説明

太陽熱利用システム

【課題】太陽熱を利用して温めた湯を複数の給湯対象に設定温度で正確に分配する。
【解決手段】集熱装置10によって温められた湯を、加熱装置60と水混合装置62とを含む調温装置12を経て設定温度に調節し、通路100を経て複数の給湯対象に供給する。また、複数の検量装置16が、複数の給湯対象に供給する湯量をそれぞれ検出する。加熱装置60は水混合装置62の上流側に設ける。貯湯タンク30内の湯温から設定温度を引いた温度差が第一設定温度差より小さい場合、加熱装置60のみ作動する。第一設定温度差より大きい第二設定温度差以上であれば、水混合装置62のみ作動する。第一設定温度差以上で第二設定温度差より小さい場合、加熱装置60と水混合装置62とが共に作動する。設定温度より高い第二の設定温度となるように加熱装置60を制御し、水混合装置62の制御により第二の設定温度まで温められた湯が水と混合して設定温度まで下がる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、太陽熱を利用して温めた湯を複数の給湯対象に分配する太陽熱利用システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
太陽熱を利用して温めた湯を複数の給湯対象に分配する太陽熱利用システムは、例えば下記特許文献1に記載されている。太陽熱を利用して温めた湯が、洗面所,台所等、湯が使用される設備に供給されるのである。
【特許文献1】特開2005−61640公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
このように、給湯対象が1軒の家の中の複数である場合には特許文献1に記載のシステムで問題はないが、例えば、集合住宅の複数の家庭に湯を分配する場合のように、給湯に要する費用を負担する者が複数の場合には問題が生じる。太陽熱によって温められた湯の温度は、その日の日射量等の条件により設定温度(例えば45℃)より高かったり低かったり不安定である。また、太陽熱貯湯タンクに蓄え得る湯の熱量に限りがあり、集合住宅の複数の家庭に太陽熱を利用して温めた湯を分配する場合、個々の家庭の生活時間帯の違いによって、先に使用した者が太陽熱によって温められた湯を使い切ってしまう場合があり、その後に使用したい者は、水を加熱装置によって温めた湯を使用せざるを得ず、自然エネルギである太陽熱によるシステムを利用する場合と異なり、加熱費用を節減するという恩恵を得ることができず、複数の使用者間で不公平が生ずる可能性がある。
本発明は、以上の事情を背景として、太陽熱利用システムでありながら、複数の給湯対象に設定温度の湯を安定して供給し得るとともに、加熱費用の負担を複数の給湯対象間で平等にし得るものを提供することを課題として為されたものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記課題は、太陽熱を利用して温めた湯を複数の給湯対象に分配する太陽熱利用システムを、太陽熱を集熱する集熱装置と、その集熱装置により集熱された太陽熱によって温められた湯の温度を設定温度に調節する調温装置と、その調温装置の下流側に設けられ、その調温装置により設定温度に調節された湯を複数の給湯対象に分配する分配装置と、その分配装置の下流側に設けられ、前記複数の給湯対象の各々に供給される湯の量をそれぞれ検出する複数の検量装置とを含むものとするとともに、上記調温装置を、太陽熱によって温められた湯をさらに加熱する加熱装置と、太陽熱によって温められた湯に水を混合して温度を低下させる水混合装置と、太陽熱によって温められた湯の温度が前記設定温度より低い場合に前記加熱装置を作動させ、設定温度より高い場合に前記水混合装置を作動させる選択的制御部とを含むものとすることにより解決される。
【発明の効果】
【0005】
上記構成の太陽熱利用システムにおいては、集熱装置により集熱された太陽熱によって温められた湯の温度が調温装置によって設定温度に調節される。調温装置は、加熱装置,水混合装置および選択的制御部を含んでおり、太陽熱によって温められた湯の温度が設定温度より低い場合には加熱装置により設定温度まで加熱され、太陽熱によって温められた湯の温度が設定温度より高い場合には水の混合により設定温度まで低下させられるのである。そして、設定温度に調節された湯が分配装置により複数の給湯対象に安定的に分配される。また、複数の給湯対象の各々に供給される湯の量が複数の検量装置によってそれぞれ検出されるため、給湯料金を各給湯対象から各々の給湯量に応じて徴収することができる。すべての給湯対象は、設定温度の湯の供給を安定して受けることができ、かつ、各給湯対象が供給を受けた湯が太陽熱によって加熱されたものか、燃料や電気によって加熱されたものかを問わず、すなわち、太陽熱を有効に利用し得る時間帯に湯を使用したか、有効に利用し得ない時間帯に使用したかを問わず、単位給湯量当たり平均の使用料を支払うこととなり、不公平感がなくなる。
【0006】
