地形モデル補間装置、方法及びプログラム
【課題】
等高線をデジタル化した地形モデルに対し標高値を高精度に補間する。
【解決手段】
複数の等高線上の複数の座標を示す等高線座標データからTINモデルを構築し(S1)、隣接する水平三角形をグループ化する(S2〜S4)。各水平三角形グループを、周縁の1辺が等高線上にない第1群と、当該水平三角形グループの周縁の全てが同じ標高の等高線上にある第2群とに分類する(S6,S7)。第1群の各水平三角形グループに対して、内挿により補間標高点データを生成する(S8〜S13)。第2群の各水平三角形グループに対して、外挿により補間標高点データを生成する(S16〜S18)。
等高線をデジタル化した地形モデルに対し標高値を高精度に補間する。
【解決手段】
複数の等高線上の複数の座標を示す等高線座標データからTINモデルを構築し(S1)、隣接する水平三角形をグループ化する(S2〜S4)。各水平三角形グループを、周縁の1辺が等高線上にない第1群と、当該水平三角形グループの周縁の全てが同じ標高の等高線上にある第2群とに分類する(S6,S7)。第1群の各水平三角形グループに対して、内挿により補間標高点データを生成する(S8〜S13)。第2群の各水平三角形グループに対して、外挿により補間標高点データを生成する(S16〜S18)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、等高線をデジタル化した地形モデルに対し標高値を補間する装置、方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
地形を三次元画像化するために、既存の等高線地図をデジタイザで読み込み、中間的な標高値(中間の等高線)を決定したいとする需要がある。
【0003】
例えば、なだらかに標高が変化する地形の場合、単純な内挿により等高線の中間点を決定しても、十分な精度が得られる。しかし、尾根や谷の先端部分では、単純な内挿では中間標高値を決定できない。
【0004】
等高線をデジタル化した地形モデルにTIN(Triangulated Irregular Network)モデルを適用し、水平三角形の辺上に中間的な標高値の点を補間する方法が特許文献1に記載されている。具体的には、同じ等高線Zeを1辺又は2辺に持つ互いに隣接する水平三角形を1グループにまとめる。この水平三角形グループに隣接し、且つ、他の等高線Zs上に頂点(異なる標高値を持つので、異頂点と呼ぶ)を持つ三角形(開始三角形)を検出する。開始三角形は、1頂点が他の頂点とは異なる標高値を持つので、傾斜三角形である。この異頂点を始点(等高線Zs上にある)とし、等高線Ze上に2辺に持つ水平三角形の、当該2辺の間の頂点を終点とする線を描く。その際、水平三角形グループ内の各水平三角形の各辺の中間に中点を設定する。また、1辺も等高線Zeに一致しない三角形に対しては、三角形の中心にも中点を設定する。そして、始点から終点までを、これらの中点を経由して順次、連結する。このように生成された連結線上で、各辺の中点と始点との間の距離の、始点と終点との間の距離に対する割合で、等高線Zsの標高値と等高線Zeの標高値を按分し、各中点に付与する。
【特許文献1】特開2003−150950号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の方法では、水平三角形群内で中心線が分岐する場合に、即ち、3辺のいずれも等高線上に存在しない水平三角形が存在する場合に、標高が必ずしも始点と終点との間の標高の比とはならず、合理的な補間方法とはいえない。また、窪地や頂上に対しては、特許文献1に記載される開始三角形が存在しない(段落0043)ので、この方法を適用できない。
【0006】
本発明は、一群の水平三角形で表現される領域に適切な標高値の点を補間できる地形モデル補間装置、方法及びプログラムを提示することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る地形モデル補間装置は、等高線をデジタル化した地形モデルに対し標高値を補間する装置であって、複数の等高線上の複数の座標を示す等高線座標データ、及び補間により生成される補間標高点データからなる標高点データを記憶する記憶装置と、当該記憶装置に記憶される当該標高点データから三角形モデルを生成する三角形モデル生成手段と、当該三角形モデルの三角形から水平三角形を検出する水平三角形検出手段と、当該水平三角形を互いに隣接するものでグループ化する水平三角形グループ化手段と、当該水平三角形グループ化手段で生成される各水平三角形グループを、当該水平三角形グループの周縁の1辺が等高線上にない第1群と、当該水平三角形グループの周縁の全てが、同じ標高の等高線上にある第2群とに分類する分類手段と、当該第1群の各水平三角形グループに対して、内挿により当該補間標高点データを生成する第1の補間処理手段と、当該第2群の各水平三角形グループに対して、外挿により当該補間標高点データを生成する第2の補間処理手段とを具備することを特徴とする.
【0008】
本発明に係る地形モデル補間装置は、等高線をデジタル化した地形モデルに対し標高値を補間する装置であって、複数の等高線上の複数の座標を示す等高線座標データ、及び補間により生成される補間標高点データからなる標高点データを記憶する記憶装置と、当該記憶装置に記憶される当該標高点データから三角形モデルを生成する三角形モデル生成手段と、当該三角形モデルの三角形から水平三角形を検出する水平三角形検出手段と、当該水平三角形を互いに隣接するものでグループ化する水平三角形グループ化手段と、当該水平三角形グループ化手段で生成される水平三角形グループから、当該水平三角形グループの周縁の1辺が等高線上にない水平三角形グループを抽出する水平三角形グループ抽出手段と、当該水平三角形グループ抽出手段により抽出された各水平三角形グループに対して、内挿により当該補間標高点データを生成する補間処理手段とを具備し、当該補間処理手段が、当該水平三角形グループの外側に位置する三角形であって、当該等高線上にない当該1辺を共有する三角形の、当該等高線とは異なる標高の頂点(異頂点)を決定する異頂点決定手段と、当該各水平三角形グループに対し、対応する異頂点と、当該等高線上にない当該1辺の両端の座標点を除く、当該水平三角形グループの当該等高線上の座標点との間に描かれる傾斜線であって、当該水平三角形グループの領域内のみを通過する傾斜線を生成する傾斜線生成手段と、当該傾斜線生成手段により1本以上の傾斜線が生成される場合に、当該1本以上の傾斜線上の所望位置に、当該傾斜線の両端の標高値と、各傾斜線上での当該所望位置の割合とに応じた標高値を内挿する標高内挿手段と、当該傾斜線生成手段により1本の当該傾斜線も生成されない場合に、当該等高線上にない当該1辺の所望位置に、当該異頂点から当該水平三角形グループの最も遠い頂点までの距離と、当該異頂点から当該所望位置までの距離との比に応じた標高値を割り当てる手段とを具備することを特徴とする。
【0009】
本発明に係る地形モデル補間装置は、等高線をデジタル化した地形モデルに対し標高値を補間する装置であって、複数の等高線上の複数の座標を示す等高線座標データ、及び補間により生成される補間標高点データからなる標高点データを記憶する記憶装置と、当該記憶装置に記憶される当該標高点データから三角形モデルを生成する三角形モデル生成手段と、当該三角形モデルの三角形から水平三角形を検出する水平三角形検出手段と、当該水平三角形を互いに隣接するものでグループ化する水平三角形グループ化手段と、当該水平三角形グループ化手段で生成される水平三角形グループから、当該水平三角形グループの周縁の全てが同じ標高の等高線上にある水平三角形グループを抽出する水平三角形グループ抽出手段と、当該水平三角形グループ抽出手段で抽出された各水平三角形グループに対して、外挿により当該補間標高点データを生成する補間処理手段とを具備し、当該補間処理手段が、当該各水平三角形グループに外接する外接三角形を検索する外接三角形検索手段と、当該各外接三角形の、当該水平三角形グループとは異なる標高の異頂点と、当該外接三角形との間で辺を共有する当該水平三角形内の補間点となる所定点とを結ぶ傾斜線を生成する傾斜線生成手段と、当該傾斜線の標高傾き、当該異頂点の標高、及び、当該異頂点と当該所定点との間の水平距離に従い、当該所定点の標高値を外挿する標高外挿手段とを具備することを特徴とする。
【0010】
本発明に係る地形モデル補間方法は、等高線をデジタル化した地形モデルに対し標高値を補間する方法であって、複数の等高線上の複数の座標を示す等高線座標データからなる標高点データから三角形モデルを生成する三角形モデル生成ステップと、当該三角形モデルの三角形から水平三角形を検出する水平三角形検出ステップと、当該水平三角形を互いに隣接するものでグループ化する水平三角形グループ化ステップと、当該水平三角形グループ化ステップで生成される各水平三角形グループを、当該水平三角形グループの周縁の1辺が等高線上にない第1群と、当該水平三角形グループの周縁の全てが、同じ標高の等高線上にある第2群とに分類する分類ステップと、当該第1群の各水平三角形グループに対して、内挿により当該補間標高点データを生成する第1の補間処理ステップと、当該第2群の各水平三角形グループに対して、外挿により当該補間標高点データを生成する第2の補間処理ステップとを具備することを特徴とする。
【0011】
本発明に係る地形モデル補間方法は、等高線をデジタル化した地形モデルに対し標高値を補間する方法であって、複数の等高線上の複数の座標を示す等高線座標データからなる標高点データから三角形モデルを生成する三角形モデル生成ステップと、当該三角形モデルの三角形から水平三角形を検出する水平三角形検出ステップと、当該水平三角形を互いに隣接するものでグループ化する水平三角形グループ化ステップと、当該水平三角形グループ化ステップで生成される水平三角形グループから、当該水平三角形グループの周縁の1辺が等高線上にない水平三角形グループを抽出分類する水平三角形グループ抽出ステップと、当該水平三角形グループ抽出ステップで抽出される各水平三角形グループに対して、内挿により当該補間標高点データを生成する補間処理ステップとを具備し、当該補間処理ステップが、当該水平三角形グループの外側に位置する三角形であって、当該等高線上にない当該1辺を共有する三角形の、当該等高線とは異なる標高の頂点(異頂点)を決定する異頂点決定ステップと、当該各水平三角形グループに対し、対応する異頂点と、当該等高線上にない当該1辺の両端の座標点を除く、当該水平三角形グループの当該等高線上の座標点との間に描かれる傾斜線であって、当該水平三角形グループの領域内のみを通過する傾斜線を生成する傾斜線生成ステップと、当該傾斜線生成ステップにより1本以上の傾斜線が生成される場合に、当該1本以上の傾斜線上の所望位置に、当該傾斜線の両端の標高値と、各傾斜線上での当該所望位置の割合とに応じた標高値を内挿する標高内挿ステップと、当該傾斜線生成ステップにより1本の当該傾斜線も生成されない場合に、当該等高線上にない当該1辺の所望位置に、当該異頂点から当該水平三角形グループの最も遠い頂点までの距離と、当該異頂点から当該所望位置までの距離との比に応じた標高値を割り当てるステップとを具備することを特徴とする。
【0012】
本発明に係る地形モデル補間方法は、等高線をデジタル化した地形モデルに対し標高値を補間する方法であって、複数の等高線上の複数の座標を示す等高線座標データからなる標高点データから三角形モデルを生成する三角形モデル生成手ステップと、当該三角形モデルの三角形から水平三角形を検出する水平三角形検出ステップと、当該水平三角形を互いに隣接するものでグループ化する水平三角形グループ化ステップと、当該水平三角形グループ化ステップで生成される水平三角形グループから、当該水平三角形グループの周縁の全てが同じ標高の等高線上にあるものを抽出する水平三角形グループ抽出ステップと、当該水平三角形グループ抽出ステップで抽出された各水平三角形グループに対して、外挿により当該補間標高点データを生成する補間処理ステップとを具備し、当該補間処理ステップが、当該各水平三角形グループに外接する外接三角形を検索する外接三角形検索ステップと、当該各外接三角形の、当該水平三角形グループとは異なる標高の異頂点と、当該外接三角形との間で辺を共有する当該水平三角形内の補間点となる所定点とを結ぶ傾斜線を生成する傾斜線生成ステップと、当該傾斜線の標高傾き、当該異頂点の標高、及び、当該異頂点と当該所定点との間の水平距離に従い、当該所定点の標高値を外挿する標高外挿ステップとを具備することを特徴とする。
【0013】
本発明に係る地形モデル補間プログラムは、等高線をデジタル化した地形モデルに対し標高値を補間するコンピュータプログラムであって、コンピュータに、複数の等高線上の複数の座標を示す等高線座標データからなる標高点データから三角形モデルを生成させる三角形モデル生成機能と、当該コンピュータに、当該三角形モデルの三角形から水平三角形を検出させる水平三角形検出機能と、当該コンピュータに、当該水平三角形を互いに隣接するものでグループ化させる水平三角形グループ化機能と、当該コンピュータに、当該水平三角形グループ化機能で生成される各水平三角形グループを、当該水平三角形グループの周縁の1辺が等高線上にない第1群と、当該水平三角形グループの周縁の全てが、同じ標高の等高線上にある第2群とに分類させる分類機能と、当該コンピュータに、当該第1群の各水平三角形グループに対して、内挿により当該補間標高点データを生成させる第1の補間処理機能と、当該コンピュータに、当該第2群の各水平三角形グループに対して、外挿により当該補間標高点データを生成させる第2の補間処理機能とを具備することを特徴とする。
【0014】
