説明

変換装置、表示システム、プログラムおよび変換方法

【課題】画像データ等を表示装置の種別等に応じて変換して提供することが可能な変換装置等を提供すること。
【解決手段】サーバ100が、ソース画像データ121を記憶する記憶部120と、表示装置との通信を行う通信部110と、ソース画像データ121を変換して変換画像データを生成する変換部130を含み、通信部110が、前記表示装置から前記表示装置の種別および変換形式の少なくとも一方を示す要求情報を受信するとともに、前記変換画像データを前記表示装置へ向け送信し、変換部130が、前記種別および前記変換形式の少なくとも一方に基づき、ソース画像データ121を前記変換画像データに変換する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像データ等の変換を行う変換装置、表示システム、プログラムおよび変換方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、プレゼンテーション会場等でプレゼンテーションが行われる場合、プレゼンタは、事前にコンテンツ(プレゼンテーション用画像データ)を作成し、そのコンテンツをPC(Personal Computer)内のストレージに格納してPCを持ち運んだり、USBメモリ等の外部メモリに格納して外部メモリを持ち運んだりするのが一般的である。
【0003】
一方、プロジェクタは、プレゼンテーション会場等に固定して設置されている。プレゼンタは、プロジェクタとPCを接続したり、プロジェクタと外部メモリを接続したりすることにより、プロジェクタにコンテンツを取得させて投写させる。
【0004】
このような場合、外部メモリには種々の種別があるため、プロジェクタと接続できない場合も生じ得る。また、PCや外部メモリを持ち運ぶこと自体、手間がかる上、紛失の危険性もある。さらに、PCや外部メモリに記憶されるコンテンツとプロジェクタが投写可能なコンテンツとの互換性の問題もある。
【0005】
このような問題を解決するため、特開2003−66661号公報では、遠隔地間で共通のプレゼンテーションファイルを用いたプレゼンテーションを行うために、サーバにプレゼンテーションファイルを記憶し、プロジェクタが、当該プレゼンテーションファイルにアクセスしてプレゼンテーションを行うことが記載されている。
【特許文献1】特開2003−66661号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特開2003−66661号公報では、プレゼンテーションファイルを再生する表示装置の種別等は考慮されていない。このため、特開2003−66661号公報の手法では、例えば、プレゼンタがプレゼンテーション会場のプロジェクタの機種を知らず、プレゼンテーション会場に到着してプロジェクタの機種に応じてサーバのプレゼンテーションファイルを変換することは困難である。
【0007】
また、あらかじめプレゼンテーションファイルを変換してからサーバにアップロードする手法も考えられる。しかし、この場合は、あらかじめプロジェクタの機種等を把握しておく必要があり、上記の場合やユーザが異なる場合等にはこの手法では対応できない。さらに、あらかじめプレゼンテーションファイルを変換してしまうと、実際には変換が不要な場合も変換してしまうことによって画質等が劣化してしまう場合がある。
【0008】
本発明の目的は、画像データ等を表示装置の種別等に応じて変換して提供することが可能な変換装置、表示システム、プログラムおよび変換方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、本発明に係る変換装置は、ソース画像データを記憶する記憶部と、表示装置との通信を行う通信部と、前記ソース画像データを変換して変換画像データを生成する変換部と、を含む変換装置において、前記通信部は、前記表示装置から前記表示装置の種別および変換形式の少なくとも一方を示す要求情報を受信するとともに、前記変換画像データを前記表示装置へ向け送信し、前記変換部は、前記種別および前記変換形式の少なくとも一方に基づき、前記ソース画像データを前記変換画像データに変換することを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る表示システムは、前記変換装置と、前記表示装置と、を含み、前記表示装置は、前記要求情報を送信するとともに、前記変換画像データを受信する表示側通信部と、前記変換画像データに基づき、画像を表示する表示部と、を含むことを