説明

塗装用二液供給装置及びこれを用いた二液混合塗装システム

【課題】異なる種類の塗装を容易に実施することが可能な塗装用二液供給装置、及びこれを用いた二液混合塗装システムを提供する。
【解決手段】塗装用二液供給装置1は、主剤用ホッパータンク2と、硬化剤用ホッパータンク3と、主剤を主剤用ホッパータンク2から混合ブロック90に向けて送出するための第1のポンプ21と、硬化剤を硬化剤用ホッパータンク3から混合ブロック90に向けて送出するための第2のポンプ22と、主剤と硬化剤の供給量比を調整可能な供給比調整機構23と、を有し、これらは、移動用車輪6を備えた台車7上に設置され、主剤用ホッパータンク2及び硬化剤用ホッパータンク3は、台車7上に対して取付け・取外し自在に構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、塗装用二液供給装置及びこれを用いた二液混合塗装システムに関し、より詳しくは、塗装用の第1の液剤及び当該第1の液剤と異なる塗装用の第2の液剤を混合する混合部に向けて前記第1の液剤及び前記第2の液剤を供給する塗装用二液供給装置、及びこれを用いた二液混合塗装システムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えばかんがい用や水道用のポンプを構成する部品は、腐食を防止するために防食塗装が行われている。防食塗装用の液剤として例えばエポキシ系樹脂等の主剤と硬化剤とを使用する場合、これらは最初から混合されてしまうと短時間で硬化してしまうため、使用直前に混合される必要がある。
【0003】
このような防食塗装を行うために、塗装用の液剤である主剤と硬化剤とを二液供給装置から供給し、供給された主剤と硬化剤とを混合部において混合して吐出する二液混合塗装機が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平5−49977号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前記特許文献1に記載の技術においては、主剤用タンクと硬化剤用タンクとが台板上に固定されている。このため、例えばある期間は、エポキシ系樹脂の主剤と硬化剤とを供給する1種類の塗装を行い、またある期間は別の種類の塗装、例えばウレタン系樹脂の主剤と硬化剤との供給に切り替えて塗装を行うような場合には、次のような課題があった。
【0006】
すなわち、前記特許文献1に記載の技術において、主剤と硬化剤とを異なる種類に切り替えるためには、タンクの中身を全体的に入れ替えなければならず、主剤用タンクと硬化剤用タンクとをきれいに洗浄する必要がある。このため、洗浄用の溶剤の使用量が増大してしまうと共に、作業者の手間がかかるという課題があった。
【0007】
また、異なる種類の塗装を実施するためには主剤と硬化剤との混合比の調整が一般に必要になるが、前記特許文献1に記載の技術においては、主剤と硬化剤との混合比が固定されているため、そもそも1種類の塗装しか予定されていないものであった。
【0008】
本発明は、前記事情に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、異なる種類の塗装を容易に実施することが可能な塗装用二液供給装置、及びこれを用いた二液混合塗装システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記目的を達成するために、本発明は、塗装用の第1の液剤、及び当該第1の液剤と異なる塗装用の第2の液剤を混合する混合部に向けて前記第1の液剤及び前記第2の液剤を供給する塗装用二液供給装置であって、前記第1の液剤が流出する第1の流出部を備え、前記第1の液剤を貯留するための第1のタンクと、前記第2の液剤が流出する第2の流出部を備え、前記第2の液剤を貯留するための第2のタンクと、前記第1の液剤を前記第1のタンクの前記第1の流出部から前記混合部に向けて送出するための第1のポンプと、前記第2の液剤を前記第2のタンクの前記第2の流出部から前記混合部に向けて送出するための第2のポンプと、前記第1のポンプによる前記第1の液剤の供給量と前記第2のポンプによる前記第2の液剤の供給量との比率を調整可能な供給比調整機構と、を有し、前記第1のタンク、前記第2のタンク、前記第1のポンプ、前記第2のポンプ、及び前記供給比調整機構は、移動用車輪を備えた台車上に設置され、前記第1のタンク及び前記第2のタンクは、前記台車上に対して取付け・取外し自在に構成されていることを特徴とする。
【0010】
また、前記目的を達成するために、本発明は、前記塗装用二液供給装置と、前記塗装用二液供給装置に接続され当該塗装用二液供給装置から供給される前記第1の液剤及び前記第2の液剤を混合する混合部と、前記混合部に接続され当該混合部により混合された前記第1の液剤及び前記第2の液剤を吐出するスプレーガンと、前記混合部に接続され当該混合部に洗浄剤を送出するための洗浄剤用ポンプと、を備えたことを特徴とする二液混合塗装システムである。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、異なる種類の塗装を容易に実施することが可能な塗装用二液供給装置、及びこれを用いた二液混合塗装システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の一実施形態に係る塗装用二液供給装置の正面図である。