本発明に係る地形モデル補間プログラムは、等高線をデジタル化した地形モデルに対し標高値を補間するコンピュータプログラムであって、コンピュータに、複数の等高線上の複数の座標を示す等高線座標データからなる標高点データから三角形モデルを生成させる三角形モデル生成機能と、当該コンピュータに、当該三角形モデルの三角形から水平三角形を検出させる水平三角形検出機能と、当該コンピュータに、当該水平三角形を互いに隣接するものでグループ化させる水平三角形グループ化機能と、当該コンピュータに、当該水平三角形グループ化機能で生成される水平三角形グループから、当該水平三角形グループの周縁の1辺が等高線上にない水平三角形グループを抽出分類させる水平三角形グループ抽出機能と、当該コンピュータに、当該水平三角形グループ抽出機能で抽出される各水平三角形グループに対して、内挿により当該補間標高点データを生成させる補間処理機能とを具備し、当該補間処理機能が、当該コンピュータに、当該水平三角形グループの外側に位置する三角形であって、当該等高線上にない当該1辺を共有する三角形の、当該等高線とは異なる標高の頂点(異頂点)を決定させる異頂点決定機能と、当該コンピュータに、当該各水平三角形グループに対し、対応する異頂点と、当該等高線上にない当該1辺の両端の座標点を除く、当該水平三角形グループの当該等高線上の座標点との間に描かれる傾斜線であって、当該水平三角形グループの領域内のみを通過する傾斜線を生成させる傾斜線生成機能と、当該コンピュータに、当該傾斜線生成機能により1本以上の傾斜線が生成される場合に、当該1本以上の傾斜線上の所望位置に、当該傾斜線の両端の標高値と、各傾斜線上での当該所望位置の割合とに応じた標高値を内挿させる標高内挿機能と、当該コンピュータに、当該傾斜線生成機能により1本の当該傾斜線も生成されない場合に、当該等高線上にない当該1辺の所望位置に、当該異頂点から当該水平三角形グループの最も遠い頂点までの距離と、当該異頂点から当該所望位置までの距離との比に応じた標高値を割り当てさせる機能とを具備することを特徴とする。
【0015】
本発明に係る地形モデル補間プログラムは、等高線をデジタル化した地形モデルに対し標高値を補間するコンピュータプログラムであって、コンピュータに、複数の等高線上の複数の座標を示す等高線座標データからなる標高点データから三角形モデルを生成させる三角形モデル生成手機能と、当該コンピュータに、当該三角形モデルの三角形から水平三角形を検出させる水平三角形検出機能と、当該コンピュータに、当該水平三角形を互いに隣接するものでグループ化させる水平三角形グループ化機能と、当該コンピュータに、当該水平三角形グループ化機能で生成される水平三角形グループから、当該水平三角形グループの周縁の全てが同じ標高の等高線上にあるものを抽出させる水平三角形グループ抽出機能と、当該コンピュータに、当該水平三角形グループ抽出機能で抽出された各水平三角形グループに対して、外挿により当該補間標高点データを生成させる補間処理機能とを具備し、当該補間処理機能が、当該コンピュータに、当該各水平三角形グループに外接する外接三角形を検索させる外接三角形検索機能と、当該コンピュータに、当該各外接三角形の、当該水平三角形グループとは異なる標高の異頂点と、当該外接三角形との間で辺を共有する当該水平三角形内の補間点となる所定点とを結ぶ傾斜線を生成させる傾斜線生成機能と、当該コンピュータに、当該傾斜線の標高傾き、当該異頂点の標高、及び、当該異頂点と当該所定点との間の水平距離に従い、当該所定点の標高値を外挿させる標高外挿機能とを具備することを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、距離に応じた標高値を補間でき、より精度の高い地形モデルを生成できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、図面を参照して、本発明の実施例を詳細に説明する。
【0018】
図1は、本発明の一実施例の概略構成ブロック図を示す。本実施例は、現実的には、コンッピュータ上のコンピュータプログラムとして実現される。図2は、本実施例の動作フローチャートを示す。図3は、本実施例の説明用の地形モデル図を示す。
【0019】
コンピュータ10は、座標入力装置(いわゆるデジタイザ)12と、CPU14と、主メモリ16と補助記憶装置であるハードディスク装置18からなる。ユーザ又はオペレータは、座標入力装置12を使って、等高線地図上の特定の等高線上の水平面上の東西及び南北の座標値を適宜の間隔でCPU14に入力する。座標入力装置12により入力される等高線座標データは、水平面内の東西と南北の座標、及び標高値の3次元位置情報からなる。CPU14は、これらの3次元位置座標データに同一等高線上に存在することを示す属性データを付加した上で、原等高線データとしてハードディスク装置18に格納する。
【0020】
CPU14は、後述する種々の機能20〜36のコンピュータプログラムに従い、原等高線データから中間的な標高点(補間標高点)を生成する。具体的には、TIN生成機能(又はプログラム)20は、入力された複数の3次元座標点からTINモデル(の三角形)を生成する。このとき、等高線を跨ぐ三角形を生成しないようにする。水平三角形検出機能(又はプログラム)22は、TINモデルの三角形から水平三角形を検出する。水平三角形グループ化機能(又はプログラム)24は、互いに隣接する水平三角形をグループ化する。分類機能(又はプログラム)26は、水平三角形グループ内に異なる等高線が存在するか否かで、水平三角形グループを2種類に分類する。外接三角形検索機能(又はプログラム)28は、指定された等高線に外接する三角形を検索する。異頂点決定機能(又はプログラム)30は、外接三角形の後述する異頂点を決定する。傾斜線生成機能(又はプログラム)32は、指定された2地点間を結ぶ傾斜線を生成する。標高内挿機能(又はプログラム)34は、傾斜線上に標高点を内挿する。標高外挿機能(又はプログラム)36は、傾斜線上に標高点を外挿する。
【0021】
図2を参照して、本実施例の特徴的な動作を説明する。CPU14のTIN生成機能20は、先ず、原等高線データから公知のアルゴリズムに従いTINモデルの三角形を生成する(S1)。図3は、TINモデルの一例を示す。点P1〜P21は標高H2の等高線(等高線H2と表記する)に対して座標入力装置12により入力された座標点であり、点Prは、等高線H2に隣接する異なる標高値H1の等高線(等高線H1と表記する)に対して入力された座標点(後述する異頂点)である。破線は、TINモデルの三角形の辺を示す。
【0022】
CPU14の水平三角形検出機能22が、生成された三角形から水平三角形を抽出する(S2)。水平三角形は、3つの頂点の標高値が全て等しい三角形である。図3に示すモデルでは、点P1〜P21で生成される三角形が何れも水平三角形である。水平三角形が存在しなければ(S3)、処理を終了する。最初の段階では、通常、多数の水平三角形が存在する。
【0023】
水平三角形が1つでも存在する場合(S3)、水平三角形グループ化機能24が、互いに隣接する水平三角形を1グループにまとめる(S4)。図3に示すモデルでは、点P1〜P21を頂点とする水平三角形が1つの水平三角形グループを構成する。単一の水平三角形しか有しない水平三角形グループも存在し得る。
【0024】
以下の手順により、水平三角形グループ単位で、順番に標高点を補間する。水平三角形グループは、その周囲を等高線で閉じられている場合と、1辺で、他の標高値を1頂点とする三角形と接する場合とがあり、これを分類機能26により識別する。前者は、山の頂上や窪地であり、後者は、例えば、尾根や谷の先端部部である。
【0025】
本実施例では、後者の場合で、他の標高値を1頂点とする三角形を、傾斜していることから傾斜三角形と呼び、この傾斜三角形と1辺を共有する、当該水平三角形グループ内の端に位置する水平三角形を末端三角形と呼ぶ。図3に示すモデルでは、三角形P1,P21,Prが傾斜三角形であり、三角形P1,P2,P21が末端三角形である。
【0026】
ステップS4で生成された水平三角形グループの中から任意に(通常はグループ化の番号順等で)、補間処理の対象とする1グループを指定する(S5)。
【0027】
指定された水平三角形グループ内で、分類機能26は、上述の末端三角形を検索する(S6)。末端三角形の有無により、処理が分かれる(S7)。
【0028】
末端三角形が存在するとき(S7)、異頂点決定機能28が、末端三角形と1辺を共有する傾斜三角形の、標高の異なる頂点(図3のPr)を異頂点と決定する(S8)。異頂点Prは、先に説明したように、座標入力装置12により入力された標高H1の等高線上の任意の点であってもよいが、点P1,P21から等距離の、等高線H1上の点を、以後の内挿処理のための異頂点としてもよい。
【0029】
傾斜線生成機能32が、指定された水平三角形グループを構成する水平三角形の各頂点(等高線H2上の点)P1〜P21の内、傾斜三角形と共有される点P1,P21を除く点P2〜P20と、異頂点Prとを結ぶ線を描く(S9)。この線は、等高線H1の点から等高線H2上の点を結ぶので、傾斜している。そこで、この線を傾斜線と呼ぶ。傾斜三角形と共有される点P1,P21を除外するのは、傾斜三角形に対しては、また別のアルゴリズムに基づき、中間的な標高値の点を補間できるからである。
【0030】
図4は、図3に示すモデルに対して傾斜線を描いた状態を示す。本実施例では、傾斜線上に内挿による補間点を生成するが、水平三角形グループの外にはみ出ている傾斜線(「外出傾斜線」と呼ぶ)は、傾斜線生成機能32は、補間点を設定するのに好ましくないことから、外出傾斜線を除去する(S10)。図4から外出傾斜線を除去した結果を、図5に示す。図4に示すモデルでは、異頂点Prと点P5、P6,P13〜P18を結ぶ傾斜線が、外出傾斜線となる。
【0031】
外出傾斜線を除去した後でも傾斜線が残る場合(S11)、標高内挿機能34が、各傾斜線上に、異頂点Prからの距離に応じた標高値を内挿する(S12)。例えば、異頂点Prと点P7を結び傾斜線の場合、点Pr,P7間の距離をL,当該傾斜線上の補間点Xまでの異頂点からの距離をdとすると、補間点Xの標高Hxは、
Hx=d×(H2−H1)/L+H1
となる。この方法で、所望の標高値の補間点を、各傾斜線上に設定する。設定された補間点の三次元座標値は、補間標高点データとしてハードディスク18に格納される。図6は、傾斜線上の標高H2から1割の位置に設定した補間点を示す。各傾斜線上の補間点を黒丸で図示してある。勿論、必要に応じて、傾斜線上の標高H2から2割、3割、9割等といった種々の位置に補間点を設定することはいうまでもない。この段階では、点P12〜P19で構成される水平三角形の内部には、補間点は、設定されない。
【0032】
次の水平三角形グループに対しても(S15)、ステップS6以降を繰り返す。全水平三角形グループを処理し終えると(S14)、ステップS1に戻り、原等高線データに補間標高点データを加えて、TINモデルを再構築する。
【0033】
TINモデルの再構築(S1)に続き、先に説明したように、水平三角形の抽出(S2)及びグループ化(S4)を実行する。これにより、点P12〜P19で構成される水平三角形が1つの水平三角形グループを構成する。点P12〜P19で構成される水平三角形グループを図7に示す。図7で、Paは、等高線H1上の異頂点Prと点P19とを結ぶ傾斜線上に設定された補間点であり、Pbは、等高線H1上の異頂点Prと点P12とを結ぶ傾斜線上に設定された補間点である。
【0034】
図7に示す水平三角形グループに対して、ステップS8では、三角形Pa,P12,P19が傾斜三角形となり、補間点Paが異頂点となる。ちなみに、三角形P12,P13,P19が末端三角形となる。
【0035】
補間点Paから各頂点P13〜P18との間に傾斜線を描くと(S9)、そのいずれもが外出傾斜線になる。外出傾斜線の除去により(S10)、傾斜線が残らないので(S11)、ステップS13を実行する。ステップS13では、傾斜三角形(三角形Pa,P12,P19)と末端三角形(三角形P12,P13,P19)が共有する辺(線分P12,P19)上に、例えばその中点に、補間点を設定する(S13)。但し、その補間点には、異頂点Paと等高線H2との標高差を、異頂点Paと水平三角形グループの最も遠い頂点(図7に示す例では、点P16)とを結ぶ線の長さと、異頂点Paと線分P12,P19の中点とを結ぶ線の長さの比で按分した標高値を、設定する。
【0036】
TINの再構築(S1)により、頂点P13〜P19からなる水平三角形グループに対して、上述した動作に従い、ステップS6〜S13で、逐次、補間点を設定する。
【0037】
次に、分類機能26による分類の結果として、末端三角形が存在しない場合の処理(ステップS16〜S18)を説明する。図8は、末端三角形が存在しない水平三角形グループのTINモデル図を示す。これは、山の頂上又は窪地のように、水平三角形グループの縁辺が全て同一標高の等高線で表現される場合に相当する。図8に示す例では、原等高線データとして、標高H2の等高線上に座標点P30〜P38が入力され、標高H2よりも高い標高H3の等高線上に座標点Q1〜Q6が入力されている。等高線H3内には、別の等高線が存在しないので、この状態では、等高線H3内は、完全に水平になっている。
【0038】
図8に示すモデルでは、末端三角形が存在しないので(S7)、ステップS16〜S18が実行される。即ち、先ず、外接三角形検索機能28が、水平三角形グループの周縁の等高線に外接する三角形(外接三角形)を検索する(S16)。外接三角形は、各水平三角形の等高線上の1辺を共有しつつ、水平三角形グループの外側に位置する三角形である。図9は、図8に示すモデルに対する外接三角形を示す。外接三角形にはハッチングを施してある。例えば、三角形Q4,P36,Q5は、水平三角形Q1,Q4,Q5に対する外接三角形である。
【0039】
