説明

圧縮機の制御装置及び制御方法

【課題】圧縮機出口側の圧力上昇を効率的に抑制する。
【解決手段】圧縮機制御装置は、遠心圧縮機に気体を供給する入口側配管の内部の気体を外部に逃がすように設けられた入口側弁と、遠心圧縮機の出口側配管における気体の圧力を検出することにより出口側圧力検出値を生成する出口側圧力検出器と、出口側圧力検出値が所定の基準を上回ったときに入口側弁の開度を上げる制御部とを備える。圧縮機の入口側のガスを放出することにより、エネルギーロスが少なく、簡易な設備で出口側の圧力の増大を抑えることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧縮機の制御に関する。
【背景技術】
【0002】
遠心圧縮機の多くは、回転数やIGV(Inlet Guide Vane)の開度などを調節することによって圧縮機を通過する作動流体の流量が制御される。圧縮機にガスを供給する側に制約がある場合のように、流入するガスの全量を圧縮機に流したい場合には、圧縮機の入口側の圧力が一定となるように制御が行われる。圧縮機の下流側のプロセスに基づいて消費されるガス量が決まっている場合には、圧縮機の出口側の圧力が一定となるように制御が行われる。
【0003】
圧縮機の下流側のプロセスにおいて、機器が停止するなどの原因により、ガスの需要が急減する場合がある。このような場合の制御について、図1のプラント構成を参考例として説明する。遠心圧縮機101は、シャフト103によって蒸気タービン102と同軸に結合される。遠心圧縮機101は蒸気タービン102が生成するトルクによって駆動される。遠心圧縮機101は上流側の配管105のガスを取り込んで圧縮し、圧縮されたガスを下流側の配管106を介して下流側プロセス107に供給する。
【0004】
回転数検出器108はシャフト103の回転数を検出する。制御器109は、検出された回転数に基づいて、シャフト103の回転数が設定値に近づくように、蒸気タービン102の入口側の配管104に設けられた弁110の開度を制御する。圧力検出器111は配管105の内部のガスの圧力を検出する。制御器112はガスの圧力の検出値に基づいて制御器109の設定値を調整し、制御器109によって弁110の開度が制御される。
【0005】
圧縮機101の下流側には、下流側プロセス107におけるガスの需要が急減した場合にガスを逃がす機構が設けられる。圧力検出器121は出口側の配管106の内部のガスの圧力を検出する。配管106には、その内部のガスを大気中など系の外部に逃がすためのガス放出弁120が設けられる。制御器122は、圧力の検出値が第1の所定値を上回るとガス放出弁120を開けてガスを逃がす。配管106には更に、安全弁123が設けられる。安全弁123は、配管106の圧力が第1の所定値よりも高い値に設定された第2の所定値を上回って異常に上昇すると、その圧力によって駆動されて開き、配管106のガスを外部に逃がす。
【0006】
特許文献1は、圧縮機に接続された配管の圧力上昇時における制御方法の一例を示す。この文献には、圧縮機出口側の圧力が上昇した際に、放出弁を開いて圧力上昇を抑える技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2006−161754号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
図1に例示したような圧縮機システムの構成では、出口側の圧力が大きくなると、遠心圧縮機101で圧縮されたガスがガス放出弁120や安全弁123から放出される。例えば200kg/cmG程度の高圧ガスを放出する場合には、騒音の抑制やガスの凝固の防止のためにガスを減圧することが求められる。そのため減圧設備を設置することが必要となる。
【0009】
更に、本願の発明者は、出口側からのガス放出を開始しても、圧縮機の負荷が変わらなければ、放出するガス流量を圧縮するためのエネルギーが有効に利用されないという点に着目した。
【0010】
本発明の目的は、遠心圧縮機の出口側の圧力が急増した場合に、放出ガスの減圧設備を不要とする又は簡易な設備とすることを可能とする技術を提供することである。
本発明の他の目的は、遠心圧縮機の出口側の圧力が急増した場合に、エネルギーロスを抑えつつ圧力を下げる技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
