説明

回転シリンダまたはカード用フラット上に配設された繊維処理針布を研磨するフラット・カードまたはローラ・カード上の装置

【課題】送り込みの間および研磨の間において少なくとも一個の研磨要素と繊維処理針布との間の接触(研磨強度)を確実に検出かつ監視する。
【解決手段】回転ローラまたはカード用フラット上に配置された繊維処理針布を研磨するフラット・カードまたはローラ・カード上の装置であって、少なくとも一個の研磨要素と、該研磨要素を上記針布に当接して位置決めする役割を果たす送り込みデバイスとを備える研磨機器を有する装置において、送り込み度合いおよび研磨強度が検出可能である。特に送り込みの間および研磨の間において少なくとも一個の研磨要素と繊維処理針布との間の接触(研磨強度)を確実に検出かつ監視し得るために、上記研磨機器に対しては高感度の構造物音センサが組み合わされ、且つ、電子的評価器は構造物音から、上記少なくとも一個の研磨要素と上記繊維処理針布との間における接触の強度を決定し得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転ローラまたはカード用フラット上に配置された繊維処理針布を研磨するフラット・カードまたはローラ・カード上の装置であって、少なくとも一個の研磨要素と、該研磨要素を上記針布に当接して位置決めする役割を果たす送り込みデバイスとを備える研磨機器を有し、送り込み度合いは検出可能であるという装置に関する。
【背景技術】
【0002】
実際問題として、シリンダまたはカード用フラットの研磨は、機械の供給業者または針布の製造者の概略的な指針に従い実施される。これらの指針は、使用される多くの針布間の妥協策を構成する。カード用フラットを考えると、研磨のための取扱い説明書は、"フラットに対して適用して擦過接触させ、0.10mm(4/1000インチ)送り込む"と述べている。同様にこれらの取扱い説明書は、飛び散る火花および研磨ノイズに関する判断基準に基づく効率的な研磨のための示唆を操作者に伝えようとしている。しかし、研磨の実際的応用は、この様に明確には表現され得ない。これに加え、針布の詳細な状態に対しては不十分な考察が為され得るのみであり、不慣れな操作者は自分が正しく研磨を行いつつあるか否かを判断する上で非常に困惑する。
【0003】
公知の装置(EP0957188A)の場合、研磨は、僅かな研磨ノイズが聞こえるまで微測ネジを用いて研磨シリンダを徐々に進行させることにより行われる。針布ワイヤの種類に依存し、研磨火花が生ずる。一旦、研磨ノイズまたは研磨火花がカード用フラット・バーと該カード用フラット・バーの針布との全長に亙って均一に生じたなら、このことは、全ての針布ワイヤが研磨機器の作用に委ねられて研がれたことを表している。この手法の不都合は、送り込み度合いおよび研磨強度(接触圧力)の検出が純粋に視覚的にのみ行われると共に、このことが更に、調節を行う対象者の経験に依存するということである。この様に、最適で再現可能な研磨作業は行われ得ない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
故に本発明の課題は、冒頭に記述された種類の装置であって、上述の不都合を回避すると共に、特に送り込みの間および研磨の間において少なくとも一個の研磨要素と繊維処理針布との間の接触(研磨強度)を確実に検出かつ監視し得る装置を提供するに在る。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この課題は、請求項1の特徴部分の特徴部分により解決される。
すなわち、1番目の発明によれば、回転ローラまたはカード用フラット上に配置された繊維処理針布を研磨するフラット・カードまたはローラ・カード上の装置であって、少なくとも一個の研磨要素と、該研磨要素を上記針布に当接して位置決めする役割を果たす送り込みデバイスとを備える研磨機器を有し、送り込み度合いおよび研磨強度は検出可能であるという装置において、高感度の構造物音センサ(27;271、272、273、274、275、276)が上記研磨機器(18、19、20、21、22、23)に組み合わされ、且つ、電子的評価器(70)は、上記少なくとも一個の研磨要素(23;34;40、40a〜40n;60)と上記繊維処理針布(4a、5a、14a)との間における接触の強度を構造物音から決定し得ることを特徴とする、装置が提供される。
【0006】
高感度の構造物音センサが研磨機器に接触して組み合わされることから、上記少なくとも一個の研磨要素と上記繊維処理針布との間の接触は簡素な構成により好首尾に検出され得る。この様にして、上記研磨機器の監視および制御が可能とされる。上記構造物音センサは構造物音振動が生ずる1個の構成要素に対してのみ結合され、その効果は、これらの構造物音振動は上記構造物音センサにも伝わると共に該センサを通過し、振動が測定技術により検出され得るということである。研磨の間、上記研磨要素は針布において縦走振動を生成し、このことは上記研磨要素の全体に亙り伝搬する。振動により縦走される上記研磨機器に対して、たとえば圧電センサなどの上記構造物音センサが固着される場合には、該振動はこの構成要素にも伝わる。結果として、上記振動はこの構成要素をも変形させ、すなわち、上記振動は上記圧電センサにより描写され得る。圧電信号は、上記針布上に一定の力が存在するときにも変化せしめられる。上記信号の電気的なフィルタリングは必要である、と言うのも、当該機械の他の領域からの振動が構造物音測定に影響するからである。全ての移動部分の低周波振動が除去される。