説明

基板ケース及び基板収容装置

基板ケースは、回路生成プロセスが施された回路領域を有するシート状の基板が巻きつけられる軸部と、当該軸部に巻かれた状態の基板を収容するカバー部とを備え、軸部は、基板の巻き始めの一端部のうち、回路領域と異なる領域を保持する保持部を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板ケース及び基板収容装置に関する。
本願は、2009年12月29日に出願された米国特許仮出願第61/282,198号、及び2010年12月22日に出願された米国特許出願第12/976,149号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
【背景技術】
【0002】
ディスプレイ装置などの表示装置を構成する表示素子として、例えば液晶表示素子、有機エレクトロルミネッセンス(有機EL)素子、電子ペーパに用いられる電気泳動素子などが知られている。現在、これらの表示素子として、基板表面に薄膜トランジスタと呼ばれるスイッチング素子(Thin Film Transistor:TFT)を形成した後、その上にそれぞれの表示デバイスを形成する能動的素子(アクティブデバイス)が主流となってきている。
【0003】
近年では、シート状の基板(例えばフィルム部材など)上に表示素子を形成する技術が提案されている。このような技術として、例えばロール・トゥ・ロール方式(以下、単に「ロール方式」と表記する)と呼ばれる手法が知られている(例えば、特許文献1参照)。ロール方式は、基板供給側の供給用ローラーに巻かれた1枚のシート状の基板(例えば、帯状のフィルム部材)を送り出すと共に送り出された基板を基板回収側の回収用ローラーで巻き取りながら基板を搬送する。
【0004】
そして、基板が送り出されてから巻き取られるまでの間に、複数の処理装置を用いて、TFTを構成するゲート電極、ゲート酸化膜、半導体膜、ソース・ドレイン電極等を形成した後、表示素子の構成要素を基板上に順次形成する。例えば基板上に有機EL素子を形成する場合には、発光層や陽極、陰極、電気回路などを基板上に順次形成する。素子が形成された後の基板は、例えば、帯状のまま後工程の処理装置に搬送されたり、あるいは当該基板を切断することによって個々の表示装置として出荷されたりする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】国際公開第2006/100868号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、このように形成された基板を剥き出しの状態で搬送あるいは出荷する場合、シート状の基板や表示素子、スイッチング素子などの損傷、破損、変形若しくは異物の付着などが考えられるため、慎重に取り扱うことが必要となる。このため、例えば出荷時あるいは搬送時などにおける基板のハンドリング性を高めることが重要となる。
【0007】
本発明の態様は、シート状の基板のハンドリング性を高めることが可能な基板ケース及び基板収容装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の態様に従えば、回路生成プロセスが施された回路領域を有するシート状の基板が巻きつけられる軸部と、当該軸部に巻かれた状態の基板を収容するカバー部とを備え、軸部は、基板の巻き始めの一端部のうち、回路領域と異なる領域を保持する保持部を有する基板ケースが提供される。
【0009】
本発明の第2の態様に従えば、回路生成プロセスが施された回路領域を有するシート状の基板を軸部に巻きつける巻き付け機構と、基板を巻きつけた状態の軸部をカバー部に収容する搬送機構とを備える基板収容装置が提供される。
【発明の効果】
【0010】
本発明の態様によれば、シート状の基板のハンドリング性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施の形態に係る基板ケースの構成を示す斜視図。
【図2】本実施形態に係る軸部の構成を示す斜視図。
【図3】本実施形態に係る軸部の一部の構成を示す断面図。
【図4】本実施形態に係る軸部のA−A断面に沿った構成を示す図。
【図5】本実施形態に係るカバー部の構成を示す斜視図。
【図6】本実施形態に係る基板収容装置の構成を示す模式図。
【図7】本実施形態に係る基板収容装置の一部の構成を示す平面図。
【図8】本実施形態に係る基板処理装置及び基板収容装置の構成を示す模式図。
【図9】本実施形態に係るシート基板の一部の構成を示す図。
【図10】本実施形態に係る基板収容装置の動作を示す図。
【図11】本実施形態に係る基板収容装置の動作を示す図。
【図12A】本発明に係る基板ケースの他の構成を示す斜視図。
【図12B】本発明に係る基板ケースの他の構成を示す断面図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る基板ケース1の構成を示す斜視図である。
図1に示すように、基板ケース1は軸部2及びカバー部3を有しており、軸部2にカバー部3が装着された構成になっている。
【0013】
図2は、カバー部3が取り外された軸部2の構成を示す斜視図である。