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係るプログラムは、ソース画像データを記憶する記憶部と、表示装置との通信を行う通信部とを含むコンピュータにより読み取り可能なプログラムにおいて、前記コンピュータを、前記通信部を制御する通信制御部と、前記ソース画像データを変換して変換画像データを生成する変換部として機能させ、前記通信制御部は、前記通信部に、前記表示装置から前記表示装置の種別および変換形式の少なくとも一方を示す要求情報を受信させるとともに、前記変換画像データを前記表示装置へ向け送信させ、前記変換部は、前記種別および前記変換形式の少なくとも一方に基づき、前記ソース画像データを前記変換画像データに変換することを特徴とする。
【0012】
また、本発明に係る変換方法は、ソース画像データを記憶する記憶部と、表示装置との通信を行う通信部と、変換部とを含むコンピュータによる変換方法において、前記通信部は、前記表示装置から前記表示装置の種別および変換形式の少なくとも一方を示す要求情報を受信し、前記変換部は、前記種別および前記変換形式の少なくとも一方に基づき、前記ソース画像データを前記変換画像データに変換し、前記通信部は、前記変換画像データを前記表示装置へ向け送信することを特徴とする。
【0013】
本発明によれば、変換装置等は、表示装置からの要求に応じてソース画像データを変換画像データに変換することにより、画像データ等を表示装置の種別等に応じて変換して提供することができる。
【0014】
また、前記記憶部は、前記種別と前記変換形式とが対応付けられた種別変換形式対応付けデータを記憶し、前記変換部は、前記表示装置の種別を示す前記要求情報が受信された場合、当該種別と、前記種別変換形式対応付けデータとに基づき、適用する変換形式を決定するとともに、当該変換形式で前記ソース画像データを前記変換画像データに変換してもよい。
【0015】
これによれば、変換装置等は、種別のみを示す要求情報を受信した場合であっても、種別変換形式対応付けデータを用いて適用する変換形式を決定することができるため、画像データ等を表示装置の種別等に応じて変換して提供することができる。
【0016】
また、前記変換部は、前記ソース画像データを標準的なデータ形式に変換して標準画像データとして前記記憶部に記憶するとともに、前記要求情報に基づき、前記標準的なデータ形式での変換で対応可能かどうかを判定し、前記通信部は、前記標準的なデータ形式での変換で対応可能な場合、前記標準画像データを前記変換画像データとして前記表示装置へ向け送信してもよい。
【0017】
これによれば、変換装置等は、あらかじめ標準画像データを記憶しておくことにより、標準的なデータ形式での変換で対応可能な場合、動的な変換を行うことなく、よりスムーズに変換画像データを表示装置に提供することができる。
【0018】
また、前記通信部は、アップロード装置または前記表示装置から前記ソース画像データを受信してもよい。
【0019】
これによれば、変換装置等は、アップロードされたソース画像データを変換して表示装置に提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明をサーバ等に適用した実施例について、図面を参照しつつ説明する。なお、以下に示す実施例は、特許請求の範囲に記載された発明の内容を何ら限定するものではない。また、以下の実施例に示す構成のすべてが、特許請求の範囲に記載された発明の解決手段として必須であるとは限らない。
【0021】
(第1の実施例)
図1は、第1の実施例における表示システムの全体図である。表示システムは、変換装置の一種であるサーバ100と、サーバ100に画像データ等をアップロードするアップロード装置の一種であるPC200と、画像データ等に基づく画像の表示等を行う表示装置の一種であるプロジェクタ300を含んで構成されている。また、サーバ100、PC200、プロジェクタ300は、ネットワーク10(例えば、WAN、LAN等)を介して相互に接続されている。
【0022】
なお、説明を簡単にするため、図1では、PC200、プロジェクタ300は1台のみであるが、サーバ100は、複数のPC200、複数のプロジェクタ300と通信を行うことが可能である。また、PC200は表示システムに含まれなくてもよい。
【0023】
サーバ100は、PC200から送信されるソース画像データを、プロジェクタ300の種別や要求内容に応じて変換する機能を有する。次に、このような機能を有するサーバ100の機能ブロックについて説明する。
【0024】
