説明

受信装置、携帯端末、受信装置の放送圏外検出方法、プログラム及び記録媒体

【課題】受信レベルが悪化した場合にスポット的な放送圏外と放送圏の変化による放送圏外を区別して検出できるようにする。
【解決手段】受信装置は、受信した放送波の受信レベルを取得する受信レベル取得手段と、該携帯端末が放送波発信装置から離れる移動速度を検出する移動速度検出手段と、受信レベル取得手段で取得された受信レベルが、テレビ放送の視聴状態が得られる限界の受信レベルを下回った場合に、移動速度検出手段で検出された移動速度を用いて、放送圏の変化による放送圏外なのか又はスポット的な放送圏外なのかを判定する放送圏外判定手段と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、受信装置、携帯端末、受信装置の放送圏外検出方法、プログラム及び記録媒体に関し、特に、例えば地上デジタルテレビ放送を受信する受信装置に好ましく適用される技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
地上デジタルテレビ放送を受信する場合、受信機を利用する場所(地域)によって受信可能な電波塔(東京スカイツリー、さっぽろテレビ塔など)は異なるため、受信機を利用する場所の変更に伴って、受信機のチャンネル(フジテレビ、テレビ静岡など)の設定を変更する必要がある。このような設定を自動化する技術として、例えば特許文献1では、受信しているチャンネルの受信レベルを監視することで、受信できるチャンネルが切り替わったことを判断し、自動的に受信するチャンネルの設定を切り替える方法が公開されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−311987号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1では、以下の動作により、受信機が受信できる地上デジタルテレビ放送の電波塔が変化したと判断する。
(1)放送波の受信レベルと一定間隔で取得する。
(2)取得した受信レベルと所定の閾値との関係を監視する。
(3)取得した受信レベルが所定の閾値以下となったら、受信できる地上デジタルテレビ放送の電波塔が変化したと判断する。
【0005】
ここで、上記動作(2)において、受信レベルが一定値以下になるという条件だけで判断した場合、仮にビルの陰やトンネルの中などのスポット的な放送圏外に移動したときであっても、受信できる地上デジタルテレビ放送の電波塔が変化したという誤判断がなされてしまう。そのため、このようなスポット的な放送圏外に移動した場合に、受信できる地上デジタルテレビ放送の電波塔が変化したという誤判断が起きない仕組みが必要になる。
【0006】
また、受信できる地上デジタルテレビ放送の電波塔が変化したときに、同じ系列局の放送波が受信できる状況であれば、その局を受信すればユーザは同一の番組を視聴し続けられる可能性があるが、そのためには同じ番組であることを識別する仕組みが必要になる。
【0007】
そこで、本発明は、上述した事情に鑑み、受信レベルが悪化した場合にスポット的な放送圏外と放送圏の変化による放送圏外を区別して検出できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一側面である受信装置は、受信した放送波の受信レベルを取得する受信レベル取得手段と、該携帯端末が放送波発信装置から離れる移動速度を検出する移動速度検出手段と、受信レベル取得手段で取得された受信レベルが、テレビ放送の視聴状態が得られる限界の受信レベルを下回った場合に、移動速度検出手段で検出された移動速度を用いて、放送圏の変化による放送圏外なのか又はスポット的な放送圏外なのかを判定する放送圏外判定手段と、を有する。
【0009】
本発明の一側面である携帯端末は、上記の受信装置を搭載したものである。
【0010】
本発明の一側面である受信装置の放送圏外検出方法は、テレビ受信機能を備える携帯端末のチャンネル切替方法であって、受信した放送波の受信レベルを取得する受信レベル取得ステップと、該携帯端末が放送波発信装置から離れる移動速度を検出する移動速度検出ステップと、受信レベル取得ステップで取得された受信レベルが、テレビ放送の視聴状態が得られる限界の受信レベルを下回った場合に、移動速度検出ステップで検出された移動速度を用いて、放送圏の変化による放送圏外なのか又はスポット的な放送圏外なのかを判定する放送圏外判定ステップと、を有する。
【0011】
