有し、プッシュロッド35は、これが軸線6に平行な方向において本体14と摺動関係をなした状態で動くことができるよう設けられている。プッシュロッド35は、平らであって且つ軸線6に垂直な後側フェース36を有している。セグメント8は、プッシュロッド35の後側端部に固定されたボタン37を支持し、このボタンは、プッシュロッド35を作動させてこれを後方に摺動させるために使用可能である。軸線6に向かって本体14から突き出た本体14の半径方向連続部内に形成されたプッシュロッドのハウジングは、キャッチを形成すると共に縁部に2つのフェース42を備えたヒール(かかと)部40を有している。これらフェース42は、ボルトの下面に表面と表面を突き合わせた状態で当接するよう配置されている。この理由で、フェース42は、平らであり且つ適当に傾けられている。
【0031】
各セグメント8について、支持体4は、主要構造体5の周囲から且つボルト案内から半径方向に突き出た心出しピン46を支持している。ピン46は、ボルト案内に設けられたオリフィスを介して主要構造体5に固定されている。このピンは、軸線6に対して半径方向である軸線48を中心としていて、平面17内に内接するのが良い回転対称性を有すると共に全体として円筒形の形をした側方フェース及び面取りされた外端部を有している。
【0032】
セグメント8は、セグメント8の中央のところで延びていて平面17を通る本体14の下側オリフィス52内に収容されたスリーブ50を備えている。このスリーブは、スリーブの下側端部からピン46を受け入れるよう形成され、このスリーブは、ピン46の側方フェースの寸法とほぼ同じ寸法の円筒形フェースを有している。
【0033】
セグメント8は、以下のように支持体4に取り付けられる。これら2つの部品は、図3に示された相対位置にあると仮定する。
【0034】
セグメント8を軸線6に対して半径方向の直線経路に沿って支持体まで動かす。
【0035】
図4を参照すると、この運動中、ピン46は、スリーブ50にその下側端部から入る。次に、これにより、セグメント8の中央が周方向10及び軸線方向6において支持体4に対して心出しされる。軸線6に平行な軸線回りのその向きも又固定される。
【0036】
ヒール部40の後側端部は、ボルト20の頂部フェース32に当接する。ボルト20は、ばね30により押圧された状態で、最も前方に位置したその休止位置にあり、このボルトは、セグメント8の経路中に延びる。フェース32の勾配並びにボルト及び本体14のための材料の選択及びこれらの表面仕上げの結果として生じる摩擦係数は、ヒール40がその半径方向経路中において、ボルト20を動かし、これをばね30の付勢力に抗してピン46に向かって後ろに押すようなものである。
【0037】
図5を参照すると、この運動は、ヒール部の後側端部がボルト20の前側端部を通過する際に中断される。
【0038】
図6を参照すると、この通過後、セグメント8は、その経路を続けて辿り、そして主要構造体5に接触する。主要構造体は、この段階ではセグメント8の連続部によって支持された真っ直ぐなリブ56を受け入れる真っ直ぐな溝54を有している。リブ及び溝は、これらの相互の嵌まり合いが周方向10において支持体4に対してセグメント8の心出しを完了させ、必要ならば、ピンの軸線48回りのセグメント8の角度位置を修正するよう寸法決めされている。ヒール部の後側端部がボルトの前側端部をいったん通過すると、ボルトは、ばね30によって前方に押される。したがって、ボルトの下面34は、これが摺動するフェース42に接触する。これは、支持体4上のセグメント8を半径方向に押し、そしてセグメント8を図6に示されているその受入れ位置に位置決めする傾向がある。
【0039】
図6は、確かに、支持体4上におけるセグメント8の受入れ位置を示しており、この受入れ位置は、セグメント8が支持体4に固定される位置でもありセグメント8が生タイヤの付形のために用いられる位置でもある。このピン46は、スリーブ50内に完全に収容される。リブ56は、溝54内に嵌め込まれる。
【0040】
理解できるように、部材又はセグメント8を取り外し可能に取り付ける手段は、セグメント8を支持体4に対して固定してこのセグメント8がその受入れ位置に達するやいなやセグメント8を定位置に保持することができる。
【0041】
