塀の連結構造と塀部材
【目的】
1995年の阪神、淡路大震災から、最近の2004年の新潟中越大震災によると、家の塀を構成しているセメントモルタルで作られたブロック塀や、レンガを積み上げたレンガ塀等が脆く崩れ落ち、死傷者を出している。
この発明の目的は、通常廃材とされる間伐材や、木材から製品を取った残余のはね木を用いて頑丈で重厚、且つ趣のある塀を廉価に提供することである。
【構成】
ボルトが所定の間隔で設けられた、(又は挿通された)L型連結部材及び又は平型連結部材と、柱とで枠が作られる。この連結部材を挟み、前記ボルトによって外側塀材と内側壁部材とが並列に固定される。
1995年の阪神、淡路大震災から、最近の2004年の新潟中越大震災によると、家の塀を構成しているセメントモルタルで作られたブロック塀や、レンガを積み上げたレンガ塀等が脆く崩れ落ち、死傷者を出している。
この発明の目的は、通常廃材とされる間伐材や、木材から製品を取った残余のはね木を用いて頑丈で重厚、且つ趣のある塀を廉価に提供することである。
【構成】
ボルトが所定の間隔で設けられた、(又は挿通された)L型連結部材及び又は平型連結部材と、柱とで枠が作られる。この連結部材を挟み、前記ボルトによって外側塀材と内側壁部材とが並列に固定される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は木材の角材より成る塀の連結構造と塀部材に関し、主として間伐材を利用した角材及び又は半丸材、欠円材、或いは木材の原木から柱や板材を採取した残りのはね木等、少なくとも一部に円弧が残っていることで市場価値が無くなっている自然の資源が、塀部材として有効利用できる塀の連結構造と塀部材に関するものである。
【背景技術】
【0002】
1995年の阪神、淡路大震災はもとより2004年の新潟県中越大震災にも多数見られるように、震災によって家等の塀を構築しているセメントモルタルで作られたブロック塀や、レンガを積み上げたレンガ塀等が脆く崩れ落ちている。そしてこのブロック塀や、レンガ塀等の下敷きになって怪我人が多数出ている。
上記悲惨な現実からその元凶となったセメントモルタルで作られたブロック塀や、レンガを積み上げたレンガ塀等の是非が問われ、同時に樹木による生垣や板塀等が再評価、奨励されている。
【0003】
然し乍ら樹木による生垣は自然環境上からも極めて望ましいことであるが、植えられた樹木の成長が遅いためすぐには塀として対応できない問題がある。更に常に刈り込みなどの手入れが大変である問題がある。
また板塀は、コストは低いが寿命が短く、且つ軽薄で重量感に欠け近時の嗜好に適合しない問題がある。
【0004】
これに対して枕木や間伐材等から採取した角材を所定間隔で配列配設し、この配列する塀部材の配列角度を塀の築造ラインに対して所定角度旋回させるとともに、互いに隣接する塀部材間を連結部材にて連結固定した特開2004−76543号が提案されている。
【0005】
前記提案では、各部材を連結するものは連結部材片であって、それぞれ塀部材の下部が地中へ強固に埋設されなければ、折角築造された塀の維持が困難になる問題がある。
【特許文献1】特開2004−76543号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
この発明が解決しようとする問題点は、上記提案では角材を使用した塀部材の連結部材片による連結構造が、塀部材の下部が地中に埋設されなければそれだけでは脆弱なこと、及び使用される角材は出来るだけ正確に方形であることが求められていることである。
即ち塀部材が半丸材等では連結部材片の使用が困難なことである。
【0007】
本発明の目的は、少なくとも一部に円弧が残っていることで市場価値が極端に低くなっている自然の資源、即ち間伐材を利用した角材及び又は半丸材、欠円材、或いは木材の原木から柱や板材を採取した残りのはね木等が塀部材として有効利用できる、塀の連結構造と塀部材を提供することである。
そして、今迄にはない意匠の塀を提案することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の連結構造に係る連結部材は、一例として亜鉛メッキなど防錆処理を施した鋼帯から作成された平型連結部材、L型鋼、或いは鋼帯をL型に曲げて作成されたL型連結部材に、塀部材の厚さより短いボルトが所定の位置に所定の間隔(例えば塀部材の巾)で多数設けられていることを特徴とし、少なくとも塀を構成する内側塀部材の上端と下端、又は下部に設けられた連結部材の前記ボルトで内外の塀部材が並列に固定せしめられることを特徴とする。
【0009】
更に本発明の特徴の一つは、連結部材に設けられるボルトが連結部材の長手方向に塀の内外で少し(好ましくは塀部材の巾の1/2)だけ交互にずれて設けられることで、配列固定されている外側の塀部材と内側の塀部材との隙間が遮蔽され、塀が強化される連結構造である。
