説明

圧粉焼結体の作製方法

【課題】圧粉焼結体の製造工程における変形を抑制し、材料歩留まりの向上や製造工程の簡略を可能とする、圧粉焼結体の作製方法及び圧粉成形体を提供する。
【解決手段】粉体材を加圧して成形した圧粉成形体を、焼結して圧粉焼結体を作製する方法であって、前記圧粉成形体が、プレス成形処理後、さらに100MPaより低い圧力で等方圧プレス処理を行ったものである圧粉焼結体の作製方法、粉体材を加圧して成形され、焼結によって圧粉焼結体を成す、圧粉成形体であって、焼結前の密度が1.46g/cmより大きく且つ1.67g/cmより小さい圧粉成形体、並びに、粉体材を加圧して成形され、焼結によって圧粉焼結体を成す、圧粉成形体であって、焼結前において、理論密度に対する密度の割合(密度/理論密度×100%)が48.5%より大きく且つ55.7%より小さい圧粉成形体。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧粉焼結体の作製方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、パソコン、ビデオカメラ、携帯電話等の情報関連機器や通信機器等の急速な普及に伴い、その電源として利用される電池の開発が重要視されている。また、自動車産業界においても、電気自動車やハイブリッド自動車用の高出力且つ高容量の電池の開発が進められている。各種電池の中でも、エネルギー密度と出力が高いことから、リチウム電池が注目されている。
【0003】
リチウム電池は、一般的に、正極活物質を含む正極活物質層と、負極活物質を含む負極活物質と、これら電極活物質層の間に介在する電解質層とを有し、さらに、必要に応じて、正極活物質層の集電を行う正極集電体や負極活物質層の集電を行う負極集電体とを有する。
正極活物質層と負極活物質層との間に配置される電解質層として、可燃性の有機電解液を用いるリチウム電池は、液漏れの他、短絡や過充電などを想定した安全対策が欠かせない。特に、高出力、高容量の電池は、さらなる安全性の向上が求められる。そこで、電解質として、硫化物系固体電解質や酸化物系固体電解質等の固体電解質を用いた全固体リチウム二次電池等、全固体電池の研究開発も進められている。
【0004】
固体電解質層や電極活物質層は、例えば、無機固体電解質や電極活物質等の無機粉体材を主成分として含有する粉体材を加圧成形し、得られた圧粉成形体を焼結することによって作製することができる(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1には、イオン伝導性の無機固体の空孔の一部又は全部に異なる組成の材料が存在することを特徴とするリチウムイオン伝導性固体電解質が開示されており、イオン伝導性無機固体の製造方法として、金型内のガラス粉末に対して圧力2tで一軸加圧プレスを行い、得られたペレットを等方加圧装置(CIP)で圧力2tで15分間加圧した後、大気雰囲気中1060℃にて焼成し、焼結体を得る方法が記載されている。
【0005】
また、全固体電池の電極活物質層や固体電解質層は、いわゆるグリーンシート工法により作製することもできる(例えば、特許文献2〜3等参照)。グリーンシートとは、焼成前の無機酸化物等を含む粉体材に、バインダー、溶媒等を混合した混合スラリーを、塗布や印刷等により薄板状に成形した未焼成体を意味する。グリーンシートは、一般的には、混合スラリーを離型処理したPET等のキャリアフィルム上に塗布、乾燥して成形し、フィルムを剥離することにより得られるが、積層する相手材、例えば、積層する相手のグリーンシートや集電体等の表面にスラリーを直接塗布、乾燥することで成形することもできる。
特許文献2及び特許文献3には、複数枚のセラミックスグリーンシートを重畳し、CIPで約196MPaにて10分間加圧する工程が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008−112661号公報
【特許文献2】特開2010−108809号公報
【特許文献3】特開2010−108802号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に記載されているように、粉体材を加圧成形した成形体(圧粉成形体)を焼結する場合、圧粉成形体作製時の圧力を大きくすることで、成形体の内部の空隙を埋めて密度を大きくし、緻密な焼結体を作製することが可能となる。しかしながら、本発明者が検討したところ、特許文献1に記載の方法のように、一軸加圧プレスで得られたペレットに対して、2tという非常に高い圧力で等方圧プレスを行った場合、ペレットが変形し、所望の形状を有する圧粉成形体が得られないことが見出された。具体的には、特許文献1の実施例では、研磨量が10mmに達している。さらに、本発明者は、変形した圧粉成形体を焼結すると、その変形度合いは大きくなるという知見を得た。つまり、圧粉成形体の作製時の変形が原因となって、得られる圧粉焼結体の形状はさらに設計形状から大きくずれたものや表面に大きな凹凸形状を有するものになってしまう。その結果、例えば、設計通りの所望の形状を得るためや、得られた圧粉焼結体の評価に必要な表面平滑性を得るために、圧粉焼結体を研磨し、凹凸等の変形箇所を取り除くことが必要となり、製造工程の煩雑さの増加と材料歩留まりの低下を招く。