ボルト20は、その下面34を介してヒール部のフェース42に当接するその休止位置にあり、このボルトは、半径方向における支持体4から遠ざかるセグメント8の運動に対する障害物となる。フェース34,42の勾配は、セグメント8によるボルト20の押圧によってはボルトを後ろに動かしてセグメント8を解除することができないようにセグメント8の表面の摩擦係数と組み合わせて考慮した上で選択される。かくして、これらフェース相互間には非可逆性の協調関係が生じる。換言すると、フェース34が必要ならば受入れ位置におけるセグメント8の位置決めを完了させると共にボルト20を前方に動かすようフェース42に作用することができる場合であっても、フェース42は、ボルトを後に動かしてセグメント8を解除させることはまったくできず、これらフェース42は、セグメント8がその受入れ位置に残るようにする。かくして、セグメント8が遠心力を受けたとき、セグメント8を突き出すことができず、この場合、これは、ロック手段を特に信頼性があるようにする。
【0042】
当然のことながら、今説明したばかりの作用は、他方の固定及びロック手段を介してセグメント8の他方の側にも同時に起こる。
【0043】
例えばセグメント8に代えてフェース12が異なる形状を有するセグメントを用いるためにセグメント8を取り外す場合、作業は、次の通りである。
【0044】
なお、セグメントは、図6の位置にあり、即ち、受入れ位置にあって支持体4にロックされていると仮定する。
【0045】
図7を参照すると、圧力39をボタン37に後側の方向に加え、この後側の方向は、例えばボルト20及びピン46の方向を意味している。この圧力により、プッシュロッド35が引っ込み、それにより、その後側フェース36を介してボルト20の端部を押すことにより、ボルト20が引っ込む。かくして、ロック手段がロック解除される。
【0046】
図8を参照すると、この圧力を維持しながら、セグメント8を半径方向に動かしてセグメント8が支持体8から遠ざかることができるようにするのが良い。この運動中、ボルト20の前側端部は、プッシュロッドのフェース36上を移動し、次に、ヒール部の端部上を移動する。セグメント8をいったん遠ざけた後、ボルトは、その戻しばねの押圧力を受けてその引き伸ばし位置に戻り、従って、図4の形態に戻る。
【0047】
固定手段を各々平面17の各側でロック解除する。両方のボタン37に逆方向に加えられる圧力は、実施するのが容易な自然な運動である。
【0048】
好ましくは、リブ56が溝54の底部に当接すると、ボルトのフェース34は、ヒール部40のフェース42の全体にわたって前方方向には移動していない。したがって、ボルトは、前方移動の余地を残したままの状態にある。したがって、コンポーネントが万が一リブ又は溝のところで摩耗状態になった場合、ボルトは、フェース42に当接することによって半径方向遊びを吸収することができる。
【0049】
本発明は、軽車両、重車両又は建設現場型車両の車輪用の生タイヤについて実施されるのが良い。
【0050】
当然のことながら、本発明の範囲から逸脱することなく本発明の多くの改造例を想到できる。
【0051】
各セグメント8をたった1本のボルトに関連させる構成を採用することができる。セグメント8と関連した1本又は複数本のボルトをセグメント8で支持する構成を採用することができる。ボルトが摺動運動ではなく、回転運動することができる構成を採用することができる。
【0052】
プッシュロッド35及びボタン37は、これらを前方に戻す例えばばねの形をした手段を備えることができる。
【0053】
取り付け手段がキャッチ及びボルトを含まないようにすることが可能である。したがって、これらは、少なくとも1つのコンポーネントの一時的弾性変形を利用したクリップ止め又はスナップ止め取り付け手段であっても良い。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
タイヤのクラウンの生ブランク成形品を組み立てる装置(2)において、
‐回転対称を呈する形状を有する支持体(4)と、
‐前記生タイヤを付形する部材(8)と、
‐各部材について前記支持体に取り外し可能に取り付ける手段(20,35)とを有し、前記手段は、少なくとも1本のボルト(20)を含み、前記手段は、前記部材(8)が前記支持体上の受入れ位置に来るやいなや前記部材(8)を前記支持体に固定することができ、前記ボルト(20)は、前記部材(8)を前記受入れ位置に配置するために前記部材(8)又は前記支持体の少なくとも1つのフェース(42)と協調できるフェース(34)を有し、前記フェース(34,42)は、前記部材(8)又は前記支持体の前記フェースが前記ボルトを動かすことができないように配置されており、
