説明

可撓性センサを備えた冷却装置

【課題】被験者の皮下の脂質豊富細胞と熱を交換するための冷却装置、システム、及び方法を提供する。
【解決手段】皮膚を有する被験者と熱を交換するための装置。装置は、被験者の皮膚との熱伝導インタフェースを形成するように構成された熱移送面を有する熱交換部材を含む。装置は、更に、熱交換部材と被験者の皮膚の間のインタフェースに配置された実質的に可撓性の感知装置を含む。感知装置は、熱交換部材と被験者の皮膚の間の熱移送を実質的に妨げることなくインタフェースのパラメータを測定するように構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、被験者の皮下の脂質豊富細胞と熱を交換するための冷却装置、システム、及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
統計が示すように、過剰な体脂肪は、様々な病気を進行させる可能性を増大させ、身体の外見及び運動機能を損なう可能性がある。過剰な体脂肪を制御する1つの従来の技術は、個人の身体の形作るように体脂肪を選択的に除去することができる脂肪吸引術である。脂肪吸引術の1つの欠点は、それが重大かつ時に致命的合併症さえ有する可能性がある複雑な外科的処置であることである。
【0003】
従来の過剰な体脂肪を除去するための非侵襲的治療は、一般的に、局所薬、痩せ薬、規則的運動、ダイエット、又はこれらの治療の組合せを含む。これらの治療の1つの欠点は、これらの治療がある一定の状況下では有効でないか又は可能性さえない場合があることである。例えば、ヒトが身体的に負傷し又は病気になると、規則的運動は選択の余地がないであろう。同様に、痩せ薬又は局所薬は、これらがアレルギー又は否定的な反応を引き起こす時には選択の余地がない。
【0004】
他の非侵襲的治療法は、皮下の脂質豊富細胞の区域に熱を加えることを含む。米国特許第5,948,011号は、皮膚の表面を冷却しながら放射エネルギで皮下脂肪層を加熱することにより、皮下の体脂肪及び/又はコラーゲンを変化させることを開示している。皮下脂肪細胞を低減する別の有望な方法は、その全開示内容が本明細書に組み込まれている米国特許公報第2003/0220674号に開示するように、ターゲット細胞を冷却することである。米国特許公報第2003/0220674号はまた、脂質豊富細胞の選択的除去、並びに皮膚及び表皮細胞を含む他の構造に対する損傷の回避の方法を開示している。
【0005】
これらの非侵襲的治療法のいずれにおいても、熱移送インタフェース(例えば、治療装置と皮膚表面との間)での温度は、安全上の理由から重要である。高いインタフェース温度は、皮膚表面のやけどを引き起こす場合があり、低いインタフェース温度は、凍傷を引き起こす場合がある。従って、インタフェース温度を正確に測定するための有効な装置及び方法が望ましいと考えられる。
【0006】
図面では、同じ参照番号は、同様の要素又は作用を特定する。図面の要素のサイズ及び相対的位置は、必ずしも一定の比率で描かれていない。例えば、様々な要素の形状及び角度は、一定の比率で描かれず、これらの要素の一部は、図面の見やすさを改良するために任意に拡大されて位置決めされている。更に、図示したような要素の特定の形状は、特定の要素の実際の形状に関するいかなる情報も伝えるものではなく、図面における認識の容易さのためにもっぱら選択されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】米国特許第5,948,011号
【特許文献2】米国特許公報第2003/0220674号
【特許文献3】米国特許仮出願第60/795,799号
【特許文献4】米国特許出願第11/359,092号
【発明の概要】
【0008】
A.概観
本発明の開示は、皮下の脂質豊富細胞と熱を交換するための装置、システム、及び方法を説明する。用語「皮下組織」は、真皮の下に重なる組織を意味し、アディポサイト(脂肪細胞)及び皮下脂肪を含む。以下に示す詳細のいくつかは、開示した実施形態を当業者が作って用いることを可能にするのに十分な方法で以下の実施形態を説明するために提供されることが認められるであろう。しかし、以下に説明する詳細及び利点のいくつかは、本発明のある一定の実施形態を実施するのに必要でない場合がある。更に、本発明は、特許請求の範囲内であるが図1−7に関して詳細に説明されていない他の実施形態を含むことができる。
【0009】
「一実施形態」又は「実施形態」への本明細書を通しての参照は、実施形態に関連して説明した特定の形態、構造、又は特徴が本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。従って、本明細書を通して様々な場所での語句「一実施形態では」又は「実施形態では」の出現は、必ずしも全てが同じ実施形態を言及しているとは限らない。更に、特定の形態、構造、又は特徴は、1つ又はそれよりも多くの実施形態においてあらゆる適切な方法で組み合わせることができる。
【0010】
本明細書に設けられた表題は、便宜上だけのためにあり、請求する本発明の範囲又は意味として解釈されない。
【0011】
1つの態様は、被験者の皮膚の皮下の脂質豊富細胞から熱を除去するための冷却装置に関する。冷却装置は、脂質豊富細胞は影響を受けるが、表皮内の非脂質豊富細胞が影響を受けないように脂質豊富細胞から熱を除去する被験者の皮膚との熱伝導インタフェースを形成するように構成された熱移送面を有する熱交換部材を含むことができる。冷却装置は、熱交換部材と被験者の皮膚の間のインタフェースに配置された実質的に可撓性の感知装置を更に含むことができ、感知装置は、熱交換部材と被験者の皮膚の間の熱移送を実質的に妨げることなくインタフェースでパラメータを感知するように構成される。
