説明

可変減衰器

【課題】状態切替時の通過位相差を抑えつつ、回路サイズを小さくすることができる可変減衰器を提供する。
【解決手段】可変減衰器は、第1の入出力端子1aと、第2の入出力端子1bと、第1のスイッチング素子としての第1のFET2aと、第2のスイッチング素子としての第2のFET2bと、第1の抵抗3aと、第2の抵抗3bと、第3の抵抗3cと、第1のインダクタ4aと、第2のインダクタ4bとを有している。第1のインダクタ4aのインダクタンスは、動作周波数において第1のFET2aのオフ容量と共振するような値に予め設定されている。第2のインダクタ4bのインダクタンスは、動作周波数において第2のFET2bのオフ容量6bと共振するような値に予め設定されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、状態切替時における通過位相差の少ない可変減衰器に関する。
【背景技術】
【0002】
図13は、従来の可変減衰器を示す回路図である。この図13に示す従来の可変減衰器は、非特許文献1に記載されたものである。図13において、従来の可変減衰器は、3つの電界効果トランジスタ(以下、FET)と、3つの抵抗と、5つのインダクタとを組み合わせ、トランジスタのオン/オフによって回路の減衰量を切替えるものである。具体的に、図13に示す従来の可変減衰器は、FETとインダクタとを組み合わせて、FETの寄生容量を打ち消すことによって、状態を切替えた際の通過位相差を低減する。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】檜枝著,“低損失・定位相Ku帯6ビットMMIC可変減衰器”,電子情報通信学会論文誌,Vol.J87-C, No.1, pp. 61-70, 2004年1月
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のような従来装置では、3つのFETと、3つの抵抗と、5つのインダクタとによって回路が構成されている。このため、回路を構成する素子数が多いことから、回路サイズが大きくなるという問題があった。
【0005】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、状態切替時の通過位相差を小さくしつつ、回路サイズを小さくすることができる可変減衰器を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明の可変減衰器は、第1の入出力端子と、第2の入出力端子と、前記第1の入出力端子と前記第2の入出力端子との間に接続された第1のスイッチング素子と、一端が前記第1の入出力端子に接続され、他端が前記第2の入出力端子に接続され、動作周波数において前記第1のスイッチング素子のオフ容量と共振するようにインダクタンスが予め設定された第1のインダクタと、一端が前記第1の入出力端子に接続された第1の抵抗と、一端が前記第2の入出力端子に接続され、他端が前記第1の抵抗の他端に接続された第2の抵抗と、一端が前記第1の抵抗の他端に接続された第3の抵抗と、前記第3の抵抗の他端と接地端子との間に接続された第2のスイッチング素子と、一端が前記第3の抵抗の他端に接続され、他端が接地端子に接続され、動作周波数において前記第2のスイッチング素子のオフ容量と共振するようにインダクタンスが予め設定された第2のインダクタとを備える。
【発明の効果】
【0007】
この発明の可変減衰器によれば、第1のインダクタのインダクタンスが、動作周波数において第1のスイッチング素子のオフ容量と共振するような値に予め設定され、第2のインダクタのインダクタンスが、動作周波数において第2のスイッチング素子のオフ容量と共振するような値に予め設定されているので、減衰量切替時における通過位相差を小さくしつつ、図13に示すような従来の可変減衰器に比べて、少ない素子数で回路を構成することができるため、回路サイズを小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】この発明の実施の形態1による可変減衰器を示す回路図である。
【図2】図1の第1のFETをオン状態とし、第2のFETをオフ状態としたときの等価回路を示す回路図である。
【図3】図1の第1のFETをオフ状態とし、第2のFETをオン状態としたときの等価回路を示す回路図である。
【図4】この発明の実施の形態2による可変減衰器を示す回路図である。
【図5】図4の可変減衰器の基準状態における等価回路を示す回路図である。
【図6】図4の可変減衰器の減衰状態における等価回路を示す回路図である。
