説明

含水固体燃料の乾燥装置及び乾燥方法

【課題】乾燥用加熱媒体等の顕熱や潜熱を有効に利用して低いエネルギー消費で効率よく乾燥できる含水固体燃料の乾燥装置を提供する。
【解決手段】含水固体燃料を乾燥させる乾燥装置10において、伝熱管22を配設した乾燥容器21の内部に掃気用ガスを投入する乾燥機20と、乾燥容器21から流出した微粒子含有混合ガス流体から微粒子を除去する集塵装置13と、蒸気を含む混合ガス流体を圧縮する圧縮機30と、低圧の混合ガス流体を圧縮機30で圧縮された高圧の混合ガス流体で予熱する蒸気熱交換器31と、高圧の混合ガス流体が伝熱管22を通過して放熱する乾燥ガスとされ、放熱により生成した蒸気の凝縮水を含んで伝熱管22から流出した含水掃気用ガスの気液分離を行う気液分離装置14とを備え、混合ガス流体の潜熱及び顕熱を利用して乾燥容器21内で含水固体燃料を加熱して乾燥させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、たとえばバイオマスのように、含水率の高い固体燃料を乾燥させる含水固体燃料の乾燥装置及び乾燥方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、バイオマスのような含水固体燃料を乾燥させる技術として、下記の特許文献に開示されたものが知られている。
特許文献1に開示された従来技術は、燃焼排ガスの顕熱を利用してバイオマスを乾燥させる方法であり、乾燥後の燃焼排ガスは凝縮器で水分を分離し、燃焼用空気と混合してボイラへ供給される。
【0003】
特許文献2に開示された従来技術は、水蒸気圧縮機系統に切換弁を設置し、水蒸気ヒートポンプサイクルの乾燥運転と通気乾燥運転を行うように構成した水蒸気ヒートポンプ方式乾燥装置及びその運転方法である。この場合、乾燥対象物の含水率に応じて弁を開閉操作し、高含水物を乾燥する際には蒸気で乾燥し、低含水物を乾燥する際には通気乾燥が行われる。
特許文献3に開示された従来技術は、圧縮機出口に圧力調整用の逃がし制御を実施した蒸発装置であり、凝縮器出口にドレントラップを設置してある。この蒸発装置は、水蒸気圧縮機の採用に加え、圧縮機入口ガスと圧縮機出口ガスとの熱交換器を設けて熱効率の向上を図り、さらに、非凝縮ガスを系内に循環させることにより、非凝縮ガスの顕熱を原料の余熱に利用し、熱伝達を促進するとともに乾燥温度を低下させている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−291526号公報
【特許文献2】特許第3685477号公報
【特許文献3】特開2007−333278号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上述した特許文献1の従来技術は、乾燥用の熱源として燃焼排ガスを使用するため、燃焼排ガスを供給するボイラの設置が必須となる。しかも、この従来技術は、バイオマス乾燥の過程で潜熱を回収しないため、熱損失が大きくなる。
また、上述した特許文献2の従来技術は、燃えやすい原料を乾燥する場合の通気乾燥時に空気を投入すると、発火する危険性を伴うため使用条件が制限される。
また、上述した特許文献3の従来技術は、ドレンの顕熱を原料の予熱に利用していないため、外部へ排熱される熱損失が大きくなる。
【0006】
このように、上述した従来技術は、乾燥用の加熱源としてボイラの設置が必要になるものや、あるいは、顕熱や潜熱を有効利用できていないためエネルギー消費が大きいものであるから、低いエネルギー消費で含水固体燃料を乾燥するには改善の余地がある。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、乾燥用加熱媒体等の顕熱や潜熱を有効に利用し、ボイラ等の大掛かりな熱供給源を不要にするとともに、低いエネルギー消費で効率よく乾燥できる含水固体燃料の乾燥装置及び乾燥方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記の課題を解決するため、下記の手段を採用した。
