説明

回転式流体機械

【課題】回転式流体機械において、充分な量の潤滑油を摺動部へ供給する。
【解決手段】駆動機構(16)に回転され一端がケーシング(10)内の油溜まり(13a)に配置される駆動軸(17)と、駆動軸(17)により駆動されて流体を圧縮又は膨張する流体機構(15)と、駆動軸(17)の一端から他端側に向かって延びる主給油路(63)、及び主給油路(63)から分岐する少なくとも1つの分岐路(64a,64b,64c)を含む給油路(62)と、を備える回転式流体機械(1)について、ケーシング(10)に固定され主給油路(63)に挿通する固定軸(66)を設け、主給油路(63)の内周面又は前記固定軸(66)の外周面に、駆動軸(17)の一端から他端側に向かって螺旋状に延びる複数の螺旋溝(65a,65b,65c,67a,67b,67c)を形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転式流体機械に関し、特に回転式流体機械の各摺動部へ安定して潤滑油を供給するための対策に係るものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、流体を圧縮又は膨張させるための回転式流体機械において、該回転式流体機械の各摺動部へ潤滑油を供給するために、様々な給油方式が用いられている。
【0003】
例えば、特許文献1に開示されるスクロール型圧縮機(回転式流体機械)では、差圧と遠心ポンプ作用とが併用されることにより、各摺動部への給油が行われている。具体的には、流体機構としての圧縮機構を駆動させる駆動軸には、該駆動軸の下端部から上方へ向かって延びる第1の給油路(主給油路)と、第1の給油路の上端部から分岐して中間圧力の背圧室に連通する第2の給油路(分岐路)とを有する給油路が形成されている。主給油路の始端は、高圧にまで圧縮された冷媒の雰囲気下にある潤滑油に浸漬されるため、第1の給油路における上端部と下端部との間には差圧が発生する。この差圧により潤滑油が上方へ吸い上げられ、各摺動部へ供給される。また、前記主給油路は、流入端が駆動軸の軸心側に配置され且つ流出端が駆動軸の軸心から偏心して配置されるように、駆動軸内を斜め上方に向かって延びるように形成されている。これにより、主給油路を流れる潤滑油は、遠心ポンプ作用によっても各摺動部へ供給される。
【0004】
他にも、各摺動部へ給油するために、差圧のみを利用したり、遠心ポンプ作用のみを利用したり、或いは容積ポンプ等を用いることも、一般的に知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平8−261177号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、潤滑油を供給するために上述のような給油方式を用いる場合にも、運転条件等によっては各摺動部を潤滑するのに充分な量の潤滑油が供給できないことがある。
【0007】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、回転式流体機械において、充分な量の潤滑油を摺動部へ確実に供給することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1の発明は、回転式流体機械を対象とし、ケーシング(10)と、該ケーシング(10)内に収容される駆動機構(16)と、該駆動機構(16)に回転され、一端が前記ケーシング(10)内の油溜まり(13a)に配置される駆動軸(17)と、該駆動軸(17)により駆動されて流体を圧縮又は膨張する流体機構(15)と、前記駆動軸(17)の一端から他端側に向かって延びる主給油路(63)、及び該主給油路(63)から分岐する少なくとも1つの分岐路(64a,64b,64c)を含む給油路(62)と、前記ケーシング(10)に固定され前記主給油路(63)に挿通する固定軸(66)と、を備え、前記主給油路(63)の内周面又は前記固定軸(66)の外周面には、前記駆動軸(17)の一端から他端側に向かって螺旋状に延びる複数の螺旋溝(65a,65b,65c,67a,67b,67c)が形成されていることを特徴とする。
【0009】
第1の発明では、駆動機構(16)が駆動されると駆動軸(17)が回転される。そして、該駆動軸(17)によって駆動される流体機構(15)により流体が圧縮又は膨張される。
【0010】
