説明

回転分析デバイス及び計量方法及び検査方法

【課題】分析すべき試料液を希釈する希釈液を計量し、移送するための回転分析デバイスを提供する。
【解決手段】回転分析デバイスに所定容量の試料液と希釈液を受容部に供給する計量方法であって、前記所定容量より大きな容量の希釈液を希釈計量部204に注入し過剰な希釈液を収納する溢流部203と、所定量の試料液を貯留する試料液貯留部201と、希釈液計量部204にて計量された希釈液と所定量の試料液とをそれぞれ毛細菅流路を介して混合する受容部202とを備え、回転させて発生する遠心力により試料液と希釈液をそれぞれの毛細菅流路206、207を介して受容部202にて混合する

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、試料液を採取して試料液を希釈液で希釈・混合し、その希釈された試料液を定量分配して、検査部で検査するための回転分析装置及び計量方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、試料液を内部に収集した分析用パネルを用い、この分析用パネルを軸心周りに回転させながら、分析装置の光学スキャン技術を用いて、試料液の特性を分析する分析装置が実用化されている。
【0003】
近年、試料液の少量化、装置の小型化、短時間測定、多項目同時測定など、市場からの要求も多く、血液等の試料液を希釈液で希釈し、定量分配した希釈試料液をいろいろな分析試薬と反応させ、その混合物を検出し、短時間で各種病気の進行度合いを検査できるより高精度の分析装置が望まれている。
【0004】
図22は、従来の試料液を計量するための計量キャピラリーアレイの構成を示したものである。計量キャピラリーアレイは、回転するプラットホーム上に回転中心から1cmから20cmのところに配置される試料液の注入口2201と、注入口に接続される計量キャピラリー2202と流出キャピラリー2203と、計量キャピラリー2202に接続される流体チャンバー2204と流出キャピラリー2203に接続される流出チャンバー2205、さらに流体チャンバー2204と保持チャンバー2207を接続するキャピラリー2206とで構成され、さらに読み取りチャンバー2210と保持チャンバー2207がキャピラリー2206で接続され、そのキャピラリー2206の中間に捨てバルブ2213とチャンネル2209が配置される構成をとっている。(例えば、特許文献1参照)
このような、計量キャピラリーアレイを用いた計量動作としては、不正確な量の試料液が、注入口2201に注入される。注入した際に、試料液は、計量キャピラリー2202および流出キャピラリー2203の中にも運ばれる。試料液は、計量キャピラリー2202と流体チャンバー2204の間、および流出キャピラリー2203と流出チャンバー2205の間の接合点にある毛管接合点に達するまで、計量キャピラリー2202および流出キャピラリー2203を通って0回転速度で流れる。計量キャピラリー2202は、注入口2201と、流体チャンバー2204での毛管接合点の間で試料液の正確な量が計量される。計量キャピラリー2202と流出キャピラリー2203の0回転速度での充填の後、計量キャピラリーを含むプラットホームは、100―400rpmの範囲の第1の回転速度f1で高速回転される。試料液は、流出キャピラリー2203を通って流出チャンバー2205に流れ込み、回転速度f1では計量キャピラリー2202から流体チャンバー2204に流れ込まない。プラットホームは、計量キャピラリー2202の中に入れられている流体を除き、すべての過剰流体が注入口2201から流出チャンバー2205の中に排出されるまで高速回転される。
【0005】
第1の回転速度f1より大きい第2の回転速度f2では、計量キャピラリー2202に入れられている正確な量の試料液が、流体チャンバー2204に送達される。捨てバルブ2213を解放すると、読取りチャンバー2210に流れ込むことで、正確に計量された試料液を読み取りチャンバーに移送することができる。
【0006】
また、図23に示すように大型流体室2301と、大型流体室2301に連結されると共に大型流体室2301に対して半径方向外方に配置された計量室2302と、計量室2302に連結された溢流室2303と、計量室2302に対して半径方向外方に配置された受容室2304と、計量室2302から受容室2304に液体を供給するための毛細管連結手段2305とを有する回転分析デバイスがあり、毛細管連結手段2305は毛細管構造を有するサイフォン2306を含み、サイフォン2306の肘状屈曲部分が、回転分析デバイスの中心から、計量室2302の半径方向再内方点と実質的に同じ距離になるように位置付けられることで、回転分析デバイスの回転中は毛細管力が遠心力に比べて小さいため、液体/空気の界面は回転分析デバイスの軸線と同じ軸線を有し、且つ回転分析デバイスの中心から計量室2302の半径方向再内方点までの距離に等しい長さの半径を持つ回転円筒体の形状と合致して計量室2302は充填され、過剰な液は溢流室2303に流れ込む。回転分析デバイスを止めると、計量室2302内に充填された液が、毛細管力で毛細管連結手段2305に流入し、再度回転させることでサイフォン2306が始動し、計量室2302内に存在する液は受容室2304に排出される(特許文献2)。