図2は、第1の実施例におけるサーバ100の機能ブロック図である。サーバ100は、PC200およびプロジェクタ300と通信を行う通信部110と、種々のデータを記憶する記憶部120と、種々のデータを変換する変換部130を含んで構成されている。
【0025】
また、記憶部120は、PC200からアップロードされるソース画像データ121、ソース画像データ121が標準的なデータ形式に変換された標準画像データ122、プロジェクタ300の種別と、データの変換形式とが対応付けられた種別変換形式対応付けデータ123等を記憶している。
【0026】
図3(A)は、第1の実施例における種別変換形式対応付けデータ123の一例を示す図である。例えば、種別が機種Aである場合、変換形式は解像度が640×480、色の表現形式がRGB、データの拡張子がZであり、種別が機種Bである場合、変換形式は解像度が1024×768、色の表現形式がsRGB、データの拡張子がYであり、種別が機種Cである場合、変換形式は標準、データの拡張子がXである。変換部130は、種別変換形式対応付けデータ123を参照することにより、プロジェクタ300の種別から変換形式を決定することが可能である。
【0027】
なお、これらの各部は、例えば、以下のハードウェアを用いて実装されてもよい。例えば、通信部110としてはLANボード等、記憶部120としてはHDD等、変換部130としてはCPU等が採用されてもよい。
【0028】
また、サーバ100は、これらの各部の機能をサーバ100に実装するためのプログラムを情報記憶媒体400から読み取ることにより、各部の機能を実装してもよい。このような情報記憶媒体400としては、例えば、CD−ROM、DVD−ROM、ROM、RAM、HDD等を適用でき、そのプログラムの読み取り方式は接触方式であっても、非接触方式であってもよい。
【0029】
次に、これらの各部を用いたデータの変換手順について説明する。ここでは、ユーザが、会社のPC200からサーバ100にソース画像データ121をアップロードし、当該ユーザまたは他のユーザが、プレゼンテーション会場に設置されたプロジェクタ300にソース画像データ121が変換された変換画像データをダウンロードし、プロジェクタ300が、当該変換画像データに基づく画像を投写する場合におけるサーバ100による標準画像データの記憶手順およびデータの変換手順について順に説明する。
【0030】
図4は、第1の実施例における標準画像データの記憶手順を示すフローチャートである。まず、通信部110は、ソース画像データ121を受信したかどうかを判定する(ステップS1)。ソース画像データ121が受信された場合、変換部130は、ソース画像データ121を記憶部120に記憶する(ステップS2)。なお、実際には、記憶部120には複数種のソース画像データ121が記憶されるため、PC200からアップロードされるソース画像データ121にはソース画像データ121の識別情報等が付加されていてもよい。
【0031】
また、変換部130は、ソース画像データ121を記憶部120に記憶した後、ソース画像データ121を標準的なデータ形式に変換して標準画像データ122を生成し、標準画像データ122を記憶部120に記憶する(ステップS3)。以上の手順により、標準画像データ122が記憶部120に記憶される。
【0032】
なお、標準的なデータ形式としては、例えば、標準的なプレゼンテーションファイル形式、標準的なドキュメントファイル形式、プロジェクタ300のメーカー固有のファイル形式等が該当する。また、標準的なデータ形式が複数種ある場合、変換部130は、同時に複数種の標準画像データ122を生成してもよい。
【0033】
次に、データの変換手順について説明する。図5は、第1の実施例における変換手順を示すフローチャートである。変換部130は、通信部110によってプロジェクタ300からのダウンロード要求を示す要求情報が受信されたかどうかを判定する(ステップS4)。当該要求情報が受信された場合、変換部130は、当該要求が標準的なデータ形式での要求であるかどうかを判定する(ステップS5)。
【0034】
なお、要求情報としては、例えば、プロジェクタ300のIPアドレス、プロジェクタ300の機種名、要求するデータ形式、要求するソース画像データ121の識別情報等が含まれてもよい。また、認証が行われる場合、要求情報には、ユーザ名、パスワード等の認証情報が含まれてもよい。
【0035】
