説明

回転入力装置および携帯機器

【課題】静電容量の変化を精度よく検知することが可能な回転入力装置を提供する。
【解決手段】この回転入力装置4は、ユーザによる操作により回転可能なキャップ部41と、キャップ部41の回転角度を静電容量の変化に基づいて検知する静電容量式エンコーダ44と、キャップ部41と静電容量式エンコーダ44との間に配置され、ユーザによる操作によりキャップ部41が回転された際に、静電容量式エンコーダ44による検知結果に基づいてキャップ部41に回転方向の力に抗する抵抗力を付与することによりユーザに触感を付与する電磁石43とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、回転入力装置および携帯機器に関し、特に、静電容量の変化を検知する回転入力装置およびこの回転入力装置を備える携帯機器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、静電容量の変化を検知するセンサが知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
上記特許文献1には、ユーザにより操作されるシリコンゴムからなる操作部と、操作部の下側の表面上に直接的に取り付けられた導電性ゴム(可動電極)と、導電性ゴムの下面に対向するように導電性ゴムから所定の間隔を隔てて配置された固定電極とを備える静電容量式力覚センサが開示されている。この静電容量式力覚センサでは、ユーザによりシリコンゴムからなる操作部が所定の方向に操作された場合に、操作部が弾性変形されることによって固定電極と、操作部の下側の表面上に直接的に取り付けられた導電性ゴムとの距離が変化して静電容量が変化する。そして、この静電容量式力覚センサは、静電容量の変化に基づいて操作された方向を検知する。また、この静電容量式力覚センサでは、ユーザが操作部を操作した際に、変形された操作部の弾性力によってユーザに力覚(触感)を付与するように構成されている。なお、この静電容量式力覚センサは、操作部が前後左右と下方とに押圧可能に構成されており、操作部を回転操作する構成ではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第3380996号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1に記載の静電容量式力覚センサでは、導電性ゴム(可動電極)がユーザにより操作される操作部の下側の表面上に直接的に取り付けられているので、操作を行うユーザの手や指が操作部に接触する際に、ユーザの手や指が導電性ゴムに近い位置に配置される。このため、ユーザの身体に帯電する静電気によるノイズが導電性ゴムと固定電極との間の静電容量に対して発生しやすいので、静電容量の変化を精度よく検知することができないという問題点がある。
【0006】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、静電容量の変化を精度よく検知することが可能な回転入力装置、および、この回転入力装置を備える携帯機器を提供することである。
【課題を解決するための手段および発明の効果】
【0007】
この発明の第1の局面による回転入力装置は、ユーザによる操作により回転可能な回転部材と、回転部材の回転角度を静電容量の変化に基づいて検知する静電容量式検知部と、回転部材と静電容量式検知部との間に配置され、ユーザによる操作により回転部材が回転された際に、静電容量式検知部による検知結果に基づいて回転部材に回転方向の力に抗する抵抗力を付与することによりユーザに触感を付与する抵抗付与部とを備える。
【0008】
この発明の第1の局面による回転入力装置では、上記のように、抵抗付与部を回転部材と静電容量式検知部との間に配置することによって、抵抗付与部を介する分、静電容量式検知部を回転部材から遠ざけることができるので、回転部材の操作を行うユーザの手や指を静電容量式検知部から遠ざけることができる。これにより、ユーザの手や指が静電容量式検知部の近くに配置される場合に比べて、ユーザの身体に帯電する静電気によるノイズが静電容量式検知部により検知される静電容量に対して発生するのを抑制することができるので、その分、静電容量式検知部により静電容量の変化を精度よく検知することができる。また、静電容量の変化を検知する精度が高い分、抵抗付与部により、回転角度に応じた抵抗力を回転部材に精度よく付与することができる。これにより、ユーザに対して抵抗力を感じさせて触感(力覚)を与えることができる。
【0009】
上記第1の局面による回転入力装置において、好ましくは、回転部材は、磁性体からなり、抵抗付与部は、電磁石を含み、電磁石により磁性体からなる回転部材を吸引することによって回転部材に抵抗力を付与することによりユーザに触感を付与するように構成されている。このように構成すれば、電磁石を用いた容易な構成により、回転部材に抵抗力を付与してユーザに触感(力覚)を与えることができる。
【0010】
