説明

品質情報通知機能を備える通信システム、通信装置、通信方法及び通信プログラム

【課題】通信装置が中継装置を介して別の通信装置にパケットを送信するとき、中継装置までの通信区間に適切な通信手法を用いてパケットを送信する。中継装置が複数の場合は、中継装置が受信したパケットを別の中継装置に転送する際に、その有線または無線区間に適切な通信手法を用いてパケットを転送する。
【解決手段】中継装置が、受信した品質情報通知パケットに記載される通信品質パラメータを、中継装置が受信パケットから測定した通信品質パラメータに変換する。中継装置が複数の場合は、データパケットから測定した通信品質パラメータと、中継装置が受信した品質情報通知パケットに記載される通信品質パラメータと、の差分を算出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、端末装置が他の端末装置にパケットを送信し、その通信区間上に中継装置が設置される通信システムにおいて、通信品質を検出/測定することが可能であり、更に検出/測定した通信品質パラメータを送信装置側に通知することが可能な品質情報通知機能を備える通信装置、通信システム、通信方法及び通信プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
リアルタイムメディア通信では、送信装置から連続的に送信される各データパケットが、定められた一定の伝送時間を超えること無く、かつ、パケットのロスが生じること無く受信装置に転送されることが理想的な通信であるといえる。そして、リアルタイムデータの伝送に伴って生じる通信区間でのデータパケットの伝送遅延や、ジッタ、廃棄率などといった「通信品質パラメータ」が、受信装置でのデータの再生に大きく影響を及ぼす。
【0003】
リアルタイムメディア通信では、上記通信品質パラメータを管理するために、通信プロトコルとしてRTP(Real−time Transport Protocol)/RTCP(RTP Control Protocol)が利用される。そして、様々な機関において、この通信プロトコル上で通信品質パラメータの測定を行うための方法や、通信手法の制御方法などについて研究開発されている。
【0004】
そして、関連する技術として、特許文献1の記載には、受信装置が測定した受信パケットのジッタや損失率を含むフィードバック情報をもとに、送信装置が送信データのビットレート調整や誤り訂正レベルを調整する技術が開示されている。この手法によれば、受信装置がデータパケットの受信状態から測定した通信品質パラメータを送信装置に通知することで、送信装置はデータパケットの通信手法を最適化することが可能となる。そしてそれにより、受信装置においてリアルタイムメディアの高品質な再生が行われる、としている。
【0005】
しかしながら、リアルタイムメディアを通信する送信装置/受信装置に移動端末を含む場合は、通信経路にアクセスポイントや無線基地局を利用するなど、その通信経路上で有線区間と無線区間を同時に利用することが一般的である。この点、有線区間に比べて、無線区間においては特に伝送誤りにより伝送品質が劣化の影響が大きいという特性がある。そのため、無線区間に特化した通信品質の保証が望まれる。
【0006】
ところが、特許文献1に記載の技術では、受信装置が測定したパケット廃棄率、ジッタ、パケット遅延時間などの通信品質パラメータは、送信装置から受信装置までの通信区間において有線区間及び無線区間の二つの異なる区間があることを区別せずに、通信経路全体を統合的に評価した値である。そのため、上記の通信品質パラメータをもとに、送信装置が通信手法を制御するのみでは、無線区間に特化した通信手法の最適化が成されているとはいえない。
【0007】
この点に鑑みて、特許文献2には、有線区間と無線区間との境界点に設置された無線基地局が、無線区間における通信品質パラメータを算出して、その通信品質パラメータをもとに無線区間に適切な通信手法を利用するための伝送技術が開示されている。
【0008】
なお、このときの通信品質パラメータの内容としては、パケット廃棄率、ジッタ、パケット遅延時間などが挙げられる。また、通信手法としては、データパケットの再送回数制御、誤り訂正レベル制御、送信優先度制御などが挙げられる。
【0009】
特許文献2に記載の技術では、無線基地局が送信装置からのRTPパケットを中継することで、送信装置から無線基地局間までの有線区間における通信品質パラメータを測定する。さらに、無線基地局は移動端末から送信装置にフィードバックされるRTCPパケットの内容を見ることで、送信端末から移動端末までの有線区間及び無線区間の統合的な通信品質パラメータを把握する。そして、無線基地局は、有線区間及び無線区間の統合的な通信品質パラメータと有線区間での通信品質パラメータの差分を算出することで、無線区間における通信品質パラメータを算出できる。結果、無線基地局は、算出した無線区間における現在の通信品質に応じて、無線区間における適切な通信手法が利用できる、としている。つまり、特許文献2で開示される技術を用いることにより、受信装置は無線基地局からデータパケットを受信する際、無線区間に特化した適切な通信手法によりデータパケットを受信することができるようになる。
【特許文献1】特許第3699910号公報
【特許文献2】国際公開第2005/027394号パンフレット
