説明

塗布機構、塗布方法、および塗布装置

【課題】塗布針を用いて液体材料を塗布する際に、従来よりも長い距離の塗布を可能にする。
【解決手段】塗布機構25において、液体材料10を収納する液体容器11の底部13には貫通孔14が形成されている。塗布針1の先端には平坦面3が形成され、塗布針1の先端部には、先端に向かって細くなるテーパ部2が形成されている。塗布針1には、さらに、先端から上方に向かって、テーパ部2の少なくとも一部および平坦面3の各々を分割するように1または複数のスリット溝5が形成されている。塗布対象物26に液体材料10を塗布するときに液体材料10を平坦面3に導くために、塗布針1は、液体容器11の貫通孔14を貫通するとともに1または複数のスリット溝5の上端が液体容器11の底部13よりも上方に位置するように液体容器11に対して配置される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、液体材料を塗布対象物に塗布するための塗布機構、塗布方法、および塗布装置に関し、特に先端に液体材料が付着した針を用いて液体材料を塗布する塗布機構、塗布方法、および塗布装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、LCD(Liquid Crystal Display)の大型化、高精細化に伴い画素数も増大している。このため、LCD用のカラーフィルタを無欠陥で製造することは困難で、欠陥の発生確率も増加してきている。このような状況下において、歩留まり向上のためにカラーフィルタの欠陥を修正する装置が生産ラインに不可欠となってきている。
【0003】
具体的に、カラーフィルタの製造工程においては、色が抜けてしまった白欠陥、隣の画素と色が混色してしまった黒欠陥、および異物が付着した異物欠陥などが発生する。白欠陥は、色が抜けた部分に同色のインクを塗布することで修正を行なう。黒欠陥、異物欠陥は、欠陥部分をレーザにて除去し、除去した部分に同色のインクを塗布することで修正を行なう。
【0004】
最近はLCDでも、最大で65インチのものが市販されており、1画素のサイズも小型パネルの350μm×130μm程度から740μm×240μm程度と非常に大きくなってきている。画素サイズが大きくなるに伴い、欠陥サイズも大きくなり、修正サイズも大きくなってきている。
【0005】
このような状況において、塗布修正に要する作業時間が増大したり、従来小さな修正サイズでは問題とされなかった修正品位でも、大きな修正サイズでは目視で見える領域となるため不良となったりする問題が出てきている。
【0006】
特開2009−268982号公報(特許文献1)には、上記状況を鑑み、塗布針の先端にスリット溝を施し、先端にインクを付着させた塗布針を基板に接触させた状態で基板に対して相対移動させることにより、ライン状にインクを塗布する方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2009−268982号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、同じディスプレイの仲間で、最近量産が開始され始めた電子ペーパの生産工程では、図16、図17を参照して後述するように、下部基板と上部基板とを貼り合わせるときに、リブと呼ばれる隔壁の上部に接着剤を塗布する必要がある。特に、リブの幅が20μm程度となる高精細タイプの電子ペーパの生産工程においては、リブの上部に接着剤を安定して塗布することが困難であり、技術上の課題となっている。
【0009】
前述の特開2009−268982号公報(特許文献1)に記載の塗布方法は、微細領域に液体材料をライン状に塗布することは可能であるが、塗布できる量(ライン長さ)が短く、上述の電子ペーパの生産工程における接着剤の塗布工程のように、長い距離に連続して塗布するような用途には適さない。
【0010】
本発明の主たる目的は、塗布針を用いて液体材料を塗布する場合において、従来よりも長い距離の塗布が可能となる手段を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この発明は一局面において塗布機構であって、液体容器と塗布針とを備える。液体容器は、液体材料を収納し、底部に貫通孔が形成される。塗布針は、先端に平坦面が形成され、液体材料が付着した平坦面を塗布対象物に接触させることによって液体材料を塗布対象物に塗布するため用いられる。塗布針の先端部には、先端に向かって細くなるテーパ部が形成される。塗布針には、先端から上方に向かって、テーパ部の少なくとも一部および平坦面の各々を分割するように1または複数のスリット溝が形成される。塗布対象物に液体材料を塗布するときに液体材料を平坦面に導くために、塗布針は、液体容器の貫通孔を貫通するとともに1または複数のスリット溝の上端が液体容器の底部よりも上方に位置するように液体容器に対して配置される。
