説明

咽喉マイクロホン

【課題】使用条件や環境条件に応じて周波数応答を調整でき、摩擦音や破裂音を含む音声をより明瞭に集音することが可能な咽喉マイクロホンを得る。
【解決手段】声帯振動を受けることによって音声信号に変換するとともに共振周波数が異なる複数の圧電バイモルフ11,12を備え、各圧電バイモルフ11,12はその出力インピーダンスを変換するインピーダンス変換器31,41を有し、一つの圧電バイモルフ11が有するインピーダンス変換器31の出力で他の圧電バイモルフ12を駆動するように接続されて各圧電バイモルフ11,12の出力信号が加算されるように構成され、各インピーダンス変換器31,41の入力抵抗34,44は可変であって各インピーダンス変換器出力の低域の周波数応答が可変である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、環境条件に応じて周波数応答を調整可能にすることにより、電気音響変換される音声信号の明瞭度を高めることができる咽喉マイクロホンに関するものである。
【背景技術】
【0002】
空気中を伝搬する音声を収音して電気信号に変換する一般のマイクロホンを、例えば、航空機の整備場など騒音レベルの高い環境の下で使用すると、必要な音声が騒音にかき消されてしまい、必要な音声を収音することができない。また、ダイバーが水中で発する音声をマイクロホンで収音しようとしても、一般のマイクロホンでは収音することができない。そこで、上記のような環境下においても人が発する音声を電気信号に変換することができるように、人が声を発するときの咽喉の振動を検出するマグネットタイプあるいはエレクトレットコンデンサタイプの咽喉マイクロホンが用いられる。しかし、このような咽喉マイクロホンは、咽喉部の振動のみを検出するものであるため、口元で発生する摩擦音や破裂音を収音することができず、音声信号の明瞭度が劣る。
【0003】
摩擦音や破裂音は、音声信号のうち比較的高い周波数成分を多く含んでいることから、この周波数帯域の感度が高くなるように咽喉マイクロホンを設計するとよい。そこで、咽喉マイクロホンとして骨伝導音を利用したマイクロホンを用いることが提案されている。骨伝導音を利用したマイクロホンの電気音響変換素子として、堅牢でありかつ出力レベルが大きい圧電素子が用いられる。咽喉マイクロホンの電気音響変換素子として圧電素子を用いる場合、2枚の圧電素子を張り合わせた構造のバイモルフ型圧電素子(以下、「圧電バイモルフ」という)が用いられる。
【0004】
非特許文献1には、圧電バイモルフを用いた骨伝導マイクロホンの例が記載されている。単体の圧電バイモルフは、共振周波数付近では高い感度が得られるものの、高い感度を得ることができる領域が狭いという問題がある。そこで、非特許文献1記載の骨伝導マイクロホンは、圧電バイモルフを複数本重ねて使用することにより、広い周波数帯域での感度補正を可能にしている。非特許文献1に記載されている骨伝導マイクロホンの具体例では、3本の圧電バイモルフの一端部を、相互間に導電性のワッシャを介在させて積層するとともにシャフトを貫通させて一体に締結し、積層方向両端の電極から信号を出力するようになっている。したがって、3本の圧電バイモルフが直列に接続された構成になっている。3本の圧電バイモルフは、長さの相違、錘の相違などによって互いに共振周波数が異なっている。
【0005】
非特許文献1記載の骨伝導マイクロホンの例によれば、1〜4kHzの周波数帯域において、気導音すなわち空気を伝搬する通常の音声に近い特性を得ることができ、音声認識率が高まる、とされている。
【0006】
非特許文献1記載の骨伝導マイクロホンの例によれば、周波数帯域や周波数応答を調整しようとすると、個々の圧電バイモルフに固着する錘の重さを変えて共振周波数を変えることになり、調整は難しい。よって、非特許文献1には、個々の圧電バイモルフの共振周波数を電気的に調整することに関しては開示がなく、示唆されてもいない。
【0007】
