説明

塗布容器

【課題】多数本の刷毛がなす毛先面の全域にわたって均等に内容物を保持させること。
【解決手段】接続部材4が、内部が容器本体2内と連通可能な連通筒17と、連通筒をその外周側から囲繞する囲繞筒18とを備え、塗布具5は、連通筒に装着される連結筒21b、および連通筒の内部と連通する注出孔22が形成された天壁部21aを有する内筒体21と、囲繞筒に装着される外筒23と、これらの内筒体と外筒とを連結するとともに上面にその全周にわたって多数本の刷毛24が立設された環板部25とを備え、塗布具を接続部材に装着したときに、内筒体が、外筒よりも下側に陥没変位され、かつ環板部が、外筒側から内筒体側に向かうに従い漸次、下側に向けて傾斜させられて、多数本の刷毛が基端側から先端側に向かうに従い漸次、注出孔側に向かって傾斜される塗布容器1を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内容物を被塗布面に塗布する塗布容器に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の塗布容器として、例えば下記特許文献1に示されるような、内容物が収容される容器本体と、容器本体の口部に装着され内容物を被塗布面に塗布する塗布具と、を備える構成が知られている。前記塗布具は、上面に多数本の刷毛が立設された平坦な円板と、凹曲面状の上壁を有する基体と、を備え、前記円板が、基体に装着されて前記上壁に沿って湾曲されることで、多数本の刷毛が注出孔側に向けて傾斜されている。これにより、多数本の刷毛の先端側の密度が高められ、これらの刷毛がなす毛先面の全域にわたって均等に内容物が保持可能になっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3420044号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記従来の塗布容器では、円板を基体に装着する際に、これらの円板および基体それぞれの中心軸を一致させることが困難で、多数本の刷毛の先端側の密度が毛先面内でばらつき易くなるおそれがあった。
【0005】
本発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、多数本の刷毛の先端側の密度が毛先面内でばらつくのを抑え、毛先面の全域にわたって均等に内容物を保持させることができる塗布容器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するために、本発明は以下の手段を提案している。
本発明に係る塗布容器は、内容物が収容される容器本体と、該容器本体の口部に接続部材を介して配設され内容物を被塗布面に塗布可能な塗布具と、を備える塗布容器であって、前記接続部材は、内部が前記容器本体内と連通可能な連通筒と、該連通筒をその外周側から囲繞する囲繞筒と、を備え、前記塗布具は、前記連通筒に装着される連結筒、および前記連通筒の内部と連通する注出孔が形成された天壁部を有する有頂筒状の内筒体と、該内筒体をその外周側から囲繞し前記囲繞筒に装着される外筒と、これらの内筒体と外筒とを連結するとともに上面にその全周にわたって多数本の刷毛が立設された環板部と、を備え、前記塗布具を前記接続部材に装着したときに、前記内筒体が前記外筒よりも下側に陥没変位され、かつ前記環板部が、外筒側から内筒体側に向かうに従い漸次、下側に向けて傾斜させられて、前記多数本の刷毛が基端側から先端側に向かうに従い漸次、注出孔側に向かって傾斜されることを特徴とする。
【0007】
この発明によれば、塗布具を接続部材に装着したときに、塗布具が前述のように変形して、多数本の刷毛が基端側から先端側に向かうに従い漸次、注出孔側に向かって傾斜されるので、多数本の刷毛の先端側を基端側に比べて注出孔側に密集させて、多数本の刷毛の先端側の密度を高めることが可能になり、内容物を多数本の刷毛の全体に保持させることができる。
また、塗布具における内筒体および外筒がそれぞれ、接続部材における連通筒および囲繞筒に各別に装着されるので、塗布具および接続部材の相対的な位置が高精度に決められて、多数本の刷毛の先端側の密度が毛先面内でばらつくのを抑えることが可能になり、毛先面の全域にわたって均等に内容物を保持させることができるとともに、塗布具の前述の変形状態を安定して維持することができる。
【0008】
