説明

塩類組成液

【課題】生物の最小単位である細胞の内外液をバランスさせ、その劣化現象などを可及的に阻止することのできる塩類組成液を得ることを目的とする。
【解決手段】醗酵ミネラル液6.0重量%〜10.0重量%と塩分7.5重量%〜30.0重量%と糖分30.0重量%〜50.0重量%と残部の水を含む高濃度塩類組成液。この塩類組成液は目的に応じて効率よくしかも安価に製造することができるだけでなく、30倍〜50倍に希釈した好適塩類組成液は動物または植物の細胞液に対して略等張であるだけでなくミネラルバランスにもすぐれているので酸化物の中和、細胞内外のミネラルバランスの復活、鮮度の保持ないしは復元など種々の優れた効果を得ることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、生物の最小単位である細胞の内外液をバランスさせる塩類組成液に関するものであり、一層詳細には、食品としての動植物の劣化現象などを可及的に阻止することのできる塩類組成液に関するものである。
【背景技術】
【0002】
生物の生命維持にとって水はなくてはならないものであるが、水そのものはエネルギーの生成に直接関係するものではなく、生命活動の舞台を提供しているものである。
ヒト、動物、植物から微生物にいたるまで、生命は水を舞台としていろいろな栄養素が溶け込んだ液体のなかで生きていることになる。
【0003】
ヒトに流れる水は、水自体が流れているわけではなく水を媒体として必要必須の栄養素が溶け込んで流れている。そして、血液、リンパ液、組織水、細胞内水、細胞外水とその栄養素は常に一定でないと生命の維持ができない構造となっているため、ヒトも含めて全ての動植物はその維持のため一定の栄養素を補給し続けている。
また、ヒトには生命維持必須ミネラルといわれる酸・塩基平衡に関わるミネラルバランスが存在しており、そのバランスが崩れるとヒトだけでなく動物、植物、微生物にいたるあらゆる生物に劣化が生じることになり、最終的には生命を維持できなくなってしまう。
【0004】
このような現実において、イギリスの生理学者、薬学者、小児臨床医であったシドニー・リンガーが発明した生理的電解質溶液、すなわち、水にNaCl,Ca,K,Mgなどの電解質を適度な量で配合して調製したリンゲル液は、緊急時などにおける細胞のミネラルバランスおよび生理機能を維持することができ、現在においても生命維持に寄与している。
【0005】
ところで、食品としての動植物における劣化を経時的な変化として捉えると、水分の低下による縮み、しおれなどの発生、自己分解による褐変や硬化などで生じる旨味の低下、さらには必須のミネラルバランスの消失により食に適さなくなるなどの現象を呈することである。そして通常はこのような状態に至るまでに、例えば、煮る、焼く、炒めるなどの調理を行うことにより食している。
また、このような調理の前においては、肉・魚などの動物は冷蔵ないしは冷凍で保存したり、調理の目的に応じて塩、砂糖、味噌、醤油などの調味料で保存するなどの方法が採用されており、一方、野菜・果物などの植物は前述と同様の冷蔵保存や水に浸漬するなどの方法が採用されているが、いずれの劣化防止手段も経時的なミネラルバランスの消失は避けられず、十分な効果を期待できないのが現状であった。
【0006】
ところで、発明者は、澱粉および/もしくは穀類と種子と卵殻とを所定の割合で混合した原料を粉砕し、次いで浄化水と麹菌を加えて醗酵することにより原料中に含まれているカルシウム、マグネシウム、ナトリウム、カリウム、鉄、銅、亜鉛、マンガンなどのミネラルを解離(イオン化)させて熟成濾過することにより得られた醗酵熟成液からなる醗酵ミネラル液を開発しており、この醗酵ミネラル液を水に添加すると、個々の水分子(単分子)がミネラルイオンを取り囲んでミネラルイオンを分散するため、細分化された水とともにミネラルイオンが皮膚細胞から吸収されるだけでなく、ミネラルバランスの維持にも有効であるなどの効果が確認されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで、この発明では効率よく安価に製造でき、食品としての動植物などの細胞内外液をバランスさせて劣化を可及的に阻止することができる塩類組成液を得ることを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この課題を解決するため、本発明における塩類組成液は、醗酵ミネラル液6.0重量%〜10.0重量%と塩分7.5重量%〜30.0重量%と糖分30.0重量%〜50.0重量%と残部の水を含む高濃度塩類組成液として調製される。