【0010】
また、連結部材に植えられるボルトが内外で対称であれば、内外に並列に固定せしめられる塀部材の隙間が塀の隙間として機能する。この隙間の巾はボルトの巾で自由に調節ができる。
【0011】
外側塀部材と内側塀部材の上端が揃うように配列され、内側又は外側塀部材の上端に設けられたL型連結部材で内外の塀部材が固定されると、塀が外側又は内側に曲げられようとする外力に抗することができる。
【0012】
更に外側に配列された外側塀部材は、内側塀部材の上端即ちL型連結部材の上へ、任意の高さに段差を設けて出すことができ、その出た部分には強度と関係なく自由にデザインすることができる。
【0013】
然して、外側塀部材と内側塀部材の上端との間に設けられた段差によって、L型連結部材が外側から隠れることで、該L型連結部材の位置、即ち内側塀部材の上端に鉢植えを固定したり、吊り下げたりして内側から楽しむことができる。
【0014】
塀部材の下端(又は下部)は、鋼帯より成る平型連結部材が設けられ、上記上端に設けられた上端L型連結部材のボルトと同じ位置にボルトが設けられる。
【0015】
塀部材の下端は、外側塀部材、内側塀部材共に切り揃えてL型連結部材又は平型連結部材で固定するか、或いはどちらかを切り揃えて片方の下端を、又は両方の下端が地面に埋設(この場合の連結部材は平型連結部材を使用)される。
【0016】
本発明の塀の連結構造においては、外側に配列される外側塀部材と内側に配列される内側塀部材とは、両側の塀部材に挟まれた連結部材であるL型連結部材と平型連結部材の厚さだけ隙間が開くことになる。
然しながら内側塀部材の上端と下端にL型連結部材を使用し、図11(イ)、(ロ)が示すように連結することも出来る。(イ)の場合はL型連結部材4の隙間ができない。
【0017】
木材の角材から成る塀部材2には、少なくとも2箇所、所定の位置に図4に示すボルト穴8が貫通し、且つ連結部材との接合面13から一定の厚さを残してボルト6に螺合するナット7が回転できるバカ穴9があけられている。該バカ穴9には必要に応じて後からキャップ18が詰められる。
【発明の効果】
【0018】
この発明によれば、廉価な間伐材が有効利用できる。原木を必ずしも角材や同一径に加工しなくても良く、また自然の皮付でもよい。連結部材に対して塀部材の着脱が容易であるから、一部腐敗しても交換できる。
連結部材の金物が見えない。金属やコンクリートの柱とも組み合わせができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
本発明の好ましい実施の形態は、市場価値の極めて低い間伐材、木材の原木から柱材や板材を採取した残りのはね木を木塀部材として有効に利用することである。そして図5に示すように、これらから作成された少なくとも一部に円弧を有する角材を用い、該角材の少なくとも一側面が一定の平面(接合面13、13')を構成するように形成する。
【0020】
即ち、L型鋼又は鋼帯から成る連結部材側に対し、前記接合面13、13’を対抗対面せしめて連続して並列に固定される。
【0021】
連結部材には角材より成る塀部材2の巾と同じピッチで、角材の厚さより少し短いボルト6が並列して設けられる。
【0022】
連結部材に前記ボルト6を設ける手段としては、連結部材の所定位置にボルト6を溶接するか、又は連結部材の所定位置に下穴をあけ、この下穴にタップで雌ネジ20を切って置き、組立てのとき、該雌ネジ20にボルト6をねじ込むことで連結部材にボルト6が設けられる。
該雌ネジ20を切るときは、連結部材の所定位置に図6(イ)に示す膨出17が設けられていることが望ましい。
或いは図6(ロ)に示す穴22にヘッド付ボルト23を挿通する。
ヘッド付ボルト23を挿通する場合、図6(ハ)に示す膨出17が設けられ、この膨出17の内側にボルト23のヘッドが回転しない形状の六角窪み26が設けられることが好ましい。
【0023】
塀1の枠を構成する角型鋼管の柱3、平型連結部材5、L型連結部材4は共に防錆処理として亜鉛のどぶ付けメッキ等がなされることが望ましい。ボルト6も同様である。
【0024】
塀部材2は所定の形状(好ましくは接合面13が平面)に加工された後、樹脂や防腐液を含浸、即ち塀部材をクレオソート、竹酢液、木酢液等に浸漬後、乾燥処理等をして木材防腐の処理がなされることが望ましい。
【0025】
及び、又は塀部材の木材表面にセラミックス化処理で木材防腐、防炎の処理がなされることが望ましい。この場合、木材表面は鋸目を残すような粗面であることが好ましい。
このセラミックス化処理材の一例として水硬性セメントモルタルがある。例えば籾殻粉、籾殻炭粉末、有機無機短繊維補強材、水溶性高分子化合物、ポルトランドセメント等の少なくとも一部を水等で混練、溶解、分散せしめられたものが提示できる。
塀部材2を前記水硬性セメントモルタルに浸漬、或いは塗布などして乾燥硬化し、木材より成る塀部材の表面に厚さが0.5〜10mmのセラミックス化処理がなされる。
