説明

多孔性担体を用いたダイのカプセル化

多孔性担体(101)を用いた集積回路ダイ(403)のカプセル化方法。一例において、接着構造体(例えばテープ)が多孔性担体に取り付けられる。次に、集積回路ダイが接着構造体上に設置される。次に、集積回路ダイが、カプセル構造体(505)を形成するためにカプセル化される。次に、カプセル構造体から担体を除去すべく接着構造体の接着強度を低下させるために、担体が該担体内を通過する溶剤に曝される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は概して、集積回路(IC)ダイのカプセル化に関する。
【背景技術】
【0002】
パッケージ集積回路の製造におけるカプセル化工程の際に、ICダイを支えるために担体が用いられる。幾つかの工程で、ICダイは、テープまたはその他の種類の取り付け構造体により担体に取り付けられる。金型がICダイの周囲に設置され、次に、ダイの外側の金型の底面がテープで画定された状態で、ダイのカプセル化が行われる。カプセル材が硬化した後、テープの接着剤を軟化させるためにテープを加熱することにより、担体がカプセル構造体から除去される。次に、テープがカプセル構造体から除去される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
担体の除去のためにテープを加熱する上での1つの問題点は、カプセル構造体に加えられる熱が、カプセル構造体内の所望の位置からダイを横滑りさせる可能性があることである。
【0004】
他の担体の除去工程において、テープの接着剤は、テープへの紫外(UV)放射線の照射によって劣化され得る。しかしながら、これらの工程で、テープ上のUV劣化可能な接着剤は、カプセル化工程の硬化温度に曝された後に十分に機能しないおそれがある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
必要とされているものは、集積回路ダイのパッケージ化の改良された方法である。
本発明は、添付図面を参照することで、よりよく理解され、その多数の目的、特徴および利点が当業者に明らかとなる。
【0006】
異なる図面で使用されている同じ参照記号は、特に明記されない限り同一の品目を示す。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下に、本発明を実施する様態の詳細な説明を記載する。説明は本発明を例証することを意図しており、制限するものとして解釈されてはならない。
図1〜9は、カプセル構造体から担体を除去するために接着構造体の接着強度を低下させるべく、溶剤を担体内に通過させるために多孔性担体を使用するICダイのカプセル化工程の様々な段階の一実施形態を図示している。
【0008】
図1は、カプセル化工程のためのテープの貼付前の担体101の断面図である。担体101は、担体の一側から他側まで溶剤を通過させる細孔を有する多孔性である。一実施形態において、担体101は、ガラスマトリクスに埋め込まれた酸化アルミニウムの複合材料から製造される。他の実施形態において、担体101は、例えば金属、セラミックス、ガラス、プラスチック、ポリマまたはそれらの組み合わせなどの他の材料で製造されることができ、かかる材料は、連続した開放細孔を有するように製造されている。幾つかの実施形態において、担体は、カプセル化工程の温度(例えば150℃)に耐えることができる材料で製造されている。
【0009】
一実施形態において、担体101は、0.2ミクロンの細孔直径および100万分の8(ppm)の熱膨張係数(CTE)を有する細孔を備えている。他の実施形態では、担体101の細孔径は0.02ミクロンから30ミクロンの範囲でもよい。他の実施形態では、細孔径はもっと大きくてもよい。しかしながら、幾つかの実施形態において、より大きな細孔径は、望まれる滑らかさのレベルを超えて、担体表面の滑らかさに影響を与えることがある。一実施形態において、担体表面の所望の滑らかさは、ICダイの取り付けに用いられる接着構造体の種類に依存している。幾つかの実施形態では、接着構造体は平面層として使用されることができ、それによって、より大きな細孔径を有する担体を可能にする。
【0010】
より小さな細孔径の細孔を有する担体が用いられてもよい。しかしながら、より小さな細孔径では、担体を通過する溶剤の量が少なくなる。幾つかの実施形態では、接着構造体の強度を低下させるために必要な時間は、担体を通過する溶剤の量に依存する。したがって、幾つかの実施形態では、溶剤の望まれる通過量に応じて、0.02ミクロン以上の細孔直径を有する連続した開放細孔を備える担体が利用される。また、より小さな寸法の細孔を有する担体を利用することは、小径の細孔が塞がれるおそれがある点で、担体の再利用に影響を与える可能性がある。
【0011】
他の実施形態で、担体101のCTEは他の値でもよい。幾つかの実施形態において、担体101のCTEは、ICダイをカプセル化するために用いられるカプセル材のCTEよりも低い。幾つかの実施形態において、カプセル材は、0.5〜20ppmの範囲のCTEを有している。
【0012】
