呼吸成分測定システム
患者の気道と流体連通して配置される気道アダプタ10と、気道アダプタと物理的に連通するセンサ素子21、22、23、24、25とを含む呼吸成分測定システム5である。センサ素子は、気道アダプタの方向関連特性、気道アダプタの運動関連特性、又はこれらの両方を検出する。呼吸成分センサ20は、気道アダプタを通る気体の流れと関連付けられる特性を測定するように気道アダプタにも配置される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
米国特許法119条(e)の規定により、本出願は、2007年5月18日に出願された米国暫定特許出願番号第60/938818号の利益を請求し、米国特許法120条365の規定により、本出願は、2008年5月13日に出願された米国特許出願番号第12/119915号の利益を請求し、これらの各々の内容は、本願明細書に引用したものとする。
【0002】
本発明は、呼吸成分測定システムに関し、特にこのようなシステムに使用される気道アダプタの方向関連特性、運動関連特性、又はこれらの両方を検出する能力を有する呼吸成分測定システムに関する。
【背景技術】
【0003】
限定的ではないが、気体成分センサ及び気体フローセンサを含む呼吸成分センサは、広く使用され、モニタリング装置及び治療装置、例えば人工呼吸器、及び圧力支持システム、例えばCPAP装置に見られ得る。
【0004】
呼吸気体測定システムは、通常、気体検知、測定、処理、通信、及び表示機能を有する。これらは、副流(sidestream)気体測定システムと称される転換型(diverting)か、又は主流(mainstream)気体測定システムと称される非転換型(non diverting)と考えられる。転換(副流)気体測定システムは、通常、呼吸回路又は患者の気道内の気道アダプタであるサンプリング部位から、サンプリング管を通じて、気体の成分が測定される気体センサにサンプリングされた気体の一部を送る。非転換(主流)気体測定システムは、呼吸回路又は気道から気体を移動せず、気道アダプタを通過する気体成分を測定する。主流気体気道アダプタの例は、米国特許US5693944に示され、副流気体サンプリング気道アダプタの例は、米国特許US6935338に示される。
【0005】
従来の主流気体測定システムは、気体検知/測定部と、検出又は測定された信号、すなわち電圧を、気体成分測定値を出力するためにホストシステムによって使用され得る透過率のような値に変換するために必要とされる信号処理部とを含む。主流気体測定システムにおいて、検知/測定部は、通常、気道アダプタに組み込まれるか、又は気道アダプタの一部とみなされるサンプルセルに結合される。気道アダプタは、呼吸回路内の気体の流れが気道アダプタを通って流れるように、呼吸回路に直列に配置される。
【0006】
主流又は副流気体測定システムにおいて、検知/測定部は、測定される気体の特性に対応する信号を出力するために必要とされるものである。この信号は、通常、信号を気体成分測定値に変換するプロセッサに供給される。プロセッサは、気体検知/測定部と同じハウジング内に位置され得るか、又は気体検知/測定部から離れて位置され得る。後者の場合、通信リンクは、気体検知/測定部によって生成される上記信号をプロセッサに供給するために設けられる。
【0007】
主流気体測定システムにおいて、サンプルセル、したがって気体検知/測定部を呼吸回路に直列に直接配置した結果、気道内の測定された気体、例えば二酸化炭素又は酸素の分圧をリアルタイムで反映した「鮮明(crisp)」な波形となる。呼吸気体の流れに位置されるサンプルセルは、副流気体測定システムで必要とされる気体サンプリング及び掃気(scavenging)のニーズもなくす。
【0008】
気体フロー測定システムは、気体のフローレートを測定する。このようなフロー測定システムは、これらが使用される臨床及び実際の環境の厳しい要件を満たすため、様々な異なる技術を利用している。フロー測定の中で、気道を監視するために使用される手法は、以下の通りである。
1)差圧−流れに対する抵抗全体の圧力降下又は圧力差を測定する。
2)回転する羽根−流路に配置される羽根の回転数をカウントする。
3)熱線流速計−ワイヤをまわす気流により熱せられたワイヤの冷却を測定する。
4)超音波ドップラ−流れる気体を通過するときの超音波ビームの周波数シフトを測定する。
5)渦発生−気体が流れの中に位置される支柱を通って流れるときに発生される渦の数をカウントする。
6)タイムオブフライト−上流で生成された音又は熱のインパルスの到着時間を下流に配置されるセンサで測定する。
【0009】
異なる気体フロー測定のアプローチの各々では、物理的な配置又は構成の気道アダプタ要件は、変化する。例えば差圧測定を実行するため、2つの圧力検知ポートは、通常、フロー要素としても知られるフロー制限全体にわたって配置され、その結果、フロー要素全体の圧力降下が測定され得る。差圧フロー気道アダプタの例は、米国特許5535633に示される。超音波フロー測定手法では、2つのウィンドウが気道アダプタに配置され、その結果、超音波ビームが、フロー方向に対して可能な限り鋭角の流れを調べる。
【0010】
また、単一の部品で異なる測定、例えばフロー及び気体の測定を組み合わせる気道アダプタも利用可能であるということにも留意されるべきである。主流気体測定システム及びフロー測定システムの組合せを含む気道アダプタの例は、米国特許US6312389及び米国特許出願公開番号09/841451(米国特許公開公報US2002/0029003A1)に示される。この内容は、ここに参考文献として組み入れられる。主流フローセンサ及び副流気体サンプリング気道アダプタの組合せの例は、米国特許US5088332に示される。この内容は、本願明細書に引用したものとする。
【0011】
このようなセンサが患者の生理的状況を監視するために使用されると仮定すると、このようなセンサが適切に作動し、信頼性が高い出力の生成を確かにすることは、重要である。このため、IRガス測定に使用されるウィンドウ、ルミネセンス検出ベースの気体測定に使用される膜、フロー検知部、圧力測定のためのダイヤフラム、熱測定のためのワイヤフィラメント、及び光又は超音波測定のためのウィンドウのような測定部において、例えば結露、水及び痰のような材料の蓄積から保護することが知られている。例えばフィルタは、測定部に送られる気体のフローから水分及び粒子を除去するために使用する。他の状況では、このような材料がある場合でもこれらが適切に機能するように、測定部品は、比較的ロバストに構成される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
したがって、本発明の目的は、従来の呼吸成分測定システムの欠点を克服する呼吸成分測定システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
この目的は、患者の気道と流体連通して位置される気道アダプタと、気道アダプタと物理的に連通するセンサ素子とを含む呼吸成分測定システムを提供することによって、本発明の一実施例に従って達成される。センサ素子は、気道アダプタの方向関連特性、気道アダプタの運動関連特性、又はこれらの両方を検出する。呼吸成分測定システムは、気道アダプタに配置される呼吸成分センサを含む。呼吸成分センサは、気道アダプタを通る気体のフローと関連したパラメータを測定する。
【0014】
本発明の別の目的は、患者の気道と流体連通して位置される気道アダプタと、第1要素及び第2要素を含むセンサとを有する、呼吸成分測定システムを提供することである。第1要素は、気道アダプタと物理的に連通し、第2要素は、第1要素の方向関連特性、第1要素の運動関連特性、又はこれらの両方を検出するのに適している。患者の気道と流体連通して配置される呼吸成分センサが設けられる。
【0015】
本発明の更なる目的は、
(a)患者の気道と流体連通して配置される気道アダプタを供給するステップと、
(b)気道アダプタの方向関連特性、気道アダプタの運動関連特性、又はこれらの両方を検出するステップと、
(c)気道アダプタを通る気体のフローの呼吸成分を検出するステップと
を含む、呼吸成分を測定する方法を提供することである。
【0016】
動作の方法、構造の関連要素の機能、パーツの組み合わせ、製造における節約、並びに本発明のこれら及び他の目的、フィーチャ、及び特徴は、添付の図面に関して以下の記載及び請求の範囲を考慮して明らかになり、これら全ては、この規格の一部を形成し、類似の参照符号は、様々な図の対応する部分を指す。しかしながら、図面は、例示及び説明のみを目的とし、本発明の定義を制限するとして意図されないことは、明確に理解されるべきである。明細書及び請求項において使用される単数形の表記は、他に文脈で明確に述べられていない限り、複数形の参照も含む。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1A】図1Aは、異なる位置の方向センサを示す主流呼吸成分測定システムの例示的な概略図である。
【図1B】図1Bは、異なる位置の方向センサを示す主流呼吸成分測定システムの例示的な概略図である。
【図1C】図1Cは、異なる位置の方向センサを示す主流呼吸成分測定システムの例示的な概略図である。
【図1D】図1Dは、異なる位置の方向センサを示す主流呼吸成分測定システムの例示的な概略図である。
【図2】図2は、CO2/O2/フロー気道アダプタの組み合わせを着脱自在に固定されるように構成される呼吸気体成分センサを含む呼吸成分測定システムの例示的な実施例の斜視図である。
【図3】図3は、約45度回転して示される、図1の気道アダプタの斜視図である。
【図4】図4は、CO2/フロー気道アダプタの組み合わせを着脱可能に固定されるように構成される呼吸気体成分センサを含む呼吸成分測定システムの例示的な実施例の斜視図である。
【図5】図5は、約45度回転して示される、図3の気道アダプタの斜視図である。
【図6A】図6Aは、異なる位置の方向センサを示す副流呼吸成分測定システムの例示的な概略図である。
【図6B】図6Bは、異なる位置の方向センサを示す副流呼吸成分測定システムの例示的な概略図である。
【図7】図7は、副流サンプリング気道アダプタの斜視図である。
【図8】図8は、例示的な呼吸成分測定システムのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明は、気道アダプタの方向関連特性、気道アダプタの運動関連特性、又はこれらの両方を検出する能力、及び気道アダプタを通る気体のフローと関連した特性を測定又は検出する呼吸成分センサを含む呼吸成分測定システムを提供する。気道アダプタの方向関連特性は、空間における気道アダプタの傾斜又は位置の決定である。例示的な一実施例において、気道アダプタの方向関連特性は、x、y及びz軸のうちの1又はそれより多くの軸における気道アダプタの位置に関して表される。類似の実施例において、気道アダプタの方向関連特性は、気道アダプタのロール、ピッチ及び/又はヨールに関して表される。
【0019】
方向関連特性は、一次の傾斜又は配置のみを含み得るか、又は1より多くの次元の傾斜又は配置を含み得る。本発明は、方向関連特性が気道アダプタの方向、気道アダプタの位置、気道アダプタの方向の変化、気道アダプタの位置の変化、又はこれらのいずれかの組み合わせを含むことを考慮する。
【0020】
気道アダプタの方向関連特性を検出する1つの例示的な目的は、気道アダプタを通る気体のフローと関連した特性の高信頼性及び/又は正確な測定を提供するため、気道アダプタの性能に不利なインパクトを与え得る気道アダプタのあり得る誤った方向付けをユーザに知らせることであり、これは、気道アダプタに配置される呼吸成分センサを介して達成される。
【0021】
気道アダプタの運動関連特性は、気道アダプタに与えられるいかなる力又は運動も指す。運動関連特性を検出することは、気道アダプタにおける力又は力の効果を監視及び/又は測定することを含む。運動関連特性の例は、力、衝撃、ショック、急な動き(jerk)、インパルス、振動、加速、減速、動作若しくは運動、加速の変化、減速の変化、気道アダプタの動作の変化、又はこれらのいずれかの組み合わせを含む。気道アダプタの1又はそれより多くの運動関連特性を監視することは、アダプタの方向関連特性を監視することに加えて、又はこの代わりになされ得る。前述のように、気道アダプタの運動関連特性に関する情報は、高信頼性及び/又は正確な測定を生成するシステムの性能を弱め得る呼吸成分測定システムに作用した、又は作用している、あり得るショック、振動、強打(blow)、衝撃又は他の力をユーザに知らせるために提供され得る。
【0022】
本発明の呼吸成分測定システムは、気道アダプタの方向関連特性、気道アダプタの運動関連特性、又はこれらの組み合わせをユーザ及び/又はプロセッサに伝える能力も提供する。プロセッサは、例えば気道アダプタの傾斜の程度が許容可能境界の外にあるかどうかを決定するため、傾斜量情報を使用し得る。類似の比較は、方向関連特性及び/又は運動関連特性と関連付けられる情報のいずれかに関してなされ得る。
【0023】
本発明は、いずれかの適切な監視技術を使用して、気道アダプタの方向関連特性及び/又は運動関連特性を測定することを考慮する。例えば重力又は傾斜センサとしても知られる1又はそれより多くの伏角計は、気道アダプタの方向関連特性を測定又は検出するために使用され得る。伏角計は、地球の重心に対する物体の角度を測定する。「傾斜センサ」という用語は、しばしば特に基準として重力を使用した傾斜を測定するトランスデューサを記載するために使用される。気道アダプタの方向関連特性を測定するための1つの適切なセンサは、流体傾斜センサ(例えば水銀スイッチ)である。流体傾斜センサは、通常、(オン/オフの状態を示す)バイナリ情報を出力し、したがって、この種の傾斜センサを使用して、傾斜がいくつかの閾値角度を超えるときを検出することのみが可能である。傾斜の程度は、磁気抵抗特性に基づいて傾斜を検出するセンサ(例えばコンパス)を使用しても測定され得る。
【0024】
本発明は、気道アダプタの方向関連特性及び/又は気道アダプタの運動関連特性を測定する1又はそれより多くの加速度計を使用することを考慮する。加速度センサは、衝撃、位置の変化又は運動(気道アダプタの運動関連特性)、及び傾斜(気道アダプタの方向関連特性)を測定する能力を有するので、これらは、本発明に使用するのに非常に適している。より詳細には、加速度計、特に数g(1g=9.8m/s2)程度の感度を有するものが、しばしば、衝撃、位置の変化、又は運動、及び傾斜を測定するために使用される。
【0025】