また、前記接続部材は、前記口部に装着された周壁部、および前記容器本体内に向けて開口する貫通開口が形成された天壁部を有する有頂筒状の装着キャップと、前記連通筒および前記囲繞筒を有するとともに前記装着キャップに回転自在に装着された中間部材と、を備え、前記中間部材を前記装着キャップに対して前記連通筒の軸回りに回転させることにより、前記連通筒がその内部と前記貫通開口とを連通もしくは遮断しても良い。
【0009】
この場合、中間部材を装着キャップに対して回転させることにより、連通筒がその内部と貫通開口とを連通もしくは遮断するので、この塗布容器を使用するときには、連通筒の内部と貫通開口とを連通させ、注出孔と容器本体内とを連通筒の内部および貫通開口を通して連通させることが可能になり、注出孔から内容物を注出することができる。また、この塗布容器を使用しないときには、連通筒の内部と貫通開口との連通を遮断させ、注出孔と容器本体内との連通を遮断することが可能になり、内容物が注出孔から不意に注出されてしまうのを抑制することができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係る塗布容器によれば、多数本の刷毛の先端側の密度が毛先面内でばらつくのを抑え、毛先面の全域にわたって均等に内容物を保持させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の一実施形態に係る塗布容器における要部の縦断面図である。
【図2】図1に示す塗布容器を構成する塗布具および中間部材の縦断面図である。
【図3】図1に示す塗布容器を構成する塗布具および中間部材の縦断面図である。
【図4】図1に示す塗布容器の使用時における要部の半断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図1〜図4を参照し、本発明の一実施形態に係る塗布容器を説明する。
図1に示すように、塗布容器1は、内容物が収容される容器本体2と、容器本体2の口部3に接続部材4を介して配設され内容物を被塗布面に塗布可能な塗布具5と、接続部材4に装着されて塗布具5を覆うオーバーキャップ6と、を備えている。
なお、容器本体2およびオーバーキャップ6それぞれの中心軸は共通軸上に位置している。以下、この共通軸を容器軸Oといい、この容器軸Oに沿ってオーバーキャップ6側を上側、容器本体2側を下側といい、また容器軸Oに直交する方向を径方向といい、さらに容器軸Oを中心に周回する方向を周方向という。
【0013】
口部3の外周面には、雄ねじ部3aが形成されている。
接続部材4は、内部が容器本体2内と連通可能な連通筒17と、該連通筒17をその外周側から囲繞する囲繞筒18と、を備えている。図示の例では、連通筒17および囲繞筒18は、いずれも容器軸Oと同軸に配設されている。
また本実施形態では、接続部材4は、口部3に装着された周壁部9、および容器本体2内に向けて開口する貫通開口30が形成された天壁部12を有する有頂筒状の装着キャップ7と、連通筒17および囲繞筒18を有するとともに装着キャップ7に容器軸O回りに回転自在に装着された中間部材8と、を備えている。
【0014】
装着キャップ7の周壁部9は、内周面に前記雄ねじ部3aに螺着される雌ねじ部11aが形成された下筒部11と、下端が該下筒部11の上端に連結されるとともに下端縁が口部3の上端縁に当接する上筒部10と、を備えている。なお図示の例では、上筒部10の外面に、オーバーキャップ6の下端部が嵌合されている。
【0015】
装着キャップ7の天壁部12は、周壁部9(上筒部10)の上端から径方向の内側に延設された外環部13と、外周縁部が外環部13の内周縁部に連結されるとともに外環部13よりも下側に位置する内皿部14と、を備えており、これらの外環部13および内皿部14は、いずれも容器軸Oと同軸に配設されている。内皿部14の上面の中央部に、連通筒17が回転自在に嵌合された軸体15が容器軸Oと同軸に配設されている。なお、軸体15の外径は内皿部14の外径よりも小さくなっている。
さらに図示の例では、装着キャップ7の天壁部12の上面には、容器軸Oと同軸に配置された嵌合筒部16が突設されている。嵌合筒部16は、外環部13の内周縁部に突設され、その上端および軸体15の上端それぞれの上下方向位置は互いに同等となっている。
【0016】
