説明

塵芥収集車

【課題】作業者が塵芥積込装置に手や上半身を挟まれて身動きが取れなくなることを確実に防止しつつ装置を緊急停止させる。
【解決手段】摺動板10の下降中に塵芥積込装置30を緊急停止させる場合には、摺動板10を所定時間だけ上昇させた後でその摺動動作を停止する。また、圧縮板15の圧縮動作中に緊急停止させる場合には、圧縮板15を所定時間だけ反転動作させた後でその揺動動作を停止する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車体上に搭載された塵芥収容箱と、この塵芥収容箱の後方開口部に連設され、内部に塵芥積込装置を装備した塵芥投入箱とを備えた塵芥収集車に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、塵芥収集車において、塵芥投入箱の投入口の下部に緊急停止装置を設け、作業者が塵芥の塵芥投入箱への投入作業時に、緊急停止レバーを操作して緊急停止装置を作動させることで塵芥積込装置の作動を停止して、作業者が塵芥積込装置に巻き込まれないようにした安全装置を備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2005−67745号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、従来の塵芥収集車では、緊急停止装置を作動させた場合、作業者の手や上半身が塵芥積込装置にそれ以上巻き込まれないようにするために、回転板を現在の位置で直ちに停止する構成となっている。しかしながら、例えば、作業者が手や上半身を回転板に挟まれた状態で塵芥積込装置を緊急停止させてしまうと、作業者が身動きを取ることができなくなるおそれがある。
【0004】
本発明は、かかる点に鑑みてなされるものであり、その目的とするところは、作業者が塵芥積込装置に手や上半身を挟まれて身動きが取れなくなることを確実に防止しつつ装置を緊急停止させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した目的を達成するため、本発明は、緊急停止装置を作動させた場合、現在作動中の動作(例えば、回転式の塵芥積込装置の回転板の正回転動作や、プレス式の塵芥積込装置の圧縮板の圧縮動作など)とは逆方向の動作を所定時間だけ行った後で装置を停止するようにした。
【0006】
具体的に、本発明は、車体上に、後方開口部を有する塵芥収容箱が搭載され、該塵芥収容箱の後方開口部に塵芥投入箱が連設されており、前記塵芥投入箱には、摺動シリンダの伸縮動作により上下方向に摺動自在な摺動板と、該摺動板の下端部に揺動シリンダの伸縮動作により車体前後方向に揺動自在な圧縮板とを備えた塵芥積込装置が装備され、前記摺動シリンダ及び揺動シリンダの伸縮動作により摺動板と圧縮板とが反転、下降、圧縮及び上昇を1サイクルとして作動することで、投入口を通じて前記塵芥投入箱に投入された塵芥を前記塵芥収容箱に積込むように構成された塵芥収集車を対象とし、次のような解決手段を講じた。
【0007】
すなわち、請求項1の発明は、前記塵芥積込装置による塵芥の積込動作を緊急停止させる停止信号を出力する緊急停止手段と、
前記摺動板の下降中に前記緊急停止手段からの停止信号を受信した場合、該摺動板を所定時間だけ上昇させた後でその摺動動作を停止させる一方、前記圧縮板の圧縮動作中に停止信号を受信した場合、該圧縮板を所定時間だけ反転動作させた後でその揺動動作を停止させるように制御する制御手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0008】
前記の構成では、摺動板の下降中に制御手段が停止信号を受信すると、摺動板が所定時間だけ上昇した後でその摺動動作が停止される。また、圧縮板の圧縮動作中に制御手段が停止信号を受信すると、圧縮板が所定時間だけ反転動作した後でその揺動動作が停止される。
【0009】
すなわち、作業者が手や上半身を摺動板や圧縮板に挟まれて巻き込まれそうになっても、緊急停止ボタン等を押すことで、下降中だった摺動板は所定時間(例えば、1秒程度)だけ上昇し、圧縮動作中だった圧縮板は反転動作した後で停止するから、作業者が摺動板や圧縮板に挟まれたとしても身動きが取れなくなることを防止でき、作業者の安全を確保する上で有利となる。
【0010】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記制御手段は、前記圧縮板の圧縮動作中に前記緊急停止手段からの停止信号を受信した場合、該圧縮板を所定時間だけ反転動作させながら前記摺動板を上昇させた後でその揺動動作及び摺動動作を停止させるように構成されていることを特徴とするものである。
【0011】