傾斜線生成機能32が、各水平三角形の重心(補間点)に、対応する外接三角形(図9では、等高線H3上の1辺を共有する外接三角形)の異頂点(図9に示す例では、標高H2上の頂点)から傾斜線を描く(S16)。図10は、図9に示すモデルに対する傾斜線の例を示す。各水平三角形の重心(補間点)R1〜R4に、対応する異頂点P33,P34,P36,P37,P31から傾斜線が描かれている。
【0040】
標高外挿機能36が、傾斜線の標高傾きで外挿した標高値を、水平三角形の重心(補間点)に設定する(S17)。例えば、傾斜線の傾きは、異頂点(例えば、点P36)と、傾斜線(線分P3,P36)が対象となる水平三角形(Q1,Q4,Q5)の等高線(線分Q4,Q5)と交差する点との間の水平距離と標高差で計算する。ただし、水平三角形の重心(補間点)に与える標高値は、異頂点と水平三角形グループの周縁の等高線との間の標高較差以上には高くしない。また、2つの異頂点から傾斜線を描ける場合(図9では、水平三角形Q1,Q5,Q6)、異頂点と水平三角形グループの周縁の等高線との間の標高較差内で、平均化、その他の方法で調整する。
【0041】
傾斜線を直線として説明したが、2次曲線でもよい。また、水平三角形内に設定する補間点として、重心を例示したが、重心以外の点であってもよい。
【0042】
このようにして、本実施例によれば、等高線が部分的に変形している地域、及び山の頂上又は窪地のような地域に対して、より適切な標高点を補間することができる。
特定の説明用の実施例を参照して本発明を説明したが、特許請求の範囲に規定される本発明の技術的範囲を逸脱しないで、上述の実施例に種々の変更・修整を施しうることは、本発明の属する分野の技術者にとって自明であり、このような変更・修整も本発明の技術的範囲に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の一実施例の概略構成ブロック図である。
【図2】本実施例の動作フローチャートである。
【図3】本実施例の説明モデル図である。
【図4】図3に示すモデル図に対して傾斜線を付加した結果を示す。
【図5】図4に示す状態から外出傾斜線を除外した結果を示す。
【図6】傾斜線上に補間点を設定した状態の説明図である。
【図7】外出傾斜線を除外した後で傾斜線が残らないケースに対する説明モデルである。
【図8】山の頂上又は窪地に対する説明モデルである。
【図9】図8に示すモデルに対する外接三角形の説明図である。
【図10】図8に示すモデルに対する補間点(重心)と傾斜線の説明図である。
【符号の説明】
【0044】
10:コンピュータ
12:座標入力装置
14:CPU
16:主メモリ
18:ハードディスク装置
20:TIN生成機能(又はプログラム)
22:水平三角形検出機能(又はプログラム)
24:水平三角形グループ化機能(又はプログラム)
26:分類機能(又はプログラム)
28:外接三角形検索機能(又はプログラム)
30:異頂点決定機能(又はプログラム)
32:傾斜線生成機能(又はプログラム)
34:標高内挿機能(又はプログラム)
36:標高外挿機能(又はプログラム)
【技術分野】
【0001】
本発明は、等高線をデジタル化した地形モデルに対し標高値を補間する装置、方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
地形を三次元画像化するために、既存の等高線地図をデジタイザで読み込み、中間的な標高値(中間の等高線)を決定したいとする需要がある。
【0003】
例えば、なだらかに標高が変化する地形の場合、単純な内挿により等高線の中間点を決定しても、十分な精度が得られる。しかし、尾根や谷の先端部分では、単純な内挿では中間標高値を決定できない。
【0004】
等高線をデジタル化した地形モデルにTIN(Triangulated Irregular Network)モデルを適用し、水平三角形の辺上に中間的な標高値の点を補間する方法が特許文献1に記載されている。具体的には、同じ等高線Zeを1辺又は2辺に持つ互いに隣接する水平三角形を1グループにまとめる。この水平三角形グループに隣接し、且つ、他の等高線Zs上に頂点(異なる標高値を持つので、異頂点と呼ぶ)を持つ三角形(開始三角形)を検出する。開始三角形は、1頂点が他の頂点とは異なる標高値を持つので、傾斜三角形である。この異頂点を始点(等高線Zs上にある)とし、等高線Ze上に2辺に持つ水平三角形の、当該2辺の間の頂点を終点とする線を描く。その際、水平三角形グループ内の各水平三角形の各辺の中間に中点を設定する。また、1辺も等高線Zeに一致しない三角形に対しては、三角形の中心にも中点を設定する。そして、始点から終点までを、これらの中点を経由して順次、連結する。このように生成された連結線上で、各辺の中点と始点との間の距離の、始点と終点との間の距離に対する割合で、等高線Zsの標高値と等高線Zeの標高値を按分し、各中点に付与する。
【特許文献1】特開2003−150950号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の方法では、水平三角形群内で中心線が分岐する場合に、即ち、3辺のいずれも等高線上に存在しない水平三角形が存在する場合に、標高が必ずしも始点と終点との間の標高の比とはならず、合理的な補間方法とはいえない。また、窪地や頂上に対しては、特許文献1に記載される開始三角形が存在しない(段落0043)ので、この方法を適用できない。
【0006】
本発明は、一群の水平三角形で表現される領域に適切な標高値の点を補間できる地形モデル補間装置、方法及びプログラムを提示することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る地形モデル補間装置は、等高線をデジタル化した地形モデルに対し標高値を補間する装置であって、複数の等高線上の複数の座標を示す等高線座標データ、及び補間により生成される補間標高点データからなる標高点データを記憶する記憶装置と、当該記憶装置に記憶される当該標高点データから三角形モデルを生成する三角形モデル生成手段と、当該三角形モデルの三角形から水平三角形を検出する水平三角形検出手段と、当該水平三角形を互いに隣接するものでグループ化する水平三角形グループ化手段と、当該水平三角形グループ化手段で生成される各水平三角形グループを、当該水平三角形グループの周縁の1辺が等高線上にない第1群と、当該水平三角形グループの周縁の全てが、同じ標高の等高線上にある第2群とに分類する分類手段と、当該第1群の各水平三角形グループに対して、内挿により当該補間標高点データを生成する第1の補間処理手段と、当該第2群の各水平三角形グループに対して、外挿により当該補間標高点データを生成する第2の補間処理手段とを具備することを特徴とする.
【0008】
本発明に係る地形モデル補間装置は、等高線をデジタル化した地形モデルに対し標高値を補間する装置であって、複数の等高線上の複数の座標を示す等高線座標データ、及び補間により生成される補間標高点データからなる標高点データを記憶する記憶装置と、当該記憶装置に記憶される当該標高点データから三角形モデルを生成する三角形モデル生成手段と、当該三角形モデルの三角形から水平三角形を検出する水平三角形検出手段と、当該水平三角形を互いに隣接するものでグループ化する水平三角形グループ化手段と、当該水平三角形グループ化手段で生成される水平三角形グループから、当該水平三角形グループの周縁の1辺が等高線上にない水平三角形グループを抽出する水平三角形グループ抽出手段と、当該水平三角形グループ抽出手段により抽出された各水平三角形グループに対して、内挿により当該補間標高点データを生成する補間処理手段とを具備し、当該補間処理手段が、当該水平三角形グループの外側に位置する三角形であって、当該等高線上にない当該1辺を共有する三角形の、当該等高線とは異なる標高の頂点(異頂点)を決定する異頂点決定手段と、当該各水平三角形グループに対し、対応する異頂点と、当該等高線上にない当該1辺の両端の座標点を除く、当該水平三角形グループの当該等高線上の座標点との間に描かれる傾斜線であって、当該水平三角形グループの領域内のみを通過する傾斜線を生成する傾斜線生成手段と、当該傾斜線生成手段により1本以上の傾斜線が生成される場合に、当該1本以上の傾斜線上の所望位置に、当該傾斜線の両端の標高値と、各傾斜線上での当該所望位置の割合とに応じた標高値を内挿する標高内挿手段と、当該傾斜線生成手段により1本の当該傾斜線も生成されない場合に、当該等高線上にない当該1辺の所望位置に、当該異頂点から当該水平三角形グループの最も遠い頂点までの距離と、当該異頂点から当該所望位置までの距離との比に応じた標高値を割り当てる手段とを具備することを特徴とする。
【0009】
本発明に係る地形モデル補間装置は、等高線をデジタル化した地形モデルに対し標高値を補間する装置であって、複数の等高線上の複数の座標を示す等高線座標データ、及び補間により生成される補間標高点データからなる標高点データを記憶する記憶装置と、当該記憶装置に記憶される当該標高点データから三角形モデルを生成する三角形モデル生成手段と、当該三角形モデルの三角形から水平三角形を検出する水平三角形検出手段と、当該水平三角形を互いに隣接するものでグループ化する水平三角形グループ化手段と、当該水平三角形グループ化手段で生成される水平三角形グループから、当該水平三角形グループの周縁の全てが同じ標高の等高線上にある水平三角形グループを抽出する水平三角形グループ抽出手段と、当該水平三角形グループ抽出手段で抽出された各水平三角形グループに対して、外挿により当該補間標高点データを生成する補間処理手段とを具備し、当該補間処理手段が、当該各水平三角形グループに外接する外接三角形を検索する外接三角形検索手段と、当該各外接三角形の、当該水平三角形グループとは異なる標高の異頂点と、当該外接三角形との間で辺を共有する当該水平三角形内の補間点となる所定点とを結ぶ傾斜線を生成する傾斜線生成手段と、当該傾斜線の標高傾き、当該異頂点の標高、及び、当該異頂点と当該所定点との間の水平距離に従い、当該所定点の標高値を外挿する標高外挿手段とを具備することを特徴とする。
【0010】
本発明に係る地形モデル補間方法は、等高線をデジタル化した地形モデルに対し標高値を補間する方法であって、複数の等高線上の複数の座標を示す等高線座標データからなる標高点データから三角形モデルを生成する三角形モデル生成ステップと、当該三角形モデルの三角形から水平三角形を検出する水平三角形検出ステップと、当該水平三角形を互いに隣接するものでグループ化する水平三角形グループ化ステップと、当該水平三角形グループ化ステップで生成される各水平三角形グループを、当該水平三角形グループの周縁の1辺が等高線上にない第1群と、当該水平三角形グループの周縁の全てが、同じ標高の等高線上にある第2群とに分類する分類ステップと、当該第1群の各水平三角形グループに対して、内挿により当該補間標高点データを生成する第1の補間処理ステップと、当該第2群の各水平三角形グループに対して、外挿により当該補間標高点データを生成する第2の補間処理ステップとを具備することを特徴とする。
【0011】
本発明に係る地形モデル補間方法は、等高線をデジタル化した地形モデルに対し標高値を補間する方法であって、複数の等高線上の複数の座標を示す等高線座標データからなる標高点データから三角形モデルを生成する三角形モデル生成ステップと、当該三角形モデルの三角形から水平三角形を検出する水平三角形検出ステップと、当該水平三角形を互いに隣接するものでグループ化する水平三角形グループ化ステップと、当該水平三角形グループ化ステップで生成される水平三角形グループから、当該水平三角形グループの周縁の1辺が等高線上にない水平三角形グループを抽出分類する水平三角形グループ抽出ステップと、当該水平三角形グループ抽出ステップで抽出される各水平三角形グループに対して、内挿により当該補間標高点データを生成する補間処理ステップとを具備し、当該補間処理ステップが、当該水平三角形グループの外側に位置する三角形であって、当該等高線上にない当該1辺を共有する三角形の、当該等高線とは異なる標高の頂点(異頂点)を決定する異頂点決定ステップと、当該各水平三角形グループに対し、対応する異頂点と、当該等高線上にない当該1辺の両端の座標点を除く、当該水平三角形グループの当該等高線上の座標点との間に描かれる傾斜線であって、当該水平三角形グループの領域内のみを通過する傾斜線を生成する傾斜線生成ステップと、当該傾斜線生成ステップにより1本以上の傾斜線が生成される場合に、当該1本以上の傾斜線上の所望位置に、当該傾斜線の両端の標高値と、各傾斜線上での当該所望位置の割合とに応じた標高値を内挿する標高内挿ステップと、当該傾斜線生成ステップにより1本の当該傾斜線も生成されない場合に、当該等高線上にない当該1辺の所望位置に、当該異頂点から当該水平三角形グループの最も遠い頂点までの距離と、当該異頂点から当該所望位置までの距離との比に応じた標高値を割り当てるステップとを具備することを特徴とする。
【0012】
本発明に係る地形モデル補間方法は、等高線をデジタル化した地形モデルに対し標高値を補間する方法であって、複数の等高線上の複数の座標を示す等高線座標データからなる標高点データから三角形モデルを生成する三角形モデル生成手ステップと、当該三角形モデルの三角形から水平三角形を検出する水平三角形検出ステップと、当該水平三角形を互いに隣接するものでグループ化する水平三角形グループ化ステップと、当該水平三角形グループ化ステップで生成される水平三角形グループから、当該水平三角形グループの周縁の全てが同じ標高の等高線上にあるものを抽出する水平三角形グループ抽出ステップと、当該水平三角形グループ抽出ステップで抽出された各水平三角形グループに対して、外挿により当該補間標高点データを生成する補間処理ステップとを具備し、当該補間処理ステップが、当該各水平三角形グループに外接する外接三角形を検索する外接三角形検索ステップと、当該各外接三角形の、当該水平三角形グループとは異なる標高の異頂点と、当該外接三角形との間で辺を共有する当該水平三角形内の補間点となる所定点とを結ぶ傾斜線を生成する傾斜線生成ステップと、当該傾斜線の標高傾き、当該異頂点の標高、及び、当該異頂点と当該所定点との間の水平距離に従い、当該所定点の標高値を外挿する標高外挿ステップとを具備することを特徴とする。
