説明

多層防火材料

【課題】防火用途のための可撓性又は剛性の多層材料を提供する。
【解決手段】多層防火材料は、無機繊維層及び吸熱層を含む。防火材料の層を一緒に結合して、補助結合手段を用いずに単一シート材料を形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
補助結合手段を用いずに一緒に結合して一体シート(unitary sheet)を形成する繊維層及び吸熱層を備えている多層防火材料が提供される。防火材料は、可撓性、半剛性又は剛性シート又はボードの形であってもよく、様々な形状に成形されてもよい。
【背景技術】
【0002】
パイプの完全性を維持するとともに火事の場合にはパイプ内の炭化水素生産物の発火を防止する防火材料が継続して求められている。沖合及び陸上双方の石油生産と処理施設のコンジットやプロセス配管の防火のために現在市販されている断熱系は、典型的には、発泡ガラス繊維材料の第1の層、及びアルミノケイ酸塩繊維、ケイ酸塩繊維、鉱物繊維、又はそのような繊維の組み合わせから構成される高温繊維ブランケットの第2の層からなる二層系を必要とする。系は、まず保護すべき物品の周りに発泡ガラス繊維層を適用し、次にガラス繊維材料の上に高温ブランケットを重ねることによって現場で製造される。系は、ステンレス鋼ジャケットによって天候/浸食から保護されている。ガラス繊維材料は、典型的には約38mm厚であり、ブランケットは、典型的には約25mm厚である。系は厚くかつ嵩高く、その場で個別に取り付けなければならない別々の層の取付けは時間がかかり、製造者らは発泡ガラス繊維製品による作業を必ずしも好まない。
既知の結合された多層マットは、典型的には、まず層を別々に形成し、次に接着剤、フィルム又は他の手段、例えば、ステッチ又はステープルを用いて層を一緒に結合することによって作られる。接着剤又はフィルムボンディング層は、マットの耐熱性に影響し、かつ製造コストを増加させる。機械的に結合又は取り付けられた多層マットは、工程及び材料の追加の費用ならびにステッチ又はステープルがマットを貫通するような機械的取り付け点でのマットの弱点のために不利である。
吸熱反応によって火炎と熱の拡大を遅らせるように設計された材料を形成することは知られている。例えば、既知の防火材料は、(a)複数吸熱反応を受ける吸熱無機充填剤、(b)無機繊維材料; 及び(c)有機ポリマー結合剤からなる吸熱反応性断熱繊維材料を含む。他の既知の吸熱防火シートは、(a)耐火性無機繊維; (b)有機ポリマー結合剤、及び(c)吸熱反応を受ける吸熱無機充填剤からなる。更に、真空成形型防火形状繊維製品が様々な形態で開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、無機繊維層と吸熱層の組み合わせを一緒に結合して、補助結合手段を用いずにコンパクトな一体の多層防火材料を形成することは、防火産業において以前には用いられてなく開示もされていない。既知の防火材料はそれ自体の有用性、性能属性及び利点を有するが、市販の断熱系と比較して厚みが減少し、別々の2層よりも取扱いが容易であるとともに、取り付けるのに要する空間、労働、及び時間が少なく、かつ石油生産と処理施設における配管を保護するのに適している、多層を一緒に結合して、補助結合手段を用いずに単一シートを形成する一体の防火材料が継続して求められている。
【図面の簡単な説明】
【0004】
【図1】図1は、本発明の多層防火材料だけでなく従来技術の防火材料の燃焼試験結果に対する吸熱材料と位置の影響を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0005】
(a)無機繊維及び必要により結合剤からなる繊維層; 及び(b)無機繊維、結合剤、及び吸熱無機充填剤からなる吸熱層を備え、これらの層を一緒に結合して、補助結合手段を用いずに一体シートを形成する多層防火材料が提供される。
また、多層防火材料を形成する方法であって、(a)繊維層を作るのに適している材料を含有する少なくとも第1の液体スラリー及び吸熱層を作るのに適している材料を含有する少なくとも第2の水性スラリーを準備する工程; (b)第1のスラリーを基体上に付着させる工程; (c)基体上の第1のスラリーから液体の少なくとも一部を除去して、第1の繊維層を形成工程; (d)第1の繊維層上に第2の吸熱層を形成するように第2のスラリーを堆積させる工程; (e)第2の層から液体の少なくとも一部を除去する工程; 及び(f)これらの層を乾燥して、多層材料を形成する工程を含む、前記方法も提供される。