加速度計は、通常、(a)速度及び位置の慣性測定として、(b)重力加速度(1g=9.8m/s2)から参照される2又は3次元の傾斜又は方向のセンサとして、及び(c)振動又は衝撃(ショック)センサとしての3つうちの1つのモードで使用される。
【0026】
加速度計は、アナログ又はデジタル出力を生成し得る。例えばアナログ加速度計は、加えられる加速量に応じて、一定の可変電圧を出力し得る。デジタル加速度計は、しばしばパルス幅変調として知られる方法を使用して、可変周波数矩形波を出力し得る。加速度計は、1、2又は3次元で測定し得る。1軸、2軸、及び3軸の加速度計の使用が、本発明によって考慮される。
【0027】
傾斜センサとして使用する重力加速度を測定するため、±1.5gの出力範囲を有する加速度計は、通常十分である。衝撃センサとしての用途では、±5g又はそれより大きいものが、通常使用される。傾斜の検出には、40乃至60Hzの帯域幅を有する加速度計が、しばしば十分であるとみなされる。衝撃力の振動測定又は正確な読み取りのため、加速度計の帯域幅は、数百ヘルツの範囲内にあるべきである。この種の傾斜センサのいずれかが、本発明の呼吸成分測定システムに使用するのに適している。
【0028】
容量検出又は圧電効果を利用する加速度計も、本発明に使用することを考慮される。容量検出に利用する加速度計は、2つの平らな面の間の距離に依存する電圧を出力する。これらの「プレート」の一方又は両方は、電流で帯電される。プレートの間にギャップを変えることは、システムの電気容量を変え、これは電圧出力として測定され得る。この検出方法は、高い精度及び安定性で知られる。差動静電容量加速度計(一般的な容量加速度計の異型)は、相対運動の変化に応じて偏向する独立固定プレート及び可動「浮動」中心プレートからなる差動キャパシタセンサを使用する。加速下において、中心プレートの偏向は、プレートの両側の2つのキャパシタの静電容量に差を生じさせるであろう。また、いずれかのこの種のセンサが、気道アダプタの方向関連特性及び/又は気道アダプタの運動関連特性を測定又は検出するため、本発明の呼吸成分測定システムに使用され得る。
【0029】
更に、限定的ではないが、熱、零位(null-balance)、サーボ力平衡型、ストレインゲージ、共鳴、磁気誘導、光学、表面音響波(SAW)、振動ビーム、及び電磁加速度計を含む、本発明に使用するのに適した他のタイプの加速度計がある。本発明の使用に適した加速度計の商業的な例は、例えば日立金属(H34C)、アナログデバイス(例えば1軸ではADXL105、2軸差動静電容量加速度計ではADXL202)、MEMSIC(例えば2軸の熱加速度計である2125GL)及びフリースケールエレクトロニクス(例えば3軸容量加速度計であるMMA7260Q)のような企業の1軸、2軸、及び3軸の加速度計を含む。フリースケールエレクトロニクスは、単一の装置において、1.5gで設定した傾斜検出アルゴリズムと6gで設定した振動アルゴリズムとの間の切り替えを可能にする、ユーザが選択可能な4つの感度範囲(±1.5g、±2g、±4g又は±6g)を備える。
【0030】
他の連続傾斜センサは、本発明の使用に適している。連続傾斜を測定するセンサの例は、電解傾斜センサ(例えばフレデリクス社)を含むか、又は光検出器のアレイ及びLEDを使用する。この種の傾斜センサのいずれかは、気道アダプタの方向関連特性及び/又は気道アダプタの運動関連特性を測定するための、本発明の呼吸成分測定システムの使用に適している。
【0031】
図1A乃至1Dは、通常5で示される、気道アダプタ10と物理的に連通したセンサ21,22,23,24,25を含む呼吸成分測定システムの4つの例示的な実施例を図示する。センサ21,22、23、24、25は、気道アダプタ10の1若しくはそれより多くの方向関連特性及び/又は気道アダプタ10の1若しくはそれより多くの運動関連特性を検出及び/又は測定する能力を有するセンサである。
【0032】
これらの実施例の全てにおいて、気道アダプタ10は、主流気道アダプタであり、呼吸回路30と直列に結合され、この一端は、人工呼吸器(ベンチレータ)、又は圧力/フロー生成要素に結合され、他端は、患者の気道に結合される。呼吸回路は、観血又は非侵襲性結合技術を含むいずれかの従来技術も使用して、患者の気道に結合される。本発明は、気道アダプタ10が、人工呼吸器又は圧力/フロー発生器に結合されることなく、患者の気道に結合されることも考慮する。
【0033】
図1Aに図示される実施例において、呼吸成分測定システム5は、気道アダプタ10に結合するのに適した呼吸成分センサ20を含む。本実施例において、方向/運動関連特性センサ21が、呼吸成分センサ20に位置され、気道アダプタ10に選択的に結合される。呼吸成分センサ20は、通信リンク42を介してホストシステム40と通信する。通信リンク42は、有線接続、無線接続又はこれらの組み合わせであり得る。この構成の使用に適した例示的な方向/運動関連特性センサ21は、加速度計タイプのセンサである。
【0034】
本実施例において、気道アダプタ10は、方向検出部が気道アダプタに取り付ける呼吸成分センサを担持するので、気道アダプタの方向を検出するために必要とされるいかなるコンポーネントも含む必要がないと認められ得る。したがって、この実施例は、気道アダプタ10が使い捨て、すなわち通常再利用されない用途に特に適している。本発明が永続的又は非永続的な態様で呼吸成分センサ20にセンサ21を固定することを考慮する点は、留意されるべきである。
【0035】
呼吸成分センサ20は、気道アダプタ10を通る気体のフローと関連付けられる特性を測定可能ないずれかのタイプのセンサであり得る。呼吸成分センサを使用するのに適した例示的なセンサは、フローセンサ、ボリュームセンサ、気体センサ、湿度センサ、温度センサ、圧力センサ又はこれらのいかなる組み合わせも含む。呼吸成分センサが気体センサである場合、本発明は、様々な気体センサが、本発明の使用、例えば赤外光気体検知システム、ルミセネンス消光気体検知システム、電気化学的気体検知システム、又はこれらのいかなる組み合わせに適していると考慮する。気体センサは、二酸化炭素、酸素、窒素、一酸化二窒素(笑気)、一酸化炭素、揮発性有機化合物、麻酔薬剤、トレース気体、呼気マーカ、一酸化窒素又はこれらのいかなる組み合わせも測定するために用いられ得る。
【0036】
図1Bは、気道アダプタ10が、図1Aのような単一のコンポーネントではなく2つの別々のコンポーネントによって規定される方向/運動関連特性センサを含む呼吸成分測定システム5を図示する。本実施例において、方向/運動関連特性センサが、気道アダプタ10に配置されるセンサ素子23と、呼吸成分センサ20に配置される検出素子22とによって規定される。前述の実施例のように、呼吸成分センサ20は、気道アダプタ10に固定されるか、又は選択的に取り付け可能である。例示的な一実施例では、呼吸成分センサ20は、気道アダプタに選択的に結合される。センサ素子23及び検出要素22の組合せは、気道アダプタ10の方向/運動関連特性を検出するために使用される。例えば検出要素22は、センサ素子23の物理的な位置、方向、運動等を検出するために使用される。
【0037】
本実施例での使用に適したセンサ素子23の例示的な実施例は、検出可能な方向を有する磁場を生成する磁石である。例えばセンサ素子23の極性は、空間におけるこの方向を決定するために使用され得る。センサ素子は、気道アダプタの1つの位置又は複数の位置に配置された複数の磁石を含む。検出要素22は、センサ素子23によって生成される磁場を検出すること、及びこの検出場に基づいて、センサ素子の方向/運動関連特性を決定することができるいかなる装置でもある。本発明は、1又はそれより多くの磁石を呼吸回路30に配置し、気道アダプタ10と結合されるとき、呼吸回路上の磁石の位置は、検出要素22によって検出され得ることを考慮する。
【0038】
この構成は、受動的な比較的簡潔な素子、例えばセンサ素子23(例えば磁石)のみが気道アダプタに設けられることを可能にし、その一方で、検出要素22のより複雑な方向/変化関連特性は、呼吸成分センサ20に提供される。したがって、この実施例は、図1Aのものと同様に、気道アダプタ10が使い捨てである用途に特に適している。もちろん、本発明が、センサ素子23を、永続的又は非永続的な態様で気道アダプタ10及び/又は呼吸回路30に固定することを考慮する点は、留意されるべきである。すなわち、気道アダプタ及びセンサ素子23は、方向センサ素子が気道アダプタから直ちに取り外され得るように構成され得、センサ素子が他の気道アダプタで再利用され得る。
【0039】
図1Cは、方向/運動関連特性センサ24が、気道アダプタ10に配置される呼吸成分測定システム5を図示する。気道アダプタ10が、呼吸成分センサ20に結合される場合、センサ24によって検出される方向/運動関連特性は、有線又は無線接続を介して呼吸成分センサに伝えられる。前述の実施例のように、気道アダプタ10及び方向/運動関連特性センサ24は、方向センサが、気道から直ちに取り外され得るように構成され得、その結果、方向/運動関連特性センサは、他の気道アダプタとともに再利用され得る。
【0040】
図1Dは、気道アダプタ10が呼吸成分センサ20に結合され、方向/運動関連特性センサ25が呼吸回路に位置される呼吸成分測定システム5を図示する。呼吸回路30が気道アダプタ10にアセンブルされる場合、方向/運動関連特性情報は、センサ25から呼吸成分センサ20まで伝えられる。
【0041】
図1A乃至1Dに示される実施例において、ホストシステム40は、方向/運動関連特性センサ21、24、25、又は方向/運動関連特性検出要素22によって出力される方向/運動関連信号を受信し、気道アダプタの方向/運動関連特性、例えば地球の重力方向に対する気道アダプタの傾斜を検出するためにこの情報を使用する。このホストシステムは、例えばディスプレイ上に情報を表示することによって、いずれかの従来技術を使用して、方向/運動関連情報を出力し得る。ホストシステムは、インターネット通信を含むいずれかの従来の通信テクニック又はネットワークを使用して、方向/運動関連の情報を遠隔位置、例えば病院のナースのステーション又は中央監視ステーションに伝え得る。
【0042】
本発明は、ホストシステムが、方向/運動関連特性センサ21、24、25、又は方向/運動関連特性検出要素22により供給される信号を閾値と比較し、この信号が閾値を超える場合、警報又は警告を出すことを考慮する。更に又は代わりに、ホストシステムは、気道アダプタの方向が所定の制限の外にあることを方向信号が示す場合、気道アダプタを呼吸成分センサにつなぐバルブを閉じることによって、呼吸成分センサを呼吸回路及び/又は気道アダプタから切り離す、及び/又は孤立させ得る。
【0043】
本発明は、ホストシステム40を除去し、呼吸成分センサ20のホストシステムによって実行可能であるいくつか又は全ての機能を提供することを考慮する。このような場合において、ビジュアル、オーディオ、及び/又は通信出力は、方向決定、警報、警告等がユーザに出力され得るように呼吸成分センサ上に設けられるであろう。
【0044】
本発明により構成され、本発明の原理を実施する、気道アダプタ120及び相補型呼吸成分センサ100を含む呼吸成分測定システム5は、図2及び3に示される。より詳細には、図2は、本発明の原理に従って、呼吸気体成分センサ100及び気道アダプタ120を含む呼吸成分測定システム5の斜視図を示す。呼吸気体成分センサ100は、通信リンク110を介してホストシステム(図示略)に結合される。本実施例において、呼吸気体成分センサ100は、気道アダプタ120に対して着脱自在に固定されるように構成され、これは、患者呼吸回路(図示略)にアセンブルされることに適したCO2/O2/フロー気道アダプタの組み合わせである。
【0045】
CO2/O2/フロー気道アダプタの組み合わせは、二酸化炭素(CO2)、酸素(O2)の気体測定、及びフロー測定を提供可能な気道アダプタである。赤外吸収を介したCO2の測定、及びルミネセンス消光を介したO2の測定に適した気道アダプタは、Maceらによる米国特許出願公開US09/841451(公開番号2002/0029003)(以下003出願と呼ぶ)で開示され、この内容は、ここに参考文献として組み入れられる。上記の気道アダプタを受けることができる気体測定システムは、Russellによる米国特許出願公開US11/368832(公開番号2006/0145078)(以下078出願と呼ぶ)で開示され、この内容は、ここに参考文献として組み入れられる。
【0046】
呼吸気体成分センサ100は、気道アダプタを通過する気体のフロー中の気体成分の量を測定する気体センサを含む。例示的な一実施例において、呼吸気体成分センサ100は、赤外線放射器及び赤外線検出器を含むハウジングを含み、これらは、CO2を測定するために使用される。気道アダプタ120は、赤外線放射器からの赤外光が、気道アダプタを通る気体の流れを通過可能にする少なくとも一つのウィンドウ122を含む。例示的な一実施例では、第2ウィンドウは、気道アダプタの他の側のウィンドウ122の反対側に配置され、その結果、気道アダプタを流れる気体のフローを通過する赤外光が、方向を変えられて、呼吸気体成分センサ100の検出器に向けられることが可能となる。
【0047】
本実施例において、呼吸気体成分センサ100は、通常O2を測定するために使用される、ルミネセンス消光タイプの気体センサも含む。ルミネセンス消光システムは、呼吸気体成分センサ100に配置される励振放射源及びルミネセンス検出器を含む。気道アダプタ120は、気道アダプタを通過する気体の流れと流体連通して気道アダプタに配置される発光可能材料を励起するため、励振放射線を通過させるウィンドウ129を含む。
【0048】
フローは、ポート126及び128を介して測定される。特に管(図示略)は、ポート126及び128に結合される。管の他端は、気道アダプタに含まれるフロー制限部の両側面間の差圧測定を提供する圧力センサに結合される。フロー制限部の両側の差圧は、気道アダプタを通る気体のフローレートを決定するために使用される。この例示的な実施例では、気道アダプタ120のフロー測定コンポーネント及び気体検出コンポーネントが、並んだ、又は連続した構成で配置される。
【0049】
気道アダプタ120は、通常、患者のインタフェース、例えばマスク又は気管内チューブに接続される肘と、人工呼吸器のような正圧発生機に接続される「Y」ピースとの間の呼吸回路にアセンブルされる。例えば本発明は、患者インタフェースに遠位端部127を結合させること、及び「Y」ピース又は呼吸回路の他の部分に近位端部132を結合させることを考慮する。
【0050】