【0013】
本発明に係る地形モデル補間プログラムは、等高線をデジタル化した地形モデルに対し標高値を補間するコンピュータプログラムであって、コンピュータに、複数の等高線上の複数の座標を示す等高線座標データからなる標高点データから三角形モデルを生成させる三角形モデル生成機能と、当該コンピュータに、当該三角形モデルの三角形から水平三角形を検出させる水平三角形検出機能と、当該コンピュータに、当該水平三角形を互いに隣接するものでグループ化させる水平三角形グループ化機能と、当該コンピュータに、当該水平三角形グループ化機能で生成される各水平三角形グループを、当該水平三角形グループの周縁の1辺が等高線上にない第1群と、当該水平三角形グループの周縁の全てが、同じ標高の等高線上にある第2群とに分類させる分類機能と、当該コンピュータに、当該第1群の各水平三角形グループに対して、内挿により当該補間標高点データを生成させる第1の補間処理機能と、当該コンピュータに、当該第2群の各水平三角形グループに対して、外挿により当該補間標高点データを生成させる第2の補間処理機能とを具備することを特徴とする。
【0014】
本発明に係る地形モデル補間プログラムは、等高線をデジタル化した地形モデルに対し標高値を補間するコンピュータプログラムであって、コンピュータに、複数の等高線上の複数の座標を示す等高線座標データからなる標高点データから三角形モデルを生成させる三角形モデル生成機能と、当該コンピュータに、当該三角形モデルの三角形から水平三角形を検出させる水平三角形検出機能と、当該コンピュータに、当該水平三角形を互いに隣接するものでグループ化させる水平三角形グループ化機能と、当該コンピュータに、当該水平三角形グループ化機能で生成される水平三角形グループから、当該水平三角形グループの周縁の1辺が等高線上にない水平三角形グループを抽出分類させる水平三角形グループ抽出機能と、当該コンピュータに、当該水平三角形グループ抽出機能で抽出される各水平三角形グループに対して、内挿により当該補間標高点データを生成させる補間処理機能とを具備し、当該補間処理機能が、当該コンピュータに、当該水平三角形グループの外側に位置する三角形であって、当該等高線上にない当該1辺を共有する三角形の、当該等高線とは異なる標高の頂点(異頂点)を決定させる異頂点決定機能と、当該コンピュータに、当該各水平三角形グループに対し、対応する異頂点と、当該等高線上にない当該1辺の両端の座標点を除く、当該水平三角形グループの当該等高線上の座標点との間に描かれる傾斜線であって、当該水平三角形グループの領域内のみを通過する傾斜線を生成させる傾斜線生成機能と、当該コンピュータに、当該傾斜線生成機能により1本以上の傾斜線が生成される場合に、当該1本以上の傾斜線上の所望位置に、当該傾斜線の両端の標高値と、各傾斜線上での当該所望位置の割合とに応じた標高値を内挿させる標高内挿機能と、当該コンピュータに、当該傾斜線生成機能により1本の当該傾斜線も生成されない場合に、当該等高線上にない当該1辺の所望位置に、当該異頂点から当該水平三角形グループの最も遠い頂点までの距離と、当該異頂点から当該所望位置までの距離との比に応じた標高値を割り当てさせる機能とを具備することを特徴とする。
【0015】
本発明に係る地形モデル補間プログラムは、等高線をデジタル化した地形モデルに対し標高値を補間するコンピュータプログラムであって、コンピュータに、複数の等高線上の複数の座標を示す等高線座標データからなる標高点データから三角形モデルを生成させる三角形モデル生成手機能と、当該コンピュータに、当該三角形モデルの三角形から水平三角形を検出させる水平三角形検出機能と、当該コンピュータに、当該水平三角形を互いに隣接するものでグループ化させる水平三角形グループ化機能と、当該コンピュータに、当該水平三角形グループ化機能で生成される水平三角形グループから、当該水平三角形グループの周縁の全てが同じ標高の等高線上にあるものを抽出させる水平三角形グループ抽出機能と、当該コンピュータに、当該水平三角形グループ抽出機能で抽出された各水平三角形グループに対して、外挿により当該補間標高点データを生成させる補間処理機能とを具備し、当該補間処理機能が、当該コンピュータに、当該各水平三角形グループに外接する外接三角形を検索させる外接三角形検索機能と、当該コンピュータに、当該各外接三角形の、当該水平三角形グループとは異なる標高の異頂点と、当該外接三角形との間で辺を共有する当該水平三角形内の補間点となる所定点とを結ぶ傾斜線を生成させる傾斜線生成機能と、当該コンピュータに、当該傾斜線の標高傾き、当該異頂点の標高、及び、当該異頂点と当該所定点との間の水平距離に従い、当該所定点の標高値を外挿させる標高外挿機能とを具備することを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、距離に応じた標高値を補間でき、より精度の高い地形モデルを生成できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、図面を参照して、本発明の実施例を詳細に説明する。
【0018】
図1は、本発明の一実施例の概略構成ブロック図を示す。本実施例は、現実的には、コンッピュータ上のコンピュータプログラムとして実現される。図2は、本実施例の動作フローチャートを示す。図3は、本実施例の説明用の地形モデル図を示す。
【0019】
コンピュータ10は、座標入力装置(いわゆるデジタイザ)12と、CPU14と、主メモリ16と補助記憶装置であるハードディスク装置18からなる。ユーザ又はオペレータは、座標入力装置12を使って、等高線地図上の特定の等高線上の水平面上の東西及び南北の座標値を適宜の間隔でCPU14に入力する。座標入力装置12により入力される等高線座標データは、水平面内の東西と南北の座標、及び標高値の3次元位置情報からなる。CPU14は、これらの3次元位置座標データに同一等高線上に存在することを示す属性データを付加した上で、原等高線データとしてハードディスク装置18に格納する。
【0020】
CPU14は、後述する種々の機能20〜36のコンピュータプログラムに従い、原等高線データから中間的な標高点(補間標高点)を生成する。具体的には、TIN生成機能(又はプログラム)20は、入力された複数の3次元座標点からTINモデル(の三角形)を生成する。このとき、等高線を跨ぐ三角形を生成しないようにする。水平三角形検出機能(又はプログラム)22は、TINモデルの三角形から水平三角形を検出する。水平三角形グループ化機能(又はプログラム)24は、互いに隣接する水平三角形をグループ化する。分類機能(又はプログラム)26は、水平三角形グループ内に異なる等高線が存在するか否かで、水平三角形グループを2種類に分類する。外接三角形検索機能(又はプログラム)28は、指定された等高線に外接する三角形を検索する。異頂点決定機能(又はプログラム)30は、外接三角形の後述する異頂点を決定する。傾斜線生成機能(又はプログラム)32は、指定された2地点間を結ぶ傾斜線を生成する。標高内挿機能(又はプログラム)34は、傾斜線上に標高点を内挿する。標高外挿機能(又はプログラム)36は、傾斜線上に標高点を外挿する。
【0021】
図2を参照して、本実施例の特徴的な動作を説明する。CPU14のTIN生成機能20は、先ず、原等高線データから公知のアルゴリズムに従いTINモデルの三角形を生成する(S1)。図3は、TINモデルの一例を示す。点P1〜P21は標高H2の等高線(等高線H2と表記する)に対して座標入力装置12により入力された座標点であり、点Prは、等高線H2に隣接する異なる標高値H1の等高線(等高線H1と表記する)に対して入力された座標点(後述する異頂点)である。破線は、TINモデルの三角形の辺を示す。
【0022】
CPU14の水平三角形検出機能22が、生成された三角形から水平三角形を抽出する(S2)。水平三角形は、3つの頂点の標高値が全て等しい三角形である。図3に示すモデルでは、点P1〜P21で生成される三角形が何れも水平三角形である。水平三角形が存在しなければ(S3)、処理を終了する。最初の段階では、通常、多数の水平三角形が存在する。
【0023】
水平三角形が1つでも存在する場合(S3)、水平三角形グループ化機能24が、互いに隣接する水平三角形を1グループにまとめる(S4)。図3に示すモデルでは、点P1〜P21を頂点とする水平三角形が1つの水平三角形グループを構成する。単一の水平三角形しか有しない水平三角形グループも存在し得る。
【0024】
以下の手順により、水平三角形グループ単位で、順番に標高点を補間する。水平三角形グループは、その周囲を等高線で閉じられている場合と、1辺で、他の標高値を1頂点とする三角形と接する場合とがあり、これを分類機能26により識別する。前者は、山の頂上や窪地であり、後者は、例えば、尾根や谷の先端部部である。
【0025】
本実施例では、後者の場合で、他の標高値を1頂点とする三角形を、傾斜していることから傾斜三角形と呼び、この傾斜三角形と1辺を共有する、当該水平三角形グループ内の端に位置する水平三角形を末端三角形と呼ぶ。図3に示すモデルでは、三角形P1,P21,Prが傾斜三角形であり、三角形P1,P2,P21が末端三角形である。
【0026】
ステップS4で生成された水平三角形グループの中から任意に(通常はグループ化の番号順等で)、補間処理の対象とする1グループを指定する(S5)。
【0027】
指定された水平三角形グループ内で、分類機能26は、上述の末端三角形を検索する(S6)。末端三角形の有無により、処理が分かれる(S7)。
【0028】
末端三角形が存在するとき(S7)、異頂点決定機能28が、末端三角形と1辺を共有する傾斜三角形の、標高の異なる頂点(図3のPr)を異頂点と決定する(S8)。異頂点Prは、先に説明したように、座標入力装置12により入力された標高H1の等高線上の任意の点であってもよいが、点P1,P21から等距離の、等高線H1上の点を、以後の内挿処理のための異頂点としてもよい。
【0029】
傾斜線生成機能32が、指定された水平三角形グループを構成する水平三角形の各頂点(等高線H2上の点)P1〜P21の内、傾斜三角形と共有される点P1,P21を除く点P2〜P20と、異頂点Prとを結ぶ線を描く(S9)。この線は、等高線H1の点から等高線H2上の点を結ぶので、傾斜している。そこで、この線を傾斜線と呼ぶ。傾斜三角形と共有される点P1,P21を除外するのは、傾斜三角形に対しては、また別のアルゴリズムに基づき、中間的な標高値の点を補間できるからである。
【0030】
図4は、図3に示すモデルに対して傾斜線を描いた状態を示す。本実施例では、傾斜線上に内挿による補間点を生成するが、水平三角形グループの外にはみ出ている傾斜線(「外出傾斜線」と呼ぶ)は、傾斜線生成機能32は、補間点を設定するのに好ましくないことから、外出傾斜線を除去する(S10)。図4から外出傾斜線を除去した結果を、図5に示す。図4に示すモデルでは、異頂点Prと点P5、P6,P13〜P18を結ぶ傾斜線が、外出傾斜線となる。
【0031】
外出傾斜線を除去した後でも傾斜線が残る場合(S11)、標高内挿機能34が、各傾斜線上に、異頂点Prからの距離に応じた標高値を内挿する(S12)。例えば、異頂点Prと点P7を結び傾斜線の場合、点Pr,P7間の距離をL,当該傾斜線上の補間点Xまでの異頂点からの距離をdとすると、補間点Xの標高Hxは、
Hx=d×(H2−H1)/L+H1
となる。この方法で、所望の標高値の補間点を、各傾斜線上に設定する。設定された補間点の三次元座標値は、補間標高点データとしてハードディスク18に格納される。図6は、傾斜線上の標高H2から1割の位置に設定した補間点を示す。各傾斜線上の補間点を黒丸で図示してある。勿論、必要に応じて、傾斜線上の標高H2から2割、3割、9割等といった種々の位置に補間点を設定することはいうまでもない。この段階では、点P12〜P19で構成される水平三角形の内部には、補間点は、設定されない。
【0032】
次の水平三角形グループに対しても(S15)、ステップS6以降を繰り返す。全水平三角形グループを処理し終えると(S14)、ステップS1に戻り、原等高線データに補間標高点データを加えて、TINモデルを再構築する。
【0033】
TINモデルの再構築(S1)に続き、先に説明したように、水平三角形の抽出(S2)及びグループ化(S4)を実行する。これにより、点P12〜P19で構成される水平三角形が1つの水平三角形グループを構成する。点P12〜P19で構成される水平三角形グループを図7に示す。図7で、Paは、等高線H1上の異頂点Prと点P19とを結ぶ傾斜線上に設定された補間点であり、Pbは、等高線H1上の異頂点Prと点P12とを結ぶ傾斜線上に設定された補間点である。
【0034】
図7に示す水平三角形グループに対して、ステップS8では、三角形Pa,P12,P19が傾斜三角形となり、補間点Paが異頂点となる。ちなみに、三角形P12,P13,P19が末端三角形となる。
【0035】
補間点Paから各頂点P13〜P18との間に傾斜線を描くと(S9)、そのいずれもが外出傾斜線になる。外出傾斜線の除去により(S10)、傾斜線が残らないので(S11)、ステップS13を実行する。ステップS13では、傾斜三角形(三角形Pa,P12,P19)と末端三角形(三角形P12,P13,P19)が共有する辺(線分P12,P19)上に、例えばその中点に、補間点を設定する(S13)。但し、その補間点には、異頂点Paと等高線H2との標高差を、異頂点Paと水平三角形グループの最も遠い頂点(図7に示す例では、点P16)とを結ぶ線の長さと、異頂点Paと線分P12,P19の中点とを結ぶ線の長さの比で按分した標高値を、設定する。