ある種の例示的実施態様によれば、多層防火材料は、(a)耐熱性無機繊維及び結合剤からなる繊維層; 及び(b)耐熱性無機繊維、結合剤、及び吸熱無機充填剤からなる吸熱層を備えている。多層防火材料の層を一緒に結合して、補助結合手段又は独立結合手段を用いずに単一シートを形成する。
例示的実施態様によれば、多層防火材料は、(a)約0質量%から約20質量%までの結合剤、及び約80から約100質量%までの無機繊維からなる繊維層; 及び(b)約1から約20質量%までの結合剤; 約20から100質量%未満までの無機繊維; 及び0よりも多く約80質量%までの吸熱充填剤からなる吸熱層を備えている。
追加の例示的実施態様によれば、多層防火材料は、(a)約3質量%から約12質量%までの結合剤及び約88から約97質量%までの無機繊維からなる繊維層; 及び(b)約3から約12質量%までの結合剤; 約70から約90質量%までの無機繊維; 及び約3から約12質量%までの吸熱充填剤からなる吸熱層を備えている。
多層防火材料は、また、(a)約95.5質量%の無機繊維及び約4.5質量%の結合剤からなる繊維層; 及び(b)約89.5質量%の無機繊維; 約4.5質量%の結合剤; 及び約6.0質量%の吸熱無機充填剤からなる吸熱層を備えている。
【0006】
別の実施態様によれば、多層防火材料の繊維層は結合剤がなくてもよいが、吸熱層には結合剤が含まれることは留意すべきである。
ある種の実施態様によれば、防火材料を調製するために用いることができる高温耐性無機繊維としては、高アルミナ多結晶繊維、耐火性セラミック繊維、例えば、アルミノケイ酸塩繊維、アルミナ-マグネシア-シリカ繊維、アルミナ-ジルコニア-シリカ繊維、ジルコニア-シリカ繊維、ジルコニア繊維、カオリン繊維、ミネラルウール繊維、アルカリ土類ケイ酸塩繊維、例えば、カルシア-マグネシア-シリカ繊維、マグネシア-シリカ繊維、Sガラス繊維、S2ガラス繊維、Eガラス繊維、石英繊維、シリカ繊維及びこれらの組み合わせが挙げられるがこれらに限定されない。
ある種の実施態様によれば、吸熱防火材料を調製するために用いることができるミネラルウール繊維としては、ロックウール繊維、スラグウール繊維、玄武岩繊維、及びガラス繊維少なくとも1つが挙げられるが、これらに限定されない。
限定するものではないが、適切な耐火性セラミック繊維(RCF)は、典型的には、アルミナ及びシリカからなり、典型的には、約45から約60質量%までのアルミナ及び約40から約55質量%までのシリカを含有する。RCF繊維は、成分材料の溶融物からブローン又はスパンされ得る繊維化製品である。RCFは、更に、アルミナとシリカとジルコニアの繊維化製品を、ある種の実施態様において、約29から約31質量%までのアルミナと約53から約55質量%までのシリカと約15〜約17質量%のジルコニアの量で含むことができる。RCF繊維長は、典型的には約5mm未満であり、平均繊維径範囲は約0.5μmから約12μmまでである。
【0007】
有効な耐火性アルミナ-シリカセラミック繊維は、登録商標FIBERFRAXとしてUnifrax I LLC(ナイアガラフォールズ、ニューヨーク州)から市販されている。FIBERFRAXセラミック繊維は、約45から約75質量%のアルミナと約25から約55質量%のシリカの繊維化生成物を含む。FIBERFRAX繊維は、約1540℃までの作動温度と約1870℃までの融点を示す。
ある種の実施態様によれば、この実施態様に有効な耐火性セラミック繊維は、アルミナとシリカを含有する溶融形成セラミック繊維であり、これにはメルトスパン耐火性セラミック繊維が挙げられるが、これに限定されない。これには、約40から約60%までのアルミナと約60から約40%までのシリカ、ある実施態様においては約47から約53%までのアルミナと約47から約53%までのシリカを有するアルミノケイ酸塩繊維が含まれる。
FIBERFRAX繊維は、高温耐性シートや紙に容易に形成される。FIBERFRAX繊維は、約50/50のアルミナ/シリカ及び70/30の繊維/ショット比を有するバルクアルミノケイ酸塩ガラス繊維から作られる。この紙製品の約93質量%はセラミック繊維/ショットであり、残りの7%は有機ラテックス結合剤の形である。
高温耐性無機繊維には、多結晶オキシドセラミック繊維、例えば、ムライト、アルミナ、高アルミナアルミノケイ酸塩、アルミノケイ酸塩、チタニア、酸化クロム等が含まれてもよい。適切な多結晶オキシド耐火性セラミック繊維及びその製造方法は、米国特許第4,159,205号明細書や同第4,277,269号明細書に含まれており、これらの明細書の記載は本願明細書に組み込まれるものとする。FIBERMAX(登録商標)多結晶ムライトセラミック繊維は、ブランケット、マット又は紙の形でUnifrax I LLC(ナイアガラフォールズ、ニューヨーク)から入手できる。