【特許文献1】国際公開第98/53311号パンフレット
【特許文献2】国際公開第91/18656号パンフレット
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記に示すような従来の構成では、特許文献1の場合は、毛細管力を利用して計量キャピラリーで計量するプロセスと、計量キャピラリーから流出チャンバーに移送されない第1の回転数で、過剰溶液を流出キャピラリーから流出チャンバーに移送するプロセスと、第1の回転数より高い第2の回転数で、計量キャピラリーから流体キャピラリーに溶液を流出チャンバーに移送するプロセスとの3つ以上の異なる回転数を用いたプロセスを必要とすることから、回転を制御が難しく、プロセス時間が長くなるといた問題がある。
【0008】
また、特許文献2の場合は、試料液を計量する場合に試料供給室にいったん試料を注入し、その後、試料供給室以外の場所で計量をしているため、大容量(数10μL以上)の試料や、希釈液、試薬液等を扱う場合に、複数の計量室を配置することによって移送工程が増加し、マイクロチャネル配置エリアの拡大によってマイクロデバイスの小型化(低面積化)/簡素化が難しくなる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
従来の課題を解決するために、本発明の回転分析デバイスは、分析すべき試料液と希釈液を混合して分析する回転分析デバイスにおいて、検査すべき所定量の試料液を収容するための試料液貯留部と、前記希釈液を計量し収納する希釈液計量部と、前記希釈液計量部から溢流する希釈液を収納する溢流室と、前記希釈液計量部にて計量された希釈液と前記所定量の試料液とを混合する受容部と、前記希釈液計量部からの希釈液を前記受容部に導入する前記希釈液計量部と前記受容部とを連結する第1の毛細菅流路と、前記試料液貯留部からの試料液を前記受容部に導入する前記試料液貯留部と前記受容部とを連結する第2の毛細菅流路と、を備え、外部から希釈液を注入する導管先端部を溢流部を通し希釈液計量部まで導入するための溢流部と希釈液計量部とを連結する第1の連結穴と、前記希釈液計量部から前記溢流部へ溢流する希釈液の通路となる前記溢流部と希釈液計量部とを連結する第2の連結穴を有し、回転させて発生する遠心力により前記所定量の試料液と前記計量された希釈液を前記第1の毛細菅流路と第2の毛細菅流路を介して前記受容部にて混合することを特徴としたものである。
【0010】
また、本発明の計量方法は、回転分析デバイスに所定容量の試料液と希釈液を受容部に供給する計量方法であって、前記所定容量より大きな容量の希釈液を希釈計量部に注入し過剰な希釈液を溢流部に収納して希釈液を計量する工程、所定量の試料液を試料液貯留部に貯留する工程、前記希釈液計量部にて計量された希釈液と前記所定量の試料液とをそれぞれ毛細菅流路を介して受容部において混合する工程、とを備え、前記混合する工程は、回転して発生する遠心力が前記毛細菅流路に生じる毛細菅力よりも大きいことを特徴としたものである。
【0011】
また、本発明の検査方法は、回転分析デバイスに所定容量の試料液と希釈液を受容部に供給し当該受容部より検査部に移送して前記試料液を検査する検査方法であって、前記所定容量より大きな容量の希釈液を希釈計量部に注入し過剰な希釈液を溢流部に収納する工程、
所定量の試料液を試料液貯留部に貯留する工程、前記希釈液計量部にて計量された希釈液と前記所定量の試料液とをそれぞれ第1と第2の毛細菅流路を介して受容部において混合する工程、当該受容部より混合液を試薬が収納された前記検査部に移送する工程、とを備え、前記混合する工程は、回転して発生する遠心力が前記第1と第2の毛細菅流路に生じる毛細菅力よりも大きく、前記移送工程は、回転分析デバイスの回転を停止後、該回転分析デバイスを6時の短針の方向から前記検査部の位置が前記受容部に対し下側に位置するように90度回動して、前記混合液を前記受容部に繋がる毛細菅流路に毛細菅力にて移動し、次に回転して発生する遠心力により当該混合液を前記検査部へ移送することを特徴としたものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明の回転分析デバイス及び計量方法及び検査方法によれば、回転遠心移送手段によって希釈液の計量及び移送を同時に行うことができ、回転分析デバイスの小型化やプロセスの簡素化が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下に、本発明の回転分析デバイス及び計量方法及び検査方法についてその実施の形態を図面とともに詳細に説明する。
【実施例1】
【0014】
図1は、本発明の実施例1における回転分析デバイス101の構成を示す模式図である。また、図2は、実施例1における流路と貯留部と検査部で構成されるマイクロチャネル104が形成されたパネル103の正面図である。