【0036】
TINの再構築(S1)により、頂点P13〜P19からなる水平三角形グループに対して、上述した動作に従い、ステップS6〜S13で、逐次、補間点を設定する。
【0037】
次に、分類機能26による分類の結果として、末端三角形が存在しない場合の処理(ステップS16〜S18)を説明する。図8は、末端三角形が存在しない水平三角形グループのTINモデル図を示す。これは、山の頂上又は窪地のように、水平三角形グループの縁辺が全て同一標高の等高線で表現される場合に相当する。図8に示す例では、原等高線データとして、標高H2の等高線上に座標点P30〜P38が入力され、標高H2よりも高い標高H3の等高線上に座標点Q1〜Q6が入力されている。等高線H3内には、別の等高線が存在しないので、この状態では、等高線H3内は、完全に水平になっている。
【0038】
図8に示すモデルでは、末端三角形が存在しないので(S7)、ステップS16〜S18が実行される。即ち、先ず、外接三角形検索機能28が、水平三角形グループの周縁の等高線に外接する三角形(外接三角形)を検索する(S16)。外接三角形は、各水平三角形の等高線上の1辺を共有しつつ、水平三角形グループの外側に位置する三角形である。図9は、図8に示すモデルに対する外接三角形を示す。外接三角形にはハッチングを施してある。例えば、三角形Q4,P36,Q5は、水平三角形Q1,Q4,Q5に対する外接三角形である。
【0039】
傾斜線生成機能32が、各水平三角形の重心(補間点)に、対応する外接三角形(図9では、等高線H3上の1辺を共有する外接三角形)の異頂点(図9に示す例では、標高H2上の頂点)から傾斜線を描く(S16)。図10は、図9に示すモデルに対する傾斜線の例を示す。各水平三角形の重心(補間点)R1〜R4に、対応する異頂点P33,P34,P36,P37,P31から傾斜線が描かれている。
【0040】
標高外挿機能36が、傾斜線の標高傾きで外挿した標高値を、水平三角形の重心(補間点)に設定する(S17)。例えば、傾斜線の傾きは、異頂点(例えば、点P36)と、傾斜線(線分P3,P36)が対象となる水平三角形(Q1,Q4,Q5)の等高線(線分Q4,Q5)と交差する点との間の水平距離と標高差で計算する。ただし、水平三角形の重心(補間点)に与える標高値は、異頂点と水平三角形グループの周縁の等高線との間の標高較差以上には高くしない。また、2つの異頂点から傾斜線を描ける場合(図9では、水平三角形Q1,Q5,Q6)、異頂点と水平三角形グループの周縁の等高線との間の標高較差内で、平均化、その他の方法で調整する。
【0041】
傾斜線を直線として説明したが、2次曲線でもよい。また、水平三角形内に設定する補間点として、重心を例示したが、重心以外の点であってもよい。
【0042】
このようにして、本実施例によれば、等高線が部分的に変形している地域、及び山の頂上又は窪地のような地域に対して、より適切な標高点を補間することができる。
特定の説明用の実施例を参照して本発明を説明したが、特許請求の範囲に規定される本発明の技術的範囲を逸脱しないで、上述の実施例に種々の変更・修整を施しうることは、本発明の属する分野の技術者にとって自明であり、このような変更・修整も本発明の技術的範囲に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の一実施例の概略構成ブロック図である。
【図2】本実施例の動作フローチャートである。
【図3】本実施例の説明モデル図である。
【図4】図3に示すモデル図に対して傾斜線を付加した結果を示す。
【図5】図4に示す状態から外出傾斜線を除外した結果を示す。
【図6】傾斜線上に補間点を設定した状態の説明図である。
【図7】外出傾斜線を除外した後で傾斜線が残らないケースに対する説明モデルである。
【図8】山の頂上又は窪地に対する説明モデルである。
【図9】図8に示すモデルに対する外接三角形の説明図である。
【図10】図8に示すモデルに対する補間点(重心)と傾斜線の説明図である。
【符号の説明】
【0044】
10:コンピュータ
12:座標入力装置
14:CPU
16:主メモリ
18:ハードディスク装置
20:TIN生成機能(又はプログラム)
22:水平三角形検出機能(又はプログラム)
24:水平三角形グループ化機能(又はプログラム)
26:分類機能(又はプログラム)
28:外接三角形検索機能(又はプログラム)
30:異頂点決定機能(又はプログラム)
32:傾斜線生成機能(又はプログラム)
34:標高内挿機能(又はプログラム)
36:標高外挿機能(又はプログラム)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
等高線をデジタル化した地形モデルに対し標高値を補間する装置であって、
複数の等高線上の複数の座標を示す等高線座標データ、及び補間により生成される補間標高点データからなる標高点データを記憶する記憶装置(18)と、
当該記憶装置に記憶される当該標高点データから三角形モデルを生成する三角形モデル生成手段(20、S1)と、
当該三角形モデルの三角形から水平三角形を検出する水平三角形検出手段(22、S2)と、
当該水平三角形を互いに隣接するものでグループ化する水平三角形グループ化手段(24,S4)と、
当該水平三角形グループ化手段で生成される各水平三角形グループを、当該水平三角形グループの周縁の1辺が等高線上にない第1群と、当該水平三角形グループの周縁の全てが、同じ標高の等高線上にある第2群とに分類する分類手段(24,S6,S7)と、
当該第1群の各水平三角形グループに対して、内挿により当該補間標高点データを生成する第1の補間処理手段と、
当該第2群の各水平三角形グループに対して、外挿により当該補間標高点データを生成する第2の補間処理手段
とを具備することを特徴とする地形モデル補間装置。
【請求項2】
当該第1の補間処理手段が、
当該水平三角形グループの外側に位置する三角形であって、当該等高線上にない当該1辺を共有する三角形の、当該等高線とは異なる標高の頂点(第1の異頂点)を決定する異頂点決定手段(30、S8)と、
当該各水平三角形グループに対し、対応する第1の異頂点と、当該等高線上にない当該1辺の両端の座標点を除く、当該水平三角形グループの当該等高線上の座標点との間に描かれる傾斜線であって、当該水平三角形グループの領域内のみを通過する第1の傾斜線を生成する傾斜線生成手段(32,S9,S10)と、
当該傾斜線生成手段により1本以上の当該第1の傾斜線が生成される場合に、当該1本以上の当該第1の傾斜線上の所望位置に、当該傾斜線の両端の標高値と、各傾斜線上での当該所望位置の割合とに応じた標高値を内挿する標高内挿手段(34、S12)と、
当該傾斜線生成手段により1本の当該第1の傾斜線も生成されない場合に、当該等高線上にない当該1辺の所望位置に、当該異頂点から当該水平三角形グループの最も遠い頂点までの距離と、当該異頂点から当該所望位置までの距離との比に応じた標高値を割り当てる手段(S13)
とを具備することを特徴とする請求項1に記載の地形モデル補間装置。
【請求項3】
当該第1の異頂点が、当該等高線とは異なる標高値を持ち、当該等高線上にない当該1辺の両端の座標点から等距離にある座標点であることを特徴とする請求項2に記載の地形モデル補間装置。
【請求項4】
当該第2の補間処理手段が、
当該各水平三角形グループに外接する外接三角形を検索する外接三角形検索手段(28,S16)と、
当該各外接三角形の、当該水平三角形グループとは異なる標高の第2の異頂点と、当該外接三角形との間で辺を共有する当該水平三角形内の補間点となる所定点とを結ぶ第2の傾斜線を生成する第2の傾斜線生成手段(32,S17)と、
当該第2の傾斜線の標高傾き、当該第2の異頂点の標高、及び、当該第2の異頂点と当該所定点との間の水平距離に従い、当該所定点の標高値を外挿する標高外挿手段(36,S18)
とを具備することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の地形モデル補間装置。
【請求項5】
等高線をデジタル化した地形モデルに対し標高値を補間する装置であって、
複数の等高線上の複数の座標を示す等高線座標データ、及び補間により生成される補間標高点データからなる標高点データを記憶する記憶装置(18)と、
当該記憶装置に記憶される当該標高点データから三角形モデルを生成する三角形モデル生成手段(20、S1)と、
当該三角形モデルの三角形から水平三角形を検出する水平三角形検出手段(22、S2)と、
当該水平三角形を互いに隣接するものでグループ化する水平三角形グループ化手段(24,S4)と、
当該水平三角形グループ化手段で生成される水平三角形グループから、当該水平三角形グループの周縁の1辺が等高線上にない水平三角形グループを抽出する水平三角形グループ抽出手段と、
当該水平三角形グループ抽出手段により抽出された各水平三角形グループに対して、内挿により当該補間標高点データを生成する補間処理手段
とを具備し、
当該補間処理手段が、
当該水平三角形グループの外側に位置する三角形であって、当該等高線上にない当該1辺を共有する三角形の、当該等高線とは異なる標高の頂点(異頂点)を決定する異頂点決定手段(30、S8)と、
当該各水平三角形グループに対し、対応する異頂点と、当該等高線上にない当該1辺の両端の座標点を除く、当該水平三角形グループの当該等高線上の座標点との間に描かれる傾斜線であって、当該水平三角形グループの領域内のみを通過する傾斜線を生成する傾斜線生成手段(32,S9,S10)と、
当該傾斜線生成手段により1本以上の傾斜線が生成される場合に、当該1本以上の傾斜線上の所望位置に、当該傾斜線の両端の標高値と、各傾斜線上での当該所望位置の割合とに応じた標高値を内挿する標高内挿手段(34、S12)と、
当該傾斜線生成手段により1本の当該傾斜線も生成されない場合に、当該等高線上にない当該1辺の所望位置に、当該異頂点から当該水平三角形グループの最も遠い頂点までの距離と、当該異頂点から当該所望位置までの距離との比に応じた標高値を割り当てる手段(S13)
とを具備することを特徴とする地形モデル補間装置。
【請求項6】
当該異頂点が、当該等高線とは異なる標高値を持ち、当該等高線上にない当該1辺の両端の座標点から等距離にある座標点であることを特徴とする請求項5に記載の地形モデル補間装置。
【請求項7】
等高線をデジタル化した地形モデルに対し標高値を補間する装置であって、
複数の等高線上の複数の座標を示す等高線座標データ、及び補間により生成される補間標高点データからなる標高点データを記憶する記憶装置(18)と、
当該記憶装置に記憶される当該標高点データから三角形モデルを生成する三角形モデル生成手段(20、S1)と、
当該三角形モデルの三角形から水平三角形を検出する水平三角形検出手段(22、S2)と、
当該水平三角形を互いに隣接するものでグループ化する水平三角形グループ化手段(24,S4)と、
当該水平三角形グループ化手段で生成される水平三角形グループから、当該水平三角形グループの周縁の全てが同じ標高の等高線上にある水平三角形グループを抽出する水平三角形グループ抽出手段(24,S6,S7)と、
当該水平三角形グループ抽出手段で抽出された各水平三角形グループに対して、外挿により当該補間標高点データを生成する補間処理手段
とを具備し、
当該補間処理手段が、
当該各水平三角形グループに外接する外接三角形を検索する外接三角形検索手段(28,S16)と、
当該各外接三角形の、当該水平三角形グループとは異なる標高の異頂点と、当該外接三角形との間で辺を共有する当該水平三角形内の補間点となる所定点とを結ぶ傾斜線を生成する傾斜線生成手段(32,S17)と、
当該傾斜線の標高傾き、当該異頂点の標高、及び、当該異頂点と当該所定点との間の水平距離に従い、当該所定点の標高値を外挿する標高外挿手段(36,S18)
とを具備することを特徴とする地形モデル補間装置。
【請求項8】
等高線をデジタル化した地形モデルに対し標高値を補間する方法であって、
複数の等高線上の複数の座標を示す等高線座標データからなる標高点データから三角形モデルを生成する三角形モデル生成ステップ(20、S1)と、
当該三角形モデルの三角形から水平三角形を検出する水平三角形検出ステップ(22、S2)と、
当該水平三角形を互いに隣接するものでグループ化する水平三角形グループ化ステップ(24,S4)と、
当該水平三角形グループ化ステップで生成される各水平三角形グループを、当該水平三角形グループの周縁の1辺が等高線上にない第1群と、当該水平三角形グループの周縁の全てが、同じ標高の等高線上にある第2群とに分類する分類ステップ(24,S6,S7)と、
当該第1群の各水平三角形グループに対して、内挿により当該補間標高点データを生成する第1の補間処理ステップと、
当該第2群の各水平三角形グループに対して、外挿により当該補間標高点データを生成する第2の補間処理ステップ
とを具備することを特徴とする地形モデル補間方法。
【請求項9】
当該第1の補間処理ステップが、
当該水平三角形グループの外側に位置する三角形であって、当該等高線上にない当該1辺を共有する三角形の、当該等高線とは異なる標高の頂点(第1の異頂点)を決定する異頂点決定ステップ(30、S8)と、
当該各水平三角形グループに対し、対応する第1の異頂点と、当該等高線上にない当該1辺の両端の座標点を除く、当該水平三角形グループの当該等高線上の座標点との間に描かれる傾斜線であって、当該水平三角形グループの領域内のみを通過する第1の傾斜線を生成する傾斜線生成ステップ(32,S9,S10)と、