また、第1の発明では、駆動軸(17)が回転されると、ケーシング(10)に固定される固定軸(66)の外周面に対して、主給油路(63)の内周面が回転する。すると、複数の螺旋溝(65a,65b,65c,67a,67b,67c)のうち油溜まり(13a)に配置されている部分の潤滑油は、回転する主給油路(63)の内周面に引きずられるように、主給油路(63)内を周方向に回転しながら、螺旋溝(65a,65b,65c,67a,67b,67c)内を流れる。その結果、潤滑油は、螺旋溝(65a,65b,65c,67a,67b,67c)に案内されるようにして、主給油路(63)内の一端側から他端側へと流れていく。このように複数の螺旋溝(65a,65b,65c,67a,67b,67c)を流れた潤滑油は、分岐路(64a,64b,64c)の流入端から該分岐路(64a,64b,64c)へ流入した後、駆動軸(17)の摺動部や流体機構(15)の摺動部へ供給され、これらの摺動部を潤滑する。
【0011】
第2の発明は、第1の発明において、前記駆動軸(17)には、複数の前記分岐路(64a,64b,64c)が形成され、前記複数の螺旋溝(65a,65b,65c)は、各螺旋溝(65a,65b,65c)の流出端部が対応する各分岐路(64a,64b,64c)の流入端部とそれぞれ接続するように、前記主給油路(63)の内周面に形成されていることを特徴とする。
【0012】
第2の発明のように、複数の螺旋溝(65a,65b,65c)を主給油路(63)の内周面に形成した場合、駆動軸(17)が回転しても、該複数の螺旋溝(65a,65b,65c)と複数の分岐路(64a,64b,64c)との相対的な位置関係は同じである。従って、第2の発明のように、各螺旋溝(65a,65b,65c)の流出端部と、各流出端部に対応する各分岐路(64a,64b,64c)の流入端部とを常に接続することができる。このため、各螺旋溝(65a,65b,65c)を流れた潤滑油は、該螺旋溝(65a,65b,65c)に対応する分岐路(64a,64b,64c)の流入端部を通じて該分岐路(64a,64b,64c)へ直接的に流入する。
【0013】
第3の発明は、第1の発明において、前記駆動軸(17)には、複数の前記分岐路(64a,64b,64c)が形成され、前記複数の螺旋溝(67a,67b,67c)は、前記固定軸(66)の外周面に形成され、前記複数の螺旋溝(67a,67b,67c)の少なくとも1つは、2つ以上の前記分岐路(64a,64b,64c)の流入端部に跨るように延びていることを特徴とする。
【0014】
第3の発明のように、複数の螺旋溝(67a,67b,67c)を固定軸(66)の外周面に形成した場合、駆動軸(17)が回転すると、該複数の螺旋溝(67a,67b,67c)と複数の分岐路(64a,64b,64c)との相対的な位置関係が変化する。具体的には、分岐路(64a,64b,64c)の流入端は、複数の螺旋溝(67a,67b,67c)に対して回転する。そして、分岐路(64a,64b,64c)の流入端が螺旋溝(67a,67b,67c)と重なる位置になると、螺旋溝(67a,67b,67c)と分岐路(64a,64b,64c)とが連通する。つまり、第3の発明では、螺旋溝(67a,67b,67c)の潤滑油が、分岐路(64a,64b,64c)へ間欠的に流入する。
【0015】
ここで、複数の螺旋溝(67a,67b,67c)のうちの少なくとも1つが、2つ以上の分岐路(64a,64b,64c)の流入端部に跨るように延びているため、この螺旋溝(67a,67b,67c)の潤滑油は、これら複数の分岐路(64a,64b,64c)へ間欠的に流入する。
【発明の効果】
【0016】
前記第1の発明によれば、主給油路(63)に挿通される固定軸(66)を設け、該固定軸(66)の外周面又は主給油路(63)の内周面に螺旋溝(65a,65b,65c,67a,67b,67c)を形成している。これにより、主給油路(63)内における差圧が小さくても、潤滑油を各摺動部へ確実に供給できる。更に、各摺動部には、複数の螺旋溝(65a,65b,65c,67a,67b,67c)から潤滑油が供給されるため、例えば1本の螺旋溝で潤滑油を供給する場合と比べて、充分な量の潤滑油を供給できる。
【0017】
また、前記第2の発明によれば、各分岐路(64a,64b,64c)には、該各分岐路(64a,64b,64c)と対応する螺旋溝(65a,65b,65c)からの潤滑油が流入する。これにより、各螺旋溝(65a,65b,65c)の通路幅や長さ、形状等を個別に調整して、各分岐路(64a,64b,64c)に供給される潤滑油量を個別に変更できる。その結果、例えば、軸受負荷の大きい軸受部へ多くの量の潤滑油を供給する一方、軸受負荷の小さい軸受部へ少量の潤滑油を供給することが可能になる。また、各分岐路(64a,64b,64c)同士は、駆動軸(17)内では連通しないため、複数の分岐路(64a,64b,64c)のうちの或る分岐路へ供給される潤滑油量が変化しても、他の分岐路へ供給される潤滑油量は変化しない。従って、各分岐路(64a,64b,64c)へ安定した量の潤滑油を供給できる。
