説明

多軸同期動作機械のプログラム変換モジュール及びプログラム変換方法

【課題】多軸同期動作機械のプログラム変換モジュール及びプログラム変換方法を提供する。
【解決手段】第1の機械と第2の機械との間でプログラムの変換を行うための多軸同期動作機械のプログラム変換モジュールであって、複数組の第1の機械の加工プログラム及びメカニズムデータが入力される第1の入力ユニットと、複数組の第2の機械のメカニズムデータが入力される第2の入力ユニットと、第1の機械のうちの少なくとも1つをソースマシンに設定するとともに、第2の機械のうちの1つをターゲットマシンに設定する設定ユニットと、ソース及びターゲットマシンのメカニズムデータに基づいて、運動学的方法を利用してソースマシンの加工プログラムをターゲットマシンに適用される加工プログラムに変換する変換ユニットと、を備える。これにより、複数台の異機種である多軸同期動作機械の間において加工プログラムの相互変換を行うことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、多軸同期動作機械のプログラム変換モジュール及びプログラム変換方法に関し、より詳しくは、複数台の異機種である多軸同期動作機械のプログラム変換モジュール及びプログラム変換方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
コンピュータ数値制御(computer numerical control、CNC)工作機械は、プログラミング可能で且つ精密加工可能である利点を有し、プログラマーは、ワークに必要な加工工程、経路又は精度に基づいてCNC加工プログラムを作成ことができる。
【0003】
一般に、プログラマーは、CAD/CAMソフトウェアを利用して工作機械のメカニズムデータ及び所定のワーク形状に基づいて加工プログラムを作成し、それを4軸以上で且つ同期動作加工の工作機械に応用する。その1組の加工プログラムは、一種類の工作機械のみに適用することができる。図1に示すように、工作機械Aのメカニズムデータに基づいてCAD/CAMソフトウェア11を介してCNC加工プログラム、即ちGMコードを生成し、当該GMコードを工作機械Aの制御器12に入力した後、工作機械Aに加工工程を行わせることができるが、各工作機械のメカニズムデータが異なっているため、工作機械Aに適用できる加工プログラムであっても、工作機械B、工作機械C又はその他の異機種である工作機械に適用することはできない。
【0004】
従来技術においては、異機種である4軸(以上)同期動作加工の工作機械に対しては、当該CNC工作機械に合致する加工プログラムを書き直し、又はCAD/CAMソフトウェアを介して変換し直し、当該CNC工作機械メカニズムデータに合致する加工プログラムを生成しなければならない。しかしながら、加工プログラムの書き直しは、極めて手間が掛かり、またCAD/CAMソフトウェアが高価であるため、CAD/CAMソフトウェアによって各工作機械に適用される複数の加工プログラムを生成することは、ワークの生産コストの増加に繋がる問題があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述のように、コストの節約のために、異なるメカニズムデータに基づいてCNC加工プログラムを書き直すこともなければ、CAD/CAMソフトウェアを介してCNC加工プログラムを変換し直すこともなく、既存のCNCプログラムを利用するだけで異機種である多軸同期動作機械の間においてプログラムを変換できるようにすることは、業界で解決すべき極めて重要な課題となっている。
【0006】
そこで、以上のとおりの事情に鑑み、本発明は、異機種である多軸同期動作機械の間において加工プログラムの変換を行うことができる、多軸同期動作機械のプログラム変換モジュール及びプログラム変換方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために、本発明は、多軸同期動作機械に用いられ、異機種である第1の機械と第2の機械との間において加工プログラムの変換を行うためのプログラム変換モジュールであって、複数組の前記第1の機械の加工プログラム及びメカニズムデータが入力されるための第1の入力ユニットと、複数組の前記第2の機械のメカニズムデータが入力されるための第2の入力ユニットと、前記複数組の第1の機械のうちの少なくとも1つをソースマシンに設定するとともに、前記複数組の第2の機械のうちの1つをターゲットマシンに設定するための設定ユニットと、前記設定ユニットによって設定されたソースマシン及び前記ターゲットマシンのメカニズムデータに基づいて、運動学的方法を利用して前記ソースマシンの加工プログラムを前記ターゲットマシンに適用される加工プログラムに変換するための変換ユニットと、を備えることを特徴とする多軸同期動作機械のプログラム変換モジュールを提供する。