【0012】
別の態様は、皮膚を有する被験者と、被験者の皮膚と冷却装置の間の熱移送インタフェースに位置決めされた実質的に可撓性の基板を有する冷却装置との間の熱移送インタフェースのパラメータを測定するための感知装置に関する。基板は、基板の表面上に配置された温度センサを含むことができる。態様によれば、温度センサは、冷却装置と被験者の皮膚の間の熱移送を実質的に妨げることなく熱移送インタフェースの温度を測定するように構成される。
【0013】
別の態様は、皮膚を有する被験者から熱を除去するように構成された冷却装置を付加する方法に関し、本方法は、実質的に可撓性で少なくとも部分的に冷却装置と共形の感知装置を冷却装置に近接して配置する段階を含む。本方法は、被験者の皮膚に近接して冷却装置及び感知装置を位置決めする段階を更に含むことができ、冷却装置及び被験者の皮膚は、感知装置が位置決めされる熱移送インタフェースを形成する。本方法は、感知装置を用いて熱移送インタフェースのパラメータを測定する段階と、脂質豊富細胞は影響を受けるが、表皮の非脂質豊富細胞が影響を受けないように表皮下の被験者の皮膚の領域から熱を除去する段階とを更に含むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施形態による被験者と熱を交換するためのシステムの等角投影図である。
【図2】本発明の実施形態による可撓性センサを備えた冷却装置の部分分解等角投影図である。
【図3】本発明の別の実施形態による可撓性センサを備えた冷却装置の部分分解等角投影図である。
【図4】本発明の別の実施形態による可撓性感知装置の正面図である。
【図5】本発明の別の実施形態による可撓性感知装置の背面図である。
【図6】本発明の更に別の実施形態による可撓性感知装置の正面図である。
【図7】発明の実施形態による被験者と熱を交換するためのコンピュータシステムソフトウエアモジュールを示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
B.脂質豊富細胞を選択的に低減するためのシステム
図1は、本発明の実施形態による被験者101の皮下の脂質豊富細胞から熱を交換するためのシステム100の等角投影図である。システム100は、被験者101の皮下の脂質豊富細胞から熱を交換するための、被験者101の腹部102又は別の適切な部位に設けられた冷却装置104を含むことができる。冷却装置104は、例えば、機械的留め具(例えば、ベルト105)、接着剤(例えば、エポキシ)、吸引(例えば、真空又は減圧)、又はあらゆる他の機構を用いて被験者101に締結することができる。冷却装置104は、被験者101を加熱及び/又は冷却するように構成することができる。冷却装置104の様々な実施形態は、図2−7を参照して以下でより詳細に説明する。
【0016】
一実施形態では、冷却装置104は、被験者101の皮下の脂質豊富細胞を冷却するように構成される。このような場合では、システム100は、冷却ユニット106及び冷却ユニット106に冷却装置104を接続する流体ライン108a−bを更に含むことができる。冷却ユニット106は、冷却液から放熱板に熱を除去することができ、流体ライン108a−bを通じて冷却装置104に冷却液を提供する。循環冷却液の例は、水、グリコール、合成熱移送流体、油、冷却剤、及びあらゆる他の適切な熱伝導流体を含む。流体ライン108a−bは、特定の循環冷却液に適合することができるポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、及び他の材料から構成されたホース又は他の導管とすることができる。冷却ユニット106は、冷凍ユニット、冷却塔、熱電気冷却機、又は冷却液又は市の上水道から熱を除去することができるあらゆる他の装置とすることができる。
【0017】
冷却装置104はまた、ペルチェ型熱電気素子のような1つ又はそれよりも多くの熱電気素子を含むことができる。このような場合では、システム100は、電線112、116を通じて冷却装置104と作動的に連結された電源110及び処理ユニット114を更に含むことができる。一実施形態では、電源110は、被験者101からの熱除去速度を達成するために冷却装置104に直流電圧を供給することができる。処理ユニット114は、冷却装置104に近接して設けられたセンサ(図1に示さず)を通じて処理パラメータをモニタすることができ、処理パラメータに基づいて熱除去速度を調節する。処理ユニット114は、あらゆるプロセッサ、「プログラマブル論理コントローラ」、及び「分散型制御システム」などを含むことができる。
【0018】
処理ユニット114は、入力装置118、出力装置120、及び/又は制御パネル122と電気通信状態とすることができる。入力装置118は、ユーザ入力を受け入れるのに適切なキーボード、マウス、タッチスクリーン、プッシュボタン、スイッチ、ポテンシオメータ、及びあらゆる他の装置を含むことができる。出力装置120は、表示スクリーン、プリンタ、媒体読取装置、オーディオ装置、及びユーザフィードバックを提供するのに適切なあらゆる他の装置を含むことができる。制御パネル122は、表示灯、数値ディスプレイ、及びオーディオ装置を含むことができる。図1に示す実施形態では、処理ユニット114、電源110、制御パネル122、冷却ユニット106、入力装置118、及び出力装置120は、携帯用の車輪126を備えたラック124によって持ち運びされる。代替的な実施形態では、様々な構成要素は、治療位置に固定して設置することができる。