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上述した先行技術を用いることで、無線基地局は、無線基地局から端末装置までの無線区間における通信品質パラメータを把握することができる。そのため、無線区間に適切な通信手法を用いて端末装置にパケットを送信することができる。しかし、端末装置が無線基地局までの無線区間に適切な通信手法を用いて送信するため方法については考慮されていない。
【0011】
そのため上述した先行技術では、送信側の端末装置から受信側の端末装置に対してパケットを送信し、その通信区間上に中継装置が設置される通信システムにおいて、送信側の端末装置が無線基地局などの中継装置までの無線区間において適切な通信手法を用いてパケットを送信できない。これは端末装置から中継装置までの通信区間が無線であるときに限らず、有線であるときも同様にその通信区間において適切な通信手法を用いてパケットを送信できないということである。さらには、送信側の通信装置が端末装置であるときに限らず、ある中継装置が、その他全ての中継装置に対してパケットを送信(又は転送)するとき、それら中継装置間の通信区間に適切な通信手法を利用してパケットを送信できないということである。
【0012】
なお、上記した中継装置としては、例えば無線基地局や公衆無線LAN、またルータやゲートウェイなどが該当する。また上記端末装置には、携帯電話・PDA(Personal Digital Assistants)・PC(Personal Computer)などの端末装置が該当する。
【0013】
上記より、発明が解決するべき課題は、上記通信システムにおいて、受信側の端末装置を除く全ての通信装置のうち二つの通信装置間でパケットを送信(又は転送)する際、その通信区間に適切な通信手法を利用できないという点である。
【0014】
そこで、本発明は、端末装置が他の端末装置にパケットを送信し、その通信区間上に中継装置が設置される通信システムにおいて、受信側の端末装置を除く全ての通信装置のうち二つの通信装置間でパケットを送信(又は転送)する際、パケットを送信(又は転送)する通信装置がそのパケットを転送する通信装置までの通信区間における通信品質パラメータを取得することが可能な品質情報通知機能を有する通信装置、通信システム、通信方法及び通信プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の第1の観点によれば装置として通信装置間のパケットの通信の中継を行う中継装置であって、受信した品質情報通知パケットに記載される通信品質パラメータを、中継装置が受信したデータパケットから測定した通信品質パラメータに変換する通信品質パラメータ変換手段を備えることを特徴とする中継装置が提供される。
【0016】
更に、本発明の第2の観点によればシステムとして送信装置と受信装置がデータパケット及び通信品質通知パケットを通信しているネットワークにおける通信システムであって、更に、受信した品質情報通知パケットに記載される通信品質パラメータを、中継装置が受信したデータパケットから測定した通信品質パラメータに変換する通信品質パラメータ変換手段を備えることを特徴とする中継装置を備え、前記中継装置が、前記データパケット及び通信品質通知パケットを中継することを特徴とする通信システムが提供される。
【0017】
更に、本発明の第3の観点によれば方法として通信方法間のパケットの通信の中継を行う中継方法であって、受信した品質情報通知パケットに記載される通信品質パラメータを、中継装置が受信したデータパケットから測定した通信品質パラメータに変換する通信品質パラメータ変換ステップを備えることを特徴とする中継方法が提供される。
【0018】
更に、本発明の第4の観点によればプログラムとして通信装置間のパケットの通信の中継を行う中継プログラムであって、受信した品質情報通知パケットに記載される通信品質パラメータを、中継装置が受信したデータパケットから測定した通信品質パラメータに変換する通信品質パラメータ変換機能をコンピュータに実現させることを特徴とする中継プログラムが提供される。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、通信システム上に設置される通信装置が本発明の中継装置までの通信区間の通信品質パラメータを通信装置が把握することが可能になり、上記通信装置は、把握した通信品質パラメータをもとに適切な通信手法を用いてデータパケットを送信(又は転送)できるため、上記の通信区間において通信品質を保証することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
次に、発明を実施するための最良の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0021】
図1は、本発明の最良の実施形態である通信システムの構成を表す図である。
【0022】
図1に示すように本発明の最良の実施形態である通信システムはネットワーク100、ネットワーク101、送信装置102、受信装置103及び中継装置104を備える。
【0023】
ネットワーク100及び101は、パケットを送信先アドレスに合わせた正しいルーティングにより通信する通信ネットワークである。送信装置102と中継装置104、及び中継装置104と受信装置103はそれぞれネットワーク100及び101を介して接続されている。
【0024】