当該傾斜線生成ステップにより1本以上の当該第1の傾斜線が生成される場合に、当該1本以上の当該第1の傾斜線上の所望位置に、当該傾斜線の両端の標高値と、各傾斜線上での当該所望位置の割合とに応じた標高値を内挿する標高内挿ステップ(34、S12)と、
当該傾斜線生成ステップにより1本の当該第1の傾斜線も生成されない場合に、当該等高線上にない当該1辺の所望位置に、当該異頂点から当該水平三角形グループの最も遠い頂点までの距離と、当該異頂点から当該所望位置までの距離との比に応じた標高値を割り当てるステップ(S13)
とを具備することを特徴とする請求項8に記載の地形モデル補間方法。
【請求項10】
当該第1の異頂点が、当該等高線とは異なる標高値を持ち、当該等高線上にない当該1辺の両端の座標点から等距離にある座標点であることを特徴とする請求項9に記載の地形モデル補間方法。
【請求項11】
当該第2の補間処理ステップが、
当該各水平三角形グループに外接する外接三角形を検索する外接三角形検索ステップ(28,S16)と、
当該各外接三角形の、当該水平三角形グループとは異なる標高の第2の異頂点と、当該外接三角形との間で辺を共有する当該水平三角形内の補間点となる所定点とを結ぶ第2の傾斜線を生成する第2の傾斜線生成ステップ(32,S17)と、
当該第2の傾斜線の標高傾き、当該第2の異頂点の標高、及び、、当該第2の異頂点と当該所定点との間の水平距離に従い、当該所定点の標高値を外挿する標高外挿ステップ(36,S18)
とを具備することを特徴とする請求項8乃至10の何れか1項に記載の地形モデル補間方法。
【請求項12】
当該第1の補間処理ステップの後、当該三角形モデル生成ステップ(20、S1)は、当該第1の補間処理ステップにより補間された座標点データを加えて、当該三角形モデルを再生成し、
当該水平三角形検出ステップ(22、S2)以降が実行される
ことを特徴とする請求項8乃至11の何れか1項に記載の地形モデル補間方法。
【請求項13】
当該第2の補間処理ステップの後、当該三角形モデル生成ステップ(20、S1)は、当該第2の補間処理ステップにより補間された座標点データを加えて、当該三角形モデルを再生成し、
当該水平三角形検出ステップ(22、S2)以降が実行される
ことを特徴とする請求項8乃至12の何れか1項に記載の地形モデル補間方法。
【請求項14】
等高線をデジタル化した地形モデルに対し標高値を補間する方法であって、
複数の等高線上の複数の座標を示す等高線座標データからなる標高点データから三角形モデルを生成する三角形モデル生成ステップ(20、S1)と、
当該三角形モデルの三角形から水平三角形を検出する水平三角形検出ステップ(22、S2)と、
当該水平三角形を互いに隣接するものでグループ化する水平三角形グループ化ステップ(24,S4)と、
当該水平三角形グループ化ステップで生成される水平三角形グループから、当該水平三角形グループの周縁の1辺が等高線上にない水平三角形グループを抽出分類する水平三角形グループ抽出ステップ(24,S6,S7)と、
当該水平三角形グループ抽出ステップで抽出される各水平三角形グループに対して、内挿により当該補間標高点データを生成する補間処理ステップ
とを具備し、
当該補間処理ステップが、
当該水平三角形グループの外側に位置する三角形であって、当該等高線上にない当該1辺を共有する三角形の、当該等高線とは異なる標高の頂点(異頂点)を決定する異頂点決定ステップ(30、S8)と、
当該各水平三角形グループに対し、対応する異頂点と、当該等高線上にない当該1辺の両端の座標点を除く、当該水平三角形グループの当該等高線上の座標点との間に描かれる傾斜線であって、当該水平三角形グループの領域内のみを通過する傾斜線を生成する傾斜線生成ステップ(32,S9,S10)と、
当該傾斜線生成ステップにより1本以上の傾斜線が生成される場合に、当該1本以上の傾斜線上の所望位置に、当該傾斜線の両端の標高値と、各傾斜線上での当該所望位置の割合とに応じた標高値を内挿する標高内挿ステップ(34、S12)と、
当該傾斜線生成ステップにより1本の当該傾斜線も生成されない場合に、当該等高線上にない当該1辺の所望位置に、当該異頂点から当該水平三角形グループの最も遠い頂点までの距離と、当該異頂点から当該所望位置までの距離との比に応じた標高値を割り当てるステップ(S13)
とを具備することを特徴とする地形モデル補間方法。
【請求項15】
当該異頂点が、当該等高線とは異なる標高値を持ち、当該等高線上にない当該1辺の両端の座標点から等距離にある座標点であることを特徴とする請求項14に記載の地形モデル補間方法。
【請求項16】
当該補間処理ステップの後、当該三角形モデル生成ステップ(20、S1)は、当該補間処理ステップにより補間された座標点データを加えて、当該三角形モデルを再生成し、
当該水平三角形検出ステップ(22、S2)以降が実行される
ことを特徴とする請求項14又は15に記載の地形モデル補間方法。
【請求項17】
等高線をデジタル化した地形モデルに対し標高値を補間する方法であって、
複数の等高線上の複数の座標を示す等高線座標データからなる標高点データから三角形モデルを生成する三角形モデル生成手ステップ(20、S1)と、
当該三角形モデルの三角形から水平三角形を検出する水平三角形検出ステップ(22、S2)と、
当該水平三角形を互いに隣接するものでグループ化する水平三角形グループ化ステップ(24,S4)と、
当該水平三角形グループ化ステップで生成される水平三角形グループから、当該水平三角形グループの周縁の全てが同じ標高の等高線上にあるものを抽出する水平三角形グループ抽出ステップ(24,S6,S7)と、
当該水平三角形グループ抽出ステップで抽出された各水平三角形グループに対して、外挿により当該補間標高点データを生成する補間処理ステップ
とを具備し、
当該補間処理ステップが、
当該各水平三角形グループに外接する外接三角形を検索する外接三角形検索ステップ(28,S16)と、
当該各外接三角形の、当該水平三角形グループとは異なる標高の異頂点と、当該外接三角形との間で辺を共有する当該水平三角形内の補間点となる所定点とを結ぶ傾斜線を生成する傾斜線生成ステップ(32,S17)と、
当該傾斜線の標高傾き、当該異頂点の標高、及び、当該異頂点と当該所定点との間の水平距離に従い、当該所定点の標高値を外挿する標高外挿ステップ(36,S18)
とを具備することを特徴とする地形モデル補間方法。
【請求項18】
当該補間処理ステップの後、当該三角形モデル生成ステップ(20、S1)は、当該補間処理ステップにより補間された座標点データを加えて、当該三角形モデルを再生成し、
当該水平三角形検出ステップ(22、S2)以降が実行される
ことを特徴とする請求項17に記載の地形モデル補間方法。
【請求項19】
等高線をデジタル化した地形モデルに対し標高値を補間するコンピュータプログラムであって、
コンピュータに、複数の等高線上の複数の座標を示す等高線座標データからなる標高点データから三角形モデルを生成させる三角形モデル生成機能(20、S1)と、
当該コンピュータに、当該三角形モデルの三角形から水平三角形を検出させる水平三角形検出機能(22、S2)と、
当該コンピュータに、当該水平三角形を互いに隣接するものでグループ化させる水平三角形グループ化機能(24,S4)と、
当該コンピュータに、当該水平三角形グループ化機能で生成される各水平三角形グループを、当該水平三角形グループの周縁の1辺が等高線上にない第1群と、当該水平三角形グループの周縁の全てが、同じ標高の等高線上にある第2群とに分類させる分類機能(24,S6,S7)と、
当該コンピュータに、当該第1群の各水平三角形グループに対して、内挿により当該補間標高点データを生成させる第1の補間処理機能と、
当該コンピュータに、当該第2群の各水平三角形グループに対して、外挿により当該補間標高点データを生成させる第2の補間処理機能
とを具備することを特徴とする地形モデル補間プログラム。
【請求項20】
当該第1の補間処理機能が、
当該コンピュータに、当該水平三角形グループの外側に位置する三角形であって、当該等高線上にない当該1辺を共有する三角形の、当該等高線とは異なる標高の頂点(第1の異頂点)を決定させる異頂点決定機能(30、S8)と、
当該コンピュータに、当該各水平三角形グループに対し、対応する第1の異頂点と、当該等高線上にない当該1辺の両端の座標点を除く、当該水平三角形グループの当該等高線上の座標点との間に描かれる傾斜線であって、当該水平三角形グループの領域内のみを通過する第1の傾斜線を生成させる傾斜線生成機能(32,S9,S10)と、
当該コンピュータに、当該傾斜線生成機能により1本以上の当該第1の傾斜線が生成される場合に、当該1本以上の当該第1の傾斜線上の所望位置に、当該傾斜線の両端の標高値と、各傾斜線上での当該所望位置の割合とに応じた標高値を内挿させる標高内挿機能(34、S12)と、
当該コンピュータに、当該傾斜線生成機能により1本の当該第1の傾斜線も生成されない場合に、当該等高線上にない当該1辺の所望位置に、当該異頂点から当該水平三角形グループの最も遠い頂点までの距離と、当該異頂点から当該所望位置までの距離との比に応じた標高値を割り当てさせる機能(S13)
とを具備することを特徴とする請求項19に記載の地形モデル補間プログラム。
【請求項21】
当該第1の異頂点が、当該等高線とは異なる標高値を持ち、当該等高線上にない当該1辺の両端の座標点から等距離にある座標点であることを特徴とする請求項20に記載の地形モデル補間プログラム。
【請求項22】
当該第2の補間処理機能が、
当該コンピュータに、当該各水平三角形グループに外接する外接三角形を検索させる外接三角形検索機能(28,S16)と、
当該コンピュータに、当該各外接三角形の、当該水平三角形グループとは異なる標高の第2の異頂点と、当該外接三角形との間で辺を共有する当該水平三角形内の補間点となる所定点とを結ぶ第2の傾斜線を生成させる第2の傾斜線生成機能(32,S17)と、
当該コンピュータに、当該第2の傾斜線の標高傾き、当該第2の異頂点の標高、及び、当該第2の異頂点と当該所定点との間の水平距離に従い、当該所定点の標高値を外挿させる標高外挿機能(36,S18)
とを具備することを特徴とする請求項19乃至21の何れか1項に記載の地形モデル補間プログラム。
【請求項23】
当該第1の補間処理機能の後、当該三角形モデル生成機能(20、S1)は、当該コンピュータに、当該第1の補間処理機能により補間された座標点データを加えて、当該三角形モデルを再生成させ、
当該コンピュータに、当該水平三角形検出機能(22、S2)以降を実行させる
ことを特徴とする請求項19乃至22の何れか1項に記載の地形モデル補間プログラム。
【請求項24】
当該第2の補間処理機能の後、当該三角形モデル生成機能(20、S1)は、当該コンピュータに、当該第2の補間処理機能により補間された座標点データを加えて、当該三角形モデルを再生成させ、
当該コンピュータに、当該水平三角形検出機能(22、S2)以降を実行させる
ことを特徴とする請求項19乃至23の何れか1項に記載の地形モデル補間プログラム。
【請求項25】
等高線をデジタル化した地形モデルに対し標高値を補間するコンピュータプログラムであって、
コンピュータに、複数の等高線上の複数の座標を示す等高線座標データからなる標高点データから三角形モデルを生成させる三角形モデル生成機能(20、S1)と、
当該コンピュータに、当該三角形モデルの三角形から水平三角形を検出させる水平三角形検出機能(22、S2)と、
当該コンピュータに、当該水平三角形を互いに隣接するものでグループ化させる水平三角形グループ化機能(24,S4)と、
当該コンピュータに、当該水平三角形グループ化機能で生成される水平三角形グループから、当該水平三角形グループの周縁の1辺が等高線上にない水平三角形グループを抽出分類させる水平三角形グループ抽出機能(24,S6,S7)と、
当該コンピュータに、当該水平三角形グループ抽出機能で抽出される各水平三角形グループに対して、内挿により当該補間標高点データを生成させる補間処理機能
とを具備し、
当該補間処理機能が、
当該コンピュータに、当該水平三角形グループの外側に位置する三角形であって、当該等高線上にない当該1辺を共有する三角形の、当該等高線とは異なる標高の頂点(異頂点)を決定させる異頂点決定機能(30、S8)と、
当該コンピュータに、当該各水平三角形グループに対し、対応する異頂点と、当該等高線上にない当該1辺の両端の座標点を除く、当該水平三角形グループの当該等高線上の座標点との間に描かれる傾斜線であって、当該水平三角形グループの領域内のみを通過する傾斜線を生成させる傾斜線生成機能(32,S9,S10)と、
当該コンピュータに、当該傾斜線生成機能により1本以上の傾斜線が生成される場合に、当該1本以上の傾斜線上の所望位置に、当該傾斜線の両端の標高値と、各傾斜線上での当該所望位置の割合とに応じた標高値を内挿させる標高内挿機能(34、S12)と、
当該コンピュータに、当該傾斜線生成機能により1本の当該傾斜線も生成されない場合に、当該等高線上にない当該1辺の所望位置に、当該異頂点から当該水平三角形グループの最も遠い頂点までの距離と、当該異頂点から当該所望位置までの距離との比に応じた標高値を割り当てさせる機能(S13)
とを具備することを特徴とする地形モデル補間プログラム。
【請求項26】
当該異頂点が、当該等高線とは異なる標高値を持ち、当該等高線上にない当該1辺の両端の座標点から等距離にある座標点であることを特徴とする請求項25に記載の地形モデル補間プログラム。
【請求項27】
当該補間処理機能の後、当該三角形モデル生成機能(20、S1)は、当該コンピュータに、当該補間処理機能により補間された座標点データを加えて、当該三角形モデルを再生成させ、
当該コンピュータに、当該水平三角形検出機能(22、S2)以降を実行させる
ことを特徴とする請求項25又は26に記載の地形モデル補間プログラム。
【請求項28】
等高線をデジタル化した地形モデルに対し標高値を補間するコンピュータプログラムであって、