本発明に係る含水固体燃料の乾燥装置は、乾燥容器内に投入した含水固体燃料を加熱して乾燥させる含水固体燃料の乾燥装置において、前記乾燥容器に乾燥ガスを流す伝熱管を配設し、容器に掃気用ガスを投入した乾燥機と、前記乾燥容器から流出した掃気用ガスが含水固体燃料から蒸発した蒸気及び含水固体燃料の微粒子を含む微粒子含有混合ガス流体となって導入され、該微粒子含有混合ガス流体から微粒子を除去する集塵装置と、前記集塵装置を通過した掃気用ガスが蒸気を含む混合ガス流体を導入して圧縮する圧縮機と、前記集塵装置から前記圧縮機へ導入される低圧の混合ガス流体を前記圧縮機で圧縮された高圧の混合ガス流体で予熱する熱交換器と、前記熱交換器から供給された高圧の混合ガス流体が前記伝熱管を通過して放熱する乾燥ガスとして用いられ、ガス中蒸気が凝縮した水分を含んだ状態で前記伝熱管から流出する含水掃気用ガスを導入して気液分離させる気液分離器とを備え、前記気液分離器で水分除去した掃気用ガスが循環して微粒子含有混合ガス流体、混合ガス流体及び含水掃気用ガスの順に状態変化を繰り返し、混合ガス流体に含まれる蒸気の潜熱及び混合ガス流体の顕熱により前記含水固体燃料を加熱して乾燥させることを特徴とするものである。なお、乾燥容器が流動床の場合は、掃気用ガスは流動化ガスとして用いてよい。以下、流動床の場合として説明する。
【0008】
このような本発明の含水固体燃料の乾燥装置によれば、乾燥容器の内部に乾燥ガスを流す伝熱管を配設し、容器底部から投入した流動化ガスにより流動床を形成する乾燥機と、乾燥容器から流出した流動化ガスが含水固体燃料から蒸発した蒸気及び含水固体燃料の微粒子を含む微粒子含有混合ガス流体となって導入され、該微粒子含有混合ガス流体から微粒子を除去する集塵装置と、集塵装置を通過した流動化ガスが蒸気を含む混合ガス流体を導入して圧縮する圧縮機と、集塵装置から圧縮機へ導入される低圧の混合ガス流体を圧縮機で圧縮された高圧の混合ガス流体で予熱する熱交換器と、熱交換器から供給された高圧の混合ガス流体が伝熱管を通過して放熱する乾燥ガスとして用いられ、ガス中蒸気が凝縮した水分を含んだ状態で伝熱管から流出する含水流動化ガスを導入して気液分離させる気液分離器とを備え、気液分離器で水分除去した流動化ガスが循環して微粒子含有混合ガス流体、混合ガス流体及び含水流動化ガスの順に状態変化を繰り返し、混合ガス流体に含まれる蒸気の潜熱及び混合ガス流体の顕熱により含水固体燃料を加熱して乾燥させるので、乾燥用加熱媒体となる乾燥ガスの混合ガス流体が有する顕熱及び潜熱を有効利用し、含水固体燃料を効率よく加熱して乾燥させることができる。また、含水固体燃料の乾燥用熱源となる乾燥ガスは、流動化ガスと蒸気との混合ガス流体であるから、水蒸気分圧の低下により蒸気の沸点を下げることができ、従って、蒸気沸点を低下させた分だけ乾燥温度を低くすることができる。
【0009】
上記の発明においては、前記乾燥容器と前記気液分離器との間に配置され、前記乾燥容器へ投入する前の含水固体燃料を前記伝熱管から流出した含水流動化ガスにより予熱する1次乾燥用熱交換器を備えていることが好ましく、これにより、含水流動化ガスが保有する顕熱を有効利用して含水固体燃料を予熱し、含水固体燃料の温度を上昇させて乾燥容器へ投入することができる。
【0010】
上記の発明においては、前記気液分離器で分離された流動化ガスを前記乾燥容器の容器底部へ投入する前に減圧する減圧機構を備えていることが好ましく、これにより、大気圧の乾燥容器内へ流動化ガスを容易に投入できるようになる。従って、流動化ガスの循環系を容易に形成し、流動化ガスを流動床の形成及び乾燥ガスに用いることができる。
この場合、前記減圧機構として、前記圧縮機の駆動源と同軸に連結されて流動化ガスにより駆動される膨張タービンを採用すれば、流動化ガスが保有する圧力等のエネルギーを回収して動力に変換することができる。
また、乾燥装置の規模が小さく利用可能な動力に変換してのエネルギー回収ができない場合、あるいは、初期コストを抑制したい場合等には、前記減圧機構として減圧弁を採用してもよい。
【0011】
上記の発明においては、前記気液分離器で分離された流動化ガスを加熱して前記乾燥容器へ投入する予熱用加熱部を備えていることが好ましく、これにより、凝縮水や乾燥固体燃料が保有する顕熱を有効利用することができる。
すなわち、気液分離器で分離された凝縮水や乾燥機で乾燥された乾燥固体燃料が保有する顕熱により、乾燥容器へ投入する前の流動化ガスを加熱して温度上昇させれば、乾燥容器内の温度維持に有効となる。
【0012】
上記の発明においては、前記気液分離器で分離された流動化ガス及び/または前記乾燥容器へ投入する前の含水固体燃料を加熱する起動用加熱部を備えていることが好ましく、これにより、起動用加熱部が、装置を運転起動する際の低温時に流動化ガス及び含水固体燃料の少なくとも一方を加熱することで、容器内部の温度を上昇させるウォームアップを容易に実施できる。この場合の起動用加熱部としては、たとえば電気ヒータ等が使用できる。