【0009】
この場合、醗酵ミネラル液は、澱粉および/もしくは穀類と種子と卵殻とを2.5:3.0:0.5の重量比で含む粉砕混合物を醗酵タンクに投入し、この混合原料1に対し浄化水3を加え、攪拌しながら50〜100℃に加熱して澱粉をα化したのち30〜40℃に保温して粘稠混合液とし、この混合液を30〜40℃に保温して所定の麹菌を加えて複合醗酵させることにより原料中のカルシウム、マグネシウム、ナトリウム、カリウム、鉄、銅、亜鉛、マンガンなどのミネラルを解離させ、さらにこの複合醗酵させた混合液に有機酸を加えて1〜2ケ月熟成させたのち濾過して得られた醗酵熟成液を使用する。
【0010】
また、塩分としては、ミネラル結合型の塩、自然塩を単独もしくはこれらの混合物を使用するのが好ましい。
【0011】
一方、糖分としては、ミネラル結合型の糖鎖、蔗糖、トレハロース、ぶどう糖、ブドウ糖果糖液を単独もしくはこれら2以上の混合物を使用することするのが好ましい。
【0012】
さらに、残部の水としては、ミネラル結合型のナノバブル水を使用するのが好適である。
【0013】
そしてこのようにして得られた高濃度塩類組成液を水により等張液濃度に希釈すれば好適塩類組成液を調製することができる。
なお、この場合の希釈水としてもミネラル結合型のナノバブル水を使用するのが好ましいことは言うまでもないが、水道水などの上水から不純物などを除去した浄化水も使用することができる。
【0014】
具体的には、醗酵ミネラル液6.0重量%と塩分30.0重量%と糖分30.0重量%と残部の水で高濃度塩類組成液を調製し、さらにこの高濃度塩類組成液を30倍に希釈すれば肉や魚など動物用の好適塩類組成液とすることができる。
【0015】
また、醗酵ミネラル液10.0重量%と塩分7.5重量%と糖分50.0重量%と残部の水で高濃度塩類組成液を調製し、さらにこの高濃度塩類組成液を50倍に希釈すれば野菜などの植物用の好適塩類組成液とすることができる。
【0016】
そして、このようにして得られた動物用あるいは植物用の好適塩類組成液を、例えば、0℃〜20℃の温度に調製すれば、細胞に対する浸透ないしは等張効果を速やかに達成することができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明に係る塩類組成液は、醗酵ミネラル液6.0重量%〜10.0重量%と塩分7.5重量%〜30.0重量%と糖分30.0重量%〜50.0重量%と残部の水を含む高濃度塩類組成液として調製されるので、目的の応じて効率よくしかも安価に製造することができる。
また、本発明に係る高濃度塩類組成液を30倍〜50倍に希釈して調製した好適塩類組成液は動物または植物の細胞液に対して略等張であるだけでなくミネラルバランスにもすぐれているため、酸化物の中和、細胞内外のミネラルバランスの復活、鮮度の保持ないしは復元、しおれの復元、渋みやえぐ味の中和、色況、風味の改質、風味の安定化と均一化、保存性の向上など種々の優れた効果を奏するものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
次に、本発明に係る高濃度塩類組成液の最良の実施の形態を例示し、以下詳細に説明する。
まず、本発明に係る高濃度塩類組成液は、醗酵ミネラル液6.0重量%〜10.0重量%と塩分7.5重量%〜30.0重量%と糖分30.0重量%〜50.0重量%と残部の水を含む高濃度塩類組成液として調製されるものであるが、各組成成分の含有量は後述するように対象となる、例えば、肉・魚などの動物あるいは果物・野菜などの植物に応じて適宜調整することになる。
【0019】