前記の構成では、圧縮板の圧縮動作中に制御手段が停止信号を受信すると、圧縮板が所定時間だけ反転動作をしながら摺動板が上昇した後でその揺動動作及び摺動動作が停止される。すなわち、作業者が手や上半身を圧縮板に挟まれて巻き込まれそうになっても、緊急停止ボタン等を押すことで、圧縮動作中だった圧縮板は所定時間(例えば、1秒程度)だけ反転動作し、その揺動動作とともに摺動板が上昇した後で停止するから、作業者が圧縮板に挟まれたとしても、圧縮板が作業者から退避する方向に移動するため、身動きが取れなくなることをより確実に防止でき、作業者の安全を確保する上で有利となる。
【0012】
また、本発明は、車体上に、後方開口部を有する塵芥収容箱が搭載され、該塵芥収容箱の後方開口部に塵芥投入箱が連設されており、前記塵芥投入箱には、前記後方開口部に対向するように配設され、押込シリンダの伸縮動作により車体前後方向に揺動する押込板と、該押込板の下端付近に回転中心を有し、モータの回転動作により正逆回転する回転板とを備えた塵芥積込装置が装備され、投入口を通じて前記塵芥投入箱に投入された塵芥を前記回転板の後方から前方への下回りの正回転により掻き集め、その掻き集めた塵芥を、前記後方開口部に対応する対応位置にて回転板を停止させた状態で、前記押込板を後方から前方へ揺動させることで、塵芥を該後方開口部を経て前記塵芥収容箱に積込むように構成された塵芥収集車を対象とし、次のような解決手段を講じた。
【0013】
すなわち、請求項3の発明は、前記塵芥積込装置による塵芥の積込動作を緊急停止させる停止信号を出力する緊急停止手段と、
前記回転板の正回転動作中に前記緊急停止手段からの停止信号を受信した場合、該回転板を所定時間だけ逆回転動作させた後でその回転動作を停止させるように制御する制御手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0014】
前記の構成では、回転板が正回転動作中に制御手段が停止信号を受信すると、回転板が所定時間だけ逆回転動作した後でその回転動作が停止される。すなわち、作業者が手や上半身を回転板に挟まれて巻き込まれそうになっても、緊急停止ボタン等を押すことで、正回転動作中だった回転板は所定時間(例えば、1秒程度)だけ逆回転した後で停止するから、作業者が回転板に挟まれたとしても身動きが取れなくなることを防止でき、作業者の安全を確保する上で有利となる。
【0015】
請求項4の発明は、請求項1乃至3のうち何れか1項の発明において、前記緊急停止手段は、前記塵芥投入箱の投入口の左右両側方のうち少なくとも一方に設けられた緊急停止ボタンであることを特徴とするものである。
【0016】
前記の構成では、塵芥投入箱の投入口の左右両側方のうち少なくとも一方に、緊急停止手段としての緊急停止ボタンが設けられる。すなわち、作業者が手や上半身を圧縮板や回転板に挟まれて巻き込まれそうになっても、少なくとも左右どちらかに設けられた緊急停止ボタンを押すことで、作業者が圧縮板や回転板に挟まれたとしても身動きが取れなくなることを防止でき、作業者の安全を確保する上で有利となる。
【0017】
請求項5の発明は、請求項1乃至3のうち何れか1項の発明において、前記緊急停止手段は、前記塵芥投入箱の下端部で車幅方向に延びる棒状の緊急停止レバーと、前記塵芥投入箱の下端部に左右一対に配置され、前記緊急停止レバーを車体前後方向に揺動自在に支持する支持部と、前記緊急停止レバーが車体前方に揺動したことを検出する揺動検出部とを備え、前記揺動検出部が前記緊急停止レバーの揺動を検出したときに前記停止信号を出力するように構成されていることを特徴とするものである。
【0018】
前記の構成では、塵芥投入箱の下端部に、緊急停止レバーを車体前方に揺動することで停止信号を出力するように構成した緊急停止手段が設けられる。すなわち、作業者が手や上半身を圧縮板や回転板に挟まれて巻き込まれそうになっても、塵芥投入箱の下端部に設けられた緊急停止レバーを押すことで、作業者が圧縮板や回転板に挟まれたとしても身動きが取れなくなることを防止でき、作業者の安全を確保する上で有利となる。
【0019】
請求項6の発明は、請求項1乃至3のうち何れか1項の発明において、前記緊急停止手段は、前記前記塵芥投入箱の投入口の下方に設けられたタッチプレートスイッチであることを特徴とするものである。
【0020】
前記の構成では、塵芥投入箱の投入口の下方に、緊急停止手段としてのタッチプレートスイッチが設けられる。すなわち、作業者が手や上半身を圧縮板や回転板に挟まれて巻き込まれそうになっても、塵芥投入箱の投入口の下方に設けられたタッチプレートスイッチに触れることで、作業者が圧縮板や回転板に挟まれたとしても身動きが取れなくなることを防止でき、作業者の安全を確保する上で有利となる。
【発明の効果】
【0021】
