圧電発振器
【課題】SC−Cutを使用した水晶発振器では、主共振のCモード発振の近傍に副共振Bモード発振(Cモード発振周波数の約1.09〜1.08倍)があり、このBモード発振を機械的振動子(水晶、セラミック等)を用いずに確実に抑圧する圧電発振器を提供する。
【解決手段】この水晶発振回路は、発振用トランジスタTR1のベースに抵抗R2及び抵抗R3とから成るベースバイアス回路を接続すると共に、発振用トランジスタTR1のベース・接地間に水晶振動子Xtal1とコンデンサC4を直列に挿入接続し、更に、発振用トランジスタTR1のコレクタを電源電圧Vccラインに接続し、発振用トランジスタTR1のベースとエミッタ間にコンデンサC3を接続し、発振用トランジスタTR1のエミッタと接地間にエミッタ抵抗R1と並列に、コンデンサC1とインダクタL1により構成される並列共振回路と直列接続したコンデンサC2を接続する。
【解決手段】この水晶発振回路は、発振用トランジスタTR1のベースに抵抗R2及び抵抗R3とから成るベースバイアス回路を接続すると共に、発振用トランジスタTR1のベース・接地間に水晶振動子Xtal1とコンデンサC4を直列に挿入接続し、更に、発振用トランジスタTR1のコレクタを電源電圧Vccラインに接続し、発振用トランジスタTR1のベースとエミッタ間にコンデンサC3を接続し、発振用トランジスタTR1のエミッタと接地間にエミッタ抵抗R1と並列に、コンデンサC1とインダクタL1により構成される並列共振回路と直列接続したコンデンサC2を接続する。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧電発振器に関し、さらに詳しくは、不要共振による発振を抑圧して安定した発振を実現する圧電発振器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図21は、従来のシリコントランジスタによるコルピッツ発振回路の一例である。この水晶発振回路は、発振用トランジスタTR11のベース・接地間に負荷容量の一部となるコンデンサC12とC13との直列回路を挿入接続し、この直列回路の接続中点と発振用トランジスタTR11のエミッタ間に水晶振動子又はセラミック振動子101を挿入接続すると共に、エミッタ抵抗R12を接続する。更に、発振用トランジスタTR11のベースに抵抗R14及び抵抗R13とから成るベースバイアス回路を接続すると共に、発振用トランジスタTR11のベース・接地間に水晶振動子Xtal100とコンデンサC14を直列に挿入接続し、更に、発振用トランジスタTR11のコレクタと電源電圧Vccラインとの間にコレクタ抵抗R11を挿入接続し、発振用トランジスタTR11のコレクタからコンデンサC11を介して出力を取り出すようにしたものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来の方式は発振回路の不要共振を抑圧するために直列共振周波数が発振周波数に等しい機械的振動子(水晶、セラミック等)を用いて周波数選択性を強化することにより行っていたが、この方法では、コンデンサ、抵抗等の一般的な電子部品と比較して高価な圧電振動子を2個も用いるため部品点数が増加して、小型化・コストダウンが難しかった。また従来方式では、発振用振動子(Xtal100)と圧電振動子101を個別に使用するため、多チャンネル発振(1つの発振回路で発振用振動子を切り替えて発振)に使用することができないといった問題がある。
本発明は、かかる課題に鑑み、SC−Cutを使用した水晶発振器では、主共振のCモード発振の近傍に副共振Bモード発振(Cモード発振周波数の約1.09〜1.08倍)があり、このBモード発振を機械的振動子(水晶、セラミック等)を用いずに確実に抑圧する圧電発振器を提供することを目的とする。
また、他の目的は、オーバートーン(高調波)発振器において、基本波および不要高調波発振を抑圧し、安定した発振を得ることである。
さらに、他の目的は、多チャンネル発振器に使用し、特定の不要共振を容易に抑圧できる回路と発振器を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明はかかる課題を解決するために、請求項1は、所定の周波数で励振される圧電素子を備えた圧電振動子と、該圧電素子に電流を流して前記圧電素子を励振させる発振用増幅トランジスタと、前記発振用増幅トランジスタのエミッタと接地間に挿入されたエミッタ抵抗と、を備えるコルピッツ型圧電発振器であって、前記発振用増幅トランジスタのエミッタ出力をベースに帰還する帰還コンデンサと、前記発振用増幅トランジスタのエミッタと接地間に、コンデンサとインダクタにより構成される並列共振回路及び該並列共振回路に直列接続したコンデンサを更に挿入し、発振不要周波数における負性抵抗の発生を抑圧するよう前記並列共振回路の並列共振周波数を決定したものであることを特徴とする。