【0008】
アルミナ/シリカFIBERMAX(登録商標)繊維は、約40質量%から約60質量%までのAl2O3及び約60質量%から約40質量%までのSiO2からなる。繊維は、約50質量%のAl2O3及び約50質量%のSiO2を含んでもよい。アルミナ/シリカ/マグネシアガラス繊維は、典型的には、約64質量%から約66質量%までのSiO2、約24質量%から約25質量%までのAl2O3、及び約9質量%から約10質量%までMgOからなる。Eガラス繊維は、典型的には、約52質量%から約56質量%までのSiO2、約16質量%から約25質量%までのCaO、約12質量%から約16質量%までのAl2O3、約5質量%から約10質量%までのB2O3、約5質量%までのMgO、約2質量%までの酸化ナトリウムと酸化カリウム、及び微量の酸化鉄とフッ化物からなり、典型的な組成は55質量%のSiO2、15質量%のAl2O3、7質量%のB2O3、3質量%のMgO、19質量%のCaO、及び微量の上記物質からなる。
繊維は、アモルファスアルミナ/シリカ繊維、アルミナ/シリカ/マグネシア繊維(例えばS-2ガラス、Owens Corning製、トレド、オハイオ州)、ミネラルウール、Eガラス繊維、マグネシア-シリカ繊維、例えばUnifrax I LLC製、ナイアガラフォールズ、ニューヨークのISOFRAX(登録商標)繊維、又はカルシア-マグネシア-シリカ繊維、例えばUnifrax I LLC製、ナイアガラフォールズ、ニューヨーク州のINSULFRAX(登録商標)繊維又はThermal Ceramics Company製のSUPERWOOL(登録商標)繊維の少なくとも1つからなってもよい。
【0009】
他の実施態様によれば、生体溶解性アルカリ土類ケイ酸塩繊維は、膨張性防火材料を調製するために使用し得る。適切なアルカリ土類ケイ酸塩繊維としては、米国特許第6,953,757号明細書、同第6,030,910号明細書、同第6,025,288号明細書、同第5,874,375号明細書、同第5,585,312号明細書、同第5,332,699号明細書、同第5,714,421号明細書、同第7,259,118号明細書、同第25 7,153,796号明細書、同第6,861,381号明細書、同第5,955,389号明細書、同第5,928,075号明細書、同第5,821,183号明細書及び同第5,811,360号明細書に開示されるものが挙げられ、これらの各々は本願明細書に組み込まれるものとする。
生体溶解性アルカリ土類ケイ酸塩繊維は、マグネシウム及びシリカの酸化物の混合物の繊維化製品を含んでもよい。これらの繊維は、一般にマグネシウム-ケイ酸塩繊維と呼ばれる。マグネシウム-ケイ酸塩繊維は、一般的には、約60から約90質量%のシリカと、0よりも多く約35質量%までのマグネシアと、5質量%以下の不純物の繊維化製品からなる。ある種の実施態様によれば、アルカリ土類ケイ酸塩繊維は、約65から約86質量%のシリカと、約14から約35質量%のマグネシアと、10質量%以下の不純物の繊維化製品からなる。他の実施態様によれば、アルカリ土類ケイ酸塩繊維は、約70から約86質量%のシリカと、約14から約30質量%のマグネシアと、10質量%以下の不純物の繊維化製品からなる。適切なケイ酸マグネシウム繊維は、登録商標ISOFRAXとしてUnifrax I LLC(ナイアガラフォールズ、ニューヨーク州)から市販されている。市販のISOFRAX繊維は、一般的に、約70から約80質量%のシリカと、約18から約27質量%のマグネシアと、4質量%以下の不純物の繊維化製品からなる。ISOFRAXアルカリ土類ケイ酸塩繊維は、約1ミクロンから約3.5ミクロン; ある実施態様においては、約2から約2.5ミクロンの平均直径を有してもよい。
【0010】
あるいは、生体溶解性アルカリ土類ケイ酸塩繊維は、カルシウム、マグネシウム及びシリカの酸化物の混合物の繊維化生成物を含んでもよい。これらの繊維は、一般に、カルシア-マグネシア-シリカ繊維と呼ばれる。ある種の実施態様によれば、カルシア-マグネシア-ケイ酸塩繊維は、約45から約90質量%のシリカと、0よりも多く約45質量%のカルシアと、0よりも多く約35質量%のマグネシアと、10質量%以下の不純物の繊維化生成物からなる。有効なカルシア-マグネシア-ケイ酸塩繊維は、登録商標INSULFRAXとしてUnifrax I LLC(ナイアガラフォールズ、ニューヨーク州)から市販されている。INSULFRAX繊維は、一般的には、約61から約67質量%のシリカと、約27から約33質量%までのカルシアと、約2から約7質量%までのマグネシアの繊維化生成物を含む。