以上説明したように、本発明によれば、摺動シリンダ及び揺動シリンダの伸縮動作により摺動板と圧縮板とが反転、下降、圧縮及び上昇を1サイクルとして作動するプレス式の塵芥収集車において、作業者が手や上半身を摺動板や圧縮板に挟まれて巻き込まれそうになっても、緊急停止ボタン等を押すことで、下降中だった摺動板は所定時間(例えば、1秒程度)だけ上昇し、圧縮動作中だった圧縮板は反転動作した後で停止するから、作業者が摺動板や圧縮板に挟まれたとしても身動きが取れなくなることを防止でき、作業者の安全を確保する上で有利となる。
【0022】
さらに、圧縮動作中だった圧縮板を所定時間(例えば、1秒程度)だけ反転動作させるとともに摺動板を上昇させた後で停止するようにすれば、作業者が圧縮板に挟まれたとしても、圧縮板が作業者から退避する方向に移動するため、身動きが取れなくなることをより確実に防止でき、作業者の安全を確保する上で有利となる。
【0023】
また、押込シリンダの伸縮動作により車体前後方向に揺動する押込板と、該押込板の下端付近に回転中心を有し、モータの回転動作により正逆回転する回転板とを備えた回転式の塵芥積込装置において、作業者が手や上半身を回転板に挟まれて巻き込まれそうになっても、緊急停止ボタン等を押すことで、正回転動作中だった回転板は所定時間(例えば、1秒程度)だけ逆回転した後で停止するから、作業者が回転板に挟まれたとしても身動きが取れなくなることを防止でき、作業者の安全を確保する上で有利となる。
【0024】
また、緊急停止手段として、塵芥投入箱の投入口の左右両側方に緊急停止ボタンを設けたり、塵芥投入箱の下端部に緊急停止レバーを設けたり、塵芥投入箱の投入口の下方にタッチプレートスイッチを設けるようにすれば、作業者が手や上半身を圧縮板や回転板に挟まれて巻き込まれそうになっても、緊急停止ボタン、緊急停止レバー、タッチプレートスイッチのうち何れか1つを作動させることで、作業者が摺動板や圧縮板に挟まれたとしても身動きが取れなくなることを防止でき、作業者の安全をより一層確保する上で有利となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
【0026】
<実施形態1>
図1は、本発明の実施形態1に係る塵芥収集車の概略構成を示す側面断面図である。図1において、塵芥収集車1の車体2上には塵芥収容箱3が搭載されている。この塵芥収容箱3の後方開口部4には、その上方で投入箱支持ピン5により軸支された塵芥投入箱6が設けられている。この塵芥投入箱6は、塵芥収容箱3と塵芥投入箱6との間に設けられた回動シリンダ19(図6参照)により、投入箱支持ピン5を中心に回動自在に構成されている。
【0027】
塵芥投入箱6の後部には投入口7が開口され、その内部には塵芥積込装置30が装備されている。塵芥積込装置30は、塵芥投入箱6内に投入口7を通じて投入された塵芥を圧縮して塵芥収容箱3内に積込むためのものである。
【0028】
図2にも示すように、塵芥投入箱6の両側壁には溝型鋼で形成された案内溝部材8が補強枠を兼ねて前方上部より後方下部に向かって敷設されている。塵芥投入箱6内にはその横幅一杯に広がる摺動板10が収容されている。この摺動板10の両側縁の上下には、案内ローラ11が回転可能に設けられている。これらの案内ローラ11は、前記案内溝部材8の内壁に沿って摺動自在に嵌入されている。
【0029】
前記摺動板10の背面上部の左右端部に設けたボス部20には、摺動板支持軸12が挿通されている。この摺動板支持軸12が摺動板10の摺動距離に合致して塵芥投入箱6の側壁に形成された摺動用開口31を越えて塵芥投入箱6の内側より外側に突出するように配置されている。
【0030】
図2に示すように、塵芥投入箱6の側壁から外側に突出した摺動板支持軸12と塵芥投入箱6の下部間には、塵芥投入箱6の外側で案内溝部材8の傾斜方向に沿って設けられた摺動シリンダ13が連結されている。摺動シリンダ13は、棒状のシリンダロッド13aと、塵芥投入箱6の側壁に取り付けられた円筒状のシリンダチューブ13bとを備えている。シリンダチューブ13bには、油圧配管を接続するための円筒状の配管用ポート13cが突出して形成されている。この摺動シリンダ13の伸縮動作によって摺動板10を案内溝部材8に沿って上下に往復移動させるようにしている。
【0031】
図1に示すように、前記摺動板10の下端には、塵芥投入箱6の横幅一杯に広がる圧縮板15が前後に揺動自在に支持されている。この圧縮板15の先端は前方に向かって若干屈折形成されている。前記圧縮板15の背面に突設した接続部15aと前記摺動板10の背面上部に設けられた摺動板支持軸12との間には、揺動シリンダ14が連結され、この揺動シリンダ14の伸縮作動によって前記圧縮板15を前後に揺動させるようにしている。
【0032】
前記塵芥収容箱3内には排出板16が車体前後方向に摺動自在に配設されている。排出板16は、塵芥収容箱3の横幅及び上下高さと略同じ大きさに形成された板状体であり、排出シリンダ17(図6参照)の伸縮動作により塵芥収容箱3内を前後に摺動するようになされている。
【0033】