【図2】塗装用二液供給装置の上面図である。
【図3】塗装用二液供給装置の背面図である。
【図4】図3のAから見た部分拡大側面図である。
【図5】第1の管部及び第2の管部を第1の接続部及び第2の接続部に対してそれぞれ着脱自在に取り付けるための構成を示す拡大断面図である。
【図6】供給比調整機構を備えたポンプユニットの正面図である。
【図7】二液混合塗装システムの全体構成を示す概略図である。
【図8】二液混合塗装システムの塗装中における駆動用エア及び液剤の流れを示す模式図である。
【図9】二液混合塗装システムの始動処理の手順を示すフローチャートである。
【図10】図9から続く、始動処理の手順を示すフローチャートである。
【図11】二液混合塗装システムの終了処理の手順を示すフローチャートである。
【図12】ポンプユニットの変形例を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図において、共通する部分には同一の符号を付し重複した説明を省略する。
【0014】
図1は、本発明の一実施形態に係る塗装用二液供給装置の正面図である。図2は、塗装用二液供給装置の上面図である。図3は、塗装用二液供給装置の背面図である。
【0015】
塗装用二液供給装置1は、塗装用の第1の液剤としての主剤、及び当該主剤と異なる塗装用の第2の液剤としての硬化剤を混合する混合ブロック90(図7参照)に向けて主剤及び硬化剤を供給するものである。ここでは、例えばエポキシ系樹脂の主剤と硬化剤や、ウレタン系樹脂の主剤と硬化剤が使用可能である。
【0016】
図1及び図2に示すように、塗装用二液供給装置1は、主剤を貯留するための第1のタンクとしての主剤用ホッパータンク2と、硬化剤を貯留するための第2のタンクとしての硬化剤用ホッパータンク3と、供給比調整機構23(図6参照)を備え、主剤及び硬化剤を混合ブロック90(図7参照)に向けて送出するためのポンプユニット4と、ポンプユニット4から送出される主剤及び硬化剤をそれぞれ加温して混合ブロック90側へ送る制御を行う本体5とを有している。なお、図中の符号「67」は、ポンプユニット4のカバーを示す。
【0017】
これらの主剤用ホッパータンク2、硬化剤用ホッパータンク3、ポンプユニット4、及び本体5は、移動用車輪6を備えた台車7上に設置されている。したがって、塗装用二液供給装置1を、塗装ブース(図示せず)等の塗装現場に、人力で簡単に移動させることが可能である。
【0018】
図3に示すように、主剤用ホッパータンク2は、主剤が流出する第1の流出部としての鉛直方向の中心軸を有する第1の管部11と、第1の管部11よりも横断面積の大きい第1のタンク本体部12と、第1のタンク本体部12と第1の管部11とを繋ぐテーパ形状の第1の中間部13とを備えている。したがって、主剤用ホッパータンク2内に貯留されている主剤は自重で落下して第1の管部11に導かれるため、主剤の流れがスムーズになると共に、無駄なく主剤を使用できる。
【0019】
第1の管部11には、第1の管部11からの主剤の流出を許容/遮断するために開閉される液コック14が設けられている。また、主剤用ホッパータンク2は、第1のタンク本体部12の上部を覆う取っ手付きの第1の蓋体41を備えており、第1の蓋体41は、図示しない金具によって第1のタンク本体部12の開口端(上端)に着脱可能である。
【0020】
第1の蓋体41の下面側からチェーン46が垂下されており、チェーン46の先端にフロート45が取り付けられている。主剤用ホッパータンク2内の主剤の液量が所定量以下になると、フロート45に作用する重力によってチェーン46が下方に引っ張られてリミットスイッチ57が作動されるように構成されている。
【0021】
主剤用ホッパータンク2は、当該主剤用ホッパータンク2内の主剤の液量を検出する検出手段と、検出手段が主剤の液量が所定量以下となったことを検出した場合に警告のための信号を送信するコントローラ(制御手段)47とを備えている。ここで、チェーン46、フロート45、及びリミットスイッチ57は検出手段を構成する。
【0022】
コントローラ47は、第1の蓋体41の上部に設置されている。コントローラ47は、ホッパータンク(主剤用ホッパータンク2及び硬化剤用ホッパータンク3)の電源スイッチ48を備えており、電源スイッチ48を「ON」することにより、主剤の残量チェックが開始される。主剤の残量が所定量以下になると、リミットスイッチ57が作動され、コントローラ47は、例えば無線により塗装ブース内に設置されている警告装置87(図8参照)に警告のための信号を送信するように構成されている。
【0023】
なお、警告のための信号は有線により送信されてもよい。また、主剤の残量チェックを行うことにより塗料全体(主剤及び硬化剤)の残量を推定してチェックを行うことが可能であるが、主剤と硬化剤の両方の残量をそれぞれチェックする構成を採用してもよい。
【0024】