また、集合住宅のオーナが、太陽熱利用システムを利用した給湯設備を設置、運用して給湯料を徴収する形態を採用すれば、太陽熱をより有効に利用し得る設備にするほど燃料や電気を節約でき、利益が多くなることになるため、太陽熱利用システムの設置が促進され、環境破壊を抑制し得る効果も得られる。
【発明の態様】
【0007】
以下に、本願において特許請求が可能と認識されている発明(以下、「請求可能発明」という場合がある。請求可能発明は、少なくとも、請求の範囲に記載された発明である「本発明」ないし「本願発明」を含むが、本願発明の下位概念発明や、本願発明の上位概念あるいは別概念の発明を含むこともある。)の態様をいくつか例示し、それらについて説明する。各態様は請求項と同様に、項に区分し、各項に番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、あくまでも請求可能発明の理解を容易にするためであり、請求可能発明を構成する構成要素の組み合わせを、以下の各項に記載されたものに限定する趣旨ではない。つまり、請求可能発明は、各項に付随する記載,実施例の記載等を参酌して解釈されるべきであり、その解釈に従う限りにおいて、各項の態様にさらに他の構成要素を付加した態様も、また、各項の態様から構成要素を削除した態様も、請求可能発明の一態様となり得るのである。
【0008】
なお、以下の各項において、(3)項が請求項1に相当し、(5)項が請求項2に、(7)項が請求項3にそれぞれ相当する。
【0009】
(1)太陽熱を利用して温めた湯を複数の給湯対象に分配する太陽熱利用システムであって、
太陽熱を集熱する集熱装置と、
その集熱装置により集熱された太陽熱によって温められた湯の温度を設定温度に調節する調温装置と、
その調温装置の下流側に設けられ、その調温装置により設定温度に調節された湯を前記複数の給湯対象に分配する分配装置と、
その分配装置の下流側に設けられ、前記複数の給湯対象の各々に供給される湯の量をそれぞれ検出する複数の検量装置と
を含むことを特徴とする太陽熱利用システム。
(2)前記調温装置が、前記太陽熱によって温められた湯をさらに加熱する加熱装置と、前記太陽熱によって温められた湯に水を混合して温度を低下させる水混合装置とを含む(1)項に記載の太陽熱利用システム。
調温装置は加熱装置と水混合装置とを含むように構成されることが多いが、そのうち加熱装置は、電気ヒータや燃焼式加熱装置により湯を加熱するものであり、加熱費用を要する。したがって、できるかぎり作動させないことが望ましく、給湯対象に供給される湯の温度が現実に不足する場合、あるいは近い将来不足する可能性がある場合にのみ加熱装置が作動させられることが望ましい。その方が太陽熱により温められた湯が早期に消費されることとなり、集熱装置の集熱効率が高くなる。
(3)前記調温装置が、前記太陽熱によって温められた湯の温度が前記設定温度より低い場合に前記加熱装置を作動させ、設定温度より高い場合に前記水混合装置を作動させる選択的制御部を含む調温装置制御装置を含む (2)項に記載の太陽熱利用システム。
加熱装置と水混合装置とは、前記集熱装置と前記分配装置との間において、互いに直列に接続されても、並列に接続されてもよい。いずれにしても、選択的制御部は、いずれか一方のみを選択して作動させることにより、調温装置出口近傍の湯の温度を設定温度に制御する。
(4)前記加熱装置が前記水混合装置の上流側に配設された(2)項または(3)項に記載の太陽熱利用システム。
(5)前記加熱装置の出口近傍における湯の温度が前記設定温度より高くなるように前記加熱装置を制御し、その設定温度より高い温度の湯を前記設定温度まで低下させるように前記水混合装置を制御する両方制御部を含む調温装置制御装置を含む(4)項に記載の太陽熱利用システム。
本項の太陽熱利用システムにおいては、加熱装置が太陽熱によって温められた湯を設定温度より高い温度まで加熱し、その湯に水混合装置が水を混合することにより、設定温度の湯にする。加熱装置と水混合装置とでは、後者の方が正確な温度制御が容易であることが多く、本項はその場合に特に有効である。分配装置から各給湯対象へ正確に設定温度の湯を供給できるからである。
本項が(3)項に従属する場合には、調温装置制御装置が、選択的制御部と両方制御部との両者を含むことになる。その場合には、選択的制御部により十分な温度制御精度が得られる状況では選択的制御部を作動させ、選択的制御部によっては十分な温度制御精度が得られない状況では両方制御部を作動させるようにする制御部選択部を設けることが有効である。
加熱装置を設定温度より高くなるように制御する際には、例えば、加熱装置の出口近傍における湯の温度が設定温度より高く設定された第二の設定温度となるように加熱装置を制御したり、加熱装置を連続的に作動させ得る範囲であって、かつ、加熱量が最小となる条件で加熱装置を制御(ただし、湯の流量が小さい場合等に、加熱装置内において湯が沸騰することを回避するために、加熱装置の作動を停止させることまで排除するものではない)したりすることができる。前者の場合には、加熱装置の出口近傍における湯の温度がほぼ一定(第二の設定温度)となるが、後者の場合には、加熱装置の出口近傍における湯の温度は一定になるとは限らない。設定温度より高ければ、何度になってもよいのである。