SC−Cutを使用した水晶発振器では、主共振のCモード発振の近傍に副共振Bモード発振(Cモード発振周波数の約1.09〜1.08倍)があり、これが不要共振の原因となっている。そこで本発明では、この共振周波数を抑圧するために、コンデンサを直列接続した並列共振回路を発振用増幅トランジスタのエミッタ抵抗と並列に接続し、この並列共振回路は持つ共振点により負性抵抗を急激に抑圧して発振不能な周波数帯域を前記副共振Bモード発振の周波数帯域に設定して、これを抑圧するものである。
かかる発明によれば、発振用増幅トランジスタのエミッタ抵抗と並列に、コンデンサを介して並列共振回路を接続し、発振不能周波数領域を副共振Bモードの帯域に合わせるので、他の圧電素子を使用しないで不要共振を抑圧することができる。
請求項2は、所定の周波数で励振される圧電素子を備えた圧電振動子と、該圧電素子に電流を流して前記圧電素子を励振させる発振用増幅トランジスタと、前記発振用増幅トランジスタのエミッタと接地間に挿入されたエミッタ抵抗とコンデンサの並列回路と、を備えるコルピッツ型圧電発振器であって、前記発振用増幅トランジスタのベースとエミッタ間に、コンデンサとインダクタにより構成される並列共振回路及び該並列共振回路に直列接続したコンデンサを更に挿入し、発振不要周波数における負性抵抗の発生を抑圧するよう前記並列共振回路の並列共振周波数を決定したものであることを特徴とする。
請求項1では、コンデンサと並列共振回路を発振用増幅トランジスタのエミッタに挿入したが、本発明ではコンデンサと並列共振回路を発振用増幅トランジスタのベースとエミッタ間に挿入したものである。
かかる発明によれば、請求項1と同様の作用効果を奏する。
請求項3は、前記圧電振動子が水晶振動子であることを特徴とする。
かかる発明によれば、圧電振動子に水晶振動子を使用することにより、安価で、周波数安定度の高い発振器を実現することができる。
請求項4は、前記圧電振動子がSCカット水晶振動子であり、前記発振不要周波数が前記SCカット水晶振動子のBモード発振における共振周波数であることを特徴とする。
かかる発明によれば、発振不要周波数が前記SCカット水晶振動子のBモード発振であるので、他の圧電素子を使用しないで不要共振を抑圧することができる。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図に示した実施形態を用いて詳細に説明する。但し、この実施形態に記載される構成要素、種類、組み合わせ、形状、その相対配置などは特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する主旨ではなく単なる説明例に過ぎない。
図1は本発明の実施形態に係る水晶発振回路の一例を示す図である。この水晶発振回路は、発振用トランジスタTR1のベースに抵抗R2及び抵抗R3とから成るベースバイアス回路を接続すると共に、発振用トランジスタTR1のベース・接地間に水晶振動子Xtal1とコンデンサC4を直列に挿入接続し、更に、発振用トランジスタTR1のコレクタを電源電圧Vccラインに接続し、発振用トランジスタTR1のベースとエミッタ間にコンデンサC3を接続し、発振用トランジスタTR1のエミッタと接地間にエミッタ抵抗R1と並列に、コンデンサC1とインダクタL1により構成される並列共振回路と直列接続したコンデンサC2を接続する。
本実施形態は発振用トランジスタTR1のエミッタ出力をベースに帰還するコルピッツ発振器である。発振用トランジスタTR1のエミッタよりコンデンサC2を経由して、インダクタL1とコンデンサC1で構成する並列共振回路を経てグランドへ接続する。また発振用トランジスタTR1のエミッタ出力は、コンデンサC3を経てベースへ帰還する。本回路は発振用トランジスタTR1のベース・エミッタ間に発生する電圧を相互コンダクタンスによりコレクタ電流に変換し、エミッタ・グランド間容量に印加して位相変換し、コンデンサC3により再度ベースに帰還させることにより負性抵抗を発生して、水晶振動子Xtal1の抵抗分を相殺することにより発振する圧電発振器である。
つまり、発振用トランジスタTR1のエミッタ・グランド間にコンデンサC1とインダクタL1およびコンデンサC2により急峻な周波数特性を作ることにより、発振回路の負性抵抗に急峻な選択特性を得るようにした回路である。
【0006】
図2は、図1の水晶発振回路の等価回路−1を示す図である。発振用トランジスタTR1のベースから見たインピーダンスをZ1、エミッタから見たインピーダンスをZ2、相互インダクタンスをgmとすると、図のような等価回路となる。
図3は図2の水晶発振回路の等価回路−1のZ2の等価回路−2を示す図であり、L1//C1とC2の単一容量:Cegへの変換式を示す。
図4は図1の水晶発振回路の等価回路−3を示す図であり、変換後の等価回路を示す。
図5は図1の水晶発振回路の等価回路−4を示す図であり、各構成回路の並列直列変換を施した等価回路を示す。
