説明

回収トナーカートリッジからの回転部材と金属製トナー撹拌搬送部材との回収方法

【課題】筒状容器2の頂部に挿入された回転部材7と筒状容器2の内部にて回転部材7の軸8中央に連結する金属製トナー撹拌搬送部材9とを含む回収トナーカートリッジ1から回転部材7と金属製トナー撹拌搬送部材9とを分離回収する方法を提供する。
【解決手段】下記の工程からなる方法:
(1)上記筒状容器2の底部を開口させて開口部を形成する工程;
(2)上記開口部から筒状容器2の内部に残留しているトナーを回収する工程;
(3)ホールソー20を、ドリル25が回転下に回転部材7の軸8中央を貫通するように、ホールソー20を回転下に筒状容器2に圧入することによって、ドリル25にて回転部材7と金属製トナー撹拌搬送部材9との連結を外すと共に、ホールソー20の円筒刃22にて回転部材7を筒状容器2から切り離す工程。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、頂部に軸を中心に回転可能な回転部材を有し、内部に回転部材の軸中央に連結する金属製トナー撹拌搬送部材を有する回収トナーカートリッジから回転部材と金属製トナー撹拌搬送部材とを回収する方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
複写機やプリンターなどの画像形成装置では、トナーはトナーカートリッジに収容されていて、使用によってカートリッジ内のトナーが消費された場合には、トナーカートリッジ毎交換できるようにようになっているのが一般的である。このため使用済みのトナーカートリッジを回収して再利用することが必要となる。
【0003】
特許文献1には、回収トナーカートリッジのトナー容器を再利用可能な状態にするための洗浄方法が開示されている。なお、この特許文献1には、洗浄対象の回収トナーカートリッジとして、頂部に軸を中心に回転可能な回転部材(ギア部材と呼ばれている)を有し、内部に回転部材の軸中央に連結して、回転部材の回転に連動して回転することによってトナーを撹拌しながらトナー取出口に搬送するための金属製トナー撹拌搬送部材(スクリュウオーガと呼ばれている)を有するトナーカートリッジが開示されている。
【0004】
特許文献2には、回収プロセスカートリッジから金属材料を回収する方法として、破砕工程でプロセスカートリッジを分解処理した後、磁力分別手段、渦電流分別手段、比重分別手段により、金属材料を鉄系材料とアルミニウム材料とに分別して回収する方法が記載されている。
【特許文献1】特開2005−324167号公報
【特許文献2】特開2004−198799号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
資源の有効利用の観点から云えば、前記特許文献1に記載されている方法などにより回収トナーカートリッジを洗浄して再使用することは望ましい。しかし、破損や経時的な強度の低下により再使用には適さない回収トナーカートリッジについては、トナーカットリッジの構成部品毎に分離回収して再利用することが必要となる。一方、特許文献2に記載されている金属材料の回収方法では、破砕工程で金属材料が変形するため、回収した金属材料をそのままのトナーカートリッジに利用することができない。そこで、前記特許文献1に記載されているような金属製トナー撹拌搬送部材を備えたトナーカートリッジでは、金属製トナー撹拌搬送部材をそのままの形状で容易に使用済みトナーカートリッジから回収することができれば好ましい。また、金属製トナー撹拌搬送部材と連結する回転部材には、回転運動によって破損しないように筒状容器と比べて硬度の高い樹脂が利用されているのが一般的である。このため、回転部材と筒状容器とを分離回収できればさらに好ましい。