【0008】
本発明は上記実情を鑑みて成し遂げられたものであり、本発明の目的は、圧粉焼結体の製造工程における変形を抑制し、材料歩留まりの向上や製造工程の簡略を可能とする、圧粉焼結体の作製方法及び圧粉成形体を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の圧粉焼結体の作製方法は、粉体材を加圧して成形した圧粉成形体を、焼結して圧粉焼結体を作製する方法であって、
前記圧粉成形体が、プレス成形処理後、さらに100MPaより低い圧力で等方圧プレス処理を行ったものであることを特徴とする。
本発明の作製方法によれば、圧粉成形体の密度分布を均質化すると共に圧粉成形体の等方圧プレス処理の前後における変形を少なくすることが可能である。従って、本発明によれば、割れやひずみ等が生じ難い緻密構造を有する圧粉焼結体が得られると共に、圧粉焼結体の研磨量を減らすことができる。
【0010】
前記粉体材としては、例えば、酸化物系固体電解質が挙げられ、具体的にはLi1.5Al0.5Ge1.5(POが挙げられる。
【0011】
前記等方圧プレス処理は、50MPa以下で行うことが好ましい。圧粉成形体の変形をより確実に抑制することができるからである。
一方、焼結後の変形を抑制しつつ、圧粉成形体の緻密性を高めて空隙に起因する割れ等の発生を抑制する観点から、前記等方圧プレス処理は、25MPa以上で行うことが好ましい。
【0012】
本発明の第一の圧粉成形体は、粉体を加圧して成形され、焼結によって圧粉焼結体を成す、圧粉成形体であって、
焼結前の密度が1.46g/cmより大きく且つ1.67g/cmより小さいことを特徴とする。
【0013】
上記範囲の密度を有する圧粉成形体は、焼結前後での変形が小さく且つ焼結による割れ等が生じ難い。
前記焼結前の密度は、1.47g/cm以上且つ1.52g/cm以下であることが好ましい。
【0014】
本発明の第二の圧粉成形体は、粉体材を加圧して成形され、焼結によって圧粉焼結体を成す、圧粉成形体であって、
焼結前において、理論密度に対する密度の割合(密度/理論密度×100%)が48.5%より大きく且つ55.7%より小さいことを特徴とする。
【0015】
上記範囲の密度を有する圧粉成形体は、焼結前後での変形が小さく且つ焼結による割れ等が生じ難い。
前記理論密度に対する密度の割合は、48.8%以上且つ50.6%以下であることが好ましい。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、圧粉焼結体の製造工程における変形を抑制し、圧粉焼結体の研磨作業の簡略化や研磨量の低減を可能とし、材料歩留まりの向上や製造工程の簡略化が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】全固体電池の一形態例を示す断面図である。
【図2】一軸プレス成形処理前(A)及び一軸プレス成形処理後(B)の圧粉成形体の状態を説明する模式図である。
【図3】圧粉成形体の焼結による割れの発生メカニズムを説明する図である。
【図4】等方圧プレス処理による圧粉成形体の変形を説明する模式図である。
【図5】実施例1〜2及び比較例2〜4のCIP圧力とリチウムイオン伝導度及び密度との関係を示すグラフである。
【図6】実施例1〜2の圧粉成形体(等方圧プレス処理後)の焼成前後の写真である。
【図7】比較例1〜4の圧粉成形体(等方圧プレス処理後)の焼成前後の写真である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の圧粉焼結体の作製方法は、粉体材を加圧して成形した圧粉成形体を、焼結して圧粉焼結体を作製する方法であって、
前記圧粉成形体が、プレス成形処理後、さらに100MPaより低い圧力で等方圧プレス処理を行ったものであることを特徴とする。
【0019】
全固体電池の一形態例を図1に示す。図1は全固体電池の断面図である。
図1において、全固体電池8は、正極1と負極2との間に固体電解質層3が介在するように配置されている。