【0026】
前記塀部材のセラミックス化処理に際して、塀部材2のボルト穴8、バカ穴9には適当な栓をして、モルタルがボルト穴8、バカ穴9に侵入しないようにされることが望ましい。
【実施例1】
【0027】
実施例1は図1に示す。塀1を構成する内側塀部材2aと外側塀部材2bは、上端にL型連結部材4と下部に平型連結部材5を挟み、夫々の接合面13、13’を互いに向かい合わせて並列に配列し、L型連結部材4、平型連結部材5に設けられている多数のボルト6で夫々が固定されている。
図2は実施例1の態様を平面図で示す説明図である。
【0028】
塀1の要となる柱3は図3に示すように、一辺が150mmで厚さが6mmの角型鋼管の上端に蓋10を溶接、そして柱3の側面にはL型連結部材4を止める据付ボルト11が設けられ、更に柱3の下部の所定位置には平型連結部材5が固定される固定ボルト12が設けられる。L型連結部材4と平型連結部材5は夫々の位置で平行にナットで固定されるが、柱3に対する取付け角度は必ずしも夫々が直角でなくてもよく、設置される地面30の傾斜に倣った平行四辺形でも対応できる。更には平行に蛇行してもよい。
【0029】
ここで使用される塀部材2は間伐材であって、図5に示すようにその末口が15cm、長さが200cmのものを、中心から二つに縦割り切断し、その切断面19を塀部材2の接合面13とし、該接合面13を基準にして両端円弧の部分を切断し、巾12cm×高さ8cmの矩形(3×2)で断面が略方形の塀部材2とする。前記所定の巾と高さ及び長さに調整作成された塀部材2には、所定の位置に図4に示すボルト穴8を貫通。更にナット7が回るバカ穴9がより大きく設けられる。18はキャップである。
【0030】
実施例1の塀1を設置する手順として、図3に示すように先ず所定の位置に柱3の下部を地面30に埋めて固定し、そして柱3に設けられている据付ボルト11にL型連結部材4をナットで固定する。次に柱3の固定ボルト12に平型連結部材5を固定して塀1の枠とする。柱3に、枠の一部となって夫々が平行に取り付けられているL型連結部材4と、平型連結部材5には、塀部材2を取り付けるボルト6・・が多数設けられている。
そして図1、図4に示すように、塀1の外側から外側塀部材2bと、内側から内側塀部材2aとが、夫々の上端をL型連結部材4に揃え、且つボルト6にボルト穴8を合わせて挿入され、平行に配列されてナット7で夫々の塀部材2がボルト6に取り付けられる。
ボルト6にナット7を締めた後のバカ穴9には適宜キャップ18が詰められる。
L型連結部材4と平型連結部材5に固定された内外の塀部材2の下端14は適宜(5cm〜10cm)地面30に埋められる。
【0031】
然しながら。ここで完成した実施例1の塀1は、図1に示すようにその上端にL型連結部材4が使用されているために水平方向からの圧力に対して強く、塀部材2の下端14は必ずしも地面30に埋めなくてもよい。
【0032】
図11(イ)、(ロ)に示すように内側塀部材2aの下端14を地面30から少し上で揃え、L型連結部材4で固定してもよい。
【0033】
L型連結部材4と、平型連結部材5に規則正しく設けられているボルト6・・は、各連結部材に溶接で植えられるか、又はネジ等で固定される。
【実施例2】
【0034】
実施例1では上部と下部の塀部材は、夫々1本のボルトで連結部材2に結合されているが、実施例2では図7、図8、図9に示すように、塀部材の中心から1/4ずれた量即ち塀部材の巾の1/4ずつ塀部材の端から2箇所ボルト穴を挿通せしめ、挿通ボルト21で表裏の塀部材が一体に接合される。(外側塀部材と内側塀部材のずれは塀部材の巾の1/2)
【0035】
図8は実施例2(図7)の態様を平面図で示す説明図である。
図9は図7のA−A線縦断平面図である。
これ等の図からも判るように、外側塀部材2bの後端(ア)と、内側塀部材2aの前端(カ)が挿通ボルト21で結合され、内側塀部材2aの後端(キ)と、外側塀部材2bの前端(イ)が挿通ボルト21’で結合されている。同様に2bの後端(ウ)と2aの前端(ク)、2aの後端(ケ)と2bの前端(エ)・・・・とが結合されている。
この実施例では、挿通ボルトが1本増えるだけで内外の塀部材2が互いに縫合される形となり、塀1が強化安定される。
【実施例3】
【0036】
この実施例は図7に示すように、実施例1の外側塀部材2bの上端をL型連結部材4(内側塀部材2a)の上端15より20〜30cm上に出したもので段差となっている。この上に出た部分で、図10(イ)角形、(ロ)山形のように意匠ができるばかりでなく、外側塀部材2bが内側のL型連結部材4や内側塀部材2aを目隠しすることができる。更に段差が棚として利用でき、植木鉢等を設置することができる。
【0037】
段差とL型連結部材の用法としては図11に示すL型連結部材が外向き(イ)、L型連結部材が内向き(ロ)がある。
【実施例4】
【0038】