なお、醗酵ミネラル液としては、澱粉および/もしくは穀類と種子と卵殼とを2.5:3.0:0.5の重量比で含む粉砕混合物を醗酵タンクに投入し、この混合原料1に対し浄化水3を加え、攪拌しながら50〜100℃に加熱して澱粉をα化したのち30〜40℃に保温して粘稠混合液とし、この混合液を30〜40℃に保温して所定の麹菌を加えて複合醗酵させることにより原料中のカルシウム、マグネシウム、ナトリウム、カリウム、鉄、銅、亜鉛、マンガンなどのミネラルを解離させ、さらにこの複合醗酵させた混合液に有機酸を加えて1〜2ケ月熟成させたのち濾過して得られた醗酵熟成液を使用する。
【0020】
また、塩分としては、イオン交換塩を原料とする並塩や食塩などの専売塩はその組成の99.5%以上が塩化ナトリウムで有用ミネラルの含有量が極めて少ないため、例えば、この専売塩40〜90重量%に水1〜20重量%と前記醗酵ミネラル液1〜30重量%を加えて混合溶解し、次にこの混合塩を所定期間熟成して醗酵させ、さらにこの醗酵熟成混合塩を脱水して微粉化することにより細胞にとって有用な多種のミネラルを水にとけるイオンの形で含んでいるミネラル結合型の塩、あるいは、真水で溶解した輸入天日塩にニガリ(塩化マグネシウム)などを加えて平釜で再結晶させたり、真水で溶解した輸入天日塩に貝化石粉などの炭酸カルシウムを加えて真空乾燥させることにより製造されている自然塩を単独もしくはこれらの混合物を使用するのが好ましい。
【0021】
一方、糖分としては、蔗糖、トレハロース、ブドウ糖、果糖、麦芽糖などの糖をウロン酸化して糖鎖の形にし、その末端基に2価以上のイオン化ミネラルを結合させたミネラル結合型の糖を単独もしくはこれら2以上の混合物を使用するのが好ましい。
【0022】
さらに、残部の水としては、前記醗酵ミネラル液を0.1〜0.3重量%程度添加した浄化水に直径が50μm以下の微細気泡(マイクロバブル)を発生させ、さらに25KHz〜30KHzの超音波を照射してこれらの微細気泡に物理的刺激を与えることにより発生させたナノバブルを長時間に亘って保持できしかも生物に対する活性効果などの機能も備えるミネラル結合型のナノバブル水(超微細気泡水)を使用するのが好適である。
【0023】
そしてこのようにして得られた高濃度塩類組成液を使用するに際しては、前述したようなミネラル結合型のナノバブル水あるいは水道水などの上水から不純物等を除去した浄化水などを使用して対象となる動物あるいは植物など食品の等張液濃度に希釈した好適塩類組成液として調製し、好ましくは、0℃〜20℃の温度に保持して使用することにより、細胞に対する浸透ないしは等張効果を速やかに達成する効果も相俟って所期の目的を達成することができるものである。
【0024】
なお、等張濃度に希釈した好適塩類組成液とは、対象となる食品の細胞液に対してほぼ等張であり、且つ無機塩類を主成分とする溶液を意味し、ここで「細胞液に対してほぼ等張」とは、細胞液に対して1.5〜0.8の浸透圧比を有することをいう。また、浸透圧比は、好ましくは細胞液に対して0.9〜1.1であり、対象となる食品の種類に応じて適宜選択することができる。
また、細胞液は、細胞外液および細胞内液に分類され、両者の組成は、主要な陽イオン成分が異なっているという特徴を有し、細胞外液が高ナトリウム(Na)、低カリウム(K)であって、細胞内液が低ナトリウム(Na)、高カリウム(K)となっている。これに対して本発明における好適塩類組成液は、陽イオン成分としてカリウムイオンよりもナトリウムイオンを多く含む細胞外液系(高Na、低K)の組成であることが好ましい。
【0025】
実験例
次に、本発明に係る好適塩類組成液と浄化水に浸漬した食品としての各種素材の表面や細胞に対する効果の実験を行った。
まず、水道水(上水)から不純物などを除去した浄化水A(1000cc)と、醗酵ミネラル液6.0重量%と塩分30.0重量%と糖分30.0重量%と残部のミネラル結合型ナノバブル水で調製した高濃度塩類組成液30ccを前記と同様に水道水から不純物などを除去した浄化水970ccにより30倍に希釈して調製した本発明に係る動物用好適塩類組成液B(1000cc)、さらに醗酵ミネラル液10.0重量%と塩分7.5重量%と糖分30.0重量%と残部のミネラル結合型ナノバブル水で調製した高濃度塩類組成液20ccを前記と同様に水道水から不純物などを除去した浄化水980ccにより50倍に希釈して調製した本発明に係る植物用好適塩類組成液C(1000cc)を夫々所定数用意した。
【0026】
(実験例1)