図2に示すように、軸部2は、例えば略円筒状に形成されており、例えばフィルム部材などシート状に形成された基板(シート基板)FBが巻きつけられる部分である。軸部2は、例えば硬質のダンボールやカートン紙など、再生可能な材料を用いて形成されている。勿論、他の材料を用いて形成された構成であっても構わない。
【0014】
本実施形態では、シート基板FBとして、例えば樹脂フィルムやステンレス鋼などの箔(フォイル)が用いられる。例えば、樹脂フィルムは、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエステル樹脂、エチレンビニル共重合体樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、セルロース樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、酢酸ビニル樹脂、などの材料を用いることができる。シート基板FBには、回路生成プロセスが施された回路領域RA(図9参照)が形成されている。
【0015】
軸部2は、第一端部21、第二端部22、リブ部23、連結部24及び保持部25を有している。第一端部21の表面、第二端部22の表面及びリブ部23の表面には、シート基板FBのうち回路領域RAの形成された面とは反対側の面が当接される。第一端部21、第二端部22及びリブ部23は、連結部24によって連結された構成となっている。
【0016】
第一端部21及び第二端部22は、シート基板FBの短手方向の両端部、すなわち、シート基板FBの側端部F1及びF2がそれぞれ当接されるようになっている。第一端部21及び第二端部22には、外部の回転駆動機構や搬送機構に接続される被接続部27及び28が設けられている。このため、軸部2を回転させる場合や搬送する場合には、高い駆動効率又は搬送効率が得られるようになっている。
【0017】
リブ部23には、シート基板FBのうち側端部の間の主要部分が当接される。リブ部23は、第一端部21と第二端部22との間に1つ以上設けられている。本実施形態では、リブ部23は、例えば5つ設けられている。リブ部23は、軸部2の長手方向に沿って配置されている。軸部2は、シート基板FBの主要部分に当接される部分をリブ部23とすることで一定の剛性を保ちつつ軽量化された構成となっている。
【0018】
第一端部21、第二端部22及びリブ部23のそれぞれの間隔は、例えば全て等間隔としても構わないし、本実施形態のように、例えば第一端部21と当該第一端部21の直近のリブ部23との間隔がリブ部23同士の間隔よりも小さくなっており、同様に、第二端部22と当該第二端部22の直近のリブ部23との間隔がリブ部23同士の間隔よりも小さくなっている構成であっても構わない。
【0019】
図2に示すように、保持部25は、上記シート基板FBの巻き始めの端部FH(図9等参照、巻き取り用のリーディング端部)であって回路領域RAから外れた領域を保持する。保持部25は、スロット部26を有している。スロット部26は、シート基板FBの一端部(ここでは、端部FH)が差し込まれる開口部を有している。スロット部26は、軸部2の長手方向に沿って例えば第一端部21と第二端部22との間に形成されており、軸部2の径方向には例えば軸部2の表面から中心へ向けて形成されている。
図2において、保持部25のスロット部26は、シート基板FBの先端部の幅に合わせるように、両端(第一端部21、第二端部22)まで延びて形成されている。
【0020】
図4は、図2におけるA−A断面に沿った構成を示している。
図2及び図4に示すように、本実施形態では、複数のリブ部23のそれぞれに一部に切り欠き部23aが形成されており、当該切り欠き部23aにスロット部26が挿入された構成となっている。従って、スロット部26に挿入されるシート基板FBの巻き始めの一端部は、例えば第一端部21や第二端部22に保持される部分に比べて短手方向の寸法が小さくなるように予め形成された上でスロット部26に挿入されるようになっている。このスロット部26は、例えば軸部2の表面一周に亘って複数箇所に設けられている。本実施形態では、スロット部26が、例えば90°ずつずれた位置に4箇所設けられている。
【0021】
なお、シート基板FBの巻き始めの一端部に別部材(例えば、シート基板FBのリーダ部材など)を貼り付けた構成とし、シート基板FBの短手方向における当該別部材の寸法が、シート基板FBの同方向の寸法に比べて小さくなるように構成しても構わない。この場合、別部材をシート基板FBに貼り付けるだけの加工で済むことになるため、例えばシート基板FBを切断するなどの煩雑な加工を行わなくても済む。
【0022】
また、第一端部21や第二端部22の一部にも当該スロット部26を配置させるための切り欠き部を設ける構成とし、スロット部26が第一端部21及び第二端部22の一部にまで設けられた構成としても構わない。この場合には、シート基板FBの巻き始めの一端部を加工することなく当該一端部をスロット部26に挿入可能となる。
【0023】
図4に示すように、スロット部26は、軸部の表面から中心に向けて、間隔が徐々に狭くなるように形成されている。このため、スロット部26にシート基板FBを差し込むと、シート基板FBがスロット部26のうち当該間隔の狭くなった部分に挟まれて保持されるようになっている。なお、スロット部26に、シート基板FBを差し込んで保持するとともに、さらに、固定ピン26pで、第一端部21又は第二端部22にシート基板FBの端部FHを固定してもよい。