従って、本発明の目的は、回収トナーカートリッジから回転部材と金属製トナー撹拌搬送部材とを工業的に有利に回収分離することができる方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、筒状容器、該筒状容器の頂部もしくは底部の近傍に備えられたトナー取出口、該筒状容器の頂部に挿入された軸を中心に回転が可能な回転部材、該筒状容器の内部にて該回転部材の軸中央に連結し、該回転部材の回転に連動して回転することによってトナーを撹拌しながらトナー取出口に搬送するための金属製トナー撹拌搬送部材を含む回収トナーカートリッジから該回転部材と該金属製トナー撹拌搬送部材とを回収するための下記の工程を含む方法にある。
(1)上記筒状容器の底部を開口させて開口部を形成する工程。
(2)上記開口部から該筒状容器の内部に残留しているトナーを回収する工程。
(3)シャンク、該シャンクの下部周縁に接続する円板状の支持部と該支持部の周縁から下方に延びる円柱刃部とからなる円筒刃、及び該シャンクの下部中心に接続し、該円筒刃の内部で伸びるドリルからなり、該円筒刃の円柱刃部の内径が上記回転部材の外径よりも大きいホールソーを用意し、該ホールソーのドリルが回転下に上記回転部材の軸中央を貫通するように、該ホールソーを回転下に上記筒状容器に圧入することによって、該ドリルにて該回転部材と上記金属製トナー撹拌搬送部材との連結を外すと共に、該ホールソーの円筒刃にて上記回転部材を上記筒状容器から切り離す工程。
【0007】
上記本発明の方法において、ホールソーはさらに、円筒刃の円柱刃部の内径よりも直径が小さく、かつ中央にドリルよりも直径が大きい貫通孔を有する円板状の押出板部、該押出板部の上面に接続する支柱部、該支柱部の上方端部に接続する、中央にシャンクよりも直径が大きい貫通孔を有するフランジ部からなる押出具を含み、円筒刃の支持部には該支柱部よりも直径が大きい貫通孔が設けられていて、該支持部の貫通孔には該支柱部が、該押出板部の貫通孔には該ドリルが、そして該フランジ部の貫通孔には該シャンクがそれぞれ貫通して、該押出板部が該円筒刃の内部を上下に移動可能で、かつ該フランジ部の下面が該支持部の上面に接するときは、該押出板部の下面が該円柱刃部の先端を超える位置にまで下がるように構成されていて、該回転部材を筒状容器から切り離す工程において、該ホールソーの押出板部が上方に移動して、切り離された該回転部材を該円筒刃の内部にて一旦保持し、そして該筒状容器から切り離した該回転部材を、該押出板部を下方に移動させることによって該円筒刃の外に押し出して取り出すことが好ましい。
【0008】
本発明はまた、シャンク、該シャンクの下部周縁に接続する円板状の支持部と該支持部の周縁から下方に延びる円柱刃部とからなる円筒刃、及び該シャンクの下部中心に接続するドリルからなるホールソーであって、該円柱刃部の内径よりも直径が小さく、かつ中央に該ドリルよりも直径が大きい貫通孔を有する円板状の押出板部、該押出板部の上面に接続する支柱部、該支柱部の上方端部に接続する、中央に該シャンクよりも直径が大きい貫通孔を有するフランジ部からなる押出具を含み、該円筒刃の支持部には該支柱部よりも直径が大きい貫通孔が設けられていて、該支持部の貫通孔には該支柱部が、該押出板部の貫通孔には該ドリルが、そして該フランジ部の貫通孔には該シャンクがそれぞれ貫通して、該押出板部が該円筒刃の内部を上下に移動可能で、かつ該フランジ部の下面が該支持部の上面に接するときは、該押出板部の下面が該円柱刃部の先端を超える位置にまで下がるように構成されていることを特徴とするホールソーにもある。
【0009】