(1)式・(2)式はそれぞれ並列回路から直列回路への変換式を示し、(3)式は、L1//C1とC2の単一容量:Cegへの変換式を示す。(4)式は図5に示す等価回路の入力インピーダンス:Zxtを示す。(5)式は(4)式で示すインピーダンスの抵抗分:Rxtを示す。(6)式は同様に容量分:1/Cxtを示す。(7)式は図2・図4の等価回路に示すベースバイアス抵抗RBを含めたインピーダンス:ZBCを示す。(8)式はS・Tの変換パラメータを用い、(7)式より導いた抵抗分:RBC、と容量分:1/CBCを示す。
【0007】
図6はC2が20pFにおける負性抵抗及び回路容量を(8)式によりシミュレーションした解析結果を表す図である。縦軸(左)に負性抵抗値(Ω)、縦軸(右)に回路容量値(pF)を表し、横軸に周波数(MHz)を表す。また、各回路定数は、L1=1μH、C1=200pF、C2=20pF、C3=75pF、R1=1KΩ、Rπ=2600Ω、Cπ=12pF、gm=0.038である。この図から周波数が10MHzと11MHz間で負性抵抗を急激に抑圧することにより、積極的に発振不能な周波数帯域(負性抵抗が発生しない:正の値)を設けることができ、この周波数帯域内に不要周波数が存在することで不要な共振を抑圧することができる。
図7はC2が30pF、図8はC2が43pF、図9はC2が180pFにおける負性抵抗及び回路容量を(8)式によりシミュレーションした解析結果を表す図であり、その他の回路定数は図6と同様である。この図からC2の容量が大きくなるに従って負性抵抗が発生しない(正の値)周波数帯域が広範囲となり、副共振Bモードの近隣にある主共振Cモード発振を抑圧してしまうので、容量C2を最適な値に設定することが必要である。
なお、図10は、図6〜図9に示した負性抵抗の特性のシミュレーション結果のみをまとめて示した図である。
更にまた、図11は、図6〜図9に示した回路容量の特性のシミュレーション結果のみをまとめて示した図である。
【0008】
図12は、図1に示す発振回路における負性抵抗及び回路容量の実測結果を示すものである。縦軸(左)に負性抵抗値(Ω)、縦軸(右)に回路容量値(pF)を表し、横軸に周波数(MHz)を表す。また、各回路定数は、L1=1μH、C1=200pF、C2=20pF、C3=75pF、RB1=RB2=10KΩ、Vcc=5V、I=1.9mA、TR1=2SC3732、Xtal=10MHzを想定する。
測定方法は、振動子Xtal1を外し、振動子の両端にインピーダンスメータを接続してその入力インピーダンスを測定し、負性抵抗Rと回路容量CCの値を求めた。
図13はC2が30pF、図14はC2が43pF、図15はC2が180pFにおける図1の発振回路の負性抵抗及び回路容量の周波数特性を実測に基づき求めた結果を示すものである。その他の回路定数は図6と同様である。図12から図15の結果より、解析結果と実測結果でその傾向は良く一致することが分かる。
なお、図16は図12〜図15に示す負性抵抗の特性のみをまとめて示したものである。
更にまた、図17は図12〜図15に示す回路容量の特性のみをまとめて示したものである。
図18は本発明の他の実施形態に係る水晶発振回路の一例を示す図である。この水晶発振回路は、発振用トランジスタTR21のベースに抵抗R22及び抵抗R23とから成るベースバイアス回路を接続すると共に、発振用トランジスタTR21のベース・接地間に水晶振動子Xtal2とコンデンサC24を直列に挿入接続し、更に、発振用トランジスタTR21のコレクタを電源電圧Vccラインに接続し、発振用トランジスタTR21のベースとエミッタ間にコンデンサC21とインダクタL21により構成される並列共振回路と直列接続したコンデンサC22を接続し、発振用トランジスタTR21のエミッタと接地間にエミッタ抵抗R21と並列にコンデンサC23を接続する。
【0009】
図19は図18の水晶発振回路の等価回路を示す。
(9)式は図19に示すベース・エミッタ間容量:Cbeへの変換式を示す。(10)式は並列・直列変換式を示す。(11)式は入力インピーダンスの抵抗分:RBC及び容量分:CBCを示す。(12)S・Tの変換パラメータを使用し、ベースバイアス抵抗:RBを含めた抵抗分:RBC、及び容量分:1/CBCを示す。
図20は負性抵抗及び回路容量を(12)式によりシミュレーションした解析結果を表す図である。縦軸(左)に負性抵抗値(Ω)、縦軸(右)に回路容量値(pF)を表し、横軸に周波数(MHz)を表す。また、各回路定数は、L21=1μH、C21=200pF、C22=15pF、Ce=75pF、R21=1KΩ、Rπ=2600Ω、Cπ=12pF、gm=0.038である。この図から10MHzのBモード共振周波数の場合、Cモード共振周波数が発生のする約11MHz近辺での負性抵抗(RBC)を急激に抑圧することにより、発振可能周波数帯域内に不要周波数信号に対し発振不能な周波数帯域を設けることができ、不要な共振を抑圧することができる。