上記デバイスは簡素な構成である、と言うのも、上記圧電センサは上記構成要素上に載置されることのみを要求するからである。本発明に係る上記デバイスを用いると、研磨の間に生ずる構造物音振動の計測学的検出のために構造物音センサが使用される。検出されるべき構造物音の強度は、研磨の強度に対して非常に良好に相関する測定済み変数を表し、すなわち、相当な送り込み(接触圧力)は、大きな研磨強度および大きな構造物音信号を意味する。故に、研磨が詳細に表されることを可能とすべく、検出されるべき信号、すなわち構造物音が在る。この手段に依れば、公知の装置と比較して、研磨の品質を評価するために、飛び散る火花の状態はもはや解析される必要はなく、対照的に、上記構造物音センサの信号が使用されることで、適切な研磨を確保するか、あるいは、研磨の制御ですら行われる。更なる利点は、一定レベルの構造物音信号が堅持されれば最適な研磨が行われるということである。特に、送り込み作用および研磨作用の視覚的な監視のみに基づく不正確さが回避される。
【0007】
請求項2乃至67は、本発明の好適な改善例を包含する。
2番目の発明によれば、1番目の発明において、前記構造物音センサの感度は約10V/N〜50V/Nである。
3番目の発明によれば、1番目または2番目の発明において、前記構造物音センサの感度は約25V/N〜35V/Nである。
4番目の発明によれば、1番目から3番目のいずれかの発明において、前記構造物音センサは約2.5kHz〜12.5kHzの範囲の振動を検出し得る。
5番目の発明によれば、1番目から4番目のいずれかの発明において、前記評価器は約2.5kHz〜12kHzの範囲以外の周波数を除去し得る。
6番目の発明によれば、1番目から5番目のいずれかの発明において、前記評価器は低周波振動を除去し得る。
7番目の発明によれば、1番目から6番目のいずれかの発明において、前記評価器は周波数解析(フーリエ解析)機能を有する。
8番目の発明によれば、1番目から7番目のいずれかの発明において、高域通過フィルタが使用される。
9番目の発明によれば、1番目から8番目のいずれかの発明において、圧電セラミック式の構造物音センサが前記研磨機器に組み合わされていて、該研磨機器に接近接触する。
10番目の発明によれば、1番目から9番目のいずれかの発明において、前記構造物音センサは前記研磨機器の構成要素に組み合わされる。
11番目の発明によれば、1番目から10番目のいずれかの発明において、前記構造物音センサは研磨要素と組み合わされる。
12番目の発明によれば、1番目から11番目のいずれかの発明において、前記構造物音センサは接着により前記構成要素または研磨要素に固定される。
13番目の発明によれば、1番目から12番目のいずれかの発明において、前記構造物音センサは磁力により前記構成要素または研磨要素に固定される。
14番目の発明によれば、1番目から13番目のいずれかの発明において、前記構造物音センサはネジ連結により前記構成要素または研磨要素に固定される。
15番目の発明によれば、1番目から14番目のいずれかの発明において、前記構造物音センサは確定繋止連結により前記構成要素または研磨要素に固定される。
16番目の発明によれば、1番目から15番目のいずれかの発明において、前記構成要素または研磨要素とアダプタ・プレートとの間においては、たとえばネジ連結を介して直接的な構造物音伝達が行われる。
17番目の発明によれば、1番目から16番目のいずれかの発明において、たとえば確定繋止連結または圧力嵌め連結による迅速離脱締結具が在る。
18番目の発明によれば、1番目から17番目のいずれかの発明において、前記構造物音センサの信号は、移動する機械部分により引き起こされた紡績用前処理機の構造物音振動の成分が前記信号中に存在しない様にフィルタリングされる。
19番目の発明によれば、1番目から18番目のいずれかの発明において、前記構造物音センサの信号からは2.5kHz未満の構造物音振動が全て除去される。
20番目の発明によれば、1番目から19番目のいずれかの発明において、研磨作業により引き起こされた、前記構造物音センサの信号の成分が専ら使用される。
21番目の発明によれば、1番目から20番目のいずれかの発明において、前記構造物音センサの信号は統計的評価方法(平均値、標準偏差、CV値)により評価される。
22番目の発明によれば、1番目から21番目のいずれかの発明において、前記構造物音センサの信号は積分される。
23番目の発明によれば、1番目から22番目のいずれかの発明において、前記構造物音センサの信号は統計的評価方法により経時的にかつ前記周波数範囲において評価される。
24番目の発明によれば、1番目から23番目のいずれかの発明において、前記構造物音センサの信号の対数を取ることで信号ピークの過大評価を回避する。
25番目の発明によれば、1番目から24番目のいずれかの発明において、パルスを詳細に評価し得るために研磨強度の種類(振幅;周波数)が規定される。
26番目の発明によれば、1番目から25番目のいずれかの発明において、研磨強度情報を用いて、各カーディング構成要素における針布摩耗が評価され得ると共に、設定が再評価され得る。
27番目の発明によれば、1番目から26番目のいずれかの発明において、前記構造物音センサは任意の機械にて使用され得る携帯可能ユニットの形態である。
28番目の発明によれば、1番目から27番目のいずれかの発明において、前記構造物音センサを用い、たとえば針布帯片の針布が新しいのか摩耗しているかなどの針布状態が決定され得る。
29番目の発明によれば、1番目から28番目のいずれかの発明において、評価を行うための携帯可能な構造物音センサ・ユニットは、たとえば、研磨強度の出力のためのディスプレイ、測定を起動する始動ボタン、および、動作状態を表示するLEDを備える。