硬化剤用ホッパータンク3は、硬化剤が流出する第2の流出部としての鉛直方向の中心軸を有する第2の管部15と、第2の管部15よりも横断面積の大きい第2のタンク本体部16と、第2のタンク本体部16と第2の管部15とを繋ぐテーパ形状の第2の中間部17とを備えている。硬化剤用ホッパータンク3内に貯留されている硬化剤は自重で落下して第2の管部15に導かれるため、硬化剤の流れがスムーズになると共に、無駄なく硬化剤を使用できる。
【0025】
第2の管部15には、第2の管部15からの硬化剤の流出を許容/遮断するために開閉される液コック18が設けられている。また、硬化剤用ホッパータンク3は、第2のタンク本体部16の上部を覆う取っ手付きの第2の蓋体43を備えており、第2の蓋体43は、図示しない金具によって第2のタンク本体部16の開口端(上端)に着脱可能である。
【0026】
主剤用ホッパータンク2及び硬化剤用ホッパータンク3の容量は、ここでは例えば15リットルに設定されている。これにより、各種の部品を塗装する場合に、塗装用の液剤(塗料)の使用残りを最少化できると共に、約30mの面積の塗装が可能となる。したがって、比較的小規模の塗装(50〜100m/日)に対応可能である。
【0027】
また、主剤用ホッパータンク2及び硬化剤用ホッパータンク3の外周面には、それぞれ主剤用ホッパータンク2の保温用ヒータ及び硬化剤用ホッパータンク3の保温用ヒータが巻回されて配置されている(図示せず)。これらの保温用ヒータは、ホッパータンク(主剤用ホッパータンク2及び硬化剤用ホッパータンク3)の電源スイッチ48を「ON」することにより、加熱開始されるように構成されている。したがって、例えば冬場においても、高粘度の塗装用の液剤を加温して粘度を下げて使用することができる。
【0028】
第1のトランスファーホース61(図7参照)を介して第1のポンプ21の入口(図示せず)と連通する第1の接続部62が、主剤用ホッパータンク2の第1の管部11の直下に設けられている。また、第2のトランスファーホース63(図7参照)を介して第2のポンプ22の入口(図示せず)と連通する第2の接続部64が、硬化剤用ホッパータンク3の第2の管部15の直下に設けられている。第1の接続部62及び第2の接続部64は、支持部68a,68bによってそれぞれ支持されている。支持部68a,68bは、好ましくは鉛直方向に弾性を有する。
【0029】
図4は、図3のAから見た部分拡大側面図である。
図4に示すように、主剤用ホッパータンク2及び硬化剤用ホッパータンク3(図2及び図3参照)の側面に、当該側面から突出するピン50が固着されている。ピン50は、軸部50aと、軸部50aの先端に設けられた頭部50bとを備えている。一方、台車7(図2参照)上の固定構造物としてのポンプユニット4(図2参照)に、ピン50の軸部50aが挿通可能な略U字形状の切欠き49aが形成された支持部材49が固定されている。ここでは、支持部材49は、ポンプユニット4(図2参照)に一端が固定された水平方向に延伸されるアームとして構成されているが、例えば台車7(図2参照)上に一端が固定又は設置された垂直方向に延伸されるプレートとして構成されてもよい。
【0030】
したがって、主剤用ホッパータンク2及び硬化剤用ホッパータンク3(図2参照)を、ピン50の軸部50aを切欠き49aに挿通させるようにして上方から載置すると、ピン50が切欠き49aに係合される。これにより、主剤用ホッパータンク2及び硬化剤用ホッパータンク3は、支持部材49により支持されることとなる。
【0031】
なお、支持部材49の剛性が高い場合には、ピン50の頭部50bは省略されてもよい。また、頭部50bを省略すると共にピン50の軸部50aの先端側におねじ部を形成し、ピン50を切欠き49aに係合させた後に前記おねじ部にナットを締め付けることにより、主剤用ホッパータンク2及び硬化剤用ホッパータンク3と支持部材49とを固定してもよい。但し、主剤用ホッパータンク2及び硬化剤用ホッパータンク3を支持するための構成は前記構成に限定されるものではない。
【0032】
図5は、第1の管部及び第2の管部を第1の接続部及び第2の接続部に対してそれぞれ着脱自在に取り付けるための構成を示す拡大断面図である。
第1の管部11及び第2の管部15は、先端側に固着された金具11a,15aと、金具11a,15aに回転自在かつ抜け止め状態を保って取り付けられた袋ナット11b,15bと、をそれぞれ備えている。また、第1の接続部62及び第2の接続部64は、それぞれ鉛直方向の中心軸を有する第1の開口部65及び第2の開口部66を備えている。
【0033】
そして、第1の管部11及び第2の管部15の金具11a,15aは、それぞれ第1の開口部65及び第2の開口部66に対して鉛直方向に差込み・引抜きを行うことによって着脱可能に構成されている。また、袋ナット11b,15bを第1の接続部62及び第2の接続部64の外面に形成されたおねじ部にそれぞれ螺合させることにより、第1の管部11及び第2の管部15がそれぞれ第1の接続部62及び第2の接続部64から外れてしまうことが防止される。
【0034】
すなわち、図3に示すように、主剤用ホッパータンク2の第1の管部11、及び硬化剤用ホッパータンク3の第2の管部15は、第1のポンプ21及び第2のポンプ22にそれぞれ連通して設けられた第1の接続部62及び第2の接続部64に対して、それぞれ着脱自在に構成されている。但し、第1の管部11及び第2の管部15を第1の接続部62及び第2の接続部64に対してそれぞれ着脱自在に取り付けるための構成は、前記構成に限定されるものではない。
