説明

告知放送受信機

【課題】告知放送が録音されていることをより確実にユーザに伝達することができる、告知放送用受信機を提供すること。
【解決手段】告知放送用受信機3は、告知放送信号及びラジオ放送信号を受信する受信部30と、受信部30が受信した告知放送信号に含まれる音声情報を格納する音声情報格納部39と、音声情報格納部39における音声情報の格納状態、又は受信部30におけるラジオ放送信号の受信状態を表示する状態表示部37dと、音声を出力するスピーカ36と、音声情報格納部39における音声情報の格納状態に関する表示を行うべき所定状態となった時、状態表示部37dの表示を当該格納状態に関する表示に切り替える制御部38とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、告知放送を受信する告知放送受信機に関する。
【背景技術】
【0002】
センターから複数の住戸に対して各種の告知放送を行うための告知放送システムが普及している。この告知放送システムは、概略的に、センター側に配置したセンター装置と、各住戸内に設置した受信機とを、CATV等の伝送線路を介して相互に接続して構成されている。そして、地域のイベント開催又はFMラジオ放送等の一般放送や、火災や地震が発生した時の緊急放送を行う際、センター装置は告知放送信号を伝送線路を介して送信し、この告知放送信号を受信機が受信して、告知放送をスピーカにて音声出力する(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
この告知放送システムにおける受信機は、センタ装置から伝送された音声信号を録音する音声合成ユニットを備えると共に、当該音声合成ユニットによる告知放送の録音状態を知らせるための告知ランプを備えていた。例えば、告知放送の受信録音が終了すると、この告知ランプを点滅状態に切り替えて、音声合成ユニットに告知放送が録音されていることを端末利用者に知らせていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平9−8753号公報(段落0014、0015)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述の如き従来の告知放送システムにおける受信機では、告知ランプが点滅していることにユーザが気が付かない限り、音声合成ユニットに告知放送が録音されていることをユーザに知らせることができなかった。従って、例えばユーザの注意が受信機に向いていない場合等、告知放送が録音されていることにユーザが気が付かない可能性があった。また、従来の受信機は、音声合成ユニットに告知放送が録音されているか否かを告知ランプによって通知することはできるものの、さらに詳細な録音状態をユーザに知らせることはできなかった。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、告知放送が録音されていることをより確実にユーザに伝達することができる、告知放送用受信機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1に記載の告知放送用受信機は、告知放送信号及びラジオ放送信号を受信する受信手段と、前記受信手段が受信した告知放送信号に含まれる音声情報を格納する音声情報格納手段と、前記音声情報格納手段における音声情報の格納状態、又は前記受信手段における前記ラジオ放送信号の受信状態を表示する表示手段と、音声を出力する出力手段と、前記音声情報格納手段における音声情報の格納状態に関する表示を行うべき所定状態となった時、前記表示手段の表示を当該格納状態に関する表示に切り替える制御手段と、を備える。
【0008】
また、請求項2に記載の告知放送用受信機は、請求項1に記載の告知放送用受信機において、前記制御手段は、前記受信手段における前記ラジオ放送信号の受信状態を前記表示手段を介して表示中に前記受信手段が前記告知放送信号を受信した場合に、前記表示手段の表示を、前記受信手段における前記ラジオ放送信号の受信状態を示す表示から前記音声情報格納手段における音声情報の格納状態を示す表示に切り替える。
【0009】
また、請求項3に記載の告知放送用受信機は、請求項1又は2に記載の告知放送用受信機において、前記音声情報格納手段に格納された音声情報の出力に関する操作入力を受け付ける第1操作手段を備え、前記制御手段は、前記受信手段における前記ラジオ放送信号の受信状態を前記表示手段を介して表示中に前記第1操作手段にて前記音声情報格納手段に格納された音声情報の出力指示を受け付けた場合に、前記表示手段の表示を、前記受信手段における前記ラジオ放送信号の受信状態を示す表示から前記音声情報格納手段における音声情報の格納状態を示す表示に切り替える。
【0010】
また、請求項4に記載の告知放送用受信機は、請求項3に記載の告知放送用受信機において、前記第1操作手段の近傍に設置された発光手段と、前記ラジオ放送信号に含まれる音声情報の出力に関する操作入力を受け付ける第2操作手段と、を備え、前記制御手段は、前記音声情報格納手段に音声情報が格納されている場合であって、前記第2操作手段にて前記ラジオ放送信号に含まれる音声情報の前記出力手段による出力の停止指示が受け付けられた場合に、前記発光手段を点滅させる。
【0011】