【0019】
システム100の1つの期待される利点は、被験者101の現在の肉体的条件に関係なく冷却装置104を被験者101に付加することができることである。例えば、システム100は、被験者101が歩行可能でないか又は病気の時でさえも付加することができる。別の期待される利点は、システム100が被験者101の皮膚に穴を開けることなく非侵襲的に脂肪を除去し、又は影響を与えることができることである。更に別の期待される利点は、システム100が小型であり、外来患者用施設又は医院で用いることができることである。別の期待される利点は、システム100が高圧電源の必要なしに皮下層内の脂質豊富細胞を急速に冷却することができることである。
【0020】
C.可撓性センサを備えた冷却装置
図2Aは、本発明の一実施形態によりシステム100の用途に適切な冷却装置104の部分分解等角投影図である。この実施形態では、冷却装置104は、熱交換部材130及び熱交換部材130に取り付けられた感知装置132を含む。冷却装置104は、一般的に手動で位置決めされるように構成され、及び/又はそれは、革ひもで縛るか又は他の方法で被験者101に取外し可能に取り付けられるように構成することができる。感知装置132は、冷却装置104と被験者101の皮膚とのインタフェースでパラメータを測定するように構成される。
【0021】
熱交換部材130は、ハウジング134と、流体ライン108a−bに連結された流体ポート136a−bとを含むことができる。一実施例では、ハウジング134は、ほぼ矩形であるが、他の実施例では、ハウジング134は、立方体、球形、半球形、又はあらゆる他の望ましい形状とすることができる。ハウジング134は、感知装置132を取り付けるための特徴を含むことができる。図示の実施例では、ハウジング134は、複数の凹部142(個々に142a−dで特定される)を含む。他の実施例では、ハウジング134は、ネジ穴、溝、スロット、くぎ、又は他の適切な取付機構を含むことができる。ハウジング134は、ポリマー材料、金属、セラミック、木材、及び/又は他の適切な材料とすることができる。
【0022】
熱交換部材130は、少なくとも部分的にハウジング134内にインタフェース部材138を更に含むことができる。インタフェース部材138は、被験者101とやりとりする熱を移送するための熱交換面140を有する。一実施例では、熱交換面140は、ほぼ平面であるが、他の実施例では、熱交換面140は、非平面(例えば、湾曲、切子面、その他)とすることができる。インタフェース部材138は、0.05ワット/メートル・ケルビンよりも大きな熱伝導率を有するあらゆる適切な材料から構成することができ、多くの実施例では、熱伝導率は、0.1ワット/メートル・ケルビンよりも大きい。適切な材料の例は、アルミニウム、銅、他の金属、金属合金、グラファイト、セラミック、一部のポリマー材料、複合材、又は可撓性膜に含まれる流体を含む。他の実施形態では、熱交換面140の一部分は、0.05ワット/メートル・ケルビンよりも小さな熱伝導率を有する絶縁材料から構成することができる。
【0023】
感知装置132は、第1の表面146a及び第2の表面146bを有する基板144を含むことができる。基板144は、インタフェース部材138の輪郭にほぼ対応する輪郭を有する。例えば、図示の例では、基板144は、図示のインタフェース部材138の熱変換面140の輪郭にほぼ一致する平面及びほぼ矩形のフィルムである。他の実施例では、基板は、インタフェース部材138に対応する湾曲、切子面、又は他の望ましい輪郭を有することができる。別の実施例では、基板144は、インタフェース部材138の一部分だけに対応する輪郭を有することができる。
【0024】
基板144は、インタフェース部材138に適合するように実質的に可撓性とすることができ、十分な熱伝導率を有する。その結果、感知装置132は、冷却装置104と被験者101の間の熱移送を実質的に妨げない。一実施例では、基板144は、十分な熱伝導率を有するポリイミド、ポリアミド、ポリカーボネート、又はあらゆる他の適切な材料から構成された薄いフィルムとすることができる。別の実施例では、基板144は、接着剤で裏打ち材料(図示せず、例えば、紙、プラスチック、その他)に取り付けられた厚いフィルムとすることができる。本発明の態様によれば、基板144は、組み立て中に裏打ち材料から剥離され、インタフェース部材138に接着することができる。
【0025】
基板144はまた、感知装置132をハウジング134に固定するための取付形態を含むことができる。図示の例では、基板144は、ハウジング134の凹部142に対応するクリップ152(個々に152a−dで特定される)を含む。個々のクリップ152は、凹部142の内側に嵌合することができる突起154(個々に154a−dで特定される)を含む。組み立て中に基板144は、インタフェース部材138に面する第1の表面146aと共にハウジング134上にスナップで留められる。クリップ152は、クリップ152の突起154が凹部142に係合すると、ハウジング134上に基板144を締結する。他の実施例では、基板144は、ネジ、ピン、ヒンジ、又はあらゆる他の適切な取付機構を用いてハウジング134に取り付けることができる。
【0026】