この場合、好ましくは、電磁石は、励磁コイルと励磁コイルへの通電により磁化されるヨークとを有し、抵抗付与部は、ユーザによる操作により回転部材が回転された際に、静電容量式検知部による検知結果に基づいて励磁コイルが断続的に通電されて回転部材をヨークに断続的に吸引することによって、回転部材に抵抗力を断続的に付与することによりユーザに触感を付与するように構成されている。このように構成すれば、電磁石を用いた容易な構成により、抵抗力を断続的に付与してユーザに触感(力覚)としてのクリック感を与えることができる。
【0011】
上記第1の局面による回転入力装置において、好ましくは、回転部材、抵抗付与部および静電容量式検知部は、回転部材の回転軸方向に積層して配置されており、抵抗付与部および静電容量式検知部は、静電容量式検知部に対して回転部材の回転軸方向の力が伝達されるのを抑制するように互いに所定の間隔を隔てて配置されている。このように構成すれば、抵抗付与部と静電容量式検知部との間の所定の間隔により、ユーザが回転部材を操作する際に生じる回転軸方向の押圧力が静電容量式検知部に伝達され難くなるので、回転軸方向の押圧力に起因する静電容量式検知部により検知される静電容量の変動を抑制することができる。これにより、静電容量式検知部により、回転操作に伴う静電容量の変化をより精度よく検知することができる。
【0012】
この場合、好ましくは、抵抗付与部は、励磁コイルと励磁コイルへの通電により磁化されるヨークとを有する電磁石を含み、静電容量式検知部は、固定子と、固定子に対向するように配置され、固定子に対して回転可能な回転子と、回転子に固定的に取り付けられるロータプレートとを含み、抵抗付与部のヨークおよび静電容量式検知部のロータプレートは、互いに所定の間隔を隔てて配置されている。このように構成すれば、ユーザが回転部材を操作する際に生じる回転軸方向の押圧力がロータプレートおよびロータプレートが固定的に取り付けられる回転子に伝達されるのを抑制することができるので、回転子と固定子との間隔が変化するのを抑制することができる。これにより、回転軸方向の押圧力に起因する回転子と固定子との間の静電容量の変動を抑制することができる。その結果、回転部材の回転角度を精度よく検知することができる。
【0013】
上記抵抗付与部および静電容量式検知部が互いに所定の間隔を隔てて配置されている構成において、好ましくは、静電容量式検知部を収納するとともに、抵抗付与部と静電容量式検知部との間に所定の間隔を設けるように抵抗付与部を支持するケース部をさらに備える。このように構成すれば、1つのケース部を用いて、静電容量式検知部を収納しながら、抵抗付与部と静電容量式検知部との間に所定の間隔を設けることができるので、抵抗付与部と静電容量式検知部との間に所定の間隔を設けるための専用の部材を別個に設ける必要がない。
【0014】
上記第1の局面による回転入力装置において、好ましくは、回転部材の回転軸上に配置された軸部をさらに備え、静電容量式検知部は、固定子と、固定子に対向するように配置され、固定子に対して回転可能な回転子とを含み、回転子または回転子に固定的に取り付けられるロータプレートは、軸部が挿入される挿入穴を有し、軸部は、挿入穴に対して回転部材の回転軸方向に移動可能であるとともに、回転部材が回転された際に、抵抗付与部には回転部材の回転力を伝達しないで、かつ、挿入穴に係合して回転部材の回転力を回転子に伝達する形状に形成されている。このように構成すれば、軸部により、回転軸方向の押圧力が静電容量式検知部の回転子に伝達されるのを抑制することができるとともに、回転部材と静電容量式検知部との間に抵抗付与部を配置した場合にも、抵抗付与部を回転させることなく静電容量式検知部の回転子を回転させることができる。
【0015】
この場合、好ましくは、軸部の挿入穴に挿入される部分は、軸部の軸方向に直交する方向の断面が非円形形状に形成されており、挿入穴は軸部の非円形形状に対応する形状に形成されている。このように構成すれば、軸部の断面を非円形形状にする簡易な手法を用いて、回転部材と静電容量式検知部との間に抵抗付与部を配置した場合にも、容易に、回転軸方向の押圧力が静電容量式検知部の回転子に伝達されるのを抑制しながら、静電容量式検知部の回転子を回転させることができる。
【0016】
この発明の第2の局面による携帯機器は、ユーザによる操作により回転可能な回転部材と、回転部材の回転角度を静電容量の変化に基づいて検知する静電容量式検知部と、回転部材と静電容量式検知部との間に配置され、ユーザによる操作により回転部材が回転された際に、静電容量式検知部による検知結果に基づいて回転部材に回転方向の力に抗する抵抗力を付与することによりユーザに触感を付与する抵抗付与部とを含む回転入力装置を備える。
【0017】
