説明

多層基板の間の相互接続構造の製造方法及びその相互接続構造

【課題】多層基板の間の相互接続構造の製造方法及びその相互接続構造を提供する。
【解決手段】多層基板の間の相互接続構造の製造方法は、各多層基板の少なくとも一つの誘電層の端縁とそれに対応する金属層の端縁を、それと隣接する他の誘電層の端縁とそれに対応する他の金属層の端縁から分離させる工程と、一つの多層基板の少なくとも一つの誘電層の分離端縁を他方の一つの多層基板の金属層の分離端縁と接着させ、多層基板の間の相互接続構造を完成させる工程とを含む。相互接続構造は、第1の多層基板(300)と第2の多層基板(400)を含む。第1の多層基板の少なくとも一つの第1の金属層(12、15、18)と第2の多層基板の少なくとも一つの第2の金属層(22、25、27)は、互いに接着されて接続部を形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、多層基板の間の相互接続構造の製造方法及びその相互接続構造に関し、特にフレキシブル封止に応用されるとともに、各種形式のチップ素子に適用される多層の任意の種類の基板の間の相互接続構造の製造方法及びその相互接続構造に関する。
【背景技術】
【0002】
現在のいずれかの電子製品は小型化の方向へ向かって発展している。半導体製造工程のサイズの小型化に伴い、後段プロセスの封止技術も小型化の方向へ向かって発展する必要がある。そのため、現在、I.C. 集積回路の集積度は大幅に高められていて、多層基板を使用して異なる種類の素子を封止することで、各種機能を高効率のシステムに統合する必要がある。例えば、基本構成を有する統合システムは異なるチップ素子(例えば論理素子、メモリ素子、アナログ素子、光電素子、マイクロ電気機械素子または発光素子)を備えることが可能であり、この異なる種類のチップ素子の間の相互接続は、一つの封止基板を共用して実行する。もしチップ素子と他方のチップ素子と直接に相互接続する場合、封止密度を高めてシステムを小型化させることができる。現在、チップとチップとの間の封止に関する積層チップスケールパッケージ(Stacked Chip Scale Package:SCSP)がすでに発展されているが、いわゆる3Dパッケージ(3D package)である。しかし、この封止技術は、剛性的なシステムにだけ制限される。
【0003】
なお、電子製品の多様性及び変動に合致するため、封止基板はフレキシブル多層基板(例えばノートブック型コンピュータのマザーボードとスクリーンの間の制御接続配線)であることが可能であり、或いは、封止基板は非平面または非規格面の形態でもよい。現在の技術に応じて、二つの多層基板の間の相互接続は、基板以外の接続線または基板の外部の封止などといった方式により実行することが必要である。そのため、弾性をさらに有するフレキシブル回路基板(フレキシブル多層基板)、多チップ積層または一般の平面封止基板でないフレキシブル封止に適合するため、現在の多層基板封止技術を改良して効果的に封止の密度及び統合システムの各種チップ素子の間の接続密度を高め、いわゆるシステムインパッケージにさらに応用されることは、現在の封止技術の非常に重要な課題と挑戦である。
【0004】
従って、もし任意の種類のチップの多層基板を封止するために用いられ、基板と基板の間の相互接続密度を高めるとともに、フレキシブル多層基板の接続封止とする多層基板の間の相互接続構造及びその製造方法を発展することができる場合、封止の密度を高めるとともに、システムを小型化させることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の一つの目的は、任意の種類のチップ素子を、一つの封止基板を共用する必要がなく、直接に相互接続して封止の密度を上げるとともに、システムを小型化することができる多層基板の間の相互接続構造の製造方法及びその相互接続構造を提供することを課題とする。
【0006】
本発明のまた一つの目的は、封止の密度を上げてシステムを小型化することができるとともに、変形できる特性またはフレキシブル特性をさらに提供し、フレキシブル封止のシステムに応用されることができる多層基板の間の相互接続構造の製造方法及びその相互接続構造を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明の多層基板の間の相互接続構造の製造方法は、以下の工程を含む。
【0008】
工程(1)において、各多層基板の少なくとも一つの誘電層の端縁とそれに対応する金属層の端縁を、それと隣接する他の誘電層の端縁とそれに対応する他の金属層の端縁から分離させる。
【0009】
工程(2)において、一つの多層基板の少なくとも一つの誘電層の分離端縁を他方の一つの多層基板の金属層の分離端縁と接着させ、多層基板の間の相互接続構造を完成させる。
【0010】
また、本発明によれば、分離工程(1)前に、前記一つの多層基板を形成するために用いられるキャリアを提供する工程(a)をさらに含む。前記多層基板を形成する工程は、以下の工程を含む。
【0011】
工程(b)において、キャリア上に誘電層を塗布する。
【0012】
工程(c)において、誘電層上に金属層及び必要とされるビア(VIA)ホールを形成した後、誘電層をさらに塗布する。
【0013】
工程(d)において、工程(c)を繰り返して多層基板を形成する。
【0014】
工程(e)において、分離端縁に沿ってキャリア及び前記多層基板を分割するとともに、多層基板をキャリアから分離する。
【0015】
本発明の製造方法の工程(b)において、キャリアの端縁に界面接着強化処理を行うことで、誘電層の端縁とキャリアとの間の接着強度を上げる工程をさらに含み、或いは、キャリア上の表面に界面接着強化処理を行うことで、誘電層とキャリアとの間の接着強度を上げるとともに、誘電層上の表面に他方の誘電層をさらに塗布する。もし前述の誘電層上の表面に他方の誘電層をさらに塗布する場合、工程(e)において、前記誘電層と前記他方の誘電層の間で前記多層基板を前記キャリアから分離する。