【0010】
【発明の効果】
以上記載のごとく請求項1の発明によれば、発振用増幅トランジスタのエミッタ抵抗と並列に、コンデンサを介して並列共振回路を接続し、発振不能周波数領域を副共振Bモードの帯域に合わせるので、他の圧電素子を使用しないで不要共振を抑圧することができる。
また請求項2では、請求項1と同様の作用効果を奏する。
また請求項3では、圧電振動子に水晶振動子を使用することにより、安価で、周波数安定度の高い発振器を実現することができる。
また請求項4では、発振不要周波数が前記SCカット水晶振動子のBモード発振であるので、他の圧電素子を使用しないで不要共振を抑圧することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る水晶発振回路の一例を示す図である。
【図2】本発明の図1の水晶発振回路の等価回路−1を示す図である。
【図3】本発明の図2の水晶発振回路の等価回路−1のZ2の等価回路−2を示す図である。
【図4】本発明の図1の水晶発振回路の等価回路−3を示す図である。
【図5】本発明の図1の水晶発振回路の等価回路−4を示す図である。
【図6】本発明のC2が20pFにおける負性抵抗及び回路容量を(8)式によりシミュレーションした解析結果を表す図である。
【図7】本発明のC2が30pFにおける負性抵抗及び回路容量を(8)式によりシミュレーションした解析結果を表す図である。
【図8】本発明のC2が43pFにおける負性抵抗及び回路容量を(8)式によりシミュレーションした解析結果を表す図である。
【図9】本発明のC2が180pFにおける負性抵抗及び回路容量を(8)式によりシミュレーションした解析結果を表す図である。
【図10】本発明のコンデンサC2の容量を20、30、43、180pFに可変した場合の負性抵抗の特性を(8)式によりシミュレーションした解析結果を表す図である。
【図11】本発明のコンデンサC2の容量を20、30、43、180pFに可変した場合の回路容量の特性を(8)式によりシミュレーションした解析結果を表す図である。
【図12】本発明の図1の発振回路による負性抵抗及び回路容量を実測した図である。
【図13】本発明のC2が30pFにおける図1の発振回路による負性抵抗及び回路容量を実測した図である。
【図14】本発明のC2が43pFにおける図1の発振回路による負性抵抗及び回路容量を実測した図である。
【図15】本発明のC2が180pFにおける図1の発振回路による負性抵抗及び回路容量を実測した図である。
【図16】本発明のコンデンサC2の容量を20、30、43、180pFに可変した場合の図1の発振回路による負性抵抗を実測した図である。
【図17】本発明のコンデンサC2の容量を20、30、43、180pFに可変した場合の図1の発振回路による回路容量を実測した図である。
【図18】本発明の他の実施形態に係る水晶発振回路の一例を示す図である。
【図19】本発明の図18の水晶発振回路の等価回路を示す。
【図20】本発明の負性抵抗及び回路容量を(12)式によりシミュレーションした解析結果を表す図である。
【図21】従来のシリコントランジスタによるコルピッツ発振回路の一例である。
【符号の説明】
TR1 発振用トランジスタ、R2、R3 ベースバイアス回路、Xtal1
水晶振動子、C1、C3、C4 コンデンサ、L1 インダクタ
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧電発振器に関し、さらに詳しくは、不要共振による発振を抑圧して安定した発振を実現する圧電発振器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図21は、従来のシリコントランジスタによるコルピッツ発振回路の一例である。この水晶発振回路は、発振用トランジスタTR11のベース・接地間に負荷容量の一部となるコンデンサC12とC13との直列回路を挿入接続し、この直列回路の接続中点と発振用トランジスタTR11のエミッタ間に水晶振動子又はセラミック振動子101を挿入接続すると共に、エミッタ抵抗R12を接続する。更に、発振用トランジスタTR11のベースに抵抗R14及び抵抗R13とから成るベースバイアス回路を接続すると共に、発振用トランジスタTR11のベース・接地間に水晶振動子Xtal100とコンデンサC14を直列に挿入接続し、更に、発振用トランジスタTR11のコレクタと電源電圧Vccラインとの間にコレクタ抵抗R11を挿入接続し、発振用トランジスタTR11のコレクタからコンデンサC11を介して出力を取り出すようにしたものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来の方式は発振回路の不要共振を抑圧するために直列共振周波数が発振周波数に等しい機械的振動子(水晶、セラミック等)を用いて周波数選択性を強化することにより行っていたが、この方法では、コンデンサ、抵抗等の一般的な電子部品と比較して高価な圧電振動子を2個も用いるため部品点数が増加して、小型化・コストダウンが難しかった。また従来方式では、発振用振動子(Xtal100)と圧電振動子101を個別に使用するため、多チャンネル発振(1つの発振回路で発振用振動子を切り替えて発振)に使用することができないといった問題がある。
