説明

商品表示システムおよび商品表示装置

【課題】 適切な商品表示を簡単に可能とし、かつ商品に関する情報を従来よりも多く提供可能な商品表示システムおよび商品表示装置を提供する。
【解決手段】 本発明の商品表示システムは、ICタグ1a内蔵の可逆性表示記録媒体1を含む商品表示装置と、ICタグリーダとを備え、前記可逆性表示記録媒体1が、商品情報表示部を有し、前記商品情報表示部に目視可能な商品情報が記載され、前記ICタグ1aには、商品情報が記録され、前記ICタグリーダにより、前記ICタグ1aの商品情報が取得可能であることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品表示システムおよび商品表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
商品を店頭で販売する場合、商品毎に、商品名および値段等の表示がされるのが一般的である。特に、消費者の食に対する安全安心志向に伴い、食品に関しては、JAS法によって、食品の表示が規定されている(非特許文献1および2)。JAS法によれば、例えば、農産物および畜産物には「名称」と「原産地」とが、水産物には「名称」および「原産地」に加え、「解凍」および「養殖」等の表示が必要になる。しかしながら、食品の表示が適切に行われていない場合がある。食品の店頭での表示は、販売員が手書きで行うことも多い。この場合、故意の偽装表示は論外として、食品は、毎日入荷され、かつ原産地が日によって変わることが多いという実情があり、手書きでの表示が煩雑であったり、原産地の誤認による表示ミスが起こる場合もある。このような場合、不利益を受けるのは消費者であるが、JAS法に基づき、販売者に対しては行政庁から指導が行われる。
【0003】
一方、従来の商品表示では、文字等の目視で認識可能な表示であるため、提供できる情報量に限界がある。最近の消費者は、購入に当たっては、事前に商品に関する情報を収集するが、収集方法は、自宅でのインターネットによる検索等である。しかし、これでは、店舗で商品を見ながら情報収集することは困難である。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】「知っておきたい食品の表示」(平成21年3月版)農林水産省
【非特許文献2】「食品品質表示の早分かり」(平成20年7月版)農林水産省
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、本発明は、適切な商品表示を簡単に可能とし、かつ商品に関する情報を従来よりも多く提供可能な商品表示システムおよび商品表示装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の商品表示システムは、ICタグ内蔵の可逆性表示記録媒体を含む商品表示装置と、ICタグリーダとを備え、前記可逆性表示記録媒体が、商品情報表示部を有し、前記商品情報表示部に目視可能な商品情報が記載され、前記ICタグには、商品情報が記録され、前記ICタグリーダにより、前記ICタグの商品情報が取得可能であることを特徴とする。
【0007】
本発明の商品表示装置は、前記本発明の商品表示システムに使用する商品表示装置であって、ICタグ内蔵の可逆性表示記録媒体を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、前記可逆性表示記録媒体を使用しているため、発行装置に適切な情報を予め記憶させておけば、簡単に、適切な商品情報を目視可能なように表示することが可能である。また、前記可逆性表示記録媒体は、ICタグを内蔵しているため、前記ICタグに商品情報を記録することも可能であり、その結果、タグリーダで詳しい商品情報を取得することも可能である。さらに、本発明では、ICタグにより、店舗および倉庫等での商品管理の効率化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1(A)および(B)は、本発明のシステムに使用する可逆性表示記録媒体の一例を示す模式図である。
【図2】図2は、本発明の商品表示システムの一例を示す構成図である。
【図3】図3は、本発明による商品表示の一例を示す説明図である。