感知装置132はまた、インタフェースのパラメータを測定するように基板144の第1及び/又は第2の表面146a−b上に配置された少なくとも1つのセンサを含むことができる。図示の例では、感知装置132は、第1の表面146a上に配置された第1の温度センサ148、及び第2の表面146b上に配置された第2の温度センサ150を含む。第1の温度センサ148は、熱交換面140の温度を直接測定するように、組み立てた後にインタフェース部材138と接触する。第2の温度センサ150は、使用中に皮膚の温度を直接測定するように被験者の皮膚と接触する。他の実施例では、センサ装置132は、基板144上に配置された他の種類のセンサ又はより多数又はより少数のセンサを含むことができる。例えば、基板144は、皮膚の温度を測定するための第2の表面146b上に配置された1つの温度センサのみ、又は予備のために第2の表面146b上に複数の温度センサを含むことができる。代替的に、基板は、複数のセンサと共に圧力センサ、透過率センサ、生体抵抗センサ、超音波センサ、光センサ、赤外線センサ、熱流束、あらゆる他の望ましいセンサ、又はあらゆるこれらの組合せを含むことができる。
【0027】
図示の例では、第1及び第2の温度センサ148、150は、図4及び図5を参照して以下でより詳細に示すように熱電対として構成される。他の実施例では、温度センサ148、150は、図6を参照して以下でより詳細に示すように、「抵抗温度検出器(RTD)」、サーミスタ、熱電対列、又は他の種類の温度センサとして構成することができる。熱電対列は、基本的に一連の熱電対であり、2つの表面間の温度差を測定するように配線することができる。一実施形態では、熱電対は、「カプトン」裏打ち上に積層され、「カプトン」裏打ちにわたって非常に正確に温度を測定し、これは、次に熱流束に変換することができる。別の実施例では、感知装置132は、圧力センサ、透過率センサ、生体抵抗センサ、超音波センサ、光センサ、赤外線センサ、熱流束、又はあらゆる他の望ましいセンサを含むことができる。
【0028】
カプリング剤は、熱伝導率の改善をもたらすように被験者の皮膚又はインタフェース部材138に付加することができる。カプリング剤は、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、及び/又はグリコールを含むことができる。グリコール、グリセロール、及び他の除氷剤は、有効な凝固点降下剤であり、カプリング剤の凝固点を低下させる溶質として作用する。プロピレングリコール(CH3CHOHCH2OH)は、除氷又は不凍カプリング剤の1つの例示的成分である。他の成分は、ポリプロピレングリコール(PPG)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリグリコール、グリコール、エチレングリコール、ジメチルスルホキシド、ポリビニルピリジン、カルシウムマグネシウムアセテート、酢酸ナトリウム、及び/又はギ酸ナトリウムを含む。カプリング剤は、本明細書においてその全内容が引用により組み込まれている、2006年4月28日出願の「皮下の脂質豊富細胞からの熱の除去を改善するために冷却装置と共に用いるためのカプリング剤」という名称の米国特許仮出願第60/795,799号に更に説明されているように、好ましくは−40℃から0℃まで、より好ましくは−10℃よりも低い範囲内の凝固点を有する。
【0029】
作動においては、オペレータは、熱交換インタフェースを形成するように被験者の皮膚に近接して冷却装置104を置くことができる。一実施形態では、オペレータは、冷却装置104を被験者の皮膚に押し付けることができる。別の実施形態では、オペレータは、冷却装置104と、冷却装置104と機能及び構造が類似の装置のような別の装置との間に被験者の皮膚の一部分を固定することができる。次に、オペレータは、冷却装置104を用いて被験者の皮膚と熱を交換することができる。一実施形態では、オペレータは、流体ライン108a−bを通じて熱交換部材130を通る冷却液を循環させることにより、被験者の皮下組織を冷却することができる。次に、熱は、被験者の皮膚から感知装置132を過ぎて熱交換部材130に除去することができる。37℃よりも低い、好ましくは約−20℃から約20℃まで、より好ましくは約−20℃から約10℃まで、より好ましくは約−15℃から約5℃まで、より好ましくは約−10℃から約0℃までの温度に皮下組織を冷却することにより、皮下の脂質豊富細胞は、選択的に影響を受けることができる。影響を受けた細胞は、自然な過程によって患者に再吸収される。これらの実施形態のいずれにおいても、オペレータは、感知装置132を用いて皮膚及びインタフェース温度を測定することにより、熱交換処理をモニタし、制御することができる。一実施例では、オペレータは、安全なレベルに皮膚及び/又はインタフェース温度を維持することにより、被験者の皮膚の過度の冷却を防止することができる。他の実施例では、皮膚及び/又はインタフェース温度は、熱交換処理を自動的に制御する処理変数として用いることができる。
【0030】
冷却装置104を用いる1つの期待される利点は、熱移送インタフェース温度を直接測定することができるので、被験者の皮膚を過度冷却する危険性の軽減である。公知のように、物体を通る熱伝導は、熱移送経路に沿って温度勾配を作り出す。例えば、被験者の真皮の温度は、熱伝導中に被験者の表皮の温度よりも高い可能性がある。その結果、真皮温度又は冷却装置内部温度が冷却処理を制御するのに用いられる場合、表皮温度は、高すぎるか又は低すぎる場合がある。従って、直接測定のインタフェース温度(例えば、表皮での)を用いることは、被験者の皮膚の過度加熱又は過度冷却の危険性を軽減させることができる。
【0031】