当該要求が標準的なデータ形式での画像データの提供要求である場合、変換部130は、標準画像データ122を変換画像データとして適用する(ステップS6)。一方、当該要求が標準的なデータ形式での要求ではない場合、変換部130は、種別変換形式対応付けデータ123を参照し、要求情報に含まれるプロジェクタ300の機種名から対応する変換形式を決定し(ステップS7)、決定した変換形式でソース画像データ121を変換して変換画像データを生成する(ステップS8)。
【0036】
通信部110は、ステップS6で適用された変換画像データまたはステップS8で生成された変換画像データを、要求情報の送信元のプロジェクタ300へ向け送信する(ステップS9)。
【0037】
プロジェクタ300は、変換画像データを受信し、変換画像データに基づき、画像を生成、投写する。なお、プロジェクタ300は、要求情報を送信するとともに、変換画像データを受信する表示側通信部、画像生成部、投写部(表示部)等の構成を有している。
【0038】
以上のように、本実施例によれば、サーバ100は、プロジェクタ300からの要求に応じてソース画像データ121を変換画像データに変換することにより、画像データ等をプロジェクタ300の種別等に応じて変換して提供することができる。
【0039】
また、本実施例によれば、サーバ100は、種別のみを示す要求情報を受信した場合であっても、種別変換形式対応付けデータ123を用いて適用する変換形式を決定することができるため、画像データ等をプロジェクタ300の種別等に応じて変換して提供することができる。
【0040】
また、本実施例によれば、サーバ100は、あらかじめ標準画像データ122を記憶しておくことにより、標準的なデータ形式での変換で対応可能な場合、動的な変換を行うことなく、よりスムーズに変換画像データをプロジェクタ300に提供することができる。
【0041】
また、本実施例によれば、サーバ100は、PC200によってアップロードされるソース画像データ121を記憶部120に記憶することにより、アップロードされたソース画像データ121を変換して表示装置に提供することができる。
【0042】
また、本実施例によれば、サーバ100がデータの変換を行うことにより、PC200やプロジェクタ300にデータの変換機能を付加する必要がないため、既存のPC200や既存のプロジェクタ300を使用することができる。その上、サーバ100は、プロジェクタ300がダウンロードする際の画像(ユーザインターフェース)を共通化することができる。
【0043】
また、本実施例によれば、サーバ100に記憶されたデータをプロジェクタ300がダウンロードして使用することができるため、サーバ100は、ユーザがデータを持ち運ぶ手間やデータの紛失リスク等を軽減できる。その上、ユーザは、自分の使用したい場所で、PC200を用いることなくプロジェクタ300を用いたプレゼンテーション等を行うことができる。
【0044】
さらに、本実施例によれば、サーバ100が動的にソース画像データ121の変換を行うことにより、あらかじめソース画像データ121を標準画像データ122に変換して記憶しておき、要求に応じてさらに標準画像データ122を変換する方式と比べ、画質の劣化を抑制することができる。
【0045】
(第2の実施例)
第1の実施例では、標準画像データ122、種別変換形式対応付けデータ123が用いられているが、これらのデータは必須ではない。次に、常に動的変換が行われる実施例について説明する。
【0046】
図6は、第2の実施例におけるサーバ101の機能ブロック図である。サーバ101の記憶部120には標準画像データ122、種別変換形式対応付けデータ123は記憶されない。変換部131は、ソース画像データ121をプロジェクタ300からの要求に応じて変換する機能を有する。その他の構成は第1の実施例と同様であるため説明を省略する。なお、サーバ101も第1の実施例と同様に情報記憶媒体401からプログラムを読み取って変換部131等の機能を実装してもよい。
【0047】
次に、これらの各部を用いた変換手順について説明する。図7は、第2の実施例における変換手順を示すフローチャートである。
【0048】
まず、変換部131は、通信部110によってプロジェクタ300からのダウンロード要求を示す要求情報が受信されたかどうかを判定する(ステップS11)。なお、この要求情報には、プロジェクタ300が希望するデータの変換形式を示す情報が含まれるものとする。
【0049】
ダウンロード要求を示す要求情報が受信された場合、変換部131は、要求情報に含まれる希望データ変換形式を示す情報に基づき、ソース画像データ121を変換して変換画像データを生成する(ステップS12)。
【0050】
