説明

可食性生分解性物品で用いる組成物及び使用方法

本発明の一実施形態は、水、アルファ化澱粉及び天然澱粉、第一の蛋白質又は天然高分子化合物、天然繊維、ワックス乳剤、離型剤、着香剤、並びに着色剤を含んでいる、可食性生分解性容器の製造で用いる組成物であり、該組成物は、実質的に食品用材料から成っている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、全般的に、可食性生分解性で堆肥化可能な、食品包材及び食品用物品の生産のための混合処方設計(formulation)、並びに前記処方設計の使用方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の使い捨て食品用物品は、一般的に、紙若しくは板紙(一般に、ワックス又はポリエチレンのようなポリマー防水材で被覆され、或いは含浸される)、又は種々のプラスチックの1つ(ポリスチレンが最も一般的である)から製造される。加えて、オーブナブルな(オーブンに入れて使える)使い捨て商品は、アルミニウム又はCPETから製造される。CPETは、デュアル・オーブナブル・プラスチックとして周知である。
【0003】
Biosphere社の生分解性堆肥化可能製品の紹介時、子提供が提示品を食べたいという欲求を示すことが多いことが見出された。大人たちも尋ねられた際、可食性包材又は食品用物品に関心を示した。ノルウェー、リレハンメルでの1994年冬季オリンピックにおいて一般市民の相当な熱狂で歓迎された澱粉ベースの可食性食品用物品は、使用後、家畜に与えられ、多くの廃棄物源を除去した。パンを製造する家庭及びパン製造業者は、現在使用されている金属及び紙物品に取って代わる、ケーキ、カップケーキ、マフィン、タルト、パイ等用の可食性成形デバイスの要望を示している。
【0004】
子提供及び他の消費者に対する可食包材の固有の魅力に加え、包装用の「安価な」プラスチック材を使用する環境コストが相当高くなりうるという認識が広まっている。例えば、ポリスチレンコップの耐用年数は約500年であり、アメリカ人は各人が1年に平均約100個のコップを廃棄している。ポリスチレンは、両方とも石油工業の副産物であり、従って、両方とも再生不可能な資源であるベンゼン及びエチレンの化学処理によって製造される。石油工業の環境に関する経歴は20世紀半ば以降大幅に改善したが、燃料及び化学製品製造のための石油の抽出及び加工は、依然として環境問題として認識された状態にある。耐久財の生産のために資源を備蓄するのではなく、使い捨て物品を生産するために(これは廃棄物処理問題を悪化させる)有限天然資源(化石の炭化水素資源)を使用する見識についても疑問が提起されている。
【0005】
米国政府筋によると、(あらゆる種類の)包材が重量比で自治体の固形廃棄物流の32パーセントを占めることが示されている。食品包材は廃棄物流の約9パーセントを占める。埋立て規制がより厳しくなるにつれて自治体の廃棄物の処理コストは増大する見込みであり、現在の用地は一杯になって(通常)より遠方の用地に取って代わられ、廃棄物輸送コストが(燃料コストと共に)増大する。
【0006】
ペットフード包材も相当に廃棄物流の一因となる。ペットフード包材の総年間世界市場は5億ドルを超えると推定されており、部分サイズの包材を含む、より小さな包材を益々重要視するようになっている。あらゆる産業におけるように、販売単位あたりの製品量が少ないほど、製品容積に対する包装容積の比率は高くなる。従って、使用されているペットフード包材の量はペットフード自体の量よりも高い比率で増大している。
【0007】
不透湿性であって酸素及び他の気体に対して不透過性の材料には、従来のプラスチック、金属、ガラス及びプラスチック加工紙若しくは板紙が含まれる。これらの中で金属、
ガラス、板紙及び成形プラスチックは、通常、包装品を構造的に保護するとともにバリア性を付与するのに対し、プラスチックフィルム及びプラスチック加工紙は、主に、構造的保護というよりもバリア保護を付与する。通常、包装には好適なバリア性のみを得るよりも構造剛性を得るのに更に多くの質量を必要とする。これらの材料のいずれも生分解性でも堆肥化可能でもない。それらが処理廃棄物流に加わる(即ち、それらが再生処理されない)限り、これらの材料は存在し続ける。生分解を促進するために酸素及び水分が提供給される場合でも、それらは埋立地に残留する。
【0008】