30番目の発明によれば、1番目から29番目のいずれかの発明において、前記構造物音センサの信号は、研磨プロセスの全体に亙り記録可能である。
31番目の発明によれば、1番目から30番目のいずれかの発明において、研磨の間に生ずる高周波の構造物音振動が、前記構造物音センサにより感知され得る。
32番目の発明によれば、1番目から31番目のいずれかの発明において、加速センサが前記研磨機器に組み合わされる。
33番目の発明によれば、1番目から32番目のいずれかの発明において、非接触的に測定を行う構造物音センサが、たとえばシャフト、回転軸などの、回転して縦走する研磨シリンダに組み合わされる。
34番目の発明によれば、1番目から33番目のいずれかの発明において、接触式の構造物音センサが、前記研磨シリンダの少なくともひとつの担持箇所に固定などにより組み合わされる。
35番目の発明によれば、1番目から34番目のいずれかの発明において、前記構造物音振動は、たとえばシャフト、回転軸などの前記回転して縦走する研磨シリンダから、固定された構造物音センサまで、リーフ・スプリングを介して伝わり得る。
36番目の発明によれば、1番目から35番目のいずれかの発明において、研磨されつつあるフラットから、構造物音振動が前記構造物音センサにより受信され得る。
37番目の発明によれば、1番目から36番目のいずれかの発明において、前記構造物音センサは、研磨強度の測定値の役割を果たす電圧値の形態で研磨情報を発する。
38番目の発明によれば、1番目から37番目のいずれかの発明において、最適な研磨強度は、動作範囲内、すなわち下限値と上限値との間に存する。
39番目の発明によれば、1番目から38番目のいずれかの発明において、前記構造物音センサの前記最適研磨強度の範囲外のレベルは制御手段の警告と関連付けられる。
40番目の発明によれば、1番目から39番目のいずれかの発明において、閉ループの限界値内において、前記研磨シリンダの送り込みは前記構造物音センサの信号に応じて能動的に変更可能である。
41番目の発明によれば、1番目から40番目のいずれかの発明において、各フラットに対して研磨強度が確認可能であり、且つ、研磨の完了後に上記研磨強度の分布が表示可能である。
42番目の発明によれば、1番目から41番目のいずれかの発明において、フラットの回転毎に、回転毎に減少する全体的研磨強度が確認可能である。
43番目の発明によれば、1番目から42番目のいずれかの発明において、前記全体的研磨強度における段階的変化が表示可能である。
44番目の発明によれば、1番目から43番目のいずれかの発明において、前記制御の前記全体的研磨強度における前記段階的変化は事前決定可能である。
45番目の発明によれば、1番目から44番目のいずれかの発明において、前記全体的研磨強度における前記段階的変化は自動的に制御可能である。
46番目の発明によれば、1番目から45番目のいずれかの発明において、前記フラットは、該フラットの幅に亙り研磨強度が変化するように、研磨領域内で案内可能である。
47番目の発明によれば、1番目から46番目のいずれかの発明において、前記制御手段には、前記フラットの幅に亙る所定の研磨変化特性(profile)が記憶され得る。
48番目の発明によれば、1番目から47番目のいずれかの発明において、所定の変化特性(profile)限界値より低下し且つ/又はそれを超えると、警告が与えられる。
49番目の発明によれば、1番目から48番目のいずれかの発明において、前記研磨領域における前記フラットの案内は前記警告に基づいて詳細に変更可能である。
50番目の発明によれば、1番目から49番目のいずれかの発明において、前記研磨領域における前記フラットの案内は前記警告に基づいて自動的に変更可能である。
51番目の発明によれば、1番目から50番目のいずれかの発明において、研磨作業が行われない(アイドリングの)ときに生ずる前記研磨機器の信号の周波数および振幅が、前記構造物音センサにより感知され得る。
52番目の発明によれば、1番目から51番目のいずれかの発明において、研磨作業が行われないときの前記信号の周波数および振幅は、信号帯域のフィルタリングまたは相互相関により上記信号から除去され得る。
53番目の発明によれば、1番目から52番目のいずれかの発明において、研磨プロセスの間においては、研磨により生成された振動を専ら記録して評価できる。
54番目の発明によれば、1番目から53番目のいずれかの発明において、前記針布はワイヤ・フック式針布である。
55番目の発明によれば、1番目から54番目のいずれかの発明において、前記針布は全鋼針布(鋸歯ワイヤ針布)である。
56番目の発明によれば、1番目から55番目のいずれかの発明において、前記針布は回転フラット上に配設される。
57番目の発明によれば、1番目から56番目のいずれかの発明において、前記針布は静止的フラット上に配設される。
58番目の発明によれば、1番目から57番目のいずれかの発明において、前記ローラはフラット・カードまたはローラ・カードのシリンダである。
59番目の発明によれば、1番目から58番目のいずれかの発明において、前記ローラはフラット・カードまたはローラ・カードのドッファである。
60番目の発明によれば、1番目から59番目のいずれかの発明において、全面研磨シリンダが存在する。
61番目の発明によれば、1番目から60番目のいずれかの発明において、縦走研磨ホィールが存在する。
62番目の発明によれば、1番目から61番目のいずれかの発明において、少なくとも一個の砥石が存在する。