また、請求項5に記載の告知放送用受信機は、請求項1から4のいずれか一項に記載の告知放送用受信機において、前記ラジオ放送信号に含まれる音声情報の出力に関する操作入力を受け付ける第2操作手段を備え、前記第2操作手段は、前記ラジオ放送信号に含まれる音声情報の出力に関する操作入力を、押下動作に基づいて受け付け、前記制御手段は、前記受信手段にて受信した前記ラジオ放送信号に含まれる音声情報を前記出力手段を介して出力中に前記第2操作手段が所定時間以上押下された場合に、前記ラジオ放送信号に含まれる音声情報の前記出力手段による出力を停止させる。
【0012】
また、請求項6に記載の告知放送用受信機は、請求項5に記載の告知放送用受信機において、前記第2操作手段にて前記ラジオ放送信号に含まれる音声情報の前記出力手段による出力の停止指示を受け付けた際に、前記受信手段における前記ラジオ放送信号の受信状態を記録する記録手段を備え、前記制御手段は、前記第2操作手段にて前記ラジオ放送信号に含まれる音声情報の出力指示を受け付けた場合に、前記記録手段に記録されている受信状態で前記受信手段に前記ラジオ放送信号を受信させると共に、当該受信状態を前記表示手段に表示させる。
【発明の効果】
【0013】
請求項1に記載の告知放送用受信機によれば、音声情報格納手段における音声情報の格納状態に関する表示を行うべき所定状態となった時、表示手段の表示を当該格納状態に関する表示に切り替えるので、音声情報格納手段に音声情報が格納されていることをより確実にユーザに伝達することができる。
【0014】
また、請求項2に記載の告知放送用受信機によれば、受信手段におけるラジオ放送信号の受信状態を表示手段を介して表示中に受信手段が告知放送信号を受信した場合に、表示手段の表示を、受信手段におけるラジオ放送信号の受信状態を示す表示から音声情報格納手段における音声情報の格納状態を示す表示に切り替えるので、例えばラジオを聴いていたユーザに、音声情報格納手段に音声情報が格納されたことをより確実に伝達することができる。
【0015】
また、請求項3に記載の告知放送用受信機によれば、受信手段におけるラジオ放送信号の受信状態を表示手段を介して表示中に第1操作手段にて音声情報格納手段に格納された音声情報の出力指示を受け付けた場合に、表示手段の表示を、受信手段におけるラジオ放送信号の受信状態を示す表示から音声情報格納手段における音声情報の格納状態を示す表示に切り替えるので、ラジオ放送の出力中に告知放送の再生を行おうとしたユーザに、例えば音声情報格納手段に格納されている音声情報の件数をより確実に伝達することができる。
【0016】
また、請求項4に記載の告知放送用受信機によれば、音声情報格納手段に音声情報が格納されている場合であって、第2操作手段にてラジオ放送信号に含まれる音声情報の出力手段による出力の停止指示が受け付けられた場合に、発光手段を点滅させるので、第2操作手段を操作したユーザに、音声情報格納手段に音声情報が格納されていることをより確実に伝達することができる。
【0017】
また、請求項5に記載の告知放送用受信機によれば、受信手段にて受信したラジオ放送信号に含まれる音声情報を出力手段を介して出力中に第2操作手段が所定時間以上押下された場合に、ラジオ放送信号に含まれる音声情報の出力手段による出力を停止させるので、簡易な操作入力によって音声情報の出力を停止させることができる。
【0018】
また、請求項6に記載の告知放送用受信機によれば、第2操作手段にてラジオ放送信号に含まれる音声情報の出力指示を受け付けた場合に、記録手段に記録されている受信状態で受信手段にラジオ放送信号を受信させると共に、当該受信状態を表示手段に表示させるので、前回出力していた受信状態にて即座にラジオ放送信号を受信させることができる。従って、特定の受信チャンネルのラジオ放送信号を受信手段に受信させることが多い場合、当該受信チャンネルを選択するための操作を省略することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】告知放送システムの構成を示すブロック図である。
【図2】設置壁Wに固定された告知放送用受信機を示す斜視図である。
【図3】告知放送用受信機を示す図であり、(a)は正面図、(b)は背面図、(c)は底面図である。
【図4】告知放送用受信機が実行する処理のフローチャートである。
【図5】図4に続く、告知放送用受信機が実行する処理のフローチャートである。
【図6】告知放送処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下に添付図面を参照して、この発明に係る告知放送受信機の実施の形態を詳細に説明する。ただし、実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0021】
〔実施の形態〕
まず実施の形態について説明する。
【0022】
(構成)
最初に、本実施の形態に係る告知放送システムの構成を説明する。図1は告知放送システムの構成を示すブロック図である。図1に示すように、告知放送システム1は、センター側に配置されたセンター装置2、各住戸に配置された告知放送用受信機3、及びセンター装置2から送信された信号を告知放送用受信機3に送信する伝送系統9を備えて構成されている。このうち、センター装置2は告知放送信号を送信するものであり、公知のセンター装置と同様に構成することができる。また、伝送系統9は、ヘッドエンド90、このヘッドエンド90から各住戸の告知放送用受信機3に至る伝送線路91、さらに、この伝送線路91に配置された、アンプ92、分配増幅器93、分配器94、及び保安器95を備えて構成されている。ヘッドエンド90は、センター装置2から送信された信号を受信し、この信号をレベル増幅した上で伝送線路91に送出する増幅送信手段である。伝送線路91は、告知放送信号を送信する送信線路であり、例えば、CATV信号を伝送するCATV伝送線路(同軸ケーブル)が用いられる。アンプ92は、伝送線路91を流れる信号を増幅する増幅手段である。分配増幅器93は、信号を増幅した上で、各住戸に向けて分配する分配増幅手段である。分配器94は、分配増幅器93にて増幅された信号を各住戸に向けて分配する分配手段である。保安器95は、各住戸に設けられ、伝送線路91に乗って受信機に至る直流成分を制御する。なお、特記する構成を除き、センター装置2、告知放送用受信機3、及び伝送系統9は、公知の装置又はシステムと同様に構成することができる。