他の適切なカルシア-マグネシア-ケイ酸塩繊維は、商品名SUPERWOOL 607及びSUPERWOOL 607 MAX及びSUPERWOOL HTとしてThermal Ceramics(オーガスタ、ジョージア州)から市販されている。SUPERWOOL 607繊維は、約60から約70質量%のシリカと、約25から約35質量%までのカルシアと、約4から約7質量%までのマグネシアと、微量のアルミナの量からなる。SUPERWOOL 607 MAX繊維は、約60から約70質量%のシリカと、約16から約22質量%のカルシアと、約12から約19質量%までのマグネシアと、微量のアルミナからなる。SUPERWOOL HT繊維は、約74質量%のシリカと、約24質量%のカルシアと、微量のマグネシア、アルミナ及び酸化鉄からなる。
ある種の実施態様によれば、膨張性防火材料は、必要により、望ましい具体的な温度処理に適している、他の既知の呼吸可能でない無機繊維(第2の無機繊維)、例えば、シリカ繊維、溶出されたシリカ繊維(バルク又はチョップされた連続繊維)、Sガラス繊維、S2ガラス繊維、Eガラス繊維、ファイバーグラス繊維、チョップされた連続鉱物繊維(玄武岩繊維又は輝緑岩繊維が挙げられるが、これに限定されない)及びこれらの組み合わせ等を含んでもよい。その無機繊維は、100質量%のパネル全体に基づき、0よりも多く約40質量%までの量でパネルに添加されてもよい。
【0011】
第2の無機繊維は、市販されている。例えば、溶出されたシリカ繊維は、当該技術において既知のいかなる技術を用いても、例えば、ガラス繊維を酸溶液又は非ケイ質酸化物及び他の成分を繊維から抽出するのに適している他の溶液に供することによって、溶出され得る。溶出されたガラス繊維の製造方法は、米国特許第2,624,658号明細書及び欧州特許出願公開第0973697号明細書に含有されている。
適切な溶出されたガラス繊維の例としては、商標BELCOTEXとしてBelChem Fiber Materials GmbH、ドイツから及び登録商標REFRASILとしてGardena、カリフォルニアのHitco Carbon Composites, Inc.から、及び呼称PS-23(R)としてPolotsk-Steklovolokno、Republic of Belarusから入手できる溶出されたガラス繊維が挙げられる。
一般に、溶出されたガラス繊維は、少なくとも67質量%のシリカ含有量を有する。ある種の実施態様において、溶出されたガラス繊維は、少なくとも約90質量%、これらのあるものにおいては90質量%から99質量%未満までのシリカを含有する。繊維は、また、実質的ショットを含まない。
これらの溶出されたガラス繊維の平均繊維径は、少なくとも約3.5ミクロンよりも大きく、しばしば少なくとも約5ミクロンよりも大きい。平均して、ガラス繊維は、典型的には約9ミクロン、約14ミクロンまでの直径を有する。したがって、これらの溶出されたガラス繊維は、呼吸可能でない。
BELCOTEX繊維は、標準タイプのステープル繊維プレヤーンである。これらの繊維は、約550テクスの平均繊度を有し、一般にアルミナによって変性されたケイ酸から作られる。BELCOTEX繊維は、アモルファスであり、一般的には、約94.5のシリカ、約4.5%のアルミナ、0.5%未満の酸化ナトリウム、及び0.5%未満の他の成分を含有する。これらは、約9ミクロンの平均繊維径及び1500oから1550℃の範囲内の融点を有する。これらの繊維は、1100℃までの温度に耐熱性があり、典型的にはショットを含まずかつ結合剤を含まない。
【0012】
REFRASIL繊維は、BELCOTEX繊維と同様に、1000oから1100℃の範囲内の用途に断熱をもたらすシリカ含有量の高いアモルファスの溶出されたガラス繊維である。これらの繊維は、直径が約6と約13ミクロンの間であり、約1700℃の融点を有する。溶出後、繊維は、典型的には約95質量%のシリカ含有量を有する。アルミナは、約4質量%の量で存在し、他の成分は1%以下の量で存在する。
Polotsk-Steklovolokno製のPS-23(R)繊維は、シリカ含有量が高いアモルファスのガラス繊維であり、少なくとも約1000℃まで耐性を必要としている用途の断熱に適している。これらの繊維は、約5から約20mmの範囲の繊維長及び約9ミクロンの繊維径を有する。これらの繊維は、REFRASIL繊維と同様に、約1700℃の融点を有する。