【図4】図4は、本発明の商品表示システムのデータベースの構成の一例を示す構成図である。
【図5】図5は、本発明の商品表示システムの処理の流れの一例を示すフローチャート図である。
【図6】図6は、本発明の商品表示システムのその他の例を示す構成図である。
【図7】図7(A)および(B)は、本発明のシステムの処理の流れのその他の例を示すフローチャート図である。
【図8】図8は、本発明の商品表示システムにおけるタグの回収の一例を示す説明図である。
【図9】図9は、本発明の商品表示システムにおける商品管理の一例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の商品表示システムにおいて、前記商品表示装置が、さらに、可逆性表示記録媒体の発行装置を含み、前記発行装置は、前記可逆性表示記録媒体の目視可能な商品情報を記載および消去可能であり、前記発行装置は、前記ICタグに商品情報を記録または消去可能であることが好ましい。
【0011】
本発明の商品表示システムにおいて、前記発行装置は、制御手段と、記憶手段とを備え、
前記記憶手段に、商品情報が記憶され、前記制御手段により、前記記憶手段に記憶された商品情報に基づき、前記可逆性表示記録媒体の前記商品情報表示部に商品情報が記載され、
前記制御手段により、前記可逆性表示記録媒体の前記ICタグに商品情報が記録されることが好ましい。
【0012】
本発明の商品表示システムにおいて、前記制御手段が、商品管理手段を含み、前記商品管理手段は、前記記憶手段に記憶された商品情報に基づき商品の状況を管理し、前記商品管理手段は、商品の状況情報を取得し、前記取得された商品の状況情報が、前記記憶手段に記憶されるという態様であってもよい。
【0013】
本発明の商品表示システムにおいて、さらに、商品管理装置を含み、前記発行装置は、システム外の通信回線網を介して、前記商品管理装置と接続可能であり、前記商品管理装置は、商品管理手段と、記憶手段とを含み、前記記憶手段は、前記発行装置から送信された商品情報が記憶され、前記商品管理手段は、前記記憶手段に記憶された商品情報に基づき商品の状況を管理し、前記商品管理手段は、商品の状況情報を取得し、前記取得された商品の状況情報が、前記発行装置に送信され、前記発行装置の前記記憶手段に前記商品の状況情報が記憶されるという態様であってもよい。前記通信回線網は、例えば、インターネットおよびイントラネットである。
【0014】
本発明の商品表示システムにおいて、前記商品の状況情報が、商品の位置情報であり、
前記商品管理手段が、前記ICタグリーダが読み取った前記商品の位置情報を取得することが好ましい。
【0015】
本発明の商品表示システムにおいて、商品の種類は制限および限定されないが、例えば、食品が好ましい。
【0016】
以下、本発明の商品情報システムについて、詳細に説明する。ただし、本発明は、以下の実施形態に制限および限定されない。
【0017】
(実施形態1)
図1に、本発明の商品表示システムで使用するIC内蔵の可逆性表示記録媒体(以下、「タグ」という。)の一例を示す。図1(A)に示すように、タグ1は、表面1aに商品情報表示を有し、ここに目視可能なように、商品情報が記載される。同図のタグには、商品名として「たまねぎ」と、原産地として「○○県産」とが記載されている。また、タグ1の表面1aには、バーコードおよびQRコード等を有していても良い。その他、タグ1の表面1aには、発行情報として、「発行日時」および「発行番号」が記載されている。また、図1(B)に、タグ1の裏面1bを示す。同図に示すように、タグ1の裏面1bには、何も記載されていないが、商品情報および発行情報等を記載してもよい。また、このタグ1には、ICタグ1cが内臓されている。前記ICタグ1cとしては、例えば、パッシブ型RFIDタグ、アクティブ型RFIDタグがあげられる。前記パッシブ型RFIDタグとしては、例えば、ラベル型タグ、金属対応タグ、樹脂成型タグ等があげられる。前記アクティブ型RFIDタグとしては、例えば、電源を内蔵するアクティブタグがあげられる。IC内蔵型のタグは、「リライタブルタグ」と通称され、発行装置と共に市販されている。タグ1は、発行装置によって、商品情報表示部の記載および記載の消去が可能であり、何回でも利用できる。したがって、タグ1は、商品毎に商品情報を表示する商品表示に適している。また、タグ1は、通常、プラスチック製であり、湿気に強く、食品売場のような水気が多い場所の使用に適している。また、商品表示は、通常、紙で実施されてきたが、一度使用した商品表示の紙は破棄され、コストおよび環境の面で問題があったが、本発明のシステムでは、タグを使用するため、コストおよび環境の面での問題が解決できる。