図2を参照すると、テープ203が担体101の上面に貼付されている。テープ203の貼付前に、担体101は、例えば焼成および洗浄により清掃されている。一実施形態において、テープ203は両面接着テープである。テープ203のダイ側(図2の上方)は、50ミクロンの厚さのシリコーン接着材料を有しているが、他の実施形態では、他の厚さ(例えば12〜100ミクロン)および/または他の接着材料(例えばアクリル性または有機性)でもよい。
【0013】
一実施形態において、テープ203の担体側(図2の下方)は、75ミクロンの厚さのシリコーン接着材料を有している。他の実施形態において、担体側の接着材料は、他の種類の接着材料(例えばアクリル性または有機性)および/または他の厚さでもよい。幾つかの実施形態において、担体側の接着材料の厚さは、担体101の上面を「平坦化」するために、担体101の上面の孔または他の窪みを充填するに十分な厚さでなくてはならない。しかしながら、幾つかの実施形態において、担体側の接着材料の最高厚さは、溶剤によりテープ203から担体を解放する能力により制限されている。幾つかの実施形態において、担体側の接着材料の厚さは12〜100ミクロンの範囲であることができ、他の実施形態では他の厚さでもよい。一実施形態において、テープは、30ミクロンを超える接着材料をダイ側に有しており、50ミクロンを超える接着材料を担体側に有している。幾つかの実施形態において、シリコーン接着剤は、シリコーン強度を増加または低下させるために添加剤を有してもよい。一実施形態において、ダイ側の接着材料および担体側の接着材料は、テープの担体(例えばポリエステルまたはポリアミド)により分離されている。
【0014】
図3は、カプセル材の金型がテープ203上に設置された後の、担体101の断面図を示す。金型305は、テープ203の中間部を露出させるための開口307を有している。
【0015】
図4を参照すると、集積回路ダイ403および405は、テープ203上において、開口307内の予め画定された位置に設置されている。一実施形態において、複数のダイは、テープ203上にアレイ配置(例えば4×6、6×6、または8×8)で設置されている。一実施形態において、ダイは、標準的なピックアンドプレース法によりテープ203上に設置されているが、他の方法でテープ203上に設置されてもよい。
【0016】
一実施形態において、ダイ403および405は、個々のダイ内で続いてシングル化された半導体ウエハ上に構築される集積回路を含む。図示される実施形態において、ダイ403および405はフリップチップ配置を有しており、テープ203上に、その活性側を下向きに設置され、ボンドパッド(図示せず)が、図4に対してダイ403および405の底面上に位置している。
【0017】
図5を参照すると、カプセル構造体505内にダイ403および405をカプセル化するカプセル材503を形成するために、カプセル材料が開口307内に(例えばシリンジおよびロボットニードルで)分注されている。他の実施形態において、カプセル材503は、例えばスクリーン印刷、押出コーティング、移送モールド、射出モールド、グロブトップ、またはその他のカプセル化処理等の他のカプセル化処理によって形成され得る。
【0018】
図6を参照すると、担体101の底部が溶剤槽603内に設置されている。溶剤槽603からの溶剤は、毛管作用により担体内に吸収されてテープ203の担体側の接着材料と接触する。溶剤は、テープ203の担体側の接着材料の接着強度を低下させる。溶剤がアセトンであるとともに接着材料がシリコーン接着剤である一実施形態において、溶剤はシリコーン接着剤の接着特性を軟化させる。一実施形態において、担体101がテープ203から分離する前に、担体101の底部が約5分間、槽603内に設置されている。他の実施形態においては、担体のより大きな部分が槽603内に浸漬されてもよい。幾つかの実施形態においては、担体・モールド・カプセル構造体の全体が槽603内に浸漬されてもよい。
【0019】
溶剤が担体内を通過する多孔性担体を使用する一つの利点は、担体の除去工程が、室温あるいは幾つかの実施形態においては少なくともカプセル材の遷移温度(Tg)未満の温度で行われ得ることである。従って、担体は、ダイ403および405をカプセル構造体505内で横滑りさせることなく、カプセル構造体505から除去され得る。一実施形態において、カプセル材503の遷移温度は約140℃である。他の実施形態において、他の種類のカプセル材料は、90℃〜200℃の範囲のTgを有することができる。
【0020】
図7は、担体101が除去された後の金型305と、カプセル構造体505と、テープ203との断面図を示す。
図8を参照すると、テープ203は、カプセル構造体505および金型305から引き離されている。図9を参照すると、金型305は、カプセル構造体505から除去されている。幾つかの実施形態において、相互連結構造体(図示せず)を形成するために、構造505は、ダイの活性側でさらなる集積工程(例えば誘電および金属相互連結処理)に曝されている。次に、カプセル構造体505は、複数のパッケージIC内にシングル化される。
【0021】