本発明の一側面であるプログラムは、コンピュータに、受信した放送波の受信レベルを取得する受信レベル取得処理と、該携帯端末が放送波発信装置から離れる移動速度を検出する移動速度検出処理と、受信レベル取得処理で取得された受信レベルが、テレビ放送の視聴状態が得られる限界の受信レベルを下回った場合に、移動速度検出処理で検出された移動速度を用いて、放送圏の変化による放送圏外なのか又はスポット的な放送圏外なのかを判定する放送圏外判定処理と、を実行させる。
【0012】
本発明の一側面である記録媒体は、上記のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、受信レベルが悪化した場合にスポット的な放送圏外と放送圏の変化による放送圏外を区別して検出することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施形態に係る携帯端末のハードウエア構成を示した図である。
【図2】放送波から取得した受信レベルの推移を示した図である。
【図3】本発明の実施形態におけるスポット的な放送圏外の判定を説明するための図である。
【図4】本発明の実施形態における補正処理後の受信レベルの推移を示した図である。
【図5】本発明の実施形態におけるスポット的な放送圏外から放送圏内への復帰の判定を説明するための図である。
【図6】本発明の実施形態におけるスポット的な放送圏外の判定(高速移動時の判定)を説明するための図である。
【図7】本発明の実施形態におけるスポット的な放送圏外の判定(低速移動時の判定)を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0016】
図1は、本実施形態の携帯端末のハードウエア構成を示した図である。本実施形態の携帯端末は、アンテナ1、チューナ2、電源処理部3、速度検出部4、メモリ5、CPU6、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)復調部7、デコーダ8、映像信号処理部9、表示部10、音声信号処理部11、音声部12を有する。
【0017】
アンテナ1は、地上デジタル放送波を受信する。チューナ2は、アンテナ1が受信する放送チャンネルを選局する。電源処理部3は、携帯端末の電源投入(ON)、電源切断(OFF)の処理を行う。OFDM復調器7の復調情報を使って、アンテナ1が受信した放送波を用いて携帯端末の電波塔から離れる移動速度を検出する。メモリ5は、CPU6で実行される各種プログラム(全体制御プログラム、各アプリケーション、本発明特有の処理を行うプログラムなど)を記憶する。CPU6は、メモリ5に記憶されているプログラムを読み出して該プログラムに従った処理を実行する。
【0018】
OFDM復調部7は、アンテナ1が受信した地上デジタル放送波から放送信号(TS(Transport Stream)信号など)や受信レベル(C/N値(搬送波電力とノイズの電力の比)、RSSI値(電界信号強度)など)の情報を検出して取得する。デコーダ8は、OFDM復調部7で取得した放送信号を映像信号と音声信号に分離し、またOFDM復調部7で取得した放送信号の情報から放送番組に関する情報(NIT(Network Information Table)、BIT(Broadcaster Information Table)など)を抽出する。映像信号処理部9は、デコーダ8から映像信号を取得し、表示用データを生成して表示部10に表示させる。音声信号処理部11は、デコーダ8から音声信号を取得し、音声出力用データを生成して音声部12に音声出力させる。
【0019】
速度検出部4は、受信した放送波のフェージング周波数(ドップラー周波数)などから、携帯端末が電波塔から離れる移動速度を求める。周囲のビルや樹木などで反射や回折して電波が伝播されることにより、様々な経路をたどって遅延した電波を受信機が受信するため、それらの電波が互いに強めあったり弱めあったりして定在波(波の進行が止まり、振幅が同じ場所で繰り返されているように観測できる現象)が生じ、受信電力が変化する。受信機が動くと、その移動速度に応じてこの定在波を受ける周期が変わる。この時間当たりの変動サイクルをフェージング周波数と呼ぶ。
【0020】
続いて、本実施形態における動作について説明する。本実施形態において、メモリ5内のプログラムを読み込んだCPU6は、以下のようにして、放送圏外判定及びチャンネル設定切替の処理を行う。
【0021】
まず放送圏外判定処理について述べる。携帯端末は受信した放送波の受信レベルを一定期間保持するが、この一定期間分の受信レベル(図2)に対して、下記条件(ア)に合致する部分があるか監視し、合致部分があった場合は『スポット的な放送圏外』に入ったと判定する(図3)。
【0022】
(ア)取得したデータの2点間の差が、その2点を取得したときの『携帯端末が電波塔から移動する速度』によって悪化する値を超えて、一定値(放送圏外と判断する閾値(受信限界レベル))以下に落ちている(図5のA点とB点)