【0018】
また、前記第3の発明によれば、2つ以上の分岐路(64a,64b,64c)の流入端部に跨るように螺旋溝(67a,67b,67c)を形成しているため、1つの螺旋溝(67a,67b,67c)から複数の分岐路(64a,64b,64c)へ確実に潤滑油を供給できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】図1は、実施形態1に係るスクロール型圧縮機の縦断面図である。
【図2】図2は、固定軸を省略して示す図1相当図である。
【図3】図3は、主給油路の内周面の展開図である。
【図4】図4は、実施形態2に係るスクロール型圧縮機の縦断面図である。
【図5】図5は、その他の実施形態に係るスクロール型圧縮機の縦断面図である。
【図6】図6は、固定軸を省略して示す図5相当図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
【0021】
《発明の実施形態1》
実施形態1に係るスクロール型圧縮機(1)は、回転式流体機構を構成している。このスクロール型圧縮機(1)は、冷媒が循環して冷凍サイクル運転動作を行う冷媒回路(図示省略)に接続され、冷媒を圧縮するものである。
【0022】
−全体構成−
スクロール型圧縮機(1)は、図1に示すように、縦長円筒状の密閉ドーム型のケーシング(10)と、該ケーシング(10)内の下方に設けられた駆動機構としての電動機(16)と、該電動機(16)から上下方向に延びる駆動軸(17)と、該駆動軸(17)によって駆動されて冷媒を圧縮する圧縮機構(15)とを備えている。
【0023】
ケーシング(10)は、上下方向に延びる円筒状の胴部であるケーシング本体(11)と、その上端部に溶接されて一体接合され、上方に突出した椀状の上壁部(12)と、ケーシング本体(11)の下端部に溶接されて一体接合され、下方に突出した椀状の底壁部(13)とで圧力容器に構成されており、その内部は空洞とされている。
【0024】
ケーシング(10)の上壁部(12)には、冷媒回路の冷媒を圧縮機構(15)に導く吸入管(19)が挿通固定されている。また、ケーシング本体(11)の上部には、圧縮機構(15)により圧縮された高圧冷媒を冷媒回路に導く吐出管(20)が挿通固定されている。また、底壁部(13)には、潤滑油が貯留される油溜まり(13a)が形成されている。
【0025】
電動機(16)は、いわゆるDCブラシレスモータにより構成されている。この電動機(16)は、ケーシング(10)内壁面に固定された環状のステータ(51)と、このステータ(51)に挿通されステータ(51)に対して回転可能に構成された略円柱状のロータ(52)とを備えている。ロータ(52)には、該ロータ(52)を上下方向に貫通する貫通穴(52a)が、該ロータ(52)の中心軸と同軸となるように形成されている。
【0026】
駆動軸(17)は、上下方向に延びる細長い棒状に形成された主軸部(17a)と、該主軸部(17a)の上端に立設された円柱状の偏心ピン(17b)とを備えている。駆動軸(17)の下端部は、油溜まり(13a)に浸漬されている。偏心ピン(17b)は、主軸部(17a)の軸心から所定距離だけ偏心している。この駆動軸(17)は、ロータ(52)の貫通穴(52a)に挿通固定されている。駆動軸(17)は、主軸部(17a)における上側の部分を支持する上側軸受(34)と、主軸部(17a)における下側の部分を支持する下側軸受(44)とにより支持されている。
【0027】
駆動軸(17)には、垂直方向に延びる主給油路(63)と、該主給油路(63)から水平方向に延びる複数の(実施形態1では3つの)分岐路(64a,64b,64c)と、を含む給油路(62)が形成されている。主給油路(63)は、下端部が油溜まり(13a)へ開口し、上端部が、駆動軸(17)の上端よりもやや下方に形成されている。前記3つの分岐路は、下側軸受用分岐路(64a)、上側軸受用分岐路(64b)及びピン軸受用分岐路(64c)で構成されている。下側軸受用分岐路(64a)の流出端は下側軸受(44)の内周面に向かって開口し、上側軸受用分岐路(64b)の流出端は上側軸受(34)の内周面に向かって開口し、ピン軸受用分岐路(64c)の流出端は、詳しくは後述する可動スクロール(26)に挿通固定されるピン軸受(26d)の内周面に向かって開口している。
【0028】
主給油路(63)の流入端は、油溜まり(13a)に貯留される潤滑油に浸漬している。この潤滑油は、ケーシング(10)内における高圧空間(28)の雰囲気下に曝されている。また、ピン軸受用分岐路(64c)の流出端は、ケーシング(10)内における低圧空間(29)に連通している。その結果、主給油路(63)は、下端部が比較的高圧となる一方、低圧空間(29)と連通する上端部が下端部と比べて低圧となる。