本発明の実施形態である中継装置104は、上記通信システムでネットワーク100及び101が有線区間と無線区間で構成されるようなそれぞれの通信特性が大きく異なる場合に特に効果が現れる。その理由は、上記の通信システム上でネットワーク101及び102の通信特性が大きく異なるため、それぞれに適切な通信手法も異なる。そのため、それぞれに適切な通信手法を採用することができる本提案の中継装置104は、特性の異なる通信区間の境界点に設置されることが望ましい。
【0025】
ネットワーク100とネットワーク101の通信特性が大きく異なる具体的な例としては、ネットワーク100又は101の片方が無線リンクであり、もう一方がイーサネット(登録商標)網・ADSLなどの有線ネットワークである場合が例示出来る。また、このとき中継装置としては、無線基地局や公衆無線LANのアクセスポイント、またルータやゲートウェイなどが例示出来る。
【0026】
しかしながら、本発明の実施形態である通信装置は、ネットワーク100及び101の通信区間の種類に関わらず、適用することが可能である。つまり、ネットワーク100及び101の両方が有線区間であっても、無線区間であっても適用することが可能である。また、有線区間と無線区間の組合せであっても適用することが可能である。
【0027】
送信装置102は、受信装置103にリアルタイムメディアを送信する通信装置である。中継装置104は、送信装置102から送信されたデータパケットを受信装置103に転送し、受信装置103から受信したフィードバック情報パケット(本発明における品質情報通知パケットに相当する。)を送信装置102に転送する中継装置である。
【0028】
受信装置103は、受信したデータパケットを映像/音声に復元する。さらに受信したデータパケットの受信状態を測定して得た通信品質パラメータを、フィードバック情報パケットとして中継装置を経由して送信装置に通知する通信装置である。
【0029】
なお、送信装置102に受信装置103としての機能を更に備えさせることも可能であり、受信装置103に送信装置102としての機能を更に備えさせることも可能である。この場合、中継装置104は、上り経路、下り経路のいずれの経路についても(すなわち通信装置のいずれが送信側、受信側となっても)本実施形態の中継装置として機能する。
【0030】
図2は、本発明の品質情報通知機能を有する中継装置104の内部構成について詳細に説明する図である。
【0031】
中継装置104は、第1の受信部401、通信品質測定部402、第2の送信部403、第2の受信部404、パケット書き換え部405、第1の送信部406及び通信品質パラメータ記憶部407を備える。
【0032】
第1の受信部401は、送信装置から受信装置への下り伝送経路においてデータパケットを受信する、データパケットの受信部である。
【0033】
通信品質測定部402は、受信したデータパケットのシーケンス番号やタイムスタンプなどの時間情報を元に、通信品質パラメータを決定する。そして、通信品質パラメータをデータパケットの送信元アドレスと紐付けして通信品質パラメータ記憶部407に保存する。
【0034】
第2の送信部403は、送信装置102から受信装置103への下り伝送経路におけるデータパケットの送信部である。第2の受信部404は、受信装置103から送信装置102への上り伝送経路におけるフィードバック情報パケットの受信部である。
【0035】
パケット書き換え部405は、フィードバック情報パケットを受け取り、送信先アドレスを読み取る。そして、読み取った送信先アドレスに対応して紐付けされている通信品質パラメータを、通信品質パラメータ記憶部407に要求する。さらに、受け取ったフィードバック情報パケットの内容を、通信品質パラメータ記憶部407から受け取った通信品質パラメータに書き換える。
【0036】
第1の送信部406は、受信装置103から送信装置102への上り伝送経路におけるフィードバック情報パケットの送信部である。
【0037】
通信品質パラメータ記憶部407は、通信装置を特定する情報と通信品質パラメータを紐付けして保持する部分である。ここで通信装置を特定する情報としては例えばIPアドレス等が挙げられる。
【0038】
また、通信品質パラメータ記憶部407は、送信元アドレスを指定して通信品質パラメータの通知要求を受けると、指定された送信元アドレスに紐付けされている通信品質パラメータを要求元に通知する。このとき、通信品質パラメータとしては例えばパケットロス廃棄率、パケット遅延時間、ジッタ等が挙げられる。
【0039】
次に、図3、図4を参照して本実施の形態の全体の動作について詳細に説明する。なお説明の便宜上、送信装置102から中継装置104までの経路を区間Aとする。
【0040】
図3は、送信装置102から受信装置103に対してのデータパケットの伝送動作を示す図である。中継装置104は、送信装置102から受信装置103に伝送されるデータパケットを第1の受信部401で受信する(ステップS100)。また、受信したデータパケットを通信品質測定部402に渡す(ステップS101)。
【0041】
通信品質測定部402は受け取ったデータパケットからシーケンス番号やタイムスタンプの時間情報を読み取ることで、通信品質パラメータを測定する(ステップS102)。
【0042】
また、データパケットの送信元アドレスと測定した通信品質パラメータとを紐付けして通信品質パラメータ記憶部407に保存する(ステップS103)。このとき測定された通信品質パラメータを、以下では区間Aにおける「通信品質パラメータA」と記述する。
【0043】
