説明

変形可能な細胞状材料から成る部材の補強方法、その部材、及びその使用

【課題】本発明の課題は、変形可能な細胞状材料を使った部材の既知の製造方法における問題を解決することである。
【解決手段】本発明は、特に格子、網、織物、篩、エキスパンデッドメタル、穿孔プレート、棒、ワイヤ、開いた又は閉じた横断面を持つ中空形状の形をした補強要素が、部材の少なくとも一表面内に押し込まれることによる、補強される発泡金属のような変形可能な細胞状材料からなる部材の製造に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、補強材によって補強された変形可能な細胞状材料から成る部材、その製造方法、及びその使用に関する。
【背景技術】
【0002】
発泡金属又は他の細胞状材料を材料として製造された部材は、引張応力がかかると破壊的な破損を起こしやすいために、しばしば期待される力学的性状を満たさない。そのような破損は、張力集積体として作用する、発泡材の表面の開いた孔又は亀裂が拡張することにより生じる。鋸引き、旋盤切削、フライス盤切削、又はその他の機械的加工により発泡材料から製造される部材は全て、発泡材の元来の比較的コンパクトな表面層が機械的加工により除かれるために、その表面上に開いた孔を有する。しかし発泡部材の特性は、表面層が機械的加工により除かれなくても、その厚みが多くの場合に不均等であり、その層がしばしば多数の微細亀裂を含むために、十分ではないことがある。これらの根拠から、細胞状材料は建設目的にはそのままでは使用できず、発泡金属は従って、もっぱら中空押し出し成形物の充填材として、又はサンドウィッチ材又は鋳物内の耐久的中核として使用される。
【0003】
発泡金属を建設目的に使用しようとする場合は、その表面、特に引張応力の負荷を受ける部分を補強する必要がある。現在は次の方法が、様々な発泡金属材料の表面の補強に使用されている。
【0004】
発泡金属の表面が泡立ちプロセス中に硬化する方法は、オーストリアの特許 AT 408317B--に説明されている。この特許に拠ると、発泡金属材料は、金属粉末と発泡剤の混合物の成形により製造される泡立て可能な中間材料から生産され、その際に、発泡型枠内に封入された中間材料が融解温度に熱せられて、発泡剤から放たれるガスが融解金属内に気泡を形成する。発泡加工前に型枠の中空空間内に、泡立ち可能な中間材料の他に、その融解温度が泡立ち可能な中間材料の融解温度よりも高い補強材を一本入れると、液体状の発泡材が発泡中にこの補強材に接触し、硬化後にこれは発泡金属と固く結合した状態にとどまる。この方法において、発泡前に金属格子、織物、金属片、又は穿孔金属プレートを発泡型枠の中空空間の表面の補強材として添えると、発泡金属は発泡中に開口部を通してこの補強材内に少なくとも部分的に流れ込み、これは硬化後に発泡金属と固く結合した状態にとどまる。
【0005】
この方法の短所は、発泡材表面が発泡中にしか補強できないことにある。事後になってからの補強は、例えば発泡材表面の切断後などの場合は、この方法では実現できない。同様にこの方法で不可能なのは、その融解温度が発泡材の融解温度と同じかそれより低い材料による補強材を使用することである。発泡アルミニウムの表面の、例えばアルミニウム格子による補強は、補強材である格子が融解するために、不可能である。さらなる短所は、温度の影響を受けて、あるいは融解した発泡材との反応の結果、補強材の力学的性状の劣化が起こる可能性のあることである。例えば、銅製補強材はこの方法では、銅製補強材の融解温度はアルミニウムの融解温度よりも高いにもかかわらず、融解した発泡アルミニウム内で部分的に溶けてしまう。
【0006】
ドイツの特許 DE 44266627 C- に記述された方法に拠ると、金属粉末と発泡剤の混合物の成形により製造される発泡可能な中間材料の表面が、発泡しない金属層によってローラーめっき加工される。その際にはこの層は、中間材料の発泡後には、発泡金属の表面と固く結合した状態にとどまる。この方法でも発泡金属の表面は、発泡部分の製造中に限って補強できる。この方法においては、発泡可能な中間材料が融解する必要があるために、ここでも温度の上昇の結果、あるいは融解した発泡材との反応の結果、補強材の力学的性状の劣化が起こる可能性がある。この方法のさらなる短所は、発泡しない金属層が発泡可能な中間材料の表面に沿わなければならず、その結果としてこの方法が、補強材の形態がローラーめっき加工に適する場合に限って使用できることにある。さらに、中間材料の表面の形と大きさは、中間材料膨張後の発泡材表面と似たものでなければならず、このことは、生産プロセスの柔軟性を相当に劣化させ、価格を上昇させる。発泡部材の、表面上の特定の箇所に限った部分的な補強も、この方法では実現できない。
【0007】