【0029】
また、主給油路(63)の内周面には、複数の(実施形態1では3つの)螺旋溝(65a,65b,65c)が形成されている。この3つの螺旋溝(65a,65b,65c)の形状については、詳しくは後述する。
【0030】
圧縮機構(15)は、固定スクロール(24)と、固定スクロール(24)に組み合わされる可動スクロール(26)と、可動スクロール(26)を支持する上部ハウジング(23)とを備えている。
【0031】
上部ハウジング(23)は、電動機(16)の上方に設けられている。上部ハウジング(23)は、その外周面が周方向の全体に亘ってケーシング本体(11)に密着して固定されている。これにより、ケーシング(10)内が上部ハウジング(23)によって、上部ハウジング(23)下方の高圧空間(28)と上部ハウジング(23)上方の低圧空間(29)とに区画される
上部ハウジング(23)には、上面中央に凹設されたハウジング凹部(31)と、下面中央から下方に突設され、軸受穴(33)が形成された筒部(32)とが形成されている。この軸受穴(33)には、駆動軸(17)を回転自在に支持する上側軸受(34)が挿通固定されている。この上側軸受(34)には、駆動軸(17)が挿通されている。また、上部ハウジング(23)には、ハウジング凹部(31)の下部から水平方向に延びる排油路(37)が形成されている。
【0032】
なお、スクロール型圧縮機(1)は、下部ハウジング(41)を更に備えている。下部ハウジング(41)は、軸受穴(43)が形成された筒部(42)と、該筒部(42)をケーシング本体(11)の内周面に固定するための固定部(45)とを含んでいる。下部ハウジング(41)の軸受穴(43)には、駆動軸(17)を回転自在に支持する下側軸受(44)が挿通固定されている。この下側軸受(44)には、駆動軸(17)が挿通されている。
【0033】
固定スクロール(24)は、鏡板(24a)と該鏡板(24a)の下面に形成された渦巻き状(インボリュート状)のラップ(24b)とから構成されている。この固定スクロール(24)は、その下端面が上部ハウジング(23)の上端面に密着した状態で、締結ボルト(38)によって上部ハウジング(23)に締結固定されている。
【0034】
可動スクロール(26)は、鏡板(26a)と該鏡板(26a)の上面に形成された渦巻き状(インボリュート状)のラップ(26b)と、ボス部(26c)と、ピン軸受(26d)とを備えている。鏡板(26a)は、略円板状に形成され、上部ハウジング(23)の上方に位置している。ラップ(26b)は、固定スクロール(24)のラップ(24b)に噛合するように構成されている。ボス部(26c)は、円筒状に形成され、鏡板(26a)の下面から突出するように該鏡板(26a)に一体形成されている。ピン軸受(26d)は、ボス部(26c)に挿通固定されている。ピン軸受(26d)には、駆動軸(17)の偏心ピン(17b)が挿通されている。可動スクロール(26)は、オルダム継手(39)を介して上部ハウジング(23)に支持されるとともに駆動軸(17)の上端が嵌入され、この駆動軸(17)の回転により自転することなく上部ハウジング(23)内を公転するようになっている。
【0035】
固定スクロール(24)のラップ(24b)と可動スクロール(26)のラップ(26b)とは互いに噛合しており、これにより固定スクロール(24)と可動スクロール(26)との間において、両ラップ(24b,26b)の接触部の間が圧縮室(40)として構成されている。この圧縮室(40)は、可動スクロール(26)の公転に伴い、両ラップ(24b,26b)間の容積が中心に向かって縮小することで冷媒を圧縮するように構成されている。
【0036】
固定スクロール(24)及び上部ハウジング(23)には、固定スクロール(24)と上部ハウジング(23)とに亘って形成された連絡通路(46)が設けられている。この連絡通路(46)は、圧縮された高圧冷媒を高圧空間(28)へ導くためのものである。連絡通路(46)を流れたガス冷媒は、案内板(58)を通じて高圧空間(28)へ吐出される。
【0037】
スクロール型圧縮機(1)は、固定軸(66)を更に備えている。固定軸(66)は、丸棒状に形成されていて、その外径が主給油路(63)内径よりも僅かに小さくなるように形成されている。なお、固定軸(66)は、上方へいくにつれてやや先細りとなるように形成されていてもよい。固定軸(66)は、一端がケーシング(10)の底壁部(13)に固定された状態で主給油路(63)に挿通され、他端がピン軸受用分岐路(64c)の流入端付近まで延びている。固定軸(66)の外周面と主給油路(63)の内周面との間には、僅かな隙間が形成される。この固定軸(66)の外周面は、詳しくは後述する粘性ポンプ機構(60)の一部を構成する。