ただし、前述のように、加熱装置はできるかぎり作動させないことが望ましいため、第二の設定温度は、給湯対象に設定温度の湯を予め設定されている圧力で供給し得ることが保証される限りにおいて、できるかぎり低く設定されることが望ましい。また、加熱装置を連続作動範囲であって発熱量が最小で済む条件で制御する場合には、原則として選択的制御部が作動させられ、選択的制御部では加熱装置を連続的に作動させつつ給湯対象にほぼ設定温度の湯を供給し得ない場合に、両方制御部が選択されるように、選択的制御部と両方制御部との選択(切換え)が行われるようにすることが望ましい。
例えば、加熱装置が気体燃料や液体燃料を燃焼させて湯を加熱する燃焼式加熱装置である場合、集熱装置からの湯の温度が設定温度より十分に低い場合や湯の流量が十分に大きい場合には燃焼式加熱装置における燃料の供給量を連続的に制御して、加熱装置出口近傍における湯の温度をきめ細かく制御することが容易である。しかし、湯の温度が設定温度に近い場合や流量が小さい場合には、燃料の燃焼を開始(ONと称する)させたり止め(OFFと称する)たりすることが繰り返されることとなって、燃焼式加熱装置の寿命が低下したり、熱効率が低下したりすることとなって好ましくない。したがって、燃焼式加熱装置のON,OFFのしきい温度にヒステリシスを持たせ、あまり頻繁なON,OFF制御が行われないようにすること、あるいはON,OFF制御が行われないようにすることが望ましい。そして、このヒステリシス範囲内のどこにおいて制御されている状態でも調温装置の出口近傍、すなわち水混合装置の出口近傍における湯の温度を正確に設定温度とし得るようにするために、設定温度よりやや高い第二の設定温度を目標温度として、燃焼式加熱装置ができる限り、あるいは必ず燃料供給量の連続的制御により制御されるようにすることが望ましいのである。
本項の太陽熱利用システムは、水混合装置の出口近傍に設けられた温度センサを含み、その温度センサの検出結果に基づいて水混合装置を制御する混合装置制御装置を含むものとされることが望ましい。加熱装置制御装置は、混合装置制御装置から供給される水混合装置における水混合状況の情報に基づいて、加熱装置制御装置の出口近傍の湯の温度が前記第二の設定温度になるはずの条件で加熱装置を作動させるものとしても、加熱装置の出口近傍に設けられた温度センサを含み、その温度センサの検出結果が第二の設定温度になるように加熱装置を制御するものとしてもよい。前者の場合には、水混合装置制御用の温度センサを加熱装置の制御にも活用できる利点がある。
(6)前記水混合装置が前記加熱装置の上流側に配設された(2)項または(3)項に記載の太陽熱利用システム。
(7)前記水混合装置の出口近傍における湯の温度が前記設定温度より低くなるように前記水混合装置を制御し、その設定温度より低い温度の湯を前記設定温度まで加熱する前記加熱装置を制御する両方制御部を含む調温装置制御装置を含む(6)項に記載の太陽熱利用システム。
本項の太陽熱利用システムにおいては、水混合装置が太陽熱によって温められた湯に水を混合して設定温度より低い温度にし、その湯を加熱装置が加熱することにより、設定温度の湯にする。本項は、加熱装置と水混合装置とで、前者の方が正確な温度制御が容易である場合(例えば、加熱装置が電気ヒータである場合)に特に有効である。分配装置から各給湯対象へ正確に設定温度の湯を供給できるからである。
本項が(3)項に従属する場合には、調温装置制御装置が、選択的制御部と両方制御部との両者を含むことになる。その場合には、例えば、選択的制御部により十分な温度制御精度が得られる状況では選択的制御部を作動させ、選択的制御部によっては十分な温度制御精度が得られない状況では両方制御部を作動させるようにする制御部選択部を設けることが有効である。
水混合装置をそれの出口における湯の温度が設定温度より低くなるように制御する際には、例えば、水混合装置の出口近傍における湯の温度が設定温度より低く設定された第三の設定温度となるように(例えば、下流側の加熱装置を連続的に作動させつつ給湯対象に正確に設定温度の湯を供給し得るようにするために)水混合装置を制御したり、水混合装置に存在する制限下で制御したり(例えば、水混合装置をそれの出口における湯の温度を正確に制御し得る流量範囲であって、かつ、水の混合量が最小で済む条件で制御したり)することができる。前者の場合には、水混合装置の出口近傍における湯の温度がほぼ一定(第三の設定温度)となるが、後者の場合には、水混合装置の出口近傍における湯の温度を所望の温度にできるとは限らない。設定温度より低ければ、何度でもよいのである。
前述のとおり、加熱装置はできるかぎり作動させないことが望ましく、第三の設定温度は、給湯対象に設定温度の湯を予め設定されている圧力で供給し得ることが保証される限りにおいて、できるかぎり高く設定されることが望ましい。
