説明

多層容器気密性試験

タンクの漏れ試験の方法であって、前記タンクは、ベアリング構造(6)と、前記タンク内に収容された製品と接触するよう構成された第一の層(8)と、前記第一の層と前記ベアリング構造との間に設けられた第二の層(7)と、を有し、前記第一の層と前記第二の層との間の空間が第一の空間(10)とされ、前記第二の層と前記ベアリング構造との間の空間が第二の空間(9)とされ、前記タンクの漏れ試験の方法は、非凝縮性ガス又は前記第一の層の平均温度よりも低い凝縮温度を有するガスである第一のガスを前記第一の空間に注入するステップと、前記第一の層の平均温度よりも高い凝縮温度を有する第二のガスを前記第二の空間に注入するステップと、前記第一の空間内の圧力よりも高い圧力を前記第二の空間内で生成するステップと、前記第一の層上に発生したホットスポット(22)を検出するステップと、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、多層タンクの漏れ試験に関する。特に、本発明は、多層タンクの第二の層の漏れ試験を第一の層を除去することなく実施する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
多層タンクは様々な分野において工業的に用いられ、様々な種類の気体、液体又は固体材料を収容するために使用される。このようなタンクは、機械的剛性を与えるベアリング構造と、タンク内に収容された製品と接触する第一の層と、第一の層とベアリング構造との間に設けられた第二の層と、を有する。第二の層は、第一の層に漏れが生じた場合に製品を収容することを意図している。
【0003】
第二の層の気密性を診断するための種々の方法が存在する。試験中に第二の層が規格に適合しない(non-compliant)とされた場合にはこの層は修復されなければならない。現在、規格に適合しないことを第一の層を除去せずに発見することは困難であり精度が良くない。
【0004】
例えば、フランス特許第2517802号及び国際公開公報第2007/144458号には、ガスの組成を分析することにより規格に適合しないものを検出することが記載されている。規格に適合しないものを見つけるためには、分析用のガスを取り出すための多数のパイプをさまざまな場所に設ける必要がある。したがって、複雑で高価な、かつ精度が制限された構造が要求される。
【0005】
フランス特許第2531516号には液化ガスタンクの第二の層における漏れを検出する方法が記載され、この方法においては、第一の層の外面上で−160℃で固化した二酸化炭素の氷塊が、第一の層が熱慣性によって熱が戻るときに、冷点として検出される。しかしながら、この方法で用いられる非常に低い温度において任意のカメラ又はサーモグラフを動作させることは難しい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の課題の一つは、従来技術における上記した欠点の少なくとも一部が改善された試験方法を提供することである。特に、本発明の目的の一つは、第一の層又はベアリング構造を取り除くことなく第二の層が規格に適合しないことを発見することである。本発明の別の目的は、シンプルな構造を用いて、特に多数のパイプを必要とすることなく、第二の層の規格に適合しない場所を発見することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一実施形態は、タンクの漏れ試験の方法において、前記タンクは、ベアリング構造と、前記タンク内に収容された製品と接触するよう設けられた第一の層と、前記第一の層と前記ベアリング構造との間に設けられた第二の層と、を有し、前記第一の層と前記第二の層との間の空間が第一の空間とされ、前記第二の層と前記ベアリング構造との間の空間が第二の空間とされ、前記第一の空間には非凝縮性ガス又は前記第一の層の平均温度よりも低い凝縮温度を有するガスである第一のガスが収容され、前記タンクの漏れ試験の方法は、前記第一の層の平均温度よりも高い凝縮温度を有する第二のガスを前記第二の空間に注入するステップと、前記第一の空間内の圧力よりも高い圧力を、前記第二の空間内で生成するステップと、前記第二のガスが前記第一の層と接触することにより凝縮する凝縮物(deposit)に対応する前記第一の層上に発生したホットスポットを検出するステップと、を有することを特徴とするタンクの漏れ試験の方法を提供する。
【発明の効果】
【0008】
本発明は、上記の特徴を有することにより、第二の層が規格に適合していない場合に、第二のガスが第一の空間内に漏れ出て、漏れの近傍で第一の層と接触する。第二のガスの凝縮温度は第一の層の平均温度よりも高いので、第二のガスは凝縮してエネルギーを状態変化の潜熱に相当する熱の形で第一の層へと移動させる。したがって、第一の層上でホットスポットが生成される。このホットスポットをタンクの内側で検出することにより、第二の層が規格に適合していないことを発見することができる。