【0038】
−螺旋溝の形状−
上述のように、主給油路(63)の内周面には、3つの螺旋溝(65a,65b,65c)が形成されている。この3つの螺旋溝(65a,65b,65c)は、前記固定軸(66)の外周面とともに、粘性ポンプ機構(60)を構成する。この3つの螺旋溝は、図2及び図3に示すように、下側軸受用螺旋溝(65a)と、上側軸受用螺旋溝(65b)と、ピン軸受用螺旋溝(65c)とで構成されている。これらの螺旋溝(65a,65b,65c)は、ともに始端が主給油路(63)の流入端部に形成され、上方へ螺旋状に延びるように形成されている。これらの螺旋溝(65a,65b,65c)の幅は、下側軸受用螺旋溝(65a)、ピン軸受用螺旋溝(65c)、上側軸受用螺旋溝(65b)の順に太くなっている。各螺旋溝(65a,65b,65c)は、駆動軸(17)の下端部から上方へ向かって、駆動軸(17)の軸心を中心として、該駆動軸(17)の回転方向と逆方向に旋回しながら延びるように形成されている。また、各螺旋溝(65a,65b,65c)は、互いに交差することなく、互いに平行になるように配置されている。なお、本実施形態では、下側軸受用螺旋溝(65a)、ピン軸受用螺旋溝(65c)、上側軸受用螺旋溝(65b)の順に溝の幅が広くなっているが、この限りでなく、各軸受に必要な給油量に応じて溝の幅を変更することができる。
【0039】
各螺旋溝(65a,65b,65c)部は、各分岐路(64a,64b,64c)と一対一の関係で対応するように、各分岐路(64a,64b,64c)の流入端部と接続されている。具体的には、下側軸受用螺旋溝(65a)は、その流出端が下側軸受用分岐路(64a)の流入端と接続され、上側軸受用螺旋溝(65b)は、その流出端が上側軸受用分岐路(64b)の流入端と接続され、ピン軸受用螺旋溝(65c)は、その流出端がピン軸受用分岐路(64c)の流入端と接続されている。
【0040】
−粘性ポンプ機構−
粘性ポンプ機構(60)は、主給油路(63)の内周面に形成された複数の螺旋溝(65a,65b,65c)と、該主給油路(63)に挿通される固定軸(66)の外周面とを備えている。粘性ポンプ機構(60)は、駆動軸(17)が回転されると、側方から視た場合の3つの螺旋溝(65a,65b,65c)が旋回しながら上方へ向かうように動作することにより、固定軸(66)の外周面と螺旋溝(65a,65b,65c)との間の潤滑油を上方へ搬送する。
【0041】
−運転動作−
次に、実施形態1に係るスクロール型圧縮機(1)の運転動作について説明する。まず、電動機(16)を駆動すると、ステータ(51)に対してロータ(52)が回転し、それによって駆動軸(17)が回転する。駆動軸(17)が回転すると、可動スクロール(26)が固定スクロール(24)に対して自転せずに公転のみ行う。これにより、低圧の冷媒が吸入管(19)を通して圧縮室(40)の周縁側から該圧縮室(40)に吸引され、この冷媒は圧縮室(40)の容積変化に伴って圧縮される。
【0042】
この圧縮されたガス冷媒は、高圧となって連絡通路(46)へ流入し、該連絡通路(46)及び案内板(58)を通じて高圧空間(28)へ流れ込む。そして、このガス冷媒は、吐出管(20)を通じて外部へ吐出される。
【0043】
−各摺動部への給油動作−
実施形態1に係るスクロール型圧縮機(1)における給油動作では、主給油路(63)の上端部と下端部との間の差圧が利用されると同時に、粘性ポンプ機構(60)が利用される。
【0044】
駆動軸(17)が回転駆動すると、上述のように圧縮機構(15)が駆動し、該圧縮機構(15)により圧縮された高圧のガス冷媒が高圧空間(28)へ流れ込む。これにより、高圧空間(28)の油溜まり(13a)に貯留される潤滑油に高圧が作用するため、主給油路(63)の下端部には高圧が作用する。一方、主給油路(63)の上端部は低圧空間(29)と連通しているため、低圧が作用している。これにより、潤滑油は、差圧により主給油路(63)を上昇する。そして、潤滑油は、回転駆動する駆動軸(17)の遠心力によって各分岐路(64a,64b,64c)を径方向外方へ流れ、圧縮機構(15)の摺動部や駆動軸(17)の摺動部を潤滑する。具体的には、下側軸受用分岐路(64a)を流れた潤滑油は、下側軸受(44)の摺動部を主に潤滑し、上側軸受用分岐路(64b)を流れた潤滑油は、上側軸受(34)の摺動部を主に潤滑し、ピン軸受用分岐路(64c)を流れた潤滑油は、ピン軸受(26d)の摺動部を主に潤滑する。その後、潤滑油は、排油路(37)等を通じて油溜まり(13a)へ戻される。
【0045】
しかし、圧縮機構(15)が駆動された直後などは、高圧空間(28)内が充分に高圧になっていないため、上述のような差圧のみでは摺動部への給油が充分に行われない場合がある。