廃棄物処理に関する懸念に加え、ある最新の研究は、プラスチックの製造に使用される特定の化学物質(フタル酸エステル及び他の可塑剤)が、ヒト及び他の多くの動物種における内分泌(ホルモン)系に作用することにより、極低濃度であっても環境及びヒト生殖系への悪影響を有しうることを示唆している。その観察結果は、野生生物及びヒトの双方において、極低濃度のこれらの化合物が胚発生に重要な役割を果たすホルモンを模倣し、或いはホルモンに干渉し、腹足類における雌雄同体現象;魚、アメリカワニ及び一部の哺乳動物の雌性化;両棲類、魚及び鳥における奇形又は病的状態のような影響;並びにヒトの発生及び生殖生理における様々な影響をもたらしうることを示唆している。その研究及びその研究から導かれた結論の多くには議論の余地があるが、FDA並びに日本及び欧州の一部の規制当局は特定のフタル酸エステルの禁止又は更なる規制を検討している。今後、この論争がどのように解決されるかにかかわらず、現在、プラスチック及びその物性を向上させるのに用いられる可塑剤の安全性への社会的関心が高まっている。
【0009】
生分解性で堆肥化可能な使い捨て包材を使用したいという要望が過去10年間に着実に増大している。つい2003年3月に台湾は使い捨て包材におけるポリスチレン発泡材の使用を禁止した。中国の主要都市(例えば、北京及び上海)も使い捨て包材におけるポリスチレン発泡材の使用を禁止した。米国土木学会のウェブサイトは米国の固形廃棄物政策について意見を述べ、「不要な商品、包装及び使い捨て品の生産及び消費を削減する目標を持ち、過剰消費の問題に取り組むべきである。製品及び包装に使用され、生産工程で副産物として生成される有毒物質は最小限にすべきである」と述べている。
【0010】
紙及び板紙はプラスチックと異なり、再生可能な材料である木材パルプから製造される。しかし、木材繊維の再生時間―樹木を成長させるのに必要な時間―は相当なものであり、白色(「漂白」)繊維を生成するのに必要な化学処理は環境に対して有害であると認識されている。非漂白繊維及び再生繊維の使用はこれらの環境上有害な活動を軽減するのに役立つが、多くの農業副産物源が利用可能であるときに成長の遅い樹木を繊維源として用いること自体に疑問の余地がある。
【0011】
更に、現行の技術では、澱粉ベースの食品用物品は、通常、2又は3つの主要な相:無機充填材及び/又は繊維材を含む素地(matrix)材(主に澱粉)、を含んでいる。澱粉素地材の物理的特性はこれらの物品の性能に不可欠である。通常、焼成非修飾澱粉は乾燥時には相当脆く、砕け易いが、澱粉が5%〜10%の水分を含むときには比較的軟性で柔軟である。現行の技術では、澱粉の含水量が極少である場合、特に、離型直後時、澱粉ベースの物品の曲げ強度及び破壊エネルギーを高めるため、処方設計に繊維が添加されることが多い。しかし、相当量(10%又はそれ以上)の繊維を加えても、離型直後或いは乾燥した環境(冬季での暖房建築物、夏季での空調建築物、1年中どの季節でも砂漠環境)で長期間保存される場合、一般に、澱粉ベースの物品は極脆弱である。従って、澱粉ベースの物品の脆性破壊は製造工程時(特に、コーティング又はラミネートフィルムが施される前)及び物品が乾燥した環境で使用されるときに問題となり続ける。
【0012】
更に、現行の技術では、無機充填材(例えば、炭酸カルシウム、シリカ、硫酸カルシウム、硫酸カルシウム水和物、ケイ酸マグネシウム、雲母鉱物、粘土鉱物、二酸化チタン)が、澱粉ベースの生分解性食品用物品を生産するのに用いられる処方設計に含まれることが多い。しかし、これらの充填材は生分解性ではない。これらの物質を充填材として用いた製品に対してなされる販売における主張では、それらの物質は天然で再生可能であり、環境に優しいと指摘している。しかし、あらゆる無機充填材の採掘(又は合成)及び加工に関連する固有の環境コストの問題が存在する。
【0013】
最後に、現行の技術では、澱粉ベースの食品用物品において最も一般的に用いられる繊維は木材パルプ繊維である(紙ベースの物品に類似している)。製紙工業の主要な原料物質として、木材パルプ繊維は容易に入手可能であり、品質及び物質特性が一定であり、完成した食品用物品において構造的要素として機能するのに必要な主要な特性を有する。しかし、多くの農業副産物源が利用できるときに成長の遅い樹木を繊維源として用いることは、上述のように、それ自体疑問の余地がある。
【0014】
従って、容器、皿、トレイ及びボウルが通常置かれる、あらゆる種類の使用に役立ちうる、可食性生分解性で堆肥化可能な使い捨て物品を生産するための改良システムの必要性がある。明らかに、消費者は新規の可食性食品用材料及び包装材料の導入の恩恵を受けるであろう。明らかに、一般社会は自治体の固形廃棄物流における食品包材量の全体的減少の恩恵を受けるであろう。
【0015】
更に、自治体の廃棄物流における残留性非生分解性食品包材の割合を低下させる必要がある。水分、水蒸気、酸素及び汚染物質からの保護用の最少量のプラスチックフィルム又はプラスチック加工紙を伴った、構造物の剛性用の可食性で堆肥化可能な生分解性材料の包装システムの開発は有益であろう。
【0016】
