説明

吸入可能な組成物

【課題】喫煙の物理的な振る舞いを置換することができる組成物又は装置を提供する。
【解決手段】加圧容器は、酸素と、ニコチンあるいはニコチンの誘導体あるいはそれらの塩と、溶媒と、を備える組成物を含む。加圧容器は、少なくとも3×10Paに加圧されている。加圧容器は、加圧容器から組成物を放出するように選択的に作動する出口弁を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、酸素と、ニコチンあるいはニコチンの塩あるいはニコチンの誘導体と、を含む吸入可能な組成物を含む、加圧容器、及び、前記吸入可能な組成物に関する。本発明は、また、組成物を含むハウジングと、ユーザーの鼻腔又は口腔に組成物を供給するための手段と、を備える、ニコチン供給用装置に関する。
【背景技術】
【0002】
タバコの煙は、ニコチン(有名な刺激剤(stimulant))を含んでいる。ニコチンは非常に習慣性があり、喫煙者の禁煙を困難とする主な理由である。しかしながら、喫煙の最も有害な健康影響は、一酸化炭素及びタールのようなタバコの燃焼の間に生成される物質に起因している。
【0003】
喫煙者が喫煙をやめるのを助けるための多くの製品が開発されている。例えば、タバコの煙に生理学上許容される代替物を提供するニコチン置換療法が開発されている。かかる治療の実施例は、ニコチンを経皮的に投与するための経皮用ニコチンパッチ及びニコチン含有のチューインガムやドロップ(lozenge)を含んでいる。しかしながら、これらの治療は遅いニコチン吸収プロファイルによって制限されている。次に、2008年5月31日のタバコ規制に関する英国政府文書(government paper)の中で強調されるように、より良い吸収プロファイルを持った即効性のニコチン供給システムに対する必要性が高まっている。特に、タバコシガレットと薬物動態学的に似た方法でニコチンを迅速に取ることをシミュレートし、害を減らして、ユーザーがタバコ喫煙から移る望みに大きな影響を持った促進された(enhanced)化学組成を提供する装置に対する必要性がある。公共の場所のタバコの喫煙に対する制限の高まりで、喫煙の物理的な振る舞いを置換することができる組成物又は装置の余地がある。すべての公共の場所で用いることができるように、当該組成物又は装置は社会的に許容される。また、タバコ置換として、あるいは、喫煙者が喫煙をやめるのを役立つと感じるニコチン依存に取り組む(address)ために、非喫煙形態でニコチンを分配する(dispense)ために使用可能な装置に対する必要性が存在する。
【0004】
特許文献1は、ニコチンの貯留(reservoir)を含む円筒状カートリッジを含む吸入器について開示する。カートリッジによって吸い込まれた空気は、貯槽からのニコチンで飽和するようになる。このように、ユーザーがカートリッジによって空気を吸い込む場合、ユーザーは肺の中に空気及びニコチンの混合物を吸い込む。当該装置の欠点は、各吸引によって投与されるニコチン量の制限があるということである。特許文献2は、一吹かし当たり大量の空気が吸い込まれることを可能にする容器の提供により、この問題に取り組むことを試みる。当該容器は、容器を通じて吸い込まれた空気の流れに対して低減された抵抗を提供する成形された多くの繊維あるいはフィラメントを含む。当該容器は、酸化防止剤、香味剤及び芳香剤のような添加物を含んでいてもよい。しかしながら、喫煙で実現された刺激性の効果を提供するのに、一吹かし(puff)当たり十分なニコチンをユーザーが依然として吸い込んでいないことが分かっている。さらに、装置が加圧されないので、装置は口腔及び粘膜のキャビティに大部分のニコチンを供給し、大多数のエアロゾルが肺に達するのに十分な速度の吸息流れのエアロゾル噴煙(plume)を生成しない。ニコチンが血漿濃度における許容レベルに達するために、これはずっと長い期間に帰着する。これは、典型的には、7乃至14秒よりも3乃至7分という期間である。
【0005】
特許文献3は、デバイスから取り除かれて、補充又は交換の行われる小容器(canister)に酸素が蓄えられる酸素供給装置を開示する。当該装置は、例えば練習の間に、ユーザーの酸素供給を補完するために、純酸素の迅速又は短時間の息をユーザーに提供する。タバコ置換として、あるいは、その喫煙者が感じるニコチン依存に取り組むために、該装置が用いられるということが、この引用文献に記載されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許第5,167,242号公報(US5,167,242)
【特許文献2】国際公開第2004/076289号(WO2004/076289)
【特許文献3】国際公開第01/49349号(WO01/49349)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、喫煙の物理的な振る舞いを置換可能な組成物又は装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の態様によれば、酸素と、ニコチンあるいはニコチンの誘導体あるいはそれらの塩(salt)と、溶媒(solvent)と、を含む組成物を含有する加圧容器であって、容器が少なくとも3×10Pa(3バール)に加圧されており、前記容器は、容器から組成物を放出するのに選択的に操作可能な(operable)出口弁を有する加圧容器が提供される。
【0009】
本発明の第二の態様によれば、
少なくとも22体積%の酸素と、
ニコチンあるいはニコチンの誘導体あるいはそれらの塩(salt)と、を含む吸入可能な組成物が提供される。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の組成物は、あらゆる適切な装置を用いて、ユーザーの鼻腔又は口腔に提供される。当該組成物は、エアロゾル化された粒子の混合物として好ましくは分配される(dispensed)。好ましくは、当該組成物は、タバコの煙に似ている粒径分布を有する。組成物は、蒸気又はスモークの外観を有してもよい。
【0011】
本発明の第二の態様の組成物における酸素濃度は、大気における酸素濃度よりも大きい。したがって、本発明の第二の態様の組成物は、ニコチンあるいはニコチンの塩あるいはニコチンの誘導体と組み合わせて増加したレベルの酸素を供給する(deliver)。本発明の組成物の利点は、以下に詳細に説明される。
【0012】
本発明の組成物における増加したレベルの酸素は、その生理作用においてニコチンの効果を増加させる。例えば、増加したレベルの酸素で供給される場合、ニコチンの精神活性作用が高められることが見出されている。これは、ユーザーに増加した刺激を提供し、特に、増加した認識の(cognitive)刺激を提供する。酸素は、ニコチンと同じ報酬(reward)経路に沿って作用すると考えられるドーパミン(神経伝達物質)に影響を及ぼすことが知られている。酸素は、ニコチン置換療法における補助(adjuvant)として特に有用であることが分かっている。
【0013】
増加したレベルの酸素の使用で、ニコチンは部分的な分解及び酸化を受ける。これは、紙巻きタバコでの燃焼に通常関係している。しかしながら、ニコチンが本発明の増加したレベルの酸素で供給されるとき、それは類似した反応性変化を受ける。このことは味覚の点でユーザーに受け入れ可能であるだけでなく、供給(delivery)で用いられた酸性のニコチン塩類(nicotine salt)のうちのいくつかの厳しい(harsh)pHを低下させるので、それは肺・気管支の経路、特に粘膜・口腔の経路における刺激(irritation)を少なくする。
【0014】
本発明の組成物は、ニコチン置換療法(NRT)において用いられる。例えば、当該組成物は、進行性の(advanced)喫煙者であり、気腫あるいは慢性閉塞性肺疾患(COPD)の初期又は進行期を示しているNRT患者に提供される。空気の代わりに酸素を用いることによって、患者は、酸素吸収速度(oxygen absorption rate)を高めることができる。これは、患者の呼吸パターンに有益であり、深い吸入の生成への依存を少なくすることができる。患者の必要分(fill)のニコチンに達するために患者が深く吸入する必要がないので、これは空気供給されたニコチンに対して(over)有利である。したがって、攻撃(attack)に関連した喘鳴(wheeze)及び/又は慢性閉塞性肺疾患/喘息を低減させる。
