説明

固形清浄用製品

【課題】床クリーナとして使用するのに適した固形清浄用製品を提供する。
【解決手段】床クリーナとして使用するのに適した固形清浄用製品が開示されている。固形清浄用製品の製造、使用方法も同様に開示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、床クリーナとして使用するのに適した固形清浄用製品に関する。本発明は同様に固形清浄用製品の製造、使用方法にも関する。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
クオーリタイル床及びその他の床張り表面からの、空気によって運ばれる油脂分及び重合された汚れの除去は、長年にわたり当該技術分野において問題を提起してきた。床張り表面から空気によって運ばれる油脂分及び重合された汚れを除去するため又は除去を試みるべく、数多くの液体清浄用製品が使用されてきた。
【0003】
床張り表面からの空気によって運ばれる油脂分及び重合された汚れの除去を含めたさまざまな利用分野において、居住及び営業用不動産全体を通して、液体清浄用製品といった液体製品が使用されてきた。液体製品は著しく有用なものであるが、これには数多くの短所がある。1つの主要な短所は、液体製品が嵩高く重いものであるという点にある。包装液体製品は重量を軽く保つために比較的小さく作られるか、或いは比較的大きく作られているために製品重量の望ましくない増大をひき起こしているかのいずれかであるのが普通である。
【0004】
固形製品は、こぼれたりはね散ったりせず、製造及び流通原価が低くしかも保管スペースが小さくてすむことから液体製品よりも便利、安全かつ経済的である。しかしながら、固形製品は、大部分の利用分野で使用できるようになる前にまず液体に転換されなくてはならない。標準的には、固形製品を溶解させ、容器又は清浄すべき表面上に移送できる液体「使用」溶液を結果として生成する目的で固形製品と水を接触させるために製品ディスペンサが使用される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
当該技術分野では、クオーリタイル床及びその他の床張り表面から、空気によって運ばれる油脂分及び重合された汚れを有効に除去する、居住、商業及び工業向け利用分野で使用するための固形清浄用製品に対するニーズが存在する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、クオーリタイル床及びその他の床張り表面から、空気によって運ばれる油脂分及び重合された汚れを有効に除去する固形洗浄用製品の発見によって、上記で議論した困難や問題の幾つかを解決するものである。この固形洗浄用製品は、液体使用溶液を生成するために種々の製品送出しシステムにおいて用いることができる。この液体使用溶液は、固形洗浄用製品を水と接触させてこの洗浄用製品を溶解させ、固形製品がその中に分散された所望の濃度を有する液体使用溶液を生成させることによって調製される。
【0007】
従って、本発明は、固形洗浄用製品及び、その固形洗浄用製品から調製される液体使用溶液に向けられている。本発明の1つの例示的な態様では、固形洗浄用製品としては、少なくとも1種の酸を含む固形洗浄用製品が挙げられ、この固形洗浄用製品は、本質的に未結合水を含まない。例示的な固形洗浄用製品は、更に、多くの付加的な成分含んでいてもよく、付加的な成分としては、少なくとも1種のアニオン界面活性剤、少なくとも1種の非イオン界面活性剤、少なくとも1種のビルダー、少なくとも1種のプロセス助剤、少なくとも1種の着色剤、および少なくとも1種の芳香剤が挙げられるが、それらには限定されない。例示的な固形洗浄用製品は、粒子、粉末、複数の粒子を含む固体塊、固体ブロック(例えば成形製品)、又は押出成形製品の形をしていてよい。
【0008】
本発明の更なる例示的態様では、固形洗浄用製品としては、(a)少なくとも1種の酸;(b)少なくとも1種のアニオン界面活性剤;(c)少なくとも1種の非イオン界面活性剤;(d)少なくとも1種のビルダー;(e)任意のプロセス助剤;及び(f)着色剤、芳香剤、およびキレート化剤からなる群から選ばれた1種もしくは2種以上の任意の添加剤;を含む固形洗浄用製品が挙げられ、この固形洗浄用製品は、本質的に水を含まず、そしてこの固形洗浄用製品は、固形清浄用製品の合計重量に基づいて少なくとも40質量%(wt−%)の単数又は複数のアニオン界面活性剤を単数又は複数の非イオン界面活性剤と組合わせて含有し得る。この実施形態においては、固形清浄用製品は、固形清浄用製品の合計重量に基づいて少なくとも50wt−%そして一部の実施形態では少なくとも60wt−%の単数又は複数のアニオン界面活性剤を単数又は複数の非イオン界面活性剤と組合わせて含有し得る。この実施形態においては、該固形清浄用製品は同様に粒子、粉末、複数の粒子を含む固体塊、固体ブロック(例えば成形製品)又は押出し成形製品の形をとることもできる。
【0009】
本発明はさらに固形清浄用製品を製造する方法にも向けられている。固形清浄用製品を製造する方法には、最終的固形清浄用製品の所望の形態に応じてさまざまなプロセス工程が含まれ得る。固形清浄用製品の製造方法例においては、該方法は、(i)混合用容器に対し単数又は複数の固形清浄用製品構成要素を添加する工程;及び(ii)所望の時間、機械式攪拌装置を介して単数又は複数の固形清浄用製品構成要素を混合する工程を含む。さらなる方法例においては、該方法は(i)押出し機の中に単数又は複数の固形清浄用製品を補給する工程及び(ii)単数又は複数の固形清浄用製品構成要素を押出し成形して、所望のサイズ及び形状をもつ押出し成形固形清浄用製品を形成させる工程を含む。
【0010】
本発明は、単数又は複数の固形清浄用製品と組合せた状態の製品ディスペンサを含む製品送出しシステムにも向けられている。本発明の1実施例においては、該製品送出しシステムは、(I)(a)固形清浄用製品を収納するのに適したキャビティ;(b)キャビティ内に固形清浄用製品を挿入するのに適したキャビティ内部の封止可能な開口部;及び(c)キャビティからの使用溶液出口としても役立ち得る少なくとも1つのキャビティ内への水入口、を含む製品ディスペンサ;及び(II)少なくとも1つの酸を含む本質的に未結合水を含まない少なくとも1つの固形清浄用製品片を含む。単数又は複数の固形清浄用製品片は、製品送出しシステムの製品ディスペンサ内部に配置可能である。水が該固形清浄用製品と接触した時点で、この固形清浄用製品は溶解して数多くの利用分野で使用できる液体使用溶液を形成する。
【0011】
本発明はさらに、製品送出しシステムを使用して液体溶液を製造する方法にも向けられている。該方法は、所望の濃度の単数又は複数の活性成分を有する液体使用溶液を提供する。本発明の製品送出しシステムを用いて液体溶液を製造する方法の一例には、(a)給水源との関係において製品送出しシステムを配置すること;(b)該製品送出しシステムの製品ディスペンサ内に単数又は複数の固形清浄用製品片を設置する工程;及び(c)単数又は複数の固形清浄用製品片を水と接触させて液体使用溶液を形成する工程が含まれる。
【発明の効果】
【0012】
本発明の固形清浄用製品及び製品送出しシステムは、数多くの利用分野において使用可能である。1つの利用分野例としては、クオーリタイル床及びその他の床張り表面から空気によって運ばれる油脂分及び重合された汚れ及びその他の汚染物を有効に除去するのに適した液体使用溶液の調製が含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】図1は、本発明の固形清浄用製品の例を描いている。
【図2】図2は、ラインA−Aに沿った図1に示されている固形清浄用製品の例の断面図を描いている。
【図3】図3は、本発明の製品送出しシステムの例を描いている。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明のこれらの及びその他の特長及び利点は、開示された実施形態についての以下の詳細な説明及び添付の特許請求の範囲を精査することによって明らかとなるであろう。
【0015】
本発明の原理の理解を促すべく、該発明の特定の実施形態についての記述が以下に示されており、この特定の実施形態を記述するために特定の用語が使用されている。それでも、特定の用語を使用することで該発明を制限することが意図されるわけではないということもわかるだろう。該発明が関連する技術分野の当業者には通常思いつくような、論述されている本発明の原理の改変、さらなる修正及びこのようなさらなる利用分野が考慮されている。
【0016】