本発明は、かかる課題に鑑み、SC−Cutを使用した水晶発振器では、主共振のCモード発振の近傍に副共振Bモード発振(Cモード発振周波数の約1.09〜1.08倍)があり、このBモード発振を機械的振動子(水晶、セラミック等)を用いずに確実に抑圧する圧電発振器を提供することを目的とする。
また、他の目的は、オーバートーン(高調波)発振器において、基本波および不要高調波発振を抑圧し、安定した発振を得ることである。
さらに、他の目的は、多チャンネル発振器に使用し、特定の不要共振を容易に抑圧できる回路と発振器を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明はかかる課題を解決するために、請求項1は、所定の周波数で励振される圧電素子を備えた圧電振動子と、該圧電素子に電流を流して前記圧電素子を励振させる発振用増幅トランジスタと、前記発振用増幅トランジスタのエミッタと接地間に挿入されたエミッタ抵抗と、を備えるコルピッツ型圧電発振器であって、前記発振用増幅トランジスタのエミッタ出力をベースに帰還する帰還コンデンサと、前記発振用増幅トランジスタのエミッタと接地間に、コンデンサとインダクタにより構成される並列共振回路及び該並列共振回路に直列接続したコンデンサを更に挿入し、発振不要周波数における負性抵抗の発生を抑圧するよう前記並列共振回路の並列共振周波数を決定したものであることを特徴とする。
SC−Cutを使用した水晶発振器では、主共振のCモード発振の近傍に副共振Bモード発振(Cモード発振周波数の約1.09〜1.08倍)があり、これが不要共振の原因となっている。そこで本発明では、この共振周波数を抑圧するために、コンデンサを直列接続した並列共振回路を発振用増幅トランジスタのエミッタ抵抗と並列に接続し、この並列共振回路は持つ共振点により負性抵抗を急激に抑圧して発振不能な周波数帯域を前記副共振Bモード発振の周波数帯域に設定して、これを抑圧するものである。
かかる発明によれば、発振用増幅トランジスタのエミッタ抵抗と並列に、コンデンサを介して並列共振回路を接続し、発振不能周波数領域を副共振Bモードの帯域に合わせるので、他の圧電素子を使用しないで不要共振を抑圧することができる。
請求項2は、所定の周波数で励振される圧電素子を備えた圧電振動子と、該圧電素子に電流を流して前記圧電素子を励振させる発振用増幅トランジスタと、前記発振用増幅トランジスタのエミッタと接地間に挿入されたエミッタ抵抗とコンデンサの並列回路と、を備えるコルピッツ型圧電発振器であって、前記発振用増幅トランジスタのベースとエミッタ間に、コンデンサとインダクタにより構成される並列共振回路及び該並列共振回路に直列接続したコンデンサを更に挿入し、発振不要周波数における負性抵抗の発生を抑圧するよう前記並列共振回路の並列共振周波数を決定したものであることを特徴とする。
請求項1では、コンデンサと並列共振回路を発振用増幅トランジスタのエミッタに挿入したが、本発明ではコンデンサと並列共振回路を発振用増幅トランジスタのベースとエミッタ間に挿入したものである。
かかる発明によれば、請求項1と同様の作用効果を奏する。
請求項3は、前記圧電振動子が水晶振動子であることを特徴とする。
かかる発明によれば、圧電振動子に水晶振動子を使用することにより、安価で、周波数安定度の高い発振器を実現することができる。
請求項4は、前記圧電振動子がSCカット水晶振動子であり、前記発振不要周波数が前記SCカット水晶振動子のBモード発振における共振周波数であることを特徴とする。
かかる発明によれば、発振不要周波数が前記SCカット水晶振動子のBモード発振であるので、他の圧電素子を使用しないで不要共振を抑圧することができる。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図に示した実施形態を用いて詳細に説明する。但し、この実施形態に記載される構成要素、種類、組み合わせ、形状、その相対配置などは特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する主旨ではなく単なる説明例に過ぎない。
図1は本発明の実施形態に係る水晶発振回路の一例を示す図である。この水晶発振回路は、発振用トランジスタTR1のベースに抵抗R2及び抵抗R3とから成るベースバイアス回路を接続すると共に、発振用トランジスタTR1のベース・接地間に水晶振動子Xtal1とコンデンサC4を直列に挿入接続し、更に、発振用トランジスタTR1のコレクタを電源電圧Vccラインに接続し、発振用トランジスタTR1のベースとエミッタ間にコンデンサC3を接続し、発振用トランジスタTR1のエミッタと接地間にエミッタ抵抗R1と並列に、コンデンサC1とインダクタL1により構成される並列共振回路と直列接続したコンデンサC2を接続する。