【0009】
有利には、検出は、第二の空間内における高められた圧力の生成とほぼ同時又はその直後であって層のさまざまな領域間の温度が完全に均一となる前の検出期間中に実施される。
【0010】
第二のガスが固体又は液体形態に凝縮するよう、第二のガスを選択してもよい。しかしながら、液体相の形成は、凝縮したガスである凝縮物が、漏れの反対側で形成されたときに徐々に広がることができるので有利である。したがって、第二の空間内の前記圧力を充分な時間、例えば一分以上にわたって維持することにより、凝縮反応をより容易に維持することができる。よって、凝縮反応の結果として生じるホットスポットを長い時間維持できることは、特にホットスポットの差がわずかなときのホットスポットの検出をより容易にする。
【0011】
一実施形態によれば、第二の空間内の高められた圧力は10分よりも長い期間維持される。
【0012】
好ましくは、前記方法は、第一の層を周囲温度よりも低い平均温度にまで冷却することを含む。これにより、凝縮状態の良好な制御が可能となる。
【0013】
有利な一実施形態において、前記方法は、−5℃よりも高い、好ましくは0℃よりも高い層平均温度で実施される。したがって、エネルギーの消費が少なくかつ制限が少ない実際の条件下で前記方法を実施することができる。
【0014】
有利には、第二のガスが混合ガスであり、前記方法は、第一の層の平均温度に応じて決まる組成の前記混合ガスを生成することを含む。つまり、凝縮温度を、例えば周囲温度又は第一層の平均温度と合うよう適応することができる。好ましくは、このようにして得られた第二のガスの凝縮温度は、前記平均温度と周囲温度の間である。
【0015】
一実施形態によれば、第二のガスはペンタン及び/又はペルフルオロペンタン及び窒素の混合である。これらのガスは、第二の空間が周囲温度であるときに開始する試験であって第一の層と接触した時に液体相を得ることを目的とする試験に特に適している。
【0016】
好ましくは、第一の層上に発生したホットスポットを、タンク内に設けられた一以上の温度センサ及び/又は一以上の赤外線検出器を用いて検出する。
【0017】
一実施形態によれば、タンクの内側にある第一の層の表面を、表面における鏡の様な反射をほぼ除去するコーティングで一時的に覆い、サーマルカメラを用いてホットスポットを検出する。例えば、前記コーティングは水滴を含んでもよい。
【0018】
有利には、前記方法は、第一の空間から第一のガスを除去するととともに第二の空間から第二のガスを除去するステップと、第一の層を周囲温度にまで加熱するステップと、を含む。これにより、試験後にタンクの修理をする、又は規格に適合しないことが検出されなければ利用することができる。
【0019】
本発明はさらに、ベアリング構造と、タンク内に収容された製品と接触するよう構成された第一の層と、前記第一の層と前記ベアリング構造との間に設けられた第二の層と、を有するタンクであって、前記第一の層と前記第二の層との間の空間が第一の空間とされ、前記第二の層と前記ベアリング構造との間の空間が第二の空間とされ、前記タンクには、非凝縮性ガス又は前記第一の層の平均温度よりも低い凝縮温度を有するガスである第一のガスを前記第一の空間に注入する第一の注入装置と、前記第一の層の平均温度よりも高い凝縮温度を有する第二のガスを前記第二の空間に注入する第二の注入装置と、前記第一の空間内の圧力よりも高い圧力を前記第二の空間内で生成する圧力装置と、前記第一の層上に発生したホットスポットを検出する検出器と、を有することを特徴とするタンクが提供される。
【0020】
このタンクは、本発明の一実施形態に係る試験方法を実施するのに適する。
【0021】
一実施形態によれば、第二のガスが混合ガスであり、第二の注入装置は第一の層の平均温度に応じて決定された組成の混合ガスを生成するよう構成されている。
【0022】
一実施形態によれば、第一の空間及び第二の空間が熱的に絶縁された物質を含み、タンクは液化天然ガスを収容可能に構成されている。タンクは、例えば、陸上タンク又は船内に組み込まれた格納タンクであってもよい。
【0023】
本発明のより深い理解並びに本発明の他の目的、詳細、特徴及び利点は、本発明の一実施形態を記載した以下の記載によってより明確となる。以下の記載は、限定を意図していない例であり、添付された図面を参照している。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】強制凝縮の原理を描写する略図である。
【図2】ガスの凝縮温度をガス混合物中の前記ガスの濃度の関数として描写したグラフである。