圧電バイモルフを用いたマイクロホンは、例えば無指向性コンデンサマイクロホンのような弾性制御型マイクロホンと同様に、共振周波数以下の周波数帯域の出力レベルは一定になり、共振周波数以上の周波数帯域では周波数が高くなるに従って出力レベルが低下する。また、圧電バイモルフは、これに固着する錘を重くして共振周波数を低くすると、共振周波数以下の周波数帯域での出力レベルは上昇する。逆に、圧電バイモルフに固着する錘を軽くし、あるいは錘をなくすと、共振周波数は高い周波数の方に移動し、共振周波数以下の周波数帯域での出力レベルは低下する。
【0008】
当初に述べた従来の咽喉マイクロホンでは、共振周波数を摩擦音や破裂音が発生する周波数帯域に設計することで、明瞭度を向上させることは可能である。また、非特許文献1記載の骨伝導マイクロホンでは、共振周波数の異なる複数の圧電バイモルフを積層し、電気的に直列に接続することにより明瞭度を向上させようとしている。非特許文献1記載の発明において、個々の圧電バイモルフの出力レベルを任意に調整して各圧電バイモルフの出力を混合することができるとすれば、話者の状況、例えば話者が男性であるか女性であるかなどの環境条件に合わせて細かく調整することにより、明瞭度の向上を図ることができる。しかしながら、前述のとおり、非特許文献1記載の発明は、個々の圧電バイモルフの出力レベルを任意に調整することを想定していない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【非特許文献1】デンソーテクニカルレビュー Vol.8 No.1 2003「特集 音声認識用骨伝導マイクロホンの開発」
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
前記非特許文献1記載の骨伝導マイクロホンは、積層した個々の圧電バイモルフの周波数応答特性を任意に調整することは難しく、そもそも非特許文献1記載の骨伝導マイクロホンに、個々の圧電バイモルフの周波数応答特性を任意に調整するという発想はない。
【0011】
本発明は、以上説明した従来技術をさらに改良し、圧電バイモルフを用いた咽喉マイクロホンにおいて、使用条件や環境条件に応じて周波数応答を調整できるようにして、摩擦音や破裂音を含む音声をより明瞭に集音することが可能な咽喉マイクロホンを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明に係る咽喉マイクロホンは、
声帯振動を受けることによって音声信号に変換するとともに共振周波数が異なる複数の圧電バイモルフを備え、
上記各圧電バイモルフはその出力インピーダンスを変換するインピーダンス変換器を有し、
一つの圧電バイモルフが有するインピーダンス変換器の出力で他の圧電バイモルフを駆動するように接続されて各圧電バイモルフの出力信号が加算されるように構成され、
各インピーダンス変換器の入力抵抗は可変であって各インピーダンス変換器出力の低域の周波数応答が可変であることを最も主要な特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
各圧電バイモルフの出力信号が加算されて出力される。各圧電バイモルフが有するインピーダンス変換器は、その入力抵抗を可変することにより低域の周波数応答を変えることができる。咽喉マイクロホンの使用条件、例えば、使用者の性別などに応じて上記入力抵抗を可変することにより、集音しにくい摩擦音や破裂音も明瞭に集音することができるように調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明に係る咽喉マイクロホンの実施例を示す回路図である。
【図2】本発明に係る咽喉マイクロホンに適用することができる圧電バイモルフの例を示す一部断面側面図である。
【図3】上記実施例における各圧電バイモルフの出力信号の周波数応答特性を示す線図である。
【図4】上記実施例において各インピーダンス変換器の入力抵抗を可変した場合の上記周波数応答特性の変化の様子を示す線図である。
【図5】上記実施例における複数の圧電バイモルフの出力信号を加算することによって得られる咽喉マイクロホンの出力信号の周波数応答特性例を示す線図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明に係る咽喉マイクロホンの実施例について、図面を参照しながら説明する。
【実施例】