【0013】
本発明に係る含水固体燃料の乾燥方法は、乾燥容器内に投入した含水固体燃料を加熱して乾燥させる含水固体燃料の乾燥方法において、乾燥ガスを流す伝熱管が配設された乾燥容器の底部から流動化ガスを投入して流動床を形成し、前記流動化ガスが、最初の流動化ガスと、含水固体燃料から蒸発した蒸気及び含水固体燃料の微粒子を含む微粒子含有混合ガス流体と、該微粒子含有混合流体から微粒子が除去された混合ガス流体と、前記混合ガス流体が昇圧された後に含水固体燃料へ放熱し、前記蒸気が凝縮した水を含む含水流動化ガスとの順に状態変化を繰り返す循環系を形成し、前記乾燥ガスとして前記混合ガス流体が前記伝熱管の内部を流れ、前記混合ガス流体に含まれる蒸気の潜熱及び混合ガス流体の顕熱により前記含水固体燃料を加熱して乾燥させることを特徴とするものである。
【0014】
このような本発明の含水固体燃料の乾燥方法によれば、乾燥ガスを流す伝熱管が配設された乾燥容器の底部から流動化ガスを投入して流動床を形成し、流動化ガスが、最初の流動化ガスと、含水固体燃料から蒸発した蒸気及び含水固体燃料の微粒子を含む微粒子含有混合ガス流体と、該微粒子含有混合流体から微粒子が除去された混合ガス流体と、混合ガス流体が昇圧された後に含水固体燃料へ放熱し、蒸気が凝縮した水を含む含水流動化ガスとの順に状態変化を繰り返す循環系を形成し、乾燥ガスとして混合ガス流体が伝熱管の内部を流れ、混合ガス流体に含まれる蒸気の潜熱及び混合ガス流体の顕熱により含水固体燃料を加熱して乾燥させるので、乾燥用加熱媒体となる乾燥ガスの混合ガス流体が有する顕熱及び潜熱を有効利用し、含水固体燃料を効率よく加熱して乾燥させることができる。また、含水固体燃料の乾燥用熱源となる乾燥ガスは、流動化ガスと蒸気との混合ガス流体であるから、水蒸気分圧の低下により蒸気の沸点を下げることができ、従って、蒸気沸点を低下させた分だけ乾燥温度を低くすることができる。
【0015】
また、上述した含水固体燃料の乾燥装置及び乾燥方法は、含水固体燃料を加熱して乾燥させる乾燥機に流動化ガスを用いて流動床を形成する構成としたが、たとえば汚泥等を乾燥対象とするような場合においては撹拌型の乾燥機を採用することも可能である。
また、上述した含水固体燃料の乾燥装置においては、集塵機が必須の構成要件となっているが、含水固体燃料等の諸条件に応じて集塵機のない装置構成も可能である。
【発明の効果】
【0016】
上述した本発明によれば、乾燥容器内を流動層とする流動化ガスが循環する循環系を形成し、この流動化ガスに含水固体燃料から蒸発させた蒸気を含んだ状態の混合ガス流体を乾燥容器内の伝熱管に流す乾燥ガス(乾燥用加熱媒体)として使用するので、乾燥ガスの顕熱や乾燥ガス中に含まれる蒸気の潜熱を有効に利用し、低いエネルギー消費により効率よく含水固体燃料を加熱して乾燥させることが可能な含水固体燃料の乾燥装置及び乾燥方法となる。従って、乾燥用の加熱源としてボイラ等の大掛かりな設備が不要となり、コンパクトで安価な効率のよい含水固体燃料の乾燥装置及び乾燥方法を提供できるという顕著な効果が得られる。
また、含水固体燃料の乾燥に用いられる乾燥ガスは、流動化ガスと蒸気との混合ガス流体であり、従って、水蒸気分圧の低下により蒸気の沸点を下げることができるので、流動化ガスの投入量に応じて乾燥容器内の水蒸気分圧を調整し、蒸気沸点を低下させた分だけ乾燥温度を低く設定することができる。このため、本発明は、特に、高温で乾燥すると変質する含水固体燃料を乾燥させる乾燥装置及び乾燥方法に適している。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明に係る含水固体燃料の乾燥装置について、第1の実施形態を示す装置構成の系統図である。
【図2】本発明に係る含水固体燃料の乾燥装置について、第2の実施形態を示す装置構成の系統図である。
【図3】本発明に係る含水固体燃料の乾燥装置について、第3の実施形態を示す装置構成の系統図である。
【図4】本発明に係る含水固体燃料の乾燥装置について、第4の実施形態を示す装置構成の系統図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明に係る高含水固体燃料の乾燥装置及び乾燥方法について、その一実施形態を図面に基づいて説明する。
<第1の実施形態>