次に、通信品質測定部402は、データパケットを第2の送信部403に伝送する(ステップS104)。第2の送信部403は受け取ったデータパケットを受信装置103に送信する(ステップS105)。
【0044】
図4は、受信装置103が送信装置102に対して、必要に応じてフィードバック情報パケットを送信するときの伝送動作を示す。フィードバック情報パケットは、パケットロス率、伝送遅延、ジッタなどの通信品質パラメータが記述された情報パケットである。
【0045】
なお、受信装置103は、受信したデータパケットからシーケンス番号やタイムスタンプの時間情報を読み取ることで、通信品質パラメータを測定するための構成を備える。
【0046】
受信装置103は、フィードバック情報パケットを第2の受信部404に送信する(ステップS106)。第2の受信部404は受け取ったフィードバック情報パケットを、パケット書き換え部405に転送する(ステップS107)。
【0047】
パケット書き換え部405は、受け取ったフィードバック情報パケットの送信先アドレスを読み取る。そして、読み取った送信先アドレスに対応する送信元アドレス(ステップS103において送信元として保存されているアドレスを指す。)を指定して、通信品質パラメータ記憶部407に通信品質パラメータを要求する(ステップS108)。
【0048】
通信品質パラメータ記憶部407は、ステップS102で測定した通信品質パラメータのうち、パケット書き換え部405から指定された送信元アドレスに適合する通信品質パラメータAを通知する(ステップS109)。
【0049】
そして、パケット書き換え部405は、第2の受信部404から受け取ったフィードバック情報パケットに記述される通信品質パラメータの値を通信品質パラメータAに書き換える(ステップS110)。更に、パケット書き換え部405は、通信品質パラメータを書き換えた後のフィードバック情報パケットを第1の送信部406に転送する(ステップS111)。第1の送信部406は、受け取ったフィードバック情報パケットを送信装置102に転送する(ステップS112)。
【0050】
結果、送信装置102は区間Aにおける通信品質パラメータを把握することができる。そして、区間Aにおける通信品質パラメータに基づいて区間Aにおけるデータパケットの通信方式を最適化する(ステップS113)。
【0051】
本発明の通信装置をIP中継装置に適用することで、送信装置102は把握した区間Aにおける通信品質パラメータを用いた送信制御機能を持つとき、区間Aに適切な通信手法を用いることができる。なお、送信装置102は、通信品質パラメータに基づいて適切なパケット通信手法を用いることができるための構成を備える。
【0052】
また、中継装置104は、フィードバック情報パケットから読み取った通信品質パラメータと区間Aにおける通信品質パラメータの差分を算出することにより中継装置104と受信装置103の通信区間における通信品質パラメータを把握することができる。よって、把握した通信品質パラメータに基づいて中継装置104と受信装置103の通信区間におけるデータパケットの通信方式を最適化する構成を中継装置104が備えるようにしてもよい。
【0053】
[第2の実施形態]
次に、発明を実施するための他の実施の形態である、第2の実施形態ついて図面を用いて詳細に説明する。本発明の品質情報通知装置は、通信区間上の複数の中継装置に適用することで、パケット伝送の品質向上に利用できる。
【0054】
図5は、本発明の第2の実施形態における通信システムを示す。通信システムは、送信装置102、受信装置103、及び中継装置105〜109を備える。送信装置102及び受信装置103は、第1の実施形態と同様の構成を持つため説明は省略する。また、中継装置105〜109の内部の構成は、図2に示す中継装置104の構成と同様であるため説明を省略する。また、送信装置102に受信装置103としての機能を更に備えさせることも可能であり受信装置103に送信装置102としての機能を更に備えさせることも可能であるという点も第1の実施形態と同様である。
【0055】
中継装置105〜109は送信装置102から送信されたデータパケットを正しいルーティングを行うことで受信装置に転送する中継装置であり、受信装置から送信されたフィードバック情報パケットを正しいルーティングを行うことで送信装置に転送する中継装置である。中継装置105〜109としては例えば、ルータ、ゲートウェイ、無線基地局、アクセスポイントなどが該当する。
【0056】
なお、ここに示す通信システムの実施形態は、送信装置と受信装置の間の通信区間に本発明の中継装置を複数設置する際の、ネットワーク構成例の一つである。本発明の実現のために必ずしもこのネットワーク構成例と同様の構成をとる必要はない。
【0057】
次に、図6及び図7を参照して本実施の形態の全体の伝送動作について詳細に説明する。説明の便宜上、送信装置102から中継装置106までの経路を区間Aとする。送信装置102から中継装置107までの経路を区間Bとする。送信装置102から中継装置108までの経路を区間Cとする。送信装置102から受信装置103までの経路を区間Dとする。中継装置107から中継装置108までの経路を区間Eとする。
【0058】
図6は、送信装置102が受信装置103に対してデータパケットを送信するときの、伝送信号の詳細な動作シーケンスを示す。送信装置102から送信されるデータパケットを、中継装置105〜109は、図3において示したステップS100〜S105と同様の動作シーケンスを行うことで、データパケットを受信装置103に転送する。
