説明

回転センサ

【課題】磁石の回転中心軸の軸ずれまたは位置ずれによって生じる回転角度の誤差を低減することが可能な回転センサを提供する。
【解決手段】回転センサ10は、磁石11、ホール素子12a及び12bを備え、被検出回転体の回転角度を検出する。磁石11の形状は、回転中心軸13を含む平面上の断面形状が回転中心軸13の周りの全周で等しい形状であり、回転中心軸13の近傍の近傍部11a、近傍部11bの外側の第1外周部11bと、最外周となる第1外周部の外側の第2外周部11cとから構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被検出回転体の回転角度を検出する回転センサに関する。特に、磁石の回転中心軸の軸ずれまたは位置ずれによって生じる回転角度の誤差を低減することが可能な回転センサに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、回転センサとして、回転体に固定した磁石と、磁気の強さを検出する磁気検出器とを組合せ、回転体を磁気検出器に対して、磁石とともに回転させることにより、回転角度を検出する構成の装置が開発され、例えば、車両用エンジン、ステアリングホイール、DCモータ等の様々な分野に利用されている。特に、磁気検出器としてホール素子を使用した回転センサが開発され、利用されている。
【0003】
このような回転センサにおいては正確な回転角度を検知することが重要である。例えば、横方向からの力が加わることによって生じる回転軸(回転中心軸)の軸ずれにより、角度誤差が大きくなってしまう場合がある。このような軸ずれによる角度誤差を低減させるために、様々な構成の回転センサが提案されている。
【0004】
例えば、特許文献1では、図13に示すような磁気発生部(磁石91)の磁気センサ(ホール素子92a、92b)に対向する部分が、周辺部分の方がその他の部分より磁気センサとの距離が大になるように構成する回転角度センサが提案されている。ここで、図13(a)は、磁気発生部の底面図であり、図13(b)は、磁気発生部の底面図である。
【特許文献1】特開2005−291942号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
例えば、特許文献1に示した磁石91がθだけ回転したときに、ホール素子92a及び92bから出力されて磁束密度は、図14に示すような波形になる。ここで、ホール素子92aからの出力がHAであり、ホール素子92bからの出力がHBである。しかしながら、図15のように磁石91が傾いた場合、ホール素子92bと磁石91との距離が離れるため、図16に示すように、ホール素子92a及び92bから出力されて変換された磁束密度は、ホール素子92bの磁束密度のみが小さく出力されてしまう。したがって、上述したようなホール素子92a及び92bの磁束密度の出力値の違いによって角度誤差が大きくなってしまうという問題点があった。
【0006】
本発明は、以上のような問題点を解決するためになされたもので、磁石の回転中心軸の軸ずれまたは位置ずれによって生じる回転角度の誤差を低減することが可能な回転センサを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した従来の問題点を解決すべく下記の発明を提供する。
本発明の第1の態様にかかる回転センサは、被検出回転体に固定され、当該被検出回転体とともに回転し、回転中心軸を含む平面上の断面形状が当該回転中心軸の周りの全周で等しい磁石と、前記磁石の磁界の強さに基づいた電気量の信号を出力する複数個の磁気検出部と、を備えた前記電気信号に基づいて前記被検出回転体の角度を検知する回転センサにおいて、前記磁石は、1つの共通面を有する前記回転中心軸の近傍部と、前記近傍部の外側の第1外周部と、前記第1外周部の外側の第2外周部とを有し、前記近傍部の前記回転中心軸に平行な方向の厚さは、前記第1外周部及び前記第2外周部の前記回転中心軸に平行な方向の厚さよりも厚く、前記近傍部の側面と、前記近傍部の前記共通面とは反対側の面を含む平面と、前記磁石の最外周面を含む曲面と、前記第1外周部及び前記第2外周部の前記共通面とは反対側の面を含む平面と、に囲まれた空間の前記回転中心軸に平行な断面の断面積は前記磁気検出器の前記回転中心軸に平行な断面の断面積より大きいことを特徴とする。
【0008】
このような構成により、磁石の回転中心軸の軸ずれまたは位置ずれによって生じる回転角度の誤差を低減させることができる。従って、正確な回転角度を検出することができる。例えば、鉛直方向をZ方向とし、Z方向に直行する平面上の互いに直行する2方向をX方向及びY方向としたとき、磁石の回転中心軸がZ方向とずれたり、X方向やY方向に回転中心軸がずれたりして、磁石と各磁気検出部との距離が異なってしまう場合であっても、角度誤差の少ない検出結果を出力することができる。
【0009】
本発明の第2の態様にかかる回転センサは、本発明の第1の態様にかかる回転センサにおいて、前記磁気検出器の検出面は前記空間に配置されていることを特徴とする。
【0010】