【0023】
(構成−告知放送用受信機)
次に、告知放送用受信機3の電気的構成について説明する。図1に示したように、告知放送用受信機3は、受信部30、告知再生スイッチ31、ラジオ再生スイッチ32、音声切換え部33、音量調整部34、アンプ35、スピーカ36、表示部37、制御部38、音声情報格納部39、及び受信状態記録部40を備えている。
【0024】
受信部30は、センター装置2から送信された告知放送信号を復調する告知放送復調手段であり、告知放送信号に含まれる音声情報を音声切換え部33に出力すると共に、告知放送信号に含まれる制御情報(例えば告知放送が緊急放送又は一般放送の何れかを特定する情報等)を制御部38に出力する。また、受信部30は、後述するアンテナを介してラジオ放送信号を受信し、当該ラジオ放送信号に含まれる音声情報を音声切換え部33に出力する。
【0025】
告知再生スイッチ31は、音声情報格納部39に格納された音声情報の出力に関する操作入力を受け付ける第1操作手段である。この告知再生スイッチ31は、例えば押しボタン型のスイッチを用いて構成される。例えば、音声情報格納部39に格納された音声情報の出力がされていない場合に告知再生スイッチ31が押下されると、当該操作を音声情報格納部39に格納された音声情報の出力指示として受け付ける。また、音声情報格納部39に格納された音声情報の出力がされている場合に告知再生スイッチ31が押下されると、当該操作を音声情報格納部39に格納された音声情報の出力の停止指示として受け付ける。
【0026】
ラジオ再生スイッチ32は、ラジオ放送信号に含まれる音声情報の出力に関する操作入力を受け付ける第2操作手段である。このラジオ再生スイッチ32は、告知再生スイッチ31と同様に、例えば押しボタン型のスイッチを用いて構成される。例えば、ラジオ放送信号に含まれる音声情報の出力がされていない場合にラジオ再生スイッチ32が押下されると、当該操作をラジオ放送信号に含まれる音声情報の出力指示として受け付ける。また、ラジオ放送信号に含まれる音声情報の出力がされている場合にラジオ再生スイッチ32が1回押下されると、当該操作を、予め設定されているラジオ放送信号の受信チャンネルを一つずらす変更指示として受け付ける。また、ラジオ放送信号に含まれる音声情報の出力がされている場合にラジオ再生スイッチ32が所定時間以上押下されると、当該操作をラジオ放送信号に含まれる音声情報の出力の停止指示として受け付ける。
【0027】
音声切換え部33は、受信部30から出力された音声情報を音量調整部34又は音声情報格納部39に出力し、あるいは、音声情報格納部39から出力された音声情報を音量調整部34に出力する音声切換え手段である。
【0028】
音量調整部34は、音声切換え部33から出力された音声情報の音量を調整してアンプ35に出力する。この音声情報は、アンプ35にて増幅された後、スピーカ36から出力される。このスピーカ36は、音声を出力する出力手段である。
【0029】
表示部37は、告知放送用受信機3に関する情報を表示するためのものであり、電源表示灯37a、緊急放送表示灯37b、一般放送表示灯37c、状態表示部37d、告知再生表示灯37e、及びラジオ再生表示灯37fを備えている。このうち、電源表示灯37aは告知放送用受信機3の電源ON時に点灯する。また、緊急放送表示灯37bは緊急放送時に点灯又は点滅する。また、一般放送表示灯37cは一般放送時に点灯又は点滅する。また、状態表示部37dは、音声情報格納部39における音声情報の格納状態、又は受信部30におけるラジオ放送信号の受信状態を表示する表示手段であり、例えば公知の7セグメントディスプレイを用いることができる。また、告知再生表示灯37e及びラジオ再生表示灯37fは、制御部38の制御に基づき発行する発光手段であり、例えばLED(Light Emitting Diode)を用いて構成される。
【0030】
制御部38は、告知放送用受信機3の各部を制御する制御手段であり、具体的には、CPU、当該CPU上で解釈実行される各種のプログラム(OSなどの基本制御プログラムや、OS上で起動され特定機能を実現するアプリケーションプログラムを含む)、及びプログラムや各種のデータを格納するためのRAMの如き内部メモリを備えて構成されるコンピュータである。この制御部38によって実行される処理の詳細については後述する。
【0031】
音声情報格納部39は、受信部30が受信した告知放送信号に含まれる音声情報を格納する音声情報格納手段である。この音声情報格納手段に格納される音声情報には、例えば当該音声情報を含む告知放送信号を受信部30が受信した日時を特定する受信日時情報や、音声情報格納手段に格納された後に当該音声情報が再生されたか否かを特定する再生情報が、例えばヘッダ情報として付加される。受信状態記録部40は、受信部30におけるラジオ放送信号の受信状態(例えばラジオ放送信号の受信チャンネル)を記録する記録手段である。これらの音声情報格納部39及び受信状態記録部40は、書き換え可能な記録媒体を用いて構成され、例えば、フラッシュメモリ等の不揮発性記録媒体を用いることができる。