【0059】
ここでは、伝送信号の詳細な動作シーケンスのなかでも、特に中継装置106、107及び108に着目して中継装置が行う全体の動作シーケンスについて説明する。
【0060】
中継装置105〜106まで通信経路上の各中継装置は、図3におけるステップS100〜S105の伝送動作を行うことで、送信装置102から送信されたデータパケットを中継装置106に転送する(ステップS200)。
【0061】
中継装置106は、ステップS100〜103の伝送動作を行うことで、受け取ったデータパケットから区間Aの通信品質パラメータAを測定及び記録する。(ステップS201)、そして、中継装置106は、ステップS104〜105の伝送動作を行うことで、データパケットを中継装置107に転送する(ステップS202)。
【0062】
中継装置107は、中継装置106と同様にステップS100〜105の伝送動作を行うことで、区間Bの通信品質パラメータBを測定及び記録して(ステップS203)、データパケットを中継装置108に転送する(ステップS204)。
【0063】
中継装置108は、中継装置106と同様にステップS100〜105の伝送動作を行うことで、区間Cの通信品質パラメータCを測定及び記録して(ステップS205)、データパケットを受信装置側の中継装置に転送する。以降、中継装置108〜受信装置103までの通信経路に設置される各中継装置が同様の伝送動作を繰り返して、受信装置103にデータパケットを転送する(ステップS206)。
【0064】
この時点で、送信装置102から受信装置103までの通信区間に設置された本発明の中継装置105〜109は送信装置102から各中継装置の設置位置までの通信区間における通信品質パラメータを一つずつ保持していることになる。
【0065】
図7は、受信装置103が、データパケットの受信状態から判断される通信品質パラメータをフィードバック情報パケットとして送信装置102に送信するときの伝送信号の詳細な動作シーケンスを示す。
【0066】
このとき、受信装置から送信されるフィードバック情報パケットに記述される通信品質パラメータは区間Dにおける通信品質パラメータDである。受信装置103が送信装置102に対してフィードバック情報パケットを送信するとき、中継装置109〜105は図4で示すステップS107〜S112と同様の動作シーケンスを行うことで、受信装置103から送信されたフィードバック情報パケットを送信装置102に転送する。この点、中継装置106、107及び108に着目して、中継装置が行う全体の動作シーケンスについて説明する。
【0067】
受信装置103〜108までの通信経路に設置される各中継装置は、図4のステップS107〜S112と同様の伝送動作を行うことで、受信装置103から送信されたフィードバック情報パケットを中継装置108に転送する(ステップ207)。
【0068】
中継装置108は、ステップS107〜S110の伝送動作を行うことで、受け取ったフィードバック情報パケットの内容を、ステップ205で決定した通信品質パラメータCに書き換える(ステップ208)。
【0069】
そして、中継装置108は、ステップS111及びS112の伝送動作を行うことで、フィードバック情報パケットを中継装置107に転送する(ステップ209)。
【0070】
中継装置107は、中継装置108と同様にステップS107〜S112の伝送動作を行うことで、受け取ったフィードバック情報パケットの内容を、ステップ203で決定した通信品質パラメータBに書き換えを行い(ステップS210)、データパケットを中継装置106に転送する(ステップS211)。
【0071】
中継装置106は、中継装置108と同様にステップS107〜S112の伝送動作を行うことで、受け取ったフィードバック情報パケットの内容を、ステップS201で決定した通信品質パラメータAに書き換えを行い(ステップS212)、フィードバック情報パケットを送信装置側の中継装置に転送する。
【0072】
以降、中継装置106から送信装置102までの通信経路に設置される各中継装置が同様の伝送動作を繰り返して、送信装置102にフィードバック情報パケットが転送される(ステップ213)。このようにして、各中継装置は受信装置103から送信されるフィードバック情報パケットの内容を順次書き換える。これにより、各中継装置が測定した通信品質パラメータを一つ送信装置側の中継装置(中継装置105の場合、通知相手は送信装置102である)に通知することが可能になる。
【0073】
このとき、中継装置105〜109の各中継装置が、フィードバック情報パケットから通信品質パラメータを読み取るパケット内容読み取り手段と、読み取った通信品質パラメータと品質測定部が保持する通信品質パラメータとの差分を算出する通信品質算出手段、及び送信制御手段を備え、さらに送信装置102が送信制御手段を備えるとき、本実施形態によってリアルタイムメディアの高品質な伝送が可能となる。
【0074】
その理由について、図8を用いて中継装置106、107、108の伝送動作を例にして説明する。
【0075】
ステップS209で、中継装置107は中継装置108から通信品質パラメータCの通知を受け、パケット内容読み取り手段により通信品質パラメータCを保持する。
【0076】