【0012】
好ましくは、塗布針には、さらに、1または複数のスリット溝の上端において塗布針を径方向に貫通する孔が形成される。
【0013】
好ましくは、1または複数のスリット溝の各々の溝幅は、先端から上方に向かって広がっている。
【0014】
この発明は他の局面において塗布方法であって、液体材料を収納し、底部に貫通孔が形成された液体容器と、先端に平坦面が形成された塗布針とを準備するステップを備える。塗布針の先端部には、先端に向かって細くなるテーパ部が形成される。塗布針には、先端から上方に向かって、テーパ部の少なくとも一部および平坦面の各々を分割するように1または複数のスリット溝が形成される。この塗布方法は、さらに、液体材料を平坦面に導くために、液体容器の貫通孔を貫通するとともに1または複数のスリット溝の上端が液体容器の底部よりも上方に位置するように、塗布針を液体容器に対して配置するステップと、塗布針の液体容器に対する配置を保った状態で、液体材料が付着した平坦面を塗布対象物に接触させることによって液体材料を塗布対象物に塗布するステップとを備える。
【0015】
好ましくは、平坦面は、塗布針の軸線に対して垂直に形成される。この場合、上記の塗布するステップでは、塗布針の軸線は塗布対象物の表面に対して垂直に保たれる。
【0016】
好ましくは、上記の塗布するステップは、液体材料が付着した平坦面を塗布対象物に接触させた状態で、塗布針を塗布対象物に対して相対移動させることによって液体材料を塗布対象物に線状に塗布するステップを含む。
【0017】
好ましくは、上記の塗布するステップは、液体材料が付着した平坦面を塗布対象物に接触させた状態で、塗布針を塗布対象物に対して相対移動させることによって液体材料を塗布対象物に線状に塗布する第1ステップと、第1ステップで塗布された液体材料の厚みよりも少ない高さだけ先端を塗布対象物の表面から離間させた状態で、塗布針を塗布対象物に対して第1ステップと逆方向に相対移動させることによって第1ステップで塗布された線状の液体材料に重ねて液体材料を塗布する第2ステップとを含む。
【0018】
好ましくは、上記の塗布するステップは、塗布針を塗布対象物に対して塗布対象物の表面に沿った塗布方向に相対移動させながら、液体材料の付着した平坦面が塗布対象物に接触するまで塗布針と塗布対象物とを互いに接近させるステップと、液体材料の付着した平坦面が塗布対象物に接触した後、塗布方向への相対移動を継続することによって液体材料を塗布対象物に線状に塗布するステップと、塗布方向への相対移動を継続させながら塗布針と塗布対象物とを引き離すことによって液体材料の塗布を終了するステップとを含む。
【0019】
好ましくは、上記の塗布するステップは、液体材料が付着した平坦面を塗布対象物に接触させた状態で、塗布針の先端の軌跡が鋸歯状になるとともに既に塗布された液体材料の一部と新たに塗布した液体材料とが重なるように、塗布針を塗布対象物に対して相対移動させるステップを含む。
【0020】
好ましくは、上記の塗布するステップは、液体材料が付着した平坦面を塗布対象物に接触させた状態で、塗布針の先端の軌跡が渦巻状になるとともに既に塗布された液体材料の一部と新たに塗布した液体材料とが重なるように、塗布針を塗布対象物に対して相対移動させるステップを含む。
【0021】
好ましくは、上記の塗布するステップは、液体材料を介して平坦面と塗布対象物とが接触している状態を維持しながら、塗布針と塗布対象物とを徐々に離間させるステップを含む。
【0022】
この発明は、さらに他の局面において塗布装置であって、上記の塗布機構と、観察光学機構、硬化機構、駆動機構、制御装置、および入力装置とを備える。観察光学機構は、液体材料の塗布位置を観察するために設けられる。硬化機構は、塗布した液体材料を硬化させる。駆動機構は、上記の塗布機構、観察光学機構、および硬化機構を、塗布対象物に対して垂直方向および水平方向に相対的に移動可能とする。制御装置は、駆動機構の動きを制御する。入力装置は、制御装置に駆動指令を入力する。
【0023】
この発明は、さらに他の局面において塗布機構であって、液体容器と塗布針とを備える。液体容器は、液体材料を収納し、底部に貫通孔が形成される。塗布針は、先端に平坦面が形成され、液体材料が付着した平坦面を塗布対象物に接触させることによって液体材料を塗布対象物に塗布するために用いられる。塗布針の先端部には、先端に向かって細くなるテーパ部が形成される。塗布針には、先端から上方に向かって、テーパ部の少なくとも一部および平坦面の各々を分割するように1または複数のスリット溝が形成される。塗布針の表面には、1または複数のスリット溝のいずれかと接続して、塗布針の上方に向かって1または複数の表面溝が形成される。塗布対象物に液体材料を塗布するときに液体材料を平坦面に導くために、塗布針は、液体容器の貫通孔を貫通するとともに1または複数の表面溝の上端が液体容器の底部よりも上方に位置するように液体容器に対して配置される。