【0032】
続いて、告知放送用受信機3の基本構成について説明する。図2は設置壁Wに固定された告知放送用受信機3を示す斜視図である。図3は、告知放送用受信機3を示す図であり、(a)は正面図、(b)は背面図、(c)は底面図である。これら図2及び図3(a)〜(c)に示すように、告知放送用受信機3は、筐体41の内部に図示しない各種の電子部品等を収容して構成されている。この筐体41は、正面カバー41aと背面カバー41bとを組み合わされて構成されている。正面カバー41aと背面カバー41bの接続方法は任意であるが、例えば、正面カバー41aと背面カバー41bは嵌合やネジ留めにて接続することができる。
【0033】
この筐体41の正面には、上述した告知再生スイッチ31、ラジオ再生スイッチ32、及び表示部37の他、ボリュームスイッチ34aが設けられている。ボリュームスイッチ34aは、放送音量を調節するためのものである。また、筐体41の内部においては、告知再生スイッチ31の近傍には告知再生表示灯37eが設置され、ラジオ再生スイッチ32の近傍にはラジオ再生表示灯37fが設置されている。告知再生スイッチ31やラジオ再生スイッチ32を光を透過する材料を用いて形成したり、告知再生スイッチ31やラジオ再生スイッチ32に光を透過させる透過孔を設けることにより、告知再生表示灯37eやラジオ再生表示灯37fから発せられた光を筐体41の外部に透過させることができる。また、筐体41の正面には、筐体41の内部に設けたスピーカ36から出力された音を、当該筐体41の外部に放出するための音響孔42が設けられている。
【0034】
また、図3(b)に示すように、筐体41の背面において、この告知放送用受信機3に対しては、告知放送信号を告知放送用受信機3に入力するための同軸ケーブル43が接続される。この同軸ケーブル43は、筐体41の上側に形成された収容空間部44にコネクタ部分が収容されると共に、筐体41の右側に形成された収容空間部45にケーブル部分が収容されることで、筐体41の外部に突出することが防止されている。また、筐体41の背面において、告知放送用受信機3に対しては、商用電源からの電力を告知放送用受信機3に供給するための電源コード46が接続される。この電源コード46は、筐体41の左下側に形成された収容空間部47にコネクタ部分及びケーブル部分が収容されることで、筐体41の外部に突出することが防止されている。
【0035】
また、図3(b)に示すように、筐体41の背面において、告知放送用受信機3に対しては、各種の移報用の信号を出力するための移報用ケーブル48が接続される。この移報用ケーブル48は、筐体41の左上側に形成された収容空間部49にコネクタ部分が収容されている。また、移報用ケーブル48のケーブル部分は、筐体41の上下中央付近に筐体41の幅方向に沿って形成されたガイド部50を通って、収容空間部45に収容されている。このような構造により、移報用ケーブル48が筐体41の外部に突出することが防止されている。なお、これら同軸ケーブル43、電源コード46、及び移報用ケーブル48は、図3(b)以外では図示を省略する。
【0036】
ガイド部50は、小径部50a、中径部50b、及び大径部50cを有する。小径部50aは、筐体41の図示左側に設けられたものであって、少なくとも移報用ケーブル48を挿通可能な径で形成された開口である。中径部50bは、筐体41の図示右側に設けられたものであって、少なくとも同軸ケーブル43を挿通可能な径で形成された開口である。大径部50cは、小径部50aと中径部50bとの相互間に設けられたものであって、中径部50bよりも大きな径を有する開口である。このようなガイド部50を設けたことで、筐体41の図示右側と図示左側との間で、各種の配線を取り回すことが可能になる。ここでは、上述したように、移報用ケーブル48をガイド部50を介して収容空間部45へ取り回している。また、このようなガイド部50を設けたことで、筐体41の図示右側から中央にかけて、あるいは図示左側から中央にかけて、各種の配線を取り回し、大径部50cから筐体41の外部に引き出すことが可能となる。例えば、移報用ケーブル48を小径部50a及び大径部50cを介して筐体41の外部に引き出すことができ、又は同軸ケーブル43を中径部50b及び大径部50cを介して筐体41の外部に引き出すことができる。なお、ガイド部50は、移報用ケーブル48又は同軸ケーブル43を収容するだけでなく、電源コード46も収容できるようにしてもよい。この場合には、ガイド部50は、収容空間部47と連通させて構成する。
【0037】
また、図3(a)、(b)に示すように、筐体41の左側面には、FMラジオ等の電波を受信するためのアンテナ51が設けられている。従って、告知放送がセンター装置2から受信できない状況であっても、アンテナ51にてFMラジオ等を受信することができる。
【0038】
また、図3(b)、(c)に示すように、筐体41の背面には複数の係止穴52a、52bが形成されており、筐体41の底面には複数の係止穴52c、52dが形成されている。これら係止穴52a〜52dは、筐体41を壁面Wに固定するための固定板の係止突起(図示省略)を係脱自在に係止するための貫通穴である。係止穴52a、52bは、筐体41の重心位置を中心として、上下に対称となる複数箇所に方形状に形成されている。係止穴52c、52dは、筐体41の左右中央位置を中心として、左右対称となる複数箇所に方形状に形成されている。
【0039】