【0024】
具体的に説明すると、スロット部26の内部に、シート基板FBの幅方向に関して、固定ピン26pを着脱可能に複数設け、この固定ピン26pによって、シート基板FBの巻き始めの一端部をスロット部26に固定する。固定ピン26pを用いてシート基板FBの巻き始めの一端部を固定することで、シート基板FBの一端部が軸部2の長手方向に対して傾いてしまうのを回避することができるようになっている。
【0025】
第一端部21及び第二端部22のうち少なくとも一方には、第一端部21及び第二端部22の少なくとも一方の表面と共に、シート基板FBの巻き終わりの端部FH(巻き取り用の終端部)を挟持するクランプ機構29が設けられている。図3は、クランプ機構29の構成を示す断面図である。図3に示すように、クランプ機構29は、押さえ板29a及び金属ピン29bを有しており、金属ピン29bによって押さえ板29aが第一端部21又は第二端部22に固定されるようになっている。
【0026】
押さえ板29aは、第一端部21又は第二端部22に接触する接触部29aaと、金属ピン29bが挿入される貫通孔が形成された金属ピン取付部29abと、第一端部21及び第二端部22のうち少なくとも一方にクランプ機構29が取り付けられた時に、第一端部21又は第二端部22との間に隙間を形成する非接触部29acとを備える。すなわち、押さえ板29aは、押さえ板29aの両端のうち、一方の端部には接触部29aaを備え、他方の端部には非接触部29acを備え、接触部29aaと非接触部29acとの間には金属ピン取付部29abを備える構成であり、その断面視は、例えばL字状に形成されている。第一端部21又は第二端部22に押さえ板29aが取り付けられた際に、非接触部29acと、第一端部21の表面又は第二端部22の表面との間に形成される隙間は、シート基板FBの厚さ分の大きさである。なお、シート基板FBの巻き終わりの他端部に、巻き始めの一端部と同様、別部材を貼り付けた構成としてもよい。
【0027】
図5は、軸部2から取り外された状態のカバー部3の構成を示す斜視図である。
図1及び図5に示すように、カバー部3は、軸部2に巻かれた状態のシート基板FBを例えば軸部2ごと収容する。カバー部3は、軸部2と同様、例えば硬質のダンボールやカートン紙など、再生可能な材料を用いて形成されている。勿論、他の材料を用いて形成された構成であっても構わない。
【0028】
図5を参照して、カバー部3は、カバー部材30(30A及び30B)と、ヒンジ部33とを有しており、2つのカバー部材30がヒンジ部33を介して開閉可能に接続された構成になっている。各カバー部材30は、両端部のそれぞれに設けられた軸部保持部31(31A及び31B)と、保護部32(32A及び32B)と、蓋部34(34A及び34B)とを有している。なお、カバー部材30の外面に不図示の取っ手などが設けられた構成であっても構わない。
【0029】
軸部保持部31A,31Bの構成は同じ構成なので、軸部保持部31Aについて説明し、軸部保持部31Bの説明は省略する。軸部保持部31Aは、軸部2に装着したときに当該軸部2の第一端部21を保持する部分である。保護部32は、軸部保持部31Aに接続され軸部2の円周方向に沿って湾曲するように形成されており、軸部2に巻かれたシート基板FBを覆う部分である。軸部保持部31Aは、第一端部21を露出されるように軸部2を保持する構成となっている。ヒンジ部33は、例えば2つのカバー部材30を開く方向に弾性力をはたらかせる弾性部(不図示)を有している。
【0030】
蓋部34は、保護部32の端部に設けられており、カバー部材30Aとカバー部材30Bとを閉じた状態で蓋部34Aと蓋部34Bとが重なるようになっている。例えば蓋部34Aと蓋部34Bとが重なった状態で、止め具35などを用いて蓋部34Aと蓋部34Bとが開かないように固定することで、カバー部材30Aとカバー部材30Bとの閉状態を保持することができるようになっている。
【0031】
次に、上記のように構成された基板ケース1にシート基板FBを収容する基板収容装置100の構成を説明する。
図6は、基板収容装置100の概略構成図である。
図6に示すように、基板収容装置100は、基板搬入部101、収容処理部102、ケース供給部103及び制御装置CONTを有している。
【0032】
基板搬入部101は、基板収容装置100の内部にシート基板FBを搬入する基板搬入口101aを有している。基板搬入部101には、シート基板FBの搬送経路に沿って搬送ローラー101R及びガイド部材101Gが設けられている。
【0033】
搬送ローラー101Rは、当該搬送経路に沿って例えば複数設けられており、シート基板FBを収容処理部102へと搬送する。ガイド部材101Gは、搬送ローラー101Rによって搬送されるシート基板FBを案内する。基板搬入部101のうち、シート基板FBの搬送経路上には、基板切断部104が設けられている。基板切断部104は、例えば帯状に形成されたシート基板FBを個々のシート基板FBに切断する。
【0034】
収容処理部102は、壁部材105A及び105Bを挟んで基板搬入部101に隣接して配置されている。収容処理部102は、壁部材105Aと壁部材105Bとの間に形成される開口部105Cを介して基板搬入部101に接続されている。収容処理部102には、壁部材105Aからシート基板FBの搬送方向に沿って延在するガイド部材106が設けられている。