このような構成により、磁石の回転中心軸の軸ずれまたは位置ずれによって生じる回転角度の誤差をより低減させることができる。従って、より正確な回転角度を検出することができる。
【0011】
本発明の第3の態様にかかる回転センサは、被検出回転体に固定され、当該被検出回転体とともに回転し、回転中心軸を含む平面上の断面形状が当該回転中心軸の周りの全周で等しい磁石と、前記磁石の磁界の強さに基づいた電気量の信号を出力する複数個の磁気検出部と、を備えた前記電気信号に基づいて前記被検出回転体の角度を検知する回転センサにおいて、前記磁石は、前記回転中心軸の近傍部と、前記近傍部の外側の第1外周部と、前記第1外周部の外側の第2外周部とを有し、前記近傍部の前記回転中心軸に平行な方向の厚さは、前記第1外周部及び前記第2外周部の前記回転中心軸に平行な方向の厚さよりも厚く、前記磁気検出器を配置する側の前記近傍部の面及び前記第1外周部の面は前記磁気検出部の検出面に略平行となるように形成されことを特徴とする。
【0012】
このような構成により、磁石の回転中心軸の軸ずれまたは位置ずれによって生じる回転角度の誤差を低減させることができる。従って、正確な回転角度を検出することができる。例えば、鉛直方向をZ方向とし、Z方向に直行する平面上の互いに直行する2方向をX方向及びY方向としたとき、磁石の回転中心軸がZ方向とずれたり、X方向やY方向に回転中心軸がずれたりして、磁石と各磁気検出部との距離が異なってしまう場合であっても、角度誤差の少ない検出結果を出力することができる。
【0013】
本発明の第4の態様にかかる回転センサは、本発明の第3の態様にかかる回転センサにおいて、前記回転中心軸に平行な方向の前記近傍部の厚さをt1、前記第1外周部の厚さをt2、前記第2外周部の最大厚さをt3とし、前記回転中心軸に直行する方向の前記回転中心軸から前記第2外周部の外側面までの最大距離をd2、前記回転中心軸に直行する方向の前記近傍部の外側面から前記第2外周部の内側面までの最大距離をd1としたとき、前記回転中心軸に直行する方向の前記回転中心軸から前記第2外周部の外側面までの距離中間位置と、前記回転中心軸に直行する方向の前記近傍部の外側面から前記第2外周部の内側面までの距離中間位置と、が略一致し、0.2×d2<d1<0.8×d2 、かつ、t1>t3≧t2 、かつ、 0.2×t1<t3<0.8×t1 の条件を満足することを特徴とする。
【0014】
このような構成により、磁石の回転中心軸の軸ずれまたは位置ずれによって生じる回転角度の誤差をより低減させることができる。従って、より正確な回転角度を検出することができる。
【0015】
本発明の第5の態様にかかる回転センサは、本発明の第1から4のいずれか1つの態様にかかる回転センサにおいて、前記磁気検出部の感受方向が、前記磁石の前記回転中心軸と平行な方向であることを特徴とする。
【0016】
本発明の第6の態様にかかる回転センサは、本発明の第1から4のいずれか1つの態様にかかる回転センサにおいて、前記磁気検出器を配置する側の前記第1外周部の面と前記磁気検出部の検出面との距離よりも、前記磁気検出器を配置する側の前記第2外周部の面と前記磁気検出部の検出面との距離が小となり、更に、前記磁気検出器を配置する側の前記第2外周部の面が前記磁気検出部の検出面に略平行となるように形成されていることを特徴とする。
【0017】
このような構成により、回転センサを基板上に実装する場合、基板に穴を開けることなく、回転センサを基板上に実装することができる。したがって、基板のパターン面積を広く取ることができる。
【0018】
本発明の第7の態様にかかる回転センサは、本発明の第6の態様にかかる回転センサにおいて、前記回転中心軸に平行な方向の前記近傍部の厚さをt1、前記第1外周部の厚さをt2、前記第2外周部の最大厚さをt3とし、前記回転中心軸に直行する方向の前記回転中心軸から前記第2外周部の外側面までの最大距離をd2、前記回転中心軸に直行する方向の前記近傍部の外側面から前記第2外周部の内側面までの最大距離をd1としたとき、前記回転中心軸に直行する方向の前記回転中心軸から前記第2外周部の外側面までの距離中間位置と、前記回転中心軸に直行する方向の前記近傍部の外側面から前記第2外周部の内側面までの距離中間位置と、が略一致し、0.2×d2<d1<0.8×d2 、かつ、t1>t3>t2 、かつ、 0.2×t1<t3<0.8×t1 の条件を満足することを特徴とする。
【0019】
このような構成により、磁石の回転中心軸の軸ずれまたは位置ずれによって生じる回転角度の誤差をより低減させることができる。従って、より正確な回転角度を検出することができる。
【0020】
本発明の第8の態様にかかる回転センサは、本発明の第1から7のいずれか1つの態様にかかる回転センサにおいて、前記磁石は、前記回転中心軸に直行する方向にSN極が配置されていることを特徴とする。
ここで、前記回転中心軸に直行する面内に複数のSN極が配置されていても良い。
【0021】