この発明の第2の局面による携帯機器では、上記のように、抵抗付与部を回転部材と静電容量式検知部との間に配置することによって、抵抗付与部を介する分、静電容量式検知部を回転部材から遠ざけることができるので、回転部材の操作を行うユーザの手や指を静電容量式検知部から遠ざけることができる。これにより、ユーザの手や指が静電容量式検知部の近くに配置される場合に比べて、ユーザの身体に帯電する静電気によるノイズが静電容量式検知部により検知される静電容量に対して発生するのを抑制することができるので、その分、静電容量式検知部により静電容量の変化を精度よく検知することができる。また、静電容量の変化を検知する精度が高い分、抵抗付与部により、回転角度に応じた抵抗力を回転部材に精度よく付与することができる。これにより、ユーザに対して抵抗力を感じさせて触感(力覚)を与えることができる。また、この携帯機器において回転入力装置の回転部材を携帯機器の操作部として用いれば、ユーザが携帯機器の操作を行う際に、ユーザに対して回転角度に応じた触感(力覚)を精度よく付与することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の一実施形態による携帯電話機を示した平面図である。
【図2】本発明の一実施形態による携帯電話機の表示側筐体部をスライドさせた状態を示した平面図である。
【図3】本発明の一実施形態による携帯電話機を示したブロック図である。
【図4】本発明の一実施形態による携帯電話機の回転入力装置を示した分解斜視図である。
【図5】本発明の一実施形態による携帯電話機の回転入力装置を示した斜視図である。
【図6】図5の200−200線に沿った断面図である。
【図7】本発明の一実施形態による携帯電話機の回転入力装置の外周部近傍の拡大断面図である。
【図8】本発明の一実施形態による携帯電話機の回転入力装置の軸部近傍の拡大断面図である。
【図9】図8の300−300線に沿った断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
【0020】
まず、図1〜図9を参照して、本発明の一実施形態による携帯電話機100の構成について説明する。なお、携帯電話機100は、本発明の「携帯機器」の一例である。
【0021】
本発明の一実施形態による携帯電話機100は、図1に示すように、正面から見て、長方形形状を有している。また、携帯電話機100は、表示画面部3が設けられた表示側筐体部1と、表示側筐体部1の背面側に設けられた背面側筐体部2(図2参照)とを含んでいる。
【0022】
表示側筐体部1は、図2に示すように、背面側筐体部2に対してY方向(表示側筐体部1の長手方向)にスライド可能に構成されている。また、表示側筐体部1の表示画面部3が設けられる側の表面上には、表示画面部3と、表示画面部3に隣接して配置される回転入力装置4と、回転入力装置4を取り囲むように配置されるメニューボタンやメールボタンなどの各種ボタン5と、スピーカ6とが設けられている。
【0023】
また、背面側筐体部2の表示側筐体部1側の表面上には、図2に示すように、番号ボタンなどの入力キー7と、マイク8とが設けられている。また、背面側筐体部2の内部には、図3に示すように、携帯電話機100の各部を制御するメイン制御部9が設けられている。
【0024】
表示画面部3は、液晶ディスプレイからなり、メニュー画面の表示やWebサイトの閲覧などのために設けられている。
【0025】
回転入力装置4は、ユーザによる回転操作によって、表示画面部3に表示される各種画面上の項目を選択したりスピーカ6の音量を調節したりするために設けられている。また、回転入力装置4は、図4に示すように、キャップ部41と、摺動部材42と、電磁石43と、静電容量式エンコーダ44と、ケース部45と、軸部46とを含んでいる。さらに、回転入力装置4は、図3に示すように、回転入力装置4の操作に対して操作触感(クリック感)を付与するための制御を行う制御部4aと、一時的にデータを記憶するためのRAM4bと、コンピュータプログラムが記憶されたROM4cとを含んでいる。なお、キャップ部41は、本発明の「回転部材」の一例であり、電磁石43は、本発明の「抵抗付与部」の一例である。また、静電容量式エンコーダ44は、本発明の「静電容量式検知部」の一例である。
【0026】
キャップ部41は、ユーザによる操作により軸部46を回転中心として回転可能に構成されている。また、キャップ部41は、図4〜図6に示すように、円板形状に形成されている。また、キャップ部41は、約27mmの外径を有するように形成されているとともに、約0.5mmの厚みを有している。また、キャップ部41は、鉄やSECC(電気亜鉛メッキ鋼板)などの磁性材料からなる。また、キャップ部41は、平面的に見て略中央部に軸部46が挿入される円形形状の挿入穴411を有している。また、キャップ部41の表面上の外周部近傍には、半径方向に放射状に延びる複数の凸部412が形成されている。凸部412は、ユーザがキャップ部41を回転操作する際に、ユーザの指の滑り止めとして機能するように構成されている。
【0027】
摺動部材42は、キャップ部41と電磁石43の後述するベース部432との間に配置され、キャップ部41をベース部432に対して円滑に回転させるために設けられている。また、摺動部材42は、図4に示すように、リング形状を有し、接着剤によりキャップ部41の下側(Z2方向側)の表面上に貼り付けられている。また、摺動部材42は、キャップ部41の外径と略同じ約27mmの外径を有するように形成されている。また、摺動部材42は、後述する鉄やSECC(電気亜鉛メッキ鋼板)などからなるベース部432に対して摩擦係数が小さいフッ素樹脂などからなる。
【0028】