【発明の効果】
【0024】
この発明によれば、塗布針を基板に接触させて塗布を行なうとき、塗布針に形成されたスリット溝の毛細管現象により、液体容器内の液体材料を塗布針先端に供給しながら塗布することができるため、塗布針方式の特長である微細幅でのライン状の塗布を従来よりも長い距離にわたって行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】この発明の実施の一形態による塗布針1の構成を示す図である。
【図2】図1の塗布針1を備えた塗布機構25の構成を示す図である。
【図3】(A)待機状態と(B)塗布状態とにおける塗布針1と液体容器11との位置関係を示す図である。
【図4】塗布針の変形例を示す図である。
【図5】塗布針の他の変形例を示す図である。
【図6】塗布針のさらに他の変形例を示す図である。
【図7】塗布針のさらに他の変形例を示す図である。
【図8】図2に示した塗布機構25を搭載した液体材料塗布装置の全体構成を示す斜視図である。
【図9】図8に示す液体材料塗布装置を用いて液体材料を塗布する手順を示すフローチャートである。
【図10】液体材料をライン状に塗布する方法について説明するための図である。
【図11】図10で示したライン状の塗布において、膜厚をより厚く塗布する方法を説明するための図である。
【図12】図10に示した塗布方法の変形例を説明するための図である。
【図13】図10の場合よりも幅広でかつ均一の塗布を効率的に行なう方法について説明するための図である。
【図14】円形の塗布を均一に行なう方法について説明するための図である。
【図15】同一箇所に液体材料を盛り上げて塗布する方法について説明するための図である。
【図16】電子ペーパの構造の一例を示す図である。
【図17】図16の電子ペーパにおいて下部基板と上部基板とを貼り合わせる工程について説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して詳しく説明する。なお、同一または相当する部分には同一の参照符号を付して、その説明を繰返さない。
【0027】
[塗布針の構成]
図1は、この発明の実施の一形態による塗布針1の構成を示す図である。図1(A)には塗布針1の側面図が示され、図1(B)には塗布針1の底面図(塗布針1の先端側から見た図)が示され、図1(C)には図1(A)のIC−IC線に沿った断面図が示される。
【0028】
図1(A)〜(C)を参照して、塗布針1の先端には平坦面3が形成され、平坦面3を含む塗布針1の先端部には、先端に向かって細くなる(すなわち、先端に近接するにつれて軸線に垂直な断面の面積が小さくなる)テーパ部2が形成される。平坦面3は、塗布針1の軸線に対して垂直に形成されていることが望ましい。
【0029】
さらに、塗布針1には、平坦面3およびテーパ部2をそれぞれ2分割するように、塗布針1の先端から塗布針1の上方に向かってすり割り加工が施され、これによりスリット溝5が形成される。図1の場合、スリット溝5は、平坦面3から始まってテーパ部2上方の棒状部4の途中まで、塗布針1の軸線に沿って形成される。なお、スリット溝がテーパ部2の下部のみに形成されていてもよく、この場合、テーパ部2の一部および平坦面3がスリット溝によって分割される。
【0030】
さらに、図1に示すように、塗布針1には、スリット溝5の上端において、塗布針1を径方向に貫通する孔6がさらに形成されることが望ましい。
【0031】
[塗布機構の構成]
図2は、図1の塗布針1を備えた塗布機構25の構成を示す図である。図2において基板26はXY平面に沿って設けられているとし、基板26に垂直な方向(図面の上下方向)をZ軸方向とする。
【0032】
図2に示すように、塗布機構25は、液体材料10が収納された液体容器11と、図1で説明した塗布針1とを含む。液体容器11の底部13には貫通孔14が形成されている。液体材料10を塗布対象物(図2の場合、基板26)の表面に塗布するときには、塗布針1は貫通孔14を貫通するとともに、スリット溝5の上端が液体容器11の底部13よりも上方に位置するように配置される。このような配置によって、液体容器11に収納された液体材料10がスリット溝5の毛細管現象によって塗布針1の先端の平坦面3まで導かれる。このとき、平坦面3には表面張力によって液体材料が盛り上がって付着する。この液体材料が付着した平坦面3を基板26の表面に接触させることによって、基板26に接触した液体材料10が呼び水となってスリット溝5から液体材料が引き出されて基板26に塗布される。
【0033】
呼び水となる液体材料の量が少ないと、スリット溝5から液体材料を引き出す効果が小さくなってしまい、液体材料を引き出すこと自体できなくなってしまう。したがって、平坦面3と基板26の表面とが平行になるようにして塗布針1を基板26に接触させることが重要である。平坦面3が塗布針1の軸線に垂直に形成されている場合、液体材料10を塗布する際に、塗布針1の軸線を基板26の表面に垂直な方向(Z軸方向)に保つ必要がある。