【0018】
図2に、本発明の商品表示システムの一例を示す。図示のように、本システムは、タグ1と、発行装置2を含む。発行装置2は、パーソナルコンピュータ(PC、制御手段)21、データベース23a(記憶手段)およびプリンタ22を備え、データベース23aおよびプリンタ22は、PC21に接続している。データベース23aに記憶された商品情報に基づき、PC21により制御され、プリンタ22によりタグ1が発行される。発行されたタグ1を付して商品3が店頭に陳列される。図3に、タグ1が付された商品3が店頭に陳列された状態の一例を示す。店舗を訪れた消費者は、タグ1の商品情報表示部に記載された商品情報(「○○県産たまねぎ」、「○○円/100g」)を目視5で認識することができる。また、消費者が、ICタグリーダを備えた携帯端末4(例えば、携帯電話)を持っている場合は、タグ1のICタグ(図示せず)からの情報6を取得することが可能である。ICタグに記録されている情報としては、後述のように、例えば、生産情報(生産者氏名、肥料等の栽培情報等)、収穫情報(収穫年月日等)、入荷情報(入荷年月日、次回入荷予定日等)が挙げられる。また、PC21(商品管理手段)は、商品管理も実行し、データベース23aに記憶された商品情報に基づき商品の状況を管理し、かつ、商品の状況情報を取得する。商品の状況情報は、例えば、ICタグからの情報をICタグリーダで読み取って取得してもよい。その他、ヒトが直接PC21に入力してもよい。前記取得された商品の状況情報は、データベース23aに記憶される。
【0019】
本システムにおける発行装置2のデータベース23aには、「食品品質表示項目マスタ」231、「食品品質レイアウトマスタ」232、「小売店舗情報マスタ」233、「生産・流通情報マスタ」234、「商品入荷リスト」235および「商品入荷・販売ログ」236が格納されている。後述のように、「食品品質表示項目マスタ」231、「食品品質レイアウトマスタ」232、「小売店舗情報マスタ」233、「生産・流通情報マスタ」234および「商品入荷リスト」235等の商品情報により、ICタグに情報が記録(書き込み)される。また、商品の販売情報、管理情報等は、「商品入荷・販売ログ」236に記録され、これにより、商品の状況を詳細に管理できるようになる。
【0020】
(食品品質表示項目マスタ)
食品品質表示項目マスタは、JAS法に準じて、食品区分に応じ、表示すべき事項が格納されている。図4に、食品品質表示項目マスタを例示する。図示のように、食品区分、名称、原産地等の表示項目があり、例えば、食品区分が農産物であれば、「名称」(アスパラガス、たまねぎ)および「原産地」の各情報が格納され、食品区分が、玄米および精米であれば、「名称」、「原料玄米」、「内容量」、「精米年月日」、「販売業者等の氏名または名称、住所及び電話番号」の各情報が格納されている。
【0021】
(食品品質表示レイアウトマスタ)
食品品質表示レイアウトマスタには、タグに印刷するレイアウトの定義が格納されている。例えば、タグの商品情報表示部において、「名称」、「原産地」および「価格」を印刷する場合、それぞれの字体、配置、サイズおよび色彩等のレイアウトが定義されている。
【0022】
(小売店舗情報マスタ)
小売店舗情報マスタには、ICタグに記録する小売店舗に関する情報の定義が格納されている。小売店舗に関する情報の定義としては、例えば、宣伝広告および店舗情報の定義がある。店舗情報としては、例えば、営業時間、定休日、住所、電話番号、URL等がある。宣伝広告としては、挨拶(例:「毎度ありがとうございます。」)、ポイント情報(例:「毎週火曜日はXXXカードのポイントが2倍」)、特売情報(例:「本日午後5時から6時において牛乳を表示価格から3割引」)等がある。
【0023】
