説明

多段変速遊星歯車列

【課題】前進6段以上の多段変速遊星歯車列において、変速機部分の軸方向長さを短くレイアウト可能にする。
【解決手段】入力軸10と平行に設けた第1出力軸12および第2出力軸14と、第1出力軸12と同軸に配置した第1遊星歯車組22と、第2出力軸14と同軸上に配置した第2遊星歯車組24とを有し、入力軸10と、第1リングギヤ32とは第1入力歯車対10a、26を介して、第2キャリア48とは第2入力歯車対10a、28を介して連結可能であり、第1出力軸12は第1キャリア38と、第2出力軸14は第2リングギヤ42と、それぞれ連結され、第1サンギヤ30は第1入力歯車対10a、26を介して入力軸10と連結可能であり、第2入力メンバーは固定可能であり、第1サンギヤと第2サンギヤ40とは中間歯車52を介して連結され、第1サンギヤ30および第2サンギヤ40は中間歯車52を介して固定可能とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用自動変速機に用いる多段変速が可能な遊星歯車列に関するものである。
【背景技術】
【0002】
車両用自動変速機に用いる遊星歯車列は、車両の燃費、排気特性、加速性能等を向上することを主眼に、前進6段の多段変速が可能なものが実用に供されている。
実用に供されている従来の前進6段の多段変速遊星歯車列は、2列または3列の遊星歯車と5個の摩擦要素により前進6段の変速比を得ている。(特許文献1を参照)。
【0003】
しかし、上記従来の遊星歯車列は、前進6段の変速比を得るために2列または3列の遊星歯車組に加えて、これらと同じ軸上に5個の摩擦要素をさらに設ける必要があって、これらを配置すると軸方向の所要スペースが大きくなってしまうため、エンジンを横向きに配置した、いわゆるエンジン横置き式前輪駆動車等に搭載する変速機へ適用する場合に、車両への搭載が困難になることがあるという問題があった。
そこで、本出願人は2組の遊星歯車と5乃至6個の摩擦要素とを2つの軸に分けて配置して軸方向の所要スペースを小さくすることが可能な多段変速遊星歯車列を提案した(特許文献2を参照)。
【特許文献1】特開平4−219553号公報
【特許文献2】特開2005−180665号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
解決しようとする問題点は、変速機の軸方向長さが長いために、エンジン横置き式車両への適用に際して所要スペースの面で制約がある点である。
本発明の目的は、前進6段以上の変速比を得て燃費を向上させながら、歯車列の軸方向長さを短縮可能にして、エンジン横置き式車両の変速機への適用性を向上することが可能な多段変速遊星歯車列を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、第1サンギヤと第2サンギヤとを、中間歯車を介して連結するとともに、これを介してケースに固定可能にしたことを最も主要な特徴とする。
すなわち、本発明の多段遊星歯車列は、入力軸と平行に設けられた第1出力軸および第2出力軸と、第1出力軸と一体の第1駆動歯車と第2出力軸と一体の第2駆動歯車と、第1駆動歯車および第2駆動歯車に噛み合う出力歯車と、第1出力軸と同軸に配置され、第1サンギヤ、第1リングギヤ、第1リングギヤおよび第1サンギヤに噛み合った第1ピニヨン、第1ピニヨンを回転自在に軸支する第1キャリアを有して、入力軸の回転数を第1駆動歯車の回転数に変換する第1遊星歯車組と、第2出力軸と同軸に配置され、第2サンギヤ、第2リングギヤ、第2リングギヤおよび第2サンギヤに噛み合った第2ピニヨン、第2ピニヨンを回転自在に軸支する第2キャリアを有して、入力軸の回転数を第2駆動歯車の回転数に変換する第2遊星歯車組と、第1サンギヤと第2サンギヤとを連結する中間歯車とを有し、入力軸は、第1入力歯車対を介して第1リングギヤと、第2入力歯車対を介して第2キャリアと、それぞれ連結可能であり、第1出力軸は第1キャリアに、第2出力軸は第2リングギヤに、それぞれ連結されるか、または連結可能であり、第2キャリアはケース側に固定可能であり、第1サンギヤおよび第2サンギヤは、第1入力歯車対を介して入力軸と連結可能であるとともに、中間歯車を介してケース側に固定可能に構成した。
【発明の効果】
【0006】
