説明

園芸用土解し装置

【課題】
本発明の課題は、根と土を分離して取り出すことを可能とした園芸用土解し装置を提供することである。
【解決手段】
本発明の園芸用土解し装置は、下側に位置する篩体とその上側に篩体を覆うように位置する蓋体を有し、篩体と蓋体は、互いに対して回転又は往復移動するか、篩体と蓋体の間の解し空間にある回転アームが回転することで、両者の間で団粒が篩体または/及び蓋体に有する解砕刃に擦られることで、もみ解され、団粒を細かく解すことを可能とするものであることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、固まった園芸用土、特に、栽培植物の根が絡まって固まった園芸用土を解し、根と分離して再度利用するために用土の再生を行うところの園芸用土解し装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
園芸用土は、ポットなどの栽培容器に配分して使用されるが、配分前に団粒に固まっていると配分がうまく出来ない。又、使用済みで植物の根が絡まって団粒になっている用土は、団粒状態をとく解し、土と根を分離する必要がある。特許文献1には、土の団粒を解すことに言及した記述が見られる。これによると、土壌の投入口と、その下に土壌解砕装置がある。土壌解砕装置は、回転する軸に直角方向に伸びた解砕するための解砕刃を有していることで、軸の回転に伴って、解砕刃も回転する。更に、土壌解砕装置の内側側面についた土壌をはぎ落とす回転刃をつけたものである。ここで示される装置は、解砕した団粒の大きさは、上下の解砕刃間の隙間が作る空間で決まってしまう欠点がある。団粒が上下の解砕刃間の隙間が作る空間より大きい場合は、落ちずに刃の回転にさらされて更に砕かれるが、団粒が上下の解砕刃間の隙間が作る空間より小さくなると、団粒が隙間の空間をすり抜けて下方向に落ちてしまうため、細かい団粒状態にするには、複数の解砕刃を蜜に設ける必要がある。又、根と土壌は分離されずに下に落下する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平9−103696
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の課題は、解砕した団粒の細かさを解砕刃で決めずに、所望の細かさになるまで土を解砕作業にさらし、所望の細かさになった段階で、下の土溜容器に落ち、更に根がある場合は、根は土溜容器に落ちずに解砕作業の場所に留まることで、根と土を分離して取り出すことを可能とした園芸用土解し装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の園芸用土解し装置は、下側に位置する篩体とその上側に篩体を覆うように位置する蓋体を有し、篩体と蓋体は、互いに対して回転又は往復移動するか、篩体と蓋体の間の解し空間にある回転アームが回転することで、両者の間で団粒が篩体または/及び蓋体に有する解砕刃に擦られることで、もみ解され、団粒を細かく解すことを可能とするものであることを特徴とする。
尚、篩体は、周囲を囲む枠と枠の下側に張られた網を持つが、この網は、網目の大きさにより落下する団粒のサイズを決めるだけでなく、網を鋭角な形状にして刃にすることで、解砕刃の役割を果たすことが出来る。蓋体は、土がよく擦れるように土を押し付ける蓋になっているが、これが網又は刃を有する網で形成することも可能である。
【0006】
請求項1記載の発明は、園芸用土解し装置であって、
周囲を囲む篩枠と篩枠の下側に張られた篩網を有する篩体と、前記篩体の上側に前記篩体を覆うように位置する蓋体と、前記篩体と前記蓋体の間の空間に置いた土を動かす用土移動手段と、前記篩体と前記蓋体を支持する架台を有し、
前記篩網の網目のサイズは前記土を解した結果目的とする土の細かさに対応させ、前記蓋体は、前記篩体を覆った場合に、前記土を前記篩網との間で押圧するようにし、前記土の動きにより、前記篩網と前記蓋体とに前記土を擦りあわせて土解しを行うことを特徴とする。
【0007】
請求項2記載の発明は、請求1記載の園芸用土解し装置において、