【0015】
本発明の組成物における増加したレベルの酸素は、血液を通じたニコチンの吸収及び輸送の速度を早くすることができる。血漿ニコチン濃度の増進及び血液脳関門(blood-brain barrier)を横切るより速い吸収によって、増加したレベルの酸素はユーザーの血液中でのより高い酸素化(oxygenation)をもたらすと考えられている。これは、脳におけるレセプター(例えばニコチン性アセチルコリン受容体)に達するニコチンの速度及び効果を増加させて、それによって、置換薬としてニコチンのターゲットとする(targeting)潜在力を高める。好ましい実施態様において、本発明の組成物は、吸引の単位体積当たり、より少ないニコチンを供給することができるが、今までどおりユーザーへの切望するニコチンの等しいか類似しているか改善された満足感(satisfaction)を実現することができる。ニコチン用量を少なくすることは、ニコチンのより危険な血管収縮の影響のうちのいくつかをユーザーが回避するのを助けるので、このことは有用である。
【0016】
本発明の組成物は、アルツハイマー病やパーキンソン病のような神経変性病のような疾患を治療するために用いられてもよい。増加したレベルの酸素は、脳の末端に酸素化された(oxygenated)血液の流れを豊かにすると考えられる。脳の末端における増加した血流及び毛細管の広がりは、ニコチンとレセプターとのより多くの接触を可能にし、それによって、脳のまわりの神経伝達物質に対する有益な精神活性作用の効果を高める。イチョウやイチョウの葉エキスのような添加物が組成物に含まれているとき、この効果は高められる。従って、好ましい実施態様において、組成物はイチョウ及び/又はイチョウ誘導体をさらに含んでいる。
【0017】
本発明の組成物は、ニコチン供給の従来方式によって得られるものよりも、より優れた抗不安作用を提供する。結果として、本発明の組成物は、緊張や興奮性やストレスを緩和するために用いられる。
【0018】
好ましくは、本発明の第二の態様に係る組成物は、少なくとも30体積%の酸素を、より好ましくは少なくとも50体積%の酸素を、さらにより好ましくは少なくとも60体積%の酸素を含む。例えば、組成物は、少なくとも70体積%の酸素あるいは少なくとも80体積%の酸素を含む。一つの実施態様において、組成物は、90体積%を超える酸素を含む。
【0019】
組成物における酸素は、実質的に純粋な酸素ガスの加圧ソースから導き出される。例えば、酸素は、少なくとも95体積%の酸素、好ましくは少なくとも97体積%の酸素のソースから導き出される。酸素は、従来の小容器における、あるいはバッグ・オン・バルブの(bag-on-valve)小容器を備えた、加圧容器のいずれかに貯蔵される。その代わりにあるいは追加的に、酸素は、例えば化学反応によって生成される。例えば、酸素は、無機の塩素酸塩又は過塩素酸塩のような酸素のソースから化学的に生成される。好ましくは、塩素酸ナトリウムが使用される。酸素の化学的発生は、火花又は電流のような発火源によって引き起こされる。酸素のソースは、例えば、ハンマーを用いたインパクトのときに、機械的に点火される。
【0020】
一つの実施態様において、塩素酸ナトリウムのペレットが、ニコチン粒子に隣接して設けられ、随意には、ペレットとニコチン粒子との間には薄い障壁が配置される。いったん点火されるならば、塩素酸ナトリウムは、発熱反応で反応して酸素を作り出す。反応によって生じた熱は、ニコチンを蒸気化させるために使用され、随意には組成物における他の添加物を蒸気化させるために使用される。ニコチン蒸気及び酸素は、あらゆる適切な装置を用いて、ユーザーに提供される。例えば、当該装置は、熱防護壁及び半浸透性のフィルターを備える。このように、組成物が、装置(例えばマウスピース)を通じて吸い込まれる場合、組成物は供給に先立って冷却され且つフィルターされる。
【0021】
あるいは、電気化学的な酸素発生が可能である。例えばコバルト・キレート化合物のような触媒が、酸素を蓄えるために使用されて、電流によって活性化されたときに酸素を放出する。この電流は、装置内にあるニコチンと溶液との混合物をエアロゾル化するアトマイザーに連結されたマイクロプロセッサーを活性化する。マウスピース上のユーザーの息によって装置を通じて、酸素及びエアロゾル化された蒸気の両方が引き込まれる。
【0022】
組成物は、75体積%未満の窒素を含んでもよい。好ましくは、組成物は、60体積%未満の窒素を、より好ましくは50体積%未満の窒素を含む。一つの実施態様において、組成物は、30体積%未満の窒素を含む。
【0023】
組成物は、5体積%未満の二酸化炭素及び/又は一酸化炭素を含んでもよい。好ましくは、組成物は、2体積%未満の二酸化炭素及び/又は一酸化炭素、より好ましくは0.5体積%未満の二酸化炭素及び/又は一酸化炭素、さらにより好ましくは0.04体積%未満の二酸化炭素及び/又は一酸化炭素を含む。好ましい実施態様において、一酸化炭素及び/又は二酸化炭素は、実質的に組成物に存在しない。
【0024】
組成物は、0.0005乃至5w/w%濃度(重量百分率濃度:溶液100g中に含まれる溶質のグラム数)のニコチンあるいはニコチンの塩あるいはニコチンの誘導体、好ましくは、0.001乃至2w/w%濃度のニコチンあるいはニコチンの塩あるいはニコチンの誘導体、より好ましくは0.001乃至1w/w%濃度のニコチンあるいはニコチンの塩(salt)あるいはニコチンの誘導体を含んでもよい。好ましい実施態様において、組成物は、0.01w/w%濃度のニコチン/ニコチンの塩(salt)/ニコチンの誘導体、0.1w/w%濃度のニコチン/ニコチンの塩(salt)/ニコチンの誘導体、あるいは1w/w%濃度のニコチン/ニコチンの塩(salt)/ニコチンの誘導体を含む。
【0025】
好ましくは、6.6gごとの加圧された酸素に対して、0.01乃至0.5gのニコチン(あるいはニコチンの塩あるいはニコチンの誘導体)、好ましくは、0.06乃至0.2gのニコチン(あるいはニコチンの塩あるいはニコチンの誘導体)が使用される。使用された正確な量のニコチンあるいはニコチンの塩あるいはニコチンの誘導体は、使用されたニコチンのソースの性質に依存する。1:1の酸性の分子比(acid molar ratio)を有するニコチンの塩の場合には、0.06gのニコチンが6.6gごとの加圧された酸素に対して使用される。塩の酸性の分子比が高い場合、ニコチンのこの量が増加する。例えば、ニコチン塩の酸性の分子比が2:1(例えばラウリン酸、クエン酸、リンゴ酸のニコチンの塩類において)である場合、0.12gのニコチンが6.6gごとの加圧された酸素に用いられる。ニコチンの塩の酸性の分子比が3:1(例えばプロピオン酸のニコチン塩類において)である場合、0.12gのニコチンが6.6gごとの加圧された酸素に用いられる。
【0026】
ニコチンのあらゆる適切なソースが使用される。例えば、ニコチンは、ニコチンの遊離塩基(free base)、ニコチンの誘導体及び/又はニコチンの塩(salt)である。ニコチンの遊離塩基が使用される場合、それは液体の形態で使用される。ニコチンの誘導体及び/又はニコチンの塩(salt)が使用される場合、それは溶液の形態で使用される。かかる溶液に適した溶媒は、アルコール、グリコール及びグリコールエーテルを含む。具体的な実施例は、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール(PEG)、グリセロール、エタノール及びプロパノールを含む。好ましくは、溶媒は、ポリエチレングリコール、及び/又はプロピレングリコールである。より好ましくは、溶媒はプロピレングリコールである。一つの好ましい実施態様において、溶媒は、エタノール及びプロピレングリコールを含む。溶媒は、0.1乃至20w/w%であり、好ましくは1乃至10w/w%である。好ましくは、ニコチンは液体の形態で組成物中に存在する。
