説明

台所用液体洗浄剤組成物

【課題】 優れた洗浄力を持ちながらも皮膚に対して低刺激であり、すすぎ性に優れ、かつ、低温での保存安定性にも優れる台所用液体洗浄剤を提供すること。
【解決手段】 (a)アルギニン誘導体を1〜10重量%、(b)エタノール、1−プロパノール、2−プロパノールから選ばれる少なくとも1種の低級アルコールを1〜10重量%、(c)ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩を5〜40重量%、(d)HLBが10以上の非イオン性界面活性剤を3〜20重量%、(e)アルキルアミンオキシドを1〜10重量%含有し、(a)成分の量と(c)成分と(d)成分と(e)成分の合計量の重量比(a)/{(c)+(d)+(e)}が1/50〜1/3、(c)成分と(d)成分と(e)成分の合計量が30〜50重量%であることを特徴とする台所用液体洗浄剤組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、台所用液体洗浄剤組成物に関し、さらに詳しくは優れた洗浄力を持ちながらも皮膚に対して低刺激であり、すすぎ性に優れ、かつ、低温での保存安定性にも優れる台所用液体洗浄剤に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、消費者の環境に対する意識が高まり、洗浄剤使用量の削減、廃棄物の低減等を目的として、洗浄剤製品は高濃度品が増えている。台所用液体洗浄剤組成物もコンパクトタイプと呼ばれる高濃度な洗浄剤が多くなっているが、これにより洗浄時に高濃度な洗浄剤が直接、手肌に接触するため、手荒れを引き起こす可能性がある。
高濃度の台所用液体洗浄剤組成物においては、洗浄力や起泡力が高い点から、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩等のアニオン性界面活性剤が主要成分となる。ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩を主要成分とした台所用液体洗浄剤組成物の刺激を抑えるために、アルキルアミンオキシド等を併用することが従来より知られている(非特許文献1)。また、特許文献1においても、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩とアルカンスルホン酸又はその塩とアルキルアミンオキシドと芳香族スルホン酸またはその塩、および亜鉛化合物を組み合わせることにより、泡立ちが早く、刺激性の低い台所用液体洗浄剤組成物が提案されている。
【0003】
しかしながら、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩とアルキルアミンオキシドを組み合わせた台所用液体洗浄剤組成物においては、高濃度にすることにより、むしろアルキルアミンオキシドの刺激性が出てしまうという問題点があった。また、皮膚への刺激を考慮して、台所用液体洗浄剤組成物のpHは一般的に弱酸性から中性に調整されるが、このpHの領域においては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩とアルキルアミンオキシドを組み合わせた台所用液体洗浄剤組成物では、洗浄力および組成物の低温安定性が低下するという問題点があった。
このような理由から、皮膚に対する刺激性をより考慮した高濃度の台所用液体洗浄剤組成物として、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩等のアニオン性界面活性剤を使用しないことが試みられ、例えば、特許文献2において、脂肪酸アルカノールアマイドとアルコールエトキシレートと低級アルコール、および芳香族スルホン酸またはその塩を組み合わせた台所用液体洗浄剤組成物が提案されている。しかし、この組成物においては十分な洗浄力が得られず、かつ洗浄時に皿やコップ等の被洗浄物の表面のヌルつき感が強く、すすぎに時間がかかるという問題点があり、やはり満足するものではなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−156590号公報
【特許文献2】特開平11−80797号公報
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】洗剤・洗浄の事典、朝倉書店、1990年発行、116〜118ページ
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、優れた洗浄力を持ちながらも皮膚に対して低刺激であり、すすぎ性に優れ、かつ、低温での保存安定性にも優れる台所用液体洗浄剤を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩、非イオン性界面活性剤、アルキルアミンオキシドおよび低級アルコールを含有する洗浄剤組成物に、式(1)で示されるアルギニン誘導体を配合することにより、上記の目的を達成するに至った。
すなわち、本発明は(a)式(1)で示されるアルギニン誘導体を1〜10重量%、
【0008】
【化1】