以下に、[発明を実施するための形態]で使用される番号を括弧付きで用いて、課題を解決するための手段を説明する。これらの番号は、[特許請求の範囲]の記載と[発明を実施するための形態]との対応関係を明らかにするために付加されたものである。ただし、それらの番号を、[特許請求の範囲]に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
【0012】
本発明の一側面において、圧縮機制御装置は、遠心圧縮機(1)の出口側配管(6)における気体の圧力を検出することにより出口側圧力検出値を生成する出口側圧力検出器(14)と、出口側圧力検出値が所定の基準を上回ったときに遠心圧縮機(1)の負荷を下げる制御を行う制御部(15)とを備える。
【0013】
本発明の他の側面において、圧縮機制御装置の制御部(15)は、出口側圧力検出値が所定の基準を上回ったときに、遠心圧縮機(1)に気体を供給する入口側配管(5)の内部の気体を外部に逃がすように設けられた入口側弁(13)の開度を上げる。
【0014】
本発明の他の側面において、圧縮機制御装置は更に、入口側配管(5)の内部の気体の圧力を検出することにより入口側圧力検出値を生成する入口側圧力検出器(11)を備える。制御部(21、22)は、入口側圧力検出値と出口側圧力検出値との内で、より大きい値が所定の基準を上回ったときに入口側弁(13)の開度を上げる。
【0015】
本発明の更に他の側面において、制御部(21、22)は、遠心圧縮機(1)の起動時に、入口側配管(5)に供給された気体を逃がすために入口側弁(13)の開度を上げる。
【0016】
本発明の更に他の側面において、制御部(15)は、出口側圧力検出値が所定の基準を上回ったときに遠心圧縮機(1)の負荷を下げるように負荷設定値を生成する。
【0017】
本発明の更に他の側面において、圧縮機制御装置は更に、入口側配管(5)の内部の気体の圧力を検出することにより入口側圧力検出値を生成する入口側圧力検出器(11)を備える。制御部(12、31)は、入口側圧力検出値と出口側圧力検出値との内で、より小さい値が所定の基準を上回ったときに、遠心圧縮機(1)の負荷を下げるように負荷設定値を生成する。
【0018】
本発明の一側面における圧縮機システムは、本発明による圧縮機制御装置と、その圧縮機制御装置によって制御される遠心圧縮機(1)とを備える。
【0019】
本発明の一側面における圧縮機制御方法は、遠心圧縮機(1)の出口側配管(6)における気体の圧力を検出することにより出口側圧力検出値を生成する工程と、出口側圧力検出値が所定の基準を上回ったときに遠心圧縮機(1)の負荷を下げる制御を行う工程とを有する。
【発明の効果】
【0020】
本発明により、遠心圧縮機の出口側の圧力が急増した場合に、放出ガスの減圧設備を不要とする又は簡易な設備とすることを可能とする技術が提供される。
更に本発明により、遠心圧縮機の出口側の圧力が急増した場合に、エネルギーロスを抑えつつ圧力を下げる技術が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】図1は、参考例における圧縮機システムを示す。
【図2】図2は、第1実施形態における圧縮機システムを示す。
【図3】図3は、第2実施形態における圧縮機システムを示す。
【図4】図4は、第3実施形態における圧縮機システムを示す。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。図2は、本発明の第1実施形態における圧縮機システムを示す。遠心圧縮機1はシャフト3によって蒸気タービン2と結合される。蒸気タービン2は、配管4から流入する作動流体によって駆動され、シャフト3を中心とするトルクを生成する。遠心圧縮機1はそのトルクによって駆動される。
【0023】
遠心圧縮機1は入口側の配管5のガスを吸い込んで圧縮することにより圧縮ガスを生成する。圧縮ガスは、遠心圧縮機1の出口側の配管6を介して下流側プロセス7に供給される。出口側の配管6には、図示は省力されているが、図1に示したガス放出弁120、圧力検出器121、制御器122及び安全弁123が設けられる。
【0024】