また、図3(a)に示すように、筐体41には、図示しない電池を収容するための空間部である電池収容部53と、この電池収容部53を開閉自在に覆う電池カバー53aが設けられている。このように電池カバー53aを筐体41の正面に設けることで、電池カバー53aの着脱や電池交換を容易に行うことができる。
【0040】
(処理)
次に、このように構成される告知放送用受信機3が実行する処理について説明する。図4及び図5は告知放送用受信機3が実行する処理のフローチャートである(以下の各処理の説明ではステップを「S」と略記する)。この処理は、例えば告知放送用受信機3の電源が投入された場合に起動される。
【0041】
図4に示すように、処理が起動されると、制御部38は音声情報格納部39に音声情報が格納されているか否かを判定する(SA1)。その結果、音声情報が格納されていると判定した場合(SA1、Yes)、制御部38は告知再生表示灯37eを点灯させる(SA2)。さらに制御部38は、音声情報格納部39における音声情報の格納状態を状態表示部37dに表示させる(SA3)。例えば、音声情報格納部39に格納されている各音声情報にヘッダ情報として付加されている再生情報を参照し、未だ再生されていない音声情報の件数を状態表示部37dに表示させる。
【0042】
SA3の処理の後、又はSA1において音声情報格納部39に音声情報が格納されていないと判定した場合(SA1、No)、制御部38は受信部30にて告知放送信号が受信されたか否かを判定する(SA4)。その結果、告知放送信号が受信されたと判定した場合(SA4、Yes)、制御部38は告知放送処理を実行する(SA5)。
【0043】
ここで、告知放送処理について説明する。図6は、告知放送処理のフローチャートである。図6に示すように、告知放送処理が起動されると、保安器95を介して告知放送用受信機3に入力された告知放送信号が受信部30にて復調され(SB1)、当該告知放送信号に含まれる放送コマンドが制御部38に入力されると共に、音声情報が音声切換え部33を介して音量調整部34及び音声情報格納部39に出力される。続いて制御部38は、放送コマンドを解析することによって、当該告知放送信号が、緊急放送か否かを判定する(SB2)。
【0044】
その結果、告知放送信号が緊急放送である場合(SB2、Yes)、制御部38は、緊急放送表示灯37bを点灯又は点滅させると共に、音量調整部34を制御することで、緊急放送用の所定の大音量で音声情報を出力させる(SB3)。
【0045】
一方、告知放送信号が緊急放送ではない場合(一般放送である場合)(SB2、No)、制御部38は、一般放送表示灯37cを点灯又は点滅させると共に、音量調整部34を制御することで、ボリュームスイッチ34aにて設定されている音量で音声情報を出力させる(SB4)。
【0046】
SB3又はSB4の処理の後、制御部38は、音声情報を音声情報格納部39に格納する(SB5)。この時、当該音声情報を含む告知放送信号が受信部30によって受信された日時を特定する受信日時情報や、当該音声情報が未再生である旨を示す再生情報を、ヘッダ情報として音声情報に付加する。その後、告知放送処理を終了し、メインルーチンに戻る。
【0047】
図4に戻り、SA5で告知放送処理を実行した後、制御部38はSA2に戻り、告知再生表示灯37eを点灯させる(SA2)。
【0048】
SA4で告知放送信号が受信されていない判定した場合(SA4、No)、制御部38は、告知再生スイッチ31にて音声情報格納部39に格納された音声情報の出力指示を受け付けたか否かを判定する(SA6)。例えば告知再生スイッチ31が押下された場合、音声情報格納部39に格納された音声情報の出力指示を受け付けたと判定する。
【0049】
その結果、音声情報格納部39に格納された音声情報の出力指示を受け付けたと判定した場合(SA6、Yes)、制御部38は音声情報格納部39に格納されている音声情報を音声切換え部33を介して音量調整部34に出力し、ボリュームスイッチ34aにて設定されている音量でスピーカ36から出力させる(SA7)。例えば、制御部38は音声情報にヘッダ情報として付加されている受信日時情報及び再生情報を参照し、まだ再生されていない音声情報のうち最も新しい音声情報をスピーカ36から出力させると共に、当該音声情報に付加されている再生情報を、当該音声情報が再生済みである旨を示す情報に更新する。また、音声情報にヘッダ情報として付加されている受信日時情報を合わせて出力してもよい。例えば、「2009年4月10日13時25分に録音された告知放送です。〜〜(以下、告知放送としての音声情報)〜〜」のような音声を出力する。SA7の処理の後、制御部38はSA1に戻り、音声情報格納部39に音声情報が格納されているか否かを判定する(SA1)。
【0050】
一方、SA6において、告知再生スイッチ31にて音声情報格納部39に格納された音声情報の出力指示を受け付けていないと判定した場合(SA6、No)、制御部38はラジオ再生スイッチ32にてラジオ放送信号に含まれる音声情報の出力指示を受け付けたか否かを判定する(SA8)。例えばラジオ再生スイッチ32が押下された場合、ラジオ放送信号に含まれる音声情報の出力指示を受け付けたと判定する。
【0051】
その結果、ラジオ放送信号に含まれる音声情報の出力指示を受け付けていないと判定した場合(SA8、No)、制御部38はSA4に戻り、受信部30にて告知放送信号が受信されたか否かを判定する(SA4)。
【0052】