(生産・流通情報マスタ)
生産・流通情報マスタには、ICタグに記録する生産・流通に関する情報の定義が格納されている。生産・流通に関する情報の定義としては、例えば、生産地、生産者、生産者からのメッセージ等がある。
【0024】
(商品入荷リスト)
商品入荷リストには、商品毎の入荷日時情報を格納する。例えば、生鮮食品は、それ自体に鮮度表示が無いが、商品入荷リストの入荷日時をICタグに記録することにより、商品の鮮度情報を消費者に提供できる。
【0025】
(商品入荷・販売ログ)
商品入荷・販売ログには、商品の入荷から販売までの商品の状況情報を記録する。商品の状況情報としては、入荷情報(入荷日時、仕入れ価格等)、バックヤード情報(バックヤード搬入日時、保管位置、保管条件(温度等)等)、店頭出し情報(店頭出し日時、店頭出し位置、店頭出し条件(温度等)等)、販売情報(販売日時、販売価格、購入者情報(性別、年齢等)等)がある。このように、入荷から販売までの商品の状況情報を記録することで、商品在庫の見える化が可能となり、また、POSの販売情報との連動で、商品販売戦略をリアルタイムで構築することも可能となる。
【0026】
つぎに、図2に示す本システムの処理の一例を、図5のフローチャートに基づき説明する。まず、商品の入荷を、ICタグ等で認識する(S1)。そして、商品の入荷情報をデータベース23aから取得し(S2)、つづいて、新たな商品情報をデータベース23aに登録する(S3)。つぎに、データベース23aの商品情報から、PC21において、商品毎にタグ情報を生成する(S4)。生成したタグ情報に基づき、プリンタ22によりタグ1を出力する(S5)。出力されたタグ1を付して商品3を店頭に陳列する。そして、商品が販売されたか否かを判断し(S6)、販売された場合は、販売情報をデータベース23aの商品入荷・販売ログ236に登録する(S7)。
【0027】
(実施形態2)
つぎに、本発明の商品表示システムを、本部とチェイン店とに適用した例を図6に示す。図6において、図1から図5と同一部分には、同一符号を付している。図示のように、本システムでは、本部に、発行装置2Aが配置され、ここでタグ1が発行される。そして、チェイン店では、商品管理装置2Bが配置されている。
【0028】
本部の発行装置2Aは、PC21と、プリンタ22と、データベース23aを主要構成要素としている。データベース23aには、食品品質表示項目マスタ231、食品品質表示レイアウトマスタ232、小売店舗情報マスタ233、生産・流通情報マスタ234、商品出荷リスト237および商品出荷・販売ログ238が格納されている。これらの内容は、商品出荷リスト237および商品出荷・販売ログ238を除き、実施形態1と同様である。商品出荷リスト237には、商品毎の出荷日時および出荷先(チェイン店名)を格納する。商品出荷・販売ログ238は、出荷時の情報(例えば、天気、気温等)およびチェイン店からフィードバックされる販売情報が登録される。
【0029】
チェイン店の商品管理装置2Bは、PC21(商品管理手段)とデータベース23b(記憶手段)とを主要構成要素として備える。データベース23bには、商品入荷・販売ログ236および商品入荷リスト235が格納されている。商品入荷・販売ログ236および商品入荷リスト235は、実施形態1と同様である。
【0030】
本部の発行装置2AのPC21と、チェイン店の商品管理装置2BのPC21とが、通信回線網7を介し、接続している。このため、本部の発行装置2Aおよびチェイン店の商品管理装置2Bの間で、データ等のやり取り、本部からチェイン店への指示、およびチェイン店から本部への商品の状況情報のフィードバック等が可能である。
【0031】
図7のフローチャートに基づき、本部とチェイン店との間での本システムにおける商品表示の処理の流れを説明する。
【0032】
