説明

埋め込まれた帯材を有する熱可塑性材料の管状パッケージング本体

本発明は、少なくとも一つの熱可塑性材料からなる積層材から形成された管状パッケージ本体に関するものであり、積層材の端部は溶接により固定されるとともに、溶接又は接着された帯材によって覆われる。本発明による管状本体は、前記帯材が積層材に少なくとも部分的に埋め込まれていることを特徴とする。本発明は、前記管状本体を製造する方法にも関係している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プラスチックフィルムを使って形成された柔軟なチューブの技術分野に存在する。より詳しくは、本発明は、端部が突合せ溶接された柔軟なチューブに関するものである。
【背景技術】
【0002】
多くの柔軟なチューブが、少なくとも一つのプラスチック層を含む積層材の端部を溶接することにより作られている。
【0003】
溶接のもっとも一般的な方法は、積層材の端部の重なりを形成すること、及び内側表面を積層材の上側表面上に接合することである。このジョイントは、特にそれが溶接ゾーンに高強度を獲得することを可能にして、パッケージングされる製品に対して衛生的特性を保証すると共に良好なバリヤ及び密封特性を保証する。しかしながら、このジョイントは、溶接ゾーンに移行して積層材の層間剥離という結果を招く攻撃的な製品をパッケージングするには不適切であることが判っている。このパッケージは、溶接ゾーンに著しい過大厚さを有するという欠点も有しており、前記過大厚さはパッケージの審美的特性を損なうものである。
【0004】
欧州特許出願第0187541号明細書(図1)は、攻撃的製品の移行から溶接ゾーンを保護するためにチューブの内側に溶接された帯材の使用を提案している。図1は、シアノアクリレートを含有する製品をパッケージングするためのジョイント1を図示している。その発明の好適な実施例によると、積層材2は、パッケージングされる製品に接触している第1の高密度ポリエチレン(HDPE)層5と、アルミニュウム層4と、外側表面における第2のHDPE層3とを具備している。また積層材2は、層3,4、及び5の間の良好な接着性を保証するために、ポリエチレンイミン(PEI)層及びエチレン/アクリル酸共重合体(EAA)層を層5と層4との間に、及びEAA層を層4と層3との間に具備している。積層材2の端部は溶接ゾーン6に重なり合い部分を形成している。HDPE帯材7はジョイント1の内側表面上に溶接されてチューブの内側に配置される。帯材7はシアノアクリレートの溶接ゾーンの中への拡散を減速させることが可能であり、また層間剥離の問題を回避する。
【0005】
米国特許第4733800号明細書(図2)は、製品を抽出するためにパッケージが圧縮されたとき、パッケージのスプリングバック作用を取り除くためにプラスチックチューブの内側に溶接された帯材の使用を開示している。“永久折り目”としても当業者に知られている、このスプリングバックの無いことは、パッケージが空になったとき空気をパッケージに侵入させ、このことはパッケージングされた製品の酸化を加速させるという結果を招く。この欠点を克服するために、米国特許第4733800号明細書はチューブの内側に溶接された帯材の使用を提案しており、前記帯材は金属層を具備するものである。チューブは、突合せ溶接された積層材2のジョイント1によって形成されている。前記積層材2は、5〜40ミクロンの厚さを有する少なくとも一つの金属層4と溶接可能層5とを具備している。ジョイント1の内側表面上に溶接された帯材7は、突合せ溶接ゾーン6において積層材2の端部の上に重ねられている。チューブの内側に配置されている帯材7は40〜200ミクロンの厚さを有する少なくとも一つの金属層と、二つの溶接可能層8及び10とを具備している。前記帯材7は、製品の抽出の間のスプリングバックを防ぐことを可能にすると共に、金属層9の厚さに起因して溶接ゾーンを補強する。しかしながら、米国特許第4733800号明細書に記載された発明は幾つかの重大な欠点を有している。第1の欠点は、金属層9がパッケージングされた製品と直接に接触することにあり、このことは製品が食品である場合に問題を引き起こす。第2の欠点は、帯材の大きな厚さに結び付いており、この欠点はチューブヘッドを管状本体に接合することを困難にするか又は不可能にさえする。