【0035】
また、本実施形態では、主剤用ホッパータンク2及び硬化剤用ホッパータンク3を支持部材49により支持した状態で、第1の管部11及び第2の管部15はそれぞれ第1の接続部62及び第2の接続部64の真上に位置される。したがって、第1の管部11及び第2の管部15をそれぞれ第1の接続部62及び第2の接続部64に装着することがより容易となり、作業性が向上する。
【0036】
図6は、供給比調整機構を備えたポンプユニットの正面図である。
図6に示すように、ポンプユニット4は、主剤を主剤用ホッパータンク2の第1の管部11から混合ブロック90に向けて送出するための第1のポンプ21と、硬化剤を硬化剤用ホッパータンク3の第2の管部15から混合ブロック90に向けて送出するための第2のポンプ22と、第1のポンプ21による主剤の供給量と第2のポンプ22による硬化剤の供給量との比率を調整可能な供給比調整機構23とを備えている。なお、図6は、カバー67(図1及び図2参照)を取り外した状態を示す(図7も同様)。
【0037】
第1のポンプ21は、シリンダ58内を摺動するピストン(図示せず)に連結され軸方向に往復動可能に設けられた第1のプランジャ25を有しており、第2のポンプ22は、シリンダ59内を摺動するピストン(図示せず)に連結され軸方向に往復動可能に設けられた第2のプランジャ26を有している。第1のポンプ21及び第2のポンプ22は、容積型ポンプであり、プランジャ25,26の往復方向双方の移動時において液剤を送出することができる。
【0038】
供給比調整機構23は、略T字形状のロッド27を備え当該ロッド27を往復動させる動力源としてのエアモータ28と、一端がロッド27に回動可能に連結されると共に他端が支持構造体37に設けられた第1の支持軸29に回動可能に連結された第1のレバー30と、一端がロッド27に回動可能に連結されると共に他端が支持構造体37に設けられた第2の支持軸31に回動可能に連結された第2のレバー32とを備えている。
【0039】
第1のプランジャ25の先端部33及び第2のプランジャ26の先端部34は、それぞれ第1のレバー30及び第2のレバー32上の所定の連結位置にピン35,36を介して回動可能に連結されている。また、第1のポンプ21の下端部及び第2のポンプ22の下端部は、それぞれピン38,39を介して支持構造体37に回動可能に連結されている。
【0040】
ここで、第1のプランジャ25の先端部33及び第2のプランジャ26の先端部34の連結位置は、それぞれピン35,36の位置を移動させることにより第1のレバー30及び第2のレバー32の長手方向に沿って変更可能である。
【0041】
したがって、供給比調整機構23によれば、第1のポンプ21及び第2のポンプ22の各ピストンのストロークを変化させることができ、第1のポンプ21による主剤の供給量と第2のポンプ22による硬化剤の供給量との比率(混合比)を容易に調整することができる。すなわち、連結位置を第1のレバー30や第2のレバー32の回動中心(第1の支持軸29、第2の支持軸31)に近付けることによりストロークが小さくなり、回動中心から遠ざけることによりストロークが大きくなる。
【0042】
また、第1のポンプ21の下端部及び第2のポンプ22の下端部の連結位置も、それぞれピン38,39の位置を移動させることにより第1のレバー30及び第2のレバー32の長手方向に沿って変更可能である。ピン38,39の位置を調整することにより、プランジャ25,26とレバー30,32とをそれぞれ略直交させて、効率の良いストロークを行わせることが可能である。
【0043】
ここで、エポキシ系樹脂を使用する場合には、主剤と硬化剤との混合比は例えば1:1に調整され、ウレタン系樹脂を使用する場合には、主剤と硬化剤との混合比は例えば2:1〜2.5:1に調整される。
【0044】
図1の参照に戻り、本体5は、ポンプユニット4から送出される主剤及び硬化剤をそれぞれ加温するプライマリヒータ71,72を備えている。ポンプユニット4の第1のポンプ21(図6参照)の出口(図示せず)は、接続ホース73(図8参照)を介してプライマリヒータ71に接続されており、ポンプユニット4の第2のポンプ22(図6参照)の出口(図示せず)は、接続ホース74(図8参照)を介してプライマリヒータ72に接続されている。本体5は、プライマリヒータ71,72により加温された主剤及び硬化剤をそれぞれ取り出すための出口75,76をそれぞれ備えている。出口75,76には、ヒータ付きのヒータホース77a,77b(図7参照)がそれぞれ接続可能となっている。
【0045】
また、本体5は、本体5に電力を供給するためのメイン電源スイッチ78と、操作部79とを備えている。操作部79は、プライマリヒータ用の電源スイッチ79a、プライマリヒータ71の温度調整部79b、プライマリヒータ72の温度調整部79c、ヒータホース用の電源スイッチ79d、及びヒータホース77a,77b(図7参照)の温度調整部79eを有している。
【0046】