本実施形態は発振用トランジスタTR1のエミッタ出力をベースに帰還するコルピッツ発振器である。発振用トランジスタTR1のエミッタよりコンデンサC2を経由して、インダクタL1とコンデンサC1で構成する並列共振回路を経てグランドへ接続する。また発振用トランジスタTR1のエミッタ出力は、コンデンサC3を経てベースへ帰還する。本回路は発振用トランジスタTR1のベース・エミッタ間に発生する電圧を相互コンダクタンスによりコレクタ電流に変換し、エミッタ・グランド間容量に印加して位相変換し、コンデンサC3により再度ベースに帰還させることにより負性抵抗を発生して、水晶振動子Xtal1の抵抗分を相殺することにより発振する圧電発振器である。
つまり、発振用トランジスタTR1のエミッタ・グランド間にコンデンサC1とインダクタL1およびコンデンサC2により急峻な周波数特性を作ることにより、発振回路の負性抵抗に急峻な選択特性を得るようにした回路である。
【0006】
図2は、図1の水晶発振回路の等価回路−1を示す図である。発振用トランジスタTR1のベースから見たインピーダンスをZ1、エミッタから見たインピーダンスをZ2、相互インダクタンスをgmとすると、図のような等価回路となる。
図3は図2の水晶発振回路の等価回路−1のZ2の等価回路−2を示す図であり、L1//C1とC2の単一容量:Cegへの変換式を示す。
図4は図1の水晶発振回路の等価回路−3を示す図であり、変換後の等価回路を示す。
図5は図1の水晶発振回路の等価回路−4を示す図であり、各構成回路の並列直列変換を施した等価回路を示す。
(1)式・(2)式はそれぞれ並列回路から直列回路への変換式を示し、(3)式は、L1//C1とC2の単一容量:Cegへの変換式を示す。(4)式は図5に示す等価回路の入力インピーダンス:Zxtを示す。(5)式は(4)式で示すインピーダンスの抵抗分:Rxtを示す。(6)式は同様に容量分:1/Cxtを示す。(7)式は図2・図4の等価回路に示すベースバイアス抵抗RBを含めたインピーダンス:ZBCを示す。(8)式はS・Tの変換パラメータを用い、(7)式より導いた抵抗分:RBC、と容量分:1/CBCを示す。
【0007】
図6はC2が20pFにおける負性抵抗及び回路容量を(8)式によりシミュレーションした解析結果を表す図である。縦軸(左)に負性抵抗値(Ω)、縦軸(右)に回路容量値(pF)を表し、横軸に周波数(MHz)を表す。また、各回路定数は、L1=1μH、C1=200pF、C2=20pF、C3=75pF、R1=1KΩ、Rπ=2600Ω、Cπ=12pF、gm=0.038である。この図から周波数が10MHzと11MHz間で負性抵抗を急激に抑圧することにより、積極的に発振不能な周波数帯域(負性抵抗が発生しない:正の値)を設けることができ、この周波数帯域内に不要周波数が存在することで不要な共振を抑圧することができる。
図7はC2が30pF、図8はC2が43pF、図9はC2が180pFにおける負性抵抗及び回路容量を(8)式によりシミュレーションした解析結果を表す図であり、その他の回路定数は図6と同様である。この図からC2の容量が大きくなるに従って負性抵抗が発生しない(正の値)周波数帯域が広範囲となり、副共振Bモードの近隣にある主共振Cモード発振を抑圧してしまうので、容量C2を最適な値に設定することが必要である。
なお、図10は、図6〜図9に示した負性抵抗の特性のシミュレーション結果のみをまとめて示した図である。
更にまた、図11は、図6〜図9に示した回路容量の特性のシミュレーション結果のみをまとめて示した図である。
【0008】
図12は、図1に示す発振回路における負性抵抗及び回路容量の実測結果を示すものである。縦軸(左)に負性抵抗値(Ω)、縦軸(右)に回路容量値(pF)を表し、横軸に周波数(MHz)を表す。また、各回路定数は、L1=1μH、C1=200pF、C2=20pF、C3=75pF、RB1=RB2=10KΩ、Vcc=5V、I=1.9mA、TR1=2SC3732、Xtal=10MHzを想定する。
測定方法は、振動子Xtal1を外し、振動子の両端にインピーダンスメータを接続してその入力インピーダンスを測定し、負性抵抗Rと回路容量CCの値を求めた。
図13はC2が30pF、図14はC2が43pF、図15はC2が180pFにおける図1の発振回路の負性抵抗及び回路容量の周波数特性を実測に基づき求めた結果を示すものである。その他の回路定数は図6と同様である。図12から図15の結果より、解析結果と実測結果でその傾向は良く一致することが分かる。
なお、図16は図12〜図15に示す負性抵抗の特性のみをまとめて示したものである。