【0046】
これに対して、実施形態1に係るスクロール型圧縮機(1)における給油動作では、粘性ポンプ機構(60)も利用されている。具体的には、駆動軸(17)が回転駆動すると、固定軸(66)の外周面に対して主給油路(63)の内周面に形成された螺旋溝(65a,65b,65c)が回転する。そうなると、潤滑油は、固定軸(66)の外周面と螺旋溝(65a,65b,65c)とを含む粘性ポンプ機構(60)により、上方へ搬送される。そして、複数の螺旋溝のうち、下側軸受用螺旋溝(65a)を流れた潤滑油は下側軸受用分岐路(64a)へ流れ、上側軸受用螺旋溝(65b)を流れた潤滑油は上側軸受用分岐路(64b)へ流れ、ピン軸受用螺旋溝(65c)を流れた潤滑油はピン軸受用分岐路(64c)へ流れる。各分岐路(64a,64b,64c)を流れた潤滑油は、主に、各分岐路(64a,64b,64c)の流出端が開口する軸受(26d,34,44)を潤滑する。
【0047】
このように、スクロール型圧縮機(1)の給油動作では、上述のような粘性ポンプ機構(60)も利用される。これにより、上述した差圧を充分確保できない場合であっても、粘性ポンプ機構(60)を利用して各摺動部へ潤滑油を供給できる。そして、実施形態1に係るスクロール型圧縮機(1)には、複数の螺旋溝(65a,65b,65c)が形成されているため、例えば1本の螺旋溝が形成されている場合と比べて、充分な量の潤滑油を各摺動部へ供給できる。
【0048】
また、実施形態1では、各摺動部への給油のために、差圧と粘性ポンプ機構(60)とを利用している。こうすると、例えば駆動軸(17)が高速で回転して粘性ポンプ機構(60)による潤滑油の供給量が増加する場合に、主給油路(63)における上端部と下端部との差圧を小さくすることにより、潤滑油の供給過多を抑制できる。つまり、実施形態1では、駆動軸(17)の回転数と差圧との両方を調整することにより、潤滑油の供給量を変更できる。
【0049】
また、各分岐路(64a,64b,64c)へは、該各分岐路(64a,64b,64c)のそれぞれに対応する螺旋溝(65a,65b,65c)からの潤滑油が流入する。これにより、各分岐路(64a,64b,64c)へ確実に潤滑油を供給できる。しかも、実施形態1のように、各分岐路(64a,64b,64c)へ繋がる螺旋溝(65a,65b,65c)の幅を各分岐路(64a,64b,64c)に応じて変更することにより、各分岐路(64a,64b,64c)へ流す潤滑油の流量を個別に調整できる。
【0050】
−実施形態1の効果−
以上のように、実施形態1に係るスクロール型圧縮機(1)では、主給油路(63)の内周面に形成された螺旋溝(65a,65b,65c)と固定軸(66)とを含む粘性ポンプ機構(60)により、各摺動部へ潤滑油を供給できる。こうすると、例えば主給油路(63)の上端部と下端部との差圧が小さく差圧により潤滑油を主給油路(63)の上方へ汲み上げられない場合であっても、粘性ポンプ機構(60)により確実に各摺動部へ潤滑油を供給できる。そして、実施形態1では、複数の螺旋溝(65a,65b,65c)によって、充分な量の潤滑油を各摺動部へ供給できる。
【0051】
また、実施形態1では、差圧と粘性ポンプ機構(60)とを利用して各摺動部へ給油しているため、例えば粘性ポンプ機構(60)による給油が過多となる場合に差圧を小さくすれば、潤滑油の給油量が過多となってしまうのを抑制できる。
【0052】
また、実施形態1では、各分岐路(64a,64b,64c)へは、該各分岐路(64a,64b,64c)のそれぞれに対応する螺旋溝(65a,65b,65c)からの潤滑油が流入するため、各分岐路(64a,64b,64c)へ確実に潤滑油を供給できる。しかも、各分岐路(64a,64b,64c)へ繋がる螺旋溝(65a,65b,65c)の幅を分岐路(64a,64b,64c)毎に変更することにより、各分岐路(64a,64b,64c)へ流れる潤滑油の量を調整できる。こうすると、各分岐路(64a,64b,64c)に対応する軸受部(26d,34,44)の軸受負荷に応じて、各軸受部(26d,34,44)へ供給される潤滑油の量をそれぞれ調整することが可能となる。また、各分岐路(64a,64b,64c)は、駆動軸(17)内では互いに連通していないため、或る分岐路へ供給される潤滑油量が変化しても、他の分岐路へ供給される潤滑油量は変化しない。従って、各分岐路(64a,64b,64c)へ安定した量の潤滑油を供給できる。
【0053】
《発明の実施形態2》