一実施形態において、各パッケージICは、一個のICダイ(例えば403)を含む。しかしながら、他の実施形態においては、各パッケージICは複数のダイ(例えば積層あるいは並列構成)を含んでもよい。また、他の実施形態のパッケージICは、カプセル材(例えば503)内にカプセル化される独立したデバイス(例えばトランジスタ、フィルタ、コンデンサ、アンプ)を含んでもよい。これらの追加部品は、カプセル化前にテープ203上に設置されている。幾つかの実施形態において、埋め込まれたシステム全体(例えばマルチチップモジュール、RFシステム、または他の無線または情報処理システム)がパッケージIC内に含まれてもよい。
【0022】
他の実施形態において、パッケージ基板は、テープ203とICダイ(例えば405)との間に位置しており、幾つかの実施形態において、パッケージ基板がカプセル材の底部を画定している。一実施形態において、ICダイはパッケージ基板に搭載され、次に、パッケージ基板が開口307内に設置されている。他の実施形態において、パッケージ基板はまず開口307内でテープ203上に設置され、次にICダイが基板上に設置されている。他の実施形態において、カプセル化の前に、ワイヤーボンドが活性側のボンドパッド上と、パッケージ基板上のボンドパッド上とに取り付けられ、ダイは、活性側を上にしてパッケージ基板上に設置されてもよい。
【0023】
他の実施形態において、他の種類の接着構造体がテープ203の代わりに用いられてもよい。例えば、集積回路金ダイを取り付けるために2層のテープが用いられ得る。テープの一層は両面に接着材料を有しており、他層は片側にのみに接着剤を有するだろう。
【0024】
他の実施形態において、フォトレジストまたは他の種類の接着剤(例えば有機性接着剤)が、ダイを担体に取り付けるための接着構造体として用いられ得る。かかる幾つかの実施形態において、フォトレジストの第1の層(図示せず)は、担体101の上面に塗布されるだろう。フォトレジストの第1の層を硬化させる硬化工程後、フォトレジストの第2の層が、硬化したフォトレジスト層上に塗布される。次にICダイがフォトレジストの第2の層上に設置される。その後、フォトレジストの第2の層が硬化される。他の実施形態において、ダイを担体に取り付けるために一層のみが用いられる場合に、乾燥膜フォトレジストまたは他の接着剤が用いられ得る。かかる接着剤の一例はデュポン社が販売するRISTONである。
【0025】
フォトレジストまたは接着構造体を有する幾つかの実施形態で、アセトンまたはN−メチル−2−ピロリドン(NMP)が、(例えば担体101の底部が溶剤槽内に設置されている場合)フォトレジストまたは接着剤層を溶解する溶剤として用いられ得る。
【0026】
他の実施形態において、例えば他の種類の接着材料または他の種類のフォトレジスト材料などを含む、他の種類の接着構造体が用いられ得る。幾つかの実施形態において、接着構造体は、カプセル材を硬化させる硬化温度に耐えることができる。
【0027】
本発明の一態様において、方法は、多孔性担体を準備する工程と、多孔性担体を覆う接着構造体を準備する工程と、接着構造体上に第1の集積回路ダイを設置する工程とを含む。前記方法はまた、カプセル構造体を形成するために第1の集積回路ダイをカプセル化する工程と、カプセル構造体から多孔性担体を分離する工程とを含む。
【0028】
本発明の別の態様において、方法は、多孔性担体を準備する工程と、多孔性担体に接着構造体を接着させる工程と、接着構造体上に少なくとも一つの集積回路ダイを設置する工程とを含む。前記方法はまた、カプセル構造体を形成するために少なくとも一つの集積回路ダイをカプセル化する工程と、カプセル構造体から多孔性担体を除去する工程とを含む。除去工程は、接着構造体と多孔性担体との間の接着強度を低下させるために、多孔性担体内を通過する溶剤を使用する工程を含む。
【0029】
本発明の別の態様において、方法は、少なくとも0.02ミクロンの細孔直径を有する細孔を含む再利用可能な多孔性担体を準備する工程と、再利用可能な多孔性担体に接着構造体を接着する工程と、接着構造体上にアレイ配列で複数の集積回路ダイを設置する工程とを含む。前記方法はまた、カプセル構造体を形成するために前記複数の集積回路ダイをカプセル化する工程と、カプセル構造体から再利用可能な多孔性担体を分離する工程とを含む。分離工程は、接着構造体と再利用可能な多孔性担体との間の接着強度を低下させるために、多孔性担体内を通過する溶剤を使用する工程を備える。
【0030】
本発明の特定の実施形態が図示されるとともに説明されているが、本願の説明に基づき、本発明とその広義な態様から逸脱することなくさらなる変更および改変が行われ得ることは当業者には明白であり、従って、添付の特許請求の範囲は、本発明の真の精神と範囲内にあるように、全てのかかる変更および改変をその範囲内に包含するものである。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明に係る担体の一実施形態の断面図である。
【図2】本発明に係るパッケージ集積回路の製造における一段階中の、上部に接着テープが貼付されている担体の一実施形態の断面図である。
