説明

基板処理システム

【課題】1つ以上の基板処理装置を群管理する。
【解決手段】管理サーバ18は、接続許可要求をした操作端末16以外の操作端末16が、接続許可要求があった基板処理装置14にリモートアクセスをしているか否かを接続情報テーブル50に基づいて判定する。また、管理サーバ18は、接続許可要求をした操作端末16がリモートアクセスをすることを許可し、許可した操作端末16を特定する情報である接続情報52を接続情報テーブル50に追加する。操作端末16は、リモートアクセスが成功している操作端末16を特定する情報(接続操作端末名称56)及びユーザを特定する情報(接続ユーザ名称57)をUI装置22により表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、1つ以上の基板処理装置を群管理する基板処理システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
コンピュータを備えた操作対象となる装置が表示する画面を、ネットワーク接続されている離れた場所に配置された複数のコンピュータによって表示可能とし、操作対象となる装置を離れた場所で操作するリモートアクセスが知られている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、操作対象となる装置に対して同時にリモートアクセスできるユーザ数が例えば1人(コンピュータが1台)に限定され、リモートアクセスをされている装置に対して他のコンピュータからリモートアクセスを要求した場合、どのコンピュータがリモートアクセスをしているかを知ることができないまま、リモートアクセスに失敗してしまうという問題があった。
【0004】
本発明は、1つ以上の基板処理装置を群管理することができる基板処理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するため、本発明の特徴とするところは、基板を処理する基板処理装置と、この基板処理装置が基板を処理する間に送信するデータを収集し、管理する群管理装置とを有する基板処理システムであって、前記群管理装置は、接続要求があると、前記基板処理装置の接続状況に応じて、接続可能な状態か否かを確認する基板処理システムにある。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、1つ以上の基板処理装置を群管理することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
次に本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る基板処理システム10の構成例を示す構成図である。図1に示すように、基板処理システム10は、例えばクリーンルームネットワーク12−1に接続された基板処理装置14−1〜14−4及び機器15−1〜15−3、事務所ネットワーク12−2に接続された操作端末16−1〜16−4、並びにクリーンルームネットワーク12−1及び事務所ネットワーク12−2に接続された管理サーバ18を有する。
【0008】
クリーンルームネットワーク12−1及び事務所ネットワーク12−2は、それぞれLANとして接続されたネットワークであってもよいし、インターネットを介して接続されたネットワークであってもよい。
【0009】
基板処理装置14−1〜14−4は、例えば排他的にリモートアクセスを許可するサーバ機能を具備し、図示しないクリーンルーム内に配置され、例えば複数枚の半導体基板に対し所定の処理をそれぞれ行う。機器15−1〜15−3は、例えば排他的にリモートアクセスを許可するサーバ機能を具備する制御機器であり、例えばコンピュータである。
【0010】
操作端末16−1〜16−4は、クリーンルームネットワーク12−1及び事務所ネットワーク12−2を介して基板処理装置14−1〜14−4及び機器15−1〜15−3に対するリモートアクセスを可能にされたクライアント機能を具備する例えばコンピュータなどの端末であり、クリーンルームとは異なる場所である例えば事務所内に配置されている。
【0011】
管理サーバ18は、基板処理装置14−1〜14−4及び機器15−1〜15−3を管理する群管理装置であり、例えば基板処理装置14−1〜14−4が稼動中に生成する稼動状態データなどを収集して記憶し、操作端末16−1〜16−4からの要求に応じて送信する。
【0012】
次に、基板処理装置14−1〜14−4、機器15−1〜15−3、操作端末16−1〜16−4及び管理サーバ18について詳述する。