【0016】
本発明の製造方法は、接着工程(2)の前にまたは後に、多層基板の第1の外層面と第2の外層面に接続封止を実行する工程をさらに含む。前記接続封止は、複数のチップ素子及び第3の基板と接続される。
【0017】
本発明の多層基板の間の相互接続構造は、第1の多層基板と第2の多層基板を含む。第1の多層基板は、互いに重なり合った複数の第1の金属層と複数の第1の誘電層を有し、少なくとも一つの第1の金属層の端縁は、それに対応する第1の誘電層の端縁と互いに接続され、それと隣接する他の第1の金属層の端縁とそれに対応する他の第1の誘電層の端縁から分離される。第2の多層基板は、互いに重なり合った複数の第2の金属層と複数の第2の誘電層を有し、少なくとも一つの第2の金属層の端縁は、それに対応する第2の誘電層の端縁と互いに接続され、それと隣接する他の第2の金属層の端縁とそれに対応する他の第2の誘電層の端縁から分離される。前記第1の多層基板の少なくとも一つの第1の金属層と前記第2の多層基板の少なくとも一つの第2の金属層は、互いに接着されて接続部を形成して、多層基板の間の相互接続構造を完成させる。
【0018】
本発明の相互接続構造は、第1の多層基板の第1の外層面と接続して封止されるために用いられる第1のチップ素子と、第2の多層基板の第1の外層面と接続して封止されるために用いられる第2のチップ素子をさらに含む。第1のチップ素子及び第2のチップ素子は、論理素子、メモリ素子、アナログ素子、光電素子、マイクロ電気機械素子及び発光素子から一つを任意に選択する。
【0019】
本発明の多層基板の間の相互接続構造は、第1の多層基板と第2の多層基板と接続して封止されるために用いられる第3の基板をさらに含む。
【発明の効果】
【0020】
現在の技術に比べ、本発明により提供された多層基板の間の相互接続構造及びその製造方法は、任意の種類のチップ素子を直接に相互接続させることができ、封止の密度を上げるとともに、システムを小型化することができる。なお、本発明の多層基板の間の相互接続構造は、変形できる特性またはフレキシブル特性をさらに提供し、これにより、フレキシブル封止のシステムに応用されることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1A】〜
【図1I】本発明の第1の実施形態による多層基板の間の相互接続構造の製造方法の工程(a)乃至工程(h)に対応する構造を示す図である。
【図2A】〜
【図2I】本発明の第2の実施形態による多層基板の間の相互接続構造の製造方法の工程(a)乃至工程(h)に対応する構造を示す図である。
【図3A】〜
【図3H】本発明の第3の実施形態による多層基板の間の相互接続構造の製造方法の工程(a)乃至工程(h)に対応する構造を示す図である。
【図4A】〜
【図4I】本発明の第4の実施形態による多層基板の間の相互接続構造の製造方法の工程(a)乃至工程(h)に対応する構造を示す図である。
【図5A】〜
【図5I】本発明の第5の実施形態による多層基板の間の相互接続構造の製造方法の工程(a)乃至工程(h)に対応する構造を示す図である。
【図6A】〜
【図6H】本発明の第6の実施形態による多層基板の間の相互接続構造の製造方法の工程(a)乃至工程(h)に対応する構造を示す図である。
【図7A】〜
【図7I】本発明の第7の実施形態による多層基板の間の相互接続構造の製造方法の工程(a)乃至工程(h)に対応する構造を示す図である。
【図8】本発明の第1、第2、第4及び第5の実施形態による多層基板の間の相互接続構造を示す断面図である。
【図9】本発明の第3及び第6の実施形態による多層基板の間の相互接続構造を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。
【0023】
図1A乃至図1Hは、本発明の第1の実施形態による多層基板の間の相互接続構造の製造方法の工程(a)乃至工程(g)に対応する構造を示す図である。
【0024】
本発明の第1の実施形態による複数の多層基板の間の相互接続構造の製造方法は、以下の工程を含む。
【0025】
図1Aは工程(a)を示し、多層基板(例えば第1の多層基板300)を形成するために用いられるキャリア102を提供する。
【0026】
図1Bは工程(b)を示し、キャリアに領域119に沿って界面接着強化処理を行うことで、キャリア102に対応する第1の誘電層19の端縁119とキャリア102との間の接着強度を上げる。
【0027】
図1Cは工程(c)を示し、第1の誘電層19上に第1の金属層18及び必要とされる複数のビアホール9(via hole、図1Dに示される)を形成した後、他方の第1の誘電層16を塗布する。
【0028】
図1Dは工程(d)を示し、工程(c)を繰り返し、第1の多層基板300を形成する。しかし、本実施形態では、領域17、17‐1は接着強化処理を行わない。
【0029】
図1Eは工程(e)を示し、分離端縁に沿って(つまり図1Dの垂直分割線d1、d2)、領域119及びそれに対応する多層基板の端縁120を分割することで、第1の多層基板300をキャリア102から分離する。
【0030】
図1Fは工程(e’)を示し、キャリアと隣接する第1の誘電層19を除去し、第1の誘電層19に対応する第1の金属層18を露出させる。
【0031】
図1Gは工程(f)を示し、第1の多層基板300の誘電層の端縁とそれに対応する金属層の端縁のそれぞれを、それと隣接する他の誘電層の端縁とそれに対応する他の金属層の端縁から分離させる(10と12、13と15、16と18)ことで、他の多層基板に相互接続される接続部120を形成する。
【0032】