前記部材(8)は、前記部材(8)が前記受入れ位置にあるとき、前記タイヤの前記クラウンを形成するコンポーネントのための受入れ面を形成するよう並置されている、装置。
【請求項2】
前記装置は、前記装置により各部材(8)が前記装置の主軸線(6)に関し、その受入れ位置まで前記支持体(4)に対して半径方向である経路を有することができるよう構成されている、請求項1記載の装置。
【請求項3】
前記装置は、各部材について2本のボルト(20)を有する、請求項1又は2記載の装置。
【請求項4】
前記ボルトは、該ボルトが摺動することができるよう取り付けられている、請求項1〜3のうちいずれか一に記載の装置。
【請求項5】
前記摺動の方向は、前記装置の主軸線(6)に対して半径方向である平面内で延びる、請求項1〜4のうちいずれか一に記載の装置。
【請求項6】
前記摺動の方向は、前記装置の主軸線(6)に平行である、請求項4又は5記載の装置。
【請求項7】
前記ボルト(20)は、前記支持体の一部をなしている、請求項1〜6のうちいずれか一に記載の装置。
【請求項8】
前記装置は、前記ボルト(20)が前記受入れ位置まで前記部材(8)の経路に沿って動くと共に前記部材が、該部材がその経路を辿る際、前記ボルトを動かして前記経路から離脱させるよう構成されている、請求項1〜7のうちいずれか一に記載の装置。
【請求項9】
前記装置は、前記ボルト(20)を該ボルトが前記部材を前記受入れ位置に固定する位置まで戻す戻し手段(30)を有する、請求項1〜8のうちいずれか一に記載の装置。
【請求項10】
前記装置は、各部材(8)について、前記部材が前記受入れ位置に達する前に前記部材(8)を前記支持体(4)に対して位置決めすることができる少なくとも1つの要素(46,54,56)を有する、請求項1〜9のうちいずれか一に記載の装置。
【請求項11】
前記位置決め要素又は前記位置決め要素のうちの1つは、前記支持体(4)に対して半径方向である軸線に関して回転対称を呈する心出し凸部(46)を有する、請求項10記載の装置。
【請求項12】
前記位置決め要素(54,56)又は前記位置決め要素(54,56)のうちの一方は、前記部材(8)を前記支持体の周方向(10)において前記支持体(4)に対して位置決めすることができる、請求項10又は11記載の装置。
【請求項13】
前記装置は、前記部材(8)を前記支持体(4)から解除するロック解除制御部材(37)を有する、請求項1〜12のうちいずれか一に記載の装置。
【請求項14】
各付形部材(8)は、剛性サブアセンブリを構成している、請求項1〜13のうちいずれか一に記載の装置。
【請求項15】
タイヤのクラウンの生ブランク成形品を組み立てる装置(2)を製作する方法において、
‐生タイヤを付形する部材(8)を支持体(4)上の受入れ位置に配置し、
‐前記部材及び/又は前記支持体中に組み込まれた取り外し可能に取り付ける自動化手段(20,35)が、各部材が前記受入れ位置に配置されるやいなや、各部材を前記支持体に固定し、前記手段は、各部材(8)について、少なくとも1本のボルト(20)を含み、前記ボルト(20)は、前記部材を前記受入れ位置に配置するために前記部材又は前記支持体の少なくとも1つのフェース(42)と協調できるフェース(34)を有し、前記フェースは、前記部材(8)又は前記支持体の前記フェースが前記ボルトを動かすことができないように配置されている、方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2013−512124(P2013−512124A)
【公表日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−540482(P2012−540482)
【出願日】平成22年11月24日(2010.11.24)
【国際出願番号】PCT/FR2010/052513
【国際公開番号】WO2011/064500
【国際公開日】平成23年6月3日(2011.6.3)
【出願人】(512068547)コンパニー ゼネラール デ エタブリッスマン ミシュラン (169)
【出願人】(508032479)ミシュラン ルシェルシュ エ テクニーク ソシエテ アノニム (499)
【Fターム(参考)】