【0027】
適切なニコチンの塩(salt)は、酢酸、プロピオン酸、1,2-ラク酸、メチル酪酸、吉草酸、ラウリン酸、パルミチン酸、酒石酸、クエン酸、リンゴ酸、シュウ酸、安息香酸、アルギン酸、塩酸、クロロ白金酸、ケイ化タングステン酸、ピルビン酸、グルタミン酸、及びアスパラギン酸という酸から生成された塩(salt)を含む。ニコチン酒石酸水素塩脱水物のような他のニコチンの塩(salt)も使用される。二つ以上のニコチンの塩(salt)の混合物が使用される。
【0028】
当該組成物は、酸化防止剤を含んでもよい。一つ以上の酸化防止剤が使用される。使用された正確な量の酸化防止剤は、使用された酸化防止剤の性質に依存して変化する。酸化防止剤は、組成物の0.0001乃至5w/w%、好ましくは組成物の0.001乃至2w/w%、好ましくは組成物の0.001乃至1w/w%である。好ましい実施態様において、酸化防止剤に対するニコチン(あるいはニコチンの塩あるいはニコチンの誘導体)の比は、少なくとも1.5:1である。酸化防止剤に対するニコチン(あるいはニコチンの塩あるいはニコチンの誘導体)の比は、2:1以上、3:1以上、4:1以上、5:1以上、あるいは10:1以上である。
【0029】
カロテノイドのような酸化防止剤が組成物に含まれている場合、それらはタバコの煙でのカロテノイド分解(degradation)に似たプロセスにおける部分的な分解(degradation)を受けるとともに、同様の味覚を受ける。これによって、組成物がユーザーに対して魅力的になる。
【0030】
適切な酸化防止剤は、フェノール化合物、フラボノール、フラバノン、フラボン、フラボン-3-オール類、アントシアニン(フラボナール(flavonals))、イソフラボン、クメスタン(coumestans)、カロチン、キサントフィル、フィトステロール及びトコフェロールを含む。
【0031】
適切なフェノール化合物は、モノフェノール(monophenols)、アピオール(apiole)、カルノソール(carnosol)、カルバクロール(carvacrol)、ジラピオール(dillapiole)、ローズマリノール(rosemarinol)及びフラボノイド(flavonoids)(ポリフェノール)を含む。
【0032】
適切なフラボノールは、ケルセチン(quercetin)、ジンジェロール(gingerol)、ケンペロール(kaempferol)、ミリセチン(myricetin)、レスベラトロル(resveratrol)及びイソラムネチン(isorhamnetin)を含む。
【0033】
適切なフラバノンは、ヘスペリジン(hesperidin)、ナリンゲニン(naringenin)、シリビン(silybin)及びエリオジクチオール(eriodictyol)を含む。
【0034】
適切なフラボンは、アピゲニン(apigenin)、タンゲリチン(tangeritin)及びルテオリン(luteolin)を含む。
【0035】
適切なフラバン-3-オール類(flavan-3-ols)は、カテキン類(catechins)、カテキン(catechin)、ガロカテキン(gallocatechin)、エピカテキン(epicatechin)、エピガロカテキン(epigallocatechin)、エピカテキン 3-ガレート(epicatechin 3-gallate)、エピガロカテキン 3-ガレート(epigallocatechin 3-gallate)、テアフラビン(theaflavin)、テアフラビン 3-ガレート(theaflavin 3-gallate)、テアフラビン 3'-ガレート(theaflavin 3'-gallate)、テアフラビン3,3' ジガレート(theaflavin 3,3' digallate)及びテアルビギン類(thearubigins)を含む。
【0036】
適切なアントシアニン類(フラボナール類(flavonals))は、ペラルゴニジン(pelargonidin)、ペオニジン(peonidin)、シアニジン(cyanidin)、デルフィニジン(delphinidin)、マルビジン(malvidin)及びペツニジン(petunidin)を含む。
【0037】
適切なイソフラボン類(フィトエストロゲン類(phytoestrogens))は、ダイゼイン(daidzein)(フォルムオノネチン(formononetin))を含む。
【0038】
適切なクメスタン類(coumestans)(植物性エストロゲン(phytoestrogen))は、クメステロール(coumestrol)、エラグ酸、没食子酸、サリチル酸、タンニン酸、バニリン、カプサイシン、クルクミン(バニリンに酸化する)、ヒドロキシ桂皮酸、カフェー酸(caffeic acid)、クロロゲン酸、桂皮酸、フェルラ酸、クマリン、リグナン(植物性エストロゲン)、シリマリン(silymarin)及びマタイレジノール(matairesinol)、セコイソラリシレシノール(secoisolariciresinol)、テルペン(イソプレノイド)及びカロテノイド類(テトラテルペノイド類(tetraterpenoids))を含む。
【0039】
適切なカロチン類(オレンジ色素類)は、アルファ・カロチン、ベータ・カロチン、ガンマ・カロチン、デルタ・カロチン、リコピン(lycopene)、ニューロスポレン(neurosporene)、フィトフルエン及びフィトエンを含む。
【0040】
適当なキサントフィル類(黄色素類)は、カンタキサンチン、クリプトキサンチン、ゼアキサンチン、アスタキサンチン、ルテイン、モノテルペン、リモネン、ペリル(perillyl)アルコール及びサポニン類を含む。
【0041】
適当な植物ステロール類は、カンプエステロール(campesterol)、β-シトステロール、ガンマ・シトステロール及びスチグマステロールを含む。
【0042】
オメガ-3,6,9 脂肪酸も、酸化防止剤成分として用いられる。
【0043】
組成物は、精油(essential oil)を含んでもよい。精油は、組成物の0.0001乃至5w/w%であり、好ましくは組成物の0.001乃至2w/w%、より好ましくは組成物の0.001乃至1w/w%である。
【0044】
適当な精油類は、ゲラニオール及びネロール、フェネチルアルコール、オイゲノール・メチルエーテル、ファルネソール(farrnesol)、リナロール、シトロネロール、バラ(rose)、クミンアルデヒド、ジンギベレン(zingiberene)、ファルネソール、ベルベノン(verbenone)、ヌートカトン(nootkatone)、ミルセン、メントール・シトラール、シトロネロール、シトロネラール、ゲラニオール、ネロール、リナロール、ピネン、チモール及びメントンを含む。
【0045】
精油は、蒸留、溶媒抽出及び冷圧搾(cold expression)を含む、あらゆる適切な手段によって得られる。
【0046】
組成物は、香気成分を含んでもよい。使用された香気成分の正確な量は、香気成分の性質に依存する。香気成分は、組成物の0.0001乃至5w/w%、好ましくは組成物の0.001乃至2w/w%、より好ましくは組成物の0.001乃至1w/w%である。好ましい実施態様において、香気成分に対するニコチン(あるいはニコチンの塩あるいはニコチンの誘導体)の比は、少なくとも1.5:1である。香気成分に対するニコチン(あるいはニコチンの塩あるいはニコチンの誘導体)の比は、2:1以上、3:1以上、4:1以上、5:1以上、あるいは10:1以上である。
【0047】