この時点で中継装置107が保持する通信品質パラメータは、通信品質パラメータCとステップS203で測定した区間Bにおける通信品質パラメータBであり、通信品質算出手段を用いてこれら二つの通信品質パラメータの差分を求めることで、区間Eの通信品質パラメータEを算出することができる(ステップS301)。
【0077】
以下に、区間Eの通信品質パラメータEがパケット廃棄率、又はジッタであるときの算出について、具体的に示す。なお、以下に示めすパケット廃棄率やジッタはあくまで例示であり本実施形態における通信品質パラメータの内容を特定するものではない。通信経路における通信品質を測定することができる情報であれば、パケット廃棄率やジッタといった情報以外であっても通信品質パラメータとして用いることが可能である。
【0078】
発明の第2の実施の形態で中継装置が測定する通信品質パラメータがパケット廃棄率であるとき、通信品質パラメータEは以下の計算式により算出される。
【0079】
パケット廃棄率E[%] = (100×(C−B))/(100−B)
また、発明の第2の実施形態で中継装置が測定する通信品質パラメータがジッタであるとき、通信品質パラメータEは以下の計算式により算出される。
【0080】
ジッタE[ms] = C−B
中継装置107は、中継装置106から受け取ったデータパケットを中継装置108に転送するとき、上記の伝送動作において算出した通信品質パラメータEを用いて送信制御を行うことができ、区間Eに適切な通信手法を利用することが可能になる(ステップS302)。併せて上記で説明したステップS210及びステップS211の動作を行う。
【0081】
結果、第2の実施形態により、送信装置102、受信装置103、及び中継装置106〜111の各通信リンク間の通信品質パラメータを取得することが可能となる。また、取得した通信品質パラメータに基づいて適切な通信手法を利用することが可能になる。
【0082】
なお、上述した最良の実施形態及び第2の実施形態の説明にあたっては、通信装置を特定する情報としてIPアドレスを用いた。この点、通信装置を特定する情報として、通信装置の存在するネットワークをあらわすアドレスであるネットワークアドレスを用いることも可能である。
【0083】
なお、品質情報通知機能を有する通信装置は、ハードウェア、ソフトウェア又はこれらの組合せにより実現することができる。
【産業上の利用可能性】
【0084】
本発明は、通信システム上において送受信装置間の通信経路上に設置されるIP中継装置に適用でき、パケット伝送の品質向上に利用できる。なお、このIP中継装置としては、携帯端末の無線基地局や公衆無線LANのアクセスポイント、またルータやゲートウェイなどが例として挙げられる。更に本発明は静的に形成されるネットワークに加えて、アドホックネットワークのような動的に形成されるネットワークにおける、アドホックネットワーク上の中継装置といった用途にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0085】
【図1】本発明の実施形態における、通信システムの構成図である。
【図2】本発明の通信品質通知装置の内部構成図である。
【図3】本発明の実施形態における、送信装置から受信装置に対するデータパケットの伝送動作シーケンスを表す図である。
【図4】受信装置から送信装置に対する、フィードバック情報パケットを送信するときの伝送動作シーケンスを表す図である。
【図5】本発明の第2の実施形態におけるリアルタイムメディアストリーミングを行う通信システムの構成図である。
【図6】本発明の第2の実施形態において、送信装置から受信装置にデータパケットを送信するときの動作シーケンスを表す図である。
【図7】本発明の第2の実施形態において、受信装置から送信装置にフィードバック情報パケットを送信するときの動作シーケンスを表す図である。
【図8】本発明の第2の実施形態において、通信品質パラメータの差分を算出するときの動作シーケンスを表す図である。
【符号の説明】
【0086】
100、101 ネットワーク
102 送信装置
103 受信装置
104、105、106、107、108、109 中継装置
401 第1の受信部
402 通信品質測定部
403 第2の送信部
404 第2の受信部
405 パケット書き換え部
406 第1の送信部
407 通信品質パラメータ記憶部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信装置間のパケットの通信の中継を行う中継装置であって、
受信した品質情報通知パケットに記載される通信品質パラメータを、中継装置が
受信したデータパケットから測定した通信品質パラメータに変換する通信品質パラメータ変換手段を備えることを特徴とする中継装置。
【請求項2】
請求項1に記載の中継装置であって、
受信したデータパケットに記載される時間情報を元に、通信品質パラメータを測定するパラメータ測定手段を更に備え、
前記通信品質パラメータ変換手段で用いられる通信品質パラメータとは、前記パラメータ測定手段において測定した通信品質パラメータであることを特徴とする中継装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の中継装置であって、
データパケットの送信元の通信装置を特定するための情報と、測定した通信品質パラメータとを紐付けして中継装置内部の記憶部に記録する通信品質パラメータ記録手段を更に備えることを特徴とする中継装置。
【請求項4】
請求項3に記載の中継装置であって、