冷却装置104は、冷却装置104の作動を損なうことなく様々な及び/又は付加的な特徴を有する多くの付加的実施形態を有することができる。例えば、冷却装置104は、引用によりその全開示内容が本明細書に組み込まれている「皮下の脂質豊富細胞から熱を除去するための冷却装置」という名称の米国特許出願第11/359,092号に説明されているような携帯装置であるように構成することができる。熱交換部材130は、熱電気熱交換部材(例えば、ペルチェ型素子)、低温素子(例えば、液体窒素蒸発器)、又は他の種類の適切な熱交換要素を含むことができる。例えば、冷却装置104は、引用によりその全開示内容が本明細書に組み込まれている、特許出願番号がまだ割り当てられていない本出願と同時に出願された「所定の冷却プロフィールを提供するための複数の制御可能熱電気冷却要素を有する冷却装置」という名称の米国特許出願に説明されているように、少なくとも1つの軸線に関して回転を可能にするヒンジフレーム上に収容された複数の熱電気熱交換部材として構成することができる。感知装置132はまた、図3を参照して以下でより詳細に説明するように、熱交換部材130から被験者101を分離することができるスリーブ内に組み込むことができる。
【0032】
D.スリーブセンサを備えた冷却装置
図3は、システム100に用いるための本発明の一例による冷却装置104の代替的な実施例である。この代替的な実施例及び本明細書に説明する代替的な実施例並びに他の代替物は、前に説明した実施例とほぼ同じであり、共通の作用及び構造は、同じ参照番号によって特定されている。作動及び構造の重要な相違点だけを以下に説明する。この実施例では、冷却装置104は、第1のスリーブ部分164及び第2のスリーブ部分166を有するスリーブ162を含む。第1のスリーブ部分164は、構造及び機能が図2の感知装置132とほぼ同じとすることができる。第2のスリーブ部分166は、第1のスリーブ部分164から延びる絶縁層とすることができる。例えば、第2のスリーブ部分166は、ラテックス、ゴム、ナイロン、「Kevlar(登録商標)」、又は他の実質的に不透過性又は半透過性材料から構成することができる。第2のスリーブ部分は、被験者の皮膚と熱交換部材130との間のあらゆる接触を防止することができる。一実施例では、スリーブ162は、再利用することができる。他の実施例では、スリーブ162は、使い捨てとすることができる。スリーブ162は、殺菌又は非殺菌状態で設けることができる。
【0033】
第2のスリーブ部分166はまた、スリーブ162をハウジング134に固定する取付形態を含むことができる。図示の例では、第2のスリーブ部分166は、各々が第2のスリーブ部分166のコーナに位置する4つのブラケット172(個々に172a−dで特定されている)を含む。個々のブラケット172は、ハウジング134の取付点170に対応する開口174(個々に174a−dで特定されている)を含む。組み立て中に、ブラケット172の開口174は、第2のスリーブ部分166が少なくとも部分的に熱交換部材130を囲むように取付点170の上に装着することができる。別の実施例では、第2のスリーブ部分166は、互いに係合することができるブラケットを含むことができる。例えば、ブラケット172aは、ブラケット172dの開口174dに係合することができるピンを含むことができる。組み立て中に、第2のスリーブ部分166は、ハウジング134の周りを包むことができ、互いにブラケット172を係合させることによって所定の位置に保持することができる。別の実施例では、第2のスリーブ部分166は、第2のスリーブ部分166の外縁部176に、組み立て中にハウジング134の上にスリーブ162を保持することができる可撓性部材(図示せず、例えば、ゴムバンド)を含むことができる。別の実施例では、第2のスリーブ部分166は、第2のスリーブ部分166の外縁部176に、組み立て中にハウジング134の上にスリーブ162を保持することができる取外し可能な取付部材(図示せず、例えば「Velcro(登録商標)」又はスナップ)を含むことができる。更に別の実施例では、接着剤は、第2のスリーブ部分166をハイジング134に対して保持することができる。
【0034】
上述の期待される利点に加えて、スリーブ162を用いる1つの期待される利点は、冷却装置104の使用の衛生上の改善である。スリーブ162は、スリーブ162が実質的に不透過性であるので、被験者の皮膚と熱交換部材130の間の交差汚染を防止することができる。また、冷却装置104の運転費用は、熱交換部材130を使用後にその度に消毒する必要がないので、低減することができる。
【0035】
スリーブ162は、その作動を損なうことなく異なる及び/又は付加的な特徴を有する多くの追加の実施形態を有することができる。例えば、第1及び第2のスリーブ部分164、166は、同じ材料(例えば、ポリイミド)又は異なる材料から構成することができる。スリーブ162は、スリーブ162をハウジング134に留める接着層(図示せず)を含むことができる。代替的に、スリーブ162とインタフェース部材138の間にカプリングゲル(図示せず)を付加することができる。
【0036】
E.感知装置
図4は、感知装置132のいくつかの特徴をより詳細に示す正面図、図5は背面図である。第1の温度センサ148は、第1の金属トレース180及び第1の金属トレース180から離間した第2の金属トレース182を含むことができる。第1の金属トレース180は、第1の終端部分186aを含み、第2の金属トレース182は、第2の終端部分186bを含む。第1及び第2の金属トレース180、182は、一端で接合してバイメタル接点184を形成する。例示的実施形態では、第1及び第2の金属トレース180、182は、互いにほぼ平行である。他の実施例では、第1及び第2の金属トレース180、182は、ある一定の角度を有することができる。