実施例3は図12に示す。外側塀部材2bには良材を密に配設し、内側塀部材2aは劣材(廉価な材料)を粗く配設したものである。強度が変わらずコストが下がる。
【実施例5】
【0039】
実施例4は、図13に示す。実施例1〜3のように塀1の内側を遮蔽する構造ではなく、隙間16を作って塀1の内側を見せるものである。
この実施例では、L型連結部材4、平型連結部材5共に長手方向、左右対称位置にボルト6が所定の間隔(隙間16があくように)で植えられ、これに内外の塀部材2a、2bがそれぞれのナットで締められ、固定される。
【実施例6】
【0040】
実施例5は図示していないが、外側塀部材2b及び又は内側塀部材2aの少なくとも一部を上下逆に取付けるものなので従来に無い意匠となる。
【実施例7】
【0041】
実施例7は図14に示す。
側板ボルト25が設けられた側板24は柱3に取り付けられる。そして該側板ボルト25に外側塀部材2b及び又は内側塀部材2a(図示しない)の一部が45度の角度で並列に固定される。
この場合、塀1が曲面のときは構成が困難となるが、従来に無い意匠となる。
【産業上の利用可能性】
【0042】
セラミックス化処理された木材は、塀部材だけでなく不燃壁部材、土砂止め柵、道路用柵、海洋構築物、その他に利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】図1は、本発明実施例1の態様を示すもので塀の一部を切り取って、内側から見た斜視図である。
【図2】図2は、実施例1の平面図である。
【図3】図3は、図1の塀を構成する枠を外側から見た斜視図である。
【図4】図4(イ)は、図2のA−A線縦断側面図である。 (ロ)は、図2のB−B線縦断側面図である。
【図5】図5は、塀部材を切出す間伐材の末口の正面図である。
【図6】図6(イ)は、連結部材に設ける張出しを示す断面図である。 (ロ)は、連結部材にボルトを挿通する態様を示す断面図である。 (ハ)は、連結部材に張出し設けて六角窪みとする断面図である。
【図7】図7は実施例2の態様を示すもので、内側から見た斜視図である。
【図8】図8は実施例2の平面図である。
【図9】図9は図7のA−A線縦断平面図である。
【図10】図10(イ)、(ロ)は、外側上端のデザイン例を示す説明図である。
【図11】図11(イ)は実施例3の段差を示すL型連結部材の使用例で、 (ロ)はL型連結部材の他の使用例を示す模式図である。
【図12】図12は、実施例4の平面図である。
【図13】図13は、実施例5の平面図である。
【図14】図14は、実施例7の説明図である。
【符号の説明】
【0044】
1. 塀
2a. 内側塀部材
2b. 外側塀部材
3. 柱
4. L型連結部材
5. 平型連結部材
6. ボルト
7. ナット
8. ボルト穴
9. バカ穴
10. 蓋
11. 据付けボルト
12. 取付けボルト
13. 接合面
13’. 接合面
14. 下端
15. 上端
16. 隙間
17. 膨出
18. キャップ
19. 切断面
20. 雌ネジ
21. 挿通ボルト
22. 穴
23. ヘッド付ボルト
24. 側板
25. 側板ボルト
26. 六角窪み
30. 地面
【技術分野】
【0001】
この発明は木材の角材より成る塀の連結構造と塀部材に関し、主として間伐材を利用した角材及び又は半丸材、欠円材、或いは木材の原木から柱や板材を採取した残りのはね木等、少なくとも一部に円弧が残っていることで市場価値が無くなっている自然の資源が、塀部材として有効利用できる塀の連結構造と塀部材に関するものである。
【背景技術】
【0002】
1995年の阪神、淡路大震災はもとより2004年の新潟県中越大震災にも多数見られるように、震災によって家等の塀を構築しているセメントモルタルで作られたブロック塀や、レンガを積み上げたレンガ塀等が脆く崩れ落ちている。そしてこのブロック塀や、レンガ塀等の下敷きになって怪我人が多数出ている。
上記悲惨な現実からその元凶となったセメントモルタルで作られたブロック塀や、レンガを積み上げたレンガ塀等の是非が問われ、同時に樹木による生垣や板塀等が再評価、奨励されている。
【0003】
然し乍ら樹木による生垣は自然環境上からも極めて望ましいことであるが、植えられた樹木の成長が遅いためすぐには塀として対応できない問題がある。更に常に刈り込みなどの手入れが大変である問題がある。
また板塀は、コストは低いが寿命が短く、且つ軽薄で重量感に欠け近時の嗜好に適合しない問題がある。
【0004】
これに対して枕木や間伐材等から採取した角材を所定間隔で配列配設し、この配列する塀部材の配列角度を塀の築造ラインに対して所定角度旋回させるとともに、互いに隣接する塀部材間を連結部材にて連結固定した特開2004−76543号が提案されている。
【0005】
前記提案では、各部材を連結するものは連結部材片であって、それぞれ塀部材の下部が地中へ強固に埋設されなければ、折角築造された塀の維持が困難になる問題がある。