【0015】
図1において、本発明の回転分析デバイス101は、円形の基板の表面にバランスよく形成された複数の凹部106を有する円形基板102と、その凹部106に、凹部106の形状と略一致するように形成されたパネル103を配置して構成される。パネル103は、その内部に形成される複数の流路と複数の貯留部と検査部と空気孔などから形成されるマイクロチャネル104によって構成されている。パネル103に形成されるマイクロチャネル104は、射出成形により作製された複数の基板を貼り合せることにより形成されている。回転分析デバイス101では、このような構成をとることによって、分析するための試料液を後述する試料液の貯留部に導入し、その試料液を希釈するための希釈液をパネル103に形成されたマイクロチャネル104の所定の場所に注入する。そして、回転分析デバイス101を、回転中心105を軸に回転させ、その回転により発生する遠心力を利用して試料液と希釈液を流体移動し試料液と希釈液の混合及び混合液の検査を行う。
【0016】
本発明では、マイクロチャネル104の検査部に透過光を照射して、検査すべき試料液と希釈液の混合液を試薬と反応させ、その反応状態を光学的に分析する。測定時には、マイクロチャネル104に試料液と試料液の混合液が、検査部に充填され、同時に検査部に配置された試薬との反応の割合で吸光度が変化するため、光源部からマイクロチャネル104の検査部に透過光を照射し、受光部にてその透過光の光量を測定することで、反応溶液を透過した光量の変化を測定することができるため、試料液の特性を分析することができる。
【0017】
以下に、回転分析デバイス101に配置されるパネル103の構成について詳細に説明するが、説明の簡単のために、回転分析デバイスにパネルが1個搭載されている状態、即ち、パネルを回転分析デバイスとして説明する。パネル103が複数個搭載されている場合も同様な計量、検査過程を行い、試料液の特性を分析することができる。
【0018】
本発明におけるパネル103は複数の射出成型された基板で構成されており、具体的には図3(a)に示すように、5枚の基板301、302、303、304、305で構成されている。それぞれの基板301〜基板305の厚みは、1mm〜7mmで形成しているが、特に制限は無く、マイクロチャネル104を形成可能な厚みであればよい。基板301〜基板305の形状についても特に限定する必要が無く、用途目的に応じた形状、例えば、シート状、板状、その他複雑な形状の成形物などの形状が可能である。
【0019】
本発明では基板301〜基板305の材料として、易成形性、高生産性、低価格の面からプラスチックを使用しているが、ガラス、シリコンウェハー、金属、セラミックなど接合できる材料であれば特に制限はない。
【0020】
本発明ではマイクロチャネル104を有する基板301〜基板305には、マイクロチャネル104内の粘性抵抗を減らし流体移動をしやすくするために壁面の一部或いは全ての壁面に親水性処理を行っているが、ガラス等の親水性材料を用いたり、成形時に界面活性剤、親水性ポリマー、シリカゲルの如き親性粉末などの親水化剤を添加させて材料表面に親水性を付与させたりしてもかまわない。親水性処理方法としては、プラズマ、コロナ、オゾン、フッ素等の活性ガスを用いた表面処理方法や界面活性剤による表面処理が挙げられる。ここで、親水性とは水との接触角が90度未満のことをいい、より好ましくは接触角40度未満である。
【0021】
本発明では、接着剤を用いて基板301〜基板305を接合しているが、使用する材料に応じて溶融接合や陽極接合やレーザー接合などの接合方法で接合してもかまわない。
【0022】
次に上記で説明した本発明の第1の実施例における回転分析デバイス101のマイクロチャネル104の構成および試料液と希釈液の注入及び移送プロセスについて説明する。
【0023】
図2に示すように、マイクロチャネル104は、回転分析デバイス101にパネルを設置した際に、回転中心105の近傍にくるように配置された試料液を貯留するための試料液貯留部201と、希釈液を計量し収容するための希釈液計量部204と、溢流した希釈液を収容するための溢流部203と、試料液と希釈液を混合し、受容するための受容部202とで構成されている。
【0024】
溢流部203には、希釈液を注入するための注入口208と管路209と空気孔210が配置され、さらに溢流部203を2分割し、基板301と基板302の間で液体の通路となるように形成された壁205が配置される。壁205によって2分割された溢流部203の容量は、内周側の容量の方が外周側の容量より小さくなるように配置されている。また受容部202にも空気を排出するための気孔211が受容部202の半径方向内側に配置されている。試料液貯留部201と受容部202は、試料液貯留部201の半径方向外側の端部から受容部202の半径方向内側の壁面に接合部を持つように連結された毛細管206によって接続されている。また、希釈液計量部204と混合部202は、希釈液計量部204の半径方向外側の壁面から受容部202の半径方向内側の壁面に接合部を持つように連結された毛細管207によって接続されている。