ある種の別の実施態様において、S2ガラス等の繊維は、100質量%の材料に基づき、0よりも多く約50質量%までの量で膨張性防火材料に添加することができる。S2ガラス繊維は、典型的には、約64から約66%までのシリカ、約24から約25%までのアルミナ、及び約9から約10%までのマグネシアを含有する。S2ガラス繊維は、Owens Corning、トレド、オハイオ州から市販されている。
他の別の実施態様において、パネルは、溶出されたガラス繊維に加えて耐火性セラミック繊維を含んでもよい。耐火性セラミック繊維、すなわち、アルミナ/シリカ繊維等が用いられるときには、100質量%のパネル全体に基づき、0よりも多く約50質量%未満に及ぶ量で存在してもよい。
FIBERFRAX耐火性セラミック繊維は、約1ミクロンから約12ミクロンの平均直径を有してもよい。他の無機繊維、例えばS2ガラス繊維は、約5ミクロンから約15ミクロン; ある実施態様においては、約9ミクロンの平均直径を有してもよい。
【0013】
多層防火材料は、結合剤又は1つを超えるタイプの結合剤の混合物を含有する。適切な結合剤には、有機結合剤、無機結合剤及びこれらの2つのタイプの結合剤の混合物が含まれる。ある種の実施態様によれば、多層防火材料は、1つ以上の有機結合剤を含む。有機結合剤は、固体、液体、溶液、分散液、ラテックス、又は類似の形として与えてもよい。有機結合剤は、熱可塑性結合剤又は熱硬化性結合剤を含んでもよく、硬化後これは可撓性材料である。適切な有機結合剤の例としては、アクリルラテックス、(メタ)アクリルラテックス、スチレンとブタジエンのコポリマー、ビニルピリジン、アクリルニトリル、アクリルニトリルとスチレンのコポリマー、塩化ビニル、ポリウレタン、酢酸ビニルとエチレンのコポリマー、ポリアミド、シリコーン等が挙げられるが、これらに限定されない。他の樹脂としては、低温可撓性熱硬化性樹脂、例えば、不飽和ポリエステル、エポキシ樹脂、ポリビニルエステルが挙げられる。ある種の実施態様によれば、多層防火材料は、アクリル樹脂結合剤を用いる。
あるいは、天然ポリマーに基づく有機結合剤は、防火材料の結合剤成分として用いることができる。限定されず、例示としてのみ、防火材料に用いることができる適切な有機結合剤は、デンプンポリマー、例えば、トウモロコシ又はジャガイモのデンプンに由来するデンプンポリマーからなってもよい。
多層防火材料は、また、有機結合剤に加えて又はそれの代わりに無機質結合剤を含んでもよい。無機結合剤が防火材料に含まれる場合には、無機結合剤は、コロイドシリカ、コロイドアルミナ、コロイドジルコニア、これらの混合物等より選ばれてもよい。剛性多層ボードに関するある種の実施態様について、コロイドシリカのような無機結合剤系は、結合剤を保持するデンプンのような有機添加剤と共に用いられる。半剛性又は可撓性多層ボードについて、有機ラテックスタイプ結合剤系、例えばアクリル樹脂は、結合剤を保持するミョウバンのような添加剤/触媒剤と共に用いられる。
【0014】
結合剤は、繊維層の全質量に基づいて、約1から約20質量%まで、好ましくは約4.5質量%の量で繊維層に含まれてもよく、残りは無機繊維からなる。
結合剤は、吸熱層の全質量に基づき、約1から約20質量%までの結合剤; 好ましくは約4.5質量%の量で吸熱層に含まれてもよく、残りは約20から約100質量%までの無機繊維と0よりも多く約20質量%までの吸熱充填剤からなる。
吸熱充填剤は、アルミナ3水和物、炭酸マグネシウム、及びセメント、水和されたホウ酸亜鉛、硫酸カルシウム(石膏としても知られる)、リン酸マグネシウムアンモニウム、水酸化マグネシウム、及びこれらの組み合わせを含む他の水和された無機材料より選ばれてもよい。
ある種の実施態様によれば、吸熱充填剤と無機繊維との質量比は、約0.25:1から約30:1の範囲にあってもよい。
実施態様によれば、更に、防火材料には、撥水添加剤が含まれてもよい。限定されないが、撥水剤材料は、撥水剤シリコーン添加剤を防火材料の全質量に基づき約5質量%以下の量で、又は防火材料の全質量に基づき約1質量%以下の量で含むことができる。
防火シート材料を調製する方法は、一般に、高温耐性繊維層及び吸熱層を調製することを含む。多層防火材料を調製する方法は、(a)無機繊維及び結合剤からなる繊維層; (b)無機繊維、結合剤、及び無機吸熱充填剤を含む吸熱層からなり、これらの層を一緒に結合して、補助結合手段を用いずに単一シートを形成するシート材料を調製することを含む。
【0015】
多層防火材料を形成する方法は、(a)繊維層を作るための材料を含有する少なくとも第1の液体スラリー及び吸熱層を作るための材料を含有する少なくとも第2の液体スラリーを準備する工程; (b)第1のスラリーを基体上に付着させる工程; (c)基体上の第1のスラリーから液体の少なくとも一部を除去して、第1の繊維層を形成する工程; (d)第1の繊維層上に第2の吸熱層を形成するように第2のスラリーを付着させる工程; (e)第2層の少なくとも一部を除去する工程; 及び(f)これらの層を乾燥して、多層材料を形成する工程を含む。