実施形態2のスクロール型圧縮機(1)は、図5に示すように、上述した実施形態1のスクロール型圧縮機(1)と比べて、螺旋溝が形成される部位が異なっている。具体的には、実施形態1では、螺旋溝(65a,65b,65c)は主給油路(63)の内周面に形成されているのに対し、実施形態2では、螺旋溝(67a,67b,67c)は、固定軸(66)の外周面に形成されている。以下には、前記実施形態1と異なる点について主に説明する。
【0054】
実施形態2の駆動軸(17)には、実施形態1の駆動軸(17)と同様の形状の給油路(62)が形成されている。しかし、実施形態2における主給油路(63)の内周面には、螺旋溝は形成されておらず、主給油路(63)は円柱状に形成されている。
【0055】
実施形態2の固定軸(66)の外周面には、複数の螺旋溝(67a,67b,67c)が形成されている。これらの螺旋溝(67a,67b,67c)は、固定軸(66)の下端部から上端部まで延びるように形成されている。つまり、3つ全ての螺旋溝(67a,67b,67c)は、固定軸(66)の下端部から、3つの分岐路(64a,64b,64c)の流入端の全てに跨るように上方へ延びている。各螺旋溝(67a,67b,67c)は、固定軸(66)の下端部から上端部へ向かって、駆動軸(17)の回転方向と同じ方向に旋回しながら延びるように形成されている。また、3つの螺旋溝(67a,67b,67c)の幅の長さは、互いにほぼ同じになるように形成されている。
【0056】
−粘性ポンプ機構−
実施形態2における粘性ポンプ機構(70)は、主給油路(63)の内周面と、固定軸(66)の外周面に形成された複数の螺旋溝(67a,67b,67c)とを備えている。粘性ポンプ機構(70)は、駆動軸(17)が回転されると、主給油路(63)の内周面が、螺旋溝(67a,67b,67c)内の潤滑油を、該螺旋溝(67a,67b,67c)に沿うように上方へ押し上げることにより、螺旋溝(67a,67b,67c)と主給油路(63)の内周面との間の潤滑油を上方へ搬送する。
【0057】
−粘性ポンプ機構による各摺動部への給油動作−
実施形態2に係るスクロール型圧縮機(1)における給油動作については、実施形態1に係るスクロール型圧縮機(1)の場合と同様、主給油路(63)における差圧が利用されると同時に粘性ポンプ機構(70)が利用される。差圧を利用した給油については実施形態1と同様であるため、ここでは、粘性ポンプ機構(70)を利用した給油について説明する。
【0058】
実施形態2に係るスクロール型圧縮機(1)において、駆動軸(17)が回転駆動すると、固定軸(66)の外周面に形成された螺旋溝(67a,67b,67c)に対して、主給油路(63)の内周面が回転する。そうなると、粘性ポンプ機構(70)により、潤滑油は螺旋溝(67a,67b,67c)を通じて上昇する。
【0059】
また、駆動軸(17)が回転すると、3つの分岐路(64a,64b,64c)は、回転駆動する駆動軸(17)とともに3つの螺旋溝(67a,67b,67c)に対して回転する。その結果、各分岐路(64a,64b,64c)は、3つの螺旋溝(67a,67b,67c)の全てと間欠的に連通する。従って、各分岐路(64a,64b,64c)には、各螺旋溝(67a,67b,67c)を流れた潤滑油が間欠的に流入する。各分岐路(64a,64b,64c)を流れた潤滑油は、各摺動部を潤滑した後、排油路(37)等を通じて油溜まり(13a)へ戻される。
【0060】
−実施形態2の効果−
以上のように、実施形態2に係るスクロール型圧縮機(1)では、固定軸(66)の外周面に螺旋溝(67a,67b,67c)を形成した。これらの螺旋溝(67a,67b,67c)は、ともに、複数の分岐路(64a,64b,64c)の流入端の全てに跨るように上方へ延びている。これにより、全ての分岐路(64a,64b,64c)に、全ての螺旋溝(67a,67b,67c)からの潤滑油を供給できるため、全ての分岐路(64a,64b,64c)へ充分な量の潤滑油を供給できる。
【0061】
−その他の実施形態−
前記各実施形態については、以下のような構成にしてもよい。
【0062】
実施形態1では、固定軸(66)を、主給油路(63)の上端部付近まで延びるように形成したが、この限りでなく、図5に示すように、固定軸(66)を主給油路(63)の下端部付近まで延びるように形成してもよい。このような構成であっても、潤滑油を、粘性ポンプ機構(60)により主給油路(63)及び各分岐路(64a,64b,64c)を通じて各摺動部へ供給できる。この場合、図6に示すように、主給油路(63)の内周面に形成される螺旋溝(65a,65b,65c)の終端部を、少なくとも固定軸(66)の上端部付近まで延びるように形成すればよい。同様に、実施形態2でも、固定軸(66)が主給油路(63)の上端部付近まで延びるように形成したが、この限りでなく、固定軸(66)を主給油路(63)の下端部付近まで延びるように形成してもよい。
【0063】