本発明の例示的な一実施例において、ホストシステムは、電力を呼吸気体成分センサに供給し、気体濃度信号を受け、呼吸気体成分センサから測定出力を得る。気体濃度信号が二酸化炭素濃度信号である場合、ホストシステムは、(a)患者呼気の二酸化炭素濃度、(b)吸気の二酸化炭素濃度、(c)呼吸数、及び/又は(d)呼気終末の二酸化炭素のような測定を表示する。
【0051】
本発明は、呼吸成分気体センサが、一体化された、又は別個のバッテリパックでバッテリ充電され得ることも考慮する。ホストシステムへの通信は、ワイヤレスでなされるか、又はホストシステムへの有線接続を介してなされ得る。ブルートゥース、Zigbee、ボディエリアネットワーク(BAN)及びパーソナルエリアネットワーク(PAN)で使用されるUWBのような技術で知られるプロトコルを使用するワイヤレス通信が、考慮される。呼吸気体成分センサは、気体測定システムからの信号を他の生理的測定と統合するハブへのケーブルを介しても接続され得る。
【0052】
本願の発明者らは、本発明の気体フロー/検知システムの適切な動作を確実にするために、気道アダプタ120が図2に示されるように、空間において実質的に垂直に直立した方向で維持されることが有用であることを認識している。気道アダプタ120の位置が、図3に示されるように、実質的に垂直に直立した位置からかなり乱された場合、呼吸気体成分センサ100から得られる測定は、気道アダプタ120のフロー検出部分からの測定と同様に劣化され得る。気道アダプタ120が縦軸115の実質的に垂直に直立した位置から角θだけ回転(転が)され、例えば角θが所定の閾値を超えるようにされる場合、気道アダプタ120は、気体及び/又はフロー測定に悪影響を与える流体の影響を受けやすいだろう。例えば流体は、ウィンドウ122に蓄積され、このウィンドウを使用することで、気体成分測定が信頼できない及び/又は不正確なものにされ得る。
【0053】
更に、図2に示される方向は、ポート126及び/若しくは128を介した圧力検知管への水の浸入、並びに/又はウィンドウ122若しくは129における水の蓄積を最小化する。図3に図示される実施例は、縦軸115から約45度の角傾斜を示す。例えば縦軸115から45度よりも大きい角傾斜、すなわちθ>45度では、CO2測定ウィンドウ122、酸素検出ウィンドウ/膜129、及び(検知管を介した)圧力センサは、流体にさらされる、又はこの流体が入り込むことに弱い。示される一実施例において、角傾斜は、呼吸気体成分センサ100における方向センサ(図示略)によって検出される。縦軸115に対する回転(すなわち転がり)を検出するため、1つの回転軸の位置の変化に応答又は検出するセンサが、使用され得る。もちろんこのようなセンサは、気道アダプタ120の回転を方向づけられるように位置されなければならない。
【0054】
本発明は、3次元空間の変化を監視するセンサを使用することも考慮する。回転の程度に加えて、図3の角度αで示されるピッチの量、及び図3の角度βによって示される偏揺れ(yaw)も同様に検出され得る。しかしながら、この例ではセンサが回転のみを経験していることに留意されたい。
【0055】
許容可能な角度又は空間的位置の閾値は、あらかじめ定義されているか、ユーザに定義されるか、自動的に設定されるか、又は手動で設定され得る。ベンチ上、又は臨床環境の実験は、あるべきこれらの閾値を決定するために使用され得る。更にこれらの閾値は、位置が変化される場合に、ホストシステム又はユーザに対する表示が急に増減し得るように、事実上あいまいであり得る。閾値は、臨床によって設定され得る。例えばある位置で痰又は流体が測定を妨げる結果となっていることに臨床医が気づく場合、この位置はホストシステムを介して呼吸気体成分センサ100に示され得、これにしたがって閾値が調整され得る。
【0056】
更に、これらが許容可能なレベルの範囲内にあるかどうかを決定するように、方向/運動関連特性と比較するために使用される閾値は、動的に変更されることもあり得る。例えば本発明は、気道アダプタを通って流れる気体の含水量を検出する湿度センサを提供することを考慮する。閾値は、湿度センサの出力に基づいて設定され得る。例えば気体が比較的高い湿度を有する場合、許容できないレベルの傾斜に達する前に、より小さい傾斜が許容されるように、閾値は下げられ得る。
【0057】
図4及び5は、本発明の呼吸成分測定システム5において、我々に適した気道アダプタ130の他の例示的な実施例を図示する。この種の気道アダプタは、003出願にも開示されている。前述の実施例のように、呼吸成分センサ(図示略)は、矢印131によって示されるように気道アダプタ130に結合される。本実施例において、気道アダプタ130は、CO2/フロー気道アダプタの組み合わせである。ポート136及び138を含むフロー検出部は、気道アダプタの気体コンポーネントと並列に配置され、ウィンドウ132を含む。
【0058】
図6A及び6Bは、本発明の原理に従って、副流呼吸成分測定システムを概略的に図示する。これらの図は、このようなシステムにおける方向/運動関連特性センサ26の位置とは異なる配置を示す。副流呼吸成分測定及びこのような測定をするシステムは、Pierryらによる米国特許出願公開番号US6954702(702特許)において開示され、この内容は、参考としてここに引用したものとする。
【0059】
副流気体測定システムは、管150を介して患者の気道と流体連通するサンプルセルを含む。702特許に示される実施例において、サンプルセルは、ハウジングに選択的に取り付け可能である。より詳しくは、容器の形態のサンプルセルコネクタは、サンプルセルがハウジングに選択的に取付けられることを可能にするため、ハウジング内に配置され、その結果、サンプルセルがハウジング内に設けられる気体センサのコンポーネントと一列に並べられる。気道アダプタ140は、サンプリング管150を呼吸回路に接続又は伝達するように、呼吸回路30に従って接続される。
【0060】
ポンプは、通常、気体サンプル部位からサンプルセルに気体を吸い込むように設けられる。従来の副流システムの場合のように、気体センサは、サンプルセルの気体の特性を示す信号を出力する。この信号は、気体モニタに提供され、これは、信号を処理して、信号に基づいて呼吸気体変数を決定する。プロセッサは、呼吸気体変数を受信し、通信リンクを介してホストシステムにこれを伝える。通信リンクは、有線又は無線である。
【0061】
図6Aにおいて、方向/運動関連特性センサ26は、気道アダプタ10に配置され、物理的な接続(図示略)又は無線通信を介して、呼吸成分センサ又はホストシステムと通信する。図6Bにおいて、方向/運動関連特性センサ26は、患者回路30に結合され、呼吸成分センサ又はホストシステムと有線又は無線で通信する。
【0062】
図7は、呼吸成分測定システム5の使用に適した副流サンプリング気道アダプタ140を図示する。気道アダプタ140は、呼吸回路とインタフェースする近位端部149及び遠位端部147を含む。キャップ144は、気道アダプタのボディ142に結合され、気体の副流フローが気道アダプタから吸い込まれるサンプリングポートを形成する。開口部146は、サンプリング管(図示略)を気道アダプタに接続するキャップ144で規定される。呼吸成分測定システムの使用に適した副流サンプリング気道アダプタは、米国特許US6935338及びUS7059322に開示され、これらの内容は、参考として本願に内含される。
【0063】
本発明は、方向/運動関連特性センサが副流気道アダプタ140と物理的に連通して位置されることを考慮する。これは、キャップ144内にあり得るか、又は副流サンプリング気道アダプタとともに使用するようにアセンブリされるコンポーネントに取り付けられる、若しくは該コンポーネント内にある。例示的な一実施例において、方向/運動関連特性センサは、非常に低い電力しか必要とせず、自身の電源と、上記出力をホストシステム内又はホストシステムのコンポーネント内の受信機近傍に送信する手段とを含み得る。
【0064】
図8は、呼吸成分測定システム5の使用に適した回路アーキテクチャ200の例示的な実施例のブロック図である。回路アーキテクチャ200は、赤外線吸収気体、例えば二酸化炭素及び/又はルミネセンス消光気体、例えば酸素の値を測定及び計算するために使用される、信号処理及び制御要素/電子装置を含む。これらの計算は、連続的(すなわち回路の各処理サイクルの間)、断続的(例えば所定の間隔で)又は必要とされたときのみ実行され得る。図8に示される実施例では、信号処理及び制御要素/電子装置は、呼吸成分センサ20に配置されて示される。しかしながら、これらのコンポーネントがホストシステム40内に配置され得るか、又はホストシステムとセンサ20との間に分散され得ることは、理解されるべきである。
【0065】
図8に示される例示的な回路アーキテクチャ200は、全ての信号処理及び制御電子機器を含み、小さな単一のチッププロセッサ内で、AD変換だけでなく、プログラム及びデータストレージを含む複雑な電子インタフェース機能の多くを実行するのに必要とされる高度に集積化されたデジタル信号処理技術を利用する。呼吸成分センサ20内にDSPを配置することは、方向測定装置への制御回路の容易なインタフェースを可能にする。
【0066】
回路アーキテクチャ200は、制御、測定及び信号処理機能を提供するプロセッサ210を含む。本発明の使用に適した例示的なプロセッサは、テキサスインスツルメンツによって製造されるTMS320F2812DSPである。プロセッサ210は、ルミネセンス消光測定のため、ソースタイミング信号232を赤外線源及び可視光LED(例えば緑又は青色LED)に供給する。このようなLEDは、光学アセンブリ230内に位置される。実行可能プログラム及びデータは、リンク222を介してプロセッサ210と通信するメモリ220に記憶される。気道アダプタのウィンドウを通過した後、透過された赤外光を受ける赤外線検出器、及び消光プロセスから反射及び散乱された可視光を受ける可視光検出器からのデータ信号234は、増幅され、プロセッサ210においてAD変換される。検出器からの低いレベル信号は、完全な信号の取得を可能にするように、ACカップリングされ、増幅され、レベルをシフトされる。
【0067】
例示的な一実施例において、回路200は、ルミネセンス検出膜と物理的に接続されたヒータ及び赤外線検出器の温度を別々に調整する熱システム240も含む。この調整は、プロセッサ210からの制御信号242を使用して達成され、プロセッサに温度信号244を送る。
【0068】
プロセッサ210は、データリンク260を介してホストモニタ40にデータを伝え、2方向にデータを伝える。データリンク260は、無線リンク、有線リンク、又はこれらの組み合わせであり得る。本発明は、プロセッサからのデータ出力が、センサヘッドに表示され得るように、呼吸成分センサ20に直接入出力装置を設けることも考慮する。
【0069】
本実施例において、ホストモニタ40は、電力結合270を介して、回路200を含む呼吸成分センサ20に電力を供給する。本発明が、センサヘッド20の電源、例えばバッテリ又は複数のバッテリを備え、これによって電源カップリング270のニーズをなくすことも考慮していることは、理解されるべきである。
【0070】
例示的な装置において加速度計である方向/運動関連特性センサ250は、制御線252を介してプロセッサ210によって制御され、方向/運動関連データ254をプロセッサに伝える。例示的な実施例では、方向/運動関連特性センサとして、小型で、低コストの3軸加速度計が呼吸成分センサ20において使用される。呼吸成分センサ20は、赤外吸収で二酸化炭素を測定し、ルミネセンス消光で酸素を測定し、差圧検知によってフローを測定する。プロセッサ210上で動作するソフトウェアは、加速度計とインタフェースし、呼吸成分センサ20の方向/運動関連特性、例えば傾斜の監視を可能にする。監視された方向/運動関連特性が所定の量を超える場合、例えば3軸のうちのいずれかの傾斜が所定の量を超える場合、メッセージ又は警報がホストモニタに通知される。ホストモニタは、ユーザに対して、ホストシステムディスプレイ又は他の通知要素を介して、傾斜が許容可能なレベルを超えることを警告する。傾斜の量を補正するため、気道アダプタ、及びこれに取り付けられる呼吸成分センサの再配置がなされ得る。
【0071】
本発明は、気道アダプタが所定の時間よりも長く「傾けられた」位置のままである場合、及び呼吸が所定の時間(例えば数分)より長いCO2及び/又はフローを介して検出される場合、「傾斜」インジケータを示すことを考慮する。例えば許容可能な位置は、X,Y,Z空間の円錐によって規定され得、センサの位置が所定の円錐の外側にある場合、エラーメッセージ又は他の警告が生成され得る。
【0072】
本発明は、気道アダプタの位置が再度方向決めされることを必要とするか、許容可能な位置にあるかをユーザに示すため、気道アダプタ又は呼吸成分センサに配置される視覚的インジケータを使用することを考慮する。これは、限定的ではないが、単一のLED、複数LED及び小型LCDを含む、視覚インジケータによって達成され得る。例えば気道アダプタが適切に配置されない場合、赤色LEDが照らされ得、許容可能な位置に再配置されると、緑色LEDが照らされるであろう。音声インジケータも同様に考慮される。これは、音声生成の既知の方法によって達成され得る。
【0073】
更に、呼吸成分センサのタイプ又は呼吸成分センサで適応される気道アダプタのタイプに依存して、方向/運動関連特徴に対する許容性の異なる円錐又は範囲が規定され得る。例えば図2及び3に示される気道アダプタとインタフェースされる呼吸成分センサは、図4及び5に示される気道アダプタとインタフェースされる呼吸成分センサの実質的に垂直軸に沿う鏡である許容空間を規定するであろう。例えば図2に示される規定された許容空間に位置される、図2及び3に示されるような気道アダプタは、圧力検知ポートへの流体の浸入と、赤外線検知及びルミネセンスベースの気体測定のためのウィンドウ上の流体の蓄積とを最小化する。
【0074】
本発明の例示的な実施例は、方向/運動関連特性を決定するために加速度計を使用することを考慮する。運動関連特性の検知において、加速度計は、自由落下及びショックのようなパラメータを監視し得る。潜在的に小さいサイズの呼吸成分センサ20及びケーブル端部の位置の場合、これは、固い表面上に落下及び/又は強打されやすい。方向/運動関連特性センサが給電されるとき、ソフトウェアは、運動関連特性、例えば振動、衝撃、自由落下、急な動き(jerk)、インパルス、及びショックの発生を監視し得、EEPROMの履歴に記憶するか、又はこの情報をホストモニタに伝え得る。運動関連特性の発生の数、大きさ及びタイプも、同様に記憶され得る。この情報は、サービス/保証のため、及びおそらくユーザに対するアドバイスのために使用され得る。
【0075】