電磁石43は、平面的に見て重なるように、キャップ部41の下側(Z2方向側)に配置されている。また、電磁石43は、励磁コイル431とベース部432とを有し、ユーザによりキャップ部41が回転される際にキャップ部41を吸引するために設けられている。
【0029】
励磁コイル431は、図4に示すように、円板形状に形成されている。また、励磁コイル431は、平面的に見て略中央部にベース部432の後述する内側コア部432aが挿入される円形形状の開口部431aを有している。また、励磁コイル431は、導線が巻回されることにより形成されている。また、励磁コイル431は、ベース部432の上側(Z1方向側)の表面上に図示しない両面テープで取り付けられている。また、励磁コイル431は、図示しない導線により制御部4a(図3参照)に接続されており、制御部4aによる信号に基づいて通電されるように構成されている。具体的には、励磁コイル431は、ユーザによりキャップ部41が回転される際に、キャップ部41の回転角度に応じて断続的に通電されるように構成されている。これにより、励磁コイル431は、キャップ部41が回転される際に、キャップ部41の回転角度に応じて励磁コイル431の周囲に断続的に磁界を発生させる。
【0030】
ベース部432は、図4に示すように、平面的に見て、円形形状を有し、キャップ部41の外径と略同じ約27mmの外径を有するように形成されている。また、ベース部432は、鉄やSECC(電気亜鉛メッキ鋼板)などの磁性材料からなり、電磁石43のヨークとして機能するように構成されている。また、ベース部432は、平面的に見て中央部から半径方向外側に向かって順に配置される内側コア部432a、コイル載置部432bおよび外側コア部432cを有するとともに、全域にわたって約0.5mm以上約1.0mm以下の厚みを有している。なお、ベース部432は、本発明の「ヨーク」の一例である。
【0031】
内側コア部432aは、平面的に見て円形形状に形成され、励磁コイル431の開口部431aの直径よりも小さい直径を有している。また、内側コア部432aは、図6に示すように、励磁コイル431の高さ(厚み)よりも若干大きい高さだけコイル載置部432bに対して上方向(Z1方向)に突出している。また、内側コア部432aは、励磁コイル431がコイル載置部432bに載置された状態で、励磁コイル431の開口部431aを貫通するように構成されている。これにより、内側コア部432aは、電磁石43の内側コアとして機能する。また、内側コア部432aは、平面的に見て中央部に軸部46が挿入される円形形状の挿入穴432dを有している。挿入穴432dは、軸部46の対応する部分の直径よりも大きい直径を有し、軸部46が回転する際に軸部46から回転力が伝達されないように構成されている。
【0032】
コイル載置部432bは、励磁コイル431を載置するために設けられている。また、コイル載置部432bは、平面的に見て、内側コア部432aの外周を取り囲むように配置されており、外形が円形形状になるように形成されている。また、コイル載置部432bは、内側コア部432aおよび外側コア部432cに対して凹状に形成されている。
【0033】
外側コア部432cは、平面的に見て、コイル載置部432bの外周を取り囲むように配置されており、外形が円形形状になるように形成されている。また、外側コア部432cは、内側コア部432aと略同じ高さを有している。すなわち、外側コア部432cは、図6に示すように、励磁コイル431の高さ(厚み)よりも若干大きい高さだけコイル載置部432bに対して上方向(Z1方向)に突出している。また、外側コア部432cは、励磁コイル431がコイル載置部432bに載置された状態で、励磁コイル431の外周を取り囲むように構成されている。また、外側コア部432cは、図7に示すように、上側(Z1方向側)の表面がリング形状の摺動部材42に当接するように構成されている。
【0034】
ここで、本実施形態では、静電容量式エンコーダ44は、ユーザによる操作により回転されるキャップ部41の回転角度を検知するために設けられている。また、静電容量式エンコーダ44は、図4および図6に示すように、電磁石43のキャップ部41が設けられる側(Z1方向側)とは反対側(Z2方向側)で、平面的に見てキャップ部41および電磁石43に重なるように配置されている。すなわち、キャップ部41と静電容量式エンコーダ44との間に電磁石43が配置されている。また、静電容量式エンコーダ44は、上から下(Z1方向からZ2方向)に向かって順に配置される、ロータプレート441、ロータ部442およびステータ部443を有している。なお、ロータ部442は、本発明の「回転子」の一例であり、ステータ部443は、本発明の「固定子」の一例である。
【0035】
ロータプレート441は、円板形状を有し、コイル載置部432bの外径と略同じ外形を有するように形成されている。また、ロータプレート441は、樹脂などの絶縁体からなる。また、ロータプレート441は、平面的に見て略中央部にD字形状の挿入穴441aを有している。具体的には、挿入穴441aは、図8および図9に示すように、軸部46の後述するD字形状(Dカット形状)の下端部461が挿入可能に形成されており、軸部46の下端部461に対して約50μmの間隔を有する形状に形成されている。これにより、ロータプレート441に対して、軸部46から軸方向(Z方向)の力が伝達されるのを抑制しながら、軸部46が回転される際に軸部46から回転力が伝達されるようにすることが可能である。