【0025】
図3(a)から図3(e)に、図2で示したa−a断面、b−b断面、c−c断面、d−d断面、e−e断面の概略図を示す。図3(b)、図3(d)に示すように、希釈液計量部204と基板303を介して平行に配置された溢流部203は、希釈液計量部204と溢流部203の半径方向内側の壁面側で連結される連結孔212、306で接続されている。
【0026】
連結孔212、306は、希釈液計量部204と溢流部203を連結しており、希釈液の移動が可能となっている。本実施例では、一方の連結孔306は、外部からピペット等により希釈液を注入するため連結孔306として使用され、もう一方の連結孔212は、希釈液計量部204から溢れた希釈液の通路として使用される。ここで、連結孔306は、希釈液を注入する目的で使用されるが、希釈液計量部204から溢れた希釈液の通路として使用されてもよい。
【0027】
また、これらの連結孔212、306は、連結孔212、206と溢流部203の連結部の口径r2と、連結孔212、206と希釈液計量部204の連結部の口径r1の関係が、r2>r1となるように成型されており、連結孔306、212に存在する希釈液が毛細管力により希釈液計量部204に移送されやすく、溢流部203には移送されにくい構造となっている。
【0028】
図4に、連結孔212、306の概略図と連結孔212、306に存在する希釈液403の状態図を示す。毛細管力は、一般的に細管の口径が2.5mm以下である場合に影響力が大きくなると言われており、壁面と液体のなす接触角θ1と気液界面の間に働く表面張力の間のバランスを保とうとする力によって管路内の液体が移動する力である。例えば、図4(a)のように、壁面と液体のなす接触角θ1が、90度未満である場合は、毛細管力は矢印401の方向に働く。この場合、連結孔212、306に存在する希釈液403は、毛細管力の影響により溢流部203側に移動しやすくなるため、溢流部203の希釈液403の移動と同時に希釈液計量部204の希釈液403も移動してしまう可能性があり、定量性が悪くなる。そこで、図4(b)に示すように、希釈液403と接触壁面との接触角θ1を大きくなるように傾斜させることによって、毛細管力が矢印402の方向に働くようになり、溢流部203の希釈液403が移動する際に、希釈液403は連結孔212、306のところで分断されやすくなり、希釈液計量部204の希釈液403は、溢流部203に移動しにくくなることから、定量性は保たれる。
【0029】
具体的には、図4(b)に示すように連結孔212、306壁面と希釈液403のなす接触角θ1と連結孔212、306のテーパー角θ2の関係が、 θ2>(90°―θ1)となるように、連結孔212、306にテーパー角θ2を設けるようにすればよい。例えば、連結孔212、306の寸法が、r2=2mm、h=1mm、希釈液403と壁面の接触角θ1=60°である場合、テーパー角θ2>30°となるように、r1<0.9mmとして連結孔212、306を成型する。このような構成にすることによって、連結孔212、306には矢印402方向、つまり溢流部203から希釈液計量部204の方向に毛細管力が働くようになり、溢流部203の希釈液403を遠心力によって半径方向外側に移送する際に、溢流部203と連結孔212、306の連結部で希釈液が分断され易くなる。
【0030】
次に、希釈液403の注入プロセスを示す。図5〜図8は希釈液403の注入状態を模式的に示した図である。まず図5に示すように希釈液403は、希釈液403の入ったピペット501で注入される。その際に、ピペット導管部502の口径は、パネル103に形成された連結孔306、212の口径r1及びr2よりも小さく、ピペット導管部502の先端が、希釈液計量部204の内部まで到達するようになっている。
【0031】
次に、図6に示すように、ピペット501から注入された希釈液403は、希釈液計量部204に注入され満たされる。その際に、希釈液計量部204に注入された希釈液403は、希釈液計量部204と受容部202を結ぶ毛細管207にも毛細管力により注入される。しかしながら、毛細管207と受容部202の連結部で希釈液は停止する。これは、毛細管207の口径より受容部202の口径が大きい構造をとることにより、毛細管力によって注入された毛細管207の希釈液403が毛細管207と受容部202の連結部で、受容部202のすべての壁面に触れることができないことにより、毛細管力が停止してしまうためである。
【0032】
次に、図7に示すように希釈液計量部204が満たされると、希釈液計量部204と溢流部203を連結する連結孔212、306を通って、希釈液403が溢流部203へと溢れ出す。さらに、続けてピペット501から希釈液403が注入されると、溢流部203に入ってきた希釈液403は溢流部203を分割する壁205の付近まで達するまで注入される。希釈液403の注入は、壁205に達したときに注入を完了する。
【0033】