【特許文献1】特開2004−76543号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
この発明が解決しようとする問題点は、上記提案では角材を使用した塀部材の連結部材片による連結構造が、塀部材の下部が地中に埋設されなければそれだけでは脆弱なこと、及び使用される角材は出来るだけ正確に方形であることが求められていることである。
即ち塀部材が半丸材等では連結部材片の使用が困難なことである。
【0007】
本発明の目的は、少なくとも一部に円弧が残っていることで市場価値が極端に低くなっている自然の資源、即ち間伐材を利用した角材及び又は半丸材、欠円材、或いは木材の原木から柱や板材を採取した残りのはね木等が塀部材として有効利用できる、塀の連結構造と塀部材を提供することである。
そして、今迄にはない意匠の塀を提案することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の連結構造に係る連結部材は、一例として亜鉛メッキなど防錆処理を施した鋼帯から作成された平型連結部材、L型鋼、或いは鋼帯をL型に曲げて作成されたL型連結部材に、塀部材の厚さより短いボルトが所定の位置に所定の間隔(例えば塀部材の巾)で多数設けられていることを特徴とし、少なくとも塀を構成する内側塀部材の上端と下端、又は下部に設けられた連結部材の前記ボルトで内外の塀部材が並列に固定せしめられることを特徴とする。
【0009】
更に本発明の特徴の一つは、連結部材に設けられるボルトが連結部材の長手方向に塀の内外で少し(好ましくは塀部材の巾の1/2)だけ交互にずれて設けられることで、配列固定されている外側の塀部材と内側の塀部材との隙間が遮蔽され、塀が強化される連結構造である。
【0010】
また、連結部材に植えられるボルトが内外で対称であれば、内外に並列に固定せしめられる塀部材の隙間が塀の隙間として機能する。この隙間の巾はボルトの巾で自由に調節ができる。
【0011】
外側塀部材と内側塀部材の上端が揃うように配列され、内側又は外側塀部材の上端に設けられたL型連結部材で内外の塀部材が固定されると、塀が外側又は内側に曲げられようとする外力に抗することができる。
【0012】
更に外側に配列された外側塀部材は、内側塀部材の上端即ちL型連結部材の上へ、任意の高さに段差を設けて出すことができ、その出た部分には強度と関係なく自由にデザインすることができる。
【0013】
然して、外側塀部材と内側塀部材の上端との間に設けられた段差によって、L型連結部材が外側から隠れることで、該L型連結部材の位置、即ち内側塀部材の上端に鉢植えを固定したり、吊り下げたりして内側から楽しむことができる。
【0014】
塀部材の下端(又は下部)は、鋼帯より成る平型連結部材が設けられ、上記上端に設けられた上端L型連結部材のボルトと同じ位置にボルトが設けられる。
【0015】
塀部材の下端は、外側塀部材、内側塀部材共に切り揃えてL型連結部材又は平型連結部材で固定するか、或いはどちらかを切り揃えて片方の下端を、又は両方の下端が地面に埋設(この場合の連結部材は平型連結部材を使用)される。
【0016】
本発明の塀の連結構造においては、外側に配列される外側塀部材と内側に配列される内側塀部材とは、両側の塀部材に挟まれた連結部材であるL型連結部材と平型連結部材の厚さだけ隙間が開くことになる。
然しながら内側塀部材の上端と下端にL型連結部材を使用し、図11(イ)、(ロ)が示すように連結することも出来る。(イ)の場合はL型連結部材4の隙間ができない。
【0017】
木材の角材から成る塀部材2には、少なくとも2箇所、所定の位置に図4に示すボルト穴8が貫通し、且つ連結部材との接合面13から一定の厚さを残してボルト6に螺合するナット7が回転できるバカ穴9があけられている。該バカ穴9には必要に応じて後からキャップ18が詰められる。
【発明の効果】
【0018】
この発明によれば、廉価な間伐材が有効利用できる。原木を必ずしも角材や同一径に加工しなくても良く、また自然の皮付でもよい。連結部材に対して塀部材の着脱が容易であるから、一部腐敗しても交換できる。
連結部材の金物が見えない。金属やコンクリートの柱とも組み合わせができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
本発明の好ましい実施の形態は、市場価値の極めて低い間伐材、木材の原木から柱材や板材を採取した残りのはね木を木塀部材として有効に利用することである。そして図5に示すように、これらから作成された少なくとも一部に円弧を有する角材を用い、該角材の少なくとも一側面が一定の平面(接合面13、13')を構成するように形成する。
【0020】
即ち、L型鋼又は鋼帯から成る連結部材側に対し、前記接合面13、13’を対抗対面せしめて連続して並列に固定される。
【0021】