63番目の発明によれば、1番目から62番目のいずれかの発明において、縦走砥石が存在する。
64番目の発明によれば、1番目から63番目のいずれかの発明において、複数個の揺動(縦走)砥石が存在する。
65番目の発明によれば、1番目から64番目のいずれかの発明において、前記少なくとも一個の研磨要素は前記研磨プロセスの間において往復的に揺動もしくは縦走する運動を行う。
66番目の発明によれば、1番目から65番目のいずれかの発明において、前記研磨プロセスの間においては、前記針布に向かう接触圧力方向に対し直交して延在する縦走経路の方向に少なくとも一個の研磨要素が移動可能である。
67番目の発明によれば、1番目から66番目のいずれかの発明において、前記縦走経路は前記フラットまたは前記ローラの長手軸心に対して平行に延在する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明は以下において、図面中に示された好適実施例に関して更に詳細に説明される。
図1はたとえば、送給ローラ1、送給テーブル2、テーカイン3a、3b、3c、シリンダ4、ドッファ5、ストリッピング・ローラ6、把持ローラ7、8、ウェブ案内要素9、ウェブ用ファネル10、取出しローラ11、12、フラット案内ローラ13a、13bとフラット・バー14とを備えた回転フラット13、ケンス15およびケンス用巻取器16を備えたTruetzschler社製カードTC 03などのカードを示している。各ローラの回転方向は、夫々の湾曲矢印により示される。記号Mはシリンダ4の中心点(軸心)を表している。参照番号4aは針布を表し、且つ、参照番号4bはシリンダ4の回転方向を表している。記号Bはカード作用位置における回転フラット13の回転方向を表し、且つ、記号Cはフラット・バー14の戻り移動方向を表している。テーカイン3cと後部フラット案内ローラ13aとの間には静止的カード作用要素17Iなどの静止的なカバーもしくは作用要素が配置され、且つ、前部フラット案内ローラ13bとドッファ5との間には静止的カード作用要素17IIなどの静止的なカバーもしくは作用要素が配置されている。矢印Aは動作方向を表している。各ローラ内に描かれた湾曲矢印は、それらの回転方向を表している。参照番号18は、シリンダ4の針布4aに対する本発明に係る研磨機器を表している。
【0009】
図2を参照すると、上記カード(図1を参照)の外部でフラット・バー14の針布14aを研磨する実施例19が提供される。図2に示される機器は、1本ないし4本のフラット・バー14を受容する2つの固定/案内要素25a、25bを備えた可動キャリッジ25を有する全面研磨シリンダ24を備えている。研磨の間においてキャリッジ25は、針布14aが正確に設定された高さへと研磨されるまで、上記カード・フラット・バーを全面研磨シリンダ24の全体に亙り連続的に往復して案内する。全面研磨シリンダ24の回転軸24aは2つの静止的軸受26a、26b内に回転可能に取付けられる。一方の軸受26bに対しては、構造物音センサ271が取付けられる。参照番号28は、全面研磨シリンダ24のためのモータなどの駆動要素を表している。
【0010】
図3に依ると、カード上でフラット・バー14の針布14aを研磨するために全面研磨シリンダ24を備えた実施例20が提供される。回転フラット13は、フラット・バー14が方向Cに戻されつつある間に研磨される(図1を参照)。上記カード上の研磨は、通常の製造条件下すなわち繊維材料の処理の間において、あるいは、繊維材料が無い場合でも、実施され得る。全面研磨シリンダ24は、カーボランダムエメリー砥石(Al2O3)が装着された回転可能シリンダである。該シリンダは、外部からディスクにより、または、該シリンダ内に収容されたモータにより駆動され得る。その場合、上記管体はロータである。研磨シリンダは、当該機械の全幅に亙りエメリーが装着されたシリンダを以て延在する。故に上記カードの作用要素は針布の全幅に亙り常に同時に処理され、非常に経済的である。研磨機器20は、2本の保持アーム29a、29b(29aのみが示される)により側部パネル30a、30b(30aのみが示される)に固着される。研磨の間、全面研磨ローラ24は矢印DおよびEの方向において軸心方向に往復移動(揺動または縦走)される。その目的のために回転軸24aは、2つの枢動軸受31a、31b(31aのみが示される)内に軸心方向に移動可能に取付けられる。往復移動のために、たとえばスラスト・クランクを備えた縦走デバイス32が回転軸24aに組み合わされる。構造物音センサ272が回転軸24aに組み合わされ、回転かつ縦走する全面研磨シリンダ24からの構造物音振動は、リーフ・スプリング33により静止的な構造物音センサ272に伝えられる。全面研磨ローラ24を駆動するために、(不図示の)駆動モータが配備される(図2を参照)。構造物音センサ272は、フラット・バー14の背部に組み合わされる。図4に依れば、たとえばシリンダ4の針布4aなどのローラ針布を研磨する縦走研磨ホィール34を備えた実施例21が存在する。この場合に研磨ヘッドは略々90mm幅の砥石であり、該砥石は、案内管体35上に摺動可能に配置されると共に、該管体35の内側の交差螺条形成スピンドルにより矢印FおよびGの方向に針布4aの全体に亙り往復して変位される。処理において上記研磨ヘッドは常に、シリンダ4の全体的表面の小さな部分に対してのみ作用する。上記往復変位作用は、(不図示の)交差螺条形成スピンドルの代わりに、特別に駆動される張設ベルトなどにより行われ得る。駆動力は、駆動モータ28からもたらされる。上記研磨機器は、静止的軸受36a、36b(36bのみが示される)内に取付けられる。構造物音センサ274が軸受36bに組み合わされる。