但し、溢流部希釈液403は、203と連結孔212、306を満たしていればよく、壁205まで達していなくてもよい。これは、希釈に必要な希釈液403は、連結部212、306、希釈液定量部204、毛細管207に注入された量で定量されており、溢流部203に注入されている希釈液403は、希釈液保存の際に希釈液計量部204の壁面に浸透したり、蒸発したりした希釈液403を補充するために利用できれば良いため、希釈液403を注入後に壁面に浸透する希釈液の量と、蒸発する希釈液の量を補充できるだけの量を満たしていればよいためである。具体的には、希釈液403の定量された必要量が50μlの場合には、溢流部203には、必要量の10%以上である10μl以上の希釈液が注入されていればよい。
【0034】
希釈液403の注入完了後には、ピペット注入口208はシール、或いはキャップなどで閉鎖する。このような状態にすることによって、希釈液403は、長期保存中に壁面に浸透したり、気体中に蒸発したりしたとしても、溢流部203に溢れた希釈液で補充が可能となり、希釈液403は希釈液計量部204と連結孔212、306と毛細管207で定量された状態で長期保存か可能となる。
【0035】
次に、試料液901の導入及び計量方法について説明する。図9〜図11に試料液901の注入状態を模式的に示した図を示す。試料液貯留部201は、壁面の一部或いは全てが親水処理されており、毛細管力により試料液901を吸上げられるような構造になっている。試料液901が血液である場合、まず採血用穿刺器具等を用いて、指先902に針を穿刺し、試料液901となる血液だまりを作る。そこに試料液貯留部201の先端部を触れさせることで、試料液貯留部201に試料液901となる血液の吸上げが開始される。
【0036】
図10に示すように、試料液貯留部201に働く毛細管力で試料液901が吸上げられ、試料液貯留部201を満たした後、図11に示すように試料液貯留部201と受容部202を連結する毛細管206に働く毛細管力によって吸上げられる。しかしながら、毛細菅201より細い径の毛細菅206を介して受容部202に連結され、吸い上げられた試料液901が、毛細管206と受容部202の連結部で停止し、受容部202には注入されない。これは、毛細管206の口径より受容部202の口径が大きい構造をとることにより、毛細管力によって注入された試料液901が毛細管206と受容部202の連結部で、試料液901が受容部202の一壁面のみに触れ他の壁面に触れることができないことにより、毛細管力が停止してしまうためである。その状態で、試料液貯留部201と毛細管206の容量で計量された試料液901の導入は完了する。
【0037】
次に、図12〜図16を用いて、計量された希釈液403と試料液901の遠心移送プロセス及び混合プロセスについて説明する。希釈液403と試料液901が充填された後、図12に示すように、過剰量の希釈液403が溢流部203に保持された状態でパネル103を回転分析デバイス101の凹部106にセットし固定する。その後、図13に示すように、回転分析デバイス101を回転することにより、パネル103内のマイクロチャネル104に注入された希釈液403と試料液901に遠心力が発生する。そうすると、まず、溢流部203内の希釈液403は壁205を越えて溢流部203の外周側の溢流部203へ移動し始める。この移動と同時に希釈液403は連結孔212、306と溢流部203の境界で分断される。そして、希釈液計量部204、連結孔212、306と毛細管207に充填されていた希釈液403が受容部202に移動し始める。さらに、回転数を一定に保つことによって、図14に示すように、計量された希釈液403と試料液901が、受容部202へ全て移動する。そのとき、溢流部203に貯留されていた希釈液403は、壁205を越えて全て溢流部203の外周方向側に移動する。
【0038】
次に、図15に示すように、回転分析デバイス101を揺動させる。揺動は、回転分析デバイス101の回転方向を繰り返し変更することで行われる。具体的には、図15に示すように、マイクロチャネル104が、6時の方向にある状態で、時計回りと反時計回りの方向に45度ずつ交互に移動させることで、受容部202に移動した希釈液403と試料液901を混合し、最終的に図16に示すように受容部202の内部で混合液1601を生成することができる。その後、混合液1601を光学的な方法で測定することで試料液901の分析を行うことができる。
【0039】
このように、パネル103に上記に示したようなマイクロチャネル104を構成することで、ピペット501で希釈液403を注入した時点で希釈液403の計量が完了していることから、希釈液403の計量プロセスを省くことができ、かつマイクロチャネル104の配置エリアを少なくすることができるため、回転分析デバイス101の小型化やプロセスの簡素化が可能となる。
【実施例2】
【0040】
図17は、本発明の実施例2における回転分析デバイス101の構成を示す模式図である。また、図18は第2の実施例における流路と貯留部と検査部で構成されるマイクロチャネル1701が形成されたパネル103の平面図である。