適切な香気成分は、花、葉あるいは果物から抽出された芳香を含む。好ましくは、香気成分は、タバコ製品(例えば認定された(accredited)香気成分)に典型的に加えられる香気成分である。具体的な実施例は、リンゴジュース濃縮物、アプリコット抽出物、アサフェティダ、メボウキ油、バルサム・ペルー及び油、アンゲリカ根抽出物、ベイリーフ・スイート油、ベルガモット油、ブラックカラントブッドアブソリュート(black currant buds absolute)、ビート濃縮ジュース、ブッコノキ葉油、カナンガ油、カラウェイ油、イナゴマメ豆及び抽出物、β-カロテン、ショウズク含油樹脂、イナゴマメ豆及び抽出物、ニンジン油、トンキンニッケイ油、カスカリラ油、チコリー抽出物、チョコレート、シナモン葉油、シトロネラ油、コリアンダー抽出物及び油、コーヒー、コニャック白及びグリーンオイル、クベバ油、コスツス(costus)ルート油、タンポポ・ルート乾燥エキス、ダバナ(davana)油、フェンネル・スイート油、フェヌグリーク抽出物、イチジク(fig)濃縮ジュース、ガルバヌム油、ゲンチアナ(genetian)ルート抽出物、ゼラニウムばら油、ジンジャー油及び含油樹脂、アンモニア処理したグリチルリチン、ブドウ濃縮ジュース、ハチミツ、ホップ油、ヒソップ油、ジャスミンのアブソリュート濃縮及び油、ラベンダー油、レモン油及び抽出物、レモングラス油、甘草・ルート、流エキス剤及びパウダー、ライム油、ラビッジ油、メース(mace)粉末、マンダリン油、メープルシロップ及び濃縮マテ茶葉(mate leaf)、メントール、麦芽エキス、マルトール、糖蜜抽出物及びチンキ、オークモスアブソリュート(absolute)、モウズイカ花、ミルラ油、ニクズク・パウダー及び油、オークモスアブソリュート(absolute)、オレンジの花水、オレンジ油、オレガノ(origamum)油、オリス(orris)濃縮油及びルート抽出物、パルマローザ油、パセリ(parsely)種子油、コショウ油、はっか油、ピメンタ(pimenta)葉油、パイン・ジュース濃縮物、松葉油、プラムジュース、プルーンジュース、レーズンジュース(濃縮物)、ローズアブソリュート(absolute)及び油、ライ麦抽出物、ローズマリー油、白檀油、スペアミント油、糖類、サイム油、トコフェロール、バニリン、小麦抽出物、ワイルドチェリーバーク(wild cherry bark)抽出物、及び、スミレ葉を含む。
【0048】
組成物は、香気成分を含んでもよい。香気成分は、組成物の0.0001乃至5w/w%であり、好ましくは組成物の0.001乃至2w/w%であり、より好ましくは組成物の0.001乃至1w/w%である。
【0049】
適切な香気成分は、タバコ製品に典型的に加えられた香気成分を含む。実施例は、カロテノイド生成物(product)、アルケノール類(alkenols)、アルデヒド類、エステル類及びデルタ-ラクトン香気成分類を含む。
【0050】
適切なカロテノイド生成物(product)は、ベータ・イオノン、アルファ・イオノン、ベータ-ダマスコン(damascone)、ベータ-ダマセノン(damascenone)、オキソ-エデュラン(edulan) I、オキソ-エデュラン(edulan) II、テアスピロン(theaspirone)、4-オキソ-ベータ-イオノン、3-オキソ-アルファ-イオノン、ジヒドロアクチニジオリド(dihydroactinodiolide)、4-オキソイソホロン(oxoisophorone)、サフラナール(safranal)、ベータ-シクロシトラール(cyclocitral)を含んでいる。
【0051】
適切なアルケノール類(alkenols)は、C乃至C10のアルケノール類(alkenols)を、好ましくはC乃至Cのアルケノール類(alkenols)を含む。具体的な実施例は、cis-2-ペンテン-1-オール、cis-2-ヘキセン-1-オール、trans-2-ヘキセン-1-オール、trans-2-ヘキセン-1-オール、cis-3-ヘキセン-1-オール、trans-3-ヘキセン-1-オール、trans-2-ヘプテン-1-オール、cis-3-ヘプテン-1-オール、trans-3-ヘプテン-1-オール、cis-4-ヘプテン-1-オール、trans-2-オクテン-1-オール,cis-3-オクテン-1-オール、cis-5-オクテン-1-オール、1-オクテン-3-オール及び3-オクテン-2-オールを含む。
【0052】
適切なアルデヒド類は、ベンズアルデヒド、グルコース及びシンナムアルデヒドを含む。
【0053】
適切なエステル類は、アリル・ヘキサノアート、酢酸ベンジル(benzyl acetate)、酢酸ボルニル(bornyl acetate)、酪酸ブチル(butyl butyrate)、酪酸エチル(ethyl butyrate)、ヘキサン酸エチル(ethyl hexanoate)、けい皮酸エチル(ethyl cinnamate)、ぎ酸エチル(ethyl formate)、ヘプタン酸エチル(ethyl heptanoate)、イソ吉草酸エチル(ethyl isovalerate)、乳酸エチル(ethyl lactate)、ノナン酸エチル(ethyl nonanoate)、吉草酸エチル(ethyl valerate)、酢酸ゲラニル(geranyl acetate)、酪酸ゲラニル(geranyl butyrate)、酢酸イソブチル(isobutyl acetate)、ギ酸イソブチル(isobutyl formate)、酢酸イソアミル(isoamyl acetate)、酢酸イソプロピル(isopropyl acetate)、酢酸リナリル(linalyl acetate)、酪酸リナリル(linalyl butyrate)、ギ酸リナリル(linalyl formate)、酢酸メチル(methyl acetate)、アンスラニル酸メチル(methyl anthranilate)、安息香酸メチル(methyl benzoate)、酢酸メチルベンジル(methyl benzyl acetate)、 methyl butyrate (methyl butyrate)、ケイ皮酸メチル(methyl cinnamate)、吉草酸メチル(methyl pentanoate)、フェニル酢酸メチル(methyl phenyl acetate)、サリチル酸メチル(methyl salicylate) (冬緑油)、カプリル酸ノニル(nonyl caprylate)、酢酸オクチル(octyl acetate)、酪酸ブチレート(octyl butyrate)、酢酸アミル(amyl acetate)(酢酸ペンチル)、ヘキサン酸ペンチル(pentyl hexanoate)、吉草酸ペンチル(pentyl pentanoate)、酢酸プロピル(propyl ethanoate)、イソ酪酸プロピル(propyl isobutyrate)、酪酸テルペニル(terpenyl butyrate)、ぎ酸エチル(ethyl formate)、酢酸エチル(ethyl acetate)、プロピオン酸エチル(ethyl propionate)、酪酸エチル(ethyl butyrate)、吉草酸エチル(ethyl valerate)、カプロン酸エチル(ethyl hexanoate)、ヘプタン酸エチル(ethyl heptanoate)、オクタン酸エチル(ethyl octanoate)、ノナン酸エチル(ethyl nonanoate)、デカン酸エチル(ethyl decanoate)、ドデカン酸エチル(ethyl dodecanoate)、ミリスチン酸エチル(ethyl myristate)、パルミチン酸エチル(ethyl palmitate)を含む。
【0054】
適切なデルタ-ラクトン香気成分類は、デルタ-ヘキサラクトン、デルタ-オクタラクトン、 デルタ-ノナラクトン、デルタ-デカラクトン、デルタ-ウンデカラクトン、デルタ-ドデカラクトン、マッソイラクトン(Massoia lactone)、ジャスミンラクトン(Jasmine lactone)及び6-ペンチル-アルファ-ピロンを含む。
【0055】
組成物は、好ましくは溶媒を含む。適切な溶媒は、アルコール、グリコール及びグリコールエーテルを含む。具体的な実施例は、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール(PEG)、グリセロール、エタノール及びプロパノールを含む。好ましくは、溶媒は、ポリエチレングリコール(例えばPEG 400)及び/又はプロピレングリコールである。より好ましくは、溶媒はプロピレングリコールである。
【0056】