【0037】
第1及び第2の金属トレース180、182は、例えば、結合、積層、スパッタリング、エッチング、印刷、又は他の適切な方法を含む技術を用いて基板144上に配置することができる。第1及び第2の金属トレース180、182は、鉄、コンスタンタン、銅、ナイクロシル、プラチナ、ロジウム、タングステン、又は他の適切な金属又は金属合金を含むことができる。第1及び第2の金属トレース180、182は、J、K、T、E、N、R、S、U、B型、及び/又は他の望ましい型の熱電対を形成することができる。
【0038】
図示の例では、第2の温度センサ150は、第1の温度センサ148と構造及び機能がほぼ類似である。例えば、第2の温度センサ150は、バイメタル接点194及び終端部分196a−bを形成するように端部で接合された金属トレース190、192を含むことができる。一実施形態では、第1及び第2の温度センサ148、150は、同じ型(例えば、T型)とすることができる。代替的な実施形態では、第1及び第2温度センサ148、150は、異なる型とすることができる。
【0039】
図6は、システム100に用いるための本発明の一例による感知装置132の代替的な実施例である。この実施例では、感知装置132は、基板144の第1の表面146a上に配置されたRTD202及び圧力センサ204を含む。RTD202は、第1のRTD端子206a、第2のRTD端子206b、及び2つのRTD端子206a−bの間の抵抗部分208を含む。抵抗部分208は、プラチナ、金、銀、銅、ニッケル、又はニッケル−鉄のような金属の組合せ、又はあらゆる他の材料、又は十分な耐温度変化を備えた金属の組合せから構成することができる。圧力センサ204は、端子210a−b、圧力感知部分214、及び端子210a−bを圧力感知部分214に接続するリード線212a−bを含む。圧力センサ204は、米国マサチューセッツ州サウス・ボストン所在の「Tekscan・インコーポレーテッド」によって製造された「FlexiForce(登録商標)」ロードセンサ(型番A201)とほぼ類似とすることができる。
【0040】
作動においては、RTD202は、インタフェース部材138(図2)と被験者の皮膚との間のインタフェース温度を感知し、圧力センサ204は、冷却装置104(図2及び図3)から被験者の皮膚に印加された圧力を感知する。次に、オペレータは、被験者の皮膚に印加された圧力及び/又はこれらの測定結果に基づいて熱変換速度を調節することができる。
【0041】
感知装置132を用いる1つの期待される利点は、熱交換インタフェースにわたる熱移送の均一性の改善である。インタフェース部材138と被験者の皮膚との間の接触が弱い場合、インタフェースの空隙は、実質的に冷却装置104と被験者の皮膚との間の熱移送を妨げ、誤ったインタフェース温度測定結果をもたらす可能性がある。感知装置132を用いることにより、オペレータは、被験者の皮膚に印加された圧力の量をモニタして補正し、熱交換インタフェースでの良好な接触を保証することができる。その結果、インタフェースにわたる熱インタフェースの均一性を改善することができる。
【0042】
F.コンピュータシステムソフトウエアモジュール
図7は、処理ユニット114(図1)の用途に適切な例示的ソフトウエアモジュール440を示す機能ブロック図を示している。各構成要素は、C++プログラム言語のような従来のプログラム言語のソースコードとして書かれたコンピュータプログラム、手順、又は処理とすることができ、プロセッサ442のCPUによる実行のために呈示することができる。ソースコード並びにオブジェクト及びバイトコードの様々な実施は、コンピュータ可読記憶媒体上に記憶されるか、又は搬送波内の伝送媒体上に組み込むことができる。プロセッサ442のモジュールは、入力モジュール444、データベースモジュール446、処理モジュール448、出力モジュール450、及び任意的に表示モジュール451を含むことができる。別の実施形態では、ソフトウエアモジュール440は、分散コンピューティング手法におけるネットワークサーバのCPUによる実行のために呈示することができる。
【0043】
作動においては、入力モジュール444は、処理設定値及び制御選択のようなオペレータ入力を受け取り、受け取った情報又は選択を別の処理用の他の構成要素に伝達する。データベースモジュール446は、作動パラメータ454、オペレータ活動456、及び警報458を含む記録を編成し、データベース452とやりとりするこれらの記録の記憶並びに検索を容易にする。米国カリフォルニア州レッドウッド・ショアーズ所在の「オラクル・コーポレーション」などによって供給された単層ファイルシステム、階層型データベース、関係型データベース、又は分散型データベースを含むあらゆる種類のデータベース編成を利用することができる。
【0044】
処理モジュール448は、感知装置132(図2)から得られたセンサ読取値460に基づいて制御変数を生成し、出力モジュール450は、制御変数に基づいて出力信号462を生成する。例えば、出力モジュール450は、生成された制御変数を処理モジュール448から、直流電圧モジュレータに適切な4−20mA出力信号462に変換することができる。プロセッサ442は、出力装置120(図示しない)のような装置を通じてセンサ読取値460及び出力信号462を表示、印刷、又はダウンロードするための表示モジュール451を任意的に含むことができる。適切な表示モジュール451は、プロセッサ442が出力装置120上でセンサ読取値460を表示することを可能にするビデオドライバとすることができる。