図1Hは工程(g)を示し、第1の多層基板300の金属層12、15及び18の分離端縁は、第2の多層基板400の分離端縁を有する金属層22、25及び27に接着される。且つ第1の多層基板300の上下に対応して第2の多層基板400を逆さにして、これによって、この製造工程において、元々誘電層20、23及び26に対応してその下方に位置する金属層22、25及び27は、誘電層20、23及び26の上方に位置する。第1の多層基板300の金属層12、15及び18と第2の多層基板400の金属層22、25及び27の間の接着方式は、スズの溶融接着、共晶接合(Eutectic bonding)、異方性導電膜(Anisotropic Conductive Film bonding)接着、金‐金接着(Gold-Gold bonding)または金‐銅接着(Gold-Cooper bonding)等の方式であることができ、多層基板の間の相互接続構造を完成させる。
【0033】
図1Iは工程(h)を示し、第1のチップ素子100、第2のチップ素子200及び第3の基板を使用して、この多層基板の第1の外層面と第2の外層面(つまり上下層面)を接続して封止する。接続封止の方式は、BGAパッケージ、LGAパッケージ、PGAパッケージまたはワイヤボンディング(Wire Bond)パッケージ等の方式であることができる。
【0034】
本実施形態では、工程(g)と工程(h)の順番は交換することができ、本発明の相互接続構造を変化させなく、その機能に影響も及ぼしない。
【0035】
図2Dは、本発明の第2の実施形態による多層基板の間の相互接続構造の製造方法の第1の実施形態と異なる工程(c)と工程(d)に対応する構造を示す図である。工程(c)と工程(d)以外に、第2の実施形態において図2A、図2B、図2E乃至図2Iが示す他の工程は、第1の実施形態と同様である。
【0036】
図2Cは工程(c)を示し、第1の誘電層16を塗布する前に、第2の実施形態では、領域17に接着強化の処理を行うことで、第1の誘電層16と工程(b)において塗布された第1の誘電層19との間の接着強度を上げ、更に後続の図2Dに示される工程(d)において固着の状態を維持することができ、誘電層間の分離または変形に至る密接がない可能性を下げ、これによって、工程歩留まりを高める。
【0037】
本実施形態では、工程(g)と工程(h)の順番は交換することができ、本発明の相互接続構造を変化させなく、その機能に影響も及ぼしない。
【0038】
図3C乃至図3Gは、本発明の第3の実施形態による多層基板の間の相互接続構造の製造方法の第1の実施形態と異なる工程(c)乃至工程(g)に対応する構造を示す図である。工程(c)乃至工程(g)以外に、第3の実施形態において図3Aと図3Bが示す残りの工程は、第2の実施形態と同様である。
【0039】
図3Cは工程(c)を示し、第1の誘電層16を塗布する前に、第3の実施形態では、領域17、17‐1に接着強化処理を行うことで、この領域の接着強度を上げ、更に後続の図3Dに示される工程(d)において固着の状態を維持することができ、誘電層間の分離または変形に至る密接がない可能性を下げ、これによって、工程歩留まりを高める。
【0040】
図3Eに示される工程(e)を実行した後、工程(e’)を省略し、図3Fに示される工程(f)を直接に実行してキャリアと隣接する第1の誘電層19を除去しない。
【0041】
図3Fは工程(f)を示し、第1の多層基板300の誘電層の端縁とそれに対応する前記金属層の端縁のそれぞれを、それと隣接する他の誘電層の端縁とそれに対応する他の金属層の端縁から分離させる(10と12、13と15、16と18)ことで、他の多層基板に相互接続される接続部120を形成するとともに、第1の誘電層19の端縁19‐1を除去し、第1の誘電層19に対応する第1の金属層18の端縁が露出され、図3Gに示される工程(g)において、他方の多層基板(例えば第2の多層基板400)の分離端縁を有する金属層22、25及び27に接着されるために用いられる。
【0042】
図3Gは工程(g)を示し、第1の多層基板300の金属層12、15及び18の分離端縁は、第2の多層基板400の分離端縁を有する金属層22、25及び27に接着される。且つ第1の多層基板300の上下に対応して第2の多層基板400を逆さにして、これによって、この製造工程において、元々誘電層20、23及び26に対応してその下方に位置する金属層22、25及び27は、誘電層20、23及び26の上方に位置する。第1の多層基板300の金属層12、15及び18と第2の多層基板400の金属層22、25及び27の間の接着方式は、スズの溶融接着、共晶接合(Eutectic bonding)、異方性導電膜(Anisotropic Conductive Film bonding)接着、金‐金接着(Gold-Gold bonding)または金‐銅接着(Gold-Cooper bonding)等の方式であることができる。
【0043】
図3Hは工程(h)を示し、第1のチップ素子100、第2のチップ素子200及び第3の基板を使用して、この多層基板の第1の外層面と第2の外層面(つまり上下層面)を接続して封止する。接続封止の方式は、BGAパッケージ、LGAパッケージ、PGAパッケージまたはワイヤボンディング(Wire Bond)パッケージ等の方式であることができる。
【0044】
本実施形態では、工程(g)と工程(h)の順番は交換することができ、本発明の相互接続構造を変化させなく、その機能に影響も及ぼしない。
【0045】
図4A乃至図4Hは、本発明の第4の実施形態による多層基板の間の相互接続構造の製造方法の工程(a)乃至工程(g)に対応する構造を示す図である。
【0046】
本発明の第4の実施形態による複数の多層基板の間の相互接続構造の製造方法は、以下の工程を含む。
【0047】
図4Aは工程(a)を示し、多層基板(例えば第1の多層基板300)を形成するために用いられるキャリア102を提供する。