連結部材には角材より成る塀部材2の巾と同じピッチで、角材の厚さより少し短いボルト6が並列して設けられる。
【0022】
連結部材に前記ボルト6を設ける手段としては、連結部材の所定位置にボルト6を溶接するか、又は連結部材の所定位置に下穴をあけ、この下穴にタップで雌ネジ20を切って置き、組立てのとき、該雌ネジ20にボルト6をねじ込むことで連結部材にボルト6が設けられる。
該雌ネジ20を切るときは、連結部材の所定位置に図6(イ)に示す膨出17が設けられていることが望ましい。
或いは図6(ロ)に示す穴22にヘッド付ボルト23を挿通する。
ヘッド付ボルト23を挿通する場合、図6(ハ)に示す膨出17が設けられ、この膨出17の内側にボルト23のヘッドが回転しない形状の六角窪み26が設けられることが好ましい。
【0023】
塀1の枠を構成する角型鋼管の柱3、平型連結部材5、L型連結部材4は共に防錆処理として亜鉛のどぶ付けメッキ等がなされることが望ましい。ボルト6も同様である。
【0024】
塀部材2は所定の形状(好ましくは接合面13が平面)に加工された後、樹脂や防腐液を含浸、即ち塀部材をクレオソート、竹酢液、木酢液等に浸漬後、乾燥処理等をして木材防腐の処理がなされることが望ましい。
【0025】
及び、又は塀部材の木材表面にセラミックス化処理で木材防腐、防炎の処理がなされることが望ましい。この場合、木材表面は鋸目を残すような粗面であることが好ましい。
このセラミックス化処理材の一例として水硬性セメントモルタルがある。例えば籾殻粉、籾殻炭粉末、有機無機短繊維補強材、水溶性高分子化合物、ポルトランドセメント等の少なくとも一部を水等で混練、溶解、分散せしめられたものが提示できる。
塀部材2を前記水硬性セメントモルタルに浸漬、或いは塗布などして乾燥硬化し、木材より成る塀部材の表面に厚さが0.5〜10mmのセラミックス化処理がなされる。
【0026】
前記塀部材のセラミックス化処理に際して、塀部材2のボルト穴8、バカ穴9には適当な栓をして、モルタルがボルト穴8、バカ穴9に侵入しないようにされることが望ましい。
【実施例1】
【0027】
実施例1は図1に示す。塀1を構成する内側塀部材2aと外側塀部材2bは、上端にL型連結部材4と下部に平型連結部材5を挟み、夫々の接合面13、13’を互いに向かい合わせて並列に配列し、L型連結部材4、平型連結部材5に設けられている多数のボルト6で夫々が固定されている。
図2は実施例1の態様を平面図で示す説明図である。
【0028】
塀1の要となる柱3は図3に示すように、一辺が150mmで厚さが6mmの角型鋼管の上端に蓋10を溶接、そして柱3の側面にはL型連結部材4を止める据付ボルト11が設けられ、更に柱3の下部の所定位置には平型連結部材5が固定される固定ボルト12が設けられる。L型連結部材4と平型連結部材5は夫々の位置で平行にナットで固定されるが、柱3に対する取付け角度は必ずしも夫々が直角でなくてもよく、設置される地面30の傾斜に倣った平行四辺形でも対応できる。更には平行に蛇行してもよい。
【0029】
ここで使用される塀部材2は間伐材であって、図5に示すようにその末口が15cm、長さが200cmのものを、中心から二つに縦割り切断し、その切断面19を塀部材2の接合面13とし、該接合面13を基準にして両端円弧の部分を切断し、巾12cm×高さ8cmの矩形(3×2)で断面が略方形の塀部材2とする。前記所定の巾と高さ及び長さに調整作成された塀部材2には、所定の位置に図4に示すボルト穴8を貫通。更にナット7が回るバカ穴9がより大きく設けられる。18はキャップである。
【0030】
実施例1の塀1を設置する手順として、図3に示すように先ず所定の位置に柱3の下部を地面30に埋めて固定し、そして柱3に設けられている据付ボルト11にL型連結部材4をナットで固定する。次に柱3の固定ボルト12に平型連結部材5を固定して塀1の枠とする。柱3に、枠の一部となって夫々が平行に取り付けられているL型連結部材4と、平型連結部材5には、塀部材2を取り付けるボルト6・・が多数設けられている。
そして図1、図4に示すように、塀1の外側から外側塀部材2bと、内側から内側塀部材2aとが、夫々の上端をL型連結部材4に揃え、且つボルト6にボルト穴8を合わせて挿入され、平行に配列されてナット7で夫々の塀部材2がボルト6に取り付けられる。
ボルト6にナット7を締めた後のバカ穴9には適宜キャップ18が詰められる。
L型連結部材4と平型連結部材5に固定された内外の塀部材2の下端14は適宜(5cm〜10cm)地面30に埋められる。
【0031】
然しながら。ここで完成した実施例1の塀1は、図1に示すようにその上端にL型連結部材4が使用されているために水平方向からの圧力に対して強く、塀部材2の下端14は必ずしも地面30に埋めなくてもよい。
【0032】
図11(イ)、(ロ)に示すように内側塀部材2aの下端14を地面30から少し上で揃え、L型連結部材4で固定してもよい。
【0033】