通信部110は、生成された変換画像データを、要求情報の送信元のプロジェクタ300へ向け送信する(ステップS13)。
【0051】
以上のように、本実施例によれば、サーバ100は、動的にソース画像データ121を変換することにより、記憶部120に標準画像データ122、種別変換形式対応付けデータ123を記憶することなく、プロジェクタ300の要求に応じたデータを提供することができる。
【0052】
(その他の実施例)
なお、本発明の適用は上述した実施例に限定されず、種々の変形が可能である。例えば、上述した実施例では、画像データのみが用いられているが、変換部130、131は、音声データを変換してもよい。また、画像データは、静止画データでも動画データでもよい。
【0053】
また、アップロード装置は、PC200には限定されず、例えば、携帯電話、ハードディスクレコーダ等であってもよい。また、表示装置は、プロジェクタ300には限定されず、例えば、テレビ、液晶モニタ、携帯電話等であってもよい。
【0054】
また、プロジェクタ300は、ユーザの操作情報を入力する操作部と、当該操作情報に基づいて要求情報を生成する情報生成部を含んでもよい。これによれば、プロジェクタ300は、例えば、ユーザの希望するデータ形式を示す要求情報を生成し、サーバ100、101は、ユーザの希望に応じたデータ形式の変換画像データをプロジェクタ300に提供することができる。また、情報生成部または表示側通信部は、プロジェクタ300に記憶された設定情報等に基づいてプロジェクタ300の種別や変換形式を示す要求情報を生成してもよい。
【0055】
また、変換部130は、種別変換形式対応付けデータ123を更新してもよい。図3(B)は、その他の実施例における種別変換形式対応付けデータの一例を示す図である。例えば、変換部130は、プロジェクタ300からの要求情報に含まれる希望データ変換形式が種別変換形式対応付けデータ123と異なる場合、種別変換形式対応付けデータ123における当該機種の変換形式を当該希望データ変換形式に更新してもよい。例えば、機種Aのプロジェクタからの希望データ変換形式が640×480、sRGB、拡張子Yである場合、変換部130は、機種Aの変換形式を図3(B)に示す形式に更新してもよい。
【0056】
また、変換部130は、種別変換形式対応付けデータ123の種別に該当しない機種のプロジェクタから要求情報が送信された場合、当該要求情報に含まれる機種と希望データ変換形式を種別変換形式対応付けデータ123に追加してもよい。例えば、機種Dのプロジェクタから希望変換形式が1920×1080、sRGB、拡張子Yで要求情報が送信された場合、変換部130は、図3(B)に示すように、機種Dの変換形式を追加してもよい。以上のように、サーバ100は、種別変換形式対応付けデータ123を更新することにより、表示装置の仕様変更や新たな表示装置の表示形式にも対応することが可能である。
【0057】
また、上述した実施例では、アップロード装置がソース画像データ121をアップロードしているが、表示装置がソース画像データ121をアップロードし、同じ表示装置が変換画像データをダウンロードしてもよい。
【0058】
また、サーバ100、101は、1台の表示装置からの要求に応じて同時に複数の表示装置に変換画像データを提供してもよい。例えば、複数のプロジェクタ300が、画像を重ね合わせて投写したり、1つの画像の異なる領域を分担して投写したりする場合がある。このような場合、複数のプロジェクタ300のうちの1台のプロジェクタ300が、自分だけでなく他のプロジェクタ300のIPアドレスも含めて要求情報を送信し、サーバ100、101は、当該要求情報に応じて変換した変換画像データを当該要求情報に含まれるIPアドレス宛に送信してもよい。
【0059】
また、サーバ100、101の機能を複数の装置(例えば、要求を順番に受け付けるメッセージキューイングサーバ、ユーザインタフェースを提供するウェブサーバ、記憶部120として機能するファイルサーバ、変換部130、131として機能する処理サーバ等)に分散して実装してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】第1の実施例における表示システムの全体図である。
【図2】第1の実施例におけるサーバの機能ブロック図である。
【図3】図3(A)は、第1の実施例における種別変換形式対応付けデータの一例を示す図であり、図3(B)は、その他の実施例における種別変換形式対応付けデータの一例を示す図である。
【図4】第1の実施例における標準画像データの記憶手順を示すフローチャートである。