同じ鶏から切り分けた50gの腿(もも)肉を2つ用意し、夫々5℃に保持した浄化水Aと動物用好適塩類組成液Bに腿肉の全体が浸るように5分間浸漬したのち、キッチンペーパーで表面水を除去してから室温にて3時間静置した。
次に、メチレンブルー彩色液(1%)を鶏肉に塗布して表面水を除去後にビデオマイクロスコープ(スカラ株式会社製、VIVIS−1900)でこれら腿肉の皮表面、肉繊維方向断面、肉繊維横断方向断面の夫々を50倍に拡大撮影した(図1参照)。
得られた撮像写真を比較したところ、浄化水Aに浸漬した腿肉には水分の低下による縮みだけでなく肉の部分は筋ばって自己分解などによる硬化が認められるのに対し、本発明に係る動物用好適塩類組成液Bに浸漬した腿肉は皮部分も良く膨らんでいるだけでなく、肉繊維もしなやかに膨らんで弾力性も失われていなかった。
【0027】
(実験例2)
ブリ(鰤)の半身から切り分けた50gの切身を2切用意し、夫々5℃に保持した浄化水Aと動物用好適塩類組成液Bに切身の全体が浸るように5分間浸漬したのちキッチンペーパーで表面水を除去してから室温にて3時間静置した。
次に、メチレンブルー彩色液(1%)を切身に塗布して表面水を除去後にビデオマイクロスコープ(スカラ株式会社製、VIVIS−1900)でこれらの切身の皮表面、肉繊維方向断面、肉繊維横断方向断面の夫々を50倍に拡大撮影した(図2参照)。
得られた撮像写真を比較したところ、浄化水Aに浸漬した切身における皮表面の黒斑は薄くまばらですぼまっており、肉の部分は水分の低下により縮まっているため筋繊維が細くよく見えないのに対し、本発明に係る動物用好適塩類組成液Bに浸漬した切身における皮表面の黒斑は均等で大きく色も濃く、また肉の部分は筋繊維が膨らんで太く広がりはっきり見え水分が失われていないのが確認できた。
【0028】
(実験例3)
略同じ直径と長さを有する長ネギを2本用意し、夫々10℃に保持した浄化水Aと植物用好適塩類組成液Cに長ネギの全体が浸るように5分間浸漬したのちキッチンペーパーで表面水を除去してから室温にて3時間静置した。
次に、これらの長ネギの中位部を輪切にした後、ビデオマイクロスコープ(スカラ株式会社製、VIVIS−1900)を使用して長ネギの茎半径方向切断面、茎表面の夫々を50倍(200倍)に拡大撮影した(図3参照)。
得られた撮像写真を比較したところ、浄化水Aに浸漬した長ネギにおける半径方向切断面は水分の不足により外皮厚が薄くてかたく、茎表面からも水分が飛んでいたのに対し、本発明に係る植物用好適塩類組成液Cに浸漬した長ネギにおける半径方向切断面の外皮は保水されて厚く、茎表面も瑞々しかった。
なお、浄化水Aに浸漬した長ネギは曲げると芯が軽く曲がり柔らかく撓るが、植物用好適塩類組成液Cに浸漬した長ネギは葉の部分もしっかりして硬くハリがあり曲げても皺がよらず弾力性を保持していた。
【0029】
(実験例4)
略同じ直径のレモンを2つ用意し、夫々5℃に保持した浄化水Aと植物用好適塩類組成液Cにレモンの全体が浸るように5分間浸漬したのちキッチンペーパーで表面水を除去してから室温にて3時間静置した。
次に、これらのレモンを厚さ5mmに輪切にした後、ビデオマイクロスコープ(スカラ株式会社製、VIVIS−1900)を使用してこれらレモンの外皮部断面、中皮部断面、果肉部断面の夫々を50倍(200倍)に拡大撮影した(図4参照)。
得られた撮像写真を比較したところ、浄化水Aに浸漬したレモンおける外皮部は薄く中皮部とともに水分が不足し、果肉部の油胞も水分が不足して穴状となり周りの細胞も水分不足の状態であったのに対し、本発明に係る植物用好適塩類組成液Cに浸漬したレモンの外皮部は厚く中皮部も水分が多くて透明で果肉部の油胞も水分が充分で膨らんでいた。
なお、浄化水Aに浸漬したレモンは皮自体が柔らかく押すと変形してしまうが、植物用好適塩類組成液Cに浸漬したレモンは硬く押してもしっかりした形状を保持しており、外皮表面も瑞々しい状態を保持していた。
【0030】