L型連結部材4と、平型連結部材5に規則正しく設けられているボルト6・・は、各連結部材に溶接で植えられるか、又はネジ等で固定される。
【実施例2】
【0034】
実施例1では上部と下部の塀部材は、夫々1本のボルトで連結部材2に結合されているが、実施例2では図7、図8、図9に示すように、塀部材の中心から1/4ずれた量即ち塀部材の巾の1/4ずつ塀部材の端から2箇所ボルト穴を挿通せしめ、挿通ボルト21で表裏の塀部材が一体に接合される。(外側塀部材と内側塀部材のずれは塀部材の巾の1/2)
【0035】
図8は実施例2(図7)の態様を平面図で示す説明図である。
図9は図7のA−A線縦断平面図である。
これ等の図からも判るように、外側塀部材2bの後端(ア)と、内側塀部材2aの前端(カ)が挿通ボルト21で結合され、内側塀部材2aの後端(キ)と、外側塀部材2bの前端(イ)が挿通ボルト21’で結合されている。同様に2bの後端(ウ)と2aの前端(ク)、2aの後端(ケ)と2bの前端(エ)・・・・とが結合されている。
この実施例では、挿通ボルトが1本増えるだけで内外の塀部材2が互いに縫合される形となり、塀1が強化安定される。
【実施例3】
【0036】
この実施例は図7に示すように、実施例1の外側塀部材2bの上端をL型連結部材4(内側塀部材2a)の上端15より20〜30cm上に出したもので段差となっている。この上に出た部分で、図10(イ)角形、(ロ)山形のように意匠ができるばかりでなく、外側塀部材2bが内側のL型連結部材4や内側塀部材2aを目隠しすることができる。更に段差が棚として利用でき、植木鉢等を設置することができる。
【0037】
段差とL型連結部材の用法としては図11に示すL型連結部材が外向き(イ)、L型連結部材が内向き(ロ)がある。
【実施例4】
【0038】
実施例3は図12に示す。外側塀部材2bには良材を密に配設し、内側塀部材2aは劣材(廉価な材料)を粗く配設したものである。強度が変わらずコストが下がる。
【実施例5】
【0039】
実施例4は、図13に示す。実施例1〜3のように塀1の内側を遮蔽する構造ではなく、隙間16を作って塀1の内側を見せるものである。
この実施例では、L型連結部材4、平型連結部材5共に長手方向、左右対称位置にボルト6が所定の間隔(隙間16があくように)で植えられ、これに内外の塀部材2a、2bがそれぞれのナットで締められ、固定される。
【実施例6】
【0040】
実施例5は図示していないが、外側塀部材2b及び又は内側塀部材2aの少なくとも一部を上下逆に取付けるものなので従来に無い意匠となる。
【実施例7】
【0041】
実施例7は図14に示す。
側板ボルト25が設けられた側板24は柱3に取り付けられる。そして該側板ボルト25に外側塀部材2b及び又は内側塀部材2a(図示しない)の一部が45度の角度で並列に固定される。
この場合、塀1が曲面のときは構成が困難となるが、従来に無い意匠となる。
【産業上の利用可能性】
【0042】
セラミックス化処理された木材は、塀部材だけでなく不燃壁部材、土砂止め柵、道路用柵、海洋構築物、その他に利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】図1は、本発明実施例1の態様を示すもので塀の一部を切り取って、内側から見た斜視図である。
【図2】図2は、実施例1の平面図である。
【図3】図3は、図1の塀を構成する枠を外側から見た斜視図である。
【図4】図4(イ)は、図2のA−A線縦断側面図である。 (ロ)は、図2のB−B線縦断側面図である。
【図5】図5は、塀部材を切出す間伐材の末口の正面図である。
【図6】図6(イ)は、連結部材に設ける張出しを示す断面図である。 (ロ)は、連結部材にボルトを挿通する態様を示す断面図である。 (ハ)は、連結部材に張出し設けて六角窪みとする断面図である。
【図7】図7は実施例2の態様を示すもので、内側から見た斜視図である。
【図8】図8は実施例2の平面図である。
【図9】図9は図7のA−A線縦断平面図である。
【図10】図10(イ)、(ロ)は、外側上端のデザイン例を示す説明図である。
【図11】図11(イ)は実施例3の段差を示すL型連結部材の使用例で、 (ロ)はL型連結部材の他の使用例を示す模式図である。
【図12】図12は、実施例4の平面図である。
【図13】図13は、実施例5の平面図である。
【図14】図14は、実施例7の説明図である。
【符号の説明】
【0044】
1. 塀
2a. 内側塀部材
2b. 外側塀部材
3. 柱
4. L型連結部材
5. 平型連結部材
6. ボルト
7. ナット
8. ボルト穴
9. バカ穴
10. 蓋
11. 据付けボルト
12. 取付けボルト
13. 接合面
13’. 接合面
14. 下端
15. 上端
16. 隙間
17. 膨出
18. キャップ
19. 切断面
20. 雌ネジ
21. 挿通ボルト
22. 穴
23. ヘッド付ボルト
24. 側板