【図3】気密性の試験が行われているタンクの一方の壁の断面図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る試験方法を実施するのに適したタンクの図である。
【図5】図4の構成要素の一つを描写する略図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
図1は、平均温度がTmである壁1を示す。矢印2で示すように、圧力Pのガスが壁1と接触する。ガスの凝縮温度Tcが温度Tmよりも高い場合、ガスは凝縮して液体又は固体の凝縮物3となる。これにより、ガスは、エネルギーを凝縮の潜熱に相当する熱として壁1に移動させる。この熱の移動は矢印4で示される。したがって、局所的に壁1はTmよりも高い温度Tを有する。温度Tm、圧力P及びガスの性質が制御される場合に、凝縮は強制凝縮である。
【0026】
ガスは、
−固有の物性が所望の凝縮温度に合った純ガスであってもよい。
−濃度が凝縮温度と適合するよう制御された非凝縮性ガスと凝縮性ガスとの混合であってもよい。特に、図2のグラフに示されるように、凝縮温度Tpを有する純ガスは、非凝縮性ガス中で濃度X%に薄められるとTpよりも低い凝縮温度Tcを有する。
−混合後に所望の凝縮温度Tcを有する種々の凝縮性ガスの混合であってもよい。
【0027】
以下、図3〜5を参照して、強制凝縮の原理を用いて多層タンクの第二の層における漏れを検出する方法を説明する。
【0028】
タンク5は、機械的剛性を与えるベアリング構造6と、タンク5内に収容された製品と接触するよう構成された第一の層8と、第一の層8とベアリング構造6との間に設けられた第二の層7と、を有する。第一の層8と第二の層7との間の空間は第一の空間10である。第二の層7とベアリング構造6との間の空間は第二の空間9である。
【0029】
タンク5の製造の詳細については、当業者に周知の様々な選択肢があるので記載を省く。タンクは、例えば周知の技法で製造されたLNGタンクであってもよい。その場合、熱的に絶縁された物質が第一の空間10及び第二の空間9内に存在する。
【0030】
タンク5は、パイプ12によって第一の空間10に接続された注入装置11と、パイプ14によって第二の空間14に接続された注入装置13と、パイプ16によってタンク5の内側に接続された冷却装置15と、タンクの内側、第一の空間10及び第二の空間9を排出装置及び圧力管理装置にそれぞれ接続するパイプ17と、をさらに有する。上記の構成要素により、以下に記載するように、第二の層7における漏れ18が検出され発見される。
【0031】
本発明の一実施形態に係る漏れ試験の方法は、試験されるタンクの連続的なコンディショニングを伴い、実際の試験においては、その後、タンクの脱コンディショニング(deconditioning)を伴う。
【0032】
試験におけるタンクのコンディショニングは以下のステップを含む。
−第一の層の温度を調整して所望温度にする。この調整は温度調整装置を用いて又はタンク5内に冷却液注入することにより行う。例えば、冷却装置15は液体窒素をタンク5に注入する。理想的には、このステップ後、第一の層の温度は均一である。しかしながら、種々の熱応力により、第一の層の温度はわずかに不均一となり得る。したがって、本明細書では、第一の層の平均温度Tmについて記載する。
−第一の空間10内に天然ガスを注入する。天然ガスとは、非凝縮性ガスであるため又は凝縮温度がTmよりも低いために温度Tmにおいて凝縮しないガスを指す。この注入は、注入装置11を用いて実施してもよく、又は外気の場合には、第一の空間を大気と連通するように配置することにより実施してもよい。
−第二の空間9内に反応ガスを注入する。反応ガスとは、Tmよりも高い温度で凝縮するガスを指す。上記したように、これは純ガス又は混合ガスでもよい。この注入は注入装置13を用いて実施してもよい。
【0033】
上記の三つのステップは、同時に又は任意の順序で連続して実施してもよい。
【0034】
試験自体は、第二の空間9内の反応ガスの圧力を増大させ、そして第一の層8上に発生し得るホットスポットを、有利にはタンクの内側から検出することを含む。
【0035】
具体的には、図3に詳細に示すように、第二の層7に漏れ18がある場合、第二の空間9と第一の空間10の間の圧力差によって、反応ガスが第一の空間10内に漏れ出る。このことは、雲19及び矢印20によって表わされる。
【0036】
したがって、漏れ18において、反応ガスは第一の層8と接触して凝縮21を形成する。これにより、上記したように、反応ガスは熱を第一の層8へと移動させ、したがって第一の層8は局所的に温度Tmよりも熱くなる。このホットスポット22を検出することにより、漏れ18を発見することができる。ホットスポット22は例えばタンクの内側に設けられた温度センサ又は放出された赤外放射を検出するセンサを用いて検出することができる。