本発明は、運動関連特性の許容可能な発生の閾値が、所定のものであるか、ユーザ規定か、自動的に設定されるか、又は手動で設定され得る。複数の閾値は、ユーザ又はオペレータに警告する1つの閾値、及びシステムの動作に警告するか、又は使用不能にさえする第2閾値を含むことも同様に考慮される。例えばショックが、常に装置に損傷を生じさせることが知られる所定の数gを超える場合、このようなショックが測定されるならば、装置を動作不能にすることが望ましい。更に運動関連特性を監視することは、副流システムに適用できるであろう。
【0076】
本発明の特徴は、不利な条件の下での測定システム及び基本的な測定の向上された信頼性及びユーザの信頼、並びに装置の潜在的な損傷(例えば5gよりも大きいショック)を自動的に評価する能力を含む多くの利点を有する。更に、加速度計の存在は、システム振動の監視を可能にする。患者又は人工呼吸器から生じるこれらの測定された振動が、異常な呼吸パターン(例えば喘鳴、アシンクロニ)の検出、又は人工呼吸器診断(例えば故障したバルブ等)のような診断目的で使用され得ることが考えられる。
【0077】
更に、本発明は、副流気体部を有する主流気体とだけでなく、主流及び副流気体部を含む構成を含む。また、方向センサを有する気体コンポーネント及びフローコンポーネントを含む呼吸成分センサが考慮される。ラッセルによる米国暫定特許出願公開番号US60/808312は、参考として本願に引用されるが、呼吸気体及びフローコンポーネントの両方を含む呼吸成分センサを記載する。米国特許US6691579は、呼吸気体成分センサ及びクリップ式フローコンポーネントを記載し、この内容は、参照として本願に引用される。
【0078】
運動関連情報は、呼吸成分測定システムを制御するため、及び/又は呼吸成分測定システムに関して忠告するため、監視及び使用され得る。例えばショック、衝撃、加速、減速の数、頻度、及び/又は大きさは、監視及び追跡され得る。この情報は、許容可能な閾値と比較され得、この比較の結果に応じて、呼吸成分測定システム又はこのコンポーネントを使用不能にするか、ユーザに警告をするか、又はユーザに対して、システムを修理及び/又は検査するように勧告し得る。
【0079】
本発明は、最も実際的且つ好ましい実施例であると現在考慮されることに基づいて、説明目的で詳細に記載されているが、このような詳細が、このことのみを目的とし、本発明が開示された実施例に制限されず、逆に添付の請求項の趣旨及び範囲内にある変形例及び等価な構成をカバーすることを意図されることは、理解されるべきである。例えば本発明が、いずれかの実施例の1又はそれより多くの特徴が、いずれかの他の実施例の1又はそれより多くの特徴と可能な限り組み合され得ることを考慮することは、理解されるべきある。
【技術分野】
【0001】
米国特許法119条(e)の規定により、本出願は、2007年5月18日に出願された米国暫定特許出願番号第60/938818号の利益を請求し、米国特許法120条365の規定により、本出願は、2008年5月13日に出願された米国特許出願番号第12/119915号の利益を請求し、これらの各々の内容は、本願明細書に引用したものとする。
【0002】
本発明は、呼吸成分測定システムに関し、特にこのようなシステムに使用される気道アダプタの方向関連特性、運動関連特性、又はこれらの両方を検出する能力を有する呼吸成分測定システムに関する。
【背景技術】
【0003】
限定的ではないが、気体成分センサ及び気体フローセンサを含む呼吸成分センサは、広く使用され、モニタリング装置及び治療装置、例えば人工呼吸器、及び圧力支持システム、例えばCPAP装置に見られ得る。
【0004】
呼吸気体測定システムは、通常、気体検知、測定、処理、通信、及び表示機能を有する。これらは、副流(sidestream)気体測定システムと称される転換型(diverting)か、又は主流(mainstream)気体測定システムと称される非転換型(non diverting)と考えられる。転換(副流)気体測定システムは、通常、呼吸回路又は患者の気道内の気道アダプタであるサンプリング部位から、サンプリング管を通じて、気体の成分が測定される気体センサにサンプリングされた気体の一部を送る。非転換(主流)気体測定システムは、呼吸回路又は気道から気体を移動せず、気道アダプタを通過する気体成分を測定する。主流気体気道アダプタの例は、米国特許US5693944に示され、副流気体サンプリング気道アダプタの例は、米国特許US6935338に示される。
【0005】
従来の主流気体測定システムは、気体検知/測定部と、検出又は測定された信号、すなわち電圧を、気体成分測定値を出力するためにホストシステムによって使用され得る透過率のような値に変換するために必要とされる信号処理部とを含む。主流気体測定システムにおいて、検知/測定部は、通常、気道アダプタに組み込まれるか、又は気道アダプタの一部とみなされるサンプルセルに結合される。気道アダプタは、呼吸回路内の気体の流れが気道アダプタを通って流れるように、呼吸回路に直列に配置される。
【0006】
主流又は副流気体測定システムにおいて、検知/測定部は、測定される気体の特性に対応する信号を出力するために必要とされるものである。この信号は、通常、信号を気体成分測定値に変換するプロセッサに供給される。プロセッサは、気体検知/測定部と同じハウジング内に位置され得るか、又は気体検知/測定部から離れて位置され得る。後者の場合、通信リンクは、気体検知/測定部によって生成される上記信号をプロセッサに供給するために設けられる。
【0007】
主流気体測定システムにおいて、サンプルセル、したがって気体検知/測定部を呼吸回路に直列に直接配置した結果、気道内の測定された気体、例えば二酸化炭素又は酸素の分圧をリアルタイムで反映した「鮮明(crisp)」な波形となる。呼吸気体の流れに位置されるサンプルセルは、副流気体測定システムで必要とされる気体サンプリング及び掃気(scavenging)のニーズもなくす。
【0008】
気体フロー測定システムは、気体のフローレートを測定する。このようなフロー測定システムは、これらが使用される臨床及び実際の環境の厳しい要件を満たすため、様々な異なる技術を利用している。フロー測定の中で、気道を監視するために使用される手法は、以下の通りである。
1)差圧−流れに対する抵抗全体の圧力降下又は圧力差を測定する。
2)回転する羽根−流路に配置される羽根の回転数をカウントする。
3)熱線流速計−ワイヤをまわす気流により熱せられたワイヤの冷却を測定する。
4)超音波ドップラ−流れる気体を通過するときの超音波ビームの周波数シフトを測定する。
5)渦発生−気体が流れの中に位置される支柱を通って流れるときに発生される渦の数をカウントする。
6)タイムオブフライト−上流で生成された音又は熱のインパルスの到着時間を下流に配置されるセンサで測定する。
【0009】
異なる気体フロー測定のアプローチの各々では、物理的な配置又は構成の気道アダプタ要件は、変化する。例えば差圧測定を実行するため、2つの圧力検知ポートは、通常、フロー要素としても知られるフロー制限全体にわたって配置され、その結果、フロー要素全体の圧力降下が測定され得る。差圧フロー気道アダプタの例は、米国特許5535633に示される。超音波フロー測定手法では、2つのウィンドウが気道アダプタに配置され、その結果、超音波ビームが、フロー方向に対して可能な限り鋭角の流れを調べる。
【0010】
また、単一の部品で異なる測定、例えばフロー及び気体の測定を組み合わせる気道アダプタも利用可能であるということにも留意されるべきである。主流気体測定システム及びフロー測定システムの組合せを含む気道アダプタの例は、米国特許US6312389及び米国特許出願公開番号09/841451(米国特許公開公報US2002/0029003A1)に示される。この内容は、ここに参考文献として組み入れられる。主流フローセンサ及び副流気体サンプリング気道アダプタの組合せの例は、米国特許US5088332に示される。この内容は、本願明細書に引用したものとする。
【0011】
このようなセンサが患者の生理的状況を監視するために使用されると仮定すると、このようなセンサが適切に作動し、信頼性が高い出力の生成を確かにすることは、重要である。このため、IRガス測定に使用されるウィンドウ、ルミネセンス検出ベースの気体測定に使用される膜、フロー検知部、圧力測定のためのダイヤフラム、熱測定のためのワイヤフィラメント、及び光又は超音波測定のためのウィンドウのような測定部において、例えば結露、水及び痰のような材料の蓄積から保護することが知られている。例えばフィルタは、測定部に送られる気体のフローから水分及び粒子を除去するために使用する。他の状況では、このような材料がある場合でもこれらが適切に機能するように、測定部品は、比較的ロバストに構成される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
したがって、本発明の目的は、従来の呼吸成分測定システムの欠点を克服する呼吸成分測定システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
この目的は、患者の気道と流体連通して位置される気道アダプタと、気道アダプタと物理的に連通するセンサ素子とを含む呼吸成分測定システムを提供することによって、本発明の一実施例に従って達成される。センサ素子は、気道アダプタの方向関連特性、気道アダプタの運動関連特性、又はこれらの両方を検出する。呼吸成分測定システムは、気道アダプタに配置される呼吸成分センサを含む。呼吸成分センサは、気道アダプタを通る気体のフローと関連したパラメータを測定する。
【0014】
本発明の別の目的は、患者の気道と流体連通して位置される気道アダプタと、第1要素及び第2要素を含むセンサとを有する、呼吸成分測定システムを提供することである。第1要素は、気道アダプタと物理的に連通し、第2要素は、第1要素の方向関連特性、第1要素の運動関連特性、又はこれらの両方を検出するのに適している。患者の気道と流体連通して配置される呼吸成分センサが設けられる。
【0015】
本発明の更なる目的は、
(a)患者の気道と流体連通して配置される気道アダプタを供給するステップと、
(b)気道アダプタの方向関連特性、気道アダプタの運動関連特性、又はこれらの両方を検出するステップと、
(c)気道アダプタを通る気体のフローの呼吸成分を検出するステップと
を含む、呼吸成分を測定する方法を提供することである。
【0016】
動作の方法、構造の関連要素の機能、パーツの組み合わせ、製造における節約、並びに本発明のこれら及び他の目的、フィーチャ、及び特徴は、添付の図面に関して以下の記載及び請求の範囲を考慮して明らかになり、これら全ては、この規格の一部を形成し、類似の参照符号は、様々な図の対応する部分を指す。しかしながら、図面は、例示及び説明のみを目的とし、本発明の定義を制限するとして意図されないことは、明確に理解されるべきである。明細書及び請求項において使用される単数形の表記は、他に文脈で明確に述べられていない限り、複数形の参照も含む。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1A】図1Aは、異なる位置の方向センサを示す主流呼吸成分測定システムの例示的な概略図である。
【図1B】図1Bは、異なる位置の方向センサを示す主流呼吸成分測定システムの例示的な概略図である。
【図1C】図1Cは、異なる位置の方向センサを示す主流呼吸成分測定システムの例示的な概略図である。
【図1D】図1Dは、異なる位置の方向センサを示す主流呼吸成分測定システムの例示的な概略図である。
【図2】図2は、CO2/O2/フロー気道アダプタの組み合わせを着脱自在に固定されるように構成される呼吸気体成分センサを含む呼吸成分測定システムの例示的な実施例の斜視図である。
【図3】図3は、約45度回転して示される、図1の気道アダプタの斜視図である。
【図4】図4は、CO2/フロー気道アダプタの組み合わせを着脱可能に固定されるように構成される呼吸気体成分センサを含む呼吸成分測定システムの例示的な実施例の斜視図である。
【図5】図5は、約45度回転して示される、図3の気道アダプタの斜視図である。
【図6A】図6Aは、異なる位置の方向センサを示す副流呼吸成分測定システムの例示的な概略図である。
【図6B】図6Bは、異なる位置の方向センサを示す副流呼吸成分測定システムの例示的な概略図である。
【図7】図7は、副流サンプリング気道アダプタの斜視図である。
【図8】図8は、例示的な呼吸成分測定システムのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明は、気道アダプタの方向関連特性、気道アダプタの運動関連特性、又はこれらの両方を検出する能力、及び気道アダプタを通る気体のフローと関連した特性を測定又は検出する呼吸成分センサを含む呼吸成分測定システムを提供する。気道アダプタの方向関連特性は、空間における気道アダプタの傾斜又は位置の決定である。例示的な一実施例において、気道アダプタの方向関連特性は、x、y及びz軸のうちの1又はそれより多くの軸における気道アダプタの位置に関して表される。類似の実施例において、気道アダプタの方向関連特性は、気道アダプタのロール、ピッチ及び/又はヨールに関して表される。
【0019】
方向関連特性は、一次の傾斜又は配置のみを含み得るか、又は1より多くの次元の傾斜又は配置を含み得る。本発明は、方向関連特性が気道アダプタの方向、気道アダプタの位置、気道アダプタの方向の変化、気道アダプタの位置の変化、又はこれらのいずれかの組み合わせを含むことを考慮する。
【0020】
気道アダプタの方向関連特性を検出する1つの例示的な目的は、気道アダプタを通る気体のフローと関連した特性の高信頼性及び/又は正確な測定を提供するため、気道アダプタの性能に不利なインパクトを与え得る気道アダプタのあり得る誤った方向付けをユーザに知らせることであり、これは、気道アダプタに配置される呼吸成分センサを介して達成される。
【0021】
気道アダプタの運動関連特性は、気道アダプタに与えられるいかなる力又は運動も指す。運動関連特性を検出することは、気道アダプタにおける力又は力の効果を監視及び/又は測定することを含む。運動関連特性の例は、力、衝撃、ショック、急な動き(jerk)、インパルス、振動、加速、減速、動作若しくは運動、加速の変化、減速の変化、気道アダプタの動作の変化、又はこれらのいずれかの組み合わせを含む。気道アダプタの1又はそれより多くの運動関連特性を監視することは、アダプタの方向関連特性を監視することに加えて、又はこの代わりになされ得る。前述のように、気道アダプタの運動関連特性に関する情報は、高信頼性及び/又は正確な測定を生成するシステムの性能を弱め得る呼吸成分測定システムに作用した、又は作用している、あり得るショック、振動、強打(blow)、衝撃又は他の力をユーザに知らせるために提供され得る。