【0035】
ガイド部材106は開口部105Cから搬送されるシート基板FBを案内する。ガイド部材106は関節部107を有しており、当該関節部107よりもシート基板FBの搬送方向下流側の部位(先端部分106a)が折れ曲がるようになっている。当該先端部分106aは、例えば支持機構108の一端に接続されている。支持機構108は他端が壁部材105Aに接続されている。従って、先端部分106aは支持機構108を介して壁部材105Aに支持されている。
【0036】
支持機構108は、例えばピストン機構やエアシリンダ機構などを有しており、支持方向に伸縮可能に形成されている。支持機構108の伸縮量は不図示の調整機構などによって調整可能になっている。支持機構108が所定の伸縮量で伸縮することにより、先端部分106aが関節部107を中心に所望の角度で折れ曲がるようになっている。
【0037】
収容処理部102は、シート基板FBを搬送する搬送機構110を有している。搬送機構110は、搬送ローラー110a及び110bを有している。図7は、先端部分106aの構成を示す平面図である。なお、図7においては、図6で示した構成要素のうち一部の図示を省略して示している。図7に示すように、搬送ローラー110aは案内面106bの上方に設けられる。搬送ローラー110bは、例えば先端部分106aに取り付けられる。搬送ローラー110a及び搬送ローラー110bは、シート基板FBの搬送方向と直交する方向に複数配置されている。
【0038】
図6に示すように、各搬送ローラー110aは、例えば支持アーム110c及び関節部110dを介して壁部材105Bに接続されている。支持アーム110cは、関節部110dを中心に回動可能に設けられており、回動量が不図示の調整機構によって調整可能になっている。支持アーム110cの回動量を調整することで、先端部分106aの曲げ角度に応じて、搬送ローラー110bに対する搬送ローラー110bの位置を調整することができる。
【0039】
搬送ローラー110bは、先端部分106aに形成された凹部に取り付けられている。この凹部は、搬送ローラー110aを近接させた状態において当該搬送ローラー110aに重なる位置に形成されている。搬送ローラー110bは、案内面106bとほぼ面一状態となるように当該凹部内に配置されている。搬送ローラー110b上にシート基板FBが配置されている場合、搬送ローラー110aを先端部分106aに近接させることで、当該搬送ローラー110aと搬送ローラー110bとでシート基板FBを挟むことができるようになっている。搬送ローラー110a及び搬送ローラー110bのうち少なくとも一方には不図示の回転駆動機構が設けられている。当該回転駆動機構により、搬送ローラー110a及び搬送ローラー110bが回転し、この回転力によってシート基板FBが搬送されるようになっている。
【0040】
先端部分106aのうちシート基板FBの案内面106bには、位置調整機構109が設けられている。図7に示すように、位置調整機構109は、案内面106b上にシート基板FBの搬送経路を挟むように一対設けられている。一対の位置調整機構109は、シート基板FBの側辺にそれぞれ当接するようになっている。当該位置調整機構109によってシート基板FBを搬送しつつ当該シート基板FBの搬送方向を矯正し、当該シート基板FBの搬送先の位置合わせを行うようになっている。
【0041】
先端部分106aに対してシート基板FBの搬送方向の下流側には、上記の軸部2を保持して回転させる回転駆動機構111が配置されている。回転駆動機構111は、例えば図7に示すように、軸部2の回転軸方向の両端部を挟む位置に設けられた一対の回転子111aと、当該一対の回転子111aを駆動する駆動部111bとを有している。回転子111aは、軸部2に対して被接続部27及び28のそれぞれ接続されるようになっている。駆動部111bは、例えば不図示のモータなどを有している。
【0042】
回転子111aは、駆動部111bの駆動によって軸部2に対して着脱可能に設けられていると共に、軸部2の長手方向を回転軸として回転可能に設けられている。回転子111aが被接続部27及び28に接続された状態で回転することにより、軸部2が回転するようになっている。
【0043】
図6に示すように、回転子111aは、先端部分106aに近接する位置で軸部2を保持するように配置されている。先端部分106aの図中上方には、当該軸部2に対して、クランプ機構29を装着するクランプ装着機構112が設けられている。クランプ装着機構112は、例えば不図示の駆動機構を有しており、軸部2にアクセス可能であると共に当該軸部2から退避可能に設けられている。
【0044】
回転駆動機構111の図中下方には、カバー保持部113及びカバー開閉機構114が設けられている。カバー保持部113は、上記のカバー部3を保持する部分である。カバー開閉機構114は、カバー保持部113を開閉させる部分である。カバー開閉機構114は、カバー部3に対して止め具35を着脱させる不図示の着脱機構を有している。また、カバー開閉機構114は、例えばカバー部3の蓋部34を保持する不図示の保持部を有すると共に、当該蓋部34を保持した状態で移動可能に設けられている。
【0045】