中間部材8は、有頂筒状の本体筒部19を備えており、この本体筒部19の天壁部19aの中央部に連通筒17が容器軸O方向に貫設されるとともに、該天壁部19aの上面に囲繞筒18が突設されている。本体筒部19の天壁部19aの下面は、軸体15の上端よりも上側に位置している。本体筒部19の周壁部19bの外径は、装着キャップにおける周壁部9の上筒部10の外径と略同等になっている。本体筒部19の周壁部19bの下端は、前記上筒部10の上端縁に載置されている。
【0017】
また、連通筒17の下端部は、装着キャップ7の外環部13内に嵌合され、連通筒17の上端は、前記本体筒部19の天壁部19aよりも上側、かつ囲繞筒18の上端よりも下側に位置している。なお、本体筒部19の天壁部19aには、内部に装着キャップ7の嵌合筒部16が回転自在に嵌合される被嵌合筒部20が下側に向けて延設されている。
【0018】
塗布具5は、図2に示すように、連通筒17に装着される連結筒21b、および連通筒17の内部と連通する注出孔22が形成された天壁部21aを有する有頂筒状の内筒体21と、内筒体21をその外周側から囲繞し囲繞筒18に装着される外筒23と、これらの内筒体21と外筒23とを連結するとともに上面にその全周にわたって多数本の刷毛24が立設された環板部25と、を備えている。
図示の例では、注出孔22は、内筒体21の天壁部21aの中央部に容器軸Oと同軸に形成されている。また、外筒23の上端縁、環板部25の上面、および内筒体21の天壁部21aの上面は面一となっている。また、内筒体21の容器軸O方向の大きさは、外筒23の容器軸O方向の大きさよりも小さくなっている。
【0019】
また、環板部25には、容器軸Oと同軸に配置された中間筒部26が下側に向けて延設されている。この中間筒部26は、中間部材8の囲繞筒18内に嵌合される。また、環板部25において、中間筒部26の配設部分よりも径方向の内側に位置する内側部分27の肉厚は、該配設部分よりも径方向の外側に位置する外側部分28の肉厚よりも薄肉になっている。また、外側部分28の肉厚は、内筒体21の天壁部21aの肉厚と同等になっている。そして、多数本の刷毛24は、環板部25の内側部分27にその全周にわたって立設されている。
【0020】
そして本実施形態では、図3に示すように、塗布具5を接続部材4に装着したときに、内筒体21が、外筒23よりも下側に向けて陥没変位され、かつ環板部25が、外筒23側から内筒体21側に向かうに従い漸次、下側に向けて傾斜させられて、多数本の刷毛24が基端側から先端側に向かうに従い漸次、注出孔22側に向かって傾斜される。
図示の例では、環板部25の内側部分27が、内筒体21との連結部および中間筒部26との連結部を起点として、外筒23側から内筒体21側、図示の例では径方向の外側から内側に向かうに従い漸次、下側に向けて傾斜させられる。また、多数本の刷毛24がなす毛先面24aは、径方向の外側から内側に向かうに従い漸次、下側に向かって傾斜している。なお、内筒体21の連結筒21bは、連通筒17において本体筒部19から上側に向けて突出する上端部に外嵌されている。
【0021】
ここで、前述の貫通開口30は、内皿部14において軸体15との接続部分に形成されている。そして、中間部材8を装着キャップ7に対して容器軸O回りに回転させることにより、連通筒17がその内部と貫通開口30とを連通もしくは遮断するようになっている。
【0022】
また、軸体15の上端部の外周面には、容器軸O方向に沿って延在し上側に向けて開口する凹溝部31が形成されている。この凹溝部31と前記貫通開口30とはそれぞれ、同一の周方向位置に配置されている。
さらに、連通筒17には、この連通筒17を容器軸O回りに回転させることで連通筒17の内部と貫通開口30とを連通させる連通路32が形成されている。連通路32は、連通筒17の内周面に容器軸O方向に沿って延在し下側に向けて開口する凹溝であり、その上端は、軸体15に形成された凹溝部31の下端よりも上側に位置している。
なお図示の例では、連通筒17の下端縁と装着キャップ7の内皿部14の上面との間には隙間があいており、連通路32と貫通開口30とは、装着キャップ7および中間部材8の相対的な周方向の位置によらず常に連通している。
【0023】
このように連通路32を形成することで、図4に示すように、連通筒17が容器軸O回りに回転させられて連通路32と凹溝部31とが連通したときに、連通筒17の内部と貫通開口30とが連通される。これにより、注出孔22と容器本体2内とが貫通開口30、連通路32および連通筒17の内部を通して連通される。