【0009】
(式中、R又はRは水素原子又はヒドロキシプロピル基であり、RおよびRの少なくともどちらかはヒドロキシプロピル基を示す。Rは水素原子、アルカリ金属原子又はアルカノールアミンの有機カチオン性残基を示す。)
(b)エタノール、1−プロパノール、2−プロパノールから選ばれる少なくとも1種の低級アルコールを1〜10重量%、
(c)ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩を5〜40重量%、
(d)HLBが10以上の非イオン性界面活性剤を3〜20重量%、
(e)式(2)で表されるアルキルアミンオキシドを1〜10重量を含有し、
【0010】
【化2】

【0011】
(式中R4は炭素数10〜18である直鎖または分岐のアルキル基またはアルケニル基、R5およびR6は炭素数1〜2のアルキル基である。)
(a)成分の量と(c)成分と(d)成分と(e)成分の合計量の重量比(a)/{(c)+(d)+(e)}が1/50〜1/3、(c)成分と(d)成分と(e)成分の合計量が30〜50重量%であることを特徴とする台所用液体洗浄剤組成物である。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、優れた洗浄力を持ちながらも皮膚に対して低刺激であり、すすぎ性に優れ、かつ、低温での保存安定性にも優れる台所用液体洗浄剤を得ることができる。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明に利用される(a)成分であるアルギニン誘導体は式(1)で示され、RまたはRは水素原子又はヒドロキシプロピル基である。
【0014】
【化3】