更に、すべて天然の可食成分から製造された包材の開発は、最終的にどの程度生じることが示されるにせよ、環境及びヒトの健康への可塑剤の影響を低減するであろう。この問題に関する論争が解決されるまで、可食包材は懸念を抱く消費者にとってプラスチックの代替としての機能を果たしうる。
【0017】
無機充填材を、従来の無機充填材と同じ役割を果たす、完全に生分解性で再生可能な植物ベースの有機材料に置き換える、現行技術における改良の必要性もある。充填材が別の農業材料の生産副産物として現在生産されているのであれば、更に大きな利点が得られる。
【0018】
最後に、毎年成長する非木材植物、特に、既に生産されている商品の副産物である材料、からの繊維材料を組み入れる方法及び処方設計の必要性もある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0019】
本発明の一部の実施形態の目的は、アイスクリーム及び他の冷凍デザート製品;ケーキ、マフィン、クッキー、パン及びスウィートブレッドのような焼成食品;果物、肉及び野菜パイ;ピザパイ;キャンディー製品;並びにヒト及び動物に食されるように考案された他の製品、のための、機能的包装及び/又は食品用物品として機能しうる、可食性生分解性で堆肥化可能な使い捨て物品を生産するためのシステムを提供することにある。このような物品は、食用として安全であり、魅力的な外観、味及び質感を有し、消費されるというよりも処分される場合には、他の食品と同様に容易に生分解可能であるようになされる。これらの特徴は、可食性でも良味でも生分解性でもない、標準的な食品用及び食品包装材料(PE、アクリル又はワックス塗工板紙、PETE、HDPE、PP、PS、PVC、ビニル、金属箔製品など)とは全く対照的である。
【0020】
本発明の一部の実施形態の別の目的は、可食性生分解性で堆肥化可能なペットフード包材を提供することにある。
【0021】
本発明の一部の実施形態の別の目的は、水分、水蒸気、酸素及び汚染物質からの保護用の従来の外部バリア材料(例えば、プラスチックフィルム又はプラスチック加工紙)を含む包装システムにおける構造的に剛性の内部構成要素としての可食性で堆肥化可能な生分解性材料を提供することにある。
【0022】
本発明の一部の実施形態の別の目的は、成形プラスチック包装品の物理的特性に類似した物理的特性を有するが、従来のプラスチックの製造において用いられるフタル酸エステル及び他の可塑剤を含まない、成形可能な包材を提供することにある。
【0023】
本発明の一部の実施形態の別の目的は、澱粉ベースの食品容器における従来の無機充填材と同じ役割を果たす、完全に可食性生分解性で堆肥化可能且つ再生可能な植物ベースの有機材料を提供することにある。
【0024】
本発明の一部の実施形態の別の目的は、非木材植物、特に、毎年成長し、且つ/或いは既に生産されている商品の副産物である、材料由来の繊維材料を組み入れる方法及び処方設計を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0025】
本発明の下記の説明を通して当業者には明らかになるであろう、本発明の一部の実施形態のこれら及び他の態様は、澱粉ベースの商品を製造する際に用いられる処方設計及び前記処方設計の使用方法によって可能となる。
【0026】
本発明の一実施形態は、水;澱粉;天然繊維材料;離型剤;着香剤;着色剤;及び/又は、特定の用途のために製品特性を調整するための、ワックス乳剤(wax emulsion)、蛋白質若しくは他の天然高分子化合物、を含む組成物であり、材料が可食であるようになされるため、すべての成分は食品用材料となりうる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2005年11月21日に出願された米国特許出願番号第11/285,508号について優先権を主張するものであり、米国特許出願番号第11/285,508号は、2004年8月26日に出願された米国特許出願番号第10/928,602号の一部継続出願であり、米国特許出願番号第10/928,602号は、2003年8月27日に出願された仮出願番号第60/498,396号の優先権を主張しており、これらの出願のすべては、参照により、全体的に本明細書に組み込まれている。
【0028】
本発明に基づく、上記の詳細及び他の利点及び目的が得られる態様を十分に理解するため、本発明の更に詳細な説明が具体的な実施形態を参照してなされる。
【0029】