コンピュータに、複数の等高線上の複数の座標を示す等高線座標データからなる標高点データから三角形モデルを生成させる三角形モデル生成手機能(20、S1)と、
当該コンピュータに、当該三角形モデルの三角形から水平三角形を検出させる水平三角形検出機能(22、S2)と、
当該コンピュータに、当該水平三角形を互いに隣接するものでグループ化させる水平三角形グループ化機能(24,S4)と、
当該コンピュータに、当該水平三角形グループ化機能で生成される水平三角形グループから、当該水平三角形グループの周縁の全てが同じ標高の等高線上にあるものを抽出させる水平三角形グループ抽出機能(24,S6,S7)と、
当該コンピュータに、当該水平三角形グループ抽出機能で抽出された各水平三角形グループに対して、外挿により当該補間標高点データを生成させる補間処理機能
とを具備し、
当該補間処理機能が、
当該コンピュータに、当該各水平三角形グループに外接する外接三角形を検索させる外接三角形検索機能(28,S16)と、
当該コンピュータに、当該各外接三角形の、当該水平三角形グループとは異なる標高の異頂点と、当該外接三角形との間で辺を共有する当該水平三角形内の補間点となる所定点とを結ぶ傾斜線を生成させる傾斜線生成機能(32,S17)と、
当該コンピュータに、当該傾斜線の標高傾き、当該異頂点の標高、及び、当該異頂点と当該所定点との間の水平距離に従い、当該所定点の標高値を外挿させる標高外挿機能(36,S18)
とを具備することを特徴とする地形モデル補間プログラム。
【請求項29】
当該補間処理機能の後、当該三角形モデル生成機能(20、S1)は、当該コンピュータに、当該補間処理機能により補間された座標点データを加えて、当該三角形モデルを再生成させ、
当該コンピュータに、当該水平三角形検出機能(22、S2)以降を実行させる
ことを特徴とする請求項28に記載の地形モデル補間プログラム。
【請求項1】
等高線をデジタル化した地形モデルに対し標高値を補間する装置であって、
複数の等高線上の複数の座標を示す等高線座標データ、及び補間により生成される補間標高点データからなる標高点データを記憶する記憶装置(18)と、
当該記憶装置に記憶される当該標高点データから三角形モデルを生成する三角形モデル生成手段(20、S1)と、
当該三角形モデルの三角形から水平三角形を検出する水平三角形検出手段(22、S2)と、
当該水平三角形を互いに隣接するものでグループ化する水平三角形グループ化手段(24,S4)と、
当該水平三角形グループ化手段で生成される各水平三角形グループを、当該水平三角形グループの周縁の1辺が等高線上にない第1群と、当該水平三角形グループの周縁の全てが、同じ標高の等高線上にある第2群とに分類する分類手段(24,S6,S7)と、
当該第1群の各水平三角形グループに対して、内挿により当該補間標高点データを生成する第1の補間処理手段と、
当該第2群の各水平三角形グループに対して、外挿により当該補間標高点データを生成する第2の補間処理手段
とを具備することを特徴とする地形モデル補間装置。
【請求項2】
当該第1の補間処理手段が、
当該水平三角形グループの外側に位置する三角形であって、当該等高線上にない当該1辺を共有する三角形の、当該等高線とは異なる標高の頂点(第1の異頂点)を決定する異頂点決定手段(30、S8)と、
当該各水平三角形グループに対し、対応する第1の異頂点と、当該等高線上にない当該1辺の両端の座標点を除く、当該水平三角形グループの当該等高線上の座標点との間に描かれる傾斜線であって、当該水平三角形グループの領域内のみを通過する第1の傾斜線を生成する傾斜線生成手段(32,S9,S10)と、
当該傾斜線生成手段により1本以上の当該第1の傾斜線が生成される場合に、当該1本以上の当該第1の傾斜線上の所望位置に、当該傾斜線の両端の標高値と、各傾斜線上での当該所望位置の割合とに応じた標高値を内挿する標高内挿手段(34、S12)と、
当該傾斜線生成手段により1本の当該第1の傾斜線も生成されない場合に、当該等高線上にない当該1辺の所望位置に、当該異頂点から当該水平三角形グループの最も遠い頂点までの距離と、当該異頂点から当該所望位置までの距離との比に応じた標高値を割り当てる手段(S13)
とを具備することを特徴とする請求項1に記載の地形モデル補間装置。
【請求項3】
当該第1の異頂点が、当該等高線とは異なる標高値を持ち、当該等高線上にない当該1辺の両端の座標点から等距離にある座標点であることを特徴とする請求項2に記載の地形モデル補間装置。
【請求項4】
当該第2の補間処理手段が、
当該各水平三角形グループに外接する外接三角形を検索する外接三角形検索手段(28,S16)と、
当該各外接三角形の、当該水平三角形グループとは異なる標高の第2の異頂点と、当該外接三角形との間で辺を共有する当該水平三角形内の補間点となる所定点とを結ぶ第2の傾斜線を生成する第2の傾斜線生成手段(32,S17)と、
当該第2の傾斜線の標高傾き、当該第2の異頂点の標高、及び、当該第2の異頂点と当該所定点との間の水平距離に従い、当該所定点の標高値を外挿する標高外挿手段(36,S18)
とを具備することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の地形モデル補間装置。
【請求項5】
等高線をデジタル化した地形モデルに対し標高値を補間する装置であって、
複数の等高線上の複数の座標を示す等高線座標データ、及び補間により生成される補間標高点データからなる標高点データを記憶する記憶装置(18)と、
当該記憶装置に記憶される当該標高点データから三角形モデルを生成する三角形モデル生成手段(20、S1)と、
当該三角形モデルの三角形から水平三角形を検出する水平三角形検出手段(22、S2)と、
当該水平三角形を互いに隣接するものでグループ化する水平三角形グループ化手段(24,S4)と、
当該水平三角形グループ化手段で生成される水平三角形グループから、当該水平三角形グループの周縁の1辺が等高線上にない水平三角形グループを抽出する水平三角形グループ抽出手段と、
当該水平三角形グループ抽出手段により抽出された各水平三角形グループに対して、内挿により当該補間標高点データを生成する補間処理手段
とを具備し、
当該補間処理手段が、
当該水平三角形グループの外側に位置する三角形であって、当該等高線上にない当該1辺を共有する三角形の、当該等高線とは異なる標高の頂点(異頂点)を決定する異頂点決定手段(30、S8)と、
当該各水平三角形グループに対し、対応する異頂点と、当該等高線上にない当該1辺の両端の座標点を除く、当該水平三角形グループの当該等高線上の座標点との間に描かれる傾斜線であって、当該水平三角形グループの領域内のみを通過する傾斜線を生成する傾斜線生成手段(32,S9,S10)と、
当該傾斜線生成手段により1本以上の傾斜線が生成される場合に、当該1本以上の傾斜線上の所望位置に、当該傾斜線の両端の標高値と、各傾斜線上での当該所望位置の割合とに応じた標高値を内挿する標高内挿手段(34、S12)と、
当該傾斜線生成手段により1本の当該傾斜線も生成されない場合に、当該等高線上にない当該1辺の所望位置に、当該異頂点から当該水平三角形グループの最も遠い頂点までの距離と、当該異頂点から当該所望位置までの距離との比に応じた標高値を割り当てる手段(S13)
とを具備することを特徴とする地形モデル補間装置。
【請求項6】
当該異頂点が、当該等高線とは異なる標高値を持ち、当該等高線上にない当該1辺の両端の座標点から等距離にある座標点であることを特徴とする請求項5に記載の地形モデル補間装置。
【請求項7】
等高線をデジタル化した地形モデルに対し標高値を補間する装置であって、
複数の等高線上の複数の座標を示す等高線座標データ、及び補間により生成される補間標高点データからなる標高点データを記憶する記憶装置(18)と、
当該記憶装置に記憶される当該標高点データから三角形モデルを生成する三角形モデル生成手段(20、S1)と、
当該三角形モデルの三角形から水平三角形を検出する水平三角形検出手段(22、S2)と、
当該水平三角形を互いに隣接するものでグループ化する水平三角形グループ化手段(24,S4)と、
当該水平三角形グループ化手段で生成される水平三角形グループから、当該水平三角形グループの周縁の全てが同じ標高の等高線上にある水平三角形グループを抽出する水平三角形グループ抽出手段(24,S6,S7)と、
当該水平三角形グループ抽出手段で抽出された各水平三角形グループに対して、外挿により当該補間標高点データを生成する補間処理手段
とを具備し、
当該補間処理手段が、
当該各水平三角形グループに外接する外接三角形を検索する外接三角形検索手段(28,S16)と、
当該各外接三角形の、当該水平三角形グループとは異なる標高の異頂点と、当該外接三角形との間で辺を共有する当該水平三角形内の補間点となる所定点とを結ぶ傾斜線を生成する傾斜線生成手段(32,S17)と、
当該傾斜線の標高傾き、当該異頂点の標高、及び、当該異頂点と当該所定点との間の水平距離に従い、当該所定点の標高値を外挿する標高外挿手段(36,S18)
とを具備することを特徴とする地形モデル補間装置。
【請求項8】
等高線をデジタル化した地形モデルに対し標高値を補間する方法であって、
複数の等高線上の複数の座標を示す等高線座標データからなる標高点データから三角形モデルを生成する三角形モデル生成ステップ(20、S1)と、
当該三角形モデルの三角形から水平三角形を検出する水平三角形検出ステップ(22、S2)と、
当該水平三角形を互いに隣接するものでグループ化する水平三角形グループ化ステップ(24,S4)と、
当該水平三角形グループ化ステップで生成される各水平三角形グループを、当該水平三角形グループの周縁の1辺が等高線上にない第1群と、当該水平三角形グループの周縁の全てが、同じ標高の等高線上にある第2群とに分類する分類ステップ(24,S6,S7)と、
当該第1群の各水平三角形グループに対して、内挿により当該補間標高点データを生成する第1の補間処理ステップと、
当該第2群の各水平三角形グループに対して、外挿により当該補間標高点データを生成する第2の補間処理ステップ
とを具備することを特徴とする地形モデル補間方法。
【請求項9】
当該第1の補間処理ステップが、
当該水平三角形グループの外側に位置する三角形であって、当該等高線上にない当該1辺を共有する三角形の、当該等高線とは異なる標高の頂点(第1の異頂点)を決定する異頂点決定ステップ(30、S8)と、
当該各水平三角形グループに対し、対応する第1の異頂点と、当該等高線上にない当該1辺の両端の座標点を除く、当該水平三角形グループの当該等高線上の座標点との間に描かれる傾斜線であって、当該水平三角形グループの領域内のみを通過する第1の傾斜線を生成する傾斜線生成ステップ(32,S9,S10)と、
当該傾斜線生成ステップにより1本以上の当該第1の傾斜線が生成される場合に、当該1本以上の当該第1の傾斜線上の所望位置に、当該傾斜線の両端の標高値と、各傾斜線上での当該所望位置の割合とに応じた標高値を内挿する標高内挿ステップ(34、S12)と、
当該傾斜線生成ステップにより1本の当該第1の傾斜線も生成されない場合に、当該等高線上にない当該1辺の所望位置に、当該異頂点から当該水平三角形グループの最も遠い頂点までの距離と、当該異頂点から当該所望位置までの距離との比に応じた標高値を割り当てるステップ(S13)
とを具備することを特徴とする請求項8に記載の地形モデル補間方法。
【請求項10】
当該第1の異頂点が、当該等高線とは異なる標高値を持ち、当該等高線上にない当該1辺の両端の座標点から等距離にある座標点であることを特徴とする請求項9に記載の地形モデル補間方法。
【請求項11】
当該第2の補間処理ステップが、
当該各水平三角形グループに外接する外接三角形を検索する外接三角形検索ステップ(28,S16)と、
当該各外接三角形の、当該水平三角形グループとは異なる標高の第2の異頂点と、当該外接三角形との間で辺を共有する当該水平三角形内の補間点となる所定点とを結ぶ第2の傾斜線を生成する第2の傾斜線生成ステップ(32,S17)と、
当該第2の傾斜線の標高傾き、当該第2の異頂点の標高、及び、、当該第2の異頂点と当該所定点との間の水平距離に従い、当該所定点の標高値を外挿する標高外挿ステップ(36,S18)
とを具備することを特徴とする請求項8乃至10の何れか1項に記載の地形モデル補間方法。
【請求項12】
当該第1の補間処理ステップの後、当該三角形モデル生成ステップ(20、S1)は、当該第1の補間処理ステップにより補間された座標点データを加えて、当該三角形モデルを再生成し、
当該水平三角形検出ステップ(22、S2)以降が実行される
ことを特徴とする請求項8乃至11の何れか1項に記載の地形モデル補間方法。
【請求項13】
当該第2の補間処理ステップの後、当該三角形モデル生成ステップ(20、S1)は、当該第2の補間処理ステップにより補間された座標点データを加えて、当該三角形モデルを再生成し、
当該水平三角形検出ステップ(22、S2)以降が実行される
ことを特徴とする請求項8乃至12の何れか1項に記載の地形モデル補間方法。
【請求項14】
等高線をデジタル化した地形モデルに対し標高値を補間する方法であって、
複数の等高線上の複数の座標を示す等高線座標データからなる標高点データから三角形モデルを生成する三角形モデル生成ステップ(20、S1)と、
当該三角形モデルの三角形から水平三角形を検出する水平三角形検出ステップ(22、S2)と、
当該水平三角形を互いに隣接するものでグループ化する水平三角形グループ化ステップ(24,S4)と、
当該水平三角形グループ化ステップで生成される水平三角形グループから、当該水平三角形グループの周縁の1辺が等高線上にない水平三角形グループを抽出分類する水平三角形グループ抽出ステップ(24,S6,S7)と、