【0036】
ロータ部442は、フレキシブルプリント基板(FPC)からなり、内部に円形状の電極部442aを有している。ロータ部442は、円板形状を有し、ロータプレート441の外径よりも若干小さい外径を有するように形成されている。また、ロータ部442は、上側(Z1方向側)の表面が図示しない両面テープによりロータプレート441の下側(Z2方向側)の表面上に取り付けられている。また、ロータ部442は、平面的に見て中央部に軸部46が挿入される円形形状の開口部442bを有している。開口部442bは、軸部46の直径よりも大きく、軸部46と当接しない大きさの内径を有するように形成されている。また、ロータ部442は、ステータ部443に対して回転可能に構成されている。
【0037】
ロータ部442の電極部442aは、図4に示すように、ロータ部442の中央部(開口部442b)に対して偏心するように配置されている。これにより、ロータ部442が回転する際に、ロータ部442の電極部442aとステータ部443の後述する4つの電極部443aとの間の距離がロータ部442の回転角度に応じて変化されて静電容量が変化される。
【0038】
ステータ部443は、ロータ部442の下側(Z2方向側)でロータ部442に対向するように配置されている。また、ステータ部443は、FPC(Flexible Printed Circuits)からなり、内部に4つの電極部443aを有している。また、ステータ部443は、円板形状を有し、直径がロータ部442と略同じ大きさになるように形成されている。また、ステータ部443は、下側(Z2方向側)の表面が図示しない両面テープによりケース部45の上側(Z1方向側)の表面上に取り付けられている。また、ステータ部443は、平面的に見て中央部に軸部46が挿入される円形形状の開口部443bを有している。開口部443bは、軸部46の直径よりも大きく、軸部46と当接しない大きさの内径を有するように形成されている。
【0039】
ステータ部443の4つの電極部443aは、図4に示すように、開口部443bの周囲に90度の等角度間隔で配置されている。また、4つの電極部443aは、図示しない帯状のFPCを介して制御部4a(図3参照)に接続されている。
【0040】
ケース部45は、図4〜図6に示すように、静電容量式エンコーダ44を収納するために設けられている。また、ケース部45は、アルミなどの非磁性体からなる。また、ケース部45は、凹形状に形成されており、底部451と、ケース部45の外周部に設けられる縁部452と、底部451の外周部に設けられ、底部451と縁部452とを連結する側壁部453とを有している。
【0041】
ケース部45の底部451は、静電容量式エンコーダ44のステータ部443の外径よりも大きな外径を有し、ステータ部443を図示しない両面テープにより取り付け可能に構成されている。また、底部451は、平坦形状に形成されている。
【0042】
ケース部45の縁部452は、側壁部453の上端部から半径方向に周状に突出するフランジ形状に形成されている。また、縁部452は、キャップ部41の外径と略同じ約27mmの外径を有するように形成されている。また、縁部452は、ベース部432の外側コア部432cの下側(Z2方向側)の表面に当接し、ベース部432を支持するように構成されている。
【0043】
ここで、本実施形態では、ケース部45の側壁部453は、底部451の外周を全域にわたって取り囲むように配置されている。また、側壁部453は、底部451の上側(Z1方向側)の表面上に配置された静電容量式エンコーダ44の厚み(ロータプレート441、ロータ部442およびステータ443を合わせた厚み)よりも大きい高さを有している。具体的には、側壁部453は、縁部452に支持されるベース部452のコイル載置部432bの下側(Z2方向側)の表面と、ケース部45に収納された静電容量式エンコーダ44のロータプレート441の上側(Z1方向側)の表面との間に約0.1mm以上約0.2mm以下の間隔(空隙)を形成する高さを有している。この間隔により、ユーザがキャップ部41を回転操作する際に生じる下方向(Z2方向)への押圧力が、間隔よりも下側(Z2方向側)に配置された静電容量式エンコーダ44に伝達されるのを抑制することができる。
【0044】
軸部46は、キャップ部41の回転軸として機能するように構成されている。また、軸部46は、キャップ部41の挿入穴411に挿入されて上端部がカシメ加工によりキャップ部41に固定されている。これにより、軸部46は、ユーザによりキャップ部41が回転された際に、キャップ部41と同じ回転方向で、かつ、同じ回転角度で回転される。また、軸部46の下端部461は、図8および図9に示すように、軸部46の軸方向(Z方向)に直交する方向の断面形状がD字形状(Dカット形状)に形成されている。また、下端部461は、ロータプレート441のD字形状の挿入穴441aに対して軸方向(Z方向)に移動可能に係合されている。これにより、軸部46は、ロータプレート441に対して軸方向(Z方向)の力が伝達されるのを抑制しながら、回転力のみをロータプレート441に伝達することが可能である。また、軸部46は、回転する際に、電磁石43(励磁コイル431およびベース部432)と静電容量式エンコーダ44のステータ部443とには回転力を伝達しないで、ロータプレート441にのみ回転力を伝達するように構成されている。また、軸部46には、ベース部432とロータプレート441との間に配置される抜け止めワッシャ47が取り付けられている。