図1に示す実施形態の乾燥装置10は、原料となる高含水率の含水固体燃料を加熱して水分を蒸発させ、所定の含水率に低下するまで水分を除去して乾燥させた後、燃焼に支障のない乾燥固体燃料として次工程へ供給するための装置である。
この乾燥装置10は、乾燥用の加熱源として、以下に説明するように、乾燥ガスの顕熱及び乾燥水分(蒸気)の潜熱を利用している。この場合、乾燥ガスには系内を循環する掃気用ガスが使用され、乾燥ガスとして使用される状態の掃気用ガスには、加熱を受けて含水固体燃料から蒸発した乾燥水分の蒸気が含まれている。なお、乾燥容器21が流動床の場合は、掃気用ガスは流動化ガスとして用いられる。以下、流動床の場合として説明する。
【0019】
この乾燥装置10において、乾燥対象となる含水固体燃料は、最初に1次乾燥用熱交換器11を通過することにより、1次加熱を受けて1次乾燥(温度上昇)された状態で乾燥機20の乾燥容器21内に投入される。この含水固体燃料は、乾燥容器21で加熱され、所定の含水率になるまで水分を蒸発させる。
このようにして、乾燥機20を通過した含水固体燃料は、所定の含水率に乾燥された高温の乾燥固体燃料となり、下流側に配設された放熱熱交換器12に供給される。この放熱熱交換器12では、高温の乾燥固体燃料と後述する流動化ガスとが熱交換するので、流動化ガスに放熱して温度を低下させた乾燥固体燃料が次工程へ供給される。
【0020】
上述した乾燥機20は、1次乾燥後に投入された含水固体燃料を撹拌して乾燥効率を高めるため、乾燥容器21の内部が流動床とされる。さらに、乾燥機20は、乾燥容器21の内部に含水固体燃料を加熱する伝熱管22が設けられている。
乾燥機20の流動床は、乾燥容器21の底部から撹拌手段として非凝縮性の流動化ガスを導入することにより形成される。ここで、好適な非凝縮性の流動化ガスを例示すると、乾燥容器21の内部で結露しない物性のガスを使用する必要があり、発火しにくい含水固体燃料を乾燥させる場合には空気の使用が好ましく、また、発火しやすい含水固体燃料を乾燥させる場合には、たとえば窒素、二酸化炭素あるいは窒素や二酸化炭素等を含んで低酸素濃度となる排気ガス等の使用が好ましい。
【0021】
一方、乾燥容器21の内部に配設された伝熱管22には、圧縮機30で加圧した流体が乾燥ガス(加熱媒体)として導入される。この乾燥ガスは、流動床を形成した流動化ガスに、乾燥機20の内部で含水固体燃料から蒸発した水分(蒸気)が加わった混合ガス流体である。この混合ガス流体は、乾燥機20から流出した時点で飛散した固体燃料の微粒子を含んでいるため、以下の説明では、蒸気及び微粒子を含んだ流動化ガスを「微粒子含有混合ガス流体」と呼び、蒸気のみを含んでいる流動化ガスを「混合ガス流体」と呼んで区別する。
このため、微粒子含有混合ガス流体から固体燃料の微粒子を除去する集塵装置13を乾燥機20の下流側に配設し、集塵装置13を通過した混合ガス流体のみが圧縮機30に供給されるようになっている。なお、集塵装置13で混合ガス流体から分離・除去された固体燃料の微粒子は、乾燥機20と放熱熱交換器12との間で固体燃料の主流に合流して回収されるので、乾燥固体燃料として使用可能になる。
【0022】
また、集塵装置13と圧縮機30との間には、混合ガス流体中に含まれる蒸気を加熱する蒸気熱交換器31が配設されている。この蒸気熱交換器31は、圧縮前の低圧蒸発水分(蒸気)と、圧縮後の高圧蒸発水分(蒸気)とを熱交換させるものであり、集塵装置13から導入した混合ガス流体中の低圧蒸気を飽和温度以上に加熱することができる。すなわち、圧縮機31で圧縮された流体は温度上昇する特性を有しているので、圧縮後に高温となった高圧蒸気が圧縮前の低圧蒸気を加熱し、混合ガス流体中の低圧蒸気を飽和温度以上の高温に加熱することができる。換言すれば、蒸気熱交換器31は、圧縮前の低圧蒸気を予熱して過熱度を増すための熱交換器である。
このとき、上流の集塵装置13で乾燥機から飛散した固体燃料の微粒子が除去されているので、蒸気熱交換器31の伝熱面に微粒子が付着して伝熱性能を劣化させることや、微粒子が圧縮機30の翼摩耗を促進する原因となることを防止できる。
【0023】
蒸気熱交換器31を通過して低圧蒸気を加熱した混合ガス流体は、乾燥機20の伝熱管22に導入される。すなわち、伝熱管22の内部には、低圧水蒸気が飽和温度以上に加熱された後に昇圧されてさらに温度上昇し、高い過熱度を有する高圧の混合ガス流体が乾燥ガスとして通気される。
【0024】