正極1は、正極活物質層4と、正極活物質層4の集電を行う正極集電体5と、から構成されている。負極2は、負極活物質層6と、負極活物質層6の集電を行う負極集電体7と、から構成されている。
【0020】
固体電解質層は、固体電解質と、必要に応じて、バインダー、可塑剤等とを含む固体電解質粉体材を用いて作製することができる。具体的には、例えば、固体電解質粉体材を一軸プレスにより加圧成形して圧粉成形体を形成し、圧粉成形体を焼結することで固体電解質層を作製することができる。また、電極活物質層は、電極活物質と、必要に応じて、固体電解質等の電解質、バインダー、可塑剤等を含む活物質粉体材を用いて作製することができる。具体的には、例えば、活物質粉体材を一軸プレスにより加圧成形して圧粉成形体を形成し、圧粉成形体を焼結することで固体電解質層を作製することができる。
【0021】
図2に示すように、ダイスと、下パンチと、ダイス内を下パンチ(底部)に対して上下動可能に設けられた上パンチと、から構成される成形空間内に、粉体材を配置し、上パンチにて加圧して一軸プレス成形処理を行った場合(図2の(A))、得られた一軸プレス圧粉成形体には、密度にバラつきが生じている(図2の(B))。具体的には、上部側(上パンチ側)が、空隙の少ない、密度の高い領域となり、下部側(下パンチ側)が、空隙の多い、密度の低い領域となっている。さらには、いわゆるブリッジによる大きな空隙が形成される場合もある。ブリッジは、粉末の押し合いや絡み合い等により生じる現象である。
【0022】
このように密度にバラつきのある圧粉成形体を焼結すると、図3に示すように、焼結時に圧粉成形体に作用する熱収縮率が不均一になるため、得られる圧粉焼結体に割れやひずみ等が生じてしまう。特に、空隙の多い粉末成形体の下部側において、割れが生じやすい。
圧粉成形体の不均一な密度に起因する圧粉焼結体の割れは、焼結前に、圧粉成形体の密度を均一にすることで抑制することができる。具体的には、焼結前に等方圧プレス処理等により、圧粉成形体の内部に存在する空隙をつぶしつつ、圧粉成形体の密度を均一にすることができる。
【0023】
しかしながら、本発明者が検討した結果、等方圧プレスの圧力が過度に大きいと、空隙に粉体材が移動しすぎてしまい、その結果、等方圧プレス前後において圧粉成形体が大きく変形してしまうという知見を得た(図4参照)。そして、本発明者は、上記等方圧プレス処理を100MPa未満の圧力で実施することによって、圧粉成形体の密度を均一にしつつも、圧粉成形体の変形を極力防止することが可能であることを見出した。しかも、上記範囲の等方圧プレスで、固体電解質層を作製したところ、従来の200MPaのような高圧で等方圧プレス処理を行った場合と同等のイオン伝導度を示すことが確認された。
【0024】
以上のように、本発明によれば、圧粉成形体の密度のバラつきを低減しつつ、圧粉成形体の変形を少なくできるため、圧粉焼結体における割れや歪みの発生を防止しつつ、変形量が少ない緻密な圧粉焼結体を得ることができる。変形量が多いと、設計の形状に近づけるため、或いは、表面を平滑にするため等を目的として、圧粉焼結体を研磨する必要があるが、本発明では、変形量が少ないために、圧粉焼結体の研磨量を低減させることが可能であり、本発明によれば、圧粉焼結体の製造工程の簡略化と材料歩留まりの向上とを実現することが可能である。
【0025】
以下、本発明の圧粉焼結体の作製方法及び本発明の圧粉成形体について詳しく説明する。
本発明の圧粉焼結体の作製方法は、粉体材を加圧成形した圧粉成形体を、焼結して圧粉焼結体を作製する方法であって、使用する粉体材や諸条件の調整によって様々な圧粉焼結体を作製する方法として採用することができる。ここでは、全固体電池を構成する固体電解質層及び電極活物質層を作製する方法をメインに本発明の作製方法を説明する。
同様に、本発明の圧粉成形体は、粉体材を加圧して成形され、焼結によって圧粉焼結体を成すものであり、使用する粉体材や諸条件の調整によって様々な圧粉焼結体を成す圧粉成形体として利用することができる。ここでは、全固体電池を構成する固体電解質層及び電極活物質層となる圧粉成形体をメインに本発明の圧粉成形体を説明する。
【0026】
(圧粉成形体)
粉体材としては、例えば、固体電解質層又は電極活物質層の材料となる粉体材が挙げられる。
以下、各層の材料となる粉体材について、固体電解質層、電極活物質層の順に説明する。
【0027】
固体電解質層の材料となる粉体材としては、例えば、固体電解質が挙げられ、伝導イオン種(例えば、リチウムイオン)に応じて適宜選択することができる。具体的には、酸化物系固体電解質や硫化物系固体電解質の非晶質体(ガラス体)、結晶体、及びガラスセラミックス等が挙げられる。