以下、基板処理装置14−1〜14−4など複数ある構成部分のいずれかを特定せずに示す場合には、単に「基板処理装置14」などと略記することがある。
【0013】
図2は、基板処理装置14の構成の概要を示すブロック図である。基板処理装置14は、例えば基板処理部20、ユーザインタフェース装置(UI装置)22、記憶装置24、通信装置26及び制御装置28から構成され、コンピュータとしての機能を有するとともに、例えば複数枚の半導体基板の成膜処理を行う。
【0014】
基板処理部20は、複数枚の半導体基板を収容して処理する処理室(図示せず)を含み、例えば半導体基板に対して成膜処理を行う。基板処理部20が行う成膜処理には、例えばCVD、PVD、酸化膜又は窒素膜を形成する処理、若しくは金属を含む膜を形成する処理等が含まれる。更に、成膜処理は、アニール処理、酸化処理、窒化処理又は拡散処理等の処理であってもよい。
【0015】
UI装置22は、LCD表示装置あるいはCRT表示装置及びキーボード・タッチパネルなどを含み、ユーザの操作を受け入れるとともに、所定の情報を表示する。記憶装置24は、例えばHDD・CD装置などを含む。通信装置26は、例えばTCP/IPなどによりクリーンルームネットワーク12−1及び事務所ネットワーク12−2に接続された装置との間でデータの送受信を行うことができるようにされている。
制御装置28は、CPU30及びメモリ32を含み、基板処理装置14を構成する各部を制御する。CPU30は、図示しないタイマを含み、例えば現在時刻などの時間に関する情報を取得可能にされている。
【0016】
なお、基板処理装置14は、例えば排他的にリモートアクセスを許可するRDP(リモート デスクトップ プロトコル)によるサーバ機能(及びクライアント機能)を例えばWindows 2003 server(登録商標)などのOSがインストールされることによって具備している。
【0017】
図3は、操作端末16の構成の概要を示すブロック図である。操作端末16は、例えばユーザインタフェース装置(UI装置)22、記憶装置24、通信装置26及び制御装置28から構成され、コンピュータとしての機能を有する。なお、操作端末16において、図2に示した基板処理装置14を構成する部分と実質的に同一のものには、同一の符号が付してある。
管理サーバ18及び機器15も、操作端末16と実質的に同一の構成を有するようにされている。
【0018】
なお、操作端末16は、サーバ機能が必要でない場合には、基板処理装置14にリモートアクセス可能な例えばWindows XP professional(登録商標)などのOSがインストールされることによって、クライアント機能を具備するようにされてもよい。
【0019】
管理サーバ18は、上述したように、クリーンルームネットワーク12−1及び事務所ネットワーク12−2に接続されている。
ここで、管理サーバ18は、操作端末16が基板処理装置14に対してリモートアクセス(リモートデスクトップ)を行う場合に、VPNサーバとしての機能を有するゲートウェイマシンとして、操作端末16と基板処理装置14との接続を仲介するようにされてもよい。また、管理サーバ18は、操作端末16が管理サーバ18に対してリモートアクセスし、さらに管理サーバ18が基板処理装置14に対してリモートアクセスすること(例えばリモートデスクトップのチェーン)により、操作端末16が基板処理装置14に対してリモートアクセスすることを仲介するようにされてもよい。
【0020】
図4は、管理サーバ18により実行される判定プログラム40の構成を示すブロック図である。
判定プログラム40は、第1の判定部42、接続情報データベース(DB)44、第2の判定部46及び有効期間データ48から構成される。
【0021】
第1の判定部42は、操作端末16のいずれかが送信する基板処理装置14のいずれかに対しての接続許可要求(リモートアクセスの許可の要求)を通信装置26を介して受け入れ、接続情報DB44にアクセスして、接続許可要求があった基板処理装置14に他の操作端末16がリモートアクセスしているか否かを接続機器名称55及び接続操作端末名称56(図5を用いて後述)に基づいて判定する。第1の判定部42は、他の操作端末16がリモートアクセスしていないと判定した場合には、接続許可要求を送信した操作端末16がリモートアクセスを排他的に行うことを許可する判定結果を出力するとともに、受け入れた接続許可要求に関する情報(図5を用いて後述)を接続情報DB44に対して出力する。また、第1の判定部42は、他の操作端末16がリモートアクセスをしていると判定した場合には、受け入れた接続許可要求に関する情報を第2の判定部46に対して出力する。