本発明は、床清浄用製品として用いるのに適した固形清浄用製品に関する。望ましくは、固形清浄用製品は、有効な清浄用製品を結果としてもたらすべく単数又は複数の成分の組合せを含む固形製品である。本発明の固形清浄用製品は、本質的に「未結合」又は「遊離」水を含まない。本書で使用する「未結合」水及び「遊離」水という用語は、別々の成分として一定の与えられた組成物に添加される水を記述するために互換的に使用される。「未結合」水及び「遊離」水は、水和された塩(例えばクエン酸ナトリウム二水和物)といったような組成物構成要素に結合された水を含まない。本書で使用される「未結合又は遊離水を本質的に含まない」という用語は、結果として得られた製品が、固形製品の合計重量に基づいて約10重量パーセント未満の未結合又は遊離水を含有するような形で、あったとしても最小限の未結合又は遊離水を用いて生成される製品を意味する。標準的には、固形製品はその合計重量に基づいて約5.0(約4.0、約3.0、約2.0)重量パーセント未満の未結合又は遊離水、さらに約1.0重量パーセント未満の未結合又は遊離水を含有する。
【0017】
標準的には、該発明の固形清浄用製品は同様に本質的にフッ素含有構成要素も含まない。本書で使用する「フッ素含有構成要素を本質的に含まない」という用語は、いかなるフッ素含有構成要素も意図的に含有することなく生成される固形清浄用製品を意味する。標準的には、固形製品は、固形製品の合計重量に基づいて約0.5重量パーセント未満のフッ素含有構成要素、さらには約0.1重量パーセント未満のフッ素含有構成要素を含有する。
【0018】
本発明は同様に、水及び少なくとも1つの固形清浄用製品片から液体「使用」溶液を形成させるための製品送出しシステムにも関する。本書で使用される「使用溶液」及び「液体使用溶液」という用語は、製品ディスペンサ内部の水と固形清浄用製品の相互作用の結果として得られる水溶液を意味する。本発明の製品送出しシステムは、単数又は複数の付加的なシステム構成要素と組合わせた形で製品ディスペンサを含む。床清浄用溶液といったような望ましい使用溶液は、以下で記述される通り、本発明の製品送出しシステムを用いて調製可能である。
【0019】
I.固形清浄用製品
本発明の固形清浄用製品は、結果として得られた固形製品に対して所望の特性を提供する数多くの構成要素を含む。さらに本発明の固形清浄用製品は、従来の液体清浄用製品と比べて単数又は複数の使用上の利点を提供する物理的形状及び構成を有している。
【0020】
A.固形清浄用製品の構成要素
固形製品の各種の構成要素について以下で記述する。
【0021】
1.酸構成要素
本発明の固形清浄用製品は少なくとも1つの酸を含む。望ましくは、本発明で使用される酸は25℃で約2.8を上回るpK値を有する。本発明の中で使用するための適切な酸には、クエン酸(すなわち、2−ヒドロキシ−1,2,3−プロパントリカルボン酸)、乳酸、酒石酸、グリコール酸、サリチル酸、1,4−ピペラジンビス−(エタンスルホン酸)(PIPES)、フマル酸、リンゴ酸、イタコン酸、アスコルビン酸、コハク酸及び安息香酸が含まれるがこれらに制限されるわけではない。望ましくは、本発明の固形清浄用製品は、無水クエン酸の形で少なくとも1つの酸を含む。
【0022】
本発明の固形清浄用製品は標準的には、固形清浄用製品の合計重量に基づいて最高約40重量パーセント(wt−%)の単数又は複数の酸を含む。望ましくは、本発明の固形清浄用製品は、固形清浄用製品の合計重量に基づいて約5〜約35wt%、より望ましくは約10〜約30wt%、そしてさらに一層望ましくは約16〜約24wt%の単数又は複数の酸を含む。
【0023】
本発明の1つの望ましい実施形態においては、固形清浄用製品は固形清浄用製品の合計重量に基づいて、25℃で約2.8超のpK値を有する単数又は複数の酸を約20wt%含有し、ここで該単数又は複数の酸が単独の、又はその他の酸と組合せた形のクエン酸を含有する固形清浄用製品を含む。
【0024】
本発明のさらなる実施形態においては、固形清浄用製品は単一の酸性構成要素を含有し、ここで該単一の酸性構成要素は無水クエン酸を含む。この実施形態においては、固形清浄用製品は粒子、粉末、複数の粒子を含む固体塊、固体ブロック(例えば成形製品)又は押出し成形製品の形をしていてよい。
【0025】
本発明では数多くの市販の酸を使用することができる。適切な市販の酸には、Archer Daniels Midland Company(イリノイ州ディケーター)から入手可能なクエン酸が含まれるがこれらに制限されるわけではない。
【0026】
2.アニオン界面活性剤
本発明の固形清浄用製品はさらに単数又は複数のアニオン界面活性剤を含むことができる。本発明において使用するための適切なアニオン界面活性剤としては、ドデシルベンゼンスルホン酸及びその塩、硫酸アルキルエーテル及びその塩、アルキルジフェニルオキシドジスルホナート、スルホン酸オレフィン、リン酸エステル、石けん、スルホスクシナート及びスルホン酸アルキアリールが含まれるがこれらに制限されるわけではない。望ましくは、アニオン界面活性剤はドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを含む。
【0027】
本発明の固形清浄用製品は標準的に、該固形清浄用製品の合計重量に基づいて最高約75重量パーセント(wt−%)の単数又は複数のアニオン界面活性剤を含む。望ましくは、本発明の固形清浄用製品は、該固形清浄用製品の合計重量に基づいて約35〜約65wt−%、より好ましくは約40〜約60wt−%そしてさらに一層望ましくは約45〜約55wt−%の単数又は複数のアニオン界面活性剤を含む。
【0028】
本発明の1つの望ましい実施形態においては、固形清浄用製品には、該固形清浄用製品の合計重量に基づいて約50wt%の単数又は複数のアニオン界面活性剤を含む固形清浄用製品が含まれ、ここで単数又は複数のアニオン界面活性剤は、単独の又はその他のアニオン界面活性剤と組合わせた形のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを含む。
【0029】
本発明のさらなる実施形態においては、固形清浄用製品は単数又は複数のアニオン界面活性剤を含有し、ここで該単数又は複数のアニオン界面活性剤は、該固形清浄用製品の合計重量の少なくとも40、より好ましくは少なくとも49wt−%を占める。この実施形態においては、固形清浄用製品は粉末形態であってもよく、又押出し成形された固形清浄用製品でもあり得る。
【0030】
本発明において、数多くの市販のアニオン界面活性剤を使用することができる。適切な市販のアニオン界面活性剤には、NACCONOL(商標)40g及びNACCONOL(商標)90gといったようなStepan Chemical Company (Northfield, III)から入手可能な取引呼称NACCONOL(商標)の下で販売されている直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩;及びRHODACAL(商標)DSB(ジナトリウムドデシルジフェニルオキシドジスルホナート)及びRHODACAL(商標)DSB85(ジナトリウムドデシルジフェニルオキシドジスルホナート)といったRhodia North America(サウスカロライナ州スパータンバーグ)から入手可能な取引呼称RHODACAL(商標)の下で販売されているアルキルジフェニルオキシドジスルホナートが含まれるがこれらに制限されるわけではない。望ましくは、本発明において使用されるアニオン界面活性剤にはNACCONOL(商標)90gが含まれる。NACCONOL(商標)90gは、粉末界面活性剤の合計重量に基づいて約2.0wt−%未満の含水率(すなわち未結合又は遊離水含有率)、約5.5wt−%未満のアルコール不溶性物質含有率及び約0.2wt−%未満の塩化ナトリウム含有率を有する。
【0031】
3.非イオン界面活性剤
本発明の固形清浄用製品は、単数又は複数の非イオン界面活性剤をも含有し得る。本発明において使用するための適切な非イオン界面活性剤にはアルキルフェノール及びアルコールのアルコキシル化物、アルカノル−アミド、酸化アミン、アルキルポリグリコシド、ココナツアミド界面活性剤及びラウリルアミド界面活性剤が含まれるがこれらに制限されるわけではない。適切なエトキシル化アルコールには、約9個〜約15個の炭素原子を有するエトキシル化アルコールが含まれるがこれらに制限されるわけではない。適切なノニルフェノキシエトキシラートには、約4〜約12モルの酸化エチレン、より望ましくは約7〜約11モルの酸化エチレンを有するノニルフェノキシエトキシラートが含まれるがこれらに制限されるわけではない。望ましくは、非イオン界面活性剤は、約10〜約12個の炭素原子を有する単数又は複数のエトキシル化アルコールを含む。
【0032】
本発明の固形清浄用製品は、標準的に該固形清浄用製品の合計重量に基づいて最高約30重量パーセント(wt−%)の単数又は複数の非イオン界面活性剤を内含する。望ましくは、本発明の固形清浄用製品は、該固形清浄用製品の合計重量に基づいて約5〜約25wt−%、より好ましくは約10〜約20wt−%そしてさらに一層望ましくは約12〜約18wt−%の単数又は複数の非イオン界面活性剤を含む。
【0033】
本発明の1つの望ましい実施形態においては、固形清浄用製品には、該固形清浄用製品の合計重量に基づいて約15wt%の単数又は複数の非イオン界面活性剤を含む固形清浄用製品が含まれ、ここで単数又は複数の非イオン界面活性剤は、単独の又はその他の非イオン界面活性剤と組合わせた形の約10〜約12個の炭素原子をもつエトキシ化アルコールを含む。