図3は、本実施形態1に係る塵芥収集車の構成を示す後方斜視図及び部分詳細図である。図3に示すように、前記塵芥投入箱6の投入口7の左右両側方には、塵芥積込装置30の積込動作を緊急停止させる緊急停止手段としての第1及び第2緊急停止装置25,27がそれぞれ設けられている。該第1及び第2緊急停止装置25,27は、それぞれプッシュ式の押込ボタンを有している。
【0034】
前記第1緊急停止装置25は、積込動作を緊急停止させる第1緊急停止ボタン25eを含む複数のスイッチが設けられた積込操作ボックス26で構成されている。積込操作ボックス26には、第1緊急停止ボタン25eの他にも、塵芥積込装置30の圧縮板15を圧縮動作させる積込ボタン25a、摺動板10を下降させる下降ボタン25b、摺動板10を上昇させる上昇ボタン25c、圧縮板15を反転動作させる反転ボタン25dが設けられている。
【0035】
また、積込操作ボックス26の上部には、運転室内に設けられたブザーを鳴らすための連絡ブザーボタン25fが設けられている。この連絡ブザーボタン25fを押すことで、運転室内の作業者に対して異常を知らせたり作業完了を報告したりすることができる。
【0036】
前記第2緊急停止装置27は、L型に折り曲げられてなるスイッチブラケット27bに積込動作を緊急停止させる第2緊急停止ボタン27aが取り付けられて構成されている。
【0037】
さらに、前記塵芥投入箱6の下端部には、塵芥積込装置30の積込動作を緊急停止させる緊急停止手段としての第3緊急停止装置60が設けられている。図4は第3緊急停止装置を車体後方から見たときの正面図であり、図5は第3緊急停止装置の左断面図である。
【0038】
図4及び図5に示すように、第3緊急停止装置60は、車幅方向に延びる棒状の緊急停止レバー61と、塵芥投入箱6の下端部に左右一対に配置され、緊急停止レバー61を車体前後方向に揺動自在に支持する支持部62と、緊急停止レバー61が車体前方に揺動したことを検出する揺動検出部70とを備えている。
【0039】
前記支持部62は、塵芥投入箱6の下端部に設けられ下方に開口した断面略コ字状のブラケット63と、ブラケット63の後端下部を車幅方向に連結する連結片67と、上端部がブラケット63に支持ピン64を介して車体前後方向に揺動自在に支持される一方、下端部が緊急停止レバー61に連結された、車体前方に開口した断面略コ字状の揺動部材65と、揺動部材65を車体後方に付勢する付勢スプリング66とを備えている。
【0040】
前記付勢スプリング66は、ブラケット63の底部に一端が、揺動部材65の後端側壁に他端がそれぞれ支持されている。そして、揺動部材65は、付勢スプリング66の付勢力によって連結片67に対して当接することで、車体後方位置に保持されている。
【0041】
前記揺動検出部70は、車体前後方向に揺動自在に支持され緊急停止レバー61が付勢スプリング66の付勢力に抗して車体前方に揺動したときに、緊急停止レバー61に当接し且つ緊急停止レバー61に同期して揺動する棒状の検出レバー71と、検出レバー71の上端部を揺動自在に保持し該検出レバー71の揺動により接点が接触/非接触状態に切り替えられることで緊急停止レバー61が車体前方に揺動したことを検出する検出センサ72と、検出センサ72を塵芥投入箱6の下端部に保持するセンサブラケット73とを備えている。
【0042】
前記第3緊急停止装置60では、作業者が緊急停止レバー61を車体前方に押すと、検出レバー71がその動きに同期して揺動し、検出センサ72の接点が接触/非接触状態に切り替えられ、停止信号がコントローラ47(図6参照)に送信される。そして、コントローラ47(制御手段)では、停止信号を受信すると、油圧切替部43に対して各シリンダ13,14の伸縮動作を停止するように制御する制御信号が出力される。これにより、塵芥積込装置30の積込動作が緊急停止される。
【0043】
また、塵芥投入箱6の投入口7の下方には、塵芥積込装置30の積込動作を緊急停止させる緊急停止手段としての第4緊急停止装置80が設けられている。この第4緊急停止装置80は、テープ状に形成され、作業者が軽く押すことで停止信号を出力するタッチプレートスイッチで構成されている。
【0044】
−油圧回路構成−
図6は、本実施形態1に係る塵芥収集車の油圧回路の構成を示す回路図である。図6に示すように、油圧回路40では、5種類のシリンダをそれぞれ油圧制御している。摺動シリンダ13は、摺動板10を上下方向に摺動させるためのものである。また、揺動シリンダ14は、圧縮板15を車体前後方向に揺動させるためのものである。
【0045】
排出シリンダ17は、塵芥収容箱3内に配設された排出板16を車体前後方向に摺動させるためのものであり、塵芥収容箱3に塵芥55を積込む際に塵芥収容箱3内の排出板16を最後方位置に配置しておき、塵芥積込装置30により積込まれる塵芥55が排出板16を押圧する力が所定以上に達した際に縮退させることで、徐々に前方に移動するようにしている。このような排出板16の移動動作によって塵芥55を圧縮しながら積込むことができるようになっている。また、塵芥収容箱3が塵芥で満杯状態になったときに、排出シリンダ17を伸長させることで、塵芥収容箱3の前部に位置する排出板16を後方に移動させ、塵芥収容箱3内に収容された塵芥55を排出することができるようになっている。