【0034】
スリット溝5の上端において塗布針1に形成された孔6は、スリット溝5に液体材料10を均一に供給するために設けられている。
【0035】
図3は、(A)待機状態と(B)塗布状態とにおける塗布針1と液体容器11との位置関係を示す図である。
【0036】
図3を参照して、塗布機構25は、塗布針1を保持する保持部7と、保持部7を液体容器11に対して上下方向(Z軸方向)に駆動する塗布針駆動機構(図示省略)とをさらに含む。塗布機構25は、液体材料10を塗布しないとき(待機状態)には、図3(A)に示したように、塗布針駆動機構によって塗布針1を液体容器11内に収納し、これにより塗布針1に付着した液体材料10の乾燥を防ぐ構成となっている。液体材料10を塗布するとき(塗布状態)には、図3(B)に示したように、塗布機構25は、塗布針駆動機構によって塗布針1を液体容器11の底部13の貫通孔14から突出させる。この状態で、塗布針1の先端の平坦面3と基板26の表面とが接触することによって液体材料10が基板26に塗布される。
【0037】
[塗布針の変形例]
図4は、塗布針の変形例を示す図である。図4(A)には塗布針1Aの側面図が示され、図4(B)には塗布針1Aの底面図(針の先端側から見た図)が示される。図4に示すように、塗布針1Aには、先端から見て十字になるように互いに直交する2つのスリット溝5A,5Bが形成される。平坦面3およびテーパ部2の各々は、スリット溝5A,5Bによって4つに分割される。図4の変形例として、先端から見てY字になるように互いに120度間隔で3つのスリット溝を形成してもよい。この場合、平坦面3およびテーパ部2の各々はスリット溝によって3つに分割される。
【0038】
図5は、塗布針の他の変形例を示す図である。図5(A)には塗布針1Bの側面図が示され、図5(B)には塗布針1Bの底面図(針の先端側から見た図)が示される。図5に示すように、塗布針1Bに形成されたスリット溝5Cは、先端から離れるほど溝幅が徐々に広くなる。この結果、図1の塗布針1に比べて塗布針の先端への液体材料10の供給速度を速くすることができる。
【0039】
図6は、塗布針のさらに他の変形例を示す図である。図6(A)には塗布針1Cの側面図が示され、図6(B)には塗布針1Cの底面図(針の先端側から見た図)が示される。図6に示すように、塗布針1Cに形成されたスリット溝5Dは、先端に近い部分の溝幅が相対的に狭く(図1の場合と同じ溝幅)、先端から離れた部分の溝幅が相対的に広い。この結果、図1の塗布針1に比べて塗布針の先端への液体材料10の供給速度を速くすることができる。
【0040】
図7は、塗布針のさらに他の変形例を示す図である。図7(A)には塗布針1Dの側面図が示され、図7(B)には塗布針1Dの底面図(針の先端側から見た図)が示され、図7(C)には図7(A)のVIIC−VIIC線に沿った断面図が示される。
【0041】
図7に示す塗布針1Dには、下端がスリット溝5Eの上端と接続して塗布針1Dの上方に向かう表面溝8A,8Bがさらに形成される。表面溝8A,8Bは塗布針1Dの表面部のみに形成され、溝の深さは塗布針1Dの中心軸までは達しない。図7の場合、スリット溝5Eは平坦面3からテーパ部2の上部にわたって形成され、表面溝8Aはテーパ部2の上部から棒状部4の下部にわたって形成される。なお、表面溝は図7に示した2本に限らず、スリット溝5Eに接続するように何本形成してよい。
【0042】
図7の塗布針1Dを用いて液体材料10を塗布対象物の表面に塗布するときには、塗布針1Dは図2の液体容器11の底部13に設けられた貫通孔14を貫通するとともに、表面溝8A,8Bの上端が液体容器11の底部13よりも上方に位置するように配置される。このように配置されることによって、図2の液体容器11に収納された液体材料10が表面溝8A,8Bおよびスリット溝5Eの毛細管現象によって塗布針1Dの先端の平坦面3まで導かれる。
【0043】
[液体材料塗布装置の構成]
図8は、図2に示した塗布機構25を搭載した液体材料塗布装置の全体構成を示す斜視図である。図8に示す液体材料塗布装置は、大きく分類すると、観察光学系30、CCD(Charge Coupled Device)カメラ31、レーザ32、塗布機構25、および硬化用照明33から構成されるヘッド部と、このヘッド部を基板26(塗布対象物)に対して垂直方向(Z軸方向)に移動させるZ軸駆動機構27と、Z軸駆動機構27を搭載してX軸方向に移動させるためのX軸駆動機構28と、基板26(塗布対象物)を載置するためのテーブル34と、テーブル34をY軸方向に移動させるためのY軸駆動機構29と、装置全体の動作を制御する制御用コンピュータ35と、制御用コンピュータ35に作業者からの指令を入力するための操作パネル36とを含む。
【0044】