前記用土移動手段は、前記篩体又は及び前記蓋体を相対的に移動があるように回転又は反復回転、又は往復直線運動を行わせる手動又は機械的又は電気機械的な駆動するものであることを特徴とする。
【0008】
請求項3記載の発明は、請求項1に記載の園芸用土解し装置において、
前記用土移動手段は、前記篩体と前記蓋体は動かずに、前記篩網面とは直角になる方向に設置された回転軸と前記回転軸に接続した径方向に延びたアームをもつ回転アームと、前記回転アームを手動又は機械的又は電気機械的に駆動する手段を有する駆動手段であることを特徴とする。
【0009】
請求項4記載の発明は、請求1又は請求項2記載の園芸用土解し装置において、
前記用土移動手段において、手動又は機械的又は電気機械的な回転又は反復回転の駆動の回転軸を、直接前記篩体の中心から偏心させた位置に前記篩網の面に直角に設置するか、または、前記篩体の略中心から前記篩網の面に直角に設置した第一の軸棒とこれに平行で、かつ偏心のための所望の間隔を有した第二の軸棒と、両軸棒間を接続する接続棒で構成したことを特徴とする。
【0010】
請求項5記載の発明は、請求項1から請求項4のいずれか一つに記載の園芸用土解し装置において、前記篩体の前記篩網と前記蓋体の向き合う面を、前記篩体の中心軸を最下点にした下に凸の形状に形成されていることで、重い土は前記中心軸側に移動し、軽い根は前記中心軸から離れた外側にある前記篩枠側に移動させることで、前記土と前記根の分離を容易にすることを特徴とする。
【0011】
請求項6記載の発明は、請求項1から請求項5のいずれか一つに記載の園芸用土解し装置において、前記押圧する前記蓋体の前記篩体に向き合う面は、前記土を解す網目又は鋭利な凹凸構造を有することを特徴とする。
【0012】
請求項7記載の発明は、請求項1から請求項6のいずれか一つに記載の園芸用土解し装置において、前記篩体の下に前記篩網の前記網目を通過した前記土を受容する土受容器を有することを特徴とする。
【0013】
請求項8記載の発明は、請求項1から請求項7のいずれか一つに記載の園芸用土解し装置において、前記篩枠を回転ローラー部により回転自在に下から支持する回転支持体を有することを特徴とする。
【0014】
請求項9記載の発明は、請求項1から請求項8のいずれか一つに記載の園芸用土解し装置において、前記篩枠の前記蓋体に向き合う面に前記蓋体に向けて延びた刷毛を有することで、前記土の団粒が前記篩体から外にこぼれ落ちることを防止したことを特徴とする。
【0015】
請求項10記載の発明は、請求項1から請求項9のいずれか一つに記載の園芸用土解し装置において、前記蓋体の一方の端を前記架台に回転自在に保持し、前記蓋体の他方の端と前記架台に回転自在に取り付けた回転軸を有する回転体との間に張ったワイヤを巻き取り、巻き戻すことで、前記蓋体の前記篩体に対する開け閉めを行わしめたことを特徴とする。
【0016】
請求項11記載の発明は、請求項1から請求項10のいずれか一つに記載の園芸用土解し装置において、
前記蓋体の一方の端を前記架台に回転自在に保持し、前記架台に回転自在に取り付けた回転軸を有する回転体との間に張ったワイヤを、前記蓋体の他方の端につけた回転リングを介して、前記土受容器の一端に結びつけ、この結節点から離れた前記土受容器の位置で回転自在に動くように、前記土受容器と前記架台との回転結合部を有するようにしたことで、
前記ワイヤの巻き取ることで、最初は、前記蓋体を前記篩体に対して開け、更に前記ワイヤの巻き取ることで、前記土受容器の傾け、前記ワイヤを巻き戻すことで、前記土受容器を水平の位置に戻し、更に前記ワイヤを巻き戻すことで、前記蓋体を前記篩体に対して閉めることを特徴とする。
【0017】
請求項12記載の発明は、請求項1から請求項11のいずれか一つに記載の園芸用土解し装置において、前記蓋体に前記土を供給する土供給口を有することを特徴とする。
【0018】
請求項13記載の発明は、請求項1から請求項12のいずれか一つに記載の園芸用土解し装置において、前記篩枠に根又は石を排出する排出口を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