【0006】
特開平6−166107号公報(図3)は、積層材の端部を部分的に覆うことによって溶接の欠点を克服するために、チューブの内側に溶接された帯材の使用を提案している。特開平6−166107号公報は特に、積層材の端部が当接するように積層材の端部を位置決めすることにより、及び前記端部を接合する帯材を溶接することによりパッケージングされた製品へのバリヤ層の接触を防ぐこと提案している。チューブは、積層材2のジョイント1から形成されており、前記積層材2の端部はそれらが当接するように位置決めされている。端部6は共に溶接されず、つまりそれらは、積層材の内側表面上に溶接された帯材7を介して接合されている。特開平6−166107号公報によると、前記帯材は幾つかの層を具備してもよく、溶接される層は積層材の下層5に一致する性質のものである。特開平6−166107号公報に記載された発明は、非溶接可能層をそれらが当接するように接合するのに有利である。しかしながら、それは幾つかの欠点を有している。第1の欠点は、チューブの外側表面が付き合わせ接合部6においてその外側表面に切れ目を含むという美的価値観に関係することである。第2の欠点は、内側の帯材により生み出される過大厚さに結び付けられており、それはチューブヘッドを管状本体に接合することを困難にする。
【0007】
管状本体を形成するために、突合せ溶接された積層材の端部を接合する帯材を追加することは多くの利点を有している。しかしながら、これら管状本体から形成されたチューブは幾つかの欠点を有している。
【0008】
帯材が積層材の外側表面上に溶接又は接着されると、管状本体の印刷中に欠陥が現れる。装飾におけるこれらの欠陥は、帯材により生み出された過大厚さに結び付けられる。パッケージの外側表面上に帯材を追加することによる他の欠点は、消費者がパッケージを保持したとき帯材の過大厚さを感じるということに結び付けられる。生み出された感覚は、特にこれらのチューブの化粧品市場での使用に打撃を与える。
【0009】
帯材が管状本体の内面上に追加されるとき、チューブヘッドの管状本体への溶接が困難な問題を引き起こす。実際、帯材によって生み出される過大厚さが、溶接されたヘッドにおけるパッケージの漏れのリスクを招くことが観察される。
【0010】
本明細書で用いられる用語の定義
本明細書において以下の用語及び省略形が用いられる。
積層体:数枚のフィルムの積層に由来する多層フィルム
BOPET:二軸配向ポリエチレンテレフタレート
BOPP:二軸配向ポリプロピレン
BOPA:二軸配向ポリアミド
PE:ポリエチレン
LDPE:低密度ポリエチレン
LLDPE:線状低密度ポリエチレン
HDPE:高密度ポリエチレン
EVOH:エチレンビニルアルコール
接着剤:積層材の準備をする間に数枚のフィルムを接合するために用いられる接着剤
グルー:帯材を積層材に接着するために用いられる接着剤製品
溶接:溶接工程は、同じ種類の二つの材料、又は溶融状態での混和性であって分子鎖の拡散及び相互貫入によって現される混和性を有する二つの材料を溶かすことにより接合し、次いで分子の相互貫入の状態を固定するために前記材料を冷却することにより接合することを目指すものである。
接着:溶接とは異なるものであって、接着は、同じ種類ではない二つの材料又は溶融状態で不混和性の二つの材料を接合するための工程として定義される。接着は、化学的機構(鎖の端の反応、架橋)又は物理的機構(ファンデルワールス力、蒸発)によって生じる。接着は、室温において又は材料を加熱することにより実施される接合工程である。
【発明の開示】
【0011】
本発明は、溶接された帯材の突き出た厚さが前記帯材の厚さより小であるように、溶接された帯材を積層材の中に少なくとも部分的に埋め込むことにある。
【0012】
本明細書では、後で見られるように、用語の“埋め込む”は“凹んだ表面の中に挿入する”こと、又は“初期的には凹部のない表面の中に押し込む”ことを意味している。