観察光学系30は、塗布対象物である基板26の表面状態や、塗布機構25によって塗布された液体材料10の状態を観察するためのものである。観察光学系30によって観察される画像は、CCDカメラ31により電気信号に変換され、制御用コンピュータ35のモニタ画面に表示される。硬化用照明33は、塗布機構25で塗布された液体材料10を硬化させるための光を照射する。液体材料10が紫外線硬化タイプの場合は、紫外線照明が硬化用照明33として選択されて装置に搭載される。液体材料10が熱硬化タイプの場合は、ハロゲン照明が硬化用照明33として選択されて装置に搭載される。レーザ32は、液体材料塗布装置をLCD用カラーフィルタの欠陥修整に用いる場合に、黒欠陥や異物欠陥を除去するために用いられる。
【0045】
図8の装置は、X軸駆動機構28およびZ軸駆動機構27によってヘッド部をX軸方向およびZ軸方向にそれぞれ沿って移動させ、Y軸駆動機構29によってテーブル34をY軸方向に移動させる構成であったが、駆動機構の構成は図8に示したものに限られない。図2の塗布針1を塗布対象物(基板26)に対して相対的に移動可能とすればよいので、たとえば、駆動機構はヘッド部およびテーブル34のうちいずれか一方を任意の方向に移動可能とするように構成されていてもよい。
【0046】
[液体材料塗布装置を用いた液体材料の塗布手順]
図9は、図8に示す液体材料塗布装置を用いて液体材料を塗布する手順を示すフローチャートである。
【0047】
図2、図8、図9を参照して、まず、ステップS1で、図3で説明したように図2に示す塗布機構25は、塗布針1を液体容器11の底部13の貫通孔14から突出させることによって、待機状態から塗布状態に移行する。
【0048】
次のステップS2で、図8のZ軸駆動機構27は、塗布針1の先端と基板26の表面とが接触するまで、ヘッド部をテーブル34に接近させる。液体材料の付着した塗布針先端の平坦面3と基板26の表面とが接触することによって塗布が開始される。
【0049】
次のステップS3で、図8のX軸駆動機構28、Y軸駆動機構29、およびZ軸駆動機構27は、ヘッド部およびテーブル34の少なくとも一方を移動させることによって、液体材料の付着した塗布針1の先端と基板26の表面との接触を保った状態で、塗布針1を基板26に対して相対移動させる。このとき、塗布針1を基板26に対してどのように相対移動させるかによって、基板26に塗布される塗布膜の形状や厚みを変化させることができる。
【0050】
次のステップS4で、図8のZ軸駆動機構27は、ヘッド部をテーブル34に対して上方に移動させることによって、塗布針1の先端と基板26の表面とを引き離す。この結果、塗布が終了する。1つの基板26の複数箇所に塗布を行なう場合や、複数の基板26への塗布を連続して行なう場合にはステップS2〜S4が繰返される。
【0051】
次のステップS5で、図2の塗布機構25は、図3で説明したように塗布針1を液体容器11内に収納することによって、待機状態に戻る。
【0052】
次に、図10を参照して、最も基本的な例として液体材料をライン状(線状)に塗布する方法について説明する。
【0053】
図10は、液体材料をライン状に塗布する方法について説明するための図である。図10(A)の平面図には、基板26上に塗布された塗布膜12の平面形状が示され、図10(B)の断面図には、塗布機構25による塗布動作が示される。
【0054】
図8、図9で説明したように、塗布針1が液体容器11の底部13に設けられた貫通孔14から突出した状態で(図9のステップS1)、図8のZ軸駆動機構27は、塗布針1の先端を基板26に接触させる(図9のステップS2)。その後、図8のX軸駆動機構28が塗布針1を基板26に対して相対的にスライド移動させることによって、ライン状の塗布が行なわれる(図9のステップS3)。ここで、スライド移動とは、塗布針1の先端と塗布対象物である基板26の表面との距離を一定に保った状態で塗布針1または基板26を移動させることをいい、図10の場合には、図8のX軸駆動機構28によって塗布針1を含むヘッド部全体が基板面と平行なX軸方向に移動する。塗布針1のスライド移動中には、塗布針1の先端と液体容器11の内部とがスリット溝5を介して連通していることにより、スリット溝5による毛細管現象で、液体材料10が塗布針1の先端に供給され続ける。この結果、塗布針方式の特徴である微細幅でライン状の塗布を従来よりも長い距離に渡って行なうことが可能となる。
【0055】
図5および図6で説明したスリット溝5C,5Dを有する塗布針1B,1Cを用いた場合には、図1に示した塗布針1に比べて塗布針の先端への液体材料10の供給速度を速くすることができる。この結果、塗布針のスライド移動の速度を速くすることができるので、塗布時間を短縮することができる。
【0056】
図11は、図10で示したライン状の塗布において、膜厚をより厚く塗布する方法を説明するための図である。図11(A)〜(C)の断面図には、塗布機構25による塗布動作が時間順に示される。
【0057】