以上の様に構成されているので、本発明の園芸用土解し装置では、解砕作業の空間から土が落下する団粒のサイズは、篩体の網目の大きさで決まるため、大きい団粒は、小さくなるまで篩体と蓋体の間の解砕作業の空間にとどまり、解砕作業が繰り返される。更に、根は、一般に糸状になっているため、網目を抜けることが出来ずに解砕作業の空間にとどまり、土と根が自ずと分離される。ここでは、特許文献1の例のような、解砕刃の蜜な構成が団粒のサイズを決める不都合と、土と根が分離できないという不都合は克服される。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明による園芸用土解し装置の一実施態様を示す図である。
【図2】図1の本発明による園芸用土解し装置の使用状態を説明する図である。
【図3】本発明による園芸用土解し装置の別の実施態様を示す図である。
【図4】本発明に係る園芸用土解し装置の別の実施態様を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の園芸用土解し装置は、下側に位置する篩体とその上側に篩体を覆うように位置し、篩体と蓋体の間の空間に置いた土を篩体との間で押し付ける蓋体を有し、篩体と蓋体は、互いに対して回転又は往復移動するか、又は、篩体と蓋体の間の解し空間にある回転アームが回転することで、篩体の網の上に置かれた土の団粒が篩体または/及び蓋体に有する解砕刃に擦られることで、もみ解され、団粒を細かく解すことを可能とするものである。尚、篩体は、周囲を囲む篩枠と篩枠の下側に張られた篩網を有している。以下、実施例を用いて説明する。篩体と蓋体は、互いに対して回転又は往復移動すること又は、篩体と蓋体の間の解し空間にある回転アームが回転する手段は、土の団粒を動かす用土移動手段となっている。
【0022】
図1は、本発明による園芸用土解し装置の一実施態様を示す図である。1−Aにおいて、
篩体100は、周囲を囲む篩枠101と篩枠の下側に張られた篩網102を有している。その他に、この図では篩網102の強度を補助するため、補強バー103を有している。蓋体110は、蓋枠111と土を篩体との間で押し付ける蓋板112を有し、この図では、土の解し作業を効果的にするように、蓋板112が網状になっている。たに網状蓋板112を補強する第二の補強バー113も示されている。この図では、蓋体110が、開いた状態を示し、使用時には、この状態から篩網102の上に塊となった団粒の土を必要な量だけ載せて、篩体100を覆うように蓋体110を下ろして使用する。篩体100又は/及び蓋体110を回転又は往復移動するための駆動手段120が必要であるが、この図では、篩体100を回転するための回転駆動機120Aが示されている。回転駆動機120Aは、電動機121と電動機121の軸の回転を篩体100の回転に伝える駆動伝達手段122を有している。図では、駆動伝達手段122は、回転円板になっていて、これが篩体100の篩枠の外面に接触し、回転円板の回転が篩体100の回転に伝わるようになっている。
尚、この回転は、一方方向の回転なくともよく、往復回転でもよい。又、直線往復運動になる駆動を行ってもよいことは勿論である。又、ここでは、篩体100を蓋体110に対して動くようにしたが、篩体100に対して蓋体110を動くように構成することや、両者とも動くように構成することも可能である。解し作業を受けて細かくなった団粒は、篩網102の網目の穴サイズより小さくなると、この穴を通過し、下に落ちる。落下土を受ける土受容器130が篩体100の下に設けられている。尚、この図では、篩体100は、回転軸104を中心として回転するが、回転軸104は、補強バー103により篩枠101に繋がっている。このままでは、土の偏りや重さにより回転が円滑にならないことを補助するため、篩枠101を回転自在に支持する回転支持手段105が付いている。回転支持手段105は、土受容器130の上に立てられ、先端にローラーが付いているもので、ローラーは、篩枠101を回転自在に載せて支持しているものである。更に、蓋枠111から上に伸びるように刷毛106をつけておくと、ここから土の団粒が外側にはみ出すことを防ぐことが出来るので好都合である。
【0023】
篩体100と蓋体110と駆動手段120と土受容器130は、装置架台140に取り付けられている。装置架台140の立フレーム141は、垂直に立ち上がったフレームであるが、これには蓋体110の一方の端が、回転結合部142を介して回転自在に結合されている。同様に、第二の立フレーム143には、土受容器130が、第二の回転結合部144を介して回転自在に結合されている。