公表されている最新の細胞状材料表面の補強方法は、細胞中核入りサンドウィッチを、金属板または金属薄片で被膜されている、あるいは場合により別種の補強材を備えている一方又は両方の表面にこの中核を接着又ははんだ付けることにより製造する方法である。この方法の短所は、接着剤又ははんだの使用が必要不可欠であり、製造される部材の温度安定性が相当に制限され、その耐腐食性が低減し、生産コストが上昇することにある。接着剤又ははんだの硬化中に補強材を絶えず中核の表面に押し付ける必要があり、そのために工程が長引き、生産コストがずっと高くなる。
【特許文献1】オーストラリア特許AT 408317 B--
【特許文献2】ドイツ特許DE 44266627 C-
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の課題は、変形可能な細胞状材料を使った部材の既知の製造方法における問題を解決することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本方法の基盤は、例えば発泡金属などの変形可能な細胞状材料を使った部材の表面内に少なくとも一本の補強材が押し込まれることよりなる。部材表面向きの補強材の突出部が補強される部材の表面よりも小さい。部材の一部が押し込まれた補強材の下で、又はその周辺において変形し、それにより少なくとも部分的に補強材が把持され、その結果生じた弾性的把持力により細胞状材料に力学的に固定されることにある。
【0010】
本発明に関わる細胞状材料は、ガス孔がその空間体積の少なくとも60%を占める多孔性材料である。変形可能な細胞状材料は、例えばアルミニウム・マグネシウム・亜鉛・銅・チタン、あるいは同様の金属及びそれらの合金から製造された発泡金属、又は可延性重合体又は高分子弾性体から製造される発泡材料などの、その細胞壁の材料の伸び率が少なくとも2%であるものである。
【0011】
本発明に拠る変形可能な細胞状材料の表面を硬化する補強材は、固い材料から作られた格子、網、織物、篩、金属片、穿孔金属プレート、ワイヤ、繊維、棒、開いた又は閉じた横断面を持つ何らかの成形物の、いずれかの形状を持つことができる。そこでは、補強材の表面突出部が、補強材が押し込まれる細胞状材料の表面よりも小さいことが重要である。補強材の材料は、変形可能な細胞状材料から作られた中間材料と同一の又は異なる化学組成を持つことができる。
【0012】
変形可能な細胞状材料、特に発泡金属であるものが、例えばチューブ(管)等の中空押し出し成形物によって補強される場合は、本発明に拠ればこの補強材はガス、液体、又はガスと固体の混合物、液体と固体の混合物の通過に使用でき、その際には、固体は固体粒子状、粉末状、顆粒状、あるいはそれらの混合物の状態であってよい。中空押し出し成形物を通過する媒体の流動は、発泡部材の冷却又は暖房に使用することができる。
【0013】
補強材は本発明に従い、変形可能な細胞状材料の表面内に圧縮、ローラーでの圧し入れ、射入、又は他の方法により押し込まれ、その際には必要とされる押し付け力は細胞状材料の抵抗を克服し、細胞状材料の恒久的な可塑的変形が、押し込まれた補強材の下で、そして場合によりその直接の周囲においてもたらされなければならない。部材表面内に補強材が押し込まれる最中に、変形可能な細胞状材料の一部が、細胞壁の材料が補強材に固着し、押し付け力の作用の終了後に補強材が細胞状材料内の弾性的残余把持力によってこれと力学的に結合状態を保つように、可塑変形される。
【0014】
補強材は本発明に従い、変形可能な細胞状材料から成る部材の表面内に複数ステップにわたって押し込まれ、その際には補強材はまずは成形したプレス型又はローラーの助けを借りて十分深く部材の表面内に押し込まれ、後続の成形操作において別の形状の工具の助けを借りて、最初の押し込み後に補強材を突き出た細胞壁の可塑変形された材料により補強材が覆われ得るようにする。
【0015】
補強材と細胞状材料の間の相互結合の強度は本発明に従い、押し込み操作の前に、補強材上又は変形可能な細胞状材料の表面上に接着剤又は、両方の種類の材料に適したはんだを塗布することによって、高めることができる。補強材を細胞状材料の表面内に押し込んだ後で、接着剤を自然に又は補強材を押し込むことによって高められる細胞状材料の温度増加の影響を受けて、補強材と細胞状材料の間の境界層内に硬化させることができる。はんだを使用する場合は、補強材を細胞状材料の表面内に押し込んだ後に、部材を該当するはんだ温度に加熱することにより、これは溶解し、その際にははんだとはんだ付けされた材料の拡散結合が生じる。はんだの凝固後に、補強材は細胞状材料の壁にしっかりとはんだ付けされる。押し込み操作の前に細胞状材料又は補強材の表面を周知の方法で表面処理して、それにより、接着剤の硬化又ははんだの凝固の後で、最適な結合強度を達成できるようにすることが可能である。補強材の中間材料内への押し込みプロセスは、はんだ温度でも実現でき、その際には、補強材の上に又は細胞状材料表面の上に塗布されて溶解したはんだが、押し込みプロセス中にもう一方の材料の表面と冶金的に結合する。この方法は、はんだ中にはんだで付け合わせられる材料の表面上の酸化物層を損なって、拡散結合を生じさせるようにする必要がある場合に、有利に活用できる。表面酸化物は、押し込み操作の際の個々の材料間での相互摩擦の作用によって損傷される。接着剤の硬化又ははんだの凝固の最中に、外力の作用により補強材を細胞状材料内に固く保持することは、本発明によっては必要でない。