【図5】第1の実施例における変換手順を示すフローチャートである。
【図6】第2の実施例におけるサーバの機能ブロック図である。
【図7】第2の実施例における変換手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0061】
10 ネットワーク、100、101 サーバ(変換装置)、110 通信部、120 記憶部、121 ソース画像データ、122 標準画像データ、123 種別変換形式対応付けデータ、130、131 変換部、200 PC(アップロード装置)、300 プロジェクタ(表示装置)、400、401 情報記憶媒体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ソース画像データを記憶する記憶部と、
表示装置との通信を行う通信部と、
前記ソース画像データを変換して変換画像データを生成する変換部と、
を含む変換装置において、
前記通信部は、前記表示装置から前記表示装置の種別および変換形式の少なくとも一方を示す要求情報を受信するとともに、前記変換画像データを前記表示装置へ向け送信し、
前記変換部は、前記種別および前記変換形式の少なくとも一方に基づき、前記ソース画像データを前記変換画像データに変換することを特徴とする変換装置。
【請求項2】
請求項1に記載の変換装置において、
前記記憶部は、前記種別と前記変換形式とが対応付けられた種別変換形式対応付けデータを記憶し、
前記変換部は、前記表示装置の種別を示す前記要求情報が受信された場合、当該種別と、前記種別変換形式対応付けデータとに基づき、適用する変換形式を決定するとともに、当該変換形式で前記ソース画像データを前記変換画像データに変換することを特徴とする変換装置。
【請求項3】
請求項1、2のいずれかに記載の変換装置において、
前記変換部は、前記ソース画像データを標準的なデータ形式に変換して標準画像データとして前記記憶部に記憶するとともに、前記要求情報に基づき、前記標準的なデータ形式での変換で対応可能かどうかを判定し、
前記通信部は、前記標準的なデータ形式での変換で対応可能な場合、前記標準画像データを前記変換画像データとして前記表示装置へ向け送信することを特徴とする変換装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかに記載の前記変換装置と、
請求項1〜3のいずれかに記載の前記表示装置と、
を含み、
前記表示装置は、
前記要求情報を送信するとともに、前記変換画像データを受信する表示側通信部と、
前記変換画像データに基づき、画像を表示する表示部と、
を含むことを特徴とする表示システム。
【請求項5】
請求項4に記載の表示システムにおいて、
前記通信部は、アップロード装置または前記表示装置から前記ソース画像データを受信することを特徴とする表示システム。
【請求項6】
ソース画像データを記憶する記憶部と、表示装置との通信を行う通信部とを含むコンピュータにより読み取り可能なプログラムにおいて、
前記コンピュータを、
前記通信部を制御する通信制御部と、
前記ソース画像データを変換して変換画像データを生成する変換部として機能させ、
前記通信制御部は、前記通信部に、前記表示装置から前記表示装置の種別および変換形式の少なくとも一方を示す要求情報を受信させるとともに、前記変換画像データを前記表示装置へ向け送信させ、
前記変換部は、前記種別および前記変換形式の少なくとも一方に基づき、前記ソース画像データを前記変換画像データに変換することを特徴とするプログラム。
【請求項7】
ソース画像データを記憶する記憶部と、表示装置との通信を行う通信部と、変換部とを含むコンピュータによる変換方法において、
前記通信部は、前記表示装置から前記表示装置の種別および変換形式の少なくとも一方を示す要求情報を受信し、
前記変換部は、前記種別および前記変換形式の少なくとも一方に基づき、前記ソース画像データを前記変換画像データに変換し、
前記通信部は、前記変換画像データを前記表示装置へ向け送信することを特徴とする変換方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−98179(P2009−98179A)
【公開日】平成21年5月7日(2009.5.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−266645(P2007−266645)
【出願日】平成19年10月12日(2007.10.12)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】