本願の発明者は、他の溶媒と比較して、プロピレングリコールがエアロゾルプルーム(plume)に、よりよい霧化特性(atomization characteristic)を提供するので、プロピレングリコールが好ましい溶媒であることを見出した。プロピレングリコールの性質の結果として、小さな直径エアロゾル液滴(典型的に5マイクロメートル)が、肺の補助の(aiding)供給及び肺での付着(deposition)を実現することができる。これは、大きな直径のエアロゾル液滴が生成された場合よりも吸収プロファイルがより速く且つ効率的であることを意味する。同様に、溶媒としてプロピレングリコールを用いるとエアロゾルがより細かいので、ユーザーは外観的に喫煙に類似したミスト又は蒸気を経験することができる。
【0057】
一つの実施態様において、溶媒はエタノールとプロピレングリコールであってもよい。これによって、さらに細かいエアロゾル液滴サイズが補助のよりよい付着及び配置を生成される。
【0058】
溶媒は、0.1乃至20w/w%、好ましくは1乃至10w/w%である。二つ以上の溶媒の混合物が用いられてもよい。
【0059】
組成物は、スターアニス、カフェイン、カモミール花精油、ココア抽出物、セージ・クラリー(sage clary)油、オイカリプトール、コラノキ実抽出物、ワレリアナ根抽出物及び粉末、緑茶、ウーロン茶、ギンゴライド類(ginkgolides)、ジンセノシド類(ginsenosides)、タウリン、アルテミシニン(artemisinin)、エキナシア、グレープフルーツ・メルカプタン、レモン油、シナモン、テトラヒドロカンナビノール(tertrahydrocannabinol)、カンナビジオール、及び、カンナビノールのような認識を促進する添加物を含んでもよい。かかる認識促進添加物は、ヒトの認識の能力(つまり脳の機能及び能力)を高めると考えられる。さらに、これらの添加物のいくつかには、酸化防止、芳香、香味及び/又は抗発癌の機能のような別個の機能がある。
【0060】
かかる認識促進添加物は、組成物の0.0001乃至5w/w%であり、好ましくは組成物の0.001乃至2w/w%、より好ましくは組成物の0.001乃至1w/w%である。
【0061】
他のオプションの構成要素は、オフィオポゴン(ophiopogon)、グリチルリチン及びテオフィリンのような気管支拡張剤類(bronchiodilators)を含む。使用された場合、気管支拡張剤(bronchiodilator)は、組成物の0.0001乃至5w/w%であり、好ましくは組成物の0.001乃至2w/w%であり、好ましくは組成物の0.001乃至1w/w%である。気管支拡張剤(bronchiodilator)に対するニコチン(あるいはニコチンの塩、あるいはニコチンの誘導体)の比は、20:1以下、例えば10:1である。グリチルリチンが使用される場合、グリチルリチンに対するニコチン(あるいはニコチンの塩(salt)又はニコチンの誘導体)の比は、5:1である。
【0062】
組成物は、また天然の糖類のような甘味料を含んでもよい。実施例は、デキストロース、フルクトース、グルコースを含む。ソルビトール、キシリトール及びグリセリンのような糖アルコールも用いられる。人工甘味料も使用される。実施例は、サッカリン、サッカリンのナトリウム塩、サッカリンのカルシウム塩、及びフェニルアラニンを含む。甘味料が使用された場合、甘味料は、組成物の0.1乃至5体積%であり、例えば組成物の2乃至3体積%である。
【0063】
組成物は、ビタミンD及びB12と同様にビタミンA及びC及びトコフェロールを含む、ビタミンのような安定化添加物及び/又は健康増進添加物を含んでもよい。かかる添加物が使用された場合、かかる添加物は、組成物の0.1乃至5体積%である。
【0064】
疑問(doubt)を回避するために、ある添加物が特定のカテゴリーに分類されているが、ある添加物に二つ以上の機能があってもよいことは注目されるべきである。例えば、緑茶のような添加物は、認識促進添加物として働くことと同様に、抗発癌の特性を有していてもよい。
【0065】
本発明の第二の態様の組成物におけるニコチン(あるいはニコチンの塩、あるいはニコチンの誘導体)に対する酸素の体積比は、少なくとも1:1であり、好ましくは少なくとも2:1であり、例えば、1:1乃至3:1である。
【0066】
組成物のpH値は、5乃至8であることが好ましく、より好ましくは6乃至7.5であり、例えばおおよそ7である.非常に酸性のpH値及び非常にアルカリのpH値は、粘膜のキャビティの刺激を低減するために回避されるべきである。
【0067】
組成物は、少なくとも部分的に吸湿性であってもよい。これは、吸収あるいは吸着のいずれかを通して周辺環境から水分子を引きつける能力を組成物に提供する。組成物が気道のさらに下に沈着される(deposited)ことがこれによって可能になるとともに、声門の刺激の危険を減らすので、ある程度の(a degree of)吸湿性(hygroscopy)は望ましい。
【0068】
好ましい実施態様において、組成物は、
酸素と、
液体のニコチンあるいはニコチンの誘導体あるいはそれらの塩(salt thereof)、及び、随意には少なくとも一つの酸化防止剤と、
芳香と、
香気成分と、
推進剤(propellant)と、
認識促進添加物と、
溶媒と、を含む。
【0069】
より好ましくは、組成物は、
酸素、
液体のニコチンあるいはニコチンの誘導体あるいはそれらの塩(salt thereof)と、
酸化防止剤と、
溶媒と、
芳香と、を含む。
【0070】
酸素富化血液においてこの分子(molecules)の増加した輸送の効果(efficacy)のために、酸化防止剤及び抗発癌化合物のような添加物を供給するときに酸素の使用が有用となることができる。
【0071】
本発明の第三の態様によれば、本発明の組成物を含む加圧容器が提供される。
【0072】
本発明の第一の態様の一つの実施態様において、加圧容器における組成物は、本発明の第二の態様に係る組成物である。その代わりに、加圧容器における組成物は、22体積%未満の酸素と、ニコチンあるいはニコチンの誘導体あるいはそれらの塩(a derivative or salt thereof)と、溶媒と、を備える組成物(例えば吸入可能な組成物)であってもよい。一つの実施態様において、組成物は、20体積%未満(例えば15体積%未満)の酸素を含む。別の実施態様において、加圧容器に含まれた組成物は、少なくとも1体積%の酸素、少なくとも2体積%の酸素、少なくとも5体積%の酸素、あるいは少なくとも10体積%の酸素を含む。別の実施態様において、加圧容器は、少なくとも1体積%の酸素、少なくとも2体積%の酸素、少なくとも5体積%の酸素、少なくとも10体積%の酸素、少なくとも30体積%の酸素、あるいは少なくとも50体積%の酸素を含む。別の実施態様において、組成物は、加圧された空気、ニコチンあるいはニコチンの塩あるいはそれらの誘導体(a salt or derivative thereof)を含んでもよい。疑問を回避するために、本発明の第二の態様の組成物に存するオプションの添加物は、例えば、22体積%未満の酸素と、ニコチンあるいはニコチンの誘導体あるいはそれらの塩(a derivative or salt thereof)と、を含む組成物に対応する量で存在してもよい。
【0073】
本発明の第一の態様又は第三の態様に係る加圧容器は、酸素及び液体ニコチンのガス状の流れをユーザーに放出する(release)ために用いられる。例えば、加圧容器は、ユーザーの鼻腔又は口腔に容器の内容物を供給するための手段を備えてもよい。そのような手段は、ボタン、トリガー、あるいは、呼吸をアクティブにする(breath-activated)手段の形態をとってもよい。加圧容器は、定量ではない(unmetered dose of)ニコチンをユーザーに供給するために用いられる。それがニコチン代替の調節(regulation)における自律性(autonomy)を可能にするので、現在市場に出回っている、従来の吸入器、スプレー式点鼻薬、トローチ剤(lozenge)及び貼付剤のような、NRTの先行技術の方法よりもこれは有利である。ニコチン代替の調節では、ユーザーが吸い込みたい組成の(compositional)ニコチンの量を調節することができる。あるいは又はさらに、加圧容器は、定量のニコチンをユーザーに供給するために用いられる。ユーザーがニコチン摂取をモニターすることができるように、これは有利である。