【0045】
制御部4aは、図3に示すように、携帯電話機100のメイン制御部9に接続されている。また、制御部4aは、静電容量式エンコーダ44のステータ部443から、ロータ部442の電極部442aとステータ部443の電極部443aとの間の静電容量の情報を取得するように構成されている。また、制御部4aは、ステータ部443から取得した静電容量の情報に基づいて、キャップ部41の回転角度に応じて励磁コイル431を断続的に通電状態にするように構成されている。
【0046】
次に、本発明の携帯電話機100の回転入力装置4が回転操作される際の動作について説明する。
【0047】
まず、ユーザがキャップ部41を回転操作する際、ユーザの指がキャップ部41の上側(Z1方向側)の表面上に接触される。この場合でも、ユーザの手と静電容量式エンコーダ44とは、キャップ部41と電磁石43とを間に配置した距離に離間されている。そして、図5に示すように、ユーザによりキャップ部41がA方向またはB方向に回転操作されると、静電容量式エンコーダ44によりキャップ部41の回転角度が検知される。具体的には、ユーザによりキャップ部41が回転された際に、軸部46がキャップ部41とともに回転されることによって、ロータプレート441のD字形状の挿入穴441aに係合された軸部46のD字形状の下端部461により軸部46からロータプレート441にキャップ部41の回転力が伝達される。これにより、ロータプレート441に固定的に取り付けられたロータ部442が回転されてロータ部442の電極部442aがステータ部443の電極部443aに対して回転移動する。この際、ロータ部442の電極部442aとステータ部443の電極部443aとの距離が変化することによって、両電極間の静電容量が変化する。静電容量式エンコーダ44は、この静電容量の変化に基づいてキャップ部41の回転角度を検知する。
【0048】
そして、静電容量式エンコーダ44の検知結果はステータ部443から制御部4aに伝達され、制御部4aにより、励磁コイル431がキャップ部の回転角度に応じて断続的に通電される。この際、励磁コイル431の周辺に断続的に磁界が発生され、この磁界によりベース部432が断続的に磁化される。これにより、磁性体からなるキャップ部41が磁化されるベース部432に断続的に吸引されて、キャップ部41に回転方向の力に対する抵抗力(ブレーキ)が付与される。具体的には、キャップ部41に貼り付けられた摺動部材42とベース部432との間の摩擦力が断続的に増加され、キャップ部41に断続的に回転抵抗(ブレーキ)が生じる。そして、このキャップ部41に生じる断続的な回転抵抗は、ユーザにクリック感(触感)を与える。
【0049】
本実施形態では、上記のように、電磁石43をキャップ部41と静電容量式エンコーダ44との間に配置することによって、電磁石43を介する分、静電容量式エンコーダ44をキャップ部41から遠ざけることができるので、キャップ部41の操作を行うユーザの手や指を静電容量式エンコーダ44から遠ざけることができる。これにより、ユーザの手や指が静電容量式エンコーダ44の近くに配置される場合に比べて、ユーザの身体に帯電する静電気によるノイズが静電容量式エンコーダ44により検知される静電容量に対して発生するのを抑制することができ、その分、静電容量式エンコーダ44により静電容量の変化を精度よく検知することができる。また、静電容量の変化を検知する精度が高い分、電磁石43により、回転角度に応じた抵抗力をキャップ部41に精度よく付与することができる。これにより、ユーザに対して抵抗力を感じさせて触感(力覚)を与えることができる。また、携帯電話機100の操作部として回転入力装置4を用いることによって、ユーザが携帯電話機100の操作を行う際に、ユーザに対して回転角度に応じた触感(力覚)を精度よく付与することができる。
【0050】
また、本実施形態では、ユーザによる操作によりキャップ部41が回転された際に、静電容量式エンコーダ44による検知結果に基づいて励磁コイル431に断続的に通電してキャップ部41をベース部432に断続的に吸引することによって、キャップ部41に抵抗力を断続的に付与することによりユーザに触感を付与する。これにより、電磁石43を用いた容易な構成により、キャップ部41に抵抗力を断続的に付与してユーザに触感(力覚)としてのクリック感を与えることができる。
【0051】