【0045】
説明及び特許請求の範囲を通して、用語「含む」及び「含んでいる」などは、内容が明らかにそれ以外を必要としない限り、排他的又は網羅的な意味とは対照的に包含的な意味、すなわち、「限定的ではないが有する」の意味に解釈すべきである。単数又は複数を用いる用語も、それぞれ、複数又は単数を含む。特許請求の範囲が、2つ又はそれよりも多くの品目のリストを参照して用語「又は」を用いる時、その用語は、リスト中の品目のいずれか、リスト中の全ての品目、及びリスト中の品目のあらゆる組合せという用語の解釈の全てを網羅する。
【0046】
本発明の実施形態の以上の詳細説明は、排他的ではなく又は上述で開示された形態に正確に本発明を限定するものでもない。本発明の特定的な実施形態及びそのための実施例を例示を目的として上述したが、様々な同等の変更が、当業者が認識するように本発明の範囲内で可能である。例えば、段階は、所定の順序で呈示されるが、代替的な実施形態は、異なる順序で段階を実施する場合がある。本明細書に説明した様々な実施形態は、更に別の実施形態をもたらすように組み合わせることができる。
【0047】
一般的に、特許請求の範囲に用いられる用語は、上記詳細説明が明確にそのような用語を定義しない限り、本発明を明細書に開示した特定的な実施形態に限定すると解釈すべきではない。本発明のある一定の態様は、ある一定の請求項の形式の下に呈示されるが、本発明者は、あらゆる数の請求項の形式で本発明の様々な態様を考えている。従って、本発明者は、本発明の他の態様に対するこのような付加的な請求項の形式を求めるために特許出願後に付加的な請求項を追加する権利を留保する。
【符号の説明】
【0048】
100 本発明のシステム
101 被験者
104 冷却装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
皮膚を有する被験者の皮下の脂質豊富細胞から熱を除去するための装置であって、
脂質豊富細胞は実質的に影響を受けるが、表皮の非脂質豊富細胞が実質的に影響を受けないように該脂質豊富細胞から熱を除去する被験者の皮膚との熱伝導インタフェースを形成するように構成された熱移送面を有する熱交換部材と、
前記熱交換部材と被験者の皮膚との間の前記インタフェースに配置され、該インタフェースでパラメータを感知するように構成された実質的に可撓性の感知装置と、
を含むことを特徴とする装置。
【請求項2】
前記感知装置は、更に、前記熱交換部材と被験者の皮膚との間の熱移送を実質的に妨げることなく前記インタフェースでパラメータを感知するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載に装置。
【請求項3】
前記熱交換部材上に取外し可能に保持されるように構成され、前記感知素子が中に組み込まれた熱伝導スリーブを更に含むことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記感知装置は、温度センサであることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記感知装置は、基板及び該基板上に配置された温度センサを含むことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記温度センサは、前記基板上に配置された第1及び第2の金属トレースを含み、該第1及び第2の金属トレースは、少なくとも部分的に互いに接触してバイメタル接点を形成することを特徴とする請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記感知装置は、前記熱移送面に対応する第1の表面と、該第1の表面の反対側で、かつ被験者の皮膚に対応する第2の表面とを含み、
第1のセンサが、前記第1の表面上に配置され、第2のセンサが、前記第2の表面上に配置されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記感知装置は、圧力センサ及び温度センサを含むことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記感知装置と電気通信状態にあり、かつ該感知装置からの電気温度信号を摂氏又は華氏の温度に変換するように構成された測定回路を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項10】
前記測定回路と電気通信状態にあり、かつ前記感知装置によって測定された前記インタフェースの温度に基づいて被験者の皮膚及び/又は前記熱交換部材の温度を制御するように構成された論理コントローラを更に含むことを特徴とする請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記熱交換部材上の領域で前記インタフェースに関する温度情報を提供するように構成された複数の感知装置を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項12】
皮膚を有する被験者と冷却装置の間の熱移送インタフェースのパラメータを測定するための感知装置であって、
被験者の皮膚と冷却装置の間の熱移送インタフェースに位置決めされ、かつ該冷却装置に面する表面を有する実質的に可撓性の基板と、