図11(A)に示した塗布動作は、前述の図10の場合と同じである。このとき、基板26上に塗布された塗布膜12Aの厚みをt1とする。次に図11(B)に示すように、図8のZ軸駆動機構27は、図11(A)の状態から、塗布膜12Aの厚みt1の1/2程度まで(このときの基板表面からの高さをt0とする)塗布針1を上昇させる。この高さt0を保った状態で、図8のX軸駆動機構28は、図11(C)に示したように、図11(A)でのスライド移動の方向と逆方向に塗布針1を基板26に対してスライド移動させる。この結果、最初に塗布した液体材料の上に重ねて塗布を行なうことができるので、塗布針1を上昇させずに塗布した場合よりも、最終的な塗布膜12Aの膜厚t2を厚くすることができる。
【0058】
図12は、図10に示した塗布方法の変形例を説明するための図である。図12(A)の平面図には、基板26上に塗布された塗布膜12Bの平面形状が示され、図12(B)の断面図には、塗布機構25による塗布動作が示される。
【0059】
図10に示した塗布方法では、塗布針1が最初に接触する塗布開始点と塗布針1が上昇する塗布終了点とで塗布針1のスライド移動が停止する。このため、塗布針1が同じ位置に滞留することにより、塗布開始点と塗布終了点とで液体材料10の塗布量が多くなってしまう場合がある。この課題を解決する塗布方法を示したのが図12である。
【0060】
塗布開始点で塗布針1が最初に基板26の表面に接触するときに(図9のステップS2)、塗布針1が停止する時間を無くすため、塗布針1を基板26に対して平行な方向に相対移動させながら塗布開始点に接触させるようにしている。具体的に図12の場合には、図8のZ軸駆動機構27が塗布機構25(ヘッド部)をZ軸方向の下方に移動させるともに、X軸駆動機構28が塗布機構25(ヘッド部)をX軸方向に移動させる。この結果、図12に示すように、塗布針1の先端は円弧状の軌跡LC1を描いて基板26に到達する。
【0061】
塗布針1と基板26とが接触した後も、X軸駆動機構28は、基板26に平行な方向に塗布針1を継続してスライド移動させる。この結果、基板26上にライン状の塗布膜12Bが塗布される。
【0062】
塗布終了点でも、塗布針1を基板26に平行な方向に相対移動させながら塗布針1を上昇させることで、塗布終了点で塗布針1が停止しないようにしている。この場合、図12に示すように、塗布針1の先端は円弧状の軌跡LC2を描いて基板26から離れる。
【0063】
このように液体材料を塗布することによって、図10に示す塗布方法では塗布開始点と終了点とで塗布量が多くなってしまうような性質の液体材料10を塗布する場合でも、均一なライン幅で液体材料10を塗布することが可能になる。
【0064】
図13は、図10の場合よりも幅広でかつ均一の塗布を効率的に行なう方法について説明するための図である。図13(A)の平面図には、基板26上に塗布された塗布膜12Cの平面形状および塗布針1の先端の軌跡LC3が示され、図13(B)の断面図には、塗布機構25による塗布動作が示される。
【0065】
図13に示すように、液体材料が付着した塗布針1の先端と基板26の表面とを接触させた状態で、図8のX軸駆動機構28およびY軸駆動機構29は、塗布針1を基板26に対して鋸歯状にスライド移動させる。このとき、既に塗布された液体材料の一部と新たに塗布する液体材料とが基板上で重なるように、塗布針1を基板26に対して相対移動させる。この結果、塗布針1の先端によって既に塗布された液体材料が均されるので、広い塗布幅W1で均一な厚みの塗布膜12Cを生成することが可能になる。
【0066】
液体材料を幅広に塗布する場合、ライン状の塗布を平行に少しずつずらして行なう方法もあるが、この場合、ライン状の塗布痕が残り易く、均一な膜厚で塗布するのは難しい。図13に示したように、塗布針1を鋸歯状に移動させながら塗布することで、攪拌効果により均一な塗布が可能になる。
【0067】
図14は、円形の塗布を均一に行なう方法について説明するための図である。図14(A)の平面図には、基板26上に塗布された塗布膜12Dの平面形状および塗布針1の先端の軌跡LC4が示され、図14(B)の断面図には、塗布機構25による塗布動作が示される。
【0068】
図14の場合には、液体材料が付着した塗布針1の先端と基板26の表面とを接触させた状態で、図8のX軸駆動機構28およびY軸駆動機構29は、塗布針1を基板26に対して渦巻状に(すなわち、少しずつ半径を拡大または縮小させながら円弧状に)スライド移動させる。このとき、図13の場合と同様に、既に塗布された液体材料の一部と新たに塗布する液体材料とが基板上で重なるように、塗布針1を基板26に対して相対移動させることによって、攪拌効果により均一な膜厚での塗布が可能になる。
【0069】
図15は、同一箇所に液体材料を盛り上げて塗布する方法について説明するための図である。図15(A)の平面図には、基板26上に塗布された塗布膜12Eの平面形状が示され、図15(B)の断面図には、塗布機構25による塗布動作が示される。