【図3】本発明に係るパッケージ集積回路の製造における別の一段階中の、担体、接着テープおよびカプセル材の金型の一実施形態の断面図である。
【図4】本発明に係るパッケージ集積回路の製造における別の一段階中の、担体、接着テープ、カプセル材の金型およびICダイの一実施形態の断面図である。
【図5】本発明に係るパッケージ集積回路の製造における別の一段階中の、担体、接着テープ、カプセル材の金型およびカプセル構造体の一実施形態の断面図である。
【図6】本発明に係るパッケージ集積回路の製造における別の一段階中の、担体、接着テープ、カプセル材の金型およびカプセル構造体の一実施形態の断面図である。
【図7】本発明に係るパッケージ集積回路の製造における別の一段階中の、担体の除去後の接着テープ、カプセル材の金型およびカプセル構造体の一実施形態の断面図である。
【図8】本発明に係るパッケージ集積回路の製造における別の一段階中の、接着テープの除去後のカプセル材の金型およびカプセル構造体の一実施形態の断面図である。
【図9】本発明に係るパッケージ集積回路の製造における別の一段階中の、カプセル材の金型の除去後のカプセル構造体の一実施形態の断面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
多孔性担体を準備する工程と、
多孔性担体を覆う接着構造体を準備する工程と、
接着構造体上に第1の集積回路ダイを設置する工程と、
カプセル構造体を形成するために第1の集積回路ダイをカプセル化する工程と、
カプセル構造体から多孔性担体を分離する工程と
を備える方法。
【請求項2】
前記接着構造体は、多孔性担体と接触する接着材料を備え、カプセル構造体から多孔性担体を分離する工程は、接着構造体に作用するために多孔性担体内を通過する溶剤を使用する工程を有する請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記接着構造体に作用するために溶剤を使用する工程は、多孔性担体と、接着構造体の接着材料との間の接着強度を低下させるために溶剤を使用する工程を備える請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記接着材料は、多孔性担体内を通過する溶剤によって溶解可能である請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記接着構造体はテープを備える請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記接着構造体は両面接着テープを備える請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記両面接着テープは、少なくとも30ミクロンの厚さを有するダイ側接着材料と、少なくとも50ミクロンの厚さを有する担体側接着材料とを備え、担体側接着材料は、ダイ側接着材料と多孔性担体との間にある請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記接着構造体はフォトレジストを備える請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記多孔性担体は、金属、セラミックス、ガラス、プラスチックおよびポリマからなる群から選択される少なくとも一つの材料を備える請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記多孔性担体は、ガラスマトリクスに埋め込まれた酸化アルミニウムを備える請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記カプセル化工程の前に、接着構造体上に第2の集積回路ダイを設置する工程をさらに備え、カプセル化工程は、カプセル構造体を形成するために、第1の集積回路ダイと第2の集積回路ダイとをカプセル化する工程を備える請求項1に記載の方法。
【請求項12】
カプセル構造体から多孔性担体を分離する工程の後、
多孔性担体を覆う第2の接着構造体を準備する工程と、
接着構造体上に第2の集積回路ダイを設置する工程と、
第2のカプセル構造体を形成するために第2の集積回路ダイをカプセル化する工程と、
第2のカプセル構造体から多孔性担体を分離する工程と
をさらに備える請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記多孔性担体の細孔直径は0.02ミクロンから30ミクロンの範囲である請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記多孔性担体は、少なくとも0.02ミクロンの細孔直径を有する連続した開放細孔によって特徴付けられる請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記連続した開放細孔の細孔直径は最大で0.3ミクロンである請求項14に記載の方法。
【請求項16】
多孔性担体を準備する工程と、
多孔性担体に接着構造体を接着させる工程と、
接着構造上に少なくとも一つの集積回路ダイを設置する工程と、