【0013】
本発明の一実施例によると、帯材は積層材に埋め込まれており、積層材及び帯材のそれぞれの表面は接している。
【0014】
第1の埋め込み方法は、積層材が少なくとも部分的に溶融状態にあるとき積層材の厚さの中に前記帯材を食い込ませるために帯材に圧力を加えることにある。
【0015】
第2の方法は、固体状態の積層材の中に帯材を埋め込むことにあり、帯材に圧力を加える少なくとも一つの工程を含んでいる。
【0016】
帯材を埋め込む第3の方法は、帯材を付ける前の積層材の変形に基づいている。この方法は、帯材のための場所を生み出すために積層材の冷間変形又は熱間変形の工程を含んでいる。
【0017】
第4の埋め込み方法は、材料を除去することによって帯材のための場所を生み出すことにある。積層材の厚さは、帯材のための場所を生み出すために端部と同じ高さまで局部的に減少させられる。
【0018】
帯材の挿入を容易にするために、前記帯材の縁は面取りされてよい。
【0019】
帯材がパッケージの外側表面の中に埋め込まれたとき、パッケージの魅力は損なわれない。
【0020】
帯材がパッケージの内側表面の中に埋め込まれたとき、管状本体上への構成要素の溶接は高品質のままである。
【0021】
本発明は、これらの実施例の記載から及び図からより良く理解されるであろう。
【0022】
図1〜3は、積層材の溶接された端部を接合するための従来技術で公知の溶接帯材の主な用途を記載している。
図4〜6は、本発明の幾つかの実施例を示している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
本発明は、積層材の端部を突合せ溶接することによりチューブを準備するための斬新な方法からなるものであり、前記方法は、積層材の端部を接合する帯材を追加すること、並びに前記帯材の存在に結びついた魅力のない不都合な技術的効果を取り除くように、及びジョイントの強度を高めるために、前記帯材を積層材の表面の中に少なくとも部分的に埋め込むことに存する。
【0024】
図4は、本発明の第1の実施例を示している。管状本体1が積層材2の端部を突合せ溶接することにより形作られている。帯材7は積層材の端部を接合すると共に溶接ゾーン6を補強する。本発明は、帯材7が、積層材の上側表面を形成している層3の中に埋め込まれることを特徴としている。帯材の突出している厚さがその厚さの半分未満であることが好適である。
【0025】
ジョイントの表面が滑らかで連続的な表面を形成するように、前記帯材が積層材に完全に埋め込まれることが理想的である。
【0026】
図4に示された積層材は、積層材の上側表面を形成する層3と、積層材の下側表面を形成する第2の層5と、層3と層5の間に閉じ込められた層4とを具備しており、前記層3、4、及び5は、多分異なる性質のものであって、それらの界面において共に接合されている。通常は、積層材2は、突合せ溶接され得ない一以上の層を具備している。バリヤの特性を有する薄い層を形成する層4は、その端部で通常は溶接されない。層4は、例えば、アルミニュウム箔又はEVOH(エチレンビニルアルコール)層である。図4において、チューブの内側表面を形成する層5は、パッケージングされた製品の正しい保存を保証するために及びパッケージングされた製品が前記積層材2の溶接されない端部に接触することを防ぐために、その端部で溶接される。ポリオレフィンから作られた層5が有利である。帯材7は、上側層3に溶接又は接着によって取り付けられる。帯材7が溶接される場合、帯材7は、積層材の上側層3と同じ性質の少なくとも一つの層を具備する。帯材7が溶接される場合、層3はポリオレフィン(PE又はPP)から構成されることが有利である。
【0027】