【0008】
前記複数組の第1の機械の加工プログラムは、関節座標系フォーマットであり、且つ前記変換ユニットは、前記ソースマシンのメカニズムデータに基づいて、順運動学的方法を利用して前記ソースマシンの加工プログラムを関節座標系からカルテシアン(Cartesian)座標系に変換するための順方向変換部と、前記ターゲットマシンに適用される加工プログラムを生成するために前記ターゲットマシンのメカニズムデータに基づいて、逆運動学的方法を利用してカルテシアン座標系に変換された前記ソースマシンの加工プログラムを関節座標系に変換するための逆方向変換部と、を備える。
【0009】
また、本発明は、多軸同期動作機械に用いられ、異機種である第1の機械と第2の機械との間において加工プログラムの変換を行うためのプログラム変換方法であって、(1)複数組の第1の機械の加工プログラム及びメカニズムデータを入力するとともに、複数組の第2の機械のメカニズムデータを入力する工程と、(2)前記複数組の第1の機械のうちの少なくとも1つをソースマシンに設定するとともに、前記複数組の第2の機械のうちの1つをターゲットマシンに設定する工程と、(3)前記ソースマシン及び前記ターゲットマシンのメカニズムデータに基づいて、運動学的方法を利用して前記ソースマシンの加工プログラムを前記ターゲットマシンに適用される加工プログラムに変換する工程と、を備えることを特徴とする多軸同期動作機械のプログラム変換方法を提供する。
【0010】
前記第1の機械のメカニズムデータは、GMコード、マクロ(Macro)、グローバル変数又はローカル変数、機械パラメータ又は加工プログラム領域関数(Region Function)である。
【0011】
従来の技術に比して、本発明に係る多軸同期動作機械に用いられるプログラム変換モジュール及びプログラム変換方法は、CAD/CAMソフトウェアによって生成されたCNC加工プログラムをメカニズムデータの異なる機械に適用される加工プログラムに変換できるため、1組の加工プログラム(GMコード)を一台の多軸同期動作機械のみにしか用いられず、異機種である複数の多軸同期動作機械には用いられないという従来の問題を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】従来のCNC工作機械による加工プログラムの生成のフローである。
【図2】本発明に係る多軸同期動作機械のプログラム変換モジュールの応用の枠組みを示した図である。
【図3】本発明に係る多軸同期動作機械のプログラム変換方法のフローである。
【図4】本発明に係る多軸同期動作機械のプログラム変換モジュールのメカニズムデータ入力用のヒューマンインタフェースの模式図である。
【図5】本発明に係る多軸同期動作機械のプログラム変換モジュールの1つの実施形態の枠組みを示した図である。
【図6】本発明に係る多軸同期動作機械のプログラム変換方法が適用される1つの具体的な実施例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、具体的な実施例を用いて本発明の実施形態を説明する。この技術分野に精通した者は、本明細書の記載内容によって簡単に本発明のその他の利点や効果を理解できる。本発明は、その他の異なる実施例によって実施や応用を行うことが可能である。
【0014】
図2は、本発明に係る多軸同期動作機械のプログラム変換モジュールの応用の枠組みを示した図である。本発明に係るプログラム変換モジュール2は、第1の入力ユニット21と、第2の入力ユニット22と、設定ユニット23と、変換ユニット24とを備える。
【0015】