【図7】この発明の実施の形態3による可変減衰器を示す回路図である。
【図8】図7の可変減衰器の基準状態における等価回路を示す回路図である。
【図9】図7の可変減衰器の減衰状態における等価回路を示す回路図である。
【図10】この発明の実施の形態4による可変減衰器を示す回路図である。
【図11】図10の可変減衰器の基準状態における等価回路を示す回路図である。
【図12】図10の可変減衰器の減衰状態における等価回路を示す回路図である。
【図13】従来の可変減衰器を示す回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、この発明を実施するための形態について、図面を参照して説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1による可変減衰器を示す回路図である。
図1において、実施の形態1の可変減衰器は、第1の入出力端子1aと、第2の入出力端子1bと、第1のスイッチング素子としての第1のFET2aと、第2のスイッチング素子としての第2のFET2bと、第1の抵抗3aと、第2の抵抗3bと、第3の抵抗3cと、第1のインダクタ4aと、第2のインダクタ4bとを有している。
【0010】
第1のFET2aは、第1,2の入出力端子1a,1b間に接続されている。具体的に、第1のFET2aのソース端子及びドレイン端子のいずれか一方は、第1の入出力端子1aに接続され、第1のFET2aのソース端子及びドレイン端子の他方は、第2の入出力端子1bに接続されている。第1のFET2aのゲート端子は、外部の信号源(図示せず)に接続されている。第1のFET2aは、信号源からの信号に応じてオン/オフの状態が切り替わる。
【0011】
第1のインダクタ4aの一端は、第1の入出力端子1aに接続されている。第1のインダクタ4aの他端は、第2の入出力端子1bに接続されている。即ち、第1のインダクタ4aは、第1,2の入出力端子1a,1b間で、第1のFET2aに対して並列に接続されている。
【0012】
第1の抵抗3aの一端は、第1の入出力端子1aに接続されている。第2の抵抗3bの一端は、第2の入出力端子1bに接続されている。第1の抵抗3aの他端と、第2の抵抗3bの他端とは、互いに接続されている。第3の抵抗3cの一端は、第1の抵抗3aの他端、及び第2の抵抗3bの他端に接続されている。
【0013】
第2のインダクタ4bの一端は、第3の抵抗3cの他端に接続されている。第2のインダクタ4bの他端は、接地端子に接続されている。第2のFET2bは、第3の抵抗3cの他端と接地端子との間で、第2のインダクタ4bに対して並列に接続されている。具体的に、第2のFET2bのソース端子及びドレイン端子のいずれか一方は、第3の抵抗3cの他端に接続され、第2のFET2bのソース端子及びドレイン端子の他方は、接地端子に接続されている。また、第2のFET2bのゲート端子は、外部の信号源(図示せず)に接続されている。第2のFET2bは、信号源からの信号に応じてオン/オフの状態が切り替わる。
【0014】
次に、動作について説明する。ここで、FETは、ゲート端子に印加するバイアス電圧によってソース−ドレイン間のインピーダンスが変化する素子である。以下、本明細書では、FETのソース−ドレイン間を導通するようにバイアス電圧を印加した状態をオン状態と呼び、FETのソース−ドレイン間を遮断するようにバイアス電圧を印加した状態をオフ状態と呼ぶ。オン状態におけるFETは、等価的に抵抗として動作する。本明細書では、これをオン抵抗と呼ぶ。一方、オフ状態におけるFETは、等価的に容量として動作する。本明細書では、これをオフ容量と呼ぶ。
【0015】
図1に示す回路において、第1のFET2aをオン状態とし、第2のFET2bをオフ状態としたときの等価回路を図2に示す。本明細書では、この図2に示す状態を基準状態と呼ぶ。図2における符号5aは第1のFET2aのオン抵抗であり、符号6bは第2のFET2bのオフ容量である。ここで、第2のインダクタ4bのインダクタンスは、動作周波数においてオフ容量6bと共振するような値に予め設定されている。
【0016】
また、オン抵抗5aの抵抗値が第1のインダクタ4aのリアクタンスよりも十分小さいものと仮定すると、この回路はオン抵抗5aの直列回路として動作する。このとき、第1の入出力端子1a又は第2の入出力端子1bに入力された高周波信号の減衰量は小さい。また、このときの通過位相は、動作周波数において理想的にゼロとなる。
【0017】