本発明の多段変速遊星歯車列は、第1遊星歯車組および第2遊星歯車組と各締結要素を、第1出力軸と第2出力軸および中間歯車に振り分けて配置するとともに、入力軸と第1および第2遊星歯車組とを第1、第2入力歯車対で連結し、第1および第2遊星歯車組のサンギヤ同士を、中間歯車を介して連結することで、前進6段以上の多段の変速比を得る構成にしたため、燃費の向上をはかりながらも遊星歯車列の軸方向長さを短くすることができるので、その分、エンジン横置きの前輪駆動車等へ搭載する際に、車幅の小さい車両への適用や、より軸方向長さの大きなエンジンを組み合わせての適用が可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、本発明の実施の形態に係る多段変速遊星歯車列を、各実施例に基づき図とともに説明する。
【実施例1】
【0008】
図1は、本発明装置の1実施例のスケルトン図である。
また図2は、図1の左側から見た場合の、以下に説明する各軸の配置を表す。
さらに図3は、図1に対応した断面図であるが、断面の取り方が図1と一部異なる。
図1に示した本発明の多段変速遊星歯車列は、エンジン1からフルードカップリング2を介して駆動される入力軸10が、エンジン1の出力軸と同じ軸上にあり、またこれらと平行に第1出力軸12および第2出力軸14が配置されている。
【0009】
第1出力軸12および第2出力軸14には、第1駆動歯車12aおよび第2駆動歯車14aがそれぞれ一体になっており、第1駆動歯車12aおよび第2駆動歯車14aはともに出力歯車16と噛み合っている。図1は、図2におけるA−Aを平面に展開した状態で描いてあるので、同図では第1駆動歯車12aと出力歯車16とが離れているが、実際は図2のように第1駆動歯車12aと出力歯車16とは噛み合っている。
なお、図2では、それぞれの円は各歯車等の外径を表し、軸中心は黒い点で表して矢印で示した。
【0010】
したがって、第1出力軸12と第2出力軸14とは、それぞれ第1駆動歯車12a、出力歯車16、第2駆動歯車14aを介して互いに連結していることになる。
出力歯車16は差動装置18を介して車軸20a、20bを駆動し、車軸20a、20bは図示しない左右の車輪と連結されている。
【0011】
第1出力軸12上に第1遊星歯車組22が、第2出力軸14上に第2遊星歯車組24が、それぞれ同軸配置されている。
入力軸10と一体の入力駆動歯車10aは、第1出力軸12と同軸の第1入力歯車26と噛み合って第1入力歯車対を構成するとともに、第2出力軸14と同軸の第2入力歯車28とも噛み合って第2入力歯車対を構成している。
図1では、入力駆動歯車10aと第2入力歯車28とが離れているが、実際は図2および図3に示すように入力駆動歯車10aと第2入力歯車28とは噛み合っている。
【0012】
第1遊星歯車組22と第2遊星歯車組24は、いずれも一般的にシングルピニヨン型と呼ばれるものであり、それぞれが同じ構成になっている。
すなわち、第1遊星歯車組22は、第1サンギヤ30と、第1リングギヤ32と、第1リングギヤ32および第1サンギヤ30に噛み合った第1ピニヨン34と、第1ピニヨン34を回転自在に軸支する第1キャリア38とで構成されている。
同様に、第2遊星歯車組24は、第2サンギヤ40、第2リングギヤ42、第2ピニヨン44、第2キャリア48とで構成されている。
【0013】
第1入力歯車26、第2入力歯車28、第1出力軸12および第2出力軸14と、第1遊星歯車組22および第2遊星歯車組24の各回転メンバーとは以下のように連結されているか、または連結可能である。
第1サンギヤ30と一体に連結された第1反力歯車50は、中間歯車52を介して、第2サンギヤ40と一体の第2反力歯車54と連結している。
【0014】
第1入力歯車26は、第1クラッチ56の締結により中間メンバー58と連結可能であり、さらに第2クラッチ60を締結することにより第1リングギヤ32と連結される。
同様に、第1クラッチ56に加えて第3クラッチ62を締結すると、第1入力歯車26は第1サンギヤ30および第1反力歯車50と連結される。
また、第2クラッチ60および第3クラッチ62を締結すると第1遊星歯車組22のメンバーは一体になる。
なお、第1キャリア38は第1出力軸12と連結している。
【0015】
中間歯車52は、第1ブレーキ64によりケース66に固定可能であり、このとき第1サンギヤ30および第2サンギヤ40をともに固定することができる。