前記通信品質パラメータ変換手段において変換後の品質情報通知パケットに記述
される内容は、受信した品質情報通知パケットの宛先の通信装置を特定するための情報と前記通信品質パラメータ記録手段において紐付けされて記録されている通信品質パラメータであることを特徴とする中継装置。
【請求項5】
請求項3又は4に記載の中継装置であって、
前記送信元を特定するための情報は、受信したデータパケットに記述される内容から取得することを特徴とする中継装置。
【請求項6】
請求項2乃至5の何れか1項に記載の中継装置であって、
前記時間情報とは受信したデータパケットに記述されるシーケンス番号及びタイムスタンプで表現される情報を指すものであることを特徴とする中継装置。
【請求項7】
請求項1乃至6の何れか1項に記載の中継装置であって、
前記通信品質パラメータとは、パケット廃棄率、パケットの遅延時間、及びパケット転送時間の揺らぎを示すジッタのうち少なくとも一つ又はこれらの組合せで表現されるものであることを特徴とする中継装置。
【請求項8】
パケットの送信及び受信を行う通信装置であって、
請求項1乃至7の何れか1項に記載の中継装置としての機能を備え、
更に、通信品質パラメータに基づいて通信区間に応じた送信手法を用いてデータパケットを送信する送信手段を備えることを特徴とする通信装置。
【請求項9】
送信装置と受信装置がデータパケット及び通信品質通知パケットを通信しているネットワークにおける通信システムであって、
更に、請求項1乃至7の何れか1項に記載の中継装置を備え、
前記中継装置が、前記データパケット及び通信品質通知パケットを中継することを特徴とする通信システム。
【請求項10】
請求項9に記載の通信システムであって、
中継装置は、受信したデータパケットから通信品質を測定したのち、受信装置に転送することを特徴とする通信システム。
【請求項11】
請求項9又は10に記載の通信システムであって、
中継装置は、受信した通信品質通知パケットに記述される内容を、自らが保持する通信品質パラメータに変換したのち、送信装置に転送することを特徴とする通信システム。
【請求項12】
請求項9乃至11の何れか1項に記載の通信システムであって、
受信装置が、中継装置から転送されたデータパケットを受信すると、その通信品質パラメータを測定して、通信品質通知パケットとして送信装置に送信する通信品質通知手段を備えることを特徴とする通信システム。
【請求項13】
請求項9乃至12の何れか1項に記載の通信システムであって、
送信装置が、中継装置から転送された通信品質通知パケットを受信して、その通信品質パラメータに基づいて、適切な送信手法を用いてデータパケットを送信する送信手法選択手段を備えることを特徴とする通信システム。
【請求項14】
請求項9乃至13の何れか1項に記載の通信システムであって、
中継装置が一つ又は複数備えられていることを特徴とする通信システム。
【請求項15】
請求項14に記載の通信システムであって、
中継装置が、
中継装置が受信したデータパケットから測定した通信品質パラメータと、中継装置が受信した品質情報通知パケットに記載される通信品質パラメータと、の差分を算出することにより、当該中継装置と、隣接する受信装置側の中継装置又は受信装置との通信区間における通信品質パラメータを認識する、通信品質パラメータ認識手段を更に備えることを特徴とする通信システム。
【請求項16】
通信方法間のパケットの通信の中継を行う中継方法であって、
受信した品質情報通知パケットに記載される通信品質パラメータを、中継装置が受信したデータパケットから測定した通信品質パラメータに変換する通信品質パラメータ変換ステップを備えることを特徴とする中継方法。
【請求項17】
請求項16に記載の中継方法であって、
受信したデータパケットに記載される時間情報を元に、通信品質パラメータを測定するパラメータ測定ステップを更に備え、
前記通信品質パラメータ変換ステップで用いられる通信品質パラメータとは、前記パラメータ測定ステップにおいて測定した通信品質パラメータであることを特徴とする中継方法。
【請求項18】
請求項16又は17に記載の中継方法であって、
データパケットの送信元の通信装置を特定するための情報と、測定した通信品質パラメータとを紐付けして中継装置内部の記憶部に記録する通信品質パラメータ記録ステップを更に備えることを特徴とする中継方法。
【請求項19】
請求項18に記載の中継方法であって、
前記通信品質パラメータ変換ステップにおいて変換後の品質情報通知パケットに記述
される内容は、受信した品質情報通知パケットの宛先の通信装置を特定するための情報と前記通信品質パラメータ記録ステップにおいて紐付けされて記録されている通信品質パラメータであることを特徴とする中継方法。
【請求項20】
請求項18又は19に記載の中継方法であって、
前記送信元を特定するための情報は、受信したデータパケットに記述される内容から取得することを特徴とする中継方法。
【請求項21】
請求項17乃至20の何れか1項に記載の中継方法であって、
前記時間情報とは受信したデータパケットに記述されるシーケンス番号及びタイムスタンプで表現される情報を指すものであることを特徴とする中継方法。
【請求項22】
請求項16乃至21の何れか1項に記載の中継方法であって、
前記通信品質パラメータとは、パケット廃棄率、パケットの遅延時間、及びパケット転送時間の揺らぎを示すジッタのうち少なくとも一つ又はこれらの組合せで表現されるものであることを特徴とする中継方法。
【請求項23】