【0034】
本発明のさらなる実施形態においては、固形清浄用製品は、単数又は複数の非イオン界面活性剤を組合せた形で単数又は複数のアニオン界面活性剤を含有し、ここでアニオン界面活性剤及び非イオン界面活性剤の合計量は、該固形清浄用製品の合計重量の少なくとも40、より好ましくは少なくとも約50wt−%、そしてさらに好ましくは少なくとも約60wt−%を占める。この実施形態においては、固形清浄用製品は粉末形態であってもよく、又押出し成形された固形清浄用製品でもあり得る。
【0035】
市販の数多くの非イオン界面活性剤を本発明において使用することができる。適切な市販の非イオン界面活性剤には、約2〜約15個の炭素原子を有しSURFONIC(商標)L12-6(すなわち平均6モルの酸化エチレン)及びSURFONIC(商標)L12-6(すなわち平均6モルの酸化エチレン)といったようなHuntsman Chemical Company(テキスト州ヒューストン)から入手可能な取引呼称SURFONIC(商標)の下で販売されているETA;NEODOL(商標)91-6及びNEODOL(商標)91-2.5といったようなShell Chemical Co. (テキサス州ヒューストン)から入手可能な取引呼称NEODOL(商標)の下で販売されている界面活性剤;及びTOMADOL(商標)1-5(例えば平均5モルの酸化エチレン)、TOMADOL(商標)91-6(NEODOL(商標)91-6に対する等価物)及びTOMADOL(商標)91-2.5(NEODOL(商標)91-2.5に対する等価物)といったようなTomah3 Products, Inc.(ウィスコンシン州ミルトン)から入手可能な、取引呼称TOMADOL(商標)の下で販売されている界面活性剤;SURFONIC(商標)N-95といったようなHuntsman Chemical Company(テキサス州ヒューストン)から入手可能な、取引呼称SURFONIC(商標)の下で販売されているノニルフェノキシエトキシラート;NINOL 40-COといったようなStepan Chemical Company(イリノイ州ノースフィールド)から入手可能な、取引呼称NINOLの下で入手可能な界面活性剤、STANDARDTMSDといったようなHenkel, Canada Ltd.(カナダ、オンタリオ)から入手可能な、取引呼称STANDAMIDTMの下で販売されている界面活性剤及びWITCAMIDE82といったようなWit co Corporation(コネチカット州、グリニッチ)から入手可能な、取引呼称WITCAMIDE の下で販売されている界面活性剤を内含する(ただしこれらに制限されるわけではない)ジエタノールココナツアミド界面活性剤が含まれるがこれらに制限されるわけではない。望ましくは、本発明において使用される非イオン界面活性剤は、SURFONIC(商標)L12-6を内含する。
【0036】
4.ビルダー
本発明の固形清浄用製品は同様に単数又は複数のビルダーをも含有し得る。本発明において使用するための適切なビルダーには、クエン酸ナトリウム二水和物(すなわち、2−ヒドロキシ−1,2,3−プロパントリカルボン酸三ナトリウム二水和物)、トリポリリン酸ナトリウム、酸性ピロリン酸ナトリウム(SAPP)、重炭酸ナトリウム及びリン酸一ナトリウムが含まれるがこれらに制限されるわけではない。望ましくは、ビルダーにはクエン酸ナトリウム二水和物が含まれる。
【0037】
本発明の固形清浄用製品は標準的に、該固形清浄用製品の合計重量に基づいて約30重量パーセント(wt−%)以下の単数又は複数のビルダーを含有する。望ましくは、本発明の固形清浄用製品は、該固形清浄用製品の合計重量に基づいて約5〜約25wt−%、より好ましくは約10〜約20wt−%そしてさらに一層望ましくは約12〜約18wt−%の単数又は複数のビルダーを含む。
【0038】
本発明の1つの望ましい実施形態においては、固形清浄用製品には、該固形清浄用製品の合計重量に基づいて約13〜約15wt%の単数又は複数のビルダーを含む固形清浄用製品が含まれ、ここで単数又は複数のビルダーは、単独の又はその他のビルダーと組合わせた形のクエン酸ナトリウム二水和物を含む。
【0039】
市販の数多くのビルダーを本発明において使用することができる。適切な市販のビルダーとしては、Haarmann & Reimer Corporation(インディアナ州エルクハート)から入手可能なクエン酸ナトリウム二水和物が含まれるがこれに制限されるわけではない。
【0040】
5.プロセス助剤
本発明の固形清浄用製品にはさらに単数又は複数の任意のプロセス助剤が含まれる可能性がある。かかる任意のプロセス助剤は、上述の固形清浄用製品構成要素の加工中の単数又は複数の加工上の利点及び/又は結果として得られた固形清浄用製品に対する単数又は複数の望ましい特性を提供できる。本発明で使用するための適切なプロセス助剤としては、硫酸ナトリウム、塩化ナトリウム、硫酸カリウム、塩化カリウム及び尿素が含まれるがこれらに制限されるわけではない。
【0041】
本発明の固形清浄用製品は標準的には、該固形清浄用製品の合計重量に基づいて約20重量パーセント(wt−%)以下の単数又は複数のプロセス助剤を含む。望ましくは、存在する場合には本発明の固形清浄用製品は、該固形清浄用製品の合計重量に基づいて0〜約15wt−%、より好ましくは約1.0〜約10wt−%、さらに一層望ましくは約3.0〜約8.0wt−%の単数又は複数のプロセス助剤を含む。
【0042】
本発明の1つの実施形態例においては、固形清浄用製品には、該固形清浄用製品の合計重量に基づいて約5.0wt−%の単数又は複数のプロセス助剤を含有する固形清浄用製品が含まれ、ここで該単数又は複数のプロセス助剤は、単独の又はその他のプロセス助剤と組合わせた形の硫酸ナトリウムを含む。さらなる実施形態例においては、固形清浄用製品には、該固形清浄用製品の合計重量に基づいて約10.0wt−%の単数又は複数のプロセス助剤を含有する固形清浄用製品が含まれ、ここで、該単数又は複数のプロセス助剤は、単独の又はその他のプロセス助剤と組合わせた形の尿素を含む。
【0043】
本発明において数多くの市販のプロセス助剤を使用することができる。適切な市販のプロセス助剤には、Haarmann & Reimer Corporation(インディアナ州エルクハート)から入手可能な硫酸ナトリウム及びMallinckrodt Baker, Inc(ニュージャージー州フィリップスバーグ)Phillipsburg, NJ)から入手可能な尿素が含まれるがこれらに制限されるわけではない。
【0044】
6.キレート化剤
本発明の固形清浄用製品はさらに、該固形清浄用製品に対し単数又は複数の望ましい特性を提供するための単数又は複数のキレート化剤を含有し得る。本発明において使用するための適切なキレート化剤には、酸性ピロリン酸ナトリウム(SAPP)、ポリアスパラギン酸、グルコン酸ナトリウム、グルコヘプトン酸ナトリウム、N−ヒドロキシエチレンジアミン三酢酸三ナトリウム、メチルグリシン二酢酸の三ナトリウム塩、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)及びそのナトリウム塩、ジエチレントリアミンペンタ二酢酸(DTPA)及びそのナトリウム塩、ニトリロ三酢酸(NTA)及びそのナトリウム塩、中和された及び部分的に中和されたポリアクリル酸のナトリウム塩(例えば、Rohm and Haas(ペンシルバニア州フィラデルフィア)から市販されており、ACUSOL(商標)445G、445ND及び497NDなどといった取引呼称ACUSOL(商標)の下で販売されている塩)、及びそれらの組合せが含まれるがこれらに制限されるわけではない。
【0045】
本発明の固形清浄用製品は標準的には、該固形清浄用製品の合計重量に基づいて約20重量パーセント(wt−%)以下の単数又は複数のキレート化剤を含む。望ましくは、本発明の固形清浄用製品は、該固形清浄用製品の合計重量に基づいて約0〜約15wt−%、より望ましくは約1.0〜約10wt−%そしてさらに一層望ましくは約3.0〜約8.0wt−%の単数又は複数のキレート化剤を含む。
【0046】
本発明において数多くの市販のキレート化剤を使用することができる。適切な市販のキレート化剤には、上述のACUSOL(商標)製品及びDISSOLVINE(商標)Z(結晶質EDTA酸)、DISSOLVINE(商標)220-S(EDTAの結晶質四ナトリウム塩)、DISSOLVINE(商標)NA2(EDTAの2ナトリウム塩)、DISSOLVINE(商標)NA3(EDTAの三ナトリウム塩)、DISSOLVINE(商標)DZ(結晶質DTPA酸)、DISSOLVINE(商標)AZ(結晶質NTA酸)、及びDISSOLVINE(商標)A-92(NTAの3ナトリウム塩)といったような取引呼称DISSOLVINE(商標)の下でAkzo Nobel(イリノイ州シカゴ)から市販されているさまざまな製品が含まれるがこれらに制限されるわけではない。