前記基板の前記表面上に配置され、かつ前記冷却装置と被験者の皮膚との間の熱移送を実質的に妨げることなく前記熱移送インタフェースの温度を測定するように構成されたセンサと、
を含むことを特徴とする装置。
【請求項13】
前記熱移送インタフェースは、被験者の皮膚の前記脂質豊富細胞から、該脂質豊富細胞は実質的に影響を受けるが、表皮の非脂質豊富細胞が実質的に影響を受けないように熱を除去するように構成されていることを特徴とする請求項12に記載の感知装置。
【請求項14】
前記センサは、温度センサであることを特徴とする請求項12に記載の感知装置。
【請求項15】
前記温度センサは、J、K、T、E、N、R、S、U、及びB型から成る群から選択された熱電対型を含むことを特徴とする請求項14に記載の感知装置。
【請求項16】
前記温度センサは、第1の金属部分と該第1の金属部分から離間した第2の金属部分とを含み、該第1及び第2の金属部分は、バイメタル接点を形成していることを特徴とする請求項15に記載の感知装置。
【請求項17】
前記温度センサは、前記基板上にスパッタされるか、エッチングされるか、又は印刷された2つの金属フィルムを含むことを特徴とする請求項15に記載の感知装置。
【請求項18】
前記温度センサは、第1の温度センサであり、前記表面は、第1の表面であり、
前記基板は、前記第1の表面の反対側の第2の表面を更に含み、
前記第2の表面上に配置された第2の温度センサ、
を更に含むことを特徴とする請求項14に記載の感知装置。
【請求項19】
前記基板上に配置された圧力センサを更に含むことを特徴とする請求項14に記載の感知装置。
【請求項20】
前記温度センサは、前記基板上に配置されたサーミスタ、抵抗温度検出器、又は熱電対列のうちの1つを含むことを特徴とする請求項14に記載の感知装置。
【請求項21】
前記温度センサは、金属箔型抵抗温度検出器であることを特徴とする請求項20に記載の感知装置。
【請求項22】
前記温度センサと電気通信状態にあり、かつ該温度センサからの電気信号を摂氏又は華氏の温度に変換するように構成された測定回路を更に含むことを特徴とする請求項14に記載の感知装置。
【請求項23】
皮膚を有する被験者から熱を除去するように構成された冷却装置を付加する方法であって、
冷却装置に近接して、実質的に可撓性であり、かつ少なくとも部分的に該冷却装置と共形の感知装置を配置する段階と、
前記冷却装置及び被験者の皮膚が、前記感知装置が位置決めされる熱移送インタフェースを形成するように、被験者の皮膚に近接して該冷却装置及び該感知装置を位置決めする段階と、
前記感知装置を用いて前記熱移送インタフェースのパラメータを測定する段階と、
脂質豊富細胞は実質的に影響を受けるが、表皮の非脂質豊富細胞が実質的に影響を受けないように、該表皮下の被験者の皮膚の領域から熱を除去する段階と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項24】
前記脂質豊富細胞は、アディポサイトであることを特徴とする請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記熱移送インタフェースの測定されたパラメータに基づいて被験者の皮膚から前記冷却装置への熱除去の速度を制御する段階を更に含むことを特徴とする請求項23に記載の方法。
【請求項26】
前記熱移送インタフェースの測定された温度に基づいて該熱移送インタフェースの温度を維持する段階を更に含むことを特徴とする請求項23に記載の方法。
【請求項27】
前記熱移送インタフェースの測定された温度が特定のターゲット範囲外である場合には、温度警報を表示する段階を更に含むことを特徴とする請求項23に記載の方法。
【請求項28】
前記感知装置は、前記冷却装置に面する第1の表面と該第1の表面の反対側の第2の表面とを有する基板含み、
前記感知装置は、更に、前記第1の表面上に配置された第1の温度センサ及び前記第2の表面上に配置された第2の温度センサを含み、
前記第1の温度センサを用いて前記冷却装置の温度を測定する段階と、
前記第2の温度センサを用いて被験者の皮膚の温度を測定する段階と、
を更に含むことを特徴とする請求項23に記載の方法。
【請求項29】
前記感知装置は、圧力センサを更に含み、
前記冷却装置及び前記感知装置を被験者の皮膚に押し付ける段階と、
前記圧力センサを用いて前記冷却装置と前記被験者の皮膚との間の圧力を測定する段階と、
前記測定された圧力が圧力閾値未満でない場合には、前記冷却装置と被験者の皮膚との間の接触が十分であることを表示する段階と、
前記測定された圧力が前記圧力閾値未満である場合には、前記冷却装置と被験者の皮膚との間の接触が不十分であることを表示する段階と、
を更に含むことを特徴とする請求項23に記載の方法。
【請求項30】
前記感知装置は、スリーブ内に組み込まれており、
前記スリーブを用いて被験者の皮膚から前記冷却装置を分離する段階、
を更に含むことを特徴とする請求項23に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−67638(P2011−67638A)
【公開日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−248346(P2010−248346)
【出願日】平成22年11月5日(2010.11.5)
【分割の表示】特願2008−536665(P2008−536665)の分割
【原出願日】平成19年3月14日(2007.3.14)
【出願人】(507159980)ゼルティック エステティックス インコーポレイテッド (13)
【Fターム(参考)】