【0046】
なお、排出シリンダ17は、塵芥収容箱3内の限られた収容スペースにおいてできるだけ長い伸縮量を確保するために、多段伸縮式のテレスコピックシリンダで構成されている。
【0047】
ロックシリンダ18は、塵芥投入箱6を閉じた位置でロックするためのものであり、塵芥処理場において、塵芥収容箱3内の塵芥を廃棄する際に伸長させてロックを解除し、塵芥投入箱6を開いて後方開口部4を開放することができるようになっている。
【0048】
回動シリンダ19は、塵芥投入箱6を投入箱支持ピン5を中心にして上方に回動させて塵芥収容箱3の後部を開放状態にするためのものである。
【0049】
各シリンダ13,14,17〜19は、油圧配管40cを介して油圧切替部43に接続されている。この油圧切替部43は、図示しない複数の電磁弁を備え、電磁弁の開閉ポートを切り替えることにより、油圧ポンプ42から吐出された作動油を所望のシリンダに対して供給するものであり、これにより、シリンダロッドの伸縮動作の切り替えが制御され、又は運転が停止される。
【0050】
前記油圧回路40は、作動油を貯留する油圧タンク41を備え、油圧タンク41内の作動油を油圧ポンプ42で吸い上げて供給側の油圧配管40aに流通させて油圧切替部43に供給するように構成されている。そして、油圧切替部43を通過した作動油は、回収側の油圧配管40bを流通し、リターンフィルタ44で濾過された後、油圧配管40b’を流通して再び油圧タンク41に回収されるようになっている。
【0051】
また、油圧切替部43とリターンフィルタ44との間の配管途中には、三方向継手46が接続されている。三方向継手46の空きポートには、サーモセンサ45が取り付けられている。サーモセンサ45は、油圧回路40内を流通する作動油の温度を検知するためのものであり、その温度情報はコントローラ47に送信される。
【0052】
前記コントローラ47は、油圧切替部43の動作を制御するものであり、リレー回路又はPLC等で構成されている。このコントローラ47には、警報ブザー48や警報ランプ49等の警報手段が接続されている。これら警報ブザー48や警報ランプ49は一端がアースされて電気的に接地されている。
【0053】
さらに、コントローラ47には、作業者が操作することで塵芥積込装置30を緊急停止させるための第1乃至第3緊急停止装置25,27,60が接続されている。第1乃至第3緊急停止装置25,27,60から出力された停止信号を受信したコントローラ47は、油圧切替部43に対して、電磁弁の開閉ポートを切り替え、摺動シリンダ13及び揺動シリンダ14の伸縮動作を停止させるように制御する制御信号を出力し、これにより塵芥積込装置30の積込動作が緊急停止される。
【0054】
−塵芥積込装置の運転動作−
このように構成された塵芥積込装置30は、図7に示すように、摺動シリンダ13、揺動シリンダ14がいずれも伸長して摺動板10が上昇終了位置(最上位置)にある状態で、投入口7を通して塵芥55を塵芥投入箱6内に投入し、始動スイッチをON操作することで、積込動作を開始する。なお、図7〜図10において、簡略化のために摺動シリンダ13は、省略している。
【0055】
まず、図7に示す状態で揺動シリンダ14が縮退作動して圧縮板15が反転作動し、反転終了位置(図8参照)に達する(反転工程)。この後、摺動シリンダ13が縮退作動して摺動板10が下降し、これに伴って圧縮板15が下降工程に移行する。
【0056】
次に、圧縮板15が下降終了位置(図9参照)に達すると、揺動シリンダ14を伸長させて圧縮板15を前方に揺動させ圧縮工程に移行する。
【0057】
そして、圧縮板15が最前方位置(図10参照)まで揺動すると、摺動シリンダ13を伸長させて圧縮板15を上昇させることによって上昇工程に移行し、この圧縮板15が上昇終了位置に達すると(図7参照)、一連の積込動作を終了する。
【0058】
これにより反転、下降、圧縮、上昇の各工程を1サイクルとした塵芥積込動作を繰り返して行うことができる。
【0059】
また、塵芥収容箱3に塵芥55を積込む際において、塵芥収容箱3内の排出板16は、最後方位置に配置されており、前記塵芥積込装置30により積込まれる塵芥55が排出板16を押圧する力が所定以上に達した際に、排出シリンダが縮退することで徐々に前方に移動する。このような排出板16の移動動作によって塵芥55を圧縮しながら積込むことができる。
【0060】