また、本実施形態では、電磁石43のベース部432および静電容量式エンコーダ44のロータプレート441を互いに所定の間隔を隔てて配置することによって、ユーザがキャップ部41を操作する際に生じる回転軸方向(Z方向)の押圧力がロータプレート441およびロータプレート441が固定的に取り付けられるロータ部442に伝達されるのを抑制することができるので、ロータ部442とステータ部443との間隔が変化するのを抑制することができる。これにより、回転軸方向の押圧力に起因するロータ部442とステータ部443との間の静電容量の変動を抑制することができる。その結果、キャップ部41の回転角度を精度よく検知することができる。
【0052】
また、本実施形態では、静電容量式エンコーダ44を収納するとともに、電磁石43と静電容量式エンコーダ44との間に間隔(空隙)を設けるように電磁石43を支持するケース部45を設けることによって、1つのケース部45を用いて、静電容量式エンコーダ44を収納しながら、電磁石43と静電容量式エンコーダ44との間に間隔を設けることができるので、電磁石43と静電容量式エンコーダ44との間に間隔を設けるための専用の部材を別個に設ける必要がない。
【0053】
また、本実施形態では、キャップ部41の回転軸上に配置された軸部46を設け、ロータ部442に固定的に取り付けられるロータプレート441に軸部46が挿入される挿入穴441aを設けるとともに、軸部46を、挿入穴441aに対してキャップ部41の回転軸方向(Z方向)に移動可能であるとともに、キャップ部41が回転された際に、電磁石43にはキャップ部41の回転力を伝達しないで、かつ、挿入穴441aに係合してキャップ部41の回転力をロータ部442に伝達する非円形形状のD字形状に形成することによって、軸部46により、回転軸方向の押圧力が静電容量式エンコーダ44のロータ部442に伝達されるのを抑制することができるとともに、キャップ部41と静電容量式エンコーダ44との間に電磁石43を配置した場合にも、電磁石43を回転させることなく静電容量式エンコーダ44のロータ部442を回転させることができる。
【0054】
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0055】
たとえば、上記実施形態では、本発明の回転入力装置を携帯電話機に用いる例を示したが、本発明はこれに限らず、携帯電話機以外の電子機器に本発明の回転入力装置を用いてもよい。
【0056】
また、上記実施形態では、携帯機器の一例として、携帯電話機を示したが、本発明はこれに限らず、携帯電話機以外の、たとえば、PDA(Personal Digital Assistant)などの携帯機器であってもよい。
【0057】
また、上記実施形態では、抵抗付与部の一例として、電磁石を示したが、本発明はこれに限らず、電磁石以外の、たとえば、キャップ部に当接するように所定の部材を移動させるアクチュエータなどの抵抗付与部であってもよい。
【0058】
また、上記実施形態では、回転部材としてのキャップ部に回転角度に応じて断続的に抵抗力を付与する構成の例を示したが、本発明はこれに限らず、キャップ部に付与する抵抗力の大きさを回転角度に応じて変化させる構成であってもよい。
【0059】
また、上記実施形態では、抵抗付与部としての電磁石と静電容量式検知部としての静電容量式エンコーダとの間の所定の間隔を空隙とする構成の例を示したが、本発明はこれに限らず、電磁石と静電容量式エンコーダとの間の所定の間隔に、たとえば、粘性のあるグリス、シリコンゴムおよびウレタンなど、力が伝達されるのを抑制する部材を設ける構成であってもよい。
【0060】
また、上記実施形態では、ケース部により、抵抗付与部としての電磁石と静電容量式検知部としての静電容量式エンコーダとの間に所定の間隔を設ける構成の例を示したが、本発明はこれに限らず、電磁石を支持する専用の部材を設けて、電磁石と静電容量式エンコーダとの間に所定の間隔を設ける構成であってもよい。
【0061】
また、上記実施形態では、軸部の非円形形状の一例として、D字形状を示したが、本発明はこれに限らず、非円形形状であれば、たとえば、三角形状や矩形形状、楕円形状などであってもよい。
【0062】
また、上記実施形態では、ロータプレートに軸部のD字形状に対応するD字形状の挿入穴を形成して、ロータプレートに取り付けた回転子としてのロータ部を回転させる構成の例を示したが、本発明はこれに限らず、ガラスエポキシからなるロータ部を設けて、ロータ部自体にD字形状の挿入穴を形成する構成であってもよい。この場合、ロータプレートを設けることなく、ロータ部を回転させることができる。
【0063】
また、上記実施形態では、回転入力装置が回転部材としてのキャップ部の回転角度のみを検知する構成の例を示したが、本発明はこれに限らず、回転入力装置がキャップ部の回転角度に加えて、キャップ部に対する下方への押圧力を検知する構成であってもよい。この際、たとえば、ベース部の外側コア部432cと縁部452との間に所定の緩衝材を配置することによって、所定の大きさ以上の押圧力がキャップ部に加えられた場合に、緩衝材が変形されてベース部432とロータプレート441との間の間隔が無くなるように構成してもよい。これにより、所定の大きさ以上の押圧力がキャップ部に加えられると、ロータ部442の電極部442aとステータ部443の電極部443aとの間の距離が変化されて静電容量が変化される。
【0064】