この混合ガス流体は、乾燥機20の乾燥容器21内に投入された含水固体燃料を加熱することになるが、このとき、伝熱管22の内面では、混合ガス流体中の水分(蒸気)が凝縮して液体(水)になるので、この際に放熱される凝縮潜熱を乾燥の加熱に有効利用することができる。こうして蒸気が凝縮した混合ガス流体は、流動化ガスと水との混合流体となるので、以下では「含水流動化ガス」と呼んで区別する。
さらに、混合ガス流体中に含まれている蒸気の凝縮温度は、混合ガス流体が圧縮機30の昇圧を受けて高圧になっているため、大気圧の乾燥容器21内で加熱を受ける含水固体燃料に含まれている水分の沸点よりも高くなる。従って、伝熱管22の内部で凝縮する蒸気の凝縮潜熱は、伝熱管22内の混合ガス流体から含水固体燃料へ効率よく熱移動することができるため、含水固体燃料の効果的な加熱が可能となる。
【0025】
また、乾燥機20の出口においては、流動化ガス及び凝縮水の温度が高いため、すなわち含水流動化ガスの温度が高いため、この含水流動化ガスを前述した1次乾燥用熱交換器11に供給し、顕熱を加熱の熱源として利用することができる。
1次乾燥用熱交換器11を通過して含水固体燃料を1次加熱した含水流動化ガスは、気液分離装置(気液分離器)14に導入される。この気液分離装置14では、含水流動化ガスが気体の流動化ガスと液体の水とに分離される。
【0026】
気液分離装置14で分離された流動化ガスは、減圧機構として設けた膨張タービン15に供給される。この膨張タービン15は、流動化ガスが保有する圧力等のエネルギーを回転駆動力に変換して回収する。この膨張タービン15は、電動機16と同軸に連結され、前述した圧縮機30を運転する駆動源として使用される。
この結果、乾燥装置10においては、膨張タービン15の動力回収分だけ圧縮機31の駆動に要する電動機16の消費電力を低減できるため、運転の省エネルギー化が可能になる。また、膨張タービン15を通過した流動化ガスは、大気圧で運転される乾燥容器21内へ投入可能な程度の低圧まで減圧される。
【0027】
こうして膨張タービン15で仕事をした流動化ガスは減圧され、さらに、凝縮水熱交換器17及び放熱熱交換器12を通過する際に予熱されて温度上昇した後、上述した流動床を形成する流動化ガスとして大気圧の乾燥容器21内へ再投入される。凝縮水熱交換器17及び放熱熱交換器12を通過して予熱された流動化ガスは、乾燥容器21内に投入されても容器内温度の低下を最小限に抑えることができる。
ところで、上述した凝縮水熱交換器17及び放熱熱交換器12については、必要に応じて、あるいは、凝縮水や乾燥固体燃料が保有する顕熱に応じて、直列もしくは並列での設置や、設置するか否かを適宜判断すればよい。なお、図1では熱交換器17,12をこの順序に従って直列に設置した場合を例として示してある。
【0028】
すなわち、流動化ガスは、乾燥機20の乾燥容器21、集塵機13、圧縮機30、蒸気熱交換器31、乾燥機20の伝熱管22、1次加熱熱交換器11、気液分離装置14、膨張タービン15、凝縮水熱交換器17及び放熱熱交換器12の順に循環し、流動化ガスから微粒子含有混合ガス流体、混合ガス流体及び含水流動ガスの順に状態変化した後、再度流動化ガスに戻って再利用される。
なお、この循環系において、乾燥機20の乾燥容器21内では、蒸発した含水固体燃料の水分に流動化ガスの一部が溶存し、後述する凝縮水とともに系外に放出されるため、たとえば乾燥容器21の入口側上流で補充用流動化ガスを追加投入して必要量を確保する。
【0029】
一方、気液分離装置14で分離された凝縮水は、減圧弁18で減圧した後、凝縮水熱交換器17に供給されて顕熱が流動化ガスの予熱に使用される。こうして縮水熱交換器17で温度低下した凝縮水は、系外の適所へ排水される。
このように、上述した乾燥装置10は、流動化ガスの循環系を形成し、含水固体燃料の乾燥用熱源(乾燥ガス)として蒸気を含む混合ガス流体を使用し、加熱により蒸気が凝縮して生成された水を含む含水流動化ガスは、気液分離により水を分離させた後に流動化ガスとして再利用するように構成されているので、乾燥ガスとなる混合ガス流体が保有する顕熱及び凝縮潜熱を有効利用することにより乾燥を増長している。
【0030】
そして、含水固体燃料の乾燥用熱源(乾燥ガス)は、流動化ガスと蒸気との混合ガス流体であるから、水蒸気分圧の低下により蒸気の沸点を下げることができる。このとき、流動化ガスの投入量に応じて乾燥容器21内の水蒸気分圧を調整できるので、蒸気沸点を低下させた分だけ乾燥温度を低くできるため、特に、高温で乾燥すると変質する含水固体燃料の乾燥に適している。