本発明はさらに、筒状容器、該筒状容器の頂部もしくは底部の近傍に備えられたトナー取出口、該筒状容器の頂部に挿入された軸を中心に回転が可能な回転部材、該筒状容器の内部にて該回転部材の軸中央に連結し、該回転部材の回転に連動して回転することによってトナーを撹拌しながらトナー取出口に搬送するための金属製トナー撹拌搬送部材を含む回収トナーカートリッジを、頂部が上方を向くように支持するための支持台、該支持台の上方に配置された上記本発明のホールソー、該ホールソーに接続して、該ホールソーを回転駆動させるための回転駆動装置、該回転駆動装置に接続して、該回転駆動装置と該ホールソーとを上下に移動させるための昇降装置、そして該昇降装置によって該ホールソーが最上部に移動したときに、該ホールソーの押出具のフランジ部の下面と円筒刃の支持部の上面とが接し、該押出具の押出板部の下面が該円筒刃の円柱刃部の先端を超える位置にまで下がるように該フランジ部の移動を抑えるためのストッパーを含む回収トナーカートリッジからの回転部材と金属製トナー撹拌搬送部材との回収装置にもある。
【発明の効果】
【0010】
本発明の方法を利用することによって、回収トナーカートリッジの筒状容器に挿入された回転部材と、筒状容器内にて回転部材に連結する金属製トナー撹拌搬送部材とをそれぞれ工業的に有利に分離回収することができる。
本発明のホールソー及びそのホールソーを用いた回収装置は、回収トナーカートリッジの回転部材と金属製トナー撹拌搬送部材とをそれぞれ分離回収するのに有利に利用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明において金属製トナー撹拌搬送部材の回収対象となる回収トナーカートリッジの構成について説明する。
図1は、回収トナーカートリッジの一例の斜視図であり、図2は、図1に示した回収トナーカートリッジの部分断面図である。
【0012】
図1及び図2の回収トナーカートリッジ1において、トナーを収容する筒状容器2は、底部が開口した筒状部材3、筒状部材3の底部開口を閉塞するための底蓋4、そして筒状部材3と底蓋4とを接合するための粘着テープ5から構成されている。筒状容器2の底部の近傍にはトナー取出口6が備えられている。なお、トナー取出口6は、筒状容器2の頂部近傍に備えられているものもある。
【0013】
筒状容器2の頂部には、軸8を中心に回転が可能となっている回転部材7が挿入されている。回転部材7の軸8の中央には、螺旋状の金属線からなる金属製トナー撹拌搬送部材9が連結されている。なお、金属製トナー撹拌搬送部材9は、回転部材7の回転に連動して回転することによって、トナーを撹拌しながらトナー取出口6に搬送することができる形状であればよく、その形状には特に制限はない。筒状容器2は通常はABS樹脂(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂)により形成されており、回転部材7は、POM樹脂(ポリオキシメチレン樹脂)により形成されている。
【0014】
金属製トナー撹拌搬送部材9は、筒状容器2と回転部材7との間には、図2に示すように、筒状容器2の内部に収容されたトナーが外部に漏れ出さないようにするために、パッキング材10が配置されていている。なお、本明細書では、筒状容器2の頂部は回転部材7が挿入されている側の端部を意味し、底部は回転部材7が挿入されている側と反対側の端部を意味する。
【0015】
次に、上記の回収トナーカートリッジから回転部材と金属製トナー撹拌搬送部材とを回収する方法について図3〜11を参照しながら説明する。
【0016】
先ず、図3に示すように、回収トナーカートリッジ1の筒状容器2の底部を開口させて開口部11を形成する。図3では、筒状容器2の筒状部材3と底蓋4と分離させて開口部11を形成している。筒状部材3と底蓋4とは、筒状部材3と底蓋4とを接合するための粘着テープを引き剥がす、あるいはカッターで切断することによって分離することができる。なお、開口部11の形成場所に特には制限はない。筒状容器2の筒状部材3あるいは底蓋4を切断することによって開口部11を形成してもよい。
【0017】
次に、図4に示すように、上記の工程で形成した開口部11から筒状容器2の内部に残留しているトナーを回収する。図4では、開口部11にトナー吸引器12を取り付けて、筒状容器2の内部を吸気することによって、残留トナーを吸引除去している。残留トナーの回収の際には、筒状容器2の内壁面に付着している残留トナーの除去効率を上げるために、回収トナーカートリッジ1を振動させてもよい。