次に、第1のFET2aをオフ状態とし、第2のFET2bをオン状態としたときの等価回路を図3に示す。本明細書では、この図3に示す状態を減衰状態と呼ぶことにする。図3において、符号6aは第1のFET2aのオフ容量であり、符号5bは第2のFET2bのオン抵抗である。
【0018】
ここで、第1のインダクタ4aのインダクタンスは、動作周波数においてオフ容量6aと共振するような値に予め設定されている。これにより、オン抵抗5bの抵抗値がインダクタ4bのリアクタンスよりも十分小さいものと仮定すると、この図3に示す回路は、第1〜3の抵抗3a,3b,3c、及びオン抵抗5bからなるT形減衰器として動作する。このとき、第1又は第2の入出力端子1a,1bに入力された高周波信号の減衰量は大きくなる。また、このときの通過位相は、動作周波数において理想的にゼロとなる。
【0019】
以上のように、実施の形態1の可変減衰回路では、第1のFET2a及び第2のFET2bのオン/オフによって、第1,2の入出力端子1a,1b間の高周波信号の減衰量を切替えることができる。また、第1のインダクタ4aのインダクタンスは、動作周波数においてオフ容量6aと共振するような値に予め設定され、第2のインダクタ4bのインダクタンスは、動作周波数においてオフ容量6bと共振するような値に予め設定されている。この構成により、減衰量切替時における通過位相差を小さくすることができる。さらに、図13に示すような従来の可変減衰器に比べて、少ない素子数で回路を構成することができるため、回路サイズを小さくすることができる。
【0020】
なお、第1の抵抗3aと第2の抵抗3bとのそれぞれの抵抗値をR1とし、第3の抵抗3cの抵抗値とオン抵抗5bの抵抗値との和をR2とするとき、減衰量と抵抗値との関係は、以下の式で与えられる。
【0021】
【数1】

【0022】
上記の式において、ATTはデシベルで与えられる減衰量である。また、抵抗値は系のインピーダンスで規格化されている。
【0023】
実施の形態2.
実施の形態1の可変減衰器は、減衰状態において回路がT形減衰器として動作するようにしたものである。これに対して、実施の形態2の可変減衰器は、減衰状態において回路がBridged-T形減衰器として動作するようにしたものである。
【0024】
図4は、この発明の実施の形態2による可変減衰器を示す回路図である。図4において、実施の形態2の可変減衰器の構成の概要は、実施の形態1の可変減衰器の構成と同様であり、実施の形態2の可変減衰器は、第1,2の入出力端子1a,1b間に直列接続された第4の抵抗3dをさらに有している。
【0025】
図5は、図4の可変減衰器の基準状態における等価回路を示す回路図である。図5に示す回路では、実施の形態1と同様に、第2のインダクタ4bのインダクタンスが、動作周波数においてオフ容量6bと共振するような値に予め設定されている。これにより、オン抵抗5aの抵抗値がインダクタ4aのリアクタンス及び抵抗3dの抵抗値よりも十分小さいものと仮定すると、図5に示す回路は、オン抵抗5aの直列回路として動作する。この動作は、実施の形態1と同様である。
【0026】
図6は、図4の可変減衰器の減衰状態における等価回路を示す回路図である。図6に示す回路では、実施の形態1と同様に、第1のインダクタ4aのインダクタンスがオフ容量6aと動作周波数において共振するような値に予め設定されている。これにより、図6に示す回路は、第1〜4の抵抗3a,3b,3c,3d、及びオン抵抗5bから成るBridged-T形減衰器として動作する。従って、実施の形態2の可変減衰器は、実施の形態1の可変減衰器に対して、第4の抵抗3dが加わることにより、T形減衰器ではなくBridged-T形減衰器として動作する点が実施の形態1とは異なる。
【0027】
なお、第1の抵抗3aと第2の抵抗3bとのそれぞれの抵抗値をR1とし、第3の抵抗3cの抵抗値とオン抵抗5bの抵抗値との和をR2とし、第4の抵抗3dの抵抗値をR3とするとき、減衰量と抵抗値との関係は、以下の式で与えられる。
【0028】
【数2】

【0029】
上記の式において、ATTは、デシベルで与えられる減衰量である。また、抵抗値は、系のインピーダンスで規格化している。
【0030】
ここで、実施の形態1のようなT形減衰器として動作する可変減衰器では、少ない減衰量を得るためにはR1として低い抵抗値を用いる必要がある。しかしながら、集積回路では、抵抗値のばらつきを少なく作製するのが困難である。これに対して、実施の形態2のBridged-T形減衰器として動作する可変減衰器では、少ない減衰量でも比較的大きな抵抗値で可変減衰器を構成できるので、集積回路でも、ばらつき耐性の高い回路を実現することができる。
【0031】
実施の形態3.