また、上述した乾燥装置10は、乾燥容器21に投入する流動化ガスに非凝縮性ガスを使用することにより、投入部で凝縮した流動化ガスにより含水固体燃料の流動不良が発生することを防止でき、安定した運転が可能になる。
【0031】
また、上述した乾燥装置10は、非凝縮性ガスを使用した流動化ガスの循環系を形成することにより、非凝縮性ガスを循環再利用するように構成にしたので、たとえば膨張タービン15等において非凝縮性ガスから動力回収することが可能になり、しかも、非凝縮性ガスは運転による溶出分を補充するだけですむため、使用量を抑制できて経済的である。
また、上述した乾燥装置10は、1次乾燥用熱交換器11による含水固体燃料の1次加熱、蒸気熱交換器31による混合ガス流体加熱後の圧縮、凝縮水熱交換器17及び放熱熱交換器12による流動化ガスの予熱を行うことによって、排熱を最小限に抑えた効果的な熱利用を実現できる。
【0032】
<第2の実施形態>
次に、本発明に係る含水固体燃料の乾燥装置について、第2の実施形態を図2に基づいて説明する。なお、上述した実施形態と同様の部分には同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
この実施形態では、減圧機構として設けた膨張タービン15に代えて、減圧弁18Aを備えた乾燥装置10Aが示されている。この減圧弁18Aは、気液分離装置14から導入した蒸気分離後の流動化ガスを単純に減圧するものであり、大気圧で運転される乾燥機20の乾燥容器21内へ投入可能な低圧まで減圧する。すなわち、減圧弁18Aは、乾燥容器21を圧力容器にする必要がなく、しかも、凝縮水熱交換器17及び放熱熱交換器12を通過した流動化ガスが乾燥容器21内へ投入される程度の圧力まで減圧する。
【0033】
このような減圧弁18Aの採用は、たとえば乾燥装置10Aの規模が小さく膨張タービン15でエネルギー回収しても利用可能な動力を得られない場合、膨張タービン15によるエネルギー回収のコストが消費電力低減により得られるコストより大きい場合、あるいは、膨張タービン15の設置に伴う初期コストを抑制したい場合等に有効である。
【0034】
<第3の実施形態>
次に、本発明に係る含水固体燃料の乾燥装置について、第3の実施形態を図3に基づいて説明する。なお、上述した実施形態と同様の部分には同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
この実施形態では、乾燥装置10Bが、気液分離装置14で分離された流動化ガスを加熱する起動用加熱部として、乾燥容器21の上流側近傍にヒータ19を備えている。図示の構成例では、ヒータ19が放熱熱交換器12と乾燥容器21との間に設けられており、乾燥装置10Bの起動時に運転して流動化ガスを加熱する。
【0035】
このヒータ19は、加熱を容易にオン/オフできるものが好適であり、たとえば乾燥装置10Bの起動時に通電して加熱する電気ヒータ等が考えられる。
このようなヒータ19を設けることにより、乾燥装置10Bを運転起動する際、通常は乾燥容器21の内部が低温であるから、ヒータ19により加熱された高温の流動化ガスを投入することにより、乾燥容器21の内部温度を短時間で上昇させることができる。このため、乾燥容器21のウォームアップを容易に実施できるようになり、短時間で通常の乾燥運転に移行することが可能になる。なお、ヒータ19の設置目的から、その設置位置については、乾燥容器21の上流側でできるだけ近い位置が望ましい。
【0036】
<第4の実施形態>
次に、本発明に係る含水固体燃料の乾燥装置について、第4の実施形態を図4に基づいて説明する。なお、上述した実施形態と同様の部分には同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
この実施形態の乾燥装置10Cは、乾燥容器21へ投入する前の含水固体燃料を加熱する起動用加熱部として、ヒータ19Aを備えている。図示の構成例では、ヒータ19Aが1次加熱用熱交換器11と乾燥容器21との間に設けられており、乾燥装置10Cの起動時に運転して含水固体燃料を加熱する。
【0037】
このヒータ19Aは、上述したヒータ19と同様に、たとえば乾燥装置10Cの起動時に通電して加熱する電気ヒータのように、加熱を容易にオン/オフできるものが好適である。