第2入力歯車28は第4クラッチ68を介して第2キャリア48と連結可能である。
第2キャリア48は第2ブレーキ70によりケース66に固定可能であるとともに、ワンウエイクラッチ72により常に一方の回転方向に対しては回転不能にケース66に固定されている。
なお、第2リングギヤ42は第2出力軸14と連結している。
【0016】
次に、図1に示した実施例1の作動を、図4に示した作動表を参考にしながら説明する。
以下の説明では、クラッチやブレーキを摩擦要素と呼び、ワンウエイクラッチを含めて軸、静止部、回転メンバーのいずれかの間の連結機能を有するものを総称して締結要素と呼ぶ。
【0017】
図4の作動表において、横方向の欄にはクラッチやブレーキおよびワンウエイクラッチといった締結要素が割り当ててあり、C−1は第1クラッチ56を、B−1は第1ブレーキ64を、OCはワンウエイクラッチ72をといった具合に、それぞれ表す。
なお、これらの記号と各締結要素の符号との関係は、図1に記してある。
【0018】
作動表の縦方向の欄には、図示しない操作レバーの「Dレンジ」「Rレンジ」および「Lレンジ」に分け、Dレンジは前進第1速(1st)乃至第7速(7th)の、Rレンジは後進(R)の各変速段を割り当ててある。
なお、Lレンジでは、後述するエンジンブレーキのように出力歯車16側から入力軸10を駆動することが可能である。
図4の作動表中、○印は各締結要素の締結を、空欄は各締結要素の解放を表す。
また、(○)印は締結しているものの動力伝達に関与しないことを表す。
【0019】
ここで、各歯数比の算出について、遊星歯車組にあっては、リングギヤの歯数(Zr)に対するサンギヤの歯数(Zs)の比(Zs/Zr)を、第1遊星歯車組22をα1、第2遊星歯車組24をα2とし、歯車対にあっては、第1歯車対の入力駆動歯車10aと第1入力歯車26における歯数比をi1、第2歯車対の入力駆動歯車10aと第2入力歯車28における歯数比をi2とし、第1反力歯車50と第2反力歯車54間の歯数比を1とした場合について説明する。
【0020】
なお、各変速比の計算には、α1を0.51、α2を0.59、i1を1.78、i2を0.95とした場合について例示する。
つまり、第1入力歯車26は入力軸10から減速駆動され、第2入力歯車28は同じく増速駆動される。
なお、表示および計算式を簡略化するため、α1(1+α2)をAとする。上記した歯数比においてAは0.811である。
【0021】
はじめに、前進第1速(1st)の変速比は、第1クラッチ56(C−1)および第2クラッチ60(C−2)を締結することによって得られる。
このとき、第2キャリア48はワンウエイクラッチ72(OC)によりケース66に固定される。
すなわち、ワンウエイクラッチ72は車両を前進駆動する回転方向において自動的に締結するようになっている。したがって、Dレンジにおける第1速は、いわゆるエンジンブレーキのように出力歯車16側から入力軸10を駆動することはできない。
【0022】
第1速の変速比(入力軸10の回転数/第1出力軸12および第2出力軸14の回転数)は、i1(1+α1)+i1・α1/α2になり、上記の値に設定した歯数比においては4.226になる。
【0023】
つぎに、第2速(2nd)への変速は、第1速における第1クラッチ56および第2クラッチ60の締結を維持したまま、第1ブレーキ64(B−1)の締結により第1サンギヤ30をケース66に固定することで行う。
このとき、第2キャリア48のケース66への固定は、ワンウエイクラッチ72の作用で自動的に解除される。
【0024】
このため、第1速から第2速への変速において、いわゆる変速ショックは、第1ブレーキ64の締結を追加するだけで済むので、これを徐々に接続するだけでスムーズな変速制御を行うことができる。
変速比はi1(1+α1)になり、上記した歯数比においては2.688である。
【0025】
つぎに、第3速(3rd)への変速は、第2速における第1クラッチ56および第2クラッチ60の締結を維持したまま、第1ブレーキ64を解放するとともに第3クラッチ62を締結することで行う。
これにより第1遊星歯車組22は一体になり、変速比はi1になる。上記した歯数比において変速比は1.780である。
【0026】
つぎに、第4速(4th)への変速は、第3速における第1クラッチ56および第2クラッチ60の締結を維持したまま、第3クラッチ62の締結を解除するとともに第4クラッチ68(C−4)の締結により第2サンギヤ40を第2入力歯車28と連結することで行う。