パケットの送信及び受信を行う通信方法であって、
請求項16乃至22の何れか1項に記載の中継方法を備え、
更に、通信品質パラメータに基づいて通信区間に応じた送信手法を用いてデータパケットを送信する送信ステップを備えることを特徴とする通信方法。
【請求項24】
送信装置と受信装置がデータパケット及び通信品質通知パケットを通信しているネットワークにおける通信方法であって、
ネットワークが請求項16乃至22の何れか1項に記載の中継方法を実施可能な中継装置を備え、
更に、前記中継装置が、前記データパケット及び通信品質通知パケットを中継することを特徴とする通信方法。
【請求項25】
請求項24に記載の通信方法であって、
中継装置は、受信したデータパケットから通信品質を測定したのち、受信装置に転送することを特徴とする通信方法。
【請求項26】
請求項24又は25に記載の通信方法であって、
中継装置は、受信した通信品質通知パケットに記述される内容を、自らが保持する通信品質パラメータに変換したのち、送信装置に転送することを特徴とする通信方法。
【請求項27】
請求項24乃至26の何れか1項に記載の通信方法であって、
受信装置が、
中継装置から転送されたデータパケットを受信すると、その通信品質パラメータを測定して、通信品質通知パケットとして送信装置に送信する通信品質通知ステップを更に備えることを特徴とする通信方法。
【請求項28】
請求項24乃至27の何れか1項に記載の通信方法であって、
送信装置が、
中継装置から転送された通信品質通知パケットを受信して、その通信品質パラメータに基づいて、適切な送信手法を用いてデータパケットを送信する送信手法選択ステップを備えることを特徴とする通信方法。
【請求項29】
請求項24乃至28の何れか1項に記載の通信方法であって、
中継装置が一つ又は複数備えられていることを特徴とする通信方法。
【請求項30】
請求項29に記載の通信方法であって、
中継装置が、
中継装置が受信したデータパケットから測定した通信品質パラメータと、中継装置が受信した品質情報通知パケットに記載される通信品質パラメータと、の差分を算出することにより、当該中継装置と、隣接する受信装置側の中継装置又は受信装置との通信区間における通信品質パラメータを認識する、通信品質パラメータ認識ステップを更に備えることを特徴とする通信方法。
【請求項31】
通信装置間のパケットの通信の中継を行う中継プログラムであって、
受信した品質情報通知パケットに記載される通信品質パラメータを、中継装置が受信したデータパケットから測定した通信品質パラメータに変換する通信品質パラメータ変換機能をコンピュータに実現させることを特徴とする中継プログラム。
【請求項32】
請求項31に記載の中継プログラムであって、
受信したデータパケットに記載される時間情報を元に、通信品質パラメータを測定するパラメータ測定機能を更にコンピュータに実現させ、
前記通信品質パラメータ変換機能で用いられる通信品質パラメータとは、前記パラメータ測定機能において測定した通信品質パラメータであることを特徴とする中継プログラム。
【請求項33】
請求項31又は32に記載の中継プログラムであって、
データパケットの送信元の通信装置を特定するための情報と、測定した通信品質パラメータとを紐付けして中継装置内部の記憶部に記録する通信品質パラメータ記録機能を更にコンピュータに実現させることを特徴とする中継プログラム。
【請求項34】
請求項33に記載の中継プログラムであって、
前記通信品質パラメータ変換機能において変換後の品質情報通知パケットに記述される内容は、受信した品質情報通知パケットの宛先の通信装置を特定するための情報と前記通信品質パラメータ記録機能において紐付けされて記録されている通信品質パラメータであることを特徴とする中継プログラム。
【請求項35】
請求項33又は34に記載の中継プログラムであって、
前記送信元を特定するための情報は、受信したデータパケットに記述される内容から取得することを特徴とする中継プログラム。
【請求項36】
請求項32乃至35の何れか1項に記載の中継プログラムであって、
前記時間情報とは受信したデータパケットに記述されるシーケンス番号及びタイムスタンプで表現される情報を指すものであることを特徴とする中継プログラム。
【請求項37】
請求項31乃至36の何れか1項に記載の中継プログラムであって、
前記通信品質パラメータとは、パケット廃棄率、パケットの遅延時間、及びパケット転送時間の揺らぎを示すジッタのうち少なくとも一つ又はこれらの組合せで表現されるものであることを特徴とする中継プログラム。
【請求項38】
パケットの送信及び受信を行う通信プログラムであって、
請求項31乃至37の何れか1項に記載の中継プログラムがコンピュータに実現させる機能と同様の機能をコンピュータに実現させ、
更に、通信品質パラメータに基づいて通信区間に応じた送信手法を用いてデータパケットを送信する送信機能をコンピュータに実現させることを特徴とする通信プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−94877(P2009−94877A)
【公開日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−264524(P2007−264524)
【出願日】平成19年10月10日(2007.10.10)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】