【0074】
本発明の加圧容器は、別個のエネルギー源を必要としないで酸素及び液体ニコチンのガスの流れをユーザーに放出するために用いられる。例えば基板(substrate)の加熱、材料の燃焼、あるいは電池式の電流を必要とせずに、組成物が放出されてもよい。容器はさらなる推進剤(以下を参照すること)を含んでもよいが、このことは組成物の放出にとって不可欠ではない。
【0075】
本発明の加圧容器は、ニコチン置換療法(NRT)の中で用いられる。例えば、本発明の加圧容器は、進行性の喫煙者であって、気腫あるいは慢性閉塞性肺疾患(COPD)の初期又は進行期を示しているNRT患者にニコチンを供給するために用いられる。ニコチンとともに加圧された酸素を供給することによって、患者は、従来のニコチン吸入よりも吸引を通じたより少ない努力を働かせることが必要とされ、呼吸から来る患者の危険を減らす。更に、酸素の流れが実質的に一定になるので、ユーザーは投与量の調整における関連する問題を持たないだろう。
【0076】
本発明の加圧容器の別の利点は、従来のNRT製品よりも生理学上より有益であるということである。ニコチンは、神経保護体(neuroprotector)として既に知られている。それにはストレス除去特性がある。酸素とニコチンとが、一緒に用いられて、加圧された小容器によって投与されるとき、両方が結合して生理学上有益な吸引を形成する。生理学上有益な吸引は、微妙で且つ強力なストレス緩和剤である。さらに、ニコチンの追加は、脳における増大した酸素及びグルコースのレベルに抗する神経保護体(neuroprotector)として働くことができる。酸素は、またニコチンを取り込む(take up)ための同じレセプターをターゲットとする。酸素は、ニコチン置換療法用の補助体(adjuvant)として特に有用である。
【0077】
本発明の加圧容器において、酸素が加圧下でニコチンとともに貯蔵される。結果として、酸素及びニコチンを備えた加圧容器のユーザーは、部分酸化を受けて、紙巻きタバコと似かよった味を与えるニコチンの味を経験する。同様に、加圧容器で、酸素及びニコチンの一定且つ均一な(consistent)流れは、経口及び口腔の中で感じられて、特に声門及び上咽喉で感じられる。これは、紙巻きタバコの吸引のときに当該領域で感じられる喫煙の楽しい複製(replication)を有する。
【0078】
酸素で加圧されたニコチンを蓄えることの更なる利点は、液体ニコチン又はニコチン粒子が周囲環境へ蒸発する危険性がないということである。これは、従来のNRT吸入器(inhaler)で用いられるカプセル又はカートリッジのニコチンに関する問題である。ニコチンが外部環境に曝される場合、それはそれらの強度(strength)と強度(intensity)を失う。加圧容器において、周囲の酸素あるいは空気と接触することがない。したがって、混合物は、より正確で且つ均一な(consistent)用量(dosage)を供給する。
【0079】
本発明の加圧容器は、加圧された小容器(例えば加圧されたアルミニウム小容器)の形態をとることができる。当該小容器は、完全に再利用可能及び/又は再使用可能であろう。当該小容器は、自動販売機、又は、高い圧力勾配で所望の組成物を含む大きな容器によって要求に応じて補充されてもよい。一つの実施態様において、小容器は304リッターのアルミニウムの小容器である。別の実施態様において、小容器は、エアロカン(Aerocan)、セバル(Cebal)、3M等から供給される標準アルミニウム小容器であってもよい。更なる実施態様において、小容器はPETから作られてもよい。
【0080】
加圧容器は、3×10Paから1.5×10Pa(3乃至150バール)の圧力、好ましくは5×10Paから2×10Pa(5乃至20バール)の圧力、より好ましくは5.5×10Paから1×10Pa(5.5乃至10バール)の圧力、最も好ましくはおよそ6×10Pa(6バール)の圧力、に加圧される。
【0081】
加圧容器は、エアロゾル化された溶液の混合物として組成物を分配することが可能であってもよい。好ましくは、その混合物は、タバコの煙に類似している粒径分布を有する。その混合物は、蒸気又は煙の外観を有する。
【0082】
混合物の平均液滴サイズは、好ましくは1乃至40μmであり、より好ましくは2乃至10μmであり、最も好ましくはおよそ5μmである。
【0083】
組成物は、ハイドロフルオロカーボン(好ましくはヒドロフルオロアルカン)のような推進剤(propellant)をさらに含んでいてもよい。適切な噴射剤は、1,1,2,2-テトラフルオロエタン(HFC-134a)及び1,1,1,2,3,3-ヘプタフルオロプロパン(HFC-227)を含む。推進剤は好ましくは液化される。加圧容器は、小容器に、あるいは外部に弁機構(bag-on-valve)のバッグを用いて、酸素とともに推進剤を含んでいてもよい。
【0084】
組成物は、少なくとも1体積%の推進剤を含んでもよい。好ましくは、組成物は、少なくとも10体積%の推進剤、より好ましくは少なくとも30体積%の推進剤を含む。一つの実施態様では、組成物は、50体積%を超える推進剤を含む。
【0085】
本発明の加圧容器において、容器に含まれた溶媒は、好適には、アルコール、グリコール及び/又はグリコールエーテルである。具体的な実施例は、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール(PEG)、グリセロール(glycerol)、エタノール、及び、プロパノールを含む。好ましくは、溶媒は、ポリエチレングリコール(例えばPEG 400)及び/又はプロピレングリコールである。より好ましくは、溶媒は、プロピレングリコールである。
【0086】
本願の発明者は、他の溶媒と比較して、プロピレングリコールがエアロゾル噴煙により優れた霧化特性を提供するので、プロピレングリコールが好ましい溶媒であることを見出した。プロピレングリコールの特性の結果として、小さな直径のエアロゾル液滴、典型的に5μmのエアロゾル液滴が、補助の(aiding)肺への提供及び肺における付着を実現することができる。これは、大きな直径のエアロゾル液滴が形成されるより吸収プロファイルがより素早くて効率的であることを意味する。同様に、エアロゾルがプロピレングリコールのユーザーには問題がない(fine with)ので、ユーザーは外観的に喫煙と類似したミスト又は蒸気を経験することができる。
【0087】
一つの実施態様において、溶媒はエタノールとプロピレングリコールであってもよい。これによって、細かいエアロゾル液滴サイズが補助の(aiding)より優れた付着及び分布を生成されていることを可能にする。
【0088】
溶媒は、0.1乃至20w/w%であり、好ましくは1乃至10w/w%である。二つ以上の溶媒の混合物も用いられる。
【0089】
本発明の一つの実施態様において、加圧容器は、
少なくとも1体積%の酸素と、
ニコチン、ニコチンの誘導体あるいはそれらの塩と、
溶媒と、
少なくとも30体積%の推進剤と、を含む。
この実施態様において、好ましくは、ニコチンは液体の形態をしている。好ましくは、溶媒は、プロピレングリコール及び/又はエタノールである。好ましくは、推進剤はハイドロフルオロアルカン(hydrofluoralkane)である。
【0090】
本発明の別の実施態様において、加圧容器は、
少なくとも10体積%の酸素と、
ニコチン、ニコチンの誘導体あるいはそれらの塩と、
溶媒と、
少なくとも20体積%の推進剤と、を含む。
この実施態様において、好ましくは、ニコチンは液体の形態をしている。好ましくは、溶媒は、プロピレングリコール及び/又はエタノールである。好ましくは、推進剤はヒドロフルオロアルカンである。
【0091】