(イ)(ア)を検出後、一定時間内に値が復帰閾値((ア)検出以降の電波塔からの移動によって悪化しうる値を(ア)検出時点の受信レベルから引いた値)以上増加している(図5のC点)
【0023】
図3に示すように、2つのデータ間の落差が、『携帯端末が電波塔から移動する速度』によって悪化する値より小さい場合には、移動による受信感度の悪化(放送圏の変化による放送圏外)が考えられる。一方、2つのデータ間の落差が、『携帯端末が電波塔から移動する速度』によって悪化する値より大きい場合には、スポット的な放送圏外の可能性が考えられる。
【0024】
また、『スポット的な放送圏外』と考えられる部分が短時間であれば圏外の部分がなくなるようデータの補正を行い(図4)、補正後のデータにて受信できる地上デジタルテレビ放送の電波塔が変化したかどうかを判定する。短時間のスポット的な放送圏外は、上記条件(ア)と (イ)に合致する部分((ア)の圏外開始時点から(イ)の圏内復帰時点までの部分)とする。また、補正は、『スポット的な放送圏外』部分のデータを、その前後の放送圏内と考えられるデータの中間点となるよう修正することで行う(図4)。
【0025】
上記のようにして、放送圏外判定処理を行うことにより、移動に伴う放送エリアの圏外への遷移を誤りなく検出・判断できるようになる。
【0026】
次にチャンネル設定切替処理について述べる。チャンネル設定切替処理では、放送エリアが圏外に移行したと判定したときに、同じ番組サービスを継続して視聴しることを可能にするために、地上デジタルテレビ放送の放送自体から取得できる情報を利用する。
【0027】
まず、MFN(Multi Frequency Network)環境下であるかを確認するため、視聴中の放送データ内の周波数を確認する。デジタルテレビ放送では、NITの地上分配システム記述子の中に、“frequency”として送出する送信設備が使用する全ての周波数が記載されている。
【0028】
確認した周波数のうち、視聴中の周波数以外の周波数を順次選局し、それまでの視聴状態と受信レベルや受信状態の比較を行う。十分に視聴可能な受信状態の周波数(物理ch)が存在すれば、そちらに選局を移してそのまま視聴を継続する。
【0029】
MFNではない場合、および他の周波数でも十分な視聴状態が得られなかった場合には、視聴可能な放送局が存在しないかを確認すべくサーチ選局を行う。任意の放送局が受信されたとき、その放送波内のNITに含まれる“network_id”やNITのサービスリスト記述子に含まれる“service_id”を読み取り、視聴できた放送波の地域がそれまでの地域識別と同じか否かを確認する。
【0030】
“network_id”については、network_id=0x7FF0−0x0010×地域識別+地域事業者識別−0x0400×県複フラグが成り立つ。また、“service_id”の場合、16ビットの上位6ビットが地域識別、続くビットが県複フラグを表す。また、県複フラグは、当該地区にて同一地域事業者識別の事業者が2つのTS信号を送出する場合、その2つ目のTS信号送出時にこのビットが立てられる。
【0031】
今まで視聴していたチャンネルリストと同じ放送エリア(地域)であるならば、それまで視聴していた放送は視聴できないため、ユーザにその旨伝えて他の視聴可能なチャンネルに遷移する。
【0032】
今まで視聴していた地域とは違う放送エリアだった場合、チャンネルスキャンを実行して新たなチャンネルリストを構築し、その中から、BITの拡張ブロードキャスタ記述子に含まれる放送局の系列識別(“affiliation_id”)を参照し、これまで視聴していた放送事業者と同じ系列識別の放送チャンネルを選択し、これを視聴対象とする。
【0033】
上記のようにして、チャンネル設定切替処理を行うことにより、ユーザがそれまで視聴していた放送と同じ放送を継続して視聴できる可能性が高まる。
【0034】
また、他の変形例として、携帯端末に保持された一定期間分の『放送波から取得した受信レベル』と『携帯端末が電波塔から移動する速度』(図6、図7)に対して、下記条件(ウ)に合致する部分があるか判定を行い、合致した場合(図5)は『放送圏外』に入ったと判断し、合致しない場合(図6)は『スポット的な放送圏外』に入っただけと判断するように構成してもよい。
(ウ) 取得した受信レベルが、あらかじめ設定した「受信限界レベル」を下回った時(図5のa点)、『携帯端末が電波塔から移動する速度』が、あらかじめ設定された「速度しきい値」を超えていること。
【0035】