図2に示すように、本体5はまた、工場のコンプレッサ等のエア源80(図7参照)から延びるエアホース85(図7参照)に接続されるエア入口81、エア入口81からのエアの供給を許容/遮断するために開閉されるエアコック82、エア圧を調整するためのエアレギュレータ83、及び調圧されたエアを取り出すためのエア出口84を備えている。エア出口84は、接続ホース86を介して、エアモータ28(図6参照)のエア供給口(図示せず)に接続されている。
【0047】
なお、本体5及びポンプユニット4として、例えば、米国GlasCraft社のGuardian A6-6000及びGuardian VR Systemを利用することが可能である。
【0048】
次に、本実施形態に係る塗装用二液供給装置1が適用された二液混合塗装システム100について説明する。
【0049】
図7は、二液混合塗装システムの全体構成を示す概略図である。図8は、二液混合塗装システムの塗装中における駆動用エア及び液剤の流れを示す模式図である。図7において、説明の便宜上、台車7(図1参照)は図示省略されている。なお、ここでの塗装は、エアを吐出させないで塗料を吐出させるエアレス塗装である。
【0050】
図7及び図8に示すように、二液混合塗装システム100は、塗装用二液供給装置1の本体5の出口75,76にそれぞれヒータホース(配管)77a,77bを介して接続される混合ブロック90と、混合ブロック90の出口に接続されるスタティックミキサ91と、スタティックミキサ91の出口にガン手元ホース92を介して接続されるスプレーガン93とを備える。
【0051】
工場での塗装用としては、ヒータホース77a,77bの長さは、例えば10〜15m程度であり、スタティックミキサ91及びガン手元ホース92の合計長さは、例えば5m程度である。また、スタティックミキサ91の長さは、例えば約300mmである。
【0052】
混合ブロック90とスタティックミキサ91とは、主剤と硬化剤とを混合する混合部を構成する。混合ブロック90は別々に送られてきた主剤と硬化剤とを混合する。スタティックミキサ91は、内部にらせん状の流路を有しており、混合ブロック90で混合された主剤と硬化剤とをさらに十分に攪拌混合する。
【0053】
また、二液混合塗装システム100は、洗浄剤(溶剤)を貯留するための別置きの洗浄剤用タンク94を備えている。洗浄剤用タンク94には、工場のエア源80からエアホース85を介して供給されるエアにより作動される洗浄剤用ポンプ95が付設されている。洗浄剤用ポンプ95の入口は洗浄剤用タンク94内に挿入されており、洗浄剤用ポンプ95の出口は、洗浄剤ホース96を介して混合ブロック90に接続されている。また、洗浄剤用ポンプ95には、エアホース85からのエアの供給を許容/遮断するために開閉されるエアコック88(図8参照)が設けられている。
【0054】
混合ブロック90のヒータホース77aとの接続部には液コック97aが設けられ、混合ブロック90のヒータホース77bとの接続部には液コック97bが設けられ、混合ブロック90の洗浄剤ホース96との接続部には洗浄剤用コック97cが設けられている。また、液コック97aが設けられる接続部には循環ラインホース98aが接続されており、この循環ラインホース98aは、主剤用ホッパータンク2に設けられる循環入口42(図2参照)に接続される。また、液コック97bが設けられる接続部には循環ラインホース98bが接続されており、この循環ラインホース98bは、硬化剤用ホッパータンク3に設けられる循環入口44(図2参照)に接続される。
【0055】
液コック97aにより、ヒータホース77aからの主剤の流れを遮断するか、主剤を混合ブロック90側に送るか、主剤を循環ラインホース98a側に送るかのいずれかに切り替え可能とされている。また、液コック97bにより、ヒータホース77bからの硬化剤の流れを遮断するか、硬化剤を混合ブロック90側に送るか、硬化剤を循環ラインホース98b側に送るかのいずれかに切り替え可能とされている。洗浄剤用コック97cは、洗浄剤ホース96からの洗浄剤の供給を許容/遮断するために開閉される。
【0056】
図7に示すように、例えば、塗装用二液供給装置1の本体5には200V電源から電力が供給され、主剤用ホッパータンク2及び硬化剤用ホッパータンク3には100V電源から電力が供給されるようになっている。
【0057】
図8に示すように、塗装ブース内の例えば上部に、警告装置87が設置されている。主剤用ホッパータンク2に設けられたコントローラ47から、主剤の残量が所定量以下になったことを示す警告のための信号が送信されて、この信号を警告装置87が受信すると、警告装置87の警告灯が点灯すると共に警告音が鳴る。なお、警告灯の点灯又は警告音の発生のいずれか一方が作動されてもよい。したがって、作業者が主剤の残量の確認をしながら、塗装作業を一人で実施することが可能となる。
【0058】
次に、前記のように構成された塗装用二液供給装置1が適用された二液混合塗装システム100の動作について説明する。図9及び図10は、二液混合塗装システムの始動処理の手順を示すフローチャートである。図11は、二液混合塗装システムの終了処理の手順を示すフローチャートである。
【0059】
最初に、図9及び図10を参照して二液混合塗装システムの始動処理について説明する。まず、作業者は、二液混合塗装システムの始動に先立っての確認を行う(ステップS2)。すなわち、作業者は、本体5のメイン電源スイッチ78と、ホッパータンクの電源スイッチ48とが「OFF」であり、エア入口81のエアコック82が「閉」であることを確認する。