また、加熱装置の出口近傍に設けられた温度センサを有し、その温度センサの検出結果に基づいて加熱装置を制御する加熱装置制御装置を含むものとされることが望ましい。水混合装置制御装置は、加熱装置制御装置から供給される加熱装置における加熱状況に関する情報に基づいて、水混合装置の出口近傍の湯の温度が第三の設定温度になるはずの条件で水混合装置を作動させるものとしても、水混合装置の出口近傍に温度センサを有し、その温度センサの検出結果が第三設定温度になるように水混合装置を制御するものとしてもよい。前者の場合には、加熱装置制御用の温度センサを水混合装置の制御にも活用できる利点がある。
(8)前記太陽熱で温められた湯を蓄える貯湯タンクと、
その貯湯タンクおよび前記水混合装置に水を供給する給水装置と、
その給水装置の給水圧力を設定圧力に制御するレギュレータと
を含む(2)項ないし(7)項のいずれかに記載の太陽熱利用システム。
本項の太陽熱利用システムにおいては、貯湯タンクおよび水混合装置の圧力がレギュレータにより設定圧力に保たれることによって、給湯対象への給湯圧力が間接的に設定圧力に制御される。複数の給湯対象における湯の合計消費流量の大小にかかわらず、各給湯対象における給湯圧力が保証されるのである。
(9)前記貯湯タンクに蓄えられた湯との間で熱交換を行う熱交換器と、
その熱交換器と前記集熱装置との間で熱媒液を循環させる熱媒液循環装置と
を含む(8)項に記載の太陽熱利用システム。
【実施例】
【0010】
以下、請求可能発明の実施例を図を参照しつつ説明する。なお、請求可能発明は、下記実施例の他、上記〔発明の態様〕の項に記載された態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変更を施した態様で実施することができる。
【0011】
図1に一実施例としての太陽熱利用システムを示す。本太陽熱利用システムは、太陽熱を集熱する集熱装置10と、集熱装置10により集熱された太陽熱によって温められた湯の温度を設定温度(例えば45℃)に調節する調温装置12と、調温装置12の下流側に設けられ、調温装置12により設定温度に調節された湯を複数の給湯対象たる集合住宅の各戸に分配する分配装置14と、分配装置14の下流側に設けられ、複数の給湯対象の各々に供給される湯の量をそれぞれ検出する複数の検量装置16とを備えている。
【0012】
集熱装置10は、太陽熱収集器20と、熱交換器22および熱媒液循環装置24を有する太陽熱利用装置である。太陽熱収集器20は、熱媒体としての熱媒液を保持する熱媒液保持部(図示省略)を備えており、例えば、建物の屋根の上に設けられ、熱媒液保持部内に満たされた熱媒液が太陽熱によって温められることにより、太陽熱を収集する。
【0013】
熱交換器22は、通常、太陽熱収集器20より下方に設けられ、水を蓄える貯湯タンク30と、その内部に配設された伝熱器32とを備えている。伝熱器32は、例えば、金属管が多数回らせん状に巻かれたものとされ、その両端部はそれぞれ、通路34,36によって太陽熱収集器20の熱媒液保持部に接続されている。通路34,36は、例えば、パイプにより構成されており、通路34,36を含んで循環路38が構成されている。
【0014】
熱媒液循環装置24は、通路34に設けられた熱媒液循環ポンプ40を備えている。循環ポンプ40は駆動源の一種である電動モータとしてのポンプモータ42により駆動される。熱媒液循環ポンプ40が作動させられれば熱媒液が循環路38において循環させられ、伝熱器32における熱交換により、熱媒体の熱を貯湯タンク30内の水に伝達し、貯湯タンク30内の水ないし湯を加熱する。通路34の途中にはまた圧力変化抑制器44が設けられている。この圧力変化抑制器44は、太陽熱収集器20の熱媒液保持部および循環路38内を、熱媒液の膨張,収縮にかかわらずほぼ一定の圧力に保つ機能を果たすものであり、例えば、上部が大気に解放された貯湯器の湯面より下の部分に循環路38の両端が開口させられたものや、密閉式の貯湯器の上部にリリーフ弁および逆止弁が互いに並列に接続されたもの等により構成することができる。リリーフ弁は、循環路38内の圧力が設定圧以上になれば開いて貯湯器内の空気が大気中へ流出することを許容し、逆止弁は大気中から貯湯器内への空気の流入を許容して、循環路38内の圧力が負圧になることを防止する。
【0015】
貯湯タンク30は液通路50の途中に設けられ、その下部において給水装置52に接続され、上部は前記調温装置12に接続されている。給水装置52から供給される水は、レギュレータ(圧力調整弁)54により適切な圧力に調整されて貯湯タンク30に供給される。貯湯タンク30から後述する調温装置12を経て湯が複数の給湯対象に供給され、貯湯タンク30内の湯量が減少すれば、給水装置52から水が貯湯タンク30に流入する。
【0016】