【0027】
したがって、中間歯車52を介して第2サンギヤ40と連結された第1サンギヤ30も第2入力歯車28と連結されることになる。
これにより、変速比はi1・i2(α2+A)/(i2・α2+i1・A)になる。上記した歯数比において変速比は1.182である。
【0028】
つぎに、第5速(5th)への変速は、第4速における第2クラッチ60、第4クラッチ68の締結を維持したまま、第1クラッチ56の締結を解除するとともに第3クラッチ62の締結により第1遊星歯車組22を一体化することで行う。
これにより、第2遊星歯車組24も実質的に一体になり、変速比はi2になる。上記した歯数比において変速比は0.950の増速である。
【0029】
つぎに、第6速(6th)への変速は、第5速における第3クラッチ62および第4クラッチ68の締結を維持したまま、第2クラッチ60の締結を解除するとともに、再び第1クラッチ56の締結により行う。
これにより、第1サンギヤ30とともに第2サンギヤ40の回転数が1/i1になり、変速比はi1・i2/{i1+α2(i1−i2)}になる。上記歯数比において変速比は0.745である。
【0030】
つぎに、第7速(7th)への変速は、第6速における第1クラッチ56および第4クラッチ68の締結を維持したまま、第3クラッチ62の締結を解除するとともに、再び第1ブレーキ64を締結することにより第1サンギヤ30および第2サンギヤ40をケース66に固定することで行う。
これにより、第2サンギヤ40の回転数が0になり、変速比はi2/(1+α2)になる。上記歯数比において変速比は0.597である。
【0031】
つぎに、Rレンジにおける後進の変速比は、第1クラッチ56、第3クラッチ62および第2ブレーキ70の締結により、第2サンギヤ40を第1入力歯車26と連結し、第2キャリア48をケース66に固定することで行われる。
したがって、第2サンギヤ40は1/i1の回転数で駆動されることになり、変速比は−i1/α2になる。上記歯数比において変速比は−3.017の逆転である。
【0032】
前述のように、Dレンジの第1速においては、エンジンブレーキのように出力歯車16側から駆動する場合には動力伝達ができない。そこでエンジンブレーキを作用させるには、図4の作動表のLレンジに示すように、Dレンジにおける1速の締結に加えて、第2ブレーキ70を締結する。これにより、出力歯車16側から駆動する場合において動力伝達することができるようになる。
【0033】
以上の変速比をまとめると以下になる。なお、隣り合った変速比同士の比が段間比であり( )内に示す。すなわち、第1速に示した値は第2速の変速比との比である。
第1速 4.226 (1.572)
第2速 2.688 (1.510)
第3速 1.780 (1.506)
第4速 1.182 (1.244)
第5速 0.950 (1.275)
第6速 0.745 (1.247)
第7速 0.597
【0034】
これに見るように、変速比の幅(4.226/0.597)が7.074と広く、変速段数が多いこととあいまって、全般に高速段側へ行くにしたがって段間比が小さくなっており、内燃機関で駆動する車両用変速機の変速比として好ましい傾向になっている。
上記は第1反力歯車50と第2反力歯車54との歯数比を1とした場合について説明したが、これを増速または減速とすることも可能である。
【0035】
実施例1においては、第1サンギヤ30と第2サンギヤ40との間を、中間歯車52を含む歯車列で連結したため、第1ブレーキ64を該中間歯車52と同軸上に設けることができる。
図3に示した断面図で分かるように、具体的なレイアウトでは、第1出力軸12上の第1遊星歯車組22および3個のクラッチ56、60、62の配置と、第2出力軸14上の第2遊星歯車組24および第4クラッチ68、ワンウエイクラッチ72ならびに第2ブレーキ70の配置とが、バランスのとれた軸方向長さに収まっている。
これは、第1ブレーキ64を中間歯車52と同軸上に配置したためであり、これにより全体の軸方向長さを短くレイアウトできるのが特徴である。
したがって、本実施例の多段変速遊星歯車組は、従来例に比べて車両全体を小型軽量にすることができるので、燃費の向上をはかることができるといった特徴もある。
【0036】