【0018】
回収トナーカートリッジの筒状容器内部の残留トナーを除去したら、次いでホールソーを用いて、回転部材と金属製トナー撹拌搬送部材との連結を外すと共に回転部材を筒状容器から切り離す。
【0019】
図5は、上記の工程に有利に使用することができる、本発明に従うホールソーの一例の正面図であり、図6は、図5に示すホールソーの断面図である。
図5及び図6においてホールソー20は、シャンク21を備え、シャンク21に接続する円筒刃22とドリル25とを有する。円筒刃22は、シャンク21の下部周縁に接続する円板状の支持部23と、支持部23の周縁から下方に延びる円柱刃部24とからなる。ドリル25は、シャンク21の下部中心に接続する。円筒刃22の円柱刃部24は、内径が回収トナーカートリッジの回転部材の外径よりも大きい必要がある。
【0020】
ホールソー20は、さらに円柱刃部24の内径よりも直径が小さい円板状の押出板部27、押出板部27の上面に接続する支柱部28、そして支柱部28の上方端部に接続するフランジ部30からなる押出具31を有する。押出板部27は中央にドリル25よりも直径が大きい貫通孔26を有し、フランジ部30は中央にシャンク21よりも直径が大きい貫通孔29を有する。円筒刃22の支持部23には支柱部28よりも直径が大きい貫通孔32が設けられていて、支持部23の貫通孔32には支柱部28が、押出板部27の貫通孔26にはドリル25が、そしてフランジ部30の貫通孔29にはシャンク21がそれぞれ貫通するように組み合わされることによって、押出具31の押出板部27は円筒刃22の内部を上下に移動可能となっている。支柱部28の長さは、フランジ部30の下面が円筒刃22の支持部23の上面に接するときは、押出板部27の下面が円柱刃部24の先端を超える位置にまで下がるように構成されている。
【0021】
図7は、上記のホールソーを備えた、本発明に従う回収トナーカートリッジからの回転部材と金属製トナー撹拌搬送部材との回収装置の一例の正面図であり、図8は、図7に示す回収装置の側面図であり、図9は、図7に示す回収装置に備えられているストッパーの斜視図である。
【0022】
図7及び図8において、回収装置は、回収トナーカートリッジ1の支持台41、支持台41の上方に配置されたホールソー20、ホールソー20にチャック42を介して接続する回転駆動装置43、回転駆動装置43に連結具44を介して接続する昇降装置45、昇降装置45を支持するレール46、レール46を支持する支柱47、支柱47にビス48で固定されているストッパー49からなる。
【0023】
ストッパー49は、図9に示すように支柱47に固定される基部50と基部50に対して垂直に延びた二つの突起部51a、51bとからなる。突起部51a、51bの間隔は、チャック42よりも広く、ホールソー20のフランジ部30よりも狭くなっている。即ち、突起部51a、51bの間をチャック42は通過できるが、ホールソー20のフランジ部30は通過できないようになっている。ストッパー49は、図7及び図8に示すように、昇降装置45が最上部に位置しているときには、突起部51a、51bがホールソー20のフランジ部30の上面に接する位置に固定されている。
【0024】
回収装置の支持台41の上に回収トナーカートリッジ1を配置して、回転駆動装置43によりホールソー20を回転させながら、昇降装置45をレール46に沿って下方に移動させて、ホールソー20のドリル25が回転下に回収トナーカートリッジ1の回転部材7の軸中央を貫通するように、ホールソー20を回転下に圧入すると、図10に示すように、ドリル25の先端によって金属製トナー撹拌搬送部材9が回転部材7から押し出されて連結が外れると共に、円筒刃22の円柱刃部24により、回転部材7が挿入されている筒状容器2の周囲が切断されて回転部材7が切り離される。この時点では、筒状容器2から切り離された回転部材7は、ホールソー20の押出具31(即ち、押出板部27)が上方に移動することによって、ホールソー20の円筒刃22の内部にて一旦保持される。