調温装置12は、集熱装置10により温められた湯をさらに加熱する加熱装置60と、太陽熱によって温められた湯に水を混合して温度を低下させる水混合装置62とを備えている。加熱装置60および水混合装置62は、前記液通路50において貯湯タンク30より下流側に設けられており、本実施例では、加熱装置60が水混合装置62の上流側に配設されている。
【0017】
加熱装置60は、ボイラ70を含み、燃料の一種であるガスをエネルギ源として液通路50内の水を加熱する。加熱装置60は、燃焼式加熱装置の一例なのである。液通路50において、ボイラ70の出口近傍には、温度に対応する電気信号を発する温度センサ72が設けられ、ボイラ70により加熱されて供給される湯の温度が検出されるようにされている。ボイラ70は、加熱装置制御装置たるボイラコントローラ76によって制御される。温度センサ72は、上記ボイラコントローラ76に接続されている。
【0018】
水混合装置62は、水混合弁80を備えている。水混合弁80の出口近傍には、温度に対応する電気信号を発する温度センサ82が設けられている。水混合弁80は、水混合弁コントローラ86によって、その開閉が制御される電磁式制御弁であり、水の混合率を電気的に制御することができる。水混合弁80の貯湯タンク側ポート90は、液通路50によって加熱装置60を経て貯湯タンク30に接続され、給水装置側ポート92は通路94によって給水装置52に接続され、分配装置側ポート96は液通路98によって前記分配装置14に接続されている。給水装置側ポート92が開かれ、貯湯タンク側ポート90と共に分配装置側ポート96に連通させられれば、湯が水と混合されて温度が下げられて通路98を経て分配装置14側に供給される。貯湯タンク30側から供給される湯の温度が低ければ、給水装置側ポート92から流入して湯と混合される水の量が減少させられるとともに、貯湯タンク側ポート90から流入する湯の量が増大させられて、分配装置14側に供給される湯の温度が上昇させられる。貯湯タンク側ポート90から流入する湯の温度が設定温度より低くなれば、給水装置側ポート92からの水の混入が阻止され、貯湯タンク30からの湯のみが分配装置14側に供給される。
【0019】
分配装置14は、液通路98から分岐させられ、複数の給湯対象に湯を供給するための複数の液通路100を備えている。それら液通路100には、それぞれ前記検量装置(検量メータ)16が設けられている。
なお、分配装置は、複数の液通路100の各々を流れる湯の流量の大小にかかわらず、それら液通路100の液圧を等しく保つ分配弁装置を含むものとすることも可能である。
【0020】
本実施例においては、複数の給湯対象に設定温度の湯を供給するために、調温装置12が以下のように制御される。
集熱装置10で温められた貯湯タンク30から供給される湯の温度が温度センサ72(あるいは温度センサ82)によって検出され、その湯の温度から設定温度を引いた温度差が第一設定温度差(例えば−4℃)より小さい場合に、ボイラ70が作動させられる。ボイラコントローラ76によって、温度センサ72において検出される湯の温度が設定温度となるようにボイラ70が制御されるのである。そして、水混合装置62は作動させられない。
また、前記温度差が第一設定温度差より大きい値である第二設定温度差(例えば0℃)以上である場合には、加熱装置60は作動させられず、水混合弁コントローラ86によって水混合弁80が制御される。液通路50を経た湯に給水装置52からの水が混合されて、設定温度まで低下させられるのである。
【0021】
さらに、前記温度差が第一設定温度差以上であって第二設定温度差より小さい場合には、ボイラ70と水混合弁80とが共に作動させられる。ボイラコントローラ76によって、温度センサ72において検出される湯の温度が、前記設定温度より高く設定された第二の設定温度(例えば47℃)となるようにボイラ70が制御される。第二の設定温度は、前記設定温度より高い温度に設定されるが、給湯対象に設定温度の湯を予め設定されている圧力で供給し得ることが保証される限りにおいて、できるかぎり低く設定される。そして、水混合弁80が制御され、前記設定温度より高い温度の湯を設定温度まで低下させるように、給水装置52から水が供給される。ボイラ70によって前記第二の設定温度まで温められた湯が水と混合されて温度が設定温度まで下げられる。
【0022】
このように、貯湯タンク30から供給される湯の温度が設定温度より低く、かつ、温度差が比較的小さい場合に、ボイラ70により一旦設定温度より高い温度まで加熱された後、水が混合されて設定温度まで下げられるのは、ボイラ70を連続的に作動させて制御し得る温度上昇量に下限値が存在するからである。この下限値より小さい温度分上昇させようとすれば、ボイラ70にON,OFF(作動,非作動)を繰り返させることが必要であり、ボイラ70の寿命低下、不完全燃焼によるすす発生や熱効率低下の問題が発生するのである。
以上のようにして設定温度に調節された湯が、分配装置14,検量装置16を経て各給湯対象に供給される。
【0023】