当該水平三角形グループ抽出ステップで抽出される各水平三角形グループに対して、内挿により当該補間標高点データを生成する補間処理ステップ
とを具備し、
当該補間処理ステップが、
当該水平三角形グループの外側に位置する三角形であって、当該等高線上にない当該1辺を共有する三角形の、当該等高線とは異なる標高の頂点(異頂点)を決定する異頂点決定ステップ(30、S8)と、
当該各水平三角形グループに対し、対応する異頂点と、当該等高線上にない当該1辺の両端の座標点を除く、当該水平三角形グループの当該等高線上の座標点との間に描かれる傾斜線であって、当該水平三角形グループの領域内のみを通過する傾斜線を生成する傾斜線生成ステップ(32,S9,S10)と、
当該傾斜線生成ステップにより1本以上の傾斜線が生成される場合に、当該1本以上の傾斜線上の所望位置に、当該傾斜線の両端の標高値と、各傾斜線上での当該所望位置の割合とに応じた標高値を内挿する標高内挿ステップ(34、S12)と、
当該傾斜線生成ステップにより1本の当該傾斜線も生成されない場合に、当該等高線上にない当該1辺の所望位置に、当該異頂点から当該水平三角形グループの最も遠い頂点までの距離と、当該異頂点から当該所望位置までの距離との比に応じた標高値を割り当てるステップ(S13)
とを具備することを特徴とする地形モデル補間方法。
【請求項15】
当該異頂点が、当該等高線とは異なる標高値を持ち、当該等高線上にない当該1辺の両端の座標点から等距離にある座標点であることを特徴とする請求項14に記載の地形モデル補間方法。
【請求項16】
当該補間処理ステップの後、当該三角形モデル生成ステップ(20、S1)は、当該補間処理ステップにより補間された座標点データを加えて、当該三角形モデルを再生成し、
当該水平三角形検出ステップ(22、S2)以降が実行される
ことを特徴とする請求項14又は15に記載の地形モデル補間方法。
【請求項17】
等高線をデジタル化した地形モデルに対し標高値を補間する方法であって、
複数の等高線上の複数の座標を示す等高線座標データからなる標高点データから三角形モデルを生成する三角形モデル生成手ステップ(20、S1)と、
当該三角形モデルの三角形から水平三角形を検出する水平三角形検出ステップ(22、S2)と、
当該水平三角形を互いに隣接するものでグループ化する水平三角形グループ化ステップ(24,S4)と、
当該水平三角形グループ化ステップで生成される水平三角形グループから、当該水平三角形グループの周縁の全てが同じ標高の等高線上にあるものを抽出する水平三角形グループ抽出ステップ(24,S6,S7)と、
当該水平三角形グループ抽出ステップで抽出された各水平三角形グループに対して、外挿により当該補間標高点データを生成する補間処理ステップ
とを具備し、
当該補間処理ステップが、
当該各水平三角形グループに外接する外接三角形を検索する外接三角形検索ステップ(28,S16)と、
当該各外接三角形の、当該水平三角形グループとは異なる標高の異頂点と、当該外接三角形との間で辺を共有する当該水平三角形内の補間点となる所定点とを結ぶ傾斜線を生成する傾斜線生成ステップ(32,S17)と、
当該傾斜線の標高傾き、当該異頂点の標高、及び、当該異頂点と当該所定点との間の水平距離に従い、当該所定点の標高値を外挿する標高外挿ステップ(36,S18)
とを具備することを特徴とする地形モデル補間方法。
【請求項18】
当該補間処理ステップの後、当該三角形モデル生成ステップ(20、S1)は、当該補間処理ステップにより補間された座標点データを加えて、当該三角形モデルを再生成し、
当該水平三角形検出ステップ(22、S2)以降が実行される
ことを特徴とする請求項17に記載の地形モデル補間方法。
【請求項19】
等高線をデジタル化した地形モデルに対し標高値を補間するコンピュータプログラムであって、
コンピュータに、複数の等高線上の複数の座標を示す等高線座標データからなる標高点データから三角形モデルを生成させる三角形モデル生成機能(20、S1)と、
当該コンピュータに、当該三角形モデルの三角形から水平三角形を検出させる水平三角形検出機能(22、S2)と、
当該コンピュータに、当該水平三角形を互いに隣接するものでグループ化させる水平三角形グループ化機能(24,S4)と、
当該コンピュータに、当該水平三角形グループ化機能で生成される各水平三角形グループを、当該水平三角形グループの周縁の1辺が等高線上にない第1群と、当該水平三角形グループの周縁の全てが、同じ標高の等高線上にある第2群とに分類させる分類機能(24,S6,S7)と、
当該コンピュータに、当該第1群の各水平三角形グループに対して、内挿により当該補間標高点データを生成させる第1の補間処理機能と、
当該コンピュータに、当該第2群の各水平三角形グループに対して、外挿により当該補間標高点データを生成させる第2の補間処理機能
とを具備することを特徴とする地形モデル補間プログラム。
【請求項20】
当該第1の補間処理機能が、
当該コンピュータに、当該水平三角形グループの外側に位置する三角形であって、当該等高線上にない当該1辺を共有する三角形の、当該等高線とは異なる標高の頂点(第1の異頂点)を決定させる異頂点決定機能(30、S8)と、
当該コンピュータに、当該各水平三角形グループに対し、対応する第1の異頂点と、当該等高線上にない当該1辺の両端の座標点を除く、当該水平三角形グループの当該等高線上の座標点との間に描かれる傾斜線であって、当該水平三角形グループの領域内のみを通過する第1の傾斜線を生成させる傾斜線生成機能(32,S9,S10)と、
当該コンピュータに、当該傾斜線生成機能により1本以上の当該第1の傾斜線が生成される場合に、当該1本以上の当該第1の傾斜線上の所望位置に、当該傾斜線の両端の標高値と、各傾斜線上での当該所望位置の割合とに応じた標高値を内挿させる標高内挿機能(34、S12)と、
当該コンピュータに、当該傾斜線生成機能により1本の当該第1の傾斜線も生成されない場合に、当該等高線上にない当該1辺の所望位置に、当該異頂点から当該水平三角形グループの最も遠い頂点までの距離と、当該異頂点から当該所望位置までの距離との比に応じた標高値を割り当てさせる機能(S13)
とを具備することを特徴とする請求項19に記載の地形モデル補間プログラム。
【請求項21】
当該第1の異頂点が、当該等高線とは異なる標高値を持ち、当該等高線上にない当該1辺の両端の座標点から等距離にある座標点であることを特徴とする請求項20に記載の地形モデル補間プログラム。
【請求項22】
当該第2の補間処理機能が、
当該コンピュータに、当該各水平三角形グループに外接する外接三角形を検索させる外接三角形検索機能(28,S16)と、
当該コンピュータに、当該各外接三角形の、当該水平三角形グループとは異なる標高の第2の異頂点と、当該外接三角形との間で辺を共有する当該水平三角形内の補間点となる所定点とを結ぶ第2の傾斜線を生成させる第2の傾斜線生成機能(32,S17)と、
当該コンピュータに、当該第2の傾斜線の標高傾き、当該第2の異頂点の標高、及び、当該第2の異頂点と当該所定点との間の水平距離に従い、当該所定点の標高値を外挿させる標高外挿機能(36,S18)
とを具備することを特徴とする請求項19乃至21の何れか1項に記載の地形モデル補間プログラム。
【請求項23】
当該第1の補間処理機能の後、当該三角形モデル生成機能(20、S1)は、当該コンピュータに、当該第1の補間処理機能により補間された座標点データを加えて、当該三角形モデルを再生成させ、
当該コンピュータに、当該水平三角形検出機能(22、S2)以降を実行させる
ことを特徴とする請求項19乃至22の何れか1項に記載の地形モデル補間プログラム。
【請求項24】
当該第2の補間処理機能の後、当該三角形モデル生成機能(20、S1)は、当該コンピュータに、当該第2の補間処理機能により補間された座標点データを加えて、当該三角形モデルを再生成させ、
当該コンピュータに、当該水平三角形検出機能(22、S2)以降を実行させる
ことを特徴とする請求項19乃至23の何れか1項に記載の地形モデル補間プログラム。
【請求項25】
等高線をデジタル化した地形モデルに対し標高値を補間するコンピュータプログラムであって、
コンピュータに、複数の等高線上の複数の座標を示す等高線座標データからなる標高点データから三角形モデルを生成させる三角形モデル生成機能(20、S1)と、
当該コンピュータに、当該三角形モデルの三角形から水平三角形を検出させる水平三角形検出機能(22、S2)と、
当該コンピュータに、当該水平三角形を互いに隣接するものでグループ化させる水平三角形グループ化機能(24,S4)と、
当該コンピュータに、当該水平三角形グループ化機能で生成される水平三角形グループから、当該水平三角形グループの周縁の1辺が等高線上にない水平三角形グループを抽出分類させる水平三角形グループ抽出機能(24,S6,S7)と、
当該コンピュータに、当該水平三角形グループ抽出機能で抽出される各水平三角形グループに対して、内挿により当該補間標高点データを生成させる補間処理機能
とを具備し、
当該補間処理機能が、
当該コンピュータに、当該水平三角形グループの外側に位置する三角形であって、当該等高線上にない当該1辺を共有する三角形の、当該等高線とは異なる標高の頂点(異頂点)を決定させる異頂点決定機能(30、S8)と、
当該コンピュータに、当該各水平三角形グループに対し、対応する異頂点と、当該等高線上にない当該1辺の両端の座標点を除く、当該水平三角形グループの当該等高線上の座標点との間に描かれる傾斜線であって、当該水平三角形グループの領域内のみを通過する傾斜線を生成させる傾斜線生成機能(32,S9,S10)と、
当該コンピュータに、当該傾斜線生成機能により1本以上の傾斜線が生成される場合に、当該1本以上の傾斜線上の所望位置に、当該傾斜線の両端の標高値と、各傾斜線上での当該所望位置の割合とに応じた標高値を内挿させる標高内挿機能(34、S12)と、
当該コンピュータに、当該傾斜線生成機能により1本の当該傾斜線も生成されない場合に、当該等高線上にない当該1辺の所望位置に、当該異頂点から当該水平三角形グループの最も遠い頂点までの距離と、当該異頂点から当該所望位置までの距離との比に応じた標高値を割り当てさせる機能(S13)
とを具備することを特徴とする地形モデル補間プログラム。
【請求項26】
当該異頂点が、当該等高線とは異なる標高値を持ち、当該等高線上にない当該1辺の両端の座標点から等距離にある座標点であることを特徴とする請求項25に記載の地形モデル補間プログラム。
【請求項27】
当該補間処理機能の後、当該三角形モデル生成機能(20、S1)は、当該コンピュータに、当該補間処理機能により補間された座標点データを加えて、当該三角形モデルを再生成させ、
当該コンピュータに、当該水平三角形検出機能(22、S2)以降を実行させる
ことを特徴とする請求項25又は26に記載の地形モデル補間プログラム。
【請求項28】
等高線をデジタル化した地形モデルに対し標高値を補間するコンピュータプログラムであって、
コンピュータに、複数の等高線上の複数の座標を示す等高線座標データからなる標高点データから三角形モデルを生成させる三角形モデル生成手機能(20、S1)と、
当該コンピュータに、当該三角形モデルの三角形から水平三角形を検出させる水平三角形検出機能(22、S2)と、
当該コンピュータに、当該水平三角形を互いに隣接するものでグループ化させる水平三角形グループ化機能(24,S4)と、
当該コンピュータに、当該水平三角形グループ化機能で生成される水平三角形グループから、当該水平三角形グループの周縁の全てが同じ標高の等高線上にあるものを抽出させる水平三角形グループ抽出機能(24,S6,S7)と、
当該コンピュータに、当該水平三角形グループ抽出機能で抽出された各水平三角形グループに対して、外挿により当該補間標高点データを生成させる補間処理機能
とを具備し、
当該補間処理機能が、
当該コンピュータに、当該各水平三角形グループに外接する外接三角形を検索させる外接三角形検索機能(28,S16)と、
当該コンピュータに、当該各外接三角形の、当該水平三角形グループとは異なる標高の異頂点と、当該外接三角形との間で辺を共有する当該水平三角形内の補間点となる所定点とを結ぶ傾斜線を生成させる傾斜線生成機能(32,S17)と、
当該コンピュータに、当該傾斜線の標高傾き、当該異頂点の標高、及び、当該異頂点と当該所定点との間の水平距離に従い、当該所定点の標高値を外挿させる標高外挿機能(36,S18)
とを具備することを特徴とする地形モデル補間プログラム。
【請求項29】
当該補間処理機能の後、当該三角形モデル生成機能(20、S1)は、当該コンピュータに、当該補間処理機能により補間された座標点データを加えて、当該三角形モデルを再生成させ、
当該コンピュータに、当該水平三角形検出機能(22、S2)以降を実行させる
ことを特徴とする請求項28に記載の地形モデル補間プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【公開番号】特開2009−163317(P2009−163317A)
【公開日】平成21年7月23日(2009.7.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−339690(P2007−339690)
【出願日】平成19年12月28日(2007.12.28)
【出願人】(000213909)朝日航洋株式会社 (30)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年7月23日(2009.7.23)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年12月28日(2007.12.28)
【出願人】(000213909)朝日航洋株式会社 (30)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]