【0024】
また、装着キャップ7の周壁部9(下筒部11)の外周面および中間部材8の本体筒部19の周壁部19bの外周面にはそれぞれ、連通筒17の内部と貫通開口30とが連通しているか否かを視認可能なマーク33が形成されている。図示の例では、両マーク33は、いずれも正三角形状とされ、装着キャップ7の周壁部9の外周面に形成された一方のマーク33は、3つの頂部のうちの一つ(以下、第1特定頂部という)が上側を向き、中間部材8の本体筒部19の周壁部19bの外周面に形成された他方のマーク33は、3つの頂部のうちの一つ(以下、第2特定頂部という)が下側を向いている。そして、連通筒17の内部と貫通開口30とが連通したときに、前記第1特定頂部および前記第2特定頂部が容器軸O方向に対向するようになっている。
【0025】
次に、以上のように構成された塗布容器1を用いて内容物を被塗布面に塗布する方法の一例について説明する。
まず、オーバーキャップ6を外す。
次いで図4に示すように、前記第1特定頂部と前記第2特定頂部とが容器軸O方向に対向するまで装着キャップ7と中間部材8とを容器軸O回りに相対的に回転させ、連通路32を通して連通筒17の内部と貫通開口30とを連通させる。これにより、注出孔22と容器本体2内とが連通される。
【0026】
次いで、例えば容器本体2を把持して塗布容器1を傾斜させ或いは反転させて、注出孔22から内容物を注出するとともに刷毛24を被塗布面に接触させ、被塗布面に内容物を塗布する。なおこの際、多数本の刷毛24の先端側が注出孔22側に密集しているので、被塗布面が狭い場合であっても、内容物の塗布を円滑に行うことができる。
【0027】
そして、内容物の塗布が終了した後、塗布容器1の姿勢を元に戻し、その後、装着キャップ7と中間部材8とを容器軸O回りに相対的に回転させて、前記第1特定頂部および前記第2特定頂部それぞれの周方向の位置をずらし、貫通開口30と連通筒17の内部との連通を遮断することで、注出孔22と容器本体2内との連通を遮断する。なおこの後、必要に応じてオーバーキャップ6を装着しても良い。
【0028】
以上説明したように、本実施形態に係る塗布容器1によれば、塗布具5を接続部材4に装着したときに、塗布具5が前述のように変形して、多数本の刷毛24が基端側から先端側に向かうに従い漸次、注出孔22側に向かって傾斜されるので、多数本の刷毛24の先端側を基端側に比べて注出孔22側に密集させて、多数本の刷毛24の先端側の密度を高めることが可能になり、内容物を多数本の刷毛24の全体に保持させることができる。
また、塗布具5における内筒体21および外筒23がそれぞれ、接続部材4における連通筒17および囲繞筒18に各別に装着されるので、塗布具5および接続部材4の相対的な位置が高精度に決められて、多数本の刷毛24の先端側の密度が毛先面24a内でばらつくのを抑えることが可能になり、毛先面24aの全域にわたって均等に内容物を保持させることができるとともに、塗布具5の前述の変形状態を安定して維持することができる。
【0029】
また、中間部材8を装着キャップ7に対して回転させることにより、連通筒17がその内部と貫通開口30とを連通もしくは遮断するので、この塗布容器1を使用するときには、連通筒17の内部と貫通開口30とを連通させ、注出孔22と容器本体2内とを連通筒17の内部および貫通開口30を通して連通させることが可能になり、注出孔22から内容物を注出することができる。また、この塗布容器1を使用しないときには、連通筒17の内部と貫通開口30との連通を遮断させ、注出孔22と容器本体2内との連通を遮断することが可能になり、内容物が注出孔22から不意に注出されてしまうのを抑制することができる。
【0030】
なお、本発明の技術的範囲は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、前記実施形態では、オーバーキャップ6を備えるものとしたが、オーバーキャップ6はなくても良い。
また、前記実施形態では、連通筒17および囲繞筒18が容器軸Oと同軸に配設されているものとしたが、例えば、連通筒17の中心軸と囲繞筒18の中心軸と容器軸Oとは、互いにずらされていても良い。
【0031】
また、前記実施形態では、中間部材8を装着キャップ7に対して回転させることにより、連通筒17がその内部と貫通開口30とを連通もしくは遮断するものとしたが、これに限られるものではない。例えば、注出孔22が容器本体2の内部と常に連通していても良い。