【0011】
図5は、針布4aが装着されたシリンダ4と、研磨機器22とを示している。研磨機器22はハウジング38を備え、該ハウジング内には、研磨要素40を備えた支持デバイス39と、送り込みデバイス41と、付勢デバイス42と、変位デバイス53(図7を参照)とが在る。ハウジング38の幅は、記号fにより表される。
【0012】
支持デバイス39は、案内用型材43および支持用型材44を備える。砥石40を備える砥石キャリヤ47は、自在継手46により案内ボルト45の一端に取付けられる。案内ボルト45は、案内用型材42内の連続的ボア内において矢印の方向に移動すべく取付けられる。案内ボルト45の他端は、上記支持用型材内の連続的ボアを貫通して突出する。案内ボルト45の上記端部には、固着リングが取付けられる。案内用型材43および支持用型材44は、押出し成形されたアルミニウム製型材である。参照番号48aおよび48bは案内ボルトを表す。
【0013】
送り込みデバイス41は、シリンダ・ロッド50(ピストン・ロッド)を有する空気圧シリンダ49、たとえば空気圧式の短寸ストローク・シリンダなどを備えて成る。シリンダ・ロッド50の自由端部には、支持用型材44に同様に固着された機械的駆動要素51、たとえば平坦プレートなどが取付けられる。この堅固な連結によればシリンダ・ロッド50および支持用型材44を夫々、同一方向に移動可能にできる。シリンダ41は、シリンダ・ロッド50とは逆側であるシリンダ41の端部プレートにおいて、案内用型材43に固着されて案内用型材43を支持する。図5に示された送り込みデバイス41の位置に対応して、研磨要素40とシリンダ針布4aとの間には間隙cが存在している。すなわち、研磨要素40はシリンダ針布4aと係合しない。研磨要素40a〜40nは、送り込みデバイス41により針布4aに対して接近接触される。
【0014】
付勢デバイス42は例えば圧縮スプリングなどの螺旋スプリング52を備え、該スプリングは一端にては案内ボルト45の縁部に着座し、その他端は支持用型材44のボア内の段部に支持される。付勢デバイス42は、針布4aに対する研磨要素40a〜40nの接触圧力を調節すべく用いられる。
【0015】
図6に依ると、研磨機器22およびシリンダ4のそれぞれの幅の全体に亙る列にて、たとえば砥石などの複数の研磨要素40a〜40nが並置して配置される。隣接する研磨要素40a〜40n間の間隙gは、たとえば1.0mm未満とされる。研磨持続時間は、針布4aからの材料の摩耗に対して重要である。それはたとえば、2〜120秒の間で変化する。研磨作業の間において研磨要素40a〜40nは、方向KおよびLに縦走もしくは揺動するという往復移動を行う。送り込み(針布4aに向かう接近)時に、送り込みデバイス41は矢印Gの方向に移動され、且つ、(針布4aから離間揚動する)逆移動の間において、送り込みデバイス41は矢印Fの方向に移動される。送り込みデバイス41が方向FおよびGに移動する間、案内用型材43は静止的なまま(不動)である。揺動的な研磨移動の間、案内用型材43および支持用型材44の両方は矢印KおよびLの方向に移動される。上記往復移動のストロークは、数ミリメートルにのぼる。砥石支持体47上には、構造物音センサ275が取付けられる。
【0016】
図7に依ると変位デバイス53は、シリンダ・ロッド55(ピストン・ロッド)を有する空気圧シリンダ54、たとえば空気圧式の短寸ストローク・シリンダなどを備える。ピストン・ロッド55の自由端部には、たとえば2個のオフセット部を備えたプレートなどの機械的駆動要素56が在り、これもまた例えばネジなどにより案内用型材43に固着される。この堅固な連結によってピストン・ロッド55および案内用型材43を夫々、同一方向に移動可能にできる。シリンダ54は、シリンダ・ロッド55とは逆側でシリンダ54の端部プレートにおいて、接続プレート56aに固着されて接続プレート56aを支持する。案内用型材43は、横方向の貫通開孔内に接着剤により固着された例えば円形断面の鋼鉄ピンなどのピン57を備える押出し成形アルミニウム製型材の形態である。案内ボルトの形態のピン57は、案内要素43の2つの端面から突出する。上記連結プレートにおけるボア内には、スリーブが固着される。案内ボルト46の自由端部は、矢印KおよびLの方向において上記スリーブの開口内へと摺動可能である。図6においては、上記接続プレートの対向端面と案内用型材43の端面との間の異なる距離dおよびeが示される。変位デバイス53により、或いは、より正確に言えばピストン・ロッド55の矢印MおよびNの方向における変位により、案内用型材43、および同時に、それと一体的な支持用型材44は、矢印KおよびLの方向において往復して揺動せしめられる。
【0017】
図8に対応し、たとえばドッファ5の針布5aなどのローラ針布を研磨するための縦走砥石60を備えた実施例23が存在する。ドッファ5は、該ドッファが回転かつ駆動されることを可能とすべく枢動軸受61a、61bに取付けられる。参照番号62はドッファ5用の駆動モータを表す。スピンドル軸受63a、63bは螺条付きスピンドル64を受容する役割を果たし、該スピンドルはベースプレート65内で移動可能な砥石ホルダ67の摺動要素66を矢印OおよびPにより表される如くドッファ5に沿い往復移動させる。砥石ホルダ67は、(不図示の)支持部により摺動要素66に接続されており、砥石ホルダ67はドッファ5の針布5aに当接して所定様式で押圧され得る調節可能な砥石60を収容する。砥石60を事前設定する機構は実質的に、図5に示された構成に対応する。