【0015】
本発明のアルギニン誘導体は、RまたはRのいずれかがヒドロキシプロピル基である1モル付加体と、RとRがどちらもヒドロキシプロピル基である2モル付加体がある。付加モル数はプロピレンオキシドとアルギニンとの仕込比率で制御できる。
出発原料としてのアルギニンは、D体、L体およびDL体のいずれも使用できるが、汎用的に入手できる点でL体が好ましい。
式(1)において、R3は水素原子、アルカリ金属原子、アンモニウムまたはアルカノールアミンの有機カチオン性残基である。アルカリ金属原子としては、例えば、ナトリウム、カリウム、リチウム等が挙げられる。また、アルカノールアミンの有機カチオン性残基とは、式(1)中のR3が水素原子であるときのカルボン酸部分とアルカノールアミンとで形成される塩において、カルボン酸由来のアニオン性部分を除くカチオン性部分のことをいう。アルカノールアミンとしては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどが挙げられる。
【0016】
本発明の上記式(1)で表されるアルギニン誘導体は、アルギニンとプロピレンオキシドとを水溶媒中、無触媒で反応させることにより得ることができる。具体的には、所定濃度のアルギニン水溶液を調製し加温しながら、撹拌下、プロピレンオキシドを滴下しながら反応を行うことで、式(1)で表されるアルギニン誘導体が得られる。但し、Rがアルカリ金属またはアルカノールアミンの有機カチオン性残基である場合、アルギニンとプロピレンオキシドとの反応の後、水酸化ナトリウムやアルカノールアミンといったアルカリ剤と反応させることにより、式(1)で表されるアルギニン誘導体を得ることができる。また、本発明では有機酸や無機酸でアルギニン誘導体の酸付加塩としてもよい。
【0017】
本発明の組成物において(a)成分の配合量は1〜10重量%、好ましくは2〜7重量%である。(a)成分の配合量が1重量%未満では皮膚への刺激性が強くなるおそれがあり、(a)成分の配合量が10重量%を超えると洗浄力が低下するおそれがある。
【0018】
本発明の(b)成分はエタノール、1−プロパノール、2−プロパノールから選ばれる少なくとも1種の低級アルコールであり、好ましくはエタノールである。
本発明の組成物において(b)成分の配合量は1〜10重量%、好ましくは2〜7重量%である。(b)成分の配合量が1重量%未満では低温での安定性が低下するおそれがあり、(b)成分の配合量が10重量%を超えると皮膚への刺激性が強くなるおそれがある。
【0019】
本発明の(c)成分であるポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩において、アルキル基は炭素数10〜20、エチレンオキシドの平均付加モル数は0.5〜5モルである。アルキル基は、飽和または不飽和のいずれでもよく、さらに直鎖状または分岐状のいずれでもよい。ここで上記陰イオン性界面活性剤の対イオンとしてはナトリウム、カリウム等のアルカリ金属イオン、アンモニウム、炭素数2または3のアルカノール基を1〜3個有するアルカノールアミンなどを挙げることができる。
本発明の組成物において(c)成分の配合量は、5〜40重量%、好ましくは10〜30重量%である。(c)成分の配合量が5重量%未満であると洗浄力が低下するおそれがあり、(c)成分の配合量が40重量%を越えると皮膚に対して低刺激性が高くなるおそれがある。
【0020】
本発明の(d)成分である非イオン性界面活性剤はHLBが10以上であり、好ましくは12〜17である。HLB値が10未満の場合は洗浄力が低下するおそれがある。(d)成分である非イオン性界面活性剤の例としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンラウリルエーテルなどのポリオキシアルキレンモノアルキルエーテルやヤシ油脂肪酸ジエタノールアマイド等が挙げられる。なお、本発明におけるHLB値はGriffinの式より求めた値をいう(界面活性剤ハンドブック、工学図書株式会社、1987年発行、234−235ページ)。
本発明の組成物において(d)成分の配合量は3〜20重量%であり、(d)成分の配合量が3重量%未満であると洗浄力が低下するおそれあり、20重量%をこえると低温安定性が低下し、すすぎ性が悪くなるおそれがある。
【0021】
本発明の(e)成分である式(2)のアルキルアミンオキシドにおいて、R4は炭素数10〜18である直鎖または分岐のアルキル基またはアルケニル基であり、好ましくはR4は炭素数は10〜12である。R4で示されるアルキル基またはアルケニル基の炭素数が10未満であると、皮膚への刺激が強くなり、洗浄力が低下するおそれがある。R4で示されるアルキル基またはアルケニル基の炭素数が18を超えると、低温安定性が低下するおそれがある。R5およびR6は炭素数1または2のアルキル基である。炭素数1または2のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基であり、好ましくはメチル基である。
【0022】
【化4】