【0022】
接続情報DB44は、例えば記憶装置24に記憶され、第1の判定部42及び第2の判定部46によりアクセス可能なデータベースであり、図5に例示された接続情報テーブル50に含まれる情報を含む。接続情報テーブル50(図5)は、基板処理装置14に対してリモートアクセスしている操作端末16についての情報(接続許可要求に関する情報を含む)をリモートアクセスごとにまとめた表である。基板処理システム10において、例えばn個の独立したリモートアクセスが行われている場合、接続情報テーブル50には接続情報52−1〜52−nが含まれる。
【0023】
接続情報52−1〜52−nには、それぞれ接続機器種別54、接続機器名称55、接続操作端末名称56、接続ユーザ名称57及び接続時刻58が含まれている。接続機器種別54は、操作端末16がリモートアクセスしている機器の種別を示す情報である。接続機器名称55は、操作端末16がリモートアクセスしている機器の名称を示す情報であり、操作端末16がリモートアクセスしている機器を特定する情報となっている。接続操作端末名称56は、リモートアクセスを行っている操作端末16の名称を示す情報であり、リモートアクセスを行っている操作端末16を特定する情報となっている。接続ユーザ名称57は、操作端末16でリモートアクセスする場合にログインしたユーザの名称を示す情報である。接続時刻58は、操作端末16がリモートアクセスを開始した時刻を示す情報である。
【0024】
第2の判定部46(図4)は、第1の判定部42が出力する接続許可要求に関する情報を受け入れると、有効期間データ48からリモートアクセスの有効期間を示す有効期間データ(後述する所定値)受け入れて、接続許可要求があった基板処理装置14に他の操作端末16がリモートアクセスしているか否かを有効期間データに基づいて判定する。第2の判定部46は、他の操作端末16がリモートアクセスしていないと判定した場合には、接続許可要求を送信した操作端末16がリモートアクセスを排他的に行うことを許可する判定結果を出力するとともに、受け入れた接続許可要求に関する情報を接続情報DB44に対して出力する。また、第2の判定部46は、他の操作端末16がリモートアクセスをしていると判定した場合には、判定結果をそのまま出力する。
【0025】
有効期間データ48は、操作端末16が基板処理装置14に対してリモートアクセスを継続することができる期間(有効期間)を示すデータであり、例えば記憶装置24に記憶されている。例えば、操作端末16が基板処理装置14に対して接続できる時間(ログインからの経過時間)を2時間までと制限する場合、有効期間データ48は有効期間が2時間であることを示す情報として記憶されている。なお、リモートアクセスを継続することができる期間(有効期間)は、図7を用いて後述するように、延長(継続接続)することができるようにされている。
【0026】
次に、基板処理システム10の動作について説明する。
図6は、操作端末16が基板処理装置14にリモートアクセスする許可を管理サーバ18に対して要求した場合の基板処理システム10の動作を示すチャートである。
図6に示すように、ステップ100(S100)において、操作端末16は、基板処理装置14に対する接続(リモートアクセス)の許可を、管理サーバ18に対して要求する(接続許可要求)。
【0027】
ステップ102(S102)において、管理サーバ18は、S100において接続許可要求をした操作端末16以外の操作端末16(他の操作端末16)が、接続許可要求があった基板処理装置14にリモートアクセスをしているか否かを、接続情報テーブル50の接続機器名称55及び接続操作端末名称56それぞれに基づいて判定し、他の操作端末16がリモートアクセスをしている場合にはS104の処理に進み、その他の場合にはS106の処理に進む。
【0028】
ステップ104(S104)において、管理サーバ18は、接続許可要求があった基板処理装置14に他の操作端末16がリモートアクセスしているか否かを有効期間データ48に基づいて判定し、他の操作端末16がリモートアクセスをしていないと判定した場合にはS106の処理に進み、他の操作端末16がリモートアクセスをしていると判定した場合にはS116の処理に進む。例えば、有効期間が2時間であることを有効期間データ48が示す場合、管理サーバ18は、図示しないタイマから得られる現在時刻と接続時刻58との差が2時間未満であるか否かを判定し、差が2時間以下である場合には他の操作端末16がリモートアクセスしていると判定し、差が2時間を越えている場合には他の操作端末16がリモートアクセスしていないと判定する。