本発明の第9の態様にかかる回転センサは、本発明の第1から8のいずれか1つの態様にかかる回転センサにおいて、前記磁気検出部は、ホール素子であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、磁石の回転中心軸の軸ずれまたは位置ずれによって生じる回転角度の誤差を低減させることができる。従って、正確な回転角度を検出することができる。例えば、鉛直方向をZ方向とし、Z方向に直行する平面上の互いに直行する2方向をX方向及びY方向としたとき、磁石の回転中心軸がZ方向とずれたり、X方向やY方向に回転中心軸がずれたりして、磁石と各磁気検出部との距離が異なってしまう場合であっても、角度誤差の少ない検出結果を出力することができる。
【0023】
また、回転センサを基板上に実装する場合、基板に穴を開けることなく、回転センサを基板上に実装することができる。したがって、基板のパターン面積を広く取ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
この発明の一実施形態を、図面を参照しながら説明する。なお、以下に説明する実施形態は説明のためのものであり、本発明の範囲を制限するものではない。従って、当業者であればこれらの各要素もしくは全要素をこれと均等なもので置換した実施形態を採用することが可能であるが、これらの実施形態も本発明の範囲に含まれる。
【0025】
図1は、本発明を適用可能な回転センサの基本構造の一例を示す図である。図1(a)は磁石の底面図であり、図1(b)は磁石の底面図であり、図1(c)は磁石の回転中心軸を含む平面での磁石の断面図であり、図1(d)は磁石の上面図である。尚、ここでは、回転センサの基本構造として、磁石と、磁石の磁界の強さを検知して、磁界の強さに基づいた電気量の信号を出力する磁気検出部である2個のホール素子の位置関係を示している。
【0026】
図1に示すように、回転センサ10は、磁石11、ホール素子12a及び12bを備え、被検出回転体(図示略)の回転角度を検出する。磁石11は、被検出回転体に固定され、被検出回転体とともに回転する。ホール素子12a及び12bは、図1に示すように磁石11の回転中心軸13に平行な方向の磁気の強さの変化を検出できるように配置されている。
【0027】
磁石11の形状は、回転中心軸13を含む平面上の断面形状が回転中心軸13の周りの全周で等しい形状であり、回転中心軸13の近傍の近傍部11a、近傍部11bの外側の第1外周部11bと、最外周となる第1外周部の外側の第2外周部11cとから構成されている。尚、近傍部11a、第1外周部11b及び第2外周部11cは、磁石11の領域範囲を説明するための名称である。また、磁石11は、径方向(即ち、回転中心軸13に直行する方向)にS極、N極が配置されている(図1(d)参照)。ここで、S極、N極がそれぞれ1つとなるように配置されているが、径方向に複数個のS極、N極が配置されていても良い。
【0028】
また、近傍部11a、第1外周部11b及び第2外周部11cは、回転中心軸13に概ね直行する1つの共通面11dを有し、回転中心軸13に平行な方向の近傍部11aの厚さt1は、回転中心軸13に平行な方向の第1外周部11bの厚さt2及び回転中心軸13に平行な方向の第2外周部11cの厚さt3よりも厚くなるように形成されている。また、回転中心軸13に平行な方向の第2外周部11cの厚さt3は回転中心軸13に平行な方向の第1外周部11bの厚さt2よりも厚くなるように形成されている。または、近傍部11a、第1外周部11b及び第2外周部11cの共通面11dとは反対側のそれぞれの面11e、11f及び11gは、共通面11dに略平行となるように形成されている。
【0029】
即ち、図1(c)に示すように、近傍部11aは、径方向(即ち、回転中心軸13に直行する方向)の幅がd3で、回転中心軸13に平行な方向の厚さがt1の円筒形状の領域範囲となり、第1外周部11bは、径方向がd1の幅で、回転中心軸13に平行な方向の厚さがt2の円筒形状の領域範囲となり、第2外周部11cは、径方向がd4の幅で、回転中心軸13に平行な方向の厚さがt3の円筒形状の領域範囲となるように、磁石11は形成されている。ここで、磁石11の径方向の幅をd2とし、回転中心軸13から近傍部11aの内側面までの距離をd5とし、回転中心軸13から第2外周部11cの外側面までの距離をd6としたとき、d2=d1+d3+d4、及び、d6=d5+d2である。また、t1>t3>t2を満足するように形成されている。また、回転中心軸13に直行し、近傍部11aのt1/2の厚さの位置を通る平面14を磁石11の厚さ方向の基準平面とする。
【0030】
更に、下記の関係式(1)、(2)、及び(3)を満足するように磁石11は形成されていることが望ましい。
【0031】
d3≒d4 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(1)
0.2×d2<d1<0.8×d2 ・・・・・・・・・(2)
0.2×t1<t3<0.8×t1 ・・・・・・・・・(3)
尚、図1では、近傍部11aを円筒形状の領域範囲としているが、径方向の半径がd3で、回転中心軸13に平行な方向の厚さがt1の円柱形状の領域範囲となるように、磁石11の近傍部11aを形成しても良い。
【0032】