【0016】
補強材と細胞状材料の間の相互結合の強度は本発明によれば、細胞状材料との接触において拡散結合を形成する材料から成る補強材を使用することによっても高めることができる。拡散結合の形成は、そのような拡散結合の最適な形成に適した高められた温度における補強材の細胞状材料内への押し込みにより、場合によっては補強材の押し込み後にそのような温度に部材を熱することによって支援することができる。
【0017】
本発明による製造方法は、細胞状材料の型枠への注入、型枠内での泡立て、細胞状材料の機械的加工により、又は細胞状材料のその他の成形方法により任意の必須の成形において生成される細胞状材料部材の表面の硬化を実現する。
【0018】
細胞状材料から成り本発明による補強材で補強された部材の表面に、既知の締結技術によって、同一の又は別種の材料から成るもう一つの部材を添えることができる。補強された表面は場合により、凝固もしくは硬化の後で部材表面上にコンパクトな表面層を形成する液状の被膜又は接着剤でカバーすることができる。
【0019】
本発明を、添付の図を用いて詳しく説明する。各図の示すものは:
【0020】
図1:変形可能な細胞状材料から成る部材の表面上に補強材を入れる。図2:部材の表面内にプレス工具で補強材を押し込む。図3:押し込まれた中空押し出し成形物。図4:変形可能な細胞状材料から成る部材の表面内にローラーで補強材を圧し入れる原理。図5〜8:2重効果のプレス方法で、中空押し出し成形物の形状の補強材を、変形可能な細胞状材料から成る部材の表面内に押し込む。図9:変形可能な細胞状材料から成る部材の複雑に成形された表面を、その表面に補強材を押し込んで補強する原理。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
(実施例1)
【0022】
発泡アルミニウム2から成る部材は100mm×60mm×20mmの大きさの矩形ブロックの形状を有し、その密度は0.4g/cm3である。部材はプレス工具の下部プレス型3の上に置かれている。その表面上には直径2mmのスチールワイヤを素材とする網幅7mmで寸法60mm×60mmの格子(メッシュ)から成る補強材1が、図1に示されたように、載せられる。この部材の表面は発泡アルミニウムを素材とする鋳物の切断により作られるため、孔は開いている。プレス工具の上部プレス型4により、補強材1の上に7000N の力で、補強材1がそれにより中間材料2の表面内に挿入されるように押し付けられる。押し付けられた補強材の下のその直接の周辺にある補強された表面の一部はその際に変形され、少なくとも部分的に補強材1は、図2に示されたように包み込まれており、発生した弾性的把持力が補強材1を発泡アルミニウム2に力学的に固定している。
【0023】
(実施例2)
【0024】
補強された部材5は実施例1に相応して製造されるが、補強材としては、長さ100mmで外径12mm、管壁厚2mmのスチール管6が使用され、この管は、発泡アルミニウム2から成る100mm×60mm×40mmの大きさの矩形ブロックの形状を有し密度0.4g/cm3である細胞状材料の表面内に、補強された表面の一部がその際にスチール管6の下、又はその直接の周辺で変形され、少なくとも部分的に管が、図3に示されたように包み込まれ、弾性的把持力が管を発泡アルミニウム2から成る細胞状材料に力学的に固定するように押し込まれる。
【0025】
(実施例3)
【0026】
図4は、実施例1の発泡アルミニウム2の表面が、実施例1の格子がローラーで圧し入れられることにより補強される製造方法を示す。この補強材1はこのケースではローラー処理する前に発泡アルミニウム2の表面上に載せられる。直径がそれぞれ100mmの下スチールローラー7と上スチールローラー8の間に中間材料2と補強材1を通すことにより、補強材1は発泡アルミニウム2の表面内に圧し入れられる。
【0027】
(実施例4)
【0028】
製造は実施例1に相応して行われるが、補強材1が発泡アルミニウム2の表面内に押し付けられる前に補強材1は、補強材1が発泡材2内に押し付けられた後に補強材1と発泡材2の間の境界層内で凝固して、その結果補強材の発泡材内での不動性を高める接着剤でカバーされる。