【0048】
図4Bは工程(b)を示し、キャリア上に界面接着強化処理を行うことで、誘電層104とキャリア102の間の接着強度を上げるとともに、この誘電層104を硬化した後、誘電層104上に他方の誘電層19を塗布する。
【0049】
図4Cは工程(c)を示し、誘電層19上に第1の金属層18及び必要とされる複数のビアホール9(図4Dに示される)を形成した後、他方の第1の誘電層16を塗布する。
【0050】
図4Dは工程(d)を示し、工程(c)を繰り返し、第1の多層基板300を形成する。しかし、本実施形態では、領域17、17‐1は接着強化処理を行わない。
【0051】
図4Eは工程(e)を示し、分離端縁に沿って(つまり図4Dの垂直分割線d1、d2)、領域119(図4Cに示される)及びそれに対応する多層基板の端縁120を分割することで、第1の誘電層19と第1の誘電層104の間から、第1の多層基板300とキャリア102(図4Bに示される)を分離する。
【0052】
図4Fは工程(e’)を示し、第1の誘電層19を除去し、第1の誘電層19に対応する第1の金属層18を露出させる。
【0053】
図4Gは工程(f)を示し、第1の多層基板の誘電層の端縁とそれに対応する前記金属層の端縁のそれぞれを、それと隣接する他の誘電層の端縁とそれに対応する他の金属層の端縁から分離させる(10と12、13と15、16と18)ことで、他の多層基板に相互接続される接続部120を形成する。
【0054】
図4Hは工程(g)を示し、第1の多層基板300の金属層12、15及び18の分離端縁は、第2の多層基板400の分離端縁を有する金属層22、25及び27に接着される。且つ第1の多層基板300の上下に対応して第2の多層基板400を逆さにして、これによって、この製造工程において、元々誘電層20、23及び26に対応してその下方に位置する金属層22、25及び27は、誘電層20、23及び26の上方に位置する。第1の多層基板300の金属層12、15及び18と第2の多層基板400の金属層22、25及び27の間の接着方式は、スズの溶融接着、共晶接合(Eutectic bonding)、異方性導電膜(Anisotropic Conductive Film bonding)接着、金‐金接着(Gold-Gold bonding)または金‐銅接着(Gold-Cooper bonding)等の方式であることができ、多層基板の間の相互接続構造を完成させる。
【0055】
図4Iは工程(h)を示し、第1のチップ素子100、第2のチップ素子200及び第3の基板を使用して、この多層基板の第1の外層面と第2の外層面(つまり上下層面)を接続して封止する。この接続封止の方式は、BGAパッケージ、LGAパッケージ、PGAパッケージまたはワイヤボンディング(Wire Bond)パッケージ等の方式であることができる。
【0056】
本実施形態では、工程(g)と工程(h)の順番は交換することができ、本発明の相互接続構造を変化させなく、その機能に影響も及ぼしない。
【0057】
図5Dは、本発明の第5の実施形態による多層基板の間の相互接続構造の製造方法の第4の実施形態と異なる工程(c)と工程(d)に対応する構造を示す図である。工程(c)と工程(d)以外に、第4の実施形態において図5A、図5B、図5E乃至図5Iが示す他の工程は、第4の実施形態と同様である。
【0058】
図5Cは工程(c)を示し、第1の誘電層16を塗布する前に、第5の実施形態では、領域17(図5Dに示す)に接着強化処理を行うことで、第1の誘電層16と工程(b)において塗布された第1の誘電層19との間の接着強度を上げ、更に後続の図5Dに示される工程(d)において固着の状態を維持することができ、誘電層間の分離または変形に至る密接がない可能性を下げ、これによって、工程歩留まりを高める。
【0059】
本実施形態では、工程(g)と工程(h)の順番は交換することができ、本発明の相互接続構造を変化させなく、その機能に影響も及ぼしない。
【0060】
図6C乃至図6Gは、本発明の第6の実施形態による多層基板の間の相互接続構造の製造方法の工程(c)乃至工程(g)に対応する構造を示す図である。
【0061】
図6Cは工程(c)を示し、誘電層16を塗布する前に、第6の実施形態では、領域17、17‐1(図6Dに示す)に接着強化処理を行うことで、この領域の接着強度を上げ、更に後続の図6Dに示される工程(d)において固着の状態を維持することができ、誘電層間の分離または変形に至る密接がない可能性を下げ、これによって、工程歩留まりを高める。
【0062】
図6Eに示される工程(e)を実行した後、工程(e’)を省略し、図3Fに示される工程(f)を直接に実行してキャリアと隣接する第1の誘電層19を除去しない。
【0063】
図6Fは工程(f)を示し、第1の多層基板300の誘電層の端縁とそれに対応する前記金属層の端縁のそれぞれを、それと隣接する他の誘電層の端縁とそれに対応する他の金属層の端縁から分離させる(10と12、13と15、16と18)ことで、他の多層基板に相互接続される接続部120を形成するとともに、第1の誘電層19の端縁19‐1を除去し、第1の誘電層19に対応する第1の金属層18の端縁が露出され、図6Gに示される工程(g)において、他方の多層基板(例えば第2の多層基板400)の分離端縁を有する金属層22、25及び27に接着されるために用いられる。
【0064】
図6Gは工程(g)を示し、第1の多層基板300の金属層12、15及び18の分離端縁は、第2の多層基板400の分離端縁を有する金属層22、25及び27に接着される。且つ第1の多層基板300の上下に対応して第2の多層基板400を逆さにして、これによって、この製造工程において、元々誘電層20、23及び26に対応してその下方に位置する金属層22、25及び27は、誘電層20、23及び26の上方に位置する。第1の多層基板300の金属層12、15及び18と第2の多層基板400の金属層22、25及び27の間の接着方式は、スズの溶融接着、共晶接合(Eutectic bonding)、異方性導電膜(Anisotropic Conductive Film bonding)接着、金‐金接着(Gold-Gold bonding)または金‐銅接着(Gold-Cooper bonding)等の方式であることができる。