【0041】
実施例1の構成と異なるところは図18に示すように、受容部202に接続された毛細管流路1801とその毛細管流路1801に接続された複数の空気孔1802と検査部1803を設けた点である。具体的な構成は、受容部202の側面に接続された毛細管流路1801が受容部202と毛細管流路1801の連結部より半径方向内側に向かって空気孔1802と連結されており、空気孔1802と連結された毛細管流路1801は、半径方向外側に配置された毛細管流路1801により、検査部1803と連結されている。混合液1601は、後述するが、空気穴1802と検査部1803の間に形成される略Y字形状の毛細管流路1801で計量できる構造になっている。検査部1803には、反応試薬が収容されており、受容部202で混合された混合液1601が検査部1803に移動した際に、すぐに反応するように配置されている。この反応試薬は、固形の試薬であったり、壁面に塗布されたものであったりしてもよい。具体的な反応試薬としては、グルコース測定のためのグルコースオキシターゼ、グルコースデヒドロゲナーゼや、コレステロール測定のためのコレステロールエステラーゼ、コレステロールハイドロゲナーゼなどが用いられる。
【0042】
次に具体的な混合液1601の検査部1803への定量移送方法について説明する。回転分析デバイス101を重力場に対して平行に配置する。図19に示すように、実施例1の方法で希釈液403と試料液901による混合液1601を6時の短針の方向に固定した状態から、回転中心105を中心に回転分析デバイス101を反時計回りに90度回動させて、図20に示すような3時の短針の方向に移動させる。このとき、混合液1601は、重力の影響により受容部202と毛細管流路1801と連結された側面の方向に移動する。
【0043】
もちろん、図19に示す場合と比較して、受容部202に対する検査部1803の位置が逆の場合、検査部1803の位置が受容部202に対し、下側に位置するように、9時の短針の方向に回動して同様の動作を行うことができる。
【0044】
即ち、受容部202が半径方向外側に位置すると共に毛細菅流路206が受容部202の上側に、毛細菅流路1801が受容部202の下側に位置するように3時の方向に移動する。そうすると、重力により、受容部202内では、図20に示すように混合液1601が受容部202内で毛細菅流路1801側へ移動する。
【0045】
受容部202と毛細管流路1801との連結に到達した混合液1601は毛細管流路1801に毛細管力により注入され始める。毛細管力は、毛細管流路1801と空気孔1802の連結部と、毛細管流路1801と検査部1803の連結部まで働き、混合液1601が毛細管流路1801を満たすまで働く。
【0046】
しかしながら、毛細管流路1801と空気孔1802及び毛細管流路1801と検査部1803の連結部で希釈液は停止する。これは、毛細管流路1801の口径より空気孔1802及び検査部1803の口径が大きい構造をとることにより、毛細管力によって注入された混合液1601が毛細管流路1801と空気孔1802及び検査部1803の連結部で、混合液1601が空気孔1802と検査部1803の一壁面のみに触れ他の壁面に触れることができないことにより、毛細管力が停止してしまうためである。従って、毛細菅力により略Y字状部の毛細菅流路1801を満たすことにより、毛細管流路1801の略Y字形状部で混合液1601が計量される。
【0047】
次に、回転分析デバイス101を回転させることにより、毛細管流路1801に計量されている混合液1601に遠心力が発生し、略Y字形状部で計量された混合液1601は、検査部1803に移送される。そのときに、検査部1803に配置された反応試薬に混合液1601が触れることで試薬との反応が開始される。
【0048】
以上のように2個の空気穴1802と検査部1803の間に形成される略Y字形状部で計量される混合液1601を遠心力で検査部1803へ移送し、所定の試薬を用いて試料液を検査することができる。なお、受容部202から最初の空気穴の毛細菅流路1801の間の混合液1601が遠心力により受容部202の方へ移送し、略Y字形状部の方へ移送しないようにするために、その間の毛細菅流路1801は、受容部202から回転中心105の方向へ向かって形成される。
【0049】
例えば、血液中のグルコースの測定については、受容部1803に配置されたグルコースオキシターゼ或いはグルコースデヒドロゲナーゼと血液を含む混合液1803とを反応させ、その反応状態を光学的な方法を用いて吸光度を測定することで実施できる。また、コレステロールの測定については、受容部1803に配置されたコレステロールエステラーゼ、コレステロールハイドロゲナーゼと血液を含む混合液1803とを反応させ、その反応状態を光学的な方法を用いて吸光度を測定することで実施できる。
【0050】
このような構成にすることによって、受容部202で混合された混合液1601を用いて、複数の検査を実施することが可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0051】