【0028】
例えば、酸化物系固体電解質としては、例えば、NASICON型酸化物、ペロブスカイト型酸化物、LISICON型酸化物、ガーネット型酸化物等が挙げられる。以下、リチウム電池に使用可能な酸化物系固体電解質の具体例を挙げる。
【0029】
NASICON型酸化物としては、例えば、以下に示す各材料及び各元素の組成比が異なる類似の材料が挙げられる。すなわち、Li(XはB、Al、Ga、In、C、Si、Ge、Sn、Sb及びSeよりなる群から選択される少なくとも1種であり、YはTi、Zr、Ge、In、Ga、Sn及びAlよりなる群から選択される少なくとも1種であり、a〜eは、0.5<a<5.0、0≦b<2.98、0.5≦c<3.0、0.02<d≦3.0、2.0<b+d<4.0、3.0<e≦12.0の関係を満たす)で表される酸化物を挙げることができる。特に、上記式において、X=Al、Y=Tiである酸化物(Li−Al−Ti−P−O系NASICON型酸化物)、及び、X=Al、Y=Ge若しくはX=Ge、Y=Alである酸化物(Li−Al−Ge−P−O系NASICON型酸化物)が好ましく、具体的には、Li1.5Al0.5Ge1.5(PO[以下、LAGPと称することがある]が挙げられる。
【0030】
ペロブスカイト型酸化物としては、例えば、LiLa1−xTiO等で表される酸化物(Li−La−Ti−O系ペロブスカイト型酸化物)を挙げることができる。
【0031】
LISICON型酸化物としては、例えば、以下に示す各材料及び各元素の組成比が異なる類似の材料が挙げられる。すなわち、LiXO−LiYO(XはSi、Ge、及びTiから選ばれる少なくとも1種であり、YはP、As及びVから選ばれる少なくとも1種である)、LiXO−LiAO(XはSi、Ge、及びTiから選ばれる少なくとも1種であり、AはMo及びSから選ばれる少なくとも1種である)、LiXO−LiZO(XはSi、Ge、及びTiから選ばれる少なくとも1種であり、ZはAl、Ga及びCrから選ばれる少なくとも1種である)、並びに、LiXO−LiBXO(XはSi、Ge、及びTiから選ばれる少なくとも1種であり、BはCa及びZnから選ばれる少なくとも1種である)、LiDO−LiYO(DはB、YはP、As及びVから選ばれる少なくとも1種である)等が挙げられる。特に、LiSiO−LiPO、LiBO−LiPO等が好ましい。
【0032】
ガーネット型酸化物としては、例えば、Li3+x2−v12で表される酸化物及び各元素の組成比が異なる類似の材料を挙げることができる。ここで、A、G、MおよびBは金属カチオンである。Aは、Ca、Sr、Ba及びMg等のアルカリ土類金属カチオン、又は、Zn等の遷移金属カチオンであることが好ましい。また、Gは、La、Y、Pr、Nd、Sm、Lu、Eu等の遷移金属カチオンであることが好ましい。また、Mとしては、Zr、Nb、Ta、Bi、Te、Sb等の遷移金属カチオンを挙げることができ、中でもZrが好ましい。また、Bは、例えばInであることが好ましい。xは、0≦x≦5を満たすことが好ましく、4≦x≦5を満たすことがより好ましい。yは、0≦y≦3を満たすことが好ましく、0≦y≦2を満たすことがより好ましい。zは、0≦z≦3を満たすことが好ましく、1≦z≦3を満たすことがより好ましい。vは、0≦v≦2を満たすことが好ましく、0≦v≦1を満たすことがより好ましい。なお、Oは部分的に、または、完全に二価アニオン及び/又は三価のアニオン、例えばN3−と交換されていてもよい。ガーネット型酸化物としては、LiLaZr12等のLi−La−Zr−O系酸化物が好ましい。
【0033】
硫化物系固体電解質としては、特に限定されず、例えば、以下に示す各材料及び各元素の組成比が異なる類似の材料が挙げられる。すなわち、LiS−P、LiS−SiS、Li3.250.25Ge0.76、Li4−xGe1−x、Li11、LiS−SiS−LiPO等のガラス体及び結晶体が挙げられる。
【0034】
酸化物系固体電解質は、硫化物系固体電解質と比較して硬い傾向があるため、固体電解質として酸化物系固体電解質を用いる場合に、焼結による圧粉成形体の緻密化処理が必要となる場合がある。従って、酸化物系固体電解質を用いる場合、圧粉成形体の焼結により割れや変形度合いの増長等が問題となりやすい。そのため、酸化物系固体電解質を用いる場合、本発明の作製方法が奏する効果は、硫化物系固体電解質を用いる場合と比較して大きいものとなる。
【0035】
固体電解質の粒径は特に限定されないが、平均粒径が、0.01〜1μmであることが好ましく、特に0.1〜0.5μmであることが好ましい。固体電解質の粒径は、例えば、粒度分布計により測定することができる。