立フレーム141の上端には、回転ハンドル150を有する回転軸151が回転自在に支持され、回転ハンドル150により回転軸151を回すと、回転軸151に付設した巻取リング152により、ワイヤ153を巻取り、巻き戻しが出来る。この図では、ワイヤ153は、一方の端は、巻取リング152に絡めてあるが、他方の端は、図のように、蓋体110の回転結合部142があるほうとは他の端にある回転リング114を介し、更に土受容器130の端であって、第二の回転結合部144とは離れた位置の端についた第二の回転リング131又は、これを介して土受容器130に接続している。
【0024】
1−Aでは、篩体100の略中央に回転軸の中心を置いた例を示したが、更に好ましい例として、1−Bから1−Dにおいて、篩体100が偏心して動く構成を示している。
1−Dでは、篩体100の中央から偏ったところに回転軸を取り付けたれいである。これでも偏心して回転する。しかし、更に効果的にするには、1−Bのように、篩体100の中央にこれを支え、篩網102面に直角に伸びた篩体保持軸棒160があり、これに繋がって、間隔Wだけずれた篩回転軸棒161がある構成を示す。篩回転軸棒161が回転すると、篩体100がWの半径で回転する。尚、この図では、更に篩体保持軸棒160に回転自在の継ぎ手が介在しているので、篩体100が回転し、中の塊となった団粒の土が、蓋体110に当たる事で、篩体100が篩体保持軸棒160の周りに回転し、団粒の土が同じ処理状態にとどまることなく、蓋体110の各位置に擦られることで、均質な処理が可能となる。尚、棒は中空の管状体も含むものとする。
1−Cでは、1−Bのものを点線により180°回転移動した状態を示している。
【0025】
図2は、図1の本発明による園芸用土解し装置の使用状態を説明する図である。
2−Aは、蓋体110が水平の位置にある篩体100にかぶさった状態を示している。この状態は、篩網102の上(解砕作業の空間)に土の団粒を載せて解砕作業を行っている状況を示している。2−Bは、回転ハンドル150を回して、ワイヤ153を巻き取り又は巻き戻しをしていて、蓋体110のみが斜めに立ち上がった状態である。このような状態では、篩網102の上に土の団粒を載せたり、根屑を除いたりすることが出来る状態を示している。この状態から更に巻き取ると、土受容器130も傾けることが出来る。
以下、詳細に順を追って説明する。
【0026】
回転ハンドル150を回しワイヤ153を巻取ると、最初に蓋体110と巻取リング152の間のワイヤ153が短くなるように巻き取られるので、蓋体110が図の状態のように端が持ち上がって開いた状態になる。このような状態は、新たな土を載せる場合や、根を取り出す状態である。土受容器130は未だ水平のままである。
更に回転ハンドル150を回しワイヤ153を巻取ることを行うと、蓋体110は限度まで上がって動けないので、蓋体110の回転リング114と土受容器130の第二の回転リング131の間のワイヤ153が短くなるように巻き取られるので、土受容器130の端が第二の回転結合部144を中心に回るように持ち上がって、土受容器130に落ちた土が滑り落ち、土受容器130の開口部132から落ちるので、バケツのような別の容器に解した土のみを受けることが出来る。回転ハンドル150を逆に回しワイヤ153を巻戻すと、土受容器130が水平状態になり、ここで処理すべき新たな土を載せる。更にワイヤ153を巻戻すと、蓋体110が篩体100を覆うように水平の位置に下りるので、両者の間を締め付ける締付ロック162を掛けて、電動機121に電源を供給し、解し作業を行う。
【0027】
図3は、本発明による園芸用土解し装置の別の実施態様を示す図である。3−Aでは、蓋体110が閉じた状態、3−Bでは、蓋体110が開いた状態を示している。
3−Bに見るように、この例では、篩体100を回転することなく、篩体100の上には、その代わりに回転軸を持つ回転アーム170があって、この回転アームは、篩体100の上においた土の団粒を押して回転移動させ、そのことにより、篩網102と蓋体110の間で擦られ団粒が解きほぐされる。又、回転アーム170が鋭角な刃を持てば尚、これにより団粒の解きほぐしが行われる。