【0029】
ステップ106(S106)において、管理サーバ18は、接続許可要求をした操作端末16がリモートアクセスをすることを許可し、許可した操作端末16を特定する情報である接続情報52を接続情報テーブル50に追加する。
【0030】
ステップ108(S108)において、管理サーバ18は、接続許可要求をした操作端末16に対し、接続(リモートアクセス)を許可する応答を行う(接続許可応答)。
【0031】
ステップ110(S110)において、接続許可応答を受けた操作端末16は、接続を許可された基板処理装置14に対し、接続を要求する(接続要求)。
【0032】
ステップ112(S112)において、接続要求を受けた基板処理装置14は、接続を完了させる応答を操作端末16に対して行う(接続応答)。
【0033】
ステップ114(S114)において、操作端末16は、UI装置22により、基板処理装置14のUI装置22の画面を表示する。
【0034】
ステップ116(S116)において、管理サーバ18は、接続許可要求があった基板処理装置14にリモートアクセスが成功している操作端末16を特定する情報(接続操作端末名称56)及びユーザを特定する情報(接続ユーザ名称57)をCPU30が接続情報テーブル50から取得する。
【0035】
ステップ118(S118)において、管理サーバ18は、接続許可要求をした操作端末16に対し、接続許可要求があった基板処理装置14にリモートアクセスが成功している操作端末16を特定する情報を送信するとともに、接続(リモートアクセス)の要求を認めない応答を行う(接続不可応答)。
【0036】
ステップ120(S120)において、操作端末16は、S118の処理で受信した操作端末16を特定する情報に基づいて、リモートアクセスが成功している操作端末16を特定する情報(接続操作端末名称56)及びユーザを特定する情報(接続ユーザ名称57)をUI装置22により表示する。
【0037】
図7は、操作端末16が基板処理装置14にリモートアクセスする許可を管理サーバ18に対して要求した場合の基板処理システム10の動作を示すチャートである。
図7に示すように、ステップ200(S200)において、操作端末16は、基板処理装置14にリモートアクセスする許可を管理サーバ18に対して要求する(接続許可要求)。
【0038】
ステップ202(S202)において、管理サーバ18は、基板処理装置14にリモートアクセスすることを許可する応答を操作端末16に対して送信する(接続許可応答)。
【0039】
ステップ204(S204)において、操作端末16は、接続許可応答を受信して所定期間(定期更新期間)経過後に、基板処理装置14に対するリモートアクセスを継続する要求を管理サーバ18に対して送信する(継続接続要求)。
なお、定期更新期間は、予め設定された所定の期間であり、上述したリモートアクセスを継続することができる期間(有効期間)よりも短い期間にされている。
【0040】
ステップ206(S206)において、管理サーバ18は、リモートアクセスを許可している操作端末16から受けた継続接続要求に対し、リモートアクセスを継続することを許可する応答を送信する(継続接続許可応答)。
【0041】
ステップ208(S208)において、管理サーバ18は、リモートアクセスを継続することを許可した操作端末16について、接続時刻58のデータを継続接続許可応答を送信した時刻を示すデータに更新する。
【0042】
ステップ210(S210)において、操作端末16は、接続許可応答を受信して所定期間(定期更新期間)経過後に、基板処理装置14に対するリモートアクセスを継続する要求を管理サーバ18に対して送信する(継続接続要求)。
【0043】
ステップ212(S212)において、管理サーバ18は、リモートアクセスを許可している操作端末16から受けた継続接続要求に対し、リモートアクセスを継続することを許可する応答を送信する(継続接続許可応答)。
【0044】
ステップ214(S214)において、管理サーバ18は、リモートアクセスを継続することを許可した操作端末16について、接続時刻58のデータを継続接続許可応答を送信した時刻を示すデータに更新する。
【0045】
このように、管理サーバ18は、例えばリモートアクセスを許可している操作端末16から継続接続要求を受けた場合、リモートアクセスを継続することをその都度許可する。
【0046】