【0047】
7.添加剤
本発明の固形清浄用製品は、該固形清浄用製品に対し望まれる特性を提供するための単数又は複数の添加剤を含有し得る。適切な添加剤としては、着色剤(すなわち染料、顔料など)、香料、防腐剤、酸化防止剤、UV安定化剤及びそれらの組合せが含まれる。本発明の1つの望ましい実施形態においては、固形清浄用製品は、所望の色を提供するための少なくとも1つの着色料、固形清浄用製品内部で所望の香りを提供するための少なくとも1つの香料又は芳香剤を含む。
【0048】
標準的には、着色料、香料、酸化防止剤、UV安定化剤及び防腐剤といったような添加剤が、固形清浄用製品の合計重量に基づいて約0.5wt−%未満の量で各々個別に存在する。望ましくは、固形清浄用製品中に着色料が存在する場合、その量は、固形清浄用製品の合計重量に基づいて約0.0005〜約0.015wt−%の範囲内である。香料又は芳香剤が存在する場合、その量は望ましくは固形清浄用製品の合計重量に基づいて約0.01〜約0.25wt−%である。望ましくは、単数又は複数の防腐剤が存在する場合、それは固形清浄用製品中にその合計重量に基づいて約0.001〜約0.01wt−%の範囲内の量で存在する。
【0049】
本発明において、数多くの市販の添加剤を使用することができる。本発明の中で使用するのに適した市販の着色料としては、Pylam Products(アリゾナ州テンペ)から入手可能な、Bright Green LX6545;Pylam Products(アリゾナ州テンペ)から入手可能な、Blue Pylaklor LX10092;Pylam Products(アリゾナ州テンペ)から入手可能な、Resorcine Brown 5GM;及びChemcentral(ミシガン州、ロミュラス)から入手可能なTartrazin Yellowが含まれるがこれらに制限されるわけではない。本発明の中で使用するのに適した市販の香料としては、J.E.Sozio.Inc.(ニュージャージー州エジソン)から入手可能なHerbal SZ-6249;J.E.Sozio.Inc.(ニュージャージー州エジソン)から入手可能な香料SZ-6929(リンゴ);J.E.Sozio.Inc.(ニュージャージー州エジソン)から入手可能なCitrus SZ-6242;及びMane, USA(ニュージャージ州、ウェイン)から入手可能なMF3773(レモン)が含まれるがこれらに制限されるわけではない。本発明の中で使用するのに適した市販の防腐剤としては、UCARCIDE(商標)250といったような(Union Carbide Corps、コネチカット州ダンベリ)から入手可能な、取引呼称UCARCIDE(商標)の下で販売されている防腐剤が含まれるがこれらに制限されるわけではない。
【0050】
B.固形清浄用製品の物理的サイズ、形状及び製品形態
本発明の固形清浄用製品は、利用分野のタイプ(例えば使い捨てか又は多重使用の利用分野か)、加工パラメータ、使用溶液の所望量、使用される製品ディスペンサなどを含めた数多くの因子に応じてさまざまなサイズ及び形状を有することができる。
【0051】
1.固形清浄用製品の物理的形状
本発明の固形清浄用製品は、所望のサイズをもつ所望の形状に成形された上述の構成要素を単数又は複数含む。該固形清浄用製品は、製品ディスペンサ内で使用するのに適したあらゆる形状又はサイズを有することができる。例えば、固形清浄用製品は、何百又は何千もの固形清浄用製品片が一定の与えられた製品ディスペンサを満たすようなサイズをもつ粒子、ペレット、ビーズ、錠剤又は粉末の形をしていてよい。固形清浄用製品の構成要素は、集塊化された粒子、押出し成形された固形製品又は鋳型成形された固形製品といったようなより大きい固形清浄用製品片へと成形され、かくして一定の与えられた製品ディスペンサ内部に1個のみ又は1ダースの固形清浄用製品片が適合するようになっていてよい。さらに、固形清浄用製品の構成要素を、形状適合性を有する固形形状をもつペーストの形に形成させることも可能である。
【0052】
本発明の1つの望ましい実施形態においては、固形清浄用製品は、押出し成形された固形清浄用製品を含む。押出し成形された固形清浄用製品は、さまざまな横断面形態を有することができる。標準的には、押出し成形された固形清浄用製品は、円形、長方形、正方形、5角形、3角形、6角形、矢印状、棒状又は星状の横断面形態を有する。望ましくは、押出し成形された固形清浄用製品は、円形、長方形、正方形、6角形又は矢印状の横断面形態を有する。
【0053】
本発明のさらなる望ましい実施形態においては、押出し成形された固形清浄用製品は、単数又は複数の押出し成形固形清浄用製品片を製品ディスペンサのキャビティ内部に設置できるようにするサイズを有しており、ここで押出し成形固形清浄用製品片は各々、単数又は複数の表面改質に起因して増大した製品表面積を備えた形態を有している。例えば、押出し成形固形清浄用製品は長方形又は正方形の形状を有し、かつ押出し成形固形清浄用製品の水平軸に対し平行か又は垂直な方向に長方形又は正方形の形状を貫通する単数又は複数の穴をも有している。その他の押出し成形固形清浄用製品の形態は、製品の表面積を増大させるべく製品の内部に羽根又はスロットを内含し得る。本発明で使用するための適切な押出し成形固形清浄用製品の形態には、本書にその内容全体が参照により取り入れる、「製品ディスペンサ」という題で、2002年5月02日付けで出願された米国特許第6,698,464号に開示されている固形製品形態が含まれるがこれらに制限されるわけではない。
【0054】
2.固形清浄用製品の物理的サイズ
本発明の固形清浄用製品は、特定の用途及び利用分野に応じたさまざまなサイズで提供され得る。上述の通り、固形清浄用製品は、1センチメートル(cm)未満又は1ミリメートル(mm)未満の単数又は複数の寸法(すなわち高さ、幅、長さ又は直径)を有するペレット、ビーズ又は粉末の形をしていてよい。その他の形態においては、固形清浄用製品は、集塊された粒子の固体塊押出し成形された固形製品又は鋳型成形された固形製品といったようなより大きな一片の形をしていてよい。より大きな固形製品片は少なくとも1センチメートル(cm)以上の少なくとも1つの寸法(すなわち高さ、幅、長さ又は直径)を有していてよい。
【0055】
本発明の1実施形態例においては、固形清浄用製品には、少なくとも1センチメートル(cm)の少なくとも1つの寸法(すなわち高さ、幅、長さ又は直径)をもつ押出し成形固形清浄用製品が含まれる。本発明の押出し成形固形清浄用製品は、約30.5cm(12インチ)以下又はそれより大きい単数又は複数の寸法(すなわち高さ、幅、長さ又は直径)を有していてよい。標準的には、本発明の押出し成形固形清浄用製品は、約5.1cm(2インチ)から約20.3cm(8インチ)、より望ましくは約7.6cm(3インチ)から約15.2cm(6インチ)の範囲内の幅(又は直径又は高さ)を有する。
【0056】
本発明の押出し成形固形清浄用製品は標準的には最高約30.5cm(12インチ)又はそれより大きい長さを有する。望ましくは、本発明の押出し成形固形清浄用製品は約5.1cm(2インチ)から約30.5cm(12インチ)、より望ましくは約10.2cm(4インチ)から約30.5cm(12インチ)の範囲内の長さを有する。
【0057】
本発明の固形清浄用製品例が図1に示されている。図1に示されているように固形清浄用製品10の例は、上部表面11、下部表面12及び上部表面11を下部表面12から分離している多数の側方表面13を有する。固形清浄用製品10の例は、図1に示されているように長さLと幅Wを有する。固形清浄用製品10の例はさらに、長さLに沿って上部表面11から下部表面12まで延びた固形清浄用製品10内の任意の穴14を含んでいる。固形清浄用製品10内部の穴14は、液体使用清浄用溶液の生成中に水と接触し得る固形清浄用製品10の表面積を増大させる。
【0058】
固形清浄用製品例10の(図1に示された)ラインA−Aに沿った固形清浄用製品例10の断面図が図2に示されている。穴14は図2中、断面20に沿って示されている。固形清浄用製品例10内の穴が任意であることに留意すべきである。穴14が存在する場合、これらは所望の表面積を生み出すべく望まれるようなあらゆるサイズ及び形状を有することができる。さらに、穴14の数は、固形清浄用製品例10の断面積、固形清浄用製品例10の水溶性及び、結果として得られる液体使用清浄用溶液の所望の濃度を含めた(ただしこれに制限されるわけではない)数多くの因子に応じて変動し得る。
【0059】
3.固形清浄用製品の形態
本発明の固形清浄用製品は、さらに、上述の固形製品を封入する保護用コーティング又はフィルム層をさらに含有し得る。固形清浄用製品内部の上述の成分のいずれかに対してユーザーを直接曝露させないように保護するために、任意の保護用コーティング又はフィルム層を使用することができる。適切な保護用コーティング層には、水溶性又は水分解性コーティング及びフィルム及び一時的包装材料が含まれるがこれらに制限されるわけではない。