【0016】
図1に示す実施例は、第1圧電バイモルフ11と第2圧電バイモルフ12を用いた咽喉マイクロホンの例である。図1において、第1圧電バイモルフ11の一方の電極はグランドに接続され、他方の電極は電界効果型トランジスタ(以下「FET」という)のゲートに接続されている。FET31は、第1圧電バイモルフ11の出力インピーダンスを低インピーダンスに変換する第1インピーダンス変換器の能動素子である。FET31のドレインには直流電源VDDから直流電圧が供給される。FET31のソースは、抵抗32と抵抗33を経てグランドに接続されている。FET31のゲートと、上記抵抗32、33の接続点との間には、第1インピーダンス変換器の能動素子であるFET31の入力抵抗34が接続されている。
【0017】
入力抵抗34は可変抵抗であって、入力抵抗34の値を調整することにより、実質的には第1圧電バイモルフ11に並行接続された抵抗の値を調整することができるように回路が構成されている。上記抵抗33も可変抵抗であるが、FET31のソースとグランドとの間の抵抗値は変わらず、可変抵抗33の摺動子につながる端子すなわち可変端子が第1圧電バイモルフ11の出力端子となっていて、上記可変端子の位置に応じて第1圧電バイモルフ11の出力レベルが設定されるようになっている。
【0018】
第2圧電バイモルフ12の一方の電極は上記可変抵抗33の可変端子に接続され、他方の電極はFET41のゲートに接続されている。FET41は、第2圧電バイモルフ12の出力インピーダンスを低インピーダンスに変換する第2インピーダンス変換器の能動素子である。FET41のドレインには直流電源VDDから直流電圧が供給される。FET41のソースは、抵抗42と抵抗43を経てグランドに接続されている。FET41のゲートと、上記抵抗42、43の接続点との間には、第2インピーダンス変換器の能動素子であるFET41の入力抵抗44が接続されている。
【0019】
入力抵抗44は可変抵抗であって、入力抵抗44の値を調整することにより、実質的には第2圧電バイモルフ12に並行接続された抵抗の値を調整することができるように回路が構成されている。上記抵抗43も可変抵抗であるが、FET41のソースとグランドとの間の抵抗値は変わらず、可変抵抗43の摺動子につながる端子すなわち可変端子が第2圧電バイモルフ12の出力端子となっていて、上記可変端子の位置に応じて第2圧電バイモルフ12の出力レベルが設定されるようになっている。可変抵抗43の可変端子から出力される信号が本実施例にかかる咽喉マイクロホンの出力信号として、端子52から出力されるようになっている。
【0020】
ここまでの説明でわかるように、第1圧電バイモルフ11が有するインピーダンス変換器としてのFET31の出力で第2圧電バイモルフ12を駆動するように接続され、第1、第2圧電バイモルフ11、12の出力信号が加算されて出力されるように構成されている。
【0021】
直流電源VDDは外部にあり、外部の直流電源VDDから端子51を経て、本実施例にかかる咽喉マイクロホンに電源が供給されるように構成されている。また、符号53はグランド端子を示しており、端子52とともに外部機器に接続されるようになっている。入力抵抗34,44および可変抵抗33,43は、咽喉マイクロホンの外側からユーザーが操作できるように取り付けられている。
【0022】
第1、第2圧電バイモルフ11、12は、声帯振動を受けることによって音声信号に変換することができ、それぞれの共振周波数が異なっている。第1、第2圧電バイモルフ11、12の物理的な構成は特に限定されるものではないが、一例を図2に示す。図2において、圧電バイモルフ11,12は長方形の板状に形成されていて、長さ方向の一端部の両面にそれぞれ電極16,17、電極18,19を有している。第1、第2圧電バイモルフ11,12が上記電極形成部において積層され、隣接する圧電バイモルフ11,12の上記電極17,18間には絶縁材からなるスペーサ20が介在している。
【0023】