本発明の一実施形態は、可食性であり、標準的なアイスクリームコーン処方設計よりもはるかに頑丈である包材を提供しており、包材は、オーブン及び電子レンジ環境で機能性を維持する。本発明の実施形態の典型的な想定される用途には、より頑丈なアイスクリームコーン、パイの外皮、マフィントレイ、ホットドッグホルダー、キャンディートレイ、アイスクリームトレイ、クッキーホルダー及びデザートトレイが含まれる。耐湿性を高めた製品は、可食性耐湿性コーティングをトレイに施すことによって、提供することが可能である。食製品の長期保存のために密封された水分及び酸素バリアが必要な場合、バリア材料には従来の塗工紙又はプラスチックフィルム材料を用いることができ、剛性・可食性で堆肥化可能な生分解性挿入物が食品を保持し保護するように機能する。
【0030】
ペットフード容器も本発明の実施形態に従って生産することができる。これらの容器は可食であるのみならず、(従来の多くの包材と異なり)ペットの歯にも安全である。この新規のペット用可食包材は、ペットが食事を終えた後の「ご馳走」として機能するように風味を付け、或いは食事自体の一部として与えることができる。ペットフード包装の排除により、ペットは更なる食物繊維源を与えられ、現在埋立地に送り込まれている廃棄物流におけるペットフード包材の量が減少し、廃棄包材を取り除くことによってペットフード配送の全体的な効率が高まるであろう。
【0031】
可食包装物品(容器、皿、トレイ、ボウル、コーン及びコップ並びに他の新規形状物)から生産可能である、本発明による処方設計は、水;と、澱粉;と、オプションで(optionally)、焼成物品における(様々な縮尺での)構造的要素としても無機充填材の安価な有機代替物としても、組み合わせて用いられる、複数の天然繊維材料;と、オプションで、乾燥した環境で使用するために生産される物品の脆性を低減するとともに、物品が一般的に乾燥している形成直後の破壊を阻止するための、蛋白質及び天然高分子化合物;と、オプションで、完成品の耐水性を高めるための、ワックス乳剤;と、オプションで、焼成部分と成形システムとの接着を低減するための、離型剤;と、オプションで、物品の感覚的魅力を高めるための、食品用着色剤及び/又は着香剤と、を含むものを提供する。
【0032】
本発明の実施形態において用いられる澱粉には、限定されるものではないが、植物の塊茎、根、種子及び又は果実のような植物源が含まれ得、具体的な植物源にはトウモロコシ、ジャガイモ、タピオカ、イネ若しくは小麦又は類似の提供給源、又は動物源、即ち、グリコーゲンが含まれうるが、植物源が最も好ましい。更に、澱粉はアルファ化(pregelatinized)澱粉及び生澱粉の組合せとして提供されることが好ましい。好ましくは、アルファ化澱粉は処方設計中の総澱粉の約0〜約30重量%の範囲の濃度を有し、より好ましくは、3%〜20%、最も好ましくは、5%〜15%である。水性食品に暴露された際に製品の軟化への抵抗性を高めるため、親油性官能基の、架橋、安定化、又は付加により修正された食品用澱粉(アルファ化又は生)が含まれうる。
【0033】
蛋白質及び天然高分子化合物は、カゼイン、大豆蛋白質の分離物若しくは濃縮物、又は類似するこのような調製物、から製造された調製物を、これらに限定されるものではないが、含むことができる。このような調製物の1つは次の3ステップにて調製することができる:1)通常の製造業者の推奨の通りに、カゼイン又は大豆蛋白質分離物の水溶液(約10重量%)を調理する(一般に、浸漬して蛋白質を水和させ、次に、溶液の温度及びpHを180°F(約82℃)及びpH=9〜9.5まで徐々に上昇させ、次に、180°F(約82℃)にて15分、溶液を保持する);2)この調製物を室温まで冷却する;オプションで、3)保存料を添加し、完全に混合する。調製物中の保存料の好ましい濃度は、蛋白質溶液に必要な保存期間、最終製品に必要な蛋白質の濃度及び可食材料中の保存化合物の用量に関する政府の規制で課された限度に依存し、約0.1%又はそれ未満である。
【0034】
容器の耐水性を向上させるため、カゼイン又は大豆蛋白質調製物と組み合わせて、或いは単独で、他の蛋白質も用いられうる。例えば、このような蛋白質には胚乳、ゼラチンなどが含まれうる。
【0035】
焼成物品における、(様々な縮尺での)構造的要素として及び又は安価な有機充填材として、複数の天然繊維材料が、組み合わせて用いられうる。繊維要素は、湿式生地(wet batter)の成形特性を制御し、且つ完成した食品用物品の構造安定性を増強するのに用いられる。処方設計において用いられる繊維長及び繊維アスペクト比は連続的であるが、処方設計の繊維部分は一般的な意味では異なる機能を果たす(繊維長に基づく)3種類に分離できる。長い、或いは極長(4〜25mm又はそれより長い)の繊維又は複合繊維要素は、鋳型において拡張する際に生地に不良が生じるのを防止するのに役立つ網目構造を形成するのに用いられる。中間長の繊維(0.5〜5mm)も湿式生地の流動特性を制御するのに役立ち、完成した食品用物品の靭性を高めるのに役立ち、取扱い時及び通常使用時の破損を防止する。短繊維(0.5mm未満)は、主に、容易に生分解可能な材料を、即ち、充填材を含む澱粉ベースの素地よりも耐水性が高い充填材を、処方設計に導入する手段としての機能を果たしている。(あらゆるタイプの繊維がこの機能性を付与するが、中間長繊維、長繊維及び極長繊維の存在が、それらが付与する成形、取扱い及び使用の、特性に必要であるのに対し、短繊維要素は、主に、それらがなす耐水性への寄与のために存在する。)