【0060】
本発明の1実施形態においては、保護層には、固形清浄用製品を封入する水溶性又は水分解性コーティング又はフィルムが含まれる。本発明において使用するための適切な水溶性又は水分解性材料にはポリビニルアルコールが含まれるがこれらに制限されるわけではない。望ましくは、水溶性材料には、架橋された又はされていないアセチル基を伴うポリビニルアルコールが含まれる。
【0061】
保護用コーティング又はフィルム層は、単独の又は不水溶性材料と組合わされた形のあらゆる水溶性材料(単複)を含有し得る。望ましくは、保護用コーティング又はフィルム層の構造は、水に曝露された時点で(1)完全に溶解するか又は(2)小さな粒子又は断片へと離散するようなものである。
【0062】
本発明のある実施形態においては、保護用コーティング又はフィルム層は、単独の又は不水溶性材料と組合わせた形の水溶性材料を含有する。保護用コーティング又はフィルム層を形成させるのに不水溶性材料が用いられる場合、保護用コーティング又はフィルム層の合計重量に基づいて、保護用コーティング又はフィルム層を形成するべく少なくとも約50重量パーセント(wt−%)の水溶性材料と組合わせた形で、望ましくは約50重量パーセント(wt−%)未満の不水溶性材料が用いられる。より望ましくは、保護用コーティング又はフィルム層は、保護用コーティング又はフィルム層の合計重量に基づいて少なくとも約70wt−%の水溶性材料及び約30wt−%未満の不水溶性材料、さらに一層望ましくは少なくとも約90wt−%の水溶性材料及び約10wt−%未満の不水溶性材料を含む。
【0063】
さらなる実施形態においては、保護用コーティング又はフィルム層は本質的に水溶性材料で構成される。本書で使用する「本質的に水溶性材料で構成される」という用語は、より水溶性の高い材料、そして場合によっては充填材料、着色料又はその他の不活性材料のうちの1つを含有する保護用コーティング又はフィルム層を意味する。さらにもう1つの実施形態では、該保護用コーティング又はフィルム層は水溶性材料で構成されている。本書で使用する「水溶性材料で構成される」という用語は、付加的な構成要素無しでより水溶性の高い材料のうちの1つのみを含有する保護用コーティング又はフィルム層を意味する。
【0064】
保護用コーティング又はフィルム層は、コーティング及びフィルム材料の水溶性及び固形清浄用製品の構成要素(ただしこれらに制限されわけではない)数多くの因子に応じて変動する平均コーティング又はフィルム厚を有することができる。標準的には、保護用コーティング又はフィルム層は、約1000ミクロン(μm)未満、望ましくは約10〜約500μmそしてより望ましくは約25〜約75μmの平均コーティング又はフィルム厚を有する。
【0065】
本発明では、さまざまな市販の水溶性フィルムを使用することができる。本発明で使用するのに適した水溶性フィルム例としては、MONOSOL(商標)製品M-8534、M-8630、M-9500、M-7061、M-7031及びM-7030といったようなMonosol、LLC(インディアナ州、ポーテジ)から取引呼称MONOSOL(商標)の下で市販されている水溶性フィルムが含まれるがこれらに制限されるわけではない。
【0066】
本発明のさらなる実施形態においては、保護層には、除去可能な包装フィルムが含まれる。除去可能な包装フィルムは、固形清浄用製品の外表面に対して幾分かの接着力を示し得るが、容易に除去できる。本発明で使用するのに適切な除去可能な包装フィルムには、重合体フィルム(例えばポリエチレンフィルム)又は紙基材が含まれるが、これらに制限されるわけではない。
【0067】
II.固形清浄用製品の製造方法
本発明は、さらに固形清浄用製品を製造する方法にも向けられている。固形清浄用製品の製造方法は、最終的固形清浄用製品の所望の形態に応じてさまざまなプロセス工程を含み得る。固形清浄用製品の製造方法例においては、該方法は、(i)混合用容器に単数又は複数の固形清浄用製品構成要素を加えること及び(ii)所望の時間、機械式攪拌装置を介して単数又は複数の固形清浄用製品構成要素を混合することを含む。
【0068】
上述のように、本発明の固形清浄用製品は非イオン界面活性剤といったような単数又は複数の液体構成要素を含有し得る。液体構成要素が存在する場合、本発明の固形清浄用製品例には、(i)混合用容器に対し単数又は複数の液体構成要素を添加すること;(ii)混合用容器に対し単数又は複数の液体構成要素を攪拌することそして攪拌する間に(iii)混合用容器に対し固形清浄用製品の単数又は複数の固形構成要素を添加することが含まれ得る。
【0069】
本発明の1つの望ましい実施形態において、固形清浄用製品の製造方法は、押出し成形工程を含む。この実施形態においては、本発明の固形清浄用製品には、以下の工程が含まれ得る:すなわち(i)混合用容器内で固形清浄用製品の単数又は複数の構成要素を混合して第1の混合物を形成させる工程;及び(ii)押出し成形型内に第1の混合物を押出して押出し成形固形清浄用製品を形成させる工程。
【0070】
本発明のさらなる望ましい実施形態においては、固形清浄用製品の製造方法には、(i)第1の混合用容器内で固形清浄用製品の単数又は複数の固形構成要素を混合して第1の混合物を形成させること;(ii)第2の混合用容器内で固形清浄用製品の単数又は複数の液体構成要素を混合して第2の混合物を形成させること;(iii)第1及び第2の混合物を組合わせて、成形又は押出し成形可能な単一の混合物を形成させること;(iv)押出し機の単数又は複数のポート内に固形清浄用製品の単数又は複数の固形構成要素を導入すること;(v)成形固形製品を形成させるために適した成形型構成要素の中に固形清浄用製品の単数又は複数の固形構成要素を導入すること;(vi)押出し機又は成形型構成要素の単数又は複数の区分を加熱すること;(vii)押出し成形型を通して固形清浄用製品の単数又は複数の固形構成要素を押出して、押出し成形固形清浄用製品を形成させること;及び(viii)混合物タンク又は成形型構成要素から固形製品を取出すことのうちの単数又は複数が含まれる。該方法はさらに、(a)固形清浄用製品を所望の長さに切断すること、(b)固形製品内に単数又は複数の穴又はその他の表面改質を形成させること(例えばドリル穴など);(c)水溶性コーティングを固形清浄用製品上に塗布すること及び/又は(d)シュリンクラップ包装材料といったような除去可能な包装材料の中に固形清浄用製品を包装することのうちの単数又は複数のものを含み得る。
【0071】
上述の方法において、押出し機の単数又は複数のポート内に第1及び第2の混合物を導入する工程にはさらに、押出し機の第1のポート内に第1の混合物を導入すること;第1のポートから下流側(又は上流側)で押出し機の第2のポート内に第2の混合物を導入して組合された混合物を形成させること;そして次に押出し成形型の中に該組合せ混合物を押出して押出し成形固形清浄用製品を形成させることが含まれることがある。
【0072】
本発明の押出し成形固形製品を製造するための適切な押出し成形方法には、その両方の内容全体が本書に参考として内含されている米国特許第6,608,023号及び6,387,870号中で開示されている押出し方法が含まれるがこれらに制限されるわけではない。
【0073】
III.製品送出しシステム
本発明はさらに、上述の通りの固形清浄用製品及び製品ディスペンサを含む製品送出しシステムにも関する。本発明の製品送出しシステムは、上述の固形清浄用製品を液体「使用」溶液へと転換するための単数又は複数のシステム構成要素を含む。本発明の上述の固形清浄用製品と共にさまざまな製品ディスペンサが中で使用可能である。製品ディスペンサは、単数又は複数の水溶解性固形清浄用製品と水との相互作用を可能にする。製品ディスペンサは、水が単数又は複数の水溶解性固形清浄用製品と接触できるようにするあらゆる形態、形状及びサイズを有することができる。特定のサイズ及び形状について言及することが可能であるものの、本発明で使用される製品ディスペンサは、いかなる形であれ特定の設計、サイズ又は形状に制限されないということを理解すべきである。
【0074】
本発明の中で使用するのに適した製品ディスペンサは、標準的に数多くの構成要素を含む。1実施形態では、該製品ディスペンサは、キャビティを構成する底面、上面及び少なくとも1つの側面を有する、固形清浄用製品を収容するべく構成され配置されたキャビティを有するハウジング;(ii)該ハウジング内に水を投入するための入口;(iii)入口に加えてハウジングの底面上にある出口;及び(iv)キャビティ内部に配置された任意の支持部材を含み、ここで該支持部材の少なくとも一部分は、ハウジングの出口より上距離dのところに配置されている。本発明のある実施形態においては、ハウジング内に水を投入するための入口及びハウジングから使用溶液が退出できるようにするための出口は同じ開口部である。製品ディスペンサの各構成要素は、中に所望の濃度の固形清浄用製品をもつ所望の使用溶液を生成するべく所与の機能を提供する。
【0075】