上記スペーサ20を含む各圧電バイモルフ11,12の上記電極形成部を軸15が貫通し、軸15の頭部と軸15の先端に固着された例えばナットなどの締結部材21とによって、各圧電バイモルフ11,12が上記電極形成部において一体に締結されている。軸15の頭部を咽喉に押し当てると、音声を発したときの声帯の振動が上記頭部を介して軸15に伝達され、さらに第1、第2圧電バイモルフ11、12に伝達されるようになっている。
【0024】
第1、第2圧電バイモルフ11、12は、声帯振動を受けることによって音声信号に変換することができ、第1圧電バイモルフ11で変換された音声信号P1は電極16,17から、第2圧電バイモルフ12で変換された音声信号P2は電極17,18から出力される。第1、第2圧電バイモルフ11、12は共振周波数が異なるように設定されている。図2に示す例では、第1、第2圧電バイモルフ11、12の基本仕様は同一とし、第1、第2圧電バイモルフ11、12の先端部に固着した錘13,14の重さを異ならせることにより、第1、第2圧電バイモルフ11、12の共振周波数を異ならせている。第1、第2圧電バイモルフ11、12は、上記電極を通じて、図1に示すように電気的に接続されている。
【0025】
図1、図2に示す実施例では、第1圧電バイモルフ11の錘13の重さが第2圧電バイモルフ12の錘14よりも重く、第1圧電バイモルフ11の共振周波数は第2圧電バイモルフ12の共振周波数よりも低くなっている。図3に示す曲線P1は第1圧電バイモルフ11の周波数応答特性を、曲線P2は第2圧電バイモルフ12の周波数応答特性を示している。曲線P1と曲線P2を比較すると明らかなように、第1圧電バイモルフ11の錘13は重さが重いため、その周波数応答特性P1は第2圧電バイモルフ12の周波数応答特性P2よりも低域に偏っている。また、第1圧電バイモルフ11の出力レベルは第2圧電バイモルフ12の出力レベルよりも高くなっている。曲線P1と曲線P2のピークは、第1、第2圧電バイモルフ11、12の共振点の出力レベルを示している。
【0026】
図1に示す入力抵抗34の抵抗値を調整することにより第1圧電バイモルフ11の周波数応答を調整することができ、入力抵抗44の抵抗値を調整することにより第2圧電バイモルフ12の周波数応答を調整することができる。図4は上記入力抵抗34,44を可変することによって第1、第2圧電バイモルフ11、12の周波数応答が変わる様子を示している。入力抵抗34,44を可変することによって、第1、第2圧電バイモルフ11、12が有しているインピーダンス変換器としてのFET31,42の入力抵抗の値が変わることになり、第1、第2圧電バイモルフ11、12の周波数応答におけるローカット位置が変わる。FET31,41の入力抵抗34,44が低下すると低域の周波数応答が低下し、より広い範囲でローカットされる。すなわち、ローカット位置が高い周波数の方に移動する。そこで、環境騒音の特徴などに対応して入力抵抗34,44の値を調整し、それぞれのローカット位置を調整することにより、振動などによる不要な低域雑音が音声信号に混入することを防止し、明瞭度を高めることができる。
【0027】
既に述べたとおり、第1圧電バイモルフ11が有するFET31の出力で第2圧電バイモルフ12を駆動するように接続されているため、各圧電バイモルフ11,12の出力信号が加算される。この加算信号の周波数応答特性の例を図5に示す。図5から明らかなように、上記加算信号の周波数応答特性は、図4に示すような、インピーダンス変換後の第1、第2圧電バイモルフ11、12の周波数応答特性を重ね合わせたような特性になる。図5において、2つのピークはそれぞれ第1、第2圧電バイモルフ11、12の共振周波数に現れている。図5において、L1,L2は上記2つのピークにおける出力レベルを示している。第1圧電バイモルフ11の共振周波数の出力レベルL1は、図1における可変抵抗33を調整することによって変えることができる。同様に、第2圧電バイモルフ12の共振周波数の出力レベルL2は、図1における可変抵抗43を調整することによって変えることができる。
【0028】