【0023】
本発明組成物において(e)成分のアルキルアミンオキシドの配合量は、1〜10重量%、好ましくは2〜5重量%である。(e)成分の含有量が1重量%未満であると皮膚に対して刺激性が高くなるおそれがあり、(e)成分の含有量が10重量%を超えると皮膚への刺激性が強くなり、低温安定性が悪くなるおそれがある。
(a)成分の量と(c)成分と(d)成分と(e)成分の合計量の重量比(a)/{(c)+(d)+(e)}が1/50〜1/3である。1/50未満であると皮膚刺激性が高くなるおそれがあり、1/3を超えると洗浄力が低下するおそれがある。
また、(c)成分と(d)成分と(e)成分の合計量は30〜50重量%である。(c)成分と(d)成分と(e)成分の合計量が30重量%未満であると洗浄力が低下し、50重量%を超えると皮膚刺激性が高くなるおそれがある。
【0024】
本発明の台所用液体洗浄剤組成物には、洗浄剤に使用される他の成分を本発明の効果を損ねない範囲で適宜配合することができる。
【実施例】
【0025】
以下、実施例および比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。
【0026】
実施例1〜4
表1に示す成分および配合量を有効分で台所用液体洗浄剤組成物を調製し、その特性を評価した。評価結果を併せて示す。
60〜70℃に加熱した水に(a)成分、(b)成分、(c)成分、(d)成分、(e)成分を有効成分での配合量で添加・混合し、その後、40〜50℃まで冷却し、クエン酸によってpHを6.0〜7.0に調整し台所用液体洗浄剤組成物を得た。
【0027】
<(a)成分>
<(a)−1>
L−アルギニン(味の素(株)製「アルギニン C−グレード」を使用)174g(1モル)をイオン交換水406gに溶解してオートクレーブに仕込み、オートクレーブ内の空気を乾燥窒素で置換した。次に60℃に昇温し、プロピレンオキシド64g(1.1モル)を1時間かけて滴下した後、60℃に保ちさらに6時間反応した。反応終了後、30分間乾燥窒素でバブリングして未反応のプロピレンオキシドを除去し、オートクレーブから反応液を取り出し、溶媒を減圧留去して反応生成物を得た。反応生成物のH−NMRスペクトルを測定し、下記算出法に基づいて、反応生成物のプロピレンオキシド平均付加モル数を算出した。その結果、化合物1のプロピレンオキシド平均付加モル数は1.02モルであった。この反応生成物に対してイオン交換水を加え、アルギニン誘導体の25質量%水溶液を調製し、以下の検討に用いた。
【0028】
H−NMR測定条件>
使用機種:日本電子株式会社製 ECA−600(600MHz)
測定溶媒:D
内部標準:DSS(2,2−ジメチル−2−シラペンタン−5−スルホン酸ナトリウム)
<ヒドロキシプロピル基の平均付加モル数の算出方法>
S1:δ=1.5〜1.7ppmのアルギニンのβ−炭素、γ−炭素に結合している水素に帰属されるピークの積算強度、
S2:δ=2.5〜2.8ppmのα−アミノ基に付加したヒドロキシプロピル基の1位の炭素に結合している水素に帰属されるピークの積算強度とし、
ヒドロキシプロピル基の平均付加モル数=(S2/S1)×2で算出した。
【0029】
<(a)−2>
L−アルギニン(味の素(株)製「アルギニン C−グレード」を使用)174g(1モル)とプロピレンオキシド116g(2モル)を用いた以外は、化合物1と同様の条件で反応を行った。得られた反応生成物のH−NMRスペクトルより求めた化合物2のプロピレンオキシド平均付加モル数は1.84モルであった。この反応生成物に対してイオン交換水を加え、アルギニン誘導体25質量%水溶液を調製し、以下の検討に用いた。
【0030】
<(b)成分>
(b)−1:エタノール
(b)−2:2−プロパノール
<(c)成分>
(c):ポリオキシエチレン(3モル付加物)アルキル(C12〜14)エーテル硫酸エステルナトリウム
アルキル組成;C12:65重量%、C14:35重量%
<(d)成分>
(d)−1:ポリオキシエチレン(7モル付加物)ラウリルエーテル(HLB:12.5)
(d)−2:ポリオキシエチレン(12モル付加物)ポリオキシプロピレン(1モル付加物)ラウリルエーテル(HLB:13.7)
<(e)成分>
(e)−1:ラウリルジメチルアミンオキシド
(Rがラウリル基、RおよびRがメチル基)
(e)−2:デシルジメチルアミンオキシド
(Rがデシル基、RおよびRがメチル基)
【0031】
比較例1〜14
表2〜3に示す配合量で、調製手順等については実施例と同様にして、比較例の台所用洗浄剤組成物を調整し、その特性を評価した。評価結果を併せて示す。
【0032】
実施例および比較例の組成物の評価は、下記の方法により行った。
(1)洗浄力の評価
リーナッツ改良洗浄試験法(JIS 3370 4.9)に準じて行った。25℃で3分間洗浄(250rpm)後、1分間すすぎを行ない、洗浄前後の重量より洗浄率(%)を下記式により求め、洗浄力を評価した。洗浄力は各組成物の界面活性剤濃度が300ppmとなるように水で希釈して行なった。なお、牛脂(10g)、大豆油(10g)、モノオレイン酸グリセリド(0.25g)、スダンIII(0.1g)をクロロホルム60mlに溶解したものを人工汚垢として用いた。
洗浄率(%)={(洗浄後のスライドガラス重量)−(汚垢付着前のスライドガラス重量)}/(汚垢付着量)
洗浄力は以下の基準に従い評価した。
○:洗浄力が強い(洗浄率70%以上)。
△:洗浄力がやや弱い(洗浄率60%以上70%未満)。
×:洗浄力が弱い(洗浄率60%未満)。
(2)皮膚刺激性
10名の男女(20〜40歳)をパネラーとして、洗浄剤組成物の1%水溶液を調製して、液温を35℃に保ちながら手首まで3分間浸漬し、35℃の水で洗いながす作業を行い、その後、タオルで十分ふき取って乾燥させ30分間安静にした手肌の状態について下記の基準で判定してもらった。
20点:肌荒れをまったく引き起こしていないと感じた場合。
10点:肌が乾燥気味で、やや肌荒れを起こしていると感じた場合。
0点:肌が乾燥し、肌荒れを起こしていると感じた場合。
20名の平均点を求め、以下のように評価した。
○:平均点が15点以上
△:平均点が10点以上15点未満
×:平均点が10点未満
【0033】
(3)低温保存安定性
各組成物80mlを100mlのガラス製バイアルに摂取し、−5℃の恒温槽にて24時間静置した後、初期の状態と比較し、以下の基準で目視判定した。
〇:流動性を保ち初期の状態と差異がない場合。
×:著しく流動性に乏しい場合。
(4)すすぎ性
岩谷産業株式会社製ミルサー(型番IFM−100)のカップに、各洗浄剤組成物の洗浄剤を1重量%に希釈した水溶液200gを25℃に1時間保持した後、10秒間撹拌する。次に、泡だった水溶液を捨て、200gの水をいれ、よく振り、その水を捨てる。この操作を泡が完全になくなるまで繰り返す。すすいだ回数を測定し、以下の基準に従い評価した。
○:すすぎ性が良好(2回まで)
×:すすぎ性が悪い(3回以上)
【0034】
【表1】