回転駆動機構111及びカバー保持部113の下流側には、搬出機構115が設けられている。搬出機構115は、収容処理部102のケース搬出口102aに接続されており、基板ケース1をケース搬出口102aに案内する部分である。搬出機構115は、例えばケース搬出口102a側が下方となるように傾けられたガイド部材115aを有している。基板ケース1は、当該ガイド部材115a上を転がってケース搬出口102aへ案内されるようになっている。
【0046】
ケース供給部103は、例えば搬出機構115の図中上方に配置されている。ケース供給部103には、複数の基板ケース1が収容されている。ケース供給部103に収容されている各基板ケース1は、それぞれ軸部2とカバー部3とが一体となっている。ケース供給部103は、ケース供給口103aを介して収容処理部102に接続されている。
【0047】
ケース供給部103と収容処理部102との間には、ケース搬送機構116が設けられている。このケース搬送機構116は、ケース供給部103と収容処理部102との間で基板ケース1を搬送可能に設けられている。ケース搬送機構116は、軸部2の被接続部27及び28に接続される移動子116aと、当該移動子116aを駆動する駆動部116bとを有している。移動子116aは、例えば軸部2の長手方向の端部を挟む位置に一対設けられている。駆動部116bは、一対の移動子116aを同期して駆動するようになっている。移動子116aは、例えばケース供給部103、回転駆動機構111及びカバー保持部113のそれぞれに対して移動可能に設けられている。したがって、ケース搬送機構116は、当該ケース供給部103、回転駆動機構111及びカバー保持部113の間で、基板ケース1又はその一部を搬送するようになっている。
【0048】
上記のように構成された基板収容装置100は、例えばシート基板FBに回路領域を形成する基板処理装置などに接続して用いられる。
図8は、基板収容装置100を基板処理装置FPAに接続して用いた場合の構成を示す図である。
【0049】
図8に示すように、基板処理装置FPAは、シート基板(例えば、フィルム部材)FBを供給する基板供給部SU、シート基板FBに対して処理を行う基板処理部PR及び前述した基板収容装置100を有している。基板処理装置FPAは、例えば工場などに設置されて用いられる。
【0050】
基板処理装置FPAでは、いわゆるロール・トゥ・ロール方式(以下、ロール方式と表記する)によってシート基板FB上に回路領域RAなどが形成される。まず、基板供給部SUに設けられるローラーに帯状のシート基板FBを巻き付けた状態とし、基板供給部SUから当該シート基板FBが送り出されるようにする。
【0051】
基板処理部PRは、搬送装置230と、搬送の過程でシート基板FBの処理面Fpに対して処理を行う処理装置210とを備える。
搬送装置230は、基板供給部SUから供給されるシート基板FBを基板処理部PR内で搬送すると共に、基板回収部CL側へ搬送するローラー装置Rを有している。ローラー装置Rは、シート基板FBの搬送経路に沿って例えば複数設けられている。複数のローラー装置Rのうち少なくとも一部のローラー装置Rには、駆動機構(不図示)が取り付けられている。このようなローラー装置Rが回転することにより、シート基板FBが所定方向に搬送されるようになっている。複数のローラー装置Rのうち例えば一部のローラー装置Rが搬送方向と直交する方向に移動可能に設けられた構成であっても構わない。
【0052】
処理装置210は、搬送装置230によって搬送されたシート基板FBの処理面Fpに対して、例えば回路領域RAを形成するための各種装置を有している。このような装置としては、例えば処理面Fp上に電極を形成するための電極形成装置や、処理面Fpにスイッチング素子を形成する素子形成装置などが挙げられる。また、有機EL素子などの表示素子を形成する場合には、隔壁を形成するための隔壁形成装置、発光層を形成する発光層形成装置などが用いられる。より具体的には、液滴塗布装置(例えばインクジェット型塗布装置、スピンコート型塗布装置など)、蒸着装置、スパッタリング装置などの成膜装置や、露光装置、現像装置、表面改質装置、洗浄装置などが挙げられる。これらの各装置は、例えばシート基板FBの搬送経路上に適宜設けられている。なお、基板処理部PRは、さらにシート基板FBに対してアライメント動作などを行うアライメント機構などを有していても構わない。
【0053】
そして、搬送装置230によってシート基板FBを基板処理部PR内で適宜搬送すると共に、処理装置210によって例えば図9に示すような回路領域RAがシート基板FB上の長手方向に沿って例えば複数形成される。シート基板FBに形成される回路領域RAには、例えば表示領域DAに形成される表示素子及びスイッチング素子や、ドライバ領域DRに形成されるドライバ回路などを含んでいる。回路領域RAが形成されたシート基板FBは、順次基板処理部PRから搬出される。
【0054】
シート基板FBの幅方向(短手方向)の寸法は例えば1m〜2m程度に形成されており、X方向(長手方向)の寸法は例えば10m以上に形成されている。勿論、この寸法は一例に過ぎず、これに限られることは無い。例えばシート基板FBのY方向の寸法が50cm以下であっても構わないし、2m以上であっても構わない。また、シート基板FBのX方向の寸法が10m以下であっても構わない。
【0055】