【0018】
スピンドル64は、駆動モータ68により駆動される。本願明細書では、砥石60の移動ストローク毎の終端にて駆動モータ68の回転方向を変更する制御手段は図示されない。駆動モータ62および68は各々、静止的な軸受プレートなどに取付けられる。砥石ホルダ67上には、たとえば接着などにより構造物音センサ276が取付けられる。
【0019】
図1に係るフラット・カードを示す図9に対応して、研磨機器18上に取付けられた構造物音センサ27は、たとえばマイクロプロセッサを備えたマイクロコンピュータなどの電子的制御/調整デバイス70に接続される。電子的制御/調整デバイス70は、(不図示の)フィルタ・デバイスおよび(不図示の)評価器を備える。たとえば高域通過フィルタなどの上記フィルタ・デバイスは、低周波振動を除去する。たとえば周波数解析機能を有する評価器70は、構造物音センサ27の信号を評価する。評価された信号から、制御/調整デバイス70は、付勢デバイス42(図5参照)を駆動する例えば可変速度モータなどの電気駆動モータ71のための入力信号を生成する。さらに、たとえばグラフ形態で周波数応答を表示する表示デバイス72が上記制御/調整デバイスに接続される。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明に係る研磨装置を備えたカードの概略的側面図である。
【図2】カードの外部でカード用フラット針布を研磨する実施例の前面図である。
【図3】カード上でカード用フラット針布を研磨する全面研磨シリンダを備えた実施例の部分正面図である。
【図4】ローラ針布を研磨する縦走研磨ホィールを備えた実施例の部分正面図である。
【図5】ローラ針布を研磨する揺動(縦走)砥石を備えた実施例の拡大側断面図である。
【図6】ローラ針布を研磨する揺動(縦走)砥石を備えた実施例の拡大正断面図である。
【図7】図5および図6に示されて空気圧駆動式変位デバイスを備える研磨機器の部分的平面図である。
【図8】ローラ針布を研磨する縦走砥石を備えた実施例の正面図である。
【図9】構造物音センサ、フィルタ・デバイス、評価器、位置決めモータ用アクチュエータ、および、表示デバイスが接続される電子的制御/調整デバイスの概略的ブロック図である。
【符号の説明】
【0021】
18 研磨機器
20 研磨機器
22 研磨機器
24 全面研磨シリンダ
24a 回転軸
25 キャリッジ
25a、25b 固定/案内要素
26a、26b 静止的軸受
27 構造物音センサ
28 駆動モータ
28 参照番号
29a、29b 保持アーム
30a、30b 側部パネル
32 縦走デバイス
33 スプリング
34 縦走研磨ホィール
35 案内管体
38 ハウジング
39 支持デバイス
40 研磨要素
40a〜40n 研磨要素
41 シリンダ
42 案内用型材
44 支持用型材
45、46 案内ボルト
60 縦走砥石
62 駆動モータ
63a、63b スピンドル軸受
64 スピンドル
65 ベースプレート
66 摺動要素
67 砥石ホルダ
68 駆動モータ
70 制御/調整デバイス、評価器
71 電気駆動モータ
72 表示デバイス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転ローラまたはカード用フラット上に配置された繊維処理針布を研磨するフラット・カードまたはローラ・カード上の装置であって、少なくとも一個の研磨要素と、該研磨要素を上記針布に当接して位置決めする役割を果たす送り込みデバイスとを備える研磨機器を有し、送り込み度合いおよび研磨強度は検出可能であるという装置において、
高感度の構造物音センサ(27;271、272、273、274、275、276)が上記研磨機器(18、19、20、21、22、23)に組み合わされ、且つ、電子的評価器(70)は、上記少なくとも一個の研磨要素(23;34;40、40a〜40n;60)と上記繊維処理針布(4a、5a、14a)との間における接触の強度を構造物音から決定し得ることを特徴とする、装置。
【請求項2】
前記構造物音センサの感度は約10V/N〜50V/Nであることを特徴とする、請求項1記載の装置。
【請求項3】
前記構造物音センサの感度は約25V/N〜35V/Nであることを特徴とする、請求項1または2に記載の装置。
【請求項4】
前記構造物音センサは約2.5kHz〜12.5kHzの範囲の振動を検出し得ることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の装置。
【請求項5】
前記評価器は約2.5kHz〜12kHzの範囲以外の周波数を除去し得ることを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の装置。
【請求項6】
前記評価器は低周波振動を除去し得ることを特徴とする、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の装置。
【請求項7】
前記評価器は周波数解析(フーリエ解析)機能を有することを特徴とする、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の装置。
【請求項8】
高域通過フィルタが使用されることを特徴とする、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の装置。
【請求項9】