ある種の実施態様によれば、方法には、(a)繊維層を作るのに適している材料を含有する第1の水性スラリー及び吸熱層を作るのに適している材料を含有する第2の水性スラリーを準備する工程; (b)第1のスラリーを基体上に付着させる工程; (c)基体上の第1のスラリーを部分的に脱水させて、繊維層を形成する工程; (d)繊維層上に吸熱層を形成するように第2のスラリーを付着させる工程; (e)第2の層を部分的に脱水させる工程; 及び(f)これらの層を乾燥させて、多層材料を形成する工程が含まれてもよい。
材料は、二重浸漬真空形成技術によって形成することができる。繊維層をまずワイヤメッシュ上に形成し、次に吸熱層を繊維層の上に形成する。繊維層溶液を混合し、繊維シートが形成される第1の真空チャンバにポンプで注入する。次に、形成された繊維シートがまだ湿っている間に、吸熱層溶液を含有する第2の浸漬タンクに浸漬させ、第2の層を繊維層の上に形成する。次に、湿シートを、典型的には炉内で乾燥する。シートを一組のローラーに通過させて、シートを圧縮した後に乾燥させる。
【0016】
多層防火材料は、また、シート状の材料を形成する当該技術において既知の他の適切な方法で製造することができる。例えば、ハンドレイドか又はマシンレイドの従来の製紙プロセスを用いて、多層シート材料を調製することができる。多層シート材料を作るために、ハンドシートモールド、長網抄紙機又はロトフォーマー製紙機を使うことができる。使われる標準製紙技術のより詳細な説明としては、米国特許第3,458,329号明細書を参照のこと。この明細書の開示内容は本願明細書に組み込まれているものとする。
上記の技術のどれが使われるかに関係なく、多層材料を、例えば、ダイスタンプ法によって切断して、正確な形状とサイズのボードを再現できる許容量で形成することができる。材料は、また、コンジットセクション又は具体的な部品、例えばハーフパイプ形状を封入するために特別に成形されるセクションに成形することができる。次に、生成物を、バンド固定するか又はピンで留めるような手段によって保護すべき物品に取り付ける。材料は、好ましくは、材料の吸熱層が物品の非燃焼側に向くように置かれる。材料の吸熱層は、系をジェット火災試験に不合格にさせる、例えば、パイプ内部に、蓄積する熱を吸収する。ステンレス鋼ジャケットは、典型的には、追加の保護のために材料の上に配置される。
可撓性、半剛性、又は剛性の多層防火ボード又は厚みの範囲内で形成された形状を製造することができる。ボード又は約30から約50mm厚である形成された形状は、特に防火用途に有効である。より小さい厚みの多層シートは、所定の用途が必要とするようにより厚い材料を得るために積み重ねることができる。材料の厚みは、必要とされる防火によって決定される。ボードの組成の変動によって、密度の変化が約0.04から約0.5グラム/cm3の範囲になる。
【実施例1】
【0017】
以下の実施例は、更に、多層防火材料及び材料を調製する方法の例示的実施態様を単に例示するためだけのものである。これらの実施例が例示のためだけのものであり、特許請求された多層防火材料、多層防火材料を調製する方法、多層防火材料を組み入れている製品及びいかなる方法でも多層防火材料を用いる方法を制限するものとみなされてはならないことを理解すべきである。
表1に示される配合物からなるシート材料を用いて試験するために多層防火材料の試料を調製し、後述されるように製造した。
【0018】
表1
多層防火材料組成(質量%)



繊維1,3 = Isofraxマグネシア-シリカ繊維(Unifrax)
結合剤2 = HyCarラテックス26083(Noveon); Nalco 1141 コロイドシリカ(Nalco)
結合剤4 = HyCarラテックス(Noveon)
吸熱充填剤5 = アルミニウム3水和物(Alfa Aesa)
【0019】
多層防火材料のための配合成分を合わせ、混合し、上記の方法にしたがってシートに形成した。概略としては、繊維層を作るためのISOFRAX繊維と結合剤を含有する第1の液体スラリーを調製し、吸熱層を作るためのISOFRAX繊維と結合剤と吸熱材料を含有する第2の液体スラリーを調製した。第1の液体スラリーを基体上に付着させ、基体上の第1のスラリーから液体の一部を除去して、第1の繊維層を形成した。第1の繊維層上に吸熱層を形成するように、第2の液体スラリーを第1の繊維層上に付着させた。液体の一部を第2の層から除去し、層を乾燥して、多層防火材料を形成した。