上記の基板収容装置100は、例えば基板処理装置FPAのうちシート基板FBの搬送方向の下流側に接続されて用いられる。基板処理装置FPAから搬出されたシート基板FBは、例えば帯状のまま、基板収容装置100の基板搬入口101aに搬入されるようになっている。
【0056】
次に、上記のように構成された基板収容装置100の動作を説明する。
制御装置CONTは、ケース搬送機構116を制御して、ケース搬送機構116をケース供給部103に移動させ、基板ケース1を収容処理部102へ搬入させる。本実施形態では、カバー部3の軸部保持部31が軸部2の第一端部21及び第二端部22を露出するように保持しているため、当該第一端部21に形成される被接続部27及び第二端部22に形成される被接続部28が露出された状態となっている。したがって、カバー部3と軸部2とが一体的になっている状態であっても、ケース搬送機構116の移動子116aを被接続部27及び28のそれぞれに接続させることができる。
【0057】
その後、制御装置CONTは、ケース搬送機構116を制御して、ケース搬送機構116をカバー保持部113に移動させ、基板ケース1のカバー部3を保持させると共に、カバー開閉機構114を開状態とし、軸部2をカバー部3から分離させる。次に、制御装置CONTは、ケース搬送機構116を回転駆動機構111に移動させ、カバー部3から分離させた軸部2を回転駆動機構111に渡す。制御装置CONTは、軸部2を先端部分106aに近接する位置に保持させると共に、回転駆動機構111の回転位置を調整させて軸部2のスロット部26がシート基板FBの搬送方向の上流側に向けられた状態にしておく。
【0058】
この状態で、制御装置CONTは搬送ローラー101Rを駆動させ、基板搬入口101aを介して基板収容装置100内に搬入されたシート基板FBを搬送する。シート基板FBが基板切断部104に到達したとき、制御装置CONTは、基板切断部104を用いて、例えば図9に示すように、シート基板FBを回路領域RAごとに切断させる。このとき、例えばシート基板FBの巻き始めの端部FHにミシン目Mを形成しておく。また、このときに端部FHの形状をスロット部26に挿入可能な形状に調整しても構わない。
【0059】
図10に示すように、シート基板FBが切断された後、制御装置CONTは、切断された各シート基板FBを収容処理部102へと搬送する。シート基板FBは、ガイド部材106に沿って収容処理部102内へと案内される。制御装置CONTは、支持機構108を駆動させて先端部分106aを水平に支持し、シート基板FBが先端部分106a上を通過するようにする。このとき、軸部2のスロット部26が先端部分106aの近傍に配置されることになる。シート基板FBは、先端部分106a上を通過する過程で、位置調整機構109によって搬送方向の直交方向における位置が調整される。なお、支持機構108は、回転駆動機構111に基板ケース1の軸部2が搬送される前、基板ケース1又は軸部2が先端部分106aに干渉することを防ぐために、先端部分106a水平方向から下方に折れ曲がった状態にしてもよい。また、支持機構108を制御し、回転駆動機構111に支持された軸部2の高さに合わせて、先端部分106aから送り出されるシート基板FBの高さ位置を調整してもよい。
【0060】
また、制御装置CONTは、搬送ローラー110aを先端部分106aの搬送ローラー110b上に配置させ、シート基板FBを搬送可能な状態にする。搬送ローラー110a及び搬送ローラー110bとの間に到達したシート基板FBは、当該搬送ローラー110a及び搬送ローラー110bによって搬送方向の下流側に搬送され、シート基板FBの巻き始めの端部FHがスロット部26に挿入される。スロット部26に対する端部FHの挿入量は、端部FHに形成されたミシン目Mがスロット部26の開口部付近になるように調整される。例えば、この挿入量は、制御装置CONTが、スロット部26に対するシート基板FBの送り量によって調整してもよい。あるいは、スロット部26に端部FHが挿入された状態を考慮して、あらかじめミシン目Mの加工位置を調整してもよい。シート基板FBは、回路領域RAとは異なる領域のみがスロット部26に挿入されて保持されることになるため、回路領域RAに対するダメージ等が回避されることになる。
【0061】
シート基板FBの端部FHがスロット部26に挿入された後、制御装置CONTは、図11に示すように、回転子111aを回転させることで軸部2を回転させる。なお、軸部2を回転させる前に、前述したように、スロット部26内の端部FHを固定ピン26pで固定しもよい。そして、軸部2の回転により、シート基板FBが軸部2に巻き取られる。このとき、シート基板FBのミシン目Mが巻き取り方向に沿って折り曲げられるため、シート基板FBの一部が突出することなくスムーズに巻き取られることになる。
【0062】
シート基板FBを巻き終えた後、制御装置CONTは、クランプ装着機構112によって軸部2にクランプ機構29を装着させ、軸部2に巻き付けたシート基板FBの巻き終わり端部FHを第一端部21及び第二端部22の少なくとも一方に固定する。クランプ機構29を装着した後、制御装置CONTは、軸部2を回転駆動機構111から上記のケース搬送機構116に渡すようにし、ケース搬送機構116によって軸部2をカバー部3内に収容させる。
【0063】