【0029】
(実施例5)
【0030】
図5〜8は、部材が、スチール管6の2重効果のプレス方法により補強される生産方法を示す。発泡アルミニウム2の表面内に、実施例2で説明された通りに、プレス工具の突出物付き上部プレス型9により、スチール管6(外径12mm、管壁厚2mm)が15mmの深さに押し込まれる(図5、6)。上部プレス型9を持ち上げた後に、この型は平滑な表面を持つプレス型4(図7)と交換される。引き続くこのプレス型4でのプレス処理によって、管6は少なくとも部分的に変形された発泡アルミニウムにより覆われ、管は発泡アルミニウム2内に固く結合された状態に維持される(図8)。
【0031】
(実施例6)
【0032】
この実施例は実施例5に相応するが、スチール管6が発泡アルミニウム2の中に押し込まれる前に、スチール管6は、その結果としてスチール管6と発泡アルミニウム2の間の境界層内で凝固する接着剤でカバーされる。その結果、相互結合の強度が高められる。
【0033】
(実施例7)
【0034】
発泡アルミニウム2から成る部材5で、その中にステンレススチール製エキスパンデッドメタルである補強材1が押し込まれかつ複雑に成形された表面を示すものが製造される(図9を参照のこと。ただし、示された表面形状は一例にしか過ぎない)。補強材1はプレス工具の成形された上部プレス型10により、発泡材2の複雑に成形された表面内に、プレス型10を持ち上げた後にエキスパンデッドメタルが変形された細胞壁材料により発泡アルミニウム2と固く結合された状態に維持されるように、深く押し込まれる。
【0035】
(実施例8)
【0036】
その中に実施例2の方法に従って直径8mmのアルミ管が押し込まれた600mm×600mm×12mmの大きさの発泡アルミニウム製プレートが、床暖房もしくは床冷房の用途に使用されるもので、その際に管は、冷却・加熱媒体の輸送に、発泡材は熱の全床表面への均質的配分のために役立つ。
【産業上の利用可能性】
【0037】
本発明は、発泡金属又は他の変形可能な細胞状材料から成る部材の補強のために適用され、その部材においては、補強材の力学的性状と形状の目的に適った最適な組み合わせによって、補強材が本発明に従って低い生産コストにて変形可能な細胞状材料の表面内に押し込まれた後に細胞状材料と固く結合した状態を保つことが可能となる。この方法で製造された部材は非常に軽量で、高い強度と剛性を達成し、そのためにこれは、軽量建築構造、並びに様々な機械・装置の構造に有利に応用できる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】変形可能な細胞状材料から成る部材の表面上に補強材を入れた図である。
【図2】部材の表面内にプレス工具で補強材を押し込んだ図である。
【図3】押し込まれた中空押し出し成形物である。
【図4】変形可能な細胞状材料から成る部材の表面内にローラーで補強材を圧し入れる原理を示す図である。
【図5】2重効果のプレス方法で、中空押し出し成形物の形状の補強材を、変形可能な細胞状材料から成る部材の表面内に押し込む図である。
【図6】2重効果のプレス方法で、中空押し出し成形物の形状の補強材を、変形可能な細胞状材料から成る部材の表面内に押し込む図である。
【図7】2重効果のプレス方法で、中空押し出し成形物の形状の補強材を、変形可能な細胞状材料から成る部材の表面内に押し込む図である。
【図8】2重効果のプレス方法で、中空押し出し成形物の形状の補強材を、変形可能な細胞状材料から成る部材の表面内に押し込む図である。
【図9】変形可能な細胞状材料から成る部材の複雑に成形された表面を、その表面に補強材を押し込んで補強する原理を示す図である。
【符号の説明】
【0039】
1補強材
2発泡アルミニウム
3下部プレス型
4平滑な表面を持つプレス型
5部材
6スチール管
7下スチールローラー
8上スチールローラー
9突出物付き上部プレス型
10成形された上部プレス型

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一の作業工程で段階的に、又は連続的に少なくとも一の補強材(1)が変形可能な細胞状材料(2)からなる部材の表面内に押し込まれ、中間材料表面の上側の補強材の表面突出部が補強される部材表面より小さいことにより、押し込まれた補強材(1)の下およびその周辺の部材が変形され、少なくとも部分的に補強材(1)に包み込まれ、その結果得られた細胞状材料(2)の弾性的な把持力によって力学的に固定されることを特徴とする変形可能な細胞状材料からなる部材を補強する方法。
【請求項2】
変形可能な細胞状材料(2)が発泡金属であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