製品ディスペンサは、ハウジングのキャビティ内部に配置された固形清浄用製品支持部材を含み得る。該支持部材は、金属ホイル又はプラスチックフィルムといった中実連続構造を有していてよく、そうでなければ金属、プラスチック及びその組合せを含めた(ただしこれらに制限されわけではない)材料で形成されたメッシュ又はスクリーンなどの不連続な透過性構造を有し得る。本発明の1実施形態においては、支持部材は、製品ディスペンサのキャビティ内部に水平平面内の連続構造を含み、ここで支持部材の上部表面積は、水が連続構造の下から水平平面を通って流れて連続構造上に配置された水溶解性固形清浄用製品と接触できるように、水平平面の表面積よりも小さい。支持部材が、製品ディスペンサのキャビティ内部で単一の水平平面内にあるもの以外の形態を有し得るという点に留意すべきである。例えば、支持部材は、それが水溶解性固形清浄用製品を製品ディスペンサ内に支持する能力を有するかぎり、V字形、U字形、W字形その他のあらゆる形態を有することができる。
【0076】
本発明のさらなる実施形態においては、支持部材は、製品ディスペンサのキャビティ内で水平平面内に透過性構造を含み、ここで、支持部材の上部表面積は、水が透過性構造の下から支持部材を通って及び/又はそのまわりを流れて支持部材上に配置された水溶解性製品と接触できるように、水平平面の表面積以下である。上述のように透過性支持部材は、製品ディスペンサのキャビティ内部で単一の水平平面内にあるもの以外の形態を有し得る。例えば、透過性支持部材は、上述の形態のいずれか(すなわちV字形、U字形、W字形又はその他の形状)のいずれかを有することができる。
【0077】
支持部材の一部分をハウジングの出口より距離dだけ上のところに配置することができる。上述のようなV字形、U字形又はW字形をもつ支持部材については、支持部材の下部部分は実際にはハウジングの出口の上部表面上に載っていてよい。その他の実施形態においては、V字形、U字形又はW字形を有する支持部材の下部部分は、ハウジングの出口より距離dだけ上のところにあり得るが、一方、支持部材の上部部分は、tをこの支持部材の全体的厚みとしてハウジングの出口より距離(d+t)だけ上のところに配置される。
【0078】
製品ディスペンサはさらに、固形清浄用製品がハウジング内に配置され得るような形でハウジングに出入りできるよう単数又は複数の開口部を含んでいる。各々の開口部は、固形清浄用製品を製品ディスペンサに装填した後ハウジングを封鎖するべく取付け可能なカバーで封鎖され得る。標準的には、製品ディスペンサは、そのキャビティに出入りできるようにするための単一の開口部及び取付け可能なカバーを有する。単数又は複数のカバーの各々は、製品ディスペンサから分離し取外しできるか又は任意の従来の取付け方法を用いて製品ディスペンサに取付け可能である。1実施形態においては、製品ディスペンサにカバーを取付けるのにヒンジが使用され、かくして、製品ディスペンサから離脱させることなくカバーを外し製品ディスペンサに再連結することが可能となっている。
【0079】
製品ディスペンサは、構造的一体性を有しかつ水及び固形清浄用製品に対して反応性をもたないあらゆる材料から形成可能である。製品ディスペンサを形成するために適した材料には、プラスチック、ガラス、セラミクス、金属又はそのあらゆる組合せが含まれるがこれらに制限されるわけではない。望ましくは、製品ディスペンサは、キャビティ内のあらゆる固形清浄用製品の目視を可能にする、澄んだつまり透明なプラスチックカバー材料を含む。本発明の1実施形態においては、製品ディスペンサの少なくとも1部分は、製品ディスペンサの単数又は複数の部分、望ましくは少なくともキャビティの内部及びその中のあらゆる固形清浄用製品の目視を可能にするための透明な材料を含む。上述の通り、製品ディスペンサは、望ましくは、そのキャビティ表面上に及ぼされる約689.5kPa(100psi)以下の水圧に耐えることのできる材料で形成されている。
【0080】
製品ディスペンサの一例が図3に示されている。図3に示されているように、製品ディスペンサ例25には、(ヒンジ34を介してハウジング30に取付けられたカバー33の下部表面上にある)上部表面32、少なくとも1つの側壁35及び底部表面によって囲まれたキャビティ31を含むハウジング30が含まれている。図3に示されているように、支持部材40は、製品ディスペンサ25のキャビティ31内に配置された固形清浄用製品10を支持する。製品ディスペンサ25はさらに、存在する場合には支持部材40の下に配置される単数又は複数の製品スプレーノズル41を含んでよい。
【0081】
図3に示されているように、水は製品ディスペンサの入口42を通して製品ディスペンサ25内に入る。ひとたび製品ディスペンサ25の内側に入ると、水はスプレーノズル導管44を通って単数又は複数の製品スプレーノズル41へと流れ込む。製品スプレーノズル41から退出した水は、水溶性固形清浄用製品100と接触し、液体使用溶液を生成し、これは製品ディスペンサ出口45を通して製品ディスペンサ25から退出する。
【0082】
上述の通り、製品ディスペンサ25は、製品ディスペンサが既定の給水源及び/又は使用溶液を収容するためのコンテナ又は容器と整合するようなサイズ及び形状を有することができる。本発明の1つの実施形態例においては、製品ディスペンサは円形形状を有する。しかしながら、その他の形状も本発明の範囲内に入るということを理解すべきである。適切な形状には、長方形形状、正方形形状、六角形形状、三角形形状、星形形状、矢状形状、及び菱形形状、台形形状などが含まれる。標準的には、製品ディスペンサは製品ディスペンサ内で使用すべき固形清浄用製品よりもわずかに大きな寸法を有する。寸法例は以下の通りである:約7.6cm(3.0インチ)から約45.7cm(18.0インチ)の範囲の全体的高さ;約5.1cm(2.0インチ)から約30.5cm(12.0インチ)の範囲内の全体的幅;そして0超から約15.2cm(6.0インチ)の範囲内の製品ディスペンサ出口45より上の製品支持部材40の少なくとも一部分の高さ。
【0083】
本発明の1実施形態においては、製品ディスペンサは1つのキャビティを含み、ここで該キャビティは、製品ディスペンサの中で使用されるべき固形清浄用製品の横断面形態と整合する横断面形態を有する。この実施形態においては、固形清浄用製品は、その形態を改変することなくユーザーが製品ディスペンサのキャビティ内に固形清浄用製品を不適正に投入し得ないようなやり方で製品ディスペンサのキャビティの中にぴったり納まる。本発明のこの実施形態において使用するための適切なキャビティ/固形清浄用製品断面形態としては、星状の断面形態、矢状断面形態及びダイヤモンド形断面形態が含まれるがこれらに制限されるわけではない。
【0084】
固形清浄用製品が製品ディスペンサ内に入れられた時点で、固形清浄用製品が、ハウジングの正面支持部材そして少なくともハウジングの1側面で縁どりされたキャビティ体積以下の合計体積を有することが望ましい。キャビティ体積を満たすべく単数又は複数の固形清浄用製品片を使用することができる。望ましくは、キャビティ体積を満たすためそして製品ディスペンサのキャビティ内部を垂直方向に沿って移動するにつれて固形清浄用製品の水平方向平面内に固形清浄用製品の一貫性ある表面積を提供するためにも、単数又は複数の固形清浄用製品片を互いに積み重ねることができる。かかる形態は、固形清浄用製品を接触する水の中に固形清浄用製品を一貫して分散させることを可能にする。
【0085】
上述の通り、製品ディスペンサは既定の利用分野のために必要なあらゆる寸法を有することができる。一定量の固形清浄用製品が連続的に使用されるさらに連続的な利用分野については、キャビティの高さと比べてキャビティが比較的小さい断面寸法を有するような形で、製品ディスペンサの寸法を選択することができる。この実施形態においては、数多くの固形清浄用製品を互いに積み重ねることができる。
【0086】
本発明の製品送出しシステムは、清浄用及び/又は浄化用製品を精確に送り出す。固形製品の送出しが望まれるその他の用途及び利用分野も同じく本発明について可能であり、本書で開示されている製品ディスペンサはさまざまなコンテナ又はその他の使用溶液収容装置と共に使用できるだろう。
【0087】
IV.液体使用溶液の製造方法
本発明はさらに、液体使用溶液の製造方法に向けられている。該方法は、(i)互いとの関係において、製品送出しシステム、給水源及びコンテナ(又はその他の収容装置)を配置すること;(ii)製品送出しシステムの製品ディスペンサ内部に単数又は複数の固形清浄用製品片を設置すること;(iii)使用溶液を形成するべく望ましい接触時間水が固形清浄用製品と接触するように製品ディスペンサ内に水を進入させること;任意には(iv)保管のため製品ディスペンサから退出する使用溶液を収集すること;及び必要とあらば(v)使用溶液を収容用容器まで搬送することを含むことができる。
【0088】