【0037】
試験におけるタンクの脱コンディショニングは以下のステップを含む。
−第一の空間10からガスを除去する。これは、特に、パイプ17の一つを用いて、第一の空間からガスを抜き、その後必要に応じて該空間を満たす又は使用中に収容するガスを用いて清掃することにより行われる。
−第二の空間9から反応ガスを除去する。これも、特に、パイプ17の一つを用いて、第一の空間からガスを抜き、その後必要に応じて該空間を満たす又は使用中に収容するガスを用いて清掃することにより行われる。
−第一の層の温度を上げる。これは温度調整装置を用いて又は周囲温度での空気の対流により実施することができる。
【0038】
上記の三つのステップは、同時に又は任意の順序で連続して実施してもよい。
【0039】
一実施例において、天然ガスは窒素であり、反応ガスは50容量%の窒素と50容量%のペンタンとから成る混合ガスである。ペンタンは大気圧及び周囲温度で液体である。ペンタンの蒸発温度は36℃である。上記の混合ガスでは、液体相へと凝縮するペンタンの凝縮温度は約18℃に下がる。
【0040】
試験されるタンク5は、例えば、メタンキャリアの格納タンクであり、その第一の層8は25℃の周囲温度である。第一の層の平均温度Tmが10℃となるように格納タンクの内側が冷却される。熱的な絶縁により、第二の空間9内の温度は20℃よりも高い。したがって、窒素/ペンタン混合ガスは、凝縮する危険性を伴うことなく第二の空間9内に注入することができる。次に、数ミリバールの高められた圧力を生成する。窒素/ペンタン混合ガスは漏れ18の位置で第一の空間10に進入し、第一の層8と接触し、凝縮してホットスポットを生成する。
【0041】
さらに、ペンタンの凝縮温度を適応するために、窒素中のペンタンの濃度を薄める度合いを修正することができる。したがって、周囲温度が例えば35℃又は10℃の場合、温度Tm及びペンタンの濃度を薄める度合いを状況に合わせて適応させることにより、試験を実施することができる。
【0042】
そのために、有利には、所望の割合の混合ガスを注入装置13により作成することができる。例えば、図5に示されるように、注入装置13には、キャリアガス(上記例の窒素)を収容するための容器23と、液体形態の凝縮性ガス(上記例のペンタン)を収容するための容器24と、が設けられている。これらの二個の容器は、それぞれ、パイプ25及びパイプ26を介して混合ガスが生成される蒸発器30に接続されている。蒸発器30はパイプ14を介して第二の空間9に接続されている。制御装置29は、蒸発器30とパイプ25、26上にそれぞれ配置された二個の流量計27、28とに作用することによって、ペンタンの濃度を薄める度合いを制御する。
【0043】
所望の凝縮温度に応じてその他の様々なガスを選択してもよい。例えば、上記した例におけるペンタンに替えてペルフルオロペンタンを少なくとも部分的に用いてもよく、ペルフルオロペンタンは可燃性が低いので安全であることが証明されている。
【0044】
第一の層が正の温度でありかつ赤外線カメラを用いてホットスポットを検出するような一実施形態においては、タンクのコンディショニング段階で層の内側が水滴で覆われていることが有利であり、これは、例えば層の内側の表面に蒸気流を吹きかけて、この表面の鏡の様な反射を大幅に減少させる拡散層を形成することにより達成される。そのような拡散又は不透明コーティングは、赤外線カメラが用いられる層の表面の局所的な放射率の測定を改善する。
【0045】
本発明について特定の実施形態を用いて記載したが、本発明はこれに限定されないことは明らかであり、本発明は記載された手段と技術的に同等な手段及びそれらの組み合わせを含み、これらは本発明の範囲内である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
タンク(5)の漏れ試験の方法において、
前記タンクは、ベアリング構造(6)と、前記タンク内に収容された製品と接触するよう設けられた第一の層(8)と、前記第一の層と前記ベアリング構造との間に設けられた第二の層(7)と、を有し、
前記第一の層と前記第二の層との間の空間が、第一の空間(10)とされ、
前記第二の層と前記ベアリング構造との間の空間が、第二の空間(9)とされ、
前記第一の空間には、非凝縮性ガス又は前記第一の層の平均温度よりも低い凝縮温度を有するガスである第一のガスが収容され、
前記タンクの漏れ試験の方法は、
前記第一の層の平均温度よりも高い凝縮温度を有する第二のガスを、前記第二の空間に注入するステップと、
前記第一の空間内の圧力よりも高い圧力を、前記第二の空間内で生成するステップと、