先の実験例1〜4からも明らかなように、本発明に係る高濃度塩類組成液を対象に応じて等張液濃度に希釈した好適塩類組成液によれば、対象となる食品素材における水分の低下による縮み、しおれなどの発生、自己分解による褐変や硬化などを防止でき、従って、素材の鮮度を維持して本来の旨味の低下を可及的に阻止することができる。また、塩類組成液自体もミネラルバランスにすぐれているので酸化物の中和、細胞内外のミネラルバランスの復活、鮮度の保持だけでなく復元、しおれの復元、渋みやえぐ味の中和、色況、風味の改質、風味の安定化と均一化、保存性の向上など種々の優れた効果を得られるものである。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】浄化水Aと本発明に係る動物用好適塩類組成液Bに浸漬した鶏の腿(もも)肉の皮表面及び肉切断面を撮影したマイクロスコープによる撮像写真説明図である。
【図2】浄化水Aと本発明に係る動物用好適塩類組成液Bに浸漬した鰤の切身の皮表面及び肉切断面を撮影したマイクロスコープによる撮像写真説明図である。
【図3】浄化水Aと本発明に係る植物用好適塩類組成液Cに浸漬した長ネギの茎切断面及び茎表面を撮影したマイクロスコープによる撮像写真説明図である。
【図4】浄化水Aと本発明に係る植物用好適塩類組成液Cに浸漬したレモンの外皮部、中皮部、果肉部の断面を撮影したマイクロスコープによる撮像写真説明図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
生物の細胞内外液をバランスさせるための塩類組成液であって、この塩類組成液は醗酵ミネラル液6.0重量%〜10.0重量%と塩分7.5重量%〜30.0重量%と糖分30.0重量%〜50.0重量%と残部の水を含むことを特徴とする高濃度塩類組成液。
【請求項2】
醗酵ミネラル液は、澱粉および/もしくは穀類と種子と卵殻とを2.5:3.0:0.5の重量比で含む粉砕混合物を醗酵タンクに投入し、この混合原料1に対し浄化水3を加え、攪拌しながら50〜100℃に加熱して澱粉をα化したのち30〜40℃に保温して粘稠混合液とし、この混合液を30〜40℃に保温して所定の麹菌を加えて複合醗酵させることにより原料中のカルシウム、マグネシウム、ナトリウム、カリウム、鉄、銅、亜鉛、マンガンなどのミネラルを解離させ、さらにこの複合醗酵させた混合液を1〜2ケ月熟成させたのち濾過することにより得られた醗酵熟成液である請求項1に記載の高濃度塩類組成液。
【請求項3】
塩分として、ミネラル結合型の塩、自然塩を単独もしくはこれらの混合物を使用することからなる請求項1または2に記載の高濃度塩類組成液。
【請求項4】
糖分として、ミネラル結合型の糖鎖、蔗糖、トレハロース、ぶどう糖、ブドウ糖果糖液を単独もしくはこれら2以上の混合物を使用することからなる請求項1〜3のいずれかに記載の高濃度塩類組成液。
【請求項5】
残部の水として、ミネラル結合型のナノバブル水を使用することからなる請求項1〜4のいずれかに記載の高濃度塩類組成液。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれかに記載の高濃度塩類組成液を水により等張液濃度に希釈して調製することを特徴とする好適塩類組成液。
【請求項7】
希釈水して、ミネラル結合型のナノバブル水を使用することからなる請求項6に記載の好適塩類組成液。
【請求項8】
請求項6または7に記載の好適塩類組成液は、醗酵ミネラル液6.0重量%と塩分30.0重量%と糖分30.0重量%と残部の水からなる高濃度塩類組成液を30倍に希釈することにより調製することを特徴とする動物用好適塩類組成液。
【請求項9】
請求項6または7に記載の好適塩類組成液は、醗酵ミネラル液10.0重量%と塩分7.5重量%と糖分50.0重量%と残部の水からなる高濃度塩類組成液を50倍に希釈することにより調製することを特徴とする植物用好適塩類組成液。
【請求項10】
0℃〜20℃の温度に調製することを特徴とする請求項8または9に記載の好適塩類組成液。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−51299(P2010−51299A)
【公開日】平成22年3月11日(2010.3.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−243286(P2008−243286)
【出願日】平成20年8月26日(2008.8.26)
【出願人】(591135200)
【出願人】(501110134)株式会社関門海 (14)
【出願人】(502218455)
【Fターム(参考)】