【0070】
図15に示すように、図8のZ軸駆動機構27は、塗布針1を基板26に対して少しずつ上昇させることによって、液体材料を介して塗布針1の先端と基板26の表面とが接触している状態を維持しながら液体材料を基板26に塗布する。これによって、基板上の同一箇所に液体材料を盛り上げて塗布することができる。液体材料の盛り上がり方は液体材料の粘度や乾燥性によって異なるため、塗布針1を上昇させる速度は、予め塗布テストを行なって決定する必要がある。
【0071】
[電子ペーパの生産工程への適用例]
上記で説明した塗布機構および塗布方法を電子ペーパの生産工程へ適用した例について説明する。
【0072】
図16は、電子ペーパの構造の一例を示す図である。図16(A)には電子ペーパの平面図が示され、図16(B)には図16(A)の一部49の拡大図が示され、図16(C)には図16(B)のXVIC−XVIC線に沿った断面図が示される。
【0073】
図16に示す構造の電子ペーパでは、2枚のガラス基板(上部基板40A、下部基板40B)の間にリブ41で仕切った小部屋43が設けられる。各小部屋43が1つの画素に対応する。各小部屋43にはプラスに帯電した電子粉流体とマイナスに帯電した電子粉流体とが閉じ込められる。リブ41の高さHrbは20〜100μm程度であり、リブ41の幅Wrbは20μm程度である。
【0074】
図17は、図16の電子ペーパにおいて下部基板と上部基板とを貼り合わせる工程について説明するための図である。図17を参照して、下部基板40Bと上部基板40Aとを貼り合わせるときに、リブ41と呼ばれる隔壁の上部に接着剤42が塗布される。このとき、リブ41の幅が20μm程度となる高精細タイプの電子ペーパの生産工程においては、従来の方法では、リブ41の上部に接着剤42を安定して塗布することが困難であった。この発明による塗布機構および塗布方法を適用することによって、リブ41の上部のように幅が狭くて細長い領域に安定して接着剤42を塗布することができる。
【0075】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものでないと考えられるべきである。この発明の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0076】
1,1A〜1D 塗布針、2 テーパ部、3 平坦面、5,5A〜5E スリット溝、6 孔、8A,8B 表面溝、10 液体材料、11 液体容器、13 底部、14 貫通孔、25 塗布機構、26 基板、27 Z軸駆動機構、28 X軸駆動機構、29 Y軸駆動機構、30 観察光学系、31 CCDカメラ、32 レーザ、33 硬化用照明、34 テーブル、35 制御用コンピュータ、36 操作パネル。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体材料を収納し、底部に貫通孔が形成された液体容器と、
先端に平坦面が形成され、前記液体材料が付着した前記平坦面を塗布対象物に接触させることによって前記液体材料を前記塗布対象物に塗布するための塗布針とを備え、
前記塗布針の先端部には、前記先端に向かって細くなるテーパ部が形成され、
前記塗布針には、前記先端から上方に向かって、前記テーパ部の少なくとも一部および前記平坦面の各々を分割するように1または複数のスリット溝が形成され、
前記塗布対象物に前記液体材料を塗布するときに前記液体材料を前記平坦面に導くために、前記塗布針は、前記液体容器の前記貫通孔を貫通するとともに前記1または複数のスリット溝の上端が前記液体容器の前記底部よりも上方に位置するように前記液体容器に対して配置される、塗布機構。
【請求項2】
前記塗布針には、さらに、前記1または複数のスリット溝の上端において前記塗布針を径方向に貫通する孔が形成される、請求項1に記載の塗布機構。
【請求項3】
前記1または複数のスリット溝の各々の溝幅は、前記先端から上方に向かって広がっている、請求項1に記載の塗布機構。
【請求項4】
液体材料を収納し、底部に貫通孔が形成された液体容器と、先端に平坦面が形成された塗布針とを準備するステップを備え、
前記塗布針の先端部には、前記先端に向かって細くなるテーパ部が形成され、
前記塗布針には、前記先端から上方に向かって、前記テーパ部の少なくとも一部および前記平坦面の各々を分割するように1または複数のスリット溝が形成され、
さらに、前記液体材料を前記平坦面に導くために、前記液体容器の前記貫通孔を貫通するとともに前記1または複数のスリット溝の上端が前記液体容器の前記底部よりも上方に位置するように、前記塗布針を前記液体容器に対して配置するステップと、
前記塗布針の前記液体容器に対する配置を保った状態で、前記液体材料が付着した前記平坦面を塗布対象物に接触させることによって前記液体材料を前記塗布対象物に塗布するステップとを備える、塗布方法。