図4に記載された帯材7は、積層材の層3に埋め込むことを容易にするために、厚さの薄いものであることが好適であり、前記厚さは、通常は、溶接ゾーン6の著しい過大厚さを避けるために積層材の厚さの半分未満である。帯材7は幾つかの層を具備することが有利であり、前記層の一つは高強度層であり、一つは薄い厚さの層である。この高強度層は、例えば二軸配向ポリマーから作られる。また帯材は、バリヤ効果を有する薄い層を含んでいてもよい。また帯材7は、積層材の層3に対する繋ぎ層も具備しており、この繋ぎ層は、帯材が溶接される場合は層3と同じ性質のものであり、帯材が前記層3上に接着される場合は接着剤である。幾つかの層を具備する帯材では、帯材の厚さは減少されて、積層材の厚さに帯材を埋め込むことは容易にされる。帯材7は、溶接ゾーン6の強度を高めること及び積層材の端部の突合せ溶接が積層材の強度よりも小さな強度を有するということを克服することを可能にする。最低限でも、帯材は、積層材の数層が溶接されないという事実を補償する。
【0028】
図4は、管状本体1の外側表面を形成する積層材2の上側表面内に帯材7を埋め込むことを示している。本発明の他の実施例によると、帯材7は、パッケージの内層を形成する積層材の下側層5内に埋め込まれる。その実施例によると、帯材7は積層材の層5上に溶接される少なくとも一つの層を具備している。好適には、帯材7は積層材の層5と同じ性質の一つの層を具備しており、前記層5は通常はポリオレフィン層である。帯材7は、溶接可能な二つの層、即ち層5への帯材7の溶接を可能にする第1の層と、管状本体1の内層5へ接合されるチューブヘッドへの帯材7の溶接を可能にする第2の層との間に閉じ込められた二軸配向ポリマーの薄い層を好適には具備している。
【0029】
本発明の他の実施例は、前記帯材7の縁だけを埋め込むことにあり、前記帯材7は、積層材2の上側層3又は下側層5の中におそらく埋め込まれている。
【0030】
図5は、少なくとも二つの層、即ち、積層材の上側表面を形成する第1の上側層3と、積層材の下側表面及びパッケージの内側表面を形成する第2の層5とを具備する積層材の中に帯材を埋め込む他の実施例を図示している。帯材7は、パッケージの上側層を形成する層3に固定されると共に積層材の厚さに埋め込まれている。帯材7を層3の厚さの中に埋め込むことは、前記層3の厚さ又は属性の故に不可能である。図5は、帯材7を層3に接着することを示している。帯材7の接着は、上側層3が二軸配向ポリマー(BOPET若しくはBOPP)層である場合、又は上側層3の外側表面が印刷される場合に特に有利である。一つの二軸配向ポリマー層と一つの接着剤層とを具備する帯材は、その非常に薄い厚さとその高い透明性との故に特に有利である。図5は、帯材が層3に取り付けられると共に下側層5を変形させることにより積層材の中に埋め込まれるという事実を示している。
【0031】
図6は、積層材の厚さの中に帯材を埋め込む第3の実施例を示している。管状本体1は積層材2から形成されており、前記積層材2の端部は突合せ溶接されている。積層材は、該積層材の上側表面を形成する層3と、積層材の下側表面及びパッケージの内側表面を形成する層5と、層3と層5の間に閉じ込められた層4とを具備している。通常は、積層材の層4は、その小さな厚さ又はその属性の故に突合せ溶接されない。帯材7は積層材の層3に取り付けられて溶接ゾーン6を強化する。図6に描かれた帯材7は少なくとも二つの層、即ち高強度で厚さの薄い第1の層9と、積層材の層3上に溶接される第2の層8とを具備している。好適には、層8と層3は同じ性質のものである。帯材7は積層材の層3へ溶接されてその中に埋め込まれている。帯材7は、該帯材7が積層材の厚さに埋め込まれるとき、層8の流動によって変形させられる。
【0032】
帯材を積層材の厚さの中に埋め込むための幾つかの方法が予想される。
【0033】
帯材を埋め込む第1の方法は、少なくとも部分的に溶融している積層材に帯材を押し込むことにあり、帯材に圧力を加える少なくとも一つの工程を含んでいる。帯材を埋め込むことは、積層材の突合せ溶接と共に又はその後に、及び帯材の積層材上への溶接又は接着と共に又はその後に実施される。
【0034】
帯材を埋め込む第2の方法は、固体状態の積層材に帯材を押し込むことにあり、帯材に圧力を加える少なくとも一つの工程を含んでいる。帯材を埋め込むことは、積層材の突合せ溶接の後に、及び帯材の積層材上への溶接又は接着と共に又はその後に実施される。
【0035】