一方、ラジオ放送信号に含まれる音声情報の出力指示を受け付けたと判定した場合(SA8、Yes)、制御部38は、受信状態記録部40に記録されている受信状態としての受信チャンネルを読み出し(SA9)、当該受信チャンネルにて受信部30にラジオ放送信号を受信させ、当該ラジオ放送信号を復調させる。図5に進み、制御部38は、復調されたラジオ放送信号に含まれる音声情報を音声切換え部33を介して音量調整部34に出力し、ボリュームスイッチ34aにて設定されている音量でスピーカ36から出力させる(SA10)。さらに、制御部38は、受信部30にラジオ放送信号を受信させている受信チャンネルを状態表示部37dに表示させると共に、ラジオ再生表示灯37fを点灯させる(SA11)。
【0053】
このように、ラジオ放送信号に含まれる音声情報をスピーカ36を介して出力し、受信部30におけるラジオ放送信号の受信チャンネルを状態表示部37dを介して表示している状態において、制御部38は受信部30にて告知放送信号が受信されたか否かを判定する(SA12)。その結果、告知放送信号が受信されたと判定した場合(SA12、Yes)、制御部38は告知放送処理を実行する(SA13)。告知放送処理の実行後、制御部38は、状態表示部37dの表示を、受信部30におけるラジオ放送信号の受信チャンネルを示す表示から、音声情報格納部39における音声情報の格納状態を示す表示に切り替える(SA14)。例えば、SA3と同様に、音声情報格納部39に格納されている各音声情報にヘッダ情報として付加されている再生情報を参照し、未だ再生されていない音声情報の件数を状態表示部37dに表示させる。その後、制御部38は、一定時間が経過しない間(SA15、No)は待機し、一定時間が経過した場合(SA15、Yes)、図4のSA9に戻り、受信状態記録部40に記録されている受信状態としての受信チャンネルを読み出す(SA9)。
【0054】
図5に戻り、SA12において、受信部30にて告知放送信号が受信されていないと判定した場合(SA12、No)、制御部38は、告知再生スイッチ31にて音声情報格納部39に格納された音声情報の出力指示を受け付けたか否かを判定する(SA16)。その結果、音声情報格納部39に格納された音声情報の出力指示を受け付けたと判定した場合(SA16、Yes)、制御部38は音声情報格納部39に格納されている音声情報を音声切換え部33を介して音量調整部34に出力し、ボリュームスイッチ34aにて設定されている音量でスピーカ36から出力させる(SA17)。例えば、SA7と同様に、制御部38は音声情報にヘッダ情報として付加されている受信日時情報及び再生情報を参照し、まだ再生されていない音声情報のうち最も新しい音声情報をスピーカ36から出力させると共に、当該音声情報に付加されている再生情報を、当該音声情報が再生済みである旨を示す情報に更新する。続いて、制御部38は、状態表示部37dの表示を、受信部30におけるラジオ放送信号の受信チャンネルを示す表示から、音声情報格納部39における音声情報の格納状態を示す表示に切り替える(SA18)。その後、制御部38は、一定時間が経過しない間(SA19、No)は待機し、一定時間が経過した場合(SA19、Yes)、図4のSA9に戻り、受信状態記録部40に記録されている受信状態としての受信チャンネルを読み出す(SA9)。
【0055】
図5に戻り、SA16において、音声情報格納部39に格納された音声情報の出力指示を受け付けていないと判定した場合(SA16、No)、制御部38は、ラジオ再生スイッチ32が押下されたか否かを判定する(SA20)。その結果、ラジオ再生スイッチ32が押下されたと判定した場合(SA20、Yes)、制御部38は、受信部30が現在受信しているラジオ放送信号の受信チャンネルが、予め設定されている複数の受信チャンネルのうちの最終チャンネル(例えば、1チャンネルから5チャンネルまでの5つの受信チャンネルが設定されている場合の5チャンネル)であるか否かを判定する(SA21)。
【0056】
その結果、現在受信しているラジオ放送信号の受信チャンネルが最終チャンネルでないと判定した場合(SA21、No)、制御部38はラジオ放送信号の受信チャンネルを一つずらす変更指示を受け付けたものとし、現在の受信チャンネルを一段階変更した受信チャンネル(例えば、現在の受信チャンネルが3チャンネルの場合は4チャンネル)にて受信部30にラジオ放送信号を受信させ(SA22)、当該ラジオ放送信号を復調させる。その後、SA10に戻り、制御部38は、復調されたラジオ放送信号に含まれる音声情報を音声切換え部33を介して音量調整部34に出力し、ボリュームスイッチ34aにて設定されている音量でスピーカ36から出力させる(SA10)。
【0057】
また、SA20において、ラジオ再生スイッチ32が押下されていないと判定した場合(SA20、No)、制御部38は、ラジオ再生スイッチ32にてラジオ放送信号に含まれる音声情報の出力の停止指示を受け付けたか否かを判定する(SA23)。例えば、ラジオ再生スイッチ32が所定時間以上押下された場合に、ラジオ再生スイッチ32にてラジオ放送信号に含まれる音声情報の出力の停止指示を受け付けたと判定する。
【0058】
その結果、ラジオ放送信号に含まれる音声情報の出力の停止指示を受け付けていないと判定した場合(SA23、No)、SA12に戻り、制御部38は受信部30にて告知放送信号が受信されたか否かを判定する(SA12)。
【0059】