多層防火シート材料は、約100から約6,000g/m2まで範囲の基本質量を有してもよい。他の実施態様によれば、シート材料は、約500〜約3000g/m2の範囲の基本質量を有してもよい。
多層防火材料の層を補助手段又は別々に適用される結合手段を用いずに一緒に結合し、破損又は亀裂が入ることなく処理され得る。実施例1の材料は可撓性であり、実施例2の材料は剛性であった。これらの両極端は、材料の所望の用途によって、材料が可撓性材料として、剛性材料として又は半剛性材料として製造することができることを証明するために用いた。
【0020】
燃焼試験
多層防火材料の耐炎性を、燃焼試験を用いて評価した。側壁試験用に約18"×22"及び試験を天井試験用に約24"×24"を測定するために多層防火材料の試験片を切断するか又は形成した。試験片を24"×24"ガス燃料試験炉内で炭化水素試験曲線を用いて試験した。
比較例1は、実施例2及び3に対する対照として試験するために調製した。比較例1は、吸熱層を含めずに組み立てた。実施例2及び3は、同じ組成を有するが、多層防火材料の位置が異なる。実施例2は、材料の吸熱層を保護すべき物品の低温側(非燃焼側)に向くように置いた。実施例3において、吸熱層が保護すべき物品の加熱側面(燃焼側)に向くように材料を置いた。
多層防火材料の燃焼試験の結果を以下に示す:
比較例1: .7/50mmのFlex層/10mmの空気層
本発明の実施例2: .7/8mmの吸熱層/40mmのFlex層/10mmの空気層
本発明の実施例3: .7/40mmのFlex層/8mmの吸熱層/10mmの空気層
図1は、吸熱層を含む防火材料の燃焼試験結果に対する効果及び吸熱層を保護すべき物品の燃焼側又は非燃焼側に置く燃焼試験結果に対する効果を示す。吸熱層がない以外は繊維層を有する50mmのボードを、繊維層と8mmの吸熱層からなる等価な40mmの多層防火ボードと比較する。多層ボードを、保護すべき物品の燃焼側と非燃焼側双方に配置した。結果は、繊維層と吸熱層を有する多層ボードが繊維層だけを有する防火ボードと比較して燃焼試験が良好であったことを示している。最良の結果、すなわち、最も低い低温面温度上昇は、吸熱層が保護すべき物品の非燃焼側に配置されるときに見られた。燃焼試験は、平坦な壁で行われた。閉鎖パイプシステムにおいて、吸熱層の利点はより劇的であると思われる。
防火材料は、機体構造のような制限された空間の領域において特に重要な、ケーブルやコンジットを保護するコンパクトラップとして特に有効である。
多層防火材料及びその調製する方法を種々の例示的実施態様とともに記載してきたが、他の類似の実施態様が用いられてもよく、本明細書に開示された同様の機能を行うのにそこから逸脱することなく変更や追加が行われてもよいことを理解すべきである。種々の実施態様を組み合わせて所望の特性を得ることもできるので、上記の実施態様が必ずしも変形例ではない。それ故、多層防火材料及び方法は、1つの実施態様に限定すべきでなく、むしろ添付の特許請求の範囲の説明の幅広さや範囲で解釈すべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
多層防火材料であって、
(a) 無機繊維及び必要により結合剤からなる繊維層; 及び
(b)無機繊維、結合剤、及び吸熱無機充填剤からなる吸熱層、
を有し、
前記層を一緒に結合して、補助結合手段を用いずに一体シートを形成することを特徴とする多層防火材料。
【請求項2】
前記無機繊維が、高アルミナ多結晶繊維、セラミック繊維、カオリン繊維、ミネラルウール繊維、アルカリ土類ケイ酸塩繊維、Sガラス繊維、S2ガラス繊維、Eガラス繊維、石英繊維、シリカ繊維及びこれらの組み合わせからなる群より選ばれる、請求項1に記載の材料。
【請求項3】
前記無機繊維が、セラミック繊維からなる、請求項2に記載の材料。
【請求項4】
前記セラミック繊維が、アルミノケイ酸塩繊維からなる、請求項3に記載の材料。
【請求項5】
前記アルミノケイ酸塩繊維が、約45から約75質量%のアルミナと、約25から約55質量%のシリカとの繊維化製品からなる、請求項4に記載の材料。
【請求項6】
前記無機繊維が、アルカリ土類ケイ酸塩繊維からなる、請求項2に記載の材料。
【請求項7】
前記アルカリ土類ケイ酸塩繊維が、カルシア-マグネシア-シリカ繊維及びマグネシア-シリカ繊維の少なくとも1つからなる、請求項6に記載の材料。
【請求項8】
前記マグネシア-シリカ繊維が、約65から約86質量%のシリカと、約14から約35質量%のマグネシアと、約5質量%以下の不純物との繊維化製品からなる、請求項7に記載の材料。
【請求項9】