【0025】
次いで、昇降装置45により、ホールソー20を上方に移動させると、図11に示すように、ホールソー20の押出具31は、ストッパー49の突起部51a、51bがフランジ部30の上面に接して、上方への移動が抑えられ、押出板部27の下面が円筒刃22の円柱刃部24の先端を超える位置にまで下がる。これにより、回転部材7は円筒刃22の外に押し出されて、取り出される。
【0026】
以上のようにして回収トナーカートリッジから回収した金属製トナー撹拌搬送部材は、洗浄により付着物を除去した後、再度、トナーカートリッジの金属製トナー撹拌搬送部材として利用することができる。
また、回転部材は、POM樹脂等の樹脂材料資源として利用することができる。さらに、回転部材と金属製トナー撹拌搬送部材とが分離回収された後の筒状容器は、ABS樹脂材料資源として利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の実施に用いる回収トナーカートリッジの一例の斜視図である。
【図2】図1に示した回収トナーカートリッジの部分断面図である。
【図3】本発明に従い、回収トナーカートリッジの筒状容器に開口部を形成した状態を説明する断面図である。
【図4】本発明に従い、回収トナーカートリッジの筒状容器の開口部から残留トナーを回収する工程を説明する断面図である。
【図5】本発明に従うホールソーの一例の正面図である。
【図6】図5に示したホールソーの断面図である。
【図7】本発明に従う回収トナーカートリッジからの回転部材と金属製トナー撹拌搬送部材との回収装置の一例の正面図である。
【図8】図7に示した回収装置の側面図である。
【図9】図7に示した回収装置に備えられているストッパーの斜視図である。
【図10】本発明に従い、ホールソーを回収トナーカートリッジに挿入した状態を説明する部分断面図である。
【図11】本発明に従い、回収トナーカートリッジに挿入したホールソーを回収トナーカートリッジから外した状態を説明する部分断面図である。
【符号の説明】
【0028】
1 回収トナーカートリッジ
2 筒状容器
3 筒状部材
4 底蓋
5 粘着テープ
6 トナー取出口
7 回転部材
8 軸
9 金属製トナー撹拌搬送部材
10 パッキング材
11 開口部
12 トナー吸引器
20 ホールソー
21 シャンク
22 円筒刃
23 支持部
24 円柱刃部
25 ドリル
26 貫通孔
27 押出板部
28 支柱部
29 貫通孔
30 フランジ部
31 押出具
32 貫通孔
41 支持台
42 チャック
43 回転駆動装置
44 連結具
45 昇降装置
46 レール
47 支柱
48 ビス
49 ストッパー
50 基部
51a、51b 突起部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筒状容器、該筒状容器の頂部もしくは底部の近傍に備えられたトナー取出口、該筒状容器の頂部に挿入された軸を中心に回転が可能な回転部材、該筒状容器の内部にて該回転部材の軸中央に連結し、該回転部材の回転に連動して回転することによってトナーを撹拌しながらトナー取出口に搬送するための金属製トナー撹拌搬送部材を含む回収トナーカートリッジから該回転部材と該金属製トナー撹拌搬送部材とを回収するための下記の工程を含む方法:
(1)上記筒状容器の底部を開口させて開口部を形成する工程;
(2)上記開口部から該筒状容器の内部に残留しているトナーを回収する工程;