本発明の更に別の実施態様において、加圧容器は、
少なくとも22体積%の酸素と、
ニコチン、ニコチンの誘導体あるいはそれらの塩と、
溶媒と、
少なくとも10体積%の推進剤と、を含む。
この実施態様において、好ましくは、ニコチンは液体の形態をしている。好ましくは、溶媒は、プロピレングリコール及び/又はエタノールである。好ましくは、推進剤はヒドロフルオロアルカンである。
【0092】
第四の態様によれば、本発明は本発明の組成物を含むニコチン供給用の装置と、ユーザーの鼻腔又は口腔に前記組成物を供給するための手段と、を提供する。
【0093】
当該装置は、本発明の第二の態様の組成物を含む貯槽を含んでいてもよい。一つの実施態様において、貯槽は本発明の第一の態様に係る加圧容器である。容器は、3×10Pa乃至1.5×10Pa(3乃至150バール)、好ましくは5×10Pa乃至2×10Pa(5乃至20バール)、より好ましくは5.5×10Paから1×10Pa(5.5乃至10バール)、最も好ましくはおよそ6×10Pa(6バール)である。加圧容器は、バルブを備えていてもよい。当該バルブは、例えばエアロゾル化された粒子の混合物の形態で、ユーザーの鼻腔又は口腔に組成物を供給するために作動される。この混合物はスモーク又は蒸気の外観を有してもよい。組成物が加圧されているので、エアロゾル化された混合物は、別個の電源を必要としないで作成される。容器における圧力が減少するので、容器から組成物が放出される速度は、減少して、紙巻きタバコの一吹かし当たりのニコチン収率(yield)における減少(fall)を再現してもよい。
【0094】
別の実施態様において、本発明の第二の態様の組成物は、装置内でその場で(in situ)生成される。例えば、装置は、酸素を含む第一の貯槽と、ニコチンあるいはニコチンの誘導体あるいはそれらの塩を含む第二の貯槽と、前記酸素を前記ニコチンあるいはニコチンの誘導体あるいはそれらの塩と混合して本発明の組成物を製造するためも手段と、を含んでもよい。
【0095】
第一の貯槽は、酸素の加圧容器の形態をとってもよい。容器は、少なくとも30体積%の酸素を、好ましくは少なくとも50体積%の酸素を、より好ましくは少なくとも70体積%の酸素を、最も好ましくは少なくとも90体積%の酸素を、含んでもよい。好ましい実施態様において、容器は実質的に純粋な酸素ガスを含む。
【0096】
第二の貯槽は、好ましくは、ニコチンあるいはニコチンの誘導体あるいはそれらの塩を液体又は溶液の形態で含み、随意にオプションの添加物及び成分(component)を含む。第二の貯槽は、溶媒及び推進剤を含んでもよい。
【0097】
第一の貯槽はバルブを備えていてもよい。当該バルブは、第一の貯槽からの酸素が第二の貯槽の内容物(contents)を通過して、本発明の第二の態様の組成物をその場で(in situ)製造することを可能にするように機能する。あるいは、第一の貯槽及び第二の貯槽は、バルブをそれぞれ備えている。それらのバルブは、第一の貯槽及び第二の貯槽の内容物を混合室の中に流すことを可能にする。混合室の中では、本発明の第二の態様の組成物がその場で(in situ)製造される。製造された組成物は、例えばエアロゾル化された粒子の混合物の形で、ユーザーの鼻腔又は口腔に供給される。この混合物はスモーク又は蒸気の外観を有してもよい。加圧された酸素が組成物の製造のために使用されるので、エアロゾル化された混合物は、別個の電源を必要としないで製造することができる。
【0098】
別の代替の実施態様において、装置は、酸素の生成手段と、ニコチンあるいはニコチンの誘導体あるいはそれらの塩を含む貯槽と、前記ニコチンあるいはニコチンの誘導体あるいはそれらの塩と生成された酸素とを混合して本発明の組成物を製造するための手段と、を備える。上記説明のように、酸素の生成手段は、電気化学電池の形態をとってもよい。代わりに、酸素は、無機の塩素酸塩又は過塩素酸塩のような酸素のソースから化学的に生成されてもよい。生成された酸素は、本発明の第二の態様の組成物をその場で製造するために用いられる。組成物がエアロゾル化された粒子の混合物の形態で供給されることを保証するために、装置は、電池式のマイクロプロセッサーのようなマイクロプロセッサーをさらに備えて、所望のスモーク又は蒸気作用(effect)を生成してもよい。
【0099】
本発明の組成物の分散を支援する(aid)ために、装置はフィルター又はアトマイザーを備えてもよい。
【0100】
供給に先立って組成物を加熱するために、装置は加熱要素を備えてもよい。
【0101】
装置は、必要ならば、組成物がユーザーの鼻腔又は口腔に達する前に、例えば組成物の温度を下げるための熱障壁を備えてもよい。
【0102】
装置は、好ましくは、一端に吸入する出口(例えばマウスピース)を有する細長いハウジングと、ハウジングの実質的な部分に沿って延在する貯槽と、を備える、擬似的なタバコ装置の形態をとる。ハウジングは、好ましくは、吸入する出口に隣接した出口弁を有する。出口弁は、貯槽の内容物が貯槽から通過すること、及び吸入する出口から通過することできるように機能する(operable to)。出口弁は、呼吸活性化(breath-activated)されてもよいし、あるいは機械的な方法によって機能する。
【0103】
好ましい実施態様において、貯槽は、本発明の第二の態様の組成物を含む。例えば、貯槽は、本発明の第二の態様の組成物を含む加圧容器であってもよい。
【0104】
代わりに、貯槽は酸素を含んでもよい。例えば、貯槽は、少なくとも30体積%の酸素、好ましくは少なくとも50体積%の酸素、好ましくは少なくとも70体積%の酸素、さらに好ましくは少なくとも90体積%の酸素、を含む加圧容器の形態をとってもよい。加圧容器は、3×10Pa乃至1.5×10Pa(3乃至150バール)、好ましくは5×10Pa乃至2×10Pa(5乃至20バール)、より好ましくは5.5×10Paから1×10Pa(5.5乃至10バール)、最も好ましくはおよそ6×10Pa(6バール)の圧力に加圧される。この実施態様において、タバコ装置は、ニコチン(あるいはニコチンの塩あるいはニコチンの誘導体)を、随意には、上述のオプションの添加物及び構成要素と組み合わせて含む第二の貯槽をさらに含んでもよい。酸素を含む貯槽は、バルブを備えてもよい。バルブは酸素が第二の貯槽の内容物(contents)を通過して本発明の第二の態様の組成物をその場で製造することを可能にするように機能する(operable to)。あるいは、酸素を含有する貯槽及び第二の貯槽は、バルブをそれぞれ備えている。バルブは、本発明の第二の態様の組成物がその場で製造される混合室の中に貯槽の内容物(contents)が流れることを可能にするように機能する。
【0105】
貯槽から組成物あるいは酸素が奪われるとき、新鮮な組成物又は酸素が詰め替えユニットから貯槽に導入されるように、装置は補充可能であってもよい。擬似的なタバコ装置の場合には、細長いハウジングは詰め替え入口を備えてもよい。また、貯槽は、詰め替え入口に隣接した詰め替えバルブを備えてもよい。詰め替えユニットは、出口及び関連する出口弁を有する組成物又は酸素の貯槽を含んでもよい。タバコ装置の詰め替えバルブは、詰め替えユニットの貯留からタバコ装置の貯留への流れ経路を開放するために、詰め替えユニットの出口弁と協働するように構成されてもよい。詰め替えユニットの酸素貯槽内での酸素は、例えば、化学的手段又は電気化学的手段によって、その場で生成されてもよい。
【0106】
それ自体で補充可能な詰め替えユニットから補充可能なタバコ装置を設けることによって、本発明はユーザー・フレンドリーなシステムを提供する。詰め替えユニットが容易にポータブルである間、タバコ装置は、大略タバコ又は葉巻きのような既知の喫煙に適した製品のサイズに作ることができる。例えば、それはシガレットパックと比較可能なサイズである。従って、ユーザーは、巻きタバコのパケットを運ぶ(carry)のと同じ便利さでタバコ装置及び詰め替えユニットを運ぶことができる。
【0107】