そして、このように塵芥55を積込んで塵芥収容箱3が満杯状態になると、塵芥55の排出作業に移る。すなわち、塵芥収集車1を塵芥処理場等へ移動させた後、ロックシリンダ18を伸長させて塵芥収容箱3と塵芥投入箱6とのロック状態を解除させた後、回動シリンダ19を伸長させ、塵芥投入箱6を投入箱支持ピン5を中心にして上方に回動させて塵芥収容箱3の後部を開放状態にする。そして、排出シリンダ17を伸長させ、塵芥収容箱3の前部に位置する排出板16を後方に移動させることで、この塵芥収容箱3内に収容された塵芥55を排出する。
【0061】
−緊急停止装置作動時の塵芥積込装置の制御手順−
以下、本発明の特徴部分である、緊急停止装置を作動させたときの塵芥積込装置の制御について説明する。図11は、第1乃至第3緊急停止装置25,27,60を作動させたときの塵芥積込装置30の動作手順を示すフローチャート図である。図11において、まず、ステップS101では、第1乃至第3緊急停止装置25,27,60のうち1つを作動させ、続くステップS102に進む。
【0062】
ステップS102では、摺動板10が下降中であるかを判定する。ステップS102での判定が「YES」の場合には、ステップS103に分岐する。ステップS102での判定が「NO」の場合には、ステップS106に分岐する。
【0063】
ステップS103では、摺動シリンダ13を伸長させて摺動板10を上昇させ、続くステップS104に進む。
【0064】
ステップS104では、所定時間(例えば、1秒程度)が経過したかを判定する。ステップS104での判定が「YES」の場合には、ステップS105に分岐する。ステップS104での判定が「NO」の場合には、ステップS103に分岐して所定時間が経過するまで摺動板10の上昇動作を継続する。
【0065】
ステップS105では、塵芥積込装置30の積込動作を停止、すなわち、摺動シリンダ13の伸縮動作を停止して処理を終了する。
【0066】
次に、ステップS106では、圧縮板15が圧縮動作中であるかを判定する。ステップS106での判定が「YES」の場合には、ステップS107に分岐する。ステップS106での判定が「NO」の場合には、ステップS105に分岐して、塵芥積込装置30の積込動作を直ちに停止して処理を終了する。
【0067】
ステップS107では、揺動シリンダ14を縮退させて圧縮板15を反転動作させながら、摺動シリンダ13を伸長させて摺動板10を上昇させ、続くステップS108に進む。
【0068】
ステップS108では、所定時間(例えば、1秒程度)が経過したかを判定する。ステップS108での判定が「YES」の場合には、ステップS105に分岐して塵芥積込装置30の積込動作を停止して処理を終了する。ステップS108での判定が「NO」の場合には、ステップS107に分岐して所定時間が経過するまで圧縮板15の反転動作及び摺動板10の上昇動作を継続する。
【0069】
以上説明したように、本実施形態1に係る塵芥収集車によれば、作業者が手や上半身を摺動板10や圧縮板15に挟まれて巻き込まれそうになっても、緊急停止ボタン等を押すことで、下降中だった摺動板10は所定時間(例えば、1秒程度)だけ上昇し、圧縮動作中だった圧縮板15は反転動作した後で停止するから、作業者が摺動板10や圧縮板15に挟まれたとしても身動きが取れなくなることを防止でき、作業者の安全を確保する上で有利となる。
【0070】
さらに、圧縮動作中だった圧縮板15を所定時間だけ反転動作させるとともに摺動板10を上昇させた後で停止するようにすれば、作業者が圧縮板15に挟まれたとしても、圧縮板15が作業者から退避する方向に移動するため、身動きが取れなくなることをより確実に防止でき、作業者の安全を確保する上で有利となる。
【0071】
<実施形態2>
図12は、本実施形態2に係る塵芥収集車の後部を示す側面から見た側面断面図である。前記実施形態1との違いは、回転式の塵芥積込装置50を用いて積込作業を行う点であるため、以下、実施形態1と同じ部分については同じ符号を付し、相違点についてのみ説明する。
【0072】
図12に示すように、塵芥投入箱6の後部には投入口7が開口され、その内部には塵芥積込装置50が装備されている。塵芥積込装置50は、押込板51と回転板52とを備え、塵芥投入箱6内に投入口7を通じて投入された塵芥を塵芥収容箱3内に積込むためのものである。
【0073】
前記押込板51は、塵芥投入箱6の幅方向全体に亘って延設され且つ後方開口部4に対向するように配設されている。この押込板51の上部は、塵芥投入箱6の左右両側壁の中央付近に中心軸51aを介して回動自在に支持されている。押込板51には、その中心軸51aよりも上方に延びる延設部54が設けられ、延設部54の先端には左右一対の押込シリンダ53の先端が連結されている。押込シリンダ53は、その基端が投入箱支持ピン5に回動自在に支持され、この押込シリンダ53の伸縮作動により、押込板51を中心軸51a回りに車体前後方向に揺動させるようになっている。
【0074】