更にまた、図17は図12〜図15に示す回路容量の特性のみをまとめて示したものである。
図18は本発明の他の実施形態に係る水晶発振回路の一例を示す図である。この水晶発振回路は、発振用トランジスタTR21のベースに抵抗R22及び抵抗R23とから成るベースバイアス回路を接続すると共に、発振用トランジスタTR21のベース・接地間に水晶振動子Xtal2とコンデンサC24を直列に挿入接続し、更に、発振用トランジスタTR21のコレクタを電源電圧Vccラインに接続し、発振用トランジスタTR21のベースとエミッタ間にコンデンサC21とインダクタL21により構成される並列共振回路と直列接続したコンデンサC22を接続し、発振用トランジスタTR21のエミッタと接地間にエミッタ抵抗R21と並列にコンデンサC23を接続する。
【0009】
図19は図18の水晶発振回路の等価回路を示す。
(9)式は図19に示すベース・エミッタ間容量:Cbeへの変換式を示す。(10)式は並列・直列変換式を示す。(11)式は入力インピーダンスの抵抗分:RBC及び容量分:CBCを示す。(12)S・Tの変換パラメータを使用し、ベースバイアス抵抗:RBを含めた抵抗分:RBC、及び容量分:1/CBCを示す。
図20は負性抵抗及び回路容量を(12)式によりシミュレーションした解析結果を表す図である。縦軸(左)に負性抵抗値(Ω)、縦軸(右)に回路容量値(pF)を表し、横軸に周波数(MHz)を表す。また、各回路定数は、L21=1μH、C21=200pF、C22=15pF、Ce=75pF、R21=1KΩ、Rπ=2600Ω、Cπ=12pF、gm=0.038である。この図から10MHzのBモード共振周波数の場合、Cモード共振周波数が発生のする約11MHz近辺での負性抵抗(RBC)を急激に抑圧することにより、発振可能周波数帯域内に不要周波数信号に対し発振不能な周波数帯域を設けることができ、不要な共振を抑圧することができる。
【0010】
【発明の効果】
以上記載のごとく請求項1の発明によれば、発振用増幅トランジスタのエミッタ抵抗と並列に、コンデンサを介して並列共振回路を接続し、発振不能周波数領域を副共振Bモードの帯域に合わせるので、他の圧電素子を使用しないで不要共振を抑圧することができる。
また請求項2では、請求項1と同様の作用効果を奏する。
また請求項3では、圧電振動子に水晶振動子を使用することにより、安価で、周波数安定度の高い発振器を実現することができる。
また請求項4では、発振不要周波数が前記SCカット水晶振動子のBモード発振であるので、他の圧電素子を使用しないで不要共振を抑圧することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る水晶発振回路の一例を示す図である。
【図2】本発明の図1の水晶発振回路の等価回路−1を示す図である。
【図3】本発明の図2の水晶発振回路の等価回路−1のZ2の等価回路−2を示す図である。
【図4】本発明の図1の水晶発振回路の等価回路−3を示す図である。
【図5】本発明の図1の水晶発振回路の等価回路−4を示す図である。
【図6】本発明のC2が20pFにおける負性抵抗及び回路容量を(8)式によりシミュレーションした解析結果を表す図である。
【図7】本発明のC2が30pFにおける負性抵抗及び回路容量を(8)式によりシミュレーションした解析結果を表す図である。
【図8】本発明のC2が43pFにおける負性抵抗及び回路容量を(8)式によりシミュレーションした解析結果を表す図である。
【図9】本発明のC2が180pFにおける負性抵抗及び回路容量を(8)式によりシミュレーションした解析結果を表す図である。
【図10】本発明のコンデンサC2の容量を20、30、43、180pFに可変した場合の負性抵抗の特性を(8)式によりシミュレーションした解析結果を表す図である。
【図11】本発明のコンデンサC2の容量を20、30、43、180pFに可変した場合の回路容量の特性を(8)式によりシミュレーションした解析結果を表す図である。
【図12】本発明の図1の発振回路による負性抵抗及び回路容量を実測した図である。
【図13】本発明のC2が30pFにおける図1の発振回路による負性抵抗及び回路容量を実測した図である。
【図14】本発明のC2が43pFにおける図1の発振回路による負性抵抗及び回路容量を実測した図である。
【図15】本発明のC2が180pFにおける図1の発振回路による負性抵抗及び回路容量を実測した図である。
【図16】本発明のコンデンサC2の容量を20、30、43、180pFに可変した場合の図1の発振回路による負性抵抗を実測した図である。
【図17】本発明のコンデンサC2の容量を20、30、43、180pFに可変した場合の図1の発振回路による回路容量を実測した図である。
【図18】本発明の他の実施形態に係る水晶発振回路の一例を示す図である。
【図19】本発明の図18の水晶発振回路の等価回路を示す。