図8は、操作端末16がリモートアクセスを解放する要求を管理サーバ18に対して送信した場合の、管理サーバ18の動作を示すチャートである。
図8に示すように、ステップ300(S300)において、操作端末16は、リモートアクセスを解放(切断)するようにUI装置22がユーザによって操作されると、リモートアクセスを解放(切断)する要求を管理サーバ18に対して送信する(接続解放要求)。
【0047】
ステップ302(S302)において、管理サーバ18は、リモートアクセスを許可していた操作端末16から受けた接続解放要求に対し、リモートアクセスを解放することを許可する応答を送信する(接続解放応答)。
【0048】
ステップ304(S304)において、操作端末16は、接続解放応答を受信すると、リモートアクセスを切断した旨をUI装置22によって表示する。
【0049】
ステップ306(S306)において、操作端末16は、リモートアクセスを切断したことを管理サーバ18に通知する(切断通知)。
【0050】
ステップ308(S308)において、管理サーバ18は、リモートアクセスを解放(切断)した操作端末16に関する情報(接続情報52)を接続情報テーブル50から削除する。
【0051】
図9は、複数の操作端末16が異常なく基板処理装置14にリモートアクセスする許可を管理サーバ18に対して要求した場合の基板処理システム10の動作を示すチャートである。
図9に示すように、ステップ400(S400)において、操作端末16−1は、基板処理装置14に対する接続(リモートアクセス)の許可を、管理サーバ18に対して要求する(接続許可要求)。基板処理装置14に対するリモートアクセスが存在していない場合には、操作端末16−1は、リモートアクセスに成功し、基板処理装置14へのリモートアクセスを占有する。
【0052】
ステップ402(S402)において、管理サーバ18は、接続許可要求をした操作端末16−1に対し、接続(リモートアクセス)を許可する応答を行う(接続許可応答)。
【0053】
ステップ404(S404)において、操作端末16−1は、接続許可応答を受信して所定期間(定期更新期間)経過後に、基板処理装置14に対するリモートアクセスを継続する要求を管理サーバ18に対して送信する(継続接続要求)。ここで、操作端末16−1は、実質的にリモートアクセスを継続することができる期間(有効期間)を延長している。
【0054】
ステップ406(S406)において、操作端末16−2は、基板処理装置14に対する接続(リモートアクセス)の許可を、管理サーバ18に対して要求する(接続許可要求)。
【0055】
ステップ408(S408)において、管理サーバ18は、リモートアクセスを許可している操作端末16−1から受けた継続接続要求に対し、リモートアクセスを継続することを許可する応答を送信する(継続接続許可応答)。
【0056】
ステップ410(S410)において、管理サーバ18は、基板処理装置14に対するリモートアクセスが存在しているので、操作端末16−2に対し、接続許可要求があった基板処理装置14にリモートアクセスが成功している操作端末16を特定する情報を送信するとともに、接続(リモートアクセス)の要求を認めない応答を行う(接続不可応答)。
【0057】
ステップ412(S412)において、操作端末16−1は、接続許可応答を受信して所定期間(定期更新期間)経過後に、基板処理装置14に対するリモートアクセスを継続する要求を管理サーバ18に対して送信する(継続接続要求)。ここで、操作端末16−1は、実質的にリモートアクセスを継続することができる期間(有効期間)を延長している。
【0058】
ステップ414(S414)において、管理サーバ18は、リモートアクセスを許可している操作端末16−1から受けた継続接続要求に対し、リモートアクセスを継続することを許可する応答を送信する(継続接続許可応答)。
【0059】
ステップ416(S416)において、操作端末16−1は、リモートアクセスを解放(切断)する要求を管理サーバ18に対して送信する(接続解放要求)。つまり、管理サーバ18に対するリモートアクセスを占有する操作端末16は無くなる。
【0060】
ステップ418(S418)において、管理サーバ18は、リモートアクセスを許可していた操作端末16−1から受けた接続解放要求に対し、リモートアクセスを解放することを許可する応答を送信する(接続解放応答)。
【0061】