一方、ラジオ放送信号に含まれる音声情報の出力の停止指示を受け付けたと判定した場合(SA23、Yes)、又はSA21において現在受信しているラジオ放送信号の受信チャンネルが最終チャンネルであると判定した場合(SA21、Yes)、制御部38は、受信部30におけるラジオ放送信号の受信状態としての受信チャンネルを受信状態記録部40に記録させると共に、受信部30によるラジオ放送信号の受信を停止させる(SA24)。続いて、制御部38は音声情報格納部39に音声情報が格納されているか否かを判定する(SA25)。その結果、音声情報が格納されていると判定した場合(SA25、Yes)、制御部38は音声情報にヘッダ情報として付加されている受信日時情報及び再生情報を参照し、まだ再生されていない音声情報のうち最も新しい音声情報を音声切換え部33を介して音量調整部34に出力し、ボリュームスイッチ34aにて設定されている音量でスピーカ36から出力させる(SA26)。あるいは、音声情報格納部39に格納されている音声情報を出力することに代えて、音声情報格納部39に音声情報が格納されている旨の音声(例えば、「〜件の告知放送が録音されています。」等)をスピーカ36を介して出力させてもよい。このようにSA26の処理を行うと共に、制御部38は告知再生表示灯37eを点滅させる(SA27)。
【0060】
SA25で音声情報格納部39に音声情報が格納されていないと判定した場合(SA25、No)、又はSA27の処理の後、図4のSA1に戻り、制御部38は音声情報格納部39に音声情報が格納されているか否かを判定する(SA1)。
【0061】
(効果)
このように実施の形態によれば、音声情報格納部39における音声情報の格納状態に関する表示を行うべき所定状態となった時、状態表示部37dの表示を当該格納状態に関する表示に切り替えるので、音声情報格納部39に音声情報が格納されていることをより確実にユーザに伝達することができる。
【0062】
また、受信部30におけるラジオ放送信号の受信状態を状態表示部37dを介して表示中に受信部30が告知放送信号を受信した場合に、状態表示部37dの表示を、受信部30におけるラジオ放送信号の受信状態を示す表示から音声情報格納部39における音声情報の格納状態を示す表示に切り替えるので、例えばラジオを聴いていたユーザに、音声情報格納部39に音声情報が格納されたことをより確実に伝達することができる。
【0063】
また、受信部30におけるラジオ放送信号の受信状態を状態表示部37dを介して表示中に告知再生スイッチ31にて音声情報格納部39に格納された音声情報の出力指示を受け付けた場合に、状態表示部37dの表示を、受信部30におけるラジオ放送信号の受信状態を示す表示から音声情報格納部39における音声情報の格納状態を示す表示に切り替えるので、ラジオ放送の出力中に告知放送の再生を行おうとしたユーザに、例えば音声情報格納部39に格納されている音声情報の件数をより確実に伝達することができる。
【0064】
また、音声情報格納部39に音声情報が格納されている場合であって、ラジオ再生スイッチ32にてラジオ放送信号に含まれる音声情報のスピーカ36による出力の停止指示が受け付けられた場合に、告知再生表示灯37eを点滅させるので、ラジオ再生スイッチ32を操作したユーザに、音声情報格納部39に音声情報が格納されていることをより確実に伝達することができる。
【0065】
また、受信部30にて受信したラジオ放送信号に含まれる音声情報をスピーカ36を介して出力中にラジオ再生スイッチ32が所定時間以上押下された場合に、ラジオ放送信号に含まれる音声情報のスピーカ36による出力を停止させるので、簡易な操作入力によって音声情報の出力を停止させることができる。
【0066】
また、ラジオ再生スイッチ32にてラジオ放送信号に含まれる音声情報の出力指示を受け付けた場合に、受信状態記録部40に記録されている受信状態で受信部30にラジオ放送信号を受信させると共に、当該受信状態を状態表示部37dに表示させるので、前回出力していた受信状態にて即座にラジオ放送信号を受信させることができる。従って、特定の受信チャンネルのラジオ放送信号を受信部30に受信させることが多い場合、当該受信チャンネルを選択するための操作を省略することができる。
【0067】
また、音声情報格納部39に音声情報が格納されている場合であって、ラジオ再生スイッチ32にてラジオ放送信号に含まれる音声情報のスピーカ36による出力の停止指示が受け付けられた場合に、音声情報格納部39に格納されている音声情報に基づきスピーカ36を介した出力を行うので、ラジオ再生スイッチ32を操作したユーザに、音声情報格納部39に格納されている音声情報に基づく情報を伝達することができる。
【0068】
特に、ラジオ再生スイッチ32にてラジオ放送信号に含まれる音声情報のスピーカ36による出力の停止指示が受け付けられた場合に、音声情報格納部39に格納されている音声情報をスピーカ36を介して出力させるので、ラジオ再生スイッチ32を操作したユーザに、音声情報格納部39に格納されている音声情報の内容を確認させることができる。
【0069】
あるいは、ラジオ再生スイッチ32にてラジオ放送信号に含まれる音声情報のスピーカ36による出力の停止指示が受け付けられた場合に、音声情報格納部39に音声情報が格納されている旨の音声をスピーカ36を介して出力させるので、ラジオ再生スイッチ32を操作したユーザに、音声情報格納部39に音声情報が格納されていることをより確実に伝達することができる。
【0070】
また、ラジオ放送信号に含まれる音声情報をスピーカ36を介して出力中に受信部30が告知放送信号を受信した場合に、当該受信した告知放送信号に含まれる音声情報をスピーカ36を介して出力させるので、例えばラジオを聴いていたユーザに、告知放送の内容をより確実に確認させることができる。
【0071】
〔実施の形態に対する変形例〕