まず、図7(A)に示すように、本部において、商品情報をデータベース23aに登録する(S11)。そして、PC21において、データベース23aに登録した商品情報に基づき、商品毎にタグ情報を生成し(S12)、前記タグ情報に基づき、プリンタ22からタグを出力する(S13)。出力したタグ1を付して商品3をチェイン店に配送する。一方、チェイン店では、商品を受荷し、タグ1のICタグからタグリーダで商品情報を取得し(S21)、商品入荷・販売ログ236に登録する。バックヤードに搬入後、タグ1を商品表示として商品3を店頭に陳列する。そして、ICタグからの情報またはヒトによる入力でPC21において商品が販売されたかを判断し(S22)、販売された場合は、PC21で販売情報を生成し、商品入荷・販売ログ236に登録する(S23)。そして、生成した販売情報は、PC21から通信回線網7を介して、本部のPCに送信する。本部では、販売情報の受信を判断し(S14)、受信した場合は、販売情報を商品出荷・販売ログ238に販売情報を登録する(S15)。このように、本部において、各チェイン店での販売情報を登録することで、チェイン店全体の商品の販売動向を把握することができ、これに基づき、全体的な販売計画を立てることが可能となる。
【0033】
(実施形態3)
図8に示す本実施形態のシステムは、本部とチェイン店との間でのタグの発行と回収およびICタグを利用した在庫の見える化の例である。図8において、図1から図7と同一部分には、同一符号を付している。同図に示すように、発行装置2Aのプリンタ22からタグ1が発行される。発行されたタグ1は、パレット8に積まれた商品3に付され、トラックに搭載されて出荷される。一方、チェイン店では、商品管理装置2Bにおいて、PC21にタグリーダ24が接続されている。そして、チェイン店のゲートにおいて、タグ1が付された商品3が入荷されると、タグ1のICタグからタグリーダ24で情報を読み取り、検品すると共に、入荷の事実と入荷された商品情報が取得され、データベース23bに登録される。入荷された商品3は、バックヤードに移動して棚9に配置される。そして、店頭に商品3が移動して陳列される。その際にも、タグリーダでICタグの情報が読み取られ、陳列位置情報および販売情報等の商品情報が取得され、PC21を介してデータベース23bに商品情報が登録されると共に、本部に商品情報が送信される。商品が販売された後のタグは、チェイン店で回収され、商品を入荷して本部の戻るトラックに搭載されて、本部で回収される。そして、プリンタ22において、タグ1の前回の商品表示およびICタグの情報が消去され、新たな商品表示が記載され、かつ新たな商品情報がICタグに記録される。なお、図8において、タグリーダは、固定式のタグリーダを示したが、本発明は、これに制限および限定されず、ハンディタイプ(PDA)を使用してもよい。
【0034】
(実施形態4)
図9に示す本実施形態のシステムは、出荷から店頭の販売までの商品の動きをICタグで把握して商品在庫の見える化および商品のトレーザビリティ精度の向上を実現した例である。図9において、図1から図8と同一部分には、同一符号を付している。図9(A)に示すように、商品の配送場において、タグが付された商品がパレットに搭載されるが、このパレット単位で、タグに内蔵されたICタグからの情報をタグリーダで読みとり、出荷時の検品をする。検品した情報は、タグ発行装置のPC21に送信される。その後、トラックに積み込み出荷する。図9(B)に示すように、商品を受け入れる各店舗において、パレット単位で荷受けの際に、タグリーダでICタグの情報を読み取り、着荷検品を実施する。検品した情報は、タグ発行装置のPC21に送信される。つぎに、図9(C)に示すように、パレット単位で荷受けした商品をカーゴテナ単位に積替える。カーゴテナへの積替えの際にも、タグリーダでICタグの情報を読み取り、着荷検品を実施する。検品した情報は、タグ発行装置のPC21に送信される。カーゴテナに積み替えられた商品は、店頭に搬入されるが、店頭在庫としてバックヤードに移動し、それから店頭で陳列される場合が一般的であるが、バックヤードを経由せずに、直接、店頭に陳列される場合もある。店頭における商品の動きおよび商品のステータスも、タグリーダでICタグの情報を読み取ることにより、把握することができる。読み取った情報は、タグ発行装置のPC21に送信される。なお、図9において、タグリーダは、ハンディタイプ(PDA)を示したが、本発明は、これに制限および限定されず、固定式のタグリーダを使用してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0035】