本発明にかかる回転分析デバイスは、希釈液を計量し収容するための希釈液計量部と、溢流した希釈液を収容し、注入を行うための注入口を持つ溢流部と、希釈液計量部と溢流部の半径方向内側で連結する連結孔とを備え、さらにその連結孔の希釈液計量部との連結部の口径(r1)が、溢流部連結部の口径(r2)より大きな構造をとることによって、希釈液計量部にピペットで希釈液を注入した時点で希釈液の計量が完了していることから、計量プロセスを省くことができ、かつマイクロチャネル配置エリアを少なくすることができるため、マイクロデバイスの小型化やプロセスの簡素化が可能となる。
【0052】
本発明にかかる回転分析デバイスは、血液の希釈や、希釈液の長期保存が必要な医療分析検査装置等の用途にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本発明の実施例1における回転分析デバイスの概略構成図
【図2】本発明の実施例1における回転分析デバイスのパネルの概略平面図
【図3】本発明の実施例1における回転分析デバイスのパネルの断面図
【図4】本発明の実施例1における回転分析デバイスの連結孔のテーパー角と接触角を説明するための図
【図5】本発明の実施例1における回転分析デバイスの希釈液注入プロセスの第1の概略図
【図6】本発明の実施例1における回転分析デバイスの希釈液注入プロセスの第2の概略図
【図7】本発明の実施例1における回転分析デバイスの希釈液注入プロセスの第3の概略図
【図8】本発明の実施例1における回転分析デバイスの希釈液注入プロセスの第4の概略図
【図9】本発明の実施例1における回転分析デバイスの試料液注入プロセスの第1の概略図
【図10】本発明の実施例1における回転分析デバイスの試料液注入プロセスの第2の概略図
【図11】本発明の実施例1における回転分析デバイスの試料液注入プロセスの第3の概略図
【図12】本発明の実施例1における回転分析デバイスのパネル設置の概略図
【図13】本発明の実施例1における回転分析デバイスの試料液と希釈液の第1の遠心移送プロセスの概略図
【図14】本発明の実施例1における回転分析デバイスの試料液と希釈液の第2の遠心移送プロセスの概略図
【図15】本発明の実施例1における回転分析デバイスの試料液と希釈液の第1の混合プロセスの概略図
【図16】本発明の実施例1における回転分析デバイスの試料液と希釈液の第2の混合プロセスの概略図
【図17】本発明の実施例2における回転分析デバイスの回転分析デバイスの概略構成図
【図18】本発明の実施例2における回転分析デバイスのパネル内マイクロチャネルの概略構成図
【図19】本発明の実施例2における回転分析デバイスの混合液の第1の遠心移送プロセスの概略図
【図20】本発明の実施例2における回転分析デバイスの混合液の第2の遠心移送プロセスの概略図
【図21】本発明の実施例2における回転分析デバイスの混合液の第3の遠心移送プロセスの概略図
【図22】従来の回転分析デバイスの試料の計量を説明するための図
【図23】従来の他の回転分析デバイスの試料の計量を説明するための図
【符号の説明】
【0054】
101 回転分析デバイス
102 円形基板
103 パネル
104 マイクロチャネル
105 回転中心
106 凹部
201 試料液貯留部
202 受容部
203 溢流部
204 希釈液計量部
205 壁
206 毛細管
207 毛細管
208 空気孔
209 管路
210 空気孔
211 空気孔
212 連結孔
301 基板1
302 基板2
303 基板3
304 基板4
305 基板5
306 連結孔
401 矢印(毛細管力の働く方向)
402 矢印(毛細管力の働く方向)
403 希釈液
501 ピペット
502 ピペット導管部
901 試料液(血液だまり)
902 指先
1601 混合液
1701 複数の検査部を含むマイクロチャネル
1801 毛細管流路
1802 空気孔
1803 検査部
2201 注入口
2202 計量キャピラリー
2203 流出キャピラリー
2204 流体チャンバー
2205 流出チャンバー
2206 キャピラリー
2207 保持チャンバー
2208 キャピラリー
2209 チャンネル
2210 読み取りチャンバー
2211 キャピラリー
2212 連結部
2213 バルブ
2301 大型流体室
2302 計量室
2303 溢流室
2304 受容室
2305 毛細管連結手段
2306 サイフォン


【特許請求の範囲】
【請求項1】
分析すべき試料液と希釈液を混合して分析する回転分析デバイスにおいて、
検査すべき所定量の試料液を収容するための試料液貯留部と、
前記希釈液を計量し収納する希釈液計量部と、
前記希釈液計量部から溢流する希釈液を収納する溢流室と、
前記希釈液計量部にて計量された希釈液と前記所定量の試料液とを混合する受容部と、
前記希釈液計量部からの希釈液を前記受容部に導入する前記希釈液計量部と前記受容部とを連結する第1の毛細菅流路と、