このようなヒータ19Aを設けることにより、乾燥装置10Cを運転起動する際、通常は乾燥容器21の内部が低温であるから、ヒータ19Aにより加熱されて温度上昇した含水固体燃料を投入することにより、乾燥容器21の内部温度上昇時間を短縮することができる。このため、乾燥容器21のウォームアップを容易に実施できるようになり、短時間で通常の乾燥運転に移行することが可能になる。なお、ヒータ19Aの設置目的から、その設置位置については、乾燥容器21の上流側でできるだけ近い位置が望ましい。
【0038】
また、このヒータ19Aは、第3の実施形態で説明したヒータ19と併用することにより、乾燥容器21の内部温度上昇時間をより一層短縮することができる。すなわち、これらのヒータ19,19Aは、諸条件に応じていずれか一方のみを設置してもよいし、あるいは、両方を設置してもよい。
【0039】
このように、上述した各実施形態の乾燥装置10,10A〜10Cは、乾燥容器21内に投入した含水固体燃料を加熱して乾燥させる含水固体燃料の乾燥方法として、下記の方法を採用している。
すなわち、乾燥ガスを流す伝熱管22が配設された乾燥容器21の底部から流動化ガスを投入して流動床を形成し、この流動化ガスが、最初の流動化ガスから、微粒子含有混合ガス流体、混合ガス流体及び含水流動化ガスの順に、4段階の状態変化を繰り返す循環系を形成することにより、乾燥ガスとして混合ガス流体が伝熱管22の内部を流れ、混合ガス流体に含まれる蒸気の潜熱及び混合ガス流体の顕熱により含水固体燃料を加熱して乾燥させる乾燥方法を採用している。
【0040】
ここで、微粒子含有混合ガス流体は、含水固体燃料から蒸発した蒸気及び含水固体燃料の微粒子を含む流体であり、この微粒子含有混合流体から微粒子が除去された流体が混合ガス流体となる。そして、この混合ガス流体は、圧縮機30で昇圧された後に乾燥ガスとして伝熱管22の内部を流れ、この際に含水固体燃料へ放熱して蒸気が凝縮するので、蒸気が凝縮して生成された水を含む含水流動化ガスになって伝熱管22から流出する。
この後、含水流動化ガスは気液分離装置14において気液の分離がなされ、水分が除去された流動化ガスに戻る。この流動化ガスは、流動床形成のため乾燥容器21内へ再度投入されるので、以下同様の状態変化を繰り返して循環する。
なお、流動化ガスの一部は、凝縮水に溶存して系外に放出されるため、たとえば乾燥容器21の入口側上流で補充用流動化ガスを追加投入して必要量を確保する。
【0041】
このように、上述した本発明の乾燥装置10,10A〜10C及び乾燥方法によれば、乾燥容器21の内部を流動層とする流動化ガスが循環する閉回路の循環系を形成し、この流動化ガスに含水固体燃料から蒸発させた蒸気を含む混合ガス流体が乾燥容器22の内部に配設された伝熱管22の内部を流れる乾燥ガスとして使用されるので、乾燥ガスが保有する顕熱や乾燥ガス中に含まれる蒸気の潜熱を有効に利用し、低いエネルギー消費により効率よく含水固体燃料を加熱して乾燥させることができる。従って、乾燥用の加熱源としてボイラ等の大掛かりな設備が不要となり、コンパクトで安価な効率のよい含水固体燃料の乾燥装置及び乾燥方法を提供することができる。
【0042】
また、上述した本発明の乾燥装置10,10A〜10C及び乾燥方法において、含水固体燃料の乾燥に用いられる乾燥ガスは、流動化ガスと蒸気との混合ガス流体であるから、水蒸気分圧の低下により蒸気の沸点も低下する。従って、本発明の乾燥装置10,10A〜10C及び乾燥方法は、流動化ガスの投入量を増減して乾燥容器21内の水蒸気分圧を調整すれば、蒸気沸点を下げて乾燥温度を低く設定することができるので、特に、高温で乾燥すると変質する含水固体燃料を乾燥させる乾燥装置及び乾燥方法に適している。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、その要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更することができる。
【符号の説明】
【0043】
10 乾燥装置
11 1次乾燥用熱交換器
12 放熱熱交換器
13 集塵装置
14 気液分離装置
15 膨張タービン
16 電動機
17 凝縮熱交換器
18,18A 減圧弁
19,19A ヒータ
20 乾燥機
21 乾燥容器
22 伝熱管
30 圧縮機
31 蒸気熱交換器


【特許請求の範囲】
【請求項1】
乾燥容器内に投入した含水固体燃料を加熱して乾燥させる含水固体燃料の乾燥装置において、
前記乾燥容器に乾燥ガスを流す伝熱管を配設し、掃気用ガスを投入した乾燥機と、