圧電セラミック式の構造物音センサが前記研磨機器に組み合わされていて、該研磨機器に接近接触することを特徴とする、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の装置。
【請求項10】
前記構造物音センサは前記研磨機器の構成要素に組み合わされることを特徴とする、請求項1乃至9のいずれか一項に記載の装置。
【請求項11】
前記構造物音センサは研磨要素と組み合わされることを特徴とする、請求項1乃至10のいずれか一項に記載の装置。
【請求項12】
前記構造物音センサは接着により前記構成要素または研磨要素に固定されることを特徴とする、請求項1乃至11のいずれか一項に記載の装置。
【請求項13】
前記構造物音センサは磁力により前記構成要素または研磨要素に固定されることを特徴とする、請求項1乃至12のいずれか一項に記載の装置。
【請求項14】
前記構造物音センサはネジ連結により前記構成要素または研磨要素に固定されることを特徴とする、請求項1乃至13のいずれか一項に記載の装置。
【請求項15】
前記構造物音センサは確定繋止連結により前記構成要素または研磨要素に固定されることを特徴とする、請求項1乃至14のいずれか一項に記載の装置。
【請求項16】
前記構成要素または研磨要素とアダプタ・プレートとの間においては、たとえばネジ連結を介して直接的な構造物音伝達が行われることを特徴とする、請求項1乃至15のいずれか一項に記載の装置。
【請求項17】
たとえば確定繋止連結または圧力嵌め連結による迅速離脱締結具が在ることを特徴とする、請求項1乃至16のいずれか一項に記載の装置。
【請求項18】
前記構造物音センサの信号は、移動する機械部分により引き起こされた紡績用前処理機の構造物音振動の成分が前記信号中に存在しない様にフィルタリングされることを特徴とする、請求項1乃至17のいずれか一項に記載の装置。
【請求項19】
前記構造物音センサの信号からは2.5kHz未満の構造物音振動が全て除去されることを特徴とする、請求項1乃至18のいずれか一項に記載の装置。
【請求項20】
研磨作業により引き起こされた、前記構造物音センサの信号の成分が専ら使用されることを特徴とする、請求項1乃至19のいずれか一項に記載の装置。
【請求項21】
前記構造物音センサの信号は統計的評価方法(平均値、標準偏差、CV値)により評価されることを特徴とする、請求項1乃至20のいずれか一項に記載の装置。
【請求項22】
前記構造物音センサの信号は積分されることを特徴とする、請求項1乃至21のいずれか一項に記載の装置。
【請求項23】
前記構造物音センサの信号は統計的評価方法により経時的にかつ前記周波数範囲において評価されることを特徴とする、請求項1乃至22のいずれか一項に記載の装置。
【請求項24】
前記構造物音センサの信号の対数を取ることで信号ピークの過大評価を回避することを特徴とする、請求項1乃至23のいずれか一項に記載の装置。
【請求項25】
パルスを詳細に評価し得るために研磨強度の種類(振幅;周波数)が規定されることを特徴とする、請求項1乃至24のいずれか一項に記載の装置。
【請求項26】
研磨強度情報を用いて、各カーディング構成要素における針布摩耗が評価され得ると共に、設定が再評価され得ることを特徴とする、請求項1乃至25のいずれか一項に記載の装置。
【請求項27】
前記構造物音センサは任意の機械にて使用され得る携帯可能ユニットの形態であることを特徴とする、請求項1乃至26のいずれか一項に記載の装置。
【請求項28】
前記構造物音センサを用い、たとえば針布帯片の針布が新しいのか摩耗しているかなどの針布状態が決定され得ることを特徴とする、請求項1乃至27のいずれか一項に記載の装置。
【請求項29】
評価を行うための携帯可能な構造物音センサ・ユニットは、たとえば、研磨強度の出力のためのディスプレイ、測定を起動する始動ボタン、および、動作状態を表示するLEDを備えることを特徴とする、請求項1乃至28のいずれか一項に記載の装置。
【請求項30】
前記構造物音センサの信号は、研磨プロセスの全体に亙り記録可能であることを特徴とする、請求項1乃至29のいずれか一項に記載の装置。
【請求項31】
研磨の間に生ずる高周波の構造物音振動が、前記構造物音センサにより感知され得ることを特徴とする、請求項1乃至30のいずれか一項に記載の装置。
【請求項32】
加速センサが前記研磨機器に組み合わされることを特徴とする、請求項1乃至31のいずれか一項に記載の装置。
【請求項33】
非接触的に測定を行う構造物音センサが、たとえばシャフト、回転軸などの、回転して縦走する研磨シリンダに対して、組み合わされることを特徴とする、請求項1乃至32のいずれか一項に記載の装置。
【請求項34】
接触式の構造物音センサが、前記研磨シリンダの少なくともひとつの担持箇所に固定などにより組み合わされることを特徴とする、請求項1乃至33のいずれか一項に記載の装置。
【請求項35】
前記構造物音振動は、たとえばシャフト、回転軸などの前記回転して縦走する研磨シリンダから、固定された構造物音センサまで、リーフ・スプリングを介して伝わり得ることを特徴とする、請求項1乃至34のいずれか一項に記載の装置。
【請求項36】
研磨されつつあるフラットから、構造物音振動が前記構造物音センサにより受信され得ることを特徴とする、請求項1乃至35のいずれか一項に記載の装置。
【請求項37】
前記構造物音センサは、研磨強度の測定値の役割を果たす電圧値の形態で研磨情報を発することを特徴とする、請求項1乃至36のいずれか一項に記載の装置。
【請求項38】
最適な研磨強度は、動作範囲内、すなわち下限値と上限値との間に存することを特徴とする、請求項1乃至37のいずれか一項に記載の装置。