蒸気タービン2の入口側の配管4には、作動流体の流量を制御するための弁10が設けられる。回転数検出器8は、シャフト3の回転数を検出することにより回転数検出値を生成する。シャフト3の回転速度を制御する制御器9は、回転数検出値に基づいて、シャフト3の回転数(又はそれに対応する軸出力)が設定値に近づくように弁10の開度指令値を生成して弁10を制御する。
【0025】
圧縮機システムは、圧縮機制御装置を備える。第1実施形態における圧縮機制御装置は、入口側の圧力検出器11と、弁13と、出口側の圧力検出器14と、制御部とを備える。制御部は制御器12と制御器15を備える。圧力検出器11は、遠心圧縮機1の入口側の配管5の内部を流れるガスの圧力を検出することにより入口側圧力検出値を生成する。入口側圧力を制御するために設けられた制御器12は、出口側圧力検出値に基づいて制御器9の設定値を調整する。制御器9は弁10の開度指令値を生成して弁10を制御する。
【0026】
遠心圧縮機1の入口側の配管5に、配管5の内部を流れるガスを系の外部に放出するための弁13が設けられる。遠心圧縮機1の出口側の配管6に、配管6の内部を流れるガスの圧力を検出して出口側圧力検出値を生成する圧力検出器14が配置される。制御器15は所定の基準を記憶し、出口側圧力検出値が所定の基準を上回ったとき、弁13の開度指令値を生成して入口側弁の開度を上げる。この場合の開度指令値は、例えば予め設定された所定値である。この入口側弁の開度を上げる制御により、遠心圧縮機1の入口側の低圧のガスが系の外部に放出される。その結果、遠心圧縮機1に供給されるガス流量が低下し、下流側の配管6の圧力が抑制される。
【0027】
弁13からガスが放出されることにより、圧縮機1の入口側の圧力が低下する。圧力検出器11が生成する入口側圧力検出値が所定の基準を下回ると、制御器12は弁10の開度を下げるように開度指令値を生成する。この制御は、入口側圧力検出値が所定の圧力まで低下することを目標として行われる。その結果、シャフト3の回転数が低下し、遠心圧縮機1の負荷が低下する。更に、遠心圧縮機1に供給されるガスの流量が低下することにより、出口側の配管6の圧力の上昇が抑制される。
【0028】
このような制御により、以下のような効果が得られる。下流側プロセス7でのガスの需要が急減した場合など配管6の圧力が急増した場合に、本実施形態では、参考例のように遠心圧縮機1の出口側のガスを放出する場合に比べて、入口側のガスが放出される。そのため放出するガスを減圧するための設備が不要であるか、より簡易な設備とすることができる。更に、入口側のガスを放出することにより、遠心圧縮機1を通過するガス流量を減らすことができる。そのため負荷を下げ、エネルギーロスを減らすことができる。
【0029】
図3は、本発明の第2実施形態における圧縮機システムを示す。本実施形態における圧縮機システムは、第1実施形態に比べて、圧力検出器20と制御器21と高値選択器22とを備える。圧力検出器20は遠心圧縮機1の入口側の配管5の内部を流れるガスの圧力を検出して入口側圧力検出値を生成する。制御器21は、入口側圧力検出値が所定値を上回っている場合、配管5の圧力がその所定値以下となるように弁13を開けるための開度指令値を生成する。
【0030】
高値選択器22は、制御器15が生成する開度指令値と制御器21が生成する開度指令値とのうちの値が大きい方を選択する。選択された値は、弁13を制御するための開度指令値として用いられる。
【0031】
このような圧縮機システムは、次のように動作する。圧縮機システムの起動時、遠心圧縮機1の回転数が徐々に上がる。起動の初期において、配管5に供給されるガスの全量を遠心圧縮機1が吸収できない場合がある。このような場合、配管5の圧力が上昇する。その圧力が所定値を上回ると、制御器21が生成した開度指令値が高値選択器22によって選択されて弁13の開度が上げられる。その結果、配管5の内部の余剰なガスは弁13から放出される。遠心圧縮機1の回転数が上昇して配管5のガスを充分に吸収できるようになると、制御器21は弁13を閉めるように制御指令値を生成する。起動時には通常、出口側の配管6の圧力はあまり高くないため、制御器15も弁13を閉じるように制御指令値を生成し、高値選択器22は弁13を閉じる制御指令値を出力する。
【0032】