また、近傍部11aの外側面15aと、近傍部11aの面11eを含む平面15bと、磁石11の最外周面を含む曲面15cと、第2外周部11cの面11gを含む平面15dとに囲まれた空間15の中に、ホール素子12a及び12bは配置される。更に、ホール素子12aの中心から回転中心軸13に直行する直線と、ホール素子12bの中心から回転中心軸13に直行する直線とが、略90°となるように、ホール素子12a及び12bは配置される。
【0033】
図2は、ホール素子の感磁面(検出面)を説明するための図である。図2(a)は、ホール素子の上面図であり、図2(b)は、ホール素子の断面図である。図2に示すように、感磁面16は、ホール素子12の中心Oに円形状に形成されている。また、図1に示すように、空間15において、感磁面16が共通面11d(即ち、第1外周部11bの面11f及び第2外周部11cの面11g)に対して概ね平行な面となるように、ホール素子12a及び12bは配置されている。
【0034】
上述したような回転センサ10を使用することにより、磁石10の回転中心軸13の軸ずれまたは位置ずれによって生じる回転角度の誤差を低減させることができる。従って、正確な回転角度を検出することができる。また、回転センサ10を基板上に実装する場合、基板に穴を開けることなく、回転センサ10を基板上に実装することができる。したがって、基板のパターン面積を広く取ることができる。
【0035】
図3は、本発明を適用可能な別の回転センサの基本構造の一例を示す図である。図3(a)は磁石の底面図であり、図3(b)は磁石の底面図であり、図3(c)は磁石の回転中心軸を含む平面での磁石の断面図である。ここでは、図1に示した回転センサ10と異なる点を説明する。
【0036】
図3に示すように、回転センサ20は、磁石21、ホール素子22a及び22bを備え、被検出回転体(図示略)の回転角度を検出する。磁石21は、被検出回転体に固定され、被検出回転体とともに回転する。ホール素子22a及び22bは、図3に示すように磁石11の回転中心軸23に平行な方向の磁気の強さの変化を検出できるように配置されている。
【0037】
磁石21の形状は、回転中心軸23を含む平面上の断面形状が回転中心軸23の周りの全周で等しい形状であり、回転中心軸23の近傍の近傍部21a、近傍部21bの外側の第1外周部21bと、最外周となる第1外周部の外側の第2外周部21cとから構成されている。
【0038】
また、近傍部21a、第1外周部21b及び第2外周部21cは、回転中心軸23に概ね直行する1つの共通面21dを有し、回転中心軸23に平行な方向の近傍部21aの厚さt1は、回転中心軸23に平行な方向の第1外周部21bの厚さt2及び回転中心軸23に平行な方向の第2外周部21cの厚さt3よりも厚くなるように形成されている。また、回転中心軸23に平行な方向の第2外周部21cの厚さt3と回転中心軸23に平行な方向の第1外周部21bの厚さt2は同じになるように形成されている。または、近傍部21a、第1外周部21b及び第2外周部21cの共通面21dとは反対側のそれぞれの面21e、21f及び21gは、共通面21dに略平行となるように形成されている。
【0039】
即ち、図3(c)に示すように、近傍部21aは、径方向(即ち、回転中心軸23に直行する方向)の幅がd3で、回転中心軸13に平行な方向の厚さがt1の円筒形状の領域範囲となり、第1外周部21bは、径方向がd1の幅で、回転中心軸23に平行な方向の厚さがt2の円筒形状の領域範囲となり、第2外周部21cは、径方向がd4の幅で、回転中心軸23に平行な方向の厚さがt3の円筒形状の領域範囲となるように、磁石11は形成されている。ここで、磁石21の径方向の幅をd2とし、回転中心軸23から近傍部21aの内側面までの距離をd5とし、回転中心軸23から第2外周部21cの外側面までの距離をd6としたとき、d2=d1+d3+d4、及び、d6=d5+d2である。また、t1>t3=t2を満足するように形成されている。また、回転中心軸23に直行し、近傍部21aのt1/2の厚さの位置を通る平面24を磁石21の厚さ方向の基準平面とする。
【0040】
尚、図3では、近傍部21aを円筒形状の領域範囲としているが、径方向の半径がd3で、回転中心軸23に平行な方向の厚さがt1の円柱形状の領域範囲となるように、磁石21の近傍部21aを形成しても良い。
【0041】
また、近傍部21aの外側面25aと、近傍部21aの面21eを含む平面25bと、磁石21の最外周面を含む曲面25cと、第1外周部21bの面21f及び第2外周部21cの面21gからなる面25dとに囲まれた空間25の中に、ホール素子22a及び22bは配置される。ここで、検出面のみが空間25の中に配置されていてもよい。更に、ホール素子22aの中心から回転中心軸23に直行する直線と、ホール素子22bの中心から回転中心軸23に直行する直線とが、略90°となるように、ホール素子22a及び22bは配置される。また、空間25において、感磁面16が共通面21d(即ち、第1外周部21bの面21f及び第2外周部21cの面21g)に対して概ね平行な面となるように、ホール素子22a及び22bは配置されている。