制御装置CONTは、軸部2がカバー部3内に収容された後、カバー開閉機構114によってカバー部3を閉状態とし、カバー部3の蓋部34に止め具35を装着して閉状態を保持させる。これにより、軸部2とカバー部3とが一体となって基板ケース1の状態になると共に、軸部2に巻き付けられたシート基板FBがカバー部3に収容されることになる。制御装置CONTは、ケース搬送機構116によって基板ケース1を搬出機構115へ搬送する。基板ケース1は、搬出機構115を介してケース搬出口102aに送られ、当該ケース搬出口102aから基板収容装置100の外部へ搬出される。
【0064】
上記の動作を、例えばシート基板FBの回路領域RAごとに繰り返し行うことにより、回路領域RAの形成されたシート基板FBが基板ケース1に収容された状態で、当該基板ケース1が順次ケース搬出口102aから搬出されることになる。このように形成された基板ケース1は、例えば搬出された状態で出荷されたり、あるいは、後工程のラインなどに搬送されたりすることになる。
【0065】
以上のように、本実施形態の基板ケース1は、回路生成プロセスが施された回路領域RAを有するシート基板FBが巻きつけられる軸部2と、当該軸部2に巻かれた状態のシート基板FBを収容するカバー部3とを備え、軸部2はシート基板FBの巻き始めの端部FHのうち、回路領域RAと異なる領域を保持する保持部25を有することとしたので、シート基板FBの回路領域RAに悪影響を及ぼすことなく、シート基板FBを収容することができる。これにより、シート基板FBのハンドリング性を高めることができる。
【0066】
また、本実施形態の基板収容装置100は、回路生成プロセスが施された回路領域RAを有するシート基板FBを軸部2に巻きつける巻き付け機構としての回転駆動機構111と、シート基板FBを巻きつけた状態の軸部2をカバー部3に収容するケース搬送機構116とを備えることとしたので、シート基板FBをスムーズに基板ケース1に収容することができる。これにより、シート基板FBのハンドリング性を高めることができる。
【0067】
本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更を加えることができる。
上記実施形態においては、軸部2とカバー部3とを分離した状態で軸部2にシート基板FBを巻き付ける構成を例に挙げて説明したが、これに限られることは無く、例えば軸部2とカバー部3とが一体となっている状態で軸部2にシート基板FBを巻き付け可能な構成であっても構わない。
【0068】
この場合、例えば図12Aに示すように、カバー部3に開口部3aが設けられた構成とすることができる。このカバー部3は、カバー部材30A及び30Bが例えばヒンジ部33を介して接続されており、当該カバー部材30Aとカバー部材30Bとの開閉の境界部分に開口部3aが配置された構成となっている。また、カバー部3の端部は、軸部2の被接続部27及び28が露出した状態になっている。このため、カバー部3と軸部2とが一体のままで外部の接続部(例えば上記の回転子111a、移動子116aなど)に接続させることができるようになっている。
【0069】
図12Bは、図12AのB−B断面に沿った形状を示す図である。図12Bに示すように、軸部2には、この開口部3aに対応する位置にスロット部26が設けられている。なお、スロット部26は、軸部2の表面から内部にかけて形成されているものの、軸部2の中心からやや外れるように形成されている。この場合、シート基板FBを巻き付ける際、シート基板FBの巻き始めの端部FHに形成される折り目の角度を浅くすることができる。これにより、例えば上記実施形態のようなミシン目Mを形成しなくても、シート基板FBに凹凸が形成されること無くスムーズに巻き付けることができる。
【0070】
なお、開口部3aの配置については、図12A及び図12Bに示される構成に限られることは無く、例えばカバー部材30A及びカバー部材30Bのどの位置であっても構わない。
【0071】
また、本実施形態では、回路プロセスが施された回路領域RAを有するシート基板FBを基板ケース1に収容する構成について説明した。基板ケース1に収容するシート基板FBとしては、表示装置を構成する全ての回路プロセスが施された回路領域RAを有するもの(完成品)であっても、全ての回路プロセスのうち一部の回路プロセスが施された回路領域RA(中間品)であってもよい。
【0072】
さらに、本実施形態では、基板切断部104を基板搬入部101内に設置したが、収容処理部102内に設置してもよい。例えば、収容処理部102のうち、先端部分106aの搬送方向下流側に設置してもよい。
【0073】
また、本実施形態における基板ケース1のカバー部材30は、円柱状で形成したが円柱状に限定されず、四角柱で形成してもよい。
【0074】
また、本実施形態における基板ケース1は、一つのケースに一枚のシート基板FBを収容する構成について説明したが、一つのケースに二枚以上のシート基板FBを切断もしくは切断せずに収容してもよい。
【符号の説明】
【0075】
FB…シート基板 RA…回路領域 FH…端部 1…基板ケース 2…軸部 3…カバー部 21…第一端部 22…第二端部 23…リブ部 25…保持部 26…スロット部 26p…固定ピン 27、28…被接続部 29…クランプ機構 30…カバー部材 34…蓋部 100…基板収容装置 CONT…制御装置 104…基板切断部 109…位置調整機構 110…搬送機構 111…回転駆動機構 112…クランプ装着機構 113…カバー保持部 114…カバー開閉機構 115…搬出機構 116…ケース搬送機構