【0036】
オプションで、短繊維は、短繊維と同じ利点を付与する他の充填材と併用され、或いは短繊維と同じ利点を付与する他の充填材に代替されうる。例えば、このような充填材には、有機凝集体及び無機凝集体、例えば、炭酸カルシウム、シリカ、硫酸カルシウム、硫酸カルシウム水和物、ケイ酸マグネシウム、雲母鉱物、粘土鉱物、二酸化チタン、タルクなどが含まれうる。凝集体及び/又は短繊維の濃度は、処方設計の約0〜約25乾燥重量%の範囲、処方設計の約2.5〜約20総乾燥重量%の範囲、処方設計の約5〜約15乾燥重量%の範囲、処方設計の約5〜約20総乾燥重量%の範囲又は処方設計の約7〜約17乾燥重量%の範囲となしうる。
【0037】
本発明の実施形態の一態様では、有機充填材には粉砕クルミ殻が含まれうる。粉砕クルミ殻は短繊維を含む繊維材料をもたらす。粉砕クルミ殻は充填材として単独で用いられ、或いは他の充填材と併用されうる。単独で用いられる場合、好ましい濃度は約8乾燥重量%である。
【0038】
通常、処方設計には複数源由来の繊維が含まれる。草又は葦種由来の比較的高品質の繊維は、完成品の場合、構造安定性及び弾性にもっとも寄与する中間長繊維を提供する。長〜極長繊維又は繊維複合体は、僅かに加工された農業副産物、例えば、適切なサイズに細断、粉砕或いは破砕された茎又は殻材料に由来しうる。適切な加工条件(例えば、ハンマーによる製粉)下では、これらの材料は、澱粉に取って代わり完成品に耐水性を付加する機能を果たす極短繊維を大量に提供することもできる。粉砕クルミ殻(又は他のリグニンに富む極硬植物材料)の形態の繊維材料は、従来の充填材に取って代わる、比較的耐水性の生分解性有機繊維としても機能しうる。
【0039】
更に、澱粉ベースの食品用物品において構造要素として好適な繊維のこれらの他の提供給源は、容易に得られる。これらの一部は、ケナフや竹のような草又は葦として概括的に特徴づけられうる成長の速い植物由来である。ケナフや竹は、樹木から繊維を得るよりも関連環境コストが低い繊維を提供する。繊維工業の成長分野は、これらの植物由来の繊維の使用に基づいている。多くの場合、これらの植物から得られる繊維の品質及び一貫性(加工後)は、木材パルプ工業により提供されるものと同様に良質である。加えて、繊維は農業生産の副産物としても広範に得られる。例えば、穀物由来の茎、柄及び殻は、手近の繊維材料源であり、樹木又は良質の草種から得られる繊維ほど品質は高くないが、極安価であり、副産物として本質的に付加環境コスト(主要作物の生産と関連する如何様の環境コストであれ、それを超過するコスト)を有さない。
【0040】
本明細書で述べる処方設計に含まれる繊維材料は、繊維長及び繊維アスペクト比において大幅に異なる。しかし、総体的には、材料は約2mm未満の平均繊維長及び約5:1〜25:1の範囲の平均アスペクト比を有することが好ましい。
【0041】
耐水性を高めるために用いられる処方設計中の好ましいワックス乳剤は、通常、カルナウバ(carnuba)、カンデリラ、米糠、パラフィン又は何か他の食品用ワックス、で製造される安定した水性乳剤である。動物蝋及び鉱物蝋より植物蝋のほうが好ましく、合成類より天然ワックスのほうが好ましい。ワックスの種類は最終製品の特定の用途及び所望の特性に基づいて選択される。通常、乳剤は乳化剤及び機械的攪拌によって調製される。本発明の処方設計での使用に好適なワックス乳剤の例には、乳化カルナウバ蝋及び乳化カンデリラ蝋が含まれる。乳化剤には食用に認可されたすべての乳化剤が含まれ、(限定されるものではないが)モノステアリン酸ソルビタン、ポリソルベート60、ポリソルベート65、ポリソルベート80、食品用ゴム(例えば、アラビノガラクタン、カラギーナン、ファーセレラン、キサンタン)、ステアリルモノグリセリジルシトレート(stearyl monoglyceridyl citrate)、スクシステアリン(succistearin)、水酸化レシチン、及び他の多くの化合物、が含まれる。
【0042】
焼成部分と成形システムとの接着を低減するため、離型剤又は不粘着剤が、提供される。本発明の処方設計での使用に好適な具体的な離型剤の例には、限定されるものではないが、ステアリン酸金属化合物(例えば、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸カリウム、ステアリン酸ナトリウム、又はステアリン酸亜鉛)、脂肪酸(例えば、オレイン酸、リノール酸など)、脂肪、油、又は類似の物質、又は前記のどれかの組合せ、が含まれる。