【0042】
図4は、図1に示した回転センサ10に使用した磁石11の一変形例を示す回転中心軸を含む平面での磁石の断面図である。
【0043】
図4に示すように、磁石31の形状は、回転中心軸23を含む平面上の断面形状が回転中心軸23の周りの全周で等しい形状であり、回転中心軸33の近傍の近傍部31a、近傍部31bの外側の第1外周部31bと、最外周となる第1外周部の外側の第2外周部31cとから構成されている。
【0044】
また、近傍部31a、第1外周部31b及び第2外周部31cは、回転中心軸33に概ね直行する1つの共通面31dを有し、回転中心軸33に平行な方向の近傍部31aの厚さt1は、回転中心軸33に平行な方向の第1外周部31bの厚さt2及び回転中心軸33に平行な方向の第2外周部31cの厚さt3よりも厚くなるように形成されている。また、回転中心軸33に平行な方向の第2外周部31cの厚さt3は回転中心軸33に平行な方向の第1外周部31bの厚さt2よりも厚くなるように形成されている。または、近傍部31a及び第1外周部31bの共通面31dとは反対側のそれぞれの面31e、31f及び31gは、共通面31dに略平行となるように形成されている。また、第2外周部31cの上面の円周部が傾斜または曲面を形成するように面取りされている。また、第2外周部31cの内側面は、面取りされた外側面と略平行となるように、第1外周部31bの近傍が傾斜または曲面を形成している。
【0045】
また、近傍部31aの外側面35aと、近傍部31aの面31eを含む平面35bと、磁石31の最外周面を含む曲面35cと、第2外周部31cの面31gを含む平面35dとに囲まれた空間35の中に、ホール素子32a及び32bは配置される。更に、ホール素子32aの中心から回転中心軸33に直行する直線と、ホール素子32bの中心から回転中心軸33に直行する直線とが、略90°となるように、ホール素子32a及び32bは配置される。また、空間35において、感磁面16が共通面31d(即ち、第1外周部31bの面31f及び第2外周部31cの面31g)に対して概ね平行な面となるように、ホール素子32a及び32bは配置されている。
【実施例】
【0046】
本実施例では、本発明の回転センサを使用して測定した角度誤差と従来の回転センサを使用して測定した角度誤差とを比較し、角度誤差の低減効果を調査した。ここで、鉛直方向をZ方向とし、Z方向に直行する平面上の互いに直行する2方向をX方向及びY方向としたときの、回転中心軸13とZ方向とのずれによるZ傾きの誤差、並びに、回転中心軸13のX方向及びY方向へのずれによるXYの誤差を調査した。
【0047】
(実施例1)
実施例1として、図1に示した回転センサ10を使用したときの調査結果を示す。実施例1に使用した磁石11の形状は、近傍部11aの径方向の幅d3が1.5mmで、回転中心軸13に平行な方向の厚さt1が5mmであり、第1外周部11bの径方向の幅d1が2mmで、回転中心軸13に平行な方向の厚さt2が1.5mmであり、第2外周部11cの径方向の幅d4が1.5mmで、回転中心軸13に平行な方向の厚さt3が3mmである。また、回転中心軸13から近傍部11aの内側面までの距離d5は1mmであり、回転中心軸13から第2外周部11cの外側面までの距離d6は6mmである。
【0048】
図5は、上述した形状の磁石11によるホール素子12a(または12b)のZ方向及びX方向の位置の違いによる磁束密度の変化を測定した結果である。縦軸は磁束密度を示し、横軸は回転中心軸13からホール素子12a(または12b)の中心位置までの径方向(回転中心軸13に直行する方向:X方向)の距離を示している。
【0049】
図5に示すように、ホール素子12a(または12b)のZ方向の位置が−2.4mmのとき、即ち、基準平面14からの距離が下方に2.4mmのときに、最も磁束密度の変化の少ないことがわかった。また、ホール素子12a(または12b)のX方向の位置が4.5±0.6mmのとき、最も磁束密度の変化の少ないことがわかった。
【0050】
したがって、ホール素子12a及び12bのそれぞれの中心位置は、径方向(回転中心軸13に直行する方向)の回転中心軸13からの距離が4.5mmの位置となり、かつ、回転中心軸13に平行な方向の基準平面14からの距離が2.4mmとなるように配置して、角度誤差を測定した。
【0051】
図6は、上述した回転センサ10において、磁石11の回転中心軸13がX方向へずれたときのXYの誤差を示した図である。図6(a)は、磁石11の回転中心軸13がX方向へ−0.6mm、0mm、及び+0.6mmずれたときのホール素子12a及び12bの磁束密度の出力結果を示した図であり、図6(b)は、磁石11の回転中心軸13がX方向へ±0.6mm移動したときの角度誤差を示した図である。ここで、図6(a)の縦軸は磁束密度の規格化後の値を示し、横軸は回転角度示している。また、図6(b)の縦軸は角度誤差を示し、横軸は回転角度示している。また、H1(sin曲線)はホール素子12aの出力結果であり、H2(cos曲線)はホール素子12bの出力結果である。
【0052】