ステップ420(S420)において、操作端末16−2は、基板処理装置14に対する接続(リモートアクセス)の許可を、管理サーバ18に対して要求する(接続許可要求)。基板処理装置14に対するリモートアクセスが存在していないので、操作端末16−2は、リモートアクセスに成功し、基板処理装置14に対するリモートアクセスを占有する。
【0062】
ステップ422(S422)において、管理サーバ18は、接続許可要求をした操作端末16−2に対し、接続(リモートアクセス)を許可する応答を行う(接続許可応答)。
【0063】
図10は、リモートアクセスを解放していない操作端末16に異常が生じた後に、他の操作端末16が基板処理装置14にリモートアクセスする許可を管理サーバ18に対して要求した場合の基板処理システム10の動作を示すチャートである。
なお、図10に示したチャートにおいて、図9に示したステップと実質的に同一のものには、同一の符号が付してある。
図10に示すように、ステップ408(S408)において、操作端末16−1がリモートアクセスを継続することを許可する応答を受信した後、リモートアクセスを解放(切断)する要求を管理サーバ18に対して送信する前に、例えば操作端末16−1に障害が発生した場合、管理サーバ18は、どこからも接続開放要求を受けることができない。
【0064】
ステップ500(S500)において、管理サーバ18は、リモートアクセスを許可していた操作端末16−1からS404の処理のような継続接続要求を有効期間内に受けなかった(継続接続要求を受けることなく有効期間が経過した)場合、リモートアクセスを許可していた操作端末16−1に関する情報(接続情報52)を接続情報テーブル50から削除する。つまり、操作端末16−1がリモートアクセスしていた基板処理装置14に対するリモートアクセスを占有する操作端末16は無いものとみなされる(接続情報52の初期化)。
【0065】
したがって、ステップ420(S420)において、操作端末16−2が基板処理装置14に対する接続(リモートアクセス)の許可を管理サーバ18に対して要求する(接続許可要求)と、基板処理装置14に対するリモートアクセスが存在していないので、操作端末16−2は、リモートアクセスに成功し、基板処理装置14に対するリモートアクセスを占有する。
【0066】
このように、基板処理システム10は、各操作端末16が基板処理装置14と同様のクリーンルームに配置されていなくても、各操作端末16が基板処理装置14にリモートアクセスすることができる。
なお、上記実施形態においては、基板処理システム10が半導体基板に対して成膜処理を行う基板処理装置14を有する場合を例に説明したが、これに限定されることなく、例えば基板処理装置14は、露光装置、塗布装置、乾燥装置及び加熱装置等であってもよい。さらに、基板処理装置14は、LCD装置などのガラス基板を処理する装置であってもよい。
【0067】
以上のように、本発明は、特許請求の範囲に記載した事項を特徴とするが、さらに次のような実施形態であってもよい。
(1)基板を処理する基板処理装置と、この基板処理装置が基板を処理する間に送信するデータを収集し、管理する群管理装置と、この群管理装置に接続され、前記データの解析処理をする複数の操作端末とを有する基板処理システムであって、前記群管理装置は、前記操作端末のいずれかから接続要求があると、他の操作端末と前記基板処理装置との接続状況に応じて、接続可能な状態か否かを確認することを特徴とする基板処理システム。
(2)基板を処理する基板処理装置と、この基板処理装置に接続される複数の操作端末とを管理する群管理装置であって、前記基板処理装置が基板を処理する間に送信するデータを収集するとともに、前記複数の操作端末のいずれかが前記基板処理装置に対して接続要求をした場合に、前記操作端末のいずれかと前記基板処理装置との接続状況に応じて、接続要求をした操作端末が接続可能な状態か否かを確認することを特徴とする群管理装置。
(3)排他的にリモートアクセスを許可するサーバ機能を具備し、基板を処理する1つ以上の基板処理装置と、ネットワークを介して前記基板処理装置に対するリモートアクセスを可能にされて、情報を表示可能にされたクライアント機能を具備する複数の操作端末と、ネットワークを介して複数の前記操作端末に接続され、複数の前記操作端末が行うリモートアクセスを管理する管理サーバとを有し、前記管理サーバは、前記基板処理装置に対してリモートアクセスが成功している前記操作端末を特定する情報を受信する受信手段と、この受信手段が受信した情報を記憶する記憶手段と、前記操作端末のいずれかがリモートアクセスを要求した場合に、リモートアクセスを要求された前記基板処理装置に対して他の操作端末のいずれかがリモートアクセスをしているか否かを、前記記憶手段が記憶する情報に基づいて判定する判定手段と、この判定手段がリモートアクセスをしていると判定した場合に、前記記憶手段が記憶する情報に基づいて、リモートアクセスを要求された前記基板処理装置に対してリモートアクセスが成功している前記操作端末を特定する情報を、リモートアクセスを要求した前記操作端末に対して送信するよう制御する制御手段とを有する基板処理システム。