固体電解質層を形成する粉体材における固体電解質の含有量は、例えば、100〜20wt%であることが好ましく、特に100〜50wt%であることが好ましく、さらに100〜95wt%であることが好ましい。
【0036】
固体電解質層を形成する固体電解質粉体材は、固体電解質の他、必要に応じて、バインダーや可塑剤等の添加物粉体を含んでいてもよい。
バインダーとしては、例えば、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルブチラール(PVB)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、スチレンブタジエンゴム(SBR)等が挙げられる。中でも、少量で圧粉成形体の強度を確保しやすいという観点から、PVBが好適である。
固体電解質粉体材におけるバインダーの含有量は、例えば、0.5〜10wt%であることが好ましく、特に1〜8wt%であることが好ましく、さらに3〜6wt%であることが好ましい。
【0037】
可塑剤としては、例えば、フタル酸ジブチル、フタル酸ジオクチル(DOP)、ポリアクリレート、ポリ酢酸ビニル、セルロースアセテート、フタル酸ベンジルブチル(BBP)等を挙げることができる。
固体電解質粉体材における可塑剤の含有量は、例えば、0.5〜10wt%であることが好ましく、特に1〜8wt%であることが好ましく、さらに1〜3wt%であることが好ましい。
【0038】
電極活物質層の材料となる粉体材としては、例えば、電極活物質が挙げられ、電極活物質としては、伝導イオン種や、形成する電極活物質層の種類(正極活物質層又は負極活物質層)に応じて、適宜選択することができる。
例えば、リチウム二次電池の正極活物質としては、具体的には、ニッケルコバルトマンガン酸リチウム(LiNiCo1−y−xMn)、コバルト酸リチウム(LiCoO)、ニッケル酸リチウム(LiNiO)、マンガン酸リチウム(LiMnO)、鉄オリビン(LiFePO)、コバルトオリビン(LiCoPO)、マンガンオリビン(LiMnPO)、チタン酸リチウム(LiTi12)、リン酸バナジウムリチウム(Li(PO)[LVPと称することがある。]等のリチウム遷移金属化合物、銅シュブレル(CuMo)、硫化鉄(FeS)、硫化コバルト(CoS)、硫化ニッケル(NiS)等のカルコゲン化合物などが挙げられる。
【0039】
また、リチウム二次電池の負極活物質としては、伝導イオン種、典型的には金属イオンの放出又は放出・取り込みが可能なものであれば特に限定されず、例えば、チタン酸リチウム(LiTi12)、リン酸バナジウムリチウム(LVP)等のリチウム遷移金属酸化物、LaNiSn等の金属合金、ハードカーボン、ソフトカーボン、グラファイト等の炭素材料などが挙げられる。
尚、正極活物質及び負極活物質として同じ化合物を用いることもできる。
【0040】
電極活物質の粒径は特に限定されないが、平均粒径が、0.01〜10μmであることが好ましく、特に0.1〜5μmであることが好ましく、さらに0.5〜1.0μmであることが好ましい。
電極活物質層を形成する電極活物質粉体材における電極活物質の含有量は、例えば、100〜25wt%であることが好ましく、特に100〜35wt%であることが好ましく、さらに95〜50wt%であることが好ましい。
【0041】
電極活物質層を形成する電極活物質粉体材は、電極活物質の他、必要に応じて、固体電解質、バインダー、導電助剤、可塑剤、電極触媒等の添加物粉体を含んでいてもよい。
固体電解質、バインダー、可塑剤としては、固体電解質層粉体材と同様のものを用いることができる。電極活物質層粉体材における固体電解質の含有量は、例えば、1〜90wt%であることが好ましく、特に15〜80wt%であることが好ましく、さらに20〜75wt%であることが好ましい。電極活物質層粉体材におけるバインダーの含有量は、例えば、0.5〜10wt%であることが好ましく、特に1〜8wt%であることが好ましく、さらに3〜6wt%であることが好ましい。電極活物質層粉体材における可塑剤の含有量は、例えば、0.5〜10wt%であることが好ましく、特に1〜8wt%であることが好ましく、さらに1〜3wt%であることが好ましい。
【0042】
導電助剤としては、導電性を有するものであれば特に限定されず、例えば、導電性炭素材料が挙げられる。導電性炭素材料としては特に限定されないが、反応場の面積や空間の観点から、高比表面積を有する炭素材料が好ましい。具体的には、導電性炭素材料は10m/g以上、特に100m/g以上、さらに600m/g以上の比表面積を有することが好ましい。高比表面積を有する導電性炭素材料の具体例として、カーボンブラック、活性炭、カーボン炭素繊維(例えばカーボンナノチューブ(CNT)、カーボンナノファイバー等)等を挙げることができる。ここで、導電性材料の比表面積は、たとえばBET法によって測定することができる。電極活物質層粉体材における導電助剤の含有量は、例えば、1〜20wt%であることが好ましく、特に5〜15wt%であることが好ましく、さらに7〜12wt%であることが好ましい。