【0060】
続いて、作業者は、工場の電源ブレーカ(図示せず)を「ON」にして(ステップS4)、工場のエア源80を「開」にする(ステップS6)。
【0061】
続いて、作業者は、本体5のメイン電源スイッチ78を「ON」にして、エア入口81のエアコック82を「開」にする(ステップS8)。
【0062】
続いて、作業者は、ホッパータンクの電源スイッチ48を「ON」にする(ステップS10)。ここで、作業者は、例えばコントローラ47に設けられた図示しない温度調節部を用いて、主剤用ホッパータンク2の保温用ヒータ及び硬化剤用ホッパータンク3の保温用ヒータを設定温度にセットする。
【0063】
続いて、作業者は、洗浄剤用ポンプ95のエアコック88(図8参照)を「開」にし(ステップS12)、洗浄剤用ポンプ95に付設されるエアレギュレータ(図示せず)を設定圧力まで上昇させる。
【0064】
続いて、作業者は、混合ブロック90の直前から分岐している循環ラインホース98a,98bを、それぞれ主剤用ホッパータンク2及び硬化剤用ホッパータンク3に取り付ける(ステップS14)。
【0065】
続いて、作業者は、主剤用ホッパータンク2及び硬化剤用ホッパータンク3の下部にそれぞれ設けられた液コック14,18を「開」にする(ステップS16)。
【0066】
続いて、作業者は、混合ブロック90の直前の液コック97a,97bを、それぞれ循環ラインホース98a,98b側に「開」とする(ステップS18)。
【0067】
図10のステップS20では、作業者は、本体5のエアレギュレータ83を、1〜2kg/cm2まで上げる。これにより、ポンプユニット4が低速で作動し、循環運転が開始される(ステップS22)。
【0068】
続いて、作業者は、本体5のプライマリヒータ用の電源スイッチ79aを「ON」にする(ステップS24)。ここで、作業者は、温度調整部79b,79cを用いて、プライマリヒータ71,72を設定温度にセットする。
【0069】
続いて、作業者は、本体5のヒータホース用の電源スイッチ79dを「ON」にする(ステップS26)。ここで、作業者は、温度調整部79eを用いて、ヒータホース77a,77bを設定温度にセットする。
【0070】
作業者は、主剤と硬化剤の液温が設定温度になったことを操作部79上の表示で確認すると、本体5のエアレギュレータ83を一旦「0」にする(ステップS28)。これは、塗料の流れを「循環」から「吐出」に切り替える前準備のためである。
【0071】
続いて、作業者は、混合ブロック90の直前の液コック97a,97bを、それぞれ「閉」にする(ステップS30)。
【0072】
作業者は、液コック97a,97bが「閉」であることを確認した上で、本体5のエアレギュレータ83を、スプレー設定圧力まで上昇させる(ステップS32)。
【0073】
続いて、作業者は、混合ブロック90の直前の液コック97a,97bを、それぞれ混合ブロック90側に「開」とし(ステップS34)、スプレーガン93を作動させてテストスプレーを実施する。
【0074】
そして、作業者は、スプレー状況等に異常がないことを確認できれば、塗装すべき部品に対してスプレー作業を開始する(ステップS36)。
【0075】
次に、図11を参照して二液混合塗装システムの終了処理について説明する。
まず、作業者は、本体5のプライマリヒータ用の電源スイッチ79a及びヒータホース用の電源スイッチ79dを「OFF」にし、ホッパータンクの電源スイッチ48を「OFF」にする(ステップS42)。
【0076】
続いて、作業者は、本体5のエアレギュレータ83を「0」にする(ステップS44)。これにより、ポンプユニット4の作動が停止する。
【0077】
続いて、作業者は、混合ブロック90の直前の液コック97a,97bを、それぞれ「閉」にする(ステップS46)。
【0078】
続いて、作業者は、混合ブロック90の直前の洗浄剤用コック97cを「開」にする(ステップS48)
【0079】
そして、作業者は、スプレーガン93を作動させて、洗浄剤をスプレーガンから吐出させる(ステップS50)。これにより、混合ブロック90から先端側が洗浄される。
【0080】
作業者は、混合ブロック90から先端側の洗浄が終了すると、混合ブロック90の直前の洗浄剤用コック97cを「閉」にする(ステップS52)。
【0081】
そして、作業者は、スプレーガン93をガン手元ホース92から取り外し(ステップS54)、スプレーガン93を洗浄する。
【0082】
続いて、作業者は、洗浄剤用ポンプ95に付設されるエアレギュレータ(図示せず)を「0」にし(ステップS56)、洗浄剤用ポンプ95のエアコック88(図8参照)を「閉」にする。
【0083】
続いて、作業者は、本体5のメイン電源スイッチ78を「OFF」にして、エア入口81のエアコック82を「閉」にする(ステップS58)。
【0084】
最後に、作業者は、工場の電源ブレーカ(図示せず)を「OFF」にして(ステップS60)、工場のエア源80を「閉」にする(ステップS62)。
【0085】