【図20】本発明の負性抵抗及び回路容量を(12)式によりシミュレーションした解析結果を表す図である。
【図21】従来のシリコントランジスタによるコルピッツ発振回路の一例である。
【符号の説明】
TR1 発振用トランジスタ、R2、R3 ベースバイアス回路、Xtal1
水晶振動子、C1、C3、C4 コンデンサ、L1 インダクタ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の周波数で励振される圧電素子を備えた圧電振動子と、該圧電素子に電流を流して前記圧電素子を励振させる発振用増幅トランジスタと、前記発振用増幅トランジスタのエミッタと接地間に挿入されたエミッタ抵抗と、を備えるコルピッツ型圧電発振器であって、
前記発振用増幅トランジスタのエミッタ出力をベースに帰還する帰還コンデンサと、前記発振用増幅トランジスタのエミッタと接地間に、コンデンサとインダクタにより構成される並列共振回路及び該並列共振回路に直列接続したコンデンサを更に挿入し、発振不要周波数における負性抵抗の発生を抑圧するよう前記並列共振回路の並列共振周波数を決定したものであることを特徴とする圧電発振器。
【請求項2】
所定の周波数で励振される圧電素子を備えた圧電振動子と、該圧電素子に電流を流して前記圧電素子を励振させる発振用増幅トランジスタと、前記発振用増幅トランジスタのエミッタと接地間に挿入されたエミッタ抵抗とコンデンサの並列回路と、を備えるコルピッツ型圧電発振器であって、
前記発振用増幅トランジスタのベースとエミッタ間に、コンデンサとインダクタにより構成される並列共振回路及び該並列共振回路に直列接続したコンデンサを更に挿入し、発振不要周波数における負性抵抗の発生を抑圧するよう前記並列共振回路の並列共振周波数を決定したものであることを特徴とする圧電発振器。
【請求項3】
前記圧電振動子が水晶振動子であることを特徴とする請求項1又は2に記載の圧電発振器。
【請求項4】
前記圧電振動子がSCカット水晶振動子であり、前記発振不要周波数が前記SCカット水晶振動子のBモード発振における共振周波数であることを特徴とする請求項1又は2に記載の圧電発振器。
【請求項1】
所定の周波数で励振される圧電素子を備えた圧電振動子と、該圧電素子に電流を流して前記圧電素子を励振させる発振用増幅トランジスタと、前記発振用増幅トランジスタのエミッタと接地間に挿入されたエミッタ抵抗と、を備えるコルピッツ型圧電発振器であって、
前記発振用増幅トランジスタのエミッタ出力をベースに帰還する帰還コンデンサと、前記発振用増幅トランジスタのエミッタと接地間に、コンデンサとインダクタにより構成される並列共振回路及び該並列共振回路に直列接続したコンデンサを更に挿入し、発振不要周波数における負性抵抗の発生を抑圧するよう前記並列共振回路の並列共振周波数を決定したものであることを特徴とする圧電発振器。
【請求項2】
所定の周波数で励振される圧電素子を備えた圧電振動子と、該圧電素子に電流を流して前記圧電素子を励振させる発振用増幅トランジスタと、前記発振用増幅トランジスタのエミッタと接地間に挿入されたエミッタ抵抗とコンデンサの並列回路と、を備えるコルピッツ型圧電発振器であって、
前記発振用増幅トランジスタのベースとエミッタ間に、コンデンサとインダクタにより構成される並列共振回路及び該並列共振回路に直列接続したコンデンサを更に挿入し、発振不要周波数における負性抵抗の発生を抑圧するよう前記並列共振回路の並列共振周波数を決定したものであることを特徴とする圧電発振器。
【請求項3】
前記圧電振動子が水晶振動子であることを特徴とする請求項1又は2に記載の圧電発振器。
【請求項4】
前記圧電振動子がSCカット水晶振動子であり、前記発振不要周波数が前記SCカット水晶振動子のBモード発振における共振周波数であることを特徴とする請求項1又は2に記載の圧電発振器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【公開番号】特開2004−266583(P2004−266583A)
【公開日】平成16年9月24日(2004.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2003−55034(P2003−55034)
【出願日】平成15年2月28日(2003.2.28)
【出願人】(000003104)東洋通信機株式会社 (1,528)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成16年9月24日(2004.9.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成15年2月28日(2003.2.28)
【出願人】(000003104)東洋通信機株式会社 (1,528)
【Fターム(参考)】
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