25. 側板ボルト
26. 六角窪み
30. 地面
【特許請求の範囲】
【請求項1】
先が細く略円錐状をなす間伐材を縦に切断して、少なくとも一部に円弧を有する角材、或いは木材の原木から柱材や板材を採取した残余のはね木から作成された、少なくとも一部に円弧を有する角材、その他の角材等木材から成る塀部材を多数並列せしめて構成された塀であって、前記塀部材は、少なくとも塀の上部と下部に設けられた連結部材に所定の間隔で多数挿通、或いは設けられたボルトで並列に固定せしめられ、該連結部材はボルトを挿通、或いは設けられたL型鋼、及び鋼帯で構成されていることを特徴とする塀の連結構造。
【請求項2】
前記連結部材を挟んで該塀部材の幅の1/2ずつずれて且つ向かい合って並列に固定せしめられる内側と外側の塀部材は、その両端から塀部材の幅の1/4ずつの位置で、少なくとも夫々2箇所挿通する、又は設けられたボルトで固定されている請求項1に記載の塀の連結構造。
【請求項3】
前記ボルトは連結部材を挿通して、或いは連結部材の表と裏に対称に設けられ、又は連結部材の表と裏に交互にずれて設けられ、然して角材から成る塀部材が該ボルトによって塀部材の表と裏に交互にずれて、或いは対称に並列固定されることを特徴とする請求項1〜2に記載の塀の連結構造。
【請求項4】
前記塀の内側又は外側の上端に設けられる連結部材はL型連結部材である請求項1〜3に記載の塀の連結構造。
【請求項5】
前記塀を構成する塀部材が傾斜して設けられている請求項1〜4に記載の塀の連結構造。
【請求項6】
前記塀を構成する外側の塀部材の頂部と、内側の塀の上端との間に段差が設けられている請求項1〜5に記載の塀の連結構造。
【請求項7】
前記塀部材には、ボルトと対応する位置に予めボルト穴が設けられている請求項1〜6に記載の塀部材。
【請求項8】
塀を構成する木材より成る塀の表面に厚さ0.5〜10mmのセラミックス化処理がなされることを特徴とする請求項1〜7に記載の塀部材。
【請求項1】
先が細く略円錐状をなす間伐材を縦に切断して、少なくとも一部に円弧を有する角材、或いは木材の原木から柱材や板材を採取した残余のはね木から作成された、少なくとも一部に円弧を有する角材、その他の角材等木材から成る塀部材を多数並列せしめて構成された塀であって、前記塀部材は、少なくとも塀の上部と下部に設けられた連結部材に所定の間隔で多数挿通、或いは設けられたボルトで並列に固定せしめられ、該連結部材はボルトを挿通、或いは設けられたL型鋼、及び鋼帯で構成されていることを特徴とする塀の連結構造。
【請求項2】
前記連結部材を挟んで該塀部材の幅の1/2ずつずれて且つ向かい合って並列に固定せしめられる内側と外側の塀部材は、その両端から塀部材の幅の1/4ずつの位置で、少なくとも夫々2箇所挿通する、又は設けられたボルトで固定されている請求項1に記載の塀の連結構造。
【請求項3】
前記ボルトは連結部材を挿通して、或いは連結部材の表と裏に対称に設けられ、又は連結部材の表と裏に交互にずれて設けられ、然して角材から成る塀部材が該ボルトによって塀部材の表と裏に交互にずれて、或いは対称に並列固定されることを特徴とする請求項1〜2に記載の塀の連結構造。
【請求項4】
前記塀の内側又は外側の上端に設けられる連結部材はL型連結部材である請求項1〜3に記載の塀の連結構造。
【請求項5】
前記塀を構成する塀部材が傾斜して設けられている請求項1〜4に記載の塀の連結構造。
【請求項6】
前記塀を構成する外側の塀部材の頂部と、内側の塀の上端との間に段差が設けられている請求項1〜5に記載の塀の連結構造。
【請求項7】
前記塀部材には、ボルトと対応する位置に予めボルト穴が設けられている請求項1〜6に記載の塀部材。
【請求項8】
塀を構成する木材より成る塀の表面に厚さ0.5〜10mmのセラミックス化処理がなされることを特徴とする請求項1〜7に記載の塀部材。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2006−312810(P2006−312810A)
【公開日】平成18年11月16日(2006.11.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−134907(P2005−134907)
【出願日】平成17年5月6日(2005.5.6)
【出願人】(000130798)松本技研株式会社 (8)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年11月16日(2006.11.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年5月6日(2005.5.6)
【出願人】(000130798)松本技研株式会社 (8)
【Fターム(参考)】
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