格子、網、織物、篩、エキスパンデッドメタル片、穿孔金属プレート片、ワイヤ、繊維、棒、閉じた横断面を持つ中空押し出し成形物(6)、又は開いた横断面を持つ押し出し成形物であって、変形可能な細胞状材料(2)と同一の又は異なる化学組成を持つ材料から作られたものが補強材(1)として使用されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
特定温度下での細胞状材料(2)との結合において拡散結合を形成する材料から成る補強材(1)が使用されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
補強材(1)を変形可能な細胞状材料(2)内に押し込む操作が、高温であるが細胞状材料(2)の原材料の融解温度よりも低い温度で行われることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
【請求項6】
補強材(1)が変形可能な細胞状材料(2)から成る部材の表面内にローラーで圧し入れられることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
【請求項7】
複数のステップにおいて、補強材(1)が変形可能な細胞状材料(2)からなる部材の表面に押し込まれ、成形された上部プレス型(9)又はローラーによってはじめに中間材料の表面内に深く押し込まれ、細胞状材料は補強材を突き出し、引き続く成形操作においては別の形状の工具(4)により補強材(1)を突き出した細胞状材料が可塑的に変形され、補強材(1)を包むことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
【請求項8】
補強材(1)が変形可能な細胞状材料(2)から成る複雑に成形された部材表面内に押し込まれることを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の方法(図9)。
【請求項9】
押し込み操作の前に少なくとも部材又は補強材の表面の一つが、補強材が変形可能な細胞状材料から成る表面内に押し込まれた後で表面や細胞状材料内で凝固し、それによって相互結合の強度を高める接着剤でカバーされることを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載の方法。
【請求項10】
押し込み操作の前に少なくとも部材又は補強材の表面の一つがはんだ剤でカバーされ、その際に、補強材が中間材料内に押し込まれた後ではんだとはんだ付けされた材料の間に相互結合の強度を高める拡散結合が生じることを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載の方法。
【請求項11】
補強材の押し込み後に、部材が、細胞状材料と補強材の間に拡散結合若しくははんだ結合が形成される、又は接着剤の凝固をもたらす温度まで加熱されることを特徴とする請求項4、9又は10のいずれかに記載の方法。
【請求項12】
変形可能な細胞状材料から成る部材の表面に、既知の締結技術によって、同一の又は別種の材料から成る必須の追加部分を添えること、又は凝固もしくは硬化の後で補強された部材上にコンパクトな表面層を形成する液状の被膜又は接着剤で表面をカバーすることを特徴とする、請求項1〜11のいずれかに記載の方法。
【請求項13】
少なくとも部分的に請求項1〜12のいずれかに記載の方法により補強された変形可能な細胞状材料から成ることを特徴とする構造部材。
【請求項14】
少なくとも補強材の一部分が閉じた横断面を持つ中空押し出し成形物の形状を有する
ことを特徴とする、請求項13に記載の構造部材。
【請求項15】
閉じた横断面を持つ中空押し出し成形物が、ガス、液体、ガスと固体の混合物、液体と固体の混合物、及び/又はガスと液体の混合物などの様々な媒体の流動に使用でき、その際に、固体は固体粒子状、粉末状、顆粒状、若しくはそれらの混合物の状態であることを特徴とする、請求項14に記載の構造部材。
【請求項16】
請求項15に記載の構造部材の冷却又は暖房のための使用。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2006−523536(P2006−523536A)
【公表日】平成18年10月19日(2006.10.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−505512(P2006−505512)
【出願日】平成16年4月1日(2004.4.1)
【国際出願番号】PCT/EP2004/050419
【国際公開番号】WO2004/087981
【国際公開日】平成16年10月14日(2004.10.14)
【出願人】(505367604)ウスタヴ マテリアロヴ ア メチャニキー ストロホブ スロヴェンスケ アカデミー ヴィエド (1)
【Fターム(参考)】