一方、前記回転板52は、押込板51の下側に設けられ、この押込板51の下端付近に回転軸52a(回転中心)を有し、塵芥投入箱6の断面略半円弧状に形成された底壁に沿って回転軸52a回りに回転するように構成されている。
【0075】
前記回転板52の回転軸52aは、図示しない正逆回転可能な左右一対のモータの両軸に減速機構を介して駆動連結され、この両モータにより回転力がトルクアップされた状態で、該各モータと同期して正逆回転するように構成されている。
【0076】
−塵芥積込装置の運転動作−
このように構成された塵芥積込装置50は、図12に示すように、押込板51が前方位置、すなわち塵芥押込位置に位置し、回転板52が対応位置(図14参照)よりも後方へ上回りに正回転した待機位置にある状態で、投入口7を通して塵芥55を塵芥投入箱6内に投入し、始動スイッチをON操作することで、積込動作を開始する。
【0077】
まず、図12に示す状態でモータが回転し、回転板52の後方から前方への下回りの正回転により塵芥55が掻き集められる。このとき、押込シリンダ53が縮退作動して押込板51が後方位置(図13参照)に位置する。
【0078】
次に、掻き集められた塵芥55は、先端が後方開口部4の下縁に対応する対応位置(図14参照)において回転板52を停止させた状態で、押込シリンダ53を伸長させることによって後方位置から前方位置(図15参照)へ揺動する押込板51により、後方開口部4を経て塵芥収容箱3内に押し込まれる。
【0079】
ここで、回転板52は、押込板51が前方位置、すなわち塵芥押込位置に位置していれば、図12に示すように、対応位置(前方)から後方へ上回りに正回転しても押込板51との干渉が回避されることとなり、回転板52を待機位置まで回転させることで一連の積込動作が終了する。
【0080】
−緊急停止装置作動時の塵芥積込装置の制御手順−
以下、本発明の特徴部分である、緊急停止装置を作動させたときの塵芥積込装置の制御について説明する。図16は、第1乃至第3緊急停止装置25,27,60を作動させたときの塵芥積込装置50の動作手順を示すフローチャート図である。図16において、まず、ステップS201では、第1乃至第3緊急停止装置25,27,60のうち1つを作動させ、続くステップS202に進む。
【0081】
ステップS202では、回転板52が正回転中であるかを判定する。ステップS201での判定が「YES」の場合には、ステップS203に分岐する。ステップS202での判定が「NO」の場合には、ステップS205に分岐する。
【0082】
ステップS203では、モータを逆回転させることにより回転板52を逆回転させ、続くステップS204に進む。
【0083】
ステップS204では、所定時間(例えば、1秒程度)が経過したかを判定する。ステップS204での判定が「YES」の場合には、ステップS205に分岐する。ステップS204での判定が「NO」の場合には、ステップS203に分岐して所定時間が経過するまで回転板52の逆回転動作を継続する。
【0084】
ステップS205では、塵芥積込装置50の積込動作を停止、すなわち、押込シリンダ53の伸縮動作及びモータを停止して処理を終了する。
【0085】
以上説明したように、本実施形態2に係る塵芥収集車によれば、作業者が手や上半身を回転板52に挟まれて巻き込まれそうになっても、緊急停止ボタン等を押すことで、正回転動作中だった回転板52は所定時間(例えば、1秒程度)だけ逆回転した後で停止するから、作業者が回転板52に挟まれたとしても身動きが取れなくなることを防止でき、作業者の安全を確保する上で有利となる。
【産業上の利用可能性】
【0086】
以上説明したように、本発明は、作業者が塵芥積込装置に手や上半身を挟まれて身動きが取れなくなることを確実に防止しつつ装置を緊急停止させることができるという実用性の高い効果が得られることから、きわめて有用で産業上の利用可能性は高い。
【図面の簡単な説明】
【0087】
【図1】本発明の実施形態1に係る塵芥収集車の後部を示す側面から見た側面断面図である。
【図2】塵芥投入箱における摺動用開口及びその周辺を拡大して示す側面図である。
【図3】塵芥収集車の構成を示す後方斜視図及び部分詳細図である。
【図4】第3緊急停止装置を車体後方から見たときの正面図である。
【図5】第3緊急停止装置の左断面図である。
【図6】油圧回路の構成を示す回路図である。
【図7】塵芥積込装置の上昇終了位置を説明する概略図である。
【図8】塵芥積込装置の反転終了位置を説明する概略図である。
【図9】塵芥積込装置の下降終了位置を説明する概略図である。
【図10】塵芥積込装置の最前方位置の状態を説明する概略図である。
【図11】緊急停止装置を作動させたときの塵芥積込装置の動作手順を示すフローチャート図である。
【図12】本実施形態2に係る塵芥積込装置の回転板の待機位置を示す塵芥投入箱の縦断面図である。
【図13】回転板による塵芥の掻き集め動作を示す塵芥投入箱の縦断面図である。