このように、本実施例によれば、集熱装置10で温められた湯を、設定温度で正確にかつ安定的に複数の給湯対象に供給することができる。また、複数の給湯対象の各々に供給される湯の量を複数の検量装置によってそれぞれ検出することにより、各々の給湯量に応じて、使用された料金を各給湯対象から徴収することができる。さらに、平均水道水温と給湯温度との差から算出される給湯エネルギコストを、各給湯対象への給湯量に応じて各給湯対象に負担させることもできる。上記給湯エネルギコストは、太陽熱によって得られたエネルギを含むものであり、集合住宅の管理者あるいは所有者は、太陽熱によって得られたエネルギに相当する燃料コストと太陽熱利用装置設置のための設備コストとの差に相当する利益を見込むことができ、太陽熱利用システムの設置が促進される。
【0024】
本実施例においては、ボイラコントローラ76と水混合弁コントローラ86とがそれぞれ調温装置制御装置を構成している。ボイラコントローラ76において、前記温度差が第一設定温度差より小さい場合にボイラ70を作動させる部分と、水混合弁コントローラ86において、前記温度差が第二設定温度差以上である場合に水混合弁80を作動させる部分とが共同して選択的制御部を構成している。さらに、ボイラコントローラ76と水混合弁コントローラ86とにおいて、前記温度差が第一設定温度差以上であって第二設定温度差より小さい場合に、ボイラ70と水混合弁80とをそれぞれ作動させる部分が両方制御部を構成している。
なお、給湯対象に供給する湯に比較的大きい温度変動(例えば±3℃の温度誤差)が許される場合は、貯湯タンク30から供給される湯の温度が許容誤差範囲内にある間は、ボイラ70も水混合弁80も作動させられないようにすることも可能であり、その場合は、調温装置制御装置が両方制御部を含まず、選択的制御部のみを含むこととなる。
【0025】
図1に示す実施例では、加熱装置60が水混合装置62の上流側に配設されていたが、これを逆にして、図2に示すように、水混合装置を加熱装置の上流側に配設してもよい。
本実施例の場合、加熱装置110は、電気ヒータ112を含むものとされている。電気ヒータ112は、ヒータコントローラ114によって制御され、精度の高い温度制御が容易である。
【0026】
本実施例における水混合装置110と加熱装置60とはそれぞれ以下のように制御される。
集熱装置10で温められた湯の温度(例えば温度センサ82によって検出された湯の温度)から設定温度を引いた温度差が第一設定温度差(例えば−1℃)より小さい場合に、水混合弁80は制御されず電気ヒータ112が制御され、集熱装置10で温められた湯が設定温度まで温められる。また、前記温度差が第一設定温度差より大きい値である第二設定温度差(例えば+1℃)以上である場合には、電気ヒータ112は作動させられず水混合弁80が制御される。そして、上記温度差が第一設定温度差以上であって第二設定温度差より小さい場合には、水混合弁80も電気ヒータ112も作動させられない。
【0027】
本実施例においては、ヒータコントローラ114において、前記温度差が第一設定温度差より小さい場合に電気ヒータ112を作動させる部分と、水混合弁コントローラ86において、前記温度差が第二設定温度差以上である場合に水混合弁80を作動させる部分とが共同して選択的制御部を構成している。
なお、電気ヒータ112を含む加熱装置110は、水混合装置の上流側に配設してもよい。また、水混合装置の下流側に、ボイラを含む加熱装置を配設する構成とすることも可能である。
【0028】
水混合装置は、ワックス式の温度調節装置を備え、機械的に水の混合率を制御するものとしてもよい。その一例を図3に示す。なお、太陽熱利用システム全体の構成は図1あるいは図2と同じものであるため、図示および説明を省略する。また、以下は、図1のものを例として説明する。本実施例における水混合装置116は、水混合弁118を備えている。なお、この水混合弁118はエヌテーシー工業株式会社製のMT303型と称される市販の混合弁であり、簡単に説明する。
【0029】
水混合弁118のハウジング120内には、弁孔122,貯湯タンク側ポート124,給水装置側ポート126および分配装置側ポート128が設けられている。貯湯タンク側ポート124は、液通路50によって貯湯タンク30側に接続され、給水装置側ポート126は通路94によって給水装置52に接続され、分配装置側ポート128は通路98によって分配装置14側に接続されている。水混合弁118においては、弁孔122内に収容された弁子140および駆動部材142の作動により、分配装置側ポート128が貯湯タンク側ポート124に連通する状態と、給水装置側ポート126に連通する状態と、両ポート134,136に連通する状態とが得られる。
【0030】
弁子140は円筒状を成し、弾性部材の一種である圧縮コイルスプリング144によって弁座146から離間する向きに付勢されている。スプリング144の付勢による弁子140の移動限度は、弁子140がハウジング120に設けられた別の弁座148に当接することにより規定される。