前記試料液貯留部からの試料液を前記受容部に導入する前記試料液貯留部と前記受容部とを連結する第2の毛細菅流路と、
を備え、
外部から希釈液を注入する導管先端部を溢流部を通し希釈液計量部まで導入するための溢流部と希釈液計量部とを連結する第1の連結穴と、
前記希釈液計量部から前記溢流部へ溢流する希釈液の通路となる前記溢流部と希釈液計量部とを連結する第2の連結穴を有し、
回転させて発生する遠心力により前記所定量の試料液と前記計量された希釈液を前記第1の毛細菅流路と第2の毛細菅流路を介して前記受容部にて混合することを特徴とする回転分析デバイス。
【請求項2】
前記溢流部は、溢流部を半径方向の内側と外側に2分割する壁を有し、当該壁の一部に2分割された溢流部を連結する第3の毛細管流路を有することを特徴とする請求項1に記載の回転分析デバイス。
【請求項3】
前記第3の毛細管流路は、前記第1の毛細管流路より毛細管力が小さいことを特徴とする請求項2に記載の回転分析デバイス。
【請求項4】
前記溢流部と前記希釈液計量部とを連結する前記第1の連結穴と第2の連結穴の溢流側の口径(r1)が前記希釈液計量部側の口径(r2)より大きいことを特徴とする請求項1に記載の回転分析デバイス。
【請求項5】
請求項1において、前記受容部に連結される当初半径方向内側へ向かって空気穴と繋がり、当該空気穴と前記混合液を検査する検査部とを毛細菅流路で連結し、当該毛細菅流路の途中から次の空気穴と連結して略Y字形状の毛細菅流路を形成し当該略Y字形状部で混合液を計量することを特徴とする回転分析デバイス。
【請求項6】
前記略Y字形状部は、前記空気穴2個と混合液を検査する試薬を収納した検査部との間の毛細菅流路で形成されることを特徴とする請求項5に記載の回転分析デバイス。
【請求項7】
前記第1の連結穴と第2の連結穴に内在する希釈液と接触壁面との接触角をθ1、当該連結穴との傾斜角をθ2とするとき、θ2>(90°―θ1)なる条件を満足することを特徴とする請求項1に記載の回転分析デバイス。
【請求項8】
前記回転分析デバイスは、円形基板上の回転中心の周辺に複数の所定の形状の凹部と、
前記凹部に搭載する該凹部の形状と略一致するパネルと、
を備え、
前記パネルは、前記試料液貯留部と前記希釈液計量部と前記溢流室と前記受容部と前記第1の毛細菅流路と第2の毛細菅流路と前記第1の連結穴と第2の連結穴とを有することを特徴とする請求項1に記載の回転分析デバイス。
【請求項9】
回転分析デバイスに所定容量の試料液と希釈液を受容部に供給する計量方法であって、
前記所定容量より大きな容量の希釈液を希釈計量部に注入し過剰な希釈液を溢流部に収納して希釈液を計量する工程、
所定量の試料液を試料液貯留部に貯留する工程、
前記希釈液計量部にて計量された希釈液と前記所定量の試料液とをそれぞれ毛細菅流路を介して受容部において混合する工程、
とを備え、
前記混合する工程は、回転して発生する遠心力が前記毛細菅流路に生じる毛細菅力よりも大きいことを特徴とする計量方法。
【請求項10】
前記溢流部は、溢流部を半径方向の内側と外側に2分割する壁を有し、当該壁の一部に2分割された溢流部を連結する毛細管流路を有することを特徴とする請求項9に記載の計量方法。
【請求項11】
回転分析デバイスに所定容量の試料液と希釈液を受容部に供給し当該受容部より検査部に移送して前記試料液を検査する検査方法であって、
前記所定容量より大きな容量の希釈液を希釈計量部に注入し過剰な希釈液を溢流部に収納する工程、
所定量の試料液を試料液貯留部に貯留する工程、
前記希釈液計量部にて計量された希釈液と前記所定量の試料液とをそれぞれ第1と第2の毛細菅流路を介して受容部において混合する工程、
当該受容部より混合液を試薬が収納された前記検査部に移送する工程、
とを備え、
前記混合する工程は、回転して発生する遠心力が前記第1と第2の毛細菅流路に生じる毛細菅力よりも大きく、
前記移送工程は、回転分析デバイスの回転を停止後、該回転分析デバイスを6時の短針の方向から前記検査部の位置が前記受容部に対し下側に位置するように90度回動して、前記混合液を前記受容部に繋がる毛細菅流路に毛細菅力にて移動し、次に回転して発生する遠心力により当該混合液を前記検査部へ移送することを特徴とする検査方法。
【請求項12】
前記検査部へ移送される混合液は、前記受容部と前記検査部との間で形成される略Y字形状部の毛細菅流路にて計量されることを特徴とする請求項11に記載の検査方法。




【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図23】
image rotate


【公開番号】特開2008−64701(P2008−64701A)
【公開日】平成20年3月21日(2008.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−245222(P2006−245222)
【出願日】平成18年9月11日(2006.9.11)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】