図6から判るように、±0.6mmのX方向への回転中心軸13の移動により±9.23度の角度誤差を測定した。その結果、X方向の誤差は1.54度/0.1mm(=9.23度/0.6mm)となることがわかった。また、Y方向への回転中心軸13のずれもX方向と同様の結果となる。したがって、XYの誤差は1.54度/0.1mmとなることがわかった。
【0053】
図7は、上述した回転センサ10において、磁石11の回転中心軸13が傾いてZ方向と回転中心軸13との方向がずれたときのZ傾きの誤差を示した図である。図7(a)は、回転中心軸13が傾いて、回転中心軸13に平行な方向のホール素子12bと磁石11との距離が0.1mmはなれたときのホール素子12a及び12bの磁束密度の出力結果を示した図であり、図7(b)は、回転中心軸13が傾いて、回転中心軸13に平行な方向のホール素子12bと磁石11との距離が0.1mmはなれたときの角度誤差を示した図である。ここで、図7(a)の縦軸は磁束密度の規格化後の値を示し、横軸は回転角度を示している。また、図7(b)の縦軸は角度誤差を示し、横軸は回転角度を示している。
【0054】
図7から判るように、0.1mmのZ方向への回転中心軸13の傾きにより±0.55度の角度誤差を測定した。その結果、Z傾きの誤差は0.55度/0.1mmとなることがわかった。
【0055】
(実施例2)
実施例2として、図3に示した回転センサ20を使用したときの調査結果を示す。実施例2に使用した磁石21の形状は、近傍部21aの径方向の幅d3が1.5mmで、回転中心軸23に平行な方向の厚さt1が5mmであり、第1外周部21bの径方向の幅d1が2mmで、回転中心軸23に平行な方向の厚さt2が1.5mmであり、第2外周部21cの径方向の幅d4が1.5mmで、回転中心軸23に平行な方向の厚さt3が1.5mmである。また、回転中心軸23から近傍部21aの内側面までの距離d5は1mmであり、回転中心軸23から第2外周部21cの外側面までの距離d6は6mmである。
【0056】
図8は、上述した形状の磁石21によるホール素子22a(または22b)のZ方向及びX方向の位置の違いによる磁束密度の変化を測定した結果である。縦軸は磁束密度を示し、横軸は回転中心軸23からホール素子22a(または22b)の中心位置までの径方向(回転中心軸23に直行する方向:X方向)の距離を示している。
【0057】
図8に示すように、ホール素子22a(または22b)のZ方向の位置が−1.2mmのとき、即ち、基準平面24からの距離が下方に1.2mmのときに、最も磁束密度の変化の少ないことがわかった。また、ホール素子22a(または22b)のX方向の位置が4.8±0.6mmのとき、最も磁束密度の変化の少ないことがわかった。
【0058】
したがって、ホール素子22a及び22bのそれぞれの中心位置は、径方向(回転中心軸23に直行する方向)の回転中心軸23からの距離が5mmの位置となり、かつ、回転中心軸23に平行な方向の基準平面24からの距離が1.2mmとなるように配置して、角度誤差を測定した。
【0059】
図9は、上述した回転センサ20において、磁石21の回転中心軸23がX方向へずれたときのXYの誤差を示した図である。図9(a)は、磁石21の回転中心軸23がX方向へ−0.6mm、0mm、及び+0.6mmずれたときのホール素子22a及び22bの磁束密度の出力結果を示した図であり、図9(b)は、磁石21の回転中心軸23がX方向へ±0.6mm移動したときの角度誤差を示した図である。ここで、図9(a)の縦軸は磁束密度の規格化後の値を示し、横軸は回転角度を示している。また、図9(b)の縦軸は角度誤差を示し、横軸は回転角度を示している。また、H1(sin曲線)はホール素子22aの出力結果であり、H2(cos曲線)はホール素子22bの出力結果である。
【0060】
図9から判るように、±0.6mmのX方向への回転中心軸23の移動により±7.98度の角度誤差を測定した。その結果、X方向の誤差は1.33度/0.1mm(=7.98度/0.6mm)となることがわかった。また、Y方向への回転中心軸23のずれもX方向と同様の結果となる。したがって、XYの誤差は1.33度/0.1mmとなることがわかった。
【0061】
図10は、上述した回転センサ20において、磁石21の回転中心軸23が傾いてZ方向と回転中心軸23との方向がずれたときのZ傾きの誤差を示した図である。図10(a)は、回転中心軸23が傾いて、回転中心軸23に平行な方向のホール素子22bと磁石21との距離が0.1mmはなれたときのホール素子22a及び22bの磁束密度の出力結果を示した図であり、図10(b)は、回転中心軸23が傾いて、回転中心軸23に平行な方向のホール素子22bと磁石21との距離が0.1mmはなれたときの角度誤差を示した図である。ここで、図10(a)の縦軸は磁束密度の規格化後の値を示し、横軸は回転角度を示している。また、図10(b)の縦軸は角度誤差を示し、横軸は回転角度を示している。
【0062】
図10から判るように、0.1mmのZ方向への回転中心軸13の傾きにより±0.51度の角度誤差を測定した。その結果、Z傾きの誤差は0.51度/0.1mmとなることがわかった。
【0063】