(3)シャンク、該シャンクの下部周縁に接続する円板状の支持部と該支持部の周縁から下方に延びる円柱刃部とからなる円筒刃、及び該シャンクの下部中心に接続し、該円筒刃の内部で伸びるドリルからなり、該円筒刃の円柱刃部の内径が上記回転部材の外径よりも大きいホールソーを用意し、該ホールソーのドリルが回転下に上記回転部材の軸中央を貫通するように、該ホールソーを回転下に上記筒状容器に圧入することによって、該ドリルにて該回転部材と上記金属製トナー撹拌搬送部材との連結を外すと共に、該ホールソーの円筒刃にて上記回転部材を上記筒状容器から切り離す工程。
【請求項2】
ホールソーがさらに、円筒刃の円柱刃部の内径よりも直径が小さく、かつ中央にドリルよりも直径が大きい貫通孔を有する円板状の押出板部、該押出板部の上面に接続する支柱部、該支柱部の上方端部に接続する、中央にシャンクよりも直径が大きい貫通孔を有するフランジ部からなる押出具を含み、円筒刃の支持部には該支柱部よりも直径が大きい貫通孔が設けられていて、該支持部の貫通孔には該支柱部が、該押出板部の貫通孔には該ドリルが、そして該フランジ部の貫通孔には該シャンクがそれぞれ貫通して、該押出板部が該円筒刃の内部を上下に移動可能で、かつ該フランジ部の下面が該支持部の上面に接するときは、該押出板部の下面が該円柱刃部の先端を超える位置にまで下がるように構成されていて、該回転部材を筒状容器から切り離す工程において、該ホールソーの押出板部が上方に移動して、切り離された該回転部材を該円筒刃の内部にて一旦保持し、そして該筒状容器から切り離した該回転部材を、該押出板部を下方に移動させることによって該円筒刃の外に押し出して取り出す請求項1に記載の方法。
【請求項3】
シャンク、該シャンクの下部周縁に接続する円板状の支持部と該支持部の周縁から下方に延びる円柱刃部とからなる円筒刃、及び該シャンクの下部中心に接続するドリルからなるホールソーであって、該円柱刃部の内径よりも直径が小さく、かつ中央に該ドリルよりも直径が大きい貫通孔を有する円板状の押出板部、該押出板部の上面に接続する支柱部、該支柱部の上方端部に接続する、中央に該シャンクよりも直径が大きい貫通孔を有するフランジ部からなる押出具を含み、該円筒刃の支持部には該支柱部よりも直径が大きい貫通孔が設けられていて、該支持部の貫通孔には該支柱部が、該押出板部の貫通孔には該ドリルが、そして該フランジ部の貫通孔には該シャンクがそれぞれ貫通して、該押出板部が該円筒刃の内部を上下に移動可能で、かつ該フランジ部の下面が該支持部の上面に接するときは、該押出板部の下面が該円柱刃部の先端を超える位置にまで下がるように構成されていることを特徴とするホールソー。
【請求項4】
筒状容器、該筒状容器の頂部もしくは底部の近傍に備えられたトナー取出口、該筒状容器の頂部に挿入された軸を中心に回転が可能な回転部材、該筒状容器の内部にて該回転部材の軸中央に連結し、該回転部材の回転に連動して回転することによってトナーを撹拌しながらトナー取出口に搬送するための金属製トナー撹拌搬送部材を含む回収トナーカートリッジを、頂部が上方を向くように支持するための支持台、該支持台の上方に配置された請求項3に記載のホールソー、該ホールソーに接続して、該ホールソーを回転駆動させるための回転駆動装置、該回転駆動装置に接続して、該回転駆動装置と該ホールソーとを上下に移動させるための昇降装置、そして該昇降装置によって該ホールソーが最上部に移動したときに、該ホールソーの押出具のフランジ部の下面と円筒刃の支持部の上面とが接し、該押出具の押出板部の下面が該円筒刃の円柱刃部の先端を超える位置にまで下がるように該フランジ部の移動を抑えるためのストッパーを含む回収トナーカートリッジからの回転部材と金属製トナー撹拌搬送部材との回収装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2009−265253(P2009−265253A)
【公開日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−112729(P2008−112729)
【出願日】平成20年4月23日(2008.4.23)
【出願人】(594159445)南開工業株式会社 (14)
【Fターム(参考)】