第1の入力ユニット21により、複数組の第1の機械の加工プログラム及びメカニズムデータが入力される。第1の機械は、例えば多軸同期動作機械M1、M2及びM3であり、多軸同期動作機械M1、M2及びM3の加工プログラムは、それぞれCAD/CAMソフトウェアによって生成される。また、第1の入力ユニット21は、GMコード入力ユニット、マクロ(Macro)グローバル変数又はローカル変数入力ユニット、機械パラメータ入力ユニット、加工プログラム領域関数入力ユニット及び/又はヒューマンインタフェースであってもよい。第1の入力ユニット21には、外部からのGMコード、マクロ(Macro)グローバル変数又はローカル変数、機械パラメータ又は加工プログラム領域関数が入力されてもよい。
【0016】
第2の入力ユニット22により、複数組の第2の機械のメカニズムデータ、例えば多軸同期動作機械M4のメカニズムデータが入力される。機械のメカニズムデータとは、軸機械形式、各軸回転方向定義又はワークの回転軸中心からのシフト量である。
【0017】
設定ユニット23は、複数組の多軸同期動作機械M1、M2及びM3のうちの少なくとも1つをソースマシンに設定するとともに、前記第2の機械のうちの1つをターゲットマシンに設定する。図2において、一台の多軸同期動作機械M4のメカニズムデータのみが入力されるため、多軸同期動作機械M4はターゲットマシンである。
【0018】
変換ユニット24は、設定ユニット23によって設定されたソースマシン(多軸同期動作機械M1、M2及びM3)及び多軸同期動作機械M4のメカニズムデータに基づいて、運動学的方法を利用して当該ソースマシンの加工プログラムを多軸同期動作機械M4に適用される加工プログラムに変換する。多軸同期動作機械M1をソースマシンに設定すると、変換ユニット24は、多軸同期動作機械M1及び多軸同期動作機械M4のメカニズムデータに基づいて、多軸同期動作機械M1の加工プログラムを多軸同期動作機械M4に適用される加工プログラムに変換する。
【0019】
また、本発明に係るプログラム変換モジュール2は、複数組の多軸同期動作機械M1、M2及びM3の加工プログラムとメカニズムデータ及び少なくとも1組の第2の機械(多軸同期動作機械M4)のメカニズムデータを蓄積するための蓄積ユニット(図示せず)を備える。
【0020】
図2に示すように、変換ユニット24は、順方向変換部241と逆方向変換部242とを備える。順方向変換部241は、ソースマシン(多軸同期動作機械M1)のメカニズムデータに基づいて、順運動学的方法を利用してソースマシン(多軸同期動作機械M1)の加工プログラムを関節座標系からカルテシアン座標系に変換する。
【0021】
逆方向変換部242は、ターゲットマシン(多軸同期動作機械M4)のメカニズムデータに基づいて、逆運動学的方法を利用してカルテシアン座標系に変換された前記ソースマシン(多軸同期動作機械M1)の加工プログラムを関節座標系に変換し、前記ターゲットマシン(多軸同期動作機械M4)に適用される加工プログラムを生成する。
【0022】
具体的には、本発明に係るプログラム変換モジュール2は、複数台の多軸同期動作機械M1、M2及びM3の加工プログラム及びメカニズムデータを受信し、少なくとも1台の第2の機械(多軸同期動作機械M4)のメカニズムデータを受信し、多軸同期動作機械M1、M2及びM3のうちの少なくとも一台をソースマシンに設定してもよい。1台のソースマシンを設定すると、一対一の加工プログラムの変換とあり、1台以上のソースマシンを設定すると、マルチ(複数)対一の加工プログラムの変換となり、即ち複数台の機械の加工プログラムを1台のターゲットマシンに適用される1組の加工プログラムとして統合する。
【0023】
次に、図2を合せて参照しながら本発明に係る多軸同期動作機械に用いられるプログラム変換方法のフローを説明する。図3を参照して、ステップS31において、第1の入力ユニット21により複数組の第1の機械(多軸同期動作機械M1、M2及びM3)の加工プログラム及びメカニズムデータを入力するとともに、第2の入力ユニット22により複数組の第2の機械(多軸同期動作機械M4)のメカニズムデータを入力する。ここで、それらの加工プログラムは、関節座標系フォーマットである。
【0024】