【0065】
図6Hは工程(h)を示し、第1のチップ素子100、第2のチップ素子200及び第3の基板を使用して、この多層基板の第1の外層面と第2の外層面(つまり上下層面)を接続して封止する。接続封止の方式は、BGAパッケージ、LGAパッケージ、PGAパッケージまたはワイヤボンディング(Wire Bond)パッケージ等の方式であることができる。
【0066】
本実施形態では、工程(g)と工程(h)の順番は交換することができ、本発明の相互接続構造を変化させなく、その機能に影響も及ぼしない。
【0067】
図7D乃至図7Iは、本発明の第7の実施形態による多層基板の間の相互接続構造の製造方法の工程(d)乃至工程(h)に対応する構造を示す図である。工程(d)乃至工程(h)以外に、第7の実施形態において図7A乃至図7Cが示す他の工程は、第1の実施形態と同様である。
【0068】
図7Dは工程(d)を示し、工程(c)を繰り返し、第1の多層基板300を形成するとともに、図7Dに示すように、同時に第1の多層基板300に隣接する第3の多層基板500を形成する。
【0069】
図7Eは工程(e)を示し、多層基板の分離端縁に沿って(つまり図7Dの垂直分割線d1、d3)キャリア及びそれに対応する多層基板を完全に分割し、d2に沿って、チップから最上の第1の金属層12及び第1の誘電層10まで分割するとともに、第1の多層基板300と第3の多層基板500をキャリア102から分離する。
【0070】
図7Fは工程(e’)を示し、キャリアと隣接する第1の多層基板300と第3の多層基板500の第1の誘電層19を除去し、第1の誘電層19に対応する第1の金属層18を露出させる。
【0071】
図7Gは工程(f)を示し、第1の多層基板300の誘電層の端縁とそれに対応する前記金属層の端縁のそれぞれを、それと隣接する他の誘電層の端縁とそれに対応する他の金属層の端縁から分離させる(10と12、13と15、16と18)ことで、他の多層基板に相互接続される接続部120を形成する。しかし、第3の多層基板500と第1の多層基板300の間の第1の金属層12と第1の誘電層10との接続を維持し、第3の多層基板500の誘電層及びそれに対応する金属層の端縁が分離されない。
【0072】
図7Hは工程(g)を示し、第1の実施形態と類似しており、第1の多層基板300の金属層12、15及び18の分離端縁は、第2の多層基板400の分離端縁を有する金属層22、25及び27に接着される。
【0073】
図7Iは工程(h)を示し、第1のチップ素子100、第2のチップ素子200及び第3の基板を使用して、この多層基板により形成された多層基板の間の多重相互接続構造の上下層面を接続して封止する。接続封止の方式は、BGAパッケージ、LGAパッケージ、PGAパッケージまたはワイヤボンディング(Wire Bond)パッケージ等の方式であることができる。第1の実施形態と異なり、第2のチップ素子は第3の多層基板500と接続して封止される。そのため、本発明の多層基板の間の多重相互接続は、相互接続構造におけるフレキシビリティーをさらに提供することができる。
【0074】
本実施形態では、工程(g)と工程(h)の順番は交換することができ、本発明の相互接続構造を変化させなく、その機能に影響も及ぼしない。
【0075】
図8は、本発明の第1、第2、第4及び第5の実施形態による多層基板の間の相互接続構造を示す断面図である。本発明の多層基板の間の相互接続構造は、第1の多層基板300と第2の多層基板400を含む。第1の多層基板300の第1の外層面は、第1のチップ素子100と接続して封止される。第2の多層基板400の第1の外層面は、第2のチップ素子200と接続して封止される。第1のチップ素子100と第2のチップ素子200は、論理素子、メモリ素子、アナログ素子、光電素子、マイクロ電気機械素子または発光素子などといった任意のチップ素子であることができる。
【0076】
この多層基板の間の相互接続構造は、第3の多層基板(図示せず)をさらに含む。図8に示すように、第3の多層基板は、半田ボール410によって第1の多層基板300と接続して封止され、半田ボール420によって第2の多層基板400と接続して封止され、或いは第1のチップ素子または第2のチップ素子と接続して封止される。前述の第3の多層基板の封止方式は、BGAパッケージ、LGAパッケージ、PGAパッケージまたはワイヤボンディング(Wire Bond)パッケージ等の方式であることができる。
【0077】
なお、第1の多層基板300、第2の多層基板400及び第3の多層基板は、内部接続線を有するフレキシブル多層基板であることができる。本発明の多層基板の間の相互接続構造により、変形できる特性またはフレキシブル特性を提供することができ、これにより、フレキシブル多層基板の封止接続とすることができる。
【0078】
前述の第1の多層基板300は、複数の第1の誘電層10、13及び16と第1の金属層12、15及び18を含む。且つ、前述の第2の多層基板400は、複数の第2の誘電層20、23及び26と第2の金属層22、25及び27を含む。そのため、第1のチップ素子100は、実質上半田ボール110により第1の多層基板300の第1の誘電層10のビアホール9(via hole)に接続され、第2のチップ素子200は、実質上半田ボール210により第2の多層基板400の第2の誘電層26のビアホール(via hole)または2の金属層27に接続される。
【0079】