該方法は、さまざまなコンテナ又はその他の収容装置内で使用するための使用溶液を生成することができる。本発明において使用するための適切な収容装置には、バケツ及びシンクが含まれるがこれらに制限されるわけではない。本発明の1つの望ましい実施形態においては、該方法は、床清浄用溶液を生成し、収容装置はバケツである。
【0089】
本発明の方法は、水溶液内に所望の濃度の固形製品を有する使用溶液を調製するために使用可能である。水と固形清浄用製品間の接触時間、水温、固形清浄用製品の溶解速度、固形清浄用製品の化学配合、固形清浄用製品の形状、固形清浄用製品の表面積量及び製品ディスペンサ内外への水流速を含めた(ただしこれらに制限されわけではない)数多くの変数が、所望の使用溶液を得る目的で考慮可能である。上述の変数のうちの単数又は複数のものを調整することにより、所望の時間内で1つの使用溶液濃度を得ることができる。
【0090】
本発明は、いかなる形であれその範囲に制限を課すものとしてみなされるべきではない以下の例により、さらに例示されている。反対に、本発明の精神及び/又は添付のクレームの範囲から逸脱することなく、本書の説明を読むと当業者におのずと示唆され得るさまざまなその他の実施形態、修正及び等価物を使用することも可能であるということを明確に理解すべきである。
【実施例】
【0091】
実施例
表1中に示されている材料が、以下の例において使用される。
【0092】
【表1】

【0093】
実施例1
固形清浄用製品の調製
以下の構成要素を用いて組成物を調製した:
NACCONOL(商標) 90G 49.79g
クエン酸 20.00g
クエン酸ナトリウム二水和物 15.00g
SURFONIC(商標) L12-6 15.00g
Bright Green LX6545 0.01g
Herbal Perfume SZ-6249 0.20g
【0094】
以下の順序で成分を混合用容器に攪拌しながら添加した:NACCONOL(商標)90G、クエン酸及びクエン酸ナトリウム二水和物。SURFONIC(商標)L12-6、Bright Green LX6545及びHerbal Perfume SZ-6249から液体予備混合物を調製した。次に液体予備混合物をゆっくりと固体混合物中に添加して、粉末稠度をもつ固形清浄用製品を形成させた。結果として得られた固形製品は、固形製品の合計重量に基づいて約0.99wt%未満の含水率を有していた。
【0095】
約1.0部分の固形清浄用製品及び640部分の水を含有する使用水溶液を形成するべく、水に対し固形清浄用製品を添加した。結果として得た使用溶液を用いて、クオーリタイル床から油脂分及び重合された汚れを有効に除去した。
【0096】
実施例2
固形清浄用製品の調製
以下の構成要素を用いて組成物を調製した。
NACCONOL(商標) 90G 49.79g
クエン酸 17.00g
クエン酸ナトリウム二水和物 13.00g
SURFONIC(商標) L12-6 15.00g
硫酸ナトリウム 5.00g
Bright Green LX6545 0.01g
Herbal Perfume SZ-6249 0.20g
【0097】
以下の順序で成分を混合用容器に攪拌しながら添加した:NACCONOL(商標)90G、クエン酸、クエン酸ナトリウム二水和物及び硫酸ナトリウム。SURFONIC(商標)L12-6、Bright Green LX6545及びHerbal Perfume SZ-6249から液体予備混合物を調製した。次に液体予備混合物をゆっくりと固体混合物中に添加して、粉末稠度をもつ固形清浄用製品を形成させた。結果として得られた固形製品は、固形製品の合計重量に基づいて約0.99wt%未満の含水率を有していた。
【0098】
約1.0部分の固形清浄用製品及び640部分の水を含有する使用水溶液を形成するべく、水に対し固形清浄用製品を添加した。結果として得た使用溶液を用いて、クオーリタイル床から油脂分及び重合された汚れを有効に除去した。
【0099】
実施例3
押出し成形固形清浄用製品の調製
実施例1で示したものと同じ組成物を用いて押出し成形固形清浄用製品を調製した。本書にその内容全体が参照により取り込まれた米国特許第6,387,870号で開示された押出し成形プロセスに類似した押出し手順を用いて、市販の押出し機を使用して、組成物を押出し成形した。材料の該押出し機内への供給流は、表2に示された通りであった。
【0100】
【表2】

【0101】
機器は、表3に列挙されたものを含めたかかる組成物を押出し成形するのに適した既知の設定でセットされた。
【0102】
【表3】

【0103】
押出し成形固形清浄用製品を調製するために以下のプロセス工程を使用した:
(1) フィーダに供給流の成分を添加した。
(2) 押出し機の供給流の流速を較正した。
(3) 押出し機を運転開始させた。
(4) 供給流を押出し機に供給した。
(5) 供給混合物を押出す。
(6) 必要とあらば、押出し成形品に逆圧を加える。
(7) 押出し成形品を切断する;及び
(8) 押出し成形固形清浄用製品をシュリンクラッピングする。
【0104】
結果として得た押出し成形固形製品は、固形製品の合計重量に基づいて約0.99wt%未満の含水率を有していた。押出し成形固形清浄用製品を、図3に示された製品ディスペンサシステム例に類似した製品ディスペンサシステム内に設置した。製品ディスペンサシステム内で水と押出し成形固形清浄用製品を接触させ、1.0部分の固形清浄用製品と640部分の水を含有する使用水溶液を形成させた。結果として得た使用溶液を用いて、クオーリタイル床から油脂分及び重合された汚れを有効に除去した。
【0105】
実施例4
押出し成形固形清浄用製品の調製
実施例2に示された通りの組成物を用いて押出し成形固形清浄用製品を調製したという点を除いて実施例3で記述された通りに押出し成形固形清浄用製品を調製した。材料の押出し機内への供給流は、表4に示された通りであった。
【0106】
【表4】

【0107】
結果として得た押出し成形固形製品は、固形製品の合計重量に基づいて約0.99wt%未満の含水率を有していた。押出し成形固形清浄用製品を、図3に示された製品ディスペンサシステム例に類似した製品ディスペンサシステム内に設置した。製品ディスペンサシステム内で水と押出し成形固形清浄用製品を接触させ、1.0部分の固形清浄用製品と640部分の水を含有する使用水溶液を形成させた。結果として得た使用溶液を用いて、クオーリタイル床から油脂分及び重合された汚れを有効に除去した。
【0108】
実施例5
押出し成形固形清浄用製品の調製
組成物が以下で示す通りであったという点を除いて実施例3で記述された通りに押出し成形固形清浄用製品を調製した。
【0109】
液体予備混合物:
SURFONIC(商標) L12-6 197.20g
Bright Green LX6545 0.10g
Herbal Perfume SZ-6249 2.60g
【0110】
材料の該押出し機内への供給流は、下表5に示された通りであった。
【0111】
【表5】

【0112】
結果として得た押出し成形固形製品は、固形製品の合計重量に基づいて約0.89wt%未満の含水率を有していた。押出し成形固形清浄用製品を、図3に示された製品ディスペンサシステム例に類似した製品ディスペンサシステム内に設置した。製品ディスペンサシステム内で水と押出し成形固形清浄用製品を接触させ、1.0部分の固形清浄用製品と640部分の水を含有する使用水溶液を形成させた。結果として得た使用溶液を用いて、クオーリタイル床から油脂分及び重合された汚れを有効に除去した。
【0113】
実施例6
固形清浄用製品の調製
以下の構成要素を用いて組成物を調製した:
NACCONOL(商標) 90G 219.61g
クエン酸 3.88g
クエン酸ナトリウム二水和物 12.13g
SURFONIC(商標) L12-6 24.07g
EDTA粉末 39.68g
Bright Green LX6545 0.03g
Herbal Perfume SZ-6249 0.60g
【0114】
以下の順序で成分を混合用容器に攪拌しながら添加した:NACCONOL(商標)90G、クエン酸、EDTA粉末及びクエン酸ナトリウム二水和物。SURFONIC(商標)L12-6、Bright Green LX6545及びHerbal Perfume SZ-6249から液体予備混合物を調製した。次に液体予備混合物をゆっくりと固体混合物中に添加して、粉末稠度をもつ固形清浄用製品を形成させた。結果として得られた固形製品は、固形製品の合計重量に基づいて約1.47wt%未満の含水率を有していた。
【0115】
約1.0部分の固形清浄用製品及び640部分の水を含有する使用水溶液を形成するべく、水に対し固形清浄用製品を添加した。結果として得た使用溶液を用いて、クオーリタイル床から油脂分及び重合された汚れを有効に除去した。
【0116】
実施例7
押出し成形固形清浄用製品の調製
組成物が以下で示す通りであったという点を除いて実施例3で記述された通りに押出し成形固形清浄用製品を調製した。
【0117】
液体予備混合物:
SURFONIC(商標) L12-6 80.20g
Bright Green LX6545 0.10g