【0035】
【表2】

【0036】
【表3】

【0037】
実施例1〜4より、本発明の台所用液体洗浄剤組成物は、いずれの試料においても優れた洗浄力を持ちながらも皮膚に対して低刺激であり、すすぎ性に優れ、かつ、低温での保存安定性にも優れた良好な組成物であった。
比較例1〜14では十分な効果が得られなかった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)式(1)で示されるアルギニン誘導体を1〜10重量%、
【化1】


(式中、R又はRは水素原子又はヒドロキシプロピル基であり、RおよびRの少なくともどちらかはヒドロキシプロピル基を示す。Rは水素原子、アルカリ金属原子又はアルカノールアミンの有機カチオン性残基を示す。)
(b)エタノール、1−プロパノール、2−プロパノールから選ばれる少なくとも1種の低級アルコールを1〜10重量%、
(c)ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩を5〜40重量%、
(d)HLBが10以上の非イオン性界面活性剤を3〜20重量%、
(e)式(2)で表されるアルキルアミンオキシドを1〜10重量%含有し、
【化2】


(式中、R4は炭素数10〜18である直鎖または分岐のアルキル基またはアルケニル基、R5およびR6は炭素数1〜2のアルキル基である。)
(a)成分の量と(c)成分と(d)成分と(e)成分の合計量の重量比(a)/{(c)+(d)+(e)}が1/50〜1/3、(c)成分と(d)成分と(e)成分の合計量が30〜50重量%であることを特徴とする台所用液体洗浄剤組成物。


【公開番号】特開2012−12436(P2012−12436A)
【公開日】平成24年1月19日(2012.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−147877(P2010−147877)
【出願日】平成22年6月29日(2010.6.29)
【出願人】(000004341)日油株式会社 (896)
【Fターム(参考)】