【0043】
圧粉成形体は、以上のような粉体材を加圧成形することで得られる。本発明において圧粉成形体は、プレス成形処理した後、さらに100MPaより低い圧力で等方圧プレス処理を行ったものである。等方圧プレス前のプレス成形処理としては、例えば、一軸プレス成形処理が挙げられる。
一軸プレス成形処理は、一方向から粉体材を加圧して成形する処理である。具体的には、例えば、ダイと上下パンチとからなる金型等の成形空間内に粉体材を充填し、成形空間内を移動可能なパンチで、粉体材を加圧して成形する処理である。一軸プレス成形処理によって、粉体材が押し固められ、粉体材の基本的な成形が行われる。一軸プレス成形処理における圧力は特に限定されないが、成形体の破壊、側面におけるバリの発生等の観点から、7〜100MPaであることが好ましく、特に3〜20MPaであることが好ましく、さらに5〜10MPaであることが好ましい。
一軸プレス成形処理によって得られる一軸プレス成形体は、不均一な密度分布を有している。このような密度ムラのある成形体を焼結すると、収縮率の違いにより、割れや歪み等が生じてしまう。
【0044】
本発明では、一軸プレス成形処理によって生じた成形体内の不均一な密度分布を、均質化するために、100MPaより低い圧力で等方圧プレス成形処理する。一軸プレス成形処理後の成形体を、さらに、全方向から等方的な圧力で加圧することによって、密度ムラのない均質な圧粉成形体を得ることができるが、圧力を過度に大きくすると、等方圧プレス前後で、圧粉成形体の変形度合いが大きくなり、圧粉成形体の形状制御が困難になってしまう。本発明では、100MPa未満という特定の圧力で等方圧プレス成形処理を行うことによって、このような圧粉成形体の変形を抑制しつつ、均一な密度分布を有する圧粉成形体を得ることが可能である。
【0045】
等方圧プレス成形処理は、より確実に圧粉成形体の変形を抑制し且つ焼結体の割れや歪みを抑制できることから、80MPa以下であることが好ましく、特に50MPa以下であることが好ましい。一方、等方圧プレス成形処理は、一軸プレス成形処理によって生じた、圧粉成形体内の密度のムラを確実に均質化するためには、25MPa以上であることが好ましい。
等方圧プレス成形処理の具体的な方法は、とくに限定されず、一般的な方法を採用することができる。例えば、冷間等方圧プレス(Cold Isostatic Pressing、CIP)がある。CIPは、典型的には、液体を圧力媒体として全方向から等方的な圧力で粉体材を加圧するものである。その他、例えば、熱間等方圧プレス(Hot Isostatic Pressing、HIP)、温水CIP等の等方圧プレス方法を利用することもできる。
【0046】
上記100MPa未満の等方圧プレス処理後に得られる圧粉成形体(焼結前)は、用いる材料にもよるが、1.46g/cmより大きく且つ1.67g/cmより小さい密度を有することが好ましい。より確実に等方圧プレス前後の圧粉成形体の変形を極力抑え、割れやひずみ、変形等のない、圧粉焼結体を作製することができるからである。特に粉体材としてLAGP(固体電解質)のみを用いた圧粉成形体の上記割合が、上記範囲である場合、特に好ましい。同様の観点から、上記100MPa未満の等方圧プレス処理後に得られる圧粉成形体(焼結前)、特に粉体材としてLAGP(固体電解質)のみを用いた圧粉成形体は、1.47g/cm以上且つ1.52g/cm以下の密度を有することが好ましい。
【0047】
また、上記100MPa未満の等方圧プレス処理後に得られる圧粉成形体(焼結前)は、理論密度に対する密度の割合(密度/理論密度×100%、以下、相対密度ということがある)が、48.5%より大きく且つ55.7%より小さいことが好ましい。圧粉成形体の理論密度とは、圧粉成形体の原料として用いた粉体材の真密度を指し、圧粉成形体の密度とは、圧粉成形体の密度の実測値である。粉体材の真密度は公知の方法を用いて求めることが可能であり、例えば、ピクノメーターを用いることができる。ピクノメーターは、液相置換法でもよいし、気相置換法でもよい。上記相対密度が上記範囲の場合、上記圧粉成形体が適度に圧縮状態であるため、より確実に等方圧プレス前後の圧粉成形体の変形を極力抑え、割れやひずみ、変形等のない圧粉焼結体を作製することができる。特に粉体材としてLAGP(固体電解質)のみを用いた圧粉成形体の相対密度が、上記範囲である場合、特に好ましい。同様の観点から、上記100MPa未満の等方圧プレス処理後に得られる圧粉成形体(焼結前)、特に粉体材としてLAGP(固体電解質)のみを用いた圧粉成形体は、相対密度が48.8%以上且つ50.6%以下であることが好ましい。