【0022】
本発明の呼吸成分測定システムは、気道アダプタの方向関連特性、気道アダプタの運動関連特性、又はこれらの組み合わせをユーザ及び/又はプロセッサに伝える能力も提供する。プロセッサは、例えば気道アダプタの傾斜の程度が許容可能境界の外にあるかどうかを決定するため、傾斜量情報を使用し得る。類似の比較は、方向関連特性及び/又は運動関連特性と関連付けられる情報のいずれかに関してなされ得る。
【0023】
本発明は、いずれかの適切な監視技術を使用して、気道アダプタの方向関連特性及び/又は運動関連特性を測定することを考慮する。例えば重力又は傾斜センサとしても知られる1又はそれより多くの伏角計は、気道アダプタの方向関連特性を測定又は検出するために使用され得る。伏角計は、地球の重心に対する物体の角度を測定する。「傾斜センサ」という用語は、しばしば特に基準として重力を使用した傾斜を測定するトランスデューサを記載するために使用される。気道アダプタの方向関連特性を測定するための1つの適切なセンサは、流体傾斜センサ(例えば水銀スイッチ)である。流体傾斜センサは、通常、(オン/オフの状態を示す)バイナリ情報を出力し、したがって、この種の傾斜センサを使用して、傾斜がいくつかの閾値角度を超えるときを検出することのみが可能である。傾斜の程度は、磁気抵抗特性に基づいて傾斜を検出するセンサ(例えばコンパス)を使用しても測定され得る。
【0024】
本発明は、気道アダプタの方向関連特性及び/又は気道アダプタの運動関連特性を測定する1又はそれより多くの加速度計を使用することを考慮する。加速度センサは、衝撃、位置の変化又は運動(気道アダプタの運動関連特性)、及び傾斜(気道アダプタの方向関連特性)を測定する能力を有するので、これらは、本発明に使用するのに非常に適している。より詳細には、加速度計、特に数g(1g=9.8m/s2)程度の感度を有するものが、しばしば、衝撃、位置の変化、又は運動、及び傾斜を測定するために使用される。
【0025】
加速度計は、通常、(a)速度及び位置の慣性測定として、(b)重力加速度(1g=9.8m/s2)から参照される2又は3次元の傾斜又は方向のセンサとして、及び(c)振動又は衝撃(ショック)センサとしての3つうちの1つのモードで使用される。
【0026】
加速度計は、アナログ又はデジタル出力を生成し得る。例えばアナログ加速度計は、加えられる加速量に応じて、一定の可変電圧を出力し得る。デジタル加速度計は、しばしばパルス幅変調として知られる方法を使用して、可変周波数矩形波を出力し得る。加速度計は、1、2又は3次元で測定し得る。1軸、2軸、及び3軸の加速度計の使用が、本発明によって考慮される。
【0027】
傾斜センサとして使用する重力加速度を測定するため、±1.5gの出力範囲を有する加速度計は、通常十分である。衝撃センサとしての用途では、±5g又はそれより大きいものが、通常使用される。傾斜の検出には、40乃至60Hzの帯域幅を有する加速度計が、しばしば十分であるとみなされる。衝撃力の振動測定又は正確な読み取りのため、加速度計の帯域幅は、数百ヘルツの範囲内にあるべきである。この種の傾斜センサのいずれかが、本発明の呼吸成分測定システムに使用するのに適している。
【0028】
容量検出又は圧電効果を利用する加速度計も、本発明に使用することを考慮される。容量検出に利用する加速度計は、2つの平らな面の間の距離に依存する電圧を出力する。これらの「プレート」の一方又は両方は、電流で帯電される。プレートの間にギャップを変えることは、システムの電気容量を変え、これは電圧出力として測定され得る。この検出方法は、高い精度及び安定性で知られる。差動静電容量加速度計(一般的な容量加速度計の異型)は、相対運動の変化に応じて偏向する独立固定プレート及び可動「浮動」中心プレートからなる差動キャパシタセンサを使用する。加速下において、中心プレートの偏向は、プレートの両側の2つのキャパシタの静電容量に差を生じさせるであろう。また、いずれかのこの種のセンサが、気道アダプタの方向関連特性及び/又は気道アダプタの運動関連特性を測定又は検出するため、本発明の呼吸成分測定システムに使用され得る。
【0029】
更に、限定的ではないが、熱、零位(null-balance)、サーボ力平衡型、ストレインゲージ、共鳴、磁気誘導、光学、表面音響波(SAW)、振動ビーム、及び電磁加速度計を含む、本発明に使用するのに適した他のタイプの加速度計がある。本発明の使用に適した加速度計の商業的な例は、例えば日立金属(H34C)、アナログデバイス(例えば1軸ではADXL105、2軸差動静電容量加速度計ではADXL202)、MEMSIC(例えば2軸の熱加速度計である2125GL)及びフリースケールエレクトロニクス(例えば3軸容量加速度計であるMMA7260Q)のような企業の1軸、2軸、及び3軸の加速度計を含む。フリースケールエレクトロニクスは、単一の装置において、1.5gで設定した傾斜検出アルゴリズムと6gで設定した振動アルゴリズムとの間の切り替えを可能にする、ユーザが選択可能な4つの感度範囲(±1.5g、±2g、±4g又は±6g)を備える。
【0030】
他の連続傾斜センサは、本発明の使用に適している。連続傾斜を測定するセンサの例は、電解傾斜センサ(例えばフレデリクス社)を含むか、又は光検出器のアレイ及びLEDを使用する。この種の傾斜センサのいずれかは、気道アダプタの方向関連特性及び/又は気道アダプタの運動関連特性を測定するための、本発明の呼吸成分測定システムの使用に適している。
【0031】
図1A乃至1Dは、通常5で示される、気道アダプタ10と物理的に連通したセンサ21,22,23,24,25を含む呼吸成分測定システムの4つの例示的な実施例を図示する。センサ21,22、23、24、25は、気道アダプタ10の1若しくはそれより多くの方向関連特性及び/又は気道アダプタ10の1若しくはそれより多くの運動関連特性を検出及び/又は測定する能力を有するセンサである。
【0032】
これらの実施例の全てにおいて、気道アダプタ10は、主流気道アダプタであり、呼吸回路30と直列に結合され、この一端は、人工呼吸器(ベンチレータ)、又は圧力/フロー生成要素に結合され、他端は、患者の気道に結合される。呼吸回路は、観血又は非侵襲性結合技術を含むいずれかの従来技術も使用して、患者の気道に結合される。本発明は、気道アダプタ10が、人工呼吸器又は圧力/フロー発生器に結合されることなく、患者の気道に結合されることも考慮する。
【0033】
図1Aに図示される実施例において、呼吸成分測定システム5は、気道アダプタ10に結合するのに適した呼吸成分センサ20を含む。本実施例において、方向/運動関連特性センサ21が、呼吸成分センサ20に位置され、気道アダプタ10に選択的に結合される。呼吸成分センサ20は、通信リンク42を介してホストシステム40と通信する。通信リンク42は、有線接続、無線接続又はこれらの組み合わせであり得る。この構成の使用に適した例示的な方向/運動関連特性センサ21は、加速度計タイプのセンサである。
【0034】
本実施例において、気道アダプタ10は、方向検出部が気道アダプタに取り付ける呼吸成分センサを担持するので、気道アダプタの方向を検出するために必要とされるいかなるコンポーネントも含む必要がないと認められ得る。したがって、この実施例は、気道アダプタ10が使い捨て、すなわち通常再利用されない用途に特に適している。本発明が永続的又は非永続的な態様で呼吸成分センサ20にセンサ21を固定することを考慮する点は、留意されるべきである。
【0035】
呼吸成分センサ20は、気道アダプタ10を通る気体のフローと関連付けられる特性を測定可能ないずれかのタイプのセンサであり得る。呼吸成分センサを使用するのに適した例示的なセンサは、フローセンサ、ボリュームセンサ、気体センサ、湿度センサ、温度センサ、圧力センサ又はこれらのいかなる組み合わせも含む。呼吸成分センサが気体センサである場合、本発明は、様々な気体センサが、本発明の使用、例えば赤外光気体検知システム、ルミセネンス消光気体検知システム、電気化学的気体検知システム、又はこれらのいかなる組み合わせに適していると考慮する。気体センサは、二酸化炭素、酸素、窒素、一酸化二窒素(笑気)、一酸化炭素、揮発性有機化合物、麻酔薬剤、トレース気体、呼気マーカ、一酸化窒素又はこれらのいかなる組み合わせも測定するために用いられ得る。
【0036】
図1Bは、気道アダプタ10が、図1Aのような単一のコンポーネントではなく2つの別々のコンポーネントによって規定される方向/運動関連特性センサを含む呼吸成分測定システム5を図示する。本実施例において、方向/運動関連特性センサが、気道アダプタ10に配置されるセンサ素子23と、呼吸成分センサ20に配置される検出素子22とによって規定される。前述の実施例のように、呼吸成分センサ20は、気道アダプタ10に固定されるか、又は選択的に取り付け可能である。例示的な一実施例では、呼吸成分センサ20は、気道アダプタに選択的に結合される。センサ素子23及び検出要素22の組合せは、気道アダプタ10の方向/運動関連特性を検出するために使用される。例えば検出要素22は、センサ素子23の物理的な位置、方向、運動等を検出するために使用される。
【0037】
本実施例での使用に適したセンサ素子23の例示的な実施例は、検出可能な方向を有する磁場を生成する磁石である。例えばセンサ素子23の極性は、空間におけるこの方向を決定するために使用され得る。センサ素子は、気道アダプタの1つの位置又は複数の位置に配置された複数の磁石を含む。検出要素22は、センサ素子23によって生成される磁場を検出すること、及びこの検出場に基づいて、センサ素子の方向/運動関連特性を決定することができるいかなる装置でもある。本発明は、1又はそれより多くの磁石を呼吸回路30に配置し、気道アダプタ10と結合されるとき、呼吸回路上の磁石の位置は、検出要素22によって検出され得ることを考慮する。
【0038】
この構成は、受動的な比較的簡潔な素子、例えばセンサ素子23(例えば磁石)のみが気道アダプタに設けられることを可能にし、その一方で、検出要素22のより複雑な方向/変化関連特性は、呼吸成分センサ20に提供される。したがって、この実施例は、図1Aのものと同様に、気道アダプタ10が使い捨てである用途に特に適している。もちろん、本発明が、センサ素子23を、永続的又は非永続的な態様で気道アダプタ10及び/又は呼吸回路30に固定することを考慮する点は、留意されるべきである。すなわち、気道アダプタ及びセンサ素子23は、方向センサ素子が気道アダプタから直ちに取り外され得るように構成され得、センサ素子が他の気道アダプタで再利用され得る。
【0039】
図1Cは、方向/運動関連特性センサ24が、気道アダプタ10に配置される呼吸成分測定システム5を図示する。気道アダプタ10が、呼吸成分センサ20に結合される場合、センサ24によって検出される方向/運動関連特性は、有線又は無線接続を介して呼吸成分センサに伝えられる。前述の実施例のように、気道アダプタ10及び方向/運動関連特性センサ24は、方向センサが、気道から直ちに取り外され得るように構成され得、その結果、方向/運動関連特性センサは、他の気道アダプタとともに再利用され得る。
【0040】
図1Dは、気道アダプタ10が呼吸成分センサ20に結合され、方向/運動関連特性センサ25が呼吸回路に位置される呼吸成分測定システム5を図示する。呼吸回路30が気道アダプタ10にアセンブルされる場合、方向/運動関連特性情報は、センサ25から呼吸成分センサ20まで伝えられる。
【0041】
図1A乃至1Dに示される実施例において、ホストシステム40は、方向/運動関連特性センサ21、24、25、又は方向/運動関連特性検出要素22によって出力される方向/運動関連信号を受信し、気道アダプタの方向/運動関連特性、例えば地球の重力方向に対する気道アダプタの傾斜を検出するためにこの情報を使用する。このホストシステムは、例えばディスプレイ上に情報を表示することによって、いずれかの従来技術を使用して、方向/運動関連情報を出力し得る。ホストシステムは、インターネット通信を含むいずれかの従来の通信テクニック又はネットワークを使用して、方向/運動関連の情報を遠隔位置、例えば病院のナースのステーション又は中央監視ステーションに伝え得る。
【0042】
本発明は、ホストシステムが、方向/運動関連特性センサ21、24、25、又は方向/運動関連特性検出要素22により供給される信号を閾値と比較し、この信号が閾値を超える場合、警報又は警告を出すことを考慮する。更に又は代わりに、ホストシステムは、気道アダプタの方向が所定の制限の外にあることを方向信号が示す場合、気道アダプタを呼吸成分センサにつなぐバルブを閉じることによって、呼吸成分センサを呼吸回路及び/又は気道アダプタから切り離す、及び/又は孤立させ得る。
【0043】
本発明は、ホストシステム40を除去し、呼吸成分センサ20のホストシステムによって実行可能であるいくつか又は全ての機能を提供することを考慮する。このような場合において、ビジュアル、オーディオ、及び/又は通信出力は、方向決定、警報、警告等がユーザに出力され得るように呼吸成分センサ上に設けられるであろう。
【0044】
本発明により構成され、本発明の原理を実施する、気道アダプタ120及び相補型呼吸成分センサ100を含む呼吸成分測定システム5は、図2及び3に示される。より詳細には、図2は、本発明の原理に従って、呼吸気体成分センサ100及び気道アダプタ120を含む呼吸成分測定システム5の斜視図を示す。呼吸気体成分センサ100は、通信リンク110を介してホストシステム(図示略)に結合される。本実施例において、呼吸気体成分センサ100は、気道アダプタ120に対して着脱自在に固定されるように構成され、これは、患者呼吸回路(図示略)にアセンブルされることに適したCO2/O2/フロー気道アダプタの組み合わせである。
【0045】
CO2/O2/フロー気道アダプタの組み合わせは、二酸化炭素(CO2)、酸素(O2)の気体測定、及びフロー測定を提供可能な気道アダプタである。赤外吸収を介したCO2の測定、及びルミネセンス消光を介したO2の測定に適した気道アダプタは、Maceらによる米国特許出願公開US09/841451(公開番号2002/0029003)(以下003出願と呼ぶ)で開示され、この内容は、ここに参考文献として組み入れられる。上記の気道アダプタを受けることができる気体測定システムは、Russellによる米国特許出願公開US11/368832(公開番号2006/0145078)(以下078出願と呼ぶ)で開示され、この内容は、ここに参考文献として組み入れられる。
【0046】