これは、ひとつの電波塔がカバーするサービスエリアは、一般的に半径10km以上あり、電車や車などの交通機関に乗らなければなかなかサービスエリアの圏外に出ることはないと考えられるためである。したがって、図6のような高速で移動しながら受信レベルが下がってきた場合は、電車に乗っているなどの場合であり『放送圏外』に移行したものと判定する。図7のような低速で(あるいは停止して)移動しながら受信レベルが下がってきた場合は、徒歩などでゆっくり移動している場合と推定されるので、『スポット的な放送圏外』とみなし、受信できる地上デジタルテレビ放送の電波塔が変化したとは判定しないようにする。
【0036】
また、他の変形例として、『携帯端末が電波塔から離れる移動速度』の代わりに、『携帯端末と電波塔との距離の変化(一定時間で電波塔に対して移動した距離)』を用いて構成してもよい。
【0037】
取得した受信レベルは、取得ごとに誤差で値が上下することがある。このため、受信レベルの取得を短い間隔で行った場合、この誤差を移動による受信レベルの変化と誤判断してしまう可能性がある。そこで、本実施形態の変形例として、取得した受信レベルの値を一定数のサンプルごとに平均化し、データの誤差丸めを行った後に、上述した処理を行うように構成してもよい。
【0038】
上述した本発明の実施形態によれば、受信レベルの変化に基づいて受信できる地上デジタルテレビ放送の電波塔の変化を検出する際、ビルの陰やトンネルなどスポット的な放送圏外を通っても、受信できる地上デジタルテレビ放送の電波塔が変化したという誤検出を起こしにくくできる。
【0039】
また、上述した本発明の実施形態によれば、携帯端末の移動に伴う放送エリアの圏外への遷移を誤りなく検出・判断することが可能となることにより、同じ番組サービスを継続して視聴し続けることが可能となる。同様に、同じ放送事業者による他周波数での受信レベルが視聴に耐えるレベルではなかった場合、それまでと同じ番組サービスを継続して視聴し続ける可能性を高めることが可能となる。
【0040】
なお、上述する実施形態は、本発明の好適な実施形態であり、上記実施形態のみに本発明の範囲を限定するものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更を施した形態での実施が可能である。
【0041】
すなわち、本発明を構成する各手段(受信レベル取得手段、移動速度検出手段、放送圏外判定手段、チャンネル切替手段)は、ハードウエア、あるいはメモリ上に展開してハードウエアを制御することでその作用が得られるソフトウエア、あるいはハードウエア及びソフトウエアの両方で実現することができる。
【0042】
本発明は、装置として実現できるのみでなく、方法としても実現可能である。また、本発明の全体あるいは一部をソフトウエアとして構成することもできる。当該ソフトウエアは、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納され、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供されるように構成してもよい。また、上記ソフトウエアをインターネット等のネットワーク経由で提供あるいは配布するように構成してもよい。
【0043】
また、上記ソフトウエアは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルで、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、DVD、不揮発性のメモリカード等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供されるように構成してもよい。また、上記ソフトウエアは、ROM等にあらかじめ組み込んで提供するように構成してもよい。
【0044】
この場合、上記記録媒体から読み出された又は通信回線を通じてロードし実行されたプログラムコード自体が前述の実施形態の機能を実現することになる。そして、そのプログラムコードを記録した記録媒体は本発明を構成する。
【符号の説明】
【0045】
1 アンテナ
2 チューナ
3 電源処理部
4 速度検出部
5 メモリ
6 CPU
7 OFDM復調部
8 デコーダ
9 映像信号処理部
10 表示部
11 音声信号処理部
12 音声部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
受信した放送波の受信レベルを取得する受信レベル取得手段と、
前記携帯端末が放送波発信装置から離れる移動速度を検出する移動速度検出手段と、
前記受信レベル取得手段で取得された受信レベルが、テレビ放送の視聴状態が得られる限界の受信レベルを下回った場合に、前記移動速度検出手段で検出された移動速度を用いて、放送圏の変化による放送圏外なのか又はスポット的な放送圏外なのかを判定する放送圏外判定手段と、