ステップS32において、設定ユニット23は、複数組の第1の機械(多軸同期動作機械M1、M2及びM3)のうちの少なくとも1つをソースマシンに設定するとともに、それらの第2の機械のうちの1つ(多軸同期動作機械M4)をターゲットマシンに設定する。
【0025】
次に、ソースマシン(多軸同期動作機械M1、M2及びM3)及びターゲットマシン(多軸同期動作機械M4)のメカニズムデータに基づいて、運動学的方法を利用して当該ソースマシンの加工プログラムを当該ターゲットマシン(多軸同期動作機械M4)に適用される加工プログラムに変換する。即ち、ステップS33において、変換ユニット24は、設定されたソースマシンのメカニズムデータに基づいて、順運動学的方法を利用して設定されたソースマシンの加工プログラムを関節座標系からカルテシアン座標系に変換し、さらにステップS34において、設定されたターゲットマシン(多軸同期動作機械M4)に適用される加工プログラムフォーマットとなるように、設定されたターゲットマシン(多軸同期動作機械M4)のメカニズムデータに基づいて、逆運動学的方法を利用してカルテシアン座標系に変換されたソースマシンの加工プログラムを関節座標系に変換する。
【0026】
また、ステップS31において、機械のメカニズムデータの入力方法は、GMコード、マクロ(Macro)、グローバル変数又はローカル変数、機械パラメータ、加工プログラム領域関数又はヒューマンインタフェースによる入力方法を含む。ここで、該ヒューマンインタフェースによって入力されたデータは、多軸機械形式、各軸回転軸方向定義又はワークの回転軸中心からのシフト量等のメカニズムデータであってもよく、多軸機械形式は、5軸機械形式であってもよい。図4は、本発明に係る多軸同期動作機械のプログラム変換モジュールのヒューマンインタフェース4を示し、ヒューマンインタフェース4を利用して多軸機械形式、各軸回転軸方向定義又はワークの回転軸中心からのシフト量等のメカニズムデータを入力する。ここで、ヒューマンインタフェース4によって入力された多軸機械形式は、ヒューマンインタフェース4によって入力された5軸機械形式であってもよい。
【0027】
上述した図2に示すプログラム変換モジュール及び図3に示すプログラム変換方法によれば、本発明は、異なるメカニズムデータに基づいて加工プログラムを書き直す必要もなければ、CAD/CAMソフトウェアを介して加工プログラムを変換しなす必要もなく、異機種である多軸同期動作機械の間においてプログラムの変換を行うことができるため、従来の技術に比して時間やコストを節約することができる。
【0028】
また、本発明に係る多軸同期動作機械のプログラム変換モジュールは、多軸同期動作機械の制御器の内部に設けてもよく、又は多軸同期動作機械の制御器の外部に設け、電気ケーブル、ネットワーク等の有線又は無線方式を介して当該制御器に接続してもよい。
【0029】
図5は、本発明に係るプログラム変換モジュール5が多軸同期動作機械の制御器6に接続されたことを示す模式図である。第1の入力ユニット51により複数組の第1の機械の加工プログラム及びメカニズムデータを入力するととともに、第2の入力ユニット52により多軸同期動作機械のメカニズムデータを入力する。設定ユニット53は、複数組の第1の機械のうちの少なくとも1台をソースマシンに設定し、変換ユニット54は、それらのソースマシン及び前記多軸同期動作機械のメカニズムデータに基づいて、運動学的方法を利用してそれらのソースマシンの加工プログラムを前記多軸同期動作機械に適用される加工プログラムに変換し、次に変換ユニット54は、変換された加工プログラムを該多軸同期動作機械の制御器6に伝送する。制御器6のインタプリタモジュール61は、変換された該多軸同期動作機械に適用される加工プログラムを解釈するとともに、制御モジュール62を介して該多軸同期動作機械に加工工程を行わせるように制御する。
【0030】
図6は、本発明に係る多軸同期動作機械のプログラム変換方法の具体的な実施例である。図6に示すように、多軸同期動作機械71及び多軸同期動作機械72は、異機種の機械であり、多軸同期動作機械71は、回転軸A及びCを有し、多軸同期動作機械72は、回転軸B及びCを有する。ここで、回転軸Aは、X方向であり、回転軸Bは、Y方向である。従って、多軸同期動作機械71及び多軸同期動作機械72には、同一組の加工プログラムを使用することが不可能であるため、この実施例において、多軸同期動作機械71をソースマシンに設定し、多軸同期動作機械72をターゲットマシンに設定し、多軸同期動作機械71に本来適用される加工プログラムを、本発明に係る多軸同期動作機械のプログラム変換モジュールを介して多軸同期動作機械72に適用される加工プログラムに変更することによって、加工を行うことができる。