【0043】
本発明の処方設計での使用に好ましい着色剤は、食品での使用に安全と考えられる水不溶性顔料タイプである(例えば、酸化鉄、ウルトラマリン、酸化クロム−コバルト−アルミニウム、フェロシアン化第二鉄アンモニウム、フェロシアン化第二鉄、マンガンバイオレット、カルバゾールバイオレット)。或いは、アルミニウムレーキ顔料、水溶性食用色素、及び顔料の組合せ、或いはレーキ及び/又は色素を有する顔料の組合せが、一部の用途に用いられうる。
【0044】
本発明による混合処方設計から製造される容器は、最終容器の所望の用途及び特性に依存する、種々の形状及び厚さに、変えることができる。例えば、容器は、トレイ、コーン、パイ皿、コップ若しくはボウルのような開放容器、又は当該技術分野で公知の他のどんな有用な形状にも、製造されうる。
【0045】
更に、容器の任意の部分の厚さは、好ましくは、約0.5mm〜約3.2mmの範囲で、更に好ましくは、約1.5mm〜約3.0mmの範囲で、最も好ましくは、約1.6mm〜約2.5mmの範囲で、変えることができる。容器の厚さは容器の横断面ごとに変化する。
【0046】
本発明の別の実施形態では、可食コーティング及び又はシーラントのような生分解性材料が、混合処方設計から製造される容器に、塗布できる。生分解性材料は、容器の内面及び/又は外面に浸透するように塗布され、これにより、容器の耐水性及び耐熱性が向上する。前記材料は、コーティングとして塗布されると、容器素地に、或いは、コーティングを形成するものと容器素地に部分的に又は完全に浸透するものとの組み合わせに、部分的に又は完全に浸透できる。
【0047】
本発明の更なる実施形態は、食品若しくは飲料容器に用いる容器又は他の物品を生成する方法である。前記方法は、上述の混合処方設計を提供するステップ;前記混合物を所望の形状の鋳型で加熱し、対応する所望の形状の容器を形成するステップを含む。前記方法は、2003年6月27日に出願された米国特許出願番号第10/608,441号に示されているステップを更に含んでおり、米国特許出願番号第10/608,441号が、参照により、全体的に、本明細書に組み込まれている。
【0048】
本発明による更なる方法は、所望の最終製品の形状のキャビティと、加熱又は焼成時に生じる鋳型装置からの蒸気を排出するための1又は複数の間隙と、を有する鋳型装置を提供するステップと、該鋳型装置を加熱又は焼成するステップと、該鋳型装置を密閉する前に該鋳型装置のキャビティに液体又は半液体である混合物を加えるステップと、該鋳型装置を密閉するステップと、を含んでいる。ここで、加熱又は焼成時に該キャビティ内に蒸気又はスチームが生じると、該混合物が蒸気又はスチーム圧に押されて該キャビティを完全に充填し、加熱された該鋳型装置に対する該混合物の十分な接触により、該混合物の外面に外皮が形成される。該外皮は、蒸気又はスチームに対して透過性又は半透過性であり、該外皮及び間隙は、共に該キャビティから該鋳型装置の外部への蒸気又はスチームの逃出を許容するが、有意量の該混合物が逃出することを許容しないようになっている。本明細書で称される「有意量の混合物」は、その喪失が有意な量にて従来技術において見出されるいずれかの欠点、例えば、原材料の浪費、更なる混合物を加熱するのに必要なエネルギーの浪費、最終製品を形成するために過剰な材料を除去する更なるプロセス及び間隙(単数又は複数)の詰まりを生じさせうる量である。
【0049】
間隙が十分に小さなサイズであるため、外皮が混合物の加熱鋳型面との接触から混合物の表面に形成されたキャビティ内に、混合物が保持されている間に、蒸気が逃げ出す。そのとき、混合物の加熱又は焼成時に生じるスチーム又は蒸気からの十分な圧力下で、外皮が破断することなく、スチーム又は蒸気が、外皮を通じて、次に間隙を通して、鋳型装置の外部へ逃出することを、間隙は、許容する。混合物に対して外皮が透過性でなく、混合物は、加熱又は焼成の完了前に依然として液体又は半液体でありうるので、混合物は鋳型装置のキャビティから逃出することができない。
【0050】
本発明による前記方法は、混合物の有意な喪失や上記で概述した喪失の関連する欠点、例えば、原材料の浪費、更なる混合物を加熱するのに必要なエネルギーの浪費、最終製品を形成するために過剰な材料を除去する更なるプロセス及び1又は複数の間隙の詰まり、がなく、焼成時に生じる蒸気の排出を、許容する。
【0051】