以上説明したように、二液混合塗装システム100における塗装用二液供給装置1は、主剤用ホッパータンク2と、硬化剤用ホッパータンク3と、主剤を主剤用ホッパータンク2から混合ブロック90に向けて送出するための第1のポンプ21と、硬化剤を硬化剤用ホッパータンク3から混合ブロック90に向けて送出するための第2のポンプ22と、主剤と硬化剤の供給量比を調整可能な供給比調整機構23と、を有し、これらは、移動用車輪6を備えた台車7上に設置され、主剤用ホッパータンク2及び硬化剤用ホッパータンク3は、台車7上に対して取付け・取外し自在に構成されている。
【0086】
このような構成によれば、異なる種類の塗装用の液剤(塗料)を用いた塗装に切り替える場合でも、予め各種の塗料を貯留してある複数のタンクを、例えば保管用治具等に並べて設置するようにして用意しておけば、主剤用ホッパータンク2と硬化剤用ホッパータンク3とを使用予定の塗料が貯留されたタンクと交換することにより、容易に所望の塗装を実施することが可能となる。
【0087】
したがって、タンクの中身を入れ替えるためにタンク内を洗浄する必要がなくなる。これにより、洗浄用の溶剤の使用量を低減することができると共に、作業者の手間も軽減することができる。しかも、主剤と硬化剤との供給量比(混合比)の調整ができるため、異なる種類の塗装に十分対応することができる。
【0088】
すなわち、本実施形態によれば、異なる種類の塗装を容易に実施することが可能な塗装用二液供給装置、及びこれを用いた二液混合塗装システムを提供することができる。
また、塗装用二液供給装置1の主要な構成要素が移動用車輪6を備えた台車7上に設置されているため、塗装用二液供給装置1を、塗装ブース(図示せず)等の塗装現場に、人力で簡単に移動させることが可能である。
【0089】
図12は、ポンプユニットの変形例を示す正面図である。図6に示すポンプユニット4と相違する点について主に説明する。なお、図6に示すポンプユニット4の構成部材と同じ機能を有する部材については、その説明を簡略化又は省略する。
【0090】
図12に示すように、変形例に係るポンプユニット4aは、第1のポンプ21aと、第2のポンプ22aと、供給比調整機構23aとを備えている。また、第1のポンプ21aは第1のプランジャ25aを有しており、第2のポンプ22aは第2のプランジャ26aを有している。供給比調整機構23aは、略T字形状のロッド27aを備え当該ロッド27aを往復動させる動力源としてのエアモータ28aと、一端がロッド27aに回動可能に連結されると共に他端が第1の支持軸29aに回動可能に連結された第1のレバー30aと、一端がロッド27aに回動可能に連結されると共に他端が第2の支持軸31aに回動可能に連結された第2のレバー32aとを備えている。
【0091】
第1のレバー30aは、第1のおねじ部材51と当該第1のおねじ部材51に螺合される第1のナット部材52とを備えており、第2のレバー32aは、第2のおねじ部材53と当該第2のおねじ部材53に螺合される第2のナット部材54とを備えている。また、第1のプランジャ25aの先端部及び第2のプランジャ26aの先端部は、それぞれ第1のナット部材52及び第2のナット部材54に回動可能に連結されている。したがって、第1のプランジャ25aの先端部の連結位置は、第1のハンドル55を用いて第1のおねじ部材51を軸周りに回転させることにより第1のレバー30aの長手方向に沿って変更可能であり、第2のプランジャ26aの先端部の連結位置は、第2のハンドル56を用いて第2のおねじ部材53を軸周りに回転させることにより第2のレバー32aの長手方向に沿って変更可能である。
【0092】
図12に示すポンプユニット4aの供給比調整機構23aによれば、第1のポンプ21a及び第2のポンプ22aの各ピストンのストロークを連続的に変化させることができ、第1のポンプ21aによる主剤の供給量と第2のポンプ22aによる硬化剤の供給量との比率をより精密に調整することが可能となる。
【0093】
以上、本発明について、実施形態に基づいて説明したが、本発明は、前記実施形態に記載した構成に限定されるものではなく、実施形態に記載した構成を適宜組み合わせ乃至選択することを含め、その趣旨を逸脱しない範囲において適宜その構成を変更することができるものである。
【0094】
例えば、前記実施形態では、主剤と硬化剤の供給量比を調整可能な供給比調整機構23,23aをそれぞれ図6及び図12に例示して説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0095】
また、前記実施形態では、混合ブロック90からスプレーガン93までの経路は、スタティックミキサ91、ガン手元ホース92の順に接続されているが、これとは逆にガン手元ホース92、スタティックミキサ91の順に接続されていてもよい。また、スタティックミキサ91の長さは適宜変更可能である。
【0096】
また、前記実施形態では、洗浄剤用タンク94に付設されている洗浄剤用ポンプ95には、工場のエア源80からエアが供給されるが、洗浄剤用ポンプ95へのエアは、本体5から供給されるように構成されてもよい。
【符号の説明】
【0097】
1 塗装用二液供給装置
2 主剤用ホッパータンク(第1のタンク)
3 硬化剤用ホッパータンク(第2のタンク)
4,4a ポンプユニット