上記した実施例1は、第2遊星歯車組をシングルピニヨン型とした場合であるが、これをダブルピニヨン型にして、第2キャリアを第2出力軸と連結し、第2リングギヤを第2入力歯車対と連結可能にしても、同様に前進7段の変速比を得ることができる。
また、前進7段の例で説明したが、第1クラッチを省略して前進6段にすることや、エンジンの特性や車両重量等に適応して変速比を適切に設定するなど、当業者の一般的な知識に基づいて、レイアウトなどの変更や改良を加えた態様で実施することができる。
さらに、上記実施例では、エンジン1と入力軸10との間にフルードカップリング2を設けているが、これに代えてトルクコンバータ等を用いてもよいことは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0037】
前進7段の変速比を得るとともに、変速機部分の軸方向長さを短くレイアウトできるので、特にエンジン横置き式車両に搭載する変速機へ適用する場合に、より車幅が小さい車両に適用可能になるとともに、より軸方向長さの大きなエンジンと組み合わせて適用することもできるので、小型乗用車などに幅広く適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】多段変速遊星歯車列の構造を示したスケルトン図である。(実施例1)
【図2】実施例1の軸の配置を示す図である。
【図3】実施例1の断面図である。
【図4】実施例1の作動表を示す図である。
【符号の説明】
【0039】
1 エンジン
2 フルードカップリング
10 入力軸
12 第1出力軸
14 第2出力軸
16 出力歯車
18 差動装置
20 車軸
22 第1遊星歯車組
24 第2遊星歯車組
26 第1入力歯車
28 第2入力歯車
30 第1サンギヤ
32 第1リングギヤ
34 第1ピニヨン、第1アウタピニヨン
36 第1インナピニヨン
38 第1キャリア
40 第2サンギヤ
42 第2リングギヤ
44 第2ピニヨン
48 第2キャリア
50 第1反力歯車
52 中間歯車
54 第2反力歯車
56 第1クラッチ
58 中間メンバー
60 第2クラッチ
62 第3クラッチ
64 第1ブレーキ
66 ケース
68 第4クラッチ
70 第2ブレーキ
72 ワンウエイクラッチ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力軸と、
該入力軸と平行に設けられた第1出力軸と、
前記入力軸および前記第1出力軸に平行に設けられた第2出力軸と、
前記第1出力軸と一体の第1駆動歯車と、
前記第2出力軸と一体の第2駆動歯車と、
前記第1駆動歯車および前記第2駆動歯車に噛み合う出力歯車と、
前記第1出力軸と同軸に配置され、第1サンギヤ、第1リングギヤ、第1リングギヤおよび第1サンギヤに噛み合った第1ピニヨン、第1ピニヨンを回転自在に軸支する第1キャリアを有して、前記入力軸の回転数を前記第1駆動歯車の回転数に変換する第1遊星歯車組と、
前記第2出力軸と同軸に配置され、第2サンギヤ、第2リングギヤ、第2リングギヤおよび第2サンギヤに噛み合った第2ピニヨン、第2ピニヨンを回転自在に軸支する第2キャリアを有して、前記入力軸の回転数を前記第2駆動歯車の回転数に変換する第2遊星歯車組と、
前記第1サンギヤと前記第2サンギヤとを連結する中間歯車とを有し、
前記入力軸は、第1入力歯車対を介して前記第1リングギヤと、第2入力歯車対を介して前記第2キャリアと、それぞれ連結可能であり、
前記第1出力軸は前記第1キャリアに、前記第2出力軸は前記第2リングギヤに、それぞれ連結されるか、または連結可能であり、
前記第2キャリアはケース側に固定可能であり、
前記第1サンギヤおよび前記第2サンギヤは、前記第1入力歯車対を介して前記入力軸と連結可能であるとともに、前記中間歯車を介して前記ケース側に固定可能であることを特徴とする多段変速遊星歯車列。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2007−40327(P2007−40327A)
【公開日】平成19年2月15日(2007.2.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−222346(P2005−222346)
【出願日】平成17年8月1日(2005.8.1)
【出願人】(594008626)協和合金株式会社 (49)
【Fターム(参考)】