帯材を埋め込む第3の方法は、帯材を付ける前の積層材の変形に基礎を置いている。この方法は、帯材のための場所を作り出すために積層材の熱間変形又は冷間変形の工程を含んでいる。積層材の変形は、積層材の端部が当接するようにそれらを接合する前に、積層材が平坦であるときに好適に実施される。
【0036】
第4の埋め込み方法は、材料を除去することによって帯材のための場所を生み出すことにある。積層材の厚さは、帯材のための場所を生み出すために端部と同じ高さまで局部的に減少される。
【0037】
図4に示されたジョイントは、第1の埋め込み方法を用いることによって獲得され得る。この方法によると、積層材2の層3を溶かすために、少なくとも前記層3が加熱される。次に、帯材7を層3内に埋め込むために帯材7に圧力が加えられる。帯材7に圧力が加えられたとき、溶融している層3は変形する。この方法によると、層3は、帯材7の幅以上の幅で加熱されなければならない。帯材7の埋め込み中に、積層材の幾つかの層が加熱されるなら前記加熱された層の全てが変形するであろう。一般的に、層の変形は、溶接ゾーンの望ましい厚さによって制御され、溶接ゾーンの厚さは積層材の厚さ以上である。最後に、ジョイントは溶接ゾーン及び埋め込みゾーンで冷却される。
【0038】
帯材7の縁だけが積層材に埋め込まれるとき、第1の埋め込み方法は、埋め込まれるべき前記縁に少なくとも圧力を加えることにある。
【0039】
帯材7を埋め込むための第1の方法の利用が図5にも示されている。この方法の第1の工程は、積層材の層5を溶かすために少なくとも層5を加熱すること、帯材7を積層材の中に埋め込むために帯材7に圧力を加えること、及びジョイントを冷却することにある。
【0040】
図6は、第1の埋め込み方法の利用から生じる他のジョイントを示している。このジョイントは、溶接ゾーンにおける積層材と帯材の変形により特徴付けられる。積層材2の層3の中に帯材7を埋め込むこの方法は、層3及び層8を溶かすために少なくとも層3及び層8を加熱する第1工程と、帯材7に圧力を加える第2工程と、ジョイントを冷却する最後の第3工程とを含んでいる。圧力が帯材7に加えられたとき、溶融している層3及び層8が変形する。この方法によると、層3は帯材7の幅以上の幅で加熱されなければならない。帯材7の埋め込み中に積層材の幾つかの層が加熱されるなら、加熱される前記層の全ては変形させられる。層8の流動による帯材の変形は、それが前記帯材のエッジが突出することを妨げて溶接ゾーンのより均質な厚さに導くので特に有利である。この方法は、帯材がパッケージの外側又は内側表面に埋め込まれることを可能にする。
【0041】
前記帯材の縁の突出を防ぐために、及び埋め込み工程を容易にするために、帯材の縁を斜めに切ることが特に有利である。
【0042】
埋め込まれた帯材7は印刷がなされるか又は透明であってよく、それは積層材上に接着又は溶接されてよく、それは溶接ゾーンにおいて生じ得るバリヤの非連続性を補償するためにバリヤ層を含んでいてよい。好適には、前記帯材の厚さは積層材の厚さの半分未満である。
【0043】
本発明は、パッケージがフィルムの突合せ溶接によって生産されることを可能にするので特に有利であり、前記フィルムは、突合せ溶接可能な層と突合せ溶接不可能な層との組み合わせである。本発明は、フィルムの端部が当接するように接合されることを可能にし、フィルムの端部は共に部分的に溶接される。
【0044】
本発明は、溶接ゾーンの無視できるほどの厚さの変化をともなう溶接パッケージであって、フィルムの強度に同等の溶接ゾーンの強度を有する溶接パッケージを獲得することを可能にする。獲得されるパッケージは、溶接ゾーンにおける印刷の切れ目なしにその全表面にわたって印刷され得る。本発明は、高強度と向上した美的価値を有するパッケージを獲得することを可能にする。
【0045】
本発明は、図4〜6に示された実施例に限定されるものではない。特に、本発明は、端部が突合せ溶接されるチューブだけに関係するものではなく、端部が重ね合わされるチューブにも関係する。
【0046】