また、上記実施形態では、回転入力装置に設けられた制御部により操作触感を付与するための制御を行う構成の例を示したが、本発明はこれに限らず、携帯電話機のメイン制御部により操作触感を付与するための制御を行う構成であってもよい。この場合、回転入力装置に制御部を設ける必要がない。
【符号の説明】
【0065】
4 回転入力装置
41 キャップ部(回転部材)
43 電磁石(抵抗付与部)
44 静電容量式エンコーダ(静電容量式検知部)
45 ケース部
46 軸部
100 携帯電話機(携帯機器)
431 励磁コイル
432 ベース部(ヨーク)
441 ロータプレート
441a 挿入穴
442 ロータ部(回転子)
443 ステータ部(固定子)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザによる操作により回転可能な回転部材と、
前記回転部材の回転角度を静電容量の変化に基づいて検知する静電容量式検知部と、
前記回転部材と前記静電容量式検知部との間に配置され、ユーザによる操作により前記回転部材が回転された際に、前記静電容量式検知部による検知結果に基づいて前記回転部材に回転方向の力に抗する抵抗力を付与することによりユーザに触感を付与する抵抗付与部とを備える、回転入力装置。
【請求項2】
前記回転部材は、磁性体からなり、
前記抵抗付与部は、電磁石を含み、前記電磁石により磁性体からなる前記回転部材を吸引することによって前記回転部材に前記抵抗力を付与することによりユーザに触感を付与するように構成されている、請求項1に記載の回転入力装置。
【請求項3】
前記電磁石は、励磁コイルと前記励磁コイルへの通電により磁化されるヨークとを有し、
前記抵抗付与部は、ユーザによる操作により前記回転部材が回転された際に、前記静電容量式検知部による検知結果に基づいて前記励磁コイルが断続的に通電されて前記回転部材を前記ヨークに断続的に吸引することによって、前記回転部材に前記抵抗力を断続的に付与することによりユーザに触感を付与するように構成されている、請求項2に記載の回転入力装置。
【請求項4】
前記回転部材、前記抵抗付与部および前記静電容量式検知部は、前記回転部材の回転軸方向に積層して配置されており、
前記抵抗付与部および前記静電容量式検知部は、前記静電容量式検知部に対して前記回転部材の回転軸方向の力が伝達されるのを抑制するように互いに所定の間隔を隔てて配置されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の回転入力装置。
【請求項5】
前記抵抗付与部は、励磁コイルと前記励磁コイルへの通電により磁化されるヨークとを有する電磁石を含み、
前記静電容量式検知部は、固定子と、前記固定子に対向するように配置され、前記固定子に対して回転可能な回転子と、前記回転子に固定的に取り付けられるロータプレートとを含み、
前記抵抗付与部の前記ヨークおよび前記静電容量式検知部の前記ロータプレートは、互いに前記所定の間隔を隔てて配置されている、請求項4に記載の回転入力装置。
【請求項6】
前記静電容量式検知部を収納するとともに、前記抵抗付与部と前記静電容量式検知部との間に前記所定の間隔を設けるように前記抵抗付与部を支持するケース部をさらに備える、請求項4または5に記載の回転入力装置。
【請求項7】
前記回転部材の回転軸上に配置された軸部をさらに備え、
前記静電容量式検知部は、固定子と、前記固定子に対向するように配置され、前記固定子に対して回転可能な回転子とを含み、
前記回転子または前記回転子に固定的に取り付けられるロータプレートは、前記軸部が挿入される挿入穴を有し、
前記軸部は、前記挿入穴に対して前記回転部材の回転軸方向に移動可能であるとともに、前記回転部材が回転された際に、前記抵抗付与部には前記回転部材の回転力を伝達しないで、かつ、前記挿入穴に係合して前記回転部材の回転力を前記回転子に伝達する形状に形成されている、請求項1〜6のいずれか1項に記載の回転入力装置。
【請求項8】
前記軸部の前記挿入穴に挿入される部分は、前記軸部の軸方向に直交する方向の断面が非円形形状に形成されており、
前記挿入穴は、前記軸部の前記非円形形状に対応する形状に形成されている、請求項7に記載の回転入力装置。
【請求項9】
ユーザによる操作により回転可能な回転部材と、前記回転部材の回転角度を静電容量の変化に基づいて検知する静電容量式検知部と、前記回転部材と前記静電容量式検知部との間に配置され、ユーザによる操作により前記回転部材が回転された際に、前記静電容量式検知部による検知結果に基づいて前記回転部材に回転方向の力に抗する抵抗力を付与することによりユーザに触感を付与する抵抗付与部とを含む回転入力装置を備える、携帯機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−103061(P2011−103061A)
【公開日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−257682(P2009−257682)
【出願日】平成21年11月11日(2009.11.11)
【出願人】(000201113)船井電機株式会社 (7,855)
【Fターム(参考)】