第1の多層基板300の第1の金属層12及びそれに対応する第1の誘電層10の端縁、第1の金属層15及びそれに対応する第1の誘電層13の端縁、及び第1の金属層18及びそれに対応する第1の誘電層16の端縁のそれぞれは、それに隣接する第1の金属層及びそれに対応する第1の誘電層から分離させる。相対的に、第2の多層基板400の第2の金属層22及びそれに対応する第2の誘電層20の端縁、第2の金属層25及びそれに対応する第2の誘電層23の端縁、及び第2の金属層27及びそれに対応する第2の誘電層26の端縁のそれぞれは、それに隣接する第2の金属層及びそれに対応する第2の誘電層から分離させる。
【0080】
第1の多層基板300と第2の多層基板400を相互接続する場合、第2の多層基板400を逆さにされ、第2の多層基板400の第2の金属層22、25及び27の分離端縁のそれぞれは、第1の多層基板300の第1の金属層12、15及び18の各分離端縁と互いに接着され、図7に示すように、相互接続構造の接続部120を形成する。その接着方式は、接着剤1、2、3、スズの溶融接着、共晶接合(Eutectic bonding)、異方性導電膜(Anisotropic Conductive Film bonding)接着、金‐金接着(Gold-Gold bonding)または金‐銅接着(Gold-Cooper bonding)等の方式であることができる。互いに接着された方式により、第2の金属層22、25及び27は、第1の金属層12、15及び18と一体に相互接続されることができる。この多層基板の間の相互接続構造により、直接に第1のチップ100と第2のチップ200と互いに接続することができる。
【0081】
多層基板の誘電層及びそれに対応する金属層を分離しなくて直接に封止する構造である現在の技術に比べ、第1の多層基板300と第2の多層基板400の間に基板の分離端縁を利用して相互接続を実行するため、封止の密度を上げるとともに、システムを小型化することができ、且つ変形できる特性またはフレキシブル特性をさらに提供し、これにより、フレキシブル封止のシステムに応用されることができる。
【0082】
また、図8において、界面接着強化処理は、誘電層の間に行われて、その処理領域11、14、21及び24は太線で示す。ここで特に注意しなければならないのは、基板の分離端縁以外の他の各領域に(接続部120以外の誘電層の間に)界面接着強化処理を行って誘電層の間の接着強度を上げるため、この界面接着強化処理を行わない端縁に(接続部120内に)任意の誘電層の端縁及びそれに対応する金属層の端縁を容易に分離させることができる。
【0083】
前述の多層基板の端縁の分離方式は、両面テープ(UVテープ)を利用して第1の多層基板300または第2の多層基板400の第1の外層面と第2の外層面へ貼り付け、次にテープを剥がすことで、界面接着強化処理を行わない端縁を分離させる。テープを貼り付けたり剥がしたりを繰り返すことで、接着強化処理を行わない多層の端縁を分離させることができるが、金属層12、15、18、22、25及び27のそれぞれは、誘電層10、13、16、20、23及び26と互いに接続される。誘電層/誘電層間に界面接着強化処理を選択的に行って、これにより、本発明の第1の多層基板300または第2の多層基板400の間の相互接続構造を完成することができる。例えば、本発明において、誘電層の材料はポリイミド(polyimide)であることで、酸素またはアルゴンプラズマ処理を利用して前述の界面接着強化処理を行うことができる。
【0084】
図9は、本発明の第3及び第6の実施形態による多層基板の間の相互接続構造を示す断面図である。本発明の第1、第2、第4及び第5の実施形態において多層基板の間の相互接続構造と異なり、封止方式が同じでないため、前述の工程(c)において他方の誘電層を塗布する前に、領域17‐1に接着強化処理を行って、次に、第3の基板のボンディングパッド(pad)の方式を変化させることで、異なる接続の選択とする。本発明の実施形態において、例えば、第1の多層基板300の金属層12、15及び18のそれぞれは、第2の多層基板400の第2の金属層22、25及び27と一対一で接着されているが、これに限定されることなく、選択的な接着または1対多の基板接続を使用することもできる。
【0085】
現在の技術に比べ、本発明による提供された多層基板の間の相互接続構造及びその製造方法は、任意の種類のチップ素子を、直接にチップを封止する多層基板の間の相互接続構造によって相互接続させることができ、第3の基板による必要がなく、封止の密度を上げるとともに、システムを小型化することができる。なお、本発明の多層基板の間の相互接続構造は、変形できる特性またはフレキシブル特性をさらに提供し、これにより、フレキシブル封止のシステムに応用されることができる。現在の技術に比べ、チップとチップの間の封止、または多層基板の間の接続封止を問わず、本発明は、更に高整合性及び高実装密度のシステムインパッケージ能力を持つ。
【0086】
当該分野の技術を熟知するものが理解できるように、本発明の好適な実施形態を前述の通り開示したが、これらは決して本発明を限定するものではない。本発明の主旨と範囲を脱しない範囲内で各種の変更や修正を加えることができる。従って、本発明の特許請求の範囲は、このような変更や修正を含めて広く解釈されるべきである。
【符号の説明】
【0087】
10、13、16、19 第1の誘電層、100 第1のチップ素子、102キャリア、104 誘電層、11、14、21、24 処理領域、110、410、420 半田ボール、119、17、17‐1 領域、12、15、18 第1の金属層、120 接続部、19‐1 端縁、20、23、26 第2の誘電層、200 第2のチップ素子、22、25、27 第2の金属層、300 第1の多層基板、400 第2の多層基板、500 第3の多層基板、9 ビアホール