以上、本発明に係る実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
【0072】
(解決しようとする課題や発明の効果について)
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、前記した内容に限定されるものではなく、本発明によって、前記に記載されていない課題を解決したり、前記に記載されていない効果を奏することもでき、また、記載されている課題の一部のみを解決したり、記載されている効果の一部のみを奏することがある。
【0073】
(分散や統合について)
また、上述した各電気的構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各部の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成できる。
【符号の説明】
【0074】
1 告知放送システム
2 センター装置
3 告知放送用受信機
9 伝送系統
30 受信部
31 告知再生スイッチ
32 ラジオ再生スイッチ
33 音声切換え部
34 音量調整部
34a ボリュームスイッチ
35、92 アンプ
36 スピーカ
37 表示部
37a 電源表示灯
37b 緊急放送表示灯
37c 一般放送表示灯
37d 状態表示部
37e 告知再生表示灯
37f ラジオ再生表示灯
38 制御部
39 音声情報格納部
40 受信状態記録部
41 筐体
41a 正面カバー
41b 背面カバー
42 音響孔
43 同軸ケーブル
44、45、47、49 収容空間部
46 電源コード
48 移報用ケーブル
50 ガイド部
50a 小径部
50b 中径部
50c 大径部
51 アンテナ
52a、52b、52c、52d 係止穴
53 電池収容部
53a 電池カバー
90 ヘッドエンド
91 伝送線路
93 分配増幅器
94 分配器
95 保安器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
告知放送信号及びラジオ放送信号を受信する受信手段と、
前記受信手段が受信した告知放送信号に含まれる音声情報を格納する音声情報格納手段と、
前記音声情報格納手段における音声情報の格納状態、又は前記受信手段における前記ラジオ放送信号の受信状態を表示する表示手段と、
音声を出力する出力手段と、
前記音声情報格納手段における音声情報の格納状態に関する表示を行うべき所定状態となった時、前記表示手段の表示を当該格納状態に関する表示に切り替える制御手段と、
を備える告知放送受信機。
【請求項2】
前記制御手段は、
前記受信手段における前記ラジオ放送信号の受信状態を前記表示手段を介して表示中に前記受信手段が前記告知放送信号を受信した場合に、前記表示手段の表示を、前記受信手段における前記ラジオ放送信号の受信状態を示す表示から前記音声情報格納手段における音声情報の格納状態を示す表示に切り替える、
請求項1に記載の告知放送受信機。
【請求項3】
前記音声情報格納手段に格納された音声情報の出力に関する操作入力を受け付ける第1操作手段を備え、
前記制御手段は、
前記受信手段における前記ラジオ放送信号の受信状態を前記表示手段を介して表示中に前記第1操作手段にて前記音声情報格納手段に格納された音声情報の出力指示を受け付けた場合に、前記表示手段の表示を、前記受信手段における前記ラジオ放送信号の受信状態を示す表示から前記音声情報格納手段における音声情報の格納状態を示す表示に切り替える、
請求項1又は2に記載の告知放送受信機。
【請求項4】
前記第1操作手段の近傍に設置された発光手段と、
前記ラジオ放送信号に含まれる音声情報の出力に関する操作入力を受け付ける第2操作手段と、を備え、
前記制御手段は、
前記音声情報格納手段に音声情報が格納されている場合であって、前記第2操作手段にて前記ラジオ放送信号に含まれる音声情報の前記出力手段による出力の停止指示が受け付けられた場合に、前記発光手段を点滅させる、
請求項3に記載の告知放送受信機。
【請求項5】
前記ラジオ放送信号に含まれる音声情報の出力に関する操作入力を受け付ける第2操作手段を備え、
前記第2操作手段は、
前記ラジオ放送信号に含まれる音声情報の出力に関する操作入力を、押下動作に基づいて受け付け、
前記制御手段は、
前記受信手段にて受信した前記ラジオ放送信号に含まれる音声情報を前記出力手段を介して出力中に前記第2操作手段が所定時間以上押下された場合に、前記ラジオ放送信号に含まれる音声情報の前記出力手段による出力を停止させる、
請求項1から4のいずれか一項に記載の告知放送受信機。
【請求項6】
前記第2操作手段にて前記ラジオ放送信号に含まれる音声情報の前記出力手段による出力の停止指示を受け付けた際に、前記受信手段における前記ラジオ放送信号の受信状態を記録する記録手段を備え、
前記制御手段は、
前記第2操作手段にて前記ラジオ放送信号に含まれる音声情報の出力指示を受け付けた場合に、前記記録手段に記録されている受信状態で前記受信手段に前記ラジオ放送信号を受信させると共に、当該受信状態を前記表示手段に表示させる、
請求項5に記載の告知放送受信機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−258853(P2010−258853A)
【公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−107540(P2009−107540)
【出願日】平成21年4月27日(2009.4.27)
【出願人】(000003403)ホーチキ株式会社 (792)
【Fターム(参考)】