前記第二のガスが前記第一の層と接触することにより凝縮する凝縮物に対応する、前記第一の層上に発生したホットスポット(22)を、検出するステップと、を有する
ことを特徴とするタンクの漏れ試験の方法。
【請求項2】
前記第二のガスは前記第一の層と接触すると凝縮して液体となることを特徴とする請求項1に記載のタンクの漏れ試験の方法。
【請求項3】
前記検出を、前記第二の空間内での高められた圧力の生成とほぼ同時である検出期間中に行うことを特徴とする請求項1又は2に記載のタンクの漏れ試験の方法。
【請求項4】
前記第二の空間内で高められた圧力を10分より長い期間維持することを特徴とする請求項3に記載のタンクの漏れ試験の方法。
【請求項5】
前記第一の層を周囲温度よりも低い平均温度にまで冷却することを含むことを特徴とする請求項1に記載のタンクの漏れ試験の方法。
【請求項6】
前記第一の層の平均温度が−5℃よりも高く、好ましくは0℃よりも高いことを特徴とする請求項5に記載のタンクの漏れ試験の方法。
【請求項7】
前記第二のガスが混合ガスであり、
前記タンクの漏れ試験の方法が、前記第二のガスの凝縮温度が前記平均温度と周囲温度との間となるよう、前記第一の層の平均温度に依存する組成を有する前記混合ガスを生成することを含む
ことを特徴とする請求項5又は6に記載のタンクの漏れ試験の方法。
【請求項8】
前記第二のガスが、ペンタン及び/又はペルフルオロペンタン及び窒素の混合であることを特徴とする請求項1〜7の何れか一項に記載のタンクの漏れ試験の方法。
【請求項9】
前記第一の層上に発生し得るホットスポットを、前記タンク内に設けられた一以上の温度センサ及び/又は一以上の赤外線検出器を用いて検出することを特徴とする請求項1〜8の何れか一項に記載のタンクの漏れ試験の方法。
【請求項10】
前記第一の層の前記タンクの内側の表面を、一時的に、前記表面の鏡の様な反射をほぼ除去するコーティングで覆って、サーマルカメラを用いて前記ホットスポットを検出することを特徴とする請求項1〜9の何れか一項に記載のタンクの漏れ試験の方法。
【請求項11】
前記コーティングが水滴を含むことを特徴とする請求項10に記載のタンクの漏れ試験の方法。
【請求項12】
前記第一の空間から前記第一のガスを除去し、前記第二の空間から前記第二のガスを除去するステップと、
前記第一の層を周囲温度にまで加熱するステップと、を有する
ことを特徴とする請求項1〜11の何れか一項に記載のタンクの漏れ試験の方法。
【請求項13】
ベアリング構造(6)と、タンク内に収容された製品と接触するよう構成された第一の層(8)と、前記第一の層と前記ベアリング構造との間に設けられた第二の層(7)と、を有するタンク(5)であって、
前記第一の層と前記第二の層との間の空間が、第一の空間(10)とされ、
前記第二の層と前記ベアリング構造との間の空間が、第二の空間(9)とされ、
前記タンクには、
非凝縮性ガス又は前記第一の層の平均温度よりも低い凝縮温度を有するガスである第一のガスを前記第一の空間に注入する第一の注入装置(11)と、
前記第一の層の平均温度よりも高い凝縮温度を有する第二のガスを前記第二の空間に注入する第二の注入装置(13)と、
前記第一の空間内の圧力よりも高い圧力を、前記第二の空間内で生成する圧力装置と、
前記第二のガスが前記第一の層と接触することにより凝縮する凝縮物に対応する、前記第一の層上に発生したホットスポット(22)を、検出する検出器と、を有する
ことを特徴とするタンク。
【請求項14】
前記第二のガスが混合ガスであり、
前記第二の注入装置が、前記第二のガスの凝縮温度が前記平均温度と周囲温度との間となるよう、前記第一の層の平均温度に応じて決定された組成の前記混合ガスを生成するよう構成されている
ことを特徴とする請求項13に記載のタンク。
【請求項15】
前記第一の空間及び前記第二の空間が熱的に絶縁された物質を含み、前記タンクが液化天然ガスを収容可能に構成されていることを特徴とする請求項13又は14に記載のタンク。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2012−529026(P2012−529026A)
【公表日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−513665(P2012−513665)
【出願日】平成22年6月4日(2010.6.4)
【国際出願番号】PCT/FR2010/051113
【国際公開番号】WO2010/139914
【国際公開日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【出願人】(595133839)ガズトランスポール エ テクニガズ (24)
【氏名又は名称原語表記】GAZTRANSPORT ET TECHNIGAZ
【Fターム(参考)】