(4)排他的にリモートアクセスを許可するサーバ機能を具備し、基板を処理する基板処理装置に対してネットワークを介してリモートアクセスが成功し、情報を表示可能にされたクライアント機能を具備する複数の操作端末のいずれかを特定する情報を受信する受信手段と、この受信手段が受信した情報を記憶する記憶手段と、前記操作端末のいずれかがリモートアクセスを要求した場合に、リモートアクセスを要求された前記基板処理装置に対して他の操作端末のいずれかがリモートアクセスをしているか否かを、前記記憶手段が記憶する情報に基づいて判定する判定手段と、この判定手段がリモートアクセスをしていると判定した場合に、前記記憶手段が記憶する情報に基づいて、リモートアクセスを要求された前記基板処理装置に対してリモートアクセスが成功している前記操作端末を特定する情報を、リモートアクセスを要求した前記操作端末に対して送信するよう制御する制御手段とを有する管理サーバ(群管理装置)。
【産業上の利用可能性】
【0068】
以上述べたように、本発明は、1つ以上の基板処理装置を群管理する基板処理システムに利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】本発明の実施形態に係る基板処理システムの構成例を示す構成図である。
【図2】基板処理装置の構成の概要を示すブロック図である。
【図3】操作端末の構成の概要を示すブロック図である。
【図4】管理サーバにより実行される判定プログラムの構成を示すブロック図である。
【図5】接続情報テーブルの概要を示す図表である。
【図6】操作端末が基板処理装置にリモートアクセスする許可を管理サーバに対して要求した場合の基板処理システムの動作を示すチャートである。
【図7】操作端末が基板処理装置にリモートアクセスする許可を管理サーバに対して要求した場合の基板処理システムの動作を示すチャートである。
【図8】操作端末がリモートアクセスを解放する要求を管理サーバに対して送信した場合の、管理サーバの動作を示すチャートである。
【図9】複数の操作端末が異常なく基板処理装置にリモートアクセスする許可を管理サーバに対して要求した場合の基板処理システムの動作を示すチャートである。
【図10】リモートアクセスを解放していない操作端末に異常が生じた後に、他の操作端末が基板処理装置にリモートアクセスする許可を管理サーバに対して要求した場合の基板処理システムの動作を示すチャートである。
【符号の説明】
【0070】
10 基板処理システム
12−1 クリーンルームネットワーク
12−2 事務所ネットワーク
14−1〜14−4 基板処理装置
15−1〜15−3 機器
16−1〜16−4 操作端末
18 管理サーバ
20 基板処理部
22 UI装置
24 記憶装置
26 通信装置
28 制御装置
30 CPU
32 メモリ
40 判定プログラム
42 第1の判定部
44 接続情報DB
46 第2の判定部
48 有効期間データ
50 接続情報テーブル
52−1〜52−n 接続情報
54−1〜54−n 接続機器種別
55−1〜55−n 接続機器名称
56−1〜56−n 接続操作端末名称
57−1〜57−n 接続ユーザ名称
58−1〜58−n 接続時刻

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を処理する基板処理装置と、
この基板処理装置が基板を処理する間に送信するデータを収集し、管理する群管理装置と
を有する基板処理システムであって、
前記群管理装置は、
接続要求があると、前記基板処理装置の接続状況に応じて、接続可能な状態か否かを確認する
ことを特徴とする基板処理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−80663(P2010−80663A)
【公開日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−247091(P2008−247091)
【出願日】平成20年9月26日(2008.9.26)
【出願人】(000001122)株式会社日立国際電気 (5,007)
【Fターム(参考)】