【0031】
上述のように、本発明に係る多軸同期動作機械に用いられるプログラム変換モジュール及びプログラム変換方法によれば、本来の加工プログラムを異機種である多軸同期動作機械に適用される加工プログラムに変換することができ、さらに複数台の異機種である多軸同期動作機械の加工プログラムを1台の多軸同期動作機械に適用される加工プログラムとして統合することができ、これにより本来の加工プログラムは、異機種である多軸同期動作機械に広汎に適用されることが可能となり、加工プログラムの変換の時間やコストを減少することができる。
【0032】
上記のように、これらの実施の形態は本発明の原理および効果・機能を例示的に説明するに過ぎず、本発明は、これらによって限定されるものではない。本発明に係る実質的な技術内容は、特許請求の範囲に定義される。本発明は、この技術分野に精通した者により本発明の主旨を逸脱しない範囲で色々な修正や変更をすることが可能であり、そうした修正や変更は本発明の特許請求の範囲に入るものである。
【符号の説明】
【0033】
11 CAD/CAMソフトウェア
12 工作機械A制御器
2、5 プログラム変換モジュール
21、51 第1の入力ユニット
22、52 第2の入力ユニット
23、53 設定ユニット
24、54 変換モジュール
241 順方向変換部
242 逆方向変換部
4 ヒューマンインタフェース
6 制御器
61 インタプリタモジュール
62 制御モジュール
71、72 多軸同期動作機械
A、B、C 回転軸
S31−S34 工程

【特許請求の範囲】
【請求項1】
多軸同期動作機械に用いられ、異機種である第1の機械と第2の機械との間において加工プログラムの変換を行うためのプログラム変換モジュールであって、
複数組の前記第1の機械の加工プログラム及びメカニズムデータが入力されるための第1の入力ユニットと、
複数組の前記第2の機械のメカニズムデータが入力されるための第2の入力ユニットと、
前記複数組の第1の機械のうちの少なくとも1つをソースマシンに設定するとともに、前記複数組の第2の機械のうちの1つをターゲットマシンに設定するための設定ユニットと、
前記設定ユニットによって設定された前記ソースマシン及び前記ターゲットマシンのメカニズムデータに基づいて、運動学的方法を利用して前記ソースマシンの加工プログラムを前記ターゲットマシンに適用される加工プログラムに変換するための変換ユニットと、
を備えることを特徴とする多軸同期動作機械のプログラム変換モジュール。
【請求項2】
前記第1の機械及び前記第2の機械のメカニズムデータは、GMコード、マクロ(Macro)、グローバル変数又はローカル変数、機械パラメータ又は加工プログラム領域関数(Region Function)であることを特徴とする請求項1に記載のプログラム変換モジュール。
【請求項3】
前記複数組の第1の機械の加工プログラムとメカニズムデータ及び前記複数組の第2の機械のメカニズムデータを蓄積するための蓄積ユニットをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のプログラム変換モジュール。
【請求項4】
前記複数組の第1の機械の加工プログラムは、関節座標系であることを特徴とする請求項1に記載のプログラム変換モジュール。
【請求項5】
前記変換ユニットは、
前記ソースマシンのメカニズムデータに基づいて、順運動学的方法を利用して前記ソースマシンの加工プログラムを関節座標系からカルテシアン座標系に変換するための順方向変換部と、
前記ターゲットマシンに適用される加工プログラムを生成するために前記ターゲットマシンのメカニズムデータに基づいて、逆運動学的方法を利用してカルテシアン座標系に変換された前記ソースマシンの加工プログラムを関節座標系に変換するための逆方向変換部と、
を備えることを特徴とする請求項4に記載のプログラム変換モジュール。
【請求項6】