呼吸気体成分センサ100は、気道アダプタを通過する気体のフロー中の気体成分の量を測定する気体センサを含む。例示的な一実施例において、呼吸気体成分センサ100は、赤外線放射器及び赤外線検出器を含むハウジングを含み、これらは、CO2を測定するために使用される。気道アダプタ120は、赤外線放射器からの赤外光が、気道アダプタを通る気体の流れを通過可能にする少なくとも一つのウィンドウ122を含む。例示的な一実施例では、第2ウィンドウは、気道アダプタの他の側のウィンドウ122の反対側に配置され、その結果、気道アダプタを流れる気体のフローを通過する赤外光が、方向を変えられて、呼吸気体成分センサ100の検出器に向けられることが可能となる。
【0047】
本実施例において、呼吸気体成分センサ100は、通常O2を測定するために使用される、ルミネセンス消光タイプの気体センサも含む。ルミネセンス消光システムは、呼吸気体成分センサ100に配置される励振放射源及びルミネセンス検出器を含む。気道アダプタ120は、気道アダプタを通過する気体の流れと流体連通して気道アダプタに配置される発光可能材料を励起するため、励振放射線を通過させるウィンドウ129を含む。
【0048】
フローは、ポート126及び128を介して測定される。特に管(図示略)は、ポート126及び128に結合される。管の他端は、気道アダプタに含まれるフロー制限部の両側面間の差圧測定を提供する圧力センサに結合される。フロー制限部の両側の差圧は、気道アダプタを通る気体のフローレートを決定するために使用される。この例示的な実施例では、気道アダプタ120のフロー測定コンポーネント及び気体検出コンポーネントが、並んだ、又は連続した構成で配置される。
【0049】
気道アダプタ120は、通常、患者のインタフェース、例えばマスク又は気管内チューブに接続される肘と、人工呼吸器のような正圧発生機に接続される「Y」ピースとの間の呼吸回路にアセンブルされる。例えば本発明は、患者インタフェースに遠位端部127を結合させること、及び「Y」ピース又は呼吸回路の他の部分に近位端部132を結合させることを考慮する。
【0050】
本発明の例示的な一実施例において、ホストシステムは、電力を呼吸気体成分センサに供給し、気体濃度信号を受け、呼吸気体成分センサから測定出力を得る。気体濃度信号が二酸化炭素濃度信号である場合、ホストシステムは、(a)患者呼気の二酸化炭素濃度、(b)吸気の二酸化炭素濃度、(c)呼吸数、及び/又は(d)呼気終末の二酸化炭素のような測定を表示する。
【0051】
本発明は、呼吸成分気体センサが、一体化された、又は別個のバッテリパックでバッテリ充電され得ることも考慮する。ホストシステムへの通信は、ワイヤレスでなされるか、又はホストシステムへの有線接続を介してなされ得る。ブルートゥース、Zigbee、ボディエリアネットワーク(BAN)及びパーソナルエリアネットワーク(PAN)で使用されるUWBのような技術で知られるプロトコルを使用するワイヤレス通信が、考慮される。呼吸気体成分センサは、気体測定システムからの信号を他の生理的測定と統合するハブへのケーブルを介しても接続され得る。
【0052】
本願の発明者らは、本発明の気体フロー/検知システムの適切な動作を確実にするために、気道アダプタ120が図2に示されるように、空間において実質的に垂直に直立した方向で維持されることが有用であることを認識している。気道アダプタ120の位置が、図3に示されるように、実質的に垂直に直立した位置からかなり乱された場合、呼吸気体成分センサ100から得られる測定は、気道アダプタ120のフロー検出部分からの測定と同様に劣化され得る。気道アダプタ120が縦軸115の実質的に垂直に直立した位置から角θだけ回転(転が)され、例えば角θが所定の閾値を超えるようにされる場合、気道アダプタ120は、気体及び/又はフロー測定に悪影響を与える流体の影響を受けやすいだろう。例えば流体は、ウィンドウ122に蓄積され、このウィンドウを使用することで、気体成分測定が信頼できない及び/又は不正確なものにされ得る。
【0053】
更に、図2に示される方向は、ポート126及び/若しくは128を介した圧力検知管への水の浸入、並びに/又はウィンドウ122若しくは129における水の蓄積を最小化する。図3に図示される実施例は、縦軸115から約45度の角傾斜を示す。例えば縦軸115から45度よりも大きい角傾斜、すなわちθ>45度では、CO2測定ウィンドウ122、酸素検出ウィンドウ/膜129、及び(検知管を介した)圧力センサは、流体にさらされる、又はこの流体が入り込むことに弱い。示される一実施例において、角傾斜は、呼吸気体成分センサ100における方向センサ(図示略)によって検出される。縦軸115に対する回転(すなわち転がり)を検出するため、1つの回転軸の位置の変化に応答又は検出するセンサが、使用され得る。もちろんこのようなセンサは、気道アダプタ120の回転を方向づけられるように位置されなければならない。
【0054】
本発明は、3次元空間の変化を監視するセンサを使用することも考慮する。回転の程度に加えて、図3の角度αで示されるピッチの量、及び図3の角度βによって示される偏揺れ(yaw)も同様に検出され得る。しかしながら、この例ではセンサが回転のみを経験していることに留意されたい。
【0055】
許容可能な角度又は空間的位置の閾値は、あらかじめ定義されているか、ユーザに定義されるか、自動的に設定されるか、又は手動で設定され得る。ベンチ上、又は臨床環境の実験は、あるべきこれらの閾値を決定するために使用され得る。更にこれらの閾値は、位置が変化される場合に、ホストシステム又はユーザに対する表示が急に増減し得るように、事実上あいまいであり得る。閾値は、臨床によって設定され得る。例えばある位置で痰又は流体が測定を妨げる結果となっていることに臨床医が気づく場合、この位置はホストシステムを介して呼吸気体成分センサ100に示され得、これにしたがって閾値が調整され得る。
【0056】
更に、これらが許容可能なレベルの範囲内にあるかどうかを決定するように、方向/運動関連特性と比較するために使用される閾値は、動的に変更されることもあり得る。例えば本発明は、気道アダプタを通って流れる気体の含水量を検出する湿度センサを提供することを考慮する。閾値は、湿度センサの出力に基づいて設定され得る。例えば気体が比較的高い湿度を有する場合、許容できないレベルの傾斜に達する前に、より小さい傾斜が許容されるように、閾値は下げられ得る。
【0057】
図4及び5は、本発明の呼吸成分測定システム5において、我々に適した気道アダプタ130の他の例示的な実施例を図示する。この種の気道アダプタは、003出願にも開示されている。前述の実施例のように、呼吸成分センサ(図示略)は、矢印131によって示されるように気道アダプタ130に結合される。本実施例において、気道アダプタ130は、CO2/フロー気道アダプタの組み合わせである。ポート136及び138を含むフロー検出部は、気道アダプタの気体コンポーネントと並列に配置され、ウィンドウ132を含む。
【0058】
図6A及び6Bは、本発明の原理に従って、副流呼吸成分測定システムを概略的に図示する。これらの図は、このようなシステムにおける方向/運動関連特性センサ26の位置とは異なる配置を示す。副流呼吸成分測定及びこのような測定をするシステムは、Pierryらによる米国特許出願公開番号US6954702(702特許)において開示され、この内容は、参考としてここに引用したものとする。
【0059】
副流気体測定システムは、管150を介して患者の気道と流体連通するサンプルセルを含む。702特許に示される実施例において、サンプルセルは、ハウジングに選択的に取り付け可能である。より詳しくは、容器の形態のサンプルセルコネクタは、サンプルセルがハウジングに選択的に取付けられることを可能にするため、ハウジング内に配置され、その結果、サンプルセルがハウジング内に設けられる気体センサのコンポーネントと一列に並べられる。気道アダプタ140は、サンプリング管150を呼吸回路に接続又は伝達するように、呼吸回路30に従って接続される。
【0060】
ポンプは、通常、気体サンプル部位からサンプルセルに気体を吸い込むように設けられる。従来の副流システムの場合のように、気体センサは、サンプルセルの気体の特性を示す信号を出力する。この信号は、気体モニタに提供され、これは、信号を処理して、信号に基づいて呼吸気体変数を決定する。プロセッサは、呼吸気体変数を受信し、通信リンクを介してホストシステムにこれを伝える。通信リンクは、有線又は無線である。
【0061】
図6Aにおいて、方向/運動関連特性センサ26は、気道アダプタ10に配置され、物理的な接続(図示略)又は無線通信を介して、呼吸成分センサ又はホストシステムと通信する。図6Bにおいて、方向/運動関連特性センサ26は、患者回路30に結合され、呼吸成分センサ又はホストシステムと有線又は無線で通信する。
【0062】
図7は、呼吸成分測定システム5の使用に適した副流サンプリング気道アダプタ140を図示する。気道アダプタ140は、呼吸回路とインタフェースする近位端部149及び遠位端部147を含む。キャップ144は、気道アダプタのボディ142に結合され、気体の副流フローが気道アダプタから吸い込まれるサンプリングポートを形成する。開口部146は、サンプリング管(図示略)を気道アダプタに接続するキャップ144で規定される。呼吸成分測定システムの使用に適した副流サンプリング気道アダプタは、米国特許US6935338及びUS7059322に開示され、これらの内容は、参考として本願に内含される。
【0063】
本発明は、方向/運動関連特性センサが副流気道アダプタ140と物理的に連通して位置されることを考慮する。これは、キャップ144内にあり得るか、又は副流サンプリング気道アダプタとともに使用するようにアセンブリされるコンポーネントに取り付けられる、若しくは該コンポーネント内にある。例示的な一実施例において、方向/運動関連特性センサは、非常に低い電力しか必要とせず、自身の電源と、上記出力をホストシステム内又はホストシステムのコンポーネント内の受信機近傍に送信する手段とを含み得る。
【0064】
図8は、呼吸成分測定システム5の使用に適した回路アーキテクチャ200の例示的な実施例のブロック図である。回路アーキテクチャ200は、赤外線吸収気体、例えば二酸化炭素及び/又はルミネセンス消光気体、例えば酸素の値を測定及び計算するために使用される、信号処理及び制御要素/電子装置を含む。これらの計算は、連続的(すなわち回路の各処理サイクルの間)、断続的(例えば所定の間隔で)又は必要とされたときのみ実行され得る。図8に示される実施例では、信号処理及び制御要素/電子装置は、呼吸成分センサ20に配置されて示される。しかしながら、これらのコンポーネントがホストシステム40内に配置され得るか、又はホストシステムとセンサ20との間に分散され得ることは、理解されるべきである。
【0065】
図8に示される例示的な回路アーキテクチャ200は、全ての信号処理及び制御電子機器を含み、小さな単一のチッププロセッサ内で、AD変換だけでなく、プログラム及びデータストレージを含む複雑な電子インタフェース機能の多くを実行するのに必要とされる高度に集積化されたデジタル信号処理技術を利用する。呼吸成分センサ20内にDSPを配置することは、方向測定装置への制御回路の容易なインタフェースを可能にする。
【0066】
回路アーキテクチャ200は、制御、測定及び信号処理機能を提供するプロセッサ210を含む。本発明の使用に適した例示的なプロセッサは、テキサスインスツルメンツによって製造されるTMS320F2812DSPである。プロセッサ210は、ルミネセンス消光測定のため、ソースタイミング信号232を赤外線源及び可視光LED(例えば緑又は青色LED)に供給する。このようなLEDは、光学アセンブリ230内に位置される。実行可能プログラム及びデータは、リンク222を介してプロセッサ210と通信するメモリ220に記憶される。気道アダプタのウィンドウを通過した後、透過された赤外光を受ける赤外線検出器、及び消光プロセスから反射及び散乱された可視光を受ける可視光検出器からのデータ信号234は、増幅され、プロセッサ210においてAD変換される。検出器からの低いレベル信号は、完全な信号の取得を可能にするように、ACカップリングされ、増幅され、レベルをシフトされる。
【0067】
例示的な一実施例において、回路200は、ルミネセンス検出膜と物理的に接続されたヒータ及び赤外線検出器の温度を別々に調整する熱システム240も含む。この調整は、プロセッサ210からの制御信号242を使用して達成され、プロセッサに温度信号244を送る。
【0068】
プロセッサ210は、データリンク260を介してホストモニタ40にデータを伝え、2方向にデータを伝える。データリンク260は、無線リンク、有線リンク、又はこれらの組み合わせであり得る。本発明は、プロセッサからのデータ出力が、センサヘッドに表示され得るように、呼吸成分センサ20に直接入出力装置を設けることも考慮する。
【0069】
本実施例において、ホストモニタ40は、電力結合270を介して、回路200を含む呼吸成分センサ20に電力を供給する。本発明が、センサヘッド20の電源、例えばバッテリ又は複数のバッテリを備え、これによって電源カップリング270のニーズをなくすことも考慮していることは、理解されるべきである。
【0070】
例示的な装置において加速度計である方向/運動関連特性センサ250は、制御線252を介してプロセッサ210によって制御され、方向/運動関連データ254をプロセッサに伝える。例示的な実施例では、方向/運動関連特性センサとして、小型で、低コストの3軸加速度計が呼吸成分センサ20において使用される。呼吸成分センサ20は、赤外吸収で二酸化炭素を測定し、ルミネセンス消光で酸素を測定し、差圧検知によってフローを測定する。プロセッサ210上で動作するソフトウェアは、加速度計とインタフェースし、呼吸成分センサ20の方向/運動関連特性、例えば傾斜の監視を可能にする。監視された方向/運動関連特性が所定の量を超える場合、例えば3軸のうちのいずれかの傾斜が所定の量を超える場合、メッセージ又は警報がホストモニタに通知される。ホストモニタは、ユーザに対して、ホストシステムディスプレイ又は他の通知要素を介して、傾斜が許容可能なレベルを超えることを警告する。傾斜の量を補正するため、気道アダプタ、及びこれに取り付けられる呼吸成分センサの再配置がなされ得る。
【0071】
本発明は、気道アダプタが所定の時間よりも長く「傾けられた」位置のままである場合、及び呼吸が所定の時間(例えば数分)より長いCO2及び/又はフローを介して検出される場合、「傾斜」インジケータを示すことを考慮する。例えば許容可能な位置は、X,Y,Z空間の円錐によって規定され得、センサの位置が所定の円錐の外側にある場合、エラーメッセージ又は他の警告が生成され得る。
【0072】
本発明は、気道アダプタの位置が再度方向決めされることを必要とするか、許容可能な位置にあるかをユーザに示すため、気道アダプタ又は呼吸成分センサに配置される視覚的インジケータを使用することを考慮する。これは、限定的ではないが、単一のLED、複数LED及び小型LCDを含む、視覚インジケータによって達成され得る。例えば気道アダプタが適切に配置されない場合、赤色LEDが照らされ得、許容可能な位置に再配置されると、緑色LEDが照らされるであろう。音声インジケータも同様に考慮される。これは、音声生成の既知の方法によって達成され得る。
【0073】
更に、呼吸成分センサのタイプ又は呼吸成分センサで適応される気道アダプタのタイプに依存して、方向/運動関連特徴に対する許容性の異なる円錐又は範囲が規定され得る。例えば図2及び3に示される気道アダプタとインタフェースされる呼吸成分センサは、図4及び5に示される気道アダプタとインタフェースされる呼吸成分センサの実質的に垂直軸に沿う鏡である許容空間を規定するであろう。例えば図2に示される規定された許容空間に位置される、図2及び3に示されるような気道アダプタは、圧力検知ポートへの流体の浸入と、赤外線検知及びルミネセンスベースの気体測定のためのウィンドウ上の流体の蓄積とを最小化する。
【0074】
本発明の例示的な実施例は、方向/運動関連特性を決定するために加速度計を使用することを考慮する。運動関連特性の検知において、加速度計は、自由落下及びショックのようなパラメータを監視し得る。潜在的に小さいサイズの呼吸成分センサ20及びケーブル端部の位置の場合、これは、固い表面上に落下及び/又は強打されやすい。方向/運動関連特性センサが給電されるとき、ソフトウェアは、運動関連特性、例えば振動、衝撃、自由落下、急な動き(jerk)、インパルス、及びショックの発生を監視し得、EEPROMの履歴に記憶するか、又はこの情報をホストモニタに伝え得る。運動関連特性の発生の数、大きさ及びタイプも、同様に記憶され得る。この情報は、サービス/保証のため、及びおそらくユーザに対するアドバイスのために使用され得る。
【0075】
本発明は、運動関連特性の許容可能な発生の閾値が、所定のものであるか、ユーザ規定か、自動的に設定されるか、又は手動で設定され得る。複数の閾値は、ユーザ又はオペレータに警告する1つの閾値、及びシステムの動作に警告するか、又は使用不能にさえする第2閾値を含むことも同様に考慮される。例えばショックが、常に装置に損傷を生じさせることが知られる所定の数gを超える場合、このようなショックが測定されるならば、装置を動作不能にすることが望ましい。更に運動関連特性を監視することは、副流システムに適用できるであろう。
【0076】
本発明の特徴は、不利な条件の下での測定システム及び基本的な測定の向上された信頼性及びユーザの信頼、並びに装置の潜在的な損傷(例えば5gよりも大きいショック)を自動的に評価する能力を含む多くの利点を有する。更に、加速度計の存在は、システム振動の監視を可能にする。患者又は人工呼吸器から生じるこれらの測定された振動が、異常な呼吸パターン(例えば喘鳴、アシンクロニ)の検出、又は人工呼吸器診断(例えば故障したバルブ等)のような診断目的で使用され得ることが考えられる。
【0077】
更に、本発明は、副流気体部を有する主流気体とだけでなく、主流及び副流気体部を含む構成を含む。また、方向センサを有する気体コンポーネント及びフローコンポーネントを含む呼吸成分センサが考慮される。ラッセルによる米国暫定特許出願公開番号US60/808312は、参考として本願に引用されるが、呼吸気体及びフローコンポーネントの両方を含む呼吸成分センサを記載する。米国特許US6691579は、呼吸気体成分センサ及びクリップ式フローコンポーネントを記載し、この内容は、参照として本願に引用される。
【0078】
運動関連情報は、呼吸成分測定システムを制御するため、及び/又は呼吸成分測定システムに関して忠告するため、監視及び使用され得る。例えばショック、衝撃、加速、減速の数、頻度、及び/又は大きさは、監視及び追跡され得る。この情報は、許容可能な閾値と比較され得、この比較の結果に応じて、呼吸成分測定システム又はこのコンポーネントを使用不能にするか、ユーザに警告をするか、又はユーザに対して、システムを修理及び/又は検査するように勧告し得る。
【0079】
本発明は、最も実際的且つ好ましい実施例であると現在考慮されることに基づいて、説明目的で詳細に記載されているが、このような詳細が、このことのみを目的とし、本発明が開示された実施例に制限されず、逆に添付の請求項の趣旨及び範囲内にある変形例及び等価な構成をカバーすることを意図されることは、理解されるべきである。例えば本発明が、いずれかの実施例の1又はそれより多くの特徴が、いずれかの他の実施例の1又はそれより多くの特徴と可能な限り組み合され得ることを考慮することは、理解されるべきある。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者の気道と流体連通して配置される気道アダプタと、
前記気道アダプタの方向関連特性、前記気道アダプタの運動関連特性、又はこれらの両方を検出する、前記気道アダプタと物理的に連通するセンサ素子と、
前記気道アダプタを通る気体の流れと関連した特性を測定するように、前記気道アダプタに配置される呼吸成分センサと
を有する呼吸成分測定システム。
【請求項2】
前記呼吸成分センサが、フローセンサ、ボリュームセンサ、気体センサ、湿度センサ、温度センサ、圧力センサ、又はこれらのいずれかの組み合わせである、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記気体センサが、赤外光気体検知システム、ルミネセンス消光気体検知システム、電気化学的気体検知システム、又はこれらのいずれかの組み合わせも含む、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記気体センサが、二酸化炭素、酸素、窒素、一酸化二窒素、一酸化炭素、揮発性有機化合物、麻酔薬剤、トレース気体、呼気マーカ、一酸化窒素、又はこれらのいずれかの組み合わせも測定する、請求項2に記載のシステム。
【請求項5】
前記呼吸成分センサが、
気体センサと、
前記気道アダプタから前記気体センサに気体サンプルを送るように、前記気道アダプタ及び前記気体センサに結合されるサンプル管と
を有する、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記呼吸成分センサが、前記気道アダプタと一体であるか、又は前記気道アダプタから分離可能である、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記センサ素子が、前記呼吸成分センサに配置される、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記センサ素子が、加速度計、伏角計、電解センサ、流体傾斜センサ、磁気抵抗センサ、又はこれらのいずれかの組み合わせを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記センサ素子からの信号を受信するプロセッサを更に有するシステムであって、該プロセッサは、前記方向関連特性、前記運動関連特性、又はこれらの両方が、前記センサ素子からの前記信号に基づく所定の制限を超えるかどうかを決定するようにプログラムされる、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
ホストシステムと、
該ホストシステム及び前記センサ素子の間の通信リンクと
を更に含むシステムであって、前記通信リンクが、有線、無線、又はこれらの組み合わせである、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
前記方向関連特性が、前記気道アダプタの方向、前記気道アダプタの位置、前記気道アダプタの前記方向の変化、前記気道アダプタの前記位置の変化、又はこれらのいかなる組み合わせも含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
前記運動関連特性が、力、衝撃、ショック、急な動作、インパルス、振動、加速、減速、運動、加速における変化、減速における変化、気道アダプタの動作の変化、又はこれらのいかなる組み合わせも含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項13】
患者の気道と流体連通して配置される気道アダプタと、
前記気道アダプタと物理的に連通する第1要素、及び前記第1要素の方向関連特性、前記第1要素の運動関連特性、又はこれらの両方を検出する第2要素を含むセンサと、
前記患者の気道と流体連通して、前記気道アダプタに配置される呼吸成分センサと
を有する呼吸成分測定システム。
【請求項14】
前記呼吸成分センサが、気道アダプタに動作可能に結合されるフローセンサ、ボリュームセンサ、気体センサ、湿度センサ、温度センサ、圧力センサ、又はこれらのいかなる組み合わせでもある、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記気体センサは、赤外光気体検知システム、ルミネセンス消光気体検知システム、電気化学気体検知システム、又はこれらのいかなる組み合わせも含む、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
前記気体センサが、二酸化炭素、酸素、窒素、一酸化二窒素、一酸化炭素、揮発性有機化合物、麻酔薬剤、トレース気体、呼気マーカ、一酸化窒素、又はこれらのいかなる組み合わせも測定する、請求項14に記載のシステム。
【請求項17】
気体サンプルを前記呼吸成分センサに伝えるように、前記気道アダプタに結合されるサンプル管を更に有する、請求項13に記載のシステム。
【請求項18】
前記呼吸成分センサが、前記気道アダプタと一体であるか、又は前記気道アダプタと分離可能である、請求項13に記載のシステム。
【請求項19】
前記第2要素が、前記呼吸成分センサに配置される、請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
前記第1要素及び前記第2要素が、磁気抵抗素子を備える、請求項13に記載のシステム。
【請求項21】
前記第2要素からの信号を受信するプロセッサを更に有するシステムであって、前記プロセッサは、前記方向関連特性、前記運動関連特性、又はこれらの両方が、前記第2要素からの前記信号に基づく所定の制限を超えるかどうかを決定するようにプログラムされる、請求項13に記載のシステム。
【請求項22】
ホストシステムと、
前記ホストシステム及び前記センサ素子の通信リンクと
を更に有するシステムであって、前記通信リンクが、有線、無線、又はこれらの組み合わせである、請求項13に記載のシステム。
【請求項23】
前記方向関連特性が、前記第1要素の方向、前記第1要素の位置、前記第1要素の方向の変化、前記第1要素の前記位置の変化、又はこれらのいかなる組み合わせも含む、請求項13に記載のシステム。
【請求項24】
前記運動関連特性が、力、衝撃、ショック、急な動作、インパルス、振動、加速、減速、運動、加速の変化、減速の変化、前記第1要素の運動の変化、又はこれらのいかなる組み合わせも含む、請求項13に記載のシステム。
【請求項25】
患者の気道と流体連通して配置される気道アダプタと、
前記気道アダプタの方向関連特性、前記気道アダプタの運動関連特性、又はこれらの両方を検出する感知手段と、
前記気道アダプタを通る気体の流れと関連した特性を測定する気道アダプタに動作可能に結合される呼吸成分検知手段と
を有する呼吸成分測定システム。
【請求項26】
前記呼吸成分検知手段は、前記気道アダプタに動作可能に結合されるフローセンサ、ボリュームセンサ、気体センサ、湿度センサ、温度センサ、圧力センサ、又はこれらのいかなる組み合わせでもある、請求項25に記載のシステム。
【請求項27】
前記気体センサが、赤外光気体検知システム、ルミネセンス消光気体検知システム、電気化学的気体検知システム、又はこれらのいかなる組み合わせも含む、請求項26に記載のシステム。
【請求項28】
前記気体センサが、二酸化炭素、酸素、窒素、一酸化二窒素、一酸化炭素、揮発性有機化合物、麻酔薬剤、トレース気体、呼気マーカ、一酸化窒素、又はこれらのいかなる組み合わせも測定する、請求項26に記載のシステム。
【請求項29】
前記呼吸成分検知手段に気体サンプルを伝えるように、前記気道アダプタに結合されるサンプル管を更に有する、請求項25に記載のシステム。
【請求項30】
前記呼吸成分検知手段が、前記気道アダプタと一体であるか、又は前記気道アダプタから分離可能である、請求項25に記載のシステム。
【請求項31】
前記検知手段が、前記呼吸成分センサに配置される、請求項25に記載のシステム。
【請求項32】
前記検知手段が、加速度計、伏角計、電解センサ、流体傾斜センサ、磁気抵抗センサ、又はこれらのいかなる組み合わせも含む、請求項25に記載のシステム。
【請求項33】
前記気道アダプタの方向関連特性、前記気道アダプタの運動関連特性、又はこれらの両方が、前記検知手段からの信号に基づく所定の制限を超えるかどうかを決定する処理手段を更に有する、請求項25に記載のシステム。
【請求項34】
ホストシステムと、
前記ホストシステム及び前記検知手段の間の通信リンクと
を有するシステムであって、前記通信リンクが、有線、無線、又はこれらの組み合わせである、請求項25に記載のシステム。
【請求項35】
前記方向関連特性が、前記気道アダプタの方向、前記気道アダプタの位置、前記気道アダプタの前記方向の変化、前記気道アダプタの位置の変化、又はこれらのいかなる組み合わせも含む、請求項25に記載のシステム。
【請求項36】
前記運動関連特性が、力、衝撃、ショック、急な動作、インパルス、振動、加速、減速、運動、加速の変化、減速の変化、前記気道アダプタの運動の変化、又はこれらのいかなる組み合わせも含む、請求項25に記載のシステム。
【請求項37】
患者の気道と流体連通して配置される気道アダプタを提供するステップと、
前記気道アダプタの方向関連特性、前記気道アダプタの運動関連特性、又はこれらの両方を検出するステップと、
前記気道アダプタを通る気体の流れと関連した特性を測定するステップと
を含む、呼吸成分を測定する方法。
【請求項38】
前記呼吸成分が、前記気道アダプタに動作可能に結合されるフローセンサ、ボリュームセンサ、気体センサ、湿度センサ、温度センサ、圧力センサ、又はこれらのいかなる組み合わせでも検出される、請求項37に記載の方法。
【請求項39】
前記気体センサが、赤外光気体検知システム、ルミネセンス消光気体検知システム、電気化学的気体検知システム、又はこれらのいかなる組み合わせも有する、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
前記気体センサが、二酸化炭素、酸素、窒素、一酸化二窒素、一酸化炭素、揮発性有機化合物、麻酔薬剤、トレース気体、呼気マーカ、一酸化窒素、又はこれらのいかなる組み合わせも測定する、請求項38に記載の方法。
【請求項41】
前記気道アダプタに結合されるサンプル管から前記気体センサに気体サンプルを伝えるステップを更に含む、請求項37に記載の方法。
【請求項42】
前記気道アダプタの前記方向関連特性、前記気道アダプタの前記運動関連特性、又はこれらの両方を検出するステップが、加速度計、伏角計、電解センサ、流体傾斜センサ、磁気抵抗センサ、又はこれらのいかなる組み合わせも使用して達成される、請求項37に記載の方法。
【請求項43】
前記検出するステップの結果として、信号を受信するステップと、
前記方向関連特性、前記運動関連特性、又はこれらの両方が所定の制限を超えるかどうかを決定するため、前記信号を処理するステップと
を更に含む、請求項37に記載の方法。
【請求項44】
有線通信、無線通信、又はこれらの組み合わせを介して、前記方向関連特性、前記運動関連特性、又はこれらの両方を前記ホストシステムに伝えるステップを更に有する、請求項37に記載の方法。
【請求項1】
患者の気道と流体連通して配置される気道アダプタと、
前記気道アダプタの方向関連特性、前記気道アダプタの運動関連特性、又はこれらの両方を検出する、前記気道アダプタと物理的に連通するセンサ素子と、
前記気道アダプタを通る気体の流れと関連した特性を測定するように、前記気道アダプタに配置される呼吸成分センサと
を有する呼吸成分測定システム。
【請求項2】
前記呼吸成分センサが、フローセンサ、ボリュームセンサ、気体センサ、湿度センサ、温度センサ、圧力センサ、又はこれらのいずれかの組み合わせである、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記気体センサが、赤外光気体検知システム、ルミネセンス消光気体検知システム、電気化学的気体検知システム、又はこれらのいずれかの組み合わせも含む、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記気体センサが、二酸化炭素、酸素、窒素、一酸化二窒素、一酸化炭素、揮発性有機化合物、麻酔薬剤、トレース気体、呼気マーカ、一酸化窒素、又はこれらのいずれかの組み合わせも測定する、請求項2に記載のシステム。
【請求項5】
前記呼吸成分センサが、
気体センサと、
前記気道アダプタから前記気体センサに気体サンプルを送るように、前記気道アダプタ及び前記気体センサに結合されるサンプル管と
を有する、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記呼吸成分センサが、前記気道アダプタと一体であるか、又は前記気道アダプタから分離可能である、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記センサ素子が、前記呼吸成分センサに配置される、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記センサ素子が、加速度計、伏角計、電解センサ、流体傾斜センサ、磁気抵抗センサ、又はこれらのいずれかの組み合わせを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記センサ素子からの信号を受信するプロセッサを更に有するシステムであって、該プロセッサは、前記方向関連特性、前記運動関連特性、又はこれらの両方が、前記センサ素子からの前記信号に基づく所定の制限を超えるかどうかを決定するようにプログラムされる、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
ホストシステムと、
該ホストシステム及び前記センサ素子の間の通信リンクと
を更に含むシステムであって、前記通信リンクが、有線、無線、又はこれらの組み合わせである、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
前記方向関連特性が、前記気道アダプタの方向、前記気道アダプタの位置、前記気道アダプタの前記方向の変化、前記気道アダプタの前記位置の変化、又はこれらのいかなる組み合わせも含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
前記運動関連特性が、力、衝撃、ショック、急な動作、インパルス、振動、加速、減速、運動、加速における変化、減速における変化、気道アダプタの動作の変化、又はこれらのいかなる組み合わせも含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項13】
患者の気道と流体連通して配置される気道アダプタと、
前記気道アダプタと物理的に連通する第1要素、及び前記第1要素の方向関連特性、前記第1要素の運動関連特性、又はこれらの両方を検出する第2要素を含むセンサと、
前記患者の気道と流体連通して、前記気道アダプタに配置される呼吸成分センサと
を有する呼吸成分測定システム。
【請求項14】
前記呼吸成分センサが、気道アダプタに動作可能に結合されるフローセンサ、ボリュームセンサ、気体センサ、湿度センサ、温度センサ、圧力センサ、又はこれらのいかなる組み合わせでもある、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記気体センサは、赤外光気体検知システム、ルミネセンス消光気体検知システム、電気化学気体検知システム、又はこれらのいかなる組み合わせも含む、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
前記気体センサが、二酸化炭素、酸素、窒素、一酸化二窒素、一酸化炭素、揮発性有機化合物、麻酔薬剤、トレース気体、呼気マーカ、一酸化窒素、又はこれらのいかなる組み合わせも測定する、請求項14に記載のシステム。
【請求項17】
気体サンプルを前記呼吸成分センサに伝えるように、前記気道アダプタに結合されるサンプル管を更に有する、請求項13に記載のシステム。
【請求項18】
前記呼吸成分センサが、前記気道アダプタと一体であるか、又は前記気道アダプタと分離可能である、請求項13に記載のシステム。
【請求項19】
前記第2要素が、前記呼吸成分センサに配置される、請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
前記第1要素及び前記第2要素が、磁気抵抗素子を備える、請求項13に記載のシステム。
【請求項21】
前記第2要素からの信号を受信するプロセッサを更に有するシステムであって、前記プロセッサは、前記方向関連特性、前記運動関連特性、又はこれらの両方が、前記第2要素からの前記信号に基づく所定の制限を超えるかどうかを決定するようにプログラムされる、請求項13に記載のシステム。
【請求項22】
ホストシステムと、
前記ホストシステム及び前記センサ素子の通信リンクと
を更に有するシステムであって、前記通信リンクが、有線、無線、又はこれらの組み合わせである、請求項13に記載のシステム。
【請求項23】
前記方向関連特性が、前記第1要素の方向、前記第1要素の位置、前記第1要素の方向の変化、前記第1要素の前記位置の変化、又はこれらのいかなる組み合わせも含む、請求項13に記載のシステム。
【請求項24】
前記運動関連特性が、力、衝撃、ショック、急な動作、インパルス、振動、加速、減速、運動、加速の変化、減速の変化、前記第1要素の運動の変化、又はこれらのいかなる組み合わせも含む、請求項13に記載のシステム。
【請求項25】
患者の気道と流体連通して配置される気道アダプタと、
前記気道アダプタの方向関連特性、前記気道アダプタの運動関連特性、又はこれらの両方を検出する感知手段と、
前記気道アダプタを通る気体の流れと関連した特性を測定する気道アダプタに動作可能に結合される呼吸成分検知手段と
を有する呼吸成分測定システム。
【請求項26】
前記呼吸成分検知手段は、前記気道アダプタに動作可能に結合されるフローセンサ、ボリュームセンサ、気体センサ、湿度センサ、温度センサ、圧力センサ、又はこれらのいかなる組み合わせでもある、請求項25に記載のシステム。
【請求項27】
前記気体センサが、赤外光気体検知システム、ルミネセンス消光気体検知システム、電気化学的気体検知システム、又はこれらのいかなる組み合わせも含む、請求項26に記載のシステム。
【請求項28】
前記気体センサが、二酸化炭素、酸素、窒素、一酸化二窒素、一酸化炭素、揮発性有機化合物、麻酔薬剤、トレース気体、呼気マーカ、一酸化窒素、又はこれらのいかなる組み合わせも測定する、請求項26に記載のシステム。
【請求項29】
前記呼吸成分検知手段に気体サンプルを伝えるように、前記気道アダプタに結合されるサンプル管を更に有する、請求項25に記載のシステム。
【請求項30】
前記呼吸成分検知手段が、前記気道アダプタと一体であるか、又は前記気道アダプタから分離可能である、請求項25に記載のシステム。
【請求項31】
前記検知手段が、前記呼吸成分センサに配置される、請求項25に記載のシステム。
【請求項32】
前記検知手段が、加速度計、伏角計、電解センサ、流体傾斜センサ、磁気抵抗センサ、又はこれらのいかなる組み合わせも含む、請求項25に記載のシステム。
【請求項33】
前記気道アダプタの方向関連特性、前記気道アダプタの運動関連特性、又はこれらの両方が、前記検知手段からの信号に基づく所定の制限を超えるかどうかを決定する処理手段を更に有する、請求項25に記載のシステム。
【請求項34】
ホストシステムと、
前記ホストシステム及び前記検知手段の間の通信リンクと
を有するシステムであって、前記通信リンクが、有線、無線、又はこれらの組み合わせである、請求項25に記載のシステム。
【請求項35】
前記方向関連特性が、前記気道アダプタの方向、前記気道アダプタの位置、前記気道アダプタの前記方向の変化、前記気道アダプタの位置の変化、又はこれらのいかなる組み合わせも含む、請求項25に記載のシステム。
【請求項36】
前記運動関連特性が、力、衝撃、ショック、急な動作、インパルス、振動、加速、減速、運動、加速の変化、減速の変化、前記気道アダプタの運動の変化、又はこれらのいかなる組み合わせも含む、請求項25に記載のシステム。
【請求項37】
患者の気道と流体連通して配置される気道アダプタを提供するステップと、
前記気道アダプタの方向関連特性、前記気道アダプタの運動関連特性、又はこれらの両方を検出するステップと、
前記気道アダプタを通る気体の流れと関連した特性を測定するステップと
を含む、呼吸成分を測定する方法。
【請求項38】
前記呼吸成分が、前記気道アダプタに動作可能に結合されるフローセンサ、ボリュームセンサ、気体センサ、湿度センサ、温度センサ、圧力センサ、又はこれらのいかなる組み合わせでも検出される、請求項37に記載の方法。
【請求項39】
前記気体センサが、赤外光気体検知システム、ルミネセンス消光気体検知システム、電気化学的気体検知システム、又はこれらのいかなる組み合わせも有する、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
前記気体センサが、二酸化炭素、酸素、窒素、一酸化二窒素、一酸化炭素、揮発性有機化合物、麻酔薬剤、トレース気体、呼気マーカ、一酸化窒素、又はこれらのいかなる組み合わせも測定する、請求項38に記載の方法。
【請求項41】
前記気道アダプタに結合されるサンプル管から前記気体センサに気体サンプルを伝えるステップを更に含む、請求項37に記載の方法。
【請求項42】
前記気道アダプタの前記方向関連特性、前記気道アダプタの前記運動関連特性、又はこれらの両方を検出するステップが、加速度計、伏角計、電解センサ、流体傾斜センサ、磁気抵抗センサ、又はこれらのいかなる組み合わせも使用して達成される、請求項37に記載の方法。
【請求項43】
前記検出するステップの結果として、信号を受信するステップと、
前記方向関連特性、前記運動関連特性、又はこれらの両方が所定の制限を超えるかどうかを決定するため、前記信号を処理するステップと
を更に含む、請求項37に記載の方法。
【請求項44】
有線通信、無線通信、又はこれらの組み合わせを介して、前記方向関連特性、前記運動関連特性、又はこれらの両方を前記ホストシステムに伝えるステップを更に有する、請求項37に記載の方法。
【図1A】
【図1B】
【図1C】
【図1D】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図7】
【図8】
【図1B】
【図1C】
【図1D】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図7】
【図8】
【公表番号】特表2010−528684(P2010−528684A)
【公表日】平成22年8月26日(2010.8.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−508585(P2010−508585)
【出願日】平成20年5月15日(2008.5.15)
【国際出願番号】PCT/US2008/063773
【国際公開番号】WO2008/144433
【国際公開日】平成20年11月27日(2008.11.27)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ZIGBEE
【出願人】(505338497)アールアイシー・インベストメンツ・エルエルシー (81)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成22年8月26日(2010.8.26)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年5月15日(2008.5.15)
【国際出願番号】PCT/US2008/063773
【国際公開番号】WO2008/144433
【国際公開日】平成20年11月27日(2008.11.27)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ZIGBEE
【出願人】(505338497)アールアイシー・インベストメンツ・エルエルシー (81)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]