Herbal Perfume SZ-6249 2.60g
【0118】
材料の該押出し機内への供給流は、下表6に示された通りであった。
【0119】
【表6】

【0120】
結果として得た押出し成形固形製品は、固形製品の合計重量に基づいて約1.46wt%未満の含水率を有していた。固形清浄用製品を、図3に示された製品ディスペンサシステム例に類似した製品ディスペンサシステム内に設置した。製品ディスペンサシステム内で水と押出し成形固形清浄用製品を接触させ、1.0部分の固形清浄用製品と640部分の水を含有する使用水溶液を形成させた。結果として得た使用溶液を用いて、クオーリタイル床から油脂分及び重合された汚れを有効に除去した。
【0121】
本明細書は、その特定の実施形態に関して詳述されてきたが、当業者であれば、上述のことを理解できた時点でこれらの実施形態に対する改変物変更物及び等価物を容易に考えつくことができるということがわかるだろう。従って本発明の範囲は、添付クレーム及びその任意の等価物の範囲として査定されるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a) 少なくとも1つの酸、
を含んで成る固形清浄用製品において、未結合水を本質的に含まない固形清浄用製品。
【請求項2】
(b) 少なくとも1つのアニオン界面活性剤;
(c) 少なくとも1つの非イオン界面活性剤;及び
(d) 少なくとも1つのビルダー、
をさらに含んで成る、請求項1に記載の固形清浄用製品。
【請求項3】
(e) 少なくとも1つのプロセス助剤、
をさらに含んで成る、請求項2に記載の固形清浄用製品。
【請求項4】
前記少なくとも1つの酸がクエン酸を含んで成る、請求項1に記載の固形清浄用製品。
【請求項5】
(a) 前記少なくとも1つの酸がクエン酸を含み;
(b) 前記少なくとも1つのアニオン界面活性剤がドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを含み、
(c) 前記少なくとも1つの非イオン界面活性剤がC10〜C12のエトキシル化アルコールを含み、
(d) 少なくとも1つのビルダーがクエン酸ナトリウム二水和物を含む、請求項2に記載の固形清浄用製品。
【請求項6】
(a) 約15〜約25重量パーセントのクエン酸;
(b) 約40〜約60重量パーセントのドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム;
(c) 約10〜約20重量パーセントのC10〜C12エトキシル化アルコール;及び
(d) 約10〜約20重量パーセントのクエン酸ナトリウム二水和物、
を含んで成り、ここで全ての重量パーセントが固形清浄用製品の合計重量に基づくものである、請求項1に記載の固形清浄用製品。
【請求項7】
(a) 0超〜約5重量パーセントのクエン酸;
(b) 約5〜約20重量パーセントのEDTA;
(c) 約60〜約80重量パーセントのドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム;
(c) 0超〜約15重量パーセントのC10〜C12のエトキシル化アルコール;及び
(d) 0超〜約10重量パーセントのクエン酸ナトリウム二水和物、
を含んで成り、ここで全ての重量パーセントが固形清浄用製品の合計重量に基づくものである、請求項1に記載の固形清浄用製品。
【請求項8】
(a) 前記少なくとも1つの酸がクエン酸を含み、
(b) 前記少なくとも1つのアニオン界面活性剤がドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを含み、
(c) 前記少なくとも1つの非イオン界面活性剤がC10〜C12のエトキシル化アルコールを含み、
(d) 前記少なくとも1つのビルダーがクエン酸ナトリウム二水和物を含み、かつ
(e) 前記少なくとも1つのプロセス助剤が尿素を含む、
請求項3に記載の固形清浄用製品。
【請求項9】
(a) 約15〜約25重量パーセントのクエン酸;
(b) 約35〜約60重量パーセントのドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム;
(c) 約5〜約20重量パーセントのC10〜C12エトキシル化アルコール;
(d) 約10〜約20重量パーセントのクエン酸ナトリウム二水和物、及び
(e) 0超〜約20重量パーセントの尿素、
を含んで成り、ここで全ての重量パーセントが固形清浄用製品の合計重量に基づくもので
ある、請求項1に記載の固形清浄用製品。
【請求項10】
固形清浄用製品を封入する封入材料をさらに含んで成る、請求項1に記載の固形清浄用製品。
【請求項11】
封入材料が水溶性ポリビニルアルコールコーティング又はフィルムを含んで成る、請求項10に記載の固形清浄用製品。
【請求項12】
封入材料が除去可能な不水溶性フィルムを含んで成る、請求項10に記載の固形清浄用製品。
【請求項13】
押出し成形された固形清浄用製品である、請求項1に記載の固形清浄用製品。
【請求項14】
合計重量に基づき4.0wt%未満の水を含んで成る、請求項1に記載の固形清浄用製品。
【請求項15】
合計重量に基づき1.0wt%未満の水を含んで成る、請求項1に記載の固形清浄用製品。
【請求項16】
固形清浄用製品を収納するのに適したキャビティ;
キャビティ内に固形清浄用製品を挿入するのに適したキャビティ内部の封止可能な開口部;
少なくとも1つの(i)キャビティ内への水入口、(ii)キャビティからの使用溶液出口、又は(iii)その両方、
を含む製品ディスペンサ;及び
少なくとも1つの固形清浄用製品片
を含んで成る製品送出しシステムにおいて、前記少なくとも1つの固形清浄用製品片が請求項1に記載の固形清浄用製品を含む、製品送出しシステム。
【請求項17】
(a) 給水源との関係において製品送出しシステムを配置すること;
(b) 製品ディスペンサ内に単数又は複数の請求項1に記載の固形清浄用製品片を設置すること;及び
(c) 水が固形清浄用製品と接触して液体使用溶液を形成するようにして水を製品ディスペンサ内に供給すること、
を含んで成る液体使用溶液の製造方法。
【請求項18】
(a) 約2.8超のpK値を有する少なくとも1つの酸;
(b) 少なくとも1つのアニオン界面活性剤;
(c) 少なくとも1つの非イオン界面活性剤;
(d) 少なくとも1つのビルダー;
(e) 任意のプロセス助剤;及び
(f) 着色剤、芳香剤、酸化防止剤、UV安定剤及びキレート化剤、
を含む固形清浄用製品において、その合計重量に基づいて5.0wt%未満の未結合又は遊離水を含んで成る固形清浄用製品。
【請求項19】
(a) 少なくとも1つの酸;
(b) 少なくとも1つのアニオン界面活性剤;
(c) 少なくとも1つの非イオン界面活性剤;
(d) 少なくとも1つのビルダー;
(e) 任意のプロセス助剤;及び
(f) 着色剤、芳香剤、酸化防止剤、UV安定剤及びキレート化剤、
を含む固形清浄用製品において、未結合水を本質的に含まず、かつその合計重量に基づいて、単数又は複数の非イオン界面活性剤と組合せた形で少なくとも40重量パーセントの単数又は複数のアニオン界面活性剤を含有する固形清浄用製品。
【請求項20】
(a) 約15〜約25重量パーセントのクエン酸;
(b) 約35〜約60重量パーセントのドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム;
(c) 約5〜約20重量パーセントのC10〜C12エトキシル化アルコール;
(d) 約10〜約20重量パーセントのクエン酸ナトリウム二水和物、
(e) 約20重量パーセント以下の尿素、及び
(f) 各々約1.0重量パーセント以下の着色剤及び芳香剤、
を含んで成り、ここで全ての重量パーセントが固形清浄用製品の合計重量に基づくものである、請求項19に記載の固形清浄用製品。
【請求項21】
押出し成形された固形清浄用製品である、請求項19に記載の固形清浄用製品。
【請求項22】
前記少なくとも1つの酸が約2.8超のpK値を有する酸を含む、請求項19に記載の固形清浄用製品。
【請求項23】
押出し成形された固形清浄用製品が約2.6未満のpK値をもつ酸を全く含有しない、請求項22に記載の固形清浄用製品。
【請求項24】
クエン酸以外の酸を全く含有しない、請求項22に記載の固形清浄用製品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−61471(P2012−61471A)
【公開日】平成24年3月29日(2012.3.29)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−272138(P2011−272138)
【出願日】平成23年12月13日(2011.12.13)
【分割の表示】特願2007−502927(P2007−502927)の分割
【原出願日】平成17年3月8日(2005.3.8)
【出願人】(500320453)イーコラブ インコーポレイティド (120)
【Fターム(参考)】