更に、この図では、蓋体110を閉じた状態でも、土の団粒を供給できる土供給口171が蓋体110に、篩網102の網目を通過せずに篩網102の上に残った根や石をはじき出す排出口172を篩体100の側面である篩枠101に有している。尚、土供給口171と排出口172とは、図1の場合にも設置できることは当然である。尚、回転アーム170を回転する駆動電動機は、図に示されていないが設置されていることは当然である。又、図1、図3に係わらず、駆動電動機の代わりに、手回し駆動を行うことも可能である。
【0028】
本発明に係る園芸用土解し装置の別の実施態様を示す図である。
この例では、園芸用土解し装置を構成する架台は示さず、図1から図3の例と違うところの主要部のみを示す。特に違うのは、篩体100の篩網102と蓋体110の向き合う面が中心軸を最下点にした下に凸の状態に形成されていることである。この凸の状態の傾きにもよるが、重い土は中心軸側に移動し、軽い根は、外周の篩枠101側に移動して、根は、排出口172から排出される。尚、排出を助けるため、回転アーム170の回転に伴って回転する第二の回転アームを根掻き出しのための掻出手段173として持つことは好都合である。又、この図の例のように、最初から土受容器130を傾けて設置しても良い。土は、常時滑り降りてバケツ174などにたまることになる。
【0029】
尚、図3及び図4の排出口172からは、石も排出することが可能である。回転の速さを適当にすると、遠心力により石が外周の篩枠101側に移動してくるからである。
【0030】
尚、各図において、説明に出てこない部分は番号をふっていないが、他の図で番号をふったものと同じ図形をしているものは、同じものである。
【産業上の利用可能性】
【0031】
以上のように本発明に係る園芸用土解し装置は、篩体100の篩網102と蓋体110の間で土が擦られ、解されるので、篩網102の網目のサイズより小さくなった土の団粒が篩網102を通過して下に落ち、大きい団粒は、解きほぐし作業が継続され、根は、篩網102の上に残って排出されるので、土と根の分離が自ずと行われ、極めて有効であり産業上利用性が極めて大きい。
【符号の説明】
【0032】
100 篩体
101 篩枠
102 篩網
103 補強バー
104 回転軸
105 回転支持手段
106 刷毛
110 蓋体
111 蓋枠
112 蓋板
113 第二の補強バー
114 回転リング
120 駆動手段
120A 回転駆動機
121 電動機
122 駆動伝達手段
130 土受容器
140 装置架台
141 立フレーム
142 回転結合部
143 第二の立フレーム
144 第二の回転結合部
150 回転ハンドル
151 回転軸
152 巻取リング
153 ワイヤ
160 篩体保持軸棒
161 篩回転軸棒
162 締付ロック
170 回転アーム
171 土供給口
172 排出口
173 掻出手段
174 バケツ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
周囲を囲む篩枠と篩枠の下側に張られた篩網を有する篩体と、前記篩体の上側に前記篩体を覆うように位置する蓋体と、前記篩体と前記蓋体の間の空間に置いた土を動かす用土移動手段と、前記篩体と前記蓋体を支持する架台を有し、
前記篩網の網目のサイズは前記土を解した結果目的とする土の細かさに対応させ、前記蓋体は、前記篩体を覆った場合に、前記土を前記篩網との間で押圧するようにし、前記土の動きにより、前記篩網と前記蓋体とに前記土を擦りあわせて土解しを行うことを特徴とする園芸用土解し装置。
【請求項2】
前記用土移動手段は、前記篩体又は及び前記蓋体を相対的に移動があるように回転又は反復回転、又は往復直線運動を行わせる手動又は機械的又は電気機械的な駆動するものであることを特徴とする請求1記載の園芸用土解し装置。
【請求項3】
前記用土移動手段は、前記篩体と前記蓋体は動かずに、前記篩網面とは直角になる方向に設置された回転軸と前記回転軸に接続した径方向に延びたアームをもつ回転アームと、前記回転アームを手動又は機械的又は電気機械的に駆動する手段を有する駆動手段であることを特徴とする請求項1に記載の園芸用土解し装置。