【請求項39】
前記構造物音センサの前記最適研磨強度の範囲外のレベルは制御手段の警告と関連付けられることを特徴とする、請求項1乃至38のいずれか一項に記載の装置。
【請求項40】
閉ループの限界値内において、前記研磨シリンダの送り込みは前記構造物音センサの信号に応じて能動的に変更可能であることを特徴とする、請求項1乃至39のいずれか一項に記載の装置。
【請求項41】
各フラットに対して研磨強度が確認可能であり、且つ、研磨の完了後に上記研磨強度の分布が表示可能であることを特徴とする、請求項1乃至40のいずれか一項に記載の装置。
【請求項42】
フラットの回転毎に、回転毎に減少する全体的研磨強度が確認可能であることを特徴とする、請求項1乃至41のいずれか一項に記載の装置。
【請求項43】
前記全体的研磨強度における段階的変化が表示可能であることを特徴とする、請求項1乃至42のいずれか一項に記載の装置。
【請求項44】
前記制御の前記全体的研磨強度における前記段階的変化は事前決定可能であることを特徴とする、請求項1乃至43のいずれか一項に記載の装置。
【請求項45】
前記全体的研磨強度における前記段階的変化は自動的に制御可能であることを特徴とする、請求項1乃至44のいずれか一項に記載の装置。
【請求項46】
前記フラットは、該フラットの幅に亙り研磨強度が変化するように、研磨領域内で案内可能であることを特徴とする、請求項1乃至45のいずれか一項に記載の装置。
【請求項47】
前記制御手段には、前記フラットの幅に亙る所定の研磨変化特性が記憶され得ることを特徴とする、請求項1乃至46のいずれか一項に記載の装置。
【請求項48】
所定の変化特性限界値より低下し且つ/又はそれを超えると、警告が与えられることを特徴とする、請求項1乃至47のいずれか一項に記載の装置。
【請求項49】
前記研磨領域における前記フラットの案内は前記警告に基づいて詳細に変更可能であることを特徴とする、請求項1乃至48のいずれか一項に記載の装置。
【請求項50】
前記研磨領域における前記フラットの案内は前記警告に基づいて自動的に変更可能であることを特徴とする、請求項1乃至49のいずれか一項に記載の装置。
【請求項51】
研磨作業が行われない(アイドリングの)ときに生ずる前記研磨機器の信号の周波数および振幅が、前記構造物音センサにより感知され得ることを特徴とする、請求項1乃至50のいずれか一項に記載の装置。
【請求項52】
研磨作業が行われないときの前記信号の周波数および振幅は、信号帯域のフィルタリングまたは相互相関により上記信号から除去され得ることを特徴とする、請求項1乃至51のいずれか一項に記載の装置。
【請求項53】
研磨プロセスの間においては、研磨により生成された振動を専ら記録して評価できることを特徴とする、請求項1乃至52のいずれか一項に記載の装置。
【請求項54】
前記針布はワイヤ・フック式針布であることを特徴とする、請求項1乃至53のいずれか一項に記載の装置。
【請求項55】
前記針布は全鋼針布(鋸歯ワイヤ針布)であることを特徴とする、請求項1乃至54のいずれか一項に記載の装置。
【請求項56】
前記針布は回転フラット上に配設されることを特徴とする、請求項1乃至55のいずれか一項に記載の装置。
【請求項57】
前記針布は静止的フラット上に配設されることを特徴とする、請求項1乃至56のいずれか一項に記載の装置。
【請求項58】
前記ローラはフラット・カードまたはローラ・カードのシリンダであることを特徴とする、請求項1乃至57のいずれか一項に記載の装置。
【請求項59】
前記ローラはフラット・カードまたはローラ・カードのドッファであることを特徴とする、請求項1乃至58のいずれか一項に記載の装置。
【請求項60】
全面研磨シリンダが存在することを特徴とする、請求項1乃至59のいずれか一項に記載の装置。
【請求項61】
縦走研磨ホィールが存在することを特徴とする、請求項1乃至50のいずれか一項に記載の装置。
【請求項62】
少なくとも一個の砥石が存在することを特徴とする、請求項1乃至61のいずれか一項に記載の装置。
【請求項63】
縦走砥石が存在することを特徴とする、請求項1乃至62のいずれか一項に記載の装置。
【請求項64】
複数個の揺動(縦走)砥石が存在することを特徴とする、請求項1乃至63のいずれか一項に記載の装置。
【請求項65】
前記少なくとも一個の研磨要素は前記研磨プロセスの間において往復的に揺動もしくは縦走する運動を行うことを特徴とする、請求項1乃至64のいずれか一項に記載の装置。
【請求項66】
前記研磨プロセスの間においては、前記針布に向かう接触圧力方向に対し直交して延在する縦走経路の方向に少なくとも一個の研磨要素が移動可能であることを特徴とする、請求項1乃至65のいずれか一項に記載の装置。
【請求項67】
前記縦走経路は前記フラットまたは前記ローラの長手軸心に対して平行に延在することを特徴とする、請求項1乃至66のいずれか一項に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2008−223212(P2008−223212A)
【公開日】平成20年9月25日(2008.9.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−53531(P2008−53531)
【出願日】平成20年3月4日(2008.3.4)
【出願人】(590002323)ツリュツラー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディトゲゼルシャフト (85)
【Fターム(参考)】