5 本体
6 移動用車輪
7 台車
11 第1の管部(第1の流出部)
12 第1のタンク本体部
13 第1の中間部
15 第2の管部(第2の流出部)
16 第2のタンク本体部
17 第2の中間部
21,21a 第1のポンプ
22,22a 第2のポンプ
23,23a 供給比調整機構
45 フロート(検出手段)
46 チェーン(検出手段)
47 コントローラ(制御手段)
49 支持部材
50 ピン
57 リミットスイッチ(検出手段)
62 第1の接続部
64 第2の接続部
65 第1の開口部
66 第2の開口部
87 警告装置
90 混合ブロック(混合部)
91 スタティックミキサ(混合部)
93 スプレーガン
100 二液混合塗装システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
塗装用の第1の液剤、及び当該第1の液剤と異なる塗装用の第2の液剤を混合する混合部に向けて前記第1の液剤及び前記第2の液剤を供給する塗装用二液供給装置であって、
前記第1の液剤が流出する第1の流出部を備え、前記第1の液剤を貯留するための第1のタンクと、
前記第2の液剤が流出する第2の流出部を備え、前記第2の液剤を貯留するための第2のタンクと、
前記第1の液剤を前記第1のタンクの前記第1の流出部から前記混合部に向けて送出するための第1のポンプと、
前記第2の液剤を前記第2のタンクの前記第2の流出部から前記混合部に向けて送出するための第2のポンプと、
前記第1のポンプによる前記第1の液剤の供給量と前記第2のポンプによる前記第2の液剤の供給量との比率を調整可能な供給比調整機構と、を有し、
前記第1のタンク、前記第2のタンク、前記第1のポンプ、前記第2のポンプ、及び前記供給比調整機構は、移動用車輪を備えた台車上に設置され、
前記第1のタンク及び前記第2のタンクは、前記台車上に対して取付け・取外し自在に構成されていることを特徴とする塗装用二液供給装置。
【請求項2】
前記第1のタンクの前記第1の流出部及び前記第2のタンクの前記第2の流出部は、前記第1のポンプ及び前記第2のポンプにそれぞれ連通して設けられた第1の接続部及び第2の接続部に対して、それぞれ着脱自在に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の塗装用二液供給装置。
【請求項3】
前記第1の流出部及び前記第2の流出部は、それぞれ鉛直方向の中心軸を有する第1の管部及び第2の管部であり、
前記第1の接続部及び前記第2の接続部は、それぞれ鉛直方向の中心軸を有する第1の開口部及び第2の開口部を備え、
前記第1の管部及び前記第2の管部は、それぞれ前記第1の開口部及び前記第2の開口部に対して鉛直方向に着脱可能に構成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の塗装用二液供給装置。
【請求項4】
前記第1のタンクは、前記第1の流出部よりも横断面積の大きい第1のタンク本体部と、前記第1のタンク本体部と前記第1の流出部とを繋ぐテーパ形状の第1の中間部とを備え、
前記第2のタンクは、前記第2の流出部よりも横断面積の大きい第2のタンク本体部と、前記第2のタンク本体部と前記第2の流出部とを繋ぐテーパ形状の第2の中間部とを備えることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の塗装用二液供給装置。
【請求項5】
前記第1のタンクは、当該第1のタンク内の前記第1の液剤の液量を検出する検出手段と、前記検出手段が前記第1の液剤の液量が所定量以下となったことを検出した場合に警告のための信号を送信する制御手段とを備えることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の塗装用二液供給装置。
【請求項6】
前記第1のタンク及び前記第2のタンクの外周面には、それぞれ保温用ヒータが巻回されて配置されていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の塗装用二液供給装置。
【請求項7】
請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の塗装用二液供給装置と、
前記塗装用二液供給装置に接続され当該塗装用二液供給装置から供給される前記第1の液剤及び前記第2の液剤を混合する混合部と、
前記混合部に接続され当該混合部により混合された前記第1の液剤及び前記第2の液剤を吐出するスプレーガンと、
前記混合部に接続され当該混合部に洗浄剤を送出するための洗浄剤用ポンプと、
を備えたことを特徴とする二液混合塗装システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−196605(P2012−196605A)
【公開日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−61076(P2011−61076)
【出願日】平成23年3月18日(2011.3.18)
【出願人】(595087428)株式会社日立テクノロジ−アンドサ−ビス (4)
【出願人】(503068428)ニッシンキカイサービス株式会社 (2)
【Fターム(参考)】