また、前記実施形態1では、各螺旋溝(65a,65b,65c)の流出端と各分岐路(64a,64b,64c)の流入端とが対応しているが、この限りでなく、必ずしも対応していなくてもよい。例えば、複数の螺旋溝のうちの1つの螺旋溝における途中部分と、分岐路の流入端とが接続されていてもよい。
【0064】
また、前記実施形態1では、各螺旋溝(65a,65b,65c)の幅を分岐路(64a,64b,64c)毎に変更することにより、各分岐路(64a,64b,64c)へ流す潤滑油量を調整したが、この限りでない。例えば、螺旋溝(65a,65b,65c)の深さや、各螺旋溝(65a,65b,65c)が互いに交差しない範囲で各螺旋溝(65a,65b,65c)の傾きを変えることにより、各分岐路(64a,64b,64c)へ流す潤滑油量を調整することもできる。
【0065】
また、前記各実施形態では、給油動作を行う際、差圧と粘性ポンプ機構(60,70)との両方を利用しているが、この限りでなく、粘性ポンプ機構(60,70)のみを利用して潤滑油を各摺動部へ供給してもよい。また、遠心ポンプと粘性ポンプ機構(60,70)との両方を利用して潤滑油を各摺動部へ供給してもよい。
【0066】
また、前記実施形態2では、3つ全ての螺旋溝(67a,67b,67c)が、複数の分岐路(64a,64b,64c)の流入端の全てに跨るように上方へ延びるように形成されているが、この限りでなく、少なくとも1つの螺旋溝が、2つ以上の分岐路の流入端部に跨るように形成されていればよい。
【0067】
また、前記実施形態2では、3つの螺旋溝(67a,67b,67c)が形成されているが、この限りでなく、少なくとも2つ以上の螺旋溝が形成されていればよい。
【0068】
また、前記各実施形態では、スクロール型圧縮機(1)を対象としたが、この限りでなく、ロータリー式の圧縮機等の回転式圧縮機や、回転式の膨張機を対象としてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0069】
以上説明したように、本発明は、スクロール型圧縮機等の回転式流体機械に有用である。
【符号の説明】
【0070】
1 スクロール型圧縮機(回転式流体機構)
10 ケーシング
13a 油溜まり
15 圧縮機構(流体機構)
16 電動機(駆動機構)
17 駆動軸
62 給油路
63 主給油路
64a 下側軸受用分岐路(分岐路)
64b 上側軸受用分岐路(分岐路)
64c ピン軸受用分岐路(分岐路)
65a 下側軸受用螺旋溝(螺旋溝)
65b 上側軸受用螺旋溝(螺旋溝)
65c ピン軸受用螺旋溝(螺旋溝)
66 固定軸
67a,67b,67c 螺旋溝

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケーシング(10)と、
前記ケーシング(10)内に収容される駆動機構(16)と、
前記駆動機構(16)に回転され、一端が前記ケーシング(10)内の油溜まり(13a)に配置される駆動軸(17)と、
前記駆動軸(17)により駆動されて流体を圧縮又は膨張する流体機構(15)と、
前記駆動軸(17)の一端から他端側に向かって延びる主給油路(63)、及び該主給油路(63)から分岐する少なくとも1つの分岐路(64a,64b,64c)を含む給油路(62)と、
前記ケーシング(10)に固定され前記主給油路(63)に挿通する固定軸(66)と、を備え、
前記主給油路(63)の内周面又は前記固定軸(66)の外周面には、前記駆動軸(17)の一端から他端側に向かって螺旋状に延びる複数の螺旋溝(65a,65b,65c,67a,67b,67c)が形成されていることを特徴とする回転式流体機械。
【請求項2】
請求項1において、
前記駆動軸(17)には、複数の前記分岐路(64a,64b,64c)が形成され、
前記複数の螺旋溝(65a,65b,65c)は、各螺旋溝(65a,65b,65c)の流出端部が対応する各分岐路(64a,64b,64c)の流入端部とそれぞれ接続するように、前記主給油路(63)の内周面に形成されていることを特徴とする回転式流体機械。
【請求項3】
請求項1において、
前記駆動軸(17)には、複数の前記分岐路(64a,64b,64c)が形成され、
前記複数の螺旋溝(67a,67b,67c)は、前記固定軸(66)の外周面に形成され、
前記複数の螺旋溝(67a,67b,67c)の少なくとも1つは、2つ以上の前記分岐路(64a,64b,64c)の流入端部に跨るように延びていることを特徴とする回転式流体機械。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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