【図1A−1E】

【図1F−1I】


【図2A−2E】

【図2F−2I】


【図3A−3D】

【図3E−3H】

【図4A−4E】

【図4F−4I】


【図5A−5E】

【図5F−5I】


【図6A−6D】

【図6E−6H】

【図7A−7E】

【図7F−7I】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の多層基板の間の相互接続構造の製造方法であって、前記各多層基板は互いに重なり合った複数の金属層と複数の誘電層を有し、
前記各多層基板の少なくとも一つの誘電層の端縁とそれに対応する前記金属層の端縁を、それと隣接する他の誘電層の端縁とそれに対応する他の金属層の端縁から分離させる工程と、
一つの多層基板の前記少なくとも一つの誘電層の分離端縁を他方の一つの多層基板の金属層の分離端縁と接着させて前記多層基板の間の相互接続構造を完成させる工程と、
を含むことを特徴とする製造方法。
【請求項2】
(a)前記分離工程前に、前記一つの多層基板を形成するために用いられるキャリアを提供する工程をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
前記多層基板を形成する工程は、
(b)前記キャリア上に誘電層を塗布する工程と、
(c)前記誘電層上に金属層及び必要とされるビアホールを形成した後、他方の誘電層を塗布する工程と、
(d)工程(c)を繰り返して前記多層基板を形成する工程と、
(e)前記分離端縁に沿って前記キャリア及び前記多層基板を分割し、前記多層基板を前記キャリアから分離する工程と、
を含むことを特徴とする請求項2に記載の製造方法。
【請求項4】
工程(b)において、前記キャリアの端縁に界面接着強化処理を行うことで、前記誘電層の端縁と前記キャリアとの間の接着強度を上げる工程をさらに含むことを特徴とする請求項3に記載の製造方法。
【請求項5】
工程(b)において、前記キャリア上の表面に界面接着強化処理を行うことで、前記誘電層と前記キャリアとの間の接着強度を上げるとともに、前記誘電層上の表面に他方の誘電層をさらに塗布する工程をさらに含むことを特徴とする請求項3に記載の製造方法。
【請求項6】
前記界面接着強化処理は、プラズマ処理であることを特徴とする請求項5に記載の製造方法。
【請求項7】
工程(e)において、前記誘電層と前記他方の誘電層の間で前記多層基板を前記キャリアから分離することを特徴とする請求項5に記載の製造方法。
【請求項8】
(e’) 前記キャリアと隣接する誘電層を除去し、前記誘電層に対応する前記金属層を露出させる工程をさらに含むことを特徴とする請求項3に記載の製造方法。
【請求項9】
工程(c)において、前記誘電層を塗布する前に、前記誘電層の端縁に界面接着強化処理を行うことで、前記誘電層の端縁と工程(b)において塗布された誘電層との間の接着強度を上げる工程をさらに含むことを特徴とする請求項3に記載の製造方法。
【請求項10】
(e’) 前記キャリアと隣接する誘電層を除去し、前記誘電層に対応する前記金属層を露出させる工程をさらに含むことを特徴とする請求項9に記載の製造方法。
【請求項11】
工程(c)において、前記誘電層を塗布する前に、前記金属層の表面と前記誘電層の端縁以外の他の領域に界面接着強化処理を行うことで、前記他の領域の接着強度を上げる工程をさらに含むことを特徴とする請求項3に記載の製造方法。
【請求項12】
工程(e)後、前記キャリアと隣接する誘電層の分離端縁を除去し、前記誘電層に対応する前記金属層の端縁を露出させる工程をさらに含むことを特徴とする請求項11に記載の製造方法。
【請求項13】
前記接着工程後、前記多層基板の第1の外層面と第2の外層面に接続封止を実行する工程をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
【請求項14】
前記接続封止は、複数のチップ素子及び第3の基板と接続されることを特徴とする請求項13に記載の製造方法。
【請求項15】
前記接着工程前に、前記多層基板の第1の外層面と第2の外層面に接続封止を実行する工程をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
【請求項16】
前記接続封止は、複数のチップ素子及び第3の基板と接続されることを特徴とする請求項15に記載の製造方法。
【請求項17】
第1の多層基板と第2の多層基板を含み、前記第1の多層基板は互いに重なり合った複数の第1の金属層と複数の第1の誘電層を有し、前記第2の多層基板は互いに重なり合った複数の第2の金属層と複数の第2の誘電層を有する多層基板の間の相互接続構造であって、