(比較例)
比較例として、円形面取り磁石41を用いた回転センサ40を使用したときの調査結果を示す。図11は、比較例として使用した円形面取り磁石41を用いた回転センサ40基本構造の一例を示す図である。図11(a)は磁石の底面図であり、図11(b)は磁石の底面図であり、図11(c)は磁石の回転中心軸を含む平面での磁石の断面図である。回転センサ40は、磁石41、ホール素子42a及び42bを備えている。ホール素子42a及び42bは、図11に示すように磁石41の回転中心軸43に平行な方向の磁気の強さの変化を検出できるように配置されている。
【0064】
磁石41の形状は、回転中心軸43を含む平面上の断面形状が回転中心軸43の周りの全周で等しい形状であり、ホール素子42a及び42bの感磁面に対向する面の円周部がC面取りされている円形形状である。回転中心軸43から磁石41の内側面までの距離d5が5mmの中空となっている。また、回転中心軸43から磁石41の外側面までの最大距離d6は6mmであり、磁石41の径方向の最大幅d2が5mmである。また、回転中心軸43に平行な方向の磁石41の最大厚みt1が4mmである。
【0065】
また、ホール素子42a及び42bのそれぞれの中心位置は、径方向(回転中心軸43に直行する方向)の回転中心軸43からの距離が5.7mmの位置となり、かつ、磁石43の回転中心軸43に略直行する底面からの、回転中心軸43に平行な方向への距離が1.0mmとなるように配置している。
【0066】
上述した回転センサ40において、磁石41の回転中心軸43がX方向及びY方向へずれたときのXYの誤差、並びに、磁石21の回転中心軸23が傾いてZ方向と回転中心軸23との方向がずれたときのZ傾きの誤差を測定した。その結果、XYの誤差は1.8度/0.1mmとなり、Z傾きの誤差は2.0度/0.1mmとなることがわかった。
【0067】
表1は、実施例1、実施例2、及び比較例によって測定されたXYの誤差及びZ傾きの誤差をまとめたものである。
【0068】
【表1】

表1に示すように、比較例と比べると本発明の実施例1及び実施例2のXYの誤差及びZ傾きの誤差がともに小さくなることがわかった。特に、Z傾きの誤差について、誤差を低減する効果が大きいことがわかった。
【0069】
また、図1に示したような磁石11を使用した回転センサ10を基板上に実装する場合、図5に示したように、最も磁束密度の変化の少ないように実装すると、ホール素子12a及び12bの回転中心軸13に平行な方向の中心位置は、磁石11の近傍部11aの底面の回転中心軸13に平行な方向の位置と略同じくなり、図12に示すように、基板50に穴を開けることなく、回転センサ10を基板上に実装することができることがわかった。したがって、基板のパターン面積を広く取ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】本発明を適用可能な回転センサの基本構造の一例を示す図である。
【図2】ホール素子の感磁面(検出面)を説明するための図である。
【図3】本発明を適用可能な別の回転センサの基本構造の一例を示す図である。
【図4】図1に示した回転センサ10に使用した磁石11の一変形例を示す回転中心軸を含む平面での磁石の断面図である。
【図5】磁石11によるホール素子12a(または12b)のZ方向及びX方向の位置の違いによる磁束密度の変化を測定した結果である。
【図6】磁石11の回転中心軸13がX方向へずれたときのXYの誤差を示した図である。
【図7】磁石11の回転中心軸13が傾いてZ方向と回転中心軸13との方向がずれたときのZ傾きの誤差を示した図である。
【図8】磁石21によるホール素子22a(または22b)のZ方向及びX方向の位置の違いによる磁束密度の変化を測定した結果である。
【図9】磁石21の回転中心軸23がX方向へずれたときのXYの誤差を示した図である。
【図10】磁石21の回転中心軸23が傾いてZ方向と回転中心軸23との方向がずれたときのZ傾きの誤差を示した図である。
【図11】比較例として使用した円形面取り磁石41を用いた回転センサ40基本構造の一例を示す図である。
【図12】回転センサ10を基板上に実装する場合を説明するため図である。
【図13】従来の回転角度センサの外観構成の一例を示す図である。
【図14】従来の回転角度センサの磁気センサから出力される磁束密度の波形を示す図である。
【図15】磁石の軸ずれを示す図である。
【図16】磁石が軸ずれしたときの従来の回転角度センサの磁気センサから出力される磁束密度の波形を示す図である。
【符号の説明】
【0071】
10、20、 回転センサ
11、21 磁石
11a、21a 近傍部
11b、21b 第1外周部
11c、21c 第2外周部
12a、12b、23a、23b ホール素子
13、23 回転中心軸
14、24 基準平面




【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検出回転体に固定され、当該被検出回転体とともに回転し、回転中心軸を含む平面上の断面形状が当該回転中心軸の周りの全周で等しい磁石と、