前記カルシア-マグネシア-シリカ繊維が、約45から約90質量%のシリカと、約0よりも多く約45質量%までのカルシアと、0よりも多く約35質量%までのマグネシアとの繊維化製品からなる、請求項7に記載の材料。
【請求項10】
前記結合剤が、有機結合剤からなる、請求項1に記載の材料。
【請求項11】
前記有機結合剤が、熱硬化性結合剤からなり、前記有機結合剤が、アクリルラテックス、(メタ)アクリルラテックス、スチレンとブタジエンのコポリマー、ビニルピリジン、アクリルニトリル、アクリルニトリルとスチレンのコポリマー、塩化ビニル、ポリウレタン、酢酸ビニルとエチレンのコポリマー、ポリアミド、シリコーン、ポリエステル、エポキシ樹脂、ポリビニルエステル及びこれらの混合物からなる群より選ばれる、請求項10に記載の材料。
【請求項12】
前記有機結合剤が、熱可塑性結合剤からなる、請求項10に記載の材料。
【請求項13】
前記アクリルラテックス結合剤が、アクリル樹脂を含み、更に追加の結合剤としてミョウバンを含む、請求項11に記載の材料。
【請求項14】
前記結合剤が、無機結合剤からなり、前記無機結合剤が、コロイドシリカ、コロイドアルミナ、コロイドジルコニア及びこれらの組み合わせからなる群より選ばれる、請求項1に記載の材料。
【請求項15】
前記無機結合剤が、コロイドシリカであり、更に追加の結合剤としてデンプンを含む、請求項14に記載の材料。
【請求項16】
前記吸熱充填剤が、アルミナ3水和物、炭酸マグネシウム、及びセメント、水和されたホウ酸亜鉛、硫酸カルシウム(石膏としても知られる)、リン酸マグネシウムアンモニウム、水酸化マグネシウム及びこれらの組み合わせを含む他の水和された無機材料からなる群より選ばれる、請求項1に記載の材料。
【請求項17】
(a) 0質量%よりも多く約20質量%までの結合剤、及び
約20から約100質量%未満までの無機繊維、
からなる繊維層;
(b) 0質量%よりも多く約20質量%までの結合剤;
約20から100質量%未満までの無機繊維; 及び
約1から約80質量%までの吸熱充填剤、
からなる吸熱層、
を有する、請求項1に記載の材料。
【請求項18】
(a) 約95.5質量%の無機繊維及び
約4.5質量%の結合剤、
からなる繊維層; 及び
(b)約89.5質量%の無機繊維;
約4.5質量%の結合剤; 及び
約6.0質量%の吸熱無機充填剤
からなる吸熱層
を有する、請求項1に記載の材料。
【請求項19】
吸熱充填剤と無機繊維との質量比が、約0.25:1から約30:1の範囲にある、請求項1に記載の材料。
【請求項20】
材料が、多層構成を有するボードシート又はボードの形で得られ、材料が可撓性、半剛性、又は剛性である形状の形で得られる、請求項1に記載の材料。
【請求項21】
材料が、約20から約50mmの範囲にある厚みを有する、請求項1に記載の材料。
【請求項22】
物品を火災から保護する方法であって、請求項1に記載の多層防火材料の内側に前記物品を少なくとも部分的に封入することを含むことを特徴とする方法。
【請求項23】
前記物品が、燃焼側と非燃焼側とを有し、かつ材料の吸熱層が物品の非燃焼側に向くように材料が置かれる、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
多層防火材料を形成する方法であって、
(a) 繊維層を作るのに適している材料を含有する少なくとも第1の水性スラリー及び吸熱層を作るのに適している材料を含有する少なくとも第2の水性スラリーを準備する工程;
(b) 第1のスラリーを基体上に付着させる工程;
(c) 基体上の第1のスラリーから液体の少なくとも一部を除去して、第1の繊維層を形成する工程;
(d) 第1の繊維層上に第2の吸熱層を形成するように第2のスラリーを付着させる工程;
(e) 第2の層から液体の少なくとも一部を除去する工程; 及び
(f)層を乾燥して、多層材料を形成する工程
を含むことを特徴とする方法。

【図1】
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【公表番号】特表2013−510742(P2013−510742A)
【公表日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−539020(P2012−539020)
【出願日】平成22年11月12日(2010.11.12)
【国際出願番号】PCT/US2010/056532
【国際公開番号】WO2011/060259
【国際公開日】平成23年5月19日(2011.5.19)
【出願人】(500421462)ユニフラックス ワン リミテッド ライアビリティ カンパニー (19)
【Fターム(参考)】