本発明は、商品表示が必要なあらゆる分野に使用でき、特に、正確な商品表示が必要とされる食品の表示に好ましく適用できる。
【符号の説明】
【0036】
1 タグ
1a タグの表面
1b タグの裏面
1c ICタグ
2、2A 発行装置
2B 商品管理装置
3 商品
4 携帯端末
5 目視
6 情報
7 通信回線網
8 パレット
9 棚
21 パーソナルコンピュータ(PC)
22 プリンタ
23、23a、23b データベース
24 タグリーダ
231 食品品質表示項目マスタ
232 食品品質レイアウトマスタ
233 小売店舗情報マスタ
234 生産・流通情報マスタ
235 商品入荷リスト
236 商品入荷・販売ログ
237 商品出荷リスト
238 商品出荷・販売ログ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ICタグ内蔵の可逆性表示記録媒体を含む商品表示装置と、ICタグリーダとを備え、
前記可逆性表示記録媒体が、商品情報表示部を有し、前記商品情報表示部に目視可能な商品情報が記載され、
前記ICタグには、商品情報が記録され、
前記ICタグリーダにより、前記ICタグの商品情報が取得可能であることを特徴とする商品表示システム。
【請求項2】
前記商品表示装置が、さらに、可逆性表示記録媒体の発行装置を含み、
前記発行装置は、前記可逆性表示記録媒体の目視可能な商品情報を記載および消去可能であり、
前記発行装置は、前記ICタグに商品情報を記録または消去可能である、
ことを特徴とする請求項1記載の商品表示システム。
【請求項3】
前記発行装置は、制御手段と、記憶手段とを備え、
前記記憶手段に、商品情報が記憶され、
前記制御手段により、前記記憶手段に記憶された商品情報に基づき、前記可逆性表示記録媒体の前記商品情報表示部に商品情報が記載され、
前記制御手段により、前記可逆性表示記録媒体の前記ICタグに商品情報が記録されることを特徴とする請求項2記載の商品表示システム。
【請求項4】
前記制御手段が、商品管理手段を含み、
前記商品管理手段は、前記記憶手段に記憶された商品情報に基づき商品の状況を管理し、
前記商品管理手段は、商品の状況情報を取得し、
前記取得された商品の状況情報が、前記記憶手段に記憶される、
ことを特徴とする請求項3記載の商品表示システム。
【請求項5】
さらに、商品管理装置を含み、
前記発行装置は、システム外の通信回線網を介して、前記商品管理装置と接続可能であり、
前記商品管理装置は、商品管理手段と、記憶手段とを含み、
前記記憶手段は、前記発行装置から送信された商品情報が記憶され、
前記商品管理手段は、前記記憶手段に記憶された商品情報に基づき商品の状況を管理し、
前記商品管理手段は、商品の状況情報を取得し、
前記取得された商品の状況情報が、前記発行装置に送信され、
前記発行装置の前記記憶手段に前記商品の状況情報が記憶される、
ことを特徴とする請求項3記載の商品表示システム。
【請求項6】
前記商品の状況情報が、商品の位置情報であり、
前記商品管理手段が、前記ICタグリーダが読み取った前記商品の位置情報を取得する、ことを特徴とする請求項4または5記載の商品表示システム。
【請求項7】
商品が、食品であることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の商品表示システム。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか一項に記載の商品表示システムに使用され、
ICタグ内蔵の可逆性表示記録媒体を含むことを特徴とする商品表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−81525(P2011−81525A)
【公開日】平成23年4月21日(2011.4.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−232115(P2009−232115)
【出願日】平成21年10月6日(2009.10.6)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
【出願人】(000232092)NECソフト株式会社 (173)
【Fターム(参考)】