【0048】
尚、圧粉成形体の形状は特に限定されず、圧粉焼結体の用途に応じて適宜選択することができ、例えば、全固体電池の固体電解質層や電極活物質層として用いる場合には、例えば、ペレット状、板状、シート状等が挙げられる。圧粉成形体の厚みも圧粉焼結体の用途に応じて、また、焼結処理による収縮や焼結後の研磨処理等を考慮して、適宜設定すればよい。圧粉焼結体が固体電解質である場合、作製した固体電解質の評価を評価するために、圧粉焼結体の表面に集電体(例えば、Au、Ag、Pd、Cu、及びNiの1種など)をスパッタ等により配置する場合がある。この際、プレス成形や焼結時の変形に起因して、圧粉焼結体の表面に凹凸が存在する場合には、表面を研磨する必要がある。本発明によれば、プレス成形や焼結に起因する圧粉焼結体の変形が抑制されているため、研磨量を低減させることが可能である。
【0049】
等方圧プレス処理後の圧粉成形体は、焼結により圧粉焼結体を成す。
圧粉成形体の焼結は、材料が結晶化する温度以上に加熱することによって、緻密な成形体を得ることが可能となる。従って、焼結温度は、圧粉成形体の材料によって異なる。例えば、LAGP用いる場合、LAGPの結晶化温度は熱分析測定により590〜600℃であることが確認されていることから、焼結温度は、590〜1000℃であることが好ましく、特に500℃〜650℃であることが好ましい。
【0050】
(その他処理)
圧粉焼結体は、必要に応じて、研磨することができる。研磨方法は特に限定されず、適宜選択すればよい。尚、圧粉焼結体の研磨は、後述の積層の前であっても後であってもよい。
また、圧粉焼結体は、必要に応じて、さらに他の圧粉焼結体等のその他部材と積層することができる。具体的には、固体電解質粉体材を用いて作製された圧粉焼結体(固体電解質層)は、電極活物質層(正極活物質層及び/又は負極活物質層)と重ね合わせて積層される。積層時、必要に応じて加熱及び/又は加圧してもよい。
尚、一軸プレス成形処理及び等方圧プレス成形処理を含む圧粉成形処理、並びに、焼結処理は、1つの層に対して行ってもよいし、複数層に対して行ってもよい。例えば、一軸プレス成形処理後の複数の層を重ね合わせて等方圧プレス成形処理を行い、該複数層を含む圧粉成形体に対して焼結処理を施してもよいし、また、粉体材を複数層を成すように金型内に充填して圧粉成形体を作製してもよい。
【実施例】
【0051】
[実施例1]
<圧粉成形体の作製>
まず、固体電解質粉体(Li1.5Al0.5Ge1.5(PO、650℃における体積膨張率34.6%)を、13mmの金型に入れ、5MPaで一軸加圧プレスを行い、ペレットを作製した。
次に、ペレットをゴム製の袋に入れ、真空脱気後、25MPaで等方圧プレスを行い、圧粉成形体を作製した。
【0052】
<圧粉成形体の評価>
圧粉成形体の厚み、直径、面積、体積、重量、密度、理論密度及び相対密度(理論密度に対する密度の割合)を求めた。また、圧粉成形体の外観を観察し、ペレットからの変形の有無について調べた。
結果を、表1及び図6に示す。
尚、圧粉成形体の密度は、測定した圧粉成形体の重量と体積から算出し、理論密度は、ピクノメーター(三商製、三商印 テルモ付比重瓶 ゲーリュサック型10ml)を用いて測定した。
【0053】
<圧粉焼結体の作製>
上記にて作製した圧粉成形体を、窒素ガス雰囲気下、昇温速度4℃/minで650℃まで加熱し、650℃で2時間保持して焼結した。その後、2〜3℃/minで炉内冷却した。
【0054】
<圧粉焼結体の評価>
得られた圧粉焼結体の厚み、直径、面積、体積、重量、抵抗及びリチウムイオン伝導度を測定した。また、圧粉焼結体の外観を観察し、割れの有無について調べた。
結果を、表2、並びに図5及び図6に示す。
尚、圧粉焼結体の抵抗及びリチウムイオン伝導度は、交流インピーダンス法、東洋テクニカ社製Solartron SI1287及びSI1260を用いて測定した。
【0055】
[実施例2]
実施例1において、ペレットの等方圧プレスを50MPaで行ったこと以外は同様にして、圧粉成形体を作製し、評価を行った。結果を表1及び図6に示す。
さらに、実施例1と同様にして、圧粉成形体を焼結して圧粉焼結体を作製し、評価した。結果を表2、図5及び図6に示す。
【0056】
[比較例1]