【0031】
駆動部材142は軸状を成し、その軸方向の一端部は弁子140により、他端部はハウジング120に螺合された湯温設定部材ないし湯温調節部材としてのダイヤル150により、軸方向に相対移動可能に支持されている。ダイヤル150は有底円筒状を成し、その内部に軸方向に移動可能に収容された保持部材152が駆動部材142を保持している。保持部材152は圧縮コイルスプリング154により、ダイヤル150から突出する向きに付勢されており、駆動部材142はダイヤル150に対して軸方向に移動可能である。このスプリング154の付勢による保持部材152ないし駆動部材142の移動限度は、ダイヤル150に設けられたストッパ部156により規定される。
【0032】
駆動部材142は本実施形態においては温度感応式駆動部材とされており、貯湯タンク30から水混合弁118に供給される湯温が設定温度より高い場合に膨張し、弁子140をスプリング144の付勢力に抗して弁座146に向かって移動させる。したがって、常には、図3に示すように、弁子140が弁座148に当接し、低温側ポートである給水装置側ポート126が閉じられる一方、高温側ポートである貯湯タンク側ポート124が開かれて分配装置側ポート128に連通させられているが、貯湯タンク30から設定温度より高い温度の湯が供給されれば、駆動部材142が伸長し、弁子140をスプリング144の付勢力に抗して弁座146に着座する向きに移動させる。それにより、給水装置側ポート126が開かれ、貯湯タンク側ポート124と共に分配装置側ポート128に連通させられ、湯が水と混合されて温度が下げられて通路98から分配装置14に供給される。貯湯タンク30から供給される湯の温度が低く、駆動部材142が収縮すれば、弁子140がスプリング144の付勢により弁座146から離間する向きに移動させられ、給水装置側ポート126から流入して湯と混合される水の量が減少させられるとともに、貯湯タンク側ポート124から流入する湯の量が増大させられて、分配装置14に供給される湯の温度が上昇させられる。貯湯タンク側ポート124から流入する湯の温度が設定温度より低くなれば、弁子140は弁座148に着座した状態に保たれ、給水装置側ポート126からの水の混入が阻止され、貯湯タンク30からの湯のみが分配装置14に供給される。
【0033】
ダイヤル150を操作し、そのハウジング120に対する螺合量を調節することにより、駆動部材142の位置が調節され、弁子140が弁座146,148に着座する際の湯の温度が調節され、分配装置14に供給される湯の温度が調節される。ダイヤル150のハウジング120に対する螺合量を多くするほど、駆動部材142が弁子140側へ移動させられる。それにより、駆動部材142は少ない膨張量で弁子140を弁座146に着座させることとなり、貯湯タンク30から供給される湯の温度が同じであり、膨張量が同じであるとすれば、給水装置側ポート126の開口面積が大きくされて給水装置52から流入する水の量が多くなり、水との混合により得られる湯の温度が低くされる。逆に、ダイヤル150のハウジング120に対する螺合量を少なくするほど、駆動部材142が弁子140を弁座146に着座させるのに多くの膨張量を要し、貯湯タンク30から供給される湯の温度が同じであるとすれば、湯と混合される水の量が少なく、水との混合により得られる湯の温度が高くされる。なお、駆動部材142の膨張量が多く、弁子140を弁座146に着座させた状態から更に伸長させられる場合、保持部材152がスプリング154の付勢力に抗して後退させられ、駆動部材142の伸長が許容される。弁子140が弁座146に着座させられれば、貯湯タンク30から分配装置14に湯が供給されなくなるが、温度低下により駆動部材142が収縮し、弁子140が弁座146から離間させられて分配装置側ポート128が貯湯タンク側ポート124に連通させられる状態になれば、貯湯タンク30から分配装置14に湯が供給される。
【0034】
図4に示すように、加熱装置60と水混合装置62とが共通のコントローラ(制御装置)200によって制御されるようにしてもよい。なお、コントローラ200以外の構成は図1に示す太陽熱利用システムと同じものとすることができるため、説明を省略する。
【0035】
コントローラ200には、図5のフローチャートで表される調温装置制御プログラムが記憶されている。本実施例においては、複数の給湯対象に設定温度の湯を供給するために、調温装置12が上記調温装置制御プログラムの実行により以下のように制御される。ステップ1(以下、S1と略称する。他のステップについても同様とする)において、集熱装置10で温められた貯湯タンク30内の湯の温度が取得される。本実施例においては、上記湯温として温度センサ72によって検出された湯温が使用されるが、温度センサ82によって検出された湯温としてもよいし、貯湯タンク30内の湯温を検出する温度センサを設けてもよい。
【0036】