前記第1の多層基板の前記少なくとも一つの第1の金属層の端縁は、それに対応する第1の誘電層の端縁と互いに接続され、それと隣接する他の第1の金属層の端縁とそれに対応する他の第1の誘電層の端縁から分離され、
前記第2の多層基板の前記少なくとも一つの第2の金属層の端縁は、それに対応する第2の誘電層の端縁と互いに接続され、それと隣接する他の第2の金属層の端縁とそれに対応する他の第2の誘電層の端縁から分離され、
前記第1の多層基板の前記少なくとも一つの第1の金属層と前記第2の多層基板の前記少なくとも一つの第2の金属層は、互いに接着されて接続部を形成することを特徴とする相互接続構造。
【請求項18】
前記第1の多層基板の前記誘電層の分離端縁以外の他の領域に界面接着強化処理を行うことで、前記誘電層の間の接着強度を上げることを特徴とする請求項17に記載の相互接続構造。
【請求項19】
前記界面接着強化処理は、プラズマ処理であることを特徴とする請求項18に記載の相互接続構造。
【請求項20】
前記誘電層の材料はポリイミドであることを特徴とする請求項19に記載の相互接続構造。
【請求項21】
前記誘電層の材料はポリイミドであることを特徴とする請求項17に記載の相互接続構造。
【請求項22】
前記第2の多層基板の前記誘電層の分離端縁以外の他の領域に界面接着強化処理を行うことで、前記誘電層の間の接着強度を上げることを特徴とする請求項17に記載の相互接続構造。
【請求項23】
前記界面接着強化処理は、プラズマ処理であることを特徴とする請求項22に記載の相互接続構造。
【請求項24】
前記誘電層の材料はポリイミドであることを特徴とする請求項23に記載の相互接続構造。
【請求項25】
前記誘電層の材料はポリイミドであることを特徴とする請求項22に記載の相互接続構造。
【請求項26】
前記第1の多層基板の第1の外層面と接続して封止されるために用いられる第1のチップ素子をさらに含むことを特徴とする請求項17に記載の相互接続構造。
【請求項27】
前記第1のチップ素子は、論理素子、メモリ素子、アナログ素子、光電素子、マイクロ電気機械素子及び発光素子から一つを選択することを特徴とする請求項26に記載の相互接続構造。
【請求項28】
前記第1の多層基板と接続して封止されるために用いられる第3の基板をさらに含むことを特徴とする請求項26に記載の相互接続構造。
【請求項29】
前記第2の多層基板の第1の外層面と接続して封止されるために用いられる第2のチップ素子をさらに含むことを特徴とする請求項17に記載の相互接続構造。
【請求項30】
前記第2のチップ素子は、論理素子、メモリ素子、アナログ素子、光電素子、マイクロ電気機械素子及び発光素子から一つを選択することを特徴とする請求項29に記載の相互接続構造。
【請求項31】
前記第2の多層基板と接続して封止されるために用いられる第3の基板をさらに含むことを特徴とする請求項29に記載の相互接続構造。
【請求項32】
前記第1の多層基板または前記第2の多層基板と接続して封止されるために用いられる第3の基板をさらに含むことを特徴とする請求項17に記載の相互接続構造。
【請求項33】
前記第3の基板は、フレキシブル基板であることを特徴とする請求項32に記載の相互接続構造。
【請求項34】
前記第1の多層基板は、フレキシブル基板であることを特徴とする請求項17に記載の相互接続構造。
【請求項35】
前記第2の多層基板は、フレキシブル基板であることを特徴とする請求項17に記載の相互接続構造。
【請求項36】
多層基板であって、複数の金属層と、前記複数の金属層と互いに重なり合った複数の誘電層とを含み、前記少なくとも一つの金属層の端縁は、それに対応する誘電層の端縁と互いに接続され、それと隣接する他の金属層の端縁と誘電層の端縁から分離され、前記少なくとも一つの金属層と他方の多層基板の少なくとも一つの金属層は、互いに接着されて接続部を形成することを特徴とする多層基板。




【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2010−518607(P2010−518607A)
【公表日】平成22年5月27日(2010.5.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−548557(P2009−548557)
【出願日】平成19年2月5日(2007.2.5)
【国際出願番号】PCT/CN2007/000378
【国際公開番号】WO2008/095337
【国際公開日】平成20年8月14日(2008.8.14)
【出願人】(310003669)巨擘科技股▲ふん▼有限公司 (7)
【Fターム(参考)】