【請求項5】
前記平坦面は、前記塗布針の軸線に対して垂直に形成され、
前記塗布するステップでは、前記塗布針の軸線は前記塗布対象物の表面に対して垂直に保たれる、請求項4に記載の塗布方法。
【請求項6】
前記塗布するステップは、前記液体材料が付着した前記平坦面を前記塗布対象物に接触させた状態で、前記塗布針を前記塗布対象物に対して相対移動させることによって前記液体材料を前記塗布対象物に線状に塗布するステップを含む、請求項4または5に記載の塗布方法。
【請求項7】
前記塗布するステップは、
前記液体材料が付着した前記平坦面を前記塗布対象物に接触させた状態で、前記塗布針を前記塗布対象物に対して相対移動させることによって前記液体材料を前記塗布対象物に線状に塗布する第1ステップと、
前記第1ステップで塗布された前記液体材料の厚みよりも少ない高さだけ前記先端を前記塗布対象物の表面から離間させた状態で、前記塗布針を前記塗布対象物に対して前記第1ステップと逆方向に相対移動させることによって前記第1ステップで塗布された線状の前記液体材料に重ねて前記液体材料を塗布する第2ステップとを含む、請求項4または5に記載の塗布方法。
【請求項8】
前記塗布するステップは、
前記塗布針を前記塗布対象物に対して前記塗布対象物の表面に沿った塗布方向に相対移動させながら、前記液体材料の付着した前記平坦面が前記塗布対象物に接触するまで前記塗布針と前記塗布対象物とを互いに接近させるステップと、
前記液体材料の付着した前記平坦面が前記塗布対象物に接触した後、前記塗布方向への相対移動を継続することによって前記液体材料を前記塗布対象物に線状に塗布するステップと、
前記塗布方向への相対移動を継続させながら前記塗布針と前記塗布対象物とを引き離すことによって前記液体材料の塗布を終了するステップとを含む、請求項4または5に記載の塗布方法。
【請求項9】
前記塗布するステップは、前記液体材料が付着した前記平坦面を前記塗布対象物に接触させた状態で、前記塗布針の前記先端の軌跡が鋸歯状になるとともに既に塗布された前記液体材料の一部と新たに塗布した前記液体材料とが重なるように、前記塗布針を前記塗布対象物に対して相対移動させるステップを含む、請求項4または5に記載の塗布方法。
【請求項10】
前記塗布するステップは、前記液体材料が付着した前記平坦面を前記塗布対象物に接触させた状態で、前記塗布針の前記先端の軌跡が渦巻状になるとともに既に塗布された前記液体材料の一部と新たに塗布した前記液体材料とが重なるように、前記塗布針を前記塗布対象物に対して相対移動させるステップを含む、請求項4または5に記載の塗布方法。
【請求項11】
前記塗布するステップは、前記液体材料を介して前記平坦面と前記塗布対象物とが接触している状態を維持しながら、前記塗布針と前記塗布対象物とを徐々に離間させるステップを含む、請求項4または5に記載の塗布方法。
【請求項12】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の塗布機構と、
前記液体材料の塗布位置を観察するための観察光学機構と、
塗布した前記液体材料を硬化させるための硬化機構と、
前記塗布機構、前記観察光学機構、および前記硬化機構を、前記塗布対象物に対して垂直方向および水平方向に相対的に移動可能とする駆動機構と、
前記駆動機構の動きを制御する制御装置と、
前記制御装置に駆動指令を入力する入力装置とを備えた塗布装置。
【請求項13】
液体材料を収納し、底部に貫通孔が形成された液体容器と、
先端に平坦面が形成され、前記液体材料が付着した前記平坦面を塗布対象物に接触させることによって前記液体材料を前記塗布対象物に塗布するための塗布針とを備え、
前記塗布針の先端部には、前記先端に向かって細くなるテーパ部が形成され、
前記塗布針には、前記先端から上方に向かって、前記テーパ部の少なくとも一部および前記平坦面の各々を分割するように1または複数のスリット溝が形成され、
前記塗布針の表面には、1または複数のスリット溝のいずれかと接続して、前記塗布針の上方に向かって1または複数の表面溝が形成され、
前記塗布対象物に前記液体材料を塗布するときに前記液体材料を前記平坦面に導くために、前記塗布針は、前記液体容器の前記貫通孔を貫通するとともに前記1または複数の表面溝の上端が前記液体容器の前記底部よりも上方に位置するように前記液体容器に対して配置される、塗布機構。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2012−101175(P2012−101175A)
【公開日】平成24年5月31日(2012.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−251857(P2010−251857)
【出願日】平成22年11月10日(2010.11.10)
【出願人】(000102692)NTN株式会社 (9,006)
【Fターム(参考)】