前記乾燥容器から流出した掃気用ガスが含水固体燃料から蒸発した蒸気及び含水固体燃料の微粒子を含む微粒子含有混合ガス流体となって導入され、該微粒子含有混合ガス流体から微粒子を除去する集塵装置と、
前記集塵装置を通過した掃気用ガスが蒸気を含む混合ガス流体を導入して圧縮する圧縮機と、
前記集塵装置から前記圧縮機へ導入される低圧の混合ガス流体を前記圧縮機で圧縮された高圧の混合ガス流体で予熱する熱交換器と、
前記熱交換器から供給された高圧の混合ガス流体が前記伝熱管を通過して放熱する乾燥ガスとして用いられ、ガス中蒸気が凝縮した水分を含んだ状態で前記伝熱管から流出する含水掃気用ガスを導入して気液分離させる気液分離器とを備え、
前記気液分離器で水分除去した掃気用ガスが循環して微粒子含有混合ガス流体、混合ガス流体及び含水掃気用ガスの順に状態変化を繰り返し、混合ガス流体に含まれる蒸気の潜熱及び混合ガス流体の顕熱により前記含水固体燃料を加熱して乾燥させることを特徴とする含水固体燃料の乾燥装置。
【請求項2】
乾燥容器に流動床を用い、掃除用ガスを流動化ガスとすることを特徴とする請求項1に記載の含水固体燃料の乾燥装置。
【請求項3】
前記乾燥容器と前記気液分離器との間に配置され、前記乾燥容器へ投入する前の含水固体燃料を前記伝熱管から流出した含水流動化ガスにより予熱する1次乾燥用熱交換器を備えていることを特徴とする請求項1または2に記載の含水固体燃料の乾燥装置。
【請求項4】
前記気液分離器で分離された流動化ガスを前記乾燥容器の容器底部へ投入する前に減圧する減圧機構を備えていることを特徴とする請求項1または3に記載の含水固体燃料の乾燥装置。
【請求項5】
前記減圧機構が前記圧縮機の駆動源と同軸に連結されて流動化ガスにより駆動される膨張タービンであることを特徴とする請求項4に記載の含水固体燃料の乾燥装置。
【請求項6】
前記減圧機構が減圧弁であることを特徴とする請求項4に記載の含水固体燃料の乾燥装置。
【請求項7】
前記気液分離器で分離された流動化ガスを加熱して前記乾燥容器へ投入する予熱用加熱部を備えていることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の含水固体燃料の乾燥装置。
【請求項8】
前記気液分離器で分離された流動化ガス及び/または前記乾燥容器へ投入する前の含水固体燃料を加熱する起動用加熱部を備えていることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の含水固体燃料の乾燥装置。
【請求項9】
乾燥容器内に投入した含水固体燃料を加熱して乾燥させる含水固体燃料の乾燥方法において、
乾燥ガスを流す伝熱管が配設された乾燥容器の底部から流動化ガスを投入して流動床を形成し、
前記流動化ガスが、最初の流動化ガスと、含水固体燃料から蒸発した蒸気及び含水固体燃料の微粒子を含む微粒子含有混合ガス流体と、該微粒子含有混合流体から微粒子が除去された混合ガス流体と、前記混合ガス流体が昇圧された後に含水固体燃料へ放熱し、前記蒸気が凝縮した水を含む含水流動化ガスとの順に状態変化を繰り返す循環系を形成し、
前記乾燥ガスとして前記混合ガス流体が前記伝熱管の内部を流れ、前記混合ガス流体に含まれる蒸気の潜熱及び混合ガス流体の顕熱により前記含水固体燃料を加熱して乾燥させることを特徴とする含水固体燃料の乾燥方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−276259(P2010−276259A)
【公開日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−128513(P2009−128513)
【出願日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成20年度独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構「新エネルギー技術研究開発/バイオマスエネルギー等高効率転換技術開発(転換要素技術開発)/自己熱再生方式による革新的バイオマス乾燥技術の研究開発」委託研究、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
【出願人】(000006208)三菱重工業株式会社 (10,378)
【出願人】(504137912)国立大学法人 東京大学 (1,942)
【Fターム(参考)】