カプセル構造体を形成するために少なくとも一つの集積回路ダイをカプセル化する工程と、
カプセル構造体から多孔性担体を除去する工程であって、該除去する工程は、接着構造体と多孔性担体との間の接着強度を低下させるために、多孔性担体を通る溶剤を使用する工程を有する工程と
を備える方法。
【請求項17】
前記溶剤は、接着構造体の少なくとも一部を軟化させる請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記溶剤は、接着構造体の少なくとも一部を溶解する請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記多孔性担体を除去する工程は、前記カプセル化工程で使用されるカプセル材料の遷移温度(Tg)未満の温度で実施される請求項16に記載の方法。
【請求項20】
前記接着構造体はテープを備える請求項16に記載の方法。
【請求項21】
前記テープは、少なくとも30ミクロンの厚さを有するダイ側接着材料と、少なくとも50ミクロンの厚さを有する担体側接着材料とを備え、担体側接着材料は多孔性担体と接触する請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記接着構造体上に少なくとも一つの集積回路ダイを設置する工程は、接着構造体上にアレイ配置で複数の集積回路ダイを設置する工程を備え、前記カプセル化工程は、複数の集積回路ダイをカプセル化する工程を備える請求項16に記載の方法。
【請求項23】
前記多孔性担体は再利用可能である請求項16に記載の方法。
【請求項24】
前記多孔性担体は、細孔直径が0.02ミクロンから30ミクロンの範囲である細孔を備える請求項16に記載の方法。
【請求項25】
前記多孔性担体は、少なくとも0.02ミクロンの細孔直径を有する連続した開放細孔によって特徴付けられる請求項16に記載の方法。
【請求項26】
前記連続した開放細孔の細孔直径は最高で0.3ミクロンである請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記多孔性担体は、金属、セラミックス、ガラス、プラスチックおよびポリマからなる群から選択される少なくとも一つの材料を備える請求項16に記載の方法。
【請求項28】
前記多孔性担体内を通過する溶剤を使用する工程は、溶剤を有する槽内へ多孔性担体の少なくとも一部を設置する工程であって、溶剤が毛管作用により多孔性担体内に吸収される工程を備える請求項16に記載の方法。
【請求項29】
前記接着構造体上に少なくとも一つの集積回路ダイを設置する工程は、
パッケージ基板上に少なくとも一つの集積回路ダイを設置する工程と、
接着構造体上にパッケージ基板を設置する工程とを備える請求項16に記載の方法。
【請求項30】
少なくとも0.02ミクロンの細孔直径を有する細孔を含む、再利用可能な多孔性担体を準備する工程と、
再利用可能な多孔性担体に接着構造体を接着させる工程と、
接着構造上にアレイ配置で複数の集積回路ダイを設置する工程と、
カプセル構造体を形成するために複数の集積回路ダイをカプセル化する工程と、
カプセル構造体から再利用可能な多孔性担体を分離する工程であって、該分離工程は、接着構造体と再利用可能な多孔性担体との間の接着強度を低下させるために、多孔性担体内を通過する溶剤を使用する工程を有する工程と
を備える方法。
【請求項31】
前記分離工程の後、
再利用可能な多孔性担体に第2の接着構造体を接着させる工程と、
第2の接着構造体上に複数の第2の集積回路ダイを設置する工程と、
第2のカプセル構造体を形成するために、複数の第2の集積回路ダイをカプセル化する工程と、
第2のカプセル構造体から再利用可能な多孔性担体を分離する工程と
をさらに備える請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記再利用可能な多孔性担体は、金属、セラミックス、ガラス、プラスチックおよびポリマからなる群から選択される少なくとも一つの材料を備える請求項30に記載の方法。
【請求項33】
前記再利用可能な多孔性担体は、ガラスマトリクスに埋め込まれた酸化アルミニウムを備える請求項30に記載の方法。
【請求項34】
前記再利用可能な多孔性担体は、最高で0.3ミクロンの細孔直径を有する連続した開放細孔によって特徴付けられる請求項30に記載の方法。
【請求項35】
前記分離工程は最高で摂氏90度の温度で実施される請求項30に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2007−522675(P2007−522675A)
【公表日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−553132(P2006−553132)
【出願日】平成17年1月12日(2005.1.12)
【国際出願番号】PCT/US2005/001529
【国際公開番号】WO2005/076794
【国際公開日】平成17年8月25日(2005.8.25)
【出願人】(504199127)フリースケール セミコンダクター インコーポレイテッド (806)
【Fターム(参考)】