本発明による前記方法は、可食焼成商品及び他の焼成製品、例えば、食品容器などとして用いられる澱粉ベースの材料を製造するのに用いられうる。前記方法において用いられる混合物は、典型的には水ベースであり、本明細書で述べたような混合物を含む。しかし、当業者は、例えば、アルコールベースの混合物又は他の非水ベースの混合物のように、混合物が水ベースである必要がないことを、認識するであろう。前記方法に用いられうる混合物の具体例は、当業者には即座に明らかとなるはずであり、限定されるものではないが、一般的な焼成混合物、例えば、ワッフル、クッキー生地又はアイスクリームコーン生地、澱粉及び水から成る澱粉ベースの混合物、並びに加熱又は焼成時に生じる気体に対して依然として透過性の外皮を形成する樹脂と混合される複合材料、を含む。更に、加熱温度及び時間のような具体的な焼成処理手順は、加熱又は焼成される具体的な混合物に依存して様々であり、当業者には明らかなはずである。
【0052】
本発明は具体的な実施形態及び実施例に関して説明されたが、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、本発明の改変及び応用が可能であることは当業者には容易に理解されるであろう。従って、本発明の範囲は、特許請求の範囲によってのみ限定される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
可食性生分解性食品用容器の製造で用いる組成物において、
水と、
澱粉と、
繊維と、
離型剤と、
ワックス乳剤と、
第一の蛋白質又は天然高分子化合物と、
を含んでおり、
組成物が、実質的に食品用材料から成っている、ことを特徴とする組成物。
【請求項2】
澱粉が、アルファ化澱粉及び天然澱粉を含んでいる、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
アルファ化澱粉が、組成物中の総澱粉の、0重量%超〜30重量%未満の範囲にある、請求項2に記載の組成物。
【請求項4】
アルファ化澱粉が、組成物中の総澱粉の、5重量%超〜20重量%未満の範囲にある、請求項2に記載の組成物。
【請求項5】
アルファ化澱粉が、組成物中の総澱粉の、7重量%超〜15重量%未満の範囲にある、請求項2に記載の組成物。
【請求項6】
第一の蛋白質又は天然高分子化合物が、カゼイン又は大豆蛋白質を含んでいる、請求項1に記載の組成物。
【請求項7】
乾燥時に組成物の物理的特性を向上させるために、第二の蛋白質を更に含んでいる、請求項1に記載の組成物。
【請求項8】
前記第二の蛋白質が、胚乳又はゼラチンを更に含んでいる、請求項7に記載の組成物。
【請求項9】
繊維が、長繊維、中間長繊維及び短繊維を含んでいる、請求項1に記載の組成物。
【請求項10】
繊維が、天然繊維材料を含んでいる、請求項9に記載の組成物。
【請求項11】
繊維が、約2mm未満の平均繊維長を有する、請求項10に記載の組成物。
【請求項12】
繊維が、5:1〜25:1の範囲の平均アスペクト比を有する、請求項11に記載の組成物。
【請求項13】
充填材を更に含んでいる、請求項9に記載の組成物。
【請求項14】
充填材が、有機である、請求項13に記載の組成物。
【請求項15】
充填材が、炭酸カルシウム、シリカ、硫酸カルシウム水和物、ケイ酸マグネシウム、雲母鉱物、粘土鉱物、二酸化チタン又はタルク、を含んでいる、請求項13に記載の組成物。
【請求項16】
充填材が、短繊維を含んでいる、請求項13に記載の組成物。
【請求項17】
充填材及び/又は短繊維が、組成物の25乾燥重量%未満の総合濃度を有する、請求項13に記載の組成物。
【請求項18】
充填材及び/又は短繊維が、組成物の20乾燥重量%未満且つ5乾燥重量%超の総合濃度を有する、請求項13に記載の組成物。
【請求項19】
充填材及び/又は短繊維が、組成物の17乾燥重量%未満且つ7乾燥重量%超の総合濃度を有する、請求項13に記載の組成物。
【請求項20】
繊維が、成長の速い植物由来の繊維を含んでいる、請求項13に記載の組成物。
【請求項21】
ワックス乳剤が、天然ワックスを含んでいる、請求項1に記載の組成物。
【請求項22】
ワックス乳剤が、乳化カルナウバ蝋又は乳化カンデリラ蝋を含んでいる、請求項21に記載の組成物。
【請求項23】
離型剤が、ステアリン酸金属化合物、脂肪酸、タルク、脂肪又は油、を含んでいる、請求項1に記載の組成物。
【請求項24】
離型剤が、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸カリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸亜鉛、オレイン酸、リノール酸、タルク、脂肪又は油、を含んでいる、請求項1に記載の組成物。
【請求項25】
コーティングを更に含んでいる、請求項1に記載の組成物。
【請求項26】
コーティングが、組成物の素地に部分的に浸透する、請求項23に記載の組成物。
【請求項27】
着香剤と、
着色剤と、
を更に含んでいる、請求項1に記載の組成物。
【請求項28】
可食性生分解性食品用容器の製造で用いる組成物において、
水と、
アルファ化澱粉及び天然澱粉と、