実施の形態3では、各インダクタの配置を実施の形態1の回路構成から変更した可変減衰器について説明する。図7は、この発明の実施の形態3による可変減衰器を示す回路図である。図7において、実施の形態3の可変減衰器では、第1〜3のインダクタ4a,4b,4cが用いられる。
【0032】
実施の形態3の第1のインダクタ4aは、第1の抵抗3aと第3の抵抗3cとの間に直列に接続されている。実施の形態3の第2のインダクタ4bは、第1の抵抗3aと第3の抵抗3cとの間に直列に接続されている。実施の形態3の第3のインダクタ4cは、実施の形態2の第2のインダクタ4bと同様に、第3の抵抗3cの他端と接地端子との間に直列に接続されている。
【0033】
ここで、第1の抵抗3aと第1のインダクタ4aとは、第1の直列接続体を構成しており、第1の抵抗3aの位置と第1のインダクタ4aの位置とを入れ替えてもよい。これと同様に、第2の抵抗3bと第2のインダクタ4bとは、第2の直列接続体を構成しており、第2の抵抗3bの位置と第2のインダクタ4bの位置とを入れ替えてもよい。他の構成は、実施の形態1と同様である。
【0034】
図8は、図7の可変減衰器の基準状態における等価回路を示す回路図である。図8に示す回路では、実施の形態1,2と同様に、第3のインダクタ4cのインダクタンスが、動作周波数においてオフ容量6bと共振するような値に予め設定されている。これにより、オン抵抗5aの抵抗値が第1のインダクタ4aのリアクタンスよりも十分小さいものと仮定すると、この回路はオン抵抗5aの直列回路として動作する。
【0035】
図9は、図7の可変減衰器の減衰状態における等価回路を示す回路図である。図9に示す回路では、オン抵抗5bの抵抗値が第3のインダクタ4cのリアクタンスよりも十分小さいものと仮定すると、この回路は、第1〜3の抵抗3a,3b,3cとオン抵抗5bとからなるT形減衰器として動作するが、実施の形態1とは異なり、第1,2のインダクタ4a,4bとオフ容量6aとを含んでいる。以下、この効果について説明する。
【0036】
減衰状態において、図9に示す回路はT形減衰器として動作するが、オフ容量6aの影響によって位相が進む。ここで、位相遅れ素子である第1,2のインダクタ4a,4bのインダクタンスをオフ容量6aの位相進みをキャンセル(相殺)するように予め設定することによって、回路全体の動作周波数における通過位相はゼロとなる。
【0037】
以上のように、本回路は、基準状態と減衰状態とにおける通過位相差が生じない可変減衰器として動作する。
【0038】
ここで、実施の形態1では、オフ容量6aと共振する第1のインダクタ4aを用いることによって基準状態と減衰状態とにおける通過位相差を生じないようにした。しかしながら、一般的にFETのオフ容量値は小さいため、それと共振するためのインダクタンスは大きくなり、回路サイズの小型化に限界が生じるという問題がある。これに対して、実施の形態3では、実施の形態1のような第1のFET2aと並列の第1のインダクタ4aを用いずに、通過位相差を生じないように回路を構成しているため、実施の形態1に比べて、回路サイズをより小さくすることができる。
【0039】
また、一般的に、抵抗は、高周波数においては、寄生インダクタを含むので、第1,2の抵抗3a,3bの寄生インダクタを4a,4bに含むことができる。このように、本来回路に悪影響を及ぼす寄生インダクタを積極的に回路の構成要素として活用することが可能となり、回路の小型化に加えて高性能化にも有利である。なお、T形減衰器の抵抗値の設計式は、実施の形態1と同様である。
【0040】
実施の形態4.