【特許請求の範囲】
【請求項1】
回路生成プロセスが施された回路領域を有するシート状の基板が巻きつけられる軸部と、
前記軸部に巻かれた状態の前記基板を収容するカバー部とを備え、
前記軸部は、前記基板の巻き始めの一端部のうち、前記回路領域と異なる領域を保持する保持部を有する
基板ケース。
【請求項2】
前記保持部は、前記軸部の表面から内部に向けて形成されたスロット部を有する
請求項1に記載の基板ケース。
【請求項3】
前記スロット部は、前記軸部の表面から内部に向けて間隔が徐々に狭くなる
請求項2に記載の基板ケース。
【請求項4】
前記スロット部は、前記軸部の表面一周に亘って複数設けられる
請求項2又は3に記載の基板ケース。
【請求項5】
前記保持部は、前記基板の巻き始めの一端部を前記軸部に固定する固定ピンを有する
請求項1から請求項4のうちいずれか一項に記載の基板ケース。
【請求項6】
前記基板を前記軸部に巻いた状態で、前記基板の他端部のうち前記回路領域と異なる領域を前記軸部又は前記カバー部のうち少なくとも一方に固定させる固定部を更に備える
請求項1から請求項5のうちいずれか一項に記載の基板ケース。
【請求項7】
前記固定部は、前記基板を挟むクランプ機構を有する
請求項6に記載の基板ケース。
【請求項8】
前記軸部は、
前記基板の裏面のうち、一方の側端部の裏面が当接する第一端部と、前記基板の裏面のうち、他方の側端部の裏面が当接する第二端部と、前記基板の裏面のうち、前記第一端部と前記第二端部との間の中間部の裏面の少なくとも一部が当接する1つ以上のリブ部と、前記第一端部と前記第二端部と前記リブ部とを連結する連結部と
を有する
請求項1から請求項7のうちいずれか一項に記載の基板ケース。
【請求項9】
前記第一端部及び前記第二端部の少なくとも一方は、前記軸部を駆動する駆動機構及び前記軸部を搬送する搬送機構のうち少なくとも一方に接続される被接続部を有する
請求項1から請求項8のうちいずれか一項に記載の基板ケース。
【請求項10】
前記カバー部は、前記軸部を保持する軸部保持部を有する
請求項1から請求項9のうちいずれか一項に記載の基板ケース。
【請求項11】
前記軸部保持部は、前記軸部の一部を露出させる露出部を有する
請求項10に記載の基板ケース。
【請求項12】
前記カバー部は、前記基板を通過させる開口部を有する
請求項1から請求項11のうちいずれか一項に記載の基板ケース。
【請求項13】
前記カバー部は、開閉可能に形成された蓋部を有する
請求項1から請求項12のうちいずれか一項に記載の基板ケース。
【請求項14】
前記蓋部は、前記軸部を出し入れ可能に形成されている
請求項13に記載の基板ケース。
【請求項15】
前記蓋部の閉状態を保持する閉状態保持部を更に備える
請求項13又は請求項14に記載の基板ケース。
【請求項16】
回路生成プロセスが施された回路領域を有するシート状の基板を軸部に巻きつける巻き付け機構と、
前記基板を巻きつけた状態の前記軸部をカバー部に収容する搬送機構と
を備える基板収容装置。
【請求項17】
前記巻き付け機構は、前記軸部を回転させる駆動機構を有する
請求項16に記載の基板収容装置。
【請求項18】
前記巻き付け機構及び前記搬送機構は、前記軸部に接続する接続部を有する
請求項16又は請求項17に記載の基板収容装置。
【請求項19】
前記軸部は、前記基板の巻き始めの一端部のうち、前記回路領域と異なる領域を保持する保持部を有し、
前記巻き付け機構は、前記保持部の位置を調整する位置調整機構を有する
請求項16から請求項18のうちいずれか一項に記載の基板収容装置。
【請求項20】
前記カバー部は、前記基板を通過させる開口部を備え、
前記位置調整機構は、前記保持部と前記開口部とが対応するように前記保持部の位置を調整する
請求項19に記載の基板収容装置。
【請求項21】
前記基板を前記軸部に巻いた状態で、前記基板の他端部のうち前記回路領域と異なる領域を前記軸部又は前記カバー部のうち少なくとも一方に固定させる固定機構を更に備える
請求項16から請求項20のうちいずれか一項に記載の基板収容装置。
【請求項22】
前記カバー部として、開閉可能に形成された蓋部が設けられたカバー部が用いられ、
前記搬送機構は、前記蓋部を開閉させる開閉機構を有する
請求項16から請求項21のうちいずれか一項に記載の基板収容装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12A】
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【図12B】
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【公表番号】特表2013−516049(P2013−516049A)
【公表日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−528573(P2012−528573)
【出願日】平成22年12月28日(2010.12.28)
【国際出願番号】PCT/JP2010/073899
【国際公開番号】WO2011/081220
【国際公開日】平成23年7月7日(2011.7.7)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】