続いてS2において、S1で取得された湯温から設定温度を引いた温度差が取得される。そして、S3において、上記温度差が第一設定温度差以上であるか否かが判定される。S3の判定がNOであれば、S4において、ボイラ70が作動させられる。コントローラ200によって、温度センサ72によって検出される湯の温度が、前記設定温度となるようにボイラ70が制御されるのである。
【0037】
また、S3の判定がYESであれば、S5において、前記温度差が第二設定温度差より小さいか否かが判定される。S5の判定がNOであれば、S6において、水混合弁80が制御され、前記設定温度より高い温度の湯を設定温度まで低下させるように、給水装置52からの水が供給される。液通路50を経た湯に給水装置52からの水が供給されて、設定温度まで低下させられるのである。
【0038】
また、S5の判定がYESであれば、S7において、コントローラ200によって、温度センサ72によって検出される湯の温度が、前記設定温度より高く設定された第二の設定温度となるようにボイラ70が制御される。第二の設定温度は、前記設定温度より高い温度に設定されるが、給湯対象に設定温度の湯を予め設定されている圧力で供給し得ることが保証される限りにおいて、できるかぎり低く設定される。
そして、S8において、水混合弁80が制御され、ボイラ70によって第二の設定温度まで温められた湯が水と混合されて温度が設定温度まで下げられる。
【0039】
なお、加熱装置60の温度センサ72と水混合装置62の温度センサ82との少なくとも一方を省略することも可能である。例えば、温度センサ72が省略される場合には、加熱装置60は、コントローラ200によって、水混合装置62における水混合状況の情報に基づいて、加熱装置60の出口近傍の湯の温度が前記第二の設定温度になるはずの条件で作動させられる。
【0040】
上記各実施例の太陽熱利用システムにおいて、水混合装置と加熱装置との少なくとも一方を貯湯タンクと一体化させた構成とすることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】請求可能発明の一実施例である太陽熱利用システムの回路図である。
【図2】別の実施例である太陽熱利用システムの回路図である。
【図3】さらに別の実施例である太陽熱利用システムにおける水混合弁を示す正面図(一部断面)である。
【図4】さらに別の実施例である太陽熱利用システムの回路図である。
【図5】図4の太陽熱利用システムの制御装置に記憶されている調温装置制御プログラムを表すフローチャートである。
【符号の説明】
【0042】
10:集熱装置 12:調温装置 14:分配装置 16:検量装置 20:太陽熱収集器 24:熱媒液循環装置 30:貯湯タンク 52:給水装置 54:圧力調整弁 60:加熱装置 62:水混合装置 70:ボイラ 72:温度センサ 76:ボイラコントローラ 80:水混合弁 82:温度センサ 86:水混合弁コントローラ 110:加熱装置 112:電気ヒータ 114:ヒータコントローラ 116:水混合装置 118:水混合弁 200:コントローラ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
太陽熱を利用して温めた湯を複数の給湯対象に分配する太陽熱利用システムであって、
太陽熱を集熱する集熱装置と、
(a)前記太陽熱によって温められた湯をさらに加熱する加熱装置、(b)前記太陽熱によって温められた湯に水を混合して温度を低下させる水混合装置、および(c)前記太陽熱によって温められた湯の温度が前記設定温度より低い場合に前記加熱装置を作動させ、設定温度より高い場合に前記水混合装置を作動させる選択的制御部を含み、前記集熱装置により集熱された太陽熱によって温められた湯の温度を設定温度に調節する調温装置と、
その調温装置の下流側に設けられ、その調温装置により設定温度に調節された湯を前記複数の給湯対象に分配する分配装置と、
その分配装置の下流側に設けられ、前記複数の給湯対象の各々に供給される湯の量をそれぞれ検出する複数の検量装置と
を含むことを特徴とする太陽熱利用システム。
【請求項2】
前記加熱装置が前記水混合装置の上流側に配設されており、前記加熱装置の出口近傍における湯の温度が前記設定温度より高くなるように前記加熱装置を制御し、その設定温度より高い温度の湯を前記設定温度まで低下させるように前記水混合装置を制御する両方制御部を含む調温装置制御装置を含む請求項1に記載の太陽熱利用システム。
【請求項3】
前記水混合装置が前記加熱装置の上流側に配設されており、前記水混合装置の出口近傍における湯の温度が前記設定温度より低くなるように前記水混合装置を制御し、その設定温度より低い温度の湯を前記設定温度まで加熱する前記加熱装置を制御する両方制御部を含む調温装置制御装置を含む請求項1に記載の太陽熱利用システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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