下流側プロセス7のガスの需要が急減した場合など、出口側の配管6の圧力が急増した場合は、制御器15が生成した開度指令値が高値選択器22によって選択されることにより、第1実施形態と同様の制御が行われる。本実施形態によれば、起動時における入口側の配管5の過剰なガスの放出と、運転中に出口側の配管6の圧力が急増したときの過剰なガスの放出とを共通の弁13と制御部によって放出することができる。
【0033】
図4は、第3実施形態における圧縮機システムを示す。本実施形態における圧縮機システムは、第1実施形態と比べて更に、低値選択器31を備える。
【0034】
制御器15は、予め所定の基準を記憶し、圧力検出器14が検出した配管6の圧力検出値がその所定の基準を上回ったとき、制御器9の設定値を生成して、シャフト3の設定値を下げる。一方、制御器12は第2実施形態と同様の設定値指令値を生成する。制御器12の設定指令値は、遠心圧縮機1の負荷を制御するための設定量である。低値選択器31は、制御器12の設定値指令と制御器15の設定値指令との内のより値が小さい方を選択する。選択された設定値指令は制御器9に送られる。通常時は低値選択器31で制御器12の設定値指令が選択され、制御器9は、その指令値と回転数検出器8の検出値に基づいて弁10を制御している。出口側配管の圧力が所定の基準を上回って、制御器15の設定値指令を生成すると、低値選択器31では制御器15の設定値指令が選択され、制御器9は弁10の開度を下げるように制御する。このような制御により、下流側プロセス7でのガスの需要が急減した場合など配管6の圧力が急増した場合に、早期に遠心圧縮機1の負荷を低下させることができる。その結果、エネルギーロスを抑制することができる。また、このような制御を、第1、第2実施形態における制御と併用することも可能である。
【0035】
遠心圧縮機1の出口側の配管6の圧力が所定の基準を上回ったとき、第1実施形態と同様に入口側の配管5からガスが系の外部に放出される。ガスの放出と並行して、制御器30により遠心圧縮機1の負荷を低下させる制御が実行される。そのためガスの放出時に、第1実施形態と比べて早期に遠心圧縮機1の負荷を低下させることができる。
【符号の説明】
【0036】
1 遠心圧縮機
2 蒸気タービン
3 シャフト
4 配管
5 配管
6 配管
7 下流側プロセス
8 回転数検出器
9 制御器
10 弁
11 圧力検出器
12 制御器
13 弁
14 圧力検出器
15 制御器
20 圧力検出器
21 制御器
22 高値選択器
30 制御器
31 低値選択器
101 遠心圧縮機
102 蒸気タービン
103 シャフト
104 配管
105 配管
106 配管
107 下流側プロセス
108 回転数検出器
109 制御器
110 弁
111 圧力検出器
112 制御器
120 ガス放出弁
121 圧力検出器
122 制御器
123 安全弁

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遠心圧縮機の出口側配管における気体の圧力を検出することにより出口側圧力検出値を生成する出口側圧力検出器と、
前記出口側圧力検出値が所定の基準を上回ったときに前記遠心圧縮機の負荷を下げる制御を行う制御部
とを具備する圧縮機制御装置。
【請求項2】
請求項1に記載された圧縮機制御装置であって、
前記制御部は、前記出口側圧力検出値が所定の基準を上回ったときに、前記遠心圧縮機に気体を供給する入口側配管の内部の気体を外部に逃がすように設けられた入口側弁の開度を上げる
圧縮機制御装置。
【請求項3】
請求項2に記載された圧縮機制御装置であって、
更に、前記入口側配管の内部の気体の圧力を検出することにより入口側圧力検出値を生成する入口側圧力検出器と、
前記入口側圧力検出値が所定の基準を上回ったときに、前記遠心圧縮機に気体を供給する入口側配管の内部の気体を外部に逃がすように設けられた入口弁の開度を上げるように制御を行う制御部とを具備し、
前記出口側圧力検出値に基づき制御部が入口弁開度を上げるように生成した値と入口側圧力検出値に基づき制御部が入口弁開度を上げるように生成した値との内で、より大きい値が選択され、前記入口側弁の開度を上げる
圧縮機制御装置。
【請求項4】
請求項3に記載された圧縮機制御装置であって、
前記制御部は、前記遠心圧縮機の起動時に、前記入口側配管に供給された気体を逃がすために前記入口側弁の開度を上げる