第一の蛋白質又は天然高分子化合物と、
天然繊維と、
ワックス乳剤と、
離型剤と、
着香剤と、
着色剤と、
を含んでおり、
組成物が、実質的に食品用材料から成っている、ことを特徴とする組成物。
【請求項29】
アルファ化澱粉が、組成物中の総澱粉の0重量%超〜30重量%未満の範囲にある、請求項28に記載の組成物。
【請求項30】
アルファ化澱粉が、組成物中の総澱粉の5重量%超〜15重量%未満の範囲にある、請求項28に記載の組成物。
【請求項31】
第一の蛋白質又は天然高分子化合物が、カゼイン又は大豆蛋白質を含んでいる、請求項28に記載の組成物。
【請求項32】
乾燥時に組成物の物理的特性を向上させるために、第二の蛋白質を更に含んでいる、請求項28に記載の組成物。
【請求項33】
前記第二の蛋白質が、胚乳又はゼラチンを含んでいる、請求項32に記載の組成物。
【請求項34】
繊維が、長繊維、中間長繊維及び短繊維を含んでいる、請求項28に記載の組成物。
【請求項35】
繊維が、約2mm未満の平均繊維長を有する、請求項28に記載の組成物。
【請求項36】
繊維が、5:1〜25:1の範囲の平均アスペクト比を有する、請求項35に記載の組成物。
【請求項37】
充填材を含んでいる、請求項32に記載の組成物。
【請求項38】
充填材が、有機である、請求項37に記載の組成物。
【請求項39】
充填材が、炭酸カルシウム、シリカ、硫酸カルシウム水和物、ケイ酸マグネシウム、雲母鉱物、粘土鉱物、二酸化チタン又はタルク、を含んでいる、請求項37に記載の組成物。
【請求項40】
充填材が、短繊維を含んでいる、請求項37に記載の組成物。
【請求項41】
充填材及び/又は短繊維が、組成物の25乾燥重量%未満の総合濃度を有する、請求項40に記載の組成物。
【請求項42】
充填材及び/又は短繊維が、組成物の20乾燥重量%未満且つ5乾燥重量%超の総合濃度を有する、請求項40に記載の組成物。
【請求項43】
充填材及び/又は短繊維が、組成物の17乾燥重量%未満且つ7乾燥重量%超の総合濃度を有する、請求項40に記載の組成物。
【請求項44】
ワックス乳剤が、天然ワックスを含んでいる、請求項28に記載の組成物。
【請求項45】
ワックス乳剤が、乳化カルナウバ蝋又は乳化カンデリラ蝋を含んでいる、請求項44に記載の組成物。
【請求項46】
離型剤が、ステアリン酸金属化合物(例えば、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸カリウム、ステアリン酸ナトリウム又はステアリン酸亜鉛)、脂肪酸(例えば、オレイン酸、リノール酸など)、タルク、脂肪又は油、を含んでいる、請求項28に記載の組成物。
【請求項47】
可食性生分解性食品用容器の製造で用いる組成物において、
水と、
アルファ化澱粉及び天然澱粉と、
第一の蛋白質又は天然高分子化合物と、
竹繊維と、
粉砕クルミ殻と、
ステアリン酸マグネシウムと、
を含んでおり、
組成物が、実質的に食品用材料から成っている、ことを特徴とする組成物。
【請求項48】
竹繊維と粉砕クルミ殻との組合せが、約2mm未満の平均繊維長を有する、請求項47に記載の組成物。
【請求項49】
竹繊維と粉砕クルミ殻との組合せが、5:1〜25:1の範囲の平均アスペクト比を有する、請求項47に記載の組成物。
【請求項50】
アルファ化澱粉が、組成物中の総澱粉の0重量%超〜30重量%未満の範囲にある、請求項47に記載の組成物。
【請求項51】
アルファ化澱粉が、組成物中の総澱粉の5重量%超〜15重量%未満の範囲にある、請求項47に記載の組成物。
【請求項52】
粉砕クルミ殻が、組成物の25乾燥重量%未満の濃度を有する、請求項47に記載の組成物。
【請求項53】
粉砕クルミ殻が、組成物の20乾燥重量%未満且つ5乾燥重量%超の濃度を有する、請求項47に記載の組成物。
【請求項54】
粉砕クルミ殻が、組成物の17乾燥重量%未満且つ7乾燥重量%超の濃度を有する、請求項47に記載の組成物。
【請求項55】
粉砕クルミ殻が、組成物の約8乾燥重量%の濃度を有する、請求項47に記載の組成物。

【公表番号】特表2009−516511(P2009−516511A)
【公表日】平成21年4月23日(2009.4.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−541203(P2008−541203)
【出願日】平成18年11月1日(2006.11.1)
【国際出願番号】PCT/US2006/042800
【国際公開番号】WO2007/061592
【国際公開日】平成19年5月31日(2007.5.31)
【出願人】(506000162)バイオスフィア・インダストリーズ・コーポレイション (3)
【氏名又は名称原語表記】BIOSPHERE INDUSTRIES CORP.
【Fターム(参考)】