前記メカニズムデータは、軸機械形式、各軸回転軸方向定義又はワークの回転軸中心からのシフト量であることを特徴とする請求項1に記載のプログラム変換モジュール。
【請求項7】
前記プログラム変換モジュールは、前記設定されたターゲットマシンの制御器が前記変換ユニットによって変換された前記ターゲットマシンに適用される加工プログラムを実行するために、前記ターゲットマシンの制御器の外部に接続されることを特徴とする請求項1に記載のプログラム変換モジュール。
【請求項8】
前記プログラム変換モジュールは、前記設定されたターゲットマシンの制御器が前記変換ユニットによって変換された前記ターゲットマシンに適用される加工プログラムを実行するために、前記ターゲットマシンの制御器の内部に設置されることを特徴とする請求項1に記載のプログラム変換モジュール。
【請求項9】
多軸同期動作機械に用いられ、異機種である第1の機械と第2の機械との間において加工プログラムの変換を行うためのプログラム変換方法であって、
(1)複数組の前記第1の機械の加工プログラム及びメカニズムデータを入力するとともに、複数組の前記第2の機械のメカニズムデータを入力する工程と、
(2)前記複数組の第1の機械のうちの少なくとも1つをソースマシンに設定するとともに、前記複数組の第2の機械のうちの1つをターゲットマシンに設定する工程と、
(3)前記ソースマシン及び前記ターゲットマシンのメカニズムデータに基づいて、運動学的方法を利用して前記ソースマシンの加工プログラムを前記ターゲットマシンに適用される加工プログラムに変換する工程と、
を備えることを特徴とする多軸同期動作機械のプログラム変換方法。
【請求項10】
前記工程(1)には、前記複数組の第1の機械の加工プログラムとメカニズムデータ及び前記複数組の第2の機械のメカニズムデータを蓄積する工程をさらに備えることを特徴とする請求項9に記載のプログラム変換方法。
【請求項11】
前記複数組の第1の機械の加工プログラムは、関節座標系であることを特徴とする請求項9に記載のプログラム変換方法。
【請求項12】
前記工程(3)は、
(3−1)前記ソースマシンのメカニズムデータに基づいて、順運動学的方法を利用して前記ソースマシンの加工プログラムを関節座標系からカルテシアン座標系に変換する工程と、
(3−2)前記ターゲットマシンに適用される加工プログラムを生成するために前記ターゲットマシンのメカニズムデータに基づいて、逆運動学的方法を利用してカルテシアン座標系に変換された前記ソースマシンの加工プログラムを関節座標系に変換する工程と、
を備えることを特徴とする請求項11に記載のプログラム変換方法。
【請求項13】
前記メカニズムデータは、軸機械形式、各軸回転軸方向定義又はワークの回転軸中心からのシフト量であることを特徴とする請求項9に記載のプログラム変換方法。
【請求項14】
前記第1の機械及び前記第2の機械のメカニズムデータの入力方法は、GMコード、マクロ(Macro)、グローバル変数又はローカル変数、機械パラメータ、加工プログラム領域関数又はヒューマンインタフェースによる入力方法を含むことを特徴とする請求項9に記載のプログラム変換方法。
【請求項15】
前記ヒューマンインタフェースによって入力されたデータは、多軸機械形式、各軸回転軸方向定義又はワークの回転軸中心からのシフト量であることを特徴とする請求項14に記載のプログラム変換方法。
【請求項16】
前記ヒューマンインタフェースによって入力された多軸機械形式は、5軸機械形式であることを特徴とする請求項14に記載のプログラム変換方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−99082(P2012−99082A)
【公開日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−336(P2011−336)
【出願日】平成23年1月5日(2011.1.5)
【出願人】(390023582)財団法人工業技術研究院 (524)
【氏名又は名称原語表記】INDUSTRIAL TECHNOLOGY RESEARCH INSTITUTE
【住所又は居所原語表記】195 Chung Hsing Rd.,Sec.4,Chutung,Hsin−Chu,Taiwan R.O.C
【Fターム(参考)】