前記磁石の磁界の強さに基づいた電気量の信号を出力する複数個の磁気検出部と、
を備えた前記電気信号に基づいて前記被検出回転体の角度を検知する回転センサにおいて、
前記磁石は、1つの共通面を有する前記回転中心軸の近傍部と、前記近傍部の外側の第1外周部と、前記第1外周部の外側の第2外周部とを有し、
前記近傍部の前記回転中心軸に平行な方向の厚さは、前記第1外周部及び前記第2外周部の前記回転中心軸に平行な方向の厚さよりも厚く、
前記近傍部の側面と、前記近傍部の前記共通面とは反対側の面を含む平面と、前記磁石の最外周面を含む曲面と、前記第1外周部及び前記第2外周部の前記共通面とは反対側の面を含む平面と、に囲まれた空間の前記回転中心軸に平行な断面の断面積は前記磁気検出器の前記回転中心軸に平行な断面の断面積より大きいことを特徴とする回転センサ。
【請求項2】
前記磁気検出器の検出面は前記空間に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の回転センサ。
【請求項3】
被検出回転体に固定され、当該被検出回転体とともに回転し、回転中心軸を含む平面上の断面形状が当該回転中心軸の周りの全周で等しい磁石と、
前記磁石の磁界の強さに基づいた電気量の信号を出力する複数個の磁気検出部と、
を備えた前記電気信号に基づいて前記被検出回転体の角度を検知する回転センサにおいて、
前記磁石は、前記回転中心軸の近傍部と、前記近傍部の外側の第1外周部と、前記第1外周部の外側の第2外周部とを有し、
前記近傍部の前記回転中心軸に平行な方向の厚さは、前記第1外周部及び前記第2外周部の前記回転中心軸に平行な方向の厚さよりも厚く、
前記磁気検出器を配置する側の前記近傍部の面及び前記第1外周部の面は前記磁気検出部の検出面に略平行となるように形成されことを特徴とする回転センサ。
【請求項4】
前記回転中心軸に平行な方向の前記近傍部の厚さをt1、前記第1外周部の厚さをt2、前記第2外周部の最大厚さをt3とし、
前記回転中心軸に直行する方向の前記回転中心軸から前記第2外周部の外側面までの最大距離をd2、前記回転中心軸に直行する方向の前記近傍部の外側面から前記第2外周部の内側面までの最大距離をd1としたとき、
前記回転中心軸に直行する方向の前記回転中心軸から前記第2外周部の外側面までの距離中間位置と、前記回転中心軸に直行する方向の前記近傍部の外側面から前記第2外周部の内側面までの距離中間位置と、が略一致し、
0.2×d2<d1<0.8×d2 、かつ、
t1>t3≧t2 、かつ、 0.2×t1<t3<0.8×t1
の条件を満足することを特徴とする請求項3に記載の回転センサ。
【請求項5】
前記磁気検出部の感受方向は、前記磁石の前記回転中心軸と平行な方向であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の回転センサ。
【請求項6】
前記磁気検出器を配置する側の前記第1外周部の面と前記磁気検出部の検出面との距離よりも、前記磁気検出器を配置する側の前記第2外周部の面と前記磁気検出部の検出面との距離が小となり、更に、前記磁気検出器を配置する側の前記第2外周部の面が前記磁気検出部の検出面に略平行となるように形成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の回転センサ。
【請求項7】
前記回転中心軸に平行な方向の前記近傍部の厚さをt1、前記第1外周部の厚さをt2、前記第2外周部の最大厚さをt3とし、
前記回転中心軸に直行する方向の前記回転中心軸から前記第2外周部の外側面までの最大距離をd2、前記回転中心軸に直行する方向の前記近傍部の外側面から前記第2外周部の内側面までの最大距離をd1としたとき、
前記回転中心軸に直行する方向の前記回転中心軸から前記第2外周部の外側面までの距離中間位置と、前記回転中心軸に直行する方向の前記近傍部の外側面から前記第2外周部の内側面までの距離中間位置と、が略一致し、
0.2×d2<d1<0.8×d2 、かつ、
t1>t3>t2 、かつ、 0.2×t1<t3<0.8×t1
の条件を満足することを特徴とする請求項6に記載の回転センサ。
【請求項8】
前記磁石は、前記回転中心軸に直行する方向にSN極が配置されていることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の回転センサ。
【請求項9】
前記磁気検出部は、ホール素子であることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の回転センサ。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2010−66196(P2010−66196A)
【公開日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−234526(P2008−234526)
【出願日】平成20年9月12日(2008.9.12)
【出願人】(000005290)古河電気工業株式会社 (4,457)
【出願人】(391045897)古河AS株式会社 (571)
【Fターム(参考)】