実施の形態3の可変減衰器は、減衰状態において回路がT形減衰器として動作するようにしたものである。これに対して、実施の形態4の可変減衰器は、減衰状態において回路がBridged-T形減衰器として動作するようにしたものである。
【0041】
図10は、この発明の実施の形態4による可変減衰器を示す回路図である。図10において、実施の形態4の可変減衰器の構成の概要は、実施の形態3の可変減衰器の構成と同様であり、実施の形態4の可変減衰器は、第1,2の入出力端子1a,1b間に直列接続された第4の抵抗3dをさらに有する点が実施の形態3とは異なる。
【0042】
図11は、図10の可変減衰器の基準状態における等価回路を示す回路図である。図11に示す回路では、主にオン抵抗5aによる直列回路によって基準状態の回路が構成される。図12は、図10の可変減衰器の減衰状態における等価回路を示す回路図である。図12に示す回路では、主に、第1〜4の抵抗3a,3b,3c,3d、及びオン抵抗5bによるBridged-T形減衰器で減衰状態の回路が構成される。
【0043】
ここで、実施の形態4におけるBridged-T形減衰器の設計式と、実施の形態3の減衰器に対する優位性とは、実施の形態2の可変減衰器と同様である。
【0044】
なお、実施の形態1〜4では、スイッチング素子としてFETを用いた構成について説明した。しかしながら、スイッチング素子はFETに限定するものではなく、例えばPINダイオードやバラクタダイオードやMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)素子をスイッチング素子として用いてもよい。この場合でも、各実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0045】
また、実施の形態1〜4による可変減衰器のうちの少なくとも1種類の可変減衰器を複数個縦続接続することによって、多ビット可変減衰器を構成できる。
【符号の説明】
【0046】
1a 第1の入出力端子、1b 第2の入出力端子、2a 第1のFET(第1のスイッチング素子)、2b 第2のFET(第2のスイッチング素子)、3a 第1の抵抗、3b 第2の抵抗、3c 第3の抵抗、3d 第4の抵抗、4a 第1のインダクタ、4b 第2のインダクタ、4c 第3のインダクタ、5a,5b オン抵抗、6a,6b オフ容量。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の入出力端子と、
第2の入出力端子と、
前記第1の入出力端子と前記第2の入出力端子との間に接続された第1のスイッチング素子と、
一端が前記第1の入出力端子に接続され、他端が前記第2の入出力端子に接続され、動作周波数において前記第1のスイッチング素子のオフ容量と共振するようにインダクタンスが予め設定された第1のインダクタと、
一端が前記第1の入出力端子に接続された第1の抵抗と、
一端が前記第2の入出力端子に接続され、他端が前記第1の抵抗の他端に接続された第2の抵抗と、
一端が前記第1の抵抗の他端に接続された第3の抵抗と、
前記第3の抵抗の他端と接地端子との間に接続された第2のスイッチング素子と、
一端が前記第3の抵抗の他端に接続され、他端が接地端子に接続され、動作周波数において前記第2のスイッチング素子のオフ容量と共振するようにインダクタンスが予め設定された第2のインダクタと
を備えることを特徴とする可変減衰器。
【請求項2】
第1の入出力端子と、
第2の入出力端子と、
前記第1の入出力端子と前記第2の入出力端子との間に接続された第1のスイッチング素子と、
一端が前記第1の入出力端子に接続され、かつ互いに直列接続された第1のインダクタと第1の抵抗とからなる第1の直列接続体と、
一端が前記第2の入出力端子に接続され、かつ互いに直列接続された第2のインダクタと第2の抵抗とからなる第2の直列接続体と、
一端が前記第1の直列接続体の他端と前記第2の直列接続体の他端とに接続された第3の抵抗と、
前記第3の抵抗の他端と接地端子との間に接続された第2のスイッチング素子と、
一端が前記第3の抵抗の他端に接続され、他端が接地端子に接続され、動作周波数において前記第2のスイッチング素子のオフ容量と共振するようにインダクタンスが予め設定された第3のインダクタと
を備え、
前記第1及び第2のインダクタのそれぞれのインダクタンスは、前記第1のスイッチング素子のオフ容量の位相進みを相殺するような値に予め設定されている
ることを特徴とする可変減衰器。
【請求項3】
前記第1のインダクタは、前記第1の抵抗の寄生インダクタであり、
前記第2のインダクタは、前記第2の抵抗の寄生インダクタである
ことを特徴とする請求項2に記載の可変減衰器。
【請求項4】
一端が前記第1の入出力端子に接続され、他端が前記第2の入出力端子に接続された第4の抵抗
をさらに備えることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の可変減衰器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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