さらに、本発明は、チューブの内側表面に埋め込まれた帯材にも適用される。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】図1は、パッケージに含まれる攻撃的な成分の移行を制限するために用いられた帯材を示している。
【図2】図2は、製品を抽出するためにチューブが圧縮されたときチューブのスプリングバック作用を除去するために用いられた帯材を示している。
【図3】図3は、積層材の端部を部分的に覆うことによって溶接の欠点を解消するために用いられてチューブの内側に溶接された帯材を示している。
【図4】図4は、パッケージの表面を形成する層の中へ帯材を少なくとも部分的に埋め込むことにある本発明の第1の実施例を示している。
【図5】図5は、積層材の厚さの中へ帯材を少なくとも部分的に埋め込むことにある本発明の他の実施例を示している。
【図6】図6は、帯材を埋め込み且つ変形させることにある本発明の第3の実施例を示している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一つの熱可塑性材料から成る積層材から形成された管状パッケージ本体であって、前記積層材の端部は、溶接によって固定されるとともに溶接又は接着された帯材によって覆われており、前記帯材が前記積層材に少なくとも部分的に埋め込まれていることを特徴とする管状パッケージ本体。
【請求項2】
前記端部が突合せ溶接されている請求項1に記載の管状パッケージ本体であって、溶接ゾーンの厚さが前記積層材の厚さと前記帯材の厚さとの合計より小である、管状パッケージ本体。
【請求項3】
前記帯材が、該管状パッケージ本体の外側表面に埋め込まれている、請求項1又は2に記載の管状パッケージ本体。
【請求項4】
前記帯材が、前記積層材に完全に埋め込まれている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の管状パッケージ本体。
【請求項5】
前記帯材の端部が面取りされている、請求項1〜4のいずれか一項に記載の管状パッケージ本体。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか一項に記載された管状パッケージ本体を製造する方法であって、前記帯材を前記積層材に埋め込む工程を含んでおり、前記工程は、前記帯材を前記積層材の厚さの中に食い込ませるために前記帯材に圧力を加えることである、前記管状パッケージ本体を製造する方法。
【請求項7】
前記積層材は、前記帯材が埋め込まれる時に少なくとも部分的に溶融している、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記積層材は、前記帯材が埋め込まれる時に固体状態である、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
請求項1〜5のいずれか一項に記載された管状パッケージ本体を製造する方法であって、前記積層材に凹部を準備する工程を含んでおり、前記凹部を準備する工程の後に、前記帯材を前記凹部の中に配置する工程が続く、前記管状パッケージ本体を製造する方法。
【請求項10】
前記凹部は、前記材料を変形させることにより準備される、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記凹部は、前記材料を除去することにより準備される、請求項8に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2009−532240(P2009−532240A)
【公表日】平成21年9月10日(2009.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−503724(P2009−503724)
【出願日】平成19年4月6日(2007.4.6)
【国際出願番号】PCT/IB2007/051249
【国際公開番号】WO2007/113782
【国際公開日】平成19年10月11日(2007.10.11)
【出願人】(508053821)エイサパック ホールディング ソシエテ アノニム (16)
【Fターム(参考)】