【0032】
さらに、中間部材8を装着キャップ7に対して回転させることにより、連通筒17がその内部と貫通開口30とを連通もしくは遮断する場合であっても、接続部材4の構成は前記実施形態に示したものに限られない。
例えば、前記凹溝部31を形成せずに、中間部材8の連通筒17の下端部を装着キャップ7の内皿部14内に隙間なく嵌合させることで貫通開口30と連通路32との連通を遮断した上で、連通路32の上端を軸体15の上端よりも上側にして、連通筒17の内部と連通路32とを装着キャップ7と中間部材8との周方向の位置によらず常に連通させることで、連通筒17を容器軸O回りに回転させて連通路32と貫通開口30とが連通したときに連通筒17の内部と貫通開口30とが連通する構成としても良い。
【0033】
さらに、前記実施形態では、接続部材4は、装着キャップ7と中間部材8とを備えるものとしたが、塗布具5の内筒体21の連結筒21bが装着される連通筒17の上端部と囲繞筒18とを備えていれば、これに限られるものではない。例えば、接続部材が、容器本体2の口部3と一体に形成された構成であっても良い。また、接続部材が、装着キャップ7のみからなり、装着キャップ7に連通筒17および囲繞筒18が一体に形成されていても良い。
【0034】
また、接続部材4が装着キャップ7および中間部材8を備える場合であっても、装着キャップ7および中間部材8の構成は、前記実施形態に示すものに限られない。また、前記マーク33は設けなくても良い。
【0035】
その他、本発明の趣旨に逸脱しない範囲で、前記実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、前記した変形例を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0036】
1 塗布容器
2 容器本体
3 口部
4 接続部材
5 塗布具
7 装着キャップ
8 中間部材
9 装着キャップの周壁部
12 装着キャップの天壁部
17 連通筒
18 囲繞筒
21 内筒体
21a 内筒体の天壁部
21b 内筒体の連結筒
22 注出孔
23 外筒
24 刷毛
25 環板部
30 貫通開口
O 容器軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内容物が収容される容器本体と、
該容器本体の口部に接続部材を介して配設され内容物を被塗布面に塗布可能な塗布具と、を備える塗布容器であって、
前記接続部材は、内部が前記容器本体内と連通可能な連通筒と、該連通筒をその外周側から囲繞する囲繞筒と、を備え、
前記塗布具は、前記連通筒に装着される連結筒、および前記連通筒の内部と連通する注出孔が形成された天壁部を有する有頂筒状の内筒体と、該内筒体をその外周側から囲繞し前記囲繞筒に装着される外筒と、これらの内筒体と外筒とを連結するとともに上面にその全周にわたって多数本の刷毛が立設された環板部と、を備え、
前記塗布具を前記接続部材に装着したときに、前記内筒体が前記外筒よりも下側に陥没変位され、かつ前記環板部が、外筒側から内筒体側に向かうに従い漸次、下側に向けて傾斜させられて、前記多数本の刷毛が基端側から先端側に向かうに従い漸次、注出孔側に向かって傾斜されることを特徴とする塗布容器。
【請求項2】
請求項1記載の塗布容器であって、
前記接続部材は、前記口部に装着された周壁部、および前記容器本体内に向けて開口する貫通開口が形成された天壁部を有する有頂筒状の装着キャップと、前記連通筒および前記囲繞筒を有するとともに前記装着キャップに回転自在に装着された中間部材と、を備え、
前記中間部材を前記装着キャップに対して前記連通筒の軸回りに回転させることにより、前記連通筒がその内部と前記貫通開口とを連通もしくは遮断することを特徴とする塗布容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−31922(P2011−31922A)
【公開日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−179124(P2009−179124)
【出願日】平成21年7月31日(2009.7.31)
【出願人】(000006909)株式会社吉野工業所 (2,913)
【Fターム(参考)】