実施例1において、ペレットの等方圧プレスを行わなかったこと以外は同様にして、圧粉成形体を作製し、評価を行った。結果を表1及び図7に示す。
さらに、実施例1と同様にして、圧粉成形体を焼結して圧粉焼結体を作製し、評価した。結果を表2、図5及び図7に示す。
【0057】
[比較例2]
実施例1において、ペレットの等方圧プレスを100MPaで行ったこと以外は同様にして、圧粉成形体を作製し、評価を行った。結果を表1及び図7に示す。
さらに、実施例1と同様にして、圧粉成形体を焼結して圧粉焼結体を作製し、評価した。結果を表2、図5及び図7に示す。
【0058】
[比較例3]
実施例1において、ペレットの等方圧プレスを150MPaで行ったこと以外は同様にして、圧粉成形体を作製し、評価を行った。結果を表1及び図7に示す。
さらに、実施例1と同様にして、圧粉成形体を焼結して圧粉焼結体を作製し、評価した。結果を表2、図5及び図7に示す。
【0059】
[比較例4]
実施例1において、ペレットの等方圧プレスを200MPaで行ったこと以外は同様にして、圧粉成形体を作製し、評価を行った。結果を表1及び図7に示す。
さらに、実施例1と同様にして、圧粉成形体を焼結して圧粉焼結体を作製し、評価した。結果を表2、図5及び図7に示す。
【0060】
【表1】

【0061】
【表2】

【0062】
[評価結果]
表1〜表2、及び図5〜図7に示すように、一軸プレス成形処理後のペレットに対して、100MPa未満の等方圧プレス処理を施した実施例1及び実施例2の圧粉成形体は、変形がなかった。該圧粉成形体を焼結した実施例1及び実施例2の圧粉焼結体は、割れの発生もなく、しかも、100MPa以上の等方圧プレス処理を行った比較例2〜4と同等のイオン伝導性を発現した。
これに対して、等方圧プレスを行わなかった比較例1の圧粉成形体は、変形が確認されなかったものの、該圧粉成形体を焼結した圧粉焼結体は割れが発生した。また、等方圧プレスを100MPa以上で行った比較例2〜4の圧粉成形体は、変形が確認され、特に150MPa以上の圧力で等方圧プレスを行った比較例3及び4の圧粉成形体は、非常に大きく変形した。
さらに、図5に示すように、等方圧プレスの圧力が異なる実施例1〜2と比較例2〜4のイオン伝導度を比較すると、等方圧プレスの圧力を大きくしても、圧粉焼結体である固体電解質のイオン伝導度は変わらないことが確認された。また、図5と表1に示す結果より、等方圧プレスが100MPa未満で、密度が1.67g/cm小さくになると、圧粉成形体に変形が生じることがわかる。
【符号の説明】
【0063】
1…正極
2…負極
3…固体電解質層
4…正極活物質層
5…正極集電体
6…負極活物質層
7…負極集電体
8…全固体電池

【特許請求の範囲】
【請求項1】
粉体材を加圧して成形した圧粉成形体を、焼結して圧粉焼結体を作製する方法であって、
前記圧粉成形体が、プレス成形処理後、さらに100MPaより低い圧力で等方圧プレス処理を行ったものであることを特徴とする圧粉焼結体の作製方法。
【請求項2】
前記粉体材が、酸化物系固体電解質を含む、請求項1に記載の圧粉焼結体の作製方法。
【請求項3】
前記粉体材が、Li1.5Al0.5Ge1.5(POを含む、請求項1又は2に記載の圧粉焼結体の作製方法。
【請求項4】
前記等方圧プレス処理を50MPa以下で行う、請求項1乃至3のいずれかに記載の圧粉焼結体の作製方法。
【請求項5】
前記等方圧プレス処理を25MPa以上で行う、請求項1乃至4のいずれかに記載の圧粉焼結体の作製方法。
【請求項6】
粉体材を加圧して成形され、焼結によって圧粉焼結体を成す、圧粉成形体であって、
焼結前の密度が1.46g/cmより大きく且つ1.67g/cmより小さいことを特徴とする、圧粉成形体。
【請求項7】
焼結前の密度が、1.47g/cm以上且つ1.52g/cm以下である、請求項6に記載の圧粉成形体。
【請求項8】
粉体材を加圧して成形され、焼結によって圧粉焼結体を成す、圧粉成形体であって、
焼結前において、理論密度に対する密度の割合(密度/理論密度×100%)が48.5%より大きく且つ55.7%より小さいことを特徴とする、圧粉成形体。
【請求項9】
前記理論密度に対する密度の割合が、48.8%以上且つ50.6%以下である、請求項8に記載の圧粉成形体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−246167(P2012−246167A)
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−118389(P2011−118389)
【出願日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】