【図14】回転板を対応位置に停止させた状態での押込板による押込動作を示す塵芥投入箱の縦断面図である。
【図15】押込板の押込状態を示す塵芥投入箱の縦断面図である。
【図16】緊急停止装置を作動させたときの塵芥積込装置の動作手順を示すフローチャート図である。
【符号の説明】
【0088】
1 塵芥収集車
2 車体
3 塵芥収容箱
4 後方開口部
6 塵芥投入箱
7 投入口
10 摺動板
13 摺動シリンダ
14 揺動シリンダ
15 圧縮板
25 第1緊急停止装置(緊急停止手段)
27 第2緊急停止装置(緊急停止手段)
30 塵芥積込装置
47 コントローラ(制御手段)
50 塵芥積込装置
51 押込板
52 回転板
53 押込シリンダ
55 塵芥
60 第3緊急停止装置(緊急停止手段)
80 第4緊急停止装置(緊急停止手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体上に、後方開口部を有する塵芥収容箱が搭載され、該塵芥収容箱の後方開口部に塵芥投入箱が連設されており、
前記塵芥投入箱には、摺動シリンダの伸縮動作により上下方向に摺動自在な摺動板と、該摺動板の下端部に揺動シリンダの伸縮動作により車体前後方向に揺動自在な圧縮板とを備えた塵芥積込装置が装備され、
前記摺動シリンダ及び揺動シリンダの伸縮動作により摺動板と圧縮板とが反転、下降、圧縮及び上昇を1サイクルとして作動することで、投入口を通じて前記塵芥投入箱に投入された塵芥を前記塵芥収容箱に積込むように構成された塵芥収集車であって、
前記塵芥積込装置による塵芥の積込動作を緊急停止させる停止信号を出力する緊急停止手段と、
前記摺動板の下降中に前記緊急停止手段からの停止信号を受信した場合、該摺動板を所定時間だけ上昇させた後でその摺動動作を停止させる一方、前記圧縮板の圧縮動作中に停止信号を受信した場合、該圧縮板を所定時間だけ反転動作させた後でその揺動動作を停止させるように制御する制御手段とを備えたことを特徴とする塵芥収集車。
【請求項2】
請求項1において、
前記制御手段は、前記圧縮板の圧縮動作中に前記緊急停止手段からの停止信号を受信した場合、該圧縮板を所定時間だけ反転動作させながら前記摺動板を上昇させた後でその揺動動作及び摺動動作を停止させるように構成されていることを特徴とする塵芥収集車。
【請求項3】
車体上に、後方開口部を有する塵芥収容箱が搭載され、該塵芥収容箱の後方開口部に塵芥投入箱が連設されており、
前記塵芥投入箱には、前記後方開口部に対向するように配設され、押込シリンダの伸縮動作により車体前後方向に揺動する押込板と、該押込板の下端付近に回転中心を有し、モータの回転動作により正逆回転する回転板とを備えた塵芥積込装置が装備され、
投入口を通じて前記塵芥投入箱に投入された塵芥を前記回転板の後方から前方への下回りの正回転により掻き集め、その掻き集めた塵芥を、前記後方開口部に対応する対応位置にて回転板を停止させた状態で、前記押込板を後方から前方へ揺動させることで、塵芥を該後方開口部を経て前記塵芥収容箱に積込むように構成された塵芥収集車であって、
前記塵芥積込装置による塵芥の積込動作を緊急停止させる停止信号を出力する緊急停止手段と、
前記回転板の正回転動作中に前記緊急停止手段からの停止信号を受信した場合、該回転板を所定時間だけ逆回転動作させた後でその回転動作を停止させるように制御する制御手段とを備えたことを特徴とする塵芥収集車。
【請求項4】
請求項1乃至3のうち何れか1項において、
前記緊急停止手段は、前記塵芥投入箱の投入口の左右両側方のうち少なくとも一方に設けられた緊急停止ボタンであることを特徴とする塵芥収集車。
【請求項5】
請求項1乃至3のうち何れか1項において、
前記緊急停止手段は、
前記塵芥投入箱の下端部で車幅方向に延びる棒状の緊急停止レバーと、
前記塵芥投入箱の下端部に左右一対に配置され、前記緊急停止レバーを車体前後方向に揺動自在に支持する支持部と、
前記緊急停止レバーが車体前方に揺動したことを検出する揺動検出部とを備え、
前記揺動検出部が前記緊急停止レバーの揺動を検出したときに前記停止信号を出力するように構成されていることを特徴とする塵芥収集車。
【請求項6】
請求項1乃至3のうち何れか1項において、
前記緊急停止手段は、前記前記塵芥投入箱の投入口の下方に設けられたタッチプレートスイッチであることを特徴とする塵芥収集車。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2008−184308(P2008−184308A)
【公開日】平成20年8月14日(2008.8.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−21392(P2007−21392)
【出願日】平成19年1月31日(2007.1.31)
【出願人】(000002358)新明和工業株式会社 (919)
【Fターム(参考)】