を有することを特徴とする受信装置。
【請求項2】
前記放送圏外判定手段は、前記受信レベル取得手段による2つの取得時点における受信レベルの差が、前記移動速度検出手段で検出された移動速度に起因する受信レベルの低下量より大きい場合に、スポット的な放送圏外と判定することを特徴とする請求項1に記載の受信装置。
【請求項3】
前記放送圏外判定手段は、スポット的な放送圏外と判定された後に前記受信レベル取得手段で取得された受信レベルが、前記放送圏外の判定直前の受信レベルから該受信レベル取得時における移動速度に起因する低下量を差し引いた値を上回った場合に、放送圏内に復帰したと判定することを特徴とする請求項1又は2に記載の受信装置。
【請求項4】
前記放送圏外判定手段によりスポット的な放送圏外から放送圏内に復帰したと判定された場合、前記放送圏外の判定直前の受信レベルと前記放送圏内復帰の判定直後の受信レベルに基づいて、前記放送圏外と判定された部分の受信レベルの補正を行う受信レベル補正手段を有することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の受信装置。
【請求項5】
前記放送圏外判定手段は、スポット的な放送圏外から放送圏内に復帰したと判定した後に補正された前記放送圏外と判定された部分の受信レベルを用いて、該受信レベルが前記限界の受信レベルを下回った場合に放送圏の変化による放送圏外と判定することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の受信装置。
【請求項6】
前記放送圏外判定手段で放送圏の変化による放送圏外と判定された場合に、受信中の放送波から番組に関する情報を取得し、該情報を用いてチャンネル設定を切り替えるチャンネル切替手段を有することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の受信装置。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか1項に記載の受信装置を搭載したことを特徴とする携帯端末。
【請求項8】
受信した放送波の受信レベルを取得する受信レベル取得ステップと、
前記携帯端末が放送波発信装置から離れる移動速度を検出する移動速度検出ステップと、
前記受信レベル取得ステップで取得された受信レベルが、テレビ放送の視聴状態が得られる限界の受信レベルを下回った場合に、前記移動速度検出ステップで検出された移動速度を用いて、放送圏の変化による放送圏外なのか又はスポット的な放送圏外なのかを判定する放送圏外判定ステップと、
を有することを特徴とする受信装置の放送圏外検出方法。
【請求項9】
前記放送圏外判定ステップは、前記受信レベル取得ステップによる2つの取得時点における受信レベルの差が、前記移動速度検出ステップで検出された移動速度に起因する受信レベルの低下量より大きい場合に、スポット的な放送圏外と判定することを特徴とする請求項8に記載の受信装置の放送圏外検出方法。
【請求項10】
コンピュータに、
受信した放送波の受信レベルを取得する受信レベル取得処理と、
前記携帯端末が放送波発信装置から離れる移動速度を検出する移動速度検出処理と、
前記受信レベル取得処理で取得された受信レベルが、テレビ放送の視聴状態が得られる限界の受信レベルを下回った場合に、前記移動速度検出処理で検出された移動速度を用いて、放送圏の変化による放送圏外なのか又はスポット的な放送圏外なのかを判定する放送圏外判定処理と、
を実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項11】
前記放送圏外判定処理は、前記受信レベル取得ステップによる2つの取得時点における受信レベルの差が、前記移動速度検出ステップで検出された移動速度に起因する受信レベルの低下量より大きい場合に、スポット的な放送圏外と判定することを特徴とする請求項10に記載のプログラム。
【請求項12】
請求項10又は11に記載のプログラムを記録しコンピュータ読み取り可能なことを特徴とする記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−213072(P2010−213072A)
【公開日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−58072(P2009−58072)
【出願日】平成21年3月11日(2009.3.11)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【出願人】(303013763)NECエンジニアリング株式会社 (651)
【Fターム(参考)】