【請求項4】
前記用土移動手段において、手動又は機械的又は電気機械的な回転又は反復回転の駆動の回転軸を、直接前記篩体の中心から偏心させた位置に前記篩網の面に直角に設置するか、または、前記篩体の略中心から前記篩網の面に直角に設置した第一の軸棒とこれに平行で、かつ偏心のための所望の間隔を有した第二の軸棒と、両軸棒間を接続する接続棒で構成したことを特徴とする請求1又は請求項2記載の園芸用土解し装置。
【請求項5】
前記篩体の前記篩網と前記蓋体の向き合う面を、前記篩体の中心軸を最下点にした下に凸の形状に形成されていることで、重い土は前記中心軸側に移動し、軽い根は前記中心軸から離れた外側にある前記篩枠側に移動させることで、前記土と前記根の分離を容易にすることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一つに記載の園芸用土解し装置。
【請求項6】
前記押圧する前記蓋体の前記篩体に向き合う面は、前記土を解す網目又は鋭利な凹凸構造を有することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一つに記載の園芸用土解し装置。
【請求項7】
前記篩体の下に前記篩網の前記網目を通過した前記土を受容する土受容器を有することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一つに記載の園芸用土解し装置。
【請求項8】
前記篩枠を回転ローラー部により回転自在に下から支持する回転支持体を有することを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一つに記載の園芸用土解し装置。
【請求項9】
前記篩枠の前記蓋体に向き合う面に前記蓋体に向けて延びた刷毛を有することで、前記土の団粒が前記篩体から外にこぼれ落ちることを防止したことを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか一つに記載の園芸用土解し装置。
【請求項10】
前記蓋体の一方の端を前記架台に回転自在に保持し、前記蓋体の他方の端と前記架台に回転自在に取り付けた回転軸を有する回転体との間に張ったワイヤを巻き取り、巻き戻すことで、前記蓋体の前記篩体に対する開け閉めを行わしめたことを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか一つに記載の園芸用土解し装置。
【請求項11】
前記蓋体の一方の端を前記架台に回転自在に保持し、前記架台に回転自在に取り付けた回転軸を有する回転体との間に張ったワイヤを、前記蓋体の他方の端につけた回転リングを介して、前記土受容器の一端に結びつけ、この結節点から離れた前記土受容器の位置で回転自在に動くように、前記土受容器と前記架台との回転結合部を有するようにしたことで、
前記ワイヤの巻き取ることで、最初は、前記蓋体を前記篩体に対して開け、更に前記ワイヤの巻き取ることで、前記土受容器の傾け、前記ワイヤを巻き戻すことで、前記土受容器を水平の位置に戻し、更に前記ワイヤを巻き戻すことで、前記蓋体を前記篩体に対して閉めることを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか一つに記載の園芸用土解し装置。
【請求項12】
前記蓋体に前記土を供給する土供給口を有することを特徴とする請求項1から請求項11のいずれか一つに記載の園芸用土解し装置。
【請求項13】
前記篩枠に根又は石を排出する排出口を有することを特徴とする請求項1から請求項12のいずれか一つに記載の園芸用土解し装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−110291(P2012−110291A)
【公開日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−263155(P2010−263155)
【出願日】平成22年11月26日(2010.11.26)
【出願人】(396020132)株式会社システック (101)
【出願人】(510312684)
【Fターム(参考)】