タバコ装置及び詰め替えユニットの組合わせは、詰め替えユニットを補充する必要がある前に数日間の正常な使用の間続く十分な容量(capacity)を有する。詰め替えユニットそれ自身が補充される貯槽は、例えば、自動販売機、又は、ユーザーが常にそれらを運ぶ必要がないようにユーザーが家であるいは自動車の中で保持できる高圧シリンダーである。
【0108】
本発明の組成物を供給するために用いられる装置のタイプの詳細は、出願人の同時係属中の特許出願(英国特許出願番号0712304.5号、0712305.2号及び0712306.0号(代理人の参照番号:P91801GB00、P91802GB00及びP91803GB00))において、実施例として提供される。
【実施例】
【0109】
実施例1
組成物は、3.7×10Pa(3.7バール)の加圧容器の中で、以下の成分(components)を一緒に混合することにより製造された。
ニコチン 0.03g
酸素 0.03g
芳香剤 0.01g
エタノール 0.048g
プロピレングリコール 14.91g
HFA134a 18.39g
メントール 0.01g
ユーカリ樹 0.01g
シトロネロール 0.01g
【0110】
実施例2
組成物は、1.22×10Pa(12.2バール)の加圧容器の中で、以下の成分(components)を一緒に混合することにより製造された。
ニコチン 0.03g
酸素 2.75g
芳香剤 0.01g
エタノール 0.048g
プロピレングリコール 9.84g
バニラ抽出物 0.01g
ココア抽出物 0.01g
緑茶抽出物 0.01g
エキナセア(Echninacea)抽出物 0.01g
【0111】
実施例3
組成物は、3.7×10Pa(3.7バール)の加圧容器の中で、以下の成分(components)を一緒に混合することにより製造された。
ニコチン 0.03g
酸素 0.03g
芳香剤 0.01g
エタノール 0.048g
プロピレングリコール 14.91g
HFA134a 18.39g
【0112】
実施例4
組成物は、12.2バールの加圧容器の中で、以下の成分(components)を一緒に混合することにより製造された。
ニコチン 0.03g
酸素 2.75g
芳香剤 0.01g
エタノール 0.048g
プロピレングリコール 9.84g
HFA134a 12.14g
【0113】
実施例5
組成物は、2.2×10Pa(22バール)の加圧容器の中で、以下の成分(components)を一緒に混合することにより製造された。
ニコチン 0.03g
酸素 6.6g
芳香剤 0.01g
エタノール 0.048g
プロピレングリコール 4.97g
HFA134a 6.06g
【0114】
実施例6
組成物は、以下の成分(components)を一緒に混合することにより製造された。
酸素 6.6g
フリー・ニコチン・ベース(free nicotine base) 0.18g
ポリエチレングリコール 2.5g
緑茶抽出物 0.45g
ウーロン茶 0.45g
エキナシア抽出物 0.18g
レモン油 0.3g
ココア抽出物 0.18g
ケイ皮油 0.18g
グリチルリチン 0.18g

【特許請求の範囲】
【請求項1】
酸素と、ニコチンあるいはニコチンの誘導体あるいはそれらの塩と、溶媒と、を備える組成物を含む加圧容器であって、
当該加圧容器は、少なくとも3×10Paに加圧されていて、前記加圧容器から組成物を放出するように選択的に作動する出口弁を有することを特徴とする加圧容器。
【請求項2】
前記組成物は、少なくとも22体積%の酸素を備えることを特徴とする、請求項1に記載の加圧容器。
【請求項3】
前記組成物は、少なくとも1体積%の酸素を備えることを特徴とする、請求項1又は2に記載の加圧容器。
【請求項4】
前記溶媒は、アルコール、グリコールあるいはグリコールエーテル溶媒であることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか一つに記載の加圧容器。
【請求項5】
前記溶媒は、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン及びエタノールの一つ以上である、請求項4に記載の加圧容器。
【請求項6】
前記組成物は、酸化防止剤、精油、香味剤、香気成分及び/又は認識促進添加物をさらに含むことを特徴とする、請求項1乃至5のいずれか一つに記載の加圧容器。
【請求項7】
前記加圧容器は、5×10Pa乃至2×10Paの圧力に加圧されていることを特徴とする、請求項1乃至6のいずれか一つに記載の加圧容器。
【請求項8】
前記加圧容器は、ヒドロフルオロアルカン推進剤を含むことを特徴とする、請求項1乃至7のいずれか一つに記載の加圧容器。
【請求項9】
少なくとも22体積%の酸素と、
ニコチンあるいはニコチンの誘導体あるいはそれらの塩と、を備えることを特徴とする吸い込み可能な組成物。
【請求項10】
前記組成物が、溶媒をさらに備えることを特徴とする、請求項9に記載の組成物。
【請求項11】
前記溶媒が、アルコール、グリコールあるいはグリコールエーテル溶媒であることを特徴とする、請求項10に記載の組成物。
【請求項12】
前記組成物が、少なくとも50体積%の酸素を備えることを特徴とする、請求項9乃至11のいずれか一つに記載の組成物。
【請求項13】
前記組成物が、酸化防止剤及び/又は認識促進添加物をさらに備えることを特徴とする、請求項9乃至12のいずれか一つに記載の組成物。
【請求項14】
前記組成物が、精油をさらに備えることを特徴とする、請求項9乃至13のいずれか一つに記載の組成物。
【請求項15】
前記組成物が、香味剤及び/又は香気成分をさらに備えることを特徴とする、請求項9乃至14のいずれか一つに記載の組成物。
【請求項16】
前記組成物が、エアロゾルの形をしていることを特徴とする、請求項9乃至15のいずれか一つに記載の組成物。
【請求項17】
請求項8乃至16のいずれか一つに記載された組成物を備える加圧容器。
【請求項18】
請求項9乃至16のいずれか一つに記載された組成物と、
ユーザーの鼻腔又は口腔に前記組成物を供給するための手段と、
を含む、ニコチン供給用の装置。
【請求項19】
組成物は、請求項9乃至16のいずれか一つに記載の組成物を備える加圧容器に含まれていることを特徴とする、請求項18に記載の装置。
【請求項20】
前記装置は、
酸素を含む第一の貯槽と、
ニコチンあるいはニコチンの誘導体あるいはそれらの塩を含む第二の貯槽と、
請求項9乃至16のいずれか一つに記載された組成物を製造するために前記酸素を前記ニコチンあるいはニコチンの誘導体あるいはそれらの塩と混合するための手段と、を備えることを特徴とする、請求項18に記載の装置。
【請求項21】
前記装置は、
酸素を生成するための手段と、
ニコチンあるいはニコチンの誘導体あるいはそれらの塩を含む第一の貯槽と、
請求項9乃至16のいずれか一つに記載された組成物を製造するために前記生成された酸素を前記ニコチン又はニコチンの誘導体あるいはそれらの塩と混合するための手段と、を備えることを特徴とする、請求項18に記載の装置。
【請求項22】
前記装置は、擬似的なタバコの形をしていることを特徴とする、請求項18乃至21のいずれか一つに記載の装置。
【請求項23】
請求項1乃至8及び17のいずれか一つに記載された加圧容器と、
ユーザーの鼻腔又は口腔に前記加圧容器に含まれた前記組成物を供給するための手段と、
を含む、ニコチン供給用の装置。
【請求項24】
前記装置は、擬似的なタバコの形をしていることを特徴とする、請求項23に記載の装置。

【公表番号】特表2010−531188(P2010−531188A)
【公表日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−514103(P2010−514103)
【出願日】平成20年6月25日(2008.6.25)
【国際出願番号】PCT/GB2008/002184
【国際公開番号】WO2009/001085
【国際公開日】平成20年12月31日(2008.12.31)
【出願人】(510000482)カインド・コンシューマー・リミテッド (8)
【氏名又は名称原語表記】KIND CONSUMER LIMITED
【Fターム(参考)】