圧縮機制御装置。
【請求項5】
請求項2から4のいずれかに記載された圧縮機制御装置であって、
前記制御部は、前記出口側圧力検出値が所定の基準を上回ったときに前記遠心圧縮機の負荷を下げるように負荷設定値を生成する
圧縮機制御装置。
【請求項6】
請求項1に記載された圧縮機制御装置であって、
前記制御部は、前記出口側圧力検出値が所定の基準を上回ったときに前記遠心圧縮機の負荷を下げるように負荷設定値を生成する
圧縮機制御装置。
【請求項7】
請求項6に記載された圧縮機制御装置であって、
更に、前記入口側配管の内部の気体の圧力を検出することにより入口側圧力検出値を生成する入口側圧力検出器と、
前記入口側圧力検出値が所定の基準を上回ったときに、前記遠心圧縮機の負荷を下げるように負荷設定値を生成する制御部とを具備し、
前記出口側圧力検出値に基づき制御部が圧縮機負荷を下げるように生成した値と入口側圧力検出値に基づき制御部が圧縮機負荷を下げるように生成した値との内で、より小さい値が圧縮機負荷設定値として選択される
圧縮機制御装置。
【請求項8】
請求項1から7のいずれかに記載された圧縮機制御装置と、
前記圧縮機制御装置によって制御される前記遠心圧縮機
とを具備する圧縮機システム。
【請求項9】
遠心圧縮機の出口側配管における気体の圧力を検出することにより出口側圧力検出値を生成する工程と、
前記出口側圧力検出値が所定の基準を上回ったときに前記遠心圧縮機の負荷を下げる制御を行う工程
とを有する圧縮機制御方法。
【請求項10】
請求項9に記載された圧縮機制御方法であって、
前記負荷を下げる制御を行う工程は、
前記出口側圧力検出値が所定の基準を上回ったときに、前記遠心圧縮機に気体を供給する入口側配管の内部の気体を外部に逃がすように設けられた入口側弁の開度を上げる工程を有する
圧縮機制御方法。
【請求項11】
請求項10に記載された圧縮機制御方法であって、
更に、前記入口側配管の内部の気体の圧力を検出することにより入口側圧力検出値を生成する工程と、
前記入口側圧力検出値が所定の基準を上回ったときに、前記遠心圧縮機に気体を供給する入口側配管の内部の気体を外部に逃がすように設けられた入口弁の開度を上げるように制御を行う工程を有し、
前記出口側圧力検出値に基づき制御部が入口弁開度を上げるように生成した値と入口側圧力検出値に基づき制御部が入口弁開度を上げるように生成した値との内で、より大きい値が選択され、前記入口側弁の開度を上げる工程
とを有する圧縮機制御方法。
【請求項12】
請求項11に記載された圧縮機制御方法であって、
更に、前記遠心圧縮機の起動時に、前記入口側配管に供給された気体を逃がすために前記入口側弁の開度を上げる工程を有する圧縮機制御方法。
【請求項13】
請求項10から12のいずれかに記載された圧縮機制御方法であって、
更に、前記出口側圧力検出値が所定の基準を上回ったときに前記遠心圧縮機の負荷を下げるように負荷設定値を生成する工程
を有する圧縮機制御方法。
【請求項14】
請求項9に記載された圧縮機制御方法であって、
前記遠心圧縮機の負荷を下げる制御を行う工程は、前記出口側圧力検出値が所定の基準を上回ったときに前記遠心圧縮機の負荷を下げるように負荷設定値を生成する工程を有する圧縮機制御方法。
【請求項15】
請求項14に記載された圧縮機制御方法であって、
更に、前記入口側配管の内部の気体の圧力を検出することにより入口側圧力検出値を生成する工程と、
前記入口側圧力検出値が所定の基準を上回ったときに、前記遠心圧縮機の負荷を下げるように負荷設定値を生成する工程を有し、
前記出口側圧力検出値に基づき制御部が圧縮機負荷を下げるように生成した値と入口側圧力検出値に基づき制御部が圧縮機負荷を下げるように生成した値との内で、より小さい値が圧縮機負荷設定値として選択される工程
とを有する圧縮機制御方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2011−127519(P2011−127519A)
【公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−287298(P2009−287298)
【出願日】平成21年12月18日(2009.12.18)
【出願人】(000006208)三菱重工業株式会社 (10,378)
【Fターム(参考)】