このように、図示の実施例は、第1、第2圧電バイモルフ11、12を備え、各圧電バイモルフ11,12はその出力インピーダンス変換するFET31,41を有し、前段の圧電バイモルフ11が有するFET31の出力で後段の圧電バイモルフ12を駆動するように接続されている。そして、各圧電バイモルフの出力信号が加算されるように構成され、各FET31,41は可変の入力抵抗34,44を有し、第1、第2圧電バイモルフ11、12が有するFET31,41の出力レベルを可変とする可変抵抗33,43を備えている。上記入力抵抗34,44の値を変えることによって第1、第2圧電バイモルフ11、12のローカット位置を調整し、上記可変抵抗33,43を調整することによって第1、第2圧電バイモルフ11、12の出力レベルを調整し、咽喉マイクロホンの周波数応答特性を調整することができる。このようにして、環境騒音、その他の使用条件に対応して入力抵抗34,44または可変抵抗33,43を調整することにより、不要な低域雑音を低下させ、必要な摩擦音や破裂音を収音して、明瞭度の高い音声信号を得ることができる。
【0029】
本発明に係る咽喉マイクロホンは、図示の実施例の構成に限定されるものではなく、以下のように設計変更することができる。
第1、第2圧電バイモルフ11、12の共振周波数を異ならせるために、第1、第2圧電バイモルフ11、12の基本仕様、例えば、長さや厚さなどを異ならせてもよい。さらに、第1、第2圧電バイモルフ11、12の基本仕様を異ならせ、さらに、固着する錘13,14の重さを異ならせてもよい。
【0030】
また、図1、図2に示す例では、共振周波数が異なる2つの圧電バイモルフを用いているが、共振周波数が異なる3つ以上の圧電バイモルフを使用してもよい。その場合、各圧電バイモルフがその出力インピーダンスを変換するインピーダンス変換器を有していて、前段の圧電バイモルフが有するインピーダンス変換器の出力で後段の圧電バイモルフを駆動するように接続する。これにより、各圧電バイモルフの出力信号が加算されるように構成する。
【産業上の利用可能性】
【0031】
本発明に係る咽喉マイクロホンは、航空機の整備場、機械加工現場、その他環境騒音レベルが高い場所において、人の音声を明瞭に伝える必要がある場合に有用である。また、水中作業など、空気伝搬による音声を交信できない環境下において、人の音声を明瞭に伝える必要がある場合に有用である。
【符号の説明】
【0032】
11 第1圧電バイモルフ
12 第2圧電バイモルフ
13 錘
14 錘
31 FET
33 可変抵抗
34 入力抵抗
41 FET
43 可変抵抗
44 入力抵抗

【特許請求の範囲】
【請求項1】
声帯振動を受けることによって音声信号に変換するとともに共振周波数が異なる複数の圧電バイモルフを備え、
上記各圧電バイモルフはその出力インピーダンスを変換するインピーダンス変換器を有し、
一つの圧電バイモルフが有するインピーダンス変換器の出力で他の圧電バイモルフを駆動するように接続されて各圧電バイモルフの出力信号が加算されるように構成され、
各インピーダンス変換器の入力抵抗は可変であって各インピーダンス変換器出力の低域の周波数応答が可変である咽喉マイクロホン。
【請求項2】
各圧電バイモルフが有するインピーダンス変換器の出力レベルを可変とする可変抵抗を備えている請求項1記載の咽喉マイクロホン。
【請求項3】
圧電バイモルフは長さ方向の一端部の両面に電極を有し、複数の圧電バイモルフが上記電極形成部において積層され、隣接する圧電バイモルフの上記電極間にはスペーサが介在し、各圧電バイモルフは上記電極形成部において一体に締結されている請求項1または2記載の咽喉マイクロホン。
【請求項4】
各圧電バイモルフは、異なる重さの錘を有することによって異なる共振周波数に設定されている請求項1、2または3記載の咽喉マイクロホン。
【請求項5】
各インピーダンス変換器は、能動素子としてFETを有してなる請求項1乃至4のいずれかに記載の咽喉マイクロホン。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−231204(P2012−231204A)
【公開日】平成24年11月22日(2012.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−96765(P2011−96765)
【出願日】平成23年4月25日(2011